説明

画像処理装置、画像処理方法およびプログラム

【課題】画像処理に関する専門的な知識を有しない一般ユーザであっても、品質の高い編集データを作成して楽しむことができるようにする。
【解決手段】デジタルスチルカメラの液晶パネルに、撮影を要求されているシーンに応じて、ユーザの撮影を支援する操作画面80を表示する。操作画面80には、撮影するシーンの名称を表示するシーン名表示欄82、撮影に際しての撮像条件を表示する撮像条件表示欄83、撮影における注意点を文字表示するアドバイス表示欄84等を設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザによって取得された画像データを含む素材データを加工して、品質の高い編集データを生成する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
昨今、カメラ付きの携帯電話やデジタルスチルカメラが広く普及し、一般的なユーザが手軽にデジタル画像データを楽しむようになってきた。そして、これらの画像データを単にディスプレイに表示させて楽しむだけでなく、音声データや文字データと合成してナレーションを入れたり、様々な特殊効果を施した画像データとして表示させるなど、楽しみ方も多様化してきた。
【0003】
従来より、デジタルスチルカメラで撮像した複数の静止画像データを、撮影順に一定時間間隔で表示してスライドショーのような画像を表示させるための編集データを作成する技術が知られている。
【0004】
【特許文献1】特開2007−306426号公報
【特許文献2】特開2008−042256号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、スライドショーは単純であり一般ユーザにとっても比較的容易に作成できるものの、品質の高い凝った表現方法とは言えない。一方、画像に関する特殊な表現方法や加工技法等について専門的な知識を有していないと、凝った演出(修飾)を用いた品質の高い編集データを作成することは、困難であるという問題があった。すなわち、専門的知識がないと、素材となる画像データにそもそもどのようなデータ処理を施してよいか指示することができないからである。
【0006】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、画像処理に関する専門的な知識を有しない一般ユーザであっても、品質の高い編集データを生成して楽しむことができるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するため、請求項1の発明は、被写体を撮像して撮像データを生成する撮像手段と、操作案内データを記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された操作案内データに基づいて、前記操作案内データに定義されるシーンのユーザによる撮影を支援する操作画面を表示する表示手段と、前記表示手段に表示された操作画面に従ってユーザにより入力されるシーン撮像指示を受け付ける操作手段とを備えることを特徴とする。
【0008】
また、請求項2の発明は、請求項1の発明に係る画像処理装置であって、前記記憶手段に記憶された操作案内データに対応したシナリオ元データを取得して、前記記憶手段に記憶させる情報取得手段と、前記シーン撮像指示に応じて前記撮像手段が撮像を行うことにより生成される撮像データを、素材データとして、前記シナリオ元データにおいて要求される編集前データと関連づけることにより、前記撮像データと前記撮像データに施すべきデータ処理とを関連づけたシナリオデータを生成するシナリオ生成手段とをさらに備えることを特徴とする。
【0009】
また、請求項3の発明は、請求項1または2の発明に係る画像処理装置であって、前記操作案内データは、前記撮像手段に対する撮像条件を含み、前記撮像手段は、前記シーン撮像指示に従って撮像を行うときにおいて、前記撮像条件に従って撮像を行うことを特徴とする。
【0010】
また、請求項4の発明は、請求項3の発明に係る画像処理装置であって、前記撮像条件には、少なくとも明るさ設定、シャッタースピード、フラッシュ発光の要否、露出補正の要否、特定色強調の要否、色変換の要否、連続撮影回数、静止画像か動画撮像かの区別のうちのいずれか1つを含むことを特徴とする。
【0011】
また、請求項5の発明は、請求項3または4の発明に係る画像処理装置であって、前記操作画面に前記撮像条件の少なくとも1つが表示されることを特徴とする。
【0012】
また、請求項6の発明は、請求項1ないし5のいずれかの発明に係る画像処理装置であって、前記撮像手段は、前記表示手段に表示された操作画面に従ってユーザにより入力されるシーン撮像指示に応じて生成する撮像データに、前記シーンに関する情報を関連づけることを特徴とする。
【0013】
また、請求項7の発明は、シナリオデータに基づいて素材データにデータ処理を施して編集データを生成する画像処理方法であって、(a)シナリオ元データに対応した操作案内データを記憶する工程と、(b)記憶された操作案内データに基づいて、前記操作案内データに対応したシナリオ元データに定義されるシーンのユーザによる撮影を支援する操作画面を表示する工程と、(c)前記(b)工程により表示された操作画面に従ってユーザにより入力されるシーン撮像指示に応じて撮像し撮像データを生成する工程と、(d)前記(c)工程において生成された撮像データを、素材データとして、前記シナリオ元データにおいて要求される編集前データと関連づけることにより、前記撮像データと前記撮像データに施すべきデータ処理とを関連づけたシナリオデータを生成する工程とを有することを特徴とする。
【0014】
また、請求項8の発明は、コンピュータによる実行が可能なプログラムであって、前記プログラムの前記コンピュータによる実行は、前記コンピュータを、被写体を撮像して撮像データを生成する撮像手段と、操作案内データを記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された操作案内データに基づいて、前記操作案内データに定義されるシーンのユーザによる撮影を支援する操作画面を表示する表示手段と、前記表示手段に表示された操作画面に従ってユーザにより入力されるシーン撮像指示を受け付ける操作手段とを備える画像処理装置として機能させることを特徴とする。
【0015】
また、請求項9の発明は、請求項8の発明に係るプログラムであって、前記プログラムの前記コンピュータによる実行は、前記コンピュータを、前記記憶手段に記憶された操作案内データに対応したシナリオ元データを取得して、前記記憶手段に記憶させる情報取得手段と、前記シーン撮像指示に応じて前記撮像手段が撮像を行うことにより生成される撮像データを、素材データとして、前記シナリオ元データにおいて要求される編集前データと関連づけることにより、前記撮像データと前記撮像データに施すべきデータ処理とを関連づけたシナリオデータを生成するシナリオ生成手段とをさらに備える画像処理装置として機能させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
請求項1ないし9に記載の発明は、操作案内データに基づいて、当該操作案内データに定義されるシーンのユーザによる撮影を支援する操作画面を表示することにより、ユーザは、操作画面に従ってシーン撮像指示を与えるだけで、容易に状況に応じた適切な撮像を行うことができる。
【0017】
請求項3に記載の発明は、操作案内データは撮像手段に対する撮像条件を含み、撮像手段はシーン撮像指示に従って撮像を行うときにおいて、当該撮像条件に従って撮像を行うことにより、ユーザが適切な撮像条件を自ら設定する必要がない。したがって、ユーザの負担を増大させることなく、高品質の撮像データを取得できる。
