説明

生ごみの分別方法及びその装置

【課題】生活環境に優れ、装置の大型化及び処理効率の低下、消費電力の増大を招かない効率のよい生ごみの分別方法及び装置を提供する。
【解決手段】ビニール袋に詰め込まれた生ごみ等をホッパー2に投入して破袋し、ホッパー2により生ごみ等と汚水とを分離して排出する。生ごみ等を分離ダクト6内で攪拌しつつ搬送するうちに水分を除去し回転衝打装置7に投入する。分離ダクト6内において生ごみ等に、過熱蒸気生成装置3で噴射蒸気を当てて解し水分を除去する。回転衝打装置7内では、生ごみ等、とりわけビニール袋に付着した生ごみをチェーン7dで衝打してビニール袋から分離し排出口7fから排出する一方、ビニール袋を排出口7bからサイクロン8に移送する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、収集袋に詰め込まれた生ごみを分別して堆肥やメタン発酵などに利用するために適した生ごみの分別方法及びその装置に関する。
【背景技術】
【0002】
家庭から排出される生ごみを堆肥等に利用する場合、生ごみを詰め込むために使用したビニール袋(収集袋)などが混在していると堆肥として利用できないため、プラスチック等のコンテナを各回収ステーションに配置し、このコンテナに各家庭から排出される生ごみ等を投入して貯留しておき、収集車によってコンテナから生ごみ等を収集し処理施設において堆肥化している。
【0003】
一方、特許文献1にあるように、ビニール袋などの袋に詰め込まれた生ごみ等を収集車で回収して生ごみ貯留槽に保管し、生ごみ貯留槽から取り出した生ごみ等を破砕装置によって破袋するとともに大きなものを破砕してから磁気選別機によって金属等を磁気選別し、金属等が取り除かれた生ごみ等を粗篩機においてプラスチックやゴム類等の異物を除去して、異物等が除去された生ごみ等を乾燥機で乾燥させ、乾燥した生ごみ等を精篩機で篩い分け、しかる後、乾燥した生ごみを発酵させて堆肥化しているものもある。
【0004】
また、特許文献2にあるように、生ごみが詰め込まれたビニール袋は破砕機で破袋されて、ビニール袋が破袋された状態で破砕乾燥機に供給され、破砕乾燥機ではビニール袋が付着した生ごみ等を乾燥させつつ衝打してビニール袋とともに乾燥した生ごみ等を当該破砕乾燥機から排出し、次工程のサイクロンに移送されたビニール袋や乾燥した生ごみ等が当該サイクロンの遠心分離作用によりこのサイクロンの排出口からトロンメルに送出されて、このトロンメルでビニール袋等と生ごみとが分離され、しかる後、生ごみを発酵させて堆肥化しているものもある。
【0005】
また、特許文献3に記載の生ごみの分別装置は、投入される収集袋を破袋する複数の螺旋軸が交互に正逆回転する状態にして隣接配置された受入ホッパーと、前記ホッパーの出口から収集袋が破袋された状態で供給される生ごみ等を攪拌しつつ乾燥させ搬送する、螺旋を壁内側に持つ回転ドラムを有した乾燥分離ダクトと、該乾燥分離ダクトに接続され前記ホッパーの出口を被うように広角噴射ノズルから噴射される蒸気と前記広角噴射ノズルの噴射に伴って吸引される熱風とにより加熱蒸気を生ぜしめる加熱蒸気生成装置と、を備える。
また、複数の螺旋軸の下方には破袋された状態の生ごみ等を排出口を介して乾燥分離ダクト内に定量的に供給するための螺旋軸が設けられている。
【特許文献1】特開平9―38623号公報
【特許文献2】特開2001―334244号公報
【特許文献3】特開2003―251326号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述したコンテナを各回収ステーションに配置して生ごみを回収する方法は、コンテナの汚れ等による臭気の発生により生活環境に影響を及ぼすことが懸念され、且つ、コンテナの管理等が厄介でそのシステムを円滑に運用することが困難である。
また、特許文献1にあるような方法では、水分を多く含んだ状態で破砕されたものを篩い分けしていることから、その粉砕量及び篩い分け量が多くなるためにこれらの処理量が増大して、装置の大型化を招くとともに、処理効率の低下を招くという問題がある。
また、特許文献2にあるような方法では、サイクロンに一緒に移送されたビニール袋や乾燥した生ごみが当該サイクロンの遠心分離作用を受けてトロンメルに送出され、このトロンメルでビニール袋と生ごみとが分離されるようにしているため、サイクロンの吸引風量に要する吸引ファンの電力消費が大きくなるという問題がある。
【0007】
また、特許文献3記載の生ごみの分別装置にあっては、受入ホッパーから乾燥分離ダクトへ流入する汚水により過熱蒸気による生ごみ等の乾燥の処理効率が低下するという問題がある。
