説明

画像処理装置、情報処理装置及びそれらの制御方法、コンピュータプログラム並びに記憶媒体

【課題】表示レート映像で監視画像を表示しながらも、表示映像では確認することが困難な表示レート間の画像を高速レート画像として記録・表示可能とする。
【解決手段】情報処理装置と接続可能な画像処理装置であって、前記情報処理装置における画像の表示レートよりも高いレートにて被写体を撮像して複数のフレーム画像を生成する撮像手段と、前記複数のフレーム画像のうち、前記表示レートに対応する第1のフレーム画像と、該第1のフレーム画像以外の第2のフレーム画像との差分を検出する検出手段と、前記検出手段により検出された前記差分に関する属性情報を生成する属性情報生成手段と、前記第1のフレーム画像と、前記差分の検出された前記第2のフレーム画像とを画像処理する画像処理手段と、前記第1のフレーム画像を前記属性情報と共に前記情報処理装置に送信する送信手段と、少なくとも前記第2のフレーム画像を記録する記録手段とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置、情報処理装置及びそれらの制御方法、コンピュータプログラム並びに記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
人間の目には速くてわからない高速な現象を記録するカメラとして、高速度カメラ(ハイスピードカメラ)が知られている。このような高速度カメラは、高速に移動する物体を撮影することによく利用されているが、監視カメラ用途として監視画像の異常を検出するために利用することも考えられている。そこで、高速度カメラで撮影し、センサなどが出力するトリガ信号を検出した場合に高速度カメラの映像を記録することが提案されている(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平09-284751号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、常に表示レート映像で監視画像を表示しながら、表示映像では確認することができない表示レート間の映像を高速レート映像として同時に記録・表示することは困難であった。
【0004】
そこで、本発明は、表示レート映像で監視画像を表示しながらも、表示映像では確認することが困難な表示レート間の画像を高速レート画像として記録・表示可能とすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するための一つの側面に対応する本発明は、情報処理装置と接続可能な画像処理装置であって、前記情報処理装置における画像の表示レートよりも高いレートにて被写体を撮像して複数のフレーム画像を生成する撮像手段と、前記複数のフレーム画像のうち、前記表示レートに対応する第1のフレーム画像と、該第1のフレーム画像以外の第2のフレーム画像との差分を検出する検出手段と、前記検出手段により検出された前記差分に関する属性情報を生成する属性情報生成手段と、前記第1のフレーム画像と、前記差分の検出された前記第2のフレーム画像とを画像処理する画像処理手段と、前記第1のフレーム画像を前記属性情報と共に前記情報処理装置に送信する送信手段と、少なくとも前記第2のフレーム画像を記録する記録手段とを備える。
【0006】
上記課題を解決するための他の側面に対応する本発明は、上記画像処理装置と接続可能な情報処理装置であって、前記画像処理装置から、前記第1のフレーム画像を前記属性情報と共に受信する受信手段と、前記第1のフレーム画像を表示する表示手段と、前記属性情報に基づき、前記第2のフレーム画像の送信を要求する要求手段と
を備え、前記表示手段は、前記受信手段で受信した前記第2のフレーム画像を更に表示することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、表示レート映像で監視画像を表示しながらも、表示映像では確認することが困難な表示レート間の映像を高速レート映像として記録・表示することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、図面を用いて発明の実施形態について詳細に説明する。
【0009】
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態について詳細に説明する。図1は、本発明第1の実施形態によるネットワークカメラを想定した撮像装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【0010】
図1において、画像処理装置としての撮像装置101は、以下の構成要素を備える。まず、撮像素子+AFE(Analog Front End)102はレンズを有し、素子制御部103からの表示レート情報や撮像モード情報を受信し、レンズで集積された光の電気信号への変換、センサレートの設定、ノイズ処理などを行う。
【0011】
ここで、表示レート情報とは、表示装置115における表示に関する情報であって、例えば、30fps(frame per second)を示す情報が含まれる。また、撮像モード情報とは、撮像素子+AFE102における撮像モードを表す情報である。例えば、表示レート(例えば30fps)に対応したフレームレートでの撮像を行う低速レート撮像モードと、表示レートよりも高いフレームレートでの撮像を行う高速レート撮像モードとが含まれる。
【0012】
本実施形態における撮像モードについて、図5を参照してより詳細に説明する。図5は、本実施形態に対応する撮像モードを説明するための図である。
【0013】
本実施形態では、低速レート撮像モードと、高速モード撮像モードとの2種類の撮像モードを想定している。低速レート撮像モード501は、NTSCの30fpsのフレームレートに対応した撮像モードであって、1/30秒間に1枚のフレーム画像が撮像される。図5では、A、A’、A’’、A’’’がそれぞれ低速レート撮像モード501において撮像されたフレーム画像である。このようなフレーム画像を、本実施形態では「低速レート画像」という。
【0014】
一方、高速レート撮像モード502は、30fpsよりも高速、例えば120fpsのフレームレートに対応した撮像モードであって、1/120秒間に1枚のフレーム画像が撮像される。図5では、a〜d、a’〜d’、a’’〜d’’、a’’’〜d’’’がそれぞれ高速レート撮像モード502において撮像されたフレーム画像である。このようなフレーム画像を、本実施形態では「高速レート画像」という。
