説明

画像処理装置、画像処理システム、及び画像処理プログラム

【課題】画像転送による機器連携において、転送先機器で高品質な出力結果が得られる画像処理装置、画像処理システム、及び画像処理プログラムを提供する。
【解決手段】画像処理装置100aは、所定のデータ伝送路Nを介して、自機に蓄積された画像データを送信する転送先機器100bと接続され、機器連携による蓄積画像出力を行う装置であって、画像データを蓄積画像として所定の記憶領域に保持する画像保持手段21と、画像蓄積指示を受け付けると、画像保持手段21にアクセスし、当該画像処理装置に依存する画像処理を行う前の画像データを格納し蓄積する蓄積手段11と、蓄積画像転送指示を受け付けると、画像保持手段21にアクセスし、蓄積された画像処理前の画像データを転送先機器100bに送信する転送手段14と、を有することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、機器連携による画像処理技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、画像処理装置において、蓄積画像を転送先に適合するデータ形式に変換し、転送先機器に変換データを送信する画像処理システムが知られている。例えば、特許文献1には、配信後の利用に不都合が起きないようにすることを目的とし、蓄積画像を外部機器に配信する機能を持つ画像処理装置において、配信時に配信先に適合するデータ形式へ変換し、変換データを送信するシステムが開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、従来の画像処理方法では、転送先機器で変換データを印刷した場合に、印刷物の画質劣化が発生してしまう。
【0004】
転送元機器では、該機器に依存した画像処理が行われ、画像処理後の画像データが蓄積される。機器に依存する画像処理には、例えば、総量規制値の調整処理やスクリーン処理などがある。これらの画像処理は、機器ごとに処理内容が異なる上、一度処理を行うと、処理前の状態に戻すことができない場合がある。そのため、転送先機器には、適合するデータ形式であっても、転送元機器に依存した画像処理後の画像データが転送されることになり、印刷結果に、転送元機器の画像処理が影響を及ぼし、画質劣化が発生してしまう。
【0005】
本発明は上記従来技術の問題点を鑑み提案されたものであり、画像転送による機器連携において、転送先機器で高品質な出力結果が得られる画像処理装置、画像処理システム、及び画像処理プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明に係る画像処理装置は、所定のデータ伝送路を介して、自機に蓄積された画像データを送信する転送先機器と接続され、機器連携による蓄積画像出力を行う画像処理装置であって、画像データを蓄積画像として所定の記憶領域に保持する画像保持手段と、画像蓄積指示を受け付けると、前記画像保持手段にアクセスし、当該画像処理装置に依存する画像処理を行う前の画像データを格納し蓄積する蓄積手段と、蓄積画像転送指示を受け付けると、前記画像保持手段にアクセスし、蓄積された画像処理前の画像データを前記転送先機器に送信する転送手段と、を有している。
【0007】
このような構成によって、本発明に係る画像処理装置は、画像蓄積指示を受け付けると、当該装置に依存する画像処理を行う前の画像データ(画像処理前の画像データ)を蓄積する。画像処理装置は、蓄積画像転送指示を受け付けると、蓄積しておいた画像処理前の画像データを転送先機器に送信する。その結果、転送先機器では、転送元機器の画像処理前の画像データを基に当該機器で最適な画像処理が行え、転送元機器の画像処理に影響されない出力結果が得られる。
【0008】
これによって、本発明に係る画像処理システムでは、画像転送による機器連携において、転送先機器で高品質な出力結果が得られる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、転送元における画像蓄積時には、機器依存の画像処理を行う前の画像データを蓄積し、蓄積画像転送時には、画像処理前の画像データを転送先に送信することで、画像転送による機器連携において、転送先機器で高品質な出力結果が得られる画像処理装置、画像処理システム、及び画像処理プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る画像処理システムの構成例を示す図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る画像処理装置のハードウェア構成例を示す図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係る画像処理の機能構成例を示す図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係る画像蓄積の処理手順例を示すフローチャートである。
【図5】本発明の第1の実施形態に係る蓄積画像印刷の処理手順例を示すフローチャートである。
【図6】本発明の第1の実施形態に係る蓄積画像転送の処理手順例を示すフローチャートである。
【図7】本発明の第1の実施形態に係る蓄積画像転送の設定画面例を示す図である。
【図8】本発明の第1の実施形態に係る蓄積画像転送時の操作画面例を示す図である。
【図9】本発明の第2の実施形態に係る画像処理の機能構成例を示す図である。
【図10】本発明の第2の実施形態に係る蓄積状態情報のデータ例を示す図である。
【図11】本発明の第2の実施形態に係る画像蓄積の処理手順例を示すフローチャートである。
【図12】本発明の第2の実施形態に係る蓄積画像印刷時の操作画面例を示す図である。
【図13】本発明の第2の実施形態に係る蓄積画像印刷の処理手順例を示すフローチャートである。
【図14】本発明の第2の実施形態に係る書き込みエラー検知の処理手順例を示すフローチャートである。
【図15】本発明の第2の実施形態に係る蓄積画像管理の処理手順例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の好適な実施の形態(以下「実施形態」という)について、図面を用いて詳細に説明する。
【0012】
[第1の実施形態]
<システム構成>
図1は、本実施形態に係る画像処理システム1の構成例を示す図である。
図1には、複数の画像処理装置100〜100(以降総称する場合「画像処理装置100」という)が、例えば、LAN(Local Area Network)などのデータ伝送路Nで接続されるシステム構成例が示されている。
【0013】
画像処理装置100は、画像処理機能を有する機器である。画像処理機能には、例えば、コピー機能、スキャン機能、及びプリント機能などがある。
【0014】
画像処理システム1では、次のような画像処理を行うことができる。例えば、画像処理装置100では、画像蓄積指示を受け付けると、スキャナ140により取得した読み取り画像を所定の記憶領域に格納・蓄積する。その後、画像処理装置100は、蓄積画像転送指示を受け付けると、蓄積しておいた読み取り画像を、転送先機器の画像処理装置100に送信する。その結果、画像処理装置100では、受信した読み取り画像が出力される。
【0015】
以上のように、本実施形態に係る画像処理システム1は、上記システム構成により、機器連携による画像処理サービスを提供することができる。
【0016】
