説明

画像処理装置

【課題】自己発電による蓄電電力を有効に利用してジョブを実行することができ、緊急度の高いジョブにも対応することができる画像処理装置を提供する。
【解決手段】複合機10は、画像データに係るジョブを実行するジョブ実行部と、ソーラーパネルなどの発電部24と、発電部24により発電された電力を蓄える蓄電部25と、ジョブの実行に蓄電部25の蓄電量が不足する場合は、発電部24による発電で蓄電部25が充電されるのを待ってから蓄電部25を使用してそのジョブを実行するか、外部電源(電源部26)を使用してそのジョブを即時実行するかを切り替える制御部(CPU11)とを備えた構成とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は画像処理装置に係り、詳細には自己発電による電力を使用してジョブを実行する画像処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ソーラーパネルなどで自己発電した電力を蓄えておき、その蓄電電力を使用してコピーやプリント、ファクシミリ送信などのジョブを実行する画像処理装置では、ジョブを実行するのに必要な電力量に対して蓄電量が不足していると、ジョブを直ぐには実行できないことになる。
【0003】
たとえば、特許文献1の技術では、プリントジョブの全枚数を充電量(蓄電量)で印刷できない場合には、印刷動作を行わないか、印刷可能な枚数のみを印刷するか、再充電されるまで待って自動的に全枚数を印刷するかを操作者が選択できるようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平10−240481号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
コピーやプリント、ファクシミリ送信などのジョブには、直ぐに実行しなければならないものと、直ぐに実行させる必要はなく待つことができるものなど、緊急度の異なるものがある。さらには、希望する実行開始時間(時刻)を指定する予約ジョブなどもあり、ジョブを実行するタイミングは、ユーザの要望によっていくつかに分かれる。
【0006】
外部電源による通常電力のほかに、自己発電による蓄電電力も使用してジョブを実行できる画像処理装置においては、たとえば、ジョブを実行するのに必要な電力量に対して蓄電量が不足している場合に、単純に通常電力に切り替えて、直ぐにジョブを実行することも可能である。しかし、直ぐに実行させる必要のないジョブ、すなわち、充電が進んでから実行してもよいジョブに対しても一律に通常電力を使用するこのような制御は、蓄電電力を有効に利用しているとは言えず、省エネルギー効果の点で改善の余地がある。また、予約ジョブにおいても、指定された実行開始時間に、直ぐに実行しなければならないものと、直ぐに実行させる必要は無く待つことができるものがある場合には、同様のことが言える。
【0007】
また、プリントジョブの全枚数を充電量(蓄電量)で印刷できない場合に、印刷しない、印刷可能な枚数のみを印刷する、再充電されるまで待って全枚数を印刷する、のいずれかを選択できるようにした技術では、全枚数を直ぐに印刷したいなどの緊急度の高いジョブに応えることができず、利便性が低い問題がある。
【0008】
本発明は、上記の問題を解決しようとするものであり、自己発電による蓄電電力を有効に利用してジョブを実行することができ、緊急度の高いジョブにも対応することができる画像処理装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
かかる目的を達成するための本発明の要旨とするところは、次の各項の発明に存する。
【0010】
[1]画像データに係るジョブを実行するジョブ実行部と、
発電部と、
蓄電部と、
ジョブの実行に前記蓄電部の蓄電量が不足する場合は、前記発電部による発電で前記蓄電部が充電されるのを待ってから前記蓄電部を使用してそのジョブを実行するか、外部電源を使用してそのジョブを即時実行するかを切り替える制御部と、
を備えた画像処理装置。
【0011】
上記発明では、ジョブの実行に蓄電部の蓄電量が不足する場合は、発電部による発電で蓄電部が充電されるのを待ってから蓄電部を使用してそのジョブを実行するか、外部電源を使用してそのジョブを即時実行するかを切り替える。
【0012】
上記の蓄電部の使用とは、少なくとも蓄電部を使用する、との概念を包含しており、蓄電部のみの使用と、蓄電部と外部電源の併用を含んでいる。たとえば、ジョブの実行に蓄電部の蓄電量が不足し、発電部による発電で蓄電部が充電されるのを待ってから蓄電部を使用してそのジョブを実行する場合には、発電部による発電で蓄電部が充電されるのを待ち、その充電された(充電が進んだ)蓄電部のみを使用してジョブを実行するようにしてもよいし、その充電された(充電が進んだ)蓄電部と外部電源を併用してジョブを実行するようにしてもよい。
【0013】
上記の外部電源の使用とは、少なくとも外部電源を使用する、との概念を包含しており、外部電源のみの使用と、外部電源と蓄電部の併用を含んでいる。たとえば、ジョブの実行に蓄電部の蓄電量が不足し、外部電源を使用してそのジョブを即時実行する場合には、外部電源のみを使用してジョブを実行するようにしてもよいし、外部電源と蓄電部(現時点での蓄電電力)を併用してジョブを実行するようにしてもよい。
【0014】
これにより、自己発電による蓄電電力を有効に利用してジョブを実行することができ、緊急度の高いジョブにも対応することができる。
【0015】
[2]ジョブの実行を待ってもよい許容時間が設定され、
前記制御部は、前記許容時間を含む所定の判定基準に基づいて、前記蓄電部を使用してそのジョブを実行するか、外部電源を使用してそのジョブを即時実行するかを切り替える
ことを特徴とする[1]に記載の画像処理装置。
【0016】
上記発明では、ジョブの実行を待ってもよい許容時間が設定される。この許容時間の設定は、装置単位、ユーザ単位、ジョブ種別単位、ジョブ単位などで行うことができる。ここでは、ジョブの実行に蓄電部の蓄電量が不足する場合は、設定された許容時間を含む所定の判定基準に基づいて、蓄電部を使用するジョブの実行と、外部電源を使用するジョブの即時実行との切り替え制御を行う。
【0017】
これにより、ジョブを実行する際の迅速開始(緊急度)と省エネルギー性の優先度合いに応じて、許容時間を設定することにより、それらの両立を図ったり、いずれかをより優先させたりする切り替え制御を行うことができる。たとえば、ジョブの迅速開始を優先する場合は、許容時間をゼロ(0)に設定することで、蓄電量不足であれば、外部電源を使用しジョブを即時実行することができる。省エネルギー性を優先する場合は、許容時間を長時間に設定することで、蓄電量不足であれば、その許容時間以内に充電が完了次第ジョブを実行開始したり、許容時間の終わりまで充電してからジョブを実行開始したりするなどの制御が可能となり、蓄電電力を有効に利用してジョブを実行することができる。
【0018】
[3]前記制御部は、ジョブの実行に前記蓄電部の蓄電量が不足する場合は、ジョブを投入したユーザにその旨を報知して前記許容時間の設定を受け付ける
ことを特徴とする[2]に記載の画像処理装置。
【0019】
