説明

画像出力装置、プログラム、及び、記録媒体

【課題】複数のプリンタを用いて、ユーザが画面上で指定した順番でプリント物の画像出力を行う画像出力装置等を提供する。
【解決手段】画像出力装置は、プリント画像設定画面上でユーザが注文した画像の出力を複数のプリンタ311−1、311−2、311−3にほぼ負荷が等しくなるように振り分け、各プリンタ311−1、311−2、311−3毎に、プリント画像設定画面上での画像の並び順と逆方向の順序で印刷割り当てし、画像出力を指示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デジタルカメラ等で撮影した画像、スキャナで読み込んだ画像、持参した記録媒体に記録されている画像データ、装置に予め保存してある画像等を合成編集してプリントできる画像出力装置に関する。
【背景技術】
【0002】
デジタルカメラ等で撮影した画像は、従来のように写真店にフィルムを持ち込んで印刷してもらうのではなく、パソコンやプリンタを用いて自宅でプリントすることが可能である。
【0003】
ところが、撮影した画像をより美しく、さまざまな工夫を凝らして加工したいという要求が存在する一方で、デジタルカメラ、パソコン、プリンタ、スキャナ等の電子機器は進歩が速く、次々と性能の高い新製品が売り出されるため、個人が常に最高級のプリント作成を行うことは難しい。
【0004】
そこで、カメラ等の店舗の比較的小さなスペースに設置することが可能な画像出力装置により、画像が記録された媒体や、既にプリントされた写真を持ち込んでプリントする方法がある。
このような画像出力装置において、大量の枚数を高速にプリントするため、または、異なるサイズやシール紙等にプリントするため、複数台のプリンタを搭載するものがある。
(例えば、特許文献1、特許文献2参照)
【0005】
【特許文献1】特開2005−111893号公報
【特許文献2】特開2004−268431号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記の方法では、ユーザにより指定されたプリント枚数が所定枚数を超える場合、他の画像プリントシステムに画像出力を依頼したり、複数台のプリンタの処理負荷が同じくらいになるように画像出力処理を分割しているが、各プリンタから出力されるプリント物の並び順は、画面に表示されていた順序は逆となり、ユーザはプリント物を取り出した後、自分でプリント物を並べ直す必要があった。
【0007】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、複数のプリンタを用いて、ユーザが画面上で指定した順番でプリント物の画像出力を行う画像出力装置等を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前述した目的を達成するために第1の発明は、画像データを入力する入力手段と、入力された画像データを保持する保持手段と、前記画像データの出力に関するパラメータを指定する指定手段と、前記画像データを印刷する複数のプリンタと、前記保持手段によって保持された画像データを、前記パラメータに応じて前記複数のプリンタに印刷させる印刷制御手段と、を具備することを特徴とする画像出力装置である。
【0009】
パラメータは、印刷する画像データと印刷枚数を指定する。印刷制御手段はパラメータに従って、各プリンタに略均等となるように印刷枚数、印刷順序を割り当て、各プリンタに対して、指定した順と逆の順で印刷させる。
【0010】
画像データを複数枚印刷して複数のユーザで共有する場合、パラメータは、各画像データを夫々複数枚印刷することを指定する。印刷制御手段は、パラメータに従って、各画像データ1枚ずつの並びを一組として、複数の組を略均等となるようにプリンタに組を割り当て、各プリンタに対して各組毎に指定した順と逆の順で印刷させる。
ユーザ毎に画像データを指定して印刷する場合、パラメータは、ユーザ毎に印刷する画像データと、印刷枚数とを指定する。印刷制御手段はパラメータに従って、各プリンタに対してユーザを割り当て、各プリンタに対して指定した順と逆の順で印刷させる。
【0011】
画像出力装置の入力手段は、記録媒体から画像データを読み取ったり、スキャナ等により原稿を走査して画像データを得たり、あるいは、被写体を撮像することにより画像データを得る。
入力された画像データと予め保持する画像データを用いて画像を加工し、新しい別の画像データを作成することもできる。画像データの印刷処理中、残り印刷処理時間をディスプレイ等に表示するようにしてもよい。
また、画像出力装置は、画像印刷に対する課金を行う課金手段を具備する。
【0012】
第2の発明は、コンピュータを画像出力装置として機能させるプログラムである。
【0013】
