画像形成方法及び画像形成装置
【課題】選択現像の影響、像形状の違いによる影響を考慮して画像形成条件を制御することで、良好な画像品質を得ることが可能な画像形成方法及び画像形成装置を提供する。
【解決手段】異なる複数のパッチ画像を形成し、パッチ画像のトナー電荷量を算出し、トナー電荷量とトナー量との関係を求め、この関係に基づいて、ベタ画像の単位面積あたりのトナー量から該ベタ画像の単位面積あたりのトナー電荷量を算出し、ベタ画像のトナー電荷量から潜像形成条件を設定し、ベタ画像の総電荷量を算出し、算出された総電荷量からベタ画像を被転写材に転写可能な転写電流値または転写電圧値を設定し、被転写材へのトナー像の転写を行う。
【解決手段】異なる複数のパッチ画像を形成し、パッチ画像のトナー電荷量を算出し、トナー電荷量とトナー量との関係を求め、この関係に基づいて、ベタ画像の単位面積あたりのトナー量から該ベタ画像の単位面積あたりのトナー電荷量を算出し、ベタ画像のトナー電荷量から潜像形成条件を設定し、ベタ画像の総電荷量を算出し、算出された総電荷量からベタ画像を被転写材に転写可能な転写電流値または転写電圧値を設定し、被転写材へのトナー像の転写を行う。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真技術を用いてシート材に画像を形成する画像形成方法、及び複写機、ファックス等の画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電子写真技術を用いた画像形成方法では、回転可能な像担持体の表面を帯電し、帯電した像担持体を走査露光して静電潜像を形成し、静電潜像にトナーを供給してトナー像として現像し、トナー像を像担持体上からシート材上に転写する構成が一般的である。ここで静電潜像の現像は、所定の極性に帯電したトナーを静電潜像に静電気的に付着させることで行われており、トナー像の転写は、転写器に転写電圧が印加され、像担持体上からシート材上にトナー像が静電気的に移動することで行われている。
【0003】
このように、少なくとも現像、転写の工程はトナー(またはトナー像)の帯電性を利用して行われているので、例えば温湿度などの環境変化や経時変化等によってトナーの単位重量あたりの電荷量が変化すると、それに伴って現像性、転写性が変化することになる。例えばトナーの単位重量あたりの電荷量が低下した場合は、静電潜像に付着するトナー量が増加するので、現像後のトナー像の画像濃度は高くなる。逆にトナーの単位重量あたりの電荷量が増加した場合は、静電潜像に付着するトナー量が低下するので、現像後のトナー像の画像濃度は低くなる。
【0004】
そこで従来より、トナーの単位重量あたりの電荷量の変化に応じて画像形成条件を制御する技術が知られている。特許文献1には、トナーの単位重量あたりの電荷量の変化に応じてトナーの攪拌強度とトナー濃度の少なくとも一方を制御する構成が開示されている。また、特許文献2には、トナーの単位重量あたりの電荷量の変化に応じた転写条件を算出し、その条件を満足するように画像形成条件を変更する構成が開示されている。また、特許文献3には、像担持体上にパッチ画像を形成し、パッチ画像のトナー量、電位を計測することで、トナーの単位重量あたりの電荷量を算出する方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実開昭58−13544号公報
【特許文献2】特開平5−289463号公報
【特許文献3】特開平6−130768号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながらこれら従来の構成には、次の課題がある。トナーの単位重量あたりの電荷量が変化する要因は様々な要因が挙げられるが、その一つとして「選択現像の影響」が挙げられる。選択現像とは、現像されたトナーの単位重量あたりの電荷量が、出力画像の階調に依存して変化するという現象である。つまり出力画像の階調を考慮しないまま画像形成条件を制御しても、トナーの単位重量あたりの電荷量に誤差が生じている可能性があるので、良好な画像品質を得られない虞がある。
【0007】
また別の要因として、「像形状(トナー層高さ)の違いによる影響」が挙げられる。「トナー層高さ」が異なる場合、同トナー量、同トナー電荷量(単位重量あたり)であっても、現像されたトナーの電位が異なる。例えば同トナー量であっても、トナーの載り方によってトナー層高さが異なる。図11には、同トナー量によって高線数スクリーン(a)
、低線数スクリーン(b)をそれぞれ形成した場合のトナー層高さの違いを示している(低線数スクリーンの方がトナー層高さが高い)。また図12には、トナー層高さと電位との関係を示している。
【0008】
図示するように、同トナー量であってもトナー層が高い方が、トナー層が作る最表面電位が高くなることがわかる。従来の画像形成装置では、パッチ画像と実際に出力する印字画像とで線数スクリーンが異なる場合がある。その際、異なる線数スクリーンでトナー電荷量を算出し、最適な画像形成条件を設定しても、線数スクリーンによって電位が異なると、その画像形成条件は最適ではなくなり、画像不良が発生する場合がある。つまり、トナー層高さ(トナーの載り方)を考慮しない場合、電位の違いが、トナー層高さの影響によるものなのか、トナー電荷量の影響によるものなのかを判別できず、正確にトナーの単位重量あたりの電荷量を求めることができない虞がある。これに対して上記従来技術では、「選択現像の影響」、「トナー層高さの違いによる影響」を考慮した上で、画像形成条件を制御する方法については何ら開示されていない。
【0009】
そこで本発明は、選択現像の影響、トナー層高さの違いによる影響を考慮して画像形成条件を制御することで、良好な画像品質を得ることが可能な画像形成方法及び画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために本発明にあっては、回転可能な像担持体の表面を一様に帯電し、帯電した前記像担持体の表面を走査露光して静電潜像を形成し、前記静電潜像にトナーを供給して前記静電潜像をトナー像として現像し、転写手段に転写電圧を印加することで前記トナー像をシート材に転写する画像形成方法において、前記像担持体に階調の異なる複数のパッチ画像を形成し、前記パッチ画像の単位面積あたりの電荷量であるトナー電荷量を算出し、前記パッチ画像の単位面積あたりのトナー量を検出し、前記パッチ画像ごとに得られた前記トナー電荷量、及び前記トナー量から、前記トナー電荷量と前記トナー量との関係を求め、前記関係に基づいて、設定されているベタ画像の単位面積あたりのトナー量から、該ベタ画像の単位面積あたりのトナー電荷量を算出し、前記ベタ画像のトナー電荷量から画像形成に必要な潜像形成条件を設定し、前記ベタ画像の単位面積あたりのトナー電荷量から前記ベタ画像の総電荷量を算出し、前記総電荷量から前記ベタ画像をシート材に転写可能な転写電圧を設定し、設定された転写電圧によってシート材へのトナー像の転写を行うことを特徴とする。
【0011】
また、回転可能な像担持体の表面を一様に帯電し、帯電した前記像担持体の表面を走査露光して静電潜像を形成し、前記静電潜像にトナーを供給して前記静電潜像をトナー像として現像し、トナー像をシート材に転写する転写手段に転写電圧を印加してシート材にトナー像を転写する画像形成方法において、前記像担持体に単位面積あたりのトナー量が等しく空間周波数が異なる複数のパッチ画像を形成し、前記パッチ画像の単位面積あたりの電荷量であるトナー電荷量を算出し、それぞれの前記パッチ画像ごとに得られた前記トナー電荷量と、前記パッチ画像のトナー層高さとの関係を求め、前記関係に基づいて、取得されているベタ画像のトナー層高さから該ベタ画像のトナー電荷量を算出し、前記ベタ画像のトナー電荷量から画像形成に必要な潜像形成条件を設定し、前記ベタ画像のトナー電荷量から前記ベタ画像の総電荷量を算出し、前記総電荷量から前記ベタ画像をシート材に転写可能な転写電圧を設定し、設定された転写電圧によってシート材へのトナー像の転写を行うことを特徴とする。
【0012】
また、回転可能な像担持体の表面を一様に帯電し、帯電した前記像担持体の表面を走査露光して静電潜像を形成し、前記静電潜像にトナーを供給して前記静電潜像をトナー像として現像し、トナー像をシート材に転写する転写手段に転写電圧を印加してシート材にト
ナー像を転写する画像形成方法において、前記像担持体に階調の異なる複数のパッチ画像を形成し、前記パッチ画像の単位面積あたりの電荷量であるトナー電荷量を算出し、前記パッチ画像の単位面積あたりのトナー量を検出し、それぞれの前記パッチ画像ごとに得られた前記トナー電荷量、及び前記トナー量から、前記トナー電荷量と前記トナー量との関係を求め、シート材に転写されるトナー像の階調ごとの画像信号値の分布を取得し、前記関係と、取得された前記画像信号値の分布とから該トナー像の総電荷量を算出し、前記総電荷量から該トナー像をシート材に転写可能な転写電圧を設定し、設定された転写電圧によってシート材へのトナー像の転写を行うことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
以上説明したように、本発明によれば、選択現像の影響、トナー層高さの違いによる影響を考慮して画像形成条件を制御することで、良好な画像品質を得ることが可能な画像形成方法及び画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】第1の実施の形態に係る画像形成装置の概略構成図。
【図2】第1の実施の形態と従来例を比較したグラフ。
【図3】第1の実施の形態における(M/S)と(Q/S)の関係を示すグラフ。
【図4】第2の実施の形態において出力ピクセルとトナー量の関係を示すグラフ。
【図5】第2の実施の形態におけるトナー層高さの実測値を示すグラフ。
【図6】第2の実施の形態におけるトナー層高さとトナー電荷量(Q/S)の関係。
【図7】第2の実施の形態におけるトナー層高さとトナー電荷量(Q/S)の関係。
【図8】第2の実施の形態におけるトナー層高さとトナー電荷量(Q/S)の関係。
【図9】第3の実施の形態における(Q/M)と(M/S)の関係を示すグラフ。
【図10】第4の実施の形態における(Q/M)と階調の関係を示す図。
【図11】画像線数とトナー層高さの違いを示す図。
【図12】トナー層高さとトナー電位の関係を示すグラフ。
【図13】トナー電荷量と潜像の関係を示すグラフ。
【発明を実施するための形態】
【0015】
[第1の実施の形態]
(1:画像形成装置の概略構成)
図1を参照して、本発明の第1の実施の形態に係る画像形成装置の概略構成について説明する。図1は、本実施の形態に係る画像形成装置において、特に像担持体周辺の概略構成を示すものである。
【0016】