【0008】
本発明の目的は、生活環境に優れた生ごみの回収を可能とし、装置の大型化及び処理効率の低下を招くことなく、また、消費電力の増大を招かない効率のよい生ごみの分別方法及びその装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するための本発明の請求項1に係る生ごみの分別方法は、収集袋に詰め込まれた生ごみ等を破袋機能付きホッパーに投入して前記収集袋を破袋し、当該ホッパーから生ごみ等と汚水とを分離して排出し、
前記ホッパーから排出された生ごみ等を分離ダクトに供給して当該分離ダクトにより搬送するうちに水分を除去し、
前記分離ダクトに供給された後の生ごみ等に、噴射された過熱蒸気を当て、
前記分離ダクトから排出され、前記過熱蒸気が当てられた生ごみ等を機械的な力で衝打することにより前記収集袋に付着している生ごみを分離するようにしたものである。
【0010】
本発明の請求項2に係る生ごみの分別方法は、収集袋に詰め込まれた生ごみ等を破袋機能付きホッパーに投入して前記収集袋を破袋し、当該ホッパーから生ごみ等を排出し、
前記ホッパーから排出された生ごみ等を分離ダクトに供給して当該分離ダクトにより搬送するうちに水分を除去し、当該分離ダクトから生ごみ等と汚水とを分離して排出し、
前記分離ダクトから排出された生ごみ等に、噴射された過熱蒸気を当て、
前記分離ダクトから排出され、前記過熱蒸気が当てられた生ごみ等を機械的な力で衝打することにより前記収集袋に付着している生ごみを分離するようにしたものである。
【0011】
本発明の請求項3に係る生ごみの分別方法は、収集袋に詰め込まれた生ごみ等を破袋機能付きホッパーに投入して前記収集袋を破袋し、当該ホッパーから生ごみ等と汚水とを分離して排出し、
前記ホッパーから排出された生ごみ等を分離ダクトに供給して当該分離ダクトにより
搬送するうちに水分を除去し、当該分離ダクトから生ごみ等と汚水とを分離して排出し、
前記分離ダクトから排出された生ごみ等に、噴射された過熱蒸気を当て、
前記分離ダクトから排出され、前記過熱蒸気が当てられた生ごみ等を機械的な力で衝打することにより前記収集袋に付着している生ごみを分離するようにしたものである。
【0012】
また、本発明の請求項4に係る生ごみの分別装置は、隣接する螺旋軸同士が交互に正逆回転することにより生ごみ等が詰め込まれた収集袋を破袋する複数の破袋用螺旋軸と、生ごみ等の排出口上端、前記排出口上端より低位置の汚水回収口及び前記排出口上端から前記汚水回収口までの下り勾配が形成された底部内面と、前記下り勾配に沿って生ごみ等を前記排出口上端まで搬送し排出する排出用螺旋軸とを有するホッパーと、
前記ホッパーの前記排出口から収集袋が破袋された状態で供給される生ごみ等を、その水分を除去しつつ搬送する分離ダクトと、
前記分離ダクトに接続され前記ホッパーの排出口を被うように噴射される過熱蒸気を生ぜしめる過熱蒸気生成装置と、
前記分離ダクトから排出される生ごみ等を受け入れる投入口及び排出口が上部に設けられ、前記投入口及び排出口の下方に回転軸が垂設され、前記回転軸の回転に伴いこの回転軸に対し放射状を呈して振れ回る複数のチェーンが前記回転軸に取り付けられ、前記チェーンより下方に他の排出口が設けられた回転衝打装置と、
を備えたものである。
【0013】
また、本発明の請求項5に係る生ごみの分別装置は、隣接する螺旋軸同士が交互に正逆回転することにより生ごみ等が詰め込まれた収集袋を破袋する複数の破袋用螺旋軸を有するホッパーと、
内周面に傾斜が付けられて配置され、前記ホッパーから収集袋が破袋された状態で供給される生ごみ等を、その水分を除去しつつ前記傾斜に沿って上に搬送して排出するとともに、汚水を前記傾斜に沿って流下させて排出する分離ダクトと、
前記分離ダクトから排出される生ごみ等を受け入れる投入口及び排出口が上部に設けられ、前記投入口及び排出口の下方に回転軸が垂設され、前記回転軸の回転に伴いこの回転軸に対し放射状を呈して振れ回る複数のチェーンが前記回転軸に取り付けられ、前記チェーンより下方に他の排出口が設けられた回転衝打装置と、
前記回転衝打装置の投入部に接続され前記分離ダクトの生ごみ等の排出口を被うように噴射される過熱蒸気を生ぜしめる過熱蒸気生成装置と、
を備えたものである。
【0014】
また、本発明の請求項6に係る生ごみの分別装置は、隣接する螺旋軸同士が交互に正逆回転することにより生ごみ等が詰め込まれた収集袋を破袋する複数の破袋用螺旋軸と、生ごみ等の排出口上端、前記排出口上端より低位置の汚水回収口及び前記排出口上端から前記汚水回収口までの下り勾配が形成された底部内面と、前記下り勾配に沿って生ごみ等を前記排出口上端まで搬送し排出する排出用螺旋軸とを有するホッパーと、
