説明

画像処理装置、画像処理方法、及び、画像形成装置

【課題】入力画像よりも高解像度な書込を行う際の変倍処理による画像の劣化を防止する画像処理装置、画像処理方法、及び、画像形成装置を提供すること。
【解決手段】入力画像の入力画像解像度よりも高解像度である書込解像度に変換した高解像度画像に対し、主走査方向又は副走査方向に連続する複数の画素から成り、かつ、前記書込解像度における前記入力画像解像度の一画素に相当する画素数以下の画素群を、前記入力画像における画素の境界を跨ぐ位置において、追加又は削除して、変倍補正を行う補正手段と、変倍補正された前記高解像度画像を書き込む画像書込手段と、を有する画像処理装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置、画像処理方法、及び、画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、画像形成装置の機能向上に伴い、画像形成装置の単位時間あたりの画像形成速度(PPM:Prints Per Minutes)も増加している。より高速・高精細な画像形成を行うために、面発光レーザ(以下、「VCSEL」という。)を使用して、マルチビーム露光を行う画像形成装置がある。
【0003】
自動両面印刷を行う画像形成装置では、画像形成速度の向上に伴い、用紙の第1面記録から第2面記録までの時間が短縮されている。また、画像形成装置自体も小型化している。そのため、用紙の第1面記録面に対応した熱定着から、第2面の記録までの搬送距離が短くなり、高温部から用紙が外れる時間が少なく、また、熱的影響を受ける環境に置かれ冷えにくい状態になる。
【0004】
このような状態で両面記録した場合、用紙の表裏にそれぞれ対応する第1面及び第2面に印字された画像の倍率差は、例えば、厚さ80μmの上質紙を印刷用紙として使用する場合には、熱及び温度変動により、0.2〜0.4%になることがある。
【0005】
そこで、副走査倍率変倍機能により、副走査方向の画像データの間引きによる縮小、又は、副走査方向の画像データの追加による拡大による補正を行う。これにより、倍率差を解消することができる。しかしながら、形成する画像が高精細化すると、例えば、5ラインおきに1ライン線を形成する周期性のある画像に対して、倍率差を解消する倍率調整のために、ラインを間引き、又は、ラインを追加する場合に、濃度ムラ、モアレ等の大域的な画像欠陥を顕著に発生することがある。
【0006】
そこで、例えば、特開2005−117615号公報(特許文献1)に開示の画像形成装置等の発明は、スクリーンパターンにより階調表現された2値画像の大きさを変更する際に、追加又は削除する画素の位置に所定の周期を設け、さらに、それらの画素が並ぶ角度を規定している。
【0007】
また例えば、特開2009−83472号公報(特許文献2)には、マルチビーム潜像形成を行う画像形成装置における書き込み位置の補正を、画像の変倍処理により実現する発明が開示されている。マルチビーム潜像形成は、入力画像データの解像度よりも、高解像度な書き込みが可能である。そこで、特許文献2に記載の画像形成装置は、変倍処理の際に追加又は削除する画素を、入力画像データの解像度ではなく、書き込みの解像度により、決定する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上記特許文献2に開示の画像形成装置等の発明は、変倍処理の際に追加又は削除する画素位置を一画素単位で定めるため、網点に欠落が発生することがある。
【0009】
本発明は、上記の点に鑑みて、これらの問題を解消するために発明されたものであり、入力画像よりも高解像度な書込を行う際の変倍処理による画像の劣化を防止する画像処理装置、画像処理方法、及び、画像形成装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、本発明の画像形成装置は次の如き構成を採用した。
【0011】
本発明の画像形成装置は、入力画像の入力画像解像度よりも高解像度である書込解像度に変換した高解像度画像に対し、主走査方向又は副走査方向に連続する複数の画素から成り、かつ、前記書込解像度における前記入力画像解像度の一画素に相当する画素数以下の画素群を、前記入力画像における画素の境界を跨ぐ位置において、追加又は削除して、変倍補正を行う補正手段と、変倍補正された前記高解像度画像を書き込む画像書込手段と、を有する構成とすることができる。
【0012】
これにより、入力画像よりも高解像度な書込を行う際の変倍処理による画像の劣化を防止する画像処理装置を提供することができる。
【0013】
なお、上記課題を解決するため、本発明は、上記画像処理装置における画像処理方法、又は、上記画像処理装置と同一の機能を有する画像形成装置としてもよい。
【発明の効果】
【0014】
本発明の画像処理装置、画像処理方法、及び、画像形成装置によれば、入力画像よりも高解像度な書込を行う際の変倍処理による画像の劣化を防止する画像処理装置、画像処理方法、及び、画像形成装置を提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】図1は、拡大処理の前の画像を説明する図である。
【図2】図2は、1200dpiの2bitの1つの画素を、4800dpiの4×4の16画素にマッピングすることを示す図である。
【図3】図3は、画素を追加することにより、拡大処理した例を示す図である。
【図4】図4は、本実施の形態の画像形成装置100の機械的構成を示す図である。
【図5】図5は、VCSEL200の構成を説明する図である。
【図6】図6は、VCSEL200と光学装置130とが、感光体ドラム108を露光する際の概略的な斜視図である。
