説明

画像処理装置、画像処理装置の制御方法及びプログラム

【課題】オブジェクト表面に表される陰影がオブジェクトの姿勢変化に応じて変化させる様子を好適に演出できるようになる画像処理装置を提供すること。
【解決手段】擬似法線ベクトル情報記憶部60aは、オブジェクトの姿勢に関する姿勢条件と、オブジェクトの表面にマッピングされるテクスチャ画像の各画素の擬似法線ベクトルを取得するための擬似法線ベクトル情報と、を対応づけて記憶する。擬似法線ベクトル取得部64は、オブジェクトの姿勢が満足する姿勢条件に対応づけて擬似法線ベクトル情報記憶部60aに記憶される擬似法線ベクトル情報に基づいて、上記のテクスチャ画像の各画素の擬似法線ベクトルを取得する。シェーディング処理実行部66は、擬似法線ベクトル取得部64によって取得される擬似法線ベクトルに基づいて、オブジェクト表面に対するシェーディング処理を実行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は画像処理装置、画像処理装置の制御方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
3次元画像処理では、オブジェクトが配置された仮想3次元空間を所与の視点から見た様子が表示出力される。この際、オブジェクト表面の凹凸を表現する技術としてバンプマッピングがある。バンプマッピングによれば、オブジェクト表面の凹凸をポリゴンで厳密に表現しなくとも、オブジェクト表面の法線ベクトルに凹凸に応じた補正を施すことにより、凹凸に応じた陰影(明暗)をオブジェクト表面に施すことができる。
【0003】
バンプマッピングとしては、一般的に、オブジェクト表面にマッピングされるテクスチャ画像を構成する各画素に対して擬似的に法線ベクトル(以下、「擬似法線ベクトル」と記載する。)を設定しておき、オブジェクト表面に対するシェーディング処理(オブジェクト表面に凹凸に応じた陰影を施す処理)を各画素に設定された擬似法線ベクトルに基づいて実行することが行われている。この場合、オブジェクト表面にマッピングされるテクスチャ画像の各画素の擬似法線ベクトルを示すデータとして「法線マップ」と呼ばれるデータが一般的に用意される。法線マップは、テクスチャ画像の各画素に対して設定される擬似法線ベクトルをRGB値で表すデータである。すなわち、法線マップは、擬似法線ベクトルの仮想3次元空間(WX軸、WY軸及びWZ軸からなる空間)におけるWX軸方向成分をR(Red)値で示し、WY軸方向成分をG(Green)値で示し、WZ軸方向成分をB(Blue)値で示すデータである。図12はシェーディング処理の概要を示す図である。シェーディング処理では、オブジェクトを構成するポリゴン54を描画する場合には、各画素52の輝度がその画素52の擬似法線ベクトルNに基づいて決定される。より具体的には、各画素52の輝度が、その画素52から光源50への方向を示す光源方向ベクトルLと、その画素52の擬似法線ベクトルNと、のなす角度θが小さい場合にはその画素52の輝度が高くなり、該角度θが大きい場合にはその画素52の輝度が低くなるようにして決定される。このようにすれば、オブジェクト表面に精細な陰影を施すことができる。
【特許文献1】特開2001−283250号公報
【特許文献2】特開2004−102900号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の3次元画像処理では、オブジェクト表面に表される陰影がオブジェクトの姿勢変化に応じて変化させる様子を好適に演出することができれば、リアリティをより向上させることが可能になる。
【0005】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、オブジェクト表面に表される陰影がオブジェクトの姿勢変化に応じて変化させる様子を好適に演出できるようになる画像処理装置、画像処理装置の制御方法及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明に係る画像処理装置は、オブジェクトが配置された仮想3次元空間を所与の視点から見た様子を表す画像を表示する画像処理装置において、前記オブジェクトの姿勢に関する姿勢条件と、前記オブジェクトの表面にマッピングされるテクスチャ画像の各画素の擬似法線ベクトルを取得するための擬似法線ベクトル情報と、を対応づけて記憶する擬似法線ベクトル情報記憶手段と、前記擬似法線ベクトル情報記憶手段に記憶される擬似法線ベクトル情報に対応づけられた前記姿勢条件を前記オブジェクトの姿勢が満足するか否かを判定する姿勢判定手段と、前記オブジェクトの姿勢が満足する前記姿勢条件に対応づけて前記擬似法線ベクトル情報記憶手段に記憶される擬似法線ベクトル情報に基づいて、前記テクスチャ画像の各画素の擬似法線ベクトルを取得する擬似法線ベクトル取得手段と、前記擬似法線ベクトル取得手段によって取得される擬似法線ベクトルに基づいて、前記オブジェクト表面に対するシェーディング処理を