<ハードウェア構成>
図2は、本実施形態に係る画像処理装置100のハードウェア構成例を示す図である。
図2に示すように、画像処理装置100は、コントローラ110、操作パネル120、プロッタ130、及びスキャナ140などを備え、それぞれが相互にバスBで接続されている。
【0017】
操作パネル120は、表示部及び入力部を備えており、機器情報などの各種情報を利用者に提供したり、動作設定や動作指示などの各種入力操作を受け付けたりする。プロッタ130は、画像形成部を備えており、用紙に出力画像を形成する。出力画像を形成する方式には、例えば、電子写真プロセスやインクジェット方式などがある。スキャナ140は、原稿を光学的に読み取り、読み取り画像を生成する。
【0018】
コントローラ110は、CPU(Central Processing Unit)111、記憶装置112、ネットワークI/F113、及び外部記憶I/F114などを備えており、それぞれが相互にバスBで接続されている。
【0019】
CPU111は、プログラムを実行することで装置全体を制御する。また、記憶装置112は、上記プログラムや各種データ(例えば「画像データ」)を格納し保持する。記憶装置112には、例えば、揮発性のメモリであるRAM(Random Access Memory)、不揮発性のメモリであるROM(Read Only Memory)、及び大容量の記憶領域を備えたHDD(Hard Disk Drive)などがある。RAMは、CPU111のワークエリア(プログラムやデータが一時的に読み出される記憶エリア)として機能する。ROMやHDDは、プログラムや各種データの格納先として用いられる。これにより、画像処理装置100では、CPU111がROMに格納されたプログラムをRAM上に読み出し、プログラムを実行する。
【0020】
ネットワークI/F113は、画像処理装置100をネットワークなどの所定のデータ伝送路Nに接続するためのインタフェースである。外部記憶I/F114は、外部記憶装置にあたる記録媒体114aを接続するためのインタフェースである。これにより、画像処理装置100は、ネットワークI/F113を介して、他の機器(例えば「認証管理装置」)とデータ通信を行うことができる。
【0021】
記録媒体114aには、例えば、SDメモリカード(SD memory card)やUSBメモリ(Universal Serial Bus memory)などがある。これにより、画像処理装置100は、外部記憶I/F114を介して、記録媒体114aの読み取り及び/又は書き込みを行うことができる。
【0022】
以上のように、本実施形態に係る画像処理装置100では、上記ハードウェア構成により、画像処理サービスを提供することができる。
【0023】
<画像処理機能>
本実施形態に係る画像処理機能について説明する。
本実施形態に係る画像処理装置100では、画像蓄積指示を受け付けると、当該装置に依存する画像処理を行う前の画像データ(画像処理前の画像データ)を蓄積する。画像処理装置100は、蓄積画像転送指示を受け付けると、蓄積しておいた画像処理前の画像データを転送先機器に送信する。その結果、転送先機器では、転送元機器の画像処理前の画像データを基に当該機器で最適な画像処理が行え、転送元機器の画像処理に影響されない出力結果が得られる。本実施形態に係る画像処理装置100は、このような画像処理機能を有している。
【0024】
従来の画像処理方法では、転送元機器で、該機器に依存した画像処理が行われ、画像処理後の画像データが蓄積される。そのため、転送先機器には、適合するデータ形式であっても、転送元機器に依存した画像処理後の画像データが転送されることになり、印刷結果に、転送元機器の画像処理が影響を及ぼし、画質劣化が発生してしまう。
【0025】
そこで、本実施形態に係る画像処理装置100では、転送元における画像蓄積時には、機器依存の画像処理を行う前の画像データを蓄積し、蓄積画像転送時には、画像処理前の画像データを転送先に送信する仕組みとした。
【0026】
これにより、本実施形態に係る画像処理システム1では、画像転送による機器連携において、転送先機器で高品質な出力結果が得られる。
【0027】
以下に、本実施形態に係る画像処理機能の構成とその動作について説明する。
図3は、本実施形態に係る画像処理の機能構成例を示す図である。
図3には、連携する2台の画像処理装置100a,100bの機能構成例が示されている。以降では、便宜上、画像処理装置100aを転送元機器100aと称し、画像処理装置100bを転送先機器100bと称する。
【0028】
図3に示すように、本実施形態に係る画像処理機能は、画像蓄積部11、蓄積印刷部12、画像処理部13、画像転送部14などを有している。
【0029】
画像蓄積部11は、入力画像データを蓄積する機能部である。画像蓄積部11は、例えば、デバイスDVのスキャナ140の読み取り画像を蓄積する。画像蓄積部11は、例えば、操作パネル120を介して、利用者からの画像蓄積指示を受け付けると、スキャナ140に対して、原稿の読み取りを要求し、読み取り画像を取得する。画像蓄積部11は、このような入力画像データを、蓄積画像保持部21に格納し蓄積する。なお、蓄積画像保持部21は、例えば、転送元機器100aが備える記憶装置の所定の記憶領域にあたる。
【0030】
蓄積画像保持部21には、画像データが、例えば、画像IDなどの蓄積画像を識別する情報(以下「蓄積画像識別情報」という)や、利用者IDや蓄積日時などの蓄積画像に関する情報(以下「蓄積画像関連情報」という)などと対応づけて保持される。よって、画像蓄積部11は、画像蓄積時に、画像データとともに上記各種情報も蓄積画像保持部21に格納し記録する。
【0031】
また、画像蓄積部11は、従来、機器依存の画像処理を行った後の画像データ(以下「画像処理後の画像データ」という)を蓄積するところを、該画像処理を行う前の画像データ(以下「画像処理前の画像データ」という)を蓄積する。
【0032】
従来では、入力画像データに対して、機器依存の画像処理を行い、画像処理後の画像データを蓄積していた。ここでいう「画像処理」には、例えば、総量規制値の調整処理やスクリーン処理などがあり、総量規制値や色点/色線の間隔は、画像処理装置100が備えるプロッタ130ごとに異なる。よって、従来では、上述したように、転送先機器100bに蓄積画像を転送した後に出力した場合、転送元機器100aに依存する画像処理が行われた画像データに対して、転送先機器100bに依存する画像処理がさらに行われることになり、出力結果に画質劣化が発生する。
【0033】
そこで、本実施形態では、画像蓄積部11が、画像処理前の画像データを蓄積する。なお、画像処理前の画像データとは、機器依存の画像処理を行う前の画像データを意味し、蓄積画像出力の処理効率を考慮して、機器非依存の画像処理については、行われているものとする。
【0034】
蓄積印刷部12は、蓄積画像を印刷する機能部である。また、画像処理部13は、画像データに対して、機器依存の画像処理を行う機能部である。蓄積印刷部12は、蓄積画像出力が印刷の場合に機能する。また、画像処理部13は、他の機能部から処理対象の画像データを受け取った場合に機能する。
【0035】
まず、蓄積印刷部12は、例えば、デバイスDVのプロッタ130に対して、所定の動作設定(例えば「用紙サイズ指定」や「部数指定」など)を行い、画像処理部13により処理された画像データを渡し、印刷を要求する。その結果、プロッタ130は、動作設定に従って、画像処理後の画像データを印刷する。
