画像処理装置およびその方法
【課題】 撮影条件に適したプロファイルを選択できるようにすることを目的とする。
【解決手段】 複数の撮影条件に夫々対応した複数のプロファイルを格納する格納手段と、所望の画像を得た時の撮影条件を入力する入力手段と、前記撮影条件に適したプロファイルを前記格納されている複数のプロファイルの中から選択する選択手段と、前記所望の画像を示す画像データと前記選択されたプロファイルを対応させて転送する転送手段とを有する。
【解決手段】 複数の撮影条件に夫々対応した複数のプロファイルを格納する格納手段と、所望の画像を得た時の撮影条件を入力する入力手段と、前記撮影条件に適したプロファイルを前記格納されている複数のプロファイルの中から選択する選択手段と、前記所望の画像を示す画像データと前記選択されたプロファイルを対応させて転送する転送手段とを有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はディジタル色画像データに対する色マッチング処理及び該色マッチング処理に用いるプロファイルの転送に関する画像処理装置及びその方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年ディジタル符号化技術の発展により、画像データを圧縮符号化しディジタル伝送する方式が確立され、ビデオカメラなどで撮影した映像を高品質のまま伝送することが可能になってきた。一方、ホストコンピュータを中心としたマルチメディアシステムにおいては、画像データの入力装置と出力装置の間で色見を合わせるためのカラーマッチングシステム(以後CMSと表記)の研究が盛んになってきている。代表的なCMSの枠組の一つであるApple社のColor Syncでは入力装置の固有色空間(Device Dependent Color Space)から、共通の色空間(Independent Color Space)への変換を行うことにより、共通化されたCMSを実現している。この変換処理のために固有色空間の変換特性を表したデータ(Profile)が、ホストコンピュータ内に各装置ごとに用意され、変換の際に自動もしくは手動で選ばれた変換特性によって色空間が変換される。
【0003】
図21は従来の画像伝送技術とCMSの関係を示す図である。送信側において、端子1601より入力されたディジタル画像データは、誤り訂正符号化回路1602において伝送路上のデータ誤りを訂正するためのパリティデータを付加され、伝送路符号化回路1603において伝送路に送出するためのパケット化、変調等の処理を受け、端子1604より伝送される。受信側のホストコンピュータ1605において、端子1606より供給される伝送データは、伝送路復号化回路1607において復号、伝送パケットよりのデータブロック抽出等が行われたのち、誤り訂正回路1608において伝送路誤りの訂正処理が行われ、ディジタル画像データとして端子1609より出力される。一方CMSのための色空間特性データはあらかじめホストコンピュータのdata file 1610として固定的に用意されるため、伝送されたディジタル画像データの特性を動的に反映したものではない。
【0004】
また、デジタルカラー補正に関わるその他の背景技術として、特許文献1(米国特許第5646750号に対応する日本出願件)がある。
【特許文献1】特開平5−260500号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来のシステムは、フラットベッドスキャナのようにホストコンピュータに直接接続され、入力装置自体の特性も変化しない状況ではホストコンピュータに備えられた変換特性データを使うことによってCMSの効果が期待できる。しかしながら圧縮符号化されたディジタル画像データの様に実際の取り込み時の特性が特定できないもの、特にビデオカメラ画像のように撮影時の調整状態に大きく左右される信号を、ディジタル符号化し伝送されたデータを入力としてCMSを行いたい場合、ホストコンピュータ内に用意された変換特性データでは十分な効果が期待できないばかりか、適合しない特性により誤った変換となることが問題であった。
【0006】
本発明は上述の点に鑑みて、撮影条件に適したプロファイルを選択できるようにすることを目的とする。
【0007】
また、本発明は動画像に対して色がマッチングした再生画像を得ることができるようにすることを他の目的とする。
【0008】
また、本発明は新規な色処理方法を提供することを更に他の目的とする。
【0009】
また、本発明は動画像データの処理に適合した色処理方法を提供することを更に他の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記かかる目的を達成するために本発明の画像処理装置は、複数の撮影条件に夫々対応した複数のプロファイルを格納する格納手段と、所望の画像を得た時の撮影条件を入力する入力手段と、前記撮影条件に適したプロファイルを前記格納されている複数のプロファイルの中から選択する選択手段と、前記所望の画像を示す画像データと前記選択されたプロファイルを対応させて転送する転送手段とを有することを特徴とする。
【0011】
また、本発明の画像処理方法は、夫々撮影条件に対応したプロファイルをインデックス情報に対応させて複数格納する格納手段を有する受信装置にディジタル色画像データを転送する画像処理方法であって、撮像手段で撮像した所望の画像を示す該撮像手段に依存した色空間のディジタル色画像データを転送し、前記撮像手段に依存した色空間を他の色空間に変換するための色空間変換特性を前記所望の画像を選択し、前記撮像手段に依存した色空間のディジタル色画像データと前記選択された色空間変換特性を示すインデックス情報を転送することを特徴とする。
【0012】
また、本発明の他の画像処理方法は、所望の撮影条件に対応したプロファイルを複数格納し、所望の画像を得た時の撮影条件を入力し、前記撮影条件に適したプロファイルを前記格納されている複数のプロファイルの中から選択し、前記選択されたプロファイルを用いて前記所望の画像に対して色マッチング処理することを特徴とする。
【0013】
また、本発明の他の画像処理方法は、動画像を入力し、色マッチング処理を行い、所望の画像出力手段に出力する画像処理方法であって、前記動画像を入力し、前記動画像の色見が前記画像出力手段で忠実に再現されるように、前記画像出力手段のプロファイルに基づき色マッチング処理を行い、前記色マッチング処理された動画像を前記画像出力手段に出力することを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、撮影条件に適したプロファイルを選択することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
<実施例>
図1は、システム構成の1例を示したブロック図である。該システムは、入出装置である撮像器11及びスキャナと、編集処理及びCMS処理等を行うホストコンピュータ10と、出力装置であるモニタ21及びプリンタ22で構成されている。
【0016】
撮像器11はビデオカメラやデジタルカメラ等であり、撮影時の環境条件及び調整状態が様々である。よって撮影時ごとに様々な入力特性を有することになり、入力特性を特定することができない。
【0017】
また、撮像器11は、動画及び静止画の両方を扱うことができる。
【0018】
スキャナー12は原稿を露光し、反射光を受光素子で読み取ることにより画像データを発生するものである。よって読み取り環境は実質的には安定している。したがって、予め入力特性を特定することができる。
【0019】
モニタ21は、RGBの加法混色法を用いて画像を出力するものである。
【0020】
プリンタ22は減法混色法を用いて記録媒体上に記録材を用いて画像を形成する。
【0021】
なお、モニタ21及びプリンタ22は、モニタの発光素子及びプリンタの記録材は予め特定することができるので予め出力特性を特定することができる。
【0022】
ホストコンピュータ10はCPU17がROM18に格納されているプログラムに基づきRAM19を用いて各処理部を制御することにより画像入力装置からの入力画像データを編集及びCMS処理し、出力装置例えばモニタ21、又はプリンタ22に出力する。
【0023】
データ受信部13は図4の伝送路復号化108、誤り訂正109及びデータ分離110で構成されるものである。編集アプリ16は例えばDTPソフト等の画像入力装置から入力した複数の入力画像を合成したりするものであり、入力画像に対して編集処理を行うものである。
【0024】
CMS処理部14は、図4に示す様な各装置間のcolor appearanceをマッチングするための画像処理を行う。
