説明

現像装置及び電子写真画像形成装置

【課題】本発明は、トナー室から現像室へのトナー送り込み搬送に加えて、現像室からトナー室へのトナー戻り搬送という循環を更に向上させた現像装置及び画像形成装置を提供するものである。
【解決手段】撹拌部材43の撹拌部43bは、支持部43aに取り付けられている被取付部43fの長手方向の長さL3が供給開口37の長手方向の長さL1よりも長く、かつ、その先端43eの長手方向の長さL2が供給開口37の長手方向の長さL1よりも短く、及び、撹拌部材43が回転する際に、撹拌部43bは、供給開口37に向かう方向の回転によってその先端43eが供給開口37内に進入してトナー室45内のトナーを供給開口37を通過させて現像室44へ搬送し、かつ、その先端43eが供給開口37内からトナー室45に向かう方向の回転によって供給開口37を通過させたトナーをトナー室45側へ搬送する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真画像形成装置に用いられる現像装置、及びプロセスカートリッジを取り外し可能に装着する電子写真画像形成装置に関するものである。
【0002】
ここで、プロセスカートリッジとは、電子写真感光体ドラムと、このドラムに作用するプロセス手段としての現像手段、クリーニング手段、帯電手段の少なくとも一つと、を一体的にカートリッジ化したものである。そして、使用者によって、プロセスカートリッジは、電子写真画像形成装置本体に対して取り外し可能に装着される。
【0003】
また、電子写真画像形成装置とは電子写真画像形成方式を用いて記録媒体に画像を形成するものである。電子写真画像形成装置の例としては、例えば、電子写真複写機、電子写真プリンター(LEDプリンター、レーザービームプリンター等)、ファクシミリ装置及びワードプロセッサ等が含まれる。
【0004】
また、前記記録媒体とは、画像が形成されるものであって、例えば、紙、シート材、OHPシート等が含まれる。
【0005】
また、電子写真画像形成装置の装置本体とは、プロセスカートリッジを除いた電子写真画像形成装置部分である。
【背景技術】
【0006】
従来、電子写真画像形成装置においては、電子写真感光体ドラム及び電子写真感光体ドラムに作用するプロセス手段を一体的にカートリッジ化する。そして、このカートリッジを電子写真画像形成装置の装置本体に着脱可能とするプロセスカートリッジ方式が採用されている。
【0007】
このプロセスカートリッジ方式によれば、画像形成装置のメンテナンスをサービスマンによらず使用者自身で行うことができるので、格段にメンテナンスの操作性を向上させることができた。
【0008】
前記プロセスカートリッジに設けられた現像装置においては、現像剤(以下、トナーと記載する)を収納した現像剤収納部(以下、トナー室と記載する)と、現像ローラと、前記現像ローラにトナーを供給する現像部(以下、現像室と記載する)と、現像ブレードとを有するものが実用化されている。
【0009】
また特許文献1には、回転可能に取り付けられた支持部と前記支持部に固定された撹拌部から構成された撹拌部材を備え、前記支持部の回転によって撹拌部がトナー室内に収納されているトナーを現像室へ送る構成の現像装置が開示されている。
【0010】
【特許文献1】特開2000−330365
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の目的は、現像剤収納部に収納されている現像剤を現像部との間で良好に循環することができる現像装置及びこれを備えた電子写真画像形成装置を提供するものである。
【0012】
本発明の他の目的は、現像剤収納部に収納されている現像剤を現像部へ搬送するのに加えて、前記現像部から前記現像剤収納部へ現像剤を戻すことを良好に行うことができる現像装置及びこれを備えた電子写真画像形成装置を提供するものである。
【0013】
本発明の他の目的は、現像剤収納部から現像部への現像剤の送り込み搬送に加えて、前記現像部から前記現像剤収納部への現像剤の戻し搬送を良好に行うことのできる現像装置及びこれを備えた電子写真画像形成装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
前記課題を解決するための本発明は、電子写真画像形成装置に用いられる現像装置において、電子写真感光体ドラムに形成された静電潜像を現像するための現像ローラと、前記現像ローラが設けられた現像部と、前記現像ローラによって前記静電潜像の現像に用いられる現像剤を収納する現像剤収納部と、前記現像部と前記現像剤収納部との間に設けられた開口であって、前記現像剤収納部に収納されている現像剤を前記現像部に供給するための供給開口と、前記現像剤収納部に回転可能に設けられた支持部と、前記支持部に設けられた撹拌部とを有する撹拌部材と、を有し、前記撹拌部は、前記支持部に取り付けられている被取付部の長手方向の長さが、前記供給開口の長手方向の長さよりも長く、かつ、その先端の長手方向の長さが前記供給開口の前記長手方向の長さよりも短く、及び、前記撹拌部材が回転する際に、前記撹拌部は、前記供給開口に向かう方向の回転によってその先端が前記供給開口内に進入して、前記現像剤収納部内の現像剤を前記供給開口を通過させて前記現像部へ搬送し、かつ、その先端が前記供給開口内から前記現像剤収納部に向かう方向の回転によって前記供給開口を通過させた現像剤を前記現像剤収納部側へ搬送することを特徴とする現像装置である。
【0015】
また前記課題を解決するための本発明は、プロセスカートリッジを取り外し可能に装着する電子写真画像形成装置において、i)電子写真感光体ドラムと、前記電子写真感光体ドラムに形成された静電潜像を現像するための現像ローラと、前記現像ローラが設けられた現像部と、前記現像ローラによって前記静電潜像の現像に用いられる現像剤を収納する現像剤収納部と、前記現像部と前記現像剤収納部との間に設けられた開口であって、前記現像剤収納部に収納されている現像剤を前記現像部に供給するための供給開口と、前記現像剤収納部に回転可能に設けられた支持部と、前記支持部に設けられた撹拌部とを有する撹拌部材と、を有し、前記撹拌部は、前記支持部に取り付けられている被取付部の長手方向の長さが、前記供給開口の長手方向の長さよりも長く、かつ、先端の長手方向の長さが前記供給開口の前記長手方向の長さよりも短く、及び、前記撹拌部材が回転する際に、前記撹拌部は、前記供給開口に向かう方向の回転によってその先端が前記供給開口内に進入して、前記現像剤収納部内の現像剤を前記供給開口を通過させて前記現像部へ搬送し、かつ、その先端が前記供給開口内から前記現像剤収納部に向かう方向の回転によって前記供給開口を通過させた現像剤を前記現像剤収納部側へ搬送する前記プロセスカートリッジと、ii)前記電子写真感光体ドラムに形成された現像剤像を記録媒体に転写するための転写ローラと、iii)前記記録媒体を搬送する搬送手段と、を有することを特徴とする電子写真画像形成装置である。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、現像剤収納部に収納されている現像剤を現像部との間で良好に循環することができる。
【0017】
