説明

画像伝送遅延時間計測装置、画像伝送遅延時間計測システムおよび画像伝送遅延の計測方法

【課題】 コンピュータを用いた双方向画像通信システムにおいて、特別な外部機器を追加することなく、ソフトウェアによる自動処理によって、画像の伝送遅延時間を精度よくかつ簡単に計測すること
【解決手段】 自局PC12に接続されたTVカメラ11により時間経過を指示するオブジェクト(時計画像)を撮影し、オブジェクトの撮影画像を自局PC12から通信路16を介して対局PC13に送信し、対局PC13で折り返し送信された撮影画像を自局PC12で受信することで、自局PC12に入力された画像情報が対局PC13から出力されるまでの時間を計測するもので、自局PC12は、送信手段121と、受信手段122と、時間経過指示オブジェクト生成手段123と、画像表示手段124と、時刻比較手段125と、送信手段126とを備え、対局PC13は画像の折り返し手段133を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、第1のコンピュータ側で撮影された時間経過を指示するオブジェクトを第2のコンピュータに送信し、第2のコンピュータで折り返し送信された画像を前記第1のコンピュータで受信することで画像の伝送時間を計測する画像伝送遅延時間計測装置、画像伝送遅延時間計測システムおよび画像伝送遅延の計測方法に関し、時間経過を指示するオブジェクトとして特別なハードウェアを必要としない前記計測装置、前記計測システムおよび前記計測方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、IPネットワークの広帯域化やPCの性能向上により、パーソナルコンピュータやモバイル機器を用いたTV会議、TV電話が普及しつつある。この種のTV会議、TV電話等の双方向の画像通信システムでは、画像信号が送信側から受信側に到達する遅延時間がサービス品質に大きな影響を与えるため、遅延時間の計測が必要となる。
【0003】
2点間の画像伝送遅延時間を計測する際には、従来、図1(A)に示すように、撮像装置82を用いて、時間経過表示物(時計、ストップウォッチ等:以下、「時計」と言う)81を撮影し、撮影された時計画像G(t)を、送信画像表示装置(ディスプレイ)83にダイレクトに出力するとともに、自局側の双方向画像伝送装置84に送出する。
【0004】
自局側の双方向画像伝送装置84は時計画像G(t)を、通信路85を介して対局側の双方向画像伝送装置86に送信する。
【0005】
対局側の双方向画像伝送装置86は、時計画像G(t)を、通信路85を介して自局側の双方向画像伝送装置84に折り返し送信し、自局側の双方向画像伝送装置84は、受信画像表示装置87に時計画像G(t)を表示する。
【0006】
図1(B)に示すように、時刻t1における時計画像G(t1)が受信画像表示装置87に表示されたときの、送信画像表示装置83における時計画像をG(t2)とする(そのときの時刻はt2である)。
【0007】
したがって、受信画像表示装置87に表示された時計画像G(t)の指針の位置と、送信画像表示装置83に表示された時計画像G(t)の指針の位置との差(自局側の双方向画像伝送装置84と、対局側の双方向画像伝送装置86との間を1往復する際に要した時間)、すなわち往復伝送遅延時間を求めることができ、この時間を1/2した時間を、伝送遅延時間とすることができる。
【0008】
また、パーソナルコンピュータ(PC)を用いた双方向通信システムにおける送信側PCと受信側PCとの間の伝送遅延時間を求める方法も従来知られている。この方法では、図2(A)に示すように、撮像装置92を用いて、時計91を撮影し、撮影された時計画像G(t)を、自局側PC93に送出し、自局側PC93は、時計画像G(t)をディスプレイ94に出力するとともに通信路95を介して対局側の対局側PC96に送出する。なお、後述するように(図2(B)参照)、ディスプレイ94では、撮像装置92で撮影された時計画像G(t)を、δt遅れて表示している。
【0009】
自局側PC93からの時計画像G(t)を受信した対局側PC96では、時計画像G(t)を、通信路95を介して自局側PC93に折り返し送信する。したがって、自局側PC93と、対局側PC96との間を1往復する際に要した時間、すなわち往復伝送遅延時間を求めることができ、この求めた往復伝送遅延時間を1/2した時間を、伝送遅延時間とすることができる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかし、通常、遅延時間は、数msecから数十msec単位の大きさとなる。このため、図1(A),(B)に示した方法では、自局側の双方向画像伝送装置84に表示された時計画像G(t)と、対局側の双方向画像伝送装置86に表示された時計画像G(t)とを並べた状態で、写真やビデオに記録して、指針の位置を比較することは、人手による煩わしい作業が必要となる。また、外部機器として、時計81(時間経過表示物)が別途必要となる。