第3の発明は、コンピュータを画像出力装置として機能させるプログラムを記録した記録媒体である。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、複数のプリンタを用いて、ユーザが画面上で指定した順番でプリント物の画像出力を行う画像出力装置等を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、添付図面を参照しながら、本発明に係る画像出力装置等の好適な実施形態について詳細に説明する。
【0016】
最初に、図1を参照しながら、本発明の実施の形態に係る画像出力システム100の構成について説明する。
図1は、画像出力システム100の構成を示すブロック図である。
【0017】
本発明に係る画像出力システム100の画像出力装置101は、画像データ読込書込手段111、画像編集合成手段112、プリント手段114、注文内容入力手段115、課金手段116等を備える。
【0018】
画像データ読込書込手段111は、原稿121をスキャナ装置等の原稿読取装置により読み込んだり、予め画像データが記録された入力メディア122から読み込むことにより、画像データを取得する。また、画像データ読込書込手段111は、画像出力装置101が作成した画像データを出力メディア123に記録することもできる。
入力メディア122及び出力メディア123は、例えば、スマートメディア、コンパクトフラッシュ(登録商標)、ミニSD(secure digital)カード、SDメモリカード、メモリスティック、xDピクチャーカード、コンパクトディスク等である。
【0019】
尚、本実施の形態では、画像データ読込書込手段111として、スキャナ装置で原稿121を読み取る手段や、入力メディア122から画像データを読み取る手段のみを示しているが、被写体をデジタルカメラ等の撮像装置により撮像し、画像データを読み取る手段を備えてもよいし、いずれか一つの読取手段のみを備えるようにしてもよい。
【0020】
画像編集合成手段112は、一つ以上の入力、または選択した画像に対して、落書き、スタンプのような加工、画像データの切抜き、変倍、切り抜いた画像の他の画像への貼り付け等、合成編集等を対話的に行う対話型インタフェース手段と、画像処理プログラムで構成される。加工は合成編集を扱う画像データとしては、素材データベース(図示しない)に存在する素材画像データ、フレーム画像等を使用することができる。
【0021】
プリント手段114は、画像データを印刷する高解像度カラープリンタである。昇華型あるいはインクジェット型など、プリンタの方式は問わない。プリント物124は、デジタルカメラ画像等の写真、シールプリント、はがき等である。印刷されたプリント物124は、複数のプリント物取出口に排出される。
【0022】
利用者は出力すべき注文内容を必要に応じて選択する。選択する項目としては、読み取った画像のサムネイル画像を表示し、どの画像をプリントするかの指定、プリント枚数やプリントサイズの指定等がある。尚、利用者は、画像出力する前に一つ以上の画像データを指定して、加工及び合成編集をすることもできる。
【0023】
注文内容入力手段115は、例えば、CRT(Cathode-Ray Tube)あるいはLCD(Liquid Crystal Display)等の表示手段と一体化されたタッチパネルや、キーボード、マウス、トラックボール等の各種ポインタを用いることができる。
【0024】
課金手段116は、ユーザによるプリント物の注文内容に応じて課金処理を行い、ユーザに入金を要求する。
【0025】
次に、図2を参照しながら、画像出力装置101の外観構成について説明する。図2は、画像出力装置101の概略斜視図である。
【0026】
図2に示すように、画像出力システム100は、タッチパネル付きモニタ等であるモニタ画面201が配置されている。モニタ画面201は、操作の案内や操作状況、読み取った画像、あるいは編集加工した画像等を表示する表示手段として機能する。
【0027】
モニタ画面201の下には、メディア挿入口202が設置される。
メディア挿入口202は、ミニSDカード、メモリスティック、xDピクチャカード、コンパクトフラッシュ(登録商標)、SDメモリカード、スマートメディア、コンパクトディスク等の挿入口がひとまとめの位置に配置されている。
画像出力装置101内には、上記各種メディアの挿入口に対応して、夫々の各種メディアの読込書込装置の本体が設置されている。
各挿入口には、シャッタ(図示しない)を備えてもよい。この場合、シャッタの開閉を制御することにより、処理中に各種メディアを取り出せないようにしたり、手数料徴収が完了するまで各種メディアを取り出せないようにすることができる。
メディア挿入口202の位置は、モニタ画面201の下側には限定されない。例えば、モニタ画面201の横に設置するようにしてもよい。
【0028】
画像出力装置101の下段部には、プリント物取出口209−1、209−2、209−3、レシート取出口204、硬貨投入口205、返却ボタン206、紙幣挿入口207、返却口208等を有する。
【0029】
