画像処理システム
【課題】現在表示されている第1の画像の表示を中断しても、その後、この中断された第1の画像を、手間をかけず素早く再表示できる画像処理システムを提供する。
【解決手段】第1の画像の表示を中断して、第2の画像(原稿S)を投影させたい場合、原稿SをスキャニングによってMFP1に取り込む。MFP1は、取り込んだ第2の画像をプロジェクタ3に表示させると共に、中断された第1の画像を特定する情報を記憶する。MFP1は、第2の画像の表示を終了するとき、中断された第1の画像をプロジェクタ3に表示させる。
【解決手段】第1の画像の表示を中断して、第2の画像(原稿S)を投影させたい場合、原稿SをスキャニングによってMFP1に取り込む。MFP1は、取り込んだ第2の画像をプロジェクタ3に表示させると共に、中断された第1の画像を特定する情報を記憶する。MFP1は、第2の画像の表示を終了するとき、中断された第1の画像をプロジェクタ3に表示させる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば、プレゼンテーションに用いられる画像処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、プレゼンテーションに用いられる画像処理システムとしては、すべての参加者に対して、切替操作を切り替えることができるようにしたシステム(特開2003−85112号公報:特許文献1参照)や、コンピュータ間でデータを変更、転送して表示させるシステム(特開2001−34377号公報:特許文献2参照)や、発表者用画面と聴衆用画面とを有し、予定した順序で表示するかを判断して変更があった場合には表示を入れ替えるシステム(特開平10−232657号公報:特許文献3参照)や、送信元が無制限に切り替わることを防止するシステム(特開2004−240825号公報:特許文献4参照)がある。
【0003】
そして、プレゼンテーション中、現在表示されている画像の表示を中断して、他の資料を割り込ませて表示する場合、現在表示されている画像が含まれるファイルを一旦閉じてから、他の資料をスキャナーなどに取り込んで表示していた。他の資料の表示を終了した後、終了したファイルを再開し、このファイルから、中断された画像を探す必要があった。
【0004】
また、プレゼンテーションを時間切れで中断する場合、現在表示されている画像が含まれるファイルを閉じていた。そして、別の場所または別の時間に、プレゼンテーションを再開するとき、終了したファイルを再開し、このファイルから、中断された画像を探す必要があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−85112号公報
【特許文献2】特開2001−34377号公報
【特許文献3】特開平10−232657号公報
【特許文献4】特開2004−240825号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記従来の画像処理システムでは、中断された画像を再開するとき、終了したファイルを再開し、このファイルから、中断された画像を探す必要があったので、中断された画像の再表示に、手間や時間がかかる問題があった。
【0007】
そこで、この発明の課題は、現在表示されている第1の画像の表示を中断しても、その後、この中断された第1の画像を、手間をかけず素早く再表示できる画像処理システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、この発明の画像処理システムは、
演算処理装置と、第1の画像を保持する画像形成装置と、表示装置とを備え、
上記演算処理装置と上記画像形成装置と上記表示装置とは、互いにネットワークを介して接続され、
上記演算処理装置は、上記第1の画像を上記表示装置に転送して、上記第1の画像を上記表示装置に表示させるように、上記画像形成装置に指示し、
上記画像形成装置は、上記表示装置に現在表示している上記第1の画像の表示が中断されたとき、この中断された第1の画像を特定する情報を記憶することを特徴としている。
【0009】
この発明の画像処理システムによれば、上記画像形成装置は、上記表示装置に表示している上記第1の画像の表示が中断されたとき、この中断された第1の画像を特定する情報を記憶するので、例えば、プレゼンテーション中、現在表示されている第1の画像の表示を中断して、第2の画像を割り込ませて表示する場合、中断された第1の画像を特定する情報は、画像形成装置に記憶される。そして、第2の画像の表示を終了した後、中断された第1の画像に、手間をかけず素早く戻ることができる。
【0010】
また、プレゼンテーションを時間切れで中断する場合、現在表示され中断される第1の画像を特定する情報は、画像形成装置に記憶される。そして、別の場所または別の時間に、プレゼンテーションを再開するとき、中断された第1の画像に、手間をかけず素早く戻ることができる。
【0011】
したがって、現在表示されている第1の画像の表示を中断しても、その後、この中断された第1の画像を、手間をかけず素早く再表示できる。
【0012】
また、一実施形態の画像処理システムでは、上記画像形成装置は、この画像形成装置に送られた第2の画像を上記表示装置に表示させるとき、上記表示装置に現在表示している上記第1の画像の表示を中断して、上記第2の画像を上記表示装置に表示させる。
【0013】
この実施形態の画像処理システムによれば、上記画像形成装置は、この画像形成装置に送られた第2の画像を上記表示装置に表示させるとき、上記表示装置に表示している上記第1の画像の表示を中断して、上記第2の画像を上記表示装置に表示させるので、例えば、プレゼンテーション中、現在表示されている第1の画像の表示を中断して、第2の画像を割り込ませて表示できる。
【0014】
また、一実施形態の画像処理システムでは、上記第2の画像は、スキャニングによって、上記画像形成装置に取り込まれる。
【0015】
この実施形態の画像処理システムによれば、上記第2の画像は、スキャニングによって、上記画像形成装置に取り込まれるので、容易に第2の画像を表示できる。
【0016】
また、一実施形態の画像処理システムでは、上記第2の画像は、ファクシミリによって、上記画像形成装置に送られる。
【0017】
この実施形態の画像処理システムによれば、上記第2の画像は、ファクシミリによって、上記画像形成装置に送られるので、容易に第2の画像を表示できる。
【0018】
また、一実施形態の画像処理システムでは、上記画像形成装置は、上記第2の画像の表示を終了するとき、上記中断された第1の画像を上記表示装置に表示させる。
【0019】
この実施形態の画像処理システムによれば、上記画像形成装置は、上記第2の画像の表示を終了するとき、上記中断された第1の画像を上記表示装置に表示させるので、第2の画像の表示の終了時に、それまでに表示された元の第1の画像に復帰できる。
【0020】
また、一実施形態の画像処理システムでは、上記画像形成装置は、現在表示の上記第1の画像から上記第2の画像に表示を切り換えるときをトリガーとして、上記現在表示の第1の画像を特定する情報を記憶する。
【0021】
この実施形態の画像処理システムによれば、上記画像形成装置は、現在表示の上記第1の画像から上記第2の画像に表示を切り換えるときをトリガーとして、上記現在表示の第1の画像を特定する情報を記憶するので、第1の画像の記憶のタイミングがよい。
【0022】
また、一実施形態の画像処理システムでは、
上記第1の画像は、複数あり、この複数の第1の画像は、順番に、上記表示装置に表示され、
上記画像形成装置は、この画像形成装置に送られた上記第2の画像を、上記複数の第1の画像のどの場所に挿入して表示させるかを選択させる。
【0023】
この実施形態の画像処理システムによれば、上記画像形成装置は、この画像形成装置に送られた上記第2の画像を、上記複数の第1の画像のどの場所に挿入して表示させるかを選択させるので、第2の画像の表示の順番を調整できる。
【0024】
また、一実施形態の画像処理システムでは、
上記画像形成装置は、表示部を有し、
この表示部は、上記複数の第1の画像を表示し、上記第2の画像を、上記複数の第1の画像のどの場所に挿入して表示させるかを選択させる。
【0025】
この実施形態の画像処理システムによれば、上記画像形成装置の表示部は、上記複数の第1の画像を表示し、上記第2の画像を、上記複数の第1の画像のどの場所に挿入して表示させるかを選択させるので、第2の画像の表示の順番を簡単に調整できる。
【0026】
また、一実施形態の画像処理システムでは、上記画像形成装置は、全ての画像の表示を終了したとき、上記第2の画像および上記中断された第1の画像をファイルとして保持する。
【0027】
この実施形態の画像処理システムによれば、上記画像形成装置は、全ての画像の表示を終了したとき、上記第2の画像および上記中断された第1の画像をファイルとして保持するので、いつでも画像を確認できる。
【0028】
また、一実施形態の画像処理システムでは、上記画像形成装置は、上記ファイルを印刷するとき、上記第1の画像のみを印刷するか、上記第1の画像および上記第2の画像を印刷するかを、選択させる。
【0029】
この実施形態の画像処理システムによれば、上記画像形成装置は、上記ファイルを印刷するとき、上記第1の画像のみを印刷するか、上記第1の画像および上記第2の画像を印刷するかを、選択させるので、所望の画像を容易に印刷できる。
【0030】
また、一実施形態の画像処理システムでは、上記画像形成装置は、この画像形成装置に上記第2の画像が送られたとき、上記第2の画像を上記表示装置に表示させると共に、上記第2の画像の印刷、および、上記第2の画像の上記演算処理装置への送信の少なくとも一方を行う。
【0031】
この実施形態の画像処理システムによれば、上記画像形成装置は、この画像形成装置に上記第2の画像が送られたとき、上記第2の画像を上記表示装置に表示させると共に、上記第2の画像の印刷、および、上記第2の画像の上記演算処理装置への送信の少なくとも一方を行うので、プレゼンテーションを円滑に進めることができる。
【0032】
また、一実施形態の画像処理システムでは、上記画像形成装置は、この画像形成装置に送られた第3の画像を上記表示装置に表示させるとき、上記表示装置に現在表示している上記第2の画像の表示を中断して、この中断された第2の画像を特定する情報を記憶すると共に上記第3の画像を上記表示装置に表示させ、さらに、この第3の画像の表示を終了するとき、上記中断された第1の画像および第2の画像を選択させて、この選択された画像を上記表示装置に表示させる。
【0033】
この実施形態の画像処理システムによれば、上記画像形成装置は、上記第3の画像の表示を終了するとき、上記中断された第1の画像および第2の画像を選択させて、この選択された画像を上記表示装置に表示させるので、中断した複数の画像を選択できる。
【0034】
また、一実施形態の画像処理システムでは、上記画像形成装置は、上記中断された第1の画像および第2の画像を、アイコンとして、上記表示装置に表示させ、この表示されたアイコンを選択させる。
【0035】
この実施形態の画像処理システムによれば、上記画像形成装置は、上記中断された第1の画像および第2の画像を、アイコンとして、上記表示装置に表示させ、この表示されたアイコンを選択させるので、中断した複数の画像を簡単に選択できる。
【0036】
また、一実施形態の画像処理システムでは、
上記画像形成装置は、表示部を有し、
この表示部は、上記中断された第1の画像および第2の画像を、アイコンとして、表示し、この表示されたアイコンを選択させる。
【0037】
この実施形態の画像処理システムによれば、上記画像形成装置の表示部は、上記中断された第1の画像および第2の画像を、アイコンとして、表示し、この表示されたアイコンを選択させるので、中断した複数の画像を簡単に選択できる。
【0038】
