説明

画像処理システム、制御方法、プログラム、記録媒体

【課題】データの受信者を特定することによって、データの送受信時における情報漏洩を防止することが可能な画像処理システム、制御方法、プログラム、記録媒体を提供することを目的とする。
【解決手段】複合機200は、携帯端末140からのワンタイムパスワード送信要求を受け付け、ワンタイムパスワードを生成し複合機100に送信し、複合機100はワンタイムパスワードの情報を印刷出力した後、複合機100における受信者は、印刷出力されたワンタイムパスワードを確認し、ワンタイムパスワード送信要求を行った携帯端末140から複合機200にワンタイムパスワード情報を入力し、複合機200は生成したワンタイムパスワードと携帯端末140から送信されたワンタイムパスワードを比較し、一致した場合のみ送信対象ファイルを複合機100に送信可能とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、認証処理を行うことによって使用可否を判定する画像処理システム、制御方法、プログラム、記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ファクシミリ装置を利用して送付先へデータを送信する際に発行した確認IDを用いることにより、受信側のファクシミリ装置において発行した確認IDを入力させ、入力された確認IDが正当であるか否かを判定し、正当な確認IDを利用している場合、受信側のファクシミリ装置において受信したデータの利用を承認することによりファクシミリの誤送信を防止する技術が考えられている。(例えば、特許文献1)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−166473号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示されている技術では、送信先である受信側装置への誤送信防止が可能であるが、受信者の特定を行うことに難があり、特に、意図しない受信者が認証し、送付したファクシミリデータが漏洩してしまうといった具合に、機密性が十二分に保たれているとは言い難い。
【0005】
そこで、本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、データの受信者を特定することによって、データの送受信時における情報漏洩を防止することが可能な画像処理システム、制御方法、プログラム、記録媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するための第1の発明は、データを送信する送信側画像処理装置と前記データを受信する受信側画像処理装置と情報処理装置と、が通信回線を介して接続された画像処理システムにおいて、前記情報処理装置は、前記データを受信する受信側画像処理装置の送信先を入力するための指示入力手段と、前記指示入力手段によって入力した前記送信先及び前記情報処理装置を一意に識別するための情報処理装置識別情報を送信する第1の情報処理装置送信手段と、出力手段によって出力されたパスワードを入力するためのパスワード入力手段と、前記パスワード入力手段によって入力したパスワード及び前記情報処理装置識別情報を送信する第2の情報処理装置送信手段と、前記送信側画像処理装置は、前記第1の情報処理装置送信手段によって送信された送信先及び情報処理装置識別情報を受信する第1の送信側画像処理装置受信手段と、前記第1の送信側画像処理装置受信手段によって受信した送信先及び情報処理装置識別情報に対してパスワードを生成するパスワード生成手段と、前記第1の送信側画像処理装置受信手段によって受信した送信先へ前記パスワード生成手段によって生成されたパスワードを送信する第1の送信側画像処理装置送信手段と、前記第2の情報処理装置送信手段によって送信されたパスワード及び情報処理装置識別情報を受信する第2の送信側画像処理装置送信手段と、前記第2の送信側画像処理装置送信手段によって受信したパスワード及び情報処理装置識別情報との組合せと前記パスワード生成手段によって生成されたパスワード及び第1の送信側画像処理装置受信手段によって受信した情報処理装置識別情報との組合せが一致するか否かを判定する認証手段と、前記認証手段によって一致すると判定した場合、前記送信先へ前記データを送信する第2の送信側画像処理装置送信手段と、前記受信側画像処理装置は、前記第1の送信側画像処理装置送信手段によって送信されたパスワードを受信する第1の受信側画像処理装置受信手段と、前記受信側画像処理装置受信手段によって受信したパスワードを出力する出力手段と、第2の送信側画像処理装置送信手段によって送信されたデータを受信する第2の受信側画像処理装置受信手段と、を備えたことを特徴とする。
【0007】
上記目的を達成するための第2の発明は、データを送信する送信側画像処理装置と前記データを受信する受信側画像処理装置と情報処理装置と、が通信回線を介して接続された画像処理システムの制御方法において、前記情報処理装置は、前記データを受信する受信側画像処理装置の送信先を入力するための指示入力工程と、前記指示入力工程によって入力した前記送信先及び前記情報処理装置を一意に識別するための情報処理装置識別情報を送信する第1の情報処理装置送信工程と、出力工程によって出力されたパスワードを入力するためのパスワード入力工程と、前記パスワード入力工程によって入力したパスワード及び前記情報処理装置識別情報を送信する第2の情報処理装置送信工程と、前記送信側画像処理装置は、前記第1の情報処理装置送信工程によって送信された送信先及び情報処理装置識別情報を受信する第1の送信側画像処理装置受信工程と、前記第1の送信側画像処理装置受信工程によって受信した送信先及び情報処理装置識別情報に対してパスワードを生成するパスワード生成工程と、前記第1の送信側画像処理装置受信工程によって受信した送信先へ前記パスワード生成工程によって生成されたパスワードを送信する第1の送信側画像処理装置送信工程と、前記第2の情報処理装置送信工程によって送信されたパスワード及び情報処理装置識別情報を受信する第2の送信側画像処理装置送信工程と、前記第2の送信側画像処理装置送信工程によって受信したパスワード及び情報処理装置識別情報との組合せと前記パスワード生成工程によって生成されたパスワード及び第1の送信側画像処理装置受信工程によって受信した情報処理装置識別情報との組合せが一致するか否かを判定する認証工程と、前記認証工程によって一致すると判定した場合、前記送信先へ前記データを送信する第2の送信側画像処理装置送信工程と、前記受信側画像処理装置は、前記第1の送信側画像処理装置送信工程によって送信されたパスワードを受信する第1の受信側画像処理装置受信工程と、前記受信側画像処理装置受信工程によって受信したパスワードを出力する出力工程と、第2の送信側画像処理装置送信工程によって送信されたデータを受信する第2の受信側画像処理装置受信工程と、を備えたことを特徴とする。
【0008】