また、本発明によれば、現像剤収納部に収納されている現像剤を現像部へ搬送するのに加えて、前記現像部から前記現像剤収納部へ現像剤を戻すことを良好に行うことができる。
【0018】
また、本発明によれば、現像剤収納部から現像部への現像剤の送り込み搬送に加えて、前記現像部から前記現像剤収納部への現像剤の戻し搬送を良好に行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、図面を参照して、電子写真画像形成装置に用いられる現像装置の実施の形態について説明する。以下の説明では、プロセスカートリッジを取り外し可能に装着する電子写真画像形成装置を例示して説明する。ここでは、現像装置は、電子写真感光体ドラムと一体的にユニット化され、電子写真画像形成装置の本体に取り外し可能に装着されるプロセスカートリッジに設けられた構成を例示している。
【0020】
しかしながら、本発明はこれに限定されるものではない。本発明は、装置本体に固定して設けられた現像装置、或いは、装置本体に取り外し可能に装着される現像装置(所謂現像カートリッジ)にも適用される。
【0021】
(全体構成)
図1は本実施形態における画像形成装置の画像形成装置本体1(以下、装置本体と記載する)及びプロセスカートリッジ2(以下、カートリッジと記載する)の断面図である。図2はカートリッジ2の拡大断面図である。以下、図1及び図2を用いて、本実施形態における画像形成装置の全体構成および画像形成プロセスについて説明する。
【0022】
この画像形成装置は、カートリッジ2を装置本体1に着脱可能としたレーザービームプリンターである。カートリッジ2が装置本体1に装着された状態で、カートリッジ2の上側には露光装置(レーザースキャナユニット)3が配置されている。また、カートリッジ2の下側には、記録媒体(以下、シート材と記載する)Pを収容したシートトレイ4が配置されている。更に、装置本体1には、シート材Pの搬送方向に沿って、ピックアップローラ5a、給送ローラ5b、搬送ローラ対5c、転写ガイド6、転写用帯電ローラ7、搬送ガイド8、定着装置9、排出ローラ対10、排出トレイ11等が配置されている。ここで、帯電ローラ7は、感光体ドラム20に形成された現像剤像をシート材Pに転写するための転写ローラである。なお、ピックアップローラ5a、給送ローラ5b、搬送ローラ対5c、排出ローラ対10等は、前記シート材Pを搬送する搬送手段を構成している。
【0023】
(画像形成プロセスの説明)
次に、画像形成プロセスについて説明する。
【0024】
プリントスタート信号に基づいて、電子写真感光体ドラム(以下、ドラムと記載する)20は矢印R1方向に所定の周速度(プロセススピード)で回転駆動される。ドラム20の外周面には帯電ローラ12が接触していて、帯電ローラ12によってドラム20の外周面は、均一に帯電される。
【0025】
露光装置3からは、画像情報に応じた画素信号に対応して変調されたレーザー光Lが出力される。レーザー光Lがカートリッジ2の上面に設けられた露光窓部53からカートリッジ2の内部に入光して、ドラム20の外周面を露光する。これにより、ドラム20の外周面には画像情報に対応した静電潜像が形成されていく。この静電潜像は、現像装置ユニット40内に収納されている現像剤T(以下、トナーと記載する)によって可視化されトナー像として現像される。
【0026】
さらに説明する。帯電手段としての帯電ローラ12はドラム20に接触して設けられており、ドラム20に帯電を行う。帯電ローラ12は、ドラム20に従動回転する。また、現像装置ユニット40は、ドラム20の現像領域へトナーを供給して、ドラム20に形成された前記潜像を現像する。ユニット40は、現像剤収納部であるトナー室45、撹拌部材43、及び、現像部である現像室44を有する。また、ユニット40は、現像剤担持体である現像ローラ41、及び、現像ブレード42を有する。
【0027】
なお、現像室(現像部)44は、現像ローラ41が設けられ、区切られた空間である。
【0028】
ここで、トナー室45内(現像剤収納部内)のトナーTを撹拌部材43の回転によって現像室44に送り出す。そして、マグネットローラ(固定磁石)41aを内蔵した現像ローラ41を回転させるとともに、現像ブレード42によって摩擦帯電電荷を付与したトナー層を現像ローラ41の表面に形成する。そして、そのトナーを潜像に応じてドラム20へ転移させる。これによって、ドラム20の表面にトナー像を形成する。なお、現像ブレード42は、現像ローラ41の周面のトナー量を規定すると共にトナーに摩擦帯電電荷を付与するものである。即ち、現像手段としての現像ローラ41が、トナーTを用いて、ドラム20に形成された静電潜像を現像する。
【0029】
一方、レーザー光Lの出力するタイミングと合わせて、ピックアップローラ5a、給送ローラ5b、搬送ローラ対5cによって、装置本体1の下部に収納されたシート材Pがシートトレイ4から給送される。そして、シート材Pが転写ガイド6を経由して、ドラム20と転写用帯電ローラ7との間の転写位置へ供給される。この転写位置において、ドラム20に形成されたトナー像は、ドラム20からシート材Pに順次転写される。
【0030】
トナー像が転写されたシート材Pは、ドラム20から分離され、続いて、搬送ガイド8に沿って定着装置9に搬送される。そしてシート材Pは、定着装置9を構成する定着ローラ9aと加圧ローラ9bとのニップ部を通過する。前記ニップ部で加圧・加熱定着処理が行われてトナー像はシート材Pに定着される。トナー像の定着処理を受けたシート材Pは、排出ローラ対10まで搬送され、排出トレイ11に排出される。
【0031】
一方、転写後のドラム20は、クリーニング手段としてのクリーニングブレード52により外周面上の残留トナーが除去される。そして、ドラム20には、再び、帯電から始まる前記画像形成プロセスが行われる。ドラム20から除去された徐去トナーは、感光体ユニット50の除去トナー室51eに貯蔵される。
【0032】
なお、前述した、帯電手段としての帯電ローラ12、現像手段(現像装置)を構成する現像ローラ41、クリーニング手段としてのクリーニングブレード52等がドラム20に作用するプロセス手段である。
【0033】
(プロセスカートリッジの枠体構成)
図3はカートリッジ2の枠体構成を説明する斜視図である。カートリッジ2の枠体構成について図2、図3を用いて説明する。
【0034】
図2に示すように、ドラム20、帯電ローラ12およびクリーニングブレード52は、ドラム枠体51に取り付けられ、一体的な感光体ユニット50を構成している。即ち、ユニット50は、ドラム20、帯電ローラ12、及び、ブレード52を有している。
【0035】
一方、ユニット40は、トナーを収納するトナー室45や現像室44を形成する現像枠体としてのトナー収納容器40aと蓋40bにより構成される。トナー収納容器40aと蓋40bは、溶着等の手段により、一体に結合されている。
【0036】
そして、図3に示すように、ユニット50とユニット40をピン(結合部材)54によって互いに回動可能に結合することによって、カートリッジ2を構成している。
【0037】
