説明

画像処理方法、画像処理装置および画像形成システム

【課題】 ユーザーやオペレータによる手動処理を不要とすると共に、撮影情報などの付加情報を用いることなく自動的に最適な画像補正を行うことのできる画像処理装置および記録装置を提供することを目的とする。
【解決手段】 入力カラー画像データに基づき原画像の高彩度領域を検出する高彩度領域検出部132と、高彩度領域の集中度を計算する集中度計算部133と、高彩度領域の集中度に応じて出力カラー画像データを生成する印刷用データ作成部121と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置および画像処理方法などに関し、詳しくはデジタル写真画像などの画像データに対して補正処理を行うための画像処理方法および画像処理装置などに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、プリンタやデジタルカメラの高性能化、低価格化に伴い、一般ユーザーによるデジタル写真のプリントが一般化しつつある。その傾向を受けて、多数のアプリケーションソフトやプリンタドライバの機能によって、元の画像をより好ましくプリントされるように修正することも広く行われている。
【0003】
主な画像補正としては、全体の明るさや彩度を上げ、よりあざやかにくっきりと見せる処理や、肌色や緑、空などいわゆる「記憶色」の領域を検知し、記憶色だけをより鮮やかにしたり、より好ましい色に補正したりする処理などがよく知られている。このような処理は、ユーザーやオペレータが手動で行う処理、画像を解析し、自動で行う処理、ユーザーがモードを指定することによって行う処理、撮影情報などの付加情報を解析して自動で行う処理などがある。
【0004】
特許文献1には、記憶色を検出し、その記憶色が画像中に占める量によって補正するか否かを判定する技術が開示されている。
【0005】
特許文献2には、背景部の画像によって前景部の色味が変化するという人間の視覚特性に従い、背景色に応じて前景色を補正する技術が開示されている。
【0006】
特許文献3には、所定の彩度値以上の彩度値を有する画素の画素数を求め、所定値以上の画素数の画像に関しては彩度が高い部分の階調を補正する技術が開示されている。
【0007】
【特許文献1】特開平06−121159号公報
【特許文献2】特開2001−292333号公報
【特許文献3】特開2003−134354号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上記各特許文献に開示されている技術にあっては、上記のような補正処理を行ってもなお、人間が好ましいと感じられる画像が得られない場合がある。
その原因として、本発明者らは、画像における高彩度色の集中度によって、色の「派手さ」に対する好みの傾向が変わることを見出した。ここで色の「派手さ」にかかわる量としては、彩度、明度、コントラスト、色相などがある。高彩度領域の色が集中していると人間の目には「うるさい」、「派手すぎる」と感じられるため、「派手さ」は少ないほうがよく、逆に、分散している場合には高彩度領域の色は「派手」にした方が画像中で映え、きれいに見える。
【0009】
ところが、上記各特許文献に記載の技術では、高彩度領域の集中度を検出していないため、「派手さ」が適正に補正されず、人間が好ましいと感じる画像を形成する上で、十分な効果が得られていない。
【0010】
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、ユーザーやオペレータによる手動処理を不要とすると共に、撮影情報などの付加情報を用いることなく自動的に最適な画像補正を行うことのできる画像処理装置および記録装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するため本発明は、以下の構成を有するものとなっている。
すなわち、本発明の第1の形態は、入力カラー画像データの彩度成分に応じて画像処理を行う画像処理装置であって、前記入力カラー画像データに基づき原画像の高彩度領域を検出する高彩度領域検出手段と、前記高彩度領域の集中度を計算する集中度計算手段と、
前記高彩度領域の集中度に応じて出力カラー画像データを生成する出力画像データ生成手段と、を備える。
【0012】
また、上記第1の形態において、前記出力画像データ生成手段は、前記高彩度領域の集中度に応じて出力カラー画像データを生成するための画像処理パラメータを補正するものとすることが考えられる。
【0013】
また、上記第1の形態において、前記出力画像データ生成手段は、前記高彩度領域の集中度に応じて入力された入力カラー画像データを補正するものとすることが考えられる。
【0014】
また、本発明の第2の形態は、入力カラー画像データの彩度成分に応じて画像処理を行う画像処理方法であって、前記カラー画像データの中の高彩度領域を検出する高彩度領域検出工程と、前記高彩度領域の集中度を計算する集中度計算工程と、前記高彩度領域の集中度に応じて出力カラー画像データを生成する画像データ生成工程と、を備えること特徴とする。
【0015】
また、本発明の第3の形態は、入力カラー画像データの彩度成分に応じて画像処理を行う画像処理手段と、前記画像処理手段によって生成された出力画像信号に基づき画像を形成する画像形成手段と、を備えた画像形成システムであって、前記画像処理手段は、前記カラー画像データの中の高彩度領域を検出する高彩度領域検出手段と、前記高彩度領域の集中度を計算する集中度計算手段と、前記高彩度領域の集中度に応じて出力カラー画像データを生成する画像データ生成手段と、を備えること特徴とする。