【0018】
請求項5に記載の発明は、操作画面に撮像条件の少なくとも1つが表示されることにより、ユーザにどのような撮像が行われるかを案内することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の好適な実施の形態について、添付の図面を参照しつつ、詳細に説明する。
【0020】
<1. 第1の実施の形態>
図1は、本発明に係る画像処理装置として構成されるデジタルスチルカメラ1を含む情報処理システムを示す図である。情報処理システムは、一般ユーザが所持するデジタルスチルカメラ1と、例えばコンテンツプロバイダ等に設置されるサーバ装置2とが互いにネットワーク8を介して接続される構成となっている。
【0021】
なお、ネットワーク8としては、インターネットや公衆網等が該当する。また、デジタルスチルカメラ1およびサーバ装置2の台数は1台に限定されるものではなく、例えば複数のデジタルスチルカメラ1や複数のサーバ装置2がネットワーク8に接続されていてもよい。
【0022】
サーバ装置2は、データベース20を備えた一般的なコンピュータとして構成されており、先述のようにネットワーク8に接続されている。サーバ装置2のデータベース20には、シナリオ元データ22、GUIデータ23および素材データ24(以下、これらを「コンテンツデータ21」と総称する場合がある。)が予め保存されている。なお、コンテンツデータ21は、シナリオ元データ22、GUIデータ23および素材データ24を全て含んでいる必要はなく、それらのうちのいずれかであってもよい。
【0023】
コンテンツデータ21は、画像処理に関する専門知識を有するオペレータ(イラストレータやカメラマン、プログラマ等)によって予め作成されたデータである。したがって、コンテンツデータ21は、一般ユーザによって作成されるデータに比べて品質の高いデータとして提供される。コンテンツデータ21のうちのシナリオ元データ22およびGUIデータ23は、デジタルスチルカメラ1において実行されるデータであって、例えば、スクリプト言語等で記述されるテキストデータである。
【0024】
シナリオ元データ22は、結婚式やゴルフコンペ、運動会、卒業式といった様々なテーマごとにそれぞれ制作されており、対応するテーマと関連づけられて保存されている。したがって、ユーザは具体的なテーマを選択するだけで、個々のシナリオ元データ22の内容を詳細に理解していなくても、所望の編集データを作成するためのシナリオ元データ22を提供されている複数のシナリオ元データ22の中から容易に指定することが可能である。
【0025】
なお、上記テーマとは、ユーザの生活環境において起こりうる出来事や行事であって、ユーザがそこに含まれる数々のシーンを撮影しようと望むものである。シナリオ元データ22と関連づけられるテーマは、上記に挙げたものに限定されるものではないが、ユーザが状況に応じて容易に思いつき、かつ、内容を容易に想像できるものが好ましい。また、編集データとは、ユーザが作成しようとする目的のデータであって、本実施の形態では画像(静止画像または動画像)や音声を表現した未圧縮のストリーム情報である。
【0026】
また、各テーマにはGUIデータ23も関連づけられている。すなわち、テーマを介してシナリオ元データ22とGUIデータ23とが対応付けられている。ただし、各テーマに対応づけられるGUIデータ23は、同一のテーマに関連づけられているシナリオ元データ22にとって専用のGUIデータ23であってもよいし、複数のテーマ(シナリオ元データ22)において共通に使用される汎用性の高いGUIデータ23であってもよい。このようにシナリオ元データ22とGUIデータ23とが互いに関連づけられていることにより、ユーザはテーマを選択するだけで、シナリオ元データ22を指定できるとともに、当該シナリオ元データ22に必要なGUIデータ23も特定される。
【0027】
シナリオ元データ22には、目的の編集データに必要な編集前データ(画像データや音声データ、フォントデータ等)の識別子が記述されるとともに、各編集前データに対して実行すべきデータ処理が各編集前データごとに記述される。すなわち、シナリオ元データ22には、編集前データの識別子とデータ処理とが互いに関連づけられて記述される。
【0028】
シナリオ元データ22に記述されるデータ処理として、例えば、画像を表現した編集前データについて、どのような画像効果(Effect)を施すか、どのような画像合成(Synthesis)を行うか、あるいはどのように画像移行(Transition)させるか等が想定され、対応する編集前データに応じて画像処理の専門家であるオペレータによって選択され記述される。また、音声を表現した編集前データについても、再生のタイミングや音量等に関する設定情報(データ処理)が記述される。
【0029】
なお、シナリオ元データ22に識別子が記述される編集前データのうち、オペレータが制作したデータ(サーバ装置2に存在する素材データ24)については、当該シナリオ元データ22において当該素材データ24との関連づけが既にされている。したがって、シナリオ元データ22が特定されると、特定されたシナリオ元データ22において使用される素材データ24も編集前データとして特定される。
【0030】
このように、コンテンツプロバイダは、ユーザがテーマを選択するだけで、サーバ装置2上の必要なシナリオ元データ22、GUIデータ23および素材データ24が容易に特定されるように、それぞれの関連づけを行って提供する。
【0031】
GUIデータ23は、対応するシナリオ元データ22(テーマ)に応じて、適切なGUIをデジタルスチルカメラ1のユーザに提供するものであり、詳細は後述するが、本発明における操作案内データに相当する。すなわち、GUIデータ23を実行することにより、デジタルスチルカメラ1は、シナリオ元データ22において要求される編集前データを素材データ90(図2)の中から特定するための特定情報を入力するようにユーザに対して要求し、デジタルスチルカメラ1におけるユーザ操作を支援する。例えば、対応するシナリオ元データ22で要求されている編集前データのうち、ユーザが指定(選択)しなければならないデータについては、その入力を促したり、当該編集前データとして適切な素材データ90をユーザが容易に指定できるように、当該編集前データに関する情報を表示したりする。
【0032】
素材データ24は、デジタルスチルカメラ1において加工される素材となるデータであって、画像データや音声データ、フォントデータ等である。素材データ24に含まれる画像データとしては、例えば、アニメキャラクタや映画の名場面、名所を撮影した風景画像、イラスト画像等であり、静止画像に限らず動画像であってもよい。また、音声データとしては、例えば、声優や俳優の声、BGM、動物の鳴き声、楽器の音、効果音等であり、現実に録音されたデータであってもよいし、機械的に合成された音を出力するためのデータであってもよい。素材データ24は、各シナリオ元データ22に最適なデータとして、専門家のオペレータによって制作され収集されたデータである。
【0033】
先述のように、デジタルスチルカメラ1とサーバ装置2とは互いにデータ通信によるデータの送受信が可能であり、デジタルスチルカメラ1は必要に応じてサーバ装置2において提供されるコンテンツデータ21をダウンロードすることが可能である。
【0034】
図1に示すように、本実施の形態におけるデジタルスチルカメラ1は、携帯型の装置として構成されており、無線通信機能によって必要に応じてネットワーク8に接続することが可能とされている。このような無線通信機能を実現する構成としては、例えば、WiFi(Wireless Fidelity)や赤外線通信といった通信規格を採用することが可能である。
【0035】