【図7】図7は、本実施形態に係る画像形成装置100の制御ユニット300の機能構成を示すブロック図である。
【図8】図8は、GAVD310の詳細な機能構成を示すブロック図である。
【図9】図9は、画像処理部342の詳細な機能構成を示すブロック図である。
【図10】図10は、画像パスセレクタ354とシフト保持用メモリ355との動作を説明する図(その1)である。
【図11】図11は、画像パスセレクタ354とシフト保持用メモリ355との動作を説明する図(その2)である。
【図12】図12は、画像データのRアドレス値とFアドレス値との関係を示す図である。
【図13】図13は、画素領域706に照射されるレーザスポットを示す図である。
【図14】図14は、副走査方向において、追加する画素位置を説明する図である。
【図15】図15は、入力される画像データの3つの画素を含む斜線を示す図である。
【図16】図16は、画素群が追加された際の、副走査方向にシフトされた画像を示す図である。
【図17】図17は、3箇所に、画素群が追加されたことを示す図である。
【図18】図18は、追加する画素群に含まれる画素が2画素の例を示す図である。
【図19】図19は、データ解像度における画素の交点に、追加又は削除する画素群の位置が合致する場合の処理を説明する図(その1)である。
【図20】図20は、データ解像度における画素の交点に、追加又は削除する画素群の位置が合致する場合の処理を説明する図(その2)である。
【図21】図21は、副走査方向における画素の交点を検知するフィルタを示す図である。
【図22】図22は、主走査方向に画素を追加することを説明する図(その1)である。
【図23】図23は、主走査方向に画素を追加することを説明する図(その2)である。
【図24】図24は、主走査方向における画素の交点を検知するフィルタを示す図である。
【図25】図25は、画素群を追加する画素位置を示す図である。
【図26】図26は、光ビームLの走査とFアドレスとの関係を示す図である。
【図27】図27は、本実施形態に係る画像形成方法を説明するフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0017】
〔本発明の実施の形態〕
図1ないし図3は、高解像度化された画像を拡大処理する際に、画素を追加する例を説明する図である。図1は、拡大処理の前の画像を説明する図である。図1では、斜線のハッチングの例を示す。入力画像データの解像度(以下、「データ解像度」という。)は、1200dpiであり、書き込みの解像度(以下、「書込解像度」という。)は、4800dpiである。
【0018】
画像データのレンダリングは、必ずしも書込解像度に限らない。例えば、レンダリング部(以下、「コントローラ部」という。)と、電子写真エンジン部(以下、「エンジン部」という。)とを有する構成において、コントローラ部がオプションとなる場合がある。この場合には、コントローラ部とエンジン部とが、所定のインタフェースで接続される。
【0019】
このようなオプションのコントローラ部は、従来機種との互換性の維持や、システムのコストを削減する効果がある。
【0020】
オプションのコントローラ部がエンジン部に接続される構成では、画像のレンダリングの解像度、すなわち、データ解像度が、エンジン部の書込解像度と一致するとは限らない。例えば、画像レンダリングが行われるデータ解像度は1200dpiであり、エンジン部の書込解像度が4800dpiである等、解像度が異なる場合がある。
【0021】
そこで、エンジン部では、1200dpiの1画素を、4800dpiの4×4画素にマッピングして、4800dpiの書き込み系に対応させる。図2は、1200dpiの2bitの1つの画素を、4800dpiの4×4の16画素にマッピングすることを示す図である。図2では、レンダリングされた画像の解像度を「データ解像度」、エンジン部の書き込み解像度を「書込解像度」と表記している。図2の例では、エンジン部は、データ解像度の4倍密処理が可能である。
【0022】
図1に戻り、図示の斜線のハッチングは、データ解像度の1画素毎に、斜めに配列された画素の集合となる。ここで、書込解像度は、データ解像度の4倍である。そこで、データ解像度の1画素は、書込解像度では16画素となる。
【0023】
図3は、図1の斜線のハッチングに対し、画素を追加することにより、拡大処理した例を示す図である。図3では、画素p1及び画素p2が、追加画素である。画素p1を追加することにより、画素p1を含む画素列が、図の縦方向における画素p1より下方で、1画素ずつずれる。これにより、位置s1において、ハッチングの斜線に隙間ができる。
【0024】
図3に示したように、網点の崩れは、特に、斜めの接続が離れる状況が発生する。接続が離れることにより、斜線の画像形成が不安定になる。これにより、均一画像では濃淡のムラが発生しやすくなり、画質が劣化する。
【0025】
なお、追加又は削除される画素の周期と、網点の構造は、必ずしも一致するわけではない。そこで、接続の途切れが目立ち易い周期で発生する場合には、画質の劣化がより認識されやすくなる。
【0026】
図4は、本実施の形態の画像形成装置100の機械的構成を示す図である。画像形成装置100は、感光体に対し、VCSEL(Vertical Cavity Surface Emitting LASER)による書き込みを行って潜像を作成し、これを現像して、記録媒体に転写する。
【0027】
なお、画像形成装置100は、タンデム構造による中間転写方式により、画像を形成する。図中の符号において、大文字の「K」、「Y」、「C」、「M」は、それぞれ、「黒色(K)」、「イエロー(Y)」、「シアン(C)」、「マゼンダ(M)」の各色の画像形成に係る部を表す。以下の実施の形態において、各色間で機能及び構成が同一の各部を説明する際には、「K」、「Y」、「C」、及び、「M」を省略した符号で説明する。