プリント物取出口209−1、209−2、209−3は、プリント手段114の一部を構成する。ユーザは、モニタ画面201上で画像のプリント実行を指示した後、プリンタ物取出口209−1、209−2、209−3から排出されるプリント物124を受け取る。
プリント物取出口209−1、209−2、209−3の数は、画像出力装置101内に設置されるプリンタの数に対応している。
【0030】
料金の投入口である硬貨投入口205及び紙幣挿入口207、返却ボタン206、返却口208、レシート取出口204は、課金手段116の一部を構成する。
顧客は、硬貨投入口205に硬貨を投入したり、紙幣挿入口207に紙幣を挿入することにより、課金された料金を支払う。釣銭がある場合には、返却口208から放出されるので、それを受け取る。また、硬貨が詰まった時や誤って硬貨を投入してしまった時は、返却ボタン206を押すことにより返却口208から硬貨が放出されるので、それを受け取る。
料金を徴収した後、レシート取出口204から徴収した金額や注文内容を印刷したレシートを放出する。
【0031】
また、外見からは明確に認識できないが、画像出力装置101の筐体内には、画像出力装置101の各構成部分を制御するための制御部を含むパソコンや、電圧の変換を行う電源ボックス、停電時に制御部のCPUやハードディスク等の破損を防ぐ無停電電源装置等が設置される。
【0032】
次に、図3を参照しながら、画像出力装置101の概略構成について説明する。図3は、画像出力装置101のハードウエア構成図である。
【0033】
画像出力装置101は、制御部301、ハードディスク302、入出力部303、各種メディア読込書込部304、シャッタ305、モニタ306、コインメック307、ビルバリ308、レシートジャーナル処理部309、プリンタ310等がバス311を介して接続される。
【0034】
制御部301は、プリントシステム100全体を制御するもので、プログラムの実行を行うCPU(Central Processing Unit)と、プログラム命令あるいはデータ等を格納するためのROM(Read Only Memory)、RAM(Radom Access Memory)等のメモリから構成される。
【0035】
ハードディスク302には、各構成部分を駆動制御するための制御プログラム、各記録メディアに対応する読込書込プログラム、シャッタの開閉プログラム、課金プログラム等の他に、画像編集合成手段112の一部として入力または選択された画像を編集するための画像編集プログラム、注文内容入力手段115の一部として対話型メニューをモニタ306に表示し、プリント手段114に対してプリント条件を設定して、プリント開始を指示するプログラム、及び画像の合成に用いるフレーム、背景画像、ぬりえ用の線画イラスト画像等の画像データを記憶した素材データベース(図示しない)、各種設定データやサービス情報等が格納されている。
【0036】
これらの各プログラムコードは、制御部301により必要に応じて読み出されてRAMに移され、CPUにより読み出されて各種手段として実行される。
【0037】
入出力部303はCD−ROM/CD−R/CD−RWドライブ装置、キーボード、マウス等で、制御部301のROMやハードディスク302に記憶されているプログラムや情報をバージョンアップ、あるいは、画像出力システムの動作設定、機器設定等の設定を行う際に用いられる。
本体部を管理モードに切り替えて、入出力部303にバージョンアップ用のCD−ROMを挿入し、データの書き換えを行ったり、設定データを入力して設定を行う。
【0038】
各種メディア読取書込部304は、画像データ読込書込み手段111に相当する。
シャッタ305は、記録メディア挿入口に設けられ、記録メディア挿入口を開閉し、読取処理中に記録メディアを取り出せないようにしたり、課金処理が完了するまで記録メディアを取り出せないようにすることができる。
【0039】
モニタ306に表示された操作案内に従って、モニタ306に表示されたタッチパネルボタンを選択し触れることにより、プリントモードの選択及びオリジナル画像データの読み込みから、加工、合成編集、プリント物の出力、CD−R等の記録メディアへの書き込みまでの一連の操作を行うことができる。
【0040】
コインメック307、ビルバリ308、レシートジャーナル処理部309は、課金手段116に相当し、硬貨投入、紙幣挿入を受け付けたり、レシートの発行を行う。
プリンタ310はプリント手段114に相当し、画像のプリント処理を行う。
【0041】
次に、プリント手段114について説明する。
図4はプリント手段114の実施の形態に係るもので、図4は、プリント手段の概略構成を示す。
【0042】
図4に示すように、3台のプリンタ310−1、310−2、310−3は縦方向(鉛直方向)に設置される。尚、プリンタ310の設置台数は3台に限るものではない。
【0043】
各プリンタ310−1、310−2、310−3は、夫々排出口320−1、320−2、320−3を有する。各プリンタ310−1、310−2、310−3の手前側には、搬送板320−0、321−1、321−2、321−3が配置される。搬送板321−1、321−2、321−3の端部には、プリント物124を保持するストック部322−1、322−2、322−3が設けられる。