図3に示すように、ユニット40の長手方向(現像ローラ41の軸線方向)の両端にはサイド部材55(55L,55R)が取り付けられている。サイド部材55(55L,55R)が有するアーム部55a(55aL,55aR)の先端には、現像ローラ41と平行に回動穴55b(55bL,55bR)が設けてある。そこで、アーム部55a(55aR,55aL)をドラム枠体51の所定の位置に挿入する。一方、ドラム枠体51には、回動穴55b(55bL,55bR)と同軸線上に結合部材54(54L,54R)を嵌入するための嵌入穴51a(51aL,51aR)が空いている(図3の左側の嵌入穴は不図示)。そこで、結合部材54(54L,54R)を回動穴55b(55bL,55bR)と嵌入穴51a(51aL,51aR)とに共に挿入する。これによって、ユニット50とユニット40は結合部材54を中心に回動可能に結合される。
【0038】
両ユニット40、50が結合された状態で、アーム部55a(55aL,55aR)の根元に取り付けられた圧縮コイルばね46がドラム枠体51と接触している。これによって、ばね46の弾性力によって、ユニット40を下方へ付勢している。したがって、現像ローラ41(図2)をドラム20の方向へ確実に押し付けている。なお、現像ローラ41の両端部には間隔保持部材(不図示)が取り付けられており、現像ローラ41はドラム20から所定の間隔をもって保持されている。
【0039】
(感光体ユニット)
次に、図2、図4を用いて、感光体ユニット50について説明する。図4は感光体ユニット50の斜視説明図である。
【0040】
前述したように、ユニット40(現像ローラ41)よって現像されたトナー像は、転写部においてシート材Pに転写される。転写後にドラム20に残留したトナーは、ブレード52によって掻き落とされる。そして、掻き落とされたトナーは、スクイシート14aによってトナー室51eへ収納される。
【0041】
ブレード52は転写後にドラム20上に残留したトナーを除去する手段である。トナー室51eからトナーが漏れるのを防止するために、ブレード52のゴム両端裏からのトナー漏れを防ぐ第一のシール部材14b(不図示)、及び、ブレード52裏のトナー漏れを防ぐ第二のシール部材14cがドラム枠体51の所定の位置に両面テープ等で固定されている。
【0042】
ブレード52は、ドラム枠体51の所定の位置に、ビス58で固定されている。さらに、ドラム枠体51には、ブレード52のゴム両端からのトナー漏れ防止、及び、ドラム20に付着したトナー等の付着物のふき取り部材としての第三のシール部材14d、また、すくい取り部材であるスクイシート14aが、両面テープ等により固定されている。
【0043】
また、電極15、帯電ローラ軸受13(13L,13R)がドラム枠体51に嵌め込まれている。また、帯電ローラ12の軸部12a(12aL,12aR)が軸受13(13L,13R)に嵌め込まれている。
【0044】
電子写真感光体ドラムユニット21(以下、ドラムユニットと記載する)の一端側には、装置本体1から回転力を受けるの回転力受け部材150を取り付けたドラムフランジ151が取り付けられている。この取り付け方法は、カシメ、接着、溶着等を用いる。ドラムユニット21の他端側には、アース接点等々が一体となった非駆動側ドラムフランジ152が取り付けられている。
【0045】
ドラムユニット21をドラム枠体51の所定の位置に嵌め込む。そして、ユニット21の一端側において、ドラムフランジ151が軸受部材158と回転可能に嵌合する。他端側においては、ドラム軸159をドラム枠体51に圧入固定しつつ、非駆動側ドラムフランジ152の穴152aがドラム軸159と回転可能に嵌合する。これにより、ドラムユニット21は、ドラム枠体51に回転可能に支持される。なお、軸受部材158は、ドラム枠体51に一体的に取り付けられている。
【0046】
さらに、ドラム20の遮光・保護を行っている保護部材101の一端側の軸部101aLに付勢バネ102を取り付ける。さらに保護部材101の他端側の軸部101aLと一端側の軸部101aRを、ドラム枠体51の略U字形状の軸受部51d(51dL,51dR)に取り付ける。
【0047】
(現像装置ユニット)
次に、図5から図6を用いて、現像装置ユニット40について説明する。図5はトナー室45の構成を示した斜視説明図である。図6は現像装置ユニット40の斜視説明図である。
【0048】
図5に示すように、トナー室45内には撹拌部材43を配置する。撹拌部材43は、長手方向の一端側がトナー収納容器40aの外側に取り付けられたはす歯ギア(以下、撹拌ギアと記載する)28によって支持され、他端側がトナー収納容器40aに支持されている。撹拌ギア28は装置本体1から回転力を受けて回転し、撹拌部材43は撹拌ギア28の回転に従い一体に回転する。撹拌ギア28が回転する際に、前記一端側から前記他端側に向かうスラスト力が発生し、撹拌部材43はその長手方向において前記他端側に付勢される。
【0049】
また図6に示すように、第1ギア30と第2ギア29がトナー収納容器40aに回動可能に取り付けられている。ギア29、30が噛み合い回転することにより、第1ギア30から第2ギア29、さらに撹拌ギア28へと回転力(駆動力)が伝達される。
【0050】
トナー室45や現像室を構成する現像枠体としてのトナー収納容器40a、蓋40bは、前述したように超音波溶着によって一体的に結合されている。
【0051】
現像室44(図2参照)とトナー室45との間には供給開口37が設けられている。供給開口37は、トナー室45に収納されているトナーを現像室44に供給するための開口である。図5に示すように、開口37の長手方向の一端側と他端側及び開口37の短手方向の一端側と他端側には、この供給開口37を囲んで、トナーTの進入方向と交差する方向に開口縁37aが設けられている。開口縁37aの現像室44(図2参照)には、図6に示すように開封可能に開口37を封止する現像剤シール27(以下、トナーシールと記載する)が前記供給開口37を覆うように加熱固定されている。使用者は、プロセスカートリッジを使用するのに先立って、前記トナーシール27を引き抜いて供給開口37を開封する。前述したとおり、トナーシール27は、開口縁37aの現像室44側(現像部側)に貼付されている。なお、トナーシール27が開口縁37aに取り付けられる方法は、適宜の方法を適用することができる。使用者が、トナーシール27を引き抜くことによって、開口37が開封される。そして、トナー室45内に収納されているトナーTが、現像室44に供給される。したがって、現像ローラ41がトナーTに接触する。
【0052】
また、開口37は、実質的に長方形である。ここで、実質的に長方形とは、製造誤差によって、全ての角が直角な四角形(矩形)とならない場合も含めるためである。
【0053】
図6に示すように、ユニット40は、トナー収納容器40a、蓋40b、第1サイド部材55L、第2サイド部材55R、現像ローラ41、及び、現像ブレード42を有する。さらには、ユニット40は、現像ローラ41に給電するための部品類、及びトナーの漏出を防止するためのシール部材等を有する。
【0054】
現像ブレード42が、清掃部材38と共に、その両端をネジ59によって、トナー収納容器40aに取り付けられている。清掃部材38は、現像ローラ41の端部表面と接触して設けられており、現像ローラ41の表面を清掃する。
【0055】
さらに、ユニット39をユニット40の所定の位置に嵌め込む。なお、現像ローラユニット39は、現像ローラ41の一端側にある開口部よりマグネットローラ41aを挿入してあり、その開口部には現像ローラフランジ41bが圧入固定されている。