【0028】
画像形成装置100は、光学装置130、画像形成部112、1次転写部150、2次転写部160、及び、定着部170を有する。光学装置130は、fθレンズを使用しない、ポストオブジェクト型である。光学装置130は、ポリゴンミラー131、反射ミラー132K、反射ミラー132Y、反射ミラー132C、反射ミラー132M、第2シレンドリカルレンズ133K、第2シレンドリカルレンズ133Y、第2シレンドリカルレンズ133C、及び、第2シレンドリカルレンズ133Mを有する。
【0029】
ポリゴンミラー131には、VCSELから射出され図示しない第1シレンドリカルレンズにより集光された光ビームLが入力される。光ビームLは、各色に対応した数発生される。ポリゴンミラー131は、これらの光ビームLを、各色に対応した反射ミラー132へ偏向させる。
【0030】
図5は、VCSEL200の構成を説明する図である。VCSELは、同一チップ上に複数の光源を格子状に配置した面発光型半導体レーザである。図5のVCSEL200は、複数の光源1001が配置された半導体レーザアレイである。複数の光源1001は、ポリゴンミラー131の回転軸に対して、所定の角度θで傾斜して設けられる。
【0031】
図5において、光源の、縦方向の配列を、a、b、cとし、横方向の配列を、1、2、3、4と表記し、左上の光源はa1、その右隣の光源をa2とする。光源1001が角度θをもって配置されていることにより、光源a1と光源a2とは、異なる走査位置を露光する。これにより、2つの光源の中心間隔は、4800dpi相当となり、高精度な画像形成を実現することができる。
【0032】
図4に戻り、光ビームLは、ポリゴンミラー131により偏向された後、反射ミラー132で反射され、第2シレンドリカルレンズ133で再度集光された後、感光体ドラム108を露光する。
【0033】
光ビームLの照射は、複数の光学要素を使用して行われるため、主走査方向及び副走査方向に対して、タイミング同期が行われる。なお、主走査方向とは、光ビームの走査方向であり、副走査方向とは、主走査方向に対して直交する方向である。
【0034】
画像形成部112は、感光体ドラム108K、感光体ドラム108Y、感光体ドラム108C、感光体ドラム108M、帯電器104K、帯電器104Y、帯電器104C、帯電器104M、現像器106K、現像器106Y、現像器106C、及び、現像器106Mを有する。
【0035】
感光体ドラム108は、アルミニウム等の導電性ドラム上に、電荷発生層と電荷輸送層とを有する光導電層を有する。帯電器104は、コロトロン、スコロトロン、又は、帯電ローラ等を含み、感光体ドラム108の光導電層に対し、表面電荷を付与する。これにより、感光体ドラム108は、静電荷を保持する。
【0036】
感光体ドラム108に付与された静電荷に対し、光ビームLが像上露光することにより、静電潜像が形成される。現像器106は、感光体ドラム108に形成された静電潜像を現像する。現像器106は、例えば、現像スリーブ、現像剤供給ローラ、及び、規制ブレード等を含む。
【0037】
1次転写部150は、中間転写ベルト151、搬送ローラ152a、搬送ローラ152b、搬送ローラ152c、1次転写ローラ110K、1次転写ローラ110Y、1次転写ローラ110C、1次転写ローラ110M、及び、クリーニング部116を有する。
【0038】
感光体ドラム108上に現像された静電潜像は、感光体ドラム108と1次転写ローラ110とに挟まれる中間転写ベルト151に転写される。中間転写ベルト151は、搬送ローラ152aないし152cにより矢印Aの方向に移動する。これにより、K、Y、C、Mの順に、静電潜像が中間転写ベルト151に転写される。
【0039】
1次転写ローラ110は、中間転写ベルト151に転写バイアスを印加して、感光体ドラム108上に現像された静電潜像を、中間転写ベルト151に転写させる。クリーニング部116は、2次転写部160で色現像済画像を転写した後の転写ベルト151から、転写残現像剤をクリーニングして、次の像形成プロセスへ供給する。
【0040】
2次転写部160は、2次転写ベルト161、搬送ローラ162a、搬送ローラ162b、給紙カセット165、及び、搬送ローラ166を有する。2次転写ベルト161は、搬送ローラ162a及び搬送ローラ162bにより、搬送され、矢印Bの方向に移動する。2次転写ベルト161には、給紙カセット165から供給される記録媒体168が、搬送ローラ166等により供給される。記録媒体168は、2次転写ベルト161に吸着保持されて搬送される。記録媒体は、例えば、上質紙、プラスチックフィルム等である。なお、画像が形成される記録媒体を「受像材」ともいう。
【0041】
中間転写ベルト151に転写され坦持される多色現像済像は、2次転写バイアスが印加されることにより、2次転写ベルト161上を搬送される記録媒体168に転写される。多色現像済画像を未定着画像として坦持する記録媒体168は、2次転写ベルト161の搬送により、定着部170に供給される。
【0042】
定着部170は、定着部材171を有する。定着部材171は、定着ローラ等を含む。定着ローラは、例えば、シリコーンゴム、フッ素ゴム等を含む。定着部170は、記録媒体168と多色現像済画像とを加圧加熱し、印刷物180として、画像形成装置100の外へ出力する。
【0043】
