説明

現像剤扱い装置及び画像形成装置

【課題】現像剤が端部漏れ防止部材の切り欠き部と接触部材との境に存在する隙間を通して構造体の対向面部から外部に漏れることを防止できる清掃装置等の現像剤扱い装置等を提供する。
【解決手段】現像剤扱い装置は、現像剤が保持される回転体の外周面の軸方向に沿って接触する接触部材と、回転体の軸方向の外周面領域と向き合う開口、接触部材を取り付ける取付部及び回転体の軸方向の両端部における外周面と向き合う対向面部が形成されている容器状の構造体と、構造体の対向面部に回転体の軸方向の両端部における外周面にそれぞれ接触する状態で取り付けられる面状の部材であって、その部材の構造体の内部内側に配置される角部に接触部材の両端部の一部分をそれぞれ存在させるための切り欠き部が形成されている端部漏れ防止部材とを備え、その防止部材における切り欠き部の切り込み線どうしが交わる交差角部にその交差角部を消失させるように存在する突出部を設けた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、現像剤扱い装置及び画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
現像剤で構成される画像を形成する複写機、プリンタ等の画像形成装置においては、例えば、現像剤で構成される像を保持する感光体等の像保持体に残留する不要な現像剤を接触清掃部材で取り除いて清掃する清掃装置等の現像剤扱い装置が装備されている。そして、かかる現像剤扱い装置では、接触清掃部材で取り除かれた現像剤がその装置本体の外部に漏れることを防止するための現像剤漏れ防止対策が施されている。
【0003】
従来においても、例えば、像担持体の表面に当接するクリーニングブレードと、クリーニングブレードを取り付けるハウジング枠体と、クリーニングブレードの像担持体時くい方向の両端部とハウジング枠体との隙間との隙間をシールするインナーシール部材と、クリーニングブレードの像担持体回転方向の上流側をシールするフィルムシール部材と、クリーニングブレードとフィルムシール部材の像担持体軸方向の両端部をシールするサイドシール部材とを備えた画像形成装置のクリーニング装置として、次のような現像剤漏れ防止対策を採用したものが知られている。
【0004】
すなわち、そのクリーニング装置は、前記インナーシール部材について、前記像担持体の回転方向に沿って設けられその一部が前記サイドシール部材の像担持体回転方向の上流側端部よりも像担持体回転方向の上流側に配置される円周部と、前記サイドシール部材の像担持体回転方向の上流側端部よりも前記像担持体の回転方向上流側から当該像担持体の軸方向の外側に延長された延長部と、当該延長部から重力方向の上方に向けて突設された凸部を有し、そのインナーシール部材の凸部とサイドシールとの間に凸部によって塞き止められたトナーを保持する空所を設けるように構成したものである(特許文献1)。特許文献1には、このクリーニング装置によれば、部品点数の増加を伴うことなく、トナーの漏れを防止することが可能になることが示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第4507538号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
この発明は、現像剤が保持される外周面を有する回転体の当該外周面の軸方向に沿って接触する接触部材と、その接触部材を取り付ける取付部、及び回転体の軸方向の両端部における外周面と向き合う対向面部が形成されている容器状の構造体と、その構造体の対向面部に回転体の軸方向の両端部における外周面にそれぞれ接触する状態で取り付けられて現像剤が対向面部を経由して前記構造体の外部に漏れることを防止する面状の部材であって、その部材の構造体の内側に配置される角部に、前記接触部材の両端部の一部分をそれぞれ存在させるため当該回転体の軸方向及び回転方向に沿う各切り込み線で切り欠かれた形態の切り欠き部が形成されている端部漏れ防止部材とを備えた清掃装置等の現像剤扱い装置として、現像剤が端部漏れ防止部材の切り欠き部と接触部材との境に存在する隙間を通して構造体の対向面部から外部に漏れることを防止することができる現像剤扱い装置を提供し、また、そのような現像剤扱い装置を装備する画像形成装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明(A1)の現像剤扱い装置は、
現像剤が保持される外周面を有する回転体の当該外周面の軸方向に沿って接触する接触部材と、
前記回転体の軸方向の外周面領域と向き合う開口、前記接触部材を取り付ける取付部、及び前記回転体の軸方向の両端部における外周面と向き合う対向面部が形成されている容器状の構造体と、
前記構造体の対向面部に前記回転体の軸方向の両端部における外周面にそれぞれ接触する状態で取り付けられて現像剤が前記対向面部を経由して前記構造体の外部に漏れることを防止する面状の部材であって、その部材の前記構造体の内部内側に配置される角部に、前記接触部材の両端部の一部分をそれぞれ存在させるため前記回転体の軸方向及び回転方向に沿う各切り込み線で切り欠かれた形態の切り欠き部が形成されている端部漏れ防止部材とを備え、
前記端部漏れ防止部材における前記切り欠き部の前記切り込み線どうしが交わる交差角部に、その交差角部を消失させるように存在する突出部を設けたものである。
【0008】
この発明(A2)の現像剤扱い装置は、上記発明A1の現像剤扱い装置において、前記構造体における前記対向面部の当該構造体の内部内側に位置する端部又は前記端部の横の部位に、前記端部漏れ防止部材のうち前記回転体の軸方向に沿う幅が最小で当該回転体の回転方向に及ぶ最小幅部分を除く残りの部分と前記接触部材のうち当該端部漏れ防止部材の前記切り欠き部に存在する端部の一部分とに少なくとも接触する弾性部材を配置し、
前記端部漏れ防止部材の突出部が、前記接触部材を介して前記回転体により押されて前記弾性部材の一部分を窪ませるように弾性変形させることで当該一部分の周囲の部分を傾いた状態にするよう配置されているものである。
【0009】
この発明(B1)の現像剤扱い装置の一例である清掃装置は、上記発明A1又はA2の現像剤扱い装置において、
前記回転体を、現像剤で構成される像を保持する像保持体とし、
前記接触部材を、前記像保持体の外周面に接触して不要な現像剤を取り除く第1接触部材と、前記第1接触部材よりも当該像担持体の回転方向上流側に離れた位置で当該像保持体の外周面に接触して当該第1接触部材で取り除かれた現像剤が漏れることを防止する第2接触部材とし、
前記構造体を、前記第1接触部材で取り除かれた現像剤を少なくとも収容する収容部を有する構造体とし、
前記端部漏れ防止部材を、前記切り欠き部として少なくとも前記第2接触部材の両端の一部分を存在させるための切り欠き部を形成し、その切り欠き部の交差角部に前記突出部を設けるように構成したものである。
【0010】
この発明(C1)の現像剤扱い装置の他の一例である現像装置は、上記発明A1又はA2の現像剤扱い装置において、
前記回転体を、現像剤を保持して現像領域に搬送する現像剤保持搬送体とし、
前記構造体を、前記現像剤保持搬送体に供給する現像剤を収容する収容部を有する構造体とし、
