説明

画像処理装置及び複合機

【課題】議事録を配布するための作業の負担を軽減することが可能な画像処理装置を提供する。
【解決手段】原稿の画像を読み取る読取部と、電子メールの送受信を行うメール送受信部とを備える画像処理装置において、メール送受信部が受信した電子メールのなかに、会議の開催通知であることを示す所定の識別情報が含まれている場合に、当該電子メールのなかに含まれる宛先データを一括して記憶部に一時記憶させる宛先情報登録手段と、記憶部に一括して一時記憶された宛先データを電子メールの宛先情報として指定する選択入力手段とを備え、選択入力手段によって指定された一時記憶された宛先データに含まれる各受信者宛に、読取部にて読み取った原稿の画像データを電子メールで一括して送信するようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、読み取った画像データを所定の宛先へ送付する画像処理装置及び複合機に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、会議の議事録のコピーと配布作業の負担を軽減するための従来技術として、特許文献1には、会議出席対象者である各ユーザが、自己の端末からサーバにアクセスして、自己が出席する予定の会議に出席登録しておき、会議終了後に議事録を配布する際には、デジタル複合機にて議事録の画像データを読み取り、サーバから当該会議の出席登録者全員分のEメールアドレスを取得して電子メールで送信することにより、会議出席者のEメールアドレスを個別に指定しなくても済むようにする技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−180276号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前記の従来技術では、事前に出席登録が行われなかった代理出席者や追加出席者のEメールアドレスはサーバから取得されないため、個別にEメールアドレスを指定して送信する必要があり、作業の負担が大きく、議事録の配布漏れも発生するという問題点があった。また、会議予定とその出席者を管理するためのサーバが必要となり、サーバを導入したり運用したりする作業の負担が大きいという問題点があった。
【0005】
本発明は、前記の問題点を解消するためになされたものであり、議事録などを配布するための作業の負担を軽減することが可能な画像処理装置及び複合機を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記の課題を解決するために、本発明の画像処理装置及び複合機は、原稿の画像を読み取る読取部と、電子メールの送受信を行うメール送受信部とを備える画像処理装置及び複合機であって、前記メール送受信部が受信した電子メールのなかに、所定の識別情報が含まれている場合に、当該電子メールの他の受信者の宛先データを当該電子メール毎に一括して記憶部に一時記憶させる宛先情報登録手段と、前記記憶部に一括して一時記憶された前記他の受信者の宛先データを、電子メールの宛先情報として指定する選択入力手段とを備え、前記メール送受信部は、前記選択入力手段によって指定された前記宛先情報に該当する前記他の受信者宛に、前記読取部にて読み取った原稿の画像データを電子メールで送信することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、議事録などを配布するための作業の負担を軽減することが可能な画像処理装置及び複合機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の第一実施形態に係る複合機の設置例を示す接続構成図である。
【図2】本発明の第一実施形態に係る複合機の要部を示した機能ブロック図である。
【図3】開催通知メール送信画面の表示例である。
【図4】会議BOX登録テーブルの構造及びデータ例である。
【図5】複合機が備えるオペレーションパネルのレイアウト例である。
【図6】タッチパネルに表示されるメールメニュー画面の表示例である。
【図7】議事録配布メール受信画面の表示例である。
【図8】第一実施形態に係る宛先登録処理のフローチャートである。
【図9】第一実施形態に係る議事録送付処理のフローチャートである。
【図10】会議BOX登録テーブルの他の構造及びデータ例である。
【図11】議事録配布メール受信画面の他の表示例である。
【図12】本発明の第二実施形態に係る複合機の要部を示した機能ブロック図である。
【図13】アドレス帳登録テーブルの構造及びデータ例である。
【図14】議事録シートの右上に文字列の認識エリアを配置した例である。
【図15】第二実施形態に係る議事録送付処理のフローチャートである。
【図16】議事録送付処理の動作を説明するためのデータ例である。
【図17】第二実施形態に係る他の議事録送付処理のフローチャートである。
【図18】宛名属性登録処理のフローチャートである。
【図19】宛先区分に応じたメール本文の内容の例である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明を実施するための形態を、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
【0010】
<第一実施形態>