【0015】
素子制御部103は、撮像制御部110から受信した表示レート情報や撮像モード情報を、撮像素子+AFE102に伝達する回路である。フレーム制御部104は、撮像素子+AFE102から受信したフレーム画像を、撮像制御部110から受信した表示レート情報や撮像モード情報に応じてフレームメモリ105に転送して、記憶させる回路である。フレーム制御部104はまた、フレーム画像のうち表示レートに対応する画像(以下、「表示レート画像」という。)については、フレームメモリ105に転送するだけでなく、画像処理部108にも転送する。
【0016】
なお、図5の高速レート撮像モード502で撮像を行っている場合、1/120秒間隔で撮像された高速レート画像は、順にフレームメモリ105に転送される。また、高速レート画像のうちa、a’、a’’及びa’’’のフレーム画像は、表示レート画像として画像処理部108に転送される。
【0017】
フレームメモリ105は、フレーム制御部104から転送されたフレーム画像を記憶する記憶媒体である。フレーム間差分検出部106は、フレームメモリ105に記憶されている複数のフレーム画像について、フレーム間の動き量、色、輝度情報などの差分を検出して、差分情報を生成する。そして、差分が検出されたフレーム画像については、フレームメモリ105に記憶された該フレーム画像を画像処理部108へ送信する。このフレーム画像は、記録部113に静止画記録されることとなる。また、表示レート画像にアトリビュート情報を付加するために、アトリビュート生成部107に検出した差分情報や、差分検出の際に併せて取得されたフレームの動き量や、オブジェクト情報などを送信する。
【0018】
アトリビュート生成部107は、フレーム間差分検出部106から受信した差分情報等に応じて、アトリビュート情報を生成し、ネットワーク制御部111に送信する回路である。ここでアトリビュート情報とは、フレーム間差分として検出された差分情報の属性を示す情報であって、例えば、動き量、動き方向、色、輝度、オブジェクト内容、オブジェクト位置などが含まれる。本実施形態では、このアトリビュート情報を参照して、低速フレーム画像のフレーム間でオブジェクトなどが検出されたか否かを確認することができる。もし、該オブジェクトの検出が確認されれば、表示装置115側で、高速レート画像を参照することができる。
【0019】
画像処理部108は、入力されたフレーム画像を現像処理し、幾何変換やノイズ低減処理などの画像処理を行う回路である。処理後のフレーム画像は圧縮処理部109へ送信される。圧縮処理部109は、画像処理部108で処理されたフレーム画像に、MPEGやMotionJPEG、JPEGなどの方式に従った圧縮処理を施す回路である。処理後のフレーム画像はネットワーク制御部111に転送される。また、撮像制御部110から、表示レート情報及び撮像モード情報に基づき、記録部113に記録すべき高速レート画像をJPEG方式で圧縮処理して、ネットワーク制御部111に転送する。
【0020】
撮像制御部110は、ネットワーク制御部111から受信した表示装置115の表示レート情報や撮像モード情報を、素子制御部103、フレーム制御部104、画像処理部108及び画像圧縮部109に伝達する。撮像制御部110は、CPUなどの処理装置によって構成される。ネットワーク制御部111は、ネットワーク入出力部112から受信した表示装置115の表示レート情報や撮像モード情報を撮像制御部110に送信する。ネットワーク制御部111は、CPUなどの処理装置を有する。また、圧縮処理部109で圧縮されたフレーム画像をネットワーク入出力部112へ送信する。その際、アトリビュート生成部107でアトリビュート情報が生成されている場合は、当該アトリビュート情報を送信データに付加する。また、圧縮処理部109から得られた高速レート画像を記録部113に転送して、記録させる。
【0021】
ネットワーク入出力部112は、ネットワーク114を経由して表示装置115と接続する回路である。また、ネットワーク114を経由して表示装置115からの映像データの転送要求や記録部113への記録要求を受信する。ネットワーク制御部111から受信した映像データはネットワーク114を経由して表示装置115へ転送される。
【0022】
記録部113は、表示装置115からフレーム画像の記録要求があった場合は表示レート画像のグループを動画像データとして記録する不揮発性のメモリを有する。また、通常の表示レート(例えば、30fps)では撮像できないオブジェクトが高速レート画像で検出された場合は、オブジェクトを含む高速レート画像を静止画として記録部113へ記録する。ネットワーク114は、例えば、インターネットやLANなどで構成される。撮像装置101は、ネットワーク114を介して表示装置115と接続される。
【0023】
表示装置115は、情報処理装置であって、本実施の形態においてはパーソナル・コンピュータ(PC)で構成することができる。但し、PCに限らず、単なるディスプレイや、携帯型の情報端末(PDAや携帯電話)等で構成されてもよい。
【0024】
ここで、図14を参照して、表示装置115のハードウェア構成の一例を説明する。図14において、CPU1401は、HD(ハードディスク)1403に格納されているOS、アプリケーションプログラム等を実行し、RAM1402にプログラムの実行に必要な情報、ファイル等を一時的に格納する制御を行う。RAM1402は、CPU1401の主メモリ、ワークエリア等として機能する。HD1403は、アプリケーションプログラム、ドライバプログラム、OS、制御プログラム、本実施形態に対応する処理を実行するための処理プログラム等を格納している。
【0025】
ディスプレイ1404は、キーボード1409から入力したコマンドや、外部(撮像装置101を含む)から取得した情報等を表示するための表示手段である。ネットワークインターフェイス(以下、I/Fという)1405は、ネットワーク114に接続するための通信インターフェイスである。ROM1406には、基本I/Oプログラム等のプログラムを記憶する。
【0026】
外部記憶ドライブ1407は、メディア1408に記憶されたプログラム等を本コンピュータシステムにロードすることができる。記録媒体としてのメディア1408は、所定のプログラムおよび関連データを格納する。キーボード1409は、表示装置115の操作者が、指示入力を行うためのユーザインタフェースである。システムバス1410は、表示装置115内のデータの流れを司るものである。