前記接触部材を、前記現像剤保持搬送体の外周面に接触して前記構造体の収容部内に存在する現像剤が漏れることを防止する部材とし、
前記端部漏れ防止部材を、前記切り欠き部として前記接触部材の両端の一部分を存在させるための切り欠き部を形成し、その切り欠き部の交差角部に前記突出部を設けるように構成したものである。
【0011】
この発明(D1)の画像形成装置は、上記発明A1又はA2に記載の現像剤扱い装置、上記発明B1の清掃装置、及び上記発明C1の現像装置の少なくとも1つの装置を装備しているものである。
【発明の効果】
【0012】
上記発明A1の現像剤扱い装置によれば、その発明の構成を有しない場合に比べると、現像剤が端部漏れ防止部材の切り欠き部と接触部材との境に存在する隙間を通して構造体の対向面部から外部に漏れることが防止される。
【0013】
上記発明A2の現像剤扱い装置では、その発明の構成を有しない場合に比べて、現像剤が端部漏れ防止部材の切り欠き部と接触部材との境に存在する隙間を通して構造体の対向面部から外部に漏れることがより安定して防止される。
【0014】
上記発明B1の清掃装置では、その発明の構成を有しない場合に比べて、現像剤が端部漏れ防止部材の切り欠き部と接触部材等との境に存在する隙間を通して構造体の対向面部から外部に漏れることが防止される。
【0015】
上記発明C1の現像装置では、その発明の構成を有しない場合に比べて、現像剤が端部漏れ防止部材の切り欠き部と接触部材等との境に存在する隙間を通して構造体の対向面部から外部に漏れることが防止される。
【0016】
上記発明D1の画像形成装置では、その発明の構成を有しない場合に比べて、現像剤が端部漏れ防止部材の切り欠き部と接触部材等との境に存在する隙間を通して構造体の対向面部から外部に漏れることが防止され、その現像剤の漏れが発生することによる装置内の汚染等の問題が回避される。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】実施の形態1等に係る画像形成装置の概要を示す説明図である。
【図2】図1の画像形成装置における一部(作像装置など)を概念的に示す説明図である。
【図3】図1の画像形成装置における着脱ユニット(プロセスカートリッジ)を示す斜視図である。
【図4】図3のQ−Q線に沿う断面図である。
【図5】図3のプロセスカートリッジから感光ドラムを取り外した状態を示す分解側面図である。
【図6】感光ドラムを取り外した後のプロセスカートリッジの一方の端部を示す斜視図である。
【図7】図5の感光ドラムを取り外した後のプロセスカートリッジにおける円a,bで囲む部分を示す側面図である。
【図8】ドラム清掃装置における清掃弾性板、サイドシール材、漏れ防止フィルム材及び内側シール材を示す側面図である。
【図9】プロセスカートリッジ(ドラム清掃装置)の清掃弾性板、サイドシール材、漏れ防止フィルム材等を取り外した後の状態を示す斜視図である。
【図10】図10のプロセスカートリッジ(ドラム清掃装置)の側面図である。
【図11】図10のE−E線に沿う断面図である。
【図12】プロセスカートリッジのカートリッジ筐体の左右端部を示す要部斜視図である。
【図13】(a)はサイドシールの斜視図、(b)はその正面図、(c)はその側面図である。
【図14】ドラム清掃装置における清掃弾性板、サイドシール材、漏れ防止フィルム材及び内側シール材の取り付け状態(位置関係)を示す要部説明図である。
【図15】ドラム清掃装置における清掃弾性板、サイドシール材、漏れ防止フィルム材及び内側シール材の取り付け状態を示す概略説明図である。
【図16】(a)は突出部を設けないサイドシールや内側シール材等との取り付け使用状態を示す説明図、(b)は突出部を設けたサイドシールや内側シール材等との取り付け使用状態を示す説明図である。
【図17】(a)は突出部を設けないサイドシールを適用した場合の現像剤の移動状態を示す説明図、(b)は突出部を設けたサイドシールを適用した場合の現像剤の移動状態(漏れ防止状態)を示す説明図である。
【図18】突出部を設けないサイドシール、清掃弾性板、漏れ防止フィルム材及及び内側シール材の取り付け状態(位置関係)を示す要部説明図である。
【図19】突出部を設けないサイドシール、清掃弾性板、漏れ防止フィルム材及び内側シール材の取り付け状態を示す概略説明図である。
【図20】サイドシールの突出部の他例を示す正面図である。
【図21】(a)は内側シール材を設けない場合における清掃弾性板、サイドシール及び漏れ防止フィルム材の取り付け状態を示す概略説明図、(b)は(a)の取り付け使用状態を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
[実施の形態1]
図1は実施の形態1に係る画像形成装置1の概要を示し、図2はその画像形成装置における一部(作像装置)を示し、図3はその画像形成装置における着脱ユニットを示し、図4は図3のQ−Q線に沿う断面の状態を示している。
【0019】
この画像形成装置1は、例えばカラープリンタとして構成されたものである。画像形成装置1は、筐体10の内部空間に、公知の電子写真方式、静電記録方式等の画像記録方式を利用して現像剤を構成するトナー(着色等がされた微粉体)で現像されるトナー像を形成する複数の作像装置20と、各作像装置20で形成されたトナー像をそれぞれ保持して最終的に被記録材の一例としての記録用紙9に転写する中間転写装置30と、中間転写装置30の二次転写位置に供給すべき所要の記録用紙9を収容して搬送する給紙装置40と、中間転写装置30でトナー像が転写された記録用紙9を通過させてトナー像の定着を行う定着装置45等が設置されている。筐体10は、支持部材、外装カバー等で支持構造部や外装部が形成されている。図中の一点鎖線は、筐体10内において記録用紙9が主に搬送される搬送経路を示す。
【0020】
作像装置20は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(黒:K)の4色のトナー像をそれぞれ専用に形成する4つの作像装置20Y,20M,20C,20Kで構成されている。この4つの作像装置20(Y,M,C,K)は、筐体10の内部空間において直列に並べた状態となるよう配置されている。また、各作像装置20(Y,M,C,K)は、以下に示すようにほぼ共通した構成のものである。
【0021】
各作像装置20(Y,M,C,K)は、図1や図2に示すように、回転する感光ドラム21を備えており、この感光ドラム21の周囲に、次のような各装置が主に配置されている。主な装置とは、感光ドラム21の像形成が可能な像保持面(外周面)を所要の電位に帯電させる帯電装置22と、感光ドラム21の帯電された外周面に画像の情報(信号)に基づく光を照射して電位差のある(各色用の)静電潜像を形成する露光装置23と、その静電潜像を対応する色(Y,M,C,K)の現像剤のトナーで現像することにより可視像であるトナー像とする現像装置24(Y,M,C,K)と、そのトナー像を中間転写装置30(の中間転写ベルト)に転写する一次転写装置25と、転写後における感光ドラム21の像保持面に残留して付着するトナー等の付着物を取り除いて清掃するドラム清掃装置26、感光ドラム21の像保持面に残留するトナーの帯電極性を矯正する帯電を行う清掃前帯電器27、感光ドラム21の像保持面を除電する除電器28等とである。
【0022】
