画像処理装置
【課題】スタンプ画像データからコピーガード画像データを合成する際に、処理速度の低下を防止することを目的とする。
【解決手段】文字部分を含む所定のスタンプ画像データの登録を受け付け、この登録を受け付けたスタンプ画像データ、および所定の前景用パターンから、前景画像データを合成する。次に、スタンプ画像データの文字部分の領域と、この文字部分以外の領域との明暗を反転し、反転スタンプ画像データを取得し、この反転スタンプ画像データ、および所定のコピーガードパターンから、後景画像データを合成する。続いて、前景画像データと、後景画像データとから、コピーガード画像データを合成する。
【解決手段】文字部分を含む所定のスタンプ画像データの登録を受け付け、この登録を受け付けたスタンプ画像データ、および所定の前景用パターンから、前景画像データを合成する。次に、スタンプ画像データの文字部分の領域と、この文字部分以外の領域との明暗を反転し、反転スタンプ画像データを取得し、この反転スタンプ画像データ、および所定のコピーガードパターンから、後景画像データを合成する。続いて、前景画像データと、後景画像データとから、コピーガード画像データを合成する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置に関し、特に、ディジタル複写機、ファクシミリ、プリンタ、スキャナ、または、それらの機能を統合したディジタル複合機等として適用される画像処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から印刷物上に文字や画像などの背景となる地紋を印刷するため、地紋の画像データを合成する技術が開発されている。
そして、この地紋をコピーすると、不正使用されたことを示す旨の文字を浮き立たせ、不正に複写された文書であることを明確にしたり、また、特定の地紋についてはコピーを禁止するコピーガード画像としても用いることができる。
【0003】
例えば、下記特許文献1では、所望のテンプレート画像を選択し、選択したテンプレート画像の予め定められた位置に対象画像を合成する技術が開示されている。
下記特許文献2では、インターフェースが未公開のCPU(Central Processing Unit)を画像形成装置のコントローラに利用する場合に、このCPUのチップセットとエンジン部とのデータの授受を適切に行いつつ、画像データの回転処理を高速で行う技術が開示されている。
下記特許文献3では、メモリに対するアクセスのレイテンシー(要求発行から要求に対する応答までの期間)を確保するため、予め設定された優先順位でバス調停を行い、バスの使用権を獲得した要求元を最下位に移動させる技術が開示されている。
【特許文献1】特開平9−269999号公報
【特許文献2】特開2003−309680公報
【特許文献3】特開2005−4348公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の技術では、スタンプ画像(文字があたかもスタンプで押されたように表示されるもの)からコピーガードデータを合成する際に、プリンタドライバ等のソフトウェア上で実現した場合、CPUに対して大きな負荷がかかるため、その処理速度が低下する(遅くなる)という問題があった。
また、スタンプ画像やコピーガード画像などの画像データから合成処理を行う際に、メモリとDMAC(Direct Memory Access Controller)との間で画像データを送受信する構成となっており、例えば、図16に示すように、同期モードによる転送要求と非同期モードによる転送要求とが混在してしまい、画像データの同期モードによる転送の際に、一部データが欠落するといった問題があった。
【0005】
そこで、本発明は、コピーガードデータを合成する際に、処理速度の低下を防止すること第1の目的とする。
また、同期モードによる画像データを転送する際に、異常画像の発生や画像データの欠落などを防止することを第2の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1記載の発明では、不正なコピーを防止するためのコピーガード画像を合成する画像処理装置において、文字部分を含む所定のスタンプ画像の登録を受け付けるスタンプ画像登録受付手段と、前記スタンプ画像登録受付手段で登録を受け付けたスタンプ画像、および所定の前景パターンから、前景画像を合成する第1の合成手段と、前記スタンプ画像登録受付手段で登録を受け付けたスタンプ画像の文字部分の領域と、この文字部分以外の領域との明暗を反転し、反転スタンプ画像を取得する反転スタンプ画像取得手段と、前記反転スタンプ画像取得手段で取得した反転スタンプ画像、および所定のコピーガードパターンから、後景画像を合成する第2の合成手段と、前記第1の合成手段で合成した前景画像、および前記第2の合成手段で合成した後景画像から、前記コピーガード画像を合成する第3の合成手段と、を備えたことにより、前記第1の目的を達成する。
請求項2記載の発明では、請求項1記載の発明において、前記所定の前景パターン、または前記所定のコピーガードパターンは、予め所定の記憶手段に記憶されていることにより、前記第1の目的を達成する。
請求項3記載の発明では、請求項2記載の発明において、前記所定の記憶手段は、レジスタであることにより、前記第1の目的を達成する。
請求項4記載の発明では、画像データを格納する格納手段と、この格納手段に格納された画像データを同期モード、または非同期モードによって転送可能な画像処理装置において、前記画像データの転送先から、同期モードの転送要求、または非同期モードの転送要求を受け付ける転送要求受付手段と、前記転送要求受付手段で同期モードの転送要求を受け付けた場合、所定のライン分の画像データを同期モードで転送する同期モード転送手段と、前記同期転送手段で画像データを同期モードで転送する間に、前記転送要求受付手段で受け付ける非同期モードの転送要求を制限する非同期モード転送要求制限手段と、を備えたことにより、前記第2の目的を達成する。
請求項5記載の発明では、請求項4記載の発明において、前記転送先は、複数のDMACであることにより、前記第2の目的を達成する。
請求項6記載の発明では、請求項4、または請求項5記載の発明において、前記非同期モード転送要求制限手段は、非同期モードの転送要求を一定時間待機させることによって、非同期モードの転送要求を制限することにより、前記第2の目的を達成する。
【発明の効果】
【0007】
請求項1記載の発明では、コピーガード画像を合成する際の処理を、ハードウェア(ASICなど)により実現するので、よりセキュアな設計、および検証期間の短縮を図ることができる。
請求項2記載の発明によれば、所定のパターンデータを記憶手段(例えば、内部RAMやレジスタなど)に記憶させることにより、外部メモリやインターフェースを必要としないので、設計の容易化が可能となり、より短期間での設計が実現できる。
請求項3記載の発明によれば、所定のパターンデータをレジスタに記憶させるので、外部メモリやそのインターフェースを必要せず、省メモリ化、および設計の容易化が可能となり、より低価格な画像処理装置を実現できる。
請求項4記載の発明では、同期モードの画像データの送受信中に非同期モードの転送要求を制限するので、同期モードによる画像データの欠落や異常画像の発生などを防止することができる。
請求項5記載の発明によれば、DMACの非同期モードによる要求発行数を制御するので、各DMACのバス占有率を制御でき、効率の良いデータの送受信となり、より高性能な製品の提供ができる。
請求項6記載の発明によれば、同期モードによる画像データを非同期モードに変換してから転送するので、外部メモリとのデータの送受信をより効率的に行うことができ、より高性能な製品の提供ができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下に図1から図15を用いて、本発明の実施形態を詳細に説明する。
図1は、第1の実施形態における画像処理装置1の構成を示したブロック図である。
画像処理装置1は、スキャナ5、エンジンASIC(Application Specific Integrated Circuit)6、HDD(Hard Disk Drive)7、コントローラASIC8、CPU9、North Bridge(NB)10、DDR(Double Data Rate)/DDR2メモリ11、RAPI64 12、South Bridge(SB)13、Option14、I/O(Input/Output)コントローラASIC15、およびプロッタ16から構成されており、CPU9によって、各構成要素が制御されている。
【0009】
スキャナ5は、印刷された記録媒体(紙や原稿など)から光学的に画像データを読み取る。この読み取られた画像データは、RGB3色のデータとしてエンジンASIC6に転送される。