本実施の形態に係る画像形成装置は、回転可能な感光体ドラム2(像担持体)と、感光体ドラム2に当接する回転可能な中間転写ベルト4(中間転写体)とを有している。感光体ドラム2の周囲には、感光体ドラム2の回転方向上流から順に、帯電装置1(帯電手段)、露光ユニット9(露光手段)、現像装置3(現像手段)、及び転写ローラ8(転写手段)が設けられている。また、露光ユニット9による露光位置と現像装置3との間には、感光体ドラム2の潜像電位を検出する潜像電位センサ5(潜像電位検出手段)が設けられている。ここで、潜像電位とは、露光工程によって形成された感光体ドラム2上の潜像部(目に見えない画像)の表面電位である。さらに現像装置3と転写ローラ8との間には、パッチ画像の表面電位を検出するパッチ画像電位センサ6(パッチ画像電位検出手段)、パッチ画像の単位面積あたりのトナー量(M/S)を検出する光センサ7(トナー量検出手段)が設けられている。
【0017】
不図示の制御部(制御手段)に画像形成開始信号が入力されると、帯電装置1によって感光体ドラム2の表面が一様に帯電される(帯電工程)。このときの帯電極性はトナー(
現像剤)と同極性であり、本実施の形態では負極性のトナーを用いているので、感光体ド
ラム2の表面は負極性に一様に帯電されることになる。一様に帯電した感光体ドラム2の表面に対して、露光ユニット9がレーザ光によって走査露光を行い、感光体ドラム2の表面に静電潜像が形成される。そして現像装置3から静電潜像に対してトナーが供給され、静電潜像がトナー像として可視化される。
【0018】
現像装置3は二成分の現像方式を有しており、磁性のキャリア粒子と非磁性のトナー粒子とを所定の比率で混合し、トナー粒子を摩擦帯電させ、キャリア粒子とトナー粒子を混合することによって形成されたトナーを静電潜像に供給している。また、現像装置3には現像ローラが設けられており、現像ローラを感光体ドラム2に当接させ、不図示の電圧印加手段から現像電圧が現像ローラに印加されることで静電気的にトナーの供給が行われている。
【0019】
感光体ドラム2上(像担持体上)に現像されたトナー像は、感光体ドラム2と中間転写ベルト4とのニップ部において、1次転写ローラ8に不図示の電圧印加手段から転写電圧が印加されることで中間転写ベルト4上に静電気的に1次転写される。さらに中間転写ベルト4上に転写されたトナー像は、不図示の給送部からタイミングを計って給送されてきたシート材上に2次転写される。なお、2次転写位置では、中間転写ベルト4に対して不図示の2次転写ローラ(転写手段)が当接し、両者のニップ部でシート材を挟持搬送することが可能である。また、1次転写、2次転写を行う際は、1次転写ローラ8、2次転写ローラ(不図示)のそれぞれに対して、不図示の電圧印加手段から転写電圧が印加される。トナー像が転写されたシート材は不図示の定着装置に搬送され、定着装置においてトナー像がシート材上に加熱・加圧定着され、その後、排出部に排出される。なお、ここでいう中間転写ベルト4、またはシート材が「被転写体」に相当する。
【0020】
なお、本実施の形態では中間転写ベルト4を用いた中間転写方式を採用しているが、中間転写体を設けず、感光体ドラム2からシート材にトナー像を直接転写する転写方式であってもよい。この場合は、シート材が被転写体に相当する。また、トナーの帯電極性は負極性に限られるものではなく、正極性のトナーを用いてもよい。
【0021】
(2:転写電圧の制御方法)
上記プロセスを行う画像形成方法、及び上記構成を有する画像形成装置では、現像時に静電潜像に供給されるトナー量は、トナーの単位重量あたりの電荷量(Q/M)に大きく依存する。さらに上記で説明したように、トナーの単位重量あたりの電荷量(Q/M)は、環境変化や経時変化に加え、「選択現像の影響」によって変化する(図2)。つまり、良好な画像品質を得るためには、「選択現像の影響」を考慮した画像形成条件の制御を行う必要がある。
【0022】
そこで本実施の形態では、上記で説明した「選択現像の影響」を考慮して転写電圧(画像形成条件)を制御している点を特徴とする。ここでいう「転写電圧」とは、中間転写方式の場合は1次転写、2次転写のどちらにも適用可能な電圧のことをいう。以下、転写電圧の制御方法について説明する。なお、転写電圧の制御、及びその他の画像形成条件の制御は、画像形成装置に設けられた不図示の制御手段によって制御されている。ここで付言すると、一般的な転写電圧制御は、感光体ドラムや被転写体などの物性値、又は環境センサで予測したトナー帯電量から、転写に最適な転写電流値を算出し、それを必要な転写電圧値に変換して制御している。しかし、この従来の方法では「選択現像の影響」等でトナー帯電量が変化しても最適な転写電圧を設定できないといった課題がある。そこで本実施の形態では、以下に説明する方法を採用している。
【0023】
(2−1:複数のパッチ画像の形成)
「選択現像の影響」に起因するトナーの単位重量あたりの電荷量(Q/M)の変化を知るために、本実施の形態では、まず感光体ドラム2の表面に、階調の異なる3つのパッチ画像を形成する。パッチ画像は、出力像が形成されない、例えばシート材の紙間に相当する領域に形成されるものである。本実施の形態では、出力可能な最大濃度に対して濃度比が25%、50%、75%のパッチ画像を形成した。なお、ここでは3つのパッチ画像を形成しているが、パッチ画像は2つ以上形成されていればよい。
【0024】
(2−2:パッチ画像の潜像電位Vi、表面電位Vtの検出)
パッチ画像形成時に露光ユニット9によって感光体ドラム2表面に形成された静電潜像の潜像電位Viを、露光工程後かつ現像工程前に表面電位センサ5によって検出する。その後、静電潜像に各濃度比(最大濃度に対して25%、50%、75%の濃度)に応じてトナーが供給され、現像工程後、トナーが供給された状態のパッチ画像の表面電位Vtを表面電位センサ6によって検出する。なお、ここで用いられる表面電位センサ5、6(電位測定手段)には、市販されている非接触タイプのものが用いられているが、用いられる表面電位センサは特に限定されるものではない。
【0025】
(2−3:パッチ画像のトナー量(M/S)の検出)
現像工程後、光センサ7によって、各々のパッチ画像に供給されている単位面積あたりのトナー量(M/S)を検出する(以下、単位面積あたりのトナー量(M/S)を単に「トナー量(M/S)」とする)。光センサ7(反射光量測定手段)は、パッチ画像に光を照射し、パッチ画像表面に対して略45度の角度で赤外線を入射させ、略45度で反射する反射光の光量からパッチ画像のトナー量(M/S)を検出するものである。具体的には、測定結果としての反射光量をトナー量(M/S)に変換する変換LUT(ルックアップテーブル)を予め準備しておき、その変換LUTに基づいて、検出された反射光量をトナー量(M/S)に変換している。階調が異なるとトナー量(M/S)も異なるので、ここではそれぞれのパッチ画像ごとに異なった反射光量が検出される。
【0026】
(2−4:トナー電荷量(Q/S)の算出)
(2−2)で検出したパッチ画像の潜像電位Vi、表面電位Vtを用い、表面電位Vtから潜像電位Viから引くことで(Vt−Vi)、各々のパッチ画像のトナー電位Vを算出する。そして感光体ドラム2の材料物性値等から算出した感光体ドラム2のドラム静電容量Cと、ここで求めたトナー電位Vとから、パッチ画像の単位面積あたりのトナー電荷量(Q/S)を算出する。トナー電荷量(Q/S)の算出は、画像形成装置に設けられた不図示の算出手段において行われる。この算出手段を制御部に設けてもよい。なお、単位面積あたりのトナー電荷量(Q/S)を以下では単に「トナー電荷量(Q/S)」と称する。
【0027】
(2−5:選択現像の影響)
上記(2−1)〜(2−4)のプロセスによって、階調の異なる各々のパッチ画像の「トナー量(M/S)」と「トナー電荷量(Q/S)」が算出される。そして得られた値に基づいて、「トナー量(M/S)」を横軸、「トナー電荷量(Q/S)」を縦軸にとったグラフにおいて、各々のパッチ画像のデータを近似的に線形補完する(図3の太線)。本実施の形態では、濃度比が25%、50%、75%のパッチ画像を用いているので、広い階調幅において「トナー量(M/S)」と「トナー電荷量(Q/S)」の関係が得られることになる。なお、図3のグラフにおける「傾き」が、パッチ画像の単位重量あたりのトナー電荷量(Q/M)に相当する。
【0028】
(2−6:潜像形成条件設定)
(2−5)で得られる「トナー量(M/S)」と「トナー電荷量(Q/S)」との関係から、高濃度ベタ画像(以下ベタ画像)の単位重量あたりのトナー電荷量(Q/M)がわか
る。このとき、(2−5)で得られたベタ画像の単位重量あたりのトナー電荷量(Q/M)が、所望のトナーの電荷量よりも大きかった場合、図13に示すように潜像電位を埋めるトナーは想定よりも少なくなる。これは、トナー電荷量が大きいほど、少ないトナー量で潜像電位を埋めることが可能なためである。したがって、このような状態でベタ画像を印字すると、所望のベタ画像の濃度よりも薄い画像が出力されることになる。
【0029】
そこで、所望のベタ画像濃度を出すために、露光手段による潜像形成条件を変えることによってVcont(コントラスト電位)を変更している。本実施の形態において、Vcontは、明部電位Vlと、現像バイアス電位Vdevとの電位差である(なお、正規現像の場合は
、暗部電位Vdと、現像バイアス電位Vdevとの電位差である)。
【0030】
トナー電荷量に応じてVcontを変更・設定する方法として、露光のレーザー強度を変更する方法がある。トナー電荷量がターゲット設定値より高かった場合は、ターゲット濃度と同濃度にするために、現状の露光のレーザー強度にΔVを足した強度を設定する。このレーザー強度を設定する方法は、特開平1-109371号公報に開示されているような方法を用いる。なお、本実施の形態では、直接設定値を変更する方法を記述したが、トナー電荷量とレーザー強度との関係を表す変換LUTを用いてもよい。また、トナー電荷量を求めず、パッチ画像の濃度値から直接露光のレーザー強度を変更する制御を用いてもよい。また、潜像形成条件の変更・設定方法として、特開平5-100535号公報に開示されているような帯電条件と現像条件の制御方法を用いても同様の効果が得られる。
【0031】
(2−7:転写電圧の設定)
(2−6)でVcontや露光のレーザー強度を変更した場合、ベタ画像濃度は所望の濃度と一致したが、単位面積当たりの「トナー電荷量(Q/S)」が変わり、ベタ画像のトナー電荷量(Q/S)も変わってしまう。この場合、転写条件(以下、転写電圧)を変更せずに印字すると画像不良が発生する虞がある。そこで、トナー電荷量(Q/S)に応じた転写電圧の設定値を変更する方法を以下に示す。
【0032】
(2−5)で得られた「トナー量(M/S)」と「トナー電荷量(Q/S)」の関係に基づいて、シート材にトナー像を転写する際の転写電圧を設定する。具体的には、予め得られている高濃度ベタ画像(以下ベタ画像)の設定値トナー量(M/S)と、(2−5)で得られた「傾き(トナー電荷量(Q/M))」を掛け合わせ、ベタ画像のトナー電荷量(Q/S)を算出する。その後、算出されたベタ画像のトナー電荷量(Q/S)を、変換LUTを用いて適切な転写電圧に変換する。この変換LUTは、「シート材1枚分のトナー総電荷量(Q)」に対して必要な「転写電圧」が決定されているLUTである。ここでいう「シート材1枚分のトナー総電荷量(Q)」とは、「トナー電荷量(Q/S)」×「シート材の幅寸法」×「プロセススピード(シート材の搬送速度)」によって求められるものである。なお、「シート材の幅寸法」×「プロセススピード(シート材の搬送速度)」は、一定の値である場合が多いので、この部分を予め求めておき、「トナー電荷量(Q/S)」から「転写電圧」に速やかに変換を行ってもよい。なお、ここでは安定して制御するために転写電圧を制御しているが、直接転写電流値を制御してもよい。その際には、「シート材1枚分のトナー総電荷量(Q)」に対して必要な「転写電流値」が決定されている変換LUTを用いる。