実行するシェーディング処理実行手段と、を含むことを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係る画像処理装置の制御方法は、オブジェクトが配置された仮想3次元空間を所与の視点から見た様子を表す画像を表示する画像処理装置の制御方法において、前記オブジェクトの姿勢に関する姿勢条件と、前記オブジェクトの表面にマッピングされるテクスチャ画像の各画素の擬似法線ベクトルを取得するための擬似法線ベクトル情報と、を対応づけて記憶してなる擬似法線ベクトル情報記憶手段に記憶される前記擬似法線ベクトル情報に対応づけられた前記姿勢条件を前記オブジェクトの姿勢が満足するか否かを判定する姿勢判定ステップと、前記オブジェクトの姿勢が満足する前記姿勢条件に対応づけて前記擬似法線ベクトル情報記憶手段に記憶される擬似法線ベクトル情報に基づいて、前記テクスチャ画像の各画素の擬似法線ベクトルを取得する擬似法線ベクトル取得ステップと、前記擬似法線ベクトル取得ステップによって取得される擬似法線ベクトルに基づいて、前記オブジェクト表面に対するシェーディング処理を実行するシェーディング処理実行ステップと、を含むことを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係るプログラムは、オブジェクトが配置された仮想3次元空間を所与の視点から見た様子を表す画像を表示する画像処理装置として、家庭用ゲーム機、携帯用ゲーム機、業務用ゲーム機、携帯電話機、携帯情報端末(PDA)やパーソナルコンピュータなどのコンピュータを機能させるためのプログラムであって、前記オブジェクトの姿勢に関する姿勢条件と、前記オブジェクトの表面にマッピングされるテクスチャ画像の各画素の擬似法線ベクトルを取得するための擬似法線ベクトル情報と、を対応づけて記憶する擬似法線ベクトル情報記憶手段、前記擬似法線ベクトル情報記憶手段に記憶される擬似法線ベクトル情報に対応づけられた前記姿勢条件を前記オブジェクトの姿勢が満足するか否かを判定する姿勢判定手段、前記オブジェクトの姿勢が満足する前記姿勢条件に対応づけて前記擬似法線ベクトル情報記憶手段に記憶される擬似法線ベクトル情報に基づいて、前記テクスチャ画像の各画素の擬似法線ベクトルを取得する擬似法線ベクトル取得手段、及び、前記擬似法線ベクトル取得手段によって取得される擬似法線ベクトルに基づいて、前記オブジェクト表面に対するシェーディング処理を実行するシェーディング処理実行手段、として前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0009】
また、本発明に係る情報記憶媒体は、上記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体である。また、本発明に係るプログラム配信装置は、上記プログラムを記録した情報記憶媒体を備え、当該情報記憶媒体から上記プログラムを読み出し、配信するプログラム配信装置である。また、本発明に係るプログラム配信方法は、上記プログラムを記録した情報記憶媒体を備え、当該情報記憶媒体から上記プログラムを読み出し、配信するプログラム配信方法である。
【0010】
本発明は、オブジェクトが配置された仮想3次元空間を所与の視点から見た様子を表す画像を表示する画像処理装置に関するものである。本発明では、オブジェクトの姿勢に関する姿勢条件と、オブジェクトの表面にマッピングされるテクスチャ画像の各画素の擬似法線ベクトルを取得するための擬似法線ベクトル情報と、が対応づけて記憶される。また、各擬似法線ベクトル情報に対応づけられた姿勢条件をオブジェクトの姿勢が満足するか否かが判定される。また、オブジェクトの姿勢が満足する姿勢条件に対応づけて記憶される擬似法線ベクトル情報に基づいて、テクスチャ画像の各画素の擬似法線ベクトルが取得される。そして、その取得された擬似法線ベクトルに基づいて、オブジェクト表面に対するシェーディング処理が実行される。
【0011】
また、本発明の一態様では、前記テクスチャ画像の各画素に対応づけて、複数の基本擬似法線ベクトルを記憶する基本擬似法線ベクトル記憶手段を含み、前記擬似法線ベクトル情報は、前記複数の基本擬似法線ベクトルの合成比率を示す情報であり、前記擬似法線ベクトル取得手段は、前記テクスチャ画像の各画素の擬似法線ベクトルを、前記オブジェクトの姿勢が満足する前記姿勢条件に対応する前記合成比率に基づいて、該画素に対応づけて前記基本擬似法線ベクトル記憶手段に記憶される複数の基本擬似法線ベクトルを合成することによって取得するようにしてもよい。
【0012】
また、本発明の一態様では、前記擬似法線ベクトル情報は、前記テクスチャ画像の各画素の擬似法線ベクトルを示す情報であってもよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態の一例について図面に基づき詳細に説明する。ここでは、画像処理装置の一態様であるゲーム装置に本発明を適用した場合の例について説明する。なお、本発明はゲーム装置以外の画像処理装置にも適用できるものである。
