説明

画像処理装置、画像処理システム、プログラム

【課題】複数の頁分の画像が面付けされた画像情報を、本構成を有しない場合に比べて、簡単な手順で分割する。
【解決手段】プルーフ印刷のための画像データを、積極的に生成せず、印刷用紙へ印刷する複数頁の画像が面付けされた面付画像情報(面付けされた画像情報)を分割する処理を行う。分割の条件としては、印刷用紙に面付けされた縦方向及び横方向の頁数と、隣接する画像の見開き方向である。入力された情報(横方向の頁数m、縦方向の頁数n、見開き方向「横又は縦」)に基づいて、縦横方向の分割数を演算する。見開き方向情報で指定された方向の頁数情報の1/2が当該方向の分割数Xとなり、見開き方向情報で指定されなかった方向の頁数情報が当該方向の分割数Yとなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置、画像処理システム、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、オフセット印刷機等、JIS規格でA1、A0サイズといった大型サイズの用紙に複数のページ分の画像を印刷する場合、最終画像データは、適用される記録用紙のサイズに合わせて面付けされている。
【0003】
ところで、オフセット印刷機等で印刷を実行する前に、所謂プルーフ印刷をして画像を確認することがなされている。プルーフ印刷は、JIS規格でA3サイズ以下の記録用紙に分割して印刷することが多い。
【0004】
特許文献1には、大型の印刷用紙に複数のページを割り付けて印刷するときのプルーフとして、印刷用紙よりも小サイズのプリント用紙にプリントすることが記載されている。この特許文献1では、製本処理を行う際、プリンタ側でトンボデータ(位置決めデータ)を複数種類準備しておき、各ページの位置を精度よく認識してプリントするという煩雑な処理を行っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第4042639号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、中綴じ製本用に複数の頁分の画像が面付けされたいわゆる大張りデータを小さい用紙に分割して出力して校正刷りする際、本構成を有しない場合に比べて、簡単な手順で分割して校正することができる画像処理装置、画像処理システム、プログラムを得ることが目的である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載の発明は、複数の頁を予め定められた面付け情報に基づいて、印刷用紙へ印刷する前に、画像確認用印刷として、前記印刷用紙へ印刷するために面付けされた画像情報を受付ける受付手段と、予め縦横方向が定義された前記印刷用紙上の縦横方向の頁数、並びに製本時の見開き方向を入力する入力手段と、前記入力手段により入力された頁数情報及び見開き方向情報に基づいて、分割数を演算する演算手段と、前記演算手段で演算された分割数に基づいて、受付手段で受け付けた前記全画面画像情報を分割する全画像情報分割手段とを有し、前記分割した頁を天地の情報が同じもの同士の2つの群に分類したとき、前記2つの群のうち一方の群の天地方向を反転させる画像処理装置である。
【0008】
請求項2に記載の発明は、前記請求項1記載の画像処理装置において、前記面付け情報から、綴じ幅情報、背幅情報を取得する取得手段をさらに有し、前記見開きの折り線が前記記録用紙の中央となるように、前記分割した画像情報に基づく前記記録用紙上の画像記録位置を補正する場合に、前記取得した綴じ幅情報T、背幅情報S、並びに前記記録用紙の補正方向寸法L、分割した画像情報の補正方向の寸法G、分割して記録用紙に記録する画像情報の補正方向の頁数Pとし、余白Aを(1)式に基づいて算出し、この余白Aの1/2を補正量とする画像処理装置である。
【0009】
G−(T/2)−S−2P・・・(1)
請求項3に記載の発明は、前記請求項1又は請求項2記載の画像処理装置と、前記全画像情報分割手段でに分割された画像情報毎に、前記印刷用紙よりも小さいサイズの記録用紙へ画像記録する画像記録装置と、を有する画像処理システムである。