【0027】
本実施形態では、以上の構成において、撮像素子+AFE102で撮像されたフレーム画像は、フレーム制御部104からフレームメモリ105と画像処理部108に与えられる。ここで、フレームメモリ105では、フレーム間差分検出部106によりフレーム間差分検出が行われ、差分が検出されたフレームは画像処理部108へ転送される。画像処理部108では、フレーム制御部104及びフレームメモリ105から転送されたフレーム画像の現像などの画像処理が行われ、圧縮処理部109で圧縮される。圧縮処理後のフレーム画像のうち、表示レートに対応するデータは、ネットワーク入出力部112からネットワーク114を通って、表示装置115へ送信される。また、差分検出に係るフレーム画像は、記録部113に記録される。
【0028】
ネットワーク制御部111では、ネットワーク入出力部112から受信した表示装置115からの撮像装置101に対する要求が判断され、処理情報が撮像制御部110に対して伝えられる。なお、これらの処理は基本的にネットワーク制御部111内のCPU上で動作するソフトウエアによって処理される。
【0029】
次に、図2を参照して、撮像装置101に含まれるフレーム間差分検出部106及びアトリビュート生成部107の構成及び動作の一例を説明する。図2は、本実施形態に対応するフレーム間差分検出部106及びアトリビュート生成部107の構成の一例を示す図である。
【0030】
図2において、フレーム間差分検出部106は、好適には、フレーム間比較部201とフレーム送信要求部202とを備えている。フレーム間比較部201は、動き量検出部203とオブジェクト認識部204とを含む。また、動き量検出部203の他に、色差検出部、輝度差検出部などを含んでいてもよい。
【0031】
フレーム間比較部201は、フレームメモリ105に記憶されているフレーム画像中の表示レート画像と高速レート画像とを比較し、動き量を計算する。動き量検出部203は、例えば比較されるそれぞれのフレーム画像を所定の画素サイズ(例えば、64画素×64画素)のブロックに分割し、ブロック毎の比較を行って、類似するブロックを探索する。そして、ブロック間の誤差が最も小さいものに基づいて、動き量を表す動きベクトルを生成する。動きベクトルが生成され、動き量が検出された場合には、その旨をフレーム送信要求部に通知する。オブジェクト認識部204は、ブロック間の差分情報より、オブジェクトとして認識が可能な領域を特定したり、与えられたLUTを参照してフレーム内のオブジェクトを検出したりする。これにより、フレーム画像内からオブジェクト抽出を行う。
【0032】
また、フレーム間比較部201からは、動き量検出部203において生成された動きベクトルと、オブジェクト認識部204により抽出されたオブジェクトの情報が、差分情報としてアトリビュート生成部107へ送信される。
【0033】
フレーム送信要求部202は、表示レート画像と高速レート画像との間で差分が検出された場合に、フレームメモリ105に記憶されている該高速レート画像を画像処理部108に送信する要求を、フレームメモリ105に対して送信する。
【0034】
次に、アトリビュート生成部107は、好適には、差分情報取得部205、アトリビュート情報生成部206及びアトリビュート情報テーブル207を備える。
【0035】
差分情報取得部205は、動きベクトル及びオブジェクトの情報といった差分情報をフレーム間比較部201から取得する。この差分情報は、アトリビュート情報生成部206に転送され、差分情報に対応するアトリビュート情報が、アトリビュート情報テーブル207を参照して生成される。アトリビュート情報生成部206で生成されたアトリビュート情報は、ネットワーク制御部111に転送される。
【0036】
アトリビュート情報テーブル207は、差分情報に含まれる動きベクトルやオブジェクト情報から、アトリビュート情報を生成するための情報が登録されている。例えば、オブジェクトとして検出された領域が人間の「顔」を表しているか否かを判定するための「顔」のテンプレートが登録されている。従って、アトリビュート情報生成部206は、このテンプレートを利用して、検出されたオブジェクトが「顔」であるか否かをパターンマッチングにより判定することができる。そして、「顔」と判定できた場合には、アトリビュート情報に「顔」に関する情報を含めることができる。
【0037】
以上の構成に基づいて、本実施形態に対応する画像処理システムは、高速レート撮影が可能なネットワークカメラである撮像装置101とネットワークに接続可能な表示装置115とで構成される。
【0038】
次に、図3及び図4を参照して、本実施形態の画像処理システムにおける処理の流れを説明する。図3は、本実施形態に対応する表示装置115側の動作の一例を示すフローチャートである。図3に示す処理は、ROM1406から読み出されたプログラムに基づいてCPU1401が実行する。また、図4は、本実施形態に対応する撮像装置101側の動作の一例を示すフローチャートである。
【0039】
まず、表示装置115側において、ステップS301では、撮像装置101に対し、CPU1401は、ネットワーク114を介してネットワーク接続の要求を行う。これに対し、撮像装置101は、ステップS401において表示装置115からの接続要求を受信すると、ステップS402において、表示装置115とネットワーク114を介して接続する。
【0040】
次に、表示装置115側のCPU1401、ステップS302において撮像装置101とのネットワーク接続を確認すると、ステップS303において表示装置115の表示レート情報を撮像装置101へ送信する。撮像装置101側では、ステップS403において表示装置115の表示レート情報を受信すると、ステップS404において、ネットワーク入出力部112は、撮像装置101の撮像準備完了信号を表示装置115に送信する。
【0041】
表示装置115は、ステップS304において撮像装置101の撮像準備完了信号を受信する。そして、CPU1401は、ステップS305において図8aに示すような撮像モード選択画面801をディスプレイ1404に表示させ、ステップS306においてユーザによる撮像モードの選択を受け付ける。
【0042】
