説明

画像処理装置、画像処理制御方法及び画像処理制御プログラム

【課題】データ転送のない状態が所定時間継続すると、省電力状態に移行するバス転送手段の省電力効果を向上させる。
【解決手段】画像処理装置1は、PCIe制御回路14a〜14nのPCIe I/Fが、データ転送の無い状態が所定期間継続すると、省電力状態に移行して、該省電力状態においてデータ転送依頼が発生すると、通常電力状態に復帰して、データ転送を行う場合に、送信パケット判定回路が、転送要求のあったデータが転送先であるASIC3a〜3nの動作制御に関する設定データであるか否か及びEXデータであるか判断して、設定データであると、該データをデータバッファ制御回路に保管し、該転送要求のあったデータが、EXデータであると、PCIe I/Fに、データバッファ制御回路に保管されているデータを転送させた後に、該転送要求のあったデータを転送させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置、画像処理制御方法及び画像処理制御プログラムに関し、詳細には、省電力機能を有するバス機構を用いた画像処理装置、画像処理制御方法及び画像処理制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
デジタル複写装置、デジタル複合装置等の画像処理装置においては、CPU(Central Processing Unit )、画像処理モジュール及びメモリ等の各デバイス間のバスインターフェイスとして、従来、PCI(Peripheral Component Interconnect:登録商標)に代表されるパラレル方式のバスインターフェイスが使用されていた。
【0003】
ところが、パラレル方式のバスインターフェイスでは、レーシングやスキュー等の問題があり、高速・高画質の画像処理装置においては、処理速度の高速化、高画質化にともなって、転送レートが不十分となってきたため、最近では、要求と応答が分離され、応答を待たずに次の要求を発行できる高速シリアルバスインターフェイスであるPCIExpress(登録商標:以下、PCIeという。)を画像処理装置に使用することが提案されている(特許文献1参照)。
【0004】
PCIeは、リンクと呼ばれる通信路を含むバス機構を介してデバイス間を相互接続するための規格であり、PCISIG(Peripheral Component Interconnect Special Interest Group)によって規定されている。PCIeの規格においては、電力管理(パワーマネマネージメント)に関する規格として、ソフトウェアによる省電力状態への遷移の他に、ハードウェアによるASPM(Active State Power Management)が規定されている。
【0005】
ASPMでは、PCIeのインターフェイス回路内に設けられているコンフィギュレーションレジスタのASPM制御ビットがイネーブル(enable)の場合に、一定のアイドル期間(データ無し期間)の経過により、通常電力状態(アクティブステート)から省電力状態であるL0s、L1に遷移する。省電力状態において、通信の必要が生じると、インターフェイス回路のリンクの状態は、ハードウェアにより省電力状態から通常電力状態に戻されて、ソフトウェアの介在なしに、リンクのアイドル期間中の無駄な電力消費を低減することで、こまめな省電力制御を行うことができ、消費電力削減効果を向上させることができる。
【0006】
ところが、インターフェイス回路のリンク状態の省電力状態であるL0s、L1から通常電力状態への復帰には、数μsec程度の復帰時間が必要となるため、画像処理装置の画像読み取り部からメモリへデータを書き込む場合のようにライン等時性(Isochronous)を必要とするデータ転送においては、画像データの転送開始時や転送中に省電力状態に遷移すると、異常画像の発生につながる可能性があり、画像読み取り部からメモリへのデータ伝送路となるPCIeのバス機構においては、ASPMを利用することができず、省電力機能を活用することができないという問題があった。
【0007】
そこで、従来、ページ処理の最初と最後を検知し、ASPMのイネーブル/ディセーブルを切り替える技術が提案されている(特許文献2参照)
すなわち、この従来技術は、画像データの転送において、ページ処理の最初と最後において、ASPMのイネーブル/ディセーブル(disable)を切り替えることで、例えば、画像読読み取り部からの画像データ伝送路であるインターフェイスで、画像データの転送に影響を与えることなく、省電力状態に遷移して、消費電力の削減を図っている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、従来のPCIeバスは、上記特許文献2記載の技術を適用しても、レジスタアクセスの通信路として使用した場合、ハードウェア構成やソフトウェア処理の順番によってはASPMを有効に利用することができないという問題があった。
【0009】