図1は、本発明の第一実施形態に係る画像処理装置を備える複合機の設置例を示す接続構成図である。図1に示すように、コピー機能、ファクシミリ機能、スキャナ機能及びプリンタ機能を有する複合機1は、電子メールクライアントソフトがインストールされた端末装置2−1,2−2,2−3と、通信ネットワーク3を介して通信可能に接続されている。通信ネットワーク3には、電子メールの配信を司る不図示のメールサーバが接続されており、複合機1と端末装置2−1,2−2,2−3の各利用者との間で、電子メールの送受信が可能となっている。
【0011】
図2は、本発明の第一実施形態に係る複合機1が備える画像処理装置の要部を示した機能ブロック図である。図2に示すように、複合機1は、CPU(Central Processing Unit)11、ROM(Read Only Memory)12、記憶部13、制御部14、読取部15、オペレーションパネル16、及び送受信部17を備えて構成される。
【0012】
ROM12には、複合機1の動作全体を制御する各種のプログラムが予め格納されており、CPU11は、ROM12からこれらのプログラムを不図示のメモリにロードして実行することにより、制御部14が備える各種機能を具現化する。
【0013】
記憶部13は、例えば、不揮発性の半導体メモリやハードディスク装置などにより構成され、読取部15が読み取った原稿の画像データを一時記憶する画像メモリ131と、画像データの送信に利用する宛先情報を一時記憶する宛先情報記憶部132とを備える。
【0014】
本発明のメール送受信部としての機能を有する制御部14は、文字列検知部141、宛先情報登録部142、送信機能制御部143の各機能を備える。
【0015】
文字列検知部141は、複合機1が受信した電子メールのなかに含まれる所定の識別情報として所定の文字列(例えば、件名のなかに含まれる、会議の開催通知であることを示す「[開催通知]」という文字列)を検知し、当該文字列を検知した場合は、その旨を宛先情報登録部142に通知する。電子メールの件名から検知する所定の文字列は必要に応じて加えてもよい。検知する所定の文字列は、件名ではなくメール本文に含まれるものとしてもよい。所定の識別情報は文字列以外のデータであってもよい。また、文字列検知部141は、受信したメールのなかの不要な情報を削除し、所定の文字列を検知できなかった場合は受信したメール自体を削除する。
【0016】
本発明の宛先情報登録手段としての宛先情報登録部142は、文字列検知部141から前記通知を受けて、当該電子メールの他の受信者の宛先データを宛先情報記憶部132に一時記憶させる。
【0017】
送信機能制御部143は、読取部15が読み取った議事録などの原稿の画像データを電子メールやファクシミリ機能を利用して外部に送信する。また、送信機能制御部143は、議事録などの画像データ配布メールの送信が完了したときに、一時記憶しておいた宛先データを宛先情報記憶部132から削除するとともに、画像メモリ131に一時保存した画像データを削除する。
【0018】
読取部15は、処理対象の原稿の画像を読み取り、その画像データを画像メモリ131に格納する。オペレーションパネル16は、利用者が複合機1の動作を設定するための操作手段である。送受信部17は、通信ネットワーク3を介して、例えば、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)仕様やSMTP(Simple Mail Transfer Protocol)仕様に則って、メールサーバなどの外部機器との間でデータの送受信を行う。
【0019】
以下では、会議の議事録を配布する場合を例にとって説明する。
会議の開催に先立って、会議の主催者またはその代理者は、出席を依頼する対象者全員を宛先に含む、開催通知メールを端末装置から送信するものとする。図3は、電子メールクライアントソフトによって端末装置の表示部に表示される開催通知メール送信画面20の表示例である。図3に示すように、宛先欄21には、出席を依頼する対象者の宛名「XX課長/ABC」、「YY/ABC」、「ZZ/DEF」に加えて、複合機1に割り当てられている宛名「AA部MFP/GHI」を入力しておく。また、件名欄24には、会議の開催通知であることを示す所定の文字列である「[開催通知]」を含む件名を記入する。なお、CC(Carbon Copy)欄22及びBCC(Blind Carbon Copy)欄23には、必要に応じて宛名を入力することができるが、BCC欄23に入力された宛名の情報はその宛名本人以外には通知されない(複合機1にも通知されない)ので、議事録の配布対象とはならない。また、開催通知メールには、必要に応じて会議資料などのファイルを添付してもよい。
【0020】
不図示のメールサーバは、開催通知メールの送信を受け付けると、そのメールを宛先欄21、CC欄22及びBCC欄23で指定された各宛先に配信する。そして、指定された宛名「AA部MFP/GHI」に該当する複合機1の送受信部17が、この開催通知メールを受信し、それを文字列検知部141に引き渡す。
【0021】
文字列検知部141は、受信したメールの件名欄に所定の文字列である「[開催通知]」が含まれているので、その旨を宛先情報登録部142に通知する。
【0022】
宛先情報登録部142は、受信したメールの宛先欄に記入されている自身の宛名以外の宛先データ、つまり、「XX課長/ABC」、「YY/ABC」、「ZZ/DEF」と対応するEメールアドレスとを、宛先情報記憶部132に格納する。
【0023】
図4は、宛先情報記憶部132に備えられ、複合機1が受信した開催通知メールの宛先データを一時記憶しておくための会議BOX登録テーブルの構造及びデータ例である。図4に示すように、会議BOX登録テーブル40には、会議BOX番号欄41、宛先情報欄42、Eメールアドレス欄43の各欄から成るレコードが、複数登録されている。