図8aは、本実施形態における図1の構成における表示装置115において、撮像モード選択を行うための表示例である。図8aにおいて、画面801には、撮影モード選択欄802が表示され、低速レート撮像モード501を選択するための選択ボタン803と高速レート撮像モード502を選択するための選択ボタン804とが表示されている。ここで、低速レート撮像モードは、表示レートと同じ撮像レートであり一般的なネットワークカメラと同様に動作する。本実施形態においては、高速レート撮像モード502が選択される場合を説明する。従って、図8aの画面801では選択ボタン804の選択を受け付けることとなる。
【0043】
ステップS306で、高速レート撮像モード502の選択を受け付けると、ステップS307に移行する。ステップS307では、CPU1401は、撮像装置101に対し、受け付けた撮像モードに対応する撮像モード情報を送信する。次に、ステップS308において、CPU1401は、表示部に撮像データ要求を選択するための画面をディスプレイ1404に表示させる。そして、ステップS309で選択を受け付ける。このときディスプレイ1404に表示される画面の一例は、図8bに示すようになる。
【0044】
図8bは、撮像データ要求選択画面の一例を示す図である。画面811では、撮像装置101において撮像して得られたフレーム画像に関する要求を選択することができる。まず、フレーム画像を撮像装置101内の記録部113に記録しておく(812)要求が可能である。これは、撮像して得られたフレーム画像を一旦は記録部113に保存しておき、後で再生する場合に利用される。
【0045】
また、ユーザは、フレーム画像を撮像装置101内の記録部113に記録しながら、表示装置115に表示させる(813)要求が可能である。この場合、ユーザは、撮像して得られたフレーム画像を記録部113に保存しながら、同時に表示装置115で撮像された内容をリアルタイムに確認することができる。更に、ユーザは、撮像装置101内の記録部113に記録された撮像データを表示装置115に読み出して表示させる(814)要求が可能である。この場合、記録部113に記録された撮像データを、確認等のために表示装置115に表示させることができる。
【0046】
本実施形態では、表示及び記録を同時に行うモード(813)が選択されたものとして、説明を続ける。ステップS309で画面811を利用して受け付けた撮像データ要求を、ステップS310で撮像装置101へ送信する。
【0047】
一方の撮像装置101は、ステップS405において表示装置115から撮像モード情報を受信し、ステップS406において、撮像データ要求を受信する。
【0048】
以下、撮像装置101内において撮像データを表示装置115へ送信するまでの動作を、図6を併せて参照しながら説明する。図6は、本実施形態に対応する処理の流れを示すデータフロー図である。
【0049】
撮像装置101は、ステップS407において、撮像素子+AFE102による撮像動作を開始する。撮像素子+AFE102は、フレーム制御部104から与えられた撮像モード情報に基づき、フレームレートを決定し、得られたフレーム画像をフレーム制御部104へ出力する。本実施形態では、高速レート撮像モード502が設定されているので、120fpsで撮像が行われる。図6のフロー601では、撮像素子+AFE102が、フレーム画像a〜d、a’〜d’及びa’’〜d’’を出力している。なお、図6では、簡単のためにフレーム数を簡略化して記載している。
【0050】
このようにして得られたフレーム画像につき、フレーム制御部104は、撮像データ要求に基づき、表示レート画像を画像処理部108に転送すると共に、高速レート画像をフレームメモリ105に転送する。このとき、画像処理部108には、表示レート画像であるa、a’、a’’及びa’’’のみが転送される。一方、フレームメモリ105には、図6のフロー602に示すように、a〜d、a’〜d’及びa’’〜d’’が転送される。
【0051】
次に、ステップS408では、フレームメモリ105に格納されている表示レート画像と高速レート画像とを用いて、フレーム間差分検出部106がフレーム間差分検出を行う。図6のフロー603では、表示レート画像であるaとb〜d、a’とb’〜d’、及び、a’’とb’’〜d’’がそれぞれ比較される。ここで動きベクトルやオブジェクトの情報といった差分情報が生成された場合には(ステップS409において「YES」)、ステップS410においてアトリビュート生成部107にてアトリビュート情報が生成され、ステップS411に移行する。フロー603では、高速レート画像cについて表示レート画像aとの差分情報が生成された場合を示しており、フロー604にてアトリビュート生成部107にて、アトリビュート情報が生成される。なお、差分情報が生成されたフレーム画像は、フレームメモリ105から画像処理部108に送信される。図6の場合、高速レート画像cについて差分情報が生成されたので、フレーム画像cがフレームメモリ105から画像処理部108に転送される。もし、差分情報が生成されない場合には(ステップS409において「NO」)、そのままステップS411に移行する。
【0052】
ステップS411では、画像処理部108及び圧縮処理部109により撮像データが生成される。この撮像データは、図6のフロー605に示すように、表示レート画像にアトリビュート情報を添付する形(a’)で生成され、アトリビュート情報がない場合には、表示レート画像のみ(a及びa’’)で生成される。なお、図6では、差分が検出された直後の表示レート画像にアトリビュート情報を添付しているが、これに限らず、検出に係る表示レート画像に添付しても良い。また、差分情報が生成された場合には、併せて該差分情報に関連する高速レート画像の静止画像データが生成される。図6のフロー606では、高速レート画像cについて静止画像データが生成されている。生成された撮像データと静止画像データとは、ネットワーク制御部111に送信される。
【0053】
ここで、図7を参照して、アトリビュート情報が生成される場合をより具体的に説明する。
【0054】
701は、表示装置115の表示レートに対応した撮像例を示している。ここでの表示レートは30fpsであり、低レート撮像モード501における撮像レートと同一である。711は、1フレーム目を示しているが、フレーム711には、オブジェクト720が表示されている。このオブジェクト720は、表示レートにおける次フレームであるフレーム712では画面内に存在していない。このことは、フレーム711と712との間に、オブジェクト720が移動してしまったことを意味している。
【0055】