上記目的を達成するための第3の発明は、コンピュータで読取り可能なプログラムであると共に実行可能なプログラムであって、前記プログラムは、データを送信する送信側画像処理装置と前記データを受信する受信側画像処理装置と情報処理装置と、が通信回線を介して接続された画像処理システムにおいて、前記情報処理装置は、前記データを受信する受信側画像処理装置の送信先を入力するための指示入力手段と、前記指示入力手段によって入力した前記送信先及び前記情報処理装置を一意に識別するための情報処理装置識別情報を送信する第1の情報処理装置送信手段と、出力手段によって出力されたパスワードを入力するためのパスワード入力手段と、前記パスワード入力手段によって入力したパスワード及び前記情報処理装置識別情報を送信する第2の情報処理装置送信手段と、前記送信側画像処理装置は、前記第1の情報処理装置送信手段によって送信された送信先及び情報処理装置識別情報を受信する第1の送信側画像処理装置受信手段と、前記第1の送信側画像処理装置受信手段によって受信した送信先及び情報処理装置識別情報に対してパスワードを生成するパスワード生成手段と、前記第1の送信側画像処理装置受信手段によって受信した送信先へ前記パスワード生成手段によって生成されたパスワードを送信する第1の送信側画像処理装置送信手段と、前記第2の情報処理装置送信手段によって送信されたパスワード及び情報処理装置識別情報を受信する第2の送信側画像処理装置送信手段と、前記第2の送信側画像処理装置送信手段によって受信したパスワード及び情報処理装置識別情報との組合せと前記パスワード生成手段によって生成されたパスワード及び第1の送信側画像処理装置受信手段によって受信した情報処理装置識別情報との組合せが一致するか否かを判定する認証手段と、前記認証手段によって一致すると判定した場合、前記送信先へ前記データを送信する第2の送信側画像処理装置送信手段と、前記受信側画像処理装置は、前記第1の送信側画像処理装置送信手段によって送信されたパスワードを受信する第1の受信側画像処理装置受信手段と、前記受信側画像処理装置受信手段によって受信したパスワードを出力する出力手段と、第2の送信側画像処理装置送信手段によって送信されたデータを受信する第2の受信側画像処理装置受信手段と、として機能することを特徴する。
【0009】
上記目的を達成するための第4の発明は、第3の発明に記載したプログラムを記録したコンピュータで読取り可能な記録媒体である。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、データの受信を要求する受信者が情報処理装置を用いてワンタイムパスワードの発行要求を行い、再度、発行要求を行った情報処理装置から発行されたワンタイムパスワードを入力して認証を行うことで、受信者を特定することができるので、データの誤送信の防止が可能となる、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の実施形態における画像処理システムの概略構成を示す構成図である。
【図2】本発明の実施形態における携帯端末、クライアントPCのハードウェア構成を示す構成図である。
【図3】本発明の実施形態における複合機のハードウェア構成を示す構成図である。
【図4】本発明の実施形態における携帯端末のモジュール機能を示す構成図である。
【図5】本発明の実施形態におけるクライアントPCのモジュール機能を示す構成図である。
【図6】本発明の実施形態におけるプリントサーバのモジュール機能を示す構成図である。
【図7】本発明の実施形態における複合機のモジュール機能を示す構成図である。
【図8】本発明の実施形態におけるユーザ認証用テーブルの一例を示す構成図である。
【図9】本発明の実施形態における送信ファイルデータテーブルの一例を示す構成図である。
【図10】本発明の実施形態におけるログイン画面の一例を示す構成図である。
【図11】本発明の実施形態におけるFAX番号入力画面の一例を示す構成図である。
【図12】本発明の実施形態におけるワンタイムパスワード発行確認画面の一例を示す構成図である。
【図13】本発明の実施形態におけるワンタイムパスワード入力画面の一例を示す構成図である。
【図14】本発明の実施形態における送信ファイル選択画面の一例を示す構成図である。
【図15】本発明の実施形態における画像処理システムの基本的な処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0013】
図1は、本発明の実施形態におけるファクシミリの誤送信防止を行う画像処理システムの概略構成を示す構成図である。
【0014】
尚、図1に示すネットワーク上に接続される各種端末の構成は一例であり、用途や目的に応じて様々な構成例があることは言うまでもない。
【0015】
図1に示すように、事業所A10には、社屋の階毎に設置された1または複数の画像処理装置(複合機)100、ユーザ毎に使用されている1または複数のクライアントPC110、1または複数のプリントサーバ120、がローカルエリアネットワーク(LAN)130を介して接続される構成としてシステムが設置されている。
【0016】
クライアントPC110には、プリンタドライバがインストールされており、このプリンタドライバは、アプリケーションプログラムから受け取ったデータに基づいて印刷データを生成し、該印刷データをプリントサーバ120等へ送信し、プリントサーバ120の所定の格納場所(スプール領域)に格納させることができる。
【0017】
プリントサーバ120は、クライアントPC110から受信した印刷データを格納することができる。また、プリントサーバ120は、格納済の印刷データを複合機100へ転送制御する。
【0018】
携帯端末140は、携帯端末基地局300を介して、ワイドエリアネットワーク(WAN)400に通信回線を介して接続することが可能である。尚、本実施形態では、携帯端末140を使用した場合を想定しているが、画像処理装置(複合機)200と接続可能な情報処理装置であれば他の装置でも構わない。
【0019】
事業所B20には、社屋の階毎に設置された1または複数の画像処理装置(複合機)200、ユーザ毎に利用している1または複数のクライアントPC210、1または複数のプリントサーバ220、がローカルエリアネットワーク(LAN)230を介して接続される構成としてシステムが設置されている。
【0020】
クライアントPC210には、プリンタドライバがインストールされており、このプリンタドライバは、アプリケーションプログラムから受け取ったデータに基づいて印刷データを生成し、該印刷データをプリントサーバ220等へ送信し、プリントサーバ220の所定の格納場所(スプール領域)に格納させることができる。
【0021】
プリントサーバ220は、クライアントPC210から受信した印刷データを生成し格納することができる。また、プリントサーバ220は格納済の印刷データを複合機200へ転送制御する。
【0022】
事業所A10と事業所B20は、LAN130とLAN230を介してWAN400に接続されており、相互に通信を行うことが可能である。
【0023】
次に、図1に示すクライアントPC110、プリントサーバ120、携帯端末140、クライアントPC210、及びプリントサーバ220の各種端末のハードウェア構成について、図2を用いて説明する。
【0024】
CPU201は、システムバス204に接続される各デバイスやコントローラを統括的に制御する。
【0025】