【0024】
会議BOX番号欄41には、登録可能なレコードの数に対応する一連番号である会議BOX番号が格納される。宛先情報欄42には、複合機1が受信した開催通知メールの宛先欄に記入されていた宛名(複合機1の宛名を除く)が、Eメールアドレス欄43には、宛先情報欄42の各宛名に対応するEメールアドレスが格納される。宛先情報欄42及びEメールアドレス欄43とからなる宛先データは、開催通知メールを受信してから対応する議事録の送信が完了するまでの期間にわたって一時記憶され、議事録の送信が完了した時点で削除される。
【0025】
なお、複合機1が開催通知メールを受信して新たに宛先データを登録するときには、宛先情報欄42及びEメールアドレス欄43が未登録となっているレコードのなかで、最も会議BOX番号の値が小さいレコードに対して登録が行われる。
【0026】
図4に示したデータ例は、複合機1が図3に示した開催通知メールを受信し、その宛先情報が会議BOX番号「1」のレコードに登録されたときの様子を示したものであり、宛先欄21に記入されていた複合機1の宛名(「AA部MFP/GHI」)を除く宛名(「XX課長/ABC」,「YY/ABC」,「ZZ/DEF」)と対応するEメールアドレス(「y-xx@abc.com」,・・・)とが、宛先情報欄42とEメールアドレス欄43とに格納されている。また、会議BOX番号「2」のレコードには、別の宛先データが登録され、会議BOX番号「3」のレコードは宛先データが未登録となっている。
【0027】
図5は、複合機1が備えるオペレーションパネルのレイアウト例である。図5に示すように、オペレーションパネル16は、複合機1で実行する主たる機能を選択入力するためのファンクションキー161、本発明の選択入力手段として機能し、装置の状態やエラーの内容を表示したり、処理の詳細を指示したりするためのタッチパネル162、印刷部数や電話番号などを入力するためのテンキー163、動作の開始やキャンセルを指示するためのスタートキー164及びキャンセルキー165などを備える。なお、図5のタッチパネル162には、ファンクションキー161のなかから「スキャナ」キーが選択されたときに表示される、スキャナメニュー選択画面が表示されている。
【0028】
図6は、スキャンした原稿の画像データを電子メールにて送信する操作(「ScanToEmail」操作)を行うときにタッチパネル162に表示されるメールメニュー画面の表示例を示したものである。
【0029】
図6(a)は、ファンクションキー161のなかから「スキャナ」キーが選択され、タッチパネル162にスキャナメニュー選択画面が表示されている状態(図5参照)で、そのなかの「メール」ボタンを選択したときに表示されるメールメニュー画面(その1)M1である。
【0030】
ここで、さらに「宛先指定」ボタンを選択すると、画面は宛先指定方法を選択するための図6(b)のメールメニュー画面(その2)M2に遷移する。ここで、さらに「会議BOX」ボタンを選択すると、画面は宛先会議BOXを選択するための図6(c)のメールメニュー画面(その3)M3に遷移する。なお、この画面では、宛先情報は、「/」以下の文字列を省略した省略形で表示されている。
【0031】
ここで、画面に表示される会議BOXの一覧から、議事録を送信したい宛先情報が登録されているもの(例えば、1行目の会議BOX「01」)を選択すると、画面は図6(d)のメールメニュー画面(その4)M4に遷移してメールを送信可能な状態になる。最後に、「送信」ボタンを選択するかスタートキー164を押下することにより、議事録のスキャンとメール送信の開始を指示する。
【0032】
なお、図6(d)の画面にて「宛先確認」ボタンを選択すると、不図示のウィンドウに非省略形で宛先情報が表示されるので、宛名の全体を確認することができる。また、図6(c)と図6(d)とのメールメニュー画面(その3)M3、(その4)M4によって、複合機1に登録されている会議BOXの宛先情報を適宜確認することができる。
【0033】
以上にて説明した操作によって議事録のスキャンとメール送信の開始が指示されると、複合機1は、読取部15によって原稿の読取りを開始し、議事録の画像データのファイルを生成する。また、送信機能制御部143は、選択された宛先会議BOXに登録されている宛先情報(例えば、図4及び図6(c)の会議BOX番号「1」が選択された場合であれば、「XX課長/ABC」、「YY/ABC」、「ZZ/DEF」の3つ)を宛先とし、議事録の画像データファイルを添付ファイルとする定型様式の議事録配布メールを生成して、送受信部17及び通信ネットワーク3を介して不図示のメールサーバに送信する。
【0034】
図7は、図3の開催通知メールに対応して複合機1から送信された議事録配布メールを、宛先の受信者が電子メールクライアントソフトによって受信して開いたときに端末装置に表示される、議事録配布メール受信画面の表示例である。図7に示すように、議事録配布メール受信画面30では、送信者欄31にメールの送信者である複合機1の宛名が、日時欄32にメールの送信日時が、宛先欄33にメールの宛先情報が、件名欄34にメールの件名が、添付欄35に議事録の画像データが格納されている添付ファイルの名称がそれぞれ表示され、メール本文欄36には、所定のメッセージが表示される。
【0035】
このように、宛先欄33には、複合機1の宛名以外は開催通知メール送信画面20(図3)の宛先欄21と同一の宛先情報が記入されており、議事録配布メールが当該開催通知メールの宛先に指定された当初の各出席依頼者宛に送信されたことがわかる。