ストック部322−1、322−2、322−3の前面側は、プリント物取出口209−1、209−2、209−3となっている。
【0044】
例えば、プリンタ310−1で印刷されたプリント物は、排出口320−1から排出され、搬送板320−0、321−1の間を通り、ストック部322−1に保持される。また、プリンタ310−3で印刷されたプリント物は、排出口320−3から排出され、搬送板321−2、321―3の間を通り、ストック部322−3に保持される。
【0045】
ユーザは、プリント物取出口209−1、209−2、209−3に手を入れて、プリント物124をまとめて取り出す。
【0046】
次に、図5、6、7、8、9、10、11、12を参照しながら、画像出力装置101の動作について説明する。
図5は、画像出力装置101の動作を示すフローチャート、図6は、メディア選択画面600の一例を示す図、図7は、プリントタイプ選択多面700の一例を示す図、図8は、プリント画像設定画面800の一例を示す図、図9は、注文内容確認画面900の一例を示す図、図10は、画像出力装置101による画像出力の振り分け、並び替えの動作を示すフローチャート、図11は、画像の注文内容と印刷割り当ての一例を示す図、図12は、画像の注文内容と印刷割り当ての一例を示す図である。
【0047】
画像出力装置101の制御部301は、モニタ画面201上にサービス内容、手順、案内等を示すメニュー画面を表示し、ユーザに機能を選択させる(ステップ501)。
【0048】
画像出力装置101の制御部301は、各種メディア読込書込部304により画像データを取得し、モニタ画面201上に表示する(ステップ502)。
まず、画像出力装置101の制御部301は、図6に示すメディア選択画面600をモニタ画面201上に表示する。
【0049】
メディア選択画面600は、画像データを読み込む入力メディア122の種類を選択するための画面で、ミニSDカード、メモリスティックDuo、xDピクチャーカード、コンパクトフラッシュ(登録商標)、メモリスティック、SDメモリカード、スマートメディア、コンパクトディスク等の各メディアのメディア名601、メディア画像602、メディア番号603を有する。
【0050】
メディア選択画面は、前画面に戻るボタン604、キャンセルボタン605、OKボタン606を有する。
ユーザが前画面に戻るボタン604を押すと、画像出力装置101の制御部301は、モニタ画面201上に最初のメニュー画面を表示する。
ユーザがキャンセルボタン605を押した場合、画像出力装置101の制御部301はメディア選択のための処理を終了し、モニタ画面201上に最初のメニュー画面を表示する。
【0051】
ユーザがOKボタン606を押した場合、画像出力装置101の制御部301は、ユーザにより選択されたメディアの挿入をモニタ画面201上で要求する。この時、モニタ画面201上で選択されたメディアを挿入する挿入口の位置を表示するようにしてもよい。
ユーザが選択されたメディアをメディア挿入口202に挿入すると、画像出力装置101の制御部301は、各種メディア読込書込部304により挿入されたメディア上のデータを読み込み、図7に示すプリントタイプ選択画面700をモニタ画面201上に表示する。
【0052】
プリントタイプ選択画面700は、全部プリントボタン701、選んでプリントボタン702、インデックスプリントボタン703、キャンセルボタン704を有する。
ユーザが全部プリントボタン701を選択した場合、挿入されたメディア内の画像一覧をモニタ画面201上に表示することなく、全ての画像をプリントする。
ユーザが選んでプリントボタン702を選択した場合、画像出力装置101の制御部301はモニタ画面201上に挿入されたメディア内の画像の一覧を表示するため、図8に示すプリント画像設定画面800を表示する。ユーザは、表示された画像一覧の中からプリントする画像を選び、枚数を指定してプリントすることができる。
ユーザがインデックスプリントボタン703を選択した場合、プリントシステム100の制御部301は挿入されたメディア内の画像一覧をインデックスプリントとしてプリントする。
ユーザがキャンセルボタン704を押すと、画像出力装置101の制御部301は処理を終了し、モニタ画面201上に最初のメニュー画面を表示する。
【0053】
プリント画像設定画面800は、ページタグ801、画像802、−ボタン803、枚数804、+ボタン805、総ページ数806、追加ボタン807、クリアボタン808、日付ありボタン809、日付なしボタン810、拡大ボタン811、全画像数812、注文枚数813、合計金額814、前画面に戻るボタン815、キャンセルボタン816、お支払いへボタン817を有する。
【0054】