【0025】
本システムは入力装置−出力装置の組み合わせとして以下に示す組み合わせがある。
(1)画像入力装置(撮像器11又はスキャナ12)−モニタ21
(2)画像入力装置(撮像器11又はスキャナ12)−プリンタ22
(3)プリンタ22−モニタ21
(4)モニタ21−プリンタ22
(3)はプレビュー処理と呼ばれる処理であり、予めプリンタ22で形成されるであろう画像をモニタ21の表示画像によって確認するための処理である。
【0026】
このような各組み合わせに対応したCMS処理を行うCMS処理部14の構成を図3に示す。
【0027】
CMS処理部14は入力装置対応CMS処理部23及び出力装置対応CMS処理部24で構成されている。各CMS処理部はプロファイル格納部15から入出力装置の各々に対応したプロファイルを読み出す。
【0028】
ここでプロファイルは装置依存の色空間と装置非依存の色空間との関係を示す変換データが格納されている。よって、入力プロファイル25には各入力装置依存の色空間を装置非依存の色空間に変換する変換データ(入力プロファイルデータ)が格納されている。これに対して、出力プロファイル26には装置非依存の色空間を出力装置依存の色空間に変換する変換データ(出力プロファイルデータ)が格納されている。
【0029】
なお、出力プロファイルデータは、入力画像データを出力装置内の色再現範囲内に変換する色空間圧縮処理を含んだ変換データでも構わない。
【0030】
CMS処理部14は、入力装置−出力装置の組み合わせに基づき、まず、入力装置の種類に対応する入力プロファイルデータを入力プロファイル格納部25から読み出し、該入力プロファイルデータを用いて、入力装置に依存する入力画像データを装置非依存の色空間上の画像データに変換する。次に、出力装置の種類に対応する出力プロファイルデータを出力プロファイル格納部26から読み出し、該出力プロファイルデータを用いて、装置非依存の画像データを出力装置依存の色空間上の画像データに変換する。
【0031】
以上の様に、CMS処理部14で用いるプロファイルデータは、装置の特性に基づいた変換データである。
【0032】
上述した様に、スキャナー12、モニタ21及びプリンタ22は、予め特性を特定できるので、該特定された特性に対応した変換データをプロファイルとして格納することができる。
【0033】
これに対して、撮像器は入力画像ごとに多種多様な特性を有するので、予め入力画像に適したプロファイルを格納しておくと漠大なメモリ容量が必要となり、システム構成上効率が悪い。
【0034】
そこで、本実施形態ではプロファイルデータ(即ち色空間特性データ)を画像データとともに、撮像器からホストコンピュータに送信することにより、常に画像データに適したプロファイルデータを用いてCMS処理が行えるようにした。
【0035】
以下、本実施形態について、図面を参照して説明する。尚、ディジタル画像データは、DCT等を用いる圧縮符号化技術によって圧縮符号化されたものであってもかまわない。
【0036】
図4は本実施形態のディジタル画像伝送方式を示す図である。
【0037】
送信側において、端子101にはディジタル画像データが供給され、端子102には前記ディジタル画像データの色空間特性を表す色空間特性データが(即ち、プロファイルデータ)供給される。データ多重化回路103では前記ディジタル画像データのフォーマット内に色空間特性データを多重化する。データ多重化の例を図5に示す。この例では画像データ内のサブコードエリアに色空間特性データが多重化されている。多重化されたデータは、誤り訂正符号化回路104において伝送路上のデータ誤りを訂正するためのパリティデータを付加され、伝送路符号化回路105において伝送路に送出するためのパケット化、変調等の処理を受け、端子106より伝送される。
【0038】
受信側において、端子107より供給される伝送データは、伝送路復号化回路108において復号、伝送パケットよりのデータブロック抽出等が行われたのち、誤り訂正回路109において伝送路誤りの訂正処理が行われる。データ分離回路110では、たとえば図5の例で示されるように画像データ内のサブコードエリアを用いて伝送された色空間特性データを分離し、端子111に画像データを、端子112に色空間特性データを供給する。このように伝送された画像データに対する色空間特性データを同時に得ることができるため、受信側でCMS処理を行う場合、最適な特性データに基づいた処理が可能となる。
【0039】
(実施形態2)
図6はディジタル画像伝送方式の実施形態2を示す図である。送信側において、端子301にはディジタル画像データが供給され、端子302には前記ディジタル画像データの色空間特性を表す色空間特性データが供給される。伝送パケット化回路303、304では各々のデータを伝送するためのパケット化処理が行われる。画像データと色空間特性データを伝送するためのパケット形式は異なるものであってもかまわず、ここでは伝送路をIEEE1394と呼ばれる規格に従ったシリアルバス(以下1394バス)で実現して、パケット形式は1394バスの転送方式であるアイソクロナス転送方式と、アシンクロナス転送方式に基づいてパケットを形成する。データ量が多い画像データのパケット化はアイソクロナス転送方式に基づいて、行われる。データ量が少なく時々転送される色空間特性データのパケット化にはアシンクロナス転送方式に基づいてパケット化がされ、転送される。
【0040】
ここでアシンクロナス転送のパケットフォーマット図を図22に、アイソクロナス転送のパケットフォーマット図を図23に示す。
【0041】
アシンクロナスパケットには、データ部及び誤り訂正用のデータCRCの他にはヘッダ部があり、そのヘッダ部には図22に示したような、目的ノードID、ソースノードID、転送データ長さや各種コードなどが書き込まれ、転送が行なわれる。
【0042】
アイソクロナスパケットは与えられたチャネル番号で分類されており、各種のパケットにはそれぞれデータ部及び誤り訂正用のデータCRCの他にヘッダ部があり、そのヘッダ部には図23に示したような、転送データ長やチャネルNO、その他各種コード及び誤り訂正用のヘッダCRCなどが書き込まれ、転送が行なわれる。
【0043】
画像データのパケット化回路303では図23のようなパケットを構成し、色空間特性データのパケット化回路304では図22のようなパケットが構成される。
【0044】
換言すれば画像データは図23のデータフィールドにパケット化され、色空間特性データは図22のデータフィールドにパケット化される。
【0045】
図22において図中の各フィールドの意味を以下に示す。
【0046】
目的ノードID:トランザクション相手のノードID番号
tl(トランザクション・ラベル):自分と相手に関係するトランザクションであることを認識できるようにするための固有値
tr(リトライ):ビジー時のリトライ方法に関する情報
tCode:このパケットが規定されるトランザクションコード
ソース:ノードID:送り元のID番号
packet type specific information:rCode(応答が失敗したか成功したかを示す値)等を格納する<要求パケットでは読み出し要求を出すアドレスを示す>
データ長さ:データ・フィールドの長さを示す
ヘッダ/データCRC:誤り訂正用のCRC(要求パケットではヘッダCRCのみ)
データ・フィールド:転送されるアイソクロナスデータ(応答パケットのみ)
【0047】
又図23において図中の各フィールドの意味を以下に示す。
【0048】
データ長:ヘッダの後に続くデータ・フィールドのバイト長を規定する
TAG:アイソクロナスが運ぶデータのフォーマットを指定
チャネルNo.:パケットデータの転送に与えらた論理的な番号
tCode:このパケットのトランザクション・コード(ここではアイソクロナス転送を示す)
sy:トランザクションレイヤ専用の同期情報をやり取りする為の値
ヘッダCRC:ヘッダに対する誤り訂正用のCRC(リンクレイヤにて生成される)
アイソクロナスデータ:転送されるアイソクロナスデータ
データCRC:データに対する誤り訂正用のCRC(リンクレイヤにて生成される)
【0049】
パケットコントローラ306は伝送すべき各々のデータ、及び伝送路の状態に応じてパケットスイッチ305を切替え、画像データパケット、色空間特性データパケットを時間軸多重する。このときの多重のしかたは、1394バスの仕様に則ったものであり、所定のアイソクロナスサイクルに乗じて、図7のような各パケットの遷移状態となるように処理される。伝送路符号化回路307では時間軸多重されたパケットを伝送路に送出するための変調処理等を行い、端子308より送出する。多重化され伝送路に送出されるパケットの例を図7に示す。