また、ROM(FLASH ROM)202あるいは外部メモリ211には、CPU201の制御プログラムであるBIOS(Basic Input / Output System)やオペレーティングシステムプログラム(以下、OS)や、各サーバ或いは各PCの実行する機能を実現するために必要な後述する各種プログラム等が記憶されている。RAM203は、CPU201の主メモリ、ワークエリア等として機能する。
【0026】
CPU201は、処理の実行に際して必要なプログラム等をRAM203にロードして、プログラムを実行することで各種動作を実現するものである。
【0027】
また、入力コントローラ(入力C)205は、キーボード209や不図示のマウス等のポインティングデバイスからの入力を制御する。
【0028】
ビデオコントローラ(VC)206は、CRTディスプレイ(CRT)212等の表示器への表示を制御する。表示器はCRTだけでなく、液晶ディスプレイまたはLCDでも構わない。これらは必要に応じて管理者が使用するものである。本発明には直接関係があるものではない。
【0029】
メモリコントローラ(MC)207は、ブートプログラム、ブラウザソフトウエア、各種のアプリケーション、フォントデータ、ユーザファイル、編集ファイル、各種データ等を記憶するハードディスク(HD)やフロッピーディスク(登録商標 FD)或いはPCMCIAカードスロットにアダプタを介して接続されるコンパクトフラッシュメモリ等の外部メモリ211へのアクセスを制御する。
【0030】
NetWorkI/FMODEM208は、ネットワークを介して、外部機器と接続・通信するものであり、ネットワークでの通信制御処理を実行する。例えば、TCP/IPを用いたインターネット通信等が可能である。
【0031】
なお、CPU201は、例えばRAM203内の表示情報用領域へアウトラインフォントの展開(ラスタライズ)処理を実行することにより、CRT212上での表示を可能としている。また、CPU201は、CRT212上の不図示のマウスカーソル等でのユーザ指示を可能とする。
【0032】
本発明を実現するためのプログラムは外部メモリ211に記録されており、必要に応じてRAM203にロードされることによりCPU201によって実行されるものである。さらに、本発明に係わるプログラムが用いる定義ファイル及び各種情報テーブルは外部メモリ211に格納されており、これらについての詳細な説明は後述する。
【0033】
次に、図1の複合機100、複合機200の各種端末のハードウェア構成について、図3を用いて説明する。
【0034】
図3において、316はコントローラユニットで、画像入力デバイスとして機能するスキャナ部314や、画像出力デバイスとして機能するプリンタ部312と接続する一方、LAN(例えば、図1に示したLAN130、230)や公衆回線(WAN)(例えば、PSTNまたはISDN等)と接続することで、画像データやデバイス情報の入出力を行う。
【0035】
コントローラユニット316において、301はCPUで、システム全体を制御するプロセッサである。302はRAMで、CPU301が動作するためのシステムワークメモリであり、プログラムを記録するためのプログラムメモリや、画像データを一時記録するための画像メモリでもある。
【0036】
303はROMで、システムのブートプログラムや各種制御プログラムが格納されている。304はハードディスクドライブ(HDD)で、システムを制御するための各種プログラム,画像データ等を格納する。
【0037】
307は操作部インタフェース(操作部I/F)で、操作部(キーボード)308とのインタフェース部である。また、操作部I/F307は、操作部308から入力したキー情報(例えば、スタートボタンの押下)をCPU301に伝える役割をする。
【0038】
305はネットワークインタフェース(Network I/F)で、ネットワーク(LAN)120、130に接続し、データの入出力を行う。306はモデム(MODEM)で、公衆回線に接続し、ファクシミリの送受信等のデータの入出力を行う。
【0039】
318は外部インタフェース(外部I/F)で、USB、IEEE1394,プリンタポート,RS−232C等の外部入力を受け付けるI/F部であり、本実施形態においては認証で必要となる携帯端末のICカード(記憶媒体)の読み取り用のカードリーダ319が外部I/F318に接続されている。
【0040】
そして、CPU301は、この外部I/F318を介してカードリーダ319による携帯端末のICカードからの情報読み取りを制御し、該携帯端末のICカードから読み取られた情報を取得可能である。以上のデバイスがシステムバス309上に配置される。
【0041】
320はイメージバスインタフェース(IMAGE BUS
I/F)であり、システムバス309と画像データを高速で転送する画像バス315とを接続し、データ構造を変換するバスブリッジである。
【0042】
画像バス315は、PCIバスまたはIEEE1394で構成される。画像バス315上には以下のデバイスが配置される。
【0043】
310はラスタイメージプロセッサ(RIP)で、例えば、PDLコード等のベクトルデータをビットマップイメージに展開する。311はプリンタインタフェース(プリンタI/F)で、プリンタ部312とコントローラユニット316を接続し、画像データの同期系/非同期系の変換を行う。また、313はスキャナインタフェース(スキャナI/F)で、スキャナ部314とコントローラユニット316を接続し、画像データの同期系/非同期系の変換を行う。
【0044】
317は画像処理部で、入力画像データに対し補正、加工、編集、プリント出力画像データに対して、プリンタの補正、解像度変換等を行う。また、これに加えて、画像処理部317は、画像データの回転や、多値画像データに対してはJPEG、2値画像データはJBIG、MMR、MH等の圧縮伸張処理を行う。
【0045】
スキャナ部314は、原稿となる紙上の画像を照明し、CCDラインセンサで走査することで、ラスタイメージデータとして電気信号に変換する。原稿用紙は原稿フィーダのトレイにセットし、装置使用者が操作部308から読み取り起動指示することにより、CPU301がスキャナ部314に指示を与え、フィーダは原稿用紙を1枚ずつフィードし原稿画像の読み取り動作を行う。
【0046】
プリンタ部312は、ラスタイメージデータを用紙上の画像に変換する部分であり、その方式は感光体ドラムや感光体ベルトを用いた電子写真方式、微少ノズルアレイからインクを吐出して用紙上に直接画像を印字するインクジェット方式等があるが、どの方式でも構わない。プリント動作の起動は、CPU301からの指示によって開始する。なお、プリンタ部312には、異なる用紙サイズまたは異なる用紙向きを選択できるように複数の給紙段を持ち、それに対応した用紙カセットがある。
【0047】
操作部308は、LCD表示部を有し、LCD上にタッチパネルシートが貼られており、システムの操作画面を表示するとともに、表示してあるキーが押されるとその位置情報を操作部I/F307を介してCPU301に伝える。また、操作部308は、各種操作キーとして、例えば、スタートキー、ストップキー、IDキー、リセットキー等を備える。
【0048】