【0016】
また、本発明の第4の形態は、入力カラー画像データの彩度成分に応じて画像処理を行うための画像処理プログラムであって、前記入力カラー画像データに基づき原画像の高彩度領域を検出する高彩度領域検出工程と、前記高彩度領域の集中度を計算する集中度計算工程と、前記高彩度領域の集中度に応じて出力カラー画像データを生成する出力画像データ生成工程と、をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0017】
また、本発明の第5の形態は、入力カラー画像データの彩度成分に応じて画像処理を行うための画像処理プログラムが格納されたコンピュータにより読み取り可能な記憶媒体であって、前記入力カラー画像データに基づき原画像の高彩度領域を検出する高彩度領域検出工程と、前記高彩度領域の集中度を計算する集中度計算工程と、前記高彩度領域の集中度に応じて出力カラー画像データを生成する出力画像データ生成工程と、をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、画像に関する追加情報やユーザーによる手動処理を行うことなく、簡単かつ自動的に好ましい印象を与え得る画像を形成するための画像データを得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下に図面を参照して本発明に係る実施の形態を説明する。
【0020】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の一実施形態における画像形成システムの概略構成を示すブロック図である。
この画像形成システムは、画像処理手段としての機能を有するホストコンピュータ100と、画像形成手段としてのプリンタ106およびモニタ105などを有する。すなわち、ホストコンピュータ100には、例えばインクジェット記録方式のプリンタ106とモニタ105が双方向通信可能に接続されている。
【0021】
ホストコンピュータ100は、OS(オペレーティングシステム)102を有し、また、このOS102による管理下において、ワードプロセッサ、表計算、画像処理、インターネットブラウザ等のアプリケーション101、これらアプリケーションによって発行された出力画像を示す各種描画命令群(イメージ描画命令、テキスト描画命令、グラフィックス描画命令)を処理して印刷データを作成するプリンタドライバ103、およびアプリケーション101が発行する各種描画命令群を処理してモニタ105に表示を行うモニタドライバ104をソフトウエアとして有している。
【0022】
また、ホストコンピュータ100は、上述のソフトウエアによって動作可能な各種ハードウエアとして中央演算処理装置(CPU)108、ハードディスクドライバによって駆動されるハードディスク(HD)107、ランダムアクセスメモリ(RAM)109、リードオンリーメモリ(ROM)110等を備える。
【0023】
ハードディスク107およびROM110には、前述の各種ソフトウエアが格納されており、ここから必要に応じて読み出されたソフトウェアに従ってCPU108が信号処理を実行する。また、RAM109は、上記CPU108による信号処理実行時のワークエリア等として用いられる。
【0024】
以上の構成を有した画像形成システムにおいて、ユーザーは、アプリケーション101によってモニタ105に表示された表示画像に基づき、アプリケーションによる処理を介して、文字などのテキストに分類されるテキストデータ、図形などのグラフィックスに分類されるグラフィックスデータ、および自然画などに分類されるイメージ画像データなどの画像データを作成することができる。
【0025】
そして、作成した画像データの印刷出力がユーザーによって指示されると、アプリケーション101はOS102に印刷出力要求を行うと共に、グラフィックスデータ部分をグラフィックス描画命令、イメージ画像データ部分をイメージ描画命令として構成した描画命令群をOS102に発行する。これに対し、OS102はアプリケーションの印刷出力要求を受け、その印刷を行うプリンタに対応したプリンタドライバ103に描画命令群を発行する。
【0026】
プリンタドライバ103は、OS102から入力された印刷要求と描画命令群を処理し、プリンタ105で印刷可能な形態の印刷データを作成してプリンタ105に転送する。この際、プリンタ106がラスタープリンタである場合は、プリンタドライバ103はOS102からの描画命令に対応して順次画像補正処理を行う。そして順次RGB24ビットのページメモリにラスタライズし、全ての描画命令をラスタライズした後にRGB24ビットページメモリの内容をプリンタ106が印刷可能なデータ形式、例えばCMYKデータに変換し、プリンタに転送する。
【0027】
図2は、プリンタドライバ103で行われる処理を示す図である。プリンタドライバ103の処理は、大別して、画像判定処理と印刷用データ作成処理とからなる。
画像判定処理120は、OS102から入力された描画命令群に含まれるR、G、Bの輝度信号からなる色情報(入力画像データ)に対して画像判定処理を行う。判定された結果を元に、パラメータ設定処理122により、印刷用画像データの作成に使用される画像処理パラメータ(以下、「色処理パラメータ」と呼ぶ)を設定する。