【0011】
また、図2(A)に示したPCを用いたシステムの場合には、撮像装置92で撮影された時計画像G(t)がディスプレイ94により表示されるまでの経過時間をδtとすると、時計画像G(t)がディスプレイ94に表示されたときの真の時刻はt+δtである。たとえば、図2(B)に示すように、時刻t1における時計画像G(t1)が対局側PC96で折り返され、自局側PC93に送信されディスプレイ94で表示されたときに、ディスプレイ94に表示された撮像装置92からの時計画像をG(t2)とすると、そのときの、実際の時刻はt2+δtである。すなわち、ディスプレイ94に表示された時計画像G(t1)の指針の位置と、時計911が指示する指針の位置との差には、δtだけ誤差が生じることになり、高精度の伝送遅延時間測定ができない。
【0012】
本発明の目的は、コンピュータを用いた双方向画像通信システムにおいて、特別な外部機器を追加することなく、ソフトウェアによる自動処理によって、画像の伝送遅延時間を精度よくかつ簡単に計測することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の画像伝送遅延時間計測システムは、第1のコンピュータに接続された撮像装置により時間経過を指示するオブジェクトを撮影し、前記オブジェクトの撮影画像を前記第1のコンピュータから通信路を介して第2のコンピュータに送信し、前記第2のコンピュータで折り返し送信された前記オブジェクトの撮影画像を前記第1のコンピュータで受信する(たとえば、この受信により前記第1のコンピュータに入力された画像情報が前記第2のコンピュータから出力されるまでの時間を計測する)ものであって、前記撮影装置からの画像を前記第2のコンピュータに送信する送信手段と、前記第2のコンピュータから折り返された画像を受信する受信手段と、時間経過を指示するオブジェクトを画像として生成する時間経過指示オブジェクト生成手段と、ディスプレイに、時間経過を指示するオブジェクトを表示するとともに、前記第2のコンピュータから折り返し送信された折り返し画像を並べて表示する画像表示手段と、前記オブジェクトが指示している時刻と、前記第2のコンピュータから折り返し送信された前記折り返し画像のオブジェクトが指示している時刻とを画像処理により比較する時刻比較手段と、を備えた前記第1のコンピュータ、前記第1のコンピュータから受信した画像を折り返し送信する折り返し手段を備えた前記第2のコンピュータ、および、前記ディスプレイの前記オブジェクトと前記受信画像をまとめて撮影する前記撮像装置を備えたことを特徴とする。
【0014】
本発明の画像伝送遅延時間計測方法では、第1のコンピュータに接続された撮像装置により時間経過を指示するオブジェクトを撮影し、前記オブジェクトの撮影画像を前記第1のコンピュータから通信路を介して第2のコンピュータに送信し、前記第2のコンピュータで折り返し送信された前記オブジェクトの撮影画像を前記第1のコンピュータで受信する(たとえば、この受信により前記第1のコンピュータに入力された画像情報が前記第2のコンピュータから出力されるまでの時間を計測する)ものであって、前記第1のコンピュータにより時間経過を指示する前記オブジェクトを画像として生成する時間経過指示オブジェクト生成ステップと、前記第1のコンピュータにより前記撮像装置からの撮影信号を取得し、当該撮影信号を前記第2のコンピュータに送信する送信ステップと、前記第2のコンピュータにおいて前記第1のコンピュータから受信した画像を、前記第1のコンピュータに折り返し送信する折り返しステップと、前記第2のコンピュータから折り返された画像を前記第1のコンピュータにより受信する受信ステップと、前記第1のコンピュータのディスプレイに、時間経過を指示するオブジェクトを表示するとともに、前記第1のコンピュータにおいて前記第2のコンピュータから折り返し送信された折り返し画像を並べて表示する画像表示ステップ、前記第1のコンピュータにおいて、前記オブジェクトが指示している時刻と、前記第2のコンピュータから折り返し送信された前記折り返し画像のオブジェクトが指示している時刻とを画像処理により比較する時刻比較スップと、を有することを特徴とする。
【0015】
本発明の画像伝送遅延時間計測プログラムは、前記第1のコンピュータに搭載して実行される前記送信ステップ、前記受信ステップ、前記時間経過指示オブジェクト生成ステップ、前記画像表示ステップ、前記時刻比較スップを含むプログラムと、前記第2のコンピュータに搭載されて実行される前記折り返しステップを含むプログラムと、を有してなることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、特別な外部機器を追加することなく、ソフトウェアによる自動処理によって、コンピュータを用いた双方向画像通信システムにおける画像の伝送遅延時間を精度よくかつ簡単に計測できる。
【0017】