【0010】
請求項4に記載の発明は、コンピュータを、前記請求項1又は請求項2記載の画像処理装置の制御装置として機能させるプログラムである。
【発明の効果】
【0011】
請求項1、請求項3、請求項4記載の発明によれば、複数の頁分の画像が面付けされた画像情報を、本構成を有しない場合に比べて、簡単な手順で分割することができる。
【0012】
請求項2記載の発明によれば、2頁分の画像を記録用紙の折り線を中心の対称に配置することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本実施の形態に係る画像処理装置の概略構成図である。
【図2】本実施の形態に係る画像処理装置の制御系のハード構成を示す概略図である。
【図3】UIに表示される分割要件の入力を促すための入力画面の正面図である。
【図4】本実施の形態に係る、印刷用紙上の面付け画像(面付けされた画像情報)の面付け状態を示す平面図である。
【図5】図4に示す印刷用紙の表裏面に面付けされた画像の対応図である。
【図6】本実施の形態に係る面付けされた画像情報の分割状態を示す平面図である。
【図7】本実施の形態に係る各プルーフ画像の天地方向を示す平面図である。
【図8】本実施の形態に係る印刷用紙上の画像の配置状態を示す平面図である。
【図9】本実施の形態に係るメインコントロール部におけるプルーフ印刷制御のための機能ブロック図である。
【図10】本実施の形態に係るプルーフ印刷制御ルーチンを示すフローチャートである。
【図11】変形例に係る、印刷用紙上の面付け画像(面付けされた画像情報)の面付け状態を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1には、本実施の形態に係る画像処理装置10が示されている。画像処理装置10は、記録用紙に画像を形成する画像形成装置12と、原稿画像を読み取る画像読取装置14とを備えている。なお、画像処理装置10の機能として、ファクシミリ通信機能236を備えていてもよい。
【0015】
画像処理装置10は、メインコントロール部200を備えており、画像形成装置12を制御する画像形成制御部240、画像読取装置14を制御する画像読取制御部238を総合的に制御して、画像読取装置14で読み取った原稿画像の画像データを一次的に記憶したり、読み取った画像データ、或いはネットワーク通信回線網20を介して通信等で取得した画像データに基づいて、画像形成装置12へ送出したりする。
【0016】
画像形成部12は、感光体を備え、感光体の周囲には、感光体を一様に帯電する帯電装置と、画像データに基づいて光ビームを走査する走査露光部と、前記走査露光部によって走査露光されることで形成された静電潜像を現像する画像現像部と、顕像化された感光体上の画像を記録用紙へ転写する転写部と、転写後の感光体の表面をクリーニングするクリーニング部と、が設けられている。また、記録用紙の搬送経路上には、転写後の記録用紙上の画像を定着する定着部を備えている。
【0017】
画像読取部14は、原稿を位置決めする原稿台と、原稿台に置かれた原稿の画像を走査して光を照射する走査駆動系と、走査駆動系の走査により反射又は透過する光を受光して電気信号に変換するCCD等の光電変換素子と、が設けられている。
【0018】
(メインコントロール部200)
図2は、メインコントロール部200のハード構成を示すブロック図である。
【0019】
図2に示される如く、メインコントロール部200は、CPU204、RAM206、ROM208、I/O(入出力部)210、及びこれらを接続するデータバスやコントロールバス等のバス212を有している。I/O210には、UI制御回路214を介してUI30が接続されている。また、I/O210には、ハードディスク(HDD)218が接続されている。CPU204は、ROM208やハードディスク218等に記録されているプログラムに基づいて動作し、メインコントローラ200の機能を実現する。なお、該プログラムを格納した記録媒体(CD−ROM、DVD−ROM等)を操作制御部38から該プログラムをインストールし、これに基づいてCPU204が動作することにより画像処理機能を実現してもよい。