尚、表示部はプリンタによって表示性能がことなり、タッチパネルを介して操作をできるプリンタ、単に液晶画面を備え文字列を表示(印刷状態や印刷している文書名の表示)させるだけのプリンタによって本発明は構成されている。
【0049】
ここで、操作部308のスタートキーは、原稿画像の読み取り動作を開始する時などに用いる。スタートキーの中央部には、緑と赤の2色LEDがあり、その色によってスタートキーが使える状態にあるかどうかを示す。また、操作部308のストップキーは、稼働中の動作を止める働きをする。また、操作部308のIDキーは、使用者のユーザIDを入力する時に用いる。リセットキーは、操作部からの設定を初期化する時に用いる。
【0050】
カードリーダ319は、CPU301からの制御により、携帯端末内に備えられたICカードに記憶されている情報を読み取り、該読み取った情報を外部I/F318を介してCPU301へ通知する。
【0051】
以上のような構成によって、複合機100、200は、スキャナ部314から読み込んだ画像データをLAN130、230上に送信したり、LAN130、230から受信した印刷データをプリンタ部312により印刷出力したりことができる。
【0052】
また、スキャナ部314から読み込んだ画像データをモデム306により、公衆回線上にファクシミリ送信したり、公衆回線からファクシミリ受信した画像データをプリンタ部312により出力したりすることできる。
【0053】
携帯端末140が有するモジュール機能について、図4に示す構成図を用いて説明する。
【0054】
通信制御モジュール141は、モデムが受信した無線データをNetWorkI/FMODEM208を介して各プログラムとの通信制御を実行し、ウェブブラウザモジュール142は、通信制御モジュール141から受信したデータを画面としてCRT212へ表示する。
【0055】
ファイル管理モジュール143は、携帯端末140に備えられたファイルシステムを管理し、画面生成モジュール144は、携帯端末140で利用する画面の生成、表示を制御し、指示入力モジュール145は、携帯端末140の入力デバイスからの入力を制御し、各プログラムへ通知する。
【0056】
次にクライアントPC110、クライアントPC210のモジュール機能について、図5に示す構成図を用いて説明する。
【0057】
印刷データ生成モジュール155は、クライアントPCで作成した画像データをプリントサーバ120、220に送信するための印刷データに変換し、印刷指示モジュール156は、クライアントPCからプリントサーバ120、220に対して印刷指示を行う。
【0058】
次にプリントサーバ120、プリントサーバ220のモジュール機能について、図6に示す構成図を用いて説明する。
【0059】
印刷ジョブ受付モジュール157は、クライアントPC110、210からの印刷ジョブを受け付け、印刷デバイス指示モジュール158は、複合機100、200に対して、印刷ジョブの印刷指示を行い、印刷デバイス制御モジュール159は、複合機100、200の動作の制御を行う。
【0060】
次に複合機100、複合機200のモジュール機能について、図7を用いて説明する。
【0061】
印刷ジョブ受付モジュール146は、プリントサーバ120、220から受け付けた印刷ジョブを受け付け、印刷ファイル管理モジュール147は、クライアントPC110、210から受け付けた印刷ファイルを保存、管理する。
【0062】
ウェブサーバモジュール148は、携帯端末140のウェブブラウザモジュール142と通信制御モジュール141を介して通信を行い、認証モジュール149は、携帯端末140からの認証要求に対して認証処理を行う。
【0063】
画面生成モジュール150は、携帯端末140へ表示するHTML画面を生成し、ウェブサーバモジュール148を介して携帯端末140へ送信する。
【0064】
FAX送信指示モジュール151は携帯端末140からファクシミリ送信指示のあったファイルのファクシミリ送信指示を行い、指示入力モジュール152は、複合機100、200の入力デバイスからの入力を制御し、各プログラムへ通知し、パスワード生成モジュール153は、携帯端末IDをもとにワンタイムパスワードを生成する。
【0065】
次に、ユーザ認証用テーブル500について、図8を用いて説明する。
【0066】
ユーザ認証用テーブル500には、ユーザID501、ユーザパスワード502、部門ID503、部門パスワード504、携帯端末ID505、セッションID506、ログイン時間507、及びワンタイムパスワード508を含んで構成している。
【0067】
ユーザID501は、複合機200がユーザ名管理の際に使用するユーザを一意に識別するための識別情報(ID)を示しており、ユーザパスワード502は、複合機200がユーザ名管理の際に使用するユーザパスワードを示す。
【0068】
部門ID503は、複合機200が部門管理の際に使用する部門、またはユーザ名管理時の該当ユーザ所属部門を一意に識別するための識別情報(ID)を示しており、部門パスワード504は、複合機200が部門管理の際に使用する部門パスワード、またはユーザ名管理時の該当ユーザ所属部門パスワードを示す。
【0069】
携帯端末ID505は、携帯端末140を一意に識別するための識別情報(ID)を示しており、セッションID506は、携帯端末140と複合機200がネットワーク上で通信を行った際に生成されるセッションを一意に識別するための識別情報(ID)であり、セッション毎に発行される。
【0070】
ログイン時間507は、携帯端末140が複合機200に対して行った認証処理が成功してから現在までの経過時間を示し、ワンタイムパスワード508は、複合機200が認証処理の成功したユーザに対して発行する一定時間有効なパスワードを示す。
【0071】
次に、送信ファイルデータテーブル510について、図9を用いて説明する。
【0072】
送信先FAX番号511は、携帯端末140から送信された複合機100のファクシミリ番号を示し、送信ファイルパス512は、複合機200に保存された印刷データファイルが記録されている領域へのパスを示しており、送信ファイル名513は、複合機200に保存された印刷データファイルのファイル名を示す。また、登録済FAX電話番号は、複合機200に予め記憶された送信先のファクシミリ番号を示し、当項目に記憶された送信先については、既に安全な送付先と見做してワンタイムパスワードを発行せずにデータの送信を行う。
【0073】
次に、ログイン画面700について、図10を用いて説明する。
【0074】
ユーザID701は、携帯端末140にユーザが入力したユーザIDを表示する。部門管理の場合は部門IDを表示する。
【0075】
パスワード702は、携帯端末140にユーザが入力したユーザパスワードを表示する。部門管理の場合は部門パスワードを表示する。
【0076】
OKボタン703がユーザによって押下された時には、画面に表示されたユーザID701とパスワード702を複合機200に送信する。キャンセルボタン704がユーザによって押下された時には、ログイン画面700を閉じる。
【0077】
次に、送信先FAX番号入力画面710について、図11を用いて説明する。
【0078】