内周面に傾斜が付けられて配置され、前記ホッパーから収集袋が破袋された状態で供給される生ごみ等を、その水分を除去しつつ前記傾斜に沿って上に搬送して排出するとともに、汚水を前記傾斜に沿って流下させて排出する分離ダクトと、
前記分離ダクトから排出される生ごみ等を受け入れる投入口及び排出口が上部に設けられ、前記投入口及び排出口の下方に回転軸が垂設され、前記回転軸の回転に伴いこの回転軸に対し放射状を呈して振れ回る複数のチェーンが前記回転軸に取り付けられ、前記チェーンより下方に他の排出口が設けられた回転衝打装置と、
前記回転衝打装置の投入部に接続され前記分離ダクトの生ごみ等の排出口を被うように噴射される過熱蒸気を生ぜしめる過熱蒸気生成装置と、
を備えたものである。
【0015】
また、本発明の請求項7に係る生ごみの分別装置は、2重壁構造を有し、前記2重壁構造を構成する内壁と外壁との間に熱風を通過させて前記内壁内を保温することにより、生ごみ等に接触する前記過熱蒸気の結露を抑制して前記過熱蒸気による生ごみ等の水分除去を促進するにするようにしたものである。
【0016】
また、本発明の請求項8に係る生ごみの分別装置は、分離ダクトの搬送速度を生ごみ等の湿り気に応じて変化させるようにしたものであり、例えば生ごみ等の湿り気を検知する含水率センサなどを設置しておき、かかるセンサからの湿り気情報により上記搬送速度を変化させ、生ごみ等の、分離ダクト内での貯留時間を調節することにより水分の除去を最適にするようにしたものである。
【0017】
また、本発明の請求項9に係る生ごみの分別装置は、前記ホッパーは、投入された収集袋を移動させてその偏在を緩和する螺旋軸を前記破袋用螺旋軸の上方に有するものであり、収集袋の偏在による破袋以降の処理の不効率化を解消しようとするものである。
【発明の効果】
【0018】
本発明の生ごみの分別方法又は生ごみの分別装置によれば、生活環境に優れた生ごみの回収が可能となることはもとより、破袋機能付きのホッパーから生ごみ等と汚水とを分離して排出するか、若しくは分離ダクトから生ごみ等と汚水とを分離して排出するか又はその双方を行った後に、生ごみ等に過熱蒸気を当てるから、生ごみ等から分離した汚水を効率良く排出するとともに、過熱蒸気による生ごみ等の水分除去を効率良く行うことができる。このように効率よく過熱蒸気で水分を除去しているために装置の大型化及び処理効率の低下を招くことがなく、従って消費電力の増大を招くことがない。
【0019】
無論、水分の除去には、水分を液体の状態で取り除く場合も、気体の状態で取り除く場合も含まれる。
過熱蒸気は、生ごみを攪拌・解し、生ごみに含まれた水分を取り除いて生ごみの分別性を向上させることに加え、減菌及び臭気発生防止に効果がある。過熱蒸気の発生はボイラが生成した蒸気を高周波、電熱ヒータ、燃焼バーナで加熱する方法その他の方法のいずれでも良い。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
本発明の生ごみの分別装置に係る実施の形態につき図1〜7を参照して説明する。但し、図4(A)は、ホッパーの平面図、同図(B)は、その側面図である。また、図6(A)は、回転衝打装置の正面断面図、同図(B)は、同図(A)のA−A断面図である。
【0021】
本分別装置を含む廃棄物処理システムは、図1に示すような構成をなしており、このうち本装置1は、破袋機能付きホッパー2、過熱蒸気生成装置3、分離ダクト6、及び回転衝打装置7で構成される。
【0022】
破袋機能付きホッパー2は、投入されるビニール袋(収集袋)に詰め込まれた、本実施の形態では、生ごみや混入廃棄物(紙、鉄くず等)の、当該ビニール袋を破袋する図4に詳細に示すような5つのスクリュー軸(複数の破袋用螺旋軸)2aが、交互に正逆回転する状態にして隣接配置されるとともに、これらスクリュー軸2aの下方に移送スクリュー軸2bが傾斜した態様で配置され、そして、移送スクリュー軸2bの下方で当該ホッパー2の底面の中央に、分離ダクト6の供給口6aに連接する排出口2cが設けられている。上記スクリュー軸2aのそれぞれは、一定時間ごとに正転・逆転を互いに同期して繰り返すようになっており、また、上記移送スクリュー軸2bは、ビニール袋が破袋された状態の生ごみ等を、排出口2cを介して上記供給口6aから分離ダクト6内に供給するための供給装置である。
【0023】
さらに図4を参照して破袋機能付きホッパー2の詳細につき説明する。ホッパー本体2sは、架台2mに支持されており、その上端の投入口に蓋2hが開閉シリンダ2kに補助されて開閉自在に取り付けられている。