図6は、VCSEL200と光学装置130とが、感光体ドラム108を露光する際の1色分についての概略的な斜視図である。図6において、VCSEL200から射出された光ビームLは、光ビーム束を整形する第1シレンドリカルレンズ202により集光され、反射ミラー204及び結像レンズ206を経た後、ポリゴンミラー131により偏向される。
【0044】
ポリゴンミラー131は、数千から数万回転するスピンドルモータ等により回転駆動される。ポリゴンミラー131で反射された光ビームLは、反射ミラー132で反射された後、第2シレンドリカルレンズ133により再整形され、感光体ドラム108上を露光する。
【0045】
反射ミラー208は、光ビームLの副走査方向への走査開始タイミングを同期するために設けられている。反射ミラー208は、副走査方向の走査を開始するより前に、光ビームLを同期検出装置210に反射させる。同期検出装置210は、フォトダイオード等を含む。同期検出装置210は、光ビームを検出すると、副走査を開始させるために同期信号を発生させ、VCSEL200への駆動制御信号の生成処理等の処理を同期する。
【0046】
VCSEL200は、後述するGAVD310から送付されるパルス信号により駆動される。これにより、画像データの所定の画像ビットに対応する感光体ドラム108上の位置に、光ビームLが露光され、静電潜像が形成される。
【0047】
図7は、本実施形態に係る画像形成装置100の制御ユニット300の機能構成を示すブロック図である。制御ユニット300は、スキャナ部302、プリンタ部308、及び、主制御部330を有する。
【0048】
スキャナ部302は、媒体上に形成された画像を読み取る機能を有し、取得した読み取り画像を、ディジタルデータとしてプリンタ部308へ送る。スキャナ部302は、VPU304及びIPU306を有する。VPU304は、光学的に読み取られた画像信号を、A/D変換して黒オフセット補正、シェーディング補正を行う。IPU306は、取得された画像データを、RGB表色系の画像データからCMYK表色系の画像データへ変換する画像処理を行う。
【0049】
プリンタ部308は、GAVD310、LDドライバ312、及び、VCSEL200を有する。GAVD310は、VCSEL200の駆動制御を行う。GAVD310は、スキャナ部302から送られた画像データを、VCSEL200の射出する半導体レーザ素子の空間的なサイズに対応するように分割して、高解像度化処理を実行する。
【0050】
LDドライバ312は、GAVD310が生成した駆動制御信号により、半導体レーザ素子を駆動させるための電流を、半導体レーザ素子に供する。VCSEL200は、2次元的に配置された半導体レーザ素子を有する。
【0051】
なお、スキャナ部302とプリンタ部308とは、システムバス316を介して主制御部330と接続される。主制御部330は、スキャナ部302及びプリンタ部308に対し、指示を出力し、画像読み取り及び画像形成を制御する。
【0052】
主制御部330は、CPU320、RAM322、ROM324、イメージストレージ326、及び、インタフェース328を有する。CPU320は、インタフェース328を介してユーザからの指令を受け付け、指令に対応する処理を実行するためのプログラムモジュールを呼び出し、コピー、ファクシミリ、スキャナ、イメージストレージ等の処理を実行させる。
【0053】
RAM322は、CPU320が処理する際に使用する処理空間を提供する。ROM324は、CPU320の初期設定データ、制御データ、プログラム等を、CPU320が利用可能に格納する。イメージストレージ326は、例えば、ハードディスク装置、SDカード、USBメモリ等の固定又は着脱可能なメモリ装置として構成され、画像形成装置100が取得した画像データを格納し、各種処理に提供可能とする。インタフェース328は、主制御部330に対して操作者からの指示等が入力される。
【0054】
プリンタ部308は、スキャナ部302が取得した画像データが入力されると、GAVD310が画像データを処理して、感光体ドラム108に静電潜像として画像を出力させる。この際、CPU320は、画像を形成する受像材の主走査方向制御及び副走査位置制御を行う。
【0055】
CPU320は、副走査方向のスキャンを開始させる場合、GAVD310にスタート信号を出力する。GAVD310が、スタート信号を受信すると、IPU306スキャン処理を開始する。その後、GAVD310は、図示しないバッファメモリ等に格納された画像データを受信し、その画像データを処理し、LDドライバ312に対して出力する。
【0056】
LDドライバ312は、GAVD310から受け取った画像データに基づいて、VCSEL200の駆動制御信号を生成する。LDドライバ312は、この駆動制御信号をVCSEL200に送出することにより、VCSEL200を点灯させる。LDドライバ312は、半導体レーザ素子を、PWM制御等により駆動させる。
【0057】
本実施の形態におけるVCSEL200は、半導体レーザ素子を8ch有するが、半導体レーザ素子のチャネル数は限定されるものではない。
【0058】
図8は、GAVD310の詳細な機能構成を示すブロック図である。GAVD310には、IPU306からの画像データが入力され、LDドライバ312に処理した画像データを出力する。GAVD310は、メモリ340、画像処理部342、及び、出力データ制御部344を有する。GAVD310は、PLL346及び同期検出装置210が接続される。
【0059】
メモリ340は、同期信号を受信して、IPU306から送出される画像データを格納して記憶する。メモリ340は、FIFOバッファ等のメモリであり、IPU306から送信された画像データを、先入れ/先出し方式で、画像処理部342に出力する。
【0060】
