説明

球状ディスプレイ及びデジタル地球儀

【課題】デジタル地球儀等に用いることができる球状ディスプレイを提供する。
【解決手段】球状ディスプレイ10は、内周面に投影された映像を外周面に透過可能とされた半球スクリーン12と、半球スクリーン12を支持する支持部材20と、半球スクリーン12に加えられた外力の変位を検知するセンサを有する少なくとも3つの変位検知装置と、半球スクリーン12の内周面に映像を投影するようにされ、魚眼レンズ系42を有するプロジェクター40と、プロジェクター40と通信可能とされた映像生成装置50とを備え、映像生成装置50は、半球スクリーン12の内周面に投影された映像が、外力の方向に外力の変位に応じた速度で移動して見えるように映像を変化させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デジタル地球儀等に用いることができる球状ディスプレイに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のディスプレイは平面のものがほとんどであり、球面等立体形状のディスプレイはほとんど無かった。又、ユーザーが触れる等の外力によって映像が変化する平面ディスプレイは存在するが、このような立体形状のディスプレイは無かった。
【0003】
一方、従来の地球儀は球体に地球表面を示す画像等が印刷されたものであり、軸を中心として移動させることはできたが、任意の方向に移動させることや、表面の画像を変化させることは不可能であった。
【0004】
そこで、特許文献1の発明がなされたが、この発明は半球ドームの微小移動を検知するものであり、実現するのが困難であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−241648号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は上記問題を解決するために、外力によって表示される映像を変化させることのできる球状ディスプレイ、これに用いることのできる情報端末、及び地球表面の映像を投影することで実現されるデジタル地球儀となる球状ディスプレイを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者等は、鋭意研究の結果、投影された映像を透過可能とされた半球スクリーンの内部に魚眼レンズ系を有するプロジェクターを設け、半球スクリーンに加えられた外力の変位及び方向を検知するセンサを備えた少なくとも3つの変位検知装置を用いることで、外力に応じて映像を変化させることのできる球状ディスプレイを提供できることを見出した。
【0008】
即ち、以下の実施例により上記課題を解決することができる。
【0009】
(1)中空半球形状であって、内周面に投影された映像を外周面に透過可能とされた半球スクリーンと、該半球スクリーンの円形開口縁部を支持する支持部材と、前記円形開口縁部の内周面側に設けられ、前記半球スクリーンに加えられた外力の変位及び方向を検知するセンサを有する少なくとも3つの変位検知装置と、前記半球スクリーンの内周面に映像を投影するようにされ、魚眼レンズ系を有するプロジェクターと、投影されるべき映像を格納した映像データベースと映像を変換可能な写像変換システムを有し、前記プロジェクターと通信可能とされ、映像を前記映像データベースから選択して選択された映像の映像信号を前記プロジェクターに出力するとともに、前記変位検知装置の出力信号が入力され、前記半球スクリーンの内周面に投影された映像が、前記外力の方向に前記外力の変位に応じた速度で移動して見えるように、映像を写像変換システムにより変化させる映像生成装置と、を備えたことを特徴とする球状ディスプレイ。
【0010】
(2)前記映像装置に設けられた前記映像における局部的な詳細情報を格納する詳細情報データベースと、ディスプレイを有し、該ディスプレイに取得した前記詳細情報を表示する情報端末と、前記半球スクリーンの内周面側に設けられ、前記情報端末の前記半球スクリーン上の位置を検知し、該位置に対応する前記詳細情報を前記情報端末に供給するようにされた送受信装置と、を備えたことを特徴とする(1)記載の球状ディスプレイ。
【0011】
(3)内周面に投影された映像を外周面に透過可能とされた半球スクリーンと、該半球スクリーンを支持する支持部材と、前記半球スクリーンの内周面に映像を投影するようにされ、魚眼レンズ系を有するプロジェクターと、該プロジェクターと通信可能とされた映像生成装置と、加えられた外力の変位及び方向を検知するセンサを有する少なくとも3つの変位検知装置を備え、前記映像生成装置と通信可能とされた球体のリモートコントロール装置と、を備え、前記映像生成装置は、前記半球スクリーンに投影された映像を前記外力の方向に、前記外力の変位に応じた速度で移動するように前記映像を変化させるようにされていることを特徴とする球状ディスプレイ。