ホッパー本体2s内には、スクリュー軸が3段構成で配置されている。ホッパー本体2sの投入口に近い上段位置に、1つの移送スクリュー軸2dが投入口中央を横断するように架設されている。移送スクリュー軸2dの両側に支持軸2nが架設されている。この移送スクリュー軸2dは、投入された収集袋を移動させてその偏在を緩和する螺旋軸である。図4(A)に示すように収集袋は左側から投入されるので、運転中、移送スクリュー軸2dは収集袋を反対側の右側へ移動させるように連続回転する。連続でなく、間欠動作としても良いし、投入量に応じて回転速度を変化させても良い。移送スクリュー軸2dを動作させない場合の収集袋の疎密分布傾向に応じて、移送スクリュー軸2dの動作を密から疎の方向へ収集袋を移動させる動作に設定し、収集袋を移動させてその偏在を緩和させる。例えば、中央に収集袋が集中する場合は、正転・逆転を繰り返す動作として、周辺に散らすと良い。
投入される収集袋は支持軸2nにもぶつかり、支持軸2nの左右に散る。
【0024】
移送スクリュー軸2dより下方の中段位置に、破袋用の5つのスクリュー軸2aが並行して架設されている。図4(B)に示すように個々のスクリュー軸2aの符号を2a1,2a2,2a3,2a4,2a5とする。これらのスクリュー軸2a1〜2a5の各隣り合う2本が収集袋を巻き込む方向に相互に逆回転して破袋する。運転中、この動作を常に少なくとも隣り合う1組の2本のスクリュー軸2aが行う。また、上述したように、一定時間ごとに正転・逆転を互いに同期して繰り返す動作をする。
効率的な運転のために、例えば、次のように運転する。
(1)まず、2つのスクリュー軸2a1,2a2を始動し、(2)1分後、スクリュー軸2a3を始動する。(3)さらに1分後、スクリュー軸2a4を始動する。(4)さらに1分後、スクリュー軸2a5を始動する。(この時点ですべてのスクリュー軸2a1〜2a5が回転している)。(5)その2分後、2つのスクリュー軸2a1,2a2を停止し、(6)その1分後、スクリュー軸2a3を停止するとともに2つのスクリュー軸2a1,2a2を始動する。(7)さらに1分後、スクリュー軸2a4を停止するとともにスクリュー軸2a3を始動する。(8)さらに1分後、スクリュー軸2a5を停止するとともにスクリュー軸2a4始動する。(9)さらに1分後、スクリュー軸2a5を始動する。(10)その2分後、上記(5)に戻って2つのスクリュー軸2a1,2a2を停止し、上記(5)〜(9)を繰り返す。
【0025】
スクリュー軸2aより下方のホッパー本体2sの底部内面上に、4つの移送スクリュー軸2bが設置されている。
ホッパー本体2sの底部内面は、生ごみ等の排出口2cの上端2tと、排出口上端2tより低位置の汚水回収口2rと、排出口上端2tから汚水回収口2rまでの下り勾配2pが形成されている。
ホッパー本体2sの底部内面の形状は、中央の排出口上端2tの両側それぞれにおいて、各勾配2pを底とする2つの谷状に形成されており、その谷底は移送スクリュー軸2bに沿う形状に形成され、谷の最下点に汚水回収口2rが開口している。移送スクリュー軸2bは勾配2pに沿うように設置されている。
スクリュー軸2aにより破袋された生ごみ等のうち、排出口上端2tに直接落下する生ごみ等は、そのまま排出口2cから排出される。排出口上端2tの周囲に落下した生ごみ等は、各移送スクリュー軸2bの周囲の谷状の側壁によって各移送スクリュー軸2bに集められ、各移送スクリュー軸2bによって勾配2pに沿って排出口上端2tまで搬送されて排出口2cから排出される。
排出口上端2tに直接落下する汚水は、そのまま生ごみ等とともに排出口2cから排出される。排出口上端2tの周囲に落下した汚水は、勾配2p及び谷状の側壁によって汚水回収口2rへ集水され、汚水回収口2rから排出される。
図4(A)において、排出口上端2tの左右両側に配された2つずつの移送スクリュー軸2bは、交互に動作する(例えば2分間隔で交互に動作する)。
また、移送スクリュー軸2bの駆動モータ2fの負荷が小さいときは移送スクリュー軸2bを相対的に早く動作させ、駆動モータ2fの負荷が大きいときは移送スクリュー軸2bを相対的に遅く動作させて、排出量が一定となるように各移送スクリュー軸2bは制御される。
なお、2eは破袋用スクリュー軸2aの駆動モータ、2gは移送スクリュー軸2dの駆動モータである。
【0026】
図1に示す過熱蒸気生成装置3は、分離ダクト6の取入口6bにダクト4aを介して接続された過熱蒸気発生装置4とダクト4aの反対側に配設されたダクト4bに蒸気管を介して接続された蒸気ボイラ5で構成されている。そして、図2に詳細に示すように、ダクト4aの先端に、本実施の形態では、3つの噴射ノズルを並べて構成した広角噴射ノズル3aを配している。これにより、広角噴射ノズル3aから約250℃の噴射過熱蒸気を生ぜしめ、かかる噴射過熱蒸気が取入口6bを介して分離ダクト6内に噴射されることになる。