本発明は、コンピュータ上に時間経過表示と画像処理による遅延計測処理ソフトウェアを追加するのであり、しかも必ずしもTV会議やPC会議用のソフトウェアと連携する必要がないため汎用性が高い。また、パーソナルコンピュータ上に時間を示す表示をさせるため、生の時間表示と受信画像中の時間表示との比較ができ、したがってディスプレイ表示までの経過時間に伴う測定誤差の問題が解消できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
図3(A)は、本発明の画像伝送遅延時間計測システムの構成図である。図3(A)において、画像伝送遅延時間計測システム1は、撮像装置(TVカメラ)11と、ディスプレイ14を備えた第1のコンピュータ(自局側PC)12と、ディスプレイ15を備えた第2のコンピュータ(対局側PC)13とを有し、自局側PC12と対局側PC13とは、通信路16を介して接続されている。
【0019】
画像伝送遅延時間計測システム1では、次に述べるように、自局側PC12に接続されたTVカメラ11により時間経過を指示するオブジェクトTPOを撮影し、オブジェクトTPOの撮影画像を自局側PC12から通信路16を介して対局側PC13に送信し、対局側PC13で折り返し送信されたオブジェクトTPOの撮影画像を自局側PC12で受信することで、自局側PC12に入力された画像情報が対局側PC13から出力されるまでの時間を計測することができる。
【0020】
TVカメラ11は、自局側PC12のディスプレイ14を撮影するようにセットされている。自局側PC12は、図4に示すように送信手段121と、受信手段122と、時間経過指示オブジェクト生成手段123と、画像表示手段124と、時刻比較手段125とを備えている。
【0021】
送信手段121は、TVカメラ11からの画像を対局側PC13に送信するものであり、画像伝送遅延時間計測に際しては、画像表示手段124によりディスプレイ14に表示された画像を送信する。
【0022】
受信手段122は、対局側PC13から折り返された画像を受信する。時間経過指示オブジェクト生成手段123は、時間経過を指示するオブジェクトTPO(時計画像)を画像G(t)として生成する。
【0023】
画像表示手段124は、図3(B)に示すようにディスプレイ14に、時間経過を指示するオブジェクトTPO(G(0))を表示するとともに、対局側PC13から折り返し送信された少なくとも過去1回の折り返し画像G(−1),G(−2),G(−3)を並べて表示する。なお、ここでは説明の便宜上、G(t)のパラメータtを整数(0,−1,−2,−3,……)で示してある。
【0024】
時刻比較手段125は、オブジェクトTPO(時計画像)が指示している時刻と、対局側PC13から折り返し送信された少なくとも過去1回の折り返し画像G(−1),G(−2),G(−3)が指示している時刻(図3(C)参照)とを画像処理により比較する。この種の画像処理は周知であり、ある指針と他の指針とのなす角を求めることで、実質上、上記時刻の比較を行なうことができる。
【0025】
対局側PC13は、図4に示すように、送信手段131と、受信手段132と、折り返し手段133とを備えており、受信手段132により自局側PC12から通信路16を介して受信した画像(時計画像)を、折り返し手段133により折り返し、送信手段131により送信する。
【0026】
図5(A)は、自局側PC12のハードウェア構成を示す図であり、CPU41と、ROM42と、RAM43と、画像処理回路(キャプチャーを含む)44と、ディスプレイインタフェース45と、通信回路46とを備えている。
【0027】
本実施形態では、通信回路46(または、さらにCPU41)と、ROM42またはRAM43に格納された通信プログラム(ドライバを含む)により図4の送信手段121および受信手段122が実現される。
【0028】
また、本実施形態では、画像処理回路44(または、さらにCPU41)と、ROM42またはRAM43に格納された各種プログラムにより、図4の時間経過指示オブジェクト生成手段123および画像表示手段124が実現される。
【0029】
さらに、本実施形態では、CPU41と、ROM42またはRAM43に格納された各種プログラムとにより、図4の時刻比較手段125が実現される。
【0030】
図5(B)は、対局側PC13のハードウェア構成を示す図であり、CPU51と、ROM52と、RAM53と、画像処理回路54と、ディスプレイインタフェース55と、通信回路56とを備えている。
【0031】
画像処理回路54の出力端子aを入力端子bに直接接続することにより図4の折り返し手段133の折り返しが実現される。通信回路56は、入力した時計画像G(t)を、画像処理回路54に送出し、折り返された時計画像G(t)を、通信路16を介して自局側PC12に送出する。
【0032】