【0050】
受信側において、端子309より供給される伝送データは、伝送路復号化回路310において復号処理等が行われたのち、パケット選択回路311において画像データパケットと色空間特性データパケットが選別され、各々データ分離回路312、313に供給される。データ分離回路312、313では伝送パケットからのデータ抽出が行われ、画像データは端子314、色空間特性データは端子315に各々供給される。
【0051】
(実施形態3)
図8は画像データの入力特性によって色空間特性データを選択し、伝送する場合の送信側の構成例である。端子501にはディジタル画像データが供給され、端子502には前記ディジタル画像データの入力特性データが供給される。画像入力特性データの例としてはビデオカメラのホワイトバランス、AE、ガンマといった入力装置の調整情報、測色装置等の外部測定に基づく測定情報、撮影者がマニュアルで指定した撮影情報等が考えられる。またこれらの情報を統括的にした、各出力機器、例えばビデオカメラの各機種毎に基づいた特性データによることも考えられる。
【0052】
画像入力特性データは色空間特性データ変換回路503において、前述のような色空間特性データに変換される。データ多重化回路504では前記ディジタル画像のデータのフォーマット内に、例えば図5のようにサブコードエリアを用いて色空間特性データを多重化する。多重化されたデータは、誤り訂正符号化回路505において伝送路上のデータ誤りを訂正するためのパリティデータを付加され、伝送路符号化回路506において伝送路に送出するためのパケット化、変調等の処理を受け、端子507より伝送される。
【0053】
503における画像入力特性データから色空間特性データへの変換は、入力装置の特性を表す関数を用いた写像によっても可能であるが、回路構成の簡単化のためにあらかじめ用意されたテーブルを用いる例を図6に示す。端子601より入力された画像入力特性データは、色空間特性INDEX変換回路602において色空間特性データを検索するためのINDEXに変換される。
【0054】
このINDEXは、あらかじめ画像入力特性データに対して測定された色空間特性データを対応させて番号付けを行ったものである。この実施例ではINDEXに関しても入力特性に対するインデックステーブル603を用いて変換を行っているが、単純な閾値処理で近似できるような入力システムにおいては色空間特性INDEX変換回路602を閾値回路を使って構成することもできる。602から供給されるINDEXに従って、色空間特性データ検索回路604ではプロファイルテーブル605から、あらかじめ測定された色空間特性データを検索し、端子606より出力する。
【0055】
処理する入力特性の数(レンジ)Mと変換後の色空間特性データの個数Nは一致する必要はなく、あるレンジの入力を同一の色空間特性データに変換することによりプロファイル及びプロファイルテーブルのデータ量を削減することも可能である。例えば、図10において、画像入力特性の晴天に相当するレンジはProfile#1に、同様に曇天はProfile#2に、屋内はProfile#3に変換することにより、撮影条件の大きく異なった場合の特性を、3種の色空間特性データによって補正することが可能である。これは図9 603のインデックステーブルにおいて、図11に示すように、あるレンジの入力特性に対して同一のINDEXを出力し、605のプロファイルテーブルはこれに対応した色空間特性データを持つことによって実現できる。
【0056】
色空間特性データのかわりに、色空間特性INDEXを画像データに多重化して伝送する実施例を図12に示す。端子901にはディジタル画像データが供給され、端子902には前記ディジタル画像データの入力特性データが供給される。画像入力特性データは色空間特性INDEX変換回路903において、前述のような色空間特性INDEXに変換される。データ多重化回路904では前記ディジタル画像データのフォーマット内に、例えば図16のようにサブコードエリアを用いて色空間特性INDEXを多重化する。多重化されたデータは、誤り訂正符号化回路905において伝送路上のデータ誤りを訂正するためのパリティデータを付加され、伝送路符号化回路906において伝送路に送出するためのパケット化、変調等の処理を受け、端子907より伝送される。
【0057】
903における画像入力特性データから色空間特性INDEXへの変換は、入力装置の特性を表す関数を用いた写像によっても可能であるが、回路構成の簡単化のためにあらかじめ用意されたテーブルを用いる例を図13に示す。端子1001より入力された画像入力特性データは、色空間特性INDEX変換回路1002において色空間特性データを検索するためのINDEXに変換され、端子1003より出力される。このINDEXは、あらかじめ画像入力特性データに対して測定され、受信側に用意されている色空間特性データを対応させて番号付けを行ったものである。この実施例では入力特性に対するINDEX Table 1004を用いて変換を行っているが、単純な閾値処理で近似できるような入力システムにおいては色空間特性INDEX変換回路1002を閾値回路を使って構成することもできる。
【0058】
図14に受信側の構成例を示す。端子1101より供給される伝送データは、伝送路復号化回路1102において復号、伝送パケットよりのデータブロック抽出等が行われた後、誤り訂正回路1103において伝送路誤りの訂正処理が行われる。データ分離回路1104では、たとえば図16の例で示されるように画像データ内のサブコードエリアを用いて伝送された色空間特性INDEXを分離し、端子1105に画像データを、色空間特性データ検索回路1106に色空間特性INDEXを供給する。色空間特性データ検索回路1106では図15で示されるように、プロファイルテーブル1203から、あらかじめ測定された色空間特性データを検索し、端子1107より出力する。
【0059】
図17は色空間特性INDEXを画像データとは異なる伝送パケットによって伝送する実施例である。端子1401にはディジタル画像データが供給され、端子1402には前記ディジタル画像データの入力特性データが供給される。画像入力特性データは色空間特性INDEX変換回路1403において、前述のような色空間特性INDEXに変換される。伝送パケット化回路1404、1405では各々のデータを伝送するための1394規格に従ったパケット化処理が行われる。画像データと色空間特性INDEXを伝送するためのパケット形式は異なるものであってもかまわない。例えば、ここでは画像データを前記したアイソクロナス転送方式に基づいてパケット化し、色特性INDEXをアシンクロナス転送方式に基づいてパケット化するものとする。
【0060】
パケットコントローラ1407は伝送すべき各々のデータ量、及び伝送路の状態に応じてパケットスイッチ1406を切替え、画像データパケット、色空間特性INDEXパケットを1394バスの仕様に則った、所定のアイソクロナスサイクルに乗じて、図18のような各パケットの遷移状態となるように多重化する。伝送路符号化回路1408では時間軸多重されたパケットを伝送路に送出するための変調処理等を行い、端子1409より送出する。多重化され伝送路に送出されるパケットの例を図18に示す。受信側において、図6の例で説明したようにパケットを選別、データ抽出したのち、得られた色空間特性INDEXから図12の色空間特性データ検索回路1202を用いて色空間特性データに変換することによって、受信した画像データに対する色空間特性データを再生することができる。さらに、選択する色空間特性INDEXを例えば階層構造の情報にして、上位階層をビデオカメラ等の各機種名でプロファイルのグループを分類し、下位階層を各機種における色空間特性INDEXとして構成してもよく、この時は機種名に関する情報をアシンクロナス転送で、ビデオカメラからホストコンピュータへ転送し、一度機種名(プロファイルのグループ)を選択、固定しておいた上で、その中のINDEXデータを画像データと多重してアイソクロナス転送で送信する。このように構成することで、より忠実なCMSが可能になる。
【0061】
なお、テープに記録した画像データを出力する場合は、撮像情報もテープ上のサブコードに保存してあるものを用いて、再生時に画像データと共にPCへ送信する。
【0062】
この時、再生機の機種名は撮影時と変わっていることがあるので、基本的にテープに記録されているサブコード情報を元にして、色空間特性を求めるようにする。
【0063】
(実施形態4)
以下、実施形態4として動画像データに対するCMS処理を図面を用いて説明する。