エンジンASIC6は、スキャナ5から転送された画像データをPCI(Peripheral Component Interconnect)−Express規格(ビデオインターフェースの規格)に対応した画像データに変換する。そして、エンジンASIC6は、この変換された画像データをPCI−Expressバスを介して、コントローラASIC8に転送する。
HDD7は、外部の大容量記憶装置であり、コントローラASIC8とSerial ATA(AT Attachment)バスを介して接続している。
CPU9は、図示しない操作部からの印刷指示によって、DDR/DDR2メモリ11に格納されたデータをNB10、コントローラASIC8、およびエンジンASIC6を介してプロッタ16に転送する。
また、DDR/DDR2メモリ11は、図示しない操作部からのユーザの操作によって、文字などの入力を受け付け、この受け付けた文字情報からスタンプ画像データを登録することができる。
ここで、スタンプ画像データとは、例えば「COPY」、「複写禁止」などの文字であって、この文字があたかもスタンプで押されたように表示されるものである。
コントローラASIC8は、NB10を介してDDR/DDR2メモリ11に登録されたスタンプ画像データを読み出し(リード)、このスタンプ画像データから、コピーガード画像を合成する。
そして、コントローラASIC8は、合成されたコピーガード画像と、スキャナ5によって読み出された画像データとを合成処理し、不正コピーを防止するための不正コピー防止画像データを得る。
NB10は、メモリ・コントローラ・ハブ(メモリの中継点)として機能し、コントローラASIC8から転送される画像データをCPU9を介さず、直接DDR/DDR2メモリ11にDMA(Direct Memory Accsee)転送する。
【0010】
DDR/DDR2メモリ11は、NB10から転送されてくる画像データを格納するメモリである。そして、一旦格納された画像データは、NB10、およびコントローラASIC8を介して、HDD7に転送される。また、DDR/DDR2メモリ11に格納された画像データは、NB10、コントローラASIC8、およびRAPI64 12を介して、Option14に転送される。
RAPI64 12は、コントローラASIC8とOption14とを接続するローカルバスである。
SB13は、I/OコントローラASIC15とのPCI規格によるバスラインを介して接続し、このI/OコントローラASIC15とのデータの送受信を行う。
Option14は、外部出力装置などのオプションデバイスである。
I/OコントローラASIC15は、USB(Universal Serial Bus)や、SD(Secure Digital)メモリ・カード等とのインターフェースである。
プロッタ16は、コントローラASIC8から転送されてくる不正コピー防止画像データを記録媒体に印字出力する。
【0011】
図2は、第1の実施形態におけるコントローラASIC8の構成を詳細に示したブロック図である。
コントローラASIC8は、エンジンアービタ25、VIN(Direct)21、VIN DMAC22、IMAGE DMAC23、VIN24、CODE DMAC25、IMAGE DMAC26、VOUT DMAC27、STAMP DMAC28、VOUT29、メモリアービタ30、IN DMAC31、SEC32、OUT DMAC33、IMAGE DMAC34、CEP35、CODE DMAC36、IMAGE DMAC37、SATA38、CMD DMAC39、IN DMAC40、ROT41、OUT DMAC42、IN DMAC46、OUT DMAC48、CLR DMAC49、およびEDIT50から構成されている。
【0012】
エンジンアービタ25は、エンジンASIC6と接続し、VOUT29からの画像データの入力、およびVIN21への画像データの出力を制御するインターフェースである。
メモリアービタ30は、NB10とPCI−Expressバスを介して接続し、VIN21、IMAGE DMAC23、IMAGE DMAC26、OUT DMAC33、CODE DMAC36、CMD、DMAC39、OUT DMAC42、OUT DMAC48、およびCLR DMAC49からの画像データの入力、並びにVIN DAC22、CODE DMAC25、VOUT DMAC27、STAMP DMAC28、IN DMAC31、IMAGE DMAC34、IMAGE DMAC37、IN DMAC40、およびIN DMAC46への画像データの出力を制御するインターフェースである。
ここで、各DMACは、リードアドレス情報、およびライトアドレス情報を保持しており、このリードアドレス情報、およびライトアドレス情報をメモリアービタ30に通知し、画像データの通信が許可されるとDDR/DDR2メモリ11へアクセスする。
【0013】
VIN(Direct)21は、エンジンASIC6がスキャナ5から受信した各Channel(RGB3色の各領域)の画像データを受信する。
VIN24は、DDR/DDR2メモリからのデータをNB10、およびメモリアービタ30を介して受信し、受信したデータを各Channel(RGB3色の各領域)の画像データに変換する。
VOUT29は、CODE DMAC25、IMAGE DMAC26、STAMP DMAC28、VOUT DMAC27、およびNB10を介して、DDR/DDR2メモリ11に格納された画像データを送受信し、この送受信した画像データから、不正コピー防止画像データを合成する。合成された不正コピー防止画像データは、エンジンアービタ25、およびエンジンASIC6を介してプロッタ16に転送される。
SEC32は、IN DMAC31を介して、DDR/DDR2メモリ11に格納された画像データを受信し、例えば、AES(Advanced Encryption Standard)等の暗号アルゴリズムなどを用いて画像データの暗号化/復号化を行う。この暗号化/復号化された画像データは、OUT DMAC33を介して、再びDDR/DDR2メモリ11へと送信される。
CEP35は、IMAGE DMAC34を介して、DDR/DDR2メモリ11に格納された画像データを受信し、例えば、JBIG(Joint Bi−level Image experts Group)等の圧縮/伸長アルゴリズムを用いて圧縮/伸長処理を行う。この圧縮/伸長処理された画像データは、CODE DMAC36を介して、再びDDR/DDR2メモリ11へ送信される。
SATA38は、IMAGE DMAC37、およびCMD DMAC39を介して、HDD7との画像データを送受信する。
ROT41は、IN DMAC40を介して、DDR/DDR2メモリ11に格納された画像データを受信し、回転処理を行う。回転処理された画像データは、OUT DMAC42を介して、再びDDR/DDR2メモリ11へ送信する。
EDIT50は、IN DMAC46を介して、DDR/DDR2メモリ11に格納された画像データを受信し、編集処理(例えば、画像データの追加/削除、画像データの合成、画像データのシフト処理など)を行う。編集処理された画像データは、OUT DMAC48を介して、再びDDR/DDR2メモリ11へ送信する。
CLR DMAC49は、DDR/DDR2メモリ11から画像データを受信し、この受信した画像データをクリア(消去)する。
【0014】
図3は、第1の実施形態におけるVOUT29の構成をより詳細に示したブロック図である。
図3に示すように、VOUT29は、スタンプ合成100、デコーダ101、画像シフタ102、および地紋合成103から構成されている。
まず、デコーダ101は、CODE DMAC25を介して、DDR/DDR2メモリ11に格納された、圧縮処理された画像データを受信し、伸長処理を行う。そして、伸長処理された画像データは、IMAGE DMAC26を介して、再びDDR/DDR2メモリ11へ送信される。
画像シフタ102は、VOUT DMAC27を介して、DDR/DDR2メモリ11に格納された、伸長処理された画像データを受信し、シフト処理(上下左右への画像の移動など)を行う。シフト処理された画像データは、スタンプ合成100に送信される。
地紋合成103は、STAMP DMAC28を介して、DDR/DDR2メモリ11に登録されたスタンプ画像データを受信し、反転処理や、所定のコピーガードパターンなどを合成し、コピーガード画像データを合成する。この合成されたコピーガード画像データは、スタンプ合成100に送信される。
スタンプ合成100は、画像シフタ102から送信された画像データと、地紋合成103から送信されたコピーガード画像データとを合成し、合成された画像を不正コピー防止画像データとしてプロッタ16に転送する。
【0015】
図4は、第1の実施形態におけるスタンプ画像データ400からコピーガード画像データ430を合成する際の画像データ処理の流れを示した図である。