【0056】
また、ドラム20表面と現像ローラ41の表面を所定の間隔に保持するための間隔保持部材48(48L,48R)および軸受部材47(47L,47R)が現像ローラ41の両端部に配置されている。
【0057】
さらに、現像ローラ41の一端側には、現像ローラギア49が設けられている。ギア49は、ドラム20の反部に取り付けられたフランジ151に設けられたギア151c(図4参照)と噛み合い、現像ローラ41に回転力を伝える。ギア49は前述のギア30と噛み合う。
【0058】
そして、トナー収納容器40aの他端から第1サイド部材55Lを、一端からは第2サイド部材55Rを取り付け、トナー収納容器40aに固定する。サイド部材55L、55Rによって、軸受部材47(47L,47R)の位置決めを行う。軸受部材47によって現像ローラ41は回動可能に支持されている。なお、軸受部材47は、ローラユニット39の両端に配置されている
【0059】
(トナー搬送機構)
図7から図13を用いて、ユニット40に設けたトナーの送り機構について、説明する。図7は、撹拌部材43の構成を示した斜視図である。図8は、撹拌部材43をユニット40に組み込んだ断面図である。図9及び図10は、撹拌部材43の動きとトナーTの循環を説明するための断面図である。図11は撹拌部材43、供給開口37の長手関係を示した断面図である。図12は撹拌部材43の先端形状を示した斜視図である。図13は異なった形状の撹拌部材43と供給開口37の長手関係を示した断面図である。
【0060】
まず、図7及び図8を用いて、トナー送り機構の構成について説明する。
【0061】
図7(a)に示すように、撹拌部材43は、トナー室45に回転可能に支持された支持部43aと、前記支持部43aに設けられた撹拌部43bとを有する。撹拌部43bは、支持部43aに取り付けられる短手方向一端に設けられた被取付部43fと短手方向他端に設けられた先端43eを有する。支持部43aには、その長手方向にわたって間隔をあけて複数箇所に突起43cが設けられている。これに対応するように、被取付部43fには長手方向にわたって間隔をあけて複数箇所に孔43dが設けられている。突起43cに孔43dを嵌合し、熱を加えて突起43cを溶かすことによって抜け止めがなされ、撹拌部43bが支持部43aに結合される(図7(b))。
【0062】
なお、撹拌部43bは弾性力を有する弾性シートであり、後述するがトナー搬送時には撹拌部43bは撓むようになっている。ここでは、撹拌部43bの材料はポリフェニレンサルファイド(PPS)、厚さt=50μmのものを使用している。なお、材質はPPSに限定されることはなく、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の他の樹脂シートを使用しても同様の効果を得られる。
【0063】
図8に示すように、撹拌部材43はトナー室45の供給開口37の近傍に配置されている。そして、撹拌部材43は、撹拌ギア28(図6参照)の回転に従い、矢印Y方向に回転しながらトナー室45内のトナーT(不図示)を撹拌する。
【0064】
撹拌部材43はトナー室45のトナーTを撹拌すると共に、トナー室45内のトナーTをトナー室45から供給開口37を通して現像ローラ41の設けられている現像室44へ搬送する。
【0065】
なお、トナー室45の底面45aは、撹拌部材43の回転中心と同心の円弧で構成されている。この底面45aの半径TR2は、撹拌部材43の撹拌部43bの先端43e(図7参照)が撓まないで描く軌跡半径TR1よりも小さい。このため、トナー室45の底面45aに存在するトナーTを現像室44へ搬送する際に、撹拌部43bは撓む。
【0066】
次に、図9及び図10を用いて、トナー搬送機構の動作について説明する。図9(a)から図9(c)はトナー送り込み搬送の状態を示しており、図10(a)から図10(b)はトナー戻し搬送の状態を示している。
【0067】
図9(a)において、撹拌部43bはトナー室45の底面45aに沿って撓みながらトナーTをトナー室45から現像室44へ搬送している。この際に前述したように、トナー室45の長手方向の範囲にあるトナーTを現像室44へ押し出すように搬送している。なお、トナー室45の長手方向とは、現像ローラ41(カートリッジ2)の長手方向である。
【0068】
図9(b)において、撹拌部43bの回転によって、現像室44付近まで搬送されてきたトナーTは、順次、トナー室45から現像室44へ供給開口37を通って送られる。
【0069】
撹拌部43bの回転が、図9(b)から図9(c)に進む過程において、撹拌部43bがトナー室45の底面45aの円弧形状から離れ、撓んでいた撹拌部43bは撓みを開放され、その先端43eが開口37へ進入する。これにより、トナー室45内のトナーTが開口37を通過して現像室44へ送られる。また、トナーTは、撹拌部43bの撓みが開放される挙動によっても、トナー室45から現像室44へ送られる。後述するが、撹拌部43bには斜面43R,43L(図11参照)が設けられている。そのため、前記撓みが開放されても、撹拌部43bの先端43eは開口37へ干渉しない。
【0070】
図10(a)において、撹拌部43bの回転によって、トナー室45から現像室44にトナーTを搬送した後も、撹拌部43bの先端43eは開口37に進入している。このため、現像室44からトナー室45へ戻っていく撹拌部材43の回転時に、先端43eは、現像室44内に存在する、かつ、開口37付近に存在するトナーTをトナー室45(現像剤収納部側)へ戻すことができる。
【0071】
図10(b)において、撹拌部43bが現像室44からトナー室45へ移動する回転時に、撹拌部43bの先端43eは、開口37を構成する開口縁37aの短手方向の一端側37a1に長手方向にわたって弾性的に接触し、再び撓ませられる(図10(b)に示す状態)。ここで、一端側37a1とは、カートリッジ2が本体1に装着された状態で、開口37の上側端部である。
【0072】
更に撹拌部材43の回転が進み、撹拌部43bの先端43eが、開口縁37aの短手方向の一端側37a1から離れる際には再び撓みが開放され、撹拌部43bに付着していたトナーTはトナー室45へ戻される。撹拌部43bの回転による搬送力に加えて、撹拌部43bの前記撓みが開放される際に、撹拌部43bが自然状態(撓む前の状態)に復帰する弾性力も加わって、トナーTはトナー室45へより確実に戻される。
【0073】
したがって、トナー室45から現像室44、及び、現像室44からトナー室45へのトナーTの循環が良好に行われる。
【0074】
図9(a)、図9(b)、図9(c)に示した、トナーTをトナー室45から現像室44へ搬送するという撹拌部43bの一方向の動き(回転)では、現像室44へのトナー供給に過多が生じるおそれがある。現像室に過剰に搬送されたトナーTは、現像室44の長手端部の間隔保持部材48L、48R(図6参照)が設けられた付近と開口37とに挟まれた空間に滞留し易い。ここで、トナー供給の過多とは、撹拌部43bの回転によって、現像室44に搬送されるトナーの量が、現像室44に通常存在する量よりも多くなることである。
【0075】