【0012】
(4)インターネットと通信可能とされ、前記半球スクリーンに投影する映像及び/又は前記情報端末に送信する情報を、インターネットを通じて取得可能とされたことを特徴とする(1)乃至(3)のいずれかに記載の球状ディスプレイ。
【0013】
(5)(1)乃至(4)のいずれかの球状ディスプレイに表示される映像は地球表面を表わすものであることを特徴とするデジタル地球儀。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、外力に応じて映像を変化させることのできる球体ディスプレイ、及びこれを用いた任意の方向に移動可能なデジタル地球儀を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の実施例に係る球状ディスプレイを模式的に示す断面図
【図2】同球状ディスプレイの構成部品の一部を示す斜視図
【図3】同球状ディスプレイの支持部材の一部を拡大して示す斜視図
【図4】同球状ディスプレイの変位検知装置を拡大して示す側面図
【図5】同球状ディスプレイの変位検知装置の一部を拡大して示す斜視図
【図6】同球状ディスプレイの変位検知装置の仕組みを示す斜視図
【図7】同球状ディスプレイの2軸変位センサと処理回路を示すブロック図
【図8】同球状ディスプレイに投影される、写像変換システムにより生成された映像を示す図
【図9】同球状ディスプレイに投影される、写像変換システムにより生成された映像を示す図
【図10】同実施例に係る球状ディスプレイの使用例を示す模式図
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、図面を参照して本発明の実施例について詳細に説明する。
【実施例】
【0017】
図1乃至図3に示されるように、本発明の実施例に係る球状ディスプレイ10は、半球スクリーン12と、支持部材20と、近接センサを有する変位検知装置30と、プロジェクター40と、映像生成装置50とを含んで構成される。
【0018】
半球スクリーン12は、直径1メートル程度の中空半球形状であって、アクリルからなる透過型のスクリーンであり、内周面に投影された映像を外周面側から見ることができるように投影された映像を透過可能とされている。内周面には、サンドブラスト加工等により適当な厚さの光拡散層(図示省略)が形成されている。
【0019】
支持部材20は、支持台21、支持筐体22、支持フレーム23、ベースフレーム24、変位伝達部材25及び半球スクリーン固定部材27を含んで構成され、半球スクリーン12の円形開口縁部のフランジを支持するようにされている。
【0020】
支持筐体22は、半球スクリーン12と同様の同径の中空半球形であって、光を透過しないようにされている。
【0021】
支持台21は、支持フレーム23及びプロジェクター40をその上に安定して支持し、支持フレーム23は円環状のベースフレーム24、変位検知装置30及びプロジェクター40を支持している。支持フレーム23は、正方形のフレームを含んで構成される。
【0022】
ベースフレーム24は、半球スクリーン12と支持筐体22とが一つの球体を形成するように、半球スクリーン12を、半球スクリーン固定部材27を介して固定支持するようにされている。半球スクリーン12と支持筐体22とは、ドームフランジカバーにより、外部から円形開口縁部が視認できないようにされている。
【0023】
変位伝達部材25は、半球スクリーン固定部材27を介して伝達された半球スクリーン12の変位を、変位検知装置30に伝達するようにされ、ベースフレーム24の円周方向の4箇所に90度間隔で設置されている。図3に示されるように、変位伝達部材25は、支持フレーム23に含まれる正方形のフレームの4つの頂点に対応する位置に設置される。
【0024】
半球スクリーン固定部材27は、下端を変位伝達部材25に固定支持され、上端を半球スクリーン12の円形開口縁部のフランジに固定されている。
【0025】
変位検知装置30は、図3乃至図6に示されるように、4つの変位伝達部材25の位置で、締結金具29により支持フレーム23に固定支持されている。変位検知装置30は、変位センサブロック26、たわみロッド31、距離測定板33A、33B、距離測定板固定ロッド34及びスライド調節コマ35を含んで構成されている。
【0026】
変位センサブロック26は、直交2軸変位センサであり、半球スクリーン12に対して垂直方向及び水平方向のそれぞれの変位を検知するようにされている。変位センサブロック26に用いられるセンサは近接センサ38A、38Bであり、変位センサブロック26と距離測定板33A、33Bとの距離を測定するものである。
【0027】