画像処理部342は、メモリ340から画像データを読み込んで、画像データの解像度変換、半導体レーザ素子のチャネルの割り当て、及び、画像ビットの追加又は削除の処理を行う。この処理は、画像データの大きさを補正する処理である。追加又は削除する画像ビットは、画像データを変倍するための補正画素である。
【0061】
処理する画像データは、主走査方向に規定される主走査ラインアドレス値、及び、副走査方向に規定される副走査ラインアドレス値により、感光体ドラム108に対して露光する位置が規定される。
【0062】
本実施の形態におけるアドレス座標は、画像データを主走査ラインアドレス値(以下、「Rアドレス値」という。)、及び、副走査ラインアドレス値(以下、「Fアドレス値」という。)で指定した場合の、特定の画像ビットに対応する、各アドレス値のセットとする。アドレス座標は、主走査方向のライン及び副走査方向のラインに並んだ画素(すなわち「画素列」)毎に定められる。
【0063】
出力データ制御部344は、画像処理部342が生成した画像データに対応するVCSEL200の駆動制御信号を生成する。出力データ制御部344は、Fアドレス値及び副走査速度から、画像データを時系列的な駆動パルスに変換する。出力データ制御部344は、さらに、同期検出装置210に対して同期信号を与えるための同期制御信号を生成して、駆動パルスに追加することにより、駆動制御信号を生成する。
【0064】
出力データ制御部344により生成された駆動制御信号は、LDドライバ312に伝送され、VCSEL200を駆動する。出力データ制御部344は、また、同期検出装置210からの同期信号が入力され、LDドライバ312への駆動制御信号の伝送を同期させる。
【0065】
なお、メモリ340、画像処理部342、及び、出力データ制御部344の処理は、PLL346により、動作クロックを同期する。
【0066】
図9は、画像処理部342の詳細な機能構成を示すブロック図である。画像処理部342は、画像処理部342は、解像度変換部350、副走査変倍部352、及び、アドレス生成部356を有する。
【0067】
解像度変換部350は、メモリ340から取得した画像データに対し、書き込み画素に対応させて、VCSEL200のレーザ素子チャネルの割り当てを行う。チャネルの割り当ては、VCSEL200のチャネル数のチャネル数及び書き込み画素のサイズに基づく。これにより、入力された画像データを、書込解像度で扱うことができる。
【0068】
1200dpiの画像データを、4800dpiの書込解像度で画像形成する際には、解像度変換部350は、縦横4倍密度処理を行い、レーザ素子チャネルの駆動割り当てを決定する。
【0069】
アドレス生成部356は、入力される画像データの画素毎に、Rアドレス値及びFアドレス値を生成する。これらのアドレス値は、書込解像度に対応する値である。生成したアドレスは、副走査変倍部352に出力される。
【0070】
副走査変倍部352は、解像度変換部350から入力される高解像度化された画像データに対し、副走査方向の変倍補正を行う。副走査変倍部352は、変倍信号生成部353、画像パスセレクタ354、及び、シフト保持用メモリ355を有する。
【0071】
変倍信号生成部353は、アドレス生成部356からの、画像を形成する際に使用するRアドレス値及びFアドレス値を受信する。変倍信号生成部353は、受信したアドレス値が、画像ビットを追加又は削除するアドレスのアドレス値か否かを判断する。画像ビットを追加又は削除するアドレスの場合には、追加フラグ又は削除フラグ等の変倍信号を生成して、画像パスセレクタ354及びシフト保持用メモリ355に出力する。
【0072】
シフト保持用メモリ355は、画像ビットをシフトさせるシフト量を保持し、さらに、変倍信号生成部353から入力される変倍信号をカウントして保持する。これにより、例えば、主走査の1走査目の8chのうちの何れか一上のチャネルに画素を追加した後、2走査目の8chにおいて画素を追加する位置を決定することができる。
【0073】
画像パスセレクタ354は、解像度変換部350から入力される書込解像度の画像データに対する拡大又は縮小の処理を行う。より詳細には、主走査方向及び副走査方向のラインに並んだ画素列毎に、Rアドレス値及びFアドレス値で指定された座標のアドレスに位置する画素に対して、画素を挿入又は削除する補正処理を行う。
【0074】
例えば、拡大時には、画像パスセレクタ354には、変倍信号生成部353から変倍信号が入力された際に、その変倍信号に対応する画像ビットの値を「白」に対応する値に設定し、以後入力される画像データにおける画素のアドレスを1画素分ずつずらす。
【0075】
画像パスセレクタ354は、変倍信号が入力されない画素に対しては、シフト保持用メモリ355から入力されるシフト量を基に、入力される画像データの画素を選択して出力する。
【0076】
半導体レーザとして、8chのVCSEL200を用いる場合には、変倍信号生成部353が生成する追加又は削除する画素の位置を示す変倍信号、及び、シフト保持用メモリ355が保持するシフト量を示す信号は、8ch必要となる。これらの信号は、VCSEL200の駆動に用いられる。
【0077】
なお、上記の例では、変倍信号生成部353を、副走査変倍部352内の独立したモジュールとして設けたが、画像処理部342内の他の機能を実現する部と一の機能部として設けてもよい。
【0078】
図10及び図11は、画像パスセレクタ354とシフト保持用メモリ355との動作を説明する図である。
【0079】
図10は、追加するビットが無い走査の例を示す図である。図10の入力データ600は、メモリ340から読み出され、書込解像度に変換された15個の画素であり、注目データ620は、VCSEL200の副走査方向の8つの画素である。また、各枠の中の数字は、画素の識別子である。注目データ620は、画素0から画素7の8つの画素からなる。拡大処理が無い場合、注目データ620のアドレスに対応する出力データ640は、注目データ620と同一であり、シフト量を表すshiftn(n=0から7)は、全て値0である。