また、各作像装置20(Y,M,C,K)においては、図2から図4等に示すように、感光ドラム21、ドラム清掃装置26及び清掃前帯電器27が一体化され、筐体10に形成される装着部に対して着脱自在に装着される着脱ユニット(プロセスカートリッジ)2として構成されている。
【0023】
感光ドラム21は、接地処理される円筒又は円柱状の基材の周面に感光材料からなる光導電性層(感光層)を有する像保持面を形成したものであり、図示しない回転駆動装置から動力を受けて矢印で示す方向に回転する。帯電装置22は、感光ドラム21の像保持面に接触した状態で配置されるとともに帯電バイアスが供給される帯電ロール等の接触部材を備えた接触型の帯電装置や、感光ドラム21の像保持面に所要の間隔をあけた状態で配置される放電ワイヤに帯電電流を印加してコロナ放電により帯電させる非接触型の帯電装置である。実施の形態1では、帯電装置22として、例えばブラック色の作像装置20Kで非接触型の帯電装置を使用し、残りの色の作像装置20(Y,M,C)で接触型の帯電装置を使用している。帯電バイアスとしては、現像装置24が反転現像を行うものである場合、その現像装置から供給されるトナーの帯電極性と同じ極性の電圧又は電流が供給される。
【0024】
露光装置23は、画像形成装置1に入力される画像の情報に応じて構成される光(矢付き点線)を、帯電された後の感光ドラム21の像保持面に対して照射して静電潜像を形成するものである。露光装置23としては、半導体レーザとポリゴンミラー等の光学部品を用いて構成される走査型のものを使用しているが、その他にも、例えば、発光ダイオードと光学部品等を用いて構成される非走査型の露光装置を使用してもよい。この露光装置23には、画像形成装置1に入力されるプリント対象となる画像の情報について画像処理装置27で必要な画像処理が施され、その処理後に得られる各色成分の画像信号が送信されるようになっている。画像形成装置1には、画像読取装置や、パーソナルコンピュータ等の情報端末や、記憶媒体の読み書き装置等の図示しない画像情報機器が接続通信部を介して接続可能となっており、その画像情報機器から画像の情報が入力される。
【0025】
現像装置24(Y,M,C,K)は、図2等に示すように、非磁性トナーと磁性キャリアを含む二成分現像剤を収容する収容部240と感光ドラム21と対向する開口240bを有する容器筐体240を有し、その容器筐体240に収容されている現像剤を回転しながら保持して感光ドラム21と近接して対向する現像領域に搬送する現像ロール241や、その収容されている現像剤を回転して攪拌しながら現像ロール241に順次搬送する攪拌搬送部材242や、現像ロール241に保持される現像剤の量(層厚)を規制する層厚規制部材243を有している。図2における符合245は、容器筐体240内で浮遊するトナーが外部に漏れることを防止する漏れ防止フィルムを示す。この漏れ防止フィルム245は、その一端が収容器240に固定され、その他端が現像ロール241に接触した状態で取り付けられている。符合246は、現像剤の漏れ防止バーである。
【0026】
この現像装置24はいずれも、その現像ロール241(円筒状の非磁性スリーブ)に現像バイアスが供給されるとともに、その現像ロール241及び攪拌搬送部材243が図示しない回転駆動装置から動力を受けて所要の方向に回転させられる。各現像装置24における現像剤のトナーは、容器筐体240内において攪拌搬送部材243により攪拌されながら搬送されることでキャリアと擦れ合い、これにより所要の極性(実施の形態1ではマイナス極性)に摩擦帯電される。
【0027】
また、現像装置24(Y,M,C,K)は、現像剤の補給システムにより各現像剤が補給されるようになっている。補給システムは、図1等に示すように、4色(Y,M,C,K)の補給現像剤(例えば磁性キャリアを少し含む非磁性トナー)をそれぞれ収納する着脱交換式の現像剤カートリッジ13(Y,M,C,K)と、各現像剤カートリッジ13の補給現像剤を各現像装置24にそれぞれ必要な量だけ搬送する補給装置14(Y,M,C,K)とで構成されている。補給装置14はいずれも、各現像剤カートリッジ13の排出口から排出される補給現像剤を受け入れて一時的に貯留するとともに、その貯留されている補給現像剤を各現像装置24にむけて所要の時期に所要の量だけそれぞれ送り出すものである。符合15は、各補給装置60から送り出される補給現像剤を各現像装置24まで搬送する接続搬送装置を示す。
【0028】
さらに、現像装置24(Y,M,C,K)は、その現像剤収容器240に収容されている現像剤のキャリアの劣化に対処するため現像剤の一部(磁性キャリアとそれに付着する非磁性トナー)を現像装置24の外部に排出させる方式、いわゆるトリックル現像方式を採用している。この現像剤の一部の排出は、現像剤収容器240の一端部に形成された排出口を通して、攪拌搬送部材243で搬送される現像剤の一部があふれ出すように乗り越えて排出されることにより行われる。各現像装置24から排出される現像剤は、後述する回収システムによって回収される。
【0029】
一次転写装置25は、感光ドラム21の像保持面に接触して回転するとともに一次転写バイアスが供給される一次転写ロールを備えた接触型の転写装置である。一次転写バイアスとしては、トナーの帯電極性と逆の極性を示す直流の電圧等が図示しない転写用電源部から印加される。この一次転写装置25は、中間転写装置30を構成するものとして扱ってもよい。ドラム清掃装置26の詳細については後述する。この清掃装置26で取り除かれたトナー等の付着物は、後述する回収システムに送り出されて回収される。
【0030】
中間転写装置30は、図1等に示すように、各作像装置20(Y,M,C,K)の下方の位置に存在するように配置される。この中間転写装置30は、感光ドラム21と一次転写装置25(一次転写ロール)の間となる一次転写位置を通過しながら矢印で示す方向に回転する中間転写ベルト31と、中間転写ベルト31をその内面から所望の状態に保持して回転自在に支持する複数の支持ロール32a〜32fと、支持ロール32eに支持されている中間転写ベルト31の外周面(像保持面)に所定の圧力で接触して回転する二次転写ロール35と、二次転写ロール35を通過した後に中間転写ベルト31の外周面に残留して付着するトナー、紙粉等の付着物を取り除いて清掃するベルト清掃装置36とで主に構成されている。
【0031】
中間転写ベルト31としては、例えばポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂等の合成樹脂にカーボン等の抵抗調整剤を分散した材料を用いて所定の厚さからなる無端状のベルトに形成されたものが使用される。支持ロール32aは駆動ロールとして、支持ロール32cは張力付与ロールとして構成されている。支持ロール32e(又は二次転写ロール35)には、二次転写バイアスが図示しない転写用電源部から供給される。二次転写バイアスとしては、トナーの帯電極性と同極性(又は逆極性)を示す直流の電圧等が供給される。ベルト清掃装置36は、容器本体360と、二次転写位置を通過した後の中間転写ベルト31の外周面に接触して残留トナー等の付着物を取り除く清掃弾性板(クリーニングブレード)361と、清掃弾性板361よりもベルト回転方向上流側で中間転写ベルト31の外周面に接触して清掃する回転ブラシ362と、清掃弾性板361で取り除いたトナー等の付着物を回収して後述する回収システムに送り出すように駆動するスクリューオーガ等の送出部材363等で構成されている。