【0036】
蓄積印刷部12は、例えば、操作パネル120を介して、利用者からの蓄積画像印刷指示を受け付けると、蓄積画像保持部21にアクセスし、印刷指示時の蓄積画像識別情報に基づき、該当蓄積画像(蓄積された画像処理前の画像データ)を取得する。蓄積印刷部12は、取得した画像データを画像処理部13に渡す。画像処理部13は、受け取った画像データに対して、同機能部13が動作する自機の機器情報に基づき、機器依存の画像処理(「総量規制値の調整処理」や「スクリーン処理」など)を行い、蓄積印刷部12に画像処理後の画像データを渡す。その結果、プロッタ130では、転送元機器100aに最適な画像処理後の画像データ(自機に依存する画像処理を行った後の画像データ)が印刷される。
【0037】
画像転送部14は、蓄積画像を転送する機能部である。画像転送部14は、蓄積画像出力が転送の場合に機能する。
【0038】
画像転送部14は、例えば、デバイスDVのネットワークI/F113に対して、転送先のネットワーク設定(例えば「IPアドレス(Internet Protocol address)指定」など)を行い、画像処理部13により処理された画像データを渡し、転送を要求する。その結果、ネットワークI/F113は、ネットワーク設定に従って、画像処理後の画像データを転送先に送信する。
【0039】
画像転送部14は、例えば、操作パネル120を介して、利用者からの蓄積画像転送指示を受け付けると、蓄積画像保持部21にアクセスし、転送指示時の蓄積画像識別情報に基づき、該当蓄積画像(蓄積された画像処理前の画像データ)を取得する。その結果、ネットワークI/F113では、画像処理前の画像データ(転送元機器に依存する画像処理を行う前の画像データ)が転送先に送信される。
【0040】
また、画像転送部14は、転送先機器100bから機器情報を取得し、取得した機器情報に基づき、転送先への最適なデータ種別を判定し、判定したデータ種別に基づく画像データを送信するようにしてもよい。例えば、転送先機器100bが、転送元機器100aに対して、蓄積画像出力の処理効率を考慮したデータ種別を応答可能であったとする。この場合は、転送先機器100bでは、転送先機器100bに依存する画像処理を行い、画像処理後の画像データを送信することが望ましい。
【0041】
画像転送部14は、例えば、転送先機器100bに対して、転送時のデータ種別応答を要求する。これにより、転送先機器100bでは、要求に応じて、自機(転送先機器)において、画像処理前の画像データ又は転送先機器100bに最適な画像処理後の画像データのどちらの画像データを受信することが望ましいか(最適か)を判定する。転送先機器100bでは、判定結果である転送時に受信する画像データのデータ種別を示す情報(以下「データ種別情報」という)を含む機器情報を転送元に送信する(以下「転送先データ種別応答」という)。
【0042】
なお、転送先機器100bでは、例えば、自機の処理負荷状態や自機の処理性能などに基づき、最適な画像データのデータ種別を判定する。例えば、転送先機器100bが他のジョブ実行などにより高負荷状態であった場合には、転送元機器100aから、転送先機器100bに最適な画像処理後の画像データを受信した方が、処理効率がよい。また、転送先機器100bが低価格機であった場合も同様である。一方、転送先機器100bが高い処理性能を備えた高価格機であった場合には、転送元機器100aから、画像処理前の画像データを送信し、転送先機器100bにおいて画像処理を行う方が、処理効率がよい。転送先機器100bでは、上記点を考慮したデータ種別の判定結果を転送元機器100aに応答する。
【0043】
画像転送部14は、転送先から受信したデータ種別情報に基づき、転送先機器100bに最適な画像処理後の画像データが最適なデータ種別であると判定した場合に、蓄積画像保持部21から取得した画像データを画像処理部13に渡し、転送先機器100bに最適な画像処理を要求する。画像処理部13は、受け取った画像データに対して、転送先機器100bから受信した機器情報に基づき、機器依存の画像処理を行い、画像転送部14に画像処理後の画像データを渡す。具体的には、画像処理部13は、転送先機器100bの機器情報に含まれる画像処理に係る動作パラメータ値に基づき、画像データへの転送先機器依存の画像処理を行い、画像処理後の画像データを画像転送部14に渡す。その結果、ネットワークI/F113では、転送元機器100aで、転送先機器100bに最適な画像処理後の画像データ(転送先機器に依存する画像処理を行った後の画像データ)が転送先に送信される。
【0044】
以上のように、本実施形態に係る画像処理機能は、上記各機能部が連携動作することにより実現される。なお、上記各機能部は、画像処理装置100に搭載(インストール)されるプログラム(画像処理機能を実現するソフトウェア)が、演算装置(CPU)により、記憶装置(ROM)からメモリ(RAM)上に読み出され、以下の処理が実行されることで実現される。
【0045】
本実施形態に係る画像処理機能の詳細な動作(機能部群の連携動作)について、処理手順を示すフローチャートを用いて説明する。
【0046】
《蓄積画像処理》
図4は、本実施形態に係る画像蓄積の処理手順例を示すフローチャートである。
図4に示すように、転送元機器100aでは、画像蓄積指示を受け付けると、画像蓄積部11により、次のような処理が行われる。
【0047】
画像蓄積部11は、利用者からの画像蓄積指示を受け付けると(ステップS101:YES)、スキャナ140に対して、読み取りデータを要求する(ステップS102)。その結果、スキャナ140では、原稿が読み取られ、画像蓄積部11に読み取り画像が渡される。これにより、画像蓄積部11は、読み取り画像を取得する(ステップS103)。
【0048】
次に、画像蓄積部11は、蓄積画像保持部21に対して、データ書き込みを要求する(ステップS104)。その結果、蓄積画像保持部21からは、画像蓄積部11にデータ書き込み位置を示す情報(例えば「記憶領域のアドレス値」などで、以下「データ書き込み位置情報」という)が渡される。
【0049】
次に、画像蓄積部11は、蓄積画像保持部21にアクセスし、データ書き込み位置情報に基づき、画像処理前の画像データを格納し蓄積する(ステップS105)。このとき、画像蓄積部11は、蓄積画像識別情報や蓄積画像関連情報なども画像データに対応づけて格納される。
【0050】
このようにして、転送元機器100aには、機器依存の画像処理を行う前の画像データが蓄積される。
【0051】
《蓄積画像印刷処理》
図5は、本実施形態に係る蓄積画像印刷の処理手順例を示すフローチャートである。
図5に示すように、転送元機器100aでは、蓄積画像印刷指示を受け付けると、蓄積印刷部12により、次のような処理が行われる。
【0052】
蓄積印刷部12は、利用者からの蓄積画像印刷指示を受け付けると(ステップS201:YES)、蓄積画像保持部21に対して、データ読み取りを要求する(ステップS202)。このとき、蓄積印刷部12は、印刷指示時に指定された蓄積画像識別情報に基づき、蓄積画像保持部21にアクセスする。その結果、蓄積画像保持部21では、蓄積画像識別情報により特定された画像処理前の画像データが取得され、蓄積印刷部12に取得画像データが渡される。これにより、蓄積印刷部12は、蓄積された画像処理前の画像データを取得する(ステップS203)。
【0053】