また、デジタルスチルカメラ1は、図1に示すように可搬性の記録メディア9を着脱可能に設計されており、当該記録メディア9に記憶されているデータを読み出して利用したり、デジタルスチルカメラ1において生成したデータ(あるいはダウンロードしたデータ)を当該記録メディア9に記憶させたりすることが可能である。本実施の形態では記録メディア9としてSDカードを採用するが、記録メディア9はこれに限定されるものではなく、例えばPCカードやメモリスティック等であってもよい。
【0036】
図2は、デジタルスチルカメラ1の構成を示すブロック図である。図2に示すように、サーバ装置2からダウンロードされたシナリオ元データ22、GUIデータ23および素材データ24は、記録メディア9に格納される。
【0037】
なお、撮像データ91および録音データ92は、デジタルスチルカメラ1においてユーザにより撮像または録音され生成されるユーザ由来(サーバ装置2から提供されるデータではないという意味)のデータである。したがって、記録メディア9に記憶される素材データ90は、オペレータによって制作される素材データ24の他に、撮像データ91および録音データ92を含んでいる。先述のように、素材データ24はシナリオ元データ22によって特定されダウンロードされたデータであるから、シナリオ元データ22において要求されている編集前データである。しかし、撮像データ91および録音データ92はシナリオ元データ22とは無関係に取得されたデータを含んでいる。すなわち、本実施の形態においては、素材データ90は編集前データ以外のデータを含んでいる。
【0038】
デジタルスチルカメラ1は、各種データに関する演算処理を行うCPU10と、各種データを必要に応じて適宜記憶する記憶部11とを備えており、一般的なコンピュータとしても構成されている。
【0039】
CPU10は、記憶部11のRAMを一時的なワーキングエリアとして使用しつつ、記憶部11のROMに格納されているプログラム110に従って動作することにより、デジタルスチルカメラ1の各構成を制御する。なお、CPU10は、サーバ装置2からダウンロードされて記録メディア9に格納されているシナリオ元データ22およびGUIデータ23を実行する機能も有しているが詳細は後述する。
【0040】
デジタルスチルカメラ1は、各種データを取り込むための構成として、ユーザによって操作される操作部12と、周囲の音声を電気信号に変換することにより録音を行うマイク13と、入射する光を電気信号に変換することにより撮像を行う撮像部14とを備えている。
【0041】
操作部12は、ユーザがデジタルスチルカメラ1に対して指示を入力するために使用される。操作部12は、例えば、デジタルスチルカメラ1(撮像部14)に撮像を行わせるための指示を入力するシャッターボタン、デジタルスチルカメラ1の動作に必要な設定データ等を入力するためのボタン類、あるいは文字データを入力するためのキー等で構成されている。特に、本実施の形態では、操作部12は、ユーザが、所望のテーマ(シナリオ元データ22)を選択するときや、記録メディア9に記憶されている素材データ90から編集前データを特定するための特定情報を入力するとき等に操作される。
【0042】
マイク13は、先述のように、音声を電気信号に変換する機能を備えており、マイク13によって取得された電気信号はA/D変換された後、例えば、後述するA/Vコーデック171に伝達される。
【0043】
撮像部14は、レンズ等の光学系と、光学系によって導かれた光を受光して電気信号に変換する複数の光電変換素子(例えばCCD素子)とを備えている。複数の光電変換素子は、アレイ状に配列されており、それぞれが撮像時に受光した光の光量に応じた電気信号を出力する。撮像部14は、ユーザが操作部12(シャッターボタン)を操作することにより撮像を行い、1度の撮像によって複数の光電変換素子から得られたそれぞれの出力信号はA/D変換や色補正等がされた後、1枚の画像を表現したデジタルデータとして、例えば、後述するJPEGコーデック170に伝達される。
【0044】
デジタルスチルカメラ1は、各種データを出力するための構成として、音声データに基づいて生成される電気信号により音声を再生するスピーカ15と、画像データに基づいて画像を表示する液晶パネル16とを備える。
【0045】
スピーカ15は、録音データ92等の音声データに基づいて音声を再生するための装置である。
【0046】
液晶パネル16は、CPU10からの制御によって必要なデータを画像として表示する表示装置として構成されている。例えば、液晶パネル16は記録メディア9内に記憶されている素材データ90(画像を表現したデータ)や、作成された編集データのうちの映像に関するデータを再生表示するだけでなく、CPU10からの指示に従って所定のメッセージ(文字)等を表示する機能も有している。特に、本実施の形態における液晶パネル16は、CPU10がGUIデータ23を実行することにより提供されるGUI画面を表示する機能を有している。
【0047】
さらに、デジタルスチルカメラ1は、データ変換部17、画像処理部18および通信部19を備えている。
【0048】
データ変換部17は、論理回路(ハードウェア)から主に構成され、JPEGコーデック170と、A/Vコーデック171とを備えている。
【0049】
JPEGコーデック170は、画像データのデータ形式をJPEG形式に変換(エンコード)する機能と、JPEG形式の画像データをデコードして例えば液晶パネル16に伝達する機能とを有している。したがって、例えば、JPEGコーデック170は、撮像部14から伝達される画像データをJPEG形式に圧縮された静止画像データに変換して撮像データ91を生成する。JPEGコーデック170により生成された撮像データ91は、記録メディア9に転送され記憶される。
【0050】
A/Vコーデック171は、マイク13によって取得されたデータのデータ形式を例えばMP3形式等にエンコードして録音データ92を生成し記録メディア9に記録させる。また、逆に録音データ92をデコードし例えばスピーカ15に伝達する。また、A/Vコーデック171は、画像データおよび音声データのデータ形式を、例えばMPEG形式等にエンコードして記録データ94を生成し記録メディア9に伝達する機能と、MPEG形式等の記録データ94をデコードし例えばスピーカ15や液晶パネル16に伝達する。
【0051】
詳細は図示しないが画像処理部18は、画像データを解析して被写体の動きや形状等を判定する画像認識回路と、画像の合成や補間、変換等の様々な加工を行う画像加工回路とを備えている。
【0052】
通信部19は、デジタルスチルカメラ1において必要となるデータを外部から取得する機能(情報取得手段としての機能)と、デジタルスチルカメラ1で生成されたデータを外部に伝達する機能とを有している。通信部19は、ネットワークインタフェースやハードウェアインタフェース等の総称であって、通信部19を介してデジタルスチルカメラ1に接続される構成はネットワーク8や記録メディア9に限定されるものではない。例えば、専用のケーブルで接続されるテレビやオーディオ機器、USB接続される外部のコンピュータや専用のクレードル、NANDフラッシュメモリやDRAM等の記録媒体等であってもよい。
【0053】
図3は、デジタルスチルカメラ1の機能ブロックをデータの流れとともに示す図である。図3に示す要求部100、シナリオ解析部101、画像生成部102および音声生成部103は、主にCPU10が記憶部11に記憶されているプログラム110に従って動作することにより実現される機能ブロックである。
【0054】
なお、以下の説明では、ユーザによって「テーマ」が既に選択されており、当該選択されたテーマに応じて特定された1つのシナリオ元データ22がサーバ装置2からダウンロードされているものとする。すなわち、図3は、ユーザが操作部12を操作することにより、既にシナリオ元データ22の特定は完了し、特定されたシナリオ元データ22に関連づけられているGUIデータ23および素材データ24も既にダウンロードされ、記録メディア9に記憶されている状態を示している。
