生ゴミ発酵処理装置
【課題】簡単な構造により攪拌時の生ゴミの付着とつき回りをなくすと共に、処理槽内の上部層、中間層、下部層の全領域にわたってバランスよく空気が送り込めるようにする。
【解決手段】中央部に竪型回転シャフト23が配置された生ゴミ発酵処理槽3内に、一端が前記生ゴミ発酵処理槽3の周壁に固定支持され、他端が前記竪型回転シャフト23に対して摺動自在に支持された水平配置の固定羽根25と、前記竪型回転シャフト23に一端側となる基端部が取付けられ前記竪型回転シャフト23の回転時に、前記固定羽根25の上位側と下位側を通過する水平配置された上位側及び下位側攪拌羽根27,29とを設ける一方、前記固定羽根25、上位側攪拌羽根27、下位側攪拌羽根29に空気噴射管47、61、69を設け、上部層、中間層、下部層の槽全体にわたってバランスよく空気を噴射する。
【解決手段】中央部に竪型回転シャフト23が配置された生ゴミ発酵処理槽3内に、一端が前記生ゴミ発酵処理槽3の周壁に固定支持され、他端が前記竪型回転シャフト23に対して摺動自在に支持された水平配置の固定羽根25と、前記竪型回転シャフト23に一端側となる基端部が取付けられ前記竪型回転シャフト23の回転時に、前記固定羽根25の上位側と下位側を通過する水平配置された上位側及び下位側攪拌羽根27,29とを設ける一方、前記固定羽根25、上位側攪拌羽根27、下位側攪拌羽根29に空気噴射管47、61、69を設け、上部層、中間層、下部層の槽全体にわたってバランスよく空気を噴射する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、微生物を用いて生ゴミを微生物分解処理して減量化及び堆肥化するために使用される生ゴミ発酵処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、生ゴミ処理装置としては熱によって生ゴミを乾燥させ減量化を図る加熱減量方式の外に、微生物を利用して生ゴミを発酵させ減量化する発酵処理方式が知られている。
【0003】
発酵処理方式としては、例えば第1に、処理槽内に鉛直方向に沿って温度を検出する複数の温度センサを設け、その温度センサにより処理槽の上部層、中間層、下部層の処理物の温度をモニタし、発酵熱上昇期、恒温期、降温期への推移を把握管理しながら必要に応じて各層を攪拌・混合を行なうことで減量化を図る手段となっている(特許文献1参照)。
【0004】
第2は、微生物と共に生ゴミを投入する円筒状の生ゴミ発酵処理槽の中央部に竪型攪拌シャフトを略垂直に配置し、竪型攪拌シャフトの下部に水平状の掻揚攪拌羽根を、同竪型攪拌シャフトの上部に所定角度傾斜させた一対の均し固め用丸棒状の均し羽根をそれぞれ取り付け、前記下部に配置された掻揚攪拌羽根に空気噴出管を取り付け、その空気噴出管に攪拌羽根の反回転方向に空気を噴出する空気噴出口を設けた構造の手段となっている(特許文献2参照)。
【特許文献1】特許第3154473号公報
【特許文献2】特許第3057488号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
温度センサによって上部層、中間層、下部層の発酵温度管理を行なう前者にあっては、温度センサの数によって温度管理の精度が左右され、多く配置すると精度が向上する反面、故障の発生要因を作ると共にコストアップにつながる。
【0006】
それを嫌って数を少なくすると適正な精度が望めなくなる不具合をかかえる等、コストと精度向上とのバランスが求められる。
【0007】
また、掻揚攪拌羽根と均し固め用丸棒状の均し羽根を備えた後者にあっては、攪拌動作中に各羽根に発酵途上の生ゴミが付着成長し、その付着の影響とつき回りによって効率のよい攪拌が期待できなくなる問題をかかえる。
【0008】
特に、生ゴミは発酵処理にあたり投入初期時には水分を多く含む。発酵処理が進むにつれて水分が徐々になくなる。この生ゴミの含水率の変化は時として粘性が増して付着し易い性状を呈する。
【0009】
このために、攪拌時の羽根に発酵途上の生ゴミが付着し、それが付着成長する。と同時に攪拌されずにそのまま羽根と一緒につき回りする状態が生まれる。また、槽全体に空気が行きわたらなくなる問題をかかえる。
【0010】
そこで、本発明は簡単な構造により攪拌時の生ゴミの付着とつき回りをなくすと共に処理槽内の上部層、中間層、下部層の全領域にわたってバランスよく空気が送り込めるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前記目的を達成するために、本発明にあっては、微生物と共に生ゴミを投入する円筒状の生ゴミ発酵処理槽と、前記生ゴミ発酵処理槽の中央部に配置され駆動部によって回転動力が与えられる竪型回転シャフトと、前記生ゴミ発酵処理槽内の中間位置に水平配置され一端が前記処理槽周壁に、他端が前記竪型回転シャフトにそれぞれ両端が支持された固定羽根と、前記竪型回転シャフトに一端側となる基端部が取付けられ前記竪型回転シャフトの回転時に、前記固定羽根の上位側と下位側をそれぞれ通過する水平配置された上位側攪拌羽根と下位側攪拌羽根とを備え、前記固定羽根、上位側攪拌羽根、下位側攪拌羽根は、前記処理槽内へ向かって空気を噴射する空気噴射管をそれぞれ有していることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、処理槽内を上位側攪拌羽根と下位側攪拌羽根が回転することで、槽内の生ゴミの攪拌混合を行なうことができる。