次に、蓄積印刷部12は、画像処理部13に対して、機器依存の画像処理を要求する(ステップS204)。このとき、蓄積印刷部12は、取得した画像データを画像処理部13に渡す。その結果、画像処理部13では、同機能部13が動作する自機(転送元機器)の機器情報に基づき、画像データに対して、転送元機器100aに依存する画像処理が行われ(ステップS205)、蓄積印刷部12に画像処理後の画像データが渡される。
【0054】
次に、蓄積印刷部12は、プロッタ130に対して、印刷を要求する(ステップS206)。蓄積印刷部12は、印刷時の動作設定を行い、画像処理後の画像データをプロッタ130に渡す(ステップS207)。
【0055】
このようにして、転送元機器100aでは、機器依存の画像処理を行った後の画像データ(自機に最適な画像処理後の画像データ)が印刷される。
【0056】
《蓄積画像転送処理》
図6は、本実施形態に係る蓄積画像転送の処理手順例を示すフローチャートである。
図6に示すように、転送元機器100aでは、蓄積画像転送指示を受け付けると、蓄積転送部14により、次のような処理が行われる。なお、(A)には、転送先データ種別判定の処理が行われない場合の処理手順例が示されており、(B)には、転送先データ種別判定の処理が行われる場合の処理手順例が示されている。
【0057】
《転送先データ種別処理なしの場合》
(A)に示すように、画像転送部14は、利用者からの蓄積画像転送指示を受け付けると(ステップS301:YES)、蓄積画像保持部21に対して、データ読み取りを要求する(ステップS302)。このとき、画像転送部14は、転送指示時に指定された蓄積画像識別情報に基づき、蓄積画像保持部21にアクセスする。その結果、蓄積画像保持部21では、蓄積画像識別情報により特定された画像データが取得され、画像転送部14に取得画像データが渡される。これにより、画像転送部14は、蓄積された画像処理前の画像データを取得する(ステップS303)。
【0058】
次に、画像転送部14は、ネットワークI/F113に対して、データ転送を要求する(ステップS304)。画像転送部14は、転送先のネットワーク設定を行い、画像処理前の画像データをネットワークI/F113に渡す(ステップS305)。
【0059】
このようにして、転送元機器100aでは、機器依存の画像処理を行う前の画像データが転送先機器100bに送信される。
【0060】
《転送先データ種別処理ありの場合》
(B)に示すように、画像転送部14は、利用者からの蓄積画像転送指示を受け付けると(ステップS401:YES)、蓄積画像保持部21に対して、データ読み取りを要求する(ステップS402)。このとき、画像転送部14は、転送指示時に指定された蓄積画像識別情報に基づき、蓄積画像保持部21にアクセスする。その結果、蓄積画像保持部21では、蓄積画像識別情報により特定された画像データが取得され、画像転送部14に取得画像データが渡される。これにより、画像転送部14は、蓄積された画像処理前の画像データを取得する(ステップS403)。
【0061】
次に、画像転送部14は、ネットワークI/F113に対して、データ転送を要求する(ステップS404)。このとき、画像転送部14は、ネットワークI/F113に対して、転送先のネットワーク設定を行い、転送先機器100bに転送時のデータ種別応答も要求する。その結果、転送先機器100bでは、画像処理前の画像データ又は転送先機器100bに最適な画像処理後の画像データのどちらの画像データが、受信する最適な画像データかが判定される。転送先機器100bでは、転送元機器100aに判定結果である転送先データ種別情報を含む機器情報が送信される。これにより、転送元機器100aでは、画像転送部14が、転送先データ種別情報を受信する(ステップS405)。
【0062】
画像転送部14は、受信した転送先データ種別情報に基づき、転送先への最適なデータ種別を判定する(ステップS406)。
【0063】
画像転送部14は、画像処理前の画像データが最適なデータ種別であると判定した場合(ステップS406:[画像処理前])、画像処理前の画像データをネットワークI/F113に渡す(ステップS407)。
【0064】
一方、画像転送部14は、転送先機器100bに最適な画像処理後の画像データが最適なデータ種別であると判定した場合(ステップS406:[画像処理後])、画像処理部13に対して、転送先機器100bに最適な画像処理を要求する(ステップS408)。その結果、画像処理部13では、転送先機器100bから受信した機器情報に含まれる画像処理に係る動作パラメータ値に基づき、画像データに対して、転送先機器100bに依存する画像処理が行われ(ステップS409)、画像転送部14に画像処理後の画像データが渡される。
【0065】
次に、画像転送部14は、画像処理後の画像データ(転送先機器に依存する画像処理を行った後の画像データ)をネットワークI/F113に渡す(ステップS410)。
【0066】
このようにして、転送元機器100aでは、転送時に、転送先機器100bからの転送先への最適な画像データの種別が応答されると、そのデータ種別に応じた画像データ(画像処理前の画像データ又は転送先機器に最適な画像処理後の画像データのどちらか一方)が転送先機器100bに送信される。
【0067】
<まとめ>
以上のように、本実施形態に係る転送元機器100aによれば、画像蓄積部11が、画像蓄積指示を受け付けると、当該装置に依存する画像処理を行う前の画像データ(画像処理前の画像データ)を蓄積画像保持部21に蓄積する。転送元機器100aは、画像蓄転送部14が、蓄積画像転送指示を受け付けると、蓄積画像保持部21にアクセスし、蓄積しておいた画像処理前の画像データを転送先機器100bに送信する。その結果、転送先機器100bでは、転送元機器100aの画像処理前の画像データを基に当該機器で最適な画像処理が行え、転送元機器100aの画像処理に影響されない出力結果が得られる。
【0068】
これによって、本実施形態に係る画像処理システム1では、画像転送による機器連携において、転送先機器100bで高品質な出力結果が得られる。
【0069】
また、転送先機器100bが、転送先のデータ種別応答可能であった場合、転送元機器100aは、転送先データ種別情報に基づき、転送先への最適なデータ種別を判定する。転送元機器100aが、判定結果に基づき、画像処理前の画像データ又は転送先機器100bに最適な画像処理後の画像データのいずれかの画像データを転送先機器100bに送信するようにしてもよい。
【0070】
これによって、本実施形態に係る画像処理システム1では、画像転送による機器連携において、転送先機器100bで高品質な出力結果が得られるとともに、転送先機器100bの蓄積画像出力処理が効率よく行える。
【0071】
<変形例>
ここで、蓄積画像出力が転送の場合の変形例について説明する。
図7は、本実施形態に係る蓄積画像転送の設定画面例を示す図である。
図7に示すように、画像蓄積部11は、利用者に対して、蓄積画像の転送可否を予め設定できる設定画面W1を提供するようにしてもよい。画像蓄積部11は、例えば、操作パネル120に設定画面W1を表示し、所定のGUI(Graphical User Interface)を介して、蓄積画像の転送可否設定を受け付ける。画像蓄積部11は、このようにして受け付けた転送可否を示す設定値(以下「転送可否設定」という)を、画像データに対応する蓄積画像関連情報に含めて、画像蓄積保持部21に格納し記録する。