【0080】
図11は、変倍信号に対応する処理を示す図である。図11の例は、追加するビットを含む走査の例である。図11では、VCSEL200の8chに対応する8個のアドレス毎に、VCSEL200の1走査目から3走査目までを示す。入力データ600は、図10と同一である。
【0081】
VCSEL200の1走査目では、注目データ620に対し、画素0の位置に、1画素が追加される。これにより、出力データ660は、ch0に白画素、ch1からch7にそれぞれ、画素0から画素6が対応づけられ、シフト量shiftnは、全て値1である。そこで、カウント値1が、シフト保持用メモリ355に保持される。
【0082】
VCSEL200の2走査目では、新たな注目データ621に対する追加の画素はない。そこで、出力データ661は、VCSEL200の1走査目のシフト量を引き継ぎ、シフト量shiftnは、全て値1であり、ch0からch7に、それぞれ、画素7から画素14が対応づけられる。
【0083】
VCSEL200の3走査目では、新たな注目データ622に対し、画素16の位置に、1画素が追加される。これにより、shiftnは、VCSEL200の1走査目及び2走査目のシフト量1、にさらに値1を加えた値2となり、ch0に白画素、ch1からch7に、それぞれ、画素15から画素21が対応づけられる。そして、シフト保持用メモリ355のカウント値は、2となる。
【0084】
図12は、画像データのRアドレス値とFアドレス値との関係を示す図である。図12において、画像データ700に対し、VCSEL200の主走査方向の位置を表すアドレスが、Rアドレスであり、VCSEL200の副走査方向の位置を表すアドレスが、Fアドレスである。なお、信号702及び信号704は、Rアドレス及びFアドレスの書込可能なアドレス範囲のアサート及びネゲートを表す信号である。
【0085】
Rアドレス値、及び、Fアドレス値は、受像材の書き込み可能な範囲に含まれる値である。これらのアドレス値に対応して、VCSEL200に対する、主走査方向の送り、及び、半導体レーザ素子の点灯制御が行われる。これにより、光ビームLが、感光体ドラム108上を走査し、変倍制御された静電潜像が形成される。
【0086】
図13は、VCSEL200により、感光体表面706に照射されるレーザスポットを示す図である。感光体表面706には、8個のレーザスポット708が含まれる。レーザスポット708は、感光体表面706を、副走査方向に4分割、主走査方向に4分割、計16分割する書込解像度で、照射する。これにより、副走査方向の光ビームのピッチは、読み取りされる画像のデータ解像度より4倍精細の約5ミクロンとなる。具体的には、データ解像度が1200dpiである場合に、書込解像度は、4800dpiであり、この解像度で潜像形成する。
【0087】
図14は、副走査方向において、追加する画素位置を説明する図である。図14では、副走査位置1004及び副走査位置1006が、画素を追加する画素位置を含む主走査ラインである。これらの副走査位置は、主走査ラインの16ライン毎に1つずつ設けられる。したがって、副走査方向に、6.25%の拡大処理である。なお、実際には、例えば、0.625%の拡大処理を行う場合に、160ラインにつき、1ラインを追加することになる。なお、図14では1004および1006は主走査方向のライン状となっているが、主走査座標(Rアドレス値)ごとに副走査位置が異なっていてもよく、副走査16画素について1画素の追加であれば副走査方向に6.25%の拡大処理が実現できる。
【0088】
図15ないし図21は、副走査方向に画素を追加する例を説明する図である。なお、図15ないし図21で追加される画素の割合が数%〜数十%以上あるが、これは、説明のために追加の頻度を高くしているものである。
【0089】
図15は、入力される画像データの3つの画素を含む斜線を示す図である。図15では、データ解像度の1つの画素の位置を矩形で示す。1つの矩形には、書込解像度の16個の画素が含まれる。画素位置t10は、書込解像度において、主走査方向に4画素分並んで追加される予定の画素の位置である。なお、複数の連続して配置する画素からなる画素のクラスタを、「画素群」という。
【0090】
図16は、図15に示す位置に画素群が追加された後の、副走査方向にシフトされた画像を示す図である。図16では、画素位置t10からt11の2箇所に、画素群が追加される。画素位置t10の追加により、データ解像度における2番目の画素に対応する16画素が、1ライン下にシフトする。これにより、隙間S1が生じ、線の抜けとなる。
【0091】
図17は、画素位置t21からt22の3箇所に、画素群が追加されたことを示す図である。ここでは、追加される画素群が、データ解像度における画素の境界をまたぐ位置に配置されている。これにより、図16における隙間S1は、発生することなく、データ解像度の画素の交点が離れてしまうことを防ぐことができる。
【0092】
図18は、追加する画素群に含まれる画素が、2画素の例である。図18では、画素位置t31からt36に、2個の書込解像度の画素を含む画素群が追加されている。ここでも、追加される画素群が、データ解像度における画素の境界をまたぐ位置に配置されている。これにより、図16における隙間S1は、発生することなく、データ解像度の画素の交点が離れてしまうことを防ぐことができる。
【0093】