上記発明では、蓄電量が不足してジョブを実行できない場合、ジョブを投入したユーザはその旨の報知を受けて、蓄電量不足でジョブが実行不可であることを把握し、そのジョブの実行を待ってもよいか否か、待ってもよい場合はいつまで待ってもよいかを、許容時間を設定して指示することができる。たとえば、ジョブの実行を待てない場合は許容時間をゼロ(0)に設定すればよく、ジョブの実行を待ってもよい場合はその待ってもよい時間を許容時間として設定すればよい。これにより、ジョブ毎に、そのジョブに対する緊急度と時間的な要望に応えることができる。
【0020】
[4]前記制御部は、ジョブの実行に前記蓄電部の蓄電量が不足する場合は、ジョブの実行開始前に前記発電部で前記蓄電部を充電する充電時間を求め、前記報知では、前記充電時間を提示する
ことを特徴とする[3]に記載の画像処理装置。
【0021】
上記発明では、ユーザは許容時間を設定する際に、提示された充電時間、すなわち、ジョブの実行開始前に発電部で蓄電部を充電しそのジョブを実行する場合の待ち時間を示す、この充電時間を参考にして、許容時間を決めることができ、許容時間が決めやすくなる。
【0022】
[5]前記許容時間が予め設定されている
ことを特徴とする[2]に記載の画像処理装置。
【0023】
上記発明では、装置単位、ユーザ単位、ジョブ種別単位、ジョブ単位などでの条件で許容時間を予め設定しておくことができ、利便性が向上する。
【0024】
[6]前記ジョブは、実行開始時間が指定された予約ジョブを含み、
前記制御部は、前記予約ジョブに対しては、その予約ジョブの実行開始時間に、その予約ジョブの実行に前記蓄電部の蓄電量が不足するか否かを判断する
ことを特徴とする[5]に記載の画像処理装置。
【0025】
上記発明では、実行開始時間が指定された予約ジョブに対しては、指定された実行開始時間になると、その予約ジョブの実行に蓄電部の蓄電量が不足するか否かを判断する。蓄電量不足の場合は、その実行開始時間以降も発電部で蓄電部の充電を進め、蓄電部が充電されるのを待ってから蓄電部を使用してその予約ジョブを実行するか、外部電源を使用してその予約ジョブを実行開始時間に即時実行するかを、装置単位、ユーザ単位、ジョブ種別単位、ジョブ単位(予約ジョブ単位)などでの条件で予め設定されている許容時間に基づいて切り替える。
【0026】
なお、予約ジョブにて指定する実行開始時間は、ジョブの実行を開始する時刻(実行開始時刻)でもよいし、指定時点(現在)から実行を開始するまでの経過時間でもよい。
【0027】
これにより、予約ジョブに対しても、その予約ジョブを指定の実行開始時間に実行する際の迅速開始(緊急度)と省エネルギー性の優先度合いに応じて、許容時間を設定することにより、それらの両立を図ったり、いずれかをより優先させたりする切り替え制御を行うことができる。たとえば、予約ジョブを指定の実行開始時間に開始させたいのであれば、許容時間をゼロ(0)に設定することで、指定の実行開始時間に蓄電量不足であれば、外部電源を使用しその予約ジョブを指定の実行開始時間に即時実行させることができる。省エネルギー性を優先する場合は、許容時間を長時間に設定することで、指定の実行開始時間に蓄電量不足であれば、その実行開始時間以降も発電部で蓄電部を充電し、許容時間以内に充電が完了次第、予約ジョブを実行開始したり、許容時間の終わりまで充電してから予約ジョブを実行開始したりするなどの制御が可能となり、蓄電電力を有効に利用して予約ジョブを実行することができる。
【0028】
[7]前記制御部は、ジョブの実行に前記蓄電部の蓄電量が不足する場合は、ジョブの実行開始前に前記発電部で前記蓄電部を充電する充電時間を求め、その充電時間が前記許容時間を超過する場合は、前記外部電源を使用して前記ジョブ実行部にそのジョブを即時実行させる
ことを特徴とする[2]〜[6]のいずれか1項に記載の画像処理装置。
【0029】
上記発明では、ジョブの実行開始前に前記発電部で前記蓄電部を充電する充電時間が許容時間を超過する場合は、外部電源を使用してそのジョブを即時実行する。この場合は、外部電源のみを使用してもよく、外部電源と蓄電部を併用してもよい。
【0030】
[8]前記制御部は、前記発電部による発電で前記蓄電部が充電されるのを前記許容時間以内で待ってから前記蓄電部を使用して前記ジョブ実行部にそのジョブを実行させる
ことを特徴とする[2]〜[6]のいずれか1項に記載の画像処理装置。
【0031】
上記発明では、発電部による発電で蓄電部が充電されるのを、設定された許容時間以内で待ってから、すなわち、許容時間をジョブの実行を待ってもよい最長の待ち時間として、発電部で蓄電部が充電されるのを待ってから、蓄電部を使用してそのジョブを実行する。
【0032】
たとえば、許容時間以内に充電が完了した場合は、蓄電部のみを使用してジョブを実行してもよい。許容時間の終わりまでに充電が完了しなかった場合は、蓄電部と外部電源を併用してジョブを実行する。また、許容時間以内に、充電が進んだ蓄電部と外部電源を併用してジョブを実行するようにしてもよい。
【0033】
[9]ジョブの実行を待ってもよいか否かのユーザ設定を受け付け、
前記制御部は、前記ユーザ設定を含む所定の判定基準に基づいて、前記蓄電部を使用してそのジョブを実行するか、外部電源を使用してそのジョブを即時実行するかを切り替える
ことを特徴とする[1]に記載の画像処理装置。
【0034】
上記発明では、ジョブの実行を待ってもよいか否かがユーザによって設定される(ジョブ単位)。ジョブの実行に蓄電部の蓄電量が不足する場合は、そのユーザ設定を含む所定の判定基準に基づいて、そのジョブの実行に蓄電部を使用するか、外部電源を使用するかの切り替え制御を行う。
【0035】
[10]前記制御部は、ジョブの実行に前記蓄電部の蓄電量が不足する場合は、ジョブを投入したユーザにその旨を報知して前記ユーザ設定を受け付ける
ことを特徴とする[9]に記載の画像処理装置。
【0036】
上記発明では、蓄電量が不足してジョブを実行できない場合、ジョブを投入したユーザはその旨の報知を受けて、蓄電量不足でジョブが実行不可であることを把握し、そのジョブの実行を待ってもよいか否かを設定して指示することができる。これにより、ジョブ毎に、そのジョブに対する緊急度の要望に応えることができる。
【0037】
[11]前記制御部は、ジョブの実行に前記蓄電部の蓄電量が不足する場合は、ジョブの実行開始前に前記発電部で前記蓄電部を充電する充電時間を求め、前記報知では、前記充電時間を提示する
ことを特徴とする[10]に記載の画像処理装置。
【0038】
上記発明では、ユーザはジョブの実行を待ってもよいか否かを設定する際に、提示された充電時間、すなわち、ジョブの実行開始前に発電部で蓄電部を充電しそのジョブを実行する場合の待ち時間を示す、この充電時間を参考にして、ジョブの実行を待ってもよいか否かを決めることができ、その決定がしやすくなる。
【0039】
[12]前記制御部は、前記蓄電部を使用してジョブを実行する場合は、前記発電部による発電で前記ジョブの実行に必要な蓄電量が前記蓄電部に充電されるのを待ってから前記蓄電部を使用してそのジョブを実行する
ことを特徴とする[1]〜[11]のいずれか1項に記載の画像処理装置。
【0040】
上記発明では、ジョブの実行に蓄電部の蓄電量が不足し、そのジョブを蓄電部を使用して実行する場合は、発電部による発電でそのジョブの実行に必要な蓄電量が蓄電部に充電されるのを待ってから蓄電部を使用してそのジョブを実行する。この場合は、外部電源を併用せず、蓄電部のみを使用してジョブを実行することができ、自己発電による蓄電電力をより有効に利用してジョブを実行することができる。