例えば、CPUを内蔵するとともに、PCIeによってデバイスと接続されるインターフェイスを搭載するSoC(System on Chip)の場合、接続先デバイスのレジスタにPCIeバスを介してアクセスする際、連続するレジスタアクセス中に、異なる接続先デバイスから割り込み処理が入ると、CPUは、割り込み処理を優先させるため、レジスタアクセスを中断して、割り込み処理完了後に、再度、レジスタアクセスを再開する。ところが、このレジスタアクセス中に頻繁に他デバイスからの割り込みが発生すると、レジスタアクセスを行っているPCIeバスのデータ転送が断続的となり、省電力状態に遷移することができなかったり、省電力状態への移行と通常電力状態への復帰を頻繁に繰り返すこととなり、省電力効果が低下するという問題があった。また、割り込み処理が発生していない状態における連続したレジスタアクセスの場合であっても、SoC内部のハードウェア構成によっては、PCIeバスに出力されるレジスタアクセスのパケットの出力間隔が大きくなる場合があり、このような場合においても、PCIeバスには、一定の間隔でパケットが流れるため、省電力状態に遷移することができなかったり、省電力状態への移行と通常電力状態への復帰を頻繁に繰り返すこととなり、省電力効果が低下するという問題があった。
【0010】
そこで、本発明は、データ転送のない状態が所定時間継続すると省電力状態に移行するバス転送手段をレジスタ設定データ通信用のバス転送手段として用いたときの省電力効果を向上させることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の画像処理装置は、上記目的を達成するために、所定の転送先に接続されて、該転送先へのデータ転送の無い状態が所定期間継続すると、通常電力状態から省電力状態に移行して、該省電力状態においてデータ転送依頼が発生すると、該省電力状態から該通常電力状態に復帰して、転送要求のあったデータを該転送先にデータ転送を行うバス転送手段と、転送要求のあったデータを一時保管するデータ保管手段と、転送要求のあったデータが転送先の動作制御に関する設定データであるか否か及び所定の特定データであるか否かを判断する判断手段と、転送要求のあったデータが前記設定データであると、該データを前記データ保管手段に保管し、該転送要求のあったデータが該設定データ以外のデータまたは前記特定データであると、前記バス転送手段に、前記データ保管手段に保管されているデータを順次転送させた後に、該転送要求のあったデータを転送させ、該データ保管手段のデータが所定の転送開始容量になると、該バス転送手段に、該データ保管手段に保管されている全てのデータを順次転送させる転送制御手段と、を備えていることを特徴としている。
【0012】
また、本発明の画像処理制御方法は、上記目的を達成するために、所定の転送先に接続されて、該転送先へのデータ転送の無い状態が所定期間継続すると、通常電力状態から省電力状態に移行して、該省電力状態においてデータ転送依頼が発生すると、該省電力状態から該通常電力状態に復帰して、転送要求のあったデータを該転送先にデータ転送を行うバス転送処理ステップと、転送要求のあったデータが転送先の動作制御に関する設定データであるか否か及び所定の特定データであるか否かを判断する判断処理ステップと、転送要求のあったデータが前記設定データであると、所定のデータ保管手段に該データを保管し、該転送要求のあったデータが該設定データ以外のデータまたは前記特定データであると、前記バス転送処理ステップで、該データ保管手段に保管されているデータを順次転送させた後に、該転送要求のあったデータを転送させ、該データ保管手段のデータが所定の転送開始容量になると、該バス転送処理ステップで、該データ保管手段に保管されている全てのデータを順次転送させる転送制御処理ステップと、を有していることを特徴としている。
【0013】
さらに、本発明の画像処理制御プログラムは、上記目的を達成するために、コンピュータに、所定の転送先に接続されて、該転送先へのデータ転送の無い状態が所定期間継続すると、通常電力状態から省電力状態に移行して、該省電力状態においてデータ転送依頼が発生すると、該省電力状態から該通常電力状態に復帰して、転送要求のあったデータを該転送先にデータ転送を行うバス転送処理と、転送要求のあったデータが転送先の動作制御に関する設定データであるか否か及び所定の特定データであるか否かを判断する判断処理と、転送要求のあったデータが前記設定データであると、所定のデータ保管手段に該データを保管し、該転送要求のあったデータが該設定データ以外のデータまたは前記特定データであると、前記バス転送処理で、該データ保管手段に保管されているデータを順次転送させた後に、該転送要求のあったデータを転送させ、該データ保管手段のデータが所定の転送開始容量になると、該バス転送処理で、該データ保管手段に保管されている全てのデータを順次転送させる転送制御処理と、を実行させることを特徴としている。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、データ転送のない状態が所定時間継続すると省電力状態に移行するバス転送手段をレジスタ設定データ通信用のバス転送手段として用いたときの省電力効果を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の一実施例を適用した画像処理装置の要部ブロック構成図。
【図2】PCIe制御回路の要部ブロック構成図。
【図3】割り込み処理を行う場合のPCIeバスの状態の説明図。
【図4】通常アクセス時におけるPCIeバスの状態の説明図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の好適な実施例を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に述べる実施例は、本発明の好適な実施例であるので、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明によって不当に限定されるものではなく、また、本実施の形態で説明される構成の全てが本発明の必須の構成要件ではない。