図19ないし図21は、データ解像度における画素の交点に、追加又は削除する画素群の位置が合致する場合の処理を説明する図である。図19は、データ解像度における画素の交点である画素位置t41が、追加する画素群の位置となっている。これにより、画素位置t41において、データ解像度の画素の交点が離れてしまう。
【0094】
図20は、画素位置t41に代えて、画素位置t42において、画素群を追加する例を説明する図である。図20に示すごとく、追加する画素位置がデータ解像度の交点に合致する場合には、副走査方向の後方にずらすことにより、画素位置t41において、画素の交点が離れてしまうことを防ぐことができる。
【0095】
図21は、画素の交点を検知するフィルタを示す図である。図21に示す4つのフィルタは、書込解像度における2×2画素の4画素に対応し、印Xが設けられた画素位置のみに、画素値が存在する(白画素ではない)場合に、画素の交点であると判断する。なお、図中の矢印は、追加する画素位置が存在するFアドレスである。
【0096】
図22ないし図24は、主走査方向に画素を追加することを説明する図である。図22及び図23において、VCSEL200による光ビームLの走査は、左から右に向かう。図22は、画素位置t51から画素位置t53の3つの画素位置に、画素群が追加されることを説明する図である。図中の矩形は、データ解像度における1画素を示す。
【0097】
図22に示すごとく、副走査方向に連続する4つの画素位置毎に、画素群を追加する。画素群が追加される画素位置は、データ解像度における画素の境界を跨いでいる。
【0098】
図23は、データ解像度における画素の交点に、追加又は削除する画素群の位置が合致する場合の処理を説明する図である。図23では、画素位置t54が、データ解像度の画素の交点となる。そこで、追加する画素位置を、画素位置t54よりも主走査方向の後方である画素位置t55に代えることにより、データ解像度における画素の交点が離れることを防ぐことができる。
【0099】
図24は、画素の交点を検知するフィルタを示す図である。図24に示す4つのフィルタは、書込解像度における2×2画素の4画素に対応し、印Xが設けられた画素位置のみに画素値が存在する(白画素ではない)場合に、画素の交点であると判断する。なお、図中の矢印は、追加する画素位置が存在するRアドレスである。
【0100】
図25は、画素群を追加する画素位置を示す図である。図25において、最上部の各欄に記す数字は、Rアドレスであり、最左部の各欄に記す数字は、Fアドレスである。最下段に記す枠800は、データ解像度における画素位置を表す。
【0101】
ここでは、高解像度化として、4倍密処理が行われた例について説明する。追加する画素群は、4画素であり、データ解像度における画素の境界を跨ぐ位置に配置される。最初の0及び1の2つのRアドレスを1つの画素群とし、Rアドレス値が2以降は、4つのアドレス毎に、1つの画素群とする。
【0102】
図中、画素位置810は、Fアドレス値が28の主走査ラインにおいて、Rアドレス値が、10から13の4つの画素位置に、画素群を追加することを示す。したがって、図25では、主走査ラインの16ライン毎に、1ラインが追加される。
【0103】
図26は、光ビームLの走査とFアドレスとの関係を示す図である。画像700の左側に設けられた矩形705の各枠が、VCSEL200の1回の走査に対応する。Fアドレスと光ビームLとが同期することにより、データ解像度をまたぐ複数チャネルを制御することができる。
【0104】
図26において、信号702及び信号704は、それぞれ、Rアドレス及びFアドレスの書込可能なアドレス範囲のアサート及びネゲートを表す信号である。
【0105】
図27は、本実施形態に係る画像形成方法を説明するフロー図である。図23の画像形成方法では、入力された画像データに基づいて、書き込む際の解像度によるRアドレス値とFアドレス値とが設定され、さらに、所定の間隔に基づいて、画素を挿入することにより、拡大の変倍処理が行われる。
【0106】
図27のステップS101では、アドレス生成部356が、Rアドレス値を設定する。ステップS101に続いてステップS102に進み、変倍信号生成部353が、画素を追加又は削除するFアドレス値を計算する。この計算は、画像パスセレクタ354で使用する変倍方式に対応する。
【0107】
ステップS102に続いてステップS103に進み、変倍信号生成部353が、ステップS101で設定されたRアドレス値と、ステップS102で計算されたFアドレス値とから、アドレスがデータ解像度における画素の接点か否かを判断する。接点の場合には、ステップS104に進み、接点では無い場合には、ステップS105に進む。
【0108】
ステップS103に続くステップS104では、ステップS102で計算したFアドレス値に8加算する。ステップS103又はステップS104に続いてステップS105に進み、画像パスセレクタ354が、ステップS104までに計算されたアドレスの画素位置に、画素を追加又は削除する。
【0109】
ステップS105に続いてステップS106に進み、アドレス値を、出力データ制御部344に転送する。出力データ制御部344は、転送されたアドレスに基づいて、LDドライバ312を制御するパルス信号とレーザ駆動信号とを生成し、LDドライバ312に出力する。
【0110】
ステップS106に続いてステップS107に進み、ステップS101で設定したRアドレスにおける、副走査範囲の処理が終了したか否かを判断する。処理が終了した場合には、ステップS108に進み、処理が終了していない場合には、ステップS102に戻って処理を繰り返す。
【0111】
ステップS107に続くステップS108では、主走査範囲の処理を終了したか否かを判断する。主走査範囲の処理が終了している場合には、処理を終了し、主走査範囲の処理が終了していない場合には、ステップS101に戻って処理を繰り返す。