そして、現像室44にトナーTが過剰な量供給されて、現像室44内でトナーTの滞留が多くなると、現像室44内にて行き場を失ったトナーTは、現像ローラ41端部の間隔保持部材48R,48L付近に現像ローラ41周方向に盛り上がるように堆積する。
【0076】
そこで、本実施の形態においては、以下に説明するトナーTの戻し搬送の動作、即ち、トナーTを現像室44からトナー室45へ戻してやる動作(図10(a)、図10(b))を行う。本実施の形態においては、後述するとおり、このトナーTの戻し搬送を効率良く行うことができる。即ち、トナー室45から現像室44へ、及び、現像室44からトナー室45への、トナーの循環を効率良く行うことができる。
【0077】
更に図11及び図12を用いて、現像室44からトナー室45へのトナーTの戻し搬送について詳細に説明する。図12(b)は図12のb部の拡大図、図12(c)は図12のc部の拡大図である。以下の説明において、幅とは、長手方向の一端側から他端側までの距離(長さ)のことである。ここで、前記長手方向とは、開口37、撹拌部43b、現像室44、及び、トナー室45の長手方向であり、これらの長手方向は一致している。
【0078】
図11は、トナー室45の幅L4、撹拌部43bの短手方向一端である被取付部43fの幅L3、前記短手方向の他端である先端43eの幅L2、開口37の幅L1の関係を示したものである。
【0079】
これらの幅を比較すると、トナー室45の幅L4は、開口37の幅L1よりも長く、被取付部43fの幅L3よりも長くしている。また、被取付部43fの幅L3は開口37の幅L1よりも長く、先端43eの幅L2は開口37の幅L1よりも短くしている。すなわち、これら幅の関係は、L4>L3>L1>L2、となっている。撹拌部43bの先端43eの幅L2は、開口37の幅L1よりも小さい。そして、撹拌部43bは、先端43eが開口37に納まる位置に配置されており、先端43eはトナー室45から開口37へ進入している。なお、図11において、45R,45Lは、トナー室45内の内壁である。
【0080】
図11、図12に示すように、先端43eの長手方向両角部には、前記長手方向の内側へ傾斜した第1斜面43R,及び、第2斜面43Lが設けられている。詳しくは、図11(b)、図12に示すように、先端43eであって、長手方向一端に設けられた角部には、長手方向一端から先端43eに向かうにしたがって長手方向の内側へ傾斜した第1斜面43Rが設けられている。かつ、図11(c)に示すように、撹拌部43bの先端43eであって、長手方向他端に設けられた角部には、長手方向他端から先端43eに向かうにしたがって長手方向の内側へ傾斜した第2斜面43Lが設けられている。
【0081】
なお、撹拌部43bは、先端43eの長辺と被取付部43fの長辺が実質的に平行で、その短手方向の側端の短辺も実質的に平行である。ここで実質的に平行とは、製造誤差を含めるためである。
【0082】
先端43eの幅L2を開口37の幅L1よりも小さくしている。これによって、撹拌部材43が回転する際に、第1斜面43R及び第2斜面43Lは、開口37の長手方向の一端側に設けられた開口縁37aの端部と、他端側に設けられた開口縁37aの端部と接触しない(非接触)。即ち、トナー室45から現像室44へトナーTを送り込み搬送時に、撹拌部材43が開口37に干渉することなく、開口37内(供給開口内)に進入することができる。
【0083】
なお、本実施形態においては、L1は約205mm、L2は約200mm、L3は約210mm、L4は約215mmとした。また、第1斜面43R及び第2斜面43Lの先端43eに対する角度α(図11)は約135度である。
【0084】
但し、本発明は、このサイズ、及び、角度に限定されるものではない。サイズ、及び、角度は、適宜選択すれば良い。
【0085】
前述した実施形態によれば、撹拌部材43は、トナー室(現像剤収納部)45に回転可能に設けられた支持部43aと、支持部43aの長手方向に沿って設けられた撹拌部43bとを有する。そして、撹拌部43bは、支持部43aに取り付けられている被取付部43fの長手方向の長さが、開口37の長手方向の長さよりも長い。かつ、撹拌部43bは、その先端43eの長手方向の長さが開口37の長手方向の長さよりも短い。また、撹拌部材43が回転する際に、撹拌部43bは、開口37に向かう方向の回転によってその先端43eが開口37内に進入して、トナー室(現像剤収納部)45内のトナー(現像剤)Tを開口37を通過させて現像室(現像部)44へ搬送する。また、撹拌部43bは、先端43eが開口37内からトナー室(現像剤収納部)45に向かう方向の回転によって開口37を通過させたトナー(現像剤)Tをトナー室45へ搬送する。
【0086】
即ち、前述した実施形態によれば、撹拌部材43が回転する際に、撹拌部43bは、開口37に向かう方向の回転によってその先端43eが開口37内に進入して、トナー室(現像剤収納部)45内のトナー(現像剤)Tを開口37を通過させて現像室(現像部)44へ搬送する(トナーTの送り搬送)。また、撹拌部43bは、先端43eが開口37内からトナー室(現像剤収納部)45に向かう方向の回転によって開口37を通過させたトナー(現像剤)Tをトナー室45へ搬送する(トナーTの戻し搬送)。即ち、撹拌部43bが一回転する際に、撹拌部43bは、トナー室45内のトナーTを現像室44へ搬送する。また、撹拌部43bは、現像室44内のトナーTをトナー室45へ搬送する。本実施形態よれば、撹拌部43bは、トナー室45内から開口37へ向かう回転によって、トナー室45内のトナーTを現像室44へ搬送する。また、撹拌部43bは、現像室44内(開口37内)からトナー室45へ向かう回転によって、現像室44内のトナーTをトナー室45へ搬送する。
【0087】
また、トナー室45の長手方向の一端側の内壁45Rと他端側の内壁45Lとの距離は、開口37の長手方向の長さよりも長く、及び、開口37の長手方向の一端側と他端側及び開口37の短手方向の一端側と他端側には、開口37を囲んで、トナーTの進入方向と交差する方向に開口縁37aが設けられている。
【0088】
この開口縁37aによって、開口37を開封可能に封止するようにトナーシール27を取り付けることができる。
また、撹拌部材43の回転にしたがって撓んで、撹拌部43bの先端43eは、開口37を囲む開口縁37aの短手方向の一端側37a1に長手方向にわたって弾性的に接触し、かつ、開口縁37aの短手方向の一端側37a1から離れる(図10(b))。ここで、一端側37a1とは、カートリッジ2が本体1に装着された状態で、開口37の上側端部である。
【0089】
撹拌部43bが前記撓みから開放される際の復帰力(弾性力)によって、トナーTは、より確実に現像室44に搬送される。したがって、トナーTの循環を良好に行うことができる。
【0090】
また、先端43eにおいて、前記長手方向一端に設けられた角部には、前記長手方向一端から前記先端に向かうにしたがって前記長手方向の内側へ傾斜した第1斜面43Rを有する。また、先端43eにおいて、前記長手方向他端に設けられた角部には、前記長手方向他端から前記先端に向かうにしたがって前記長手方向の内側へ傾斜した第2斜面43Lを有している。この斜面43R、43Lによって、前述した効果を得ることができる。
【0091】