【0028】
一方、印刷用データ作成処理部121は、入力された色情報の描画命令をラスタライズし、パラメータ設定処理部122により設定された色処理パラメータに基づきR、G、B24ビットのページメモリにラスター画像を生成する。そして、所定の画素毎に印刷を行うプリンタの色再現性に依存した画像データ、すなわちシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の画像データを生成し、プリンタ106に転送する。
【0029】
次に画像判定処理部120について説明する。
図3は画像判定処理部120の機能的構成を示すブロック図である。
ここに示す画像判定処理部120は、画像を後述のサブピクセルに分割する領域分割処理部130と、RGB輝度信号と、明度、色相、彩度信号(LCH)との間の変換処理を行う信号変換処理部131と、画像内の高彩度領域を検出する高彩度領域検出部132と、画像内の高彩度領域の集中度を計算する集中度計算部133と、前記集中度計算部133の計算結果に基づき前記集中度が一定以上であるか否かを判定する判定部134と、判定部134の判定結果に基づき以下の画像処理パラメータを設定するパラメータ設定部135とを有する。
【0030】
パラメータ設定部135では、通常の明度や彩度にプリントされる色処理パラメータ1と、より高い明度や彩度でプリントされる色処理パラメータ2の2種類の色処理パラメータを選択的に設定し得るようになっている。この場合、より高い明度や彩度でプリントを行う色処理パラメータ2が、より「派手」な画像をプリントするパラメータとなっている。
【0031】
次に、図4のフローチャートに基づき、前記画像補正処理部120によって行われる画像補正処理の手順を説明する。
まず、元画像が入力される(ステップ1)。元画像の各画素は、輝度信号R,G,Bの各8ビットのデータで表される。元画像は、例えば300dpiなど、高解像度を持っているが、人間の目にはこのような細かい分散は「領域」として認識されない。そのため、元画像を1画素の単位ではなく、領域分割処理部130で複数画素によって構成される領域(以下、サブピクセルと称す)に分割し(ステップ2)、そのサブピクセルに対して以下に説明する判定処理を行う。なお、このサブピクセルの大きさは任意であり、元画像の解像度や出力したいプリント物の大きさなどによって適宜変更してよい。
【0032】
次にステップ3では、各サブピクセル中の画素の輝度信号値R、G、Bの平均化し、その平均化された信号値をR´、G´、B´とする。さらに、信号変換処理部131において各サブピクセルのR´、G´、B´の値から、均等色空間座標であるLabが計算され、明度(L)、色相(H)、彩度(C)の値がそれぞれ計算される(ステップ4)。
【0033】
次に、高彩度領域検出部132では、明度、彩度、色相の各々において予め決められた値以上の値を持つサブピクセル(高彩度領域)を抽出する(ステップ5)。抽出する色は鮮やかな赤やオレンジ、緑など、プリンタの特性に合わせて決定することが可能である。
【0034】
次に、集中度計算部133の集中度抽出処理部では、既知のフィルタ処理などを利用し、ステップ5で抽出された特定の色のサブピクセルが互いに隣接している領域を抽出する(ステップ6)。これにより、高彩度の色が集中している領域のみが抽出され、分散している高彩度領域は抽出されない。さらに、集中度計算部133では抽出されたサブピクセルが元画像の中で占める割合αを計算する(ステップ7)。
【0035】
この後、判定部134では、前記の割合αと予め定めた閾値との比較が行い、割合αが閾値以上である場合には、色処理パラメータ1を使用すると判定し、また、閾値以下の場合には色処理パラメータ2を使用すると判定する(ステップ8,9,10)。この判定結果に基づき、色処理パラメータ設定部135は、色処理パラメータが印刷用データ作成処理部にセットされる(ステップ11)。
【0036】
ここで、以上のような画像補正処理を、図5の(a)で示されるような元画像140と、図5の(b)で示されるような元画像141とに実行した場合を例に採り説明する。
元画像140は鮮やかな赤い花の写真画像であり、このような写真画像の場合には赤い花は派手さを抑えて出力する方が良い。また、元画像141は元画像140と同様の赤い花が、緑の草の中に点々と分布している写真画像であり、このような写真画像の場合には、赤い花をより強調した方が好まれる。
【0037】
図6(a)、(b)は、元画像140,141に対して、前記領域分割処理部130によって分割処理した状態を示す図である。
このように分割処理されたサブピクセルeの中から、高彩度の赤のサブピクセルerを抽出し、その後、ステップ6の集中領域抽出処理を行う。この処理によって元画像140から抽出される集中領域(図7中、斜線にて示す領域)ERは、図7(a)に示されるように広い領域となり、また、元画像141から抽出される高彩度集中領域ERは、図7(b)に示されるように、僅かな領域となる。従って、元画像140の場合には、パラメータ1を適用し明度や彩度の強調を抑えたプリント、すなわち「派手さ」を抑えた画像処理を行う。これに対し、元画像141の場合にはパラメータ2を適用し、明度や彩度を強調した「派手な」画像処理を行う。これにより、いずれの画像140,141も好ましい画像でプリントされる。