【0055】
要求部100は、GUIデータ23を参照しつつ、そこに記述されている内容に従って、デジタルスチルカメラ1のユーザに対して必要な情報を入力するように促すGUIを提供する。すなわち、要求部100は、液晶パネル16にメニュー画面や入力画面等を表示させることにより、シナリオ元データ22において要求される編集前データを特定するための特定情報を入力するようにユーザに対して要求する機能を有している。
【0056】
シナリオ元データ22に記述されている編集前データの識別子とは、いわば編集データにおける役名である。そして、各役名にどの俳優(素材データ90)を具体的に割り当てるかは、ユーザが特定情報を入力することにより決定される。ユーザがGUIデータ23によって提供されるGUIに従って入力することにより、役名(編集前データの識別子)と俳優名(素材データ90の識別子)とが関連づけられる。
【0057】
したがって、ユーザは、液晶パネル16に表示されるGUI画面によって要求される情報を、当該GUI画面に従って操作部12を操作して入力するだけで、専門的な知識を有していなくても、編集データを作成するために必要な指示をデジタルスチルカメラ1に与えることが可能である。
【0058】
また、本実施の形態における要求部100は、すでに記録メディア9に記憶されている素材データ90から編集前データとなるデータを選択するように要求するだけではなく、素材収集指示情報をGUI画面に表示することにより、ユーザに対して、編集前データとなる新たな素材データ90を取得するように要求する。例えば、既に撮像され撮り溜めされた過去の撮像データ91を選択させるだけでなく、新たに撮像を行って撮像データ91を取得するよう要求する。
【0059】
すなわち、要求部100は、例えば、撮像指示情報を液晶パネル16に表示させることにより撮像部14よる撮像をユーザに対して要求するとともに、その要求に応じて行われる撮像により生成される撮像データ91を、シナリオ元データ22において要求される編集前データとして特定するための特定情報を生成する。撮像指示情報は、新たな撮像を行うように指示するメッセージだけでなく、どのような場面、被写体を撮像すればよいか等を指示するメッセージ等を含めることも可能である。
【0060】
なお、要求部100は、GUI画面に従って、ユーザが撮像(あるいは録音)を行って新たに取得したデータを記録メディア9に記憶させる機能も有している。図3では図示していないが、マイク13および撮像部14から要求部100に入力される新たなデータは、JPEGコーデック170またはA/Vコーデック171を介して記録メディア9に転送され素材データ90として記憶される。
【0061】
ユーザからの指示に従って選択あるいは新たに取得された各素材データ90は、シナリオ元データ22において宣言されている各編集前データとしてユーザに指定されたものとみなされ、互いに関連づけが行われて、その情報が要求部100からシナリオ解析部101に伝達される。すなわち、全ての編集前データに関するユーザの指定が完了した段階で、要求部100は、シナリオ元データ22で要求される編集前データの識別子と、記録メディア9に記憶されている各素材データ90の記録メディア9上の識別子(例えば記録メディア9における各素材データ90のファイル名)とを関連づけた情報(以下、「素材指定情報」と称する)をシナリオ解析部101に伝達する。先に示した例で言えば、素材指定情報とは、役名と俳優名とを関連づけたリスト情報となる。
【0062】
シナリオ解析部101は、要求部100から伝達される素材指定情報とシナリオ元データ22とに基づいて、記録メディア9に記憶された素材データ90の中から当該シナリオ元データ22において要求される編集前データを特定する。また、シナリオ解析部101は、編集前データとして特定された素材データ90の識別子と、編集前データに対して実行すべきデータ処理を示す識別子とを、それぞれに関連づけられている編集前データの識別子を仲立ちにして、互いに関連づけ、シナリオデータを作成する。すなわち、シナリオデータとは、シナリオ元データ22と、素材指定情報とに基づいてシナリオ解析部101によって作成されるデータである。
【0063】
このようなシナリオデータが作成されることによって、編集データを作成するために必要な全ての素材データ90が特定され、かつ、各素材データ90に対するデータ処理が特定される。
【0064】
さらに、シナリオ解析部101は、作成する編集データにおいける映像を構成する素材データ90の識別子と、当該素材データ90に関連づけられたデータ処理の識別子とを、編集データにおける順序に従って、画像生成部102に映像シナリオデータとして伝達する。一方で、作成する編集データにおいて、音声に係る素材データ90の識別子と、当該素材データ90に関連づけられたデータ処理の識別子とを、編集データにおける順序に従って、音声生成部103に音声シナリオデータとして伝達する。
【0065】
画像生成部102は、シナリオ解析部101から伝達される映像シナリオデータを参照しつつ、そこに記述されている素材データ90の識別子に基づいて記録メディア9から該当する素材データ90を読み出す。そして、シナリオ解析部101から伝達された映像シナリオデータを参照しつつ、当該素材データ90に関連づけられたデータ処理の識別子に応じて、当該素材データ90に対して行うべきデータ処理を画像処理部18を使用しつつ実行し、編集データ(より詳しくは編集データのうちの映像に係るデータ)を生成する。画像生成部102は、生成した映像に係る編集データを液晶パネル16あるいはA/Vコーデック171に伝達する。
【0066】
音声生成部103は、シナリオ解析部101から伝達される音声シナリオデータを参照しつつ、そこに記述されている素材データ90の識別子に基づいて記録メディア9から該当する素材データ90を読み出す。そして、シナリオ解析部101から伝達された音声シナリオデータを参照しつつ、当該素材データ90に関連づけられたデータ処理の識別子に応じて、当該素材データ90に対して行うべきデータ処理を実行し、編集データ(より詳しくは編集データのうちの音声に係るデータ)を生成する。音声生成部103は、生成した音声に係る編集データをスピーカ15あるいはA/Vコーデック171に伝達する。
【0067】
以上がデジタルスチルカメラ1の構成および機能の説明である。次に、デジタルスチルカメラ1を用いて、編集データを作成する方法について説明する。
【0068】
図4は、デジタルスチルカメラ1における画像処理方法を示す流れ図である。
【0069】
なお、図4に示す状態となるまでに、サーバ装置2には、オペレータによって作成されたコンテンツデータ21が記憶されているものとする。すなわち、画像処理の専門家であるオペレータがシナリオ元データ22を予め作成する工程は、図4に示す各工程の前に既に完了しているものとする。
【0070】
まず、ユーザはデジタルスチルカメラ1の操作部12を操作して、所望する状況に応じてテーマを入力する。例えば、結婚式を撮像した素材データ90を編集して編集データを作成しようとする場合、ユーザはテーマとして「結婚式」を入力する。より詳細には、ユーザはサーバ装置2のネットワーク8におけるアドレス等も入力する。
【0071】
これに応じてデジタルスチルカメラ1は通信部19およびネットワーク8を介してサーバ装置2にアクセスし、入力されたテーマ「結婚式」をサーバ装置2に伝達する。サーバ装置2はデジタルスチルカメラ1から伝達されたテーマ「結婚式」をキーワードとしてデータベース20を検索し、当該テーマに関連づけられているシナリオ元データ22を、GUIデータ23および素材データ24とともにデジタルスチルカメラ1に送信する。これによって、コンテンツデータ21(シナリオ元データ22、GUIデータ23および素材データ24)がデジタルスチルカメラ1にダウンロードされ(ステップS1)、記録メディア9に記憶される。