【0013】
また、攪拌混合時に上位側攪拌羽根及び下位側攪拌羽根は必ず固定羽根の上と下をそれぞれ通過するため、例えば、上位側攪拌羽根あるいは下位側攪拌羽根に発酵途上の生ゴミが付着し成長しても固定羽根通過時に、衝突して剥がれ落ちる。同時に各攪拌羽根と一緒につき回りする生ゴミは上下に分断されることでつき回りが遮断される結果、安定した効率のよい攪拌・混合を行なうことができる。
【0014】
また、空気噴出管によって槽の上部層、中間層、下部層の槽全体にわたりバランスよく空気(酸素)を送り込むことができるため効率のよい発酵処理が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明を実施するにあたって第1に前記生ゴミ発酵処理槽にあっては、生ゴミ発酵処理システムを構成する第2の発酵処理槽と接続可能な排出口を備え、前記排出口は、全閉時にシール部材によって開口周縁がシールされる開閉可能なシャッタを有すると共に槽底部から所定の高さの位置に設けることで、排出口からの液ダレを確実に防ぐと共に、次の発酵処理に必要な微生物を含む所定の量を残して取り出せるようにすることが望ましい。
【0016】
第2に前記上位側攪拌羽根にあっは、攪拌時に生ゴミを上向きに作用する上向き作用面と下向きに作用する下向き作用面とを有するようにすることで、槽内上部層において上向きと下向きに送り作用する複合した攪拌混合作用が得られるようにすることが望ましい。
【0017】
第3に下位側攪拌羽根にあっては、攪拌時に生ゴミを上向きに作用する上向き作用面を備えるようにすることで、槽内底部にたまる生ゴミを上向きに送り作用する攪拌混合が得られるようにすることが望ましい。
【0018】
第4に固定羽根にあっては、攪拌動作時に生ゴミを上と下に分断作用する断面く字状の分断作用面を備えるようにすることで、槽内中間層において生ゴミを上下に分断しつき回りをたちきるようにすることが望ましい。
【0019】
第5に前記断面く字状の分断作用面にあっては、開き角θが周壁側から中心の回転シャフト側へ向かって順々に小さくなっているようにすることで、上下の各攪拌羽根により周壁側へ向け遠心力の作用で振り出される生ゴミを中央部側へ誘導して、周壁側に集まる片寄りをなくすようにすることが望ましい。
【実施例】
【0020】
以下、図1乃至図16の図面を参照しながら本発明の一実施形態について具体的に説明する。
【0021】
図1は本発明にかかる生ゴミ発酵処理装置の概要説明図を示している。生ゴミ発酵処理装置1は円筒状に作られた生ゴミ発酵処理槽3と微生物と共に生ゴミを前記生ゴミ発酵処理槽3内へ投入する生ゴミ投入口5と前記生ゴミ発酵処理槽3内の生ゴミを攪拌混合する生ゴミ攪拌機7とを有する。
【0022】
生ゴミ発酵処理槽3は、ロードセル等の重量計9の上に搭載セットされ、槽内は周壁11及び槽底部13に設けられたヒータ15により好適な温度に制御管理されるようになっている。
【0023】
重量計9は、水分を多く含む生ゴミ投入時の重量から水分が徐々になくなる発酵処理途上の重量を監視する含水量検知手段となっていて、その、検知信号に基づき後述する攪拌羽根を最適な回転数に制御管理する機能を備える。
【0024】
生ゴミ投入口5は、前記生ゴミ発酵処理槽3の上部に設けられた開閉可能な開閉蓋16を有している。開閉蓋16はピストン17及びシリンダ19とからなる油圧駆動装置21によって支持され、前記ピストン17の伸縮(矢印)により開閉蓋16の開閉動作(実線と鎖線)が可能となっている。
【0025】
生ゴミ攪拌機7は、前記生ゴミ発酵処理槽3の中央部位に配置された竪型回転シャフト23と固定羽根25とその固定羽根25の上と下をそれぞれ通過する上位側攪拌羽根27及び下位側撹拌羽根29の組合せ構造となっている。上位側撹拌羽根27と下位側攪拌羽根29は各基端部27a,29aが前記竪型回転シャフト23に対して取り付けられ、自由端側は180度向きが異なる片持ち支持構造となっている。
【0026】
竪型回転シャフト23は、前記生ゴミ発酵処理槽3の上部と下部において軸受31により回転自在に両端支持されている。竪型回転シャフト23の上端部には前記生ゴミ発酵処理槽3の天井部33にセットされた駆動部35から伝導機構37を介して減速された回転動力が与えられる。駆動部35は、前記重量計9からの重量検知信号に基づき前記竪型回転シャフト23に攪拌に最適な回転動力を伝達する。
【0027】
固定羽根25は、図2,図3に示す如く前記生ゴミ発酵処理槽3の上下方向の中間位置で水平配置され、一端は周壁11に固定支持されている。他端は前記竪型回転シャフト23に対して摺動自在に支持されている。
【0028】
竪型回転シャフト23に対して摺動自在に支持する支持手段としては図示の如く竪型回転シャフト23に設けられた上下の円板状のフランジ部39とフランジ部39の間に固定羽根25から支持体41を延長させる形状となっている。
【0029】
固定羽根25は、図3に示すように攪拌時に上と下に分離する分離作用面45a,45bと固定羽根25に沿って設けられた空気噴射管47とを有する。
【0030】