たわみロッド31は、高剛性金属からなり、変位センサブロック26を固定支持するようにされている。たわみロッド31は、変位伝達部材25によって伝達される半球スクリーン12の変位に従って、わずかに変位するようにされている。
【0028】
距離測定板33A、33Bは金属からなり、変位センサブロック26と一定の間隔を置くように距離測定板固定ロッド36により固定支持されている。
【0029】
スライド調節コマ35は、2つで1組であり、たわみロッドのたわみ量を調節できるようにされている。変位センサブロック26側のスライド調節コマ35は可動であり、たわみ量を調節した後に締結金具29に固定される。支持フレーム23側のスライド調節コマ35は常に締結金具29に固定される。
【0030】
半球スクリーン12に加えられた外力により変位伝達部材25が変位すると、これに応じてたわみロッド31に固定支持された変位センサブロック26も変位し、距離測定板33A、33Bとの距離が変化する。近接センサ38A、38Bはこの距離変位を検知するようにされている。近接センサ38A、38Bは差動変圧器であり、機械的な直線変位を電気信号に変換し、電気的に検出するようにされている。この電気信号は、映像生成装置50に出力するようにされている。
【0031】
例えば、歪みが伝達されたときに変形するリングに、x軸方向のコイルばねを介して中心位置にx方向検出部材を配置し、且つ、同様のリングにy軸方向のコイルばねを介して中心位置にy方向検出部材を配置し、x方向及びy方向検出部材の変位量を検出すれば、歪みの大きさと方向が2次元的に検出できる。本実施例では、近接センサ38Aをx方向検出部材、近接センサ38Bをy方向検出部材としている。
【0032】
この変位を検知する仕組みによれば、半球スクリーン12を正面から見た場合の回転方向、即ち半球スクリーン12の円形開口縁部を含む平面に直交して、半球スクリーン12の中心を通る直線を軸として回転する方向を検知することが可能となる。この直線をz軸、半球スクリーン12の円形開口縁部を含む平面上で直交する直線をx軸、y軸とすれば、x軸方向及びy軸方向の変位を検知するには1次元のセンサで十分である。なお、変位検知装置はx軸及びy軸上となるように設置されているが、平行でなくてもよい。平行でない場合は、変位のx軸成分及びy軸成分を計算して求めることとなる。
【0033】
また、簡易的には半球スクリーン12の円形開口縁部に等間隔に設けられた4組の変位センサブロックを1次元センサとし、x軸方向及びy軸方向のみの回転を行うことも可能である。
【0034】
プロジェクター40は、支持筐体22の内部に設けられ、画像素子及び光源を有し、半球スクリーン12に映像生成装置50から供給される電気信号を映像に変換し、魚眼レンズ系42を通して投影するようにされており、支持フレーム23によって固定されている。
【0035】
魚眼レンズ系42はプロジェクター40の投影レンズであり、180度の半球状の投影が可能な等角写像魚眼レンズ系とされている。
【0036】
映像生成装置50は、半球スクリーン12と支持筐体22からなる球体の外部に設置され、プロジェクター40と接続され通信可能とされており、且つ、投影されるべき映像の映像信号をプロジェクター40に出力するとともに、変位検知装置30で検知した電気信号である出力信号が入力され、半球スクリーン12の内周面に投影された映像が、外力の方向に外力の変位に応じた速度で移動して見えるように映像を変化させるようにされており、プロジェクター40に対して変化した映像を供給するようにされている。
【0037】
映像生成装置50は、映像データベース、詳細情報データベース及び写像変換システムを有する。映像データベースは、半球スクリーン12に投影される映像のデータを有する。詳細情報データベースは、情報端末60の位置に対応する投影される映像における局部的な詳細情報を有する。映像データベースが有する映像のデータは予め保存するようにされていてもよいし、インターネットから取得するようにしてもよい。
【0038】
映像生成装置50は、さらに、近接センサ38A、38Bから供給された電気信号を処理する処理回路37(図7参照)を有する。この処理回路37により電気信号から半球スクリーン12に加えられた外力及び外力の方向を求める。処理回路37と4組の近接センサ38A、38Bは図7のように接続されている。図7では、変位センサブロック26の垂直方向及び水平方向のそれぞれの変位が別々に処理回路37に供給されている。
【0039】
映像は、魚眼レンズ系42を通して半球スクリーン12に投影されるため、投影時の変形を考慮して写像変換システムにより、生成される。半球スクリーン12に外力が加えられると、近接センサ38A、38Bから供給された半球スクリーン12の変位に応じて移動して見えるように、写像変換システムにより映像が再生成される。