【0072】
ダウンロードが完了すると、ユーザは操作部12を操作して編集作業の開始を指示する(ステップS2)。この指示に応じて、デジタルスチルカメラ1の要求部100が記録メディア9に格納されたGUIデータ23を参照し、ユーザに必要な入力を促すGUI画面を液晶パネル16に表示させる(ステップS3)。このとき、要求部100は、要求される編集前データに関するデータについても表示する。
【0073】
図5は、GUIデータ23に基づいて液晶パネル16に表示されるGUI画面を例示する図である。なお、以下では、テーマ「結婚式」についてのシナリオ元データ22およびGUIデータ23を例に説明する。
【0074】
操作画面80aは、GUIデータ23に基づいて液晶パネル16に表示されるGUI画面であって、当該GUIデータ23に対応したシナリオ元データ22において要求される編集前データを特定するためのユーザ支援を行う。なお、以下、ステップS3において表示される画面を「操作画面80」と総称する場合がある。
【0075】
操作画面80は、複数の小領域に分割されており、それらの小領域には、ライブビュー表示欄81、シーン名表示欄82、撮像条件表示欄83、アドバイス表示欄84および操作ボタン表示欄85が配置される。
【0076】
ライブビュー表示欄81は、被写体のライブ映像やデジタルスチルカメラ1の撮像範囲(フレーム)が表示される領域である。したがって、ユーザは、一般的なカメラ撮影と同様に、ライブビュー表示欄81に表示されている画像を見ながら、アングルや人物の位置等を決定するとともに、シャッターボタンを押す(撮像する)タイミングを決定することができる。
【0077】
シーン名表示欄82とは、次に特定すべき編集前データのシーン(場面)を表現した名称を文字表示する領域である。シーン名表示欄82に表示されている名称を確認することにより、ユーザはどのようなシーンに使用される編集前データが次に要求されているかを知ることができる。例えば、図5に示す操作画面80aのシーン名表示欄82には、「挙式(入場)」と表示されている。したがって、ユーザは、これを確認することによって、シナリオ元データ22において、次に編集前データとして要求されている素材データ90は、花嫁が教会に入場してくるところを撮影した画像であることを容易に理解できる。
【0078】
撮像条件表示欄83は、次に特定すべき編集前データをどのような撮像条件で撮像すべきかを表示する領域である。ユーザは、撮像条件表示欄83を確認することにより、どのような撮像条件で撮像された画像が当該シーンにおいて最適であるかを容易に理解することができる。
【0079】
図5に示すように、撮像条件表示欄83に「写真」と表示されている場合、撮影される画像が静止画像であることを示している。また、「連写5」と表示されていることにより、撮像が連続的に5回繰り返され、写真5枚分の撮像データ91が撮像されることがわかる。連続的に撮影された複数の静止画像を画像処理によってつなぎ合わせて作成された映像は、動画像として撮影された映像よりも人物の動きがどことなくぎこちなく表現される。例えば、結婚式における入場場面のように、人物のぎこちない動きを強調した演出をした方が、その人物の緊張感が観る側に伝わり、臨場感のある楽しい映像となる場合がある。
【0080】
また、「発光無」とは、ストロボ撮影を禁止した状態であることを示している。例え屋内における撮影であっても、ストロボ撮影を行わずに撮影した方が、厳かな雰囲気が漂うよい映像になる場合がある。さらに、「強調有」とは特定の色強調が行われることを示している。例えば、図5に示す例では、バージンロードの「赤」を強調した撮影を行うと鮮明なイメージを残すことができる。
【0081】
なお、本実施の形態では、その時点における全ての撮像条件を表示するのではなく、GUIデータ23(シナリオ元データ22)において予め定義されている(要求されている)撮像条件のみ選択的に表示する。
【0082】
撮像条件表示欄83に表示されている各撮像条件は、このままの状態で撮像が行われた場合、これらの撮像条件に従って撮像部14による撮像が行われることを意味している。したがって、ユーザは、撮像条件表示欄83に表示されている各撮像条件となるように、自ら操作部12を操作して設定する必要はない。
【0083】
アドバイス表示欄84は、次に特定すべき編集前データを撮影する場合に考慮すべき事項を表現した文字情報が表示される領域である。撮影にあたって文字によるアドバイスがされることによって、ユーザは、より適切な撮影を容易に行うことができる。
【0084】
操作ボタン表示欄85は、ユーザが選択できる操作を実行する操作ボタンを表示する領域である。図5に示す例では、オプション撮影ボタン86とマニュアル撮影ボタン87とが表示されている。
【0085】
図6は、オプション撮影ボタン86により表示される画面を例示する図である。
【0086】
本実施の形態では、オプション撮影ボタン86が操作された場合には、スキップボタン860、順序変更ボタン861、シーン追加ボタン862、割り込み撮影ボタン863およびキャンセルボタン864が表示される。
【0087】
スキップボタン860は、直前の操作画面80において要求されている編集前データについて特定せずにスキップする操作を指示するためのボタンである。シナリオ元データ22に定義されているシーンであっても、実際の行事では行われないシーンもあり得るからである。
【0088】
順序変更ボタン861は、直前の操作画面80において要求されている編集前データについて、一旦、特定せずに後回しにする操作を指示するためのボタンである。シナリオ元データ22に定義されている順序とは異なる順序で実際の行事が進行する場合もあり得るからである。
【0089】
シーン追加ボタン862は、シナリオ元データ22において要求されていないが、ユーザが追加したいと所望するシーンを追加する操作を指示するためのボタンである。結婚式を例に説明すれば、参列者の映像や、オプションで行われる行事等を別途指定して、編集データに追加することができる。なお、シーン追加ボタン862が操作されたときに、編集データに追加可能なシーンの例を一覧表示するように予めシナリオ元データ22(GUIデータ23)を作成してもよい。
【0090】
割り込み撮影ボタン863は、編集データとして使用しない撮像データ91を撮影する操作を指示するためのボタンである。このボタンを操作することにより、デジタルスチルカメラ1は通常の撮影を行う状態に一時的に遷移する。これにより、ユーザは、シナリオ元データ22に応じた撮影を行っている最中にも、個人的に別途記録しておきたい場面を撮影することが可能となっている。
【0091】
キャンセルボタン864は、オプション撮影を終了させるためのボタンである。
【0092】
図5に戻って、マニュアル撮影ボタン87は、撮像条件表示欄83に表示されている各撮像条件を変更して、ユーザが好みの撮像条件で撮影を行う操作を指示するためのボタンである。詳細は説明しないが、ある程度撮影について知識のあるユーザは、シナリオ元データ22に定義されている撮像条件よりもさらに好みの条件でデジタルスチルカメラ1に撮像を行わせることができる。
【0093】
なお、後述するように、操作ボタン表示欄85に表示される操作ボタンの数や種類は、ステップS3において表示される操作画面80に応じて変化する。言い換えれば、特定しようとする編集前データのシチュエーション(シーン)に応じて変化する。
【0094】
ステップS3を実行すると、デジタルスチルカメラ1は、ユーザの操作に基づいて、記録メディア9に既に保存してあるデータから編集前データを特定するか否かを判定する(ステップS4)。