分離作用面45a,45bは断面く字状に形成され開き角θは、外側となる周壁11側は大きく、以下内側となる回転シャフト23側に向かって順々に小さく設定されている。
【0031】
これは、生ゴミが各攪拌羽根27,29による攪拌時に遠心力によって周壁11側へ振り出されて集まるようになるのを前記分離作用面45a,45bによる上下の分離作用と併せて回転シャフト23となる中心部へ向けて誘導し、周壁11側に集まる片寄りをなくす作用が得られるようになっている。
【0032】
空気噴射管47は、図外のコンプレッサと生ゴミ発酵処理槽3の外側周壁11に沿って配置された空気供給管49と接続連通し、所定の間隔で設けられた噴出口51から処理槽内の中間層に空気(酸素)が噴射される。
【0033】
この場合、図4に示すごとく前記竪型回転シャフト23の中心軸線に沿って設けられた空気通路53と接続の連絡通路53aを介して360度接続連通し合う前記空気噴射管47の基部を軸受55により回転自在に支持する支持手段とすることも可能である。
【0034】
特に、この実施形態にあっては固定羽根25の両端が確実に固定支持される両端支持となるため固定羽根25に大きい負荷や衝撃荷重が作用しても悪影響の起きない高い支持剛性を発揮する。なお、前記空気通路53は上端部から図外のコンプレッサと接続連通している。
【0035】
上位側攪拌羽根27は、図5から図7に示す如く左右一対の羽根板57,59とその羽根板57,59に沿って配置された強度メンバを兼ねる空気噴射管61の組合せからなる一体構造となっている。羽根板57,59は外側領域と内側領域の2つに分かれていて、自由端側となる外側領域の羽根板57は所定角度傾斜させることで上向きに作用する上向き作用面57aを有する。取り付け側となる内側領域の羽根板59は所定角度傾斜させることで下向きに作用する下向き作用面59aを有する。
【0036】
空気噴射管61は強度メンバを兼ねるステンレス製のパイプで作られ、前記竪型回転シャフト23に設けられた空気通路53から放射方向に延びる連絡通路53bと接続連通している。空気噴射管61には、槽内上部層において空気(酸素)を噴射する噴出口63が所定の間隔で設けられている。
【0037】
下位側攪拌羽根29は、図8及び図9に示すように強度メンバとなる支持アーム65の外に、攪拌時に上向きに作用する作用面67aを備えた羽根板67とその羽根板67に沿って設けられた空気噴射管69とからなる組合わせ構造となっている。
【0038】
作用面67aは前記下位側攪拌羽根29を構成する羽根板67を所定角度傾斜させることで得られる。空気噴射管69は前記竪型回転シャフト23に設けられた空気通路53から放射方向に延びる連絡通路53cと接続連通している。空気噴射管69には槽内下部層において空気(酸素)を噴射する噴出口71が所定の間隔で設けられている。
【0039】
一方、生ゴミ発酵処理槽3には図10と図11に示す如く排出口73が設けられている。排出口73は、例えば、図12及び図13に示す如く第2、第3、第4の発酵処理槽3−2、3−3、3−4からなる発酵処理システムを構築する際に、第2の発酵処理槽3−2の取入口74と接続可能となっている。
【0040】
排出口73の位置は槽底部13から所定の高さHに配置することで、排出口73から処理物を取出す時に全部が取出されるのではなく、次の発酵処理に必要な微生物を含む所定の量を残して取出せるようになっている。
【0041】
排出口73にはガイド枠75が設けられ、両サイド75aはシャッタ77を上下にガイドする断面内向きU字状の形状となっている。上部と下部75b,75bはシャッタ77を前後から挟んで上下にガイドするように平行配置された形状となっている。
【0042】
ガイド枠75には前記シャッタ77の全閉時においてシャッタ周縁部と弾接し合うシール部材79が設けられ、下部領域は図10に示す如く開口している。この開口は、被処理物がたまらずに下方へ落下させることで、シャッタ77の確実な全閉位置が確保されることで、排出口73の確実なシール状態を確保し、発酵処理時の液(水分)が外へ漏れ出るのを確実に阻止するようになっている。この場合、シャッタ77の下部には自重による自然流下によって円滑に流れ落ちる下降傾斜した傾斜面81が設けられている。シャッタ77はシャッタ駆動機構83によって開閉制御可能となっている。
【0043】
シャッタ駆動機構83はシャッタ77の上端部から延長されたねじ式の昇降シャフト85と両サイドのガイドロッド87とで構成されている。
【0044】
昇降シャフト85の上端部に設けられた駆動プーリ89は駆動モータ91によって回転動力が与えられると共に支持フレーム93に回転自在に支持されている。
【0045】
ガイドロッド87の上端部は支持フレーム93の支持孔に貫通した状態で支持されている。
【0046】
したがって、例えば、駆動モータ91によって、前記昇降シャフト85に右回転又は左回転の回転動力が与えられることで、昇降シャフト85が前記ガイドロッド87と共に支持フレーム93から上方へ突出する上昇あるいは下降することで前記シャッタ77の開閉動作が可能となっている。
【0047】