【0014】
図1は、本発明の実施形態に係るゲーム装置の構成を示す図である。同図に示すゲーム装置10は、家庭用ゲーム機11に情報記憶媒体たるDVD−ROM25及びメモリカード28が装着され、さらにモニタ18及びスピーカ22が接続されることによって構成される。例えば、モニタ18には家庭用テレビ受像機が用いられ、スピーカ22にはその内蔵スピーカが用いられる。
【0015】
家庭用ゲーム機11は、バス12、マイクロプロセッサ14、画像処理部16、音声処理部20、DVD−ROM再生部24、主記憶26、入出力処理部30及びコントローラ32を含んで構成される公知のコンピュータゲームシステムである。コントローラ32以外の構成要素は筐体内に収容される。
【0016】
バス12はアドレス及びデータを家庭用ゲーム機11の各部でやり取りするためのものである。マイクロプロセッサ14、画像処理部16、主記憶26及び入出力処理部30は、バス12によって相互データ通信可能に接続される。
【0017】
マイクロプロセッサ14は、図示しないROMに格納されるオペレーティングシステム、DVD−ROM25やメモリカード28から読み出されるゲームプログラムやゲームデータに基づいて、家庭用ゲーム機11の各部を制御する。主記憶26は、例えばRAMを含んで構成されるものであり、DVD−ROM25やメモリカード28から読み出されたゲームプログラムやゲームデータが必要に応じて書き込まれる。主記憶26はマイクロプロセッサ14の作業用としても用いられる。
【0018】
画像処理部16はVRAMを含んで構成されており、マイクロプロセッサ14から送られる画像データを受け取ってVRAM上にゲーム画面を描画するとともに、その内容を所定のビデオ信号に変換して所定タイミングでモニタ18に出力する。すなわち画像処理部16は、マイクロプロセッサ14から視点座標系での各ポリゴンの頂点座標、頂点色情報(RGB値)、テクスチャ座標及びアルファ値等を受け取る。そして、それら情報を用いて表示画像を構成する各画素の色情報、Z値(奥行き情報)及びアルファ値等をVRAMの表示用バッファに描画する。このとき、VRAMにはテクスチャ画像が予め書き込まれており、各テクスチャ座標により特定されるテクスチャ画像中の領域が、それらテクスチャ座標に対応する頂点座標により特定されるポリゴンにマッピング(貼付)されるようになっている。こうして生成される表示画像は所定タイミングでモニタ18に出力される。
【0019】
入出力処理部30は、マイクロプロセッサ14が音声処理部20、DVD−ROM再生部24、メモリカード28及びコントローラ32にアクセスするためのインタフェースである。入出力処理部30には、音声処理部20、DVD−ROM再生部24、メモリカード28及びコントローラ32が接続される。
【0020】
音声処理部20はサウンドバッファを含んで構成されており、DVD−ROM25から読み出され、該サウンドバッファに記憶されたゲーム音楽、ゲーム効果音、メッセージ等の各種音声データを再生してスピーカ22から出力する。
【0021】
DVD−ROM再生部24はマイクロプロセッサ14からの指示に従ってDVD−ROM25に記録されたゲームプログラムやゲームデータを読み取る。ここではゲームプログラムやゲームデータを家庭用ゲーム機11に供給するためにDVD−ROM25を用いることとするが、CD−ROMやROMカード等、他のあらゆる情報記憶媒体を用いるようにしてもよい。また、インターネット等のデータ通信網を介して遠隔地からゲームプログラムやゲームデータを家庭用ゲーム機11に供給するようにしてもよい。
【0022】
メモリカード28は不揮発性メモリ(例えばEEPROM等)を含んで構成される。家庭用ゲーム機11は複数のメモリカードスロットを備えており、複数のメモリカード28を同時に装着可能となっている。メモリカード28は、このメモリカードスロットに対して脱着可能に構成され、例えばセーブデータなどの各種ゲームデータを記憶させるために用いられる。
【0023】
コントローラ32は、プレイヤが各種ゲーム操作の入力をするための汎用操作入力手段である。入出力処理部30は一定周期毎(例えば1/60秒毎)にコントローラ32の各部の状態をスキャンし、そのスキャン結果を表す操作信号をバス12を介してマイクロプロセッサ14に渡す。マイクロプロセッサ14は、その操作信号に基づいてプレイヤのゲーム操作を判定する。家庭用ゲーム機11は複数のコントローラ32を接続可能に構成されており、各コントローラ32から入力される操作信号に基づいて、マイクロプロセッサ14がゲーム制御を行う。
【0024】
以下、上記構成を有するゲーム装置10において、オブジェクトの表面に表される陰影が該オブジェクトの姿勢変化に応じて変化する様子を好適に演出するための技術について説明する。ここでは、サッカーゲームにおいて、選手キャラクタの走行時にユニフォーム上の陰影が該選手キャラクタの姿勢変化に応じて変化する様子を演出する場合を例に説明する。