また、一実施形態の画像処理システムでは、上記画像形成装置は、上記表示装置の電源が切られ、上記表示装置に現在表示している上記第1の画像の表示が中断されたとき、この中断された第1の画像を特定する情報を記憶する。
【0039】
この実施形態の画像処理システムによれば、上記画像形成装置は、上記表示装置の電源が切られ、上記表示装置に現在表示している上記第1の画像の表示が中断されたとき、この中断された第1の画像を特定する情報を記憶するので、例えば、プレゼンテーション中、表示装置の電源を一旦切って、現在表示の第1の画像の表示を中断した後、プレゼンテーションを再開するとき、中断された第1の画像に、手間をかけず素早く戻ることができる。
【0040】
また、一実施形態の画像処理システムでは、上記画像形成装置は、上記表示装置の電源が再び入れられたとき、上記中断された第1の画像を上記表示装置に表示させる。
【0041】
この実施形態の画像処理システムによれば、上記画像形成装置は、上記表示装置の電源が再び入れられたとき、上記中断された第1の画像を上記表示装置に表示させるので、表示装置の電源を再び入れて、プレゼンテーションを再開するとき、中断された第1の画像を直ぐに再開できる。
【発明の効果】
【0042】
この発明の画像処理システムによれば、上記画像形成装置は、上記表示装置に表示している上記第1の画像の表示が中断されたとき、この中断された第1の画像を特定する情報を記憶するので、現在表示されている第1の画像の表示を中断しても、その後、この中断された第1の画像を、手間をかけず素早く再表示できる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の画像処理システムの第1実施形態を示す簡略構成図である。
【図2】MFPの斜視図である。
【図3】MFPの構成要素を示すブロック図である。
【図4】画像処理システムの作用説明図である。
【図5】スクリーンに投影した投影画像A(第1の画像)の概略図である。
【図6】スクリーンに投影した投影画像B(第2の画像)の概略図である。
【図7】投影が終了したときのスクリーンを示す概略図である。
【図8】スクリーンに投影した投影画像A(第1の画像)の概略図である。
【図9】スクリーンに投影した投影画像E(第3の画像)の概略図である。
【図10】投影が終了したときのスクリーンを示す概略図である。
【図11】MFPの表示部の状態を示す概略図である。
【図12】MFPの表示部の状態を示す概略図である。
【図13】MFPの表示部の状態を示す概略図である。
【図14】MFPの表示部の状態を示す概略図である。
【図15A】スキャンデータ(第2、第3の画像)を投影する場合を示すフローチャートである。
【図15B】スキャンデータ(第2、第3の画像)を投影する場合を示すフローチャートである。
【図15C】スキャンデータ(第2、第3の画像)を投影する場合を示すフローチャートである。
【図15D】スキャンデータ(第2、第3の画像)を投影する場合を示すフローチャートである。
【図16】本発明の画像処理システムの第2実施形態を示す簡略構成図である。
【図17】MFPの表示部の状態を示す概略図である。
【図18】MFPの表示部の状態を示す概略図である。
【図19】MFPの表示部の状態を示す概略図である。
【図20】MFPの表示部の状態を示す概略図である。
【図21A】スキャンデータ(第2、第3の画像)を投影する場合を示すフローチャートである。
【図21B】スキャンデータ(第2、第3の画像)を投影する場合を示すフローチャートである。
【図21C】スキャンデータ(第2、第3の画像)を投影する場合を示すフローチャートである。
【図21D】スキャンデータ(第2、第3の画像)を投影する場合を示すフローチャートである。
【図22】本発明の画像処理システムの第3実施形態を示すと共にMFPの表示部の状態を示す概略図である。
【図23】MFPの表示部の状態を示す概略図である。
【図24】MFPの表示部の状態を示す概略図である。
【図25】投影終了後にプリントする場合を示すフローチャートである。
【図26】本発明の画像処理システムの第4実施形態を示すと共にMFPの表示部の状態を示す概略図である。
【図27A】FAX送信データをスキャンデータ(第2、第3の画像)として投影する場合を示すフローチャートである。
【図27B】FAX送信データをスキャンデータ(第2、第3の画像)として投影する場合を示すフローチャートである。
【図27C】FAX送信データをスキャンデータ(第2、第3の画像)として投影する場合を示すフローチャートである。
【図27D】FAX送信データをスキャンデータ(第2、第3の画像)として投影する場合を示すフローチャートである。
【図28】本発明の画像処理システムの第5実施形態を示すと共にプロジェクタの電源が切られた場合を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0044】
以下、この発明を図示の実施の形態により詳細に説明する。
【0045】
(第1の実施形態)
図1は、この発明の画像処理システムの一実施形態である簡略構成図を示している。図1に示すように、この画像処理システムは、演算処理装置としての複数のPC(パーソナルコンピュータ)2と、画像形成装置としてのMFP(Multifunction Peripheral:多機能画像形成装置)1と、表示装置としてのプロジェクタ3とを有する。MFP1とPC2とプロジェクタ3は、サーバ4とともに、ネットワークNを介して、接続されている。
【0046】
上記MFP1と上記PC2とは、互いに、ネットワークNを介して、画像のデータを授受する。上記プロジェクタ3は、MFP1からネットワークNを介して送信された画像を、スクリーンに投影する。
【0047】
図2に示すように、上記MFP1は、自動原稿搬送装置11と原稿読み取り部12と画像形成部13と給紙部14と操作パネル15とを有する。自動原稿搬送装置11は、紙の原稿を、自動的に搬送しつつスキャニングを行って、読み取る。原稿読み取り部12は、紙の原稿を直接に読み取る。画像形成部13は、紙に画像を形成する。給紙部14は、画像形成部13に紙を送る。操作パネル15は、表示部16と操作部17とを有する。表示部16は、液晶画面でタッチパネル式であり、操作部17は、ボタン式である。
【0048】
図3に示すように、上記MFP1は、メイン回路20を有する。このメイン回路20は、CPU21と、ネットワークI/F部22と、ROM23と、RAM24と、EEROM25と、HDD26と、ファクシミリ部27と、カードI/F28とを有する。
【0049】
上記CPU21は、MFP1の構成要素の全てを制御する。上記ネットワークI/F部22は、ネットワークNに接続される。上記カードI/F28は、フラッシュメモリ18に接続される。
【0050】
次に、上記画像処理システムをプレゼンテーションに用いる場合を説明する。図4に示すように、上記MFP1は、BOX内に、第1の画像としてのプレゼンデータを保持しており、上記PC2は、矢印R1に示すように、第1の画像をプロジェクタ3に転送して、第1の画像をプロジェクタ3に表示させるように、MFP1に指示する。
【0051】
上記MFP1は、PC2の指示を受けて、矢印R2に示すように、第1の画像をプロジェクタ3に転送して、第1の画像をプロジェクタ3に表示させる。上記プロジェクタ3は、MFP1の指示により、第1の画像をスクリーン5に投影する。上記第1の画像は、複数あり、この複数の第1の画像は、順番に、プロジェクタ3によって投影される。
【0052】
なお、上記プロジェクタ3への投影について、PC2からプロジェクタ投影アプリを起動させて、MFP1内のプロジェクタ投影BOX内のファイルを開くことで、MFP1がプロジェクタ3に投影させるようにしている。
【0053】
上記第1の画像を投影している途中に第1の画像の表示を中断して、第2の画像としての紙の原稿Sを投影させたい場合、この原稿Sを、MFP1(自動原稿搬送装置11や原稿読み取り部12)のスキャニングによって、MFP1に取り込む。ここで、画像の表示の中断とは、その画像の表示を一旦終了し、再度その画像を表示することをいう。
【0054】
上記MFP1は、取り込んだ第2の画像を、矢印R3に示すように、プロジェクタ3に表示させる。つまり、MFP1は、このMFP1に送られた第2の画像をプロジェクタ3に表示させるとき、プロジェクタ3に現在表示している第1の画像の表示を中断して、第2の画像をプロジェクタ3に表示させる。
【0055】
上記MFP1は、プロジェクタ3に現在表示している第1の画像の表示が中断されたとき、この中断された第1の画像を特定する情報(ページ数)を記憶する。MFP1は、現在表示の第1の画像から第2の画像に表示を切り換えるときをトリガーとして、現在表示の第1の画像を特定する情報を記憶する。
【0056】
上記MFP1は、第2の画像の表示を終了するとき、矢印R4に示すように、中断された第1の画像をプロジェクタ3に表示させる。
【0057】
次に、上記MFP1から上記プロジェクタ3に送信される画像について説明する。図5に示すように、MFP1の第1の画像をプロジェクタ3によってスクリーン5に投影している。この場合、第1の画像としての投影画像Aは、8枚あり、1ページ目の投影画像Aから順次投影してプレゼンテーションを行い、3ページ目の投影画像Aまでがすでに投影終了となり、4ページ目の投影画像Aを現在投影中である。
【0058】
そして、図6に示すように、第2の画像としての投影画像BをMFP1にスキャンして、投影画像Aから投影画像Bに切り替える。投影画像Bは、3枚あり、1ページ目の投影画像Bを投影している。なお、図中、分かりやすくするために、投影画像Bをハッチングにて示しています。
【0059】
図7に示すように、3ページ目の投影画像Bが終了した後、MFP1は、中断した4ページ目の投影画像Aのファイル名をキーとして、スクリーン5に表示し、ポインタ7で、スクリーン5に表示されるキーを選択し、ポインタ7の動きを、MFP1に取り付けられたカメラ6で検出する。図7では、中断した投影画像Aのファイル名を「中断A(4/8)」として、スクリーン5に表示している。スクリーン5上でのキーのポインタ7による選択は、例えば特開平11−212724号公報に示すように、スクリーン5上のポインタ7の動きをカメラ6にて読み取って、このカメラ6の位置情報に基づいて判断される。
【0060】
そして、スクリーン5に表示されるキーを選択することで、図8に示すように、MFP1は、中断した4ページ目の投影画像Aを、スクリーン5に表示する。
【0061】
なお、図7では、中断した投影画像Aのキーを表示させているが、中断した投影画像Aが1つしかない場合は、図7ではなく、図8へと戻るようにしてもよい。
【0062】
なお、図9に示すように、第2の画像としての投影画像Bをスクリーン5に投影している場合に、2ページ目の投影画像Bを中断して、第3の画像としての投影画像Eを投影させるようにしてもよい。つまり、上記MFP1は、このMFP1に送られた第3の画像をプロジェクタ3に表示させるとき、プロジェクタ3に現在表示している第2の画像の表示を中断して、この中断された第2の画像を特定する情報を記憶すると共に第3の画像をプロジェクタ3に表示させる。
【0063】
そして、中断された画像は複数あるので、投影画像Eの投影終了後、図10に示すように、複数の中断された画像のファイル名を、キーとして、スクリーン5に表示させ、このキーをポインタ7で選択させ、ポインタ7の動きをカメラ6で読み取って、MFP1が、選択された画像をプロジェクタ3に表示させる。図10では、中断した投影画像Aのファイル名を「中断A(4/8)」とし、中断した投影画像Bのファイル名を「中断B(2/3)」として、スクリーン5に表示している。
【0064】
つまり、上記MFP1は、この第3の画像の表示を終了するとき、中断された第1の画像および第2の画像を選択させて、この選択された画像をプロジェクタ3に表示させる。MFP1は、中断された第1の画像および第2の画像を、アイコンとして、プロジェクタ3に表示させ、この表示されたアイコンを選択させる。