まず、地紋合成103は、STAMP DMAC28を介して、DDR/DDR2メモリ11に予め登録された所定の文字を含むスタンプ画像データ400を受信する。図4に示すように、スタンプ画像データ400は、所定の文字として「COPY」が登録されている。
地紋合成103は、この受信したスタンプ画像データ400から、スタンプ画像の文字部分の領域と、この文字部分以外の領域との明暗を反転処理し、反転スタンプ画像データ405を取得する。
地紋合成103は、スタンプ画像データ400と、図示しないレジスタに格納された所定の前景用パターン410とを合成処理(論理積(AND)により合成)し、前景画像データ420を取得する。
また、地紋合成103は、反転スタンプ画像データ405と、図示しないレジスタに格納された所定のコピーガードパターン415とを合成処理(論理積(AND)により合成)し、後景画像データ425を取得する。
そして、地紋合成103は、取得した前景画像データ420と、後景画像データ425とをさらに合成処理(論理和(OR)により合成)し、コピーガード画像データ430を取得する。そして、得られたコピーガード画像データ430をスタンプ合成100に送信する。
このように、複写された場合に文字が浮きだって見える前景画像データ420と、複写された場合に文字が消えて見える後景画像データ425を合成して、コピーガード画像データ430を取得する。
なお、反転スタンプ画像データ405から後景画像データ425を取得するので、文字のダブリがなく、重なりの良い画像データを得ることができる。
また、1のスタンプ画像データ400から、前景画像データ420、および後景画像データ425の画像データを得るので、DDR/DDR2メモリ11から読み出すデータ転送時間を削減することができる。
【0016】
図5は、第1の実施形態におけるスタンプ画像データ400と、前景用パターン410との合成処理の過程を詳細に示した図である。
図5に示すように、スタンプ画像データの一部500は、スタンプ画像データ400の一部を拡大したものであり、画素ビット(0or1)から構成されている。繰り返しパターン505は、小領域からなる矩形サイズの前景用パターン410を繰り返したものからなり、画像ビットから構成されている。
そして、スタンプ画像データの一部500と、繰り返しパターン505とを比較し、画素ビットが両者とも1(論理積(AND))である場合に、ビット値1を抽出する。
この合成処理により、前景画像データの一部510が合成される。
なお、論理和(OR)による合成処理(コピーガード画像データ430における合成処理)は、どちらか一方が1である場合にビット値1を抽出する。
【0017】
図6、図7、および図8は、第1の実施形態において、図示しないレジスタに格納されているパターンデータを概念的に示した図である。
図6、図7、および図8に示すように、前景用パターン410や、コピーガードパターン415などのパターンデータは、画素ビットに対応して、ビット値0、または1が格納されている。
図7に示す「ビット番号」は、主走査方向のパターンを表し、「PATxx」は、副走査方向のパターンを表している。
図8に示す「ビット番号」は、主走査方向のパターンを表し、「Address」は、副走査方向のパターンを表している。
【0018】
図9は、第1の実施形態において、不正コピー防止画像データ900が複写された場合の画像を示した図である。
コントローラASIC8は、合成したコピーガード画像データ430(「COPY」と印字)と、スキャナ5によって読み出された画像データ(「IMAGE」と印字)とを合成処理し、不正コピーを防止するための不正コピー防止画像データ900を得る。
この不正コピー防止画像データ900を複写した場合、コピーガード対応機では、コピーガード画像データ430が含まれているか否かを判断する。そして、判断の結果、含まれている場合に、複写画像905に示すように、全面に渡って黒色やグレー画像とし、複写できないようにすることができる。
また、この不正コピー防止画像データ900を複写した場合、コピーガード未対応機では、前景画像データ420が浮き立つこととなり、複写画像910に示すように、ユーザに対して「COPY」というスタンプされた文字によって、コピーする際の注意を喚起させることができる。
【0019】
このように、第1の実施形態では、コピーガード画像データ430を合成する際の処理を、ハードウェア(ASICなど)により実現するので、よりセキュアな設計、および検証期間の短縮を図ることができる。
また、所定のパターンデータをレジスタに記憶させるので、外部メモリ、およびそのインターフェースを必要せず、省メモリ化および設計の容易化が可能となり、より低価格な画像処理装置を実現できる。
なお、第1の実施形態では、パターンデータを図示しないレジスタに格納することとしたが、その実施形態に限定せず、DDR/DDR2メモリ11などのSRAM(Static Random Access Memory)から読み出すようにして構成しても良い。これにより、所定のパターンデータを内部RAMなどに記憶させることにより、外部メモリおよびそのインターフェースを必要としないので、設計の容易化が可能となり、より短期間での設計が実現できる。
【0020】
図10は、第1の実施形態の変形例における地紋画像データ1000から地紋データ1035を合成する際の画像データ処理の流れを示した図である。
この第1実施形態の変形例では、第1の実施形態と異なり、地紋合成103においてスタンプ画像データを地紋画像データとして受領するものである。
まず、地紋合成103は、STAMP DMAC28を介して、DDR/DDR2メモリ11に予め登録された所定の文字を含むスタンプ画像データを地紋画像データ1000を受信する。図10に示すように、地紋画像データ1000は、所定の文字として「COPY」が登録されている。
地紋合成103は、この受信した地紋画像データ1000から、地紋画像の文字部分の領域と、この文字部分以外の領域との明暗を反転処理し、反転地紋画像データ1005を取得する。
地紋合成103は、地紋画像データ1000と、図示しないレジスタに格納された所定の前景用パターン1010とを合成処理(論理積(AND)により合成)し、前景画像データ1025を取得する。
また、地紋合成103は、反転地紋画像データ1005と、図示しないレジスタに格納された背景パターン1015と、図示しないレジスタに格納されたマスクパターン1020とを合成処理(論理積(AND)により合成)し、後景画像データ1030を取得する。
そして、地紋合成103は、取得した前景画像データ1025と、後景画像データ1030とをさらに合成処理(論理和(OR)により合成)し、不正コピー抑止地紋画像データ1035を取得する。そして、不正コピー抑止地紋画像データ1035をスタンプ合成100に送信する。
【0021】
図11は、第1の実施形態の変形例において、不正コピー抑止地紋画像データ1035が複写された場合の画像を示した図である。
コントローラASIC8は、合成した不正コピー抑止地紋画像データ1035と、スキャナ5によって読み出された画像データ(ここでは、「IMAGE」と印字されている)とを合成処理し、不正コピーを防止するための不正コピー抑止地紋画像データ1100を得る。
この不正コピー抑止地紋画像データ1100を複写した場合、前景画像データ1025が浮き立つこととなり、複写画像1105に示すように、ユーザに対して「COPY」というスタンプされた文字によって注意を喚起させることができる。
【0022】
図12は、第2の実施形態におけるコントローラASIC8、およびDDR/DDR2メモリ11の構成を示したブロック図である。
第2の実施形態では、第1の実施形態にライトデータセレクタ1210、リードデータセレクタ1220、PCI−Expressエンドポイント(End Poinnt)1230を追加した構成となっている。
【0023】
まず、スキャナ5から画像データを読み取ると、この読み取った画像データは、DDR/DDR2メモリ11に格納される。
そして、一旦DDR/DDR2メモリ11に格納された画像データは、コントローラASIC8によって合成処理を行うため、コントローラASIC8内の各DMACによってデータ転送要求をメモリアービタ30に対して行う。
このとき、要求するモード(同期モードか、非同期モードか)は、各DMAC1200に応じて、それぞれ異なる。
メモリアービタ30は、この各DMAC1200からのデータ転送要求を受け付けて、PCI−Express規格のバスを使用するバス権を与える。
バス権を与えられたDMAC1200が、例えば、IMAGE DMAC26、OUT DMAC33、CODE DMAC36、CMD DMAC39、OUT DMAC42、OUT DMAC48、およびCLR DMAC49のいずれかである場合には、リードデータセレクタ1220を介したDDR/DDR2メモリ11からの画像データの転送処理を行うことができる(リード処理)。