【0072】
その結果、画像転送部14では、例えば、図8に示すような操作画面W2を提供する。
図8は、本実施形態に係る蓄積画像転送時の操作画面例を示す図である。
図8には、利用者が転送する蓄積画像を選択指示可能な操作画面例が示されており、転送不可能な蓄積画像については、半輝度表示(図中白抜き部)により、選択指示不可能となっている。このように、画像転送部14では、蓄積画像一覧を表示する際に、画像蓄積保持部21にアクセスし、蓄積された各画像データに対応づけられた蓄積画像関連情報に含まれる転送可否設定に基づき、上記表示制御を行う。
【0073】
これによって、本実施形態に係る画像処理システム1では、画像転送による機器連携において、転送先機器100bに送信できない蓄積画像を、利用者が容易に知ることができ、誤送信による出力結果の品質劣化を未然に防ぐことができる。
【0074】
[第2の実施形態]
本実施形態では、画像蓄積時に、機器依存の画像処理を行った後の画像データと機器依存の画像処理を行う前の画像データとの両方を蓄積し、転送元機器又は転送先機器で行われる蓄積画像出力処理を効率よく行う方法について提案する。つまり、本実施形態では、自機による蓄積画像印刷用の画像データと機器連携による蓄積画像転送用の画像データ(連携先機器による蓄積画像印刷用の画像データ)とを蓄積し、蓄積画像の利用目的に応じて、画像データを使い分けられる技術を提案する。よって、以降では、主に、転送元機器における画像蓄積処理について説明する。なお、上記実施形態と同様の事項については、同一参照符号を付し、その説明を省略する。
【0075】
<画像処理機能>
図9は、本実施形態に係る画像処理の機能構成例を示す図である。
図9に示すように、本実施形態では、転送元機器100aが、画像処理前及び画像処理後の画像データの蓄積状態を示す情報(以下「蓄積状態情報」という)を保持する蓄積状態情報保持部22を有している点が異なる。なお、蓄積状態情報保持部22は、例えば、転送元機器100aが備える記憶装置の所定の記憶領域にあたる。
【0076】
ここで、蓄積状態情報について説明する。
図10は、本実施形態に係る蓄積状態情報22Dのデータ例を示す図である。
図10に示す蓄積状態情報22Dは、蓄積画像識別及び蓄積状態などの情報項目が対応づけられており、蓄積画像ごとに管理されているデータ例が示されている。
【0077】
[蓄積画像識別]項目は、蓄積画像識別情報が保持される項目であり、項目値は、例えば、画像IDなどの値である。[蓄積状態]項目は、画像処理前や画像処理後の各画像データの蓄積状態情報が保持される項目であり、項目値は、例えば、"蓄積済み"や"蓄積未処理"などを示す値である。これら蓄積状態情報22Dの項目値は、画像蓄積部11によりデータ管理される。
【0078】
図9の説明に戻る。本実施形態では、画像蓄積部11が、蓄積画像保持部21に対して、まず、画像処理前の画像データの蓄積(データ書き込み)を試み、蓄積できれば、画像処理部13による画像処理後の画像データの蓄積を試みる。
【0079】
その結果、画像蓄積部11は、画像蓄積時に、蓄積画像保持部21から画像データを蓄積する記憶領域が存在しない旨のエラー(記憶領域に空きがない場合の書き込みエラー)を受け付けると、蓄積状態情報保持部22にアクセスし、蓄積画像識別情報に対応づけられた[蓄積状態]項目に、"蓄積未処理"を示す値を記録する。
【0080】
このように、蓄積状態情報22Dには、画像処理前の画像データが蓄積できなかった場合に、画像処理前と画像処理後の両方の画像データが蓄積できなかった状態が記録される。また、蓄積状態情報22Dには、画像処理後の画像データが蓄積できなかった場合に、画像処理後の画像データのみが蓄積できなかった状態が記録される。なお、書き込みエラーが発生した画像処理前又は画像処理後の画像データは、例えば、転送元機器100aが備えるメモリ上に一時保持される。
【0081】
その後、画像蓄積部11は、蓄積画像保持部21における記憶領域の空き状態を確認し、蓄積状態情報22Dに"蓄積未処理"が記録された画像データの蓄積を試みる。このとき、画像蓄積部11は、蓄積画像保持部21における記憶領域の空き容量と画像データのデータ量とを比較し、空き容量がデータ量より大きい(等しい場合も含む)場合に、画像データの蓄積を試みる。なお、画像蓄積部11による空き状態確認及び画像データ蓄積の処理は、例えば、所定時間に従って定期的に行うようにしてもよい。
【0082】
その結果、画像蓄積部11は、空き容量がデータ量より大きく、蓄積未処理である画像データを蓄積した場合に、書き込みエラーが発生した画像データの蓄積画像識別情報に基づき、蓄積状態情報保持部22にアクセスし、該当する蓄積状態情報22Dを特定する。画像蓄積部11は、特定した蓄積状態情報22Dの[蓄積状態]項目に、"蓄積済み"を示す値を記録し更新する。なお、書き込みエラーが発生し、メモリ上に一時保持された画像データは、蓄積されるとメモリ上から消去される。
【0083】
また、画像蓄積部11は、上記空き状態確認により、画像処理前の画像データを蓄積した場合に、該画像データに対する機器依存の画像処理を画像処理部13に要求し、再び、蓄積画像保持部21における記憶領域の空き状態を確認し、画像処理後の画像データの蓄積を試みる。
【0084】
その結果、画像蓄積部11は、蓄積状態情報22Dにおける[蓄積状態]の[画像処理前]及び[画像処理後]項目が、全て"蓄積済み"を示す値に更新されると、該当する蓄積状態情報22Dを削除する。
【0085】
画像蓄積部11では、このような画像蓄積処理を行い、機器依存の画像処理を行った後の画像データと機器依存の画像処理を行う前の画像データとの両方を蓄積する。
【0086】
これにより、本実施形態では、蓄積印刷部12により、蓄積画像保持部21にアクセスし、印刷指示時の蓄積画像識別情報に基づき、蓄積された画像処理後の画像データが取得され、プロッタ130に渡される。その結果、プロッタ130では、転送元機器100aに依存する画像処理が行われた画像データ(自機に最適な画像処理が行われた画像データ)が印刷される。つまり、本実施形態では、自機(転送元機器)による蓄積画像印刷時に、画像処理部13による画像処理を行わなくてもよいため、処理が短縮される。
【0087】
また、本実施形態では、画像転送部13により、蓄積画像保持部21にアクセスし、転送指示時の蓄積画像識別情報に基づき、蓄積された画像処理前の画像データが取得され、ネットワークI/F113に渡される。その結果、ネットワークI/F113からは、転送元機器100aに依存する画像処理が行われていない画像データが転送先に送信される。つまり、本実施形態では、機器依存の画像処理を行う前の画像データが転送先機器100bに送信されるため、転送先機器100bで高品質な出力結果が得られる。
【0088】
以上のように、本実施形態に係る画像処理機能は、上記各機能部が連携動作することにより実現される。
【0089】
本実施形態に係る画像処理機能の詳細な動作(機能部群の連携動作)について、処理手順を示すフローチャートを用いて説明する。
【0090】
《蓄積画像処理》
図11は、本実施形態に係る画像蓄積の処理手順例を示すフローチャートである。
図11に示すように、転送元機器100aでは、画像蓄積指示を受け付けると、画像蓄積部11により、次のような処理が行われる。
【0091】