以下、図6のフローチャートを参照して、画像伝送遅延時間計測システム1の動作(本発明の画像伝送遅延時間計測方法の実施形態)を説明する。なお、送信ステップ、時間経過指示オブジェクト生成ステップ、画像表示ステップ時刻比較スップは、ソフトウェア的にみれば、自局側PC12のROM42またはRAM43(図5(A)参照)に格納された送信プログラム、時間経過指示オブジェクト生成プログラム、画像表示プログラム、時刻比較プログラムにより実現され、折り返しステップは対局側PC13のROM52またはRAM53(図5(B)参照)に格納された折り返しプログラムにより実現される。
【0033】
本発明の画像伝送遅延時間計測方法では、自局側PC12に接続されたTVカメラ11により時間経過を指示するオブジェクトTPO(時計画像)を撮影し、オブジェクトTPOの撮影画像を自局側PC12から通信路16を介して対局側PC13に送信し、対局側PC13で折り返し送信されたオブジェクトTPOの撮影画像を自局側PC12で受信することで、自局側PC12に入力された画像情報が対局側PC13から出力されるまでの時間を計測することができる。
【0034】
すなわち、本発明の画像伝送遅延時間計測方法では、まず、自局側PC12では、時間経過を指示するオブジェクトTPOを画像として生成している(時間経過指示オブジェクト生成ステップS101)。
【0035】
自局側PC12によりTVカメラ11からの撮影信号を取得し、当該撮影信号を対局側PCに送信する(送信ステップS102)。このときの撮影画像は、折り返されてきた画像と時計画像とをまとめて撮像した画像である。なお、自局側PC12のディスプレイ14上に時間経過を示す表示を行ない、この表示と受信画像表示が1画面に収まるようにTVカメラ11を調整する。
対局側PC13において自局側PC12から受信した時計画像を、自局側PC12に折り返し送信する(折り返しステップS103)。
【0036】
つぎに、対局側PC13から折り返された画像を自局側PC12により受信する(受信ステップS104)。自局側PC12では、ディスプレイ14に、時間経過を指示するオブジェクトを表示するとともに、自局側PC12において対局側PC13から折り返し送信された少なくとも過去1回の折り返し画像を表示する(画像表示ステップS105)。これにより、図3(B)に示すようにディスプレイ14には時間の表示が、画面のある部分(たとえば中央)に向かって無限に、繰り返し表示される。なお、無限とは称したが、現実的にはディスプレイの解像度に応じて、視認できる数は限定される。この表示は、1往復伝送ごとに繰り返されるものであるため、往復伝送に要した時間、すなわち往復の伝送遅延時間分だけ変化しながら繰り返された表示となる。
【0037】
この後、自局側PC12において、オブジェクトTPOが指示している時刻と、対局側PC13から折り返し送信された折り返し画像(オブジェクトTPO)のオブジェクトが指示している時刻とを画像処理により比較する(時刻比較スップS106)。オブジェクトTPOが指示している時刻の変化量をPC上の画像処理によって求めることによって、自動的に往復遅延時間計測を行なうことができる。
【0038】
時刻比較スップS106では、図3(B),(C)に示したように、回転する指針により時間経過を表示する場合には、その指針を抽出する。画像処理による抽出処理は、オブジェクトTPOの形状、色などの特徴により抽出する。たとえば、指針の色を特徴的な色としておき、その色にマッチングした部分を色マッチング処理により抽出する。
【0039】
このとき、抽出したい指針の他に、ノイズ部分が抽出されることがあるが、その際には形状マッチングにより抽出したい指針のみに搾り込みを行なう。この例のように、回転指針の場合には、指針の傾きを求め、現在の指針の傾きと1往復前の指針の傾きの差を算出する。
たとえば、指針が4秒間に1回転する場合に、傾き差が45°の場合には、
45/(360/4)=0.5(sec)
となり、往復伝送遅延時間は500msecとなる。
【0040】
往復伝送遅延時間は、500msecとなる。片方向の伝送遅延時間はこの1/2であり、250msecとなる。これらの処理を複数回行ない、平均値を求めて伝送遅延時間とすることができる。
【0041】
本発明における時間表示は、自局側PC12上のソフトウェアで作成して、ディスプレイ14に表示するため、自由な形態のものを選択できるが、画像処理による抽出と、状態認識が容易なもの(たとえば、上述した回転する指針)とすることが好ましい。
【0042】
たとえば、上図のように回転指針、カウント数、バーインジケータは画像処理において一般的に行なわれている2値化処理、形状特徴抽出、文字認識等の処理で容易に、抽出・状態認識を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】従来の2点間の画像伝送遅延時間の計測方法を示す説明図である。
【図2】PCを用いた従来の2点間の画像伝送遅延時間の計測方法を示す説明図である。