このように構成された生ゴミ発酵処理装置1によれば、処理槽3内を上位側攪拌羽根27と下位側攪拌羽根29が回転することで、処理槽3内の生ゴミの攪拌混合を行なうことができる。この攪拌混合時に上位側攪拌羽根27及び下位側攪拌羽根29は必ず固定羽根25の上と下をそれぞれ通過するため、例えば、上位側攪拌羽根27あるいは下位側攪拌羽根29に発酵途上の生ゴミが付着し成長しても固定羽根通過時に、衝突して剥がれ落ちる。同時に各攪拌羽根27,29と一緒につき回りする生ゴミは上下に分断されることで、つき回りが遮断される一方、開き角θの異なる分離作用面45a,45bによる中央部寄りに誘導する片寄りのない状態と相俟って、安定した効率のよい攪拌・混合を行なえるようになる。
【0048】
また、各空気噴射管47,61,69によって処理槽3の上部層、中間層、下部層の槽全体にわたりバランスよく空気(酸素)を送り込めるようになり効率のよい発酵処理が行なえるようになる。
【0049】
なお、このように構成された生ゴミ発酵処理槽3を図12、図13に示す如く階段状に接続連通し生ゴミを乾燥粉末化して取り出す発酵処理システムとして使用する際には、図14に示す如く最終の第4の発酵処理槽3−4の排出口に取り出し用の螺旋コンベア95を設けるようにすることが望ましい。これにより、乾燥粉末化して受け入れタンク97に自動的に取り出すことが可能となる。この時、各発酵処理槽3−2、3−3、3−4はシャッタ77によって確実に分離・独立するため隣の処理槽への水分の侵入がなくなり、確実な発酵処理をそれぞれ独立して行なえるメリットが得られる。
【0050】
なお、各発酵処理槽1、3−2、3−3、3−4の発酵処理時に発生する異臭となる発生ガスはダクト99を介して脱臭装置101に導き、脱臭処理して外部に排出することが望ましい。
【0051】
また、各発酵処理槽は必ずしも直列配列でなくてもよく、図15、図16に示すように、第1となる生ゴミ発酵処理槽3の周囲に沿って第2、第3、第4の発酵処理槽3−2,3−3,3−4を並列接続することも可能である。
【0052】
この実施形態の場合には、第2、第3、第4の発酵処理槽3−2、3−3、3−4の排出口73には前記した取出し用の螺旋コンベア95がそれぞれに接続されるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】本発明にかかる生ゴミ発酵処理装置の概要説明図。
【図2】固定羽根の取付け状態を示した概要説明図。
【図3】図2のA−A線断面図(a),B−B線断面図(b)。
【図4】固定羽根を竪型回転シャフトに取付ける別の実施形態を示した概要説明図。
【図5】上位側攪拌羽根の取付け状態を示した概要説明図。
【図6】図5のC−C線断面図。
【図7】図5のD−D線断面図。
【図8】下位側攪拌羽根の取付け状態を示した概要説明図。
【図9】図8のE−E線断面図。
【図10】排出口の拡大概要側面図。
【図11】排出口の拡大概要正面図。
【図12】生ゴミ発酵処理槽を段階的に直列に接続した発酵処理システムを示した概要側面図。
【図13】図12の概要平面図。
【図14】排出口に取出し用の螺旋コンベアを設けた概要説明図。
【図15】生ゴミ発酵処理槽を並列に接続した別の発酵処理システムを示した概要側面図。
【図16】図15の概要平面図。
【符号の説明】
【0054】
1 生ゴミ発酵処理装置
3 生ゴミ発酵処理槽
3−2 第2の発酵処理槽
5 投入口
7,23 竪型回転シャフト
9 重量計
11 周壁
13 槽底部
15 ヒータ
25 固定羽根
27 上位側攪拌羽根
29 下位側攪拌羽根
45a,45b 分断作用面
47,61,69 空気噴射管
57a 上位側攪拌羽根の上向き作用面
59a 上位側攪拌羽根の下向き作用面
67 下位側攪拌羽根の羽根板
67a 下位側攪拌羽根の上向き作用面
【技術分野】
【0001】
本発明は、微生物を用いて生ゴミを微生物分解処理して減量化及び堆肥化するために使用される生ゴミ発酵処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、生ゴミ処理装置としては熱によって生ゴミを乾燥させ減量化を図る加熱減量方式の外に、微生物を利用して生ゴミを発酵させ減量化する発酵処理方式が知られている。
【0003】
発酵処理方式としては、例えば第1に、処理槽内に鉛直方向に沿って温度を検出する複数の温度センサを設け、その温度センサにより処理槽の上部層、中間層、下部層の処理物の温度をモニタし、発酵熱上昇期、恒温期、降温期への推移を把握管理しながら必要に応じて各層を攪拌・混合を行なうことで減量化を図る手段となっている(特許文献1参照)。
【0004】
第2は、微生物と共に生ゴミを投入する円筒状の生ゴミ発酵処理槽の中央部に竪型攪拌シャフトを略垂直に配置し、竪型攪拌シャフトの下部に水平状の掻揚攪拌羽根を、同竪型攪拌シャフトの上部に所定角度傾斜させた一対の均し固め用丸棒状の均し羽根をそれぞれ取り付け、前記下部に配置された掻揚攪拌羽根に空気噴出管を取り付け、その空気噴出管に攪拌羽根の反回転方向に空気を噴出する空気噴出口を設けた構造の手段となっている(特許文献2参照)。
【特許文献1】特許第3154473号公報
【特許文献2】特許第3057488号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