【0025】
まず、主記憶26に構築される仮想3次元空間について説明する。図2は仮想3次元空間の一例を示す図である。図2に示すように、仮想3次元空間40には、サッカーのフィールドを表すフィールドオブジェクト42と、ゴールを表すゴールオブジェクト44と、が配置され、サッカーの試合会場が形成される。フィールドオブジェクト42上には、サッカー選手を表す選手オブジェクト46と、サッカーボールを表すボールオブジェクト47と、が配置される。選手オブジェクト46には例えばユニフォームを表すテクスチャ画像がマッピングされる。図2では省略されているが、フィールドオブジェクト42上には22体の選手オブジェクト46が配置される。なお、仮想3次元空間40に配置される各オブジェクトは1又は複数のポリゴンによって構成される。
【0026】
仮想3次元空間40には仮想カメラ48(視点48a及び視線方向48b)が設定される。仮想カメラ48は例えばボールオブジェクト47に従動する。仮想カメラ48から仮想3次元空間40を見た様子を表すゲーム画面がモニタ18に表示される。すなわち、視点48aから視線方向48bを見た場合の仮想3次元空間40の様子がゲーム画面に表される。プレイヤはゲーム画面を見ながらコントローラ32を操作し、例えば操作対象の選手オブジェクト46に対する行動指示を行う。
【0027】
また仮想3次元空間40には光源50が設定される。ゲーム画面には、この光源50によって選手オブジェクト46のユニフォーム上に陰影が生じる様子や、この光源50によってフィールドオブジェクト42上にゴールオブジェクト44、選手オブジェクト46やボールオブジェクト47の影が生じる様子が表される。
【0028】
次に、ゲーム装置10に記憶されるデータについて説明する。
【0029】
DVD−ROM25には、仮想3次元空間40に配置される各オブジェクトの形状を表すモデルデータや、各オブジェクトにマッピングされるテクスチャ画像が記憶される。例えば、選手オブジェクト46のモデルデータや、選手オブジェクト46のユニフォームを表すテクスチャ画像(以下、「ユニフォームテクスチャ画像」と記載する。)が記憶される。またDVD−ROM25には、選手オブジェクト46の各種動作に対応するモーションデータが記憶される。モーションデータは、選手オブジェクト46が各種動作(例えば走行動作やパス動作等)を行う場合の所定時間(本実施の形態では1/60秒)ごとの姿勢変化を示すデータである。なお本明細書では、モーションデータに従って選手オブジェクト46に動作を行わせることを「モーションデータを再生する」と記載する。
【0030】
またDVD−ROM25には、ユニフォームテクスチャ画像に対応して生成された法線マップが記憶される。この法線マップは、ユニフォームテクスチャ画像を構成する各画素に対して設定される擬似法線ベクトルをRGB値で表すデータである。ここで、各画素の擬似法線ベクトルは単位ベクトル(長さが1のベクトル)に正規化されている。なお以下では、法線マップに保持される各画素の擬似法線ベクトルのことを「基本擬似法線ベクトル」と記載する。
【0031】
本実施の形態の場合、DVD−ROM25には、ユニフォームテクスチャ画像に対応する法線マップとして、選手オブジェクト46の走行時の3種類の代表姿勢の各々に対応する法線マップが記憶される。図3は選手オブジェクト46の走行時の姿勢変化を示している。選手オブジェクト46が走行動作を行う場合、選手オブジェクト46は姿勢P1から姿勢P8までの姿勢変化を繰り返す。姿勢P1及びP5は選手オブジェクト46の右腕及び左腕が前方又は後方に振られていない状態を示している。姿勢P2乃至P4は、選手オブジェクト46の右腕が前方に振られ、かつ、左腕が後方に振られた状態を示している。姿勢P3は、姿勢P2及びP4に比べて、選手オブジェクト46の右腕がより前方に振られている状態を示している。姿勢P6乃至P8は、選手オブジェクト46の右腕が後方に振られ、かつ、左腕が前方に振られた状態を示している。姿勢P7は、姿勢P6及びP8に比べて、選手オブジェクト46の左腕がより前方に振られている状態を示している。DVD−ROM25には、例えば図4に示すように3種類の法線マップA,B,Cが記憶される。ここで、法線マップAは姿勢P1又はP5に対応する法線マップである。すなわち、法線マップAは、選手オブジェクト46が姿勢P1又はP5をとっている場合のユニフォーム上の陰影を表すための法線マップである。同様に、法線マップBは姿勢P3に対応する法線マップであり、法線マップCは姿勢P7に対応する法線マップである。
【0032】
またDVD−ROM25には合成比率テーブルが記憶される。図5は合成比率テーブルの一例を示している。図5に示すように、この合成比率テーブルは、選手オブジェクト46の走行時の姿勢と、合成比率と、を対応づけてなるデータである。合成比率は、後述するように(図7のS205、図8参照)、法線マップAが示す基本擬似法線ベクトルと、法線マップBが示す基本擬似法線ベクトルと、法線マップCが示す基本擬似法線ベクトルと、を合成する場合の合成比率を示している。