プリント画像設定画面800では、ページタグ801を選択してページを切り替えることにより、挿入された入力メディア122内の全画像を表示することができる。各ページは、一定枚数の画像のサムネイル画像を表示する。全画像数812は、入力メディア122内の全画像数を、総ページ数806は、表示可能なページ数を示している。
【0055】
各ページでは、画像のサムネイル画像である画像802を表示している。画像802は、画像の名前順、あるいは作成日順等、特定の規則に従って順に並べられている。並び順のための規則は、ユーザがモニタ画面201上で指定できるようにしてもよい。
また、各ページ内で表示する画像802の数もユーザが指定できるようにしてもよい。
【0056】
画像802の下には、その画像をプリントする枚数804を示している。各画像802の下にある−ボタン803を押すことにより、枚数804は1ずつ減分され、+ボタン805を押すことにより、枚数804は1ずつ増分される。
追加ボタン807を押すと、そのページ内で表示されている全ての画像802の枚数804が1ずつ増分される。また、クリアボタン808を押すと、そのページ内で表示されている全ての画像802の枚数804が0となる。
注文枚数813は、全ページにおけるプリントする枚数804の合計を示す。合計金額は、注文枚数813に1枚あたりのプリント料金を乗算した金額を表示する。
ユーザにより注文された画像802と、印刷する枚数804は、パラメータとして保持される。
【0057】
日付ありボタン809、日付なしボタン810は、プリントする画像に日付を入れるかどうかを選択するもので、この選択はプリントする全ての画像に対して適用される。
拡大ボタン811は、画像802を拡大表示するもので、拡大ボタン811を押すと、選択されている画像802が拡大して表示される。
【0058】
ユーザが前画面に戻るボタン815を押すと、画像出力装置101の制御部301は、モニタ画面201上にプリントタイプ選択画面700を表示する。
ユーザがキャンセルボタン816を押した場合、画像出力装置101の制御部301はプリント画像設定のための処理を終了し、モニタ画面201上に最初のメニュー画面を表示する。
【0059】
ユーザがお支払いへボタン817を押した場合、画像出力装置101の制御部301は画像編集合成手段112により、ユーザの指示に基づいて画像の加工、編集、合成等を行う(ステップ503)。
画像の加工、編集、合成は、例えば、入力画像と日付データの合成、拡大、縮小等である。
【0060】
画像出力装置101の制御部301は、課金手段116によりユーザの注文内容に応じて課金処理、レシート発行処理を行う(ステップ504)。
画像出力装置101の制御部301は、図9に示す注文内容確認画面900をモニタ画面201上に表示する。注文内容確認画面900は、ユーザがプリント画像設定画面800上で入力した注文内容を確認する画面で、注文サイズ901、注文枚数902、金額903、プリント時間904、レシート発行ボタン905、前画面に戻るボタン906、キャンセルボタン907を有する。
【0061】
注文サイズ901は、プリント紙の大きさ、1枚毎の料金を示す。プリント紙の大きさは、ユーザが画面上で設定できるようにしてもよい。
注文枚数902は、ユーザがプリント画像設定画面800でユーザが注文した注文枚数813と同じである。
金額903は、注文枚数902に注文サイズ901内のプリント1枚あたりの料金を乗算した合計金額と、ユーザによる投入金額、おつりの金額を表示する。
プリント時間904は、注文枚数902をプリントするのにかかる概算時間を示す。
ユーザがレシート発行ボタン905を押すと、ユーザから料金を徴収した後、徴収した金額や注文内容を印刷したレシートをレシート取出口204から放出する。
【0062】
ユーザが前画面に戻るボタン906を押すと、画像出力装置101の制御部301はモニタ画面201上にプリント画像設定画面800を表示する。
ユーザがキャンセルボタン907を押した場合、画像出力装置101の制御部301は注文確認処理を終了し、モニタ画面201上に最初のメニュー画面を表示する。
【0063】
ユーザが注文内容を確認後、硬貨投入口205あるいは紙幣挿入口207から硬貨、紙幣を注文した合計金額以上投入すると、自動的に注文された画像のプリントを開始する。
画像出力装置101の制御部301は、色修正、リサイズ、トリミング、レイアウト、文字・ロゴ合成等の画像処理を行い(ステップ505)、画像処理した画像データをハードディスク302等に保持し、画像出力をプリンタ310−1、310−2、310−3に振り分け、画像出力する順序の並び替えを行う(ステップ506)。
【0064】
図10は、画像出力の振り分け、順序並び替え処理の詳細を示す。
画像出力装置101の制御部301は、ユーザにより注文された画像802と印刷する枚数804を指定するパラメータに従って、画像出力する枚数が各プリンタ310−1、310−2、310−3でほぼ等しくなるように振り分けをする(ステップ1001)。
【0065】