【0065】
次に、上記MFP1で原稿をスキャンする場合のMFP1の表示部16の状態を説明する。図11に示すように、投影画像Aをスクリーン5に投影中に中断して、スキャンした原稿の画像を入力する場合、プロジェクタ投影中のBOX内の投影画像Aを選択し、スキャンデータ追加キーを押す。すると、図12に示すように、現在投影している投影画像Aを、表示部16にプレビュー表示する。スキャンした画像を追加する場合、OKキーを押すことで、スキャンした画像をプロジェクタ3に投影すると同時に、表示部16にも表示させる。なお、図中、分かりやすくするために、操作したキーをハッチングにて示しています。
【0066】
現在投影中の投影画像A(4/8ページ)より後のページに、スキャンした画像を投影する場合、図12に示す追加ページキーを押すことで、図13に示す画面となり、さらに、図13に示す追加ページキーを押すことで、希望のページにスキャン原稿のデータを挿入する。
【0067】
つまり、上記MFP1は、このMFP1に送られた第2の画像を、複数の第1の画像のどの場所に挿入して表示させるかを選択させる。上記表示部16は、複数の第1の画像を表示し、第2の画像を、複数の第1の画像のどの場所に挿入して表示させるかを選択させる。
【0068】
なお、図14は、スキャンデータ追加キーと同時に配信キーも選択した場合の画面である。図14にて、OKキーを押すことで、図12の画面に切り替わる。その後、スキャンが開始されると同時に、あらかじめ設定されたPC2に画像が配信される。
【0069】
なお、図9に示す場合において、表示部16に、中断された第1の画像および第2の画像を、アイコンとして、表示させ、この表示されたアイコンを選択するようにしてもよい。
【0070】
次に、上記構成の画像処理システムのフローを説明する。図15A〜図15Dに示すように、MFP1が保持するプロジェクタ投影BOX内のデータ(第1の画像)を選択し(ステップS1)、スキャンデータ(第2の画像)を追加するか否かを判断する(ステップS2)。追加しない場合は、終了し、追加する場合は、プロジェクタ3にてデータ(第1の画像)を投影中か否かを判断する(ステップS3)。投影中でない場合は、スキャンデータを追加するページを選択し(ステップS10)、そのページをMFP1が記憶し(ステップS11)、スキャンデータである原稿をスキャンし(ステップS12)、スキャンデータをPC2に配信し(ステップS13)、スキャンデータをMFP1のプロジェクタ投影BOXに保存し(ステップS14)、ステップS2に戻る。
【0071】
ステップS3で、投影中であると判断した場合は、投影中の現在のページ(第1の画像)に、スキャンデータを投影するか否かを判断する(ステップS4)。投影しないと判断すると、投影中の現在のページ以降にスキャンデータを追加するページを選択し(ステップS15)、そのページをMFP1が記憶し(ステップS16)、スキャンデータである原稿をスキャンし(ステップS17)、スキャンデータをPC2に配信し(ステップS18)、投影中のデータがスキャンデータを追加するページになってから(ステップS19)、次のステップS8に進む。
【0072】
ステップS4で、投影していると判断すると、スキャンデータである原稿をスキャンし(ステップS5)、スキャンデータをPC2に配信し(ステップS6)、投影中の現在のデータ(第1の画像)を特定する情報(ページ数)をMFP1が記憶し(ステップS7)、スキャンデータを投影し(ステップS8)、スキャンデータ(第3の画像)をさらに追加するか否かを判断する(ステップS9)。追加すると判断すると、ステップS4に戻る。
【0073】
ステップS9で、追加しないと判断すると、スキャンデータの投影が完了してから(ステップS20)、中断した元データ(第1の画像)を選択し(ステップS21)、選択した元データの記憶したページをMFP1がプロジェクタ3に投影し(ステップS22)、この投影が終了すると(ステップS23)、中断した元データが他にあるか否かを判断し(ステップS24)、他にある場合は、ステップS21に戻り、他にない場合は、終了する。
【0074】
上記構成の画像処理システムによれば、上記MFP1は、上記プロジェクタ3に表示している上記第1の画像の表示が中断されたとき、この中断された第1の画像を特定する情報(ページ数)を記憶するので、例えば、プレゼンテーション中、現在表示されている第1の画像の表示を中断して、第2の画像を割り込ませて表示する場合、中断された第1の画像を特定する情報は、MFP1に記憶される。そして、第2の画像の表示を終了した後、中断された第1の画像に、手間をかけず素早く戻ることができる。
【0075】
また、プレゼンテーションを時間切れで中断する場合、現在表示され中断される第1の画像を特定する情報は、MFP1に記憶される。そして、別の場所または別の時間に、プレゼンテーションを再開するとき、中断された第1の画像に、手間をかけず素早く戻ることができる。
【0076】
したがって、現在表示されている第1の画像の表示を中断しても、その後、この中断された第1の画像を、手間をかけず素早く再表示できる。
【0077】
上記構成の画像処理システムによれば、上記MFP1は、このMFP1に送られた第2の画像を上記プロジェクタ3に表示させるとき、上記プロジェクタ3に表示している上記第1の画像の表示を中断して、上記第2の画像を上記プロジェクタ3に表示させるので、例えば、プレゼンテーション中、現在表示されている第1の画像の表示を中断して、第2の画像を割り込ませて表示できる。
【0078】
上記構成の画像処理システムによれば、上記第2の画像は、スキャニングによって、上記MFP1に取り込まれるので、容易に第2の画像を表示できる。
【0079】
上記構成の画像処理システムによれば、上記MFP1は、上記第2の画像の表示を終了するとき、上記中断された第1の画像を上記プロジェクタ3に表示させるので、第2の画像の表示の終了時に、それまでに表示された元の第1の画像に復帰できる。
【0080】
上記構成の画像処理システムによれば、上記MFP1は、現在表示の上記第1の画像から上記第2の画像に表示を切り換えるときをトリガーとして、上記現在表示の第1の画像を特定する情報を記憶するので、第1の画像の記憶のタイミングがよい。
【0081】
上記構成の画像処理システムによれば、上記MFP1は、このMFP1に送られた上記第2の画像を、上記複数の第1の画像のどの場所に挿入して表示させるかを選択させるので、第2の画像の表示の順番を調整できる。
【0082】
上記構成の画像処理システムによれば、上記MFP1の表示部は、上記複数の第1の画像を表示し、上記第2の画像を、上記複数の第1の画像のどの場所に挿入して表示させるかを選択させるので、第2の画像の表示の順番を簡単に調整できる。
【0083】
上記構成の画像処理システムによれば、上記MFP1は、上記第3の画像の表示を終了するとき、上記中断された第1の画像および第2の画像を選択させて、この選択された画像を上記プロジェクタ3に表示させるので、中断した複数の画像を選択できる。
【0084】
上記構成の画像処理システムによれば、上記MFP1は、上記中断された第1の画像および第2の画像を、アイコンとして、上記プロジェクタ3に表示させ、この表示されたアイコンを選択させるので、中断した複数の画像を簡単に選択できる。
【0085】
上記構成の画像処理システムによれば、上記MFP1の表示部は、上記中断された第1の画像および第2の画像を、アイコンとして、表示し、この表示されたアイコンを選択させるので、中断した複数の画像を簡単に選択できる。
【0086】
なお、上記第2の画像を、MFP1のスキャニングでなく、MFP1のファクシミリによって、MFP1に送る(取り込む)ようにしてもよく、容易に第2の画像を表示できる。
【0087】
(第2の実施形態)
図16は、この発明の画像処理システムの第2の実施形態を示している。上記第1の実施形態(図4)と相違する点を説明すると、この第2の実施形態では、図16に示すように、MFP1は、取り込んだ第2の画像(原稿S)を、矢印R3に示すように、プロジェクタ3に表示させると同時に、PC2に配信する。なお、その他の構造は、上記第1の実施形態と同じであるため、その説明を省略する。
【0088】
つまり、上記MFP1は、このMFP1に第2の画像が送られたとき、第2の画像をプロジェクタ3に表示させると共に、第2の画像のPC2への送信を行う。
【0089】
次に、投影前に、上記MFP1で原稿をスキャンしてMFP1内のデータに追加する場合のMFP1の表示部16の状態を説明する。図17に示すように、MFP1の投影BOXデータ内のファイル(第1の画像)で、スキャンデータ(第2の画像)を追加したいファイルを選択し、スキャンデータ追加キーを押す。
【0090】
次に、図18に示すように、選択したファイルのデータをプレビュー表示させ、前ページキーや次ページキーを押すことで、スキャンデータを追加するページを決定する。OKキーを押すことで、スキャンが開始され、スキャンデータが決定されたページに追加される。図19に示すように、追加されたスキャンデータは、プレビュー表示にて、前ページキーや次ページキーを押すことで、事前に確認できる。
【0091】
図20は、スキャンデータ追加キーと同時に配信キーも選択した場合の画面である。図20にて、OKキーを押すことで、図18の画面に切り替わる。その後、スキャンが開始されると同時に、あらかじめ設定されたPC2に画像が配信される。
【0092】
次に、上記構成の画像処理システムのフローを説明する。図21A〜図21Dに示すように、上記第1の実施形態(図15A〜図15D)と比べて、ステップS5とステップS6との間、ステップS12とステップS13との間、および、ステップS17とステップS18との間に、同時配信するか否かを判断する工程(ステップS25、ステップS26、ステップS27)が追加されている。
【0093】
つまり、ステップS25において、同時配信するか否かを判断し、同時配信すると判断すると、ステップS6に進み、同時配信しないと判断すると、ステップS7に進む。なお、ステップS26、ステップS27についても、同様であるので、説明を省略する。
【0094】
上記構成の画像処理システムによれば、上記MFP1は、このMFP1に上記第2の画像が送られたとき、上記第2の画像を上記プロジェクタ3に表示させると共に、上記第2の画像の上記PC2への送信を行うので、プレゼンテーションを円滑に進めることができる。
【0095】
(第3の実施形態)
図22は、この発明の画像処理システムの第3の実施形態を示している。上記第1の実施形態と相違する点を説明すると、この第3の実施形態では、図22に示すように、MFP1は、投影プリント機能を有する。なお、その他の構造は、上記第1の実施形態と同じであるため、その説明を省略する。
【0096】
つまり、MFP1は、全ての画像の表示を終了したとき、第2の画像(スキャンデータ)および中断された第1の画像をファイルとして保持する。MFP1は、ファイルを印刷するとき、第1の画像のみを印刷するか、第1の画像および第2の画像を印刷するかを、選択させる。
【0097】
次に、プレゼンテーション終了後、画像をプリントする場合のMFP1の表示部16の状態を説明する。図22に示すように、投影プリントキーを選択し、投影画像Aファイルを選択すると、図23に示すように、最初のファイルである投影画像A(全8ページ),紙原稿のスキャンデータを追加した投影画像AA(全11ページ)、紙原稿のスキャンデータのみの投影画像B(全3ページ)のキーが選択できる。投影画像Aは、第1の画像であり、投影画像AAは、第1の画像と第2の画像であり、投影画像Bは、第2の画像である。
【0098】
なお、投影画像AAキーを選択した場合は、投影画像AAファイルがあるわけではなく、実際にプリント時は、投影画像Aと投影画像Bとを、プリント時に、MFP1が順序対応してプリントを行う。