【0036】
ここで、図7に示すように、添付欄35に表示されている添付ファイルの名称部分をマウスでクリックすることなどにより、端末装置の画面には議事録の画像データを表示する不図示のウィンドウが表示され、議事録の内容を確認することができる。
【0037】
図8は、第一実施形態に係る宛先登録処理のフローチャートである。以下、図8のフローチャートに沿って宛先登録処理の流れを説明する。
【0038】
F101:まず始めに、会議主催者(またはその代理者)が、端末装置上で電子メールクライアントソフトを起動し、宛先として出席依頼者と複合機1とを指定し、件名に「[開催通知]」の文字列を入れて、開催通知メールを送信する(図3参照)。
【0039】
F102:宛先として指定された複合機1は、通信ネットワーク3及び送受信部17を介して、この開催通知メールを受信する。
【0040】
F103:文字列検知部141は、受信した電子メールの件名に「[開催通知]」の文字列が含まれているかどうかをチェックする。
【0041】
F104:文字列検知部141が「[開催通知]」の文字列を検知した場合は(F104でYes)、宛先情報登録部142へ検知した旨を通知したのちF105へ移行する。検知できなかった場合は(F104でNo)、F106へ移行する。
【0042】
F105:宛先情報登録部142は、文字列検知部141から文字列を検知した旨の通知を受けると、電子メールの宛先データ、つまり、宛名及びEメールアドレス(自身の複合機1の宛名とEメールアドレスは除く)を空いている会議BOXにー時登録(図4参照)して、処理を終了する。この空いている会議BOXとは、会議BOX登録テーブル40の宛先情報が未登録となっているレコードのなかで最も小さい会議BOX番号のレコードを指す。
【0043】
F106:文字列検知部141は、受信した電子メールを削除して、処理を終了する。
【0044】
図9は、第一実施形態に係る議事録送付処理のフローチャートである。以下、図9のフローチャートに沿って議事録送付処理の流れを説明する。
【0045】
F107:議事録の送信者(以下、単に「送信者」ともいう。)は、議事録の原稿を読取部15にセットしたのち、スキャナメニューからメールを選択し、宛先の会議BOXを選択する(図5及び図6(a)〜(c)参照)。
【0046】
F108:送信者が送信操作を行う(図6(d)の「送信」ボタンを選択する、または図5のオペレーションパネル16にあるスタートキー164を押下する)ことにより、複合機1は、読取部15による原稿の読取りを開始し、議事録の画像データを画像メモリ131に一時保存する。
【0047】
F109:送信機能制御部143は、F107にて選択された会議BOXに登録されている宛先データを取得して、それと同一の内容をメールの宛先情報に設定し、画像メモリ131に一時保存した画像データを添付ファイルとする定型の議事録配布メールを送信する。
【0048】
F110:送信機能制御部143は、会議BOX登録テーブル40(図4)の該当する宛先データが一時登録されていたレコードから、宛先情報とEメールアドレスとを削除する。同時に、画像メモリ131に一時保存した議事録の画像データを削除したのち、処理を終了する。
【0049】
なお、以上では、会議BOX登録テーブル40には元の開催通知メールのなかから、宛先データだけを抽出して登録するものとしたが、その他の情報をも追加して登録することによって、議事録配布メールにて通知する内容を、より利便性の高いものにすることができる。
【0050】
図10は、そのような会議BOX登録テーブルの他の構造及びデータ例である。図10に示すように、会議BOX登録テーブル40aには、図4の宛先情報欄42の代わりに、開催通知メール情報欄42aが備えられ、元の開催通知メールの送信者、宛先、CC:、及び件名が登録される。
【0051】
図11は、図10に示した会議BOX登録テーブル40aの情報を用いて生成される、議事録配布メール受信画面の他の表示例である。図11に示すように、議事録配布メール受信画面30aの送信者欄31aとメール本文欄36aとには、会議の主催者である「VV/DEF」を代行してAA部の複合機(MFP)からメールが送信されたことが表示され、件名欄34aには、元の開催通知メールの件名から抽出された会議名が表示されている。
【0052】
また、以上では、議事録配布メールを単独で送信するものとしたが、元の開催通知メールへのリンク情報を会議BOX登録テーブルに追加して登録しておき、元の開催通知メールとともに議事録を送信するようにしてもよい。さらに、会議BOX番号に代わって開催通知メールの件名に記載される会議名を登録するようにし、登録した会議名を用いて宛先会議BOXを選択できるようにしてもよい。
【0053】
以上のように、第一実施形態の画像処理装置によれば、開催通知メールで指定された宛先情報を用いて議事録を配信するので、議事録を配布するための作業の負担を軽減することができ、かつ当初の出席依頼者宛に確実に議事録を配布することができる。また、議事録の配布に限らず、事前に電子メールにて配布を予告しておいた各宛先に、パンフレットなどの資料を配布することなども可能である。
【0054】
<第二実施形態>
続いて、議事録などの所定エリアに記載される会議の出席者などの配布先を特定する文字列を文字認識して画像データの配信を行う、本発明の第二実施形態について説明する。なお、前記の第一実施形態と共通する部分については、同一の符号を付し重複する説明は省略する。