【0033】
そして本実施の形態では、このベタ画像をシート材に転写可能な転写条件によって、以後のトナー像の転写を行っている。上記で説明したように、本実施の形態における転写条件は、ベタ画像を転写するために求められたものであるが、ベタ画像を転写できる転写電圧であれば、全面が中間調画像、低濃度画像の場合であっても確実にトナー像をシート材へ転写することが可能である。
【0034】
(3:本実施の形態の効果の検証)
「トナー量(M/S)」と「トナー電荷量(Q/S)」の関係を表すグラフにおいて、本実施の形態(太線)と従来例(点線)とを比較する(図3)。図3に示すように、従来例では1階調分のパッチ画像を出力し、その一点のデータから線形近似して高濃度画像におけるトナー電荷量(Q/S)を予測している。そのため、特に高濃度画像では、トナー電荷量(Q/S)の実験値(実線)と大きなずれが生じている。このように、想定しているトナー電荷量(Q/S)が実際のトナー電荷量(Q/S)の値よりも大きくなると、転写電圧を必要以上に大きな値に設定してしまい、異常放電による突き抜けなどの画像欠陥が生じる虞がある。
【0035】
これに対して本実施の形態では、階調の異なる3つのパッチ画像を出力し、各階調のトナー電荷量(Q/S)を求め、3点のデータから近似線を求めて高濃度領域におけるトナー電荷量(Q/S)を求めている。そのため、高濃度領域において実際の値に近いトナー電荷量(Q/S)を検出することができるので、転写電圧を適切な値に設定でき、高品質な画像を出力することが可能になる。なお、反射光量を測定してトナー量(M/S)を測定する方法を(2−3)で説明したが、この方法を用いる場合、高濃度領域の場合は測定精度が低下する虞がある。しかし本実施の形態のように、高濃度画像よりも濃度の低いパッチ画像を複数形成することで、実際には高濃度領域のトナー量(M/S)を測定しない場合もそれを高精度に予測することができ、高濃度領域におけるトナー電荷量(Q/S)を求めることができる。なお、本実施の形態では、転写バイアスを定電圧制御しているが、定電流制御を行ってもよい。
【0036】
[第2の実施の形態]
本発明の第2の実施の形態に係る画像形成方法、画像形成装置について説明を行う。本実施の形態は、「像形状(トナー層高さ)の違いによる影響」を考慮した上で、画像形成条件を制御している点が特徴である。なお、画像形成装置の構成は上記第1の実施の形態とほぼ同一であるので、同一の部分に関しては同一の符号を付してその説明を省略する。また、以下では「像形状(トナー層高さ)」を単に「トナー層高さ」を称して説明を行う。
【0037】
(1:転写電圧の制御方法)
本実施の形態では、「トナー層高さ」を考慮すべく、トナー量(M/S)が等しく、空間周波数が異なる(線数が異なる)2つのパッチ画像を感光体ドラム2上に出力し、得られたデータに基づいて転写電圧を制御している。以下、この制御方法について説明する。なお、ここでは形成されるパッチ画像は2つとしているが、パッチ画像は複数個形成されればよく、3つ以上であってもよい。
【0038】
(1−1:複数のパッチ画像の形成)
図11に示したように、低線数スクリーンと高線数スクリーンの場合はトナー層高さがそれぞれ異なる。低濃度領域や高濃度領域では、低線数スクリーンと高線数スクリーンの間でトナー層高さの差異はほとんどないが、中間調領域では、低線数スクリーンと高線数スクリーン間でトナー層高さの差異が顕著になる。そこで本実施の形態では、感光体ドラム2の紙間に相当する部分に「空間周波数」の異なる複数のパッチ画像を形成し、トナー層高さの影響を考慮して、トナー電荷量(Q/S)を算出した。なお、ここでは最大濃度に対する画像比率(出力ピクセル)が49%(低線数スクリーン)、52%(高線数スクリーン)のパッチ画像を形成した(図4)。
【0039】
(1−2:パッチ画像のトナー電荷量(Q/S)の検出)
まず、各々のパッチ画像のトナー電荷量(Q/S)を検出する。検出プロセスは第1の実施の形態と同様である。すなわち、パッチ画像のトナー電位V(Vt−Vi)を求め、
算出手段によって感光体ドラム2の材料物性値等からトナー電荷量(Q/S)を算出する。
【0040】
(1−3:トナー層高さとトナー電荷量(Q/S)の関係式の算出)
図5に示す「トナー層高さの実測値を示すグラフ」から、各々のパッチ画像(低線数スクリーンと高線数スクリーン)に対応するトナー層高さを求める。そして求められたトナー層高さと、(1−2)で求めたトナー電荷量(Q/S)とから、図6に示す「トナー層高さとトナー電荷量(Q/S)の関係」を求め、各々のパッチ画像に対応する2点のデータから関係式(直線式)を算出する。この関係式を用いることによって、以後はトナー層高さが求まればトナー電荷量(Q/S)を算出することができるので、算出されたトナー電荷量(Q/S)に基づいて転写電圧を設定すればよい。
【0041】
(1−4:高濃度ベタ部のトナー電荷量(Q/S)の算出)
本実施の形態では、第1の実施の形態と同様に、ベタ画像を転写可能な転写電圧を設定値として用いている。すなわち、予めベタ画像のトナー層高さを求め、(1−3)で求めた「トナー層高さとトナー電荷量(Q/S)の関係」からベタ画像のトナー電荷量(Q/S)を算出する。本実施の形態では、ベタ画像のトナー層高さが1.5層程度の高さ構造になっていると想定される。この場合、平均トナー層高さを求めると、ほぼトナー粒子の粒径と同じになる。そこでトナー電荷量(Q/S)を算出するにあたり、(1−3)で求めた関係式にトナー粒子の平均粒径である6(μm)を代入することにより、ベタ画像のトナー電荷量(Q/S)を精度良く求めることができる(図7)。
【0042】
(1−5:潜像形成条件設定)
トナー電荷量(Q/S)を求めた後の潜像形成条件設定プロセスは第1の実施の形態と同じであるため、その説明は省略する。
【0043】
(1−6:転写電圧の設定)
トナー電荷量(Q/S)を求めた後の転写電圧の設定プロセスは第1の実施の形態と同じである。つまり、「トナー電荷量(Q/S)」×「シート材の幅寸法」×「プロセススピード(シート材の搬送速度)」を行うことによって求められた「シート材1枚分のトナー総電荷量(Q)」を、変換LUTを用いて適切な転写電圧に変換する。
【0044】
(2:本実施の形態の効果)
図8に示すように、従来では比較的線数の低い(トナー層高さの高い)パッチ画像のみ出力しているので、トナー層高さが高い状態のみのトナー電位を測定しており、それによって得られたトナー電荷量(Q/S)は、実際のそれよりも大きくなってしまう。これに対して本実施の形態では、空間周波数の異なる2つのパッチ画像を形成しているので、トナー層高さの違いがトナー電荷量(Q/S)に及ぼす影響を知ることができる。さらに、得られた関係式からトナー層高さの影響を考慮したトナー電荷量(Q/S)を算出することができる。このように、中間調領域でより適切なトナー電荷量(Q/S)を算出することができると、適切な転写電圧を設定でき、良好な画像を得ることができる。また、本実施の形態では第1の形態と同様に、転写電流値を直接制御してもよい。
【0045】
[第3の実施の形態]
図9を参照して、本発明の第3の実施の形態に係る画像形成方法、画像形成装置について説明を行う。本実施の形態は、「選択現像の影響」、及び「像形状(トナー層高さの2次元分布)の違いによる影響」の両方を考慮した上で、画像形成条件を制御している点が特徴である。なお、画像形成装置の構成は上記第1の実施の形態と同一であるので、同一の部分に関しては同一の符号を付してその説明は省略する。
【0046】
(1:転写電圧の制御方法)
第1の実施の形態では、「選択現像の影響」を考慮したトナー電荷量を算出し、その値を用いた制御方法について説明した。一方で第2の実施の形態では、同じ階調でもスクリーンによりトナーの載り方が異なるため、パッチ画像と印字画像のスクリーンが違うときにトナー電荷量に誤差が生じる場合があるため、「トナー層高さの影響」を考慮した制御方法について説明した。
【0047】
しかし、パッチ画像と異なるスクリーンを用いた中間濃度画像を印字する時、より最適な画像形成条件を設定するためには、「選択現像の影響」と「トナー層高さの影響」の両方を考慮することが望ましい。そこで本実施の形態では、第1の実施の形態、及び第2の実施の形態における転写電圧値の制御方法を行うことが特徴である。
【0048】
(1−1:複数のパッチ画像の形成)
まず、第1の実施の形態と同様に、「階調の異なる複数のパッチ画像」を感光体ドラム2上の紙間に相当する部分に形成する。さらに、第2の実施の形態で説明した「空間周波数」の異なる複数のパッチ画像を形成する。
【0049】
(1−2:転写電圧値の設定)
第1、第2の実施の形態と同様に、パッチ画像のトナー電位V(Vt−Vi)を求め、光センサ7によってトナー量(M/S)を検出し、トナー電荷量(Q/S)を算出する。そしてトナー量(M/S)に対する単位重量あたりのトナー電荷量(Q/M)の関係式を算出し、この関係を表すグラフにおける切片を求める。次に、第1の実施の形態と同様にトナー電荷量(Q/S)を算出し、第2の実施の形態で説明したようにトナー層高さの影響が大きい中間調領域の単位重量あたりのトナー電荷量(Q/M)を求める。図9に示す場合には、トナー層高さの影響を考慮すると、第1の実施の形態で算出したトナー量(M/S)に対する単位重量あたりのトナー電荷量(Q/M)の直線からずれる。
【0050】
そこで、トナー層高さを考慮した中間調領域の単位重量あたりのトナー電荷量(Q/M)と、上記の選択現像を考慮した関係式で求めた切片とから関係式(Q/MとM/Sの関係)を算出する。この関係式を用いることによって、トナー量(M/S)に応じた正確なトナー電荷量(Q/M)を算出することができる。ここで求めた関係式をグラフにしたものを図9に示す。その後、第1、第2の実施の形態で説明した方法によって、潜像形成条件設定を行い、転写電圧を設定する。なお、転写電流値を制御してもよい。
【0051】
(2:本実施の形態の効果の検証)
第1の実施の形態と同様に、階調の異なる少なくとも2つ以上のパッチ画像を出力して、トナー電位Vおよびトナー量(M/S)の検出を行うことで、特に選択現像の影響が大きい高濃度領域において、より適切なトナー電荷量(Q/S)を検出することができる。さらにトナー量(M/S)が等しく、空間周波数が異なる少なくとも2つ以上のパッチ画像を出力してトナー電位Vおよびトナー量(M/S)の検出を行うことで、トナー層高さの影響が大きい中間調領域において、より適切なトナー電荷量(Q/S)を検出できる。
【0052】
従って、本実施の形態では、「選択現像の影響」、及び「像形状(トナー層高さ)の違いによる影響」を考慮した上で、全階調領域において、精度良く単位重量あたりのトナー電荷量(Q/M)を検出することができる。また、この検出結果に基づいて、適切な転写電圧を設定できる。よって、良好な画像品質を得ることが可能な画像形成方法及び画像形成装置を提供することが可能になる。