702は、高レート撮像モード502における撮像例を示している。ここでの撮像レートは120fpsである。従って、表示レートなどにおける1フレーム目であるフレーム713と次フレームである717との間に、3枚のフレーム画像714〜716が撮像可能となる。この場合、1フレーム目のフレーム713で検出されたオブジェクト720は、フレーム714及び715において追尾され、オブジェクトの移動方向を把握することが可能となる。
【0056】
702の場合、表示レート画像であるフレーム713とフレーム714及び715との差分情報を生成することができ、フレーム714と715を静止画像データとして記録部113に記録しておく。差分情報に基づいて生成されるアトリビュート情報は、表示レート画像であるフレーム713(又は717)に付加される。このアトリビュート情報に基づけば、記録部113から当該静止画像データを読み出して、表示装置115のディスプレイ114に表示させて、詳細を把握することが可能となる。
【0057】
ここで図4の説明に戻ると、本実施形態では、撮像データ要求として表示及び記録が要求されている。そこで、まず、ステップS412では、生成された撮像データを、ネットワーク制御部111がネットワーク入出力部112及びネットワーク114を介して表示器115に送信する。即ち、図6のフロー607に示すように、表示レート画像に対応する撮像データ(a、a’及びa’’)が、表示器115へ送信される。
【0058】
続いて、ステップS413では、ネットワーク制御部111が撮像データと、静止画像データが存在する場合には当該静止画像データとを、記録部113に格納する。即ち、図6のフロー608に示すように、撮像データ(a、a’及びa’’)と静止画像データ(c)が、記録部113に格納される。その後、ステップS407に戻って、フレーム画像の撮像を行い、以上の処理を撮像停止命令を受けるまで繰り返す。
【0059】
一方の表示装置115側では、ステップS311において撮像装置101から送信された撮像データを受信し、CPU1401は、ステップS312において、撮像データをディスプレイ1404に表示させる。また、ステップS313では、CPU1401は、撮像データにアトリビュート情報が添付されているか否かを判定する。もしアトリビュート情報が添付されている場合には(ステップS313において「YES」)、ステップS314に移行する。一方、アトリビュート情報が添付されていない場合には(ステップS313において「NO」)、ステップS311に戻って、処理を継続する。
【0060】
ステップS314では、CPU1401は、撮像データに添付されているアトリビュート情報を利用した処理を実行する。ここで実行される処理としては、例えば、以下のような処理が考えられる。まず、ディスプレイ1404において撮像データを再生する場合に、CPU1401は、アトリビュート情報が含まれている撮像データの前後についてスロー再生を行う。さらに、CPU1401は、記録部113に格納されている静止画像データを併せて表示させる。また、差分情報を表示させても良い。
【0061】
上記では、撮像データ要求で記録及び表示が要求された場合を記載した。これに対し、記録のみが要求された場合には、上記の処理において撮像データのネットワーク入出力部112からネットワーク114を介して表示装置115への送信処理が省略される。また、表示のみが要求された場合には、上記において撮像データの生成及び記録処理を省略し、記録部113に既に記録されている撮像データをネットワーク入出力部112からネットワーク114を介して表示装置115へ送信する。
【0062】
以上のような実施の形態において、表示レートより高速な撮像レートにおいて撮像を行い、得られた高速レート画像を用いてフレーム間比較を行い、差分情報を検出することができる。この差分情報は、撮像領域内で変化するオブジェクトの存在を示すものであって、通常の表示レートでは補足できない速度で変化する場合であっても、検出することができる。これにより、表示レート画像からでは知ることができないオブジェクトの検知及び確認が可能となる。また、差分情報からアトリビュート情報を生成し、表示レート画像に付加して提供することで、表示装置側でアトリビュートデータを利用した通知、表示、再生方法など様々なアプリケーションが利用可能となる。
【0063】
(第2の実施形態)
第1の実施の形態では、高速レート撮像モード502で撮像を行い、表示装置115側で表示を行う場合、表示レートが撮像レートよりも低い場合に、高速レート画像をそのまま表示レート画像として用いた。即ち、表示レートが30fpsで、撮像レートが120fpsの場合でも、1/120秒で120枚撮像されたフレーム画像のうちから30枚を選択して表示レート画像として表示していた。これに対し、本実施形態では、電子シャッタ速度の設定を可能とし、設定された電子シャッタ速度に応じて、表示レート画像の生成方法を異ならせる点に特徴を有する。
【0064】
図9を参照して、本実施形態に対応するフレーム制御部104の構成の一例を説明する。図9は、本実施形態におけるフレーム制御部104の内部構成の一例を示す図である。フレーム制御部104は、電子シャッタ速度判断部901及びフレームレート判断部902からなる。
【0065】
まず、電子シャッタ速度判断部901は、画像処理部108に設定されている電子シャッタ速度情報を撮像制御部110及びフレームレート判断部902に伝達する。撮像制御部110は、通知された電子シャッタ速度情報に従い、画像処理部108や圧縮処理部109を制御する。
【0066】
この電子シャッタ速度情報は、撮像レートに対応する情報であって、表示装置115から設定可能である。即ち、電子シャッタ速度が1/120秒であれば、毎秒120枚のフレーム画像が撮像されることとなり、フレームレートは120fpsとなる。一方、電子シャッタ速度が1/30秒であれば、毎秒30枚のフレーム画像が撮像されることとなり、フレームレートは120fpsとなる。
【0067】
但し、本実施形態では、ここで設定される電子シャッタ速度にかかわらず、予め設定された所定の電子シャッタ速度で撮像素子+AFE102における撮像を行うこととする。例えば、撮像素子+AFE102は、デフォルトで1/120秒の電子シャッタ速度で撮像を行うことができる。このデフォルト値は、任意に設定可能であるが、少なくとも表示レートよりも高いフレームレートに対応する値に設定されるべきである。
【0068】