【0055】
図12は、本発明の第二実施形態に係る複合機1aが備える画像処理装置の要部を示した機能ブロック図である。図12に示すように、第一実施形態に係る複合機1と同様な機能を有する複合機1aは、CPU11、ROM12a、記憶部13a、制御部14a、読取部15、オペレーションパネル16、及び送受信部17を備えて構成される。
【0056】
ROM12aには、複合機1aの動作全体を制御する各種のプログラムが予め格納されており、CPU11は、ROM12aからこれらのプログラムを不図示のメモリにロードして実行することにより、制御部14aが備える各種機能を具現化する。
【0057】
記憶部13aは、例えば、SRAMやハードディスク装置などにより構成され、読取部15が読み取った原稿の画像データを一時記憶する画像メモリ131と、画像データの送信に利用する宛先情報を記憶する宛先情報記憶部132aとを備える。
【0058】
宛先情報記憶部132aには、前記の会議BOX登録テーブル40(図4参照)に加えて、個人毎の宛先データが予め登録されているアドレス帳登録テーブル(以下、「アドレス帳」ともいう。)50が備えられる。図13は、アドレス帳登録テーブル50の構造及びデータ例である。図13に示すように、アドレス帳登録テーブル50には、アドレス番号欄51、宛名欄52、Eメールアドレス欄53、及び宛名属性欄54からなるレコードが、宛先データの数だけ登録される。
【0059】
アドレス番号欄51には、登録されているレコードの数に対応する一連番号であるアドレス番号が格納される。また、宛名欄52には、個人毎に割り当てられた宛先の識別情報である宛名が、例えば「個人名/組織識別情報」の形式で格納される。Eメールアドレス欄53には、宛名欄52の宛名に対応するEメールアドレスが格納される。宛名属性欄54には、宛名を構成する「個人名」と組み合わせることによってその個人を識別するために用いられる属性情報である宛名属性が格納される。例えば、アドレス番号が「3」のレコードには、宛名として「YY/ABC」が、Eメールアドレスとして「w-yy@abc.com」が、宛名属性として「(W)」と「K1課」とが格納されている。これは、このレコードに対応する個人は、通称「K1課」と呼ばれる組織に属しており、苗字が「YY」で名前の先頭文字が「W」であるので、「YY(W)」、「K1課YY」、「YYK1課」などの文字列によって識別可能であることを示している。
【0060】
本発明のメール送受信部としての機能を有する制御部14aは、前記の文字列検知部141、宛先情報登録部142、及び送信機能制御部143(図2参照)に加えて、新規宛先登録部144、文字列認識部145、検索部146、宛名属性抽出部147、属性情報登録部148、及び宛先指定部149の各機能を備える。
【0061】
文字列認識部145は、OCR(Optical Character Reader)機能を有し、画像メモリ131に一時保存した議事録の画像データから、会議の出席者を特定する文字列をパターン認識によって抽出する。図14は、議事録が記載される議事録シート60の右上に、出席者を特定する文字列の認識エリア61を配置した例である。図14の例からは、「XX課長」、「K1課YY」、「CC(T)」、「ZZ」の4つの文字列が抽出される。
【0062】
検索部146は、アドレス帳50を検索することによって、文字列認識部145によって抽出されたそれぞれの文字列に対応する宛名を、会議BOX登録テーブル40に一時登録されている宛先情報及びアドレス帳50から検索し、検索した宛名を議事録配布メールの宛先として追加するよう、宛先指定部149に依頼する。このとき、会議BOX登録テーブル40に一時登録されていて、アドレス帳50に登録されていない宛名については、対応するレコードを生成してアドレス帳50に追加登録する。また、宛名を会議BOX登録テーブル40やアドレス帳50から検索できなかった場合は、新規宛先登録部144に宛名の新規登録を依頼する。このとき、宛名の検索は、抽出した文字列の中に、会議BOX登録テーブル40またはアドレス帳50に登録されている宛名のうちの「個人名」に相当する文字列が含まれるか否かを判定することによって行う。
【0063】
したがって、例えば、図14の例から抽出される4つの文字列「XX課長」、「K1課YY」、「CC(T)」、「ZZ」に対して、図4の会議BOX番号「1」が選択され、アドレス帳50に図13のようなデータが登録されている場合であれば、文字列「XX課長」から宛名「XX課長/ABC」が検索され、文字列「K1課YY」から宛名「YY/ABC」が検索され、文字列「CC(T)」から宛名「CC/DEF」が検索され、文字列「ZZ」から宛名「ZZ/DEF」が検索されて、それらの宛名が議事録配布メールの宛先として追加される。
【0064】
新規宛先登録部144は、検索部146からの依頼を受けて、タッチパネル162を用いて送信者に対して抽出された文字列に対応する宛名及びEメールアドレスの入力を要請し、新規に入力される宛名及びEメールアドレスを議事録配布メールの宛先として追加するよう、宛先指定部149に依頼するとともに、アドレス帳50にも追加登録する。
【0065】
宛名属性抽出部147は、検索部146で宛名がアドレス帳50から見つけられた場合、検索された宛名の文字列以外に文字列があるかどうかチェックし、その文字列を宛名属性として抽出する。例えば、検索部146が文字列「K1課YY(W)」に対応する宛名を検索して、アドレス帳50から”YY”の宛名が見つかった場合は、「K1課」と「(W)」との2つの文字列が宛名属性として抽出される。