【発明の効果】
【0041】
本発明の画像処理装置によれば、自己発電による蓄電電力を有効に利用してジョブを実行することができ、緊急度の高いジョブにも対応することができる。したがって、ジョブを実行する際の緊急度と省エネルギー効果を両立させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るシステムの構成を示すシステム構成図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る画像処理装置としての複合機の概略構成を示すブロック図である。
【図3】複合機が備える発電部(ソーラーパネル)の設置構成を示す図である。
【図4】遅延許容時間設定テーブルの構成を示す図である。
【図5】複合機によるジョブの実行に係る動作を示す流れ図である。
【図6】図5のジョブ受付処理(S101)のサブルーチンを示す流れ図である。
【図7】図5のジョブ実行処理(S102)のサブルーチンを示す流れ図である。
【図8】図7の充電時間算出処理(S304)のサブルーチンを示す流れ図である。
【図9】複合機の表示部に表示されたコピー設定画面の一例を示す図である。
【図10】複合機の表示部に表示された遅延許容時間設定画面の一例を示す図である。
【図11】ジョブ完了時刻設定テーブルの構成を示す図である。
【図12】本発明の第2の実施形態に係る複合機によるジョブ(予約ジョブを含む)の実行に係る動作を示す流れ図である。
【図13】本発明の第3の実施形態に係るジョブ実行処理のサブルーチンを示す流れ図である。
【図14】本発明の第3の実施形態に係るジョブ実行確認画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0043】
以下、図面に基づき本発明の実施形態を説明する。
【0044】
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態に係るシステムの構成を示している。本システムは、オフィスなどに設けられたLAN(Local Area Network)などのネットワーク2に、画像処理装置としての複合機10と、端末装置30とが接続されて構成される。
【0045】
端末装置30は、複合機10にスキャンジョブやプリントジョブなどのジョブを送信してその実行を依頼する機能を備えている。端末装置30は、OSプログラムや複合機10のドライバプログラム、文書や画像を作成・編集するアプリケーションプログラムなどがインストールされたパーソナルコンピュータ(PC)などで構成される。スキャンジョブやプリントジョブの送信および実行依頼など複合機10に対する各種の依頼は、複合機10用のドライバプログラムによって行われる。
【0046】
図2は、複合機10の概略構成を示している。複合機10は、原稿の画像を光学的に読み取ってその複製画像を記録紙に印刷して出力するコピー機能、読み取った原稿の画像データをファイルにして保存したり端末装置30やサーバ装置へ送信したりするスキャン機能、端末装置30から受信した印刷データに基づく画像や当該複合機10に保存されている画像データに基づく画像を記録紙に印刷して出力するプリンタ機能、ファクシミリ機能などを備えている。
【0047】
また複合機10は、自己の発電部で発電(自己発電)した電力を蓄電部に蓄えておき、その蓄電電力を使用してジョブを実行する機能と、ジョブの実行に蓄電部の蓄電量が不足する場合は、発電部による発電で蓄電部が充電されるのを待ってから蓄電部を使用してそのジョブを実行するか、外部電源(電源部)を使用してそのジョブを即時実行するかを所定の判定基準に基づいて切り替える機能とを備えている。
【0048】
複合機10は、制御部としてのCPU(Central Processing Unit)11に、バス12を介してROM(Read Only Memory)13と、RAM(Random Access Memory)14と、不揮発メモリ15と、ハードディスク装置16と、表示部17と、操作部18と、ファクシミリ通信部19と、ネットワーク通信部20と、スキャナ部21と、画像処理部22と、プリンタ部23と、発電部24と、蓄電部25と、電源部26とを接続して構成される。
【0049】
CPU11は、ROM13に格納されているプログラムに従って複合機10の動作を制御する。ROM13には、CPU11によって実行される各種プログラムや各種の固定データが記憶されている。RAM14は、CPU11がプログラムを実行する際に各種データを一時的に格納するワークメモリとして使用されるほか、画像データを一時的に保存するための画像メモリなどにも使用される。不揮発メモリ15は、電源がオフにされても記憶が保持される書き換え可能なメモリである。不揮発メモリ15には、装置固有の情報や各種の設定情報、テーブルなどが記憶される。ハードディスク装置16は、各種の保存データを格納するほか、入力された各種の画像データなども保存する。
【0050】
表示部17は、液晶ディスプレイなどで構成され、操作画面、設定画面、確認画面などの各種の画面を表示する。操作部18は、スタートボタン、ストップボタン、テンキーなどの各種のボタン類と、液晶ディスプレイの表面に設けられて押下された座標位置を検出するタッチパネルなどで構成され、ユーザが複合機10に対して行う各種の操作を受け付ける。
【0051】
ファクシミリ通信部19は、ファクシミリ機能を備えた外部装置と公衆回線を通じて画像データを送受信する。ネットワーク通信部20は、ネットワーク2を通じて端末装置30やサーバ装置などと通信を行う。
【0052】
スキャナ部21は、原稿の画像を光学的に読み取って画像データを取得する。スキャナ部21は、たとえば、原稿に光を照射する光源と、その反射光を受けて原稿を幅方向に1ライン分読み取るラインイメージセンサと、ライン単位の読取位置を原稿の長さ方向に順次移動させる移動手段と、原稿からの反射光をラインイメージセンサに導いて結像させるレンズやミラーなどからなる光学系と、ラインイメージセンサの出力するアナログ画像信号をデジタルの画像データに変換する変換部などを備えて構成される。
【0053】
画像処理部22は、画像データに対して、画像補正、回転、拡大/縮小、圧縮/伸張など各種の画像処理を施す。
【0054】
プリンタ部23は、画像データに基づく画像を電子写真プロセスによって記録紙上に形成して出力する。プリンタ部23は、たとえば、記録紙の搬送装置と、感光体ドラムと、帯電装置と、入力される画像データに応じて点灯制御されるLD(Laser Diode)と、LDから射出されたレーザ光を感光体ドラム上で走査させる走査ユニットと、現像装置と、転写分離装置と、クリーニング装置と、定着装置とを有する、いわゆるレーザープリンタとして構成されている。レーザ光に代えてLED(Light Emitting Diode)で感光体ドラムを照射するLEDプリンタのほか他の方式のプリンタであってもかまわない。
【0055】