【0032】
給紙装置40は、中間転写装置30の下方側の位置に存在するように配置される。給紙装置4は、筐体10の正面(操作者が使用時に向き合う側面)側に引き出すことができるように取り付けられ、所望のサイズ、種類等の記録用紙9を積載した状態で収容する単数(又は複数)の用紙収容体41と、用紙収容体41から記録用紙9を1枚ずつ送り出す送出装置42とで主に構成されている。給紙装置40から送りされる記録用紙9は、複数の用紙搬送ロール対43a,43b,43c,…や搬送ガイド材で構成される搬送路を経由して中間転写装置30の二次転写位置(中間転写ベルト31と二次転写ロール35の間)に搬送される。
【0033】
定着装置45は、筐体46の内部に、矢印で示す方向に回転するとともに表面温度が所定の温度に保持されるように加熱手段によって加熱される加熱回転体47と、この加熱回転体47の軸方向にほぼ沿う状態で所定の圧力で接触して従動回転する加圧用回転体48とを設置したものである。この定着装置45でトナー像の定着が終了して画像が形成された記録用紙9は、複数の搬送ロール対や搬送ガイド材で構成される排出搬送路を通して筐体10等に設置される排出部に搬送されて収容される。
【0034】
回収システムは、図1等に示すように、各現像装置24と各清掃装置26,36からそれぞれ排出される現像剤(トナー又はトナー及びキャリア)を最終的に収容する回収容器16と、その各現像装置24及び清掃装置26,36と回収容器16との間を接続してトナー等の現像剤を回収容器16まで搬送する接続搬送装置17とで構成されている。
【0035】
この画像形成装置1による基本的な画像形成動作は、以下に説明するように行われる。ここでは、前記4つの作像装置20(Y,M,C,K)のすべてを使用して形成する4色(Y,M,C,K)のトナー像を組み合わせて構成されるフルカラー画像を形成する画像形成動作のパターン(フルカラーモード)を説明する。
【0036】
前記した画像情報機器などから画像形成動作(プリント)の要求の指示があると、4つの作像装置20(Y,M,C,K)において、まず各感光ドラム21が矢印で示す方向に回転し、各帯電装置22がその各感光ドラム21の像保持面を所要の極性(実施の形態1ではマイナス極性)及び電位にそれぞれ帯電させる。続いて、露光装置23が、帯電後の感光ドラム21の表面に対し、画像処理装置27から送信された各色成分(Y,M,C,K)に分解された画像データに基づいて発光される光を照射して露光を行い、所要の電位差で構成される各色成分の静電潜像をそれぞれ形成する。次いで、各現像装置24(Y,M,C,K)が、感光ドラム21に形成された各色成分の静電潜像に対し、所要の極性(マイナス極性)に帯電された対応する色(Y,M,C,K)のトナーを供給して静電的に付着させる。
【0037】
このときの現像工程について詳述すると、各現像装置24では、画像形成動作の要求指示に併せて現像ロール241及び攪拌搬送部材243が回転駆動し始め、その容器筐体240(の収容部)内に収容されている現像剤を攪拌搬送部材243で攪拌しながら現像ロール241に至るまで搬送する。この攪拌して搬送された現像剤は、回転する現像ロール241(のスリーブ)に付着し、層厚規制部材242で所要の厚さに規制された後に、感光ドラム21と対向する現像領域に搬送される。そして、現像領域に搬送された現像剤(実施の形態1ではトナー成分)は、現像ロール241と感光ドラム21の間に供給される現像バイアスで形成される現像電界により感光ドラム21に供給されて、静電潜像部分に付着する。一方、この現像に供されなかった現像剤Gの多くは、回転する現像ロール241によって容器筐体240(の収容部)に戻される。このようにして各感光ドラム21で形成された各色成分の静電潜像は、現像装置24を通過することにより、その対応する色のトナーでそれぞれ現像されて4色(Y,M,C,K)のトナー像として顕像化される。
【0038】
次いで、各作像装置20(Y,M,C,K)の感光ドラム21上に形成された各色のトナー像が、一次転写装置25により、中間転写装置30の中間転写ベルト31に対して順番に重ね合わるようにして一次転写される。また、中間転写装置30は、中間転写ベルト31に一次転写されたトナー像を保持して二次転写位置まで搬送した後、二次転写ロール34が給紙装置40から搬送されて送り込まれる用紙9に一括して二次転写させる。トナー像が二次転写された用紙9は、中間転写ベルト31から剥離された後に定着装置45に導入されて必要な定着処理(加熱及び加圧)を受け、そのトナー像が定着される。定着が終了した後の用紙9は、その片面への画像の形成を行うだけの画像形成動作のときは、例えば筐体10に形成される図示しない排出収容部に排出されて収容される。
【0039】
以上の動作により、4色のトナー像を組み合わせて構成されるフルカラー画像が形成された用紙9が出力される。
【0040】
また、この画像形成装置1では、現像装置24の容器筐体240に取り付けた図示しないトナー濃度検出センサの検出結果が予め設定する設定値以下になると、補給装置14が所要の時間だけ作動して各現像剤カートリッジ13から補給現像剤を補給対象となる現像装置24に補給する。
【0041】
さらに、この画像形成装置1による画像形成動作では、各作像装置20(Y,M,C,K)における各感光ドラム21の一次転写後の像保持面が清掃前帯電器27で帯電処理された後にドラム清掃装置26によって清掃され、中間転写装置30における中間転写ベルト31の外周面がベルト清掃装置36によって清掃される。各感光ドラム21は、その像保持面がドラム清掃装置26によって清掃された後に除電器28で除電される。また、各作像装置20における各現像装置24(Y,M,C,K)では、前記したトリックル現像方式により現像剤の一部が外部に排出される。そして、このドラム清掃装置26及びベルト清掃装置36で除去されたトナー等と各現像装置24から排出されるキャリア及びトナーは、回収システムにより回収され、最終的に収容容器16に収容される。
【0042】
以下、着脱ユニットのプロセスカートリッジ2におけるドラム清掃装置26について説明する。
【0043】
まず、プロセスカートリッジ2は、図3から図5等に示すように、感光ドラム21の軸方向に沿って長い本体部202と、その本体部202の左右両端から同じ方向に突出した形態のドラム支持部203,204とで構成されるカートリッジ支持体201を備えており、そのカートリッジ支持体201のドラム支持部203,204に感光ドラム21が回転自在に取り付けられ、またその本体部202にドラム清掃装置26と清掃前帯電器27が一体的に設けられている。
【0044】
カートリッジ本体201の本体部202は、図3、図5、図12等に示すように、ドラム清掃装置26の容器筐体260と清掃前帯電器27の枠体270とを組み込んで一体に形成されている。また、カートリッジ本体201のドラム支持部203,204は、感光ドラム21の軸受部212,213を差し入れて固定するための取り付け孔205,206を有する形状に形成されている。ちなみに、清掃前帯電器27は、コロナ放電器で構成されており、上記枠体270の感光ドラム21と向き合う開口部側に設置されている(図2、図4)。図3等における符合214は、軸受部212,213を取り付け孔205,206に取り付けた際に固定するための固定部品である。図3、図5等における符合216,217は、感光ドラム21の軸部215を有する円盤状のフランジ部材を示す。