【0066】
属性情報登録部148は、宛名属性抽出部147で抽出された文字列を、検索部146で検索された宛名の宛名属性としてアドレス帳50に登録する。
【0067】
宛先指定部149は、検索部146及び新規宛先登録部144から宛先の追加依頼を受け、その宛先を議事録配布メールの宛先情報に追加する。
【0068】
以下、宛先登録処理については、前記の第一実施形態と同様であるので説明を省略し、
第二実施形態に係る議事録送付処理の流れをフローチャートに沿って説明する。図15は、第二実施形態に係る議事録送付処理のフローチャートである。また、図16は、議事録送付処理の動作を説明するためのデータ例である。
【0069】
F201:議事録の送信者は、議事録の原稿を読取部15にセットしたのち、スキャナメニューからメールを選択し、宛先の会議BOXを選択する(図5及び図6(a)〜(c)参照)。ここでは、図16(a)に示すように、宛先として選択された会議BOX「1」には、宛先データとして「XX課長」、「YY」、「ZZ」の3つの宛名と対応するEメールアドレスが一時登録されているものとする。なお、図16(a)では、宛先情報は組織識別情報を省略した省略表記となっている。
【0070】
F202:送信者が送信操作を行う(図6(d)の「送信」ボタンを選択する、または図5のオペレーションパネル16にあるスタートキー164を押下する)ことにより、複合機1aは、読取部15による原稿の読取りを開始し、議事録の画像データを画像メモリ131に一時保存する。
【0071】
F203:文字列認識部145は、画像メモリ131に記憶されている画像データのなかの認識エリア61に相当する部分から、文字列をパターン認識して抽出する。ここでは、図16(b)に示すように、図14に例示した議事録シート60から、「XX課長」、「K1課YY」、「CC(T)」、「ZZ」の4つの文字列が抽出されたものとする。
【0072】
F204:検索部146は、選択された会議BOXの宛先1つ1つに対して、F205、F206を行い、すべての宛先について処理が終了したらF207へ移行する。
【0073】
F205:検索部146は、その宛先が抽出した文字列のいずれかに対応するかどうかを判定し、対応する場合は(F205でYes)F206に移行し、対応しない場合は(F205でNo)次の宛先について処理を行う。具体的には、その宛先のなかの個人名に相当する部分の文字列が、抽出した文字列に含まれていれば「対応する」と判定し、そうでなければ「対応しない」と判定する。例えば、図16(a)に示した宛先情報に格納されている3つの宛名「XX課長」、「YY」、「ZZ」は、いずれも図16(b)の抽出した文字列に「対応する」ものと判定される。
【0074】
F206:検索部146は、宛先指定部149にその宛先の追加を依頼し、宛先指定部149がその宛先を議事録配布メールの宛先情報に追加する。このとき、その宛先がアドレス帳50に登録されていない場合には、併せてアドレス帳50に追加登録する。さらに、対応する文字列については、F207〜F212で行う(検索2)の対象から外すようにする。これにより、図16(b)の例では、枠で囲まれた3つの文字列「XX課長」、「K1課YY」、「ZZ」の3つが(検索2)の対象から外され、(検索1)終了後の文字列としては、図16(d)に示すように「CC(T)」だけが残ることになる。
【0075】
F207:検索部146は、(検索1)終了後の文字列lつ1つに対して、F208〜F212を行い、すべての文字列について処理が終了したらF213へ移行する。
【0076】
F208:検索部146は、その文字列がアドレス帳50に登録されている宛名のいずれかに対応するかどうかを判定し、対応する場合は(F208でYes)F211に移行し、対応しない場合は(F208でNo)F209に移行する。これにより、例えば、図16(d)の例のように、(検索2)の対象から外されなかった文字列「CC(T)」について、アドレス帳50に登録されている宛名との対応が判定され、このときのアドレス帳50の登録内容は図16(c)のようになっていたものとすると、アドレス番号「4」の宛名に対応するものと判定される。なお、文字列「CC(T)」に含まれる「(T)」の部分は、宛名属性として分離され、文字列「CC」と宛名のなかの個人名との一致が判定される。また、アドレス帳50のなかに、その文字列に対応する宛名が2つ以上登録されている場合は、その文字列に含まれる宛名属性とアドレス帳50に格納されている宛名属性とを比較して、いずれか1つの宛名が選択される。
【0077】
F209:検索部146は、新規宛先登録部144に宛先登録を依頼し、新規宛先登録部144は、タッチパネル162(図5参照)を使用して送信者に対して新規宛先登録を要請し、対応する宛名及びEメールアドレスを指定させる。
【0078】
F210:新規宛先登録部144は、送信者によって指定された宛名及びEメールアドレスからなる宛先を追加するよう宛先指定部149に依頼し、宛先指定部149がその宛先を議事録配布メールの宛先情報に追加する。また、新規宛先登録部144は、その宛先をアドレス帳50にも追加登録する。
【0079】
F211:検索部146は、その宛名に対応する宛先を追加するよう宛先指定部149に依頼し、宛先指定部149がその宛先を議事録配布メールの宛先情報に追加する。例えば、図16(d)の文字列「CC(T)」に対応してアドレス帳50から検索された、図16(d)のアドレス番号「4」のレコードに格納された宛名「CC/DEF」とEメールアドレス「t-cc@def.com」とが、議事録配布メールの宛先情報に追加される。このとき、送信者に宛先を確認させてから宛先を追加させるようにしてもよい。