【0027】
これに対し、図3に示す他の形態の生ごみの分別装置1Aは、以下に説明する点で変更するものであるが、上記の過熱蒸気生成装置3を採用する場合と同様に過熱蒸気を生成でき、同様の効果が得られるので、こちらを採用してもよい。
図3に示すように、生ごみの分別装置1Aは、過熱蒸気生成装置3Aを採用する。過熱蒸気生成装置3Aは、分離ダクト6の取入口6bにダクト4aを介して接続された燃焼バーナなどの補助熱源装置4Aと、上記ダクト4aの側壁から差し込まれ当該ダクト4aの中心部で折曲されてその先端が上記取入口6bの近傍に配設されたダクト5aに蒸気管を介して接続された蒸気ボイラ5とで構成されている。そして、図5に詳細に示すように、ダクト5aの先端に、3つの噴射ノズルを並べて構成した広角噴射ノズル3aを配し、ダクト5aの外側でダクト4aの内側に補助熱源装置4からの熱風の流路を形成している。これにより、広角噴射ノズル3aから噴射される蒸気と当該噴射ノズル3aの噴射に伴って吸引される熱風とにより約250゜Cの噴射過熱蒸気を生ぜしめ、かかる噴射過熱蒸気が取入口6bを介して分離ダクト6内に噴射されることになる。
【0028】
分離ダクト6は、ホッパー2からの、ビニール袋が破袋された状態の生ごみ等の上記供給口6aと、噴出する過熱蒸気の上記取入口6bとを有する中空円筒状室6cと、この中空円筒状室6cの端部が挿入され、壁の内側に螺旋状に続く突起が設けられて回転する回転ドラム本体6dと、回転ドラム本体6dを内筒としてその外周を覆う断熱された外筒6eとで構成され、このダクト6内に過熱蒸気が噴射される。回転ドラム本体6dと外筒6eとの間に形成された流路に外部から供給する熱風を通過させ、分離ダクト6内を保温する。この熱風と外筒6eの断熱効果により、生ごみ等に接触する過熱蒸気の結露を抑制して過熱蒸気による生ごみ等の水分除去を促進する。
【0029】
分離ダクト6は、適宜位置に生ごみの湿り気を検知する含水率センサ(図示せず)を有し、含水率センサからの湿り気情報によりドラムの回転速度を変化させ、生ごみ等の分離ダクト6内での貯留時間を調節することにより水分の除去を最適にする。
【0030】
広角噴射ノズル3aからの過熱蒸気が分離ダクト6内に噴射されたとき、噴射された過熱蒸気が上記供給口6a全体を被うようにして、ビニール袋が破袋された状態で供給口6aに供給される生ごみ等が、過熱蒸気の噴射を受けて十分に解されるようにしている。なお、分離ダクト6の取入口6bとは反対側に位置する取出口は回転衝打装置7の投入口7aに連接されている。
【0031】
回転衝打装置7は、図6に拡大して示すように、分離ダクト6から排出される生ごみ等の上記投入口7a及びビニール袋や軽量廃棄物の排出口7bを最上面に設けた中空円筒状室内に、これら投入口7a及び排出口7bのやや下方より最下面に向かって回転軸7cを垂設し、かかる回転軸7cに沿う態様で当該回転軸7cの回転に伴いこの回転軸7cに対し放射状を呈して振れ回る複数のチェーン7dを取り付け、回転軸7cの、最下面から延出したところに当該回転軸7cの駆動部7eを配設したものである。そして、この中空円筒状室の最下面の直上で、複数のチェーン7dより下方の側壁に、生ごみの排出口7fが付設されている。
【0032】
本システムでは、本装置1の回転衝打装置7の排出口7bにはダクトを介して遠心分離作用により分別動作するサイクロン8が連設され、このサイクロン8には集塵機9を介して吸引ブロア10が連設され、そして、吸引ブロア10に排風脱臭塔11が連設されている。一方、回転衝打装置7の排出口7fには、トロンメル12の投入口12aが接続される一方、このトロンメル12の第1排出口12b、第2排出口12cのうち第1排出口12bからは篩い分けされた生ごみが排出され、この生ごみが磁選機13を介して堆肥化施設14に送出されるようになっている。
【0033】
次に、本装置1を含む廃棄物処理システムによる生ごみの分別方法につき説明する。ビニール袋に詰め込まれた生ごみ等がホッパー2に投入されると、ホッパー2内では、投入されたビニール袋が移送スクリュー軸2dや支持軸2nによって分散されながらスクリュー軸2aまで落下し、スクリュー軸2aによって破袋される。ビニール袋が破袋された状態の生ごみ等は、排出口2cや移送スクリュー軸2bに落下して移送スクリュー軸2bに落下した生ごみ等については当該移送スクリュー軸2bによって排出口上端2tまで搬送されて排出され、分離ダクト6の供給口6aに供給される。一方、汚水は、排出口上端2tに直接落下するものを除き、汚水回収口2rに集水されて排出される。このように、ホッパー2から生ごみ等と汚水とを分離して排出する。