【0112】
(コンピュータ等による実現)
なお、本発明の実施の形態に係る画像形成装置は、例えばパーソナルコンピュータ(PC)等で実現されてもよい。また、本発明の実施形態に係る画像形成方法は、例えば、CPUがROMやハードディスク装置等に記憶されたプログラムに従い、RAM等のメインメモリをワークエリアとして使用し、実行される。
【0113】
以上、発明を実施するための最良の形態について説明を行ったが、本発明は、この最良の形態で述べた実施の形態に限定されるものではない。本発明の主旨をそこなわない範囲で変更することが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0114】
以上のように、本発明にかかる画像処理装置は、画像形成に有用であり、特に、マルチビーム潜像形成を行う画像形成装置に適している。
【符号の説明】
【0115】
100 画像形成装置
104、104K、104Y、104C、104M 帯電器
106、106K、106Y、106C、106M 現像器
108、108K、108Y、108C、108M 感光体ドラム
110、110K、110Y、110C、110M 1次転写ローラ
112 画像形成部
116 クリーニング部
130 光学装置
131 ポリゴンミラー
132、132K、132Y、132C、132M 反射ミラー
133、133K、133Y、133C、133M シレンドリカルレンズ
150 1次転写部
151 中間転写ベルト
152a、152b、152c 搬送ローラ
160 2次転写部
161 2次転写ベルト
162a、162b 搬送ローラ
165 給紙カセット
166 搬送ローラ
168 記録媒体
170 定着部
171 定着部材
180 印刷物
202 シレンドリカルレンズ
204 反射ミラー
206 結像レンズ
208 反射ミラー
210 同期検出装置
300 制御ユニット
302 スキャナ部
308 プリンタ部
312 LDドライバ
316 システムバス
326 イメージストレージ
328 インタフェース
330 主制御部
340 メモリ
342 画像処理部
344 出力データ制御部
350 解像度変換部
352 副走査変倍部
353 変倍信号生成部
354 画像パスセレクタ
355 シフト保持用メモリ
356 アドレス生成部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0116】
【特許文献1】特開2005−117615号公報
【特許文献2】特開2009−83472号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力画像の入力画像解像度よりも高解像度である書込解像度に変換した高解像度画像に対し、主走査方向又は副走査方向に連続する複数の画素から成り、かつ、前記書込解像度における前記入力画像解像度の一画素に相当する画素数以下の画素群を、前記入力画像における画素の境界を跨ぐ位置において、追加又は削除して、変倍補正を行う補正手段と、
変倍補正された前記高解像度画像を書き込む画像書込手段と、
を有することを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記画素群が、前記入力画像解像度における画素の斜め方向の接点に位置する場合に、前記補正手段は、前記画素群の位置を、該画素群が並ぶ方向に直交する方向にずらすことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記画像書込手段は、主走査方向の複数の画素列の書込を一の走査で行い、前記複数の画素列の副走査方向における端部は、前記入力解像度における画素の境界とは、異なることを特徴とする請求項2記載の画像処理装置。
【請求項4】
入力画像の入力画像解像度よりも高解像度である書込解像度に変換した高解像度画像に対し、主走査方向又は副走査方向に連続する複数の画素から成り、かつ、前記書込解像度における前記入力画像解像度の一画素に相当する画素数以下の画素群を、前記入力画像における画素の境界を跨ぐ位置において、追加又は削除して、変倍補正を行う補正手段と、
感光体ドラムに、主走査方向の複数の画素列に対応する複数の光ビームを一の走査により照射して、変倍補正された前記高解像度画像を潜像として形成する画像書込手段と、
前記潜像を現像した現像画像を媒体に転写する転写手段と、
転写された前記現像画像を前記媒体に定着させる定着手段と、
を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項5】
入力画像の入力画像解像度よりも高解像度である書込解像度に変換した高解像度画像に対し、主走査方向又は副走査方向に連続する複数の画素から成り、かつ、前記書込解像度における前記入力画像解像度の一画素に相当する画素数以下の画素群を、前記入力画像における画素の境界を跨ぐ位置において、追加又は削除して、変倍補正を行う補正ステップと、
変倍補正された前記高解像度画像を書き込む画像書込ステップと、
を有することを特徴とする画像処理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【公開番号】特開2011−61463(P2011−61463A)
【公開日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−208508(P2009−208508)
【出願日】平成21年9月9日(2009.9.9)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】