次に、フレームレート判断部902は、撮像素子+AFE102からフレーム制御部104に転送されるフレーム画像に基づいてフレームレートを判断する。ここでのフレームレートは、上記予め設定された電子シャッタ速度(1/120秒)に対応する120fpsとなる。また、判定されたフレームレートと、電子シャッタ速度判断部901から通知された電子シャッタ速度とに基づいて、表示レート画像を生成するために画像処理部108に転送するフレーム画像を決定する。表示レート画像を生成するために用いられることとなったフレーム画像は、画像処理部108へ転送される。なお、撮像素子+AFE102から得られた全てのフレーム画像がフレームメモリ105に転送され、差分検出が行われることは、第1の実施形態と同様である。
【0069】
次に、図10を参照して、表示装置115から設定された電子シャッタ速度に応じて、表示レート画像を生成する処理を説明する。図10は、本実施形態に対応する表示レート画像の生成処理を説明するための図である。
【0070】
まず、1001は、表示装置115から設定された電子シャッタ速度が、撮像素子+AFE102に予め設定された電子シャッタ速度と一致する場合を示している。この場合、表示レート画像としては、撮像素子+AFE102により得られた高速レート画像をそのまま用いることができる。従って、表示装置115では、高速レート画像(a)がそのまま表示出力される。
【0071】
一方、1002は、表示装置115から設定された電子シャッタ速度が、撮像素子+AFE102に予め設定された電子シャッタ速度と一致しない場合を示している。図10では、表示装置115から設定された電子シャッタ速度が1/30秒の場合を一例として記載している。この場合、表示装置115から求められている電子シャッタ速度は、撮像素子+AFE102が実際に撮像を行っている速度(1/120秒)の4倍である。この場合は、4枚分の高速レート画像を合成して、1枚分の表示レート画像を生成する。図10では、a’〜d’の画像を合成して、一枚のa’が生成される例を示している。この合成処理は、撮像制御部110の制御下において画像処理部108において行われる。なお、このときの画像合成は、公知の画像処理技術を利用することができ、例えば単純に画素値を足しあわせても良いし、平均値をとっても良い。
【0072】
以上のように、本実施形態では、表示装置115側から、表示レート画像の生成処理に関する設定が可能となる。具体的に、電子シャッタ速度を設定して、設定された電子シャッタ速度と実際に撮像を行っている電子シャッタ速度とに基づいて、高速レート撮像モードで得られた画像を処理し、表示レート画像を生成することができる。これにより、第1の実施形態における効果に追加して、表示レート画像の画質を向上させることができる。
【0073】
(第3の実施形態)
以上に説明した第1、2の実施の形態では、表示レートよりも高速なレートで撮像を行い、得られた高速レート画像から差分情報を検出して、表示レート画像では確認することができないオブジェクト検出を行った。また、表示装置115側では、表示レート画像をディスプレイ1404に表示させながら、アトリビュート情報の有無に応じて、高速レート画像を更に表示させて、検出されたオブジェクトの詳細を確認することが可能となっている。本実施形態では、差分情報が検出された高速レート画像からオブジェクト部分を切り出して、記録・表示することを可能にする点に特徴がある。
【0074】
以下、発明の第3の実施形態について詳細に説明する。図11は、本発明の第3の実施形態によるネットワークカメラを想定した撮像装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【0075】
図11に示すシステムの構成は、図1に示した構成とほぼ同様であるが、切り出し処理部1101を更に備える点で相違する。なお、図11と図1とで共通する構成要素には同一の参照番号を付し、ここでは、簡単のために本実施形態に特有の処理について説明し、第1の実施形態と同様の処理については適宜省略することとする。
【0076】
図11において、フレーム制御部104は、フレームメモリ105に出力した高速レート画像のうち、フレーム間差分検出部で差分情報が生成されたフレーム画像を、本実施形態では切り出し処理部1101へ転送する。また、フレーム間差分検出部106は、生成した差分情報をアトリビュート生成部107と共に、切り出し処理部1101へ送信する。
【0077】
切り出し処理部1101は、差分情報が生成されたフレーム画像のデータをフレームメモリ105から、差分情報をフレーム間差分検出部106から受信する。切り出し処理部1107は、受信したフレーム画像の中で差分情報が示すオブジェクトを含む最小画像領域を切り出してオブジェクト画像を抽出し、画像処理部1109へ送信する。画像処理部108は、切り出し処理部1101から受信したオブジェクト画像について所定の画像処理を行って、圧縮処理部109へ転送する。圧縮処理部109では、オブジェクト画像を第1の実施形態における高速レート画像と同様に処理する。
【0078】
次に、図12を参照して、本実施形態に対応する表示装置115側での処理を説明する。図12は、本実施形態に対応する表示装置115における表示処理の一例を示すフローチャートである。この処理は、第1の実施形態におけるステップS314に対応する処理として行われ、HD1403に格納された対応する処理プログラムをRAM1402に読み出し、CPU1401が実行することで実現される。
【0079】
図12において、ステップS1201では、CPU1401は、撮像データに付加されたアトリビュート情報に対応するオブジェクトの静止画像データを受信したか否かを判定する。もし、受信していない場合には(ステップS1201で「NO」)、ステップS1202に移行する。一方、既に受信している場合には(ステップS1201で「YES」)、ステップS1204へ移行する。
【0080】
ステップS1202では、CPU1401は、検出されたオブジェクトに対応する静止画像データの送信を撮像装置101に要求する。ステップS1203では、要求に応じて送信された静止画像データを撮像装置101から受信する。
【0081】
ステップS1204では、CPU1401は、撮像データ(表示レート画像に対応)に対し、フレームレートの異なる静止画像データを合成する。この合成処理は、具体的には以下のようにして行う。まず、静止画像データは、高速レート画像からオブジェクト領域を切り出したオブジェクト画像であるため、単体では表示画像として利用できない。そこで、背景画像として直前の撮像データを利用する。まず、CPU1401は、撮像装置101から得られたオブジェクト画像の個数分だけ撮像データをコピーする。そして、アトリビュート情報に含まれる動きベクトルやオブジェクトの表示位置に基づき、コピーされた撮像データにおけるオブジェクト表示位置を決定する。表示位置が決定されるとオブジェクト画像をコピーされた撮像データに合成する。これにより合成処理を実行することができる。