【0064】
本実施形態では実施形態1に示した様なサブコードエリアに色空間特性データを多重化する場合の構成を図19に示す。なお、もちろん実施形態2に示した様にパケット伝送に適応しても構わない。
【0065】
動画像データは、図20に示す様に図5に示される画像データ同期ブロックが連続的に接続されて構成されている。
【0066】
本実施形態では、色空間特性データは、各ブロック毎にサブコードとして付加されている。
【0067】
このように動画像データは、伝送路復号化110、誤り訂正109及びデータ分離110で構成されるデータ受信部13によって、1ブロック分の画像データと色空間特性データに分離される。
【0068】
色空間特性データは、プロファイル格納部15に入力画像データに対するプロファイルとして格納される。CMS処理部14では、格納されたプロファイルを入力プロファイルとして用いて、入力装置対応CMS処理を行うとともに、予め設定されている出力装置に対応する出力装置対応CMS処理を行う。
【0069】
ここで、対象画像データが動画像であるので、シーンチェンジ等によって画像の途中で色空間特性データが変化する可能性がある。したがって、ブロック毎に分離された色空間特性データが前ブロックに付加されていた色空間特性データと異なるか否かをCPU17が判定し、異なった場合に該色空間特性データを入力プロファイルとしてプロファイル格納部15に格納するとともに、入力装置CMS処理を該入力プロファイルを用いたCMS処理に変更する。
【0070】
このように、本実施形態によれば、動画像の途中における色空間変換特性の変化に対応したCMS処理をリアルタイムに行うことができる。
【0071】
また、CMS処理部14を図2に示すように入力装置対応CMS処理23及び出力装置対応CMS処理24で構成することにより、出力装置対応CMS処理は変更せず、ブロック毎に付加される色空間特性データの変更に基づき入力装置対応CMS処理のみを変更することによりシーンチェンジに対応することができる。
【0072】
なお、色空間特性データはブロック毎に付加せずに、特性が変化するブロックのみに付加するようにしても構わない。
【0073】
また、上述の各実施例におけるプロファイルは例えば3×3のマトリクス等の変換関数を示すデータでも構わないし、テーブルデータでも構わない。もちろん、Inter Color Profile等の所望の規格にそった形式でも構わない。
【0074】
又実施例の処理の手順をコンピュータで実施する様にしてもよい。
【0075】
かかる場合には上述の各処理の手順を示すプログラムコンピュータにより読み取り可能に予め媒体に格納しておき、コンピュータによりかかるプログラムを読み出すようにする場合も本発明に含まれる。かかる場合媒体としてはROM、RAM、コンピュータにより読み取り可能なディスク等であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1】本発明の一実施例のシステムの構成の1例を示す図である。
【図2】CMS処理における入力装置と出力装置の組み合わせ例を示す図である。
【図3】CMS処理部の構成の1例を示す図である。
【図4】ディジタル画像伝送方式の構成例を示す図である。
【図5】画像データ内のサブコードエリアに多重化された色空間特性データを示す図である。
【図6】色空間特性データと画像データとは異なる伝送パケットで伝送する例を示す図である。
【図7】多重化され伝送路に送出されるパケットの例を示す図である。
【図8】画像データの入力特性によって色空間特性データを選択し、伝送する場合の送信側の構成例を示す図である。
【図9】画像入力特性データから色空間特性データへの変換を示す図である。
【図10】あるレンジの入力を同一の色空間特性データに変換することを示す図である。
【図11】あるレンジの入力特性に対して同一のINDEXを出力するINDEX Tableの図である。
【図12】色空間特性INDEXを画像データに多重化して伝送する例を示す図である。
【図13】画像入力特性データから色空間特性INDEXへの変換を示す図である。
【図14】多重化された色空間特性INDEXを受信する構成例を示す図である。
【図15】色空間特性INDEXから色空間特性データへの変換を示す図である。
【図16】画像データ内のサブコードエリアに多重化された色空間特性INDEXを示す図である。
【図17】色空間特性INDEXを画像データとは異なる伝送パケットで伝送する例を示す図である。
【図18】多重化され伝送路に送出されるパケットの例を示す図である。
【図19】動画対象のホストンピュータの構成例を示す図である。
【図20】動画の画像データの構成を示す図である。
【図21】従来の画像伝送技術とCMSの関係を示す図である。
【図22】本実施例のデータ転送のアシンクロナス転送のパケットフォーマットを示す図。
【図23】本実施例のデータ転送のアイソクロナス転送のパケットフォーマットを示す図。
【技術分野】
【0001】
本発明はディジタル色画像データに対する色マッチング処理及び該色マッチング処理に用いるプロファイルの転送に関する画像処理装置及びその方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年ディジタル符号化技術の発展により、画像データを圧縮符号化しディジタル伝送する方式が確立され、ビデオカメラなどで撮影した映像を高品質のまま伝送することが可能になってきた。一方、ホストコンピュータを中心としたマルチメディアシステムにおいては、画像データの入力装置と出力装置の間で色見を合わせるためのカラーマッチングシステム(以後CMSと表記)の研究が盛んになってきている。代表的なCMSの枠組の一つであるApple社のColor Syncでは入力装置の固有色空間(Device Dependent Color Space)から、共通の色空間(Independent Color Space)への変換を行うことにより、共通化されたCMSを実現している。この変換処理のために固有色空間の変換特性を表したデータ(Profile)が、ホストコンピュータ内に各装置ごとに用意され、変換の際に自動もしくは手動で選ばれた変換特性によって色空間が変換される。
【0003】
図21は従来の画像伝送技術とCMSの関係を示す図である。送信側において、端子1601より入力されたディジタル画像データは、誤り訂正符号化回路1602において伝送路上のデータ誤りを訂正するためのパリティデータを付加され、伝送路符号化回路1603において伝送路に送出するためのパケット化、変調等の処理を受け、端子1604より伝送される。受信側のホストコンピュータ1605において、端子1606より供給される伝送データは、伝送路復号化回路1607において復号、伝送パケットよりのデータブロック抽出等が行われたのち、誤り訂正回路1608において伝送路誤りの訂正処理が行われ、ディジタル画像データとして端子1609より出力される。一方CMSのための色空間特性データはあらかじめホストコンピュータのdata file 1610として固定的に用意されるため、伝送されたディジタル画像データの特性を動的に反映したものではない。
【0004】
また、デジタルカラー補正に関わるその他の背景技術として、特許文献1(米国特許第5646750号に対応する日本出願件)がある。
【特許文献1】特開平5−260500号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来のシステムは、フラットベッドスキャナのようにホストコンピュータに直接接続され、入力装置自体の特性も変化しない状況ではホストコンピュータに備えられた変換特性データを使うことによってCMSの効果が期待できる。しかしながら圧縮符号化されたディジタル画像データの様に実際の取り込み時の特性が特定できないもの、特にビデオカメラ画像のように撮影時の調整状態に大きく左右される信号を、ディジタル符号化し伝送されたデータを入力としてCMSを行いたい場合、ホストコンピュータ内に用意された変換特性データでは十分な効果が期待できないばかりか、適合しない特性により誤った変換となることが問題であった。
【0006】
本発明は上述の点に鑑みて、撮影条件に適したプロファイルを選択できるようにすることを目的とする。
【0007】
また、本発明は動画像に対して色がマッチングした再生画像を得ることができるようにすることを他の目的とする。
【0008】
また、本発明は新規な色処理方法を提供することを更に他の目的とする。
【0009】