また、撹拌部材43が回転する際に、第1斜面43Rおよび第2斜面43Lは、開口37の前記長手方向の前記一端側に設けられた開口縁37aの端部と前記他端側に設けられた開口縁37aの端部と接触しない。これによって、前述した効果を得ることができる。
【0092】
撹拌部材43の支持部43aにはその長手方向にわたって間隔をあけて複数箇所に突起43cが設けられている。また、撹拌部43bの被取付部43fには長手方向にわたって間隔をあけて複数箇所に前記長手方向に孔43dが設けられている。そして、孔43dが突起43cに嵌合した状態で、突起43cに熱を加えて突起43cを一旦溶かす。そして、突起43cを冷却(自然冷却又は強制冷却)させて、突起43cの先端を孔43dの径よりも大きくし、孔43dが突起43cから抜けないようにする。これによって、撹拌部43bを支持部43aに取り付ける。
【0093】
即ち、孔43dが突起43cに嵌合した状態で突起43cの熱溶着によって、撹拌部43bは支持部43aに取り付けられている。
【0094】
よって、撹拌部43bを支持部43aに取り付けるにあたって、接着剤を使用することなく容易に行うことができる。
【0095】
また、トナー室45の長手方向の前記一端側に設けられた壁(内壁45L)の外側には、支持部43aと一体に回転する撹拌ギア(はす歯ギア)28が設けられている。そして、撹拌ギア28が回転する際に、前記一端側から前記他端側に向かうスラスト力が発生し、支持部43aはその長手方向において前記他端側に付勢される。
【0096】
次に図13を用いて、前述した実施形態とは異なった形状の撹拌部材43と開口37の長手関係について説明する。図13(a)は本実施の形態に係るトナー搬送機構の長手関係を示す図であり、図13(b)は比較例に係るトナー搬送機構の長手関係を示す図である。
【0097】
図13(a)に示すトナー搬送機構では、トナー室45の幅L4、撹拌部材43の撹拌部43bの短手方向一端である被取付部43fの幅L3、短手方向他端である先端43eの幅L2、供給開口37の幅L1の関係が、L4>L3>L1>L2、である。
【0098】
一方、図13(b)に示すトナー搬送機構は、トナー室45の幅L4、撹拌部43bの短手方向一端である被取付部43fの幅L3、短手方向他端である先端43eの幅L2、供給開口37の幅L1の関係が、L4>L1>L3=L2、である。即ち、撹拌部43bの形状は、実質的に長方形である。
【0099】
図13(a)と図13(b)を比較すると、図13(a)の撹拌部43bの形状は、先端43eから被取付部43fへと広がっている。このため、角部Xの剛性を比較すると図13(a)の方が剛性が高い。
【0100】
先端43eにトナーTの重さがかかった際に、角部Xは図13(b)の方が剛性は低く撓み易い。
【0101】
このため、撹拌部43bの形状が、本実施形態である図13(a)に示す形状の場合には、図13(b)に示す形状の場合と比較して、次の利点が有る。即ち、本実施形態である図13(a)に示す形状の場合には、図10(a)〜(b)に示すトナー戻し搬送時において、開口37へ進入した撹拌部43bの先端43eが、現像室44の端部に滞留しているトナーTを撹拌部43b上に乗せて、より確実に搬送することができる。なお、図13(a)(b)において矢印R2は、現像室44の端部に滞留しているトナーTを示す。
【0102】
また、現像室44からトナー室45へ搬送する際のトナーTの量は、本実施形態である図13(a)に示す形状の場合の方が、図13(b)に示す形状の場合よりも多くなる。
【0103】
一方、トナー室45内の関係をみると、被取付部43fの幅L3をトナー室45の幅L4に近づける程、トナー室45内の内壁45R,45Lと撹拌部43bの長手方向両端との隙間Sは狭くなる(図13(a)(b))。
【0104】
ここで、図13(a)に示す撹拌部43bの形状の方が、図13(b)に示す撹拌部43bの形状よりも、隙間Sを狭くすることができる。
【0105】
この隙間Sが狭ければ狭い程、撹拌部43bはトナー室45内の内壁45R,45L近傍のトナーTも撹拌できる。したがって、撹拌部43bが、トナー室45の長手方向において広範囲に渡って、トナーTを撹拌し、搬送することができる。
【0106】
図13(b)に示した隙間Sに比べて、図13(a)に示した隙間Sは狭い。したがって、図13(a)に示す撹拌部43bの形状の方が、トナー室45内の長手方向において、より一層広範囲のトナーTを撹拌し、搬送することができる。
【0107】
前述したとおり、トナー室45と現像室44間でのトナーTの送り込み搬送と戻し搬送というトナーTの循環を行ううえで、図13(a)に示す撹拌部43bの形状の方が効率的である。
【0108】
また、トナー室45、撹拌部43b、および、開口37の各幅(長手方向の長さ)を、L4>L3>L1>L2、に設定する。これによって、トナー室45から現像室44へのトナーTの送り込み搬送と、現像室44からトナー室45へのトナーTの戻し搬送を更に向上させることができる。また、良好に行うことができる。即ち、本実施形態によれば、トナー室45から現像室44へ、及び、現像室44からトナー室45への、トナーの循環を効率良く行うことができる。
【0109】
上述した形態によれば、トナー室45内の長手方向の広範囲にわたってトナーの撹拌が可能である。また長手方向の広範囲にわたって撹拌されたトナーを、トナー室内から現像室へ搬送することにより現像室内の現像ローラの長手全体に均一にトナーが供給される。このため、長手全域で濃度が一定の高画質の画像を安定して出力することが可能になる。
【0110】
更に、トナー室から現像室へのトナー送り込み搬送と、現像室からトナー室へのトナー戻り搬送を更に向上させて繰り返し行うことができる。トナー室から現像室へのトナー送り込み搬送、現像室からトナー室へのトナー戻り搬送を繰り返すことで、現像室への過剰な量のトナーの供給と現像室44内に滞留するトナーの量を減少させることができる。
【0111】
これにより現像室44内で滞留しているトナーが、更なる供給過多によって現像室44内の行き場を失い、現像室長手端部に寄せられ、現像ローラ端にトナーが堆積するのを防ぐことができる。
【0112】
図14は、撹拌部材43の構成を示した正面図である。
【0113】
図14(a)は、撹拌部材43の形状を示しており、図14(b)は、14(a)に示した撹拌部材43をトナー室45内に組み込んだ状態を示した図である。
【0114】
図14(a)に示す撹拌部43bは、前述した第1斜面43R,第2斜面43Lに加えて、第1斜面43R,第243Lの先端側終端から突出した突出部43gを設けている。突出部43gによって、先端43eを構成している。即ち、本実施形態は、前述した実施形態において、第1斜面43Rの先端側終端43R1と第2斜面43Lの先端側終端43L1との間に、実質的に長方形の突出部43gを設けたものである。
【0115】
図14(b)に示すように、トナー室45の幅L4、被取付部43fの幅L3、先端43eの幅L2、開口37の幅L1の関係は、前述実施形態と同様に、L4>L3>L1>L2、である。また、撹拌部43bの先端43eの幅L2は、開口37の幅L1よりも小さく、先端43eは開口37内に納まる位置に配置されている。
【0116】