【0053】
[第4の実施の形態]
本発明の第4の実施の形態に係る画像形成方法、画像形成装置について説明を行う。本
実施の形態は、第1の実施の形態とほぼ同様であるが、印字画像の画像信号値(積分値)を用いて画像形成条件を制御している点が特徴である。
【0054】
第1の実施の形態では、最も転写電圧(または転写電流値)が必要とされるのが全面にベタ画像が形成される時であったので、ベタ画像のトナー電荷量(Q/S)からベタ画像を転写可能な転写電圧、転写電流値を設定した。しかし、例えば印字画像比率が低い画像(ハイライト領域を多く含むような画像)を転写する際に、ベタ画像のトナー電荷量(Q/S)に対応した転写電圧を用いると、本来望ましい転写電圧と大きなずれを生じることになる。そしてこのずれの大きさによっては、異常放電が発生し、画像品質の低下を招く虞がある。そこで本実施の形態では、第1の実施の形態と同様のプロセスでトナー電荷量(Q/S)を算出した後に、さらに印字画像の画像比率に応じて最適な転写電圧を設定している点を特徴とする。
【0055】
(1:転写電圧の制御方法)
(1−1:単位重量あたりのトナー電荷量(Q/M)の算出)
単位重量あたりのトナー電荷量(Q/M)の算出プロセスは第1の実施の形態と同様であるので、その説明は省略する。
【0056】
(1−2:印字画像1枚分のトナー総電荷量(Q)の算出)
第1の実施の形態では、図3に示す関係を求めた後に、ベタ画像のトナー電荷量(Q/S)を算出し、「トナー電荷量(Q/S)」×「シート材の幅寸法」×「プロセススピード(シート材の搬送速度)」によってトナー総電荷量(Q)を算出している。これに対して本実施の形態では、まず信号取得手段としての画像処理部(RIPコントローラ)において印字画像の画像信号値の頻度分布テーブル(所謂、ヒストグラム)を取得する。その後、図10に示すように、上記(1−1)で得られた単位重量あたりのトナー電荷量(Q/M)と画像信号値の頻度分布テーブルとを掛け合わせ、さらに積算し、印字画像に応じた記録紙の1枚分のトナー総電荷量(Q)を算出する。
【0057】
より詳細には、図10(a)で示す階調(M/S)ごとのトナー電荷量(Q/M)と、その階調に相当する画像信号値を掛け合わせる。そしてこれを階調ごとに行い、階調ごとに算出された値を積算する。その結果、転写されるトナー像の総電荷量を得ることができる。なお、図10(b)は、サンプル画像に対する画像値ヒストグラム(画像信号値)を示すものである。
【0058】
(1−3:潜像形成条件設定)
トナー電荷量(Q/S)を求めた後の潜像形成条件設定プロセスは第1の実施の形態と同じであるため、その説明は省略する。
【0059】
(1−4:転写電圧の設定)
トナー総電荷量(Q)を求めた後の転写電圧の設定プロセスは第1の実施の形態と同じである。つまり、「印字画像1枚分のトナー総電荷量(Q)」を、変換LUTを用いて適切な転写電圧に変換する。また、第1及び第2の形態と同様に、転写電流値を制御してもよい。
【0060】
(2:本実施の形態の効果)
本実施の形態によれば、「選択現像の影響」を考慮しつつ、さらに画像信号値毎の単位重量あたりのトナー電荷量(Q/M)を用いて転写電流値を設定するので、最適な転写電流値を設定することができ、良好な画像品質を得ることが可能になる。
【符号の説明】
【0061】
1 帯電装置
2 感光体ドラム
3 現像装置
4 中間転写ベルト
5 表面電位センサ
6 表面電位センサ
7 光センサ
8 転写ローラ
9 露光ユニット
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真技術を用いてシート材に画像を形成する画像形成方法、及び複写機、ファックス等の画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電子写真技術を用いた画像形成方法では、回転可能な像担持体の表面を帯電し、帯電した像担持体を走査露光して静電潜像を形成し、静電潜像にトナーを供給してトナー像として現像し、トナー像を像担持体上からシート材上に転写する構成が一般的である。ここで静電潜像の現像は、所定の極性に帯電したトナーを静電潜像に静電気的に付着させることで行われており、トナー像の転写は、転写器に転写電圧が印加され、像担持体上からシート材上にトナー像が静電気的に移動することで行われている。
【0003】
このように、少なくとも現像、転写の工程はトナー(またはトナー像)の帯電性を利用して行われているので、例えば温湿度などの環境変化や経時変化等によってトナーの単位重量あたりの電荷量が変化すると、それに伴って現像性、転写性が変化することになる。例えばトナーの単位重量あたりの電荷量が低下した場合は、静電潜像に付着するトナー量が増加するので、現像後のトナー像の画像濃度は高くなる。逆にトナーの単位重量あたりの電荷量が増加した場合は、静電潜像に付着するトナー量が低下するので、現像後のトナー像の画像濃度は低くなる。
【0004】
そこで従来より、トナーの単位重量あたりの電荷量の変化に応じて画像形成条件を制御する技術が知られている。特許文献1には、トナーの単位重量あたりの電荷量の変化に応じてトナーの攪拌強度とトナー濃度の少なくとも一方を制御する構成が開示されている。また、特許文献2には、トナーの単位重量あたりの電荷量の変化に応じた転写条件を算出し、その条件を満足するように画像形成条件を変更する構成が開示されている。また、特許文献3には、像担持体上にパッチ画像を形成し、パッチ画像のトナー量、電位を計測することで、トナーの単位重量あたりの電荷量を算出する方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実開昭58−13544号公報
【特許文献2】特開平5−289463号公報
【特許文献3】特開平6−130768号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながらこれら従来の構成には、次の課題がある。トナーの単位重量あたりの電荷量が変化する要因は様々な要因が挙げられるが、その一つとして「選択現像の影響」が挙げられる。選択現像とは、現像されたトナーの単位重量あたりの電荷量が、出力画像の階調に依存して変化するという現象である。つまり出力画像の階調を考慮しないまま画像形成条件を制御しても、トナーの単位重量あたりの電荷量に誤差が生じている可能性があるので、良好な画像品質を得られない虞がある。
【0007】
また別の要因として、「像形状(トナー層高さ)の違いによる影響」が挙げられる。「トナー層高さ」が異なる場合、同トナー量、同トナー電荷量(単位重量あたり)であっても、現像されたトナーの電位が異なる。例えば同トナー量であっても、トナーの載り方によってトナー層高さが異なる。図11には、同トナー量によって高線数スクリーン(a)
、低線数スクリーン(b)をそれぞれ形成した場合のトナー層高さの違いを示している(低線数スクリーンの方がトナー層高さが高い)。また図12には、トナー層高さと電位との関係を示している。
【0008】
図示するように、同トナー量であってもトナー層が高い方が、トナー層が作る最表面電位が高くなることがわかる。従来の画像形成装置では、パッチ画像と実際に出力する印字画像とで線数スクリーンが異なる場合がある。その際、異なる線数スクリーンでトナー電荷量を算出し、最適な画像形成条件を設定しても、線数スクリーンによって電位が異なると、その画像形成条件は最適ではなくなり、画像不良が発生する場合がある。つまり、トナー層高さ(トナーの載り方)を考慮しない場合、電位の違いが、トナー層高さの影響によるものなのか、トナー電荷量の影響によるものなのかを判別できず、正確にトナーの単位重量あたりの電荷量を求めることができない虞がある。これに対して上記従来技術では、「選択現像の影響」、「トナー層高さの違いによる影響」を考慮した上で、画像形成条件を制御する方法については何ら開示されていない。
【0009】
そこで本発明は、選択現像の影響、トナー層高さの違いによる影響を考慮して画像形成条件を制御することで、良好な画像品質を得ることが可能な画像形成方法及び画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために本発明にあっては、回転可能な像担持体の表面を一様に帯電し、帯電した前記像担持体の表面を走査露光して静電潜像を形成し、前記静電潜像にトナーを供給して前記静電潜像をトナー像として現像し、転写手段に転写電圧を印加することで前記トナー像をシート材に転写する画像形成方法において、前記像担持体に階調の異なる複数のパッチ画像を形成し、前記パッチ画像の単位面積あたりの電荷量であるトナー電荷量を算出し、前記パッチ画像の単位面積あたりのトナー量を検出し、前記パッチ画像ごとに得られた前記トナー電荷量、及び前記トナー量から、前記トナー電荷量と前記トナー量との関係を求め、前記関係に基づいて、設定されているベタ画像の単位面積あたりのトナー量から、該ベタ画像の単位面積あたりのトナー電荷量を算出し、前記ベタ画像のトナー電荷量から画像形成に必要な潜像形成条件を設定し、前記ベタ画像の単位面積あたりのトナー電荷量から前記ベタ画像の総電荷量を算出し、前記総電荷量から前記ベタ画像をシート材に転写可能な転写電圧を設定し、設定された転写電圧によってシート材へのトナー像の転写を行うことを特徴とする。
【0011】
また、回転可能な像担持体の表面を一様に帯電し、帯電した前記像担持体の表面を走査露光して静電潜像を形成し、前記静電潜像にトナーを供給して前記静電潜像をトナー像として現像し、トナー像をシート材に転写する転写手段に転写電圧を印加してシート材にトナー像を転写する画像形成方法において、前記像担持体に単位面積あたりのトナー量が等しく空間周波数が異なる複数のパッチ画像を形成し、前記パッチ画像の単位面積あたりの電荷量であるトナー電荷量を算出し、それぞれの前記パッチ画像ごとに得られた前記トナー電荷量と、前記パッチ画像のトナー層高さとの関係を求め、前記関係に基づいて、取得されているベタ画像のトナー層高さから該ベタ画像のトナー電荷量を算出し、前記ベタ画像のトナー電荷量から画像形成に必要な潜像形成条件を設定し、前記ベタ画像のトナー電荷量から前記ベタ画像の総電荷量を算出し、前記総電荷量から前記ベタ画像をシート材に転写可能な転写電圧を設定し、設定された転写電圧によってシート材へのトナー像の転写を行うことを特徴とする。
【0012】
また、回転可能な像担持体の表面を一様に帯電し、帯電した前記像担持体の表面を走査露光して静電潜像を形成し、前記静電潜像にトナーを供給して前記静電潜像をトナー像として現像し、トナー像をシート材に転写する転写手段に転写電圧を印加してシート材にト
ナー像を転写する画像形成方法において、前記像担持体に階調の異なる複数のパッチ画像を形成し、前記パッチ画像の単位面積あたりの電荷量であるトナー電荷量を算出し、前記パッチ画像の単位面積あたりのトナー量を検出し、それぞれの前記パッチ画像ごとに得られた前記トナー電荷量、及び前記トナー量から、前記トナー電荷量と前記トナー量との関係を求め、シート材に転写されるトナー像の階調ごとの画像信号値の分布を取得し、前記関係と、取得された前記画像信号値の分布とから該トナー像の総電荷量を算出し、前記総電荷量から該トナー像をシート材に転写可能な転写電圧を設定し、設定された転写電圧によってシート材へのトナー像の転写を行うことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