また、本発明は動画像データの処理に適合した色処理方法を提供することを更に他の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記かかる目的を達成するために本発明の画像処理装置は、複数の撮影条件に夫々対応した複数のプロファイルを格納する格納手段と、所望の画像を得た時の撮影条件を入力する入力手段と、前記撮影条件に適したプロファイルを前記格納されている複数のプロファイルの中から選択する選択手段と、前記所望の画像を示す画像データと前記選択されたプロファイルを対応させて転送する転送手段とを有することを特徴とする。
【0011】
また、本発明の画像処理方法は、夫々撮影条件に対応したプロファイルをインデックス情報に対応させて複数格納する格納手段を有する受信装置にディジタル色画像データを転送する画像処理方法であって、撮像手段で撮像した所望の画像を示す該撮像手段に依存した色空間のディジタル色画像データを転送し、前記撮像手段に依存した色空間を他の色空間に変換するための色空間変換特性を前記所望の画像を選択し、前記撮像手段に依存した色空間のディジタル色画像データと前記選択された色空間変換特性を示すインデックス情報を転送することを特徴とする。
【0012】
また、本発明の他の画像処理方法は、所望の撮影条件に対応したプロファイルを複数格納し、所望の画像を得た時の撮影条件を入力し、前記撮影条件に適したプロファイルを前記格納されている複数のプロファイルの中から選択し、前記選択されたプロファイルを用いて前記所望の画像に対して色マッチング処理することを特徴とする。
【0013】
また、本発明の他の画像処理方法は、動画像を入力し、色マッチング処理を行い、所望の画像出力手段に出力する画像処理方法であって、前記動画像を入力し、前記動画像の色見が前記画像出力手段で忠実に再現されるように、前記画像出力手段のプロファイルに基づき色マッチング処理を行い、前記色マッチング処理された動画像を前記画像出力手段に出力することを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、撮影条件に適したプロファイルを選択することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
<実施例>
図1は、システム構成の1例を示したブロック図である。該システムは、入出装置である撮像器11及びスキャナと、編集処理及びCMS処理等を行うホストコンピュータ10と、出力装置であるモニタ21及びプリンタ22で構成されている。
【0016】
撮像器11はビデオカメラやデジタルカメラ等であり、撮影時の環境条件及び調整状態が様々である。よって撮影時ごとに様々な入力特性を有することになり、入力特性を特定することができない。
【0017】
また、撮像器11は、動画及び静止画の両方を扱うことができる。
【0018】
スキャナー12は原稿を露光し、反射光を受光素子で読み取ることにより画像データを発生するものである。よって読み取り環境は実質的には安定している。したがって、予め入力特性を特定することができる。
【0019】
モニタ21は、RGBの加法混色法を用いて画像を出力するものである。
【0020】
プリンタ22は減法混色法を用いて記録媒体上に記録材を用いて画像を形成する。
【0021】
なお、モニタ21及びプリンタ22は、モニタの発光素子及びプリンタの記録材は予め特定することができるので予め出力特性を特定することができる。
【0022】
ホストコンピュータ10はCPU17がROM18に格納されているプログラムに基づきRAM19を用いて各処理部を制御することにより画像入力装置からの入力画像データを編集及びCMS処理し、出力装置例えばモニタ21、又はプリンタ22に出力する。
【0023】
データ受信部13は図4の伝送路復号化108、誤り訂正109及びデータ分離110で構成されるものである。編集アプリ16は例えばDTPソフト等の画像入力装置から入力した複数の入力画像を合成したりするものであり、入力画像に対して編集処理を行うものである。
【0024】
CMS処理部14は、図4に示す様な各装置間のcolor appearanceをマッチングするための画像処理を行う。
【0025】
本システムは入力装置−出力装置の組み合わせとして以下に示す組み合わせがある。
(1)画像入力装置(撮像器11又はスキャナ12)−モニタ21
(2)画像入力装置(撮像器11又はスキャナ12)−プリンタ22
(3)プリンタ22−モニタ21
(4)モニタ21−プリンタ22
(3)はプレビュー処理と呼ばれる処理であり、予めプリンタ22で形成されるであろう画像をモニタ21の表示画像によって確認するための処理である。
【0026】
このような各組み合わせに対応したCMS処理を行うCMS処理部14の構成を図3に示す。
【0027】
CMS処理部14は入力装置対応CMS処理部23及び出力装置対応CMS処理部24で構成されている。各CMS処理部はプロファイル格納部15から入出力装置の各々に対応したプロファイルを読み出す。
【0028】
ここでプロファイルは装置依存の色空間と装置非依存の色空間との関係を示す変換データが格納されている。よって、入力プロファイル25には各入力装置依存の色空間を装置非依存の色空間に変換する変換データ(入力プロファイルデータ)が格納されている。これに対して、出力プロファイル26には装置非依存の色空間を出力装置依存の色空間に変換する変換データ(出力プロファイルデータ)が格納されている。
【0029】
なお、出力プロファイルデータは、入力画像データを出力装置内の色再現範囲内に変換する色空間圧縮処理を含んだ変換データでも構わない。
【0030】
CMS処理部14は、入力装置−出力装置の組み合わせに基づき、まず、入力装置の種類に対応する入力プロファイルデータを入力プロファイル格納部25から読み出し、該入力プロファイルデータを用いて、入力装置に依存する入力画像データを装置非依存の色空間上の画像データに変換する。次に、出力装置の種類に対応する出力プロファイルデータを出力プロファイル格納部26から読み出し、該出力プロファイルデータを用いて、装置非依存の画像データを出力装置依存の色空間上の画像データに変換する。
【0031】
以上の様に、CMS処理部14で用いるプロファイルデータは、装置の特性に基づいた変換データである。
【0032】
上述した様に、スキャナー12、モニタ21及びプリンタ22は、予め特性を特定できるので、該特定された特性に対応した変換データをプロファイルとして格納することができる。
【0033】
これに対して、撮像器は入力画像ごとに多種多様な特性を有するので、予め入力画像に適したプロファイルを格納しておくと漠大なメモリ容量が必要となり、システム構成上効率が悪い。
【0034】
そこで、本実施形態ではプロファイルデータ(即ち色空間特性データ)を画像データとともに、撮像器からホストコンピュータに送信することにより、常に画像データに適したプロファイルデータを用いてCMS処理が行えるようにした。
【0035】
以下、本実施形態について、図面を参照して説明する。尚、ディジタル画像データは、DCT等を用いる圧縮符号化技術によって圧縮符号化されたものであってもかまわない。
【0036】
図4は本実施形態のディジタル画像伝送方式を示す図である。
【0037】
送信側において、端子101にはディジタル画像データが供給され、端子102には前記ディジタル画像データの色空間特性を表す色空間特性データが(即ち、プロファイルデータ)供給される。データ多重化回路103では前記ディジタル画像データのフォーマット内に色空間特性データを多重化する。データ多重化の例を図5に示す。この例では画像データ内のサブコードエリアに色空間特性データが多重化されている。多重化されたデータは、誤り訂正符号化回路104において伝送路上のデータ誤りを訂正するためのパリティデータを付加され、伝送路符号化回路105において伝送路に送出するためのパケット化、変調等の処理を受け、端子106より伝送される。
【0038】
受信側において、端子107より供給される伝送データは、伝送路復号化回路108において復号、伝送パケットよりのデータブロック抽出等が行われたのち、誤り訂正回路109において伝送路誤りの訂正処理が行われる。データ分離回路110では、たとえば図5の例で示されるように画像データ内のサブコードエリアを用いて伝送された色空間特性データを分離し、端子111に画像データを、端子112に色空間特性データを供給する。このように伝送された画像データに対する色空間特性データを同時に得ることができるため、受信側でCMS処理を行う場合、最適な特性データに基づいた処理が可能となる。
【0039】
(実施形態2)