【実施例1】
【0017】
図1〜図4は、本発明の画像処理装置、画像処理制御方法及び画像処理制御プログラムの一実施例を示す図であり、図1は、本発明の画像処理装置、画像処理制御方法及び画像処理制御プログラムの一実施例を適用した画像処理装置1の要部ブロック構成図である。
【0018】
図1において、画像処理装置1は、複写装置、プリンタ装置、複合装置、コンピュータ等であり、SoC ASIC(System on Chip Application Specific Integrated Circuit)2及び複数の各種動作機能を有するASIC3a〜3nを備えているとともに、画像処理装置1として必要なその他の構成部、例えば、画像処理装置1の動作を制御する制御部、ASIC3a〜3nで処理された画像データに基づいて用紙に画像形成する画像形成部、原稿の画像を読み取る画像読み取り部、ネットワーク等の通信回線を介して外部装置との通信を行う通信部、画像処理装置1に動作を要求する操作を行ったり、画像処理装置1の動作状態や操作内容を通知する操作表示部等を備えている。
【0019】
上記制御部は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を備えており、CPUが、ROM内の画像処理装置1の基本プログラムに基づいてRAMをワークメモリとして利用しつつ画像処理装置1の各部を制御して、画像処理装置1としての基本処理を実行するとともに、ROM内の本発明の画像処理制御プログラムに基づいてレジスタ設定通信バスとしてのPCIeにおける省電力効果を向上させる画像処理制御方法を実行する。
【0020】
すなわち、画像処理装置1は、ROM、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory )、EPROM、フラッシュメモリ、フレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory )、CD−RW(Compact Disc Rewritable )、DVD(Digital Versatile Disk)、SD(Secure Digital)カード、MO(Magneto-Optical Disc)等のコンピュータが読み取り可能な記録媒体に記録されている本発明の画像処理制御方法を実行する画像処理制御プログラムを読み込んでROMやハードディスクに導入することで、後述するレジスタ設定通信バスとしてのPCIeにおける省電力効果を向上させる画像処理制御方法を実行する画像処理装置として構築されている。この画像処理制御プログラムは、アセンブラ、C、C++、C#、Java(登録商標)等のレガシープログラミング言語やオブジェクト指向ブログラミング言語等で記述されたコンピュータ実行可能なプログラムであり、上記記録媒体に格納して頒布することができる。
【0021】
そして、画像処理装置1は、動作要求の発生しない待機状態が予め設定されている待ち時間が経過すると、主要各部への電源電力の供給を停止または/及び削減する省電力モードを備えており、この省電力モードにおいて、ネットワークを介した外部装置からのアクセス、画像読み取り部への原稿のセット、操作表示部でのキー操作等の所定の省電力復帰要因が発生すると、該省電力復帰要因の発生を検出して、主要各部への電源電力の供給を再開して通常電力モードに復帰する。
【0022】
SoC ASIC2は、CPU11、メモリ12、アービタ13及び複数のPCIe制御回路14a〜14n等を備えており、PCIe制御回路14a〜14nの数は限定されるものではない。CPU11、メモリ12、アービタ13及びPCIe制御回路14a〜14nは、通常のバスにより接続されている。
【0023】
各ASIC3a〜3nは、PCIe I/F21a〜21n及びレジスタ22a〜22n等を備えており、PCIe I/F21a〜21nを介して受信した設定データをレジスタ22a〜22nに設定して、PCIe I/F21a〜21nを介して受信した処理対象データを該レジスタ22a〜22nに設定した設定データに応じたデータ処理を行う。
【0024】
CPU11は、ASIC3a〜3nのレジスタに設定する設定データをアービタ13に出力し、アービタ13は、その設定データをPCIe制御回路14a〜14nへ出力する。
【0025】
メモリ12は、CPU11が、その動作を行う上で必要な各種データを保管するワークメモリとして利用される。
【0026】
PCIe制御回路14a〜14nは、図2に示すように、データバッファ制御回路31、送信パケット判定回路32及びPCIe I/F33等を備えており、データバッファ制御回路31及び送信パケット判定回路32にアービタ13から転送データが入力される。
【0027】
データバッファ制御回路(データ保管手段)31は、アービタ13から受信した設定データを内部のバッファに蓄積する。
【0028】
送信パケット判定回路(判断手段、転送制御手段)32は、アービタ13から受信したデータがリードアクセスのデータであるか、ライトアクセスのデータであるかを判定し、ライトアクセスであると、データバッファ制御回路31に蓄積するデータ(設定データ)であるか、ダイレクトにPCIe I/F33からPCIeバス4a〜4nを通してASIC3a〜3nに転送するデータ(画像データや特定データ等)であるか判定する。送信パケット判定回路32は、CPU11からアービタ13を介して受信したデータが転送先の動作制御に関する設定データであると、該設定データをデータバッファ制御回路31のバッファに蓄積(保管)させる。また、送信パケット判定回路32は、アービタ13から受信したデータがリードアクセスのデータまたは画像データや特定データのようにダイレクトに出力するライトアクセスのデータであると、データバッファ制御回路31内のバッファに蓄積されているデータの出力要求を、PCIe I/F33へ出力する。すなわち、送信パケット判定回路32は、PCIeバス4a〜4nにパケットを送信するタイミングを制御している。