発電部24は、太陽光(自然光)や室内の照明光を受光し、その受光光から電力を発電する機能を備えたソーラーパネルで構成される。蓄電部25は、発電部24によって発電された電力を蓄え、その電力(蓄電電力)を複合機10の各部に供給する。電源部26は、商用電源(外部電源)を適宜の電圧に変換し、その電力(通常電力)を複合機10の各部に供給する。また、蓄電部25と電源部26とは、各々の単独使用と併用とが切り替え可能となっている。複合機10は、この蓄電部25や電源部26の電力によって動作しジョブを実行する。
【0056】
またCPU11は、蓄電部25に蓄えられている蓄電量を算出する蓄電量算出部としての機能と、ジョブを実行するために必要な複合機10の消費電力量を算出する消費電力量算出部としての機能と、この消費電力量を使用する当該ジョブの実行に蓄電部25の蓄電量が不足するか否かを判断する蓄電量不足判断部としての機能と、蓄電部25に今後充電(蓄電)される充電量の予測値(単位時間当たりの充電量)を算出する充電量予測部としての機能と、ジョブの実行に足りない電力量と算出した充電量の予測値とに基づいて充電時間の予測値を算出する充電時間予測部としての機能と、ジョブの実行を待ってもよい許容時間(遅延許容時間)の設定を受け付ける遅延許容時間設定機能と、複合機10の各部に供給する電力を、蓄電電力、通常電力、それらの併用のいずれかに切り替える電力切替部としての機能を備えている。
【0057】
図3は、複合機10が備える発電部24(ソーラーパネル)の設置構成を平面図で示している。複合機10は、装置本体の上面部分に空きスペースが設けられている。発電部24は、上方からの光をより多く受けて受光効率(発電効率)が高められるよう、装置本体の上面部分における空きスペースに取り付けられている。
【0058】
図4は、遅延許容時間の設定に用いられる遅延許容時間設定テーブル40を示している。このテーブルは、不揮発メモリ15に格納されている。
【0059】
遅延許容時間は、ジョブの実行開始の遅延を許容できる期限を示すものであり、現在(ジョブ投入時点)からの経過時間として、「日」、「時間」、「分」の単位で設定される。ここでは、日、時間、分の単位別に、複数の選択肢が予め設けられており、更に任意の値を入力できるようになっている。本例では、「日」における選択肢は、「1日」、「2日」、「3日」の3種類が設けられている。「時間」における選択肢は、「1時間」、「2時間」、「3時間」、「6時間」、「12時間」、「18時間」の6種類が設けられている。「分」における選択肢は、「10分」〜「50分」まで10分刻みに5種類が設けられている。
【0060】
遅延許容時間は、日、時間、分の単位における上記の選択肢または任意の入力値を、単独でまたは単位別に組み合わせて設定することができる。たとえば、選択肢同士の組み合わせでは、「1日」と「12時間」を組み合わせて「1.5日」の遅延許容時間を設定することができる。選択肢と入力値の組み合わせでは、選択した「1時間」と入力した「15分」を組み合わせて「1時間15分」の遅延許容時間を設定することができる。また、ジョブを即時実行したい場合には、入力値としてゼロ(0)を入力することにより、遅延許容時間をゼロに設定することも可能である。
【0061】
遅延許容時間設定テーブル40では、設定が有効とされた選択肢または入力値に、フラグがセットされる。たとえば、遅延許容時間として2時間が設定(選択)された場合には、図4に示すように、遅延許容時間設定テーブル40では「2時間」に対応するフラグ(図中では「○」で表記)がセットされる。また、「日」、「時間」、「分」の入力値として、任意の値が入力・設定されると、遅延許容時間設定テーブル40ではその入力値が書き込まれ、その入力値に対応するフラグがセットされる。
【0062】
次に、複合機10の動作について説明する。
【0063】
図5〜図8は、複合機10によるジョブの実行に係る動作を示す流れ図である。
【0064】
複合機10は、ユーザから当該複合機10(自装置)でコピージョブ、スキャン送信ジョブ(端末装置30やサーバ装置へのスキャン送信)、ファクシミリ送信ジョブの依頼を受けようとした場合、たとえばジョブ種別の選択操作を受けた場合などや、ユーザの使用する端末装置30からプリントジョブの依頼を受けようとした場合に、図5に示す動作(基本動作)を行う。
【0065】
複合機10のCPU11は、ジョブの依頼を受けようとした場合に(Start)、ジョブの受付処理を行い(ステップS101(図6のサブルーチン))、受け付けたジョブの実行処理を行い(ステップS102(図7のサブルーチン))、そのジョブの実行に係る動作を終了する(End)。
【0066】
図6に示すジョブ受付処理では、CPU11は、ジョブの依頼元が当該複合機10(当該複合機10の使用ユーザ)である場合には(ステップS201;自装置)、ユーザから表示部17および操作部18を通じてジョブ(コピージョブ/スキャン送信ジョブ/ファクシミリ送信ジョブなど)の設定を受け付ける(ステップS202)。このジョブの設定では、遅延許容時間の設定も受け付ける。
【0067】
図9に、複合機10にてコピージョブの設定を行うために表示部17に表示されるコピー設定画面50の一例を示す。本画面には、コピーに関する設定項目(パラメータ)として、部数、カラー/モノクロ、倍率、原稿(サイズ)、片面/両面などの印刷に係る各種の項目と、遅延許容時間とが設けられている。
【0068】
ユーザはこのコピー設定画面50を通じて、複合機10に実行を依頼するコピージョブの印刷に係る各種の項目と、遅延許容時間を設定することができる。遅延許容時間の詳細な設定は、別画面で行う。ここでは、コピー設定画面50に表示されている「遅延許容時間」が選択されると、複合機10は表示部17に、図10に示す遅延許容時間設定画面60を表示する。
【0069】
遅延許容時間設定画面60は、遅延許容時間を、前述したように、日、時間、分の単位で設定するための画面である。ユーザは、この遅延許容時間設定画面60を通じて、日、時間、分の選択肢を選択するまたは任意の値を入力し、その選択肢/入力値を単独でまたは単位別に組み合わせて、遅延許容時間を詳細に設定することができる。なお、図9および図10では、遅延許容時間として2時間が設定(選択)された状態を示している。
【0070】
また、スキャン送信ジョブやファクシミリ送信ジョブも同様に、図示しないスキャン設定画面やファクシミリ設定画面を通じて、原稿のスキャンや送信に係る各種の項目(画質、宛先など)と、遅延許容時間が設定される。
【0071】
ユーザから上記の設定画面を通じて設定を受け付けたジョブの遅延許容時間の設定情報は、図4で説明した遅延許容時間設定テーブル40に保存される。
【0072】
ユーザは、ジョブの設定を終えると(図6の(ステップS202)、コピー/スキャン送信/ファクシミリ送信を行う原稿を複合機10にセットし、スタートボタンを押下して、複合機10にジョブを投入する。
【0073】
複合機10では、ジョブの設定とスタートボタンの押下を受けると(ステップS202)、CPU11は、スキャナ部21を動作させて原稿を読み取り、この原稿の読み取りで取得した画像データをRAM14に一時保存する(ステップS203)。原稿の読み取りを終えると、ジョブ(ジョブデータ)を生成し、RAM14に一時保存する(ステップS204〜Return)。
【0074】