図6はディジタル画像伝送方式の実施形態2を示す図である。送信側において、端子301にはディジタル画像データが供給され、端子302には前記ディジタル画像データの色空間特性を表す色空間特性データが供給される。伝送パケット化回路303、304では各々のデータを伝送するためのパケット化処理が行われる。画像データと色空間特性データを伝送するためのパケット形式は異なるものであってもかまわず、ここでは伝送路をIEEE1394と呼ばれる規格に従ったシリアルバス(以下1394バス)で実現して、パケット形式は1394バスの転送方式であるアイソクロナス転送方式と、アシンクロナス転送方式に基づいてパケットを形成する。データ量が多い画像データのパケット化はアイソクロナス転送方式に基づいて、行われる。データ量が少なく時々転送される色空間特性データのパケット化にはアシンクロナス転送方式に基づいてパケット化がされ、転送される。
【0040】
ここでアシンクロナス転送のパケットフォーマット図を図22に、アイソクロナス転送のパケットフォーマット図を図23に示す。
【0041】
アシンクロナスパケットには、データ部及び誤り訂正用のデータCRCの他にはヘッダ部があり、そのヘッダ部には図22に示したような、目的ノードID、ソースノードID、転送データ長さや各種コードなどが書き込まれ、転送が行なわれる。
【0042】
アイソクロナスパケットは与えられたチャネル番号で分類されており、各種のパケットにはそれぞれデータ部及び誤り訂正用のデータCRCの他にヘッダ部があり、そのヘッダ部には図23に示したような、転送データ長やチャネルNO、その他各種コード及び誤り訂正用のヘッダCRCなどが書き込まれ、転送が行なわれる。
【0043】
画像データのパケット化回路303では図23のようなパケットを構成し、色空間特性データのパケット化回路304では図22のようなパケットが構成される。
【0044】
換言すれば画像データは図23のデータフィールドにパケット化され、色空間特性データは図22のデータフィールドにパケット化される。
【0045】
図22において図中の各フィールドの意味を以下に示す。
【0046】
目的ノードID:トランザクション相手のノードID番号
tl(トランザクション・ラベル):自分と相手に関係するトランザクションであることを認識できるようにするための固有値
tr(リトライ):ビジー時のリトライ方法に関する情報
tCode:このパケットが規定されるトランザクションコード
ソース:ノードID:送り元のID番号
packet type specific information:rCode(応答が失敗したか成功したかを示す値)等を格納する<要求パケットでは読み出し要求を出すアドレスを示す>
データ長さ:データ・フィールドの長さを示す
ヘッダ/データCRC:誤り訂正用のCRC(要求パケットではヘッダCRCのみ)
データ・フィールド:転送されるアイソクロナスデータ(応答パケットのみ)
【0047】
又図23において図中の各フィールドの意味を以下に示す。
【0048】
データ長:ヘッダの後に続くデータ・フィールドのバイト長を規定する
TAG:アイソクロナスが運ぶデータのフォーマットを指定
チャネルNo.:パケットデータの転送に与えらた論理的な番号
tCode:このパケットのトランザクション・コード(ここではアイソクロナス転送を示す)
sy:トランザクションレイヤ専用の同期情報をやり取りする為の値
ヘッダCRC:ヘッダに対する誤り訂正用のCRC(リンクレイヤにて生成される)
アイソクロナスデータ:転送されるアイソクロナスデータ
データCRC:データに対する誤り訂正用のCRC(リンクレイヤにて生成される)
【0049】
パケットコントローラ306は伝送すべき各々のデータ、及び伝送路の状態に応じてパケットスイッチ305を切替え、画像データパケット、色空間特性データパケットを時間軸多重する。このときの多重のしかたは、1394バスの仕様に則ったものであり、所定のアイソクロナスサイクルに乗じて、図7のような各パケットの遷移状態となるように処理される。伝送路符号化回路307では時間軸多重されたパケットを伝送路に送出するための変調処理等を行い、端子308より送出する。多重化され伝送路に送出されるパケットの例を図7に示す。
【0050】
受信側において、端子309より供給される伝送データは、伝送路復号化回路310において復号処理等が行われたのち、パケット選択回路311において画像データパケットと色空間特性データパケットが選別され、各々データ分離回路312、313に供給される。データ分離回路312、313では伝送パケットからのデータ抽出が行われ、画像データは端子314、色空間特性データは端子315に各々供給される。
【0051】
(実施形態3)
図8は画像データの入力特性によって色空間特性データを選択し、伝送する場合の送信側の構成例である。端子501にはディジタル画像データが供給され、端子502には前記ディジタル画像データの入力特性データが供給される。画像入力特性データの例としてはビデオカメラのホワイトバランス、AE、ガンマといった入力装置の調整情報、測色装置等の外部測定に基づく測定情報、撮影者がマニュアルで指定した撮影情報等が考えられる。またこれらの情報を統括的にした、各出力機器、例えばビデオカメラの各機種毎に基づいた特性データによることも考えられる。
【0052】
画像入力特性データは色空間特性データ変換回路503において、前述のような色空間特性データに変換される。データ多重化回路504では前記ディジタル画像のデータのフォーマット内に、例えば図5のようにサブコードエリアを用いて色空間特性データを多重化する。多重化されたデータは、誤り訂正符号化回路505において伝送路上のデータ誤りを訂正するためのパリティデータを付加され、伝送路符号化回路506において伝送路に送出するためのパケット化、変調等の処理を受け、端子507より伝送される。
【0053】
503における画像入力特性データから色空間特性データへの変換は、入力装置の特性を表す関数を用いた写像によっても可能であるが、回路構成の簡単化のためにあらかじめ用意されたテーブルを用いる例を図6に示す。端子601より入力された画像入力特性データは、色空間特性INDEX変換回路602において色空間特性データを検索するためのINDEXに変換される。
【0054】
このINDEXは、あらかじめ画像入力特性データに対して測定された色空間特性データを対応させて番号付けを行ったものである。この実施例ではINDEXに関しても入力特性に対するインデックステーブル603を用いて変換を行っているが、単純な閾値処理で近似できるような入力システムにおいては色空間特性INDEX変換回路602を閾値回路を使って構成することもできる。602から供給されるINDEXに従って、色空間特性データ検索回路604ではプロファイルテーブル605から、あらかじめ測定された色空間特性データを検索し、端子606より出力する。
【0055】
処理する入力特性の数(レンジ)Mと変換後の色空間特性データの個数Nは一致する必要はなく、あるレンジの入力を同一の色空間特性データに変換することによりプロファイル及びプロファイルテーブルのデータ量を削減することも可能である。例えば、図10において、画像入力特性の晴天に相当するレンジはProfile#1に、同様に曇天はProfile#2に、屋内はProfile#3に変換することにより、撮影条件の大きく異なった場合の特性を、3種の色空間特性データによって補正することが可能である。これは図9 603のインデックステーブルにおいて、図11に示すように、あるレンジの入力特性に対して同一のINDEXを出力し、605のプロファイルテーブルはこれに対応した色空間特性データを持つことによって実現できる。
【0056】
色空間特性データのかわりに、色空間特性INDEXを画像データに多重化して伝送する実施例を図12に示す。端子901にはディジタル画像データが供給され、端子902には前記ディジタル画像データの入力特性データが供給される。画像入力特性データは色空間特性INDEX変換回路903において、前述のような色空間特性INDEXに変換される。データ多重化回路904では前記ディジタル画像データのフォーマット内に、例えば図16のようにサブコードエリアを用いて色空間特性INDEXを多重化する。多重化されたデータは、誤り訂正符号化回路905において伝送路上のデータ誤りを訂正するためのパリティデータを付加され、伝送路符号化回路906において伝送路に送出するためのパケット化、変調等の処理を受け、端子907より伝送される。
【0057】