【0080】
F212:宛名属性付加処理を行う。詳細は図18を参照して後記する。
【0081】
F213:送信機能制御部143は、宛先指定部149によって設定された宛先情報にしたがって、画像メモリ131に一時保存した画像データを添付ファイルとする定型の議事録配布メールを送信する。
【0082】
F214:送信機能制御部143は、会議BOX登録テーブル40(図4)の該当する宛先データが一時登録されていたレコードから、宛先情報とEメールアドレスとを削除する。同時に、画像メモリ131に一時保存した議事録の画像データを削除したのち、処理を終了する。
【0083】
図17は、第二実施形態に係る他の議事録送付処理のフローチャートである。図15に示した議事録送付処理は、会議BOX登録テーブル40に一時登録された宛先データを利用するものであったが、図17に示した議事録送付処理では、会議BOX登録テーブル40を利用せずに、議事録に記載され、文字認識された出席者の宛名をアドレス帳50から検索することによって、議事録配布メールを送信する。以下、図17のフローチャートに沿って、この議事録送付処理の詳細を説明する。
【0084】
F301:議事録の送信者は、議事録の原稿を読取部15にセットしたのち、スキャナメニュー(図5参照)から「メール」ボタンを選択し、スタートキー164を押下する。それにより、複合機1aは、読取部15によって議事録の原稿を読み取り、その画像データを画像メモリ131に一時保存する。
【0085】
F302:文字列認識部145は、画像メモリ131に記憶されている画像データのなかの認識エリア61に相当する部分から、文字列をパターン認識して抽出する。ここでは、図16(b)に示すように、図14に例示した議事録シート60から、「XX課長」、「K1課YY」、「CC(T)」、「ZZ」の4つの文字列が抽出されたものとする。
【0086】
F303:検索部146は、文字列認識部145によって認識された文字列の1つ1つに対してF304〜F308を行う。このF304〜F308の処理は、前記した図15のフローチャートのF208〜F212の処理と同一の内容であるので、ここでの説明は省略するが、これらの処理によって、議事録配布メールの宛先情報には、図13に示したアドレス帳50から検索されたアドレス番号「2」〜「5」のレコードに格納された4つの宛先が設定されることになる。
【0087】
F309:送信機能制御部143は、宛先指定部149によって設定された宛先情報にしたがって、画像メモリ131に一時保存した画像データを添付ファイルとする定型の議事録配布メールを送信する。
【0088】
図18は、図15のF212及び図17のF308にて実行される宛名属性付加処理のフローチャートである。以下、図18のフローチャートに沿って宛名属性付加処理の詳細を説明する。
【0089】
F401:宛名属性抽出部147は、文字列認識部145によって抽出された処理対象の文字列について、検索部146によって検索された宛名の文字列以外に文字列があるかどうかをチェックする。文字列がある場合は(F401でYes)、F402へ移行し、文字列がない場合は(F401でNo)、処理を終了する。例えば、文字列認識部145が抽出した文字列が「K1課YY(W)」であり、検索部146によってアドレス帳50から検索された宛名が「YY」であった場合は、「K1課」と「(W)」の2つが宛名の文字列以外の文字列となる。また、文字列認識部145が抽出した文字列が「K3課ZZ」であり、検索部146によってアドレス帳50から検索された宛名が「ZZ」であった場合は、「K3課」が宛名の文字列以外の文字列となる。
【0090】
F402:宛名属性抽出部147は、宛名の文字列以外の文字列を宛名属性として抽出する。
【0091】
F403:属性情報登録部148は、宛名属性抽出部147によって抽出された宛名の文字列以外の文字列を、アドレス帳50(図13)の当該宛名に該当するレコードの宛名属性欄54に登録する。例えば、「K1課YY(W)」から抽出された「K1課」と「(W)」の2つの文字列は、図13のアドレス番号「3」のレコードのように、宛名属性欄54に登録される。
【0092】
以上のように、第二実施形態の画像処理装置によれば、議事録に記載されたすべての出席者を宛先として議事録配布メールを送信するので、代理や追加で会議に出席した人を含む出席者全員に対して確実に議事録を配布することができる。また、議事録に記載された出席者を特定するための宛名属性が、順次蓄積されていくので、使用する毎に宛名を個別に入力する作業の負担を軽減することができる。
【0093】
また、第二実施形態の画像処理装置によれば、会議BOXから取得した当初の出席依頼者を、議事録から取得した出席者の情報と対応付けることによって、出席者と欠席者とに区分けすることができ、さらに追加出席者の宛先も取得することができる。
【0094】
そこで、例えば、当初予定の出席者(当初の出席依頼者であった出席者)と追加出席者(当初の出席依頼者ではない出席者)と欠席者(当初の出席依頼者であった非出席者)といった宛先区分に応じて、議事録配布メールのメール本文の内容を変更したりすることも可能となる。図19は、そのような宛先区分に応じたメール本文の内容の例である。また、議事録の配布に限らず、事前に電子メールにて配布を予告しておいた各宛先のなかから選択された、実際の配布先が所定エリアに記載された資料を配布することなども同様にして行うことができる。