【0099】
また、MFP1のBOXに保存したい場合は、図22にてファイル名を選択し、BOX保存キーを押すことで、図24に示すように、追加された投影画像AAファイル、投影画像Bファイルが、BOXに、保存される。
【0100】
次に、上記構成の画像処理システムのフローを説明する。図25に示すように、3通りのプリントファイルの何れか一つを選択する(ステップS1)。
【0101】
一つ目では、元ファイル(投影画像A)を選択し(ステップS2)、元ファイル(1〜8ページの投影画像A)を印刷する(ステップS3)。
【0102】
二つ目では、元ファイルとスキャンしたファイル(投影画像AA)を選択し(ステップS4)、中断したページまでの元ファイル(1〜3ページの投影画像A)を印刷し(ステップS5)、スキャンしたファイル(1〜3ページの投影画像B)を印刷し(ステップS6)、中断後のページ以降の元ファイル(4〜8ページの投影画像A)を印刷する(ステップS7)。
【0103】
三つ目では、スキャンしたファイル(投影画像B)を選択し(ステップS8)、スキャンしたファイル(1〜3ページの投影画像B)を印刷する(ステップS9)。
【0104】
上記構成の画像処理システムによれば、上記MFP1は、全ての画像の表示を終了したとき、第2の画像および中断された第1の画像をファイルとして保持するので、いつでも画像を確認できる。また、MFP1は、ファイルを印刷するとき、第1の画像のみを印刷するか、第1の画像および第2の画像を印刷するかを、選択させるので、所望の画像を容易に印刷できる。
【0105】
(第4の実施形態)
図26は、この発明の画像処理システムの第4の実施形態を示している。上記第1の実施形態と相違する点を説明すると、この第4の実施形態では、図26に示すように、MFP1は、FAX送信機能を有する。なお、その他の構造は、上記第1の実施形態と同じであるため、その説明を省略する。
【0106】
つまり、FAXにて送信する画像を、スキャンデータ(第2の画像)として、図6に示すように、元データ(第1の画像)の途中に投影させたい場合、図26に示すように、FAX送信画面からFAX設定を行い、プロジェクタ投影キーを選択して、OKキーを押すことで、図12に示す表示となり、さらに、OKキーを押すことで、スキャンデータを、FAXにて送信すると同時に、プロジェクタ3にて投影される。
【0107】
次に、上記構成の画像処理システムのフローを説明する。図27A〜図27Dに示すように、上記第1の実施形態(図15A〜図15D)と比べて、ステップS6とステップS7との間、および、ステップS18とステップS19との間に、スキャンデータをFAXにて送信する工程(ステップS28、ステップS29)が追加されている。また、ステップS2において、FAX送信データをスキャンデータ(第2の画像)として追加するか否かを判断している。
【0108】
(第5の実施形態)
図28は、この発明の画像処理システムの第5の実施形態を示している。上記第1の実施形態と相違する点を説明すると、この第5の実施形態では、MFP1は、プロジェクタ3の電源が切られ、プロジェクタ3に現在表示している第1の画像の表示が中断されたとき、この中断された第1の画像を特定する情報(ページ数)を記憶する。そして、MFP1は、プロジェクタ3の電源が再び入れられたとき、中断された第1の画像をプロジェクタ3に表示させる。なお、その他の構造は、上記第1の実施形態と同じであるため、その説明を省略する。
【0109】
次に、上記構成の画像処理システムのフローを説明する。図28に示すように、プロジェクタ3による投影を開始し(ステップS1)、MFP1は、第1の画像をプロジェクタ3に配信する(ステップS2)。プロジェクタ3の電源が切られて、第1の画像をプロジェクタ3に配信できなくなったとき(ステップS3)、MFP1に、ユニキャストを介して、プロジェクタ3からの応答がなくなり(ステップS4)、MFP1は、中断された第1の画像を特定する情報(ページ数)を記憶する(ステップS5)。
【0110】
再びプロジェクタ3に電源が入れられ、MFP1は、プロジェクタ3からの応答を確認し(ステップS6)、プロジェクタ3からの応答があると(ステップS7)、中断したデータファイルをキーとしてスクリーン5に表示し(ステップS8)、そのキーを、ポインタ7または操作パネル15(表示部16)で、選択することで(ステップS9)、中断した途中の第1の画像をプロジェクタ3に投影する(ステップS10)。
【0111】
上記構成の画像処理システムによれば、MFP1は、プロジェクタ3の電源が切られ、プロジェクタ3に現在表示している第1の画像の表示が中断されたとき、この中断された第1の画像を特定する情報を記憶するので、例えば、プレゼンテーション中、プロジェクタ3の電源を一旦切って、現在表示の第1の画像の表示を中断した後、プレゼンテーションを再開するとき、中断された第1の画像に、手間をかけず素早く戻ることができる。
【0112】
また、MFP1は、プロジェクタ3の電源が再び入れられたとき、中断された第1の画像をプロジェクタ3に表示させるので、プロジェクタ3の電源を再び入れて、プレゼンテーションを再開するとき、中断された第1の画像を直ぐに再開できる。
【0113】
なお、この発明は上述の実施形態に限定されない。例えば、上記第1〜上記第5の実施形態のそれぞれの特徴点を、様々に組み合わせてもよい。また、上記MFP1、上記PC2および上記プロジェクタ3の数量の増減は、自由である。また、上記画像形成装置として、MFP1の代わりに、通常の画像形成装置を用いてもよく、上記表示装置として、プロジェクタ3の代わりに、テレビを用いてもよい。
【0114】
また、中断された画像を特定する情報とは、ページ数以外に、その画像に付けられたマークであってもよく、そのマークを読み取るようにしてもよい。また、第1から第3の画像にさらに複数の画像を加え、中断される画像を増加してもよい。
【0115】
また、MFP1は、このMFP1に第2の画像が送られたとき、第2の画像をプロジェクタ3に表示させると共に、第2の画像の印刷、および、第2の画像のPC2への送信の少なくとも一方を行うようにしてもよく、プレゼンテーションを円滑に進めることができる。
【符号の説明】
【0116】
1 MFP(画像形成装置)
2 PC(演算処理装置)
3 プロジェクタ(表示装置)
4 サーバ
5 スクリーン(表示装置)
6 カメラ
7 ポインタ
N ネットワーク
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば、プレゼンテーションに用いられる画像処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、プレゼンテーションに用いられる画像処理システムとしては、すべての参加者に対して、切替操作を切り替えることができるようにしたシステム(特開2003−85112号公報:特許文献1参照)や、コンピュータ間でデータを変更、転送して表示させるシステム(特開2001−34377号公報:特許文献2参照)や、発表者用画面と聴衆用画面とを有し、予定した順序で表示するかを判断して変更があった場合には表示を入れ替えるシステム(特開平10−232657号公報:特許文献3参照)や、送信元が無制限に切り替わることを防止するシステム(特開2004−240825号公報:特許文献4参照)がある。
【0003】
そして、プレゼンテーション中、現在表示されている画像の表示を中断して、他の資料を割り込ませて表示する場合、現在表示されている画像が含まれるファイルを一旦閉じてから、他の資料をスキャナーなどに取り込んで表示していた。他の資料の表示を終了した後、終了したファイルを再開し、このファイルから、中断された画像を探す必要があった。
【0004】
また、プレゼンテーションを時間切れで中断する場合、現在表示されている画像が含まれるファイルを閉じていた。そして、別の場所または別の時間に、プレゼンテーションを再開するとき、終了したファイルを再開し、このファイルから、中断された画像を探す必要があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−85112号公報
【特許文献2】特開2001−34377号公報
【特許文献3】特開平10−232657号公報
【特許文献4】特開2004−240825号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記従来の画像処理システムでは、中断された画像を再開するとき、終了したファイルを再開し、このファイルから、中断された画像を探す必要があったので、中断された画像の再表示に、手間や時間がかかる問題があった。
【0007】
そこで、この発明の課題は、現在表示されている第1の画像の表示を中断しても、その後、この中断された第1の画像を、手間をかけず素早く再表示できる画像処理システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、この発明の画像処理システムは、
演算処理装置と、第1の画像を保持する画像形成装置と、表示装置とを備え、
上記演算処理装置と上記画像形成装置と上記表示装置とは、互いにネットワークを介して接続され、
上記演算処理装置は、上記第1の画像を上記表示装置に転送して、上記第1の画像を上記表示装置に表示させるように、上記画像形成装置に指示し、
上記画像形成装置は、上記表示装置に現在表示している上記第1の画像の表示が中断されたとき、この中断された第1の画像を特定する情報を記憶することを特徴としている。
【0009】
この発明の画像処理システムによれば、上記画像形成装置は、上記表示装置に表示している上記第1の画像の表示が中断されたとき、この中断された第1の画像を特定する情報を記憶するので、例えば、プレゼンテーション中、現在表示されている第1の画像の表示を中断して、第2の画像を割り込ませて表示する場合、中断された第1の画像を特定する情報は、画像形成装置に記憶される。そして、第2の画像の表示を終了した後、中断された第1の画像に、手間をかけず素早く戻ることができる。
【0010】
また、プレゼンテーションを時間切れで中断する場合、現在表示され中断される第1の画像を特定する情報は、画像形成装置に記憶される。そして、別の場所または別の時間に、プレゼンテーションを再開するとき、中断された第1の画像に、手間をかけず素早く戻ることができる。
【0011】
したがって、現在表示されている第1の画像の表示を中断しても、その後、この中断された第1の画像を、手間をかけず素早く再表示できる。
【0012】
また、一実施形態の画像処理システムでは、上記画像形成装置は、この画像形成装置に送られた第2の画像を上記表示装置に表示させるとき、上記表示装置に現在表示している上記第1の画像の表示を中断して、上記第2の画像を上記表示装置に表示させる。
【0013】
この実施形態の画像処理システムによれば、上記画像形成装置は、この画像形成装置に送られた第2の画像を上記表示装置に表示させるとき、上記表示装置に表示している上記第1の画像の表示を中断して、上記第2の画像を上記表示装置に表示させるので、例えば、プレゼンテーション中、現在表示されている第1の画像の表示を中断して、第2の画像を割り込ませて表示できる。
【0014】
また、一実施形態の画像処理システムでは、上記第2の画像は、スキャニングによって、上記画像形成装置に取り込まれる。
【0015】
この実施形態の画像処理システムによれば、上記第2の画像は、スキャニングによって、上記画像形成装置に取り込まれるので、容易に第2の画像を表示できる。
【0016】
また、一実施形態の画像処理システムでは、上記第2の画像は、ファクシミリによって、上記画像形成装置に送られる。
【0017】
この実施形態の画像処理システムによれば、上記第2の画像は、ファクシミリによって、上記画像形成装置に送られるので、容易に第2の画像を表示できる。