一方、ジョブの依頼元が端末装置30である場合には(ステップS201;端末装置)、その端末装置30からプリントジョブ(印刷データ)を受信し、RAM14に一時保存する(ステップS205〜Return)。なお、プリントジョブの場合は、端末装置30のドライバプログラムによって端末上に表示されるプリント設定画像を通じて、ユーザが印刷に係る各種の項目(部数、カラー/モノクロ印刷、倍率、片面/両面印刷など)と、遅延許容時間を設定する。端末装置30は、設定された印刷条件と遅延許容時間を含むプリントジョブを生成し、複合機10に送信する。
【0075】
図7に示すジョブ実行処理では、CPU11は、ジョブの実行に必要となる複合機10の消費電力量を算出する(ステップS301)。
【0076】
たとえば、印刷出力に係る消費電力は、感光体ドラムの回転回数や回転速度などに応じて変化するが、この駆動系の消費電力は、気温などの環境条件に影響を受ける。そこで、印刷1枚当たりの消費電力量を予め内部データ(テーブル値)として記憶しておき、この内部データを使用して算出するようにしてもよい。また、送信系のジョブも同様に、送信1枚当たりの消費電力量を予め内部データ(テーブル値)として記憶しておき、この内部データを使用して算出するようにしてもよい。
【0077】
(印刷出力/送信に係る消費電力の算出例)
・印刷出力の場合
消費電力量=印刷出力枚数×1枚の印刷出力に要する消費電力量(テーブル値)
・送信の場合
消費電力量=送信枚数×1枚の送信に要する消費電力量(テーブル値)
【0078】
また、印刷出力に係る消費電力では、出力枚数の他に、カラー/モノクロ、片面/両面などの印刷条件を考慮するようにしてもよい。これらの印刷条件についても、その印刷条件を加味した印刷出力1枚当たりの消費電力量を予め内部データ(テーブル値)として記憶しておくことにより、印刷条件を考慮した消費電力量の算出が可能である。
【0079】
(カラー/モノクロの印刷出力に係る消費電力の算出例)
・カラー印刷出力の場合
消費電力量=印刷出力枚数×1枚のカラー印刷出力に要する消費電力量(テーブル値)
・モノクロ印刷出力の場合
消費電力量=印刷出力枚数×1枚のモノクロ印刷出力に要する消費電力量(テーブル値)
【0080】
続いてCPU11は、蓄電部25の現在の蓄電量を算出する(ステップS302)。蓄電量の算出は、たとえば蓄電部25の出力電圧値から換算するなど、周知の方法によって行う。
【0081】
CPU11は、消費電力量と蓄電量を比較し(ステップS303)、消費電力量が蓄電量以下(消費電力量に対して蓄電量が充足)の場合には(ステップS303;Yes)、電力供給元を蓄電部25に切り替え、蓄電電力を使用して複合機10を動作させてジョブを実行する(ステップS307〜Return)。
【0082】
消費電力量が蓄電量超過(消費電力量に対して蓄電量が不足)の場合には(ステップS303;No)、充電時間算出処理を行う(ステップS304(図8のサブルーチン))。
【0083】
図8に示す充電時間算出処理では、CPU11は、ジョブの実行に必要な消費電力量に対して蓄電部25の蓄電量が不足している、その不足分の電力量(不足電力量)を算出する(ステップS401)。この不足電力量は、消費電力量から蓄電量を減算することで求める(不足電力量=消費電力量−蓄電量)。
【0084】
続いてCPU11は、蓄電部25における今後の単位時間当たりの充電量を算出する(ステップS402)。たとえば、発電部24による単位時間当たり(たとえば、1分、10分、30分など)の発電量を逐次取得して記憶・更新するようにし、直近の発電量に基づいて上記の充電量を算出する。具体的には、1分毎に発電量を取得して記憶・更新し、今後の1分間当たりの充電量を算出する場合には、現在記憶されている直近の1分間の発電量を、今後の1分間当たりの充電量として算出するようにしてもよい。また、10分毎に発電量を取得して記憶・更新し、今後の1分間当たりの充電量を算出する場合には、現在記憶されている直近の10分間の発電量の1/10の値(直近の10分間における1分間当たりの平均値)を、今後の1分間当たりの充電量として算出するようにしてもよい。
【0085】
そして、CPU11は、ステップS401で算出した不足電力量を、ステップS402で算出した今後の単位時間(1分間)当たりの充電量で除算することにより、充電時間を算出する(ステップS403〜Return)。
【0086】
なお、複合機10がオフィスなどで使用される場合には、昼休みや夜間などにオフィスの照明が消灯され、発電部24の受光条件(発電効率)が変化する。そこで、複合機10の設置場所における照明の消灯時間が事前に分かっている場合には、その受光条件の変化を考慮して、上記の充電量を算出するようにしてもよい。たとえば、複合機10は、設置場所の照明の消灯時間を設定できるように構成し、その消灯時の発電量のデータを実測により求めて予め不揮発メモリ15に記憶しておくことにより、消灯時間帯については、記憶されているデータを使用して充電量を算出するようにしてもよい。
【0087】
図7におけるジョブ実行処理では、ステップS304の充電時間算出処理を終えると、CPU11は、算出した充電時間と、当該ジョブに対して設定されている遅延許容時間を比較する(ステップS305)。遅延許容時間は、上述したように、当該複合機10で投入されたジョブ(コピージョブ/スキャン送信ジョブ/ファクシミリ送信ジョブなど)の場合は、遅延許容時間設定テーブル40に記憶されている(日/時間/分の選択肢/入力値におけるフラグがセットされている情報)。端末装置30から受信したプリントジョブの場合は、そのプリントジョブに含まれている。
【0088】
CPU11は、算出した充電時間が遅延許容時間以下の場合には(ステップS305;Yes)、そのジョブを実行するのに必要な蓄電量が蓄電部25に充電されるまで、そのジョブを待機させる(ステップS306)。そして、蓄電部25が充電されると、電力供給元を蓄電部25に切り替え、蓄電電力を使用して複合機10を動作させてジョブを実行する(ステップS307〜Return)。
【0089】
なお、ジョブを待機させる場合は、RAM14に一時保存されているそのジョブを不揮発メモリ15またはハードディスク装置16に移動(退避保存)して管理するようにしてもよい。
【0090】
また、算出した充電時間が遅延許容時間を超過する場合には(ステップS305;No)、CPU11は、電力供給元を蓄電部25と電源部26の併用に切り替え、蓄電電力を使用しかつその不足分を通常電力で補って複合機10を動作させてジョブを即時実行する(ステップS308〜Return)。
【0091】
なお、ジョブの遅延許容時間については、上述したように、遅延許容時間自体を直接的に指定(設定)するほかに、ユーザの希望するジョブの完了時刻を指定し、その指定された完了時刻と現在時刻(ジョブ投入時刻)から遅延許容時間を算出するようにしてもよい(完了時刻−現在時刻=遅延許容時間)。図11は、ユーザがジョブの完了時刻を設定する場合に、設定された完了時刻の情報(XX時XX分)が記憶されるジョブ完了時刻設定テーブル45の一例を示している。
【0092】
このように、本実施形態に係る複合機10は、ジョブの実行に蓄電部25の蓄電量が不足する場合は、発電部24による発電で蓄電部25が充電されるのを待ってから蓄電部25(蓄電電力)を使用してそのジョブを実行するか、電源部26(通常電力)を使用してそのジョブを即時実行するかを、そのジョブに対して設定された遅延許容時間に基づいて切り替える。
【0093】