【0020】
I/O210には、タイマ回路220、通信回線I/F222が接続されている。さらに、I/O210には、デバイス選択I/F234に接続されている。
【0021】
デバイス選択I/F234は、画像読取装置18を制御する画像読取制御装置238、画像形成装置12を制御する画像形成制御装置240の各デバイス制御系に接続されている。
【0022】
(画像分割処理)
オフセット印刷機用に予め定められた綴じ方によって、冊子を作成できるように割り付けられた大張りデータ、例えば、JIS規格のA0サイズやA1サイズの印刷用紙に割り付け(以下、「面付け」という場合がある)られた画像データの仕上がり画像の確認用として、プルーフ画像を作製することがある(プルーフ印刷)。このプルーフ画像を、A3サイズやA4サイズ等の記録用紙に画像形成できる画像形成装置で出力して確認する場合がある。
【0023】
また、本実施の形態では、複数頁の画像が面付けされた画像情報を分割してA3サイズやA4サイズ等の印刷用紙へ印刷する。分割の条件としては、印刷用紙に面付けされた縦方向及び横方向の頁数と、隣接する画像の見開き方向が必須となる。このため、印刷用紙の縦横方向を定義する必要がある。
【0024】
本実施の形態では、前記印刷用紙の長辺が左右となるようにして、当該長辺方向を「横」と定義し、短辺方向を「縦」と定義する。
【0025】
ここで、プルーフ印刷の指示があり、面付けされた画像情報を受け付けると、UI30の表示画面に、図3に示される、前記縦方向及び横方向の頁数と、見開き方向を入力するための入力画面30Aが表示されるようになっている。
【0026】
入力画面30Aは、「面付け設定を入力」等のメッセージ画像31A、「1面あたりの配置ページ数(縦、横、見開き方向)の入力を促すメッセージ画像31B、並びに、ユーザーが入力された情報が表示されるボックス画像31Cを備えている。
【0027】
メインコントロー部200のCPU204では、入力された情報(横方向の頁数m、縦方向の頁数n、見開き方向「横又は縦」)に基づいて、縦横方向の分割数を演算するようになっている。
【0028】
このとき、見開き方向情報で指定された方向の頁数情報の1/2が当該方向の分割数Xとなり、見開き方向情報で指定されなかった方向の頁数情報が当該方向の分割数Yとなる。
【0029】
図4は、印刷用紙に面付けされた画像の配置の一例が示されている。また、図5は、前記図4の印刷用紙の表裏面の各画像の配置状態をしめしたものであり、上段が印刷用紙の表面、下段が印刷用紙の裏面に割り付けられた各頁の画像である。なお、画像内に示されている白抜き数は、「頁」を表している。
【0030】
この印刷用紙を所定の折り方、綴じ方で加工することで、頁順の冊子として製本されるように、各頁が割り付けられており、図5の上段及び下段の同一丸付き数字同士が、表裏面として対応する。
【0031】
この図5では、印刷用紙の横(長辺方向)の頁数mが4、縦の頁数nが2、見開き方向が「横」となるため、見開き方向である横方向の分割数Xが2、縦方向の分割数Yが2となる(図6参照)。
【0032】
(画像反転処理)
また、本実施の形態では、図5の丸付き数字の順番に、プルーフ印刷を行うと、図7に示される如く、後半の4枚の画像の天地が反転することになる。
【0033】
そこで、本実施の形態では、プルーフ印刷用の頁を天地の情報が同じもの同士の群に分け、2つの群のうち一方の分割画像情報の天地を反転(180°反転)させるようにした。記録用紙頁を2つの群に分ける分け方の一例としては、画像データに付された天地情報等を参照して同じ天地方向の頁同士で分けることが挙げられる。
【0034】
(画像位置補正処理)
さらに、本実施の形態では、図8に示すように、印刷用紙上の画像の配置が分割された領域の中央からずれている場合がある。このような画像のずれは、記録用紙に片面ずつプルーフ印刷するとき、奇数枚目と偶数枚目とで互い違いに画像に位置ずれが生じる場合がある。