【0018】
また、一実施形態の画像処理システムでは、上記画像形成装置は、上記第2の画像の表示を終了するとき、上記中断された第1の画像を上記表示装置に表示させる。
【0019】
この実施形態の画像処理システムによれば、上記画像形成装置は、上記第2の画像の表示を終了するとき、上記中断された第1の画像を上記表示装置に表示させるので、第2の画像の表示の終了時に、それまでに表示された元の第1の画像に復帰できる。
【0020】
また、一実施形態の画像処理システムでは、上記画像形成装置は、現在表示の上記第1の画像から上記第2の画像に表示を切り換えるときをトリガーとして、上記現在表示の第1の画像を特定する情報を記憶する。
【0021】
この実施形態の画像処理システムによれば、上記画像形成装置は、現在表示の上記第1の画像から上記第2の画像に表示を切り換えるときをトリガーとして、上記現在表示の第1の画像を特定する情報を記憶するので、第1の画像の記憶のタイミングがよい。
【0022】
また、一実施形態の画像処理システムでは、
上記第1の画像は、複数あり、この複数の第1の画像は、順番に、上記表示装置に表示され、
上記画像形成装置は、この画像形成装置に送られた上記第2の画像を、上記複数の第1の画像のどの場所に挿入して表示させるかを選択させる。
【0023】
この実施形態の画像処理システムによれば、上記画像形成装置は、この画像形成装置に送られた上記第2の画像を、上記複数の第1の画像のどの場所に挿入して表示させるかを選択させるので、第2の画像の表示の順番を調整できる。
【0024】
また、一実施形態の画像処理システムでは、
上記画像形成装置は、表示部を有し、
この表示部は、上記複数の第1の画像を表示し、上記第2の画像を、上記複数の第1の画像のどの場所に挿入して表示させるかを選択させる。
【0025】
この実施形態の画像処理システムによれば、上記画像形成装置の表示部は、上記複数の第1の画像を表示し、上記第2の画像を、上記複数の第1の画像のどの場所に挿入して表示させるかを選択させるので、第2の画像の表示の順番を簡単に調整できる。
【0026】
また、一実施形態の画像処理システムでは、上記画像形成装置は、全ての画像の表示を終了したとき、上記第2の画像および上記中断された第1の画像をファイルとして保持する。
【0027】
この実施形態の画像処理システムによれば、上記画像形成装置は、全ての画像の表示を終了したとき、上記第2の画像および上記中断された第1の画像をファイルとして保持するので、いつでも画像を確認できる。
【0028】
また、一実施形態の画像処理システムでは、上記画像形成装置は、上記ファイルを印刷するとき、上記第1の画像のみを印刷するか、上記第1の画像および上記第2の画像を印刷するかを、選択させる。
【0029】
この実施形態の画像処理システムによれば、上記画像形成装置は、上記ファイルを印刷するとき、上記第1の画像のみを印刷するか、上記第1の画像および上記第2の画像を印刷するかを、選択させるので、所望の画像を容易に印刷できる。
【0030】
また、一実施形態の画像処理システムでは、上記画像形成装置は、この画像形成装置に上記第2の画像が送られたとき、上記第2の画像を上記表示装置に表示させると共に、上記第2の画像の印刷、および、上記第2の画像の上記演算処理装置への送信の少なくとも一方を行う。
【0031】
この実施形態の画像処理システムによれば、上記画像形成装置は、この画像形成装置に上記第2の画像が送られたとき、上記第2の画像を上記表示装置に表示させると共に、上記第2の画像の印刷、および、上記第2の画像の上記演算処理装置への送信の少なくとも一方を行うので、プレゼンテーションを円滑に進めることができる。
【0032】
また、一実施形態の画像処理システムでは、上記画像形成装置は、この画像形成装置に送られた第3の画像を上記表示装置に表示させるとき、上記表示装置に現在表示している上記第2の画像の表示を中断して、この中断された第2の画像を特定する情報を記憶すると共に上記第3の画像を上記表示装置に表示させ、さらに、この第3の画像の表示を終了するとき、上記中断された第1の画像および第2の画像を選択させて、この選択された画像を上記表示装置に表示させる。
【0033】
この実施形態の画像処理システムによれば、上記画像形成装置は、上記第3の画像の表示を終了するとき、上記中断された第1の画像および第2の画像を選択させて、この選択された画像を上記表示装置に表示させるので、中断した複数の画像を選択できる。
【0034】
また、一実施形態の画像処理システムでは、上記画像形成装置は、上記中断された第1の画像および第2の画像を、アイコンとして、上記表示装置に表示させ、この表示されたアイコンを選択させる。
【0035】
この実施形態の画像処理システムによれば、上記画像形成装置は、上記中断された第1の画像および第2の画像を、アイコンとして、上記表示装置に表示させ、この表示されたアイコンを選択させるので、中断した複数の画像を簡単に選択できる。
【0036】
また、一実施形態の画像処理システムでは、
上記画像形成装置は、表示部を有し、
この表示部は、上記中断された第1の画像および第2の画像を、アイコンとして、表示し、この表示されたアイコンを選択させる。
【0037】
この実施形態の画像処理システムによれば、上記画像形成装置の表示部は、上記中断された第1の画像および第2の画像を、アイコンとして、表示し、この表示されたアイコンを選択させるので、中断した複数の画像を簡単に選択できる。
【0038】
また、一実施形態の画像処理システムでは、上記画像形成装置は、上記表示装置の電源が切られ、上記表示装置に現在表示している上記第1の画像の表示が中断されたとき、この中断された第1の画像を特定する情報を記憶する。
【0039】
この実施形態の画像処理システムによれば、上記画像形成装置は、上記表示装置の電源が切られ、上記表示装置に現在表示している上記第1の画像の表示が中断されたとき、この中断された第1の画像を特定する情報を記憶するので、例えば、プレゼンテーション中、表示装置の電源を一旦切って、現在表示の第1の画像の表示を中断した後、プレゼンテーションを再開するとき、中断された第1の画像に、手間をかけず素早く戻ることができる。
【0040】
また、一実施形態の画像処理システムでは、上記画像形成装置は、上記表示装置の電源が再び入れられたとき、上記中断された第1の画像を上記表示装置に表示させる。
【0041】
この実施形態の画像処理システムによれば、上記画像形成装置は、上記表示装置の電源が再び入れられたとき、上記中断された第1の画像を上記表示装置に表示させるので、表示装置の電源を再び入れて、プレゼンテーションを再開するとき、中断された第1の画像を直ぐに再開できる。
【発明の効果】
【0042】
この発明の画像処理システムによれば、上記画像形成装置は、上記表示装置に表示している上記第1の画像の表示が中断されたとき、この中断された第1の画像を特定する情報を記憶するので、現在表示されている第1の画像の表示を中断しても、その後、この中断された第1の画像を、手間をかけず素早く再表示できる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の画像処理システムの第1実施形態を示す簡略構成図である。
【図2】MFPの斜視図である。
【図3】MFPの構成要素を示すブロック図である。
【図4】画像処理システムの作用説明図である。
【図5】スクリーンに投影した投影画像A(第1の画像)の概略図である。
【図6】スクリーンに投影した投影画像B(第2の画像)の概略図である。
【図7】投影が終了したときのスクリーンを示す概略図である。
【図8】スクリーンに投影した投影画像A(第1の画像)の概略図である。
【図9】スクリーンに投影した投影画像E(第3の画像)の概略図である。
【図10】投影が終了したときのスクリーンを示す概略図である。
【図11】MFPの表示部の状態を示す概略図である。
【図12】MFPの表示部の状態を示す概略図である。
【図13】MFPの表示部の状態を示す概略図である。
【図14】MFPの表示部の状態を示す概略図である。
【図15A】スキャンデータ(第2、第3の画像)を投影する場合を示すフローチャートである。
【図15B】スキャンデータ(第2、第3の画像)を投影する場合を示すフローチャートである。
【図15C】スキャンデータ(第2、第3の画像)を投影する場合を示すフローチャートである。
【図15D】スキャンデータ(第2、第3の画像)を投影する場合を示すフローチャートである。
【図16】本発明の画像処理システムの第2実施形態を示す簡略構成図である。
【図17】MFPの表示部の状態を示す概略図である。
【図18】MFPの表示部の状態を示す概略図である。
【図19】MFPの表示部の状態を示す概略図である。
【図20】MFPの表示部の状態を示す概略図である。
【図21A】スキャンデータ(第2、第3の画像)を投影する場合を示すフローチャートである。
【図21B】スキャンデータ(第2、第3の画像)を投影する場合を示すフローチャートである。
【図21C】スキャンデータ(第2、第3の画像)を投影する場合を示すフローチャートである。
【図21D】スキャンデータ(第2、第3の画像)を投影する場合を示すフローチャートである。
【図22】本発明の画像処理システムの第3実施形態を示すと共にMFPの表示部の状態を示す概略図である。
【図23】MFPの表示部の状態を示す概略図である。
【図24】MFPの表示部の状態を示す概略図である。
【図25】投影終了後にプリントする場合を示すフローチャートである。
【図26】本発明の画像処理システムの第4実施形態を示すと共にMFPの表示部の状態を示す概略図である。
【図27A】FAX送信データをスキャンデータ(第2、第3の画像)として投影する場合を示すフローチャートである。
【図27B】FAX送信データをスキャンデータ(第2、第3の画像)として投影する場合を示すフローチャートである。
【図27C】FAX送信データをスキャンデータ(第2、第3の画像)として投影する場合を示すフローチャートである。
【図27D】FAX送信データをスキャンデータ(第2、第3の画像)として投影する場合を示すフローチャートである。
【図28】本発明の画像処理システムの第5実施形態を示すと共にプロジェクタの電源が切られた場合を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0044】
以下、この発明を図示の実施の形態により詳細に説明する。
【0045】
(第1の実施形態)
図1は、この発明の画像処理システムの一実施形態である簡略構成図を示している。図1に示すように、この画像処理システムは、演算処理装置としての複数のPC(パーソナルコンピュータ)2と、画像形成装置としてのMFP(Multifunction Peripheral:多機能画像形成装置)1と、表示装置としてのプロジェクタ3とを有する。MFP1とPC2とプロジェクタ3は、サーバ4とともに、ネットワークNを介して、接続されている。
【0046】
上記MFP1と上記PC2とは、互いに、ネットワークNを介して、画像のデータを授受する。上記プロジェクタ3は、MFP1からネットワークNを介して送信された画像を、スクリーンに投影する。
【0047】
図2に示すように、上記MFP1は、自動原稿搬送装置11と原稿読み取り部12と画像形成部13と給紙部14と操作パネル15とを有する。自動原稿搬送装置11は、紙の原稿を、自動的に搬送しつつスキャニングを行って、読み取る。原稿読み取り部12は、紙の原稿を直接に読み取る。画像形成部13は、紙に画像を形成する。給紙部14は、画像形成部13に紙を送る。操作パネル15は、表示部16と操作部17とを有する。表示部16は、液晶画面でタッチパネル式であり、操作部17は、ボタン式である。
【0048】
図3に示すように、上記MFP1は、メイン回路20を有する。このメイン回路20は、CPU21と、ネットワークI/F部22と、ROM23と、RAM24と、EEROM25と、HDD26と、ファクシミリ部27と、カードI/F28とを有する。