たとえば、ジョブの迅速開始を優先する場合は、遅延許容時間をゼロ(0)に設定することで、蓄電量不足であれば、電源部26を使用しジョブを即時実行することができる。省エネルギー性を優先する場合は、遅延許容時間を長時間に設定することで、蓄電量不足であれば、その遅延許容時間以内に充電が完了次第ジョブを実行開始することができ、蓄電電力を有効に利用してジョブを実行することができる。
【0094】
これにより、通常電力の使用を抑え、自己発電による蓄電電力を有効に利用してジョブを実行することができ、緊急度の高いジョブにも対応することができる。したがって、ジョブを実行する際の緊急度と省エネルギー効果を両立させることができる。
【0095】
[第2の実施形態]
第2の実施形態では、第1の実施形態で説明したジョブの実行に使用する電源(電力)の切り替え制御を、予約ジョブに対して行う場合について説明する。
【0096】
予約ジョブは、ユーザの希望する実行開始時間が指定されて予約されるジョブである。予約ジョブにて指定する実行開始時間は、ジョブの実行を開始する時刻(実行開始時刻)でもよいし、指定時点(現在)から実行を開始するまでの経過時間でもよい。また、この予約ジョブに対しても、ユーザは、予約ジョブの実行開始時間から更にそのジョブの実行を待ってもよい許容時間、すなわち、実行開始の遅延を許容できる期限を示す遅延許容時間を設定する。
【0097】
図12は、第2の実施形態に係る複合機10によるジョブ(予約ジョブを含む)の実行に係る動作を示す流れ図である。
【0098】
複合機10は、ユーザから当該複合機10(自装置)でコピージョブやファクシミリ送信ジョブの依頼を受けようとした場合、たとえばジョブ種別の選択操作を受けた場合などや、ユーザの使用する端末装置30からプリントジョブの依頼を受けようとした場合に、図12に示す動作(基本動作)を行う。
【0099】
複合機10のCPU11は、ジョブの依頼を受けようとした場合に(Start)、ジョブの受付処理を行う(ステップS151)。このジョブ受付処理は、第1の実施形態における図6で説明した、依頼を受けるジョブに、予約ジョブを追加したものである。ここでは、図6を参照して追加点を詳細に説明する。
【0100】
複合機10(CPU11)は、ユーザからコピーやファクシミリ送信などの予約ジョブを受け付ける場合には、そのジョブの設定時に、印刷や送信に係る各種の項目(パラメータ)の設定および遅延許容時間の設定のほかに、予約ジョブとしての指定と実行開始時間の指定を受け付ける(ステップS202)。ユーザがジョブの設定を終え、原稿を複合機10にセットし、スタートボタンを押下してジョブを投入すると、CPU11は、スキャナ部21を動作させて原稿を読み取り、この原稿の読み取りで取得した画像データをRAM14に一時保存する(ステップS203)。原稿の読み取りを終えると、予約指定(予約ジョブとしての指定)を示す情報と指定された実行開始時間を含む予約ジョブ(ジョブデータ)を生成し、RAM14に一時保存する(ステップS204)。
【0101】
端末装置30から複合機10に依頼するプリントジョブを予約ジョブとして指定する場合には、ユーザは端末装置30によるプリントジョブの設定時に、印刷に係る各種の項目(パラメータ)の設定および遅延許容時間の設定のほかに、予約ジョブとしての指定と実行開始時間の指定を行い、そのプリントジョブを投入する。端末装置30は、設定された印刷条件と遅延許容時間、予約指定(予約ジョブとしての指定)を示す情報と指定された実行開始時間を含むプリントジョブ(予約ジョブ)を生成し、複合機10に送信する。複合機10(CPU11)は、端末装置30からそのプリントジョブを受信し、RAM14に一時保存する(ステップS205)。
【0102】
なお、予約ジョブはRAM14ではなく、不揮発メモリ15またはハードディスク装置16に保存して管理するようにしてもよい。
【0103】
図12では、ステップS151のジョブ受付処理を終えると、CPU11は、受け付けたジョブ(投入ジョブ)が予約ジョブであるか否かを判断する(ステップS152)。受け付けたジョブが予約ジョブでない場合には(ステップS152;No)、そのジョブの実行処理を行い(ステップS154)、そのジョブの実行に係る動作を終了する(End)。このステップS154におけるジョブ実行処理は、第1の実施形態における図7で説明した内容と同じであり、ここでは説明を省略する。
【0104】
受け付けたジョブが予約ジョブである場合には(ステップS152;Yes)、CPU11は、その予約ジョブの実行開始時間になったか否かを監視し(ステップS153;No)、実行開始時間になると(ステップS153;Yes)、その予約ジョブに対する実行処理を行い(ステップS154)、その予約ジョブの実行に係る動作を終了する(End)。
【0105】
予約ジョブに対する実行処理で、図7のステップS302では、予約ジョブの実行開始時間時点での蓄電部25の蓄電量が算出されることになる。そして、実行開始時間時点での蓄電部25の蓄電量がその予約ジョブの実行に不足する場合は、発電部24で蓄電部25が充電されるのを待ってから蓄電部25(蓄電電力)を使用してその予約ジョブを実行するか、電源部26(通常電力)を使用してその予約ジョブを実行開始時間時点で即時実行するかが、その予約ジョブに対して設定された遅延許容時間に基づいて切り替えられることになる。
【0106】
このように、本実施形態では、実行開始時間が指定された予約ジョブに対しては、指定された実行開始時間になると、その予約ジョブの実行に蓄電部25の蓄電量が不足するか否かを判断する。不足する場合は、その実行開始時間以降も発電部24で蓄電部25の充電を進め、蓄電部25が充電されるのを待ってから蓄電部25を使用してその予約ジョブを実行するか、電源部26を使用してその予約ジョブを実行開始時間に即時実行するかを、その予約ジョブに対して予め設定されている遅延許容時間に基づいて切り替える。
【0107】
たとえば、予約ジョブを指定の実行開始時間に開始させたい場合は、遅延許容時間をゼロ(0)に設定することで、指定の実行開始時間に蓄電量不足であれば、電源部26を使用しその予約ジョブを指定の実行開始時間に即時実行させることができる。省エネルギー性を優先する場合は、遅延許容時間を長時間に設定することで、指定の実行開始時間に蓄電量不足であれば、その実行開始時間以降も発電部24で蓄電部25を充電し、遅延許容時間以内に充電が完了次第、予約ジョブを実行開始することができ、蓄電電力を有効に利用して予約ジョブを実行することができる。
【0108】
これにより、予約ジョブに対しても、通常電力の使用を抑え、自己発電による蓄電電力を有効に利用してその予約ジョブを実行することができ、指定の実行開始時間に開始させたい予約ジョブにも対応することができる。
【0109】
[第3の実施形態]
第1および第2の実施形態では、投入するジョブに対して予め遅延許容時間を指定するようにしていたが、第3の実施形態では、遅延許容時間を指定せずにジョブを投入し、そのジョブの実行に蓄電部25の蓄電量が不足する場合は、ジョブを投入したユーザにその旨を報知して、ジョブの実行を待つか否かの設定を受け付ける動作について説明する。
【0110】