また、バス権を与えられたDMACが、例えば、VIN DMAC22、CODE DMAC25、VOUT DMAC27、STAMP DMAC28、IN DMAC31、IMAGE DMAC34、IMAGE DMAC37、IN DMAC40、およびIN DMAC46のいずれかである場合には、ライトデータセレクタ1210を介したDDR/DDR2メモリ11への画像データの転送処理を行うことができる(ライト処理)。
そして、メモリアービタ30は、DDR/DDR2メモリ11に対してデータ転送信号を送信し、DDR/DDR2メモリ11と、バス権を与えたDMAC1200との間で画像データの送受信が行われる。
なお、データ転送信号には、同期モードか、非同期モードかの種別を示す種別情報が含まれており、PCI−Expressエンドポイント1230は、この種別情報に基づき、所定のライン分の画像データを同期モード、または非同期モードで転送する。
【0024】
図13は、第2の実施形態において、同期モードによる画像データ転送中に、非同期モードの転送要求を受け付けた場合の処理を示した図である。
まず、メモリアービタ30からの転送信号により、PCI−Expressエンドポイント1230が同期モードによって画像データを転送中である場合、PCI−Expressエンドポイント1230は、メモリアービタ30に対し、VALID信号を出力する。
メモリアービタ30は、このVALID信号を出力している間、DMAC1200からの非同期モードの転送要求を制限する。
このように、DMAC1200から、2つの非同期モードの転送要求を許可せず、1つまでに制限する。
これにより、非同期転送からの影響を抑えながら、同期転送が可能となり、効率の良いデータ転送が実現できる。
【0025】
図14は、第2の実施形態において、同期モードによる画像データ転送終了後に、非同期モードの転送要求を受け付ける場合の処理を示した図である。
メモリアービタ30は、PCI−Expressエンドポイント1230からVALID信号を受信している間に、DMAC1200b、および1200cからの非同期モードの転送要求を受け付けた場合、このDMAC1200b、および1200cに対してWAIT信号を出力する。
DMAC1200b、および1200cは、このWAIT信号を受信すると、一定時間待機し、一定時間待機後、再度非同期モードの転送要求を行う。
【0026】
図15は、第2の実施形態において、転送要求と、この転送要求に対する応答を時系列で示した図である。
まず、DMAC1200は、画像合成などの処理に伴い、メモリアービタ30に対して、同期モード、または非同期モードによっての転送要求を行う。
ここでは、まず、転送要求として「Rd.A」(同期)、「Rd.B」(同期)、「Rd.a」(非同期)を送信する。
そして「Rd.A」(同期)にやや遅れて応答し、同期モードによる画像データ「Cp.A」が転送される。このとき、同期モードによる画像データの転送中、PCI−Expressエンドポイント1230からメモリアービタ30に対し、VALID信号が送信されている。
メモリアービタ30は、PCI−Expressエンドポイント1230からVALID信号を受信している間に、非同期モードの転送要求を送信しているDMAC1200bに対してWAIT信号を出力する。
そして、DMAC1200は、このWAIT信号によって、一定時間待機後に、非同期モードによる画像データの転送要求「Cp.b」(非同期)を送信する。
【0027】
なお、第2の実施形態において、メモリアービタ30は、PCI−Expressエンドポイント1230からVALID信号を受信している間に、DMAC1200b、および1200cに対してWAIT信号を出力するように構成したが、DMAC1200aは、メモリアービタ30に対し、画像データを送受信中である旨を示すBUSY信号を送信し、このBUSY信号により、メモリアービタ30からDMAC1200b、および1200cに対してWAIT信号を出力するように構成しても良い。
【0028】
以上説明したように、第2の実施形態では、同期モードの画像データの送受信中に非同期モードの転送要求を制限するので、同期モードによる画像データの欠落や異常画像の発生などを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】第1の実施形態における画像処理装置の構成を示したブロック図である。
【図2】第1の実施形態におけるコントローラASICの構成を詳細に示したブロック図である。
【図3】第1の実施形態におけるVOUTの構成をより詳細に示したブロック図である。
【図4】第1の実施形態におけるスタンプ画像データからコピーガード画像データを合成する際の画像データ処理の流れを示した図である。
【図5】第1の実施形態におけるスタンプ画像データと、前景用パターンとの合成処理の過程を詳細に示した図である。
【図6】第1の実施形態において、図示しないレジスタに格納されているパターンデータを概念的に示した図である。
【図7】第1の実施形態において、図示しないレジスタに格納されているパターンデータを概念的に示した図である。
【図8】第1の実施形態において、図示しないレジスタに格納されているパターンデータを概念的に示した図である。
【図9】第1の実施形態において、不正コピー防止画像データが複写された場合の画像を示した図である。
【図10】第1の実施形態の変形例におけるスタンプ画像データから地紋データを合成する際の画像データ処理の流れを示した図である。
【図11】第1の実施形態の変形例において、不正コピー抑止地紋画像データが複写された場合の画像を示した図である。
【図12】第2の実施形態におけるコントローラASIC、およびDDR/DDR2メモリの構成を示したブロック図である。
【図13】第2の実施形態において、同期モードによる画像データ転送中に、非同期モードの転送要求を受け付けた場合の処理を示した図である。
【図14】第2の実施形態において、同期モードによる画像データ転送終了後に、非同期モードの転送要求を受け付ける場合の処理を示した図である。
【図15】第2の実施形態において、転送要求と、この転送要求に対する応答を時系列で示した図である。
【図16】転送要求と、この転送要求に対する応答を時系列で示した従来の図である。
【符号の説明】
【0030】
1 画像処理装置
5 スキャナ
6 エンジンASIC
7 HDD
8 コントローラASIC
9 CPU
10 NB
11 DDR/DDR2メモリ
12 RAPI64
13 SB
14 Option
15 I/OコントローラASIC
16 プロッタ
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置に関し、特に、ディジタル複写機、ファクシミリ、プリンタ、スキャナ、または、それらの機能を統合したディジタル複合機等として適用される画像処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から印刷物上に文字や画像などの背景となる地紋を印刷するため、地紋の画像データを合成する技術が開発されている。
そして、この地紋をコピーすると、不正使用されたことを示す旨の文字を浮き立たせ、不正に複写された文書であることを明確にしたり、また、特定の地紋についてはコピーを禁止するコピーガード画像としても用いることができる。
【0003】
例えば、下記特許文献1では、所望のテンプレート画像を選択し、選択したテンプレート画像の予め定められた位置に対象画像を合成する技術が開示されている。
下記特許文献2では、インターフェースが未公開のCPU(Central Processing Unit)を画像形成装置のコントローラに利用する場合に、このCPUのチップセットとエンジン部とのデータの授受を適切に行いつつ、画像データの回転処理を高速で行う技術が開示されている。
下記特許文献3では、メモリに対するアクセスのレイテンシー(要求発行から要求に対する応答までの期間)を確保するため、予め設定された優先順位でバス調停を行い、バスの使用権を獲得した要求元を最下位に移動させる技術が開示されている。
【特許文献1】特開平9−269999号公報
【特許文献2】特開2003−309680公報
【特許文献3】特開2005−4348公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の技術では、スタンプ画像(文字があたかもスタンプで押されたように表示されるもの)からコピーガードデータを合成する際に、プリンタドライバ等のソフトウェア上で実現した場合、CPUに対して大きな負荷がかかるため、その処理速度が低下する(遅くなる)という問題があった。