【0045】
ドラム清掃装置26は、図2、図4等に示すように、カートリッジ本体201の本体部202に組み込まれた容器筐体260に、以下のものを設置して構成されるものである。すなわち、容器筐体260には、感光ドラム21の像保持面に接触する清掃弾性板261と、清掃弾性板261よりも感光ドラム21の回転方向上流側になる位置で感光ドラム21の像保持面に接触する漏れ防止フィルム262と、清掃弾性板261と漏れ防止フィルム262の間で感光ドラム21の像保持面に接触して回転する回転ブラシ263と、清掃弾性板261と回転ブラシ263で取り除いたトナー等の付着物を容器筐体260から回収システムにむけて送り出して搬送する搬送部材264とが設置されている。図4等における符合265は、回転ブラシ263のブラシ毛に接触して取り除いたトナー等の付着物をブラシ毛から払い落とすための払い落とし部材(フリッカー)である。
【0046】
ドラム清掃装置26の容器筐体260は、図4、図9等に示すように、上面部と感光ドラム21に対向する側面上部とが開放されるように矩形状に開口された開口260gを有する形状からなる収容体260aと、その収容体260aの上面部を塞ぐ蓋体260bとで構成されている。また、容器筐体260の収容体260aにおける左右の側板部分のうち感光ドラム21と対向する部位には、感光ドラム21の両端部における外周面(フランジ部材216,217の外周部と像保持面の端部領域)と対応して向き合うようにほぼ円筒曲面からなる左右の対向面部266、267と、その対向面部266、267の上方に存在して清掃弾性板261を取り付けるための取付部260dがそれぞれ形成されている。
【0047】
清掃弾性板261は、図4、図8等に示すように、断面L字形の支持板261cと、支持板261cの長手方向の一辺から自由端261bが突出した状態で固着された細長いほぼ矩形の弾性板(ゴム板など)261aとで構成されている。清掃弾性板261は、その支持板261aの長手方向の両端部を、容器筐体260の収容体260aにおける取付部260d(ネジ孔260e)に蓋板260bを介してネジ261dで固定することにより取り付けられている。
【0048】
これにより、清掃弾性板261は、弾性板261aの自由端261b(の角部)が、感光ドラム21の像保持面に対して感光ドラム21の回転方向と立ち向かう下方向に向けた姿勢で所要の圧力をもって接触した状態にされる。また、清掃弾性板261は、弾性板261aの左右両端における自由端261b寄りの部位が、容器筐体260における対向面部266、267の感光ドラム21の回転方向下流側になる端部の横に接近して存在する位置関係で設置される(図5、図7、図10参照)。
【0049】
漏れ防止フィルム262は、図5、図6、図8等に示すように、平板状の支持板262cと、支持板262cの長手方向の一辺から自由端262bが突出した状態で固着された細長いほぼ矩形のフィルム材(合成樹脂フィルムなど)262aとで構成されている。フィルム材262aは、その両端部における自由端262b側の角部が面取りされている。漏れ防止フィルム262は、その支持板262aの長手方向のフィルム262aが突出しない方の下端部を、容器筐体260の収容体260aにおける対面下部に形成した取り付け溝部260fに接着剤等の手段で固定することで取り付けられている。
【0050】
これにより、漏れ防止フィルム262は、フィルム262aの自由端262bが感光ドラム21の像保持面に対し、その感光ドラム21の回転方向と同じ方向に沿う上方向(清掃弾性板261の弾性板261aの自由端261bと間隔をあけて向かい合う方向)に向けて斜めの姿勢でもって接触した状態にされる。また、漏れ防止フィルム262、フィルム材262aの左右両端における自由端寄りの部位が、容器筐体260における対向面部266、267の感光ドラム21の回転方向上流側になる端部の横に接近して存在する位置関係で設置される(図5、図7、図10参照)。
【0051】
回転ブラシ263は、回転軸の外周にブラシ毛を所要の密度で立設した構成からなるものであり、容器筐体260の収容体260aにおける感光ドラム21と対向する側の上段の凹部に配置され、その回転軸の両端が収容体260aの長手方向の両端にある側壁部に回転自在に取り付けられている。また、回転ブラシ263は、回転軸の一端部において図示しない回転駆動装置からの動力をうけて矢印で示す方向に回転するようになっている。以上より、回転ブラシ263は、そのブラシ毛が感光ドラム21の清掃弾性板261と漏れ防止フィルム262の間における像保持面に接触して回転し得る状態にされる。
【0052】
搬送部材264は、回転軸の外周にトナー等を搬送する螺旋状に連続して突出する形態の搬送羽根部が形成された構成からなるもの(いわゆるスクリューオーガ)である。搬送部材264は、容器筐体260の収容体260aにおける回転ブラシ263を挟んで感光ドラム21とは反対側に位置する下段の凹部に配置され、その回転軸の両端が収容体260aの長手方向の両端にある側壁部に回転自在に取り付けられている。また、搬送部材264は、上記下段の凹部と連続して収容体260aの長手方向の一端の側壁部から直線状に突出した状態で設けられた円筒状の搬送管275まで延長して設置されている。さらに、搬送部材264は、回転軸の一端部において図示しない回転駆動装置からの動力をうけて所要の方向に回転するようになっている。以上より、搬送部材264は、そのブラシ毛が感光ドラム21の清掃弾性板261と漏れ防止フィルム262の間における像保持面に接触して回転し得る状態にされる。
【0053】
上記搬送管275は、その突出した端部の下部に排出口が形成されており、プロセスカートリッジ2の装着時に回収システムの接続搬送装置17と接続されるように形成されている。また、搬送管275は、上記排出口を開閉する開閉蓋276が搬送管275の外側でスライド移動するように取り付けられており、プロセスカートリッジ2の非装着時にはコイルスプリング277によって排出口を閉じる位置(収容体260aの側壁部から離れた位置)に移動させられ、その装着時にはコイルスプリング277の押す力に抗して排出口を開ける位置(収容体260aの側壁部に近づいた位置)まで移動させられるようになっている。
【0054】
ドラム清掃装置26は、次のように作動する。
【0055】
つまり、このドラム清掃装置26では、一次転写後の感光ドラム21の像保持面が、回転ブラシ263と清掃弾性板261をこの順に通過する。これにより、感光ドラム21の一次転写後の像保持面に残留して付着するトナー等の付着物が、回転ブラシ263によりある程度取り除かれた後、その回転ブラシ263よりも感光ドラム21の回転方向下流側に位置する清掃弾性板261によりかき取られるようにして最終的に取り除かれる。
【0056】
この回転ブラシ262と清掃弾性板261で取り除かれたトナー等の付着物は、原則として回転ブラシ262により捕捉・搬送されて払い落とし部材265で払い落とされた後に、搬送部材26によって回収システムにむけて送り出される。一方、回転ブラシ262と清掃弾性板261で取り除かれたトナー等の付着物のうち感光ドラム21の像保持面に沿って落下又は浮遊して感光ドラム21の像保持面と容器筐体260との隙間を通して容器筐体260の外部に漏れ出るおそれのあるものは、漏れ防止フィルム262によって捕捉され、その漏出が防止される。