【0029】
そして、画像処理装置1は、PCIe制御回路14a〜14nと各ASIC3a〜3nが、高速シリアルバスであるPCIeバス4a〜4nによって接続されており、PCIeバス4a〜4nは、PCIe制御回路14a〜14nのPCIe I/F33と各ASIC3a〜3nのPCIe I/F21a〜21nに接続されている。
【0030】
PCIe I/F33及びPCIe I/F21a〜21nは、所定時間データ転送要求が発生しないと、ハードウェア構成として、ASPMによって、省電力状態へ移行して消費電力を削減することができる。
【0031】
PCIe I/F33は、送信パケット判定回路32からの出力要求に従って、データバッファ制御回路31のバッファからデータを、例えば、蓄積順に、読み出して、PCIeバス4a〜4n上へパケットを出力する。
【0032】
また、データバッファ制御回路31は、内部のバッファが一杯になると、その旨を送信パケット判定回路32へ通知し、送信パケット判定回路32は、データバッファ制御回路31からバッファが一杯になった旨の通知を受け取ると、データバッファ制御回路31のバッファに蓄積されている全データの出力要求を、PCIe I/F33へ出力する。
【0033】
PCIe I/F33は、送信パケット判定回路32から全データの出力要求を受け取ると、データバッファ制御回路31のバッファから全データを読み出して、PCIeバス4a〜4n上へパケットを出力する。
【0034】
次に、本実施例の作用について説明する。本実施例の画像処理装置1は、データ転送のない状態が所定時間継続すると省電力状態に移行するバスをレジスタ設定通信バスとして用いたときの省電力効果を向上させる。
【0035】
すなわち、SoC ASIC2は、画像データ等の各種データやレジスタの設定データをASIC3a〜3nに転送して、ASIC3a〜3nに各種データ処理を行わせるが、SoC ASIC2とASIC3a〜3nとは、SoC ASIC2のASIC3a〜3nに対応するPCIe制御回路14a〜14nのPCIe I/F33とASIC3a〜3nのPCIe I/F21a〜21nとがPCIeバス4a〜4nによって接続されたPCIeバス機構で接続されており、PCIeバス機構は、所定の待ち時間の間データ転送要求がないときには、ソフトウェアを介することなくASPMによってハードウェア的に省電力状態に移行して、消費電力を削減する。
【0036】
例えば、図3に示すように、CPU11からASIC3aのレジスタ22aへのレジスタアクセス(設定データの転送)の場合、従来技術では、図3(a)に示すように、CPU11がASIC3aのレジスタ22aに設定するデータをアービタ13に出力し、アービタ13は、そのデータを、SoC ASICのPCIe I/Fへ出力して、該PCIe I/Fが、順次、PCIeバス4aを通してASIC3aのPCIe I/F21aに送って、レジスタ22aに該データを設定する。
【0037】
なお、図3において、P1〜P3は、動作制御に関するデータであるパラメータ設定のパケット、EXは、起動のパケットを示しており、本実施例では、起動のパケットを特定データ(転送開始を指示するデータ)として利用している。また、「移行判定」は、PCIe I/F33、PCIe I/F21a〜21n及びPCIeバス4a〜4nからなるPCIeバス機構の省電力状態への移行判定を行っている状態、「移行」は、通常電力状態から省電力状態への移行中の状態、「省」は、省電力状態、「復帰」は、省電力状態から通常電力状態への移行中の状態を、それぞれ示している。
【0038】
したがって、従来の場合、図3(a)に示すように、パケットP2とパケットP3との間の移行判定期間に、ASIC3bへの割り込み処理が発生すると、CPUは、パケットP3の出力よりも割り込み処理を優先させることから、待ち時間を経過して省電力状態に移行するが、割り込み処理が終了すると、速やかにパケットP3の出力を再開するため、PCIe I/Fは、速やかに省電力状態から復帰して、パケットP3のASIC3aへの転送を再開し、次のEXの起動パケットで、ASIC3aがパケットP1〜P3の設定に従って動作を開始する。
【0039】
ところが、本実施例の画像処理装置1は、図3(b)に示すように、PCIe制御回路14aにおいて、アービタ13から送られてくる設定パラメータのパケットP1、P2を、順次、送信パケット判定回路32がデータバッファ制御回路31のバッファに蓄積させ、PCIeバス4aに対してはパケットP1、P2を出力せず、PCIe I/F33及びPCIeバス4aは、省電力状態となる。この省電力状態において、ASIC3bの割り込み処理が発生して、CPU11がASIC3bの割り込み処理を行っても、PCIe制御回路14aは、ASIC3aに対するパケットP1、P2をデータバッファ制御回路31のバッファに蓄積させた状態を維持し、ASIC3bの割り込み処理期間が終了して、P3のパケットがアービタ13から送られてきても、該パケットP3をデータバッファ制御回路31のバッファに蓄積して、PCIe I/F33の省電力状態が維持される。PCIe制御回路14aは、その後、起動パケットであるEXパケットが送られてくると、送信パケット判定回路32が、該EXパケットをトリガとして、PCIe I/F33にデータバッファ制御回路31のバッファに蓄積されているパケットP1〜P3の転送要求を行い、PCIe I/F33がデータバッファ制御回路31のパケットP1〜P3をPCIeバス4aを介してASIC3aに転送する。