以上説明したように、本発明によれば、選択現像の影響、トナー層高さの違いによる影響を考慮して画像形成条件を制御することで、良好な画像品質を得ることが可能な画像形成方法及び画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】第1の実施の形態に係る画像形成装置の概略構成図。
【図2】第1の実施の形態と従来例を比較したグラフ。
【図3】第1の実施の形態における(M/S)と(Q/S)の関係を示すグラフ。
【図4】第2の実施の形態において出力ピクセルとトナー量の関係を示すグラフ。
【図5】第2の実施の形態におけるトナー層高さの実測値を示すグラフ。
【図6】第2の実施の形態におけるトナー層高さとトナー電荷量(Q/S)の関係。
【図7】第2の実施の形態におけるトナー層高さとトナー電荷量(Q/S)の関係。
【図8】第2の実施の形態におけるトナー層高さとトナー電荷量(Q/S)の関係。
【図9】第3の実施の形態における(Q/M)と(M/S)の関係を示すグラフ。
【図10】第4の実施の形態における(Q/M)と階調の関係を示す図。
【図11】画像線数とトナー層高さの違いを示す図。
【図12】トナー層高さとトナー電位の関係を示すグラフ。
【図13】トナー電荷量と潜像の関係を示すグラフ。
【発明を実施するための形態】
【0015】
[第1の実施の形態]
(1:画像形成装置の概略構成)
図1を参照して、本発明の第1の実施の形態に係る画像形成装置の概略構成について説明する。図1は、本実施の形態に係る画像形成装置において、特に像担持体周辺の概略構成を示すものである。
【0016】
本実施の形態に係る画像形成装置は、回転可能な感光体ドラム2(像担持体)と、感光体ドラム2に当接する回転可能な中間転写ベルト4(中間転写体)とを有している。感光体ドラム2の周囲には、感光体ドラム2の回転方向上流から順に、帯電装置1(帯電手段)、露光ユニット9(露光手段)、現像装置3(現像手段)、及び転写ローラ8(転写手段)が設けられている。また、露光ユニット9による露光位置と現像装置3との間には、感光体ドラム2の潜像電位を検出する潜像電位センサ5(潜像電位検出手段)が設けられている。ここで、潜像電位とは、露光工程によって形成された感光体ドラム2上の潜像部(目に見えない画像)の表面電位である。さらに現像装置3と転写ローラ8との間には、パッチ画像の表面電位を検出するパッチ画像電位センサ6(パッチ画像電位検出手段)、パッチ画像の単位面積あたりのトナー量(M/S)を検出する光センサ7(トナー量検出手段)が設けられている。
【0017】
不図示の制御部(制御手段)に画像形成開始信号が入力されると、帯電装置1によって感光体ドラム2の表面が一様に帯電される(帯電工程)。このときの帯電極性はトナー(
現像剤)と同極性であり、本実施の形態では負極性のトナーを用いているので、感光体ド
ラム2の表面は負極性に一様に帯電されることになる。一様に帯電した感光体ドラム2の表面に対して、露光ユニット9がレーザ光によって走査露光を行い、感光体ドラム2の表面に静電潜像が形成される。そして現像装置3から静電潜像に対してトナーが供給され、静電潜像がトナー像として可視化される。
【0018】
現像装置3は二成分の現像方式を有しており、磁性のキャリア粒子と非磁性のトナー粒子とを所定の比率で混合し、トナー粒子を摩擦帯電させ、キャリア粒子とトナー粒子を混合することによって形成されたトナーを静電潜像に供給している。また、現像装置3には現像ローラが設けられており、現像ローラを感光体ドラム2に当接させ、不図示の電圧印加手段から現像電圧が現像ローラに印加されることで静電気的にトナーの供給が行われている。
【0019】
感光体ドラム2上(像担持体上)に現像されたトナー像は、感光体ドラム2と中間転写ベルト4とのニップ部において、1次転写ローラ8に不図示の電圧印加手段から転写電圧が印加されることで中間転写ベルト4上に静電気的に1次転写される。さらに中間転写ベルト4上に転写されたトナー像は、不図示の給送部からタイミングを計って給送されてきたシート材上に2次転写される。なお、2次転写位置では、中間転写ベルト4に対して不図示の2次転写ローラ(転写手段)が当接し、両者のニップ部でシート材を挟持搬送することが可能である。また、1次転写、2次転写を行う際は、1次転写ローラ8、2次転写ローラ(不図示)のそれぞれに対して、不図示の電圧印加手段から転写電圧が印加される。トナー像が転写されたシート材は不図示の定着装置に搬送され、定着装置においてトナー像がシート材上に加熱・加圧定着され、その後、排出部に排出される。なお、ここでいう中間転写ベルト4、またはシート材が「被転写体」に相当する。
【0020】
なお、本実施の形態では中間転写ベルト4を用いた中間転写方式を採用しているが、中間転写体を設けず、感光体ドラム2からシート材にトナー像を直接転写する転写方式であってもよい。この場合は、シート材が被転写体に相当する。また、トナーの帯電極性は負極性に限られるものではなく、正極性のトナーを用いてもよい。
【0021】
(2:転写電圧の制御方法)
上記プロセスを行う画像形成方法、及び上記構成を有する画像形成装置では、現像時に静電潜像に供給されるトナー量は、トナーの単位重量あたりの電荷量(Q/M)に大きく依存する。さらに上記で説明したように、トナーの単位重量あたりの電荷量(Q/M)は、環境変化や経時変化に加え、「選択現像の影響」によって変化する(図2)。つまり、良好な画像品質を得るためには、「選択現像の影響」を考慮した画像形成条件の制御を行う必要がある。
【0022】
そこで本実施の形態では、上記で説明した「選択現像の影響」を考慮して転写電圧(画像形成条件)を制御している点を特徴とする。ここでいう「転写電圧」とは、中間転写方式の場合は1次転写、2次転写のどちらにも適用可能な電圧のことをいう。以下、転写電圧の制御方法について説明する。なお、転写電圧の制御、及びその他の画像形成条件の制御は、画像形成装置に設けられた不図示の制御手段によって制御されている。ここで付言すると、一般的な転写電圧制御は、感光体ドラムや被転写体などの物性値、又は環境センサで予測したトナー帯電量から、転写に最適な転写電流値を算出し、それを必要な転写電圧値に変換して制御している。しかし、この従来の方法では「選択現像の影響」等でトナー帯電量が変化しても最適な転写電圧を設定できないといった課題がある。そこで本実施の形態では、以下に説明する方法を採用している。
【0023】
(2−1:複数のパッチ画像の形成)
「選択現像の影響」に起因するトナーの単位重量あたりの電荷量(Q/M)の変化を知るために、本実施の形態では、まず感光体ドラム2の表面に、階調の異なる3つのパッチ画像を形成する。パッチ画像は、出力像が形成されない、例えばシート材の紙間に相当する領域に形成されるものである。本実施の形態では、出力可能な最大濃度に対して濃度比が25%、50%、75%のパッチ画像を形成した。なお、ここでは3つのパッチ画像を形成しているが、パッチ画像は2つ以上形成されていればよい。
【0024】
(2−2:パッチ画像の潜像電位Vi、表面電位Vtの検出)
パッチ画像形成時に露光ユニット9によって感光体ドラム2表面に形成された静電潜像の潜像電位Viを、露光工程後かつ現像工程前に表面電位センサ5によって検出する。その後、静電潜像に各濃度比(最大濃度に対して25%、50%、75%の濃度)に応じてトナーが供給され、現像工程後、トナーが供給された状態のパッチ画像の表面電位Vtを表面電位センサ6によって検出する。なお、ここで用いられる表面電位センサ5、6(電位測定手段)には、市販されている非接触タイプのものが用いられているが、用いられる表面電位センサは特に限定されるものではない。
【0025】
(2−3:パッチ画像のトナー量(M/S)の検出)
現像工程後、光センサ7によって、各々のパッチ画像に供給されている単位面積あたりのトナー量(M/S)を検出する(以下、単位面積あたりのトナー量(M/S)を単に「トナー量(M/S)」とする)。光センサ7(反射光量測定手段)は、パッチ画像に光を照射し、パッチ画像表面に対して略45度の角度で赤外線を入射させ、略45度で反射する反射光の光量からパッチ画像のトナー量(M/S)を検出するものである。具体的には、測定結果としての反射光量をトナー量(M/S)に変換する変換LUT(ルックアップテーブル)を予め準備しておき、その変換LUTに基づいて、検出された反射光量をトナー量(M/S)に変換している。階調が異なるとトナー量(M/S)も異なるので、ここではそれぞれのパッチ画像ごとに異なった反射光量が検出される。
【0026】
(2−4:トナー電荷量(Q/S)の算出)
(2−2)で検出したパッチ画像の潜像電位Vi、表面電位Vtを用い、表面電位Vtから潜像電位Viから引くことで(Vt−Vi)、各々のパッチ画像のトナー電位Vを算出する。そして感光体ドラム2の材料物性値等から算出した感光体ドラム2のドラム静電容量Cと、ここで求めたトナー電位Vとから、パッチ画像の単位面積あたりのトナー電荷量(Q/S)を算出する。トナー電荷量(Q/S)の算出は、画像形成装置に設けられた不図示の算出手段において行われる。この算出手段を制御部に設けてもよい。なお、単位面積あたりのトナー電荷量(Q/S)を以下では単に「トナー電荷量(Q/S)」と称する。
【0027】
(2−5:選択現像の影響)
上記(2−1)〜(2−4)のプロセスによって、階調の異なる各々のパッチ画像の「トナー量(M/S)」と「トナー電荷量(Q/S)」が算出される。そして得られた値に基づいて、「トナー量(M/S)」を横軸、「トナー電荷量(Q/S)」を縦軸にとったグラフにおいて、各々のパッチ画像のデータを近似的に線形補完する(図3の太線)。本実施の形態では、濃度比が25%、50%、75%のパッチ画像を用いているので、広い階調幅において「トナー量(M/S)」と「トナー電荷量(Q/S)」の関係が得られることになる。なお、図3のグラフにおける「傾き」が、パッチ画像の単位重量あたりのトナー電荷量(Q/M)に相当する。
【0028】
(2−6:潜像形成条件設定)
(2−5)で得られる「トナー量(M/S)」と「トナー電荷量(Q/S)」との関係から、高濃度ベタ画像(以下ベタ画像)の単位重量あたりのトナー電荷量(Q/M)がわか
る。このとき、(2−5)で得られたベタ画像の単位重量あたりのトナー電荷量(Q/M)が、所望のトナーの電荷量よりも大きかった場合、図13に示すように潜像電位を埋めるトナーは想定よりも少なくなる。これは、トナー電荷量が大きいほど、少ないトナー量で潜像電位を埋めることが可能なためである。したがって、このような状態でベタ画像を印字すると、所望のベタ画像の濃度よりも薄い画像が出力されることになる。
【0029】
そこで、所望のベタ画像濃度を出すために、露光手段による潜像形成条件を変えることによってVcont(コントラスト電位)を変更している。本実施の形態において、Vcontは、明部電位Vlと、現像バイアス電位Vdevとの電位差である(なお、正規現像の場合は