【0057】
また、このドラム清掃装置26は、現像剤が感光ドラム21の両端部から容器筐体260の外部へ漏れることを防止するために次のような構成を採用している。
【0058】
まず、ドラム清掃装置26では、図5から図7等に示すように、容器筐体260における対向面部266,267に、現像剤が清掃弾性板261と漏れ防止フィルム262の間となる感光ドラム21の両端部から対向面部266,267を経由して容器筐体260の外部に漏れることを防止する端部漏れ防止部材の一例としての左右のサイドシール材50A,50Bを接着等の手段で取り付けている。
【0059】
サイドシール材50A,50Bは、図7等に示すように、感光ドラム21の軸方向の両端部における外周面(実際にはフランジ部材216,217の外周部とドラム外周面の端部)にそれぞれ接触する状態で取り付けられる。また、サイドシール材50A,50Bは、図8、図13、図14等に示すように、容器筐体260の内部内側(感光ドラム21の軸方向の中央部側)に配置される角部(図13cに仮想線R1,R2で描いた部分)に、清掃弾性板261及び漏れ防止フィルム262の各両端部の一部分をそれぞれ存在させるため感光ドラム21の軸方向Jに沿う切り込み線JLとその回転方向Kに沿う切り込み線KLで切り欠かれた形態の第1切り欠き部51及び第2切り欠き部52が形成されている。さらに、サイドシール材50A,50Bは、図8、図13、図14等に示すように、第2切り欠き部52の前記切り込み線JL,KLどうしが交わる交差角部(図13cに描いた各切り込み線JL,KLで形成されるような欠如部分)に、その交差角部を消失させるように存在する突出部60を設けている。
【0060】
実施の形態1における突出部60は、各切り込み線JL,KLとほぼ平行する外形線61,62で囲まれる矩形状のものである。また、実施の形態1では、右サイドシール材50Bの感光ドラム21の端部側に位置する側辺部に、対向面部267に形成された突起269(図6、図12a)を回避する矩形状の切り欠き部53が形成されている。
【0061】
サイドシール材50A,50Bとしては、図13cに示すように、例えば厚さが2mm程度の面状の基材55の片面に、厚さ方向の高さが2mm程度の起毛層56を形成したもの(フェルトなど)が使用される。サイドシール材50A,50Bは、起毛層56が感光ドラム21に接触する状態になるように対向面206,207に取り付けられる。ちなみに、サイドシール材50A,50Bのうち対向面206,207に取り付けられるのは、図14等に示すように感光ドラム21の軸方向に沿う幅(W)がその回転方向Kに沿って最小になる部分(最小幅部)50cである。その最小幅部分50cを除く残り部分50dは、後述する内側シール材(70)により支持されるようになっている。図13cにおける符合57は、取り付け時に剥がす剥離紙である。
【0062】
次に、ドラム清掃装置26では、図8から図12等に示すように、容器筐体260における対向面部266,267の感光ドラム21の中央部側(横)に位置する取付け段部(対向面部より感光ドラム21から離れる方向に低い(後退した)部位)268に、現像剤がサイドシール材60A,60Bと容器筐体260における対向面266,267との間の隙間を通して容器筐体260の外部に漏れることを防止する弾性部材の一例としての左右の内側シール材70A,70Bを接着等の手段により取り付けている。
【0063】
内側シール材70A,70Bは、図9、図11等に示すように、例えば、その全体が細長い角柱状の形状に形成されたものである。この内側シール材70A,70Bは、図8、図14、図15等に示すように、感光ドラム21の回転方向Kの上流側に位置する端部71が漏れ防止フィルム262の両端部の一部に至るまで配置されてそのフィルム部分を接触した状態で支持し、その回転方向Kの下流側に位置する端部72が清掃弾性板621の両端部における固定端261eに少なくとも達するまで配置されてその弾性板部分を接触した状態で支持するように構成されている。また、内側シール材70A,70Bは、そのサイドシール材50A,50B等に接触する面が、感光ドラム21の取り付け前において、対向面266,267に取り付けた後のサイドシール材50A,50Bの面とほぼ同じ高さになる状態で取り付けられる。内側シール材70A,70Bとしては、例えば、発泡ウレタン等の発泡体やスポンジ等の部材が使用される。
【0064】
そして、このドラム清掃装置26では、はじめに容器筐体260における取付け段部268(図12)に内側シール材70A,70Bを取り付けたうえで(図9から図11)、容器筐体260における対向面部266,267(図9)にサイドシール材50A,50Bを取り付ける。このときサイドシール材50A,50Bは、図14等に示すように、その最小幅部分50cが対向面部266,267に支持される一方で、その最小幅部分50cを除く残り部分50dが内側シール材(70)により支持される位置関係になるよう取り付けられる。
【0065】
その後、図5から図7等に示すように、容器筐体260における取付け部260c,260dに清掃弾性体261をネジ止めして取り付け、また容器筐体260における取り付け溝部262dに漏れ防止フィルム262を貼着等して取り付ける。このとき清掃弾性体261は、図7、図8、図14等に示すように、その両端部における自由端261b側の角部がサイドシール材50A,50Bにおける第1切り欠き部51に存在するような状態となり、また、漏れ防止フィルム262は、その両端部における自由端261b側の角部がサイドシール材50A,50Bにおける第2切り欠き部52に存在するような状態となる。さらに、漏れ防止フィルム262は、図7や図14に示すように、その両端部における自由端261b側の角部の一部が、サイドシール材50A,50Bにおける突出部60の上に載るような状態になる。最後に、容器筐体260における収容部260aの開放された上面部に上蓋部260bを取り付ける。上蓋部260bは、清掃弾性体261を取り付ける前に取り付けることもできる。
【0066】
以上により、ドラム清掃装置26の基本的な部分は組み立てられる。このような状態にあるプロセスカートリッジ2のカートリッジ支持体201におけるドラム支持部203,204に対して感光ドラム21(の軸受け部212,213)を取り付けることで、図3及び図4に示すような外観からなるプロセスカートリッジ2が完成する(なおこの場合、清掃前帯電器27は予め装備されているとする。)。
【0067】
ドラム清掃装置26は、感光ドラム21が取り付けられた段階では、図4、図7、図14、図15に例示するように、清掃弾性板261の自由端261bと漏れ防止フィルム262の自由端262bが、感光ドラム21の軸方向における外周面部分に離れた位置でそれぞれ接触し、またサイドシール材50A,50Bが感光ドラム21の両端部における外周面に接触する。このときのサイドシール材50A,50Bには、その最小幅部分50cの中央部側に感光ドラム21のフランジ部261の端部261aが存在するような位置関係で接触する。また、このときサイドシール材50A,50Bは、図15や図16に示すように、感光ドラム21の外周面とほぼ一定の間隔を保った状態で向き合うことにより、感光ドラム21の外周面とほぼ同じ強さ(接触力F)で接触した状態に保たれる。