温度センサによって上部層、中間層、下部層の発酵温度管理を行なう前者にあっては、温度センサの数によって温度管理の精度が左右され、多く配置すると精度が向上する反面、故障の発生要因を作ると共にコストアップにつながる。
【0006】
それを嫌って数を少なくすると適正な精度が望めなくなる不具合をかかえる等、コストと精度向上とのバランスが求められる。
【0007】
また、掻揚攪拌羽根と均し固め用丸棒状の均し羽根を備えた後者にあっては、攪拌動作中に各羽根に発酵途上の生ゴミが付着成長し、その付着の影響とつき回りによって効率のよい攪拌が期待できなくなる問題をかかえる。
【0008】
特に、生ゴミは発酵処理にあたり投入初期時には水分を多く含む。発酵処理が進むにつれて水分が徐々になくなる。この生ゴミの含水率の変化は時として粘性が増して付着し易い性状を呈する。
【0009】
このために、攪拌時の羽根に発酵途上の生ゴミが付着し、それが付着成長する。と同時に攪拌されずにそのまま羽根と一緒につき回りする状態が生まれる。また、槽全体に空気が行きわたらなくなる問題をかかえる。
【0010】
そこで、本発明は簡単な構造により攪拌時の生ゴミの付着とつき回りをなくすと共に処理槽内の上部層、中間層、下部層の全領域にわたってバランスよく空気が送り込めるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前記目的を達成するために、本発明にあっては、微生物と共に生ゴミを投入する円筒状の生ゴミ発酵処理槽と、前記生ゴミ発酵処理槽の中央部に配置され駆動部によって回転動力が与えられる竪型回転シャフトと、前記生ゴミ発酵処理槽内の中間位置に水平配置され一端が前記処理槽周壁に、他端が前記竪型回転シャフトにそれぞれ両端が支持された固定羽根と、前記竪型回転シャフトに一端側となる基端部が取付けられ前記竪型回転シャフトの回転時に、前記固定羽根の上位側と下位側をそれぞれ通過する水平配置された上位側攪拌羽根と下位側攪拌羽根とを備え、前記固定羽根、上位側攪拌羽根、下位側攪拌羽根は、前記処理槽内へ向かって空気を噴射する空気噴射管をそれぞれ有していることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、処理槽内を上位側攪拌羽根と下位側攪拌羽根が回転することで、槽内の生ゴミの攪拌混合を行なうことができる。
【0013】
また、攪拌混合時に上位側攪拌羽根及び下位側攪拌羽根は必ず固定羽根の上と下をそれぞれ通過するため、例えば、上位側攪拌羽根あるいは下位側攪拌羽根に発酵途上の生ゴミが付着し成長しても固定羽根通過時に、衝突して剥がれ落ちる。同時に各攪拌羽根と一緒につき回りする生ゴミは上下に分断されることでつき回りが遮断される結果、安定した効率のよい攪拌・混合を行なうことができる。
【0014】
また、空気噴出管によって槽の上部層、中間層、下部層の槽全体にわたりバランスよく空気(酸素)を送り込むことができるため効率のよい発酵処理が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明を実施するにあたって第1に前記生ゴミ発酵処理槽にあっては、生ゴミ発酵処理システムを構成する第2の発酵処理槽と接続可能な排出口を備え、前記排出口は、全閉時にシール部材によって開口周縁がシールされる開閉可能なシャッタを有すると共に槽底部から所定の高さの位置に設けることで、排出口からの液ダレを確実に防ぐと共に、次の発酵処理に必要な微生物を含む所定の量を残して取り出せるようにすることが望ましい。
【0016】
第2に前記上位側攪拌羽根にあっは、攪拌時に生ゴミを上向きに作用する上向き作用面と下向きに作用する下向き作用面とを有するようにすることで、槽内上部層において上向きと下向きに送り作用する複合した攪拌混合作用が得られるようにすることが望ましい。
【0017】
第3に下位側攪拌羽根にあっては、攪拌時に生ゴミを上向きに作用する上向き作用面を備えるようにすることで、槽内底部にたまる生ゴミを上向きに送り作用する攪拌混合が得られるようにすることが望ましい。
【0018】
第4に固定羽根にあっては、攪拌動作時に生ゴミを上と下に分断作用する断面く字状の分断作用面を備えるようにすることで、槽内中間層において生ゴミを上下に分断しつき回りをたちきるようにすることが望ましい。
【0019】
第5に前記断面く字状の分断作用面にあっては、開き角θが周壁側から中心の回転シャフト側へ向かって順々に小さくなっているようにすることで、上下の各攪拌羽根により周壁側へ向け遠心力の作用で振り出される生ゴミを中央部側へ誘導して、周壁側に集まる片寄りをなくすようにすることが望ましい。
【実施例】
【0020】
以下、図1乃至図16の図面を参照しながら本発明の一実施形態について具体的に説明する。
【0021】
図1は本発明にかかる生ゴミ発酵処理装置の概要説明図を示している。生ゴミ発酵処理装置1は円筒状に作られた生ゴミ発酵処理槽3と微生物と共に生ゴミを前記生ゴミ発酵処理槽3内へ投入する生ゴミ投入口5と前記生ゴミ発酵処理槽3内の生ゴミを攪拌混合する生ゴミ攪拌機7とを有する。
【0022】
生ゴミ発酵処理槽3は、ロードセル等の重量計9の上に搭載セットされ、槽内は周壁11及び槽底部13に設けられたヒータ15により好適な温度に制御管理されるようになっている。
【0023】