また、スタンプ画像やコピーガード画像などの画像データから合成処理を行う際に、メモリとDMAC(Direct Memory Access Controller)との間で画像データを送受信する構成となっており、例えば、図16に示すように、同期モードによる転送要求と非同期モードによる転送要求とが混在してしまい、画像データの同期モードによる転送の際に、一部データが欠落するといった問題があった。
【0005】
そこで、本発明は、コピーガードデータを合成する際に、処理速度の低下を防止すること第1の目的とする。
また、同期モードによる画像データを転送する際に、異常画像の発生や画像データの欠落などを防止することを第2の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1記載の発明では、不正なコピーを防止するためのコピーガード画像を合成する画像処理装置において、文字部分を含む所定のスタンプ画像の登録を受け付けるスタンプ画像登録受付手段と、前記スタンプ画像登録受付手段で登録を受け付けたスタンプ画像、および所定の前景パターンから、前景画像を合成する第1の合成手段と、前記スタンプ画像登録受付手段で登録を受け付けたスタンプ画像の文字部分の領域と、この文字部分以外の領域との明暗を反転し、反転スタンプ画像を取得する反転スタンプ画像取得手段と、前記反転スタンプ画像取得手段で取得した反転スタンプ画像、および所定のコピーガードパターンから、後景画像を合成する第2の合成手段と、前記第1の合成手段で合成した前景画像、および前記第2の合成手段で合成した後景画像から、前記コピーガード画像を合成する第3の合成手段と、を備えたことにより、前記第1の目的を達成する。
請求項2記載の発明では、請求項1記載の発明において、前記所定の前景パターン、または前記所定のコピーガードパターンは、予め所定の記憶手段に記憶されていることにより、前記第1の目的を達成する。
請求項3記載の発明では、請求項2記載の発明において、前記所定の記憶手段は、レジスタであることにより、前記第1の目的を達成する。
請求項4記載の発明では、画像データを格納する格納手段と、この格納手段に格納された画像データを同期モード、または非同期モードによって転送可能な画像処理装置において、前記画像データの転送先から、同期モードの転送要求、または非同期モードの転送要求を受け付ける転送要求受付手段と、前記転送要求受付手段で同期モードの転送要求を受け付けた場合、所定のライン分の画像データを同期モードで転送する同期モード転送手段と、前記同期転送手段で画像データを同期モードで転送する間に、前記転送要求受付手段で受け付ける非同期モードの転送要求を制限する非同期モード転送要求制限手段と、を備えたことにより、前記第2の目的を達成する。
請求項5記載の発明では、請求項4記載の発明において、前記転送先は、複数のDMACであることにより、前記第2の目的を達成する。
請求項6記載の発明では、請求項4、または請求項5記載の発明において、前記非同期モード転送要求制限手段は、非同期モードの転送要求を一定時間待機させることによって、非同期モードの転送要求を制限することにより、前記第2の目的を達成する。
【発明の効果】
【0007】
請求項1記載の発明では、コピーガード画像を合成する際の処理を、ハードウェア(ASICなど)により実現するので、よりセキュアな設計、および検証期間の短縮を図ることができる。
請求項2記載の発明によれば、所定のパターンデータを記憶手段(例えば、内部RAMやレジスタなど)に記憶させることにより、外部メモリやインターフェースを必要としないので、設計の容易化が可能となり、より短期間での設計が実現できる。
請求項3記載の発明によれば、所定のパターンデータをレジスタに記憶させるので、外部メモリやそのインターフェースを必要せず、省メモリ化、および設計の容易化が可能となり、より低価格な画像処理装置を実現できる。
請求項4記載の発明では、同期モードの画像データの送受信中に非同期モードの転送要求を制限するので、同期モードによる画像データの欠落や異常画像の発生などを防止することができる。
請求項5記載の発明によれば、DMACの非同期モードによる要求発行数を制御するので、各DMACのバス占有率を制御でき、効率の良いデータの送受信となり、より高性能な製品の提供ができる。
請求項6記載の発明によれば、同期モードによる画像データを非同期モードに変換してから転送するので、外部メモリとのデータの送受信をより効率的に行うことができ、より高性能な製品の提供ができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下に図1から図15を用いて、本発明の実施形態を詳細に説明する。
図1は、第1の実施形態における画像処理装置1の構成を示したブロック図である。
画像処理装置1は、スキャナ5、エンジンASIC(Application Specific Integrated Circuit)6、HDD(Hard Disk Drive)7、コントローラASIC8、CPU9、North Bridge(NB)10、DDR(Double Data Rate)/DDR2メモリ11、RAPI64 12、South Bridge(SB)13、Option14、I/O(Input/Output)コントローラASIC15、およびプロッタ16から構成されており、CPU9によって、各構成要素が制御されている。
【0009】
スキャナ5は、印刷された記録媒体(紙や原稿など)から光学的に画像データを読み取る。この読み取られた画像データは、RGB3色のデータとしてエンジンASIC6に転送される。
エンジンASIC6は、スキャナ5から転送された画像データをPCI(Peripheral Component Interconnect)−Express規格(ビデオインターフェースの規格)に対応した画像データに変換する。そして、エンジンASIC6は、この変換された画像データをPCI−Expressバスを介して、コントローラASIC8に転送する。
HDD7は、外部の大容量記憶装置であり、コントローラASIC8とSerial ATA(AT Attachment)バスを介して接続している。
CPU9は、図示しない操作部からの印刷指示によって、DDR/DDR2メモリ11に格納されたデータをNB10、コントローラASIC8、およびエンジンASIC6を介してプロッタ16に転送する。
また、DDR/DDR2メモリ11は、図示しない操作部からのユーザの操作によって、文字などの入力を受け付け、この受け付けた文字情報からスタンプ画像データを登録することができる。
ここで、スタンプ画像データとは、例えば「COPY」、「複写禁止」などの文字であって、この文字があたかもスタンプで押されたように表示されるものである。
コントローラASIC8は、NB10を介してDDR/DDR2メモリ11に登録されたスタンプ画像データを読み出し(リード)、このスタンプ画像データから、コピーガード画像を合成する。
そして、コントローラASIC8は、合成されたコピーガード画像と、スキャナ5によって読み出された画像データとを合成処理し、不正コピーを防止するための不正コピー防止画像データを得る。
NB10は、メモリ・コントローラ・ハブ(メモリの中継点)として機能し、コントローラASIC8から転送される画像データをCPU9を介さず、直接DDR/DDR2メモリ11にDMA(Direct Memory Accsee)転送する。
【0010】
DDR/DDR2メモリ11は、NB10から転送されてくる画像データを格納するメモリである。そして、一旦格納された画像データは、NB10、およびコントローラASIC8を介して、HDD7に転送される。また、DDR/DDR2メモリ11に格納された画像データは、NB10、コントローラASIC8、およびRAPI64 12を介して、Option14に転送される。
RAPI64 12は、コントローラASIC8とOption14とを接続するローカルバスである。
SB13は、I/OコントローラASIC15とのPCI規格によるバスラインを介して接続し、このI/OコントローラASIC15とのデータの送受信を行う。
Option14は、外部出力装置などのオプションデバイスである。
I/OコントローラASIC15は、USB(Universal Serial Bus)や、SD(Secure Digital)メモリ・カード等とのインターフェースである。
プロッタ16は、コントローラASIC8から転送されてくる不正コピー防止画像データを記録媒体に印字出力する。
【0011】
図2は、第1の実施形態におけるコントローラASIC8の構成を詳細に示したブロック図である。
コントローラASIC8は、エンジンアービタ25、VIN(Direct)21、VIN DMAC22、IMAGE DMAC23、VIN24、CODE DMAC25、IMAGE DMAC26、VOUT DMAC27、STAMP DMAC28、VOUT29、メモリアービタ30、IN DMAC31、SEC32、OUT DMAC33、IMAGE DMAC34、CEP35、CODE DMAC36、IMAGE DMAC37、SATA38、CMD DMAC39、IN DMAC40、ROT41、OUT DMAC42、IN DMAC46、OUT DMAC48、CLR DMAC49、およびEDIT50から構成されている。