【0040】
すなわち、割り込みが発生するデータ転送時においても、PCIe制御回路14a〜14nのデータバッファ制御回路31のバッファにデータ(パケット)を蓄積することで、従来に比較して、PCIeバス機構の省電力状態の期間を長くすることができ、省電力効果を向上させることができる。
【0041】
また、図4に示すように、通常アクセス時のようにレジスタアクセスの間隔が大きい場合、従来技術にあっては、図4(a)に示すように、レジスタアクセスが一定間隔で発生するため、省電力状態に移行することができない。
【0042】
ところが、本実施例の画像処理装置1は、間隔がある程度大きなレジスタアクセスでパケットP1〜P4が、例えば、CPU11からアービタ13を介してPCIe制御回路14aに順次送られてくると、PCIe制御回路14aの送信パケット判定回路32が、パラメータ関連の設定データであるパケットP1〜P4までを順次データバッファ制御回路31のバッファに蓄積させ、その間に、PCIe制御回路14a、PCIe I/F21a及びPCIe4aからなるバス機構が、移行判定によって待ち時間が経過すると、通常電力状態から省電力状態に移行して、省電力状態となる。その後、CPU11からアービタ13を介して起動用のEXパケットがPCIe制御回路14a送られてくると、送信パケット判定回路32が、該EXパケットをトリガとして、PCIe I/F33に、送信要求を出して、PCIeバス機構を省電力状態から通常電力状態へ復帰させ、データバッファ制御回路31のバッファに蓄積されているパケットP1〜P4をPCIeバス4aを介してASIC3aに転送させる。
【0043】
また、送信パケット判定回路32は、PCIeバス機構が省電力状態である間に、アービタ13からPCIe制御回路14aに送られてきてデータバッファ制御回路31のバッファに蓄積させたパケットの容量が、該バッファの所定容量、例えば、バッファが満杯になる容量になると、PCIeバス機構を省電力状態から通常電力状態へ復帰させ、データバッファ制御回路31のバッファに蓄積されているパケットをPCIeバス4aへ出力させて、ASIC3aに転送させる。
【0044】
したがって、通常アクセス時においても、適切にPCIeバス機構を省電力状態に移行させることができ、省電力効果を向上させることができる。
【0045】
なお、上記説明において、PCIe制御回路14a〜14nのデータバッファ制御回路31が備えているバッファについては、適宜の段数のバッファを設けることができ、この場合、例えば、接続先のASIC3a〜3nが10個のパラメータを設定した後に起動するような場合には、バッファを11段備えさせることで、省電力効果を最大限に発揮させることができる。また、接続先のASIC3a〜3nのパラメータ数が膨大な数であって、全パラメータ分のバッファをPCIe制御回路14a〜14nのデータバッファ制御回路31に搭載することが困難であったり、コスト的に不利な場合には、少なくとも、省電力状態の移行中に、次のパケットを受信し、省電力状態に移行した直後に復帰してしまうような段数よりも多い段数のバッファをデータバッファ制御回路31に搭載すると、省電力効果を向上させることができる。
【0046】
また、上記説明では、PCIe制御回路14a〜14n内に、データバッファ制御回路31を設けて該データバッファ制御回路31のバッファにデータを蓄積させているが、データ蓄積用のバッファは、PCIe制御回路14a〜14nのそれぞれの内部に設けるものに限るものではなく、PCIe制御回路14a〜14nの外部に設けてもよく、例えば、SoC ASIC2のメモリ12をデータの共有バッファとして利用してもよい。この場合、PCIe制御回路14a〜14nのデータバッファ制御回路31は、物理的なバッファを持たず、送信パケット判定回路32の判定が蓄積であると、共有バッファであるメモリ12に確保されたバッファ領域へデータを蓄積し、送信パケット判定回路32の判定が送信であると、メモリ12のバッファ領域に蓄積させたデータを読み出して、PCIe I/F33へデータを転送する。
【0047】
このようにすると、PCIe制御回路14a〜14nを安価なものとすることができるとともに、共有するメモリ12のデータ蓄積用のバッファ領域を可変として、接続先のASIC3a〜3nに応じてバッファの段数を変更することができ、安価に常に最良のバッファ段数を確保して、安価に省電力効果を向上させることができる。
【0048】
さらに、画像処理装置1は、操作表示部の操作やネットワークに接続されたコンピュータ等からデータのバッファへの蓄積機能のオン/オフを設定できるようにしてもよい。
【0049】
このようにすると、データバッファ制御回路31のバッファの容量やメモリ12のバッファ容量の都合等によって、省電力効果を向上させるのに必要なバッファ容量を確保することができない場合やユーザによる画像処理装置1の利用状況等に応じた利用形態を実現することができる。
【0050】
また、PCIe I/F33は、データバッファ制御回路31のバッファやメモリ12のバッファに蓄積されているデータの転送先アドレスが連続している場合、相手先のASIC3a〜3nが受信可能であれば、1つのアドレスを指定するだけで、次に続くアドレスのデータを連続して転送するバースト転送を行ってもよい。