【0033】
主記憶26には、仮想3次元空間40に配置される各選手オブジェクト46やボールオブジェクト47の位置や姿勢を示す情報が記憶される。例えば、選手オブジェクト46の姿勢を示す情報として、再生中のモーションデータの種類(走行時モーションデータ等)及びモーションデータの再生位置(モーションデータの再生が開始されてからの時間等)を示す情報が記憶される。また主記憶26には、仮想3次元空間40に設定される仮想カメラ48の位置(視点48a)や姿勢(視線方向48b)を示す情報や、光源50の位置を示す情報も記憶される。
【0034】
次に、ゲーム装置10で実行される処理について説明する。図6は、ゲーム装置10で所定時間(本実施の形態では1/60秒)ごとに実行される処理のうち、本発明に関連するものを主として示すフロー図である。この処理は、DVD−ROM25から読み出されるプログラムがゲーム装置10で実行されることによって実現される。
【0035】
図6に示すように、ゲーム装置10はまずゲーム環境処理を実行する(S101)。ゲーム環境処理では、仮想3次元空間40に配置される各オブジェクトの位置及び姿勢が演算される。例えば、操作対象の選手オブジェクト46の位置や姿勢が、コントローラ32から入力される操作信号に基づいて演算される。そして、主記憶26に記憶される各オブジェクトの位置情報及び姿勢情報が演算結果に基づいて更新される。またゲーム環境処理では、視点48a、視線方向48bや画角が決定され、視野範囲が算出される。視野範囲内に属しないオブジェクトは以降の処理の対象から外される。
【0036】
その後、ゲーム装置10はジオメトリ処理を実行する(S102)。ジオメトリ処理ではワールド座標系から視点座標系への座標変換が行われる。ここで、ワールド座標系とは、図2に示すWX軸、WY軸、WZ軸からなる座標系である。視点座標系は、視点48aを原点とし、視線方向48bをZ方向、水平方向をX方向、垂直方向をY方向とする座標系である。ジオメトリ処理ではクリッピング処理も行われる。
【0037】
その後、ゲーム装置10はレンダリング処理を実行する(S103)。レンダリング処理では、視野範囲内の各オブジェクトの各頂点の座標、色情報及びアルファ値や、視野範囲内の各オブジェクトの表面にマッピングされるテクスチャ画像データ及びそのテクスチャ画像データに対応する法線マップ等に基づいて、VRAM上の表示用バッファにゲーム画面が描画される。
【0038】
レンダリング処理では、ゲーム装置10は選手オブジェクト46のユニフォーム部分を描画する場合、各画素の擬似法線ベクトルを取得する。図7は、各画素の擬似法線ベクトルを取得するための処理を示すフロー図である。図8はこの処理の概要を示す図である。
【0039】
図7に示すように、ゲーム装置10は、ユニフォームテクスチャ画像がマッピングされるポリゴン54に係る一の画素52(対象画素)の擬似法線ベクトルを取得する場合、選手オブジェクト46の現在の姿勢に対応する、法線マップAの合成比率aと、法線マップBの合成比率bと、法線マップCの合成比率cと、を合成比率テーブルから取得する(S201)。このとき、ゲーム装置10は、選手オブジェクト46の現在の姿勢を、主記憶26に記憶される選手オブジェクト46の姿勢情報に基づいて特定する。またゲーム装置10は、選手オブジェクト46の現在の姿勢が姿勢P1乃至P8のいずれであるかを判定する。そしてゲーム装置10は、その姿勢に対応づけられた合成比率を取得する。例えば選手オブジェクト46の現在の姿勢が姿勢P1である場合、ゲーム装置10は姿勢P1に対応づけられた合成比率を取得する。
【0040】
またゲーム装置10は、法線マップAに保持される画素52の基本擬似法線ベクトルNaを取得する(S202)。同様にゲーム装置10は、法線マップBに保持される画素52の基本擬似法線ベクトルNbを取得する(S203)。さらにゲーム装置10は、法線マップCに保持される画素52の基本擬似法線ベクトルNcを取得する(S204)。
【0041】
その後、ゲーム装置10は、S201で取得された合成比率a,b,cに従って、基本擬似法線ベクトルNa,Nb,Ncを合成することによって、画素52の擬似法線ベクトルNを取得する(S205)。すなわち、ゲーム装置10は、下記の式(1)に示すように、基本擬似法線ベクトルNaに係数aを乗じてなるベクトルNa’と、基本擬似法線ベクトルNbに係数bを乗じてなるベクトルNb’と、基本擬似法線ベクトルNcに係数cを乗じてなるベクトルNc’と、の和のベクトルを算出する。そして、ゲーム装置10は、そのベクトルを単位ベクトルに正規化することによって、画素52の擬似法線ベクトルNを取得する。
【0042】
【数1】

【0043】