【0012】
エンジンアービタ25は、エンジンASIC6と接続し、VOUT29からの画像データの入力、およびVIN21への画像データの出力を制御するインターフェースである。
メモリアービタ30は、NB10とPCI−Expressバスを介して接続し、VIN21、IMAGE DMAC23、IMAGE DMAC26、OUT DMAC33、CODE DMAC36、CMD、DMAC39、OUT DMAC42、OUT DMAC48、およびCLR DMAC49からの画像データの入力、並びにVIN DAC22、CODE DMAC25、VOUT DMAC27、STAMP DMAC28、IN DMAC31、IMAGE DMAC34、IMAGE DMAC37、IN DMAC40、およびIN DMAC46への画像データの出力を制御するインターフェースである。
ここで、各DMACは、リードアドレス情報、およびライトアドレス情報を保持しており、このリードアドレス情報、およびライトアドレス情報をメモリアービタ30に通知し、画像データの通信が許可されるとDDR/DDR2メモリ11へアクセスする。
【0013】
VIN(Direct)21は、エンジンASIC6がスキャナ5から受信した各Channel(RGB3色の各領域)の画像データを受信する。
VIN24は、DDR/DDR2メモリからのデータをNB10、およびメモリアービタ30を介して受信し、受信したデータを各Channel(RGB3色の各領域)の画像データに変換する。
VOUT29は、CODE DMAC25、IMAGE DMAC26、STAMP DMAC28、VOUT DMAC27、およびNB10を介して、DDR/DDR2メモリ11に格納された画像データを送受信し、この送受信した画像データから、不正コピー防止画像データを合成する。合成された不正コピー防止画像データは、エンジンアービタ25、およびエンジンASIC6を介してプロッタ16に転送される。
SEC32は、IN DMAC31を介して、DDR/DDR2メモリ11に格納された画像データを受信し、例えば、AES(Advanced Encryption Standard)等の暗号アルゴリズムなどを用いて画像データの暗号化/復号化を行う。この暗号化/復号化された画像データは、OUT DMAC33を介して、再びDDR/DDR2メモリ11へと送信される。
CEP35は、IMAGE DMAC34を介して、DDR/DDR2メモリ11に格納された画像データを受信し、例えば、JBIG(Joint Bi−level Image experts Group)等の圧縮/伸長アルゴリズムを用いて圧縮/伸長処理を行う。この圧縮/伸長処理された画像データは、CODE DMAC36を介して、再びDDR/DDR2メモリ11へ送信される。
SATA38は、IMAGE DMAC37、およびCMD DMAC39を介して、HDD7との画像データを送受信する。
ROT41は、IN DMAC40を介して、DDR/DDR2メモリ11に格納された画像データを受信し、回転処理を行う。回転処理された画像データは、OUT DMAC42を介して、再びDDR/DDR2メモリ11へ送信する。
EDIT50は、IN DMAC46を介して、DDR/DDR2メモリ11に格納された画像データを受信し、編集処理(例えば、画像データの追加/削除、画像データの合成、画像データのシフト処理など)を行う。編集処理された画像データは、OUT DMAC48を介して、再びDDR/DDR2メモリ11へ送信する。
CLR DMAC49は、DDR/DDR2メモリ11から画像データを受信し、この受信した画像データをクリア(消去)する。
【0014】
図3は、第1の実施形態におけるVOUT29の構成をより詳細に示したブロック図である。
図3に示すように、VOUT29は、スタンプ合成100、デコーダ101、画像シフタ102、および地紋合成103から構成されている。
まず、デコーダ101は、CODE DMAC25を介して、DDR/DDR2メモリ11に格納された、圧縮処理された画像データを受信し、伸長処理を行う。そして、伸長処理された画像データは、IMAGE DMAC26を介して、再びDDR/DDR2メモリ11へ送信される。
画像シフタ102は、VOUT DMAC27を介して、DDR/DDR2メモリ11に格納された、伸長処理された画像データを受信し、シフト処理(上下左右への画像の移動など)を行う。シフト処理された画像データは、スタンプ合成100に送信される。
地紋合成103は、STAMP DMAC28を介して、DDR/DDR2メモリ11に登録されたスタンプ画像データを受信し、反転処理や、所定のコピーガードパターンなどを合成し、コピーガード画像データを合成する。この合成されたコピーガード画像データは、スタンプ合成100に送信される。
スタンプ合成100は、画像シフタ102から送信された画像データと、地紋合成103から送信されたコピーガード画像データとを合成し、合成された画像を不正コピー防止画像データとしてプロッタ16に転送する。
【0015】
図4は、第1の実施形態におけるスタンプ画像データ400からコピーガード画像データ430を合成する際の画像データ処理の流れを示した図である。
まず、地紋合成103は、STAMP DMAC28を介して、DDR/DDR2メモリ11に予め登録された所定の文字を含むスタンプ画像データ400を受信する。図4に示すように、スタンプ画像データ400は、所定の文字として「COPY」が登録されている。
地紋合成103は、この受信したスタンプ画像データ400から、スタンプ画像の文字部分の領域と、この文字部分以外の領域との明暗を反転処理し、反転スタンプ画像データ405を取得する。
地紋合成103は、スタンプ画像データ400と、図示しないレジスタに格納された所定の前景用パターン410とを合成処理(論理積(AND)により合成)し、前景画像データ420を取得する。
また、地紋合成103は、反転スタンプ画像データ405と、図示しないレジスタに格納された所定のコピーガードパターン415とを合成処理(論理積(AND)により合成)し、後景画像データ425を取得する。
そして、地紋合成103は、取得した前景画像データ420と、後景画像データ425とをさらに合成処理(論理和(OR)により合成)し、コピーガード画像データ430を取得する。そして、得られたコピーガード画像データ430をスタンプ合成100に送信する。
このように、複写された場合に文字が浮きだって見える前景画像データ420と、複写された場合に文字が消えて見える後景画像データ425を合成して、コピーガード画像データ430を取得する。
なお、反転スタンプ画像データ405から後景画像データ425を取得するので、文字のダブリがなく、重なりの良い画像データを得ることができる。
また、1のスタンプ画像データ400から、前景画像データ420、および後景画像データ425の画像データを得るので、DDR/DDR2メモリ11から読み出すデータ転送時間を削減することができる。
【0016】
図5は、第1の実施形態におけるスタンプ画像データ400と、前景用パターン410との合成処理の過程を詳細に示した図である。
図5に示すように、スタンプ画像データの一部500は、スタンプ画像データ400の一部を拡大したものであり、画素ビット(0or1)から構成されている。繰り返しパターン505は、小領域からなる矩形サイズの前景用パターン410を繰り返したものからなり、画像ビットから構成されている。
そして、スタンプ画像データの一部500と、繰り返しパターン505とを比較し、画素ビットが両者とも1(論理積(AND))である場合に、ビット値1を抽出する。
この合成処理により、前景画像データの一部510が合成される。
なお、論理和(OR)による合成処理(コピーガード画像データ430における合成処理)は、どちらか一方が1である場合にビット値1を抽出する。
【0017】
図6、図7、および図8は、第1の実施形態において、図示しないレジスタに格納されているパターンデータを概念的に示した図である。
図6、図7、および図8に示すように、前景用パターン410や、コピーガードパターン415などのパターンデータは、画素ビットに対応して、ビット値0、または1が格納されている。
図7に示す「ビット番号」は、主走査方向のパターンを表し、「PATxx」は、副走査方向のパターンを表している。
図8に示す「ビット番号」は、主走査方向のパターンを表し、「Address」は、副走査方向のパターンを表している。
【0018】
図9は、第1の実施形態において、不正コピー防止画像データ900が複写された場合の画像を示した図である。