【0049】
上記CPU21は、MFP1の構成要素の全てを制御する。上記ネットワークI/F部22は、ネットワークNに接続される。上記カードI/F28は、フラッシュメモリ18に接続される。
【0050】
次に、上記画像処理システムをプレゼンテーションに用いる場合を説明する。図4に示すように、上記MFP1は、BOX内に、第1の画像としてのプレゼンデータを保持しており、上記PC2は、矢印R1に示すように、第1の画像をプロジェクタ3に転送して、第1の画像をプロジェクタ3に表示させるように、MFP1に指示する。
【0051】
上記MFP1は、PC2の指示を受けて、矢印R2に示すように、第1の画像をプロジェクタ3に転送して、第1の画像をプロジェクタ3に表示させる。上記プロジェクタ3は、MFP1の指示により、第1の画像をスクリーン5に投影する。上記第1の画像は、複数あり、この複数の第1の画像は、順番に、プロジェクタ3によって投影される。
【0052】
なお、上記プロジェクタ3への投影について、PC2からプロジェクタ投影アプリを起動させて、MFP1内のプロジェクタ投影BOX内のファイルを開くことで、MFP1がプロジェクタ3に投影させるようにしている。
【0053】
上記第1の画像を投影している途中に第1の画像の表示を中断して、第2の画像としての紙の原稿Sを投影させたい場合、この原稿Sを、MFP1(自動原稿搬送装置11や原稿読み取り部12)のスキャニングによって、MFP1に取り込む。ここで、画像の表示の中断とは、その画像の表示を一旦終了し、再度その画像を表示することをいう。
【0054】
上記MFP1は、取り込んだ第2の画像を、矢印R3に示すように、プロジェクタ3に表示させる。つまり、MFP1は、このMFP1に送られた第2の画像をプロジェクタ3に表示させるとき、プロジェクタ3に現在表示している第1の画像の表示を中断して、第2の画像をプロジェクタ3に表示させる。
【0055】
上記MFP1は、プロジェクタ3に現在表示している第1の画像の表示が中断されたとき、この中断された第1の画像を特定する情報(ページ数)を記憶する。MFP1は、現在表示の第1の画像から第2の画像に表示を切り換えるときをトリガーとして、現在表示の第1の画像を特定する情報を記憶する。
【0056】
上記MFP1は、第2の画像の表示を終了するとき、矢印R4に示すように、中断された第1の画像をプロジェクタ3に表示させる。
【0057】
次に、上記MFP1から上記プロジェクタ3に送信される画像について説明する。図5に示すように、MFP1の第1の画像をプロジェクタ3によってスクリーン5に投影している。この場合、第1の画像としての投影画像Aは、8枚あり、1ページ目の投影画像Aから順次投影してプレゼンテーションを行い、3ページ目の投影画像Aまでがすでに投影終了となり、4ページ目の投影画像Aを現在投影中である。
【0058】
そして、図6に示すように、第2の画像としての投影画像BをMFP1にスキャンして、投影画像Aから投影画像Bに切り替える。投影画像Bは、3枚あり、1ページ目の投影画像Bを投影している。なお、図中、分かりやすくするために、投影画像Bをハッチングにて示しています。
【0059】
図7に示すように、3ページ目の投影画像Bが終了した後、MFP1は、中断した4ページ目の投影画像Aのファイル名をキーとして、スクリーン5に表示し、ポインタ7で、スクリーン5に表示されるキーを選択し、ポインタ7の動きを、MFP1に取り付けられたカメラ6で検出する。図7では、中断した投影画像Aのファイル名を「中断A(4/8)」として、スクリーン5に表示している。スクリーン5上でのキーのポインタ7による選択は、例えば特開平11−212724号公報に示すように、スクリーン5上のポインタ7の動きをカメラ6にて読み取って、このカメラ6の位置情報に基づいて判断される。
【0060】
そして、スクリーン5に表示されるキーを選択することで、図8に示すように、MFP1は、中断した4ページ目の投影画像Aを、スクリーン5に表示する。
【0061】
なお、図7では、中断した投影画像Aのキーを表示させているが、中断した投影画像Aが1つしかない場合は、図7ではなく、図8へと戻るようにしてもよい。
【0062】
なお、図9に示すように、第2の画像としての投影画像Bをスクリーン5に投影している場合に、2ページ目の投影画像Bを中断して、第3の画像としての投影画像Eを投影させるようにしてもよい。つまり、上記MFP1は、このMFP1に送られた第3の画像をプロジェクタ3に表示させるとき、プロジェクタ3に現在表示している第2の画像の表示を中断して、この中断された第2の画像を特定する情報を記憶すると共に第3の画像をプロジェクタ3に表示させる。
【0063】
そして、中断された画像は複数あるので、投影画像Eの投影終了後、図10に示すように、複数の中断された画像のファイル名を、キーとして、スクリーン5に表示させ、このキーをポインタ7で選択させ、ポインタ7の動きをカメラ6で読み取って、MFP1が、選択された画像をプロジェクタ3に表示させる。図10では、中断した投影画像Aのファイル名を「中断A(4/8)」とし、中断した投影画像Bのファイル名を「中断B(2/3)」として、スクリーン5に表示している。
【0064】
つまり、上記MFP1は、この第3の画像の表示を終了するとき、中断された第1の画像および第2の画像を選択させて、この選択された画像をプロジェクタ3に表示させる。MFP1は、中断された第1の画像および第2の画像を、アイコンとして、プロジェクタ3に表示させ、この表示されたアイコンを選択させる。
【0065】
次に、上記MFP1で原稿をスキャンする場合のMFP1の表示部16の状態を説明する。図11に示すように、投影画像Aをスクリーン5に投影中に中断して、スキャンした原稿の画像を入力する場合、プロジェクタ投影中のBOX内の投影画像Aを選択し、スキャンデータ追加キーを押す。すると、図12に示すように、現在投影している投影画像Aを、表示部16にプレビュー表示する。スキャンした画像を追加する場合、OKキーを押すことで、スキャンした画像をプロジェクタ3に投影すると同時に、表示部16にも表示させる。なお、図中、分かりやすくするために、操作したキーをハッチングにて示しています。
【0066】
現在投影中の投影画像A(4/8ページ)より後のページに、スキャンした画像を投影する場合、図12に示す追加ページキーを押すことで、図13に示す画面となり、さらに、図13に示す追加ページキーを押すことで、希望のページにスキャン原稿のデータを挿入する。
【0067】
つまり、上記MFP1は、このMFP1に送られた第2の画像を、複数の第1の画像のどの場所に挿入して表示させるかを選択させる。上記表示部16は、複数の第1の画像を表示し、第2の画像を、複数の第1の画像のどの場所に挿入して表示させるかを選択させる。
【0068】
なお、図14は、スキャンデータ追加キーと同時に配信キーも選択した場合の画面である。図14にて、OKキーを押すことで、図12の画面に切り替わる。その後、スキャンが開始されると同時に、あらかじめ設定されたPC2に画像が配信される。
【0069】
なお、図9に示す場合において、表示部16に、中断された第1の画像および第2の画像を、アイコンとして、表示させ、この表示されたアイコンを選択するようにしてもよい。
【0070】
次に、上記構成の画像処理システムのフローを説明する。図15A〜図15Dに示すように、MFP1が保持するプロジェクタ投影BOX内のデータ(第1の画像)を選択し(ステップS1)、スキャンデータ(第2の画像)を追加するか否かを判断する(ステップS2)。追加しない場合は、終了し、追加する場合は、プロジェクタ3にてデータ(第1の画像)を投影中か否かを判断する(ステップS3)。投影中でない場合は、スキャンデータを追加するページを選択し(ステップS10)、そのページをMFP1が記憶し(ステップS11)、スキャンデータである原稿をスキャンし(ステップS12)、スキャンデータをPC2に配信し(ステップS13)、スキャンデータをMFP1のプロジェクタ投影BOXに保存し(ステップS14)、ステップS2に戻る。
【0071】
ステップS3で、投影中であると判断した場合は、投影中の現在のページ(第1の画像)に、スキャンデータを投影するか否かを判断する(ステップS4)。投影しないと判断すると、投影中の現在のページ以降にスキャンデータを追加するページを選択し(ステップS15)、そのページをMFP1が記憶し(ステップS16)、スキャンデータである原稿をスキャンし(ステップS17)、スキャンデータをPC2に配信し(ステップS18)、投影中のデータがスキャンデータを追加するページになってから(ステップS19)、次のステップS8に進む。
【0072】
ステップS4で、投影していると判断すると、スキャンデータである原稿をスキャンし(ステップS5)、スキャンデータをPC2に配信し(ステップS6)、投影中の現在のデータ(第1の画像)を特定する情報(ページ数)をMFP1が記憶し(ステップS7)、スキャンデータを投影し(ステップS8)、スキャンデータ(第3の画像)をさらに追加するか否かを判断する(ステップS9)。追加すると判断すると、ステップS4に戻る。
【0073】
ステップS9で、追加しないと判断すると、スキャンデータの投影が完了してから(ステップS20)、中断した元データ(第1の画像)を選択し(ステップS21)、選択した元データの記憶したページをMFP1がプロジェクタ3に投影し(ステップS22)、この投影が終了すると(ステップS23)、中断した元データが他にあるか否かを判断し(ステップS24)、他にある場合は、ステップS21に戻り、他にない場合は、終了する。
【0074】
上記構成の画像処理システムによれば、上記MFP1は、上記プロジェクタ3に表示している上記第1の画像の表示が中断されたとき、この中断された第1の画像を特定する情報(ページ数)を記憶するので、例えば、プレゼンテーション中、現在表示されている第1の画像の表示を中断して、第2の画像を割り込ませて表示する場合、中断された第1の画像を特定する情報は、MFP1に記憶される。そして、第2の画像の表示を終了した後、中断された第1の画像に、手間をかけず素早く戻ることができる。
【0075】
また、プレゼンテーションを時間切れで中断する場合、現在表示され中断される第1の画像を特定する情報は、MFP1に記憶される。そして、別の場所または別の時間に、プレゼンテーションを再開するとき、中断された第1の画像に、手間をかけず素早く戻ることができる。
【0076】
したがって、現在表示されている第1の画像の表示を中断しても、その後、この中断された第1の画像を、手間をかけず素早く再表示できる。
【0077】
上記構成の画像処理システムによれば、上記MFP1は、このMFP1に送られた第2の画像を上記プロジェクタ3に表示させるとき、上記プロジェクタ3に表示している上記第1の画像の表示を中断して、上記第2の画像を上記プロジェクタ3に表示させるので、例えば、プレゼンテーション中、現在表示されている第1の画像の表示を中断して、第2の画像を割り込ませて表示できる。
【0078】
上記構成の画像処理システムによれば、上記第2の画像は、スキャニングによって、上記MFP1に取り込まれるので、容易に第2の画像を表示できる。
【0079】
上記構成の画像処理システムによれば、上記MFP1は、上記第2の画像の表示を終了するとき、上記中断された第1の画像を上記プロジェクタ3に表示させるので、第2の画像の表示の終了時に、それまでに表示された元の第1の画像に復帰できる。
【0080】
上記構成の画像処理システムによれば、上記MFP1は、現在表示の上記第1の画像から上記第2の画像に表示を切り換えるときをトリガーとして、上記現在表示の第1の画像を特定する情報を記憶するので、第1の画像の記憶のタイミングがよい。
【0081】