ユーザ向けメッセージ711は、携帯端末140を操作するユーザに対して、送信先のファクシミリ番号の入力を促すメッセージを表示する。
【0079】
送信先FAX番号712は、携帯端末140にユーザが入力した送信先のファクシミリ番号を表示し、OKボタン713がユーザによって押下された時には画面に表示された送信先FAX番号712を複合機200に送信する。キャンセルボタン714がユーザによって押下された時にはログイン画面700に戻る。
【0080】
次に、ワンタイムパスワード発行確認画面720について、図12を用いて説明する。
【0081】
ユーザ向けメッセージ721は、携帯端末140を操作するユーザに対して、ワンタイムパスワード発行を促すメッセージを表示する。
【0082】
OKボタン723がユーザによって押下された時には、複合機200にワンタイムパスワード発行要求を送信する。キャンセルボタン724がユーザによって押下された時には送信先FAX番号入力画面710に戻る。
【0083】
次に、ワンタイムパスワード入力画面730について、図13を用いて説明する。
【0084】
ユーザ向けメッセージ731は、携帯端末140を操作するユーザに対して、ワンタイムパスワード入力を促すメッセージを表示する。
【0085】
ワンタイムパスワード732は、携帯端末140にユーザが入力したワンタイムパスワードを表示する。
【0086】
OKボタン733がユーザによって押下された時には、画面に表示されたワンタイムパスワード732を複合機200に送信する。キャンセルボタン734がユーザによって押下された時にはワンタイムパスワード発行確認画面720に戻る。
【0087】
次に、送信ファイル一覧画面740について、図14を用いて説明する。
【0088】
送信ファイル一覧画面740は、認証済ユーザが、複合機200からファクシミリ送信可能なファイルの一覧を表示する。ユーザは一覧表示されたファイルのうち受信を希望するファイルを選択するためにチェック(図14では、×で表示)をいれ、また、複数選択する場合は、受信を希望する各ファイルの項目に対してチェックをいれる。
【0089】
上スクロール742は、送信ファイル一覧741を上スクロールさせ、下スクロール743は送信ファイル一覧741を下スクロールさせる。
【0090】
OKボタン744がユーザによって押下された時には、送信ファイル一覧741で選択されたファイル情報を複合機200に対して送信する。キャンセルボタン745が押下され時にはログイン画面700に戻る。
【0091】
次に、本発明の実施形態に係るFAX誤送信を防止するための画像処理システムにおける基本的な処理について、図15に示すフローチャートを用いて説明する。
【0092】
前述したように、複合機100とクライアントPC110とプリントサーバ120と複合機200とクライアントPC210とプリントサーバ220は、ワイドエリアネットワーク400を介して相互に接続されている。
【0093】
そして、携帯端末140は、携帯端末基地局300を介して、複合機200と無線ネットワークで接続され、複合機200から提供される各種操作画面を介して、FAX誤送信防止に係る各種処理を実行する。その一例について、以下に説明する。
【0094】
予めクライアントPC210からプリントサーバ220を介して、複合機200にFAX送信対象ファイルを保存しておく。保存したファイル情報は、送信ファイルデータテーブル510の送信ファイルパス512と送信ファイル名513に保存しておく。
【0095】
まず、ステップS100では、携帯端末140のウェブブラウザから、通信制御モジュール141を介して、携帯端末基地局300、及びWAN400を介して複合機200に接続要求を行う。
【0096】
次にステップS200では、複合機200は、ステップS100における接続要求を受け、画面生成モジュール150によって、ログイン画面700を生成し、ステップS202において、ウェブサーバモジュール148を介して、携帯端末140へ送信する。
【0097】
ステップS102では、携帯端末140は、複合機200から送信されたログイン画面700を、通信制御モジュール141において受信し、受信したログイン画面700をウェブブラウザモジュール142によって携帯端末140のウェブブラウザ画面としてCRT212に表示する。
【0098】
次のステップ104では、携帯端末140は、指示入力モジュール145によって、OKボタン703がユーザによって押下されたことを検知し、ユーザからログイン画面700に対して入力されたユーザID701及びパスワード702を取得し、次のステップS106では、複合機200に通信制御モジュール141を介して送信する。
【0099】
また、携帯端末140は、指示入力モジュール145によって、キャンセルボタン704がユーザによって押下されたことを検知した時は、ログイン画面700を閉じる。
【0100】
ステップS204では、複合機200は、ウェブサーバモジュール148によってステップS106から送信されたユーザ名、パスワードを受信した後、認証モジュール149によって、ユーザ認証用テーブル500に予め登録されたユーザID501、ユーザパスワード502と比較し、認証処理を行う。
【0101】
尚、複合機200が部門管理を行っている場合は、生成するログイン画面700に部門IDとパスワードの入力欄を設け、ユーザ認証用テーブル500の部門ID503と部門パスワード504とを使用して認証処理を行う。
【0102】
ステップS206では、複合機200は、ウェブサーバモジュール148によって、ステップS204における認証結果を携帯端末140に送信し、次のステップS106において、携帯端末140は、通信制御モジュール141によって、認証結果を受信する。
【0103】
ステップS108では、指示入力モジュール145によって、ステップS106において受信した認証結果が認証成功であれば、次のステップS120へ処理を進め、認証失敗であればステップS110へ処理を進める。
【0104】
また、ステップS208では、複合機200は、認証結果が認証成功であれば、ステップS210へ処理を進め、認証失敗であれば、処理を終了する。
【0105】
次のステップS210では、携帯端末140の携帯端末IDをユーザ認証用テーブル500の携帯端末ID505に保存し、画面生成モジュール150によって、送信先FAX番号入力画面710を生成し、ウェブサーバモジュール148によって、携帯端末140に送信する。
【0106】
また、ユーザ認証用テーブル500のセッションID506に接続確立した通信セッションIDを保存し、ログイン時間507に認証成功した時間を記憶する。尚、携帯端末140と複合機200間の通信が一定時間行われない場合、複合機200はセッションID506のセッションを切断すると共に、ユーザ認証用テーブル500に記憶された該当のセッションID506を削除する。
【0107】
ステップS120では、携帯端末140は、複合機200が生成した送信先FAX番号入力画面710を通信制御モジュール141によって受信し、ウェブブラウザモジュール142によってウェブブラウザ画面としてCRT212へ表示する。
【0108】
ステップS110では、画面生成モジュール144によって、認証失敗であることを示す認証エラー画面(不図示)をCRT212へ表示した後、ステップS102に処理を進める。