【0095】
既に記録メディア9に保存してある素材データ90を指定する場合、ユーザは、シャッターボタンを操作する代わりに操作部12を操作して記録メディア9に記憶されている素材データ90を一覧表示させる。これにより、要求部100は、ステップS4においてYesと判定し、GUI画面として選択画面(図示せず)を液晶パネル16に表示する(ステップS5)。
【0096】
ユーザは、表示された選択画面に一覧表示される素材データ90(その時点で記録メディア9に記憶されている素材データ90)から適当なデータを特定するための特定情報を入力することにより、編集前データとしての素材データ90を選択する(ステップS6)。これにより、素材データ90の中からシナリオ元データ22において要求される編集前データが1つ特定され、素材指定情報の1レコードが作成される。
【0097】
一方、ユーザは、新たに素材データ90を取得しようと所望する場合は、液晶パネル16に表示されている操作画面80に従って操作部12(シャッターボタン)を操作する。これにより要求部100はステップS4においてNoと判定し、素材データ90の取得(撮像・録音)が行われる(ステップS7)。このようにして取得された素材データ90は、要求部100によって、シナリオ元データ22において要求される編集前データの1つとして特定され、素材指定情報の1レコードが作成される。
【0098】
次に、要求部100は、GUIデータ23を参照することにより、全ての編集前データが特定(関連づけ)されたか否かを判定する(ステップS8)。要求部100は、シナリオ元データ22において要求されている編集前データ(GUIデータ23にも記述されている)のうち、未だ特定されていない編集前データが存在する場合はステップS8においてNoと判定し、ステップS3からの処理を繰り返す。
【0099】
図7ないし図11は、シーンに応じて表示される操作画面80の例を示す図である。
【0100】
図7に示す操作画面80bは、牧師様のお説教のシーンの編集前データとなる素材データ90を特定するために表示される操作画面80である。操作画面80bの撮像条件表示欄83には、お説教を録音することを意味する「録音有」という文字が表示されている。また、お説教のシーンでも、バージンロードの「赤」が強調された撮影が行われるように設定されている。さらに、アドバイス表示欄84には、録音に関する注意も表示されている。
【0101】
図8に示す操作画面80cは、指輪交換のシーンの編集前データとなる素材データ90を特定するために表示される操作画面80である。操作画面80cの撮像条件表示欄83には、「撮影枠有」と表示されており、ライブビュー表示欄81には矩形の撮影枠が表示されている。これにより、ユーザは、指輪が画面のどの辺りに写るように撮影すれば指輪交換のシーンにおいてバランスのよい映像となるかが容易に理解できる。また、アドバイス表示欄84にはズーム撮影を促すメッセージが表示されるとともに、操作ボタン表示欄85にはズーム撮影を指示するためのズーム撮影ボタン88が表示されている。もちろんマニュアル撮影ボタン87を操作してズーム撮影を行うことも可能であるが、特におすすめの操作に対する専用のボタンを表示することで、ユーザの負担が軽減される。
【0102】
図9に示す操作画面80dは、フラワーシャワーのシーンの編集前データとなる素材データ90を特定するために表示される操作画面80である。操作画面80dの撮像条件表示欄83には、周囲の参列者のお祝いの声等を録音するために「録音有」と表示されている。また、自然光における逆光状態を想定して露出補正がかけられることも表示されている。さらに、入場の時と異なり、「動画」と表示されているように、フラワーシャワーのシーンでは動画像で撮影して人物の動作をスムーズに見せることにより、晴れ晴れとした雰囲気を強調できる。
【0103】
図10に示す操作画面80eは、披露宴における乾杯のシーンの編集前データとなる素材データ90を特定するために表示される操作画面80である。乾杯のシーンにおいてもバランスのよい画像を撮影するために、ライブビュー表示欄81に撮影枠が表示されている。また、操作ボタン表示欄85には確認/撮り直しボタン89が表示されている。ユーザは確認/撮り直しボタン89を操作することにより、取得した撮像データ91を確認し、必要な場合は撮り直しを行うためのボタンである。
【0104】
図11に示す操作画面80fは、披露宴におけるキャンドルサービスのシーンの編集前データとなる素材データ90を特定するために表示される操作画面80である。
【0105】
このようにしてステップS6またはS7の処理が繰り返されて、シナリオ元データ22に定義されている全ての編集前データが特定されると、要求部100はステップS8においてYesと判定する。そして、シナリオ解析部101がシナリオ元データ22を参照しつつ、編集前データとして特定された各素材データ90と、各素材データ90に対して実行すべきデータ処理との関連づけを行い(ステップS9)、シナリオデータ93を生成する。
【0106】
図12は、シナリオデータ93によって各シーンに編集前データとして撮像データ91が関連づけられている様子を概念的に示す図である。図12に示すように、時間順次に実際に行われたシーンに対して、それぞれ素材データ90(撮像データ91a,91b,91c,91d,91e,91f,91g,91h)が関連づけられている。
【0107】
例えば、撮像データ91aは、図5に示す操作画面80aに従って撮像され、「入場」シーンにおいて要求される編集前データとして特定された素材データ90である。図12に示すように、撮像データ91aは、5回の連続撮影により取得された複数の撮像データ91から構成されている。そして、図示を省略しているが、撮像データ91aを一連のシーンであるとして、5枚の撮像データ91をつなぎ合わせるデータ処理がシナリオデータ93において関連づけられる。
【0108】
素材データ90とデータ処理との関連づけが完了すると、シナリオ解析部101が、シナリオデータ93を映像シナリオデータまたは音声シナリオデータに分類しつつ、画像生成部102および音声生成部103にそれぞれ伝達する。これにより、画像生成部102および音声生成部103が、素材データ90にデータ処理を実行して編集データを生成する(ステップS10)。さらに、生成された編集データは、スピーカ15および液晶パネル16に伝達され、音声が再生されるとともに、映像が再生される(ステップS11)。
【0109】
これにより、未圧縮のストリーム情報がリアルタイムに演算され、音声および映像が再生される。なお、生成された編集データは、A/Vコーデック171に伝達され、MPEG形式の記録データ94として記録メディア9に保存される。
【0110】
以上のように、本実施の形態におけるデジタルスチルカメラ1は、編集データを作成する画像処理装置として構成されており、GUIデータ23(操作案内データ)に基づいて、当該GUIデータ23に対応したシナリオ元データ22に定義されるシーンのユーザによる撮影を支援する操作画面80を表示することにより、ユーザは、操作画面80に従ってシーン撮像指示を与えるだけで、シナリオ元データ22において要求されているシーンに応じた素材データ90を、容易に、かつ、適切に生成することができる。
【0111】
なお、上記実施の形態では、コンテンツデータ21を外部のサーバ装置2からダウンロードする例で説明した。このように構成することによって、デジタルスチルカメラ1のユーザは、コンテンツプロバイダから提供される最新のコンテンツデータ21によって編集データを作成して楽しむことができる。しかし、コンテンツデータ21に相当する汎用のデータを予めプログラム110に含めておけば、デジタルスチルカメラ1のユーザは、ダウンロード操作をすることなく、編集データを作成して楽しむことが可能である。