重量計9は、水分を多く含む生ゴミ投入時の重量から水分が徐々になくなる発酵処理途上の重量を監視する含水量検知手段となっていて、その、検知信号に基づき後述する攪拌羽根を最適な回転数に制御管理する機能を備える。
【0024】
生ゴミ投入口5は、前記生ゴミ発酵処理槽3の上部に設けられた開閉可能な開閉蓋16を有している。開閉蓋16はピストン17及びシリンダ19とからなる油圧駆動装置21によって支持され、前記ピストン17の伸縮(矢印)により開閉蓋16の開閉動作(実線と鎖線)が可能となっている。
【0025】
生ゴミ攪拌機7は、前記生ゴミ発酵処理槽3の中央部位に配置された竪型回転シャフト23と固定羽根25とその固定羽根25の上と下をそれぞれ通過する上位側攪拌羽根27及び下位側撹拌羽根29の組合せ構造となっている。上位側撹拌羽根27と下位側攪拌羽根29は各基端部27a,29aが前記竪型回転シャフト23に対して取り付けられ、自由端側は180度向きが異なる片持ち支持構造となっている。
【0026】
竪型回転シャフト23は、前記生ゴミ発酵処理槽3の上部と下部において軸受31により回転自在に両端支持されている。竪型回転シャフト23の上端部には前記生ゴミ発酵処理槽3の天井部33にセットされた駆動部35から伝導機構37を介して減速された回転動力が与えられる。駆動部35は、前記重量計9からの重量検知信号に基づき前記竪型回転シャフト23に攪拌に最適な回転動力を伝達する。
【0027】
固定羽根25は、図2,図3に示す如く前記生ゴミ発酵処理槽3の上下方向の中間位置で水平配置され、一端は周壁11に固定支持されている。他端は前記竪型回転シャフト23に対して摺動自在に支持されている。
【0028】
竪型回転シャフト23に対して摺動自在に支持する支持手段としては図示の如く竪型回転シャフト23に設けられた上下の円板状のフランジ部39とフランジ部39の間に固定羽根25から支持体41を延長させる形状となっている。
【0029】
固定羽根25は、図3に示すように攪拌時に上と下に分離する分離作用面45a,45bと固定羽根25に沿って設けられた空気噴射管47とを有する。
【0030】
分離作用面45a,45bは断面く字状に形成され開き角θは、外側となる周壁11側は大きく、以下内側となる回転シャフト23側に向かって順々に小さく設定されている。
【0031】
これは、生ゴミが各攪拌羽根27,29による攪拌時に遠心力によって周壁11側へ振り出されて集まるようになるのを前記分離作用面45a,45bによる上下の分離作用と併せて回転シャフト23となる中心部へ向けて誘導し、周壁11側に集まる片寄りをなくす作用が得られるようになっている。
【0032】
空気噴射管47は、図外のコンプレッサと生ゴミ発酵処理槽3の外側周壁11に沿って配置された空気供給管49と接続連通し、所定の間隔で設けられた噴出口51から処理槽内の中間層に空気(酸素)が噴射される。
【0033】
この場合、図4に示すごとく前記竪型回転シャフト23の中心軸線に沿って設けられた空気通路53と接続の連絡通路53aを介して360度接続連通し合う前記空気噴射管47の基部を軸受55により回転自在に支持する支持手段とすることも可能である。
【0034】
特に、この実施形態にあっては固定羽根25の両端が確実に固定支持される両端支持となるため固定羽根25に大きい負荷や衝撃荷重が作用しても悪影響の起きない高い支持剛性を発揮する。なお、前記空気通路53は上端部から図外のコンプレッサと接続連通している。
【0035】
上位側攪拌羽根27は、図5から図7に示す如く左右一対の羽根板57,59とその羽根板57,59に沿って配置された強度メンバを兼ねる空気噴射管61の組合せからなる一体構造となっている。羽根板57,59は外側領域と内側領域の2つに分かれていて、自由端側となる外側領域の羽根板57は所定角度傾斜させることで上向きに作用する上向き作用面57aを有する。取り付け側となる内側領域の羽根板59は所定角度傾斜させることで下向きに作用する下向き作用面59aを有する。
【0036】
空気噴射管61は強度メンバを兼ねるステンレス製のパイプで作られ、前記竪型回転シャフト23に設けられた空気通路53から放射方向に延びる連絡通路53bと接続連通している。空気噴射管61には、槽内上部層において空気(酸素)を噴射する噴出口63が所定の間隔で設けられている。
【0037】
下位側攪拌羽根29は、図8及び図9に示すように強度メンバとなる支持アーム65の外に、攪拌時に上向きに作用する作用面67aを備えた羽根板67とその羽根板67に沿って設けられた空気噴射管69とからなる組合わせ構造となっている。
【0038】
作用面67aは前記下位側攪拌羽根29を構成する羽根板67を所定角度傾斜させることで得られる。空気噴射管69は前記竪型回転シャフト23に設けられた空気通路53から放射方向に延びる連絡通路53cと接続連通している。空気噴射管69には槽内下部層において空気(酸素)を噴射する噴出口71が所定の間隔で設けられている。
【0039】
一方、生ゴミ発酵処理槽3には図10と図11に示す如く排出口73が設けられている。排出口73は、例えば、図12及び図13に示す如く第2、第3、第4の発酵処理槽3−2、3−3、3−4からなる発酵処理システムを構築する際に、第2の発酵処理槽3−2の取入口74と接続可能となっている。
【0040】