【0035】
そこで、本実施の形態では、図8に示される如く、面付情報の内、綴じ幅情報と背幅情報を取得すると共に、分割した印刷用紙の位置ずれ補正方向の寸法、各画像における位置ずれ補正方向の寸法を読み出し、余白Aを求めている。この余白Aと、前記綴じ幅の1/2とを比較することで、補正方向と補正量を得る。
【0036】
すなわち、図8に示される如く、綴じ幅Tの1/2<余白Aの場合は、補正方向は余白Aの方向(図8の右方向)、補正量は綴じ幅Tの1/2と余白Aの差の絶対値の1/2となる。一方、綴じ幅Tの1/2>余白Aの場合は、補正方向は綴じ幅方向(図8の左方向)、補正量は綴じ幅Tの1/2と余白Aの差の絶対値の1/2となる。
【0037】
図9は、メインコトロール部200における、の機能ブロック図が示されている。なお、この図9は、あくまでも、面付けされた画像情報の分割処理、画像反転処理、画像位置補正処理を機能別に分類したものであり、ハード構成を限定するものではない。
【0038】
図9に示される如く、UI30は、入力情報解析部100に接続されている。このUI30から入力操作があると、その操作入力情報が入力情報解析部100へ送出されるようになっている。
【0039】
入力解析部100には、面付けされた画像情報受付部102(以下、「受付部102」という)及び分割要件取得部104が接続されている。入力解析部100では、操作入力情報を解析し、プルーフ印刷を指示する情報の場合は、受付部102に対してプルーフ印刷のための面付けされた画像情報を受け付けるために起動を指示する。また、入力解析部100での操作入力情報の解析の結果が、分割要件である場合は、分割要件取得部104が、この入力された分割要件を取得する。
【0040】
前記受付部102は、分割要件入力指示部106及び分割処理部108に接続されている。受付部102では、プルーフ印刷の基礎となる、面付けされた印刷用紙上の全画面の画像情報(面付けされた画像情報)を受け取るようになっており、この受け取り時に分割要件入力指示部106を起動する。
【0041】
分割要件入力指示部106では、分割のための必要最小限の要件を、ユーザーに入力を促すため、設定入力画面表示制御部110を制御して、UI30へ図3に示すような入力画面30Aを表示させる。この入力画面30Aを見てユーザーは、UI30の操作によって、前記分割要件である縦横の頁数情報と、見開き方向情報を入力する。
【0042】
また、受付部102によって受け取った面付けされた画像情報は、分割処理部108へ送出されるようになっている。
【0043】
前記入力情報解析部100から分割要件取得部104が取得した分割要件は、分割数演算部112に送出されるようになっている。分割数演算部112では、見開き方向情報で指定された方向(本実施の形態では、横向きの印刷用紙の長辺方向)の頁数情報の1/2を当該方向の分割数Xとし、見開き方向情報で指定されなかった方向(本実施の形態では、横向きの印刷用紙の短辺方向)の頁数情報を当該方向の分割数Yとする。なお、「横向き」とは、印刷用紙の長辺を左右方向、短辺を天地方向と定義したときの長辺に沿った方向である。
【0044】
前記分割数演算部112は、前記分割処理部108に接続されている。分割処理部108では、前記前画面情報受付部102から面付けされた画像情報、並びに前記分割数演算部112から分割数X、Yが入力されると、分割処理を実行する。これにより、面付けされた画像情報は、図6に示されるように分割される。この分割は、各頁が画像の位置や相対位置関係等の詳細な情報を必要とせず、印刷用紙を分割しており、その分、分割のための情報量が、トンボ等の面付けのための情報量よりも少なくなっている。
【0045】
分割処理部108は画像反転処理部114に接続されている。この画像反転処理部114は、前記分割数演算部112に接続されており、この分割数演算部112で演算した分割数に基づいて、反転指示がなされる。すなわち、本実施の形態では、折り方、綴じ方によって印刷用紙上に天地が反転された状態で割り付けられた画像がそのまま分割され、このままでは、各記録用紙に記録する画像の天地の方向が混在することになる。