【0040】
具体的には、図8に示すような太平洋側から見た地球表面の映像が半球スクリーン12に投影されているときに、矢印の方向に外力を加えると、写像変換システムによる映像の再生が、半球スクリーン上での投影位置を変化させながら繰り返され、図9に示すような北極周辺側から見た地球表面の映像が半球スクリーン12に投影される。図8から図9に映像が変化するときには、外部からは、地球儀が回転するように見えることとなる。
【0041】
球状ディスプレイ10は、図10に示すように、地球表面の映像を半球スクリーン12に投影されるようにされており、半球スクリーン12に人の手等による外力が加えられると半球スクリーン12の外力による変位を検知し、この変位に応じて映像を変化させるようにされている。映像は、外力が加えられた方向に、外力の変位に応じた速度で移動するように変化するため、球状ディスプレイ10を鑑賞する者にとっては、一方向だけではなく、上下左右の様々な方向に自在に移動することのできる地球儀のように感じられることとなる。
【0042】
また、地球表面の映像に重ねて、雲の映像や気温変化の映像を表示することにより、局地的ではない、地球全体の気象情報を提供することもできる。過去のデータや予測される未来のデータを表示することにより、長期的な気象の変化や、温暖化の影響、渡り鳥の飛行ルート等を分かりやすく提示することができる。即ち、地球のような球体に関する情報を球体のままで表現することができる。
【0043】
情報端末60は、携帯型の情報機器であり、ディスプレイ62を有し、半球スクリーン12に近づけると、近づけた場所に表示されている映像の部分について、映像生成装置50から供給された情報をディスプレイ62に表示・再生するようにされている。
【0044】
詳細には、情報端末60は、近赤外線を発光するようにされていて、送受信装置64は、半球スクリーン12の内周面側に設けられ、半球スクリーン12の外周面側の表面近傍の物体を検知する近赤外線カメラであり、情報端末60が発光する近赤外線を画像として認識して、映像生成装置50に供給するようにされている。
【0045】
映像生成装置50は、送受信装置64から供給された画像を処理し、情報端末60が指し示す半球スクリーン12上の位置を特定し、且つ、特定した位置に対応する詳細情報を送受信装置64に供給する。送受信装置64は、映像生成装置50から取得した詳細情報を情報端末60へ供給するようにされている。
【0046】
ディスプレイ62は、情報端末60に備えられ、情報端末60が取得した情報を表示するようにされている。
【0047】
従って、情報端末60は、これを半球スクリーン12に近づけることによって、該当箇所の詳細な情報を取得することができる。取得した情報は、ディスプレイ62に表示される。例えば、情報端末60により指し示した地点の景色等の画像や気象情報等のデータ等が表示される。
【0048】
なお、半球スクリーンの変位を検知するセンサは、上記実施例に用いたものとは別のストレインゲージであってもよいし、光学的距離変位センサ、静電容量により距離変位を検知するセンサ等であってもよい。また、実施例では4箇所にセンサを設置しているが、3箇所でもソフトウェア処理により実施例と同様の機能を実現することができる。さらに、距離変位の代わりに、又は距離変位に加えて圧力や角度の変位を検知するものであってもよい。
【0049】
また、球状ディスプレイに直接外力を加えるのではなく、リモートコントロール用の小さな球体を別途用意し、この小さな球体に外力を加えることによって表示された映像が変化するようにしてもよい。この場合は、センサはリモートコントロール用の球体内部に設けられ、使用者はこのリモートコントロール用球体に手で外力を加えることによって球状ディスプレイに表示された映像を移動するように変化させることができる。
【0050】
球状ディスプレイの大きさは特に限定されないが、現実的には直径10cm程度から実施例のような1m程度が適している。また、支持筐体は実施例のような半球でなく、直方体やサッカーボールのような多角形の組合せからなるものであってもよい。
【0051】
半球スクリーンは、映像を透過できるものであればよく、アクリル以外の合成樹脂やガラス製であってもよい。
【0052】
プロジェクターと映像生成装置は実施例のように有線で接続されていても、無線で接続されていてもよく、通信ができるようにされていればよい。
【0053】
情報端末へ送信する情報は、実施例のように映像生成装置から供給するようにしてもよいし、別途情報供給装置を用意するようにしてもよい。球状ディスプレイをインターネットに接続することで、情報をダウンロードするようにしてもよい。このようにすることで、例えば、音声等をリアルタイムで再生することも可能である。
【0054】