画像蓄積部11は、利用者からの画像蓄積指示を受け付けると(ステップS501:YES)、スキャナ140に対して、読み取りデータを要求する(ステップS502)。その結果、スキャナ140では、原稿が読み取られ、画像蓄積部11に読み取り画像が渡される。これにより、画像蓄積部11は、読み取り画像を取得する(ステップS503)。
【0092】
次に、画像蓄積部11は、蓄積画像保持部21に対して、データ書き込みを要求する(ステップS504)。その結果、蓄積画像保持部21からは、画像蓄積部11にデータ書き込み位置情報が渡される。
【0093】
次に、画像蓄積部11は、蓄積画像保持部21にアクセスし、データ書き込み位置情報に基づき、画像処理前の画像データを格納し蓄積する(ステップS505)。このとき、画像蓄積部11は、蓄積画像識別情報や蓄積画像関連情報なども画像データに対応づけて格納される。
【0094】
次に、画像蓄積部11は、画像処理部13に対して、機器依存の画像処理を要求する(ステップS506)。このとき、画像蓄積部11は、画像処理前の画像データを画像処理部13に渡す。その結果、画像処理部13では、同機能部13が動作する自機(転送元機器)の機器情報に基づき、画像データに対して、転送元機器100aに依存する画像処理が行われ(ステップS507)、画像蓄積部11に画像処理後の画像データが渡される。
【0095】
再び、画像蓄積部11は、蓄積画像保持部21に対して、データ書き込みを要求する(ステップS508)。その結果、蓄積画像保持部21からは、画像蓄積部11にデータ書き込み位置情報が渡される。
【0096】
次に、画像蓄積部11は、蓄積画像保持部21にアクセスし、データ書き込み位置情報に基づき、画像処理後の画像データを格納し蓄積する(ステップS509)。
【0097】
このようにして、転送元機器100aには、画像蓄積時に、機器依存の画像処理を行う前の画像データと機器依存の画像処理を行った後の画像データとが蓄積される。
【0098】
図12は、本実施形態に係る蓄積画像印刷時の操作画面例を示す図である。
図12には、利用者が自機で印刷する蓄積画像を選択指示可能な操作画面例が示されている。このように、本実施形態では、上記2種類の画像データを蓄積した場合であっても、1つの画像データが蓄積されているように操作画面W3上に表示する。なぜなら、利用者が利用目的に応じて、2種類の画像データを選択する必要はなく、画像処理装置100において、操作イベントに基づき、利用者から受け付けた蓄積画像印刷指示と蓄積画像転送指示と判別し、動的に2種類の画像データを使い分ければよい。
【0099】
《蓄積画像印刷処理》
図13は、本実施形態に係る蓄積画像印刷の処理手順例を示すフローチャートである。
図13に示すように、転送元機器100aでは、操作画面W3を介して、蓄積画像印刷指示を受け付けると、蓄積印刷部12により、次のような処理が行われる。
【0100】
蓄積印刷部12は、利用者からの蓄積画像印刷指示を受け付けると(ステップS601:YES)、蓄積画像保持部21に対して、データ読み取りを要求する(ステップS602)。このとき、蓄積印刷部12は、印刷指示時に指定された蓄積画像識別情報に基づき、蓄積画像保持部21にアクセスする。その結果、蓄積画像保持部21では、蓄積画像識別情報により特定された画像処理後の画像データが取得され、蓄積印刷部12に取得画像データが渡される。これにより、蓄積印刷部12は、蓄積された画像処理後の画像データを取得する(ステップS603)。
【0101】
次に、蓄積印刷部12は、プロッタ130に対して、印刷を要求する(ステップS604)。蓄積印刷部12は、印刷時の動作設定を行い、画像処理後の画像データをプロッタ130に渡す(ステップS605)。
【0102】
このようにして、転送元機器100aでは、画像蓄積時に蓄積しておいた機器依存の画像処理を行った後の画像データ(自機に最適な画像処理後の画像データ)が印刷される。つまり、転送元機器100aでは、自機による蓄積画像印刷時に、画像処理部13による画像処理を行わなくてもよいため、処理が短縮される。
【0103】
なお、本実施形態に係る蓄積画像転送の処理手順については、第1の実施形態に示した図6の処理手順と同じため、その説明を省略する。
【0104】
《データ書き込み時のエラー検知処理》
図14は、本実施形態に係る書き込みエラー検知の処理手順例を示すフローチャートである。
図14には、画像蓄積部11によるデータ書き込み要求処理(図11に示したステップS504,S508)において、蓄積画像保持部21からの書き込みエラーを検知する処理手順例が示されている。
【0105】
画像蓄積部11は、データ書き込み要求時に、蓄積画像保持部21からの画像データを蓄積する空き容量がない旨のエラー(書き込みエラー)を検知したか否かを判定する(ステップS701)。
【0106】
画像蓄積部11は、書き込みエラーを検知すると(ステップS701:YES)、書き込みエラーが発生した画像データのデータ種別を判定する(ステップS702)。
【0107】
画像蓄積部11は、書き込みエラーが発生した画像データの種別が、画像処理前の画像データであった場合(ステップS702:[画像処理前])、蓄積状態情報保持部22にアクセスし、書き込みエラーが発生した画像データの蓄積画像識別情報に基づき、新たな蓄積状態情報22Dを生成する(ステップS703)。画像蓄積部11は、生成した蓄積状態情報22Dに画像処理前及び画像処理後の画像データが蓄積できなかった旨の情報を記録する(ステップS704)。具体的には、画像蓄積部11は、蓄積状態情報22Dにおいて、[蓄積状態]の[画像処理前]項目及び[画像処理後]項目に、"蓄積未処理"を示す値を記録する。このとき、書き込みエラーが発生した画像処理前の画像データは、転送元機器100aが備えるメモリ上に一時保持される。また、画像処理部13による画像データへの画像処理は行われない。
【0108】
一方、画像蓄積部11は、書き込みエラーが発生した画像データの種別が、画像処理後の画像データであった場合(ステップS702:[画像処理後])、蓄積状態情報保持部22にアクセスし、書き込みエラーが発生した画像データの蓄積画像識別情報に基づき、該当する蓄積状態情報22Dに画像処理後の画像データが蓄積できなかった旨の情報を記録する(ステップS705)。具体的には、画像蓄積部11は、書き込みエラーが発生した画像データの蓄積画像識別情報に基づき、該当する蓄積状態情報22Dを特定する。画像蓄積部11は、特定した蓄積状態情報22Dにおいて、[蓄積状態]の[画像処理後]項目に、"蓄積未処理"を示す値を記録する。このとき、書き込みエラーが発生した画像処理後の画像データは、転送元機器100aが備えるメモリ上に一時保持される。
【0109】
このようにして、転送元機器100aでは、蓄積状態情報22Dに、画像処理前の画像データが蓄積できなかった場合に、画像処理前と画像処理後の両方の画像データが蓄積できなかった状態が記録される。また、転送元機器100aでは、蓄積状態情報22Dに、画像処理後の画像データが蓄積できなかった場合に、画像処理後の画像データのみが蓄積できなかった状態が記録される。
【0110】
《書き込みエラー後の蓄積画像管理処理》
図15は、本実施形態に係る蓄積画像管理の処理手順例を示すフローチャートである。
図15に示すように、転送元機器100aでは、上記書き込みエラーが発生し、蓄積状態情報22Dが記録されている場合に、画像蓄積部11により、次のような蓄積画像管理処理が行われる。
【0111】