、暗部電位Vdと、現像バイアス電位Vdevとの電位差である)。
【0030】
トナー電荷量に応じてVcontを変更・設定する方法として、露光のレーザー強度を変更する方法がある。トナー電荷量がターゲット設定値より高かった場合は、ターゲット濃度と同濃度にするために、現状の露光のレーザー強度にΔVを足した強度を設定する。このレーザー強度を設定する方法は、特開平1-109371号公報に開示されているような方法を用いる。なお、本実施の形態では、直接設定値を変更する方法を記述したが、トナー電荷量とレーザー強度との関係を表す変換LUTを用いてもよい。また、トナー電荷量を求めず、パッチ画像の濃度値から直接露光のレーザー強度を変更する制御を用いてもよい。また、潜像形成条件の変更・設定方法として、特開平5-100535号公報に開示されているような帯電条件と現像条件の制御方法を用いても同様の効果が得られる。
【0031】
(2−7:転写電圧の設定)
(2−6)でVcontや露光のレーザー強度を変更した場合、ベタ画像濃度は所望の濃度と一致したが、単位面積当たりの「トナー電荷量(Q/S)」が変わり、ベタ画像のトナー電荷量(Q/S)も変わってしまう。この場合、転写条件(以下、転写電圧)を変更せずに印字すると画像不良が発生する虞がある。そこで、トナー電荷量(Q/S)に応じた転写電圧の設定値を変更する方法を以下に示す。
【0032】
(2−5)で得られた「トナー量(M/S)」と「トナー電荷量(Q/S)」の関係に基づいて、シート材にトナー像を転写する際の転写電圧を設定する。具体的には、予め得られている高濃度ベタ画像(以下ベタ画像)の設定値トナー量(M/S)と、(2−5)で得られた「傾き(トナー電荷量(Q/M))」を掛け合わせ、ベタ画像のトナー電荷量(Q/S)を算出する。その後、算出されたベタ画像のトナー電荷量(Q/S)を、変換LUTを用いて適切な転写電圧に変換する。この変換LUTは、「シート材1枚分のトナー総電荷量(Q)」に対して必要な「転写電圧」が決定されているLUTである。ここでいう「シート材1枚分のトナー総電荷量(Q)」とは、「トナー電荷量(Q/S)」×「シート材の幅寸法」×「プロセススピード(シート材の搬送速度)」によって求められるものである。なお、「シート材の幅寸法」×「プロセススピード(シート材の搬送速度)」は、一定の値である場合が多いので、この部分を予め求めておき、「トナー電荷量(Q/S)」から「転写電圧」に速やかに変換を行ってもよい。なお、ここでは安定して制御するために転写電圧を制御しているが、直接転写電流値を制御してもよい。その際には、「シート材1枚分のトナー総電荷量(Q)」に対して必要な「転写電流値」が決定されている変換LUTを用いる。
【0033】
そして本実施の形態では、このベタ画像をシート材に転写可能な転写条件によって、以後のトナー像の転写を行っている。上記で説明したように、本実施の形態における転写条件は、ベタ画像を転写するために求められたものであるが、ベタ画像を転写できる転写電圧であれば、全面が中間調画像、低濃度画像の場合であっても確実にトナー像をシート材へ転写することが可能である。
【0034】
(3:本実施の形態の効果の検証)
「トナー量(M/S)」と「トナー電荷量(Q/S)」の関係を表すグラフにおいて、本実施の形態(太線)と従来例(点線)とを比較する(図3)。図3に示すように、従来例では1階調分のパッチ画像を出力し、その一点のデータから線形近似して高濃度画像におけるトナー電荷量(Q/S)を予測している。そのため、特に高濃度画像では、トナー電荷量(Q/S)の実験値(実線)と大きなずれが生じている。このように、想定しているトナー電荷量(Q/S)が実際のトナー電荷量(Q/S)の値よりも大きくなると、転写電圧を必要以上に大きな値に設定してしまい、異常放電による突き抜けなどの画像欠陥が生じる虞がある。
【0035】
これに対して本実施の形態では、階調の異なる3つのパッチ画像を出力し、各階調のトナー電荷量(Q/S)を求め、3点のデータから近似線を求めて高濃度領域におけるトナー電荷量(Q/S)を求めている。そのため、高濃度領域において実際の値に近いトナー電荷量(Q/S)を検出することができるので、転写電圧を適切な値に設定でき、高品質な画像を出力することが可能になる。なお、反射光量を測定してトナー量(M/S)を測定する方法を(2−3)で説明したが、この方法を用いる場合、高濃度領域の場合は測定精度が低下する虞がある。しかし本実施の形態のように、高濃度画像よりも濃度の低いパッチ画像を複数形成することで、実際には高濃度領域のトナー量(M/S)を測定しない場合もそれを高精度に予測することができ、高濃度領域におけるトナー電荷量(Q/S)を求めることができる。なお、本実施の形態では、転写バイアスを定電圧制御しているが、定電流制御を行ってもよい。
【0036】
[第2の実施の形態]
本発明の第2の実施の形態に係る画像形成方法、画像形成装置について説明を行う。本実施の形態は、「像形状(トナー層高さ)の違いによる影響」を考慮した上で、画像形成条件を制御している点が特徴である。なお、画像形成装置の構成は上記第1の実施の形態とほぼ同一であるので、同一の部分に関しては同一の符号を付してその説明を省略する。また、以下では「像形状(トナー層高さ)」を単に「トナー層高さ」を称して説明を行う。
【0037】
(1:転写電圧の制御方法)
本実施の形態では、「トナー層高さ」を考慮すべく、トナー量(M/S)が等しく、空間周波数が異なる(線数が異なる)2つのパッチ画像を感光体ドラム2上に出力し、得られたデータに基づいて転写電圧を制御している。以下、この制御方法について説明する。なお、ここでは形成されるパッチ画像は2つとしているが、パッチ画像は複数個形成されればよく、3つ以上であってもよい。
【0038】
(1−1:複数のパッチ画像の形成)
図11に示したように、低線数スクリーンと高線数スクリーンの場合はトナー層高さがそれぞれ異なる。低濃度領域や高濃度領域では、低線数スクリーンと高線数スクリーンの間でトナー層高さの差異はほとんどないが、中間調領域では、低線数スクリーンと高線数スクリーン間でトナー層高さの差異が顕著になる。そこで本実施の形態では、感光体ドラム2の紙間に相当する部分に「空間周波数」の異なる複数のパッチ画像を形成し、トナー層高さの影響を考慮して、トナー電荷量(Q/S)を算出した。なお、ここでは最大濃度に対する画像比率(出力ピクセル)が49%(低線数スクリーン)、52%(高線数スクリーン)のパッチ画像を形成した(図4)。
【0039】
(1−2:パッチ画像のトナー電荷量(Q/S)の検出)
まず、各々のパッチ画像のトナー電荷量(Q/S)を検出する。検出プロセスは第1の実施の形態と同様である。すなわち、パッチ画像のトナー電位V(Vt−Vi)を求め、
算出手段によって感光体ドラム2の材料物性値等からトナー電荷量(Q/S)を算出する。
【0040】
(1−3:トナー層高さとトナー電荷量(Q/S)の関係式の算出)
図5に示す「トナー層高さの実測値を示すグラフ」から、各々のパッチ画像(低線数スクリーンと高線数スクリーン)に対応するトナー層高さを求める。そして求められたトナー層高さと、(1−2)で求めたトナー電荷量(Q/S)とから、図6に示す「トナー層高さとトナー電荷量(Q/S)の関係」を求め、各々のパッチ画像に対応する2点のデータから関係式(直線式)を算出する。この関係式を用いることによって、以後はトナー層高さが求まればトナー電荷量(Q/S)を算出することができるので、算出されたトナー電荷量(Q/S)に基づいて転写電圧を設定すればよい。
【0041】
(1−4:高濃度ベタ部のトナー電荷量(Q/S)の算出)
本実施の形態では、第1の実施の形態と同様に、ベタ画像を転写可能な転写電圧を設定値として用いている。すなわち、予めベタ画像のトナー層高さを求め、(1−3)で求めた「トナー層高さとトナー電荷量(Q/S)の関係」からベタ画像のトナー電荷量(Q/S)を算出する。本実施の形態では、ベタ画像のトナー層高さが1.5層程度の高さ構造になっていると想定される。この場合、平均トナー層高さを求めると、ほぼトナー粒子の粒径と同じになる。そこでトナー電荷量(Q/S)を算出するにあたり、(1−3)で求めた関係式にトナー粒子の平均粒径である6(μm)を代入することにより、ベタ画像のトナー電荷量(Q/S)を精度良く求めることができる(図7)。
【0042】
(1−5:潜像形成条件設定)
トナー電荷量(Q/S)を求めた後の潜像形成条件設定プロセスは第1の実施の形態と同じであるため、その説明は省略する。
【0043】
(1−6:転写電圧の設定)
トナー電荷量(Q/S)を求めた後の転写電圧の設定プロセスは第1の実施の形態と同じである。つまり、「トナー電荷量(Q/S)」×「シート材の幅寸法」×「プロセススピード(シート材の搬送速度)」を行うことによって求められた「シート材1枚分のトナー総電荷量(Q)」を、変換LUTを用いて適切な転写電圧に変換する。
【0044】
(2:本実施の形態の効果)
図8に示すように、従来では比較的線数の低い(トナー層高さの高い)パッチ画像のみ出力しているので、トナー層高さが高い状態のみのトナー電位を測定しており、それによって得られたトナー電荷量(Q/S)は、実際のそれよりも大きくなってしまう。これに対して本実施の形態では、空間周波数の異なる2つのパッチ画像を形成しているので、トナー層高さの違いがトナー電荷量(Q/S)に及ぼす影響を知ることができる。さらに、得られた関係式からトナー層高さの影響を考慮したトナー電荷量(Q/S)を算出することができる。このように、中間調領域でより適切なトナー電荷量(Q/S)を算出することができると、適切な転写電圧を設定でき、良好な画像を得ることができる。また、本実施の形態では第1の形態と同様に、転写電流値を直接制御してもよい。
【0045】
[第3の実施の形態]
図9を参照して、本発明の第3の実施の形態に係る画像形成方法、画像形成装置について説明を行う。本実施の形態は、「選択現像の影響」、及び「像形状(トナー層高さの2次元分布)の違いによる影響」の両方を考慮した上で、画像形成条件を制御している点が特徴である。なお、画像形成装置の構成は上記第1の実施の形態と同一であるので、同一の部分に関しては同一の符号を付してその説明は省略する。
【0046】
(1:転写電圧の制御方法)
第1の実施の形態では、「選択現像の影響」を考慮したトナー電荷量を算出し、その値を用いた制御方法について説明した。一方で第2の実施の形態では、同じ階調でもスクリーンによりトナーの載り方が異なるため、パッチ画像と印字画像のスクリーンが違うときにトナー電荷量に誤差が生じる場合があるため、「トナー層高さの影響」を考慮した制御方法について説明した。
【0047】
しかし、パッチ画像と異なるスクリーンを用いた中間濃度画像を印字する時、より最適な画像形成条件を設定するためには、「選択現像の影響」と「トナー層高さの影響」の両方を考慮することが望ましい。そこで本実施の形態では、第1の実施の形態、及び第2の実施の形態における転写電圧値の制御方法を行うことが特徴である。
【0048】
(1−1:複数のパッチ画像の形成)