例えば、図11の注文内容1101では画像A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、M、N、Oを各1枚ずつ注文しており、全注文枚数は15枚である。
従って、プリンタ310−1、310−2、310−3に各5枚ずつ画像出力を振り分け、プリンタ310−1が画像A、B、C、D、E、プリンタ310−2が画像F、G、H、I、J、プリンタ310−3が画像K、L、M、O、Nを出力することにする。
【0066】
また、図12の注文内容1201では画像Aを2枚、画像B、C、D、E、Hを各1枚、画像Fを4枚、画像Gを3枚注文しており、全注文枚数は14枚である。
従って、プリンタ310−1、310−2に各5枚、プリンタ310−3に4枚の画像出力を割り当て、プリンタ310−1が画像A2枚と画像B、C、D、プリンタ310−2が画像E1枚と画像F4枚、プリンタ310−3が画像G3枚と画像H1枚を出力することになる。
【0067】
画像出力装置101の制御部301は、プリンタ310毎に振り分けられた画像を希望する出力並び順の逆に並び替える(ステップ1002)。
【0068】
例えば、図11の注文内容1101では、ユーザが画像出力装置101のプリント物取出口209−1、209−2、209−3から順にプリント物124を取り出した時に、プリント物の並び順はプリント画像設定画面800で表示された順序である画像A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、M、N、Oとなることが望ましい。
プリント物124は、プリンタ310−1、310−2、310−3の各ストック部322−1、322−2、322−3上に印刷面が上向きの状態で排出され、順に積み重ねられる。このため、ユーザが希望するプリント物124の並び順序と逆の順序で画像出力を行う必要がある。
印刷割り当て1102に示すように、プリンタ310−1は画像E、D、C、B、Aの順で、プリンタ310−2は画像J、I、H、G、Fの順で、プリンタ310−3は画像O、N、M、L、Kの順で画像出力する。
【0069】
また、図12の注文内容1201では、ユーザが画像出力装置101のプリント物取出口209−1、209−2、209−3から順にプリント物124を取り出した時に、プリント物の並び順はプリント画像設定画面800で表示された順序である画像A、A、B、C、D、E、F、F、F、F、G、G、G、Hとなることが望ましい。
このため、印刷割り当て1202に示すように、プリンタ310−1は画像D、C、B、A、Aの順で、プリンタ310−2は画像F、F、F、F,Eの順で、プリンタ310−3は画像H、G、G、Gの順で画像出力する。
【0070】
画像装置101の制御部301は、印刷割り当てに従ってプリンタ310−1、310−2、310−3に画像データを転送し、印刷出力処理を行う印刷出力処理プロセスを起動する(ステップ507)。
【0071】
画像プリントシステム100の稼動を続ける場合、画像出力装置101はステップ501〜507の処理を繰り返す(ステップ508)。
【0072】
画像出力装置101の画像出力の振り分け、並び替え処理は、複数のユーザが共有する目的で画像を出力する場合にも適用することができる。図13は、3人で共有、全てプリントの場合の画像の注文内容と印刷割り当ての一例を示す図、図14は、5人で共有、全てプリントの場合の画像の注文内容と印刷割り当ての一例を示す図、図15は、共有する場合のプリント画像設定画面1500の一例を示す図、図16は、3人で共有、画像選択の場合の画像の注文内容と印刷割り当ての一例を示す図である。
【0073】
モニタ画面201上で、ユーザは「複数ユーザが共有する」モードを選択し、例えば、ユーザ1、ユーザ2、ユーザ3の3人のユーザで共有する目的で、プリント画像設定画面800の1ページ目の全ての画像を3枚ずつ出力するように指定すると、注文内容1301は画像A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、M、N、Oが各3枚で、全注文枚数は45枚となり、画像出力装置101の制御部301は、注文された画像A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、M、N、Oと、印刷する枚数が各3枚というのをパラメータとして保持する。
そして、各ユーザの注文分である画像A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、M、N、Oを各1枚分を一組とみなし、プリンタ310−1、310−2、310−3に注文された3組を均等となるように割り当てる。即ち、プリンタ310−1にユーザ1の注文分、310−2にユーザ2の注文分、310−3にユーザ3の注文分というように、夫々15枚ずつ画像出力を振り分ける。
【0074】