【0109】
次にステップS122では、携帯端末140は、指示入力モジュール145によって、OKボタン713がユーザによって押下されたことを検知し、送信先FAX番号入力画面710に対してユーザから入力された送信先FAX番号712を通信制御モジュール141によって複合機200に対して送信する。
【0110】
また、指示入力モジュール145によって、キャンセルボタン714がユーザによって押下されたことを検知した場合は、ログイン画面700に戻る。
【0111】
ステップS212では、複合機200は、ウェブサーバモジュール148によって、送信先FAX番号を受信し、指示入力モジュール152によって、送信ファイルデータテーブル510の送信先FAX番号511に受信した送信先FAX番号を記憶する。
【0112】
次のステップS214では、指示入力モジュール152によって、複合機200が記憶した送信先FAX番号511が送信ファイルデータテーブル510の登録済FAX番号514に存在するかどうかを判定し、未登録であったと判定した場合は、ステップS216へ処理を進め、未登録であったと判定しなかった場合、ステップS238へ処理を進める。
【0113】
ステップS216では、画面生成モジュール150によって、ワンタイムパスワード発行確認画面720を生成し、次のステップS218において、ウェブサーバモジュール148は、生成したワンタイムパスワード発行確認画面720を携帯端末140へ送信する。
【0114】
ステップS124では、携帯端末140は、通信制御モジュール141によってワンタイムパスワード発行確認画面720を受信した後、ウェブブラウザモジュール142によってウェブブラウザ画面として受信したワンタイムパスワード発行確認画面720をCRT212へ表示する。
【0115】
ステップS126では、指示入力モジュール145によって、ワンタイムパスワード発行確認画面720のOKボタン723が押下されたか否かを検知し、押下されたと検知した場合、ステップS128へ処理を進め、キャンセルボタン724が押下されたと検知した場合は、ステップS120へ進み、送信先FAX番号入力画面710を表示する。
【0116】
ステップS128では、通信制御モジュール141を介して複合機200に対して
【0117】
ワンタイムパスワードの発行を要求する。
【0118】
ステップS220では、複合機200は、ウェブサーバモジュール148によって、ワンタイムパスワード発行要求を受信し、パスワード生成モジュール153によって、ユーザ認証用テーブル500の携帯端末ID505を元にワンタイムパスワードの生成とユーザ認証用テーブル500のへワンタイムパスワード508の記憶処理を行う。尚、携帯端末ID505とセッションID506との組合せに対して、記憶処理を行っても良い。
【0119】
ステップS222では、複合機200は、対複合機送受信モジュール154によって、発行したワンタイムパスワードを複合機100に対して送信する。
【0120】
ステップS300では、複合機100は、対複合機送受信モジュール154によって、ワンタイムパスワードを受信し、ステップS302では、ワンタイムパスワードを紙等の記録媒体へ印刷出力する。
【0121】
複合機200が、複合機100に対してワンタイムパスワードを送信完了後、ステップS224では、複合機200は、ウェブサーバモジュール148によって、携帯端末140にワンタイムパスワード発行完了通知を送信する。
【0122】
ステップS140では、携帯端末140は、通信制御モジュール141によって、ワンタイムパスワード発行完了通知を受信し、ステップS142では、ユーザが複合機100から印刷出力されたワンタイムパスワードを視認し、指示入力モジュール145によって、ウェブブラウザのワンタイムパスワード入力画面730への入力を待つ。
【0123】
ステップS144では、携帯端末140は、指示入力モジュール145によって、OKボタン733がユーザによって押下されたことを検知した後、ウェブブラウザのワンタイムパスワード入力画面730に入力されたワンタイムパスワード732を取得して、通信制御モジュール141によって、複合機200に送信する。尚、フローチャート上、記載はしていないが、指示入力モジュール145によって、キャンセルボタン734がユーザによって押下されたことを検知した場合は、ステップS124へ処理を進め、ワンタイムパスワード発行確認画面720を表示する。
【0124】
次のステップS230では、複合機200は、ウェブサーバモジュール148によって、ワンタイムパスワードを受信する。
【0125】
ステップS232では、複合機200は、認証モジュール149によって、携帯端末140から受信したワンタイムパスワードと、ユーザ認証用テーブル500のワンタイムパスワード508に記録された文字列が一致するか否かを比較する。
【0126】
但し、ワンタイムパスワードを比較するあたり、ワンタイムパスワードを送信した携帯端末のIDあるいはセッションIDを取得し、ユーザ認証用テーブル500に記憶した携帯端末IDあるいはセッションID506もワンタイムパスワードに追加した相互の組合せが一致するか否かの比較を行う。
【0127】
ステップステップS234では、複合機200は、ウェブサーバモジュール148によって比較結果を携帯端末140に送信し、ステップS150では、携帯端末140は、通信制御モジュール141によって、認証結果を受信する。
【0128】
ステップS236では、ステップS234における認証結果が認証成功の場合、ステップS238へ処理を進め、認証結果が認証失敗の場合、ステップS230において、再度、携帯端末140に表示されたワンタイムパスワード入力画面730にユーザがワンタイムパスワードを入力することを待つ。
【0129】
ステップS238では、複合機200は、画面生成モジュール150によって、送信ファイルデータテーブル510の全ての送信ファイルパス512と送信ファイル名513を取得し、送信ファイル一覧画面740を生成し、ステップS240において、ウェブサーバモジュール148によって、携帯端末140に送信する。
【0130】
ステップS154では、携帯端末140は、通信制御モジュール141によって、送信ファイル一覧画面740を受信し、ウェブブラウザモジュール142によって、ウェブブラウザ画面としてCRT212に表示する。
【0131】
ステップS152では、ステップS150において認証結果が認証失敗の場合、携帯端末140は、ワンタイムパスワード入力画面730をウェブブラウザ画面としてCRT212に表示し、ワンタイムパスワードの入力待ちとなり(ステップS142)、複合機200は、ワンタイムパスワードの受信待ちとなる(ステップS230)。
【0132】
次に、ステップS156では、指示入力モジュール145によって、OKボタン744がユーザによって押下されたことを検知した後、携帯端末140のCRT212に表示中の送信ファイル一覧画面740に対してユーザが選択したファイル一覧741のファイルパスとファイル名の情報を取得し、ファイル送信要求と共に、通信制御モジュール141によって複合機200に送信する。また、フローチャート上、記載はしていないが、指示入力モジュール145によって、キャンセルボタン745が押下されたことを検知した場合、ログイン画面700に戻る(ステップS102)。