またゲーム装置10は、選手オブジェクト46のユニフォーム部分を描画する場合、以上のようにして取得された擬似法線ベクトルNに基づいて、選手オブジェクト46のユニフォーム部分に係る各画素の輝度を決定する。すなわち図12に示すように、各画素52の輝度が、その画素52から光源50への方向を示す光源方向ベクトルLと、その画素52の擬似法線ベクトルNと、のなす角度θが小さい場合にはその画素52の輝度が高くなり、該角度θが大きい場合にはその画素52の輝度が低くなるようにして決定される。例えば、ゲーム装置10は、光源方向ベクトルLと擬似法線ベクトルNとの内積値を算出し、この内積値に基づいて画素の色情報を算出する。このようにして、選手オブジェクト46のユニフォーム部分に対して、ユニフォームテクスチャ画像の各画素の擬似法線ベクトルに基づいてシェーディング処理が施される。すなわち、選手オブジェクト46のユニフォーム部分に対して精細な陰影が施される。
【0044】
以上のように、ゲーム装置10は、選手オブジェクト46の走行時において、選手オブジェクト46のユニフォーム部分を描画する場合、各画素の擬似法線ベクトルを選手オブジェクト46の現在の姿勢に基づいて取得し、その擬似法線ベクトルに基づいてシェーディング処理を実行する。このため、ゲーム装置10では、選手オブジェクト46の走行時において、選手オブジェクト46のユニフォーム部分に表される陰影が選手オブジェクト46の姿勢変化に応じて変化する様子が好適に演出される。
【0045】
なおゲーム装置10は、図5に示すような合成比率テーブルを記憶する代わりに、例えば図9に示すような法線マップテーブルを記憶するようにしてもよい。すなわち、ゲーム装置10は、選手オブジェクト46の姿勢に関する姿勢条件に対応づけて法線マップを記憶するようにしてもよい。この場合、DVD−ROM25には、ユニフォームテクスチャ画像に対応する法線マップとして5種類の法線マップA乃至Eが記憶される。
【0046】
図5に示す合成比率テーブルを記憶する態様によれば、図9に示す法線マップテーブルを記憶する態様に比べて、あらかじめ記憶しておく必要のある法線マップの数が少なくてすむ。このため、図5に示す合成比率テーブルを記憶する態様によれば、選手オブジェクト46のユニフォーム上の陰影表現のためのデータ量の削減を図ることが可能になる。
【0047】
次に、ゲーム装置10において実現される機能について説明する。図10は、ゲーム装置10において実現される機能のうち、本発明に関連するものを主として示す機能ブロック図である。図10に示すように、ゲーム装置10は、記憶部60と、姿勢判定部62と、擬似法線ベクトル取得部64と、シェーディング処理実行部66と、を機能的に含んでいる。これらの機能は、例えば図6及び図7に示す処理を実行するためのプログラムがDVD−ROM25から読み出され、ゲーム装置10によって実行されることによって実現される。
【0048】
[記憶部]
記憶部60は例えば主記憶26やDVD−ROM25によって実現される。記憶部60には、例えば選手オブジェクト46の位置や姿勢を示す情報が記憶される。
【0049】
[擬似法線ベクトル情報記憶部]
記憶部60には擬似法線ベクトル情報記憶部60aが含まれる。擬似法線ベクトル情報記憶部60aは、選手オブジェクト46の姿勢に関する姿勢条件と、擬似法線ベクトル情報と、を対応づけて記憶する。ここで、擬似法線ベクトル情報は、選手オブジェクト46の表面にマッピングされるユニフォームテクスチャ画像の各画素の擬似法線ベクトルを取得するための情報である。
【0050】
例えば、記憶部60はユニフォームテクスチャ画像に対応する法線マップとして複数の法線マップ(例えば法線マップA乃至C)を記憶する。この場合、記憶部60には、ユニフォームテクスチャ画像の各画素に対応づけて複数の基本擬似法線ベクトル(例えば3つの基本擬似法線ベクトル)が記憶されることになる。またこの場合、擬似法線ベクトル情報記憶部60aは、例えば図5に示したような合成比率テーブルを記憶する。このとき、合成比率テーブルに記憶される合成比率が「擬似法線ベクトル情報」に相当する。
【0051】
または、擬似法線ベクトル情報記憶部60aは、選手オブジェクト46の姿勢に関する姿勢条件と、法線マップと、を対応づけて記憶するようにしてもよい。すなわち、擬似法線ベクトル情報記憶部60aは、例えば図9に示したような法線マップテーブルを記憶するようにしてもよい。この場合、法線マップが「擬似法線ベクトル情報」に相当する。
【0052】
[姿勢判定部]
姿勢判定部62は、擬似法線ベクトル情報記憶部60aに記憶される擬似法線ベクトル情報に対応づけられた姿勢条件を、選手オブジェクト46の現在の姿勢が満足するか否かを判定する。
【0053】
[擬似法線ベクトル取得部]
擬似法線ベクトル取得部64は、選手オブジェクト46の姿勢が姿勢条件を満足すると姿勢判定部62によって判定された場合、該姿勢条件に対応づけて擬似法線ベクトル情報記憶部60aに記憶される擬似法線ベクトル情報に基づいて、ユニフォームテクスチャ画像の各画素の擬似法線ベクトルを取得する。
【0054】
[シェーディング処理実行部]
シェーディング処理実行部66は、擬似法線ベクトル取得部64によって取得される擬似法線ベクトルに基づいて、選手オブジェクト46の表面(ユニフォーム部分)に対するシェーディング処理を実行する。