ユーザが画像出力装置101のプリント物取出口209−1、209−2、209−3から順にプリント物124を取り出した時に、プリント物の並び順は3人の各ユーザ毎に画像A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、M、N、Oの順となることが望ましいため、印刷割り当て1302に示すように、プリンタ310−1、310−2、310−3はO、N、M、L、K、J、I、H、G、F、E、D、C、B、Aの順で画像出力する。
【0075】
ユーザ1、ユーザ2、ユーザ3、ユーザ4、ユーザ5の5人のユーザで共有する目的で、プリント画像設定画面800の1ページ目の全ての画像を5枚ずつ出力するように指定すると、注文内容1401は画像A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、M、N、Oが各5枚で、全注文枚数は75枚となり、画像出力装置101の制御部301は、注文された画像A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、M、N、Oと、印刷する枚数が各5枚というのをパラメータとして保持する。
そして、各ユーザの注文分である画像A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、M、N、Oを各1枚分を一組とみなし、プリンタ310−1、310−2、310−3に注文された5組を均等となるように割り当てる。即ち、プリンタ310−1にユーザ1、ユーザ2の30枚、310−2にユーザ3、ユーザ4の30枚、310−3にユーザ5の15枚というように画像出力を振り分ける。
【0076】
ユーザが画像出力装置101のプリント物取出口209−1、209−2、209−3から順にプリント物124を取り出した時に、プリント物の並び順は5人の各ユーザ毎に画像A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、M、N、Oの順となることが望ましいため、印刷割り当て1402に示すように、プリンタ310−1、310−2はO、N、M、L、K、J、I、H、G、F、E、D、C、B、A、O、N、M、L、K、J、I、H、G、F、E、D、C、B、A、310−3はO、N、M、L、K、J、I、H、G、F、E、D、C、B、Aの順で画像出力する。
【0077】
また、モニタ画面201上で、ユーザは「複数ユーザが共有する」モードを選択し、例えば、ユーザ1、ユーザ2、ユーザ3の3人のユーザで共有する目的で、図15に示すプリント画像設定画面1500上で各ユーザ毎に画像出力する画像、枚数を選択するようにしてもよい。
【0078】
プリント画像選択画面1500は、プリント画像選択画面800のページタグ801、画像802、−ボタン803、枚数804、+ボタン805、総ページ数806、追加ボタン807、クリアボタン808、日付ありボタン809、日付なしボタン810、拡大ボタン811、全画像数812、注文枚数813、合計金額814、前画面に戻るボタン815、キャンセルボタン816、お支払いへボタン817に加えて、各画像802の横にユーザタグ1501を有する。
【0079】
ユーザタグ1501の「1」、「2」、「3」は、夫々ユーザ1、ユーザ2、ユーザ3に対応しており、ユーザタグ1501の「1」を選択すると、ユーザ1の画像出力の注文枚数が枚数804に表示される。従って、ユーザタグ1501を選択することにより、各ユーザ毎に画像出力を注文することができる。
【0080】
例えば、図16の注文内容1601に示すように、ユーザ1が画像A、C、H、I、L、Oを各1枚、画像Eを2枚、ユーザ2が画像A、B、C、F、G、H、K、Lを各1枚、画像Mを2枚、ユーザ3が画像A、C、D、F、H、I、J、K、Nを各1枚ずつ注文した場合、全注文枚数は27枚となり、画像出力装置101の制御部301は、ユーザ1が注文した画像A、C、H、I、L、Oを各1枚、画像Eを2枚、ユーザ2が画像A、B、C、F、G、H、K、Lを各1枚、画像Mを2枚、ユーザ3が画像A、C、D、F、H、I、J、K、Nを各1枚いうのをパラメータとして保持する。
そして、ユーザ1、ユーザ2、ユーザ3の注文分をそれぞれ一組とみなし、プリンタ310−1、310−2、310−3に注文された3組を均等となるように割り当てる。即ち、プリンタ310−1にユーザ1の注文分の8枚、310−2にユーザ2の注文分の10枚、310−3にユーザ3の注文分の9枚というように画像出力を振り分ける。
【0081】
ユーザが画像出力装置101のプリント物取出口209−1、209−2、209−3から順にプリント物124を取り出した時に、プリント物の並び順は3人のユーザ1の注文分は画像A、C、E、E、H、I、L、Oの順に、ユーザ2の注文分は画像A、B、C、F、G、H、K、L、M、Mの順に、ユーザ3の注文分は画像A、C、D、F、H、I、J、K、L、Nの順となることが望ましいため、印刷割り当て1602に示すように、プリンタ310−1はO、L、I、H、E、E、C、Aの順で、プリンタ310−2はM、M、L、K、H、G、F、C、B、Aの順で、プリンタ310−3はN、K、J、I、H、F、D、C、Aの順で画像出力する。
【0082】