画像蓄積部11は、蓄積状態情報保持部22にアクセスし、蓄積状態情報22Dが記録されているか否かを判定する(ステップS801)。
【0112】
画像蓄積部11は、蓄積状態情報22Dが記録されている場合(ステップS801:YES)、蓄積できなかった旨を示す情報(蓄積未処理)が記録された画像データのデータ種別を判定する(ステップS802)。
【0113】
画像蓄積部11は、画像データの種別が、画像処理前の画像データであった場合(ステップS802:[画像処理前])、蓄積画像保持部21にアクセスし、メモリ上に一時保持された画像処理前の画像データを蓄積可能な空き領域があるか否かを判定する(ステップS803)。このとき、画像蓄積部11は、蓄積画像保持部21の空き容量とメモリ上に一時保持された画像処理前の画像データのデータ量とを比較し、比較結果に基づき、蓄積可能な空き領域があるか否かを判定する。
【0114】
画像蓄積部11は、蓄積画像保持部21に蓄積可能な空き領域があった場合(ステップS803:YES)、蓄積画像保持部21にアクセスし、データ書き込み位置情報に基づき、画像処理前の画像データを格納し蓄積する(ステップS804)。
【0115】
これにより、画像蓄積部11は、蓄積状態情報保持部22にアクセスし、蓄積した画像データの蓄積画像識別情報に基づき、該当する蓄積状態情報22Dを更新する(ステップS805)。具体的には、画像蓄積部11は、該当する蓄積状態情報22Dにおいて、[蓄積状態]の[画像処理前]項目に、"蓄積済み"を示す値を記録し更新する。このとき、蓄積した画像処理前の画像データは、メモリ上から消去される。
【0116】
次に、画像蓄積部11は、画像処理部13に対して、機器依存の画像処理を要求する。このとき、画像蓄積部11は、画像処理前の画像データを画像処理部13に渡す。その結果、画像処理部13では、同機能部13が動作する自機(転送元機器)の機器情報に基づき、画像データに対して、転送元機器100aに依存する画像処理が行われ(ステップS806)、画像蓄積部11に画像処理後の画像データが渡される。
【0117】
次に、画像蓄積部11は、蓄積画像保持部21にアクセスし、メモリ上に一時保持された画像処理後の画像データを蓄積可能な空き領域があるか否かを判定する(ステップS807)。
【0118】
画像蓄積部11は、蓄積画像保持部21に蓄積可能な空き領域があった場合(ステップS807:YES)、蓄積画像保持部21にアクセスし、データ書き込み位置情報に基づき、画像処理後の画像データを格納し蓄積する(ステップS808)。
【0119】
これにより、画像蓄積部11は、蓄積状態情報保持部22にアクセスし、蓄積した画像データの蓄積画像識別情報に基づき、該当する蓄積状態情報22Dを更新する(ステップS809)。具体的には、画像蓄積部11は、該当する蓄積状態情報22Dにおいて、[蓄積状態]の[画像処理後]項目に、"蓄積済み"を示す値を記録し更新する。このとき、蓄積した画像処理後の画像データは、メモリ上から消去される。
【0120】
このようにして、転送元機器100aでは、画像処理前の画像データが蓄積できなかった場合に、画像処理前と画像処理後の両方の画像データの蓄積を試み、蓄積できれば蓄積状態情報22Dを更新する。
【0121】
一方、画像蓄積部11は、画像データの種別が、画像処理後の画像データであった場合(ステップS802:[画像処理後])、蓄積画像保持部21にアクセスし、メモリ上に一時保持された画像処理後の画像データを蓄積可能な空き領域があるか否かを判定する(ステップS810)。
【0122】
画像蓄積部11は、蓄積画像保持部21に蓄積可能な空き領域があった場合(ステップS810:YES)、蓄積画像保持部21にアクセスし、データ書き込み位置情報に基づき、画像処理後の画像データを格納し蓄積する(ステップS811)。
【0123】
これにより、画像蓄積部11は、蓄積状態情報保持部22にアクセスし、蓄積した画像データの蓄積画像識別情報に基づき、該当する蓄積状態情報22Dを更新する(ステップS812)。
【0124】
このようにして、転送元機器100aでは、画像処理後の画像データのみが蓄積できなかった場合に、画像処理後の画像データの蓄積を試み、蓄積できれば蓄積状態情報22Dを更新する。
【0125】
画像蓄積部11は、蓄積状態情報保持部22にアクセスし、更新された蓄積状態情報22Dに画像データが蓄積された旨の情報が記録されているか否かを判定する(ステップS813)。具体的には、画像蓄積部11は、更新された蓄積状態情報22Dにおいて、[蓄積状態]の[画像処理前]項目及び[画像処理後]項目に、"蓄積済み"を示す値が記録されているか否かを判定する。
【0126】
画像蓄積部11は、更新された蓄積状態情報22Dに画像データが蓄積された旨の情報が記録されていた場合(ステップS813:YES)、蓄積状態情報保持部22から該当記録を削除する(ステップS814)。具体的には、画像蓄積部11は、[蓄積状態]の[画像処理前]項目及び[画像処理後]項目に、"蓄積済み"を示す値が記録された蓄積状態情報22Dを削除する。
【0127】
画像蓄積部11は、上記処理を、蓄積状態情報保持部22に記録された蓄積状態情報22Dの数だけ繰り返し、全ての蓄積状態情報22Dが削除された場合に処理を終了する。
【0128】
なお、画像蓄積部11は、蓄積画像保持部21に蓄積可能な空き領域がなかった場合(ステップS803,S807,S810:NO)、ステップS801の処理に移行し、処理を継続する。
【0129】
このようにして、転送元機器100aでは、自機による蓄積画像印刷用の画像データと機器連携による蓄積画像転送用の画像データ(連携先機器による蓄積画像印刷用の画像データ)とが管理され、蓄積画像の利用目的に応じて、画像データを使い分けられる。
【0130】
<まとめ>
以上のように、本実施形態に係る転送元機器100aによれば、画像蓄積部11が、画像蓄積指示を受け付けると、当該装置に依存する画像処理を行う前の画像データ(機器連携による蓄積画像転送用の画像データ)と、当該装置に依存する画像処理を行った後の画像データ(自機による蓄積画像印刷用の画像データ)とを蓄積画像保持部21に蓄積する。
【0131】
転送元機器100aは、画像蓄印刷部12が、蓄積画像印刷指示を受け付けると、蓄積画像保持部21にアクセスし、蓄積しておいた蓄積画像印刷用の画像データを印刷する。その結果、転送元機器100aでは、自機による蓄積画像印刷時に、画像処理部13による画像処理を行わなくてもよいため、処理が短縮される。
【0132】
また、転送元機器100aは、画像転送部14が、蓄積画像転送指示を受け付けると、蓄積画像保持部21にアクセスし、蓄積しておいた蓄積画像転送用の画像データを転送先機器100bに送信する。その結果、転送先機器100bでは、転送元機器100aの画像処理前の画像データを基に当該機器で最適な画像処理が行え、転送元機器100aの画像処理に影響されない出力結果が得られる。
【0133】
これによって、本実施形態に係る画像処理システム1は、画像転送による機器連携において、転送先機器100bで高品質な出力結果が得られるとともに、転送元機器100aの蓄積画像出力処理が効率よく行える。
【0134】
ここまで、上記実施形態の説明を行ってきたが、上記実施形態に係る「画像処理機能」は、図を用いて説明を行った各処理手順を、動作環境(プラットフォーム)にあったプログラミング言語でコード化したプログラムが、画像処理装置100が備える演算装置(CPU)により実行されることで実現される。
【0135】