【0046】
そこで、分割数演算部112で演算された分割数X、Y等から、例えば、後半の画像情報の天地を反転することで、全ての画像情報の天地を揃えるようにしている。
【0047】
画像反転処理部114は、画像位置補正処理部116に接続されている。この画像位置補正処理部116は、画像位置補正量演算部118で演算された結果に基づいて、記録用紙上の分割された画像情報の位置の補正を行う。
【0048】
画像位置補正量演算部118は、前記受付部102から綴じ幅情報、背幅情報取得部120を介して、取得する綴じ幅情報、背幅情報に基づいて、画像位置の補正量を演算する。
【0049】
すなわち、画像位置補正量演算部118では、面付けされた画像情報に付加されている面付け情報から、その一部である綴じ幅情報T、背幅情報Sを取得し、さらに、予め設定される記録用紙の補正方向寸法L、分割した画像情報の補正方向の寸法G、分割された画像情報の補正方向の頁数Pとし、余白Aを(1)式に基づいて算出し、この余白Aの1/2を補正量として、画像位置補正処理部116へ送出する。
【0050】
G−(T/2)−S−2P・・・(1)
画像位置補正処理部116は、画像情報出力部122に接続されており、分割処理部108で分割され、必要に応じて、画像反転され、かつ画像位置が補正された分割画像情報を画像形成制御部248へ送出する。
【0051】
以下に、本実施の形態の作用を説明する。
【0052】
図10は、メインコトロール部200におけるプルーフ印刷制御ルーチンを示すフローチャートである。
【0053】
ステップ150では、プルーフ印刷の指示があったか否かが判断され、否定判定されると、このルーチンは終了する。また、ステップ150で肯定判定されると、ステップ152へ移行して、面付けされた画像情報を受け付けたか否かが判断される。
【0054】
このステップ152で肯定判定されると、ステップ154へ移行して、UI30に、ユーザーに対して分割要件を入力させるための入力画面30Aを表示し、ステップ155へ移行する。
【0055】
ステップ155では、ユーザーによって分割要件が入力されたか否かが判断され、肯定判定されると、ステップ156へ移行して、分割数X、Yを演算する。
【0056】
次のステップ158では、前記ステップ156で演算された分割数X、Yに基づいて、画像情報の分割処理を実行する。ここで、本実施の形態では、例えば、印刷用紙の面付けされた画像に対するトンボ等の位置あわせの目印の情報を用いず、印刷用紙の領域を分割している。
【0057】
ステップ158で画像情報の分割処理が終了すると、ステップ160へ移行して、分割した画像情報に対して反転が必要か否かが判断される。このステップ160で肯定判定されると、ステップ162へ移行して画像情報の反転処理が実行される。
【0058】
すなわち、印刷用紙の面付けされた画像情報を分割していることで、面付けとして、折り方や綴じ方に基づいて画像の天地が反転している場合がある。そこで、本実施の形態では、折り方、綴じ方等に基づいて、画像情報の一部を反転する。例えば、図7では、分割された画像情報の半分の頁の天地が反転しているため、ここでは、面付けされている頁を天地の情報が同じもの同士の群に分け、2つの群のうち一方の画像情報の天地を反転する。
【0059】
次のステップ164では、分割した画像情報に対して、位置補正が必要か否かが判断される。このステップ164で肯定判定されると、ステップ166へ移行して、綴じ情報T、背幅情報Sを取得し、さらに、ステップ168で、予め設定される記録用紙の補正方向寸法L、分割した画像情報の補正方向の寸法G、分割された画像情報の補正方向の頁数Pとに基づいて、補正方向と、位置補正量を演算し((1)式参照)、次いで、ステップ170へ移行して画像情報の記録用紙上の位置補正処理が実行される。
【0060】