突出部43gが設けられた先端43eは、トナーT送り込み搬送時に開口37の長手方向の一端側に設けられた開口縁37aの端部と、他端側に設けられた開口縁37aの端部には接触しない。そして、先端43eは、開口37、更に現像室44内に進入する。
【0117】
また、トナー戻し搬送時において、先端43eは現像室44内のトナーTをトナー室45内へ戻すことができる。
【0118】
突出部43gの突出量が多ければ多い程、先端43eは現像室44内の奥に侵入するため、トナー戻し搬送時の現像室44内からトナー室45へ搬送するトナーTの量は多くなる。
【0119】
突出部43gの突出量は、トナー送り込み搬送時のトナーTの量と、トナー戻し搬送時のトナーTの量を考慮して、適宜調整を行う。
【0120】
前述した実施例によれば、トナー室(現像剤収納部)45に収納されているトナー(現像剤)Tを現像室(現像部)44との間で良好に循環することができる。
【0121】
また、前述した実施例によれば、トナー室45に収納されているトナーTを現像室44へ搬送するのに加えて、現像室44からトナー室45へトナーTを戻すことを良好に行うことができる。
【0122】
また、前述した実施例によれば、トナー室45から現像室44へのトナーTの送り込み搬送に加えて、現像室44からトナー室45へのトナーTの戻し搬送を良好に行うことができる。
【0123】
これによって、前述した実施例によれば、トナー室45内の長手方向の広範囲にわたってトナーTの撹拌が可能である。また前記長手方向の広範囲にわたって、撹拌されたトナーTを、トナー室45内から現像室44へ搬送することにより現像室44内に設けられた現像ローラ41の長手全体に均一にトナーTを供給することができる。このため、前記長手全域にわたって、濃度が一定の画像を安定して出力することができる。
【0124】
更に、トナー室45から現像室44へのトナー送り込み搬送と、現像室44からトナー室45へのトナー戻り搬送とを、繰り返し良好に行うことができる。そのため、トナー室45から現像室44へのトナー送り込み搬送、現像室44からトナー室45へのトナー戻し搬送を繰り返すことで、現像室44へトナーTを過剰に供給することを抑制することができる。また、現像室44内に滞留するトナーTを減少させることができる。
【0125】
したがって、現像室44内で滞留しているトナーTが、続いて供給されるトナーTに押されて、現像室44の端部に寄せられる。そして、ついには、トナーTが、現像ローラ41の端部付近に堆積するという現象の発生を防ぐことができる。
【0126】
なお、前述した形態では、現像装置を、電子写真感光体ドラムと一体的にユニット化し、電子写真画像形成装置の本体に取り外し可能に装着されるプロセスカートリッジに設けた構成を例示した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、現像装置は、装置本体に取り外し可能に装着される現像カートリッジタイプであっても良い。この場合、装置本体に取り外し可能に装着されるプロセスカートリッジは、電子写真感光体ドラムと、このドラムに作用するプロセス手段としてのクリーニング手段、帯電手段の少なくとも一つと、を一体的にカートリッジ化したものである。また、現像装置は、前記装置本体に固定して設けられた据付タイプであっても良い。
【0127】
また、前述した形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、それらの相対配置などは、本発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものである。従って、特に特定的な記載がない限りは、本発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【図面の簡単な説明】
【0128】
【図1】画像形成装置の画像形成装置本体及びプロセスカートリッジの断面図
【図2】プロセスカートリッジの拡大断面図
【図3】プロセスカートリッジの枠体構成を説明する斜視図
【図4】感光体ユニットの斜視説明図
【図5】現像装置ユニットの斜視説明図
【図6】現像装置ユニットの斜視説明図
【図7】撹拌部材の構成を示した斜視説明図
【図8】撹拌部材を現像ユニットに組み込んだ断面図
【図9】撹拌部材の動きとトナーの循環を説明するための断面図
【図10】撹拌部材の動きとトナーの循環を説明するための断面図
【図11】撹拌部材、供給開口の長手関係を示した上断面図
【図12】撹拌部材の先端形状を示した斜視図
【図13】異なった形状の撹拌部材と供給開口の長手関係を示した上断面図
【図14】撹拌部材の構成を示した正面図
【符号の説明】
【0129】
T …トナー
1 …画像形成装置本体
20 …電子写真感光体ドラム
27 …トナーシール(現像剤シール)
28 …撹拌ギア(はす歯ギア)
37 …供給開口
37a …開口縁
40 …現像装置ユニット
41 …現像ローラ
43 …撹拌部材
43L …第2斜面
43R …第1斜面
43a …支持部
43b …撹拌部
43c …突起
43d …孔
43e …先端
43f …被取付部
43g・・・突出部
44 …現像室(現像部)
45 …トナー室(現像剤収納部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子写真画像形成装置に用いられる現像装置において、
電子写真感光体ドラムに形成された静電潜像を現像するための現像ローラと、
前記現像ローラが設けられた現像部と、
前記現像ローラによって前記静電潜像の現像に用いられる現像剤を収納する現像剤収納部と、
前記現像部と前記現像剤収納部との間に設けられた開口であって、前記現像剤収納部に収納されている現像剤を前記現像部に供給するための供給開口と、
前記現像剤収納部に回転可能に設けられた支持部と、前記支持部に設けられた撹拌部とを有する撹拌部材と、
を有し、
前記撹拌部は、
前記支持部に取り付けられている被取付部の長手方向の長さが、前記供給開口の長手方向の長さよりも長く、
かつ、
その先端の長手方向の長さが前記供給開口の前記長手方向の長さよりも短く、
及び、前記撹拌部材が回転する際に、前記撹拌部は、前記供給開口に向かう方向の回転によってその先端が前記供給開口内に進入して、前記現像剤収納部内の現像剤を前記供給開口を通過させて前記現像部へ搬送し、
かつ、
その先端が前記供給開口内から前記現像剤収納部に向かう方向の回転によって前記供給開口を通過させた現像剤を前記現像剤収納部側へ搬送することを特徴とする現像装置。
【請求項2】
前記現像剤収納部の長手方向の一端側の内壁と他端側の内壁との距離は、前記供給開口の前記長手方向の長さよりも長く、及び、前記供給開口の長手方向の一端側と他端側及び前記開口の短手方向の一端側と他端側には、前記供給開口を囲んで、前記現像剤の進入方向と交差する方向に開口縁が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
【請求項3】
前記撹拌部の前記先端は、撹拌部材の回転にしたがって撓んで、前記供給開口を囲む開口縁の短手方向の前記一端側に長手方向にわたって弾性的に接触し、かつ、前記開口縁の短手方向の前記一端から離れることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の現像装置。