【0082】
ステップS1205では、CPU1401は、合成処理により生成された画像データを、ディスプレイ1404に表示させる。なお、撮像データは例えば30fpsでの再生のためのデータであるのに対し、静止画像データは、120fpsで撮像された高速レート画像から抽出されたオブジェクト画像である。一方で、ディスプレイ1404における表示は、30fpsの表示レートを保って行われる。従って、合成処理により生成された画像データは、所定の撮像データの間に挿入されて表示されることとなる。よって、再生形態はスロー再生に近いものとなる。
【0083】
このときの表示形態を図13を参照して説明する。図13において、1301はディスプレイ1404に表示における表示画面を表す。1302は、オブジェクト画像1303乃至1305が合成された撮像データ(表示レート画像)を示している。オブジェクト画像1303乃至1305は、撮像データのフレーム間に検出されたオブジェクト画像を示す。ここでは、矢印1306の方向にオブジェクトが移動する場合が示されている。
【0084】
このように本実施形態によれば、差分情報を検出した高速レート画像の中からオブジェクト部分を切り出して記録・表示することが可能となる。より詳細には、表示装置115側においてスロー再生を行って、オブジェクトの動きを確認したり、オブジェクトのみを別画面で表示したりすることが可能となる。
【0085】
[その他の実施形態]
なお、本発明は、複数の機器(例えばホストコンピュータ、インタフェイス機器、リーダ、プリンタなど)から構成されるシステムに適用しても、一つの機器からなる装置(例えば、複写機、ファクシミリ装置など)に適用してもよい。
【0086】
また、本発明の目的は、前述した機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システムに供給し、そのシステムがプログラムコードを読み出し実行することによっても達成される。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現し、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成する。また、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているオペレーティングシステム(OS)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した機能が実現される場合も含まれる。
【0087】
さらに、以下の形態で実現しても構わない。すなわち、記憶媒体から読み出されたプログラムコードを、コンピュータに挿入された機能拡張カードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込む。そして、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行って、前述した機能が実現される場合も含まれる。
【0088】
本発明を上記記憶媒体に適用する場合、その記憶媒体には、先に説明したフローチャートに対応するプログラムコードが格納されることになる。
【図面の簡単な説明】
【0089】
【図1】本発明の第1の実施形態に対応する撮像装置101のハードウェア構成の一例を示す図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に対応する撮像装置101内のフレーム間差分検出部106及びアトリビュート生成部107の内部構成の一例を示す図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に対応する表示装置115における処理の一例を示すフローチャートである。
【図4】本発明の第1の実施形態に対応する撮像装置101における処理の一例を示すフローチャートである。
【図5】本発明の第1の実施形態に対応する撮像モードを説明するための図である。
【図6】本発明の第1の実施形態に対応する処理の流れを示すデータフロー図である。
【図7】本発明の第1の実施形態に対応するアトリビュート情報の生成を説明するための図である。
【図8a】本発明の第1の実施形態に対応する表示装置115において、撮像モード選択を行うための表示例を示す図である。
【図8b】本発明の第1の実施形態に対応する表示装置115において、撮像データ要求選択を行うための表示例を示す図である。
【図9】本発明の第2の実施形態に対応するフレーム制御部104の内部構成の一例を示す図である。
【図10】本発明の第2の実施形態に対応する表示レート画像の生成処理を説明するための図である。
【図11】本発明の第3の実施形態による撮像装置101のハードウェア構成の一例を示す図である。
【図12】本発明の第3の実施形態に対応する表示装置115における表示処理の一例を示すフローチャートである。
【図13】本発明の第3の実施形態に対応する表示装置115のディスプレイ1404における表示形態の一例を示す図である。
【図14】本発明の実施形態に対応する表示装置115のハードウェア構成の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0090】
101 撮像装置
102 撮像素子+AFE
103 素子制御部
104 フレーム制御部
105 フレームメモリ
106 フレーム間差分検出部
107 アトリビュート生成部
108 画像処理部
109 圧縮処理部
110 撮像制御部
111 ネットワーク制御部
112 ネットワーク入出力部
113 記録部
114 ネットワーク
115 表示装置(PC)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置と接続可能な画像処理装置であって、
前記情報処理装置における画像の表示レートよりも高いレートにて被写体を撮像して複数のフレーム画像を生成する撮像手段と、
前記複数のフレーム画像のうち、前記表示レートに対応する第1のフレーム画像と、該第1のフレーム画像以外の第2のフレーム画像との差分を検出する検出手段と、