排出口73の位置は槽底部13から所定の高さHに配置することで、排出口73から処理物を取出す時に全部が取出されるのではなく、次の発酵処理に必要な微生物を含む所定の量を残して取出せるようになっている。
【0041】
排出口73にはガイド枠75が設けられ、両サイド75aはシャッタ77を上下にガイドする断面内向きU字状の形状となっている。上部と下部75b,75bはシャッタ77を前後から挟んで上下にガイドするように平行配置された形状となっている。
【0042】
ガイド枠75には前記シャッタ77の全閉時においてシャッタ周縁部と弾接し合うシール部材79が設けられ、下部領域は図10に示す如く開口している。この開口は、被処理物がたまらずに下方へ落下させることで、シャッタ77の確実な全閉位置が確保されることで、排出口73の確実なシール状態を確保し、発酵処理時の液(水分)が外へ漏れ出るのを確実に阻止するようになっている。この場合、シャッタ77の下部には自重による自然流下によって円滑に流れ落ちる下降傾斜した傾斜面81が設けられている。シャッタ77はシャッタ駆動機構83によって開閉制御可能となっている。
【0043】
シャッタ駆動機構83はシャッタ77の上端部から延長されたねじ式の昇降シャフト85と両サイドのガイドロッド87とで構成されている。
【0044】
昇降シャフト85の上端部に設けられた駆動プーリ89は駆動モータ91によって回転動力が与えられると共に支持フレーム93に回転自在に支持されている。
【0045】
ガイドロッド87の上端部は支持フレーム93の支持孔に貫通した状態で支持されている。
【0046】
したがって、例えば、駆動モータ91によって、前記昇降シャフト85に右回転又は左回転の回転動力が与えられることで、昇降シャフト85が前記ガイドロッド87と共に支持フレーム93から上方へ突出する上昇あるいは下降することで前記シャッタ77の開閉動作が可能となっている。
【0047】
このように構成された生ゴミ発酵処理装置1によれば、処理槽3内を上位側攪拌羽根27と下位側攪拌羽根29が回転することで、処理槽3内の生ゴミの攪拌混合を行なうことができる。この攪拌混合時に上位側攪拌羽根27及び下位側攪拌羽根29は必ず固定羽根25の上と下をそれぞれ通過するため、例えば、上位側攪拌羽根27あるいは下位側攪拌羽根29に発酵途上の生ゴミが付着し成長しても固定羽根通過時に、衝突して剥がれ落ちる。同時に各攪拌羽根27,29と一緒につき回りする生ゴミは上下に分断されることで、つき回りが遮断される一方、開き角θの異なる分離作用面45a,45bによる中央部寄りに誘導する片寄りのない状態と相俟って、安定した効率のよい攪拌・混合を行なえるようになる。
【0048】
また、各空気噴射管47,61,69によって処理槽3の上部層、中間層、下部層の槽全体にわたりバランスよく空気(酸素)を送り込めるようになり効率のよい発酵処理が行なえるようになる。
【0049】
なお、このように構成された生ゴミ発酵処理槽3を図12、図13に示す如く階段状に接続連通し生ゴミを乾燥粉末化して取り出す発酵処理システムとして使用する際には、図14に示す如く最終の第4の発酵処理槽3−4の排出口に取り出し用の螺旋コンベア95を設けるようにすることが望ましい。これにより、乾燥粉末化して受け入れタンク97に自動的に取り出すことが可能となる。この時、各発酵処理槽3−2、3−3、3−4はシャッタ77によって確実に分離・独立するため隣の処理槽への水分の侵入がなくなり、確実な発酵処理をそれぞれ独立して行なえるメリットが得られる。
【0050】
なお、各発酵処理槽1、3−2、3−3、3−4の発酵処理時に発生する異臭となる発生ガスはダクト99を介して脱臭装置101に導き、脱臭処理して外部に排出することが望ましい。
【0051】
また、各発酵処理槽は必ずしも直列配列でなくてもよく、図15、図16に示すように、第1となる生ゴミ発酵処理槽3の周囲に沿って第2、第3、第4の発酵処理槽3−2,3−3,3−4を並列接続することも可能である。
【0052】
この実施形態の場合には、第2、第3、第4の発酵処理槽3−2、3−3、3−4の排出口73には前記した取出し用の螺旋コンベア95がそれぞれに接続されるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】本発明にかかる生ゴミ発酵処理装置の概要説明図。
【図2】固定羽根の取付け状態を示した概要説明図。
【図3】図2のA−A線断面図(a),B−B線断面図(b)。
【図4】固定羽根を竪型回転シャフトに取付ける別の実施形態を示した概要説明図。
【図5】上位側攪拌羽根の取付け状態を示した概要説明図。
【図6】図5のC−C線断面図。
【図7】図5のD−D線断面図。
【図8】下位側攪拌羽根の取付け状態を示した概要説明図。
【図9】図8のE−E線断面図。
【図10】排出口の拡大概要側面図。
【図11】排出口の拡大概要正面図。
【図12】生ゴミ発酵処理槽を段階的に直列に接続した発酵処理システムを示した概要側面図。
【図13】図12の概要平面図。
【図14】排出口に取出し用の螺旋コンベアを設けた概要説明図。
【図15】生ゴミ発酵処理槽を並列に接続した別の発酵処理システムを示した概要側面図。
【図16】図15の概要平面図。
【符号の説明】
【0054】
1 生ゴミ発酵処理装置
3 生ゴミ発酵処理槽