【0038】
なお、本発明に係る画像抽出処理は、必ずしも上記の処理方法に限定されるものではなく、処理装置に大きな負荷をかけることなく高彩度領域の集中度が計算できるような処理方法であれば、その他の処理方法を採ることも可能である。
【0039】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態を説明する。
上記第1の実施形態では、色処理パラメータを選択してプリント物の色を変える方法を示したが、この第2の実施形態では、高彩度領の集中度に応じて元画像を表す入力画像データ(RGB輝度信号)を補正するものとなっている。
図8は、この第2の実施形態においてプリンタドライバ103で行われる処理を示す図である。プリンタドライバ103の処理部は、大別して、画像判定処理部120と印刷用データ作成処理部121と画像補正処理部123とを有する。
画像判定処理部120は、上記第1の実施形態と同様の処理を行い、「派手に」出力すべき画像か否かを判定し、明度や彩度の補正量を決定する。画像補正処理部123は、決定された明度や彩度の補正量に従って元画像の各画素のLCHを補正する。ここで、画像補正処理は、例えば、彩度Cをα倍するなどの強調処理である。補正された画像は信号変換処理によりLCH信号からRGB信号に変換し、印刷用データ作成処理121により印刷可能なデータに変換してプリンタ106で印刷する。
【0040】
以上のように、上記各実施形態においては、画像中の高彩度画像が集中している領域(高彩度領域)を抽出し、この高彩度領域が画像全体に対して占める割合を求めることにより、明度や彩度の強調度合いの異なる印刷用画像パラメータを自動的に設定することができる。
このため、元画像の加工やモードの選択などの操作でユーザーを煩わせることなく、画像特性に合った好ましい画像が得られるプリントシステムを提供することが可能になる。
【0041】
なお、上記実施形態においては、出力画像信号を出力する出力機器としてプリンタを適用し、これに適合するCMYの出力画像信号を得る場合を例に採り説明したが、プリンタ以外の出力機器、例えば表示装置などに適合する形態の出力画像信号(RGB信号)を生成する場合にも本発明は適用可能である。
【0042】
(他の実施例)
なお、本発明は、複数の機器(例えばホストコンピュータ、インタフェイス機器、リーダ、プリンタなど)から構成されるシステムに適用しても、一つの機器からなる装置(例えば、複写機、ファクシミリ装置など)に適用してもよい。
【0043】
また、本発明の目的は、前述した実施例の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体(または記録媒体)を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成されることは言うまでもない。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施例の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施例の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているオペレーティングシステム(OS)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施例の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0044】
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張カードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施例の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0045】
本発明を上記記憶媒体に適用する場合、その記憶媒体には、先に説明したフローチャートに対応するプログラムコードが格納されることになる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明の第1の実施形態に適用可能なプリントシステムの構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示すプリントシステムにおけるプリンタドライバの構成を示すブロック図である。
【図3】画像判定処理部の機能的構成を示すブロック図である。
【図4】図2に示す画像補正処理部によって行われる画像補正処理の手順を示すフローチャートである。
【図5】本発明の第1の実施形態における画像補正処理を行う元画像の例を示す図であり、(a)は、鮮やかな赤い花の写真画像を示し、(b)は赤い花が、緑の草の中に点々と分布している写真画像を示している。
【図6】本発明の第1の実施形態における領域分割処理の具体例を説明する図であり、(a)は図5(a)に示した元画像をサブピクセルに分割した状態を示す図、(b)は図5(b)に示した元画像をサブピクセルに分割した状態を示す図である。
【図7】本発明の第1の実施形態における集中領域検出処理の具体例を説明する図であり、(a)は図6(a)に示した画像から高彩度領域が集中した領域(集中領域)を抽出した状態を示す図、(b)は(a)は図6(a)に示した画像から高彩度領域が集中した領域(集中領域)を抽出した状態を示す図である。