まず、第1の実施の形態と同様に、「階調の異なる複数のパッチ画像」を感光体ドラム2上の紙間に相当する部分に形成する。さらに、第2の実施の形態で説明した「空間周波数」の異なる複数のパッチ画像を形成する。
【0049】
(1−2:転写電圧値の設定)
第1、第2の実施の形態と同様に、パッチ画像のトナー電位V(Vt−Vi)を求め、光センサ7によってトナー量(M/S)を検出し、トナー電荷量(Q/S)を算出する。そしてトナー量(M/S)に対する単位重量あたりのトナー電荷量(Q/M)の関係式を算出し、この関係を表すグラフにおける切片を求める。次に、第1の実施の形態と同様にトナー電荷量(Q/S)を算出し、第2の実施の形態で説明したようにトナー層高さの影響が大きい中間調領域の単位重量あたりのトナー電荷量(Q/M)を求める。図9に示す場合には、トナー層高さの影響を考慮すると、第1の実施の形態で算出したトナー量(M/S)に対する単位重量あたりのトナー電荷量(Q/M)の直線からずれる。
【0050】
そこで、トナー層高さを考慮した中間調領域の単位重量あたりのトナー電荷量(Q/M)と、上記の選択現像を考慮した関係式で求めた切片とから関係式(Q/MとM/Sの関係)を算出する。この関係式を用いることによって、トナー量(M/S)に応じた正確なトナー電荷量(Q/M)を算出することができる。ここで求めた関係式をグラフにしたものを図9に示す。その後、第1、第2の実施の形態で説明した方法によって、潜像形成条件設定を行い、転写電圧を設定する。なお、転写電流値を制御してもよい。
【0051】
(2:本実施の形態の効果の検証)
第1の実施の形態と同様に、階調の異なる少なくとも2つ以上のパッチ画像を出力して、トナー電位Vおよびトナー量(M/S)の検出を行うことで、特に選択現像の影響が大きい高濃度領域において、より適切なトナー電荷量(Q/S)を検出することができる。さらにトナー量(M/S)が等しく、空間周波数が異なる少なくとも2つ以上のパッチ画像を出力してトナー電位Vおよびトナー量(M/S)の検出を行うことで、トナー層高さの影響が大きい中間調領域において、より適切なトナー電荷量(Q/S)を検出できる。
【0052】
従って、本実施の形態では、「選択現像の影響」、及び「像形状(トナー層高さ)の違いによる影響」を考慮した上で、全階調領域において、精度良く単位重量あたりのトナー電荷量(Q/M)を検出することができる。また、この検出結果に基づいて、適切な転写電圧を設定できる。よって、良好な画像品質を得ることが可能な画像形成方法及び画像形成装置を提供することが可能になる。
【0053】
[第4の実施の形態]
本発明の第4の実施の形態に係る画像形成方法、画像形成装置について説明を行う。本
実施の形態は、第1の実施の形態とほぼ同様であるが、印字画像の画像信号値(積分値)を用いて画像形成条件を制御している点が特徴である。
【0054】
第1の実施の形態では、最も転写電圧(または転写電流値)が必要とされるのが全面にベタ画像が形成される時であったので、ベタ画像のトナー電荷量(Q/S)からベタ画像を転写可能な転写電圧、転写電流値を設定した。しかし、例えば印字画像比率が低い画像(ハイライト領域を多く含むような画像)を転写する際に、ベタ画像のトナー電荷量(Q/S)に対応した転写電圧を用いると、本来望ましい転写電圧と大きなずれを生じることになる。そしてこのずれの大きさによっては、異常放電が発生し、画像品質の低下を招く虞がある。そこで本実施の形態では、第1の実施の形態と同様のプロセスでトナー電荷量(Q/S)を算出した後に、さらに印字画像の画像比率に応じて最適な転写電圧を設定している点を特徴とする。
【0055】
(1:転写電圧の制御方法)
(1−1:単位重量あたりのトナー電荷量(Q/M)の算出)
単位重量あたりのトナー電荷量(Q/M)の算出プロセスは第1の実施の形態と同様であるので、その説明は省略する。
【0056】
(1−2:印字画像1枚分のトナー総電荷量(Q)の算出)
第1の実施の形態では、図3に示す関係を求めた後に、ベタ画像のトナー電荷量(Q/S)を算出し、「トナー電荷量(Q/S)」×「シート材の幅寸法」×「プロセススピード(シート材の搬送速度)」によってトナー総電荷量(Q)を算出している。これに対して本実施の形態では、まず信号取得手段としての画像処理部(RIPコントローラ)において印字画像の画像信号値の頻度分布テーブル(所謂、ヒストグラム)を取得する。その後、図10に示すように、上記(1−1)で得られた単位重量あたりのトナー電荷量(Q/M)と画像信号値の頻度分布テーブルとを掛け合わせ、さらに積算し、印字画像に応じた記録紙の1枚分のトナー総電荷量(Q)を算出する。
【0057】
より詳細には、図10(a)で示す階調(M/S)ごとのトナー電荷量(Q/M)と、その階調に相当する画像信号値を掛け合わせる。そしてこれを階調ごとに行い、階調ごとに算出された値を積算する。その結果、転写されるトナー像の総電荷量を得ることができる。なお、図10(b)は、サンプル画像に対する画像値ヒストグラム(画像信号値)を示すものである。
【0058】
(1−3:潜像形成条件設定)
トナー電荷量(Q/S)を求めた後の潜像形成条件設定プロセスは第1の実施の形態と同じであるため、その説明は省略する。
【0059】
(1−4:転写電圧の設定)
トナー総電荷量(Q)を求めた後の転写電圧の設定プロセスは第1の実施の形態と同じである。つまり、「印字画像1枚分のトナー総電荷量(Q)」を、変換LUTを用いて適切な転写電圧に変換する。また、第1及び第2の形態と同様に、転写電流値を制御してもよい。
【0060】
(2:本実施の形態の効果)
本実施の形態によれば、「選択現像の影響」を考慮しつつ、さらに画像信号値毎の単位重量あたりのトナー電荷量(Q/M)を用いて転写電流値を設定するので、最適な転写電流値を設定することができ、良好な画像品質を得ることが可能になる。
【符号の説明】
【0061】
1 帯電装置
2 感光体ドラム
3 現像装置
4 中間転写ベルト
5 表面電位センサ
6 表面電位センサ
7 光センサ
8 転写ローラ
9 露光ユニット
【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転可能な像担持体の表面を一様に帯電し、
帯電した前記像担持体の表面を走査露光して静電潜像を形成し、
前記静電潜像にトナーを供給して前記静電潜像をトナー像として現像し、
トナー像を被転写体に転写する転写手段に転写電圧を印加して被転写体にトナー像を転写する画像形成方法において、
前記像担持体に階調の異なる複数のパッチ画像を形成し、
前記パッチ画像の単位面積あたりの電荷量であるトナー電荷量を算出し、
前記パッチ画像の単位面積あたりのトナー量を検出し、
それぞれの前記パッチ画像ごとに得られた前記トナー電荷量、及び前記トナー量から、前記トナー電荷量と前記トナー量との関係を求め、
前記関係に基づいて、設定されているベタ画像の単位面積あたりのトナー量から、該ベタ画像のトナー電荷量を算出し、
前記ベタ画像のトナー電荷量から画像形成に必要な潜像形成条件を設定し、
前記ベタ画像のトナー電荷量から前記ベタ画像の総電荷量を算出し、
前記総電荷量から前記ベタ画像を被転写体に転写可能な転写電圧を設定し、
設定された転写電圧を用いて被転写体へのトナー像の転写を行うことを特徴とする画像形成方法。
【請求項2】
回転可能な像担持体の表面を一様に帯電し、
帯電した前記像担持体の表面を走査露光して静電潜像を形成し、
前記静電潜像にトナーを供給して前記静電潜像をトナー像として現像し、
トナー像を被転写体に転写する転写手段に転写電圧を印加して被転写体にトナー像を転写する画像形成方法において、
前記像担持体に単位面積あたりのトナー量が等しく空間周波数が異なる複数のパッチ画像を形成し、
前記パッチ画像の単位面積あたりの電荷量であるトナー電荷量を算出し、
それぞれの前記パッチ画像ごとに得られた前記トナー電荷量と、前記パッチ画像のトナー層高さとの関係を求め、
前記関係に基づいて、取得されているベタ画像のトナー層高さから該ベタ画像のトナー電荷量を算出し、
前記ベタ画像のトナー電荷量から画像形成に必要な潜像形成条件を設定し、
前記ベタ画像のトナー電荷量から前記ベタ画像の総電荷量を算出し、
前記総電荷量から前記ベタ画像を被転写体に転写可能な転写電圧を設定し、
設定された転写電圧によって被転写体へのトナー像の転写を行うことを特徴とする画像形成方法。
【請求項3】
回転可能な像担持体の表面を一様に帯電し、
帯電した前記像担持体の表面を走査露光して静電潜像を形成し、
前記静電潜像にトナーを供給して前記静電潜像をトナー像として現像し、
トナー像を被転写体に転写する転写手段に転写電圧を印加して被転写体にトナー像を転写する画像形成方法において、
前記像担持体に階調の異なる複数のパッチ画像を形成し、
前記パッチ画像の単位面積あたりの電荷量であるトナー電荷量を算出し、
前記パッチ画像の単位面積あたりのトナー量を検出し、
それぞれの前記パッチ画像ごとに得られた前記トナー電荷量、及び前記トナー量から、前記トナー電荷量と前記トナー量との関係を求め、
被転写体に転写されるトナー像の階調ごとの画像信号値の分布を取得し、
前記関係と、取得された前記画像信号値の分布とから被転写体に転写されるトナー像の
総電荷量を算出し、
前記総電荷量から画像形成に必要な潜像形成条件を設定し、
前記総電荷量から該トナー像を被転写体に転写可能な転写電圧を設定し、
設定された転写電圧によって被転写体へのトナー像の転写を行うことを特徴とする画像形成方法。
【請求項4】
回転可能な像担持体の表面を一様に帯電し、
帯電した前記像担持体の表面を走査露光して静電潜像を形成し、
前記静電潜像にトナーを供給して前記静電潜像をトナー像として現像し、
トナー像を被転写体に転写する転写手段に転写電圧を印加して被転写体にトナー像を転写する画像形成方法において、
前記像担持体に階調の異なる複数のパッチ画像と、単位面積あたりのトナー量が等しく空間周波数が異なる複数のパッチ画像とを形成し、
前記階調の異なる複数のパッチ画像の単位面積あたりの電荷量であるトナー電荷量を算出し、
前記階調の異なる複数のパッチ画像の単位面積あたりのトナー量を検出し、
それぞれの前記階調の異なる複数のパッチ画像ごとに得られた前記トナー電荷量、及び前記トナー量から、前記トナー電荷量と前記トナー量との関係を求め、
さらに前記単位面積あたりのトナー量が等しく空間周波数が異なる複数のパッチ画像の単位面積あたりの電荷量であるトナー電荷量を算出し、
前記階調の異なる複数のパッチ画像から求めた前記関係と、前記単位面積あたりのトナー量が等しく空間周波数が異なる複数のパッチ画像のトナー電荷量とから関係式を求め、
前記関係式に基づいて、ベタ画像のトナー電荷量を算出し、
前記ベタ画像のトナー電荷量から画像形成に必要な潜像形成条件を設定し、
前記ベタ画像のトナー電荷量から前記ベタ画像の総電荷量を算出し、
前記総電荷量から前記ベタ画像を被転写体に転写可能な転写電圧を設定し、
設定された転写電圧によって被転写体へのトナー像の転写を行うことを特徴とする画像形成方法。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像形成方法において、
前記総電荷量から該トナー像を被転写体に転写可能な転写電圧を設定する代わりに、