上記プログラムは、コンピュータが読み取り可能な記録媒体114aに格納することができる。これにより、例えば、上記プログラムは、外部記憶I/F114を介して、画像処理装置100にインストールすることができる。また、画像処理装置100は、ネットワークI/F113を備えていることから、電気通信回線を用いて上記プログラムをダウンロードし、インストールすることもできる。
【0136】
最後に、上記実施形態に挙げた形状や構成に、その他の要素との組み合わせなど、ここで示した要件に、本発明が限定されるものではない。これらの点に関しては、本発明の主旨をそこなわない範囲で変更することが可能であり、その応用形態に応じて適切に定めることができる。
【符号の説明】
【0137】
1 画像処理システム
11 画像蓄積部
12 蓄積印刷部
13 画像処理部
14 画像転送部
21 蓄積画像保持部
22 蓄積状態情報保持部(D:蓄積状態情報)
100 画像処理装置(a:転送元機器,b転送先機器)
110 コントローラ(制御基板)
111 CPU(演算装置)
112 記憶装置(ROM,RAM,HDD)
113 ネットワークI/F
114 外部記憶I/F(a:記録媒体)
120 操作パネル
130 プロッタ
140 スキャナ
B バス
N データ伝送路(ネットワーク)
DV デバイス
【先行技術文献】
【特許文献】
【0138】
【特許文献1】特開2004−194278号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定のデータ伝送路を介して、自機に蓄積された画像データを送信する転送先機器と接続され、機器連携による蓄積画像出力を行う画像処理装置であって、
画像データを蓄積画像として所定の記憶領域に保持する画像保持手段と、
画像蓄積指示を受け付けると、前記画像保持手段にアクセスし、当該画像処理装置に依存する画像処理を行う前の画像データを格納し蓄積する蓄積手段と、
蓄積画像転送指示を受け付けると、前記画像保持手段にアクセスし、蓄積された画像処理前の画像データを前記転送先機器に送信する転送手段と、を有することを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
画像データに対して、所定の画像処理を行う画像処理手段と、
蓄積画像印刷指示を受け付けると、前記画像保持手段にアクセスし、蓄積された画像データを印刷する印刷手段と、を有し、
前記印刷手段は、印刷指示時に指定された蓄積画像識別情報に基づき、前記画像保持手段から取得した画像処理前の画像データを前記画像処理手段に渡し、
前記画像処理手段は、受け取った画像処理前の画像データに対して、当該画像処理装置に依存する画像処理を行い、画像処理後の画像データを前記印刷手段に渡し、
前記印刷手段は、受け取った画像処理後の画像データを印刷することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記転送手段は、前記転送先機器から、転送時に受信する画像データのデータ種別を示す転送先データ種別情報を受信すると、前記転送先データ種別情報に基づき、前記転送先機器に送信する画像データのデータ種別を判定し、判定結果に基づき、前記画像保持手段に蓄積された画像処理前の画像データ又は前記転送先機器に依存する画像処理を行った後の画像データを送信することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記転送手段は、前記転送先機器に送信する画像データのデータ種別を前記転送先機器に依存する画像処理を行った後の画像データであると判定した場合に、転送指示時に指定された蓄積画像識別情報に基づき、前記画像保持手段から取得した画像処理前の画像データを前記画像処理手段に渡し、
前記画像処理手段は、受け取った画像処理前の画像データに対して、前記転送先機器から受信した機器情報に基づき、前記転送先機器に依存する画像処理を行い、画像処理後の画像データを前記転送手段に渡し、
前記転送手段は、受け取った画像処理後の画像データを送信することを特徴とする請求項3に記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記蓄積手段は、前記画像保持手段にアクセスし、当該画像処理装置に依存する画像処理を行う前の画像データと当該画像処理装置に依存する画像処理を行った後の画像データとを格納し、
前記印刷手段は、印刷指示時に指定された蓄積画像識別情報に基づき、前記画像保持手段から取得した画像処理後の画像データを印刷することを特徴とする請求項2ないし4のいずれか一項に記載の画像処理装置。
【請求項6】
画像データを蓄積したか否かを示す蓄積状態情報を所定の記憶領域に保持する情報保持手段を有し、
前記蓄積手段は、前記画像保持手段に画像データを格納する空き容量が存在しない場合に、前記情報保持手段にアクセスし、該当画像データの前記蓄積状態情報として蓄積できなかった旨の情報を記録し、前記画像保持手段に蓄積できなかった画像データを格納する空き容量が存在する場合に、前記情報保持手段にアクセスし、該当画像データの前記蓄積状態情報を蓄積できた旨の情報に更新し、該当画像データの前記蓄積状態情報が蓄積できた旨の情報に更新されるまで、該当画像データの前記画像保持手段への格納を繰り返すことを特徴とする請求項5に記載の画像処理装置。
【請求項7】
所定のデータ伝送路を介して、自機に蓄積された画像データを送信する画像処理装置と、該画像データの送信先である転送先機器とが接続され、機器連携による蓄積画像出力を行う画像処理システムであって、
前記画像処理装置が、
画像データを蓄積画像として所定の記憶領域に保持する画像保持手段と、
画像蓄積指示を受け付けると、前記画像保持手段にアクセスし、当該画像処理装置に依存する画像処理を行う前の画像データを格納し蓄積する蓄積手段と、
蓄積画像転送指示を受け付けると、前記画像保持手段にアクセスし、蓄積された画像処理前の画像データを前記転送先機器に送信する転送手段と、を有し、
前記転送先機器が、
前記画像処理装置から受信した画像処理前の画像データに対して、当該転送先機器に依存する画像処理を行い、画像処理後の画像データを印刷することを特徴とする画像処理システム。
【請求項8】
画像データを蓄積画像として所定の記憶領域に保持する画像保持手段を備え、所定のデータ伝送路を介して、前記画像保持手段に蓄積された画像データを送信する転送先機器と接続され、機器連携による蓄積画像出力を行う画像処理装置における画像処理プログラムであって、
コンピュータを、
画像蓄積指示を受け付けると、前記画像保持手段にアクセスし、当該画像処理装置に依存する画像処理を行う前の画像データを格納し蓄積する蓄積手段と、
蓄積画像転送指示を受け付けると、前記画像保持手段にアクセスし、蓄積された画像処理前の画像データを前記転送先機器に送信する転送手段として機能させる画像処理プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2012−182666(P2012−182666A)
【公開日】平成24年9月20日(2012.9.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−44319(P2011−44319)
【出願日】平成23年3月1日(2011.3.1)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】