【0112】
また、撮像条件は、上記実施の形態に示したものに限定されるわけではなく、撮像データ91を撮像する際の明るさに関する設定や、シャッタースピードに関する設定、あるいは、撮像データ91における色をセピアやモノトーン等に変換する色変換の要否等であってもよい。
【0113】
<2. 第2の実施の形態>
第1の実施の形態では画像処理装置としてデジタルスチルカメラ1を例に説明したが、本発明における画像処理装置は撮像機能を備えた携帯電話であってもよい。
【0114】
図13は、第2の実施の形態における画像処理装置として構成される携帯電話1aを示す図である。なお、第2の実施の形態では、テーマとして「ゴルフコンペ」が選択された例によって説明する。
【0115】
詳細は図示しないが、携帯電話1aは、ユーザによって操作される操作部12aおよび画像を表示する液晶パネル16aを備えていることを除いて、第1の実施の形態におけるデジタルスチルカメラ1と同様の構成を備えている。すなわち、携帯電話1aも一般的なコンピュータとしての構成および機能を備えているとともに、撮像部14に相当する構成も備えている。
【0116】
液晶パネル16aは、第1の実施の形態における操作画面80に相当する操作画面80gを表示する。第2の実施の形態における操作画面80gには、ライブビュー表示欄81a、シーン名表示欄82aおよび合成画像表示欄70が設けられている。
【0117】
ライブビュー表示欄81aは、第1の実施の形態におけるライブビュー表示欄81に相当する領域である。したがって、第2の実施の形態においても、ユーザは、どのような撮像データ91が取得されるかライブビュー表示欄81aに表示される映像によって確認しつつシーン撮影指示を与えることができる。
【0118】
シーン名表示欄82aは、第1の実施の形態におけるシーン名表示欄82に相当する領域である。第2の実施の形態では、ゴルフコンペの開始前にユーザによって予め入力された文字情報の一部がシーン名として使用されている。このように、ユーザによって指定される情報がシーン名に使用されてもよい。
【0119】
合成画像表示欄70には、当該シーンにおいて取得される撮像データ91に合成することが可能なフレーム画像が表示されている。図13に示す例では、表示された3つのフレーム画像のうち最も左に表示されている画像(太枠で囲まれた画像)が選択されており、ライブビュー表示欄81aのライブ映像に当該フレーム画像が合成されている。
【0120】
このようなフレーム画像は、例えば、コンテンツデータ21に含まれる素材データ24によって得ることができる。第1の実施の形態では、シナリオ元データ22と、当該シナリオ元データ22で必要となる素材データ24との関連づけが当該シナリオ元データ22において既にされていると説明した。しかし、第2の実施の形態のような操作画面80gを表示することにより、コンテンツプロバイダから提供される素材データ24についても、いくつかの候補の中からユーザが選択できるように構成することができる。
【0121】
以上のように、第2の実施の形態における携帯電話1aにおいても、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0122】
<3. 第3の実施の形態>
上記実施の形態では、画像処理装置として構成されるデジタルスチルカメラ1および携帯電話1aにおいてシナリオデータ93が作成され、当該装置において編集データが作成される例について説明した。しかし、本発明に係る画像処理装置は、シナリオデータ93の作成処理が行われるものに限定されるわけではない。
【0123】
すなわち、第3の実施の形態における画像処理装置では、予めGUIデータ23のみをダウンロードしておき、要求部100が当該GUIデータ23を解析しつつ、当該GUIデータ23に定義されているシーンに応じた操作画面80を表示させる。そして、当該操作画面80に従ってユーザにより入力されるシーン撮像指示を受け付けることによって、撮像部14が当該シーン撮像指示に従って撮像を行って、撮像データ91を記録メディア9に記憶させる。
【0124】
本実施の形態における画像処理装置はシナリオデータ93を作成することはなく、編集データを作成することもないが、少なくともGUIデータ23に対応付けられているテーマに応じて適切な撮影が行えるように、ユーザを支援することができる。
【0125】
また、GUIデータ23(操作画面80)に促された撮像において取得された撮像データ91には、当該GUIデータ23に定義されているシーンを示す識別子(シーン識別子)を付加する(関連づける)ように構成してもよい。
【0126】
これにより、本実施の形態における画像処理装置のように、シナリオデータ93を作成する機能がなく、編集データを作成することができない装置によって撮像された撮像データ91であっても、シナリオ解析部101に相当する構成を有する装置(例えば、第1の実施の形態におけるデジタルスチルカメラ1や、第2の実施の形態における携帯電話1a)に、当該撮像データ91が転送された場合には、シーン識別子を参照することによって編集データに相当するデータを作成することも可能となる。このとき、撮像データ91がJPEG形式のデータである場合には、JPEGフォーマットに定義されているヘッダ部にこのようなシーン識別子を格納することができる。
【0127】
<4. 変形例>
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく様々な変形が可能である。
【0128】
例えば、上記実施の形態における機能ブロックはプログラム110(ソフトウェア)によって実現される例で説明したが、これらの機能ブロックは専用の論理回路(ハードウェア)として実現されてもよい。一方、上記実施の形態において論理回路により構成されると説明したデータ変換部17の各構成の一部または全部をソフトウェアによって実現するように構成してもよい。
【0129】
また、デジタルスチルカメラ1がネットワーク8に接続されているサーバ装置2との間でデータ通信を行う構成としては無線通信に限定されるものではない。例えば、必要に応じて専用ケーブル(USBやSCSIあるいは専用クレードル等)でコンピュータに接続し、当該コンピュータがネットワーク8に接続する構成としてもよい。このような構成の場合、サーバ装置2が提供するコンテンツデータ21は、一旦、当該コンピュータにネットワーク8を介してダウンロードされ、その後、デジタルスチルカメラ1に専用ケーブルを介して転送される。
【0130】
また、デジタルスチルカメラ1や携帯電話1aで使用されるコンテンツデータ21はサーバ装置2によってネットワーク8を介して提供されると説明したが、例えば、記録メディア9によって提供されてもよい。すなわち、コンテンツデータ21を記憶した記録メディア9が店頭等において配布され、これをデジタルスチルカメラ1や携帯電話1aに装着して利用してもよい。
【0131】
また、要求部100がGUIデータ23を実行することにより提供されるのは、液晶パネル16に出力される。しかし、例えば、スピーカ15に音声ガイダンスを再生させるように構成してもよい。すなわち、GUIに限らず、UIを提供するデータを作成してもよい。
【0132】
また、上記実施の形態では、デジタルスチルカメラ1や携帯電話1aにおいて取得され、素材データ90として指定される音声データとして録音データ92についてのみ説明した。しかし、指定の対象となる音声データは必ずしもデジタルスチルカメラ1や携帯電話1aにおいて録音されたデータに限られるものではなく、例えば、他のサイト等から別途ダウンロードされた音楽ファイルであってもよい。すなわち、ユーザは、予め好みの曲を別途ダウンロードして記録メディア9に格納しておくことにより、編集データに使用するBGMとして録音データ92以外の音声データを指定することができる。この場合、ユーザはデジタルスチルカメラ1や携帯電話1aのマイクを使ってわざわざ好みの曲を録音する必要がない。