【0133】
ステップS242では、複合機200は、ウェブサーバモジュール148によって、ファイル送信要求を受信する。
【0134】
ステップS244では、複合機200は、携帯端末140からファイル送信要求されたファイル情報のファイルパスとファイル名をもとに、送信ファイルデータテーブル510の送信ファイルパス512と送信ファイル名513を参照し、該当ファイルを検索する。
【0135】
その後、FAX送信指示モジュール151によって、該当ファイルをファクシミリデータとして複合機100に送信し、ステップS304では、複合機100は、対複合機送受信モジュール154によってファクシミリデータを受信する。ステップS306では、複合機100は、受信したファクシミリデータの印刷出力を行う。
【0136】
以上説明したように、本発明によれば、データの受信を要求する受信者が情報処理装置を用いてワンタイムパスワードの発行要求を行い、再度、発行要求を行った情報処理装置から発行されたワンタイムパスワードを入力して認証を行うことで、受信者を特定することができるので、データの誤送信の防止が可能となる、という効果を奏する。特になりすましによるデータが盗みとられる等のセキュリティー上の問題が発生することも抑止することが可能である。
【0137】
また、実施形態例を詳述したが、本発明は、例えば、方法、プログラムもしくは記憶媒体等としての実施態様をとることが可能であり、具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。
【0138】
また、本発明におけるプログラムは、各処理方法をコンピュータが実行可能(読み取り可能)なプログラムであり、本発明の記憶媒体は、各処理方法をコンピュータが実行可能なプログラムが記憶されている。
【0139】
なお、本発明におけるプログラムは、各装置の処理方法ごとのプログラムであってもよい。
【0140】
以上のように、前述した実施形態の機能を実現するプログラムを記録した記録媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に格納されたプログラムを読取り実行することによっても、本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
【0141】
この場合、記録媒体から読み出されたプログラム自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムを記憶した記録媒体は本発明を構成することになる。
【0142】
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク,ハードディスク,光ディスク,光磁気ディスク,CD−ROM,CD−R,DVD−ROM,磁気テープ,不揮発性のメモリカード,ROM,EEPROM,シリコンディスク等を用いることができる。
【0143】
また、コンピュータが読み出したプログラムを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0144】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0145】
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても、1つの機器からなる装置に適用してもよい。また、本発明は、システムあるいは装置にプログラムを供給することによって達成される場合にも適応できることは言うまでもない。この場合、本発明を達成するためのプログラムを格納した記録媒体を該システムあるいは装置に読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
【0146】
さらに、本発明を達成するためのプログラムをネットワーク上のサーバ,データベース等から通信プログラムによりダウンロードして読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。なお、上述した各実施形態およびその変形例を組み合わせた構成も全て本発明に含まれるものである。
【符号の説明】
【0147】
10 事業所A
20 事業所B
100 複合機(事業所A)
110 クライアントPC(事業所A)
120 プリントサーバ(事業所A)
130 LAN(事業所A)
140 携帯端末
200 複合機(事業所B)
201 CPU
202 ROM
203 RAM
204 システムバス
205 入力コントローラ
206 ビデオコントローラ
207 メモリコントローラ
208 NetWorkI/FMODEM
209 キーボード
210 クライアントPC(事業所B)
211 外部メモリ(HD、FD)
212 CRTディスプレイ
220 プリントサーバ(事業所B)
230 LAN(事業所B)
300 携帯端末基地局
301 CPU
302 RAM
303 ROM
304 ハードディスクドライブ
305 ネットワークインタフェース
306 モデム
307 操作部インタフェース
308 操作部
309 システムバス
310 ラスタイメージプロセッサ
311 プリンタインタフェース
312 プリンタ部
313 スキャナインタフェース
314 スキャナ部
315 画像バス
316 コントローラユニット
317 画像処理部
318 外部インタフェース
319 カードリーダ
320 イメージバスインタフェース
400 WAN

【特許請求の範囲】
【請求項1】
データを送信する送信側画像処理装置と前記データを受信する受信側画像処理装置と情報処理装置と、が通信回線を介して接続された画像処理システムにおいて、
前記情報処理装置は、
前記データを受信する受信側画像処理装置の送信先を入力するための指示入力手段と、
前記指示入力手段によって入力した前記送信先及び前記情報処理装置を一意に識別するための情報処理装置識別情報を送信する第1の情報処理装置送信手段と、
出力手段によって出力されたパスワードを入力するためのパスワード入力手段と、
前記パスワード入力手段によって入力したパスワード及び前記情報処理装置識別情報を送信する第2の情報処理装置送信手段と、
前記送信側画像処理装置は、
前記第1の情報処理装置送信手段によって送信された送信先及び情報処理装置識別情報を受信する第1の送信側画像処理装置受信手段と、
前記第1の送信側画像処理装置受信手段によって受信した送信先及び情報処理装置識別情報に対してパスワードを生成するパスワード生成手段と、
前記第1の送信側画像処理装置受信手段によって受信した送信先へ前記パスワード生成手段によって生成されたパスワードを送信する第1の送信側画像処理装置送信手段と、
前記第2の情報処理装置送信手段によって送信されたパスワード及び情報処理装置識別情報を受信する第2の送信側画像処理装置送信手段と、
前記第2の送信側画像処理装置送信手段によって受信したパスワード及び情報処理装置識別情報との組合せと前記パスワード生成手段によって生成されたパスワード及び第1の送信側画像処理装置受信手段によって受信した情報処理装置識別情報との組合せが一致するか否かを判定する認証手段と、