上記構成の画像処理システムによれば、上記MFP1は、このMFP1に送られた上記第2の画像を、上記複数の第1の画像のどの場所に挿入して表示させるかを選択させるので、第2の画像の表示の順番を調整できる。
【0082】
上記構成の画像処理システムによれば、上記MFP1の表示部は、上記複数の第1の画像を表示し、上記第2の画像を、上記複数の第1の画像のどの場所に挿入して表示させるかを選択させるので、第2の画像の表示の順番を簡単に調整できる。
【0083】
上記構成の画像処理システムによれば、上記MFP1は、上記第3の画像の表示を終了するとき、上記中断された第1の画像および第2の画像を選択させて、この選択された画像を上記プロジェクタ3に表示させるので、中断した複数の画像を選択できる。
【0084】
上記構成の画像処理システムによれば、上記MFP1は、上記中断された第1の画像および第2の画像を、アイコンとして、上記プロジェクタ3に表示させ、この表示されたアイコンを選択させるので、中断した複数の画像を簡単に選択できる。
【0085】
上記構成の画像処理システムによれば、上記MFP1の表示部は、上記中断された第1の画像および第2の画像を、アイコンとして、表示し、この表示されたアイコンを選択させるので、中断した複数の画像を簡単に選択できる。
【0086】
なお、上記第2の画像を、MFP1のスキャニングでなく、MFP1のファクシミリによって、MFP1に送る(取り込む)ようにしてもよく、容易に第2の画像を表示できる。
【0087】
(第2の実施形態)
図16は、この発明の画像処理システムの第2の実施形態を示している。上記第1の実施形態(図4)と相違する点を説明すると、この第2の実施形態では、図16に示すように、MFP1は、取り込んだ第2の画像(原稿S)を、矢印R3に示すように、プロジェクタ3に表示させると同時に、PC2に配信する。なお、その他の構造は、上記第1の実施形態と同じであるため、その説明を省略する。
【0088】
つまり、上記MFP1は、このMFP1に第2の画像が送られたとき、第2の画像をプロジェクタ3に表示させると共に、第2の画像のPC2への送信を行う。
【0089】
次に、投影前に、上記MFP1で原稿をスキャンしてMFP1内のデータに追加する場合のMFP1の表示部16の状態を説明する。図17に示すように、MFP1の投影BOXデータ内のファイル(第1の画像)で、スキャンデータ(第2の画像)を追加したいファイルを選択し、スキャンデータ追加キーを押す。
【0090】
次に、図18に示すように、選択したファイルのデータをプレビュー表示させ、前ページキーや次ページキーを押すことで、スキャンデータを追加するページを決定する。OKキーを押すことで、スキャンが開始され、スキャンデータが決定されたページに追加される。図19に示すように、追加されたスキャンデータは、プレビュー表示にて、前ページキーや次ページキーを押すことで、事前に確認できる。
【0091】
図20は、スキャンデータ追加キーと同時に配信キーも選択した場合の画面である。図20にて、OKキーを押すことで、図18の画面に切り替わる。その後、スキャンが開始されると同時に、あらかじめ設定されたPC2に画像が配信される。
【0092】
次に、上記構成の画像処理システムのフローを説明する。図21A〜図21Dに示すように、上記第1の実施形態(図15A〜図15D)と比べて、ステップS5とステップS6との間、ステップS12とステップS13との間、および、ステップS17とステップS18との間に、同時配信するか否かを判断する工程(ステップS25、ステップS26、ステップS27)が追加されている。
【0093】
つまり、ステップS25において、同時配信するか否かを判断し、同時配信すると判断すると、ステップS6に進み、同時配信しないと判断すると、ステップS7に進む。なお、ステップS26、ステップS27についても、同様であるので、説明を省略する。
【0094】
上記構成の画像処理システムによれば、上記MFP1は、このMFP1に上記第2の画像が送られたとき、上記第2の画像を上記プロジェクタ3に表示させると共に、上記第2の画像の上記PC2への送信を行うので、プレゼンテーションを円滑に進めることができる。
【0095】
(第3の実施形態)
図22は、この発明の画像処理システムの第3の実施形態を示している。上記第1の実施形態と相違する点を説明すると、この第3の実施形態では、図22に示すように、MFP1は、投影プリント機能を有する。なお、その他の構造は、上記第1の実施形態と同じであるため、その説明を省略する。
【0096】
つまり、MFP1は、全ての画像の表示を終了したとき、第2の画像(スキャンデータ)および中断された第1の画像をファイルとして保持する。MFP1は、ファイルを印刷するとき、第1の画像のみを印刷するか、第1の画像および第2の画像を印刷するかを、選択させる。
【0097】
次に、プレゼンテーション終了後、画像をプリントする場合のMFP1の表示部16の状態を説明する。図22に示すように、投影プリントキーを選択し、投影画像Aファイルを選択すると、図23に示すように、最初のファイルである投影画像A(全8ページ),紙原稿のスキャンデータを追加した投影画像AA(全11ページ)、紙原稿のスキャンデータのみの投影画像B(全3ページ)のキーが選択できる。投影画像Aは、第1の画像であり、投影画像AAは、第1の画像と第2の画像であり、投影画像Bは、第2の画像である。
【0098】
なお、投影画像AAキーを選択した場合は、投影画像AAファイルがあるわけではなく、実際にプリント時は、投影画像Aと投影画像Bとを、プリント時に、MFP1が順序対応してプリントを行う。
【0099】
また、MFP1のBOXに保存したい場合は、図22にてファイル名を選択し、BOX保存キーを押すことで、図24に示すように、追加された投影画像AAファイル、投影画像Bファイルが、BOXに、保存される。
【0100】
次に、上記構成の画像処理システムのフローを説明する。図25に示すように、3通りのプリントファイルの何れか一つを選択する(ステップS1)。
【0101】
一つ目では、元ファイル(投影画像A)を選択し(ステップS2)、元ファイル(1〜8ページの投影画像A)を印刷する(ステップS3)。
【0102】
二つ目では、元ファイルとスキャンしたファイル(投影画像AA)を選択し(ステップS4)、中断したページまでの元ファイル(1〜3ページの投影画像A)を印刷し(ステップS5)、スキャンしたファイル(1〜3ページの投影画像B)を印刷し(ステップS6)、中断後のページ以降の元ファイル(4〜8ページの投影画像A)を印刷する(ステップS7)。
【0103】
三つ目では、スキャンしたファイル(投影画像B)を選択し(ステップS8)、スキャンしたファイル(1〜3ページの投影画像B)を印刷する(ステップS9)。
【0104】
上記構成の画像処理システムによれば、上記MFP1は、全ての画像の表示を終了したとき、第2の画像および中断された第1の画像をファイルとして保持するので、いつでも画像を確認できる。また、MFP1は、ファイルを印刷するとき、第1の画像のみを印刷するか、第1の画像および第2の画像を印刷するかを、選択させるので、所望の画像を容易に印刷できる。
【0105】
(第4の実施形態)
図26は、この発明の画像処理システムの第4の実施形態を示している。上記第1の実施形態と相違する点を説明すると、この第4の実施形態では、図26に示すように、MFP1は、FAX送信機能を有する。なお、その他の構造は、上記第1の実施形態と同じであるため、その説明を省略する。
【0106】
つまり、FAXにて送信する画像を、スキャンデータ(第2の画像)として、図6に示すように、元データ(第1の画像)の途中に投影させたい場合、図26に示すように、FAX送信画面からFAX設定を行い、プロジェクタ投影キーを選択して、OKキーを押すことで、図12に示す表示となり、さらに、OKキーを押すことで、スキャンデータを、FAXにて送信すると同時に、プロジェクタ3にて投影される。
【0107】
次に、上記構成の画像処理システムのフローを説明する。図27A〜図27Dに示すように、上記第1の実施形態(図15A〜図15D)と比べて、ステップS6とステップS7との間、および、ステップS18とステップS19との間に、スキャンデータをFAXにて送信する工程(ステップS28、ステップS29)が追加されている。また、ステップS2において、FAX送信データをスキャンデータ(第2の画像)として追加するか否かを判断している。
【0108】
(第5の実施形態)
図28は、この発明の画像処理システムの第5の実施形態を示している。上記第1の実施形態と相違する点を説明すると、この第5の実施形態では、MFP1は、プロジェクタ3の電源が切られ、プロジェクタ3に現在表示している第1の画像の表示が中断されたとき、この中断された第1の画像を特定する情報(ページ数)を記憶する。そして、MFP1は、プロジェクタ3の電源が再び入れられたとき、中断された第1の画像をプロジェクタ3に表示させる。なお、その他の構造は、上記第1の実施形態と同じであるため、その説明を省略する。
【0109】
次に、上記構成の画像処理システムのフローを説明する。図28に示すように、プロジェクタ3による投影を開始し(ステップS1)、MFP1は、第1の画像をプロジェクタ3に配信する(ステップS2)。プロジェクタ3の電源が切られて、第1の画像をプロジェクタ3に配信できなくなったとき(ステップS3)、MFP1に、ユニキャストを介して、プロジェクタ3からの応答がなくなり(ステップS4)、MFP1は、中断された第1の画像を特定する情報(ページ数)を記憶する(ステップS5)。
【0110】
再びプロジェクタ3に電源が入れられ、MFP1は、プロジェクタ3からの応答を確認し(ステップS6)、プロジェクタ3からの応答があると(ステップS7)、中断したデータファイルをキーとしてスクリーン5に表示し(ステップS8)、そのキーを、ポインタ7または操作パネル15(表示部16)で、選択することで(ステップS9)、中断した途中の第1の画像をプロジェクタ3に投影する(ステップS10)。
【0111】
上記構成の画像処理システムによれば、MFP1は、プロジェクタ3の電源が切られ、プロジェクタ3に現在表示している第1の画像の表示が中断されたとき、この中断された第1の画像を特定する情報を記憶するので、例えば、プレゼンテーション中、プロジェクタ3の電源を一旦切って、現在表示の第1の画像の表示を中断した後、プレゼンテーションを再開するとき、中断された第1の画像に、手間をかけず素早く戻ることができる。
【0112】
また、MFP1は、プロジェクタ3の電源が再び入れられたとき、中断された第1の画像をプロジェクタ3に表示させるので、プロジェクタ3の電源を再び入れて、プレゼンテーションを再開するとき、中断された第1の画像を直ぐに再開できる。
【0113】
なお、この発明は上述の実施形態に限定されない。例えば、上記第1〜上記第5の実施形態のそれぞれの特徴点を、様々に組み合わせてもよい。また、上記MFP1、上記PC2および上記プロジェクタ3の数量の増減は、自由である。また、上記画像形成装置として、MFP1の代わりに、通常の画像形成装置を用いてもよく、上記表示装置として、プロジェクタ3の代わりに、テレビを用いてもよい。
【0114】
また、中断された画像を特定する情報とは、ページ数以外に、その画像に付けられたマークであってもよく、そのマークを読み取るようにしてもよい。また、第1から第3の画像にさらに複数の画像を加え、中断される画像を増加してもよい。
【0115】
また、MFP1は、このMFP1に第2の画像が送られたとき、第2の画像をプロジェクタ3に表示させると共に、第2の画像の印刷、および、第2の画像のPC2への送信の少なくとも一方を行うようにしてもよく、プレゼンテーションを円滑に進めることができる。
【符号の説明】
【0116】
1 MFP(画像形成装置)
2 PC(演算処理装置)
3 プロジェクタ(表示装置)
4 サーバ
5 スクリーン(表示装置)