かかる供給口6aから分離ダクト6内に落下する、ビニール袋が破袋された状態の生ごみ等に対し過熱蒸気が噴射され、生ごみは、かかる過熱蒸気の噴射を受けて十分に解される。
【0034】
そして、解された生ごみ等は、分離ダクト6内の回転ドラムによって攪拌されつつ搬送される。このとき保温されたダクト6内には噴射された過熱蒸気の通路が形成されており、これにより生ごみの水分除去が十分に行われる。ホッパー2から生ごみ等と分離して排出された汚水の分、即ち、ホッパー2により除去された汚水の分だけ、過熱蒸気による水分除去の負担が減り、効率良く水分除去が行われる。また、この分離ダクト6には含水率センサが設置されており、センサからの湿り気情報により回転ドラムの回転速度が変化し、生ごみ等の、分離ダクト6内での貯留時間を調節してこれらの水分除去を最適にする。
【0035】
分離ダクト6から回転衝打装置7の投入口7aに投入された生ごみ等は、当該回転衝打装置7内に落下する。この回転衝打装置7内では、生ごみ等、とりわけビニール袋に付着している生ごみは、回転軸7cの回転によって振れ回るチェーン7dによって繰返し衝打されるとともに攪拌されるうちに、ビニール袋から分離される。そして、回転衝打装置7の最下面に落下した生ごみやその他の混入物は、その排出口7fからトロンメル12の投入口12aに移送され、トロンメル12で篩い分けられ、その第1排出口12bから排出された粉粒状の生ごみは、磁選機13で鉄粉等が取り除かれて堆肥化施設14に送出される。また、トロンメル12の第2排出口12cからはその他の混入物が排出され、貯留タンク15に送出される。
【0036】
一方、回転衝打装置7は、その排出口7bを介して吸引ブロア10の吸引力の影響を受け、この回転衝打装置7内で繰返し衝打され攪拌されて舞い上がったビニール袋や比較的比重の軽い混入物、粉塵などが排出口7bを通ってサイクロン8に移送される。かかるサイクロン8内では、大きな遠心力が作用するビニール袋などは、サイクロン8の内壁に沿って螺旋状に下降してその下部排出口8aから排出され、貯留タンク15に送出される。一方、粉塵を含む異臭空気などは上部排出口8bから排出されて集塵機9で粉塵が除去されるとともに、排風脱臭塔11で脱臭されて清浄な空気だけが大気中に放出され、冷やされて凝縮した水分は排水される。
【0037】
以上の実施形態に対し、次の変更を適用することができる。即ち、上記の分離ダクト6に代え、図7に示す分離ダクト6Aを適用することができる。図7に示す分離ダクト6Aは、ホッパー2と同様に生ごみ等と汚水とを分離して排出する機能(生ごみ等から汚水を除去する機能)を有するものであり、この機能に関してホッパー2とともに採用することもでき、ホッパー2及び分離ダクト6Aのうちいずれか一方にこの機能を採用することもできる。
【0038】
分離ダクト6Aは、図1の分別装置の分離ダクト6と同様に、上記ホッパー2又は上記ホッパー2の代わりに適用された他のホッパーからの、ビニール袋が破袋された状態の生ごみ等の供給口6aと、直線的に移動するブレード6iで生ごみを搬送する本体6dと、2重壁構造を構成するための外壁6Aeと、含水率センサ(図示せず)とを有する。また、本体6dと外壁6Aeとの間に形成された流路への熱風の入口6f、出口6gを図7に示した。
分離ダクト6Aは、図1の分離ダクト6とは異なり、供給口6a側が下がるように本体6dが傾斜して配置されている。これにより内周面に傾斜が付けられる。この傾斜に沿って下がった方の端部に汚水排出口6Abが開口し、傾斜に沿って上がった方の端部において生ごみ等の排出口6Ahが下方に開口する。排出口6Ahは、回転衝打装置7の投入部蒸気噴射室7Aaに連接されている。過熱蒸気を噴射する広角噴射ノズル3aは、この投入部蒸気噴射室7Aaに設置され、排出口6Ahを被うように過熱蒸気を噴射する。広角噴射ノズル3aの下部に開口する吸気口6Akを図示しないダクトを介してホッパーに接続しホッパーからの空気を広角噴射ノズル3aの噴射に伴って投入部蒸気噴射室7Aaに吸引し、生ごみ等に噴射する。
分離ダクト6Aの本体6dの両端開口が円形断面のダクトに連結されて、分離ダクト6Aを含めた循環路が形成されており、この内部を循環するチェーン6jに等間隔で固定された複数の円形のブレード6iがチェーン6jに引かれて移動する。本体6dの断面は両側部と底部とで略U字の壁を形成し、この両側部及び底部を外壁6Aeが覆うことにより2重壁構造が構成されて熱風の前記流路が形成されている。本体6dの上面には点検蓋が取り付けられている。本体6dの上面については2重壁構造となっていなくても良い。本体6dの上面を2重壁構造としない場合は、熱風の入口6f、出口6gは本体6dの側部又は底部に配置される。