【0095】
以上、第一実施形態及び第二実施形態では、ScanToEMail(Network)機能を有する複合機を例に説明したが、本発明はファクシミリにも同様に適用可能である。その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各種変更が可能である。
【符号の説明】
【0096】
1,1a 複合機(画像処理装置)
2−1,2−2,2−3 端末装置
3 通信ネットワーク
11 CPU
12,12a ROM
13,13a 記憶部
131 画像メモリ
132,132a 宛先情報記憶部
14,14a 制御部(メール送受信部)
141 文字列検知部
142 宛先情報登録部(宛先情報登録手段)
143 送信機能制御部
144 新規宛先登録部
145 文字列認識部
146 検索部
147 宛名属性抽出部
148 属性情報登録部
149 宛先指定部
15 読取部
16 オペレーションパネル
161 ファンクションキー
162 タッチパネル(選択入力手段)
164 スタートキー
17 送受信部
20 開催通知メール送信画面
30,30a 議事録配布メール受信画面
40,40a 会議BOX登録テーブル
50 アドレス帳登録テーブル(アドレス帳)
60 議事録シート
61 認識エリア

【特許請求の範囲】
【請求項1】
原稿の画像を読み取る読取部と、電子メールの送受信を行うメール送受信部とを備える画像処理装置であって、
前記メール送受信部が受信した電子メールのなかに所定の識別情報が含まれている場合に、当該電子メールの他の受信者の宛先データを当該電子メール毎に一括して記憶部に一時記憶させる宛先情報登録手段と、
前記記憶部に一括して一時記憶された前記他の受信者の宛先データを、電子メールの宛先情報として指定する選択入力手段とを備え、
前記メール送受信部は、前記選択入力手段によって指定された前記宛先情報に該当する前記他の受信者宛に、前記読取部にて読み取った原稿の画像データを電子メールで送信する
ことを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記所定の識別情報は、前記電子メールの件名のなかに含まれる所定の文字列である
ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
原稿の画像を読み取る読取部と、電子メールの送受信を行うメール送受信部とを備える画像処理装置であって、
前記メール送受信部が受信した電子メールのなかに所定の識別情報が含まれている場合に、当該電子メールの他の受信者の宛先データを当該電子メール毎に一括して記憶部に一時記憶させる宛先情報登録手段と、
前記記憶部に一括して一時記憶された前記他の受信者の宛先データを、電子メールの宛先情報として指定する選択入力手段と、
前記原稿の所定領域に記載された配布先を特定する文字列を、前記読取部にて読み取った原稿の画像データから文字認識して抽出する文字列認識部と、
前記文字列認識部が抽出した前記文字列と、前記選択入力手段によって指定された前記宛先情報に含まれる当初の宛先データとを照合することによって、前記宛先情報から前記配布先の宛先データを取得するとともに、追加配布先を特定する文字列を抽出し、前記追加配布先を特定する文字列に該当する宛先データを登録済みのアドレス帳から検索して取得する検索部と
を備え、
前記メール送受信部は、前記検索部が取得した前記宛先データに該当する受信者宛に、前記読取部にて読み取った原稿の画像データを電子メールで送信する
ことを特徴とする画像処理装置。
【請求項4】
前記所定の識別情報は、前記電子メールの件名のなかに含まれる所定の文字列である
ことを特徴とする請求項3に記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記検索部は、
前記文字列認識部が抽出した前記文字列と、前記選択入力手段によって指定された前記宛先情報に含まれる当初の宛先データとを照合するときに、
前記文字列に含まれる宛名の識別名以外の部分を宛名属性として抽出して、前記アドレス帳に追加して格納する
ことを特徴とする請求項3または請求項4に記載の画像処理装置。
【請求項6】
前記所定の識別情報は、会議の開催通知であることを示すものであり、
前記検索部は、
前記選択入力手段によって指定された前記宛先情報に含まれる当初の宛先データと、前記文字列認識部が抽出した前記文字列とを照合することによって、前記当初の宛先データに対応する出席依頼者の会議への出欠を判定し、
前記メール送受信部は、
前記電子メールの各送信先が、出席した出席依頼者であるか、欠席した出席依頼者であるか、追加出席者であるかによって、前記原稿の画像データを送信する電子メールの本文をそれぞれ異なるものとする
ことを特徴とする請求項3から請求項5のいずれか一項に記載の画像処理装置。
【請求項7】
請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の画像処理装置を備える複合機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2011−124666(P2011−124666A)
【公開日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−279017(P2009−279017)
【出願日】平成21年12月9日(2009.12.9)
【出願人】(591044164)株式会社沖データ (2,444)
【Fターム(参考)】