6 カメラ
7 ポインタ
N ネットワーク
【特許請求の範囲】
【請求項1】
演算処理装置と、第1の画像を保持する画像形成装置と、表示装置とを備え、
上記演算処理装置と上記画像形成装置と上記表示装置とは、互いにネットワークを介して接続され、
上記演算処理装置は、上記第1の画像を上記表示装置に転送して、上記第1の画像を上記表示装置に表示させるように、上記画像形成装置に指示し、
上記画像形成装置は、上記表示装置に現在表示している上記第1の画像の表示が中断されたとき、この中断された第1の画像を特定する情報を記憶することを特徴とする画像処理システム。
【請求項2】
請求項1に記載の画像処理システムにおいて、
上記画像形成装置は、この画像形成装置に送られた第2の画像を上記表示装置に表示させるとき、上記表示装置に現在表示している上記第1の画像の表示を中断して、上記第2の画像を上記表示装置に表示させることを特徴とする画像処理システム。
【請求項3】
請求項2に記載の画像処理システムにおいて、
上記第2の画像は、スキャニングによって、上記画像形成装置に取り込まれることを特徴とする画像処理システム。
【請求項4】
請求項2または3に記載の画像処理システムにおいて、
上記第2の画像は、ファクシミリによって、上記画像形成装置に送られることを特徴とする画像処理システム。
【請求項5】
請求項2から4の何れか一つに記載の画像処理システムにおいて、
上記画像形成装置は、上記第2の画像の表示を終了するとき、上記中断された第1の画像を上記表示装置に表示させることを特徴とする画像処理システム。
【請求項6】
請求項2から5の何れか一つに記載の画像処理システムにおいて、
上記画像形成装置は、現在表示の上記第1の画像から上記第2の画像に表示を切り換えるときをトリガーとして、上記現在表示の第1の画像を特定する情報を記憶することを特徴とする画像処理システム。
【請求項7】
請求項2から6の何れか一つに記載の画像処理システムにおいて、
上記第1の画像は、複数あり、この複数の第1の画像は、順番に、上記表示装置に表示され、
上記画像形成装置は、この画像形成装置に送られた上記第2の画像を、上記複数の第1の画像のどの場所に挿入して表示させるかを選択させることを特徴とする画像処理システム。
【請求項8】
請求項7に記載の画像処理システムにおいて、
上記画像形成装置は、表示部を有し、
この表示部は、上記複数の第1の画像を表示し、上記第2の画像を、上記複数の第1の画像のどの場所に挿入して表示させるかを選択させることを特徴とする画像処理システム。
【請求項9】
請求項2から8の何れか一つに記載の画像処理システムにおいて、
上記画像形成装置は、全ての画像の表示を終了したとき、上記第2の画像および上記中断された第1の画像をファイルとして保持することを特徴とする画像処理システム。
【請求項10】
請求項9に記載の画像処理システムにおいて、
上記画像形成装置は、上記ファイルを印刷するとき、上記第1の画像のみを印刷するか、上記第1の画像および上記第2の画像を印刷するかを、選択させることを特徴とする画像処理システム。
【請求項11】
請求項2から10の何れか一つに記載の画像処理システムにおいて、
上記画像形成装置は、この画像形成装置に上記第2の画像が送られたとき、上記第2の画像を上記表示装置に表示させると共に、上記第2の画像の印刷、および、上記第2の画像の上記演算処理装置への送信の少なくとも一方を行うことを特徴とする画像処理システム。
【請求項12】
請求項2から4の何れか一つに記載の画像処理システムにおいて、
上記画像形成装置は、この画像形成装置に送られた第3の画像を上記表示装置に表示させるとき、上記表示装置に現在表示している上記第2の画像の表示を中断して、この中断された第2の画像を特定する情報を記憶すると共に上記第3の画像を上記表示装置に表示させ、さらに、この第3の画像の表示を終了するとき、上記中断された第1の画像および第2の画像を選択させて、この選択された画像を上記表示装置に表示させることを特徴とする画像処理システム。
【請求項13】
請求項12に記載の画像処理システムにおいて、
上記画像形成装置は、上記中断された第1の画像および第2の画像を、アイコンとして、上記表示装置に表示させ、この表示されたアイコンを選択させることを特徴とする画像処理システム。
【請求項14】
請求項12または13に記載の画像処理システムにおいて、
上記画像形成装置は、表示部を有し、
この表示部は、上記中断された第1の画像および第2の画像を、アイコンとして、表示し、この表示されたアイコンを選択させることを特徴とする画像処理システム。
【請求項15】
請求項1に記載の画像処理システムにおいて、
上記画像形成装置は、上記表示装置の電源が切られ、上記表示装置に現在表示している上記第1の画像の表示が中断されたとき、この中断された第1の画像を特定する情報を記憶することを特徴とする画像処理システム。
【請求項16】
請求項15に記載の画像処理システムにおいて、
上記画像形成装置は、上記表示装置の電源が再び入れられたとき、上記中断された第1の画像を上記表示装置に表示させることを特徴とする画像処理システム。
【請求項1】
演算処理装置と、第1の画像を保持する画像形成装置と、表示装置とを備え、
上記演算処理装置と上記画像形成装置と上記表示装置とは、互いにネットワークを介して接続され、
上記演算処理装置は、上記第1の画像を上記表示装置に転送して、上記第1の画像を上記表示装置に表示させるように、上記画像形成装置に指示し、
上記画像形成装置は、上記表示装置に現在表示している上記第1の画像の表示が中断されたとき、この中断された第1の画像を特定する情報を記憶することを特徴とする画像処理システム。
【請求項2】
請求項1に記載の画像処理システムにおいて、
上記画像形成装置は、この画像形成装置に送られた第2の画像を上記表示装置に表示させるとき、上記表示装置に現在表示している上記第1の画像の表示を中断して、上記第2の画像を上記表示装置に表示させることを特徴とする画像処理システム。
【請求項3】
請求項2に記載の画像処理システムにおいて、
上記第2の画像は、スキャニングによって、上記画像形成装置に取り込まれることを特徴とする画像処理システム。
【請求項4】
請求項2または3に記載の画像処理システムにおいて、
上記第2の画像は、ファクシミリによって、上記画像形成装置に送られることを特徴とする画像処理システム。
【請求項5】
請求項2から4の何れか一つに記載の画像処理システムにおいて、
上記画像形成装置は、上記第2の画像の表示を終了するとき、上記中断された第1の画像を上記表示装置に表示させることを特徴とする画像処理システム。
【請求項6】
請求項2から5の何れか一つに記載の画像処理システムにおいて、
上記画像形成装置は、現在表示の上記第1の画像から上記第2の画像に表示を切り換えるときをトリガーとして、上記現在表示の第1の画像を特定する情報を記憶することを特徴とする画像処理システム。
【請求項7】
請求項2から6の何れか一つに記載の画像処理システムにおいて、
上記第1の画像は、複数あり、この複数の第1の画像は、順番に、上記表示装置に表示され、
上記画像形成装置は、この画像形成装置に送られた上記第2の画像を、上記複数の第1の画像のどの場所に挿入して表示させるかを選択させることを特徴とする画像処理システム。
【請求項8】
請求項7に記載の画像処理システムにおいて、
上記画像形成装置は、表示部を有し、
この表示部は、上記複数の第1の画像を表示し、上記第2の画像を、上記複数の第1の画像のどの場所に挿入して表示させるかを選択させることを特徴とする画像処理システム。
【請求項9】
請求項2から8の何れか一つに記載の画像処理システムにおいて、
上記画像形成装置は、全ての画像の表示を終了したとき、上記第2の画像および上記中断された第1の画像をファイルとして保持することを特徴とする画像処理システム。
【請求項10】
請求項9に記載の画像処理システムにおいて、
上記画像形成装置は、上記ファイルを印刷するとき、上記第1の画像のみを印刷するか、上記第1の画像および上記第2の画像を印刷するかを、選択させることを特徴とする画像処理システム。
【請求項11】
請求項2から10の何れか一つに記載の画像処理システムにおいて、
上記画像形成装置は、この画像形成装置に上記第2の画像が送られたとき、上記第2の画像を上記表示装置に表示させると共に、上記第2の画像の印刷、および、上記第2の画像の上記演算処理装置への送信の少なくとも一方を行うことを特徴とする画像処理システム。
【請求項12】
請求項2から4の何れか一つに記載の画像処理システムにおいて、
上記画像形成装置は、この画像形成装置に送られた第3の画像を上記表示装置に表示させるとき、上記表示装置に現在表示している上記第2の画像の表示を中断して、この中断された第2の画像を特定する情報を記憶すると共に上記第3の画像を上記表示装置に表示させ、さらに、この第3の画像の表示を終了するとき、上記中断された第1の画像および第2の画像を選択させて、この選択された画像を上記表示装置に表示させることを特徴とする画像処理システム。
【請求項13】
請求項12に記載の画像処理システムにおいて、
上記画像形成装置は、上記中断された第1の画像および第2の画像を、アイコンとして、上記表示装置に表示させ、この表示されたアイコンを選択させることを特徴とする画像処理システム。
【請求項14】
請求項12または13に記載の画像処理システムにおいて、
上記画像形成装置は、表示部を有し、
この表示部は、上記中断された第1の画像および第2の画像を、アイコンとして、表示し、この表示されたアイコンを選択させることを特徴とする画像処理システム。
【請求項15】
請求項1に記載の画像処理システムにおいて、
上記画像形成装置は、上記表示装置の電源が切られ、上記表示装置に現在表示している上記第1の画像の表示が中断されたとき、この中断された第1の画像を特定する情報を記憶することを特徴とする画像処理システム。
【請求項16】
請求項15に記載の画像処理システムにおいて、
上記画像形成装置は、上記表示装置の電源が再び入れられたとき、上記中断された第1の画像を上記表示装置に表示させることを特徴とする画像処理システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15A】
【図15B】
【図15C】
【図15D】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21A】
【図21B】
【図21C】
【図21D】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27A】
【図27B】
【図27C】
【図27D】
【図28】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15A】
【図15B】
【図15C】
【図15D】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21A】
【図21B】
【図21C】
【図21D】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27A】
【図27B】
【図27C】
【図27D】
【図28】
【公開番号】特開2011−39658(P2011−39658A)
【公開日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−184581(P2009−184581)
【出願日】平成21年8月7日(2009.8.7)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年8月7日(2009.8.7)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】
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