【図8】本発明の第2の実施形態に適用可能なプリントシステムにおけるプリンタドライバの構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0047】
100 ホストコンピュータ
101 アプリケーション
102 ОS(オペレーティングシステム)
103 プリンタドライバ
106 プリンタ
107 HD
108 CPU
109 RAM
110 ROM
120 画像判定処理部
121 印刷用データ作成処理部
122 パラメータ設定処理部
123 画像補正処理部
130 領域分割処理部
131 信号変換処理部
132 高彩度領域検出部
133 集中度計算部
134 判定部
135 パラメータ設定部
140 元画像
141 元画像

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力カラー画像データの彩度成分に応じて画像処理を行う画像処理装置であって、
前記入力カラー画像データに基づき原画像の高彩度領域を検出する高彩度領域検出手段と、
前記高彩度領域の集中度を計算する集中度計算手段と、
前記高彩度領域の集中度に応じて出力カラー画像データを生成する出力画像データ生成手段と、
を備えること特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記出力画像データ生成手段は、前記高彩度領域の集中度に応じて出力カラー画像データを生成するための画像処理パラメータを変更することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記出力画像データ生成手段は、前記高彩度領域の集中度に応じて入力された入力カラー画像データを補正することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記画像処理パラメータは、明度および/または彩度であることを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記高彩度領域検出手段は、画像データを複数の画像ピクセルからなる複数のサブピクセルに分割する領域分割手段と、所定値以上の彩度を有する高彩度サブピクセルを抽出するサブピクセル抽出手段とを有し、
前記集中度計算手段は、前記抽出手段によって抽出された高彩度サブピクセルが互いに隣接する高彩度領域を抽出する高彩度領域抽出手段と、前記高彩度領域抽出手段によって抽出された高彩度領域が画像中に占める割合を前記高彩度領域の集中度として算出する算出手段とを有することを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の画像処理装置。
【請求項6】
前記出力画像データ生成手段は、RGB表色系の入力画像信号を、CMY表色系の出力画像信号に変換することを特徴とする請求項1,2,4,5のいずれかに記載の画像処理装置。
【請求項7】
入力カラー画像データの彩度成分に応じて画像処理を行う画像処理方法であって、
前記カラー画像データの中の高彩度領域を検出する高彩度領域検出工程と、
前記高彩度領域の集中度を計算する集中度計算工程と、
前記高彩度領域の集中度に応じて出力カラー画像データを生成する画像データ生成工程と、
を備えること特徴とする画像処理方法。
【請求項8】
入力カラー画像データの彩度成分に応じて画像処理を行う画像処理手段と、前記画像処理手段によって生成された出力画像信号に基づき画像を形成する画像形成手段と、を備えた画像形成システムであって、
前記画像処理手段は、
前記カラー画像データの中の高彩度領域を検出する高彩度領域検出手段と、
前記高彩度領域の集中度を計算する集中度計算手段と、
前記高彩度領域の集中度に応じて出力カラー画像データを生成する画像データ生成手段と、
を備えること特徴とする画像形成システム。
【請求項9】
入力カラー画像データの彩度成分に応じて画像処理を行うための画像処理プログラムであって、
前記入力カラー画像データに基づき原画像の高彩度領域を検出する高彩度領域検出工程と、
前記高彩度領域の集中度を計算する集中度計算工程と、
前記高彩度領域の集中度に応じて出力カラー画像データを生成する出力画像データ生成工程と、
をコンピュータに実行させることを特徴とする画像処理プログラム。
【請求項10】
入力カラー画像データの彩度成分に応じて画像処理を行うための画像処理プログラムが格納されたコンピュータにより読み取り可能な記憶媒体であって、
前記入力カラー画像データに基づき原画像の高彩度領域を検出する高彩度領域検出工程と、
前記高彩度領域の集中度を計算する集中度計算工程と、
前記高彩度領域の集中度に応じて出力カラー画像データを生成する出力画像データ生成工程と、
をコンピュータに実行させることを特徴とする記憶媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−114994(P2006−114994A)
【公開日】平成18年4月27日(2006.4.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−297899(P2004−297899)
【出願日】平成16年10月12日(2004.10.12)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】