本発明の実施例では、実際に地球儀を回して見るのと同じ感覚でインタラクティブに任意の方向に移動・操作できるデジタル地球儀として用いることができ、さらに情報端末で詳細情報を得ることができる。これに加えて、インターネットを通じて情報を取得することで、例えば、災害発生時に発生地点の場所を示すこと、台風の進路や、気温の変化を表示することなど、マルチメディア媒体として用いることもできる。マルチメディア媒体として用いる場合は、映像生成装置にコントローラを接続して、映像の表示開始・停止・任意位置からの開始・表示速度の変更を可能とすることができる。また、表示する映像の選択・重ね合わせを可能とすることができる。
【符号の説明】
【0055】
10…球状ディスプレイ
12…半球スクリーン
20…支持部材
21…支持台
22…支持筐体
23…支持フレーム
24…ベースフレーム
25…変位伝達部材
26…変位センサブロック
27…半球スクリーン固定部材
28…ドームフランジカバー
29…締結金具
30…変位検知装置
33A、33B…距離測定板
34…距離測定板固定ロッド
35…スライド調節コマ
37…処理回路
38A、38B…近接センサ
40…プロジェクター
42…魚眼レンズ系
50…映像生成装置
60…情報端末
62…ディスプレイ
64…送受信装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
中空半球形状であって、内周面に投影された映像を外周面に透過可能とされた半球スクリーンと、
該半球スクリーンの円形開口縁部を支持する支持部材と、
前記円形開口縁部の内周面側に設けられ、前記半球スクリーンに加えられた外力の変位及び方向を検知するセンサを有する少なくとも3つの変位検知装置と、
前記半球スクリーンの内周面に映像を投影するようにされ、魚眼レンズ系を有するプロジェクターと、
投影されるべき映像を格納した映像データベースと映像を変換可能な写像変換システムを有し、前記プロジェクターと通信可能とされ、映像を前記映像データベースから選択して選択された映像の映像信号を前記プロジェクターに出力するとともに、前記変位検知装置の出力信号が入力され、前記半球スクリーンの内周面に投影された映像が、前記外力の方向に前記外力の変位に応じた速度で移動して見えるように、映像を写像変換システムにより変化させる映像生成装置と、
を備えたことを特徴とする球状ディスプレイ。
【請求項2】
請求項1において、
前記映像装置に設けられた前記映像における局部的な詳細情報を格納する詳細情報データベースと、
ディスプレイを有し、該ディスプレイに取得した前記詳細情報を表示する情報端末と、
前記半球スクリーンの内周面側に設けられ、前記情報端末の前記半球スクリーン上の位置を検知し、該位置に対応する前記詳細情報を前記情報端末に供給するようにされた送受信装置と、
を備えたことを特徴とする球状ディスプレイ。
【請求項3】
内周面に投影された映像を外周面に透過可能とされた半球スクリーンと、
該半球スクリーンを支持する支持部材と、
前記半球スクリーンの内周面に映像を投影するようにされ、魚眼レンズ系を有するプロジェクターと、
該プロジェクターと通信可能とされた映像生成装置と、
加えられた外力の変位及び方向を検知するセンサを有する少なくとも3つの変位検知装置を備え、前記映像生成装置と通信可能とされた球体のリモートコントロール装置と、
を備え、前記映像生成装置は、前記半球スクリーンに投影された映像を前記外力の方向に、前記外力の変位に応じた速度で移動するように前記映像を変化させるようにされていることを特徴とする球状ディスプレイ。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれかにおいて、
インターネットと通信可能とされ、前記半球スクリーンに投影する映像及び/又は前記情報端末に送信する情報を、インターネットを通じて取得可能とされたことを特徴とする球状ディスプレイ。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれかの球状ディスプレイに表示される映像は地球表面を表わすものであることを特徴とするデジタル地球儀。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate


【公開番号】特開2010−204489(P2010−204489A)
【公開日】平成22年9月16日(2010.9.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−51191(P2009−51191)
【出願日】平成21年3月4日(2009.3.4)
【出願人】(509063384)株式会社プロジェクト・タオス (1)
【出願人】(594047968)株式会社ジイケイテック (2)
【Fターム(参考)】