【0051】
このようにすると、転送処理を簡略化することができ、省電力効果を向上させることができる。
【0052】
さらに、上記説明では、起動パケット(EXパケット)をデータバッファ制御回路31のバッファに蓄積されているデータであるバッファデータを出力する特定データとしているが、バッファデータを出力するトリガとなる特定データは、起動パケットに限るものではなく、例えば、アクセス先の動作処理開始のトリガとなるアドレスが解っている場合は、送信パケット判定回路32に、予め当該アドレスをデータ転送開始のトリガとして設定したり、画像処理装置1の電源投入時に、接続先のASIC3a〜3nがトリガとなるアドレスをSoC ASIC2に送信して、当該アドレスをPCIe制御回路14a〜14nの送信パケット判定回路32にトリガとして設定してもよい。この場合、接続先のASIC3a〜3nが複数の機能を有していて、機能毎に起動レジスタを搭載している場合には、送信パケット判定回路32の判定条件を、該機能毎にトリガとなる特定データを設定してもよい。
【0053】
このようにすると、省電力効果を向上させつつ、転送先のASIC3a〜3nにより一層適したデータ転送を行うことができる。
【0054】
このように、本実施例の画像処理装置1は、PCIe制御回路14a〜14nのPCIe I/F33が、ASIC(所定の転送先)3a〜3nに接続されて、ASIC3a〜3nへのデータ転送の無い状態が所定期間継続すると、通常電力状態から省電力状態に移行して、該省電力状態においてデータ転送依頼が発生すると、該省電力状態から該通常電力状態に復帰して、転送要求のあったデータを該ASIC3a〜3nにデータ転送を行い、送信パケット判定回路(判断手段、転送制御手段)32が、転送要求のあったデータが転送先であるASIC3a〜3nの動作制御に関する設定データであるか否か及び所定の特定データであるか否かを判断して、転送要求のあったデータが該設定データであると、該データをデータバッファ制御回路31のバッファに保管し、該転送要求のあったデータが、例えば、EXデータのように、該設定データ以外のデータまたは該特定データであると、PCIe I/F33に、データバッファ制御回路31のバッファに保管されているデータを順次転送させた後に、該転送要求のあったデータを転送させ、該データバッファ制御回路31のバッファのデータが所定の転送開始容量になると、PCIe I/F33に、データバッファ制御回路31のバッファに保管されている全てのデータを順次転送させている。
【0055】
したがって、データ転送要求のあったデータが、特定データ以外の設定データの期間については、全ての転送要求のデータをデータバッファ制御回路31のバッファに蓄積して、PCIe I/F33、PCIeバス4a〜4n及びPCIe I/F21a〜21nからなるバス機構を省電力状態に維持させることができる。その結果、データ転送のない状態が所定時間継続すると省電力状態に移行するバス転送手段であるPCIe I/F33をレジスタ設定データ通信用のPCIe I/F33として用いたときの省電力効果を向上させることができる。
【0056】
また、本実施例の画像処理装置1は、所定の転送先であるASIC3a〜3nに接続されて、ASIC3a〜3nへのデータ転送の無い状態が所定期間継続すると、通常電力状態から省電力状態に移行して、該省電力状態においてデータ転送依頼が発生すると、該省電力状態から該通常電力状態に復帰して、転送要求のあったデータを該転送先にデータ転送を行うバス転送処理ステップと、転送要求のあったデータが、ASIC3a〜3nの動作制御に関する設定データであるか否か及び所定の特定データであるか否かを判断する判断処理ステップと、転送要求のあったデータが前記設定データであると、データバッファ制御回路31のバッファに該データを保管し、該転送要求のあったデータが、例えば、EXデータ等のように、該設定データ以外のデータまたは前記特定データであると、前記バス転送処理ステップで、データバッファ制御回路31のバッファに保管されているデータを順次転送させた後に、該転送要求のあったデータを転送させ、データバッファ制御回路31のバッファのデータが所定の転送開始容量になると、該バス転送処理ステップで、データバッファ制御回路31のバッファに保管されている全てのデータを順次転送させる転送制御処理ステップと、を有している画像処理制御方法を実行している。
【0057】
したがって、データ転送要求のあったデータが、特定データ以外の設定データの期間については、全ての転送要求のデータをデータバッファ制御回路31のバッファに蓄積して、PCIe I/F33、PCIeバス4a〜4n及びPCIe I/F21a〜21nからなるバス機構を省電力状態に維持させることができる。その結果、データ転送のない状態が所定時間継続すると省電力状態に移行するバス転送手段であるPCIe I/F33をレジスタ設定データ通信用のPCIe I/F33として用いたときの省電力効果を向上させることができる。
【0058】