【0133】
また、テーマとしては、「熱海旅行」といったものも指定可能である。このようなテーマが選択された場合に特定されるGUIデータ23には、各シーンとして熱海の撮影スポット(名所)が定義される。したがって、GUIデータ23による操作画面80にこれらの名所が順次(例えば熱海駅を起点として)表示されることにより、操作画面80は熱海の名所の巡回ルート案内としての効果も発揮する。
【図面の簡単な説明】
【0134】
【図1】本発明に係る画像処理装置として構成されるデジタルスチルカメラを含む情報処理システムを示す図である。
【図2】デジタルスチルカメラの構成を示すブロック図である。
【図3】デジタルスチルカメラの機能ブロックをデータの流れとともに示す図である。
【図4】デジタルスチルカメラにおける画像処理方法を示す流れ図である。
【図5】GUIデータに基づいて液晶パネルに表示されるGUI画面を例示する図である。
【図6】オプション撮影ボタンにより表示される画面を例示する図である。
【図7】シーンに応じて表示される操作画面を示す図である。
【図8】シーンに応じて表示される操作画面を示す図である。
【図9】シーンに応じて表示される操作画面を示す図である。
【図10】シーンに応じて表示される操作画面を示す図である。
【図11】シーンに応じて表示される操作画面を示す図である。
【図12】シナリオデータによって各シーンに編集前データとして撮像データが関連づけられている様子を概念的に示す図である。
【図13】第2の実施の形態における画像処理装置として構成される携帯電話を示す図である。
【符号の説明】
【0135】
1 デジタルスチルカメラ
1a 携帯電話
10 CPU
100 要求部
101 シナリオ解析部
102 画像生成部
103 音声生成部
11 記憶部
110 プログラム
12,12a 操作部
13 マイク
14 撮像部
15 スピーカ
16,16a 液晶パネル
17 データ変換部
18 画像処理部
19 通信部
20 データベース
21 コンテンツデータ
22 シナリオ元データ
23 GUIデータ(操作案内データ)
24 素材データ
8 ネットワーク
80,80a,80b,80c,80d,80e,80f,80g 操作画面
9 記録メディア
90 素材データ
91,91a,91b,91c,91d,91e,91f,91g,91h 撮像データ
92 録音データ
93 シナリオデータ
94 記録データ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被写体を撮像して撮像データを生成する撮像手段と、
操作案内データを記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された操作案内データに基づいて、前記操作案内データに定義されるシーンのユーザによる撮影を支援する操作画面を表示する表示手段と、
前記表示手段に表示された操作画面に従ってユーザにより入力されるシーン撮像指示を受け付ける操作手段と、
を備えることを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の画像処理装置であって、
前記記憶手段に記憶された操作案内データに対応したシナリオ元データを取得して、前記記憶手段に記憶させる情報取得手段と、
前記シーン撮像指示に応じて前記撮像手段が撮像を行うことにより生成される撮像データを、素材データとして、前記シナリオ元データにおいて要求される編集前データと関連づけることにより、前記撮像データと前記撮像データに施すべきデータ処理とを関連づけたシナリオデータを生成するシナリオ生成手段と、
をさらに備えることを特徴とする画像処理装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の画像処理装置であって、
前記操作案内データは、前記撮像手段に対する撮像条件を含み、
前記撮像手段は、前記シーン撮像指示に従って撮像を行うときにおいて、前記撮像条件に従って撮像を行うことを特徴とする画像処理装置。
【請求項4】
請求項3に記載の画像処理装置であって、
前記撮像条件には、少なくとも明るさ設定、シャッタースピード、フラッシュ発光の要否、露出補正の要否、特定色強調の要否、色変換の要否、連続撮影回数、静止画像か動画撮像かの区別のうちのいずれか1つを含むことを特徴とする画像処理装置。
【請求項5】
請求項3または4に記載の画像処理装置であって、
前記操作画面に前記撮像条件の少なくとも1つが表示されることを特徴とする画像処理装置。
【請求項6】
請求項1ないし5のいずれかに記載の画像処理装置であって、
前記撮像手段は、前記表示手段に表示された操作画面に従ってユーザにより入力されるシーン撮像指示に応じて生成する撮像データに、前記シーンに関する情報を関連づけることを特徴とする画像処理装置。
【請求項7】
シナリオデータに基づいて素材データにデータ処理を施して編集データを生成する画像処理方法であって、
(a) シナリオ元データに対応した操作案内データを記憶する工程と、
(b) 記憶された操作案内データに基づいて、前記操作案内データに対応したシナリオ元データに定義されるシーンのユーザによる撮影を支援する操作画面を表示する工程と、
(c) 前記(b)工程により表示された操作画面に従ってユーザにより入力されるシーン撮像指示に応じて撮像し撮像データを生成する工程と、
(d) 前記(c)工程において生成された撮像データを、素材データとして、前記シナリオ元データにおいて要求される編集前データと関連づけることにより、前記撮像データと前記撮像データに施すべきデータ処理とを関連づけたシナリオデータを生成する工程と、
を有することを特徴とする画像処理方法。
【請求項8】
コンピュータによる実行が可能なプログラムであって、前記プログラムの前記コンピュータによる実行は、前記コンピュータを、
被写体を撮像して撮像データを生成する撮像手段と、
操作案内データを記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された操作案内データに基づいて、前記操作案内データに定義されるシーンのユーザによる撮影を支援する操作画面を表示する表示手段と、
前記表示手段に表示された操作画面に従ってユーザにより入力されるシーン撮像指示を受け付ける操作手段と、
を備える画像処理装置として機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項9】
請求項8に記載のプログラムであって、前記プログラムの前記コンピュータによる実行は、前記コンピュータを、
前記記憶手段に記憶された操作案内データに対応したシナリオ元データを取得して、前記記憶手段に記憶させる情報取得手段と、
前記シーン撮像指示に応じて前記撮像手段が撮像を行うことにより生成される撮像データを、素材データとして、前記シナリオ元データにおいて要求される編集前データと関連づけることにより、前記撮像データと前記撮像データに施すべきデータ処理とを関連づけたシナリオデータを生成するシナリオ生成手段と、
をさらに備える画像処理装置として機能させることを特徴とする画像処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2009−272846(P2009−272846A)
【公開日】平成21年11月19日(2009.11.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−120928(P2008−120928)
【出願日】平成20年5月7日(2008.5.7)
【出願人】(591128453)株式会社メガチップス (322)
【Fターム(参考)】