前記検出手段により検出された前記差分に関する属性情報を生成する属性情報生成手段と、
前記第1のフレーム画像と、前記差分の検出された前記第2のフレーム画像とを画像処理する画像処理手段と、
前記第1のフレーム画像を前記属性情報と共に前記情報処理装置に送信する送信手段と、
少なくとも前記第2のフレーム画像を記録する記録手段と
を備えることを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記情報処理装置から、前記第2のフレーム画像の送信要求を受け付けた場合に、
前記送信手段が、前記記録手段に記録された前記第2のフレーム画像を前記情報処理装置へ送信することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記撮像手段が、第1の電子シャッター速度で前記被写体を撮像し前記複数のフレーム画像を生成し、
前記情報処理装置から、前記撮像手段における第2の電子シャッター速度の設定を受け付けた場合に、
前記画像処理手段は、前記第1の電子シャッター速度と前記第2の電子シャッター速度とに基づき、前記複数のフレーム画像を用いて前記第1のフレーム画像を生成することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記検出手段により検出された前記差分に基づき、前記第2のフレーム画像よりオブジェクト画像を抽出するオブジェクト抽出手段と、
前記画像処理手段は、前記差分の検出された前記第2のフレーム画像として前記オブジェクト画像を処理することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の画像処理装置。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれかに記載の画像処理装置と接続可能な情報処理装置であって、
前記画像処理装置から、前記第1のフレーム画像を前記属性情報と共に受信する受信手段と、
前記第1のフレーム画像を表示する表示手段と、
前記属性情報に基づき、前記第2のフレーム画像の送信を要求する要求手段と
を備え、
前記表示手段は、前記受信手段で受信した前記第2のフレーム画像を更に表示することを特徴とする情報処理装置。
【請求項6】
前記第2のフレーム画像が、前記オブジェクト画像である場合に、
前記表示手段は、前記第1のフレーム画像と前記オブジェクト画像とを用いて、表示を行うことを特徴とする請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
情報処理装置と接続可能な画像処理装置の制御方法であって、
前記情報処理装置における画像の表示レートよりも高いレートにて撮像手段により被写体を撮像して複数のフレーム画像を生成する撮像工程と、
前記複数のフレーム画像のうち、前記表示レートに対応する第1のフレーム画像と、該第1のフレーム画像以外の第2のフレーム画像との差分を検出する検出工程と、
前記検出工程において検出された前記差分に関する属性情報を生成する属性情報生成工程と、
前記第1のフレーム画像と、前記差分の検出された前記第2のフレーム画像とを画像処理する画像処理工程と、
前記第1のフレーム画像を前記属性情報と共に前記情報処理装置に送信する第1の送信工程と、
少なくとも前記第2のフレーム画像を記録手段に記録する記録工程と
を備えることを特徴とする画像処理装置の制御方法。
【請求項8】
前記情報処理装置から、前記第2のフレーム画像の送信要求を受け付ける第1の受付工程と、
前記記録手段に記録された前記第2のフレーム画像を前記情報処理装置へ送信する第2の送信工程と
を更に備えることを特徴とする請求項7に記載の画像処理装置の制御方法。
【請求項9】
前記撮像手段が、第1の電子シャッター速度で前記被写体を撮像し前記複数のフレーム画像を生成している場合に、
前記情報処理装置から、前記撮像手段における第2の電子シャッター速度の設定を受け付ける第2の受付工程と、
前記第1の電子シャッター速度と前記第2の電子シャッター速度とに基づき、前記複数のフレーム画像を用いて前記第1のフレーム画像を生成する生成工程と
を更に備えることを特徴とする請求項7又は8に記載の画像処理装置の制御方法。
【請求項10】
前記検出工程において検出された前記差分に基づき、前記第2のフレーム画像よりオブジェクト画像を抽出するオブジェクト抽出工程を更に備え、
前記画像処理工程では、前記差分の検出された前記第2のフレーム画像として前記オブジェクト画像が処理されることを特徴とする請求項7乃至9のいずれかに記載の画像処理装置の制御方法。
【請求項11】
請求項7乃至10のいずれかに記載の画像処理装置と接続可能な情報処理装置の制御方法であって、
前記画像処理装置から、前記第1のフレーム画像を前記属性情報と共に受信する受信工程と、
前記第1のフレーム画像を表示手段に表示する第1の表示工程と、
前記属性情報に基づき、前記第2のフレーム画像の送信を要求する要求工程と、
前記要求に応じて受信した前記第2のフレーム画像を前記表示手段に表示する第2の表示工程と
を備えることを特徴とする情報処理装置の制御方法。
【請求項12】
前記第2のフレーム画像が、前記オブジェクト画像である場合に、
前記第2の表示工程では、前記第1のフレーム画像と前記オブジェクト画像とを用いて、表示が行われることを特徴とする請求項11に記載の情報処理装置の制御方法。
【請求項13】
コンピュータを、請求項1乃至7のいずれかに記載の装置として機能させるためのコンピュータプログラム。
【請求項14】
請求項13に記載のコンピュータプログラムを記憶したコンピュータで読み取り可能な記憶媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8a】
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【図8b】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2008−22081(P2008−22081A)
【公開日】平成20年1月31日(2008.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−189809(P2006−189809)
【出願日】平成18年7月10日(2006.7.10)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】