さらに、本実施例の画像処理装置1は、コンピュータに、所定の転送先であるASIC3a〜3nに接続されて、ASIC3a〜3nへのデータ転送の無い状態が所定期間継続すると、通常電力状態から省電力状態に移行して、該省電力状態においてデータ転送依頼が発生すると、該省電力状態から該通常電力状態に復帰して、転送要求のあったデータを該転送先にデータ転送を行うバス転送処理と、転送要求のあったデータが、ASIC3a〜3nの動作制御に関する設定データであるか否か及び所定の特定データであるか否かを判断する判断処理と、転送要求のあったデータが前記設定データであると、データバッファ制御回路31のバッファに該データを保管し、該転送要求のあったデータが、例えば、EXデータ等のように、該設定データ以外のデータまたは前記特定データであると、前記バス転送処理で、データバッファ制御回路31のバッファに保管されているデータを順次転送させた後に、該転送要求のあったデータを転送させ、データバッファ制御回路31のバッファのデータが所定の転送開始容量になると、該バス転送処理で、データバッファ制御回路31のバッファに保管されている全てのデータを順次転送させる転送制御処理を実行させる画像処理制御プログラムを搭載している。
【0059】
したがって、データ転送要求のあったデータが、特定データ以外の設定データの期間については、全ての転送要求のデータをデータバッファ制御回路31のバッファに蓄積して、PCIe I/F33、PCIeバス4a〜4n及びPCIe I/F21a〜21nからなるバス機構を省電力状態に維持させることができる。その結果、データ転送のない状態が所定時間継続すると省電力状態に移行するバス転送手段であるPCIe I/F33をレジスタ設定データ通信用のPCIe I/F33として用いたときの省電力効果を向上させることができる。
【0060】
また、本実施例の画像処理装置1は、PCIe制御回路14a〜14nの送信パケット判定回路32が、転送要求のあったデータの転送先アドレスに基づいて、蓄積すべき設定データであるか否か及び転送すべき特定データであるか否かを判定している。
【0061】
したがって、転送要求のあったデータが設定データであるか否かを転送先アドレスに基づいて、簡単かつ容易に判断して、データ転送における省電力制御を適切かつ容易に行うことができ、簡単かつ容易に省電力効果を向上させることができる。
【0062】
さらに、本実施例の画像処理装置1は、PCIe制御回路14a〜14nの送信パケット判定回路32が、前記設定データであるか否かの判断に用いる転送先アドレスを、外部からの設定入力によって設定、または、データの転送先から受信して設定している。
【0063】
したがって、接続先のデバイスが変更された場合にも、転送要求のあったデータが、蓄積すべき設定データであるか、転送すべきデータであるか否かを簡単かつ正確に判断して、データ転送における省電力制御を適切かつ容易に行うことができ、簡単かつ容易に省電力効果を向上させることができる。
【0064】
また、本実施例の画像処理装置1は、PCIe制御回路14a〜14nの送信パケット判定回路32が、前記転送開始容量として、ASIC3a〜3n等の転送先の動作制御に必要な所定容量または外部から適宜設定された容量を用いて転送開始であるか否か判断している。
【0065】
したがって、転送先の動作を適切に行わせることができるとともに、省電力状態を最大限に引き伸ばすことができ、省電力効果をより一層向上させることができる。
【0066】
さらに、本実施例の画像処理装置1は、複数のPCIe I/F33と該各PCIe I/F33に対応する送信パケット判定回路(判断手段及び転送制御手段)32を備えているとともに、1つのデータ保管手段としてメモリ12を備え、複数の送信パケット判定回路32が、1つのメモリ12を共用してデータを保管してもよい。
【0067】
このようにすると、データ保管用のメモリを共通化して安価にすることができるとともに、適宜、利用バッファ領域を変更することで、省電力効果を好率的にかつより一層適切に向上させることができる。
【0068】
また、本実施例の画像処理装置1は、データをデータバッファ制御回路31のバッファやメモリ12に保管するか否かを設定する設定手段(操作表示部や外部装置等)を備え、送信パケット判定回路32が、該設定手段によってデータをデータバッファ制御回路31のバッファやメモリ12に保管することが設定されている場合にのみ、データの該データバッファ制御回路31のバッファやメモリ12への保管を行ってもよい。
【0069】
したがって、データバッファ制御回路31のバッファの容量やメモリ12のバッファ容量の都合等によって、省電力効果を向上させるのに必要なバッファ容量を確保することができない場合やユーザによる画像処理装置1の利用状況等に応じたデータ転送制御を行うことができる。
【0070】
以上、本発明者によってなされた発明を好適な実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施例で説明したものに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【符号の説明】
【0071】
1 画像処理装置
2 SoC ASIC
3a〜3n ASIC
11 CPU
12 メモリ
13 アービタ
14a〜14n PCIe制御回路
21a〜21n PCIe I/F
22a〜22n レジスタ
31 データバッファ制御回路
32 送信パケット判定回路
33 PCIe I/F
【先行技術文献】
【特許文献】
【0072】
【特許文献1】特開2005−210653号公報
【特許文献2】特開2009−176294号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の転送先に接続されて、該転送先へのデータ転送の無い状態が所定期間継続すると、通常電力状態から省電力状態に移行して、該省電力状態においてデータ転送依頼が発生すると、該省電力状態から該通常電力状態に復帰して、転送要求のあったデータを該転送先にデータ転送を行うバス転送手段と、
転送要求のあったデータを一時保管するデータ保管手段と、