前記認証手段によって一致すると判定した場合、前記送信先へ前記データを送信する第2の送信側画像処理装置送信手段と、
前記受信側画像処理装置は、
前記第1の送信側画像処理装置送信手段によって送信されたパスワードを受信する第1の受信側画像処理装置受信手段と、
前記受信側画像処理装置受信手段によって受信したパスワードを出力する出力手段と、
第2の送信側画像処理装置送信手段によって送信されたデータを受信する第2の受信側画像処理装置受信手段と、
を備えたことを特徴とする画像処理システム。
【請求項2】
前記送信側画像処理装置は、データの送信を行うことが可能な受信側画像処理装置に関する送付先を記憶する送信先記憶手段を更に備え、
前記第1の送信側画像処理装置受信手段によって受信した送信先が前記送信先記憶手段に存在しない場合、前記パスワード生成手段によってパスワードを生成し、一方、前記送信先が前記送信先記憶手段に存在する場合は、前記パスワード生成手段によってパスワードを生成せずに、前記第2の送信側画像処理装置送信手段によって前記送信先へ前記データを送信する制御手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の画像処理システム。
【請求項3】
前記パスワード生成手段は、前記情報処理装置とのセッション毎にパスワードを生成し、
前記認証手段は、前記第2の送信側画像処理装置送信手段によって受信したパスワード、情報処理装置識別情報、セッション情報との組合せと前記パスワード生成手段によって生成されたパスワード及び第1の送信側画像処理装置受信手段によって受信した情報処理装置識別情報、第1の送信側画像処理装置受信手段による受信時のセッション情報との組合せが一致するか否かを判定することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像処理システム。
【請求項4】
データを送信する送信側画像処理装置と前記データを受信する受信側画像処理装置と情報処理装置と、が通信回線を介して接続された画像処理システムの制御方法において、
前記情報処理装置は、
前記データを受信する受信側画像処理装置の送信先を入力するための指示入力工程と、
前記指示入力工程によって入力した前記送信先及び前記情報処理装置を一意に識別するための情報処理装置識別情報を送信する第1の情報処理装置送信工程と、
出力工程によって出力されたパスワードを入力するためのパスワード入力工程と、
前記パスワード入力工程によって入力したパスワード及び前記情報処理装置識別情報を送信する第2の情報処理装置送信工程と、
前記送信側画像処理装置は、
前記第1の情報処理装置送信工程によって送信された送信先及び情報処理装置識別情報を受信する第1の送信側画像処理装置受信工程と、
前記第1の送信側画像処理装置受信工程によって受信した送信先及び情報処理装置識別情報に対してパスワードを生成するパスワード生成工程と、
前記第1の送信側画像処理装置受信工程によって受信した送信先へ前記パスワード生成工程によって生成されたパスワードを送信する第1の送信側画像処理装置送信工程と、
前記第2の情報処理装置送信工程によって送信されたパスワード及び情報処理装置識別情報を受信する第2の送信側画像処理装置送信工程と、
前記第2の送信側画像処理装置送信工程によって受信したパスワード及び情報処理装置識別情報との組合せと前記パスワード生成工程によって生成されたパスワード及び第1の送信側画像処理装置受信工程によって受信した情報処理装置識別情報との組合せが一致するか否かを判定する認証工程と、
前記認証工程によって一致すると判定した場合、前記送信先へ前記データを送信する第2の送信側画像処理装置送信工程と、
前記受信側画像処理装置は、
前記第1の送信側画像処理装置送信工程によって送信されたパスワードを受信する第1の受信側画像処理装置受信工程と、
前記受信側画像処理装置受信工程によって受信したパスワードを出力する出力工程と、
第2の送信側画像処理装置送信工程によって送信されたデータを受信する第2の受信側画像処理装置受信工程と、
を備えたことを特徴とする画像処理システムの制御方法。
【請求項5】
コンピュータで読取り可能なプログラムであると共に実行可能なプログラムであって、前記プログラムは、
データを送信する送信側画像処理装置と前記データを受信する受信側画像処理装置と情報処理装置と、が通信回線を介して接続された画像処理システムにおいて、
前記情報処理装置は、
前記データを受信する受信側画像処理装置の送信先を入力するための指示入力手段と、
前記指示入力手段によって入力した前記送信先及び前記情報処理装置を一意に識別するための情報処理装置識別情報を送信する第1の情報処理装置送信手段と、
出力手段によって出力されたパスワードを入力するためのパスワード入力手段と、
前記パスワード入力手段によって入力したパスワード及び前記情報処理装置識別情報を送信する第2の情報処理装置送信手段と、
前記送信側画像処理装置は、
前記第1の情報処理装置送信手段によって送信された送信先及び情報処理装置識別情報を受信する第1の送信側画像処理装置受信手段と、
前記第1の送信側画像処理装置受信手段によって受信した送信先及び情報処理装置識別情報に対してパスワードを生成するパスワード生成手段と、
前記第1の送信側画像処理装置受信手段によって受信した送信先へ前記パスワード生成手段によって生成されたパスワードを送信する第1の送信側画像処理装置送信手段と、
前記第2の情報処理装置送信手段によって送信されたパスワード及び情報処理装置識別情報を受信する第2の送信側画像処理装置送信手段と、
前記第2の送信側画像処理装置送信手段によって受信したパスワード及び情報処理装置識別情報との組合せと前記パスワード生成手段によって生成されたパスワード及び第1の送信側画像処理装置受信手段によって受信した情報処理装置識別情報との組合せが一致するか否かを判定する認証手段と、
前記認証手段によって一致すると判定した場合、前記送信先へ前記データを送信する第2の送信側画像処理装置送信手段と、
前記受信側画像処理装置は、
前記第1の送信側画像処理装置送信手段によって送信されたパスワードを受信する第1の受信側画像処理装置受信手段と、
前記受信側画像処理装置受信手段によって受信したパスワードを出力する出力手段と、
第2の送信側画像処理装置送信手段によって送信されたデータを受信する第2の受信側画像処理装置受信手段と、
として機能することを特徴するプログラム。
【請求項6】
請求項5に記載したプログラムを記録したコンピュータで読取り可能な記録媒体。







【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2011−139380(P2011−139380A)
【公開日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−298975(P2009−298975)
【出願日】平成21年12月28日(2009.12.28)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.コンパクトフラッシュ
【出願人】(592135203)キヤノンITソリューションズ株式会社 (528)
【Fターム(参考)】