【0055】
以上説明したように、ゲーム装置10によれば、選手オブジェクト46の走行時において、選手オブジェクト46のユニフォーム上に表される陰影が選手オブジェクト46の姿勢変化に応じて変化する様子を好適に演出することが可能になる。
【0056】
なお、本発明は以上に説明した実施の形態に限定されるものではない。
【0057】
例えば、ゲーム装置10は選手オブジェクト46の姿勢を選手オブジェクト46の両腕の骨の間の角度、又は肩の回転角によって識別するようにしてもよい。すなわち、図5に示す合成比率テーブル又は図9に示す法線マップテーブルでは、それらの角度に関する条件(姿勢条件)に対応づけて、合成比率又は法線マップが記憶されるようにしてもよい。また例えば、ゲーム装置10は選手オブジェクト46の姿勢を上半身の正面方向と下半身の正面方向との間の角度によって識別するようにしてもよい。すなわち、図5に示す合成比率テーブル又は図9に示す法線マップテーブルでは、該角度に関する条件(姿勢条件)に対応づけて、合成比率又は法線マップが記憶されるようにしてもよい。
【0058】
また例えば、以上の説明では、プログラムを情報記憶媒体たるDVD−ROM25から家庭用ゲーム機11に供給するようにしたが、通信ネットワークを介してプログラムを家庭等に配信するようにしてもよい。図11は、通信ネットワークを用いたプログラム配信システムの全体構成を示す図である。図11に基づいて本発明に係るプログラム配信方法を説明する。図11に示すように、このプログラム配信システム100は、ゲームデータベース102、サーバ104、通信ネットワーク106、パソコン108、家庭用ゲーム機110、PDA(携帯情報端末)112を含んでいる。このうち、ゲームデータベース102とサーバ104とによりプログラム配信装置114が構成される。通信ネットワーク106は、例えばインターネットやケーブルテレビネットワークを含んで構成されている。このシステムでは、ゲームデータベース(情報記憶媒体)102に、DVD−ROM25の記憶内容と同様のプログラムが記憶されている。そして、パソコン108、家庭用ゲーム機110又はPDA112等を用いて需要者がゲーム配信要求をすることにより、それが通信ネットワーク106を介してサーバ104に伝えられる。そして、サーバ104はゲーム配信要求に応じてゲームデータベース102からプログラムを読み出し、それをパソコン108、家庭用ゲーム機110、PDA112等、ゲーム配信要求元に送信する。ここではゲーム配信要求に応じてゲーム配信するようにしたが、サーバ104から一方的に送信するようにしてもよい。また、必ずしも一度にゲームの実現に必要な全てのプログラムを配信(一括配信)する必要はなく、ゲームの局面に応じて必要な部分を配信(分割配信)するようにしてもよい。このように通信ネットワーク106を介してゲーム配信するようにすれば、プログラムを需要者は容易に入手することができるようになる。
【0059】
また例えば、本発明はサッカーゲーム以外のゲームを実行するゲーム装置にも適用することができる。また、本発明はゲーム装置以外の画像処理装置にも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】本実施の形態に係る画像処理装置のハードウェア構成を示す図である。
【図2】仮想3次元空間の一例を示す図である。
【図3】選手オブジェクトの走行時の姿勢変化を示す図である。
【図4】ゲーム装置に記憶される法線マップについて示す図である。
【図5】合成比率テーブルの一例を示す図である。
【図6】ゲーム装置で実行される処理について示すフロー図である。
【図7】ゲーム装置で実行される処理について示すフロー図である。
【図8】画素の輝度を決定する処理の概要を示す図である。
【図9】法線マップテーブルの一例を示す図である。
【図10】本実施の形態に係るゲーム装置の機能ブロック図である。
【図11】本発明の他の実施形態に係るプログラム配信システムの全体構成を示す図である。
【図12】法線マップを用いたバンプマッピング処理の概念を示す図である。
【符号の説明】
【0061】
10 ゲーム装置、11,110 家庭用ゲーム機、12 バス、14 マイクロプロセッサ、16 画像処理部、18 モニタ、20 音声処理部、22 スピーカ、24 DVD−ROM再生部、25 DVD−ROM、26 主記憶、28 メモリカード、30 入出力処理部、32 コントローラ、40 仮想3次元空間、42 フィールドオブジェクト、44 ゴールオブジェクト、46 選手オブジェクト、47 ボールオブジェクト、48 仮想カメラ、48a 視点、48b 視線方向、50 光源、52 画素、54 ポリゴン、60 記憶部、60a 擬似法線ベクトル情報記憶部、62 姿勢判定部、64 擬似法線ベクトル取得部、66 シェーディング処理実行部、100 プログラム配信システム、102 ゲームデータベース、104 サーバ、106 通信ネットワーク、108 パソコン、112 携帯情報端末(PDA)、114 プログラム配信装置。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