転送要求のあったデータが転送先の動作制御に関する設定データであるか否か及び所定の特定データであるか否かを判断する判断手段と、
転送要求のあったデータが前記設定データであると、該データを前記データ保管手段に保管し、該転送要求のあったデータが該設定データ以外のデータまたは前記特定データであると、前記バス転送手段に、前記データ保管手段に保管されているデータを順次転送させた後に、該転送要求のあったデータを転送させ、該データ保管手段のデータが所定の転送開始容量になると、該バス転送手段に、該データ保管手段に保管されている全てのデータを順次転送させる転送制御手段と、
を備えていることを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記判断手段は、
転送要求のあったデータの転送先アドレスに基づいて前記設定データであるか否か判定することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記判断手段は、
前記設定データであるか否かの判断に用いる前記転送先アドレスを、外部からの設定入力によって設定、または、データの転送先から受信して設定することを特徴とする請求項2記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記転送制御手段は、
前記転送開始容量が、前記転送先の動作制御に必要な所定容量または外部から適宜設定された容量であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記画像処理装置は、
複数の前記バス転送手段と該各バス転送手段に対応する前記判断手段及び前記転送制御手段を備えているとともに、1つの前記データ保管手段を備えており、
複数の前記転送制御手段は、
1つの前記データ保管手段を共用してデータを保管することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の画像処理装置。
【請求項6】
前記画像処理装置は、
データを前記データ保管手段に保管するか否かを設定する設定手段を備え、
前記転送制御手段は、
前記設定手段によってデータを前記データ保管手段に保管することが設定されている場合にのみ、前記判断手段の判断結果に基づいて、データの該データ保管手段への保管を行うことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の画像処理装置。
【請求項7】
前記転送制御手段は、
前記データ保管手段に保管されている複数のデータを前記バス転送手段に転送させる場合に、該複数のデータの転送先アドレスが連続していると、該転送アドレスが連続しているデータをバースト転送させることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の画像処理装置。
【請求項8】
所定の転送先に接続されて、該転送先へのデータ転送の無い状態が所定期間継続すると、通常電力状態から省電力状態に移行して、該省電力状態においてデータ転送依頼が発生すると、該省電力状態から該通常電力状態に復帰して、転送要求のあったデータを該転送先にデータ転送を行うバス転送処理ステップと、
転送要求のあったデータが転送先の動作制御に関する設定データであるか否か及び所定の特定データであるか否かを判断する判断処理ステップと、
転送要求のあったデータが前記設定データであると、所定のデータ保管手段に該データを保管し、該転送要求のあったデータが該設定データ以外のデータまたは前記特定データであると、前記バス転送処理ステップで、該データ保管手段に保管されているデータを順次転送させた後に、該転送要求のあったデータを転送させ、該データ保管手段のデータが所定の転送開始容量になると、該バス転送処理ステップで、該データ保管手段に保管されている全てのデータを順次転送させる転送制御処理ステップと、
を有していることを特徴とする画像処理制御方法。
【請求項9】
コンピュータに、
所定の転送先に接続されて、該転送先へのデータ転送の無い状態が所定期間継続すると、通常電力状態から省電力状態に移行して、該省電力状態においてデータ転送依頼が発生すると、該省電力状態から該通常電力状態に復帰して、転送要求のあったデータを該転送先にデータ転送を行うバス転送処理と、
転送要求のあったデータが転送先の動作制御に関する設定データであるか否か及び所定の特定データであるか否かを判断する判断処理と、
転送要求のあったデータが前記設定データであると、所定のデータ保管手段に該データを保管し、該転送要求のあったデータが該設定データ以外のデータまたは前記特定データであると、前記バス転送処理で、該データ保管手段に保管されているデータを順次転送させた後に、該転送要求のあったデータを転送させ、該データ保管手段のデータが所定の転送開始容量になると、該バス転送処理で、該データ保管手段に保管されている全てのデータを順次転送させる転送制御処理と、
を実行させることを特徴とする画像処理制御プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2013−8198(P2013−8198A)
【公開日】平成25年1月10日(2013.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−140422(P2011−140422)
【出願日】平成23年6月24日(2011.6.24)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】