【0068】
さらに、このドラム清掃装置26におけるサイドシール材50A,50Bの第2切り欠き部52における突出部60は、図15や図16に示すように、漏れ防止フィルム262の自由端262bの角部が感光ドラム21の外周面から接触力Fで押された状態になるので、その漏れ防止フィルム262の角部に押されることで内側シール材70A,70Bの一部を感光ドラム21から離れる方向に窪むように弾性変形させるようになる。この結果、内側シール材70A,70Bには、図15や図16に示すように、サイドシール材50A,50Bの突出部60で押されて弾性変形した部分の周囲の部分75が傾いた状態になる。ちなみに、この傾いた周囲の部分の高い(厚い)部分は、漏れ防止フィルム262に触れた状態に保たれる。また、図16は、サイドシール材50A,50Bの第2切り欠き部52の切り込み線JL(図13b)で形成される面付近における部分の一部断面で示したものである。
【0069】
このようなドラム清掃装置26では、清掃弾性板261と回転ブラシ263により取り除かれた現像剤が感光ドラム21の両端部に移動した場合でも、基本的に、その現像剤は感光ドラム21の両端部に接触して存在する対向面部266,267上のサイドシール材50A,50Bにより、その進路が遮断されて容器筐体260の外部へ漏れることが防止される。
【0070】
一方、感光ドラム21の両端部に移動する現像剤が相対的に多くなると、かかる現像剤の一部が、図17に矢付きの点線で示すような方向に移動しながら漏れようとする動きをする。図17aは、サイドシール材50A,50Bとして、図16aや図18及び図19に示すように第2切り欠き部52(の角部52e)に突出部60を設けないもの(500)を適用した場合の清掃装置の構成例を示す。
【0071】
そのときの現像剤の動きについて、第2切り欠き部52に突出部60を設けないサイドシール材500を適用した場合に基づいて説明する。まず、そのときの現像剤は、図17a,図18、図19に示すようにサイドシール材500の第2切り欠き部52における軸方向Jの切り込み線JLに沿う縁部52aと漏れ防止フィルム262の自由端262bとの境に存在する隙間S1を通して移動する。また、第2切り欠き部52に存在する防止フィルム262の端部と内側シール材70との間に存在する隙間S3(図19)を通しても移動する。すなわち、このときの現像剤は、図17aの矢付き点線M1で示すような方向に徐々にずれるよう移動する。
【0072】
その後、サイドシール材500の第2切り欠き部52における回転方向Kの切り込み線KLに沿う縁部52bと漏れ防止フィルム262の端部との間の隙間S2を通して移動する。すなわち、このときの現像剤は、図17aの矢付き点線M2で示すような方向に徐々にずれるよう移動する。隙間S2をすり抜けた現像剤は、容器筐体260における対向面部266,267と感光ドラム21の両端部との間に存在する隙間を通して容器筐体260の外部に漏れ出してしまう。
【0073】
この点、実施の形態1に係るドラム清掃装置26では、図14、図17b等に示すように、サイドシール材50A,50Bの第2切り欠き部52に突出部60を設けているので、その第2切り欠き部52における縁部52aと漏れ防止フィルム262の自由端262bとの境に存在する隙間S1や前記隙間S3(図19)とが突出部60の存在により消失して存在しなくなる。このため、図17bに示すように、その隙間S1や隙間S3を通して矢印M1で示すように移動する現像剤が、突出部60により進路を遮断されてせき止められる。
【0074】
また、突出部60により進路が断たれて現像剤の一部が、図17bに矢印M3で例示するように突出部60の感光ドラム21の回転方向Kに沿う縁部60aと漏れ防止フィルム262との間の隙間S4(図16b)を通して移動しようとするが、図15に示すように漏れ防止フィルム262が内側シール材70A,70Bの端部72が接触して閉鎖した状態になっているので、その移動が妨げられる。特に実施の形態1では、前述したように突出部60が内側シール材70A,70Bを窪ませるように弾性変形させて周囲の部分75を傾かせた状態に保たれるので、現像剤がその傾いた周囲の部分75に滞留して進みにくくなる。
【0075】
したがって、このドラム清掃装置26では、このようにして現像剤が感光ドラム21の両端部から容器筐体260の外部へ漏れることが確実に防止される。
【0076】
また、実施の形態1に係る画像形成装置1は、所要の時期になると、各作像装置20において記録用紙9に転写しないトナー像(以下、このトナー像を「特殊トナー像」と略称する)STを感光ドラム21に形成するトナー放出動作をそれぞれ実行するよう構成されている。
【0077】
このトナー放出動作は、次の理由で行われる。すなわち、まず現像装置24では、画像濃度が比較的低濃度の(画像面積率が小さい)画像の形成(現像)が連続して行われると、現像に使用されず現像ロール24bにより現像装置24の現像剤収容部24aに再び戻されて攪拌搬送部材24cによる攪拌作用や層規制部材24dによる摺擦作用などのストレスを受ける機会が増えるので、トナーの特性が劣化(帯電調整剤等の外添剤の脱落やトナー粒子内への埋没による帯電特性の劣化など)しやすくなり、このトナーの劣化に起因した現像不良、ひいては画質の低下を誘発することがある。このような劣化したトナーの量を減らすため、現像装置24内にあるトナーの一部について、現像装置24の外部に意図的に排出し、これにより、現像装置24におけるトナー濃度が低下することで補給システム5により現像剤カートリッジ50から新しい現像剤(トナー等)を現像装置24に補給して入れ替える(リフレッシュさせる)ようにしている。
【0078】
トナー放出動作は、各作像装置20において特殊なトナー像STとして画像濃度が高いトナー像を感光ドラム21に形成し、これにより現像装置24からトナーの一部を排出させ、また、その形成した特殊トナー像STを中間転写ベルト31に転写させずドラム清掃装置26により除去するという一連の動作により行われる。
【0079】
一方、このトナー放出動作が実行された場合は、その特殊トナー像STを構成する比較的多めのトナーがドラム清掃装置26等で除去されて回収システムにより容器16に収容されることになる。このため、ドラム清掃装置26では、通常の画像形成動作のときに比べて、比較的多めのトナーを感光ドラム21の外周面から取り除く必要がある。しかも、その特殊トナー像STは、感光ドラム21の両端部に付近まで(画像形成保証領域のいっぱいまで)形成される。
【0080】
この結果、ドラム清掃装置26では、感光ドラム21の両端部からサイドシール材50A,50Bの第2切り欠き部52と清掃弾性板261の両端部との境に存在する隙間S1,S2等を通して容器筐体260の外部に漏れ出しやすくなる傾向にある。しかし、このドラム清掃装置26は、前述したような現像剤の漏れ防止の対策を採用しているので、トナー放出動作が実行された場合であっても、現像剤が感光ドラム21の両端部から容器筐体260の外部へ漏れることが防止される。
【0081】
[他の実施の形態]