【0039】
以上の構成の分離ダクト6Aにおける処理は次のように行われる。
ホッパーを通過して供給口6aから分離ダクト6A内に落下する、ビニール袋が破袋された状態の生ごみ等は、分離ダクト6A内のブレード6iに押されて搬送される。本体6dは、その内周面の傾斜に沿って生ごみ等を上に搬送して排出口6Ahから排出する。供給口6aから分離ダクト6A内に落下した汚水や、生ごみ等が搬送されるうちに生ごみ等から出される汚水は、本体6dの内周面の傾斜に沿って流下し、汚水排出口6Abから排出される。このようにして分離ダクト6Aから生ごみ等と汚水とを分離して排出する。
排出口6Ahから排出された生ごみ等に対し過熱蒸気が噴射され、分離ダクト6Aによって搬送され水分が除去された生ごみ等は、かかる過熱蒸気の噴射を受けてさらに十分に解され、水分が除去される。過熱蒸気の噴射前の生ごみ等が保温されたダクト6A内を通過していることにより、生ごみ等に接触する過熱蒸気の結露を抑制して過熱蒸気による生ごみ等の水分除去が促進される。
分離ダクト6A又はホッパー2及び分離ダクト6Aから生ごみ等と分離して排出された汚水の分、即ち、分離ダクト6A又はホッパー2及び分離ダクト6Aにより除去された汚水の分だけ、過熱蒸気による水分除去の負担が減り、効率良く水分除去が行われる。
また、この分離ダクト6Aには含水率センサが設置されており、センサからの湿り気情報によりブレード6iによる搬送速度が変化し、生ごみ等の、分離ダクト6A内での貯留時間、従って投入部蒸気噴射室7Aaへの生ごみ等投入量をも調節して分離ダクト6A内及び投入部蒸気噴射室7Aaにおける水分除去を最適にしている。
過熱蒸気の噴射を受けた生ごみ等は回転衝打装置7に投入され、上述と同様に処理される。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の実施形態に係る生ごみの分別装置を含む廃棄物処理システムの構成図である。
【図2】本発明の実施形態に係る過熱蒸気生成装置の一部拡大図である。
【図3】本発明の他の実施形態に係る生ごみの分別装置を含む廃棄物処理システムの構成図である。
【図4】本発明の実施形態に係る破袋機能付きホッパーの構成図である。
【図5】本発明の他の実施形態に係る過熱蒸気生成装置の一部拡大図である。
【図6】本発明の実施形態に係る回転衝打装置の構成図である。
【図7】本発明の他の実施形態に係る分離ダクトの構成図である。
【符号の説明】
【0041】
1 生ごみの分別装置
2 破袋機能付きホッパー
2a スクリュー軸(螺旋軸)
3 過熱蒸気生成装置
3a 広角噴射ノズル
6 分離ダクト
6a 供給口
6b 取入口
6A 分離ダクト
7 回転衝打装置
7a 投入口
7b 排出口
7c 回転軸
7d チェーン
7f 排出口

【特許請求の範囲】
【請求項1】
収集袋に詰め込まれた生ごみ等を破袋機能付きホッパーに投入して前記収集袋を破袋し、当該ホッパーから生ごみ等と汚水とを分離して排出し、
前記ホッパーから排出された生ごみ等を分離ダクトに供給して当該分離ダクトにより搬送するうちに水分を除去し、
前記分離ダクトに供給された後の生ごみ等に、噴射された過熱蒸気を当て、
前記分離ダクトから排出され、前記過熱蒸気が当てられた生ごみ等を機械的な力で衝打することにより前記収集袋に付着している生ごみを分離することを特徴とする生ごみの分別方法。
【請求項2】
収集袋に詰め込まれた生ごみ等を破袋機能付きホッパーに投入して前記収集袋を破袋し、当該ホッパーから生ごみ等を排出し、
前記ホッパーから排出された生ごみ等を分離ダクトに供給して当該分離ダクトにより搬送するうちに水分を除去し、当該分離ダクトから生ごみ等と汚水とを分離して排出し、
前記分離ダクトから排出された生ごみ等に、噴射された過熱蒸気を当て、
前記分離ダクトから排出され、前記過熱蒸気が当てられた生ごみ等を機械的な力で衝打することにより前記収集袋に付着している生ごみを分離することを特徴とする生ごみの分別方法。
【請求項3】
収集袋に詰め込まれた生ごみ等を破袋機能付きホッパーに投入して前記収集袋を破袋し、当該ホッパーから生ごみ等と汚水とを分離して排出し、
前記ホッパーから排出された生ごみ等を分離ダクトに供給して当該分離ダクトにより
搬送するうちに水分を除去し、当該分離ダクトから生ごみ等と汚水とを分離して排出し、
前記分離ダクトから排出された生ごみ等に、噴射された過熱蒸気を当て、
前記分離ダクトから排出され、前記過熱蒸気が当てられた生ごみ等を機械的な力で衝打することにより前記収集袋に付着している生ごみを分離することを特徴とする生ごみの分別方法。