【請求項4】
前記撹拌部の前記先端であって、前記長手方向一端に設けられた角部には、前記長手方向一端から前記先端に向かうにしたがって前記長手方向の内側へ傾斜した第1斜面を有し、かつ、前記撹拌部の前記先端であって、前記長手方向他端に設けられた角部には、前記長手方向他端から前記先端に向かうにしたがって前記長手方向の内側へ傾斜した第2斜面を有していることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の現像装置。
【請求項5】
前記撹拌部材が回転する際に、前記第1斜面および前記第2斜面は前記供給開口の前記長手方向の前記一端側に設けられた前記開口縁の端部と前記他端側に設けられた前記開口縁の端部と非接触であることを特徴とする請求項2に記載の現像装置。
【請求項6】
前記撹拌部材の前記支持部にはその長手方向にわたって間隔をあけて複数箇所に突起が設けられており、前記撹拌部の前記被取付部には長手方向にわたって間隔をあけて複数箇所に前記長手方向に孔が設けられており、前記孔が前記突起に嵌合した状態で前記突起の熱溶着によって、前記撹拌部は前記支持部に取り付けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の現像装置。
【請求項7】
前記現像剤収納部の前記長手方向の前記一端側に設けられた壁の外側には、前記支持部と一体に回転するはす歯ギアが設けられており、前記はす歯ギアが回転する際に、前記一端側から前記他端側に向かうスラスト力が発生し、前記支持部はその長手方向において前記他端側に付勢されることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の現像装置。
【請求項8】
前記現像装置は、前記電子写真画像形成装置の本体に取り外し可能に装着される現像カートリッジタイプであることを特徴とする請求項1乃至請求項7に記載の現像装置。
【請求項9】
前記現像装置は、前記電子写真感光体ドラムと一体的にユニット化されており、前記電子写真画像形成装置の本体に取り外し可能に装着されるプロセスカートリッジに設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項7に記載の現像装置。
【請求項10】
前記供給開口を囲む前記開口縁の前記現像部側には、開封可能に前記供給開口を封止する現像剤シールが前記供給開口を覆うように取り付けられており、前記現像カートリッジタイプ又は前記プロセスカートリッジを使用するのに先立って、使用者が前記現像剤シールを引き抜いて前記供給開口を開封することを特徴とする請求項8又は請求項9に記載の現像装置。
【請求項11】
プロセスカートリッジを取り外し可能に装着する電子写真画像形成装置において、
i)電子写真感光体ドラムと、
前記電子写真感光体ドラムに形成された静電潜像を現像するための現像ローラと、
前記現像ローラが設けられた現像部と、
前記現像ローラによって前記静電潜像の現像に用いられる現像剤を収納する現像剤収納部と、
前記現像部と前記現像剤収納部との間に設けられた開口であって、前記現像剤収納部に収納されている現像剤を前記現像部に供給するための供給開口と、
前記現像剤収納部に回転可能に設けられた支持部と、前記支持部に設けられた撹拌部とを有する撹拌部材と、
前記撹拌部は、前記支持部に取り付けられている被取付部の長手方向の長さが、前記供給開口の長手方向の長さよりも長く、かつ、先端の長手方向の長さが前記供給開口の前記長手方向の長さよりも短く、及び、前記撹拌部材が回転する際に、前記撹拌部は、前記供給開口に向かう方向の回転によってその先端が前記供給開口内に進入して、前記現像剤収納部内の現像剤を前記供給開口を通過させて前記現像部へ搬送し、かつ、その先端が前記供給開口内から前記現像剤収納部に向かう方向の回転によって前記供給開口を通過させた現像剤を前記現像剤収納部側へ搬送する前記プロセスカートリッジと、
ii)前記電子写真感光体ドラムに形成された現像剤像を記録媒体に転写するための転写ローラと、
iii)前記記録媒体を搬送する搬送手段と、
を有することを特徴とする電子写真画像形成装置。
【請求項12】
前記現像剤収納部の長手方向の一端側の内壁と他端側の内壁との距離は、前記開口の前記長手方向の長さよりも長く、及び、前記開口の長手方向の一端側と他端側及び前記開口の短手方向の一端側と他端側には、前記供給開口を囲んで、前記現像剤の進入方向と交差する方向に開口縁が設けられていることを特徴とする請求項11に記載の電子写真画像形成装置。
【請求項13】
前記撹拌部の前記先端は、撹拌部材の回転にしたがって撓んで、前記供給開口を囲む開口縁の短手方向の前記一端側に長手方向にわたって弾性的に接触し、かつ、前記開口縁の短手方向の前記一端から離れることを特徴とする請求項11又は請求項12に記載の電子写真画像形成装置。
【請求項14】
前記撹拌部の前記先端であって、前記長手方向一端に設けられた角部には、前記長手方向一端から前記先端に向かうにしたがって前記長手方向の内側へ傾斜した第1斜面を有し、かつ、前記撹拌部の前記先端であって、前記長手方向他端に設けられた角部には、前記長手方向他端から前記先端に向かうにしたがって前記長手方向の内側へ傾斜した第2斜面を有していることを特徴とする請求項11乃至請求項13のいずれかに記載の電子写真画像形成装置。
【請求項15】
前記撹拌部材が回転する際に、前記第1斜面および前記第2斜面は前記供給開口の前記長手方向の前記一端側に設けられた前記開口縁の端部と前記他端側に設けられた前記開口縁の端部と非接触であることを特徴とする請求項12に記載の電子写真画像形成装置。
【請求項16】
前記撹拌部材の有する前記支持部にはその長手方向にわたって間隔をあけて複数箇所に突起が設けられており、前記撹拌部の有する前記被取付部には長手方向にわたって間隔をあけて複数箇所に前記長手方向に孔が設けられており、前記孔が前記突起に嵌合した状態で前記突起の熱溶着によって、前記撹拌部は前記支持部に取り付けられていることを特徴とする請求項11乃至請求項15のいずれかに記載の電子写真画像形成装置。
【請求項17】
前記現像剤収納部の前記長手方向の前記一端側に設けられた壁の外側には、前記支持部と一体に回転するはす歯ギアが設けられており、前記電子写真画像形成装置の本体から回転力を受けて前記はす歯ギアが回転する際に、前記一端側から前記他端側に向かうスラスト力が発生し、前記支持部はその長手方向において前記他端側に付勢されることを特徴とする請求項11乃至請求項16のいずれかに記載の電子写真画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2010−38964(P2010−38964A)
【公開日】平成22年2月18日(2010.2.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−198425(P2008−198425)
【出願日】平成20年7月31日(2008.7.31)
【特許番号】特許第4345989号(P4345989)
【特許公報発行日】平成21年10月14日(2009.10.14)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】