実施の形態1では、サイドシール材50A,50Bの第2切り欠き部52の交差角部に設ける突出部60として矩形状のものを例示したが、突出部60の形状については現像剤の隙間S1,S2,S3による進路を遮断できるものであれば他の形状であってもよい。その他の形状としては、例えば、図20に示すように、感光ドラム21の軸方向Jに沿う縁部52aに凹部63を有する形状とした突出部60Bを適用することもできる。この突出部60Bの場合は、感光ドラム21の両端部にその軸方向Jに沿って移動する現像剤が凹部63に効率よくせき止められるようになり、その現像剤の一部が回転方向Kに沿う方向に移動しにくくなる。
【0082】
また、実施の形態1では、内側シール材70A,70Bを配置する構成を例示したが、その内側シール材70A,70Bを配置せず、例えば、図21に例示するように、容器筐体260における(内側シール材70A,70Bの)取付け部268(図12)を、その取り付け面がサイドシール材50A,50Bを取り付ける対向面部266,267と同じ高さになるような支持面部280とする構成(対向面部266,267の延長部とする構成であってもよい)を採用することも可能である。
【0083】
また、実施の形態1では、サイドシール材50A,50Bの第2切り欠き部52の交差角部に突出部60を設けた場合を例示したが、必要であれば、第2切り欠き部52に加えて、第1切り欠き部51の交差角部に突出部60を設けるように構成しても構わない。
【0084】
さらに、実施の形態1では、サイドシール材50A,50Bの切り欠き部52の交差角部に突出部60を設けたドラム清掃装置26(現像剤扱い装置の一例)を示したが、ベルト清掃装置36におけるサイドシール材の切り欠き部の交差角部に突出部を設ける構成を採用することもできる。また、現像装置24として、漏れ防止フィルム245(図2)の両端部の一部を存在させる切り欠き部を形成したサイドシール材を設置する現像装置を使用する場合、そのサイドシール材の切り欠き部における交差角部に突出部(60)を設ける構成を採用することができる。その構成を採用した現像装置(現像剤扱い装置の他例)では、現像ロール241の両端部から容器筐体240の開口を通して外部に漏れることを防止することができる。
【0085】
この他、画像形成装置1については、中間転写装置3を使用せずに記録用紙9を複数の作像装置20の一次転写位置を通過させるように搬送する用紙搬送装置を採用したものであってもよい。また、画像形成装置1については、作像装置20の数が単数又は他の複数(4つ以外の複数)であってもよい。作像装置20の数が単数の画像形成装置とする場合は、中間転写装置3がない構成にすることができる。
【符号の説明】
【0086】
1 …画像形成装置
21…感光ドラム(回転体)
24…清掃装置(現像剤扱い装置の他例)
26…清掃装置(現像剤扱い装置の一例)
50…サイドシール材(端部漏れ防止部材)
52…第2切り欠き部
52a…交差角部
60…突出部
70…内側シール材(弾性部材)
75…周囲の部分
240、260…容器筐体(容器状の構造体)
240b…開口
241…現像ロール(回転体、現像剤保持搬送体)
245…漏れ防止フィルム(接触部材)
260g…開口
260c,260d…取付部
262…漏れ防止フィルム(接触部材)
266,267…対向面部
J …軸方向
K …回転方向
JL…軸方向に沿う切り込み線
KL…回転方向に沿う切り込み線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
現像剤が保持される外周面を有する回転体の当該外周面の軸方向に沿って接触する接触部材と、
前記回転体の軸方向の外周面領域と向き合う開口、前記接触部材を取り付ける取付部、及び前記回転体の軸方向の両端部における外周面と向き合う対向面部が形成されている容器状の構造体と、
前記構造体の対向面部に前記回転体の軸方向の両端部における外周面にそれぞれ接触する状態で取り付けられて現像剤が前記対向面部を経由して前記構造体の外部に漏れることを防止する面状の部材であって、その部材の前記構造体の内部内側に配置される角部に、前記接触部材の両端部の一部分をそれぞれ存在させるため前記回転体の軸方向及び回転方向に沿う各切り込み線で切り欠かれた形態の切り欠き部が形成されている端部漏れ防止部材とを備え、
前記端部漏れ防止部材における前記切り欠き部の前記切り込み線どうしが交わる交差角部に、その交差角部を消失させるように存在する突出部を設けたことを特徴とする現像剤扱い装置。
【請求項2】
前記構造体における前記対向面部の当該構造体の内部内側に位置する端部又は前記端部の横の部位に、前記端部漏れ防止部材のうち前記回転体の軸方向に沿う幅が最小で当該回転体の回転方向に及ぶ最小幅部分を除く残りの部分と前記接触部材のうち当該端部漏れ防止部材の前記切り欠き部に存在する端部の一部分とに少なくとも接触する弾性部材を配置し、
前記端部漏れ防止部材の突出部が、前記接触部材を介して前記回転体により押されて前記弾性部材の一部分を窪ませるように弾性変形させることで当該一部分の周囲の部分を傾いた状態にするよう配置されている請求項1に記載の現像剤扱い装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の現像剤扱い装置において、
前記回転体を、現像剤で構成される像を保持する像保持体とし、
前記接触部材を、前記像保持体の外周面に接触して不要な現像剤を取り除く第1接触部材と、前記第1接触部材よりも当該像担持体の回転方向上流側に離れた位置で当該像保持体の外周面に接触して当該第1接触部材で取り除かれた現像剤が漏れることを防止する第2接触部材とし、
前記構造体を、前記第1接触部材で取り除かれた現像剤を少なくとも収容する収容部を有する構造体とし、
前記端部漏れ防止部材を、前記切り欠き部として少なくとも前記第2接触部材の両端の一部分を存在させるための切り欠き部を形成し、その切り欠き部の交差角部に前記突出部を設けるように構成したことを特徴とする清掃装置。
【請求項4】
請求項1又は2に記載の現像剤扱い装置において、
前記回転体を、現像剤を保持して現像領域に搬送する現像剤保持搬送体とし、
前記構造体を、前記現像剤保持搬送体に供給する現像剤を収容する収容部を有する構造体とし、
前記接触部材を、前記現像剤保持搬送体の外周面に接触して前記構造体の収容部内に存在する現像剤が漏れることを防止する部材とし、
前記端部漏れ防止部材を、前記切り欠き部として前記接触部材の両端の一部分を存在させるための切り欠き部を形成し、その切り欠き部の交差角部に前記突出部を設けるように構成したことを特徴とする現像装置。
【請求項5】
請求項1又は2に記載の現像剤扱い装置、請求項3に記載の清掃装置、及び請求項4に記載の現像装置の少なくとも1つの装置を装備していることを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2013−15706(P2013−15706A)
【公開日】平成25年1月24日(2013.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−148968(P2011−148968)
【出願日】平成23年7月5日(2011.7.5)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】