コントローラASIC8は、合成したコピーガード画像データ430(「COPY」と印字)と、スキャナ5によって読み出された画像データ(「IMAGE」と印字)とを合成処理し、不正コピーを防止するための不正コピー防止画像データ900を得る。
この不正コピー防止画像データ900を複写した場合、コピーガード対応機では、コピーガード画像データ430が含まれているか否かを判断する。そして、判断の結果、含まれている場合に、複写画像905に示すように、全面に渡って黒色やグレー画像とし、複写できないようにすることができる。
また、この不正コピー防止画像データ900を複写した場合、コピーガード未対応機では、前景画像データ420が浮き立つこととなり、複写画像910に示すように、ユーザに対して「COPY」というスタンプされた文字によって、コピーする際の注意を喚起させることができる。
【0019】
このように、第1の実施形態では、コピーガード画像データ430を合成する際の処理を、ハードウェア(ASICなど)により実現するので、よりセキュアな設計、および検証期間の短縮を図ることができる。
また、所定のパターンデータをレジスタに記憶させるので、外部メモリ、およびそのインターフェースを必要せず、省メモリ化および設計の容易化が可能となり、より低価格な画像処理装置を実現できる。
なお、第1の実施形態では、パターンデータを図示しないレジスタに格納することとしたが、その実施形態に限定せず、DDR/DDR2メモリ11などのSRAM(Static Random Access Memory)から読み出すようにして構成しても良い。これにより、所定のパターンデータを内部RAMなどに記憶させることにより、外部メモリおよびそのインターフェースを必要としないので、設計の容易化が可能となり、より短期間での設計が実現できる。
【0020】
図10は、第1の実施形態の変形例における地紋画像データ1000から地紋データ1035を合成する際の画像データ処理の流れを示した図である。
この第1実施形態の変形例では、第1の実施形態と異なり、地紋合成103においてスタンプ画像データを地紋画像データとして受領するものである。
まず、地紋合成103は、STAMP DMAC28を介して、DDR/DDR2メモリ11に予め登録された所定の文字を含むスタンプ画像データを地紋画像データ1000を受信する。図10に示すように、地紋画像データ1000は、所定の文字として「COPY」が登録されている。
地紋合成103は、この受信した地紋画像データ1000から、地紋画像の文字部分の領域と、この文字部分以外の領域との明暗を反転処理し、反転地紋画像データ1005を取得する。
地紋合成103は、地紋画像データ1000と、図示しないレジスタに格納された所定の前景用パターン1010とを合成処理(論理積(AND)により合成)し、前景画像データ1025を取得する。
また、地紋合成103は、反転地紋画像データ1005と、図示しないレジスタに格納された背景パターン1015と、図示しないレジスタに格納されたマスクパターン1020とを合成処理(論理積(AND)により合成)し、後景画像データ1030を取得する。
そして、地紋合成103は、取得した前景画像データ1025と、後景画像データ1030とをさらに合成処理(論理和(OR)により合成)し、不正コピー抑止地紋画像データ1035を取得する。そして、不正コピー抑止地紋画像データ1035をスタンプ合成100に送信する。
【0021】
図11は、第1の実施形態の変形例において、不正コピー抑止地紋画像データ1035が複写された場合の画像を示した図である。
コントローラASIC8は、合成した不正コピー抑止地紋画像データ1035と、スキャナ5によって読み出された画像データ(ここでは、「IMAGE」と印字されている)とを合成処理し、不正コピーを防止するための不正コピー抑止地紋画像データ1100を得る。
この不正コピー抑止地紋画像データ1100を複写した場合、前景画像データ1025が浮き立つこととなり、複写画像1105に示すように、ユーザに対して「COPY」というスタンプされた文字によって注意を喚起させることができる。
【0022】
図12は、第2の実施形態におけるコントローラASIC8、およびDDR/DDR2メモリ11の構成を示したブロック図である。
第2の実施形態では、第1の実施形態にライトデータセレクタ1210、リードデータセレクタ1220、PCI−Expressエンドポイント(End Poinnt)1230を追加した構成となっている。
【0023】
まず、スキャナ5から画像データを読み取ると、この読み取った画像データは、DDR/DDR2メモリ11に格納される。
そして、一旦DDR/DDR2メモリ11に格納された画像データは、コントローラASIC8によって合成処理を行うため、コントローラASIC8内の各DMACによってデータ転送要求をメモリアービタ30に対して行う。
このとき、要求するモード(同期モードか、非同期モードか)は、各DMAC1200に応じて、それぞれ異なる。
メモリアービタ30は、この各DMAC1200からのデータ転送要求を受け付けて、PCI−Express規格のバスを使用するバス権を与える。
バス権を与えられたDMAC1200が、例えば、IMAGE DMAC26、OUT DMAC33、CODE DMAC36、CMD DMAC39、OUT DMAC42、OUT DMAC48、およびCLR DMAC49のいずれかである場合には、リードデータセレクタ1220を介したDDR/DDR2メモリ11からの画像データの転送処理を行うことができる(リード処理)。
また、バス権を与えられたDMACが、例えば、VIN DMAC22、CODE DMAC25、VOUT DMAC27、STAMP DMAC28、IN DMAC31、IMAGE DMAC34、IMAGE DMAC37、IN DMAC40、およびIN DMAC46のいずれかである場合には、ライトデータセレクタ1210を介したDDR/DDR2メモリ11への画像データの転送処理を行うことができる(ライト処理)。
そして、メモリアービタ30は、DDR/DDR2メモリ11に対してデータ転送信号を送信し、DDR/DDR2メモリ11と、バス権を与えたDMAC1200との間で画像データの送受信が行われる。
なお、データ転送信号には、同期モードか、非同期モードかの種別を示す種別情報が含まれており、PCI−Expressエンドポイント1230は、この種別情報に基づき、所定のライン分の画像データを同期モード、または非同期モードで転送する。
【0024】
図13は、第2の実施形態において、同期モードによる画像データ転送中に、非同期モードの転送要求を受け付けた場合の処理を示した図である。
まず、メモリアービタ30からの転送信号により、PCI−Expressエンドポイント1230が同期モードによって画像データを転送中である場合、PCI−Expressエンドポイント1230は、メモリアービタ30に対し、VALID信号を出力する。
メモリアービタ30は、このVALID信号を出力している間、DMAC1200からの非同期モードの転送要求を制限する。
このように、DMAC1200から、2つの非同期モードの転送要求を許可せず、1つまでに制限する。
これにより、非同期転送からの影響を抑えながら、同期転送が可能となり、効率の良いデータ転送が実現できる。
【0025】
図14は、第2の実施形態において、同期モードによる画像データ転送終了後に、非同期モードの転送要求を受け付ける場合の処理を示した図である。
メモリアービタ30は、PCI−Expressエンドポイント1230からVALID信号を受信している間に、DMAC1200b、および1200cからの非同期モードの転送要求を受け付けた場合、このDMAC1200b、および1200cに対してWAIT信号を出力する。
DMAC1200b、および1200cは、このWAIT信号を受信すると、一定時間待機し、一定時間待機後、再度非同期モードの転送要求を行う。
【0026】
図15は、第2の実施形態において、転送要求と、この転送要求に対する応答を時系列で示した図である。
まず、DMAC1200は、画像合成などの処理に伴い、メモリアービタ30に対して、同期モード、または非同期モードによっての転送要求を行う。
ここでは、まず、転送要求として「Rd.A」(同期)、「Rd.B」(同期)、「Rd.a」(非同期)を送信する。
そして「Rd.A」(同期)にやや遅れて応答し、同期モードによる画像データ「Cp.A」が転送される。このとき、同期モードによる画像データの転送中、PCI−Expressエンドポイント1230からメモリアービタ30に対し、VALID信号が送信されている。
メモリアービタ30は、PCI−Expressエンドポイント1230からVALID信号を受信している間に、非同期モードの転送要求を送信しているDMAC1200bに対してWAIT信号を出力する。
そして、DMAC1200は、このWAIT信号によって、一定時間待機後に、非同期モードによる画像データの転送要求「Cp.b」(非同期)を送信する。