以上、説明したように本実施によれば、複数のプリンタを用いて、ユーザが画面上で指定した順番でプリント物の画像出力を行う画像出力装置等を提供できる。
【0083】
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る画像出力装置の好適な実施形態について説明したが、前述した実施の形態に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【図面の簡単な説明】
【0084】
【図1】画像出力システム100の構成を示すブロック図
【図2】画像出力装置101の概略斜視図
【図3】画像出力装置101のハードウエア構成図
【図4】プリント手段の概略構成
【図5】画像出力装置101の動作を示すフローチャート
【図6】メディア選択画面600の一例を示す図
【図7】プリントタイプ選択多面700の一例を示す図
【図8】プリント画像設定画面800の一例を示す図
【図9】注文内容確認画面900の一例を示す図
【図10】画像出力装置101による画像出力の振り分け、並び替えの動作を示すフローチャート
【図11】画像の注文内容と印刷割り当ての一例を示す図
【図12】画像の注文内容と印刷割り当ての一例を示す図
【図13】3人で共有、全てプリントの場合の画像の注文内容と印刷割り当ての一例を示す図
【図14】5人で共有、全てプリントの場合の画像の注文内容と印刷割り当ての一例を示す図
【図15】共有する場合のプリント画像設定画面1500の一例を示す図
【図16】3人で共有、画像選択の場合の画像の注文内容と印刷割り当ての一例を示す図
【符号の説明】
【0085】
100………画像出力システムシステム
101………画像出力装置
111………画像データ読込書込手段
112………画像編集合成手段
114………プリント手段
115………注文内容入力手段
116………課金手段
121………原稿
122………入力メディア
123………出力メディア
124………プリント物

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像データを入力する入力手段と、
入力された画像データを保持する保持手段と、
前記画像データの出力に関するパラメータを指定する指定手段と、
前記画像データを印刷する複数のプリンタと、
前記保持手段によって保持された画像データを、前記パラメータに応じて前記複数のプリンタに印刷させる印刷制御手段と、
を具備することを特徴とする画像出力装置。
【請求項2】
前記パラメータは、印刷する画像データと印刷枚数、印刷順序を指定するもので、
前記印刷制御手段は、前記各プリンタに略均等となるように、印刷枚数を割り当て、前記各プリンタに対して、指定した順と逆の順で印刷させることを特徴とする請求項1記載の画像出力装置。
【請求項3】
前記パラメータは、前記各画像データを夫々複数枚印刷することを指定するもので、
前記印刷制御手段は、前記各画像データ1枚ずつの並びを一組として、複数の組を略均等となるように前記プリンタに組を割り当て、前記各プリンタに対して、前記各組毎に指定した順と逆の順で印刷させることを特徴とする請求項1記載の画像出力装置。
【請求項4】
前記パラメータは、ユーザ毎に印刷する画像データと、印刷枚数と、を指定するもので、
前記印刷制御手段は、前記各プリンタに対して、各ユーザを割り当て、前記各プリンタに対して、前記指定した順と逆の順で印刷させることを特徴とする請求項1記載の画像出力装置。
【請求項5】
前記入力手段は、記録媒体から前記画像データを読み取る記録媒体読取手段、原稿を走査して前記画像データを得る原稿読取手段、被写体を撮像することにより前記画像データを得る撮像手段、のうちのいずれかであることを特徴とする請求項1記載の画像出力装置。
【請求項6】
入力された画像データ、予め保持する画像データのうち、少なくともいずれかを用いて画像を加工し、新しい別の画像データを作成する画像加工手段を更に具備することを特徴とする請求項1記載の画像出力装置。
【請求項7】
課金を行う課金手段を更に具備することを特徴とする請求項1記載の画像出力装置。
【請求項8】
残り印刷処理時間を表示する表示手段と更に具備することを特徴とする請求項1記載の画像出力装置。
【請求項9】
コンピュータを請求項1記載の画像出力装置として機能させるプログラム。
【請求項10】
コンピュータを請求項1記載の画像出力装置として機能させるプログラムを記録した記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2007−190875(P2007−190875A)
【公開日】平成19年8月2日(2007.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−13344(P2006−13344)
【出願日】平成18年1月23日(2006.1.23)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】