図13は、第3の実施形態に係るジョブ実行処理を示す流れ図である。第1の実施形態における図5〜図8で説明した動作のうち、この図13に示したジョブ実行処理以外は、第1の実施形態で説明した内容と基本的には同じであり、ここでは説明を省略する。ただし、本実施形態では上述したように、ユーザは遅延許容時間を指定せずにジョブを投入する。したがって、図6のステップS202で説明した複合機10におけるジョブの設定では、遅延許容時間の設定は行わない。また、プリントジョブの場合も、端末装置30におけるプリントジョブの設定で、遅延許容時間の設定は行わない。
【0111】
本実施形態では、複合機10は、遅延許容時間が設定されていないジョブ(コピージョブ、ファクシミリ送信ジョブ、プリントジョブなど)を受け付け(図5のステップS101参照)、そのジョブに対する実行処理を行う(図5のステップS102参照)。
【0112】
図13に示すジョブ実行処理では、CPU11は、ジョブの実行に必要となる複合機10の消費電力量を算出し(ステップS501)、蓄電部25の現在の蓄電量を算出する(ステップS502)。この消費電力量と蓄電量の算出は、第1の実施形態(図7のステップS301、S302)と同様に行う。
【0113】
CPU11は、消費電力量と蓄電量を比較し(ステップS503)、消費電力量が蓄電量以下(消費電力量に対して蓄電量が充足)の場合には(ステップS503;Yes)、電力供給元を蓄電部25に切り替え、蓄電電力を使用して複合機10を動作させてジョブを実行する(ステップS509〜Return)。
【0114】
消費電力量が蓄電量超過(消費電力量に対して蓄電量が不足)の場合には(ステップS503;No)、充電時間算出処理を行う(ステップS504)。この充電時間算出処理は、第1の実施形態(図8のサブルーチン)と同様に行う。
【0115】
続いてCPU11は、ジョブの実行を待つか否かをユーザに確認するためのジョブ実行確認画面を表示する(ステップS505)。この画面は、コピージョブやファクシミリ送信ジョブの場合には、複合機10の表示部17に表示する。プリントジョブの場合には、そのプリントジョブの依頼元(送信元)の端末装置30に、ジョブ実行確認画面の表示指示と充電時間の情報を送信し、その端末装置30のドライバプログラムによって、端末装置30の表示部(ディスプレイなど)に表示させる。
【0116】
図14は、複合機10の表示部17または端末装置30の表示部に表示されたジョブ実行確認画面70の一例を示している。本画面には、ジョブを実行するのに必要な蓄電電力(蓄電部25の蓄電量)が不足している旨と、ジョブの実行に必要な電力が充電されるまで待つか、通常電力でジョブを実行するかの選択を要求する旨を示した報知メッセージ71が表示される。さらに、算出した充電時間72(予測充電時間)と、ジョブの実行に必要な電力が充電されるまで待つ方を選択するための選択部73と、通常電力で直ぐにジョブを実行する方を選択するための選択部74とが表示される。
【0117】
ユーザはこのジョブ実行確認画面70を通じて、自分の投入したジョブを実行するのに、複合機10の蓄電電力(蓄電部25の蓄電量)が不足していることを把握する。また、提示された充電時間72から、ジョブの実行に必要な電力が充電されるまで待つ場合の待ち時間(=充電時間72)を把握する。そして、この充電時間72を参考にして、ジョブの実行に必要な電力が充電されるまで待つか、通常電力で直ぐにジョブを実行するかを選択することができる。
【0118】
図13では、CPU11は、ユーザからジョブ実行確認画面を通じて、ジョブの実行を待つか否かの選択操作を受け付ける(ステップS506)。詳細には、コピージョブやファクシミリ送信ジョブの場合は、複合機10に表示したジョブ実行確認画面を通じて選択操作を受け付ける。プリントジョブの場合は、端末装置30に表示させたジョブ実行確認画面を通じて選択操作を受け付け、その選択結果を端末装置30から受信する。
【0119】
ジョブの実行に必要な電力が充電されるまで待つ選択を受けた場合には(ステップS507;Yes)、CPU11は、そのジョブを実行するのに必要な蓄電量が蓄電部25に充電されるまで、そのジョブを待機させる(ステップS508)。そして、蓄電部25が充電されると、電力供給元を蓄電部25に切り替え、蓄電電力を使用して複合機10を動作させてジョブを実行する(ステップS509〜Return)。
【0120】
また、通常電力で直ぐにジョブを実行する選択を受けた場合には(ステップS507;No)、CPU11は、電力供給元を蓄電部25と電源部26の併用に切り替え、蓄電電力を使用しかつその不足分を通常電力で補って複合機10を動作させてジョブを即時実行する(ステップS510〜Return)。
【0121】
このように、本実施形態では、ジョブの実行に蓄電部25の蓄電量が不足する場合は、ジョブ実行確認画面70を表示して、ジョブを投入したユーザにその旨を報知し、ジョブの実行を待ってもよいか否かの選択(ユーザ設定)を受け付ける。これにより、ジョブを投入したユーザはその旨の報知を受けて、蓄電量不足でジョブが実行不可であることを把握し、そのジョブの実行を待つか否かを選択(設定)して指示することができる。これにより、ジョブ毎に、そのジョブに対する緊急度の要望に応えることができる。
【0122】
また、蓄電電力を使用してジョブを実行する場合の充電時間72(=待ち時間)をジョブ実行確認画面70に表示(提示)することで、ユーザはその充電時間72を参考にして、ジョブの実行を待つか否かを決めることができ、その決定(選択)がしやすくなる。
【0123】
以上、本発明の実施形態を図面によって説明してきたが、具体的な構成は実施形態に示したものに限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
【0124】
上述した実施形態では、ジョブの実行に蓄電部25の蓄電量が不足する状況で、ジョブを即時実行する場合は、蓄電部25(蓄電電力)と電源部26(通常電力)を併用するようにしているが、電源部26のみを使用するようにしてもよい。
【0125】
また、蓄電部25の充電時間がジョブの遅延許容時間を超過する場合は、蓄電部25と電源部26を併用してジョブを即時実行するようにしているが、発電部24による発電で蓄電部25が充電されるのを遅延許容時間の終わりまで待ってから、蓄電部25と電源部26を併用してジョブを実行するようにしてもよい。また、遅延許容時間以内に、充電が進んだ蓄電部25と電源部26を併用してジョブを実行するようにしてもよい。
【0126】
遅延許容時間の設定は、実施形態で説明したジョブ単位で行うほかに、装置単位やユーザ単位で行うようにしてもよい。また、コピー/プリント/ファクシミリ送信などのジョブ種別単位で行うようにしてもよい。これらの装置単位、ユーザ単位、ジョブ種別単位では、遅延許容時間は予め設定される。なお、これらの場合も、設定された遅延許容時間の記憶には、図4に例示した遅延許容時間設定テーブル40を使用することができる。
【0127】
また、複合機10で設定を行うコピージョブやファクシミリ送信ジョブなどの遅延許容時間をジョブ単位で設定する場合には、実施形態で説明したように、設定された遅延許容時間をテーブルに記憶するほかに、端末装置30で生成されるプリントジョブと同様に、複合機10が生成したジョブに、遅延許容時間を示す情報を付加して記憶するようにしてもよい。
【0128】