【請求項4】
隣接する螺旋軸同士が交互に正逆回転することにより生ごみ等が詰め込まれた収集袋を破袋する複数の破袋用螺旋軸と、生ごみ等の排出口上端、前記排出口上端より低位置の汚水回収口及び前記排出口上端から前記汚水回収口までの下り勾配が形成された底部内面と、前記下り勾配に沿って生ごみ等を前記排出口上端まで搬送し排出する排出用螺旋軸とを有するホッパーと、
前記ホッパーの前記排出口から収集袋が破袋された状態で供給される生ごみ等を、その水分を除去しつつ搬送する分離ダクトと、
前記分離ダクトに接続され前記ホッパーの排出口を被うように噴射される過熱蒸気を生ぜしめる過熱蒸気生成装置と、
前記分離ダクトから排出される生ごみ等を受け入れる投入口及び排出口が上部に設けられ、前記投入口及び排出口の下方に回転軸が垂設され、前記回転軸の回転に伴いこの回転軸に対し放射状を呈して振れ回る複数のチェーンが前記回転軸に取り付けられ、前記チェーンより下方に他の排出口が設けられた回転衝打装置と、
を備えたことを特徴とする生ごみの分別装置。
【請求項5】
隣接する螺旋軸同士が交互に正逆回転することにより生ごみ等が詰め込まれた収集袋を破袋する複数の破袋用螺旋軸を有するホッパーと、
内周面に傾斜が付けられて配置され、前記ホッパーから収集袋が破袋された状態で供給される生ごみ等を、その水分を除去しつつ前記傾斜に沿って上に搬送して排出するとともに、汚水を前記傾斜に沿って流下させて排出する分離ダクトと、
前記分離ダクトから排出される生ごみ等を受け入れる投入口及び排出口が上部に設けられ、前記投入口及び排出口の下方に回転軸が垂設され、前記回転軸の回転に伴いこの回転軸に対し放射状を呈して振れ回る複数のチェーンが前記回転軸に取り付けられ、前記チェーンより下方に他の排出口が設けられた回転衝打装置と、
前記回転衝打装置の投入部に接続され前記分離ダクトの生ごみ等の排出口を被うように噴射される過熱蒸気を生ぜしめる過熱蒸気生成装置と、
を備えたことを特徴とする生ごみの分別装置。
【請求項6】
隣接する螺旋軸同士が交互に正逆回転することにより生ごみ等が詰め込まれた収集袋を破袋する複数の破袋用螺旋軸と、生ごみ等の排出口上端、前記排出口上端より低位置の汚水回収口及び前記排出口上端から前記汚水回収口までの下り勾配が形成された底部内面と、前記下り勾配に沿って生ごみ等を前記排出口上端まで搬送し排出する排出用螺旋軸とを有するホッパーと、
内周面に傾斜が付けられて配置され、前記ホッパーから収集袋が破袋された状態で供給される生ごみ等を、その水分を除去しつつ前記傾斜に沿って上に搬送して排出するとともに、汚水を前記傾斜に沿って流下させて排出する分離ダクトと、
前記分離ダクトから排出される生ごみ等を受け入れる投入口及び排出口が上部に設けられ、前記投入口及び排出口の下方に回転軸が垂設され、前記回転軸の回転に伴いこの回転軸に対し放射状を呈して振れ回る複数のチェーンが前記回転軸に取り付けられ、前記チェーンより下方に他の排出口が設けられた回転衝打装置と、
前記回転衝打装置の投入部に接続され前記分離ダクトの生ごみ等の排出口を被うように噴射される過熱蒸気を生ぜしめる過熱蒸気生成装置と、
を備えたことを特徴とする生ごみの分別装置。
【請求項7】
前記分離ダクトは、2重壁構造を有し、前記2重壁構造を構成する内壁と外壁との間に熱風を通過させて前記内壁内を保温することにより、生ごみ等に接触する前記過熱蒸気の結露を抑制して前記過熱蒸気による生ごみ等の水分除去を促進することを特徴とする請求項4、請求項5又は請求項6に記載の生ごみの分別装置。
【請求項8】
前記分離ダクトの搬送速度を前記生ごみ等の湿り気に応じて変化させて、生ごみ等の水分除去を促進することを特徴とする請求項4から請求項7のうちいずれか一に記載の生ごみの分別装置。
【請求項9】
前記ホッパーは、投入された収集袋を移動させてその偏在を緩和する螺旋軸を前記破袋用螺旋軸の上方に有することを特徴とする請求項4から請求項8のうちいずれか一に記載の生ごみの分別装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−14838(P2007−14838A)
【公開日】平成19年1月25日(2007.1.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−196385(P2005−196385)
【出願日】平成17年7月5日(2005.7.5)
【出願人】(000005348)富士重工業株式会社 (3,010)
【出願人】(505067416)株式会社エコシティ宇都宮 (2)
【Fターム(参考)】