3−2 第2の発酵処理槽
5 投入口
7,23 竪型回転シャフト
9 重量計
11 周壁
13 槽底部
15 ヒータ
25 固定羽根
27 上位側攪拌羽根
29 下位側攪拌羽根
45a,45b 分断作用面
47,61,69 空気噴射管
57a 上位側攪拌羽根の上向き作用面
59a 上位側攪拌羽根の下向き作用面
67 下位側攪拌羽根の羽根板
67a 下位側攪拌羽根の上向き作用面
【特許請求の範囲】
【請求項1】
微生物と共に生ゴミを投入する円筒状の生ゴミ発酵処理槽と、前記生ゴミ発酵処理槽の中央部に配置され駆動部によって回転動力が与えられる竪型回転シャフトと、
前記生ゴミ発酵処理槽内の中間位置に水平配置され一端が前記処理槽周壁に、他端が前記竪型回転シャフトにそれぞれ両端が支持された固定羽根と、
前記竪型回転シャフトに一端側となる基端部が取付けられ前記竪型回転シャフトの回転時に、前記固定羽根の上位側と下位側をそれぞれ通過する水平配置された上位側攪拌羽根と下位側攪拌羽根とを備え、
前記固定羽根、上位側攪拌羽根、下位側攪拌羽根は、前記処理槽内へ向かって空気を噴射する空気噴射管をそれぞれ有していることを特徴とする生ゴミ発酵処理装置。
【請求項2】
前記生ゴミ発酵処理槽は、生ゴミ発酵処理システムを構成する第2の発酵処理槽と接続可能な排出口を備え、前記排出口は、全閉時にシール部材によって開口周縁がシールされる開閉可能なシャッタを有すると共に槽底部から所定の高さの位置に設けられていることを特徴とする請求項1記載の生ゴミ発酵処理装置。
【請求項3】
前記上位側攪拌羽根は、攪拌時に生ゴミを上向きに作用する上向き作用面と下向きに作用する下向き作用面とを有していることを特徴とする請求項1又は2記載の生ゴミ発酵処理装置。
【請求項4】
下位側攪拌羽根は、攪拌時に生ゴミを上向きに作用する上向き作用面を備えていることを特徴とする請求項1又は2記載の生ゴミ発酵処理装置。
【請求項5】
固定羽根は、攪拌動作時に生ゴミを上と下に分断作用する断面く字状の分断作用面を備えていることを特徴とする請求項1又は2記載の生ゴミ発酵処理装置。
【請求項6】
前記断面く字状の分断作用面は、開き角θが周壁側から中心の回転シャフト側へ向かって順々に小さくなっていることを特徴とする請求項5記載の生ゴミ発酵処理装置。
【請求項1】
微生物と共に生ゴミを投入する円筒状の生ゴミ発酵処理槽と、前記生ゴミ発酵処理槽の中央部に配置され駆動部によって回転動力が与えられる竪型回転シャフトと、
前記生ゴミ発酵処理槽内の中間位置に水平配置され一端が前記処理槽周壁に、他端が前記竪型回転シャフトにそれぞれ両端が支持された固定羽根と、
前記竪型回転シャフトに一端側となる基端部が取付けられ前記竪型回転シャフトの回転時に、前記固定羽根の上位側と下位側をそれぞれ通過する水平配置された上位側攪拌羽根と下位側攪拌羽根とを備え、
前記固定羽根、上位側攪拌羽根、下位側攪拌羽根は、前記処理槽内へ向かって空気を噴射する空気噴射管をそれぞれ有していることを特徴とする生ゴミ発酵処理装置。
【請求項2】
前記生ゴミ発酵処理槽は、生ゴミ発酵処理システムを構成する第2の発酵処理槽と接続可能な排出口を備え、前記排出口は、全閉時にシール部材によって開口周縁がシールされる開閉可能なシャッタを有すると共に槽底部から所定の高さの位置に設けられていることを特徴とする請求項1記載の生ゴミ発酵処理装置。
【請求項3】
前記上位側攪拌羽根は、攪拌時に生ゴミを上向きに作用する上向き作用面と下向きに作用する下向き作用面とを有していることを特徴とする請求項1又は2記載の生ゴミ発酵処理装置。
【請求項4】
下位側攪拌羽根は、攪拌時に生ゴミを上向きに作用する上向き作用面を備えていることを特徴とする請求項1又は2記載の生ゴミ発酵処理装置。
【請求項5】
固定羽根は、攪拌動作時に生ゴミを上と下に分断作用する断面く字状の分断作用面を備えていることを特徴とする請求項1又は2記載の生ゴミ発酵処理装置。
【請求項6】
前記断面く字状の分断作用面は、開き角θが周壁側から中心の回転シャフト側へ向かって順々に小さくなっていることを特徴とする請求項5記載の生ゴミ発酵処理装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2008−62224(P2008−62224A)
【公開日】平成20年3月21日(2008.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−200894(P2007−200894)
【出願日】平成19年8月1日(2007.8.1)
【出願人】(304028726)国立大学法人 大分大学 (181)
【出願人】(502318238)株式会社エコアップ (6)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年3月21日(2008.3.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年8月1日(2007.8.1)
【出願人】(304028726)国立大学法人 大分大学 (181)
【出願人】(502318238)株式会社エコアップ (6)
【Fターム(参考)】
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