【0027】
なお、第2の実施形態において、メモリアービタ30は、PCI−Expressエンドポイント1230からVALID信号を受信している間に、DMAC1200b、および1200cに対してWAIT信号を出力するように構成したが、DMAC1200aは、メモリアービタ30に対し、画像データを送受信中である旨を示すBUSY信号を送信し、このBUSY信号により、メモリアービタ30からDMAC1200b、および1200cに対してWAIT信号を出力するように構成しても良い。
【0028】
以上説明したように、第2の実施形態では、同期モードの画像データの送受信中に非同期モードの転送要求を制限するので、同期モードによる画像データの欠落や異常画像の発生などを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】第1の実施形態における画像処理装置の構成を示したブロック図である。
【図2】第1の実施形態におけるコントローラASICの構成を詳細に示したブロック図である。
【図3】第1の実施形態におけるVOUTの構成をより詳細に示したブロック図である。
【図4】第1の実施形態におけるスタンプ画像データからコピーガード画像データを合成する際の画像データ処理の流れを示した図である。
【図5】第1の実施形態におけるスタンプ画像データと、前景用パターンとの合成処理の過程を詳細に示した図である。
【図6】第1の実施形態において、図示しないレジスタに格納されているパターンデータを概念的に示した図である。
【図7】第1の実施形態において、図示しないレジスタに格納されているパターンデータを概念的に示した図である。
【図8】第1の実施形態において、図示しないレジスタに格納されているパターンデータを概念的に示した図である。
【図9】第1の実施形態において、不正コピー防止画像データが複写された場合の画像を示した図である。
【図10】第1の実施形態の変形例におけるスタンプ画像データから地紋データを合成する際の画像データ処理の流れを示した図である。
【図11】第1の実施形態の変形例において、不正コピー抑止地紋画像データが複写された場合の画像を示した図である。
【図12】第2の実施形態におけるコントローラASIC、およびDDR/DDR2メモリの構成を示したブロック図である。
【図13】第2の実施形態において、同期モードによる画像データ転送中に、非同期モードの転送要求を受け付けた場合の処理を示した図である。
【図14】第2の実施形態において、同期モードによる画像データ転送終了後に、非同期モードの転送要求を受け付ける場合の処理を示した図である。
【図15】第2の実施形態において、転送要求と、この転送要求に対する応答を時系列で示した図である。
【図16】転送要求と、この転送要求に対する応答を時系列で示した従来の図である。
【符号の説明】
【0030】
1 画像処理装置
5 スキャナ
6 エンジンASIC
7 HDD
8 コントローラASIC
9 CPU
10 NB
11 DDR/DDR2メモリ
12 RAPI64
13 SB
14 Option
15 I/OコントローラASIC
16 プロッタ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
不正なコピーを防止するためのコピーガード画像を合成する画像処理装置において、
文字部分を含む所定のスタンプ画像の登録を受け付けるスタンプ画像登録受付手段と、
前記スタンプ画像登録受付手段で登録を受け付けたスタンプ画像、および所定の前景パターンから、前景画像を合成する第1の合成手段と、
前記スタンプ画像登録受付手段で登録を受け付けたスタンプ画像の文字部分の領域と、この文字部分以外の領域との明暗を反転し、反転スタンプ画像を取得する反転スタンプ画像取得手段と、
前記反転スタンプ画像取得手段で取得した反転スタンプ画像、および所定のコピーガードパターンから、後景画像を合成する第2の合成手段と、
前記第1の合成手段で合成した前景画像、および前記第2の合成手段で合成した後景画像から、前記コピーガード画像を合成する第3の合成手段と、
を備えたことを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記所定の前景パターン、または前記所定のコピーガードパターンは、予め所定の記憶手段に記憶されていることを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記所定の記憶手段は、レジスタであることを特徴とする請求項2記載の画像処理装置。
【請求項4】
画像データを格納する格納手段と、この格納手段に格納された画像データを同期モード、または非同期モードによって転送可能な画像処理装置において、
前記画像データの転送先から、同期モードの転送要求、または非同期モードの転送要求を受け付ける転送要求受付手段と、
前記転送要求受付手段で同期モードの転送要求を受け付けた場合、所定のライン分の画像データを同期モードで転送する同期モード転送手段と、
前記同期転送手段で画像データを同期モードで転送する間に、前記転送要求受付手段で受け付ける非同期モードの転送要求を制限する非同期モード転送要求制限手段と、
を備えたことを特徴とする画像処理装置。
【請求項5】
前記転送先は、複数のDMACであることを特徴とする請求項4記載の画像処理装置。
【請求項6】
前記非同期モード転送要求制限手段は、非同期モードの転送要求を一定時間待機させることによって、非同期モードの転送要求を制限することを特徴とする請求項4、または請求項5記載の画像処理装置。
【請求項1】
不正なコピーを防止するためのコピーガード画像を合成する画像処理装置において、
文字部分を含む所定のスタンプ画像の登録を受け付けるスタンプ画像登録受付手段と、
前記スタンプ画像登録受付手段で登録を受け付けたスタンプ画像、および所定の前景パターンから、前景画像を合成する第1の合成手段と、
前記スタンプ画像登録受付手段で登録を受け付けたスタンプ画像の文字部分の領域と、この文字部分以外の領域との明暗を反転し、反転スタンプ画像を取得する反転スタンプ画像取得手段と、
前記反転スタンプ画像取得手段で取得した反転スタンプ画像、および所定のコピーガードパターンから、後景画像を合成する第2の合成手段と、
前記第1の合成手段で合成した前景画像、および前記第2の合成手段で合成した後景画像から、前記コピーガード画像を合成する第3の合成手段と、
を備えたことを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記所定の前景パターン、または前記所定のコピーガードパターンは、予め所定の記憶手段に記憶されていることを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記所定の記憶手段は、レジスタであることを特徴とする請求項2記載の画像処理装置。
【請求項4】
画像データを格納する格納手段と、この格納手段に格納された画像データを同期モード、または非同期モードによって転送可能な画像処理装置において、
前記画像データの転送先から、同期モードの転送要求、または非同期モードの転送要求を受け付ける転送要求受付手段と、
前記転送要求受付手段で同期モードの転送要求を受け付けた場合、所定のライン分の画像データを同期モードで転送する同期モード転送手段と、
前記同期転送手段で画像データを同期モードで転送する間に、前記転送要求受付手段で受け付ける非同期モードの転送要求を制限する非同期モード転送要求制限手段と、
を備えたことを特徴とする画像処理装置。
【請求項5】
前記転送先は、複数のDMACであることを特徴とする請求項4記載の画像処理装置。
【請求項6】
前記非同期モード転送要求制限手段は、非同期モードの転送要求を一定時間待機させることによって、非同期モードの転送要求を制限することを特徴とする請求項4、または請求項5記載の画像処理装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2009−225313(P2009−225313A)
【公開日】平成21年10月1日(2009.10.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−69939(P2008−69939)
【出願日】平成20年3月18日(2008.3.18)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年10月1日(2009.10.1)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年3月18日(2008.3.18)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
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