903における画像入力特性データから色空間特性INDEXへの変換は、入力装置の特性を表す関数を用いた写像によっても可能であるが、回路構成の簡単化のためにあらかじめ用意されたテーブルを用いる例を図13に示す。端子1001より入力された画像入力特性データは、色空間特性INDEX変換回路1002において色空間特性データを検索するためのINDEXに変換され、端子1003より出力される。このINDEXは、あらかじめ画像入力特性データに対して測定され、受信側に用意されている色空間特性データを対応させて番号付けを行ったものである。この実施例では入力特性に対するINDEX Table 1004を用いて変換を行っているが、単純な閾値処理で近似できるような入力システムにおいては色空間特性INDEX変換回路1002を閾値回路を使って構成することもできる。
【0058】
図14に受信側の構成例を示す。端子1101より供給される伝送データは、伝送路復号化回路1102において復号、伝送パケットよりのデータブロック抽出等が行われた後、誤り訂正回路1103において伝送路誤りの訂正処理が行われる。データ分離回路1104では、たとえば図16の例で示されるように画像データ内のサブコードエリアを用いて伝送された色空間特性INDEXを分離し、端子1105に画像データを、色空間特性データ検索回路1106に色空間特性INDEXを供給する。色空間特性データ検索回路1106では図15で示されるように、プロファイルテーブル1203から、あらかじめ測定された色空間特性データを検索し、端子1107より出力する。
【0059】
図17は色空間特性INDEXを画像データとは異なる伝送パケットによって伝送する実施例である。端子1401にはディジタル画像データが供給され、端子1402には前記ディジタル画像データの入力特性データが供給される。画像入力特性データは色空間特性INDEX変換回路1403において、前述のような色空間特性INDEXに変換される。伝送パケット化回路1404、1405では各々のデータを伝送するための1394規格に従ったパケット化処理が行われる。画像データと色空間特性INDEXを伝送するためのパケット形式は異なるものであってもかまわない。例えば、ここでは画像データを前記したアイソクロナス転送方式に基づいてパケット化し、色特性INDEXをアシンクロナス転送方式に基づいてパケット化するものとする。
【0060】
パケットコントローラ1407は伝送すべき各々のデータ量、及び伝送路の状態に応じてパケットスイッチ1406を切替え、画像データパケット、色空間特性INDEXパケットを1394バスの仕様に則った、所定のアイソクロナスサイクルに乗じて、図18のような各パケットの遷移状態となるように多重化する。伝送路符号化回路1408では時間軸多重されたパケットを伝送路に送出するための変調処理等を行い、端子1409より送出する。多重化され伝送路に送出されるパケットの例を図18に示す。受信側において、図6の例で説明したようにパケットを選別、データ抽出したのち、得られた色空間特性INDEXから図12の色空間特性データ検索回路1202を用いて色空間特性データに変換することによって、受信した画像データに対する色空間特性データを再生することができる。さらに、選択する色空間特性INDEXを例えば階層構造の情報にして、上位階層をビデオカメラ等の各機種名でプロファイルのグループを分類し、下位階層を各機種における色空間特性INDEXとして構成してもよく、この時は機種名に関する情報をアシンクロナス転送で、ビデオカメラからホストコンピュータへ転送し、一度機種名(プロファイルのグループ)を選択、固定しておいた上で、その中のINDEXデータを画像データと多重してアイソクロナス転送で送信する。このように構成することで、より忠実なCMSが可能になる。
【0061】
なお、テープに記録した画像データを出力する場合は、撮像情報もテープ上のサブコードに保存してあるものを用いて、再生時に画像データと共にPCへ送信する。
【0062】
この時、再生機の機種名は撮影時と変わっていることがあるので、基本的にテープに記録されているサブコード情報を元にして、色空間特性を求めるようにする。
【0063】
(実施形態4)
以下、実施形態4として動画像データに対するCMS処理を図面を用いて説明する。
【0064】
本実施形態では実施形態1に示した様なサブコードエリアに色空間特性データを多重化する場合の構成を図19に示す。なお、もちろん実施形態2に示した様にパケット伝送に適応しても構わない。
【0065】
動画像データは、図20に示す様に図5に示される画像データ同期ブロックが連続的に接続されて構成されている。
【0066】
本実施形態では、色空間特性データは、各ブロック毎にサブコードとして付加されている。
【0067】
このように動画像データは、伝送路復号化110、誤り訂正109及びデータ分離110で構成されるデータ受信部13によって、1ブロック分の画像データと色空間特性データに分離される。
【0068】
色空間特性データは、プロファイル格納部15に入力画像データに対するプロファイルとして格納される。CMS処理部14では、格納されたプロファイルを入力プロファイルとして用いて、入力装置対応CMS処理を行うとともに、予め設定されている出力装置に対応する出力装置対応CMS処理を行う。
【0069】
ここで、対象画像データが動画像であるので、シーンチェンジ等によって画像の途中で色空間特性データが変化する可能性がある。したがって、ブロック毎に分離された色空間特性データが前ブロックに付加されていた色空間特性データと異なるか否かをCPU17が判定し、異なった場合に該色空間特性データを入力プロファイルとしてプロファイル格納部15に格納するとともに、入力装置CMS処理を該入力プロファイルを用いたCMS処理に変更する。
【0070】
このように、本実施形態によれば、動画像の途中における色空間変換特性の変化に対応したCMS処理をリアルタイムに行うことができる。
【0071】
また、CMS処理部14を図2に示すように入力装置対応CMS処理23及び出力装置対応CMS処理24で構成することにより、出力装置対応CMS処理は変更せず、ブロック毎に付加される色空間特性データの変更に基づき入力装置対応CMS処理のみを変更することによりシーンチェンジに対応することができる。
【0072】
なお、色空間特性データはブロック毎に付加せずに、特性が変化するブロックのみに付加するようにしても構わない。
【0073】
また、上述の各実施例におけるプロファイルは例えば3×3のマトリクス等の変換関数を示すデータでも構わないし、テーブルデータでも構わない。もちろん、Inter Color Profile等の所望の規格にそった形式でも構わない。
【0074】
又実施例の処理の手順をコンピュータで実施する様にしてもよい。
【0075】
かかる場合には上述の各処理の手順を示すプログラムコンピュータにより読み取り可能に予め媒体に格納しておき、コンピュータによりかかるプログラムを読み出すようにする場合も本発明に含まれる。かかる場合媒体としてはROM、RAM、コンピュータにより読み取り可能なディスク等であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1】本発明の一実施例のシステムの構成の1例を示す図である。
【図2】CMS処理における入力装置と出力装置の組み合わせ例を示す図である。
【図3】CMS処理部の構成の1例を示す図である。
【図4】ディジタル画像伝送方式の構成例を示す図である。
【図5】画像データ内のサブコードエリアに多重化された色空間特性データを示す図である。
【図6】色空間特性データと画像データとは異なる伝送パケットで伝送する例を示す図である。
【図7】多重化され伝送路に送出されるパケットの例を示す図である。
【図8】画像データの入力特性によって色空間特性データを選択し、伝送する場合の送信側の構成例を示す図である。
【図9】画像入力特性データから色空間特性データへの変換を示す図である。
【図10】あるレンジの入力を同一の色空間特性データに変換することを示す図である。
【図11】あるレンジの入力特性に対して同一のINDEXを出力するINDEX Tableの図である。
【図12】色空間特性INDEXを画像データに多重化して伝送する例を示す図である。
【図13】画像入力特性データから色空間特性INDEXへの変換を示す図である。
【図14】多重化された色空間特性INDEXを受信する構成例を示す図である。
【図15】色空間特性INDEXから色空間特性データへの変換を示す図である。
【図16】画像データ内のサブコードエリアに多重化された色空間特性INDEXを示す図である。
【図17】色空間特性INDEXを画像データとは異なる伝送パケットで伝送する例を示す図である。
【図18】多重化され伝送路に送出されるパケットの例を示す図である。
【図19】動画対象のホストンピュータの構成例を示す図である。
【図20】動画の画像データの構成を示す図である。