第3の実施形態では、ジョブの実行に蓄電部25の蓄電量が不足する場合は、ジョブを投入したユーザにその旨を報知して(充電時間の予測値の提示を含む)、ジョブの実行を待ってもよいか否かの選択(ユーザ設定)を受け付けるようにしているが、この選択に替えて、第1の実施形態で説明した、ジョブの遅延許容時間の設定を受け付けるようにしてもよい。この場合は、ジョブを投入したユーザはその旨の報知を受けて、蓄電量不足でジョブが実行不可であることを把握し、そのジョブの実行を待ってもよいか否か、待ってもよい場合はいつまで待ってもよいかを、遅延許容時間を設定して指示することができる。なお、ここで設定する遅延許容時間は、提示された充電時間(予測値)より短くてもよいし、同じでもよいし、長くてもよい。たとえば、ジョブの実行を待てない場合は遅延許容時間をゼロ(0)に設定すればよく、ジョブの実行を待ってもよい場合はその待ってもよい時間を遅延許容時間として設定すればよい。これにより、ジョブ毎に、そのジョブに対する緊急度と時間的な要望に応えることができる。
【0129】
また、上記の充電時間としては、ジョブの実行に不足する電力量(ジョブの実行に必要となる複合機10の消費電力量に対する蓄電部25の蓄電量の不足分の電力量)をすべて充電するのに要する時間を求めるようにしているが、他の条件を充電するのに要する充電時間を求めて、ジョブを投入したユーザに提示するようにしてもよい。たとえば、ジョブの実行に不足する電力量に対する所定の割合(たとえば、50%や80%など)を充電するのに要する充電時間や、蓄電部25の全蓄電量に対する所定の割合(たとえば、50%、80%、100%など)を充電するのに要する充電時間などを求めて、ジョブを投入したユーザに提示するようにしてもよい。
【0130】
また、ジョブの実行に蓄電部25の蓄電量が不足する場合、ジョブを投入したユーザにその旨を報知する際は充電時間(予測値)を提示するようにしているが、この充電時間は提示しないようにしてもよい。
【0131】
また、ジョブの実行を待ってもよいか否かのユーザ設定は、ジョブの実行に蓄電部25の蓄電量が不足する場合に、ジョブを投入したユーザにその旨を報知して、上記のユーザ設定を受け付けるようにしているが、ジョブの設定時(投入時)に予め上記のユーザ設定を受け付けるようにしてもよい。
【0132】
また、本発明に係る画像処理装置は、実施形態で説明した複合機に限らず、コピー機、プリンタ機、ファクシミリ機などの他の画像処理装置も対象にすることができる。
【符号の説明】
【0133】
2…ネットワーク
10…複合機
11…CPU
12…バス
13…ROM
14…RAM
15…不揮発メモリ
16…ハードディスク装置
17…表示部
18…操作部
19…ファクシミリ通信部
20…ネットワーク通信部
21…スキャナ部
22…画像処理部
23…プリンタ部
24…発電部
25…蓄電部
26…電源部
30…端末装置
40…遅延許容時間設定テーブル
45…ジョブ完了時刻設定テーブル
50…コピー設定画面
60…遅延許容時間設定画面
70…ジョブ実行確認画面
71…報知メッセージ
72…充電時間
73、74…選択部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像データに係るジョブを実行するジョブ実行部と、
発電部と、
蓄電部と、
ジョブの実行に前記蓄電部の蓄電量が不足する場合は、前記発電部による発電で前記蓄電部が充電されるのを待ってから前記蓄電部を使用してそのジョブを実行するか、外部電源を使用してそのジョブを即時実行するかを切り替える制御部と、
を備えた画像処理装置。
【請求項2】
ジョブの実行を待ってもよい許容時間が設定され、
前記制御部は、前記許容時間を含む所定の判定基準に基づいて、前記蓄電部を使用してそのジョブを実行するか、外部電源を使用してそのジョブを即時実行するかを切り替える
ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記制御部は、ジョブの実行に前記蓄電部の蓄電量が不足する場合は、ジョブを投入したユーザにその旨を報知して前記許容時間の設定を受け付ける
ことを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記制御部は、ジョブの実行に前記蓄電部の蓄電量が不足する場合は、ジョブの実行開始前に前記発電部で前記蓄電部を充電する充電時間を求め、前記報知では、前記充電時間を提示する
ことを特徴とする請求項3に記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記許容時間が予め設定されている
ことを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
【請求項6】
前記ジョブは、実行開始時間が指定された予約ジョブを含み、
前記制御部は、前記予約ジョブに対しては、その予約ジョブの実行開始時間に、その予約ジョブの実行に前記蓄電部の蓄電量が不足するか否かを判断する
ことを特徴とする請求項5に記載の画像処理装置。
【請求項7】
前記制御部は、ジョブの実行に前記蓄電部の蓄電量が不足する場合は、ジョブの実行開始前に前記発電部で前記蓄電部を充電する充電時間を求め、その充電時間が前記許容時間を超過する場合は、前記外部電源を使用して前記ジョブ実行部にそのジョブを即時実行させる
ことを特徴とする請求項2〜6のいずれか1項に記載の画像処理装置。
【請求項8】
前記制御部は、前記発電部による発電で前記蓄電部が充電されるのを前記許容時間以内で待ってから前記蓄電部を使用して前記ジョブ実行部にそのジョブを実行させる
ことを特徴とする請求項2〜6のいずれか1項に記載の画像処理装置。
【請求項9】
ジョブの実行を待ってもよいか否かのユーザ設定を受け付け、
前記制御部は、前記ユーザ設定を含む所定の判定基準に基づいて、前記蓄電部を使用してそのジョブを実行するか、外部電源を使用してそのジョブを即時実行するかを切り替える
ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項10】
前記制御部は、ジョブの実行に前記蓄電部の蓄電量が不足する場合は、ジョブを投入したユーザにその旨を報知して前記ユーザ設定を受け付ける
ことを特徴とする請求項9に記載の画像処理装置。
【請求項11】
前記制御部は、ジョブの実行に前記蓄電部の蓄電量が不足する場合は、ジョブの実行開始前に前記発電部で前記蓄電部を充電する充電時間を求め、前記報知では、前記充電時間を提示する
ことを特徴とする請求項10に記載の画像処理装置。
【請求項12】
前記制御部は、前記蓄電部を使用してジョブを実行する場合は、前記発電部による発電で前記ジョブの実行に必要な蓄電量が前記蓄電部に充電されるのを待ってから前記蓄電部を使用してそのジョブを実行する
ことを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の画像処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2012−30393(P2012−30393A)
【公開日】平成24年2月16日(2012.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−169572(P2010−169572)
【出願日】平成22年7月28日(2010.7.28)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】