【図3】(A)は本発明の画像伝送遅延時間計測システムの概略構成図、(B)は時間経過を指示するオブジェクトが並べて表示された状態を示す図、(C)はオブジェクトTPOが指示している時刻を示す図である。
【図4】本発明の画像伝送遅延時間計測システムの機能ブロック図である。
【図5】(A)は図3,図4の画像伝送遅延時間計測システムにおける自局PCのハードウェア構成を示す図、(B)は図3,図4の画像伝送遅延時間計測システムにおける対局PCのハードウェア構成を示す図である。
【図6】本発明の画像伝送遅延時間計測方法を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0044】
1 画像伝送遅延時間計測システム
11 TVカメラ
12 自局側PC
13 対局側PC
14,15 ディスプレイ
16 通信路
41,51 CPU
42,52 ROM
43,53 RAM
44,54 画像処理回路
45,55 ディスプレイインタフェース
46,56 通信回路
121,131 送信手段
122,132 受信手段
123 時間経過指示オブジェクト生成手段
124 画像表示手段
125 時刻比較手段
133 折り返し手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のコンピュータに接続された撮像装置により時間経過を指示するオブジェクトを撮影し、前記オブジェクトの撮影画像を前記第1のコンピュータから通信路を介して第2のコンピュータに送信し、前記第2のコンピュータで折り返し送信された前記オブジェクトの撮影画像を前記第1のコンピュータで受信する画像伝送遅延時間計測システムであって、
前記撮影装置からの画像を前記第2のコンピュータに送信する送信手段と、
前記第2のコンピュータから折り返された画像を受信する受信手段と、
時間経過を指示するオブジェクトを画像として生成する時間経過指示オブジェクト生成手段と、
ディスプレイに、時間経過を指示するオブジェクトを表示するとともに、前記第2のコンピュータから折り返し送信された折り返し画像を並べて表示する画像表示手段と、
前記オブジェクトが指示している時刻と、前記第2のコンピュータから折り返し送信された前記折り返し画像のオブジェクトが指示している時刻とを画像処理により比較する時刻比較手段と、
を備えた前記第1のコンピュータ、
前記第1のコンピュータから受信した画像を折り返し送信する折り返し手段を備えた前記第2のコンピュータ、および、
前記ディスプレイの前記オブジェクトと前記受信画像をまとめて撮影する前記撮像装置、
を備えたことを特徴とする画像伝送遅延時間計測システム。
【請求項2】
第1のコンピュータに接続された撮像装置により時間経過を指示するオブジェクトを撮影し、前記オブジェクトの撮影画像を前記第1のコンピュータから通信路を介して第2のコンピュータに送信し、前記第2のコンピュータで折り返し送信された前記オブジェクトの撮影画像を前記第1のコンピュータで受信する画像伝送遅延時間計測方法であって、
前記第1のコンピュータにより時間経過を指示する前記オブジェクトを画像として生成する時間経過指示オブジェクト生成ステップと、
前記第1のコンピュータにより前記撮像装置からの撮影信号を取得し、当該撮影信号を前記第2のコンピュータに送信する送信ステップと、
前記第2のコンピュータにおいて前記第1のコンピュータから受信した画像を、前記第1のコンピュータに折り返し送信する折り返しステップと、
前記第2のコンピュータから折り返された画像を前記第1のコンピュータにより受信する受信ステップと、
前記第1のコンピュータのディスプレイに、時間経過を指示するオブジェクトを表示するとともに、前記第1のコンピュータにおいて前記第2のコンピュータから折り返し送信された折り返し画像を並べて表示する画像表示ステップと、
前記第1のコンピュータにおいて、前記オブジェクトが指示している時刻と、前記第2のコンピュータから折り返し送信された前記折り返し画像のオブジェクトが指示している時刻とを画像処理により比較する時刻比較スップと、
を有することを特徴とする画像伝送遅延時間計測方法。
【請求項3】
前記第1のコンピュータに搭載して実行される前記送信ステップ、前記受信ステップ、前記時間経過指示オブジェクト生成ステップ、前記画像表示ステップ、前記時刻比較スップを含むプログラムと、前記第2のコンピュータに搭載されて実行される前記折り返しステップを含むプログラムと、
を有してなることを特徴とする画像伝送遅延時間計測プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−180294(P2006−180294A)
【公開日】平成18年7月6日(2006.7.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−372324(P2004−372324)
【出願日】平成16年12月22日(2004.12.22)
【出願人】(000003687)東京電力株式会社 (2,580)
【Fターム(参考)】