【図21】従来の画像伝送技術とCMSの関係を示す図である。
【図22】本実施例のデータ転送のアシンクロナス転送のパケットフォーマットを示す図。
【図23】本実施例のデータ転送のアイソクロナス転送のパケットフォーマットを示す図。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の撮影条件に夫々対応した複数のプロファイルを格納する格納手段;
所望の画像を得た時の撮影条件を入力する入力手段;
前記撮影条件に適したプロファイルを前記格納されている複数のプロファイルの中から選択する選択手段;
前記所望の画像を示す画像データと前記選択されたプロファイルを対応させて転送する転送手段とを有することを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記撮影条件は撮像手段が有する外部測定部によって、前記所望の画像を撮像した際に測定された測定情報であることを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記撮影条件は撮像手段によって前記所望の画像を撮像した際の調整情報であることを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記調整情報はホワイトバランスに関する情報であることを特徴とする請求項3記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記撮影条件は撮像手段によって前記所望の画像を撮像した際に撮影者がマニュアルで指定した撮影情報であることを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
【請求項6】
前記格納手段に格納されている複数のプロファイルは撮影環境に対応していることを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
【請求項7】
前記撮影環境は、天気であることを特徴とする請求項6記載の画像処理装置。
【請求項8】
前記転送手段は非同期転送手段と同期転送手段とを有することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
【請求項9】
前記転送手段はIEEE1394規格に適合した転送手段であることを特徴とする請求項8記載の画像処理装置。
【請求項10】
前記プロファイルは前記非同期転送手段を用いて転送させることを特徴とする請求項8記載の画像処理装置。
【請求項11】
夫々撮影条件に対応したプロファイルをインデックス情報に対応させて複数格納する格納手段を有する受信装置にディジタル色画像データを転送する画像処理方法であって、
撮像手段で撮像した所望の画像を示す該撮像手段に依存した色空間のディジタル色画像データを転送し、
前記撮像手段に依存した色空間を他の色空間に変換するための色空間変換特性を前記所望の画像を選択し、
前記撮像手段に依存した色空間のディジタル色画像データと前記選択された色空間変換特性を示すインデックス情報を転送することを特徴とする画像処理方法。
【請求項12】
所望の撮影条件に対応したプロファイルを複数格納し、
所望の画像を得た時の撮影条件を入力し、
前記撮影条件に適したプロファイルを前記格納されている複数のプロファイルの中から選択し、
前記選択されたプロファイルを用いて前記所望の画像に対して色マッチング処理することを特徴とする画像処理方法。
【請求項13】
動画像を入力し、色マッチング処理を行い、所望の画像出力手段に出力する画像処理方法であって、
前記動画像を入力し、
前記動画像の色見が前記画像出力手段で忠実に再現されるように、前記画像出力手段のプロファイルに基づき色マッチング処理を行い、
前記色マッチング処理された動画像を前記画像出力手段に出力することを特徴とする画像処理方法。
【請求項1】
複数の撮影条件に夫々対応した複数のプロファイルを格納する格納手段;
所望の画像を得た時の撮影条件を入力する入力手段;
前記撮影条件に適したプロファイルを前記格納されている複数のプロファイルの中から選択する選択手段;
前記所望の画像を示す画像データと前記選択されたプロファイルを対応させて転送する転送手段とを有することを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記撮影条件は撮像手段が有する外部測定部によって、前記所望の画像を撮像した際に測定された測定情報であることを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記撮影条件は撮像手段によって前記所望の画像を撮像した際の調整情報であることを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記調整情報はホワイトバランスに関する情報であることを特徴とする請求項3記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記撮影条件は撮像手段によって前記所望の画像を撮像した際に撮影者がマニュアルで指定した撮影情報であることを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
【請求項6】
前記格納手段に格納されている複数のプロファイルは撮影環境に対応していることを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
【請求項7】
前記撮影環境は、天気であることを特徴とする請求項6記載の画像処理装置。
【請求項8】
前記転送手段は非同期転送手段と同期転送手段とを有することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
【請求項9】
前記転送手段はIEEE1394規格に適合した転送手段であることを特徴とする請求項8記載の画像処理装置。
【請求項10】
前記プロファイルは前記非同期転送手段を用いて転送させることを特徴とする請求項8記載の画像処理装置。
【請求項11】
夫々撮影条件に対応したプロファイルをインデックス情報に対応させて複数格納する格納手段を有する受信装置にディジタル色画像データを転送する画像処理方法であって、
撮像手段で撮像した所望の画像を示す該撮像手段に依存した色空間のディジタル色画像データを転送し、
前記撮像手段に依存した色空間を他の色空間に変換するための色空間変換特性を前記所望の画像を選択し、
前記撮像手段に依存した色空間のディジタル色画像データと前記選択された色空間変換特性を示すインデックス情報を転送することを特徴とする画像処理方法。
【請求項12】
所望の撮影条件に対応したプロファイルを複数格納し、
所望の画像を得た時の撮影条件を入力し、
前記撮影条件に適したプロファイルを前記格納されている複数のプロファイルの中から選択し、
前記選択されたプロファイルを用いて前記所望の画像に対して色マッチング処理することを特徴とする画像処理方法。
【請求項13】
動画像を入力し、色マッチング処理を行い、所望の画像出力手段に出力する画像処理方法であって、
前記動画像を入力し、
前記動画像の色見が前記画像出力手段で忠実に再現されるように、前記画像出力手段のプロファイルに基づき色マッチング処理を行い、
前記色マッチング処理された動画像を前記画像出力手段に出力することを特徴とする画像処理方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【公開番号】特開2005−318574(P2005−318574A)
【公開日】平成17年11月10日(2005.11.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−106289(P2005−106289)
【出願日】平成17年4月1日(2005.4.1)
【分割の表示】特願平8−345438の分割
【原出願日】平成8年12月25日(1996.12.25)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成17年11月10日(2005.11.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年4月1日(2005.4.1)
【分割の表示】特願平8−345438の分割
【原出願日】平成8年12月25日(1996.12.25)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
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