すなわち、図8に示される如く、本実施の形態では、印刷用紙の面付けされた画像情報を分割しているため、分割された領域内での画像情報の位置が中央になっていない場合がある。そこで、必要な要素情報(綴じ情報T、背幅情報S、記録用紙の補正方向寸法L、分割した画像情報の補正方向の寸法G、画像情報の補正方向の頁数P)に基づいて余白Aを演算することで、補正方向及び補正量を求める。
【0061】
次のステップ172では、分割画像情報を画像形成制御部248へ出力し、このルーチンは終了する。
【0062】
なお、本実施の形態では、図4に示される如く、印刷用紙の片面に8頁(横4頁、縦2頁、見開き方向「横」)に面付けされた面付けされた画像情報を例にとり説明したが、図11に示される如く、印刷用紙の片面に16頁(4×2、リピート、天が右)といった面付けがなされた面付けされた画像情報においても、演算によって分割数を求めることで、分割することが可能である。
【符号の説明】
【0063】
10 画像処理装置
12 画像形成装置
14 画像読取装置
30 UI
30A 入力画面
31A メッセージ画像
31B メッセージ画像
31C ボックス画像
100 入力情報解析部
102 (面付けされた画像情報)受付部
104 分割要件取得部
106 分割要件入力指示部
108 分割処理部
110 設定入力画面表示制御部
112 分割数演算部
114 画像反転処理部
116 画像位置補正処理部
118 画像位置補正量演算部
120 綴じ幅情報、背幅情報取得部
122 画像情報出力部
200 メインコントロール部
204 CPU
206 RAM
208 ROM
210 I/O
212 バス
214 UI制御回路
218 ハードディスク
220 タイマ回路
222 通信回線I/F
234 デバイス選択I/F
236 ファクシミリ通信機能
238 画像読取制御部
240 画像形成制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の頁を予め定められた面付け情報に基づいて、印刷用紙へ印刷する前に、画像確認用印刷として、前記印刷用紙へ印刷するために面付けされた画像情報を受付ける受付手段と、
予め縦横方向が定義された前記印刷用紙上の縦横方向の頁数、並びに製本時の見開き方向を入力する入力手段と、
前記入力手段により入力された頁数情報及び見開き方向情報に基づいて、分割数を演算する演算手段と、
前記演算手段で演算された分割数に基づいて、受付手段で受け付けた前記全画面画像情報を分割する全画像情報分割手段とを有し、
前記分割した頁を天地の情報が同じもの同士の2つの群に分類したとき、前記2つの群のうち一方の群の天地方向を反転させて画像記録する画像処理装置。
【請求項2】
前記面付け情報から、綴じ幅情報、背幅情報を取得する取得手段をさらに有し、
前記見開きの折り線が前記記録用紙の中央となるように、前記分割した画像情報に基づく前記記録用紙上の画像記録位置を補正する場合に、
前記取得した綴じ幅情報T、背幅情報S、並びに前記記録用紙の補正方向寸法L、分割した画像情報の補正方向の寸法G、分割された画像情報の補正方向の頁数Pとし、余白Aを(1)式に基づいて算出し、この余白Aの1/2を補正量とする請求項1記載の画像処理装置。
G−(T/2)−S−2P・・・(1)
【請求項3】
前記請求項1又は請求項2記載の画像処理装置と、
前記全画像情報分割手段で分割された画像情報毎に、前記印刷用紙よりも小さいサイズの記録用紙へ画像記録する画像記録手段と、
を有する画像処理システム。
【請求項4】
コンピュータを、前記請求項1又は請求項2記載の画像処理装置の制御装置として機能させるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−65278(P2012−65278A)
【公開日】平成24年3月29日(2012.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−209933(P2010−209933)
【出願日】平成22年9月17日(2010.9.17)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】