オブジェクトが配置された仮想3次元空間を所与の視点から見た様子を表す画像を表示する画像処理装置において、
前記オブジェクトの姿勢に関する姿勢条件と、前記オブジェクトの表面にマッピングされるテクスチャ画像の各画素の擬似法線ベクトルを取得するための擬似法線ベクトル情報と、を対応づけて記憶する擬似法線ベクトル情報記憶手段と、
前記擬似法線ベクトル情報記憶手段に記憶される擬似法線ベクトル情報に対応づけられた前記姿勢条件を前記オブジェクトの姿勢が満足するか否かを判定する姿勢判定手段と、
前記オブジェクトの姿勢が満足する前記姿勢条件に対応づけて前記擬似法線ベクトル情報記憶手段に記憶される擬似法線ベクトル情報に基づいて、前記テクスチャ画像の各画素の擬似法線ベクトルを取得する擬似法線ベクトル取得手段と、
前記擬似法線ベクトル取得手段によって取得される擬似法線ベクトルに基づいて、前記オブジェクト表面に対するシェーディング処理を実行するシェーディング処理実行手段と、
を含むことを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の画像処理装置において、
前記テクスチャ画像の各画素に対応づけて、複数の基本擬似法線ベクトルを記憶する基本擬似法線ベクトル記憶手段を含み、
前記擬似法線ベクトル情報は、前記複数の基本擬似法線ベクトルの合成比率を示す情報であり、
前記擬似法線ベクトル取得手段は、前記テクスチャ画像の各画素の擬似法線ベクトルを、前記オブジェクトの姿勢が満足する前記姿勢条件に対応する前記合成比率に基づいて、該画素に対応づけて前記基本擬似法線ベクトル記憶手段に記憶される複数の基本擬似法線ベクトルを合成することによって取得する、
ことを特徴とする画像処理装置。
【請求項3】
請求項1に記載の画像処理装置において、
前記擬似法線ベクトル情報は、前記テクスチャ画像の各画素の擬似法線ベクトルを示す情報であることを特徴とする画像処理装置。
【請求項4】
オブジェクトが配置された仮想3次元空間を所与の視点から見た様子を表す画像を表示する画像処理装置の制御方法において、
前記オブジェクトの姿勢に関する姿勢条件と、前記オブジェクトの表面にマッピングされるテクスチャ画像の各画素の擬似法線ベクトルを取得するための擬似法線ベクトル情報と、を対応づけて記憶してなる擬似法線ベクトル情報記憶手段に記憶される前記擬似法線ベクトル情報に対応づけられた前記姿勢条件を前記オブジェクトの姿勢が満足するか否かを判定する姿勢判定ステップと、
前記オブジェクトの姿勢が満足する前記姿勢条件に対応づけて前記擬似法線ベクトル情報記憶手段に記憶される擬似法線ベクトル情報に基づいて、前記テクスチャ画像の各画素の擬似法線ベクトルを取得する擬似法線ベクトル取得ステップと、
前記擬似法線ベクトル取得ステップによって取得される擬似法線ベクトルに基づいて、前記オブジェクト表面に対するシェーディング処理を実行するシェーディング処理実行ステップと、
を含むことを特徴とする画像処理装置の制御方法。
【請求項5】
オブジェクトが配置された仮想3次元空間を所与の視点から見た様子を表す画像を表示する画像処理装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、
前記オブジェクトの姿勢に関する姿勢条件と、前記オブジェクトの表面にマッピングされるテクスチャ画像の各画素の擬似法線ベクトルを取得するための擬似法線ベクトル情報と、を対応づけて記憶する擬似法線ベクトル情報記憶手段、
前記擬似法線ベクトル情報記憶手段に記憶される擬似法線ベクトル情報に対応づけられた前記姿勢条件を前記オブジェクトの姿勢が満足するか否かを判定する姿勢判定手段、
前記オブジェクトの姿勢が満足する前記姿勢条件に対応づけて前記擬似法線ベクトル情報記憶手段に記憶される擬似法線ベクトル情報に基づいて、前記テクスチャ画像の各画素の擬似法線ベクトルを取得する擬似法線ベクトル取得手段、及び、
前記擬似法線ベクトル取得手段によって取得される擬似法線ベクトルに基づいて、前記オブジェクト表面に対するシェーディング処理を実行するシェーディング処理実行手段、
として前記コンピュータを機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2008−77372(P2008−77372A)
【公開日】平成20年4月3日(2008.4.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−255459(P2006−255459)
【出願日】平成18年9月21日(2006.9.21)
【出願人】(506113602)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (1,441)
【Fターム(参考)】