前記総電荷量から前記ベタ画像を被転写体に転写可能な転写電流値を設定し、
設定された転写電流値によって被転写体へのトナー像の転写を行うことを特徴とする画像形成方法。
【請求項6】
請求項1又は4に記載の画像形成方法によって被転写体に画像を形成する画像形成装置であって、
回転可能な像担持体と、
前記像担持体の表面を一様に帯電する帯電手段と、
帯電した前記像担持体の表面を走査露光して静電潜像を形成する露光手段と、
前記静電潜像にトナーを供給して前記静電潜像をトナー像として現像する現像手段と、
前記トナー像を被転写体に転写する転写手段と、
前記転写手段に印加する転写電圧及び前記露光手段の潜像形成条件を制御する制御手段と、
前記像担持体の表面において前記パッチ画像の潜像電位を検出する潜像電位検出手段と、
前記像担持体上で前記パッチ画像の電位を検出するパッチ画像電位検出手段と、
前記像担持体上で前記パッチ画像の単位面積あたりのトナー量を検出するトナー量検出手段と、
前記潜像電位検出手段及び前記パッチ画像電位検出手段の検出結果に基づいて前記パッ
チ画像ごとに前記トナー電荷量を算出する算出手段と、
を備えていることを特徴とする画像形成装置。
【請求項7】
請求項2に記載の画像形成方法によって被転写体に画像を形成する画像形成装置であって、
回転可能な像担持体と、
前記像担持体の表面を一様に帯電する帯電手段と、
帯電した前記像担持体の表面を走査露光して静電潜像を形成する露光手段と、
前記静電潜像にトナーを供給して前記静電潜像をトナー像として現像する現像手段と、
前記トナー像を被転写体に転写する転写手段と、
前記転写手段に印加する転写電圧及び前記露光手段の潜像形成条件を制御する制御手段と、
前記像担持体の表面において前記パッチ画像の潜像電位を検出する潜像電位検出手段と、
前記像担持体上で前記パッチ画像の電位を検出するパッチ画像電位検出手段と、
前記潜像電位検出手段及び前記パッチ画像電位検出手段の検出結果に基づいて前記パッチ画像ごとに前記トナー電荷量を算出する算出手段と、
を備えていることを特徴とする画像形成装置。
【請求項8】
請求項3に記載の画像形成方法によって被転写体に画像を形成する画像形成装置であって、
回転可能な像担持体と、
前記像担持体の表面を一様に帯電する帯電手段と、
帯電した前記像担持体の表面を走査露光して静電潜像を形成する露光手段と、
前記静電潜像にトナーを供給して前記静電潜像をトナー像として現像する現像手段と、
前記トナー像を被転写体に転写する転写手段と、
前記転写手段に印加する転写電圧及び露光手段の潜像形成条件を制御する制御手段と、
前記像担持体の表面において前記パッチ画像の潜像電位を検出する潜像電位検出手段と、
前記像担持体上で前記パッチ画像の電位を検出するパッチ画像電位検出手段と、
前記像担持体上で前記パッチ画像の単位面積あたりのトナー量を検出するトナー量検出手段と、
前記潜像電位検出手段及び前記パッチ画像電位検出手段の検出結果に基づいて前記パッチ画像ごとに前記トナー電荷量を算出する算出手段と、
被転写体に転写されるトナー像の階調ごとの画像信号値の分布を取得する信号取得手段と、
を備えていることを特徴とする画像形成装置。
【請求項9】
トナー像を担持する像担持体と、
前記像担持体の電位を測定する電位測定手段と、
前記像担持体上に形成されたトナー像に光を照射し、その反射光量を測定する反射光量測定手段と、
を備える画像形成装置において、
複数のパッチ画像を前記像担持体上に形成した時の、
前記像担持体上における前記複数のパッチ画像のそれぞれの電位と、
前記複数のパッチ画像が形成される前の像担持体上の電位と、
前記複数のパッチ画像から得られるそれぞれの反射光量と、を測定し、
その測定結果に応じて、画像形成を行う画像形成手段の画像形成条件を制御する制御手段を備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項10】
前記複数のパッチ画像は、
階調の異なる複数のパッチ画像であることを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。
【請求項11】
前記制御手段は、
前記測定結果と、トナー像の階調ごとの画像信号値の分布とから前記画像形成手段を制御することを特徴とする請求項10に記載の画像形成装置。
【請求項12】
前記複数のパッチ画像は、前記像担持体上の単位面積あたりのトナー量が等しく空間周波数が異なる複数のパッチ画像であることを特徴とする請求項10または11に記載の画像形成装置。
【請求項1】
回転可能な像担持体の表面を一様に帯電し、
帯電した前記像担持体の表面を走査露光して静電潜像を形成し、
前記静電潜像にトナーを供給して前記静電潜像をトナー像として現像し、
トナー像を被転写体に転写する転写手段に転写電圧を印加して被転写体にトナー像を転写する画像形成方法において、
前記像担持体に階調の異なる複数のパッチ画像を形成し、
前記パッチ画像の単位面積あたりの電荷量であるトナー電荷量を算出し、
前記パッチ画像の単位面積あたりのトナー量を検出し、
それぞれの前記パッチ画像ごとに得られた前記トナー電荷量、及び前記トナー量から、前記トナー電荷量と前記トナー量との関係を求め、
前記関係に基づいて、設定されているベタ画像の単位面積あたりのトナー量から、該ベタ画像のトナー電荷量を算出し、
前記ベタ画像のトナー電荷量から画像形成に必要な潜像形成条件を設定し、
前記ベタ画像のトナー電荷量から前記ベタ画像の総電荷量を算出し、
前記総電荷量から前記ベタ画像を被転写体に転写可能な転写電圧を設定し、
設定された転写電圧を用いて被転写体へのトナー像の転写を行うことを特徴とする画像形成方法。
【請求項2】
回転可能な像担持体の表面を一様に帯電し、
帯電した前記像担持体の表面を走査露光して静電潜像を形成し、
前記静電潜像にトナーを供給して前記静電潜像をトナー像として現像し、
トナー像を被転写体に転写する転写手段に転写電圧を印加して被転写体にトナー像を転写する画像形成方法において、
前記像担持体に単位面積あたりのトナー量が等しく空間周波数が異なる複数のパッチ画像を形成し、
前記パッチ画像の単位面積あたりの電荷量であるトナー電荷量を算出し、
それぞれの前記パッチ画像ごとに得られた前記トナー電荷量と、前記パッチ画像のトナー層高さとの関係を求め、
前記関係に基づいて、取得されているベタ画像のトナー層高さから該ベタ画像のトナー電荷量を算出し、
前記ベタ画像のトナー電荷量から画像形成に必要な潜像形成条件を設定し、
前記ベタ画像のトナー電荷量から前記ベタ画像の総電荷量を算出し、
前記総電荷量から前記ベタ画像を被転写体に転写可能な転写電圧を設定し、
設定された転写電圧によって被転写体へのトナー像の転写を行うことを特徴とする画像形成方法。
【請求項3】
回転可能な像担持体の表面を一様に帯電し、
帯電した前記像担持体の表面を走査露光して静電潜像を形成し、
前記静電潜像にトナーを供給して前記静電潜像をトナー像として現像し、
トナー像を被転写体に転写する転写手段に転写電圧を印加して被転写体にトナー像を転写する画像形成方法において、
前記像担持体に階調の異なる複数のパッチ画像を形成し、
前記パッチ画像の単位面積あたりの電荷量であるトナー電荷量を算出し、
前記パッチ画像の単位面積あたりのトナー量を検出し、
それぞれの前記パッチ画像ごとに得られた前記トナー電荷量、及び前記トナー量から、前記トナー電荷量と前記トナー量との関係を求め、
被転写体に転写されるトナー像の階調ごとの画像信号値の分布を取得し、
前記関係と、取得された前記画像信号値の分布とから被転写体に転写されるトナー像の
総電荷量を算出し、
前記総電荷量から画像形成に必要な潜像形成条件を設定し、
前記総電荷量から該トナー像を被転写体に転写可能な転写電圧を設定し、
設定された転写電圧によって被転写体へのトナー像の転写を行うことを特徴とする画像形成方法。
【請求項4】
回転可能な像担持体の表面を一様に帯電し、
帯電した前記像担持体の表面を走査露光して静電潜像を形成し、
前記静電潜像にトナーを供給して前記静電潜像をトナー像として現像し、
トナー像を被転写体に転写する転写手段に転写電圧を印加して被転写体にトナー像を転写する画像形成方法において、
前記像担持体に階調の異なる複数のパッチ画像と、単位面積あたりのトナー量が等しく空間周波数が異なる複数のパッチ画像とを形成し、
前記階調の異なる複数のパッチ画像の単位面積あたりの電荷量であるトナー電荷量を算出し、
前記階調の異なる複数のパッチ画像の単位面積あたりのトナー量を検出し、
それぞれの前記階調の異なる複数のパッチ画像ごとに得られた前記トナー電荷量、及び前記トナー量から、前記トナー電荷量と前記トナー量との関係を求め、
さらに前記単位面積あたりのトナー量が等しく空間周波数が異なる複数のパッチ画像の単位面積あたりの電荷量であるトナー電荷量を算出し、
前記階調の異なる複数のパッチ画像から求めた前記関係と、前記単位面積あたりのトナー量が等しく空間周波数が異なる複数のパッチ画像のトナー電荷量とから関係式を求め、
前記関係式に基づいて、ベタ画像のトナー電荷量を算出し、
前記ベタ画像のトナー電荷量から画像形成に必要な潜像形成条件を設定し、
前記ベタ画像のトナー電荷量から前記ベタ画像の総電荷量を算出し、
前記総電荷量から前記ベタ画像を被転写体に転写可能な転写電圧を設定し、
設定された転写電圧によって被転写体へのトナー像の転写を行うことを特徴とする画像形成方法。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像形成方法において、
前記総電荷量から該トナー像を被転写体に転写可能な転写電圧を設定する代わりに、
前記総電荷量から前記ベタ画像を被転写体に転写可能な転写電流値を設定し、
設定された転写電流値によって被転写体へのトナー像の転写を行うことを特徴とする画像形成方法。
【請求項6】
請求項1又は4に記載の画像形成方法によって被転写体に画像を形成する画像形成装置であって、
回転可能な像担持体と、
前記像担持体の表面を一様に帯電する帯電手段と、
帯電した前記像担持体の表面を走査露光して静電潜像を形成する露光手段と、
前記静電潜像にトナーを供給して前記静電潜像をトナー像として現像する現像手段と、
前記トナー像を被転写体に転写する転写手段と、
前記転写手段に印加する転写電圧及び前記露光手段の潜像形成条件を制御する制御手段と、
前記像担持体の表面において前記パッチ画像の潜像電位を検出する潜像電位検出手段と、
前記像担持体上で前記パッチ画像の電位を検出するパッチ画像電位検出手段と、
前記像担持体上で前記パッチ画像の単位面積あたりのトナー量を検出するトナー量検出手段と、
前記潜像電位検出手段及び前記パッチ画像電位検出手段の検出結果に基づいて前記パッ
チ画像ごとに前記トナー電荷量を算出する算出手段と、
を備えていることを特徴とする画像形成装置。
【請求項7】
請求項2に記載の画像形成方法によって被転写体に画像を形成する画像形成装置であって、
回転可能な像担持体と、
前記像担持体の表面を一様に帯電する帯電手段と、
帯電した前記像担持体の表面を走査露光して静電潜像を形成する露光手段と、
前記静電潜像にトナーを供給して前記静電潜像をトナー像として現像する現像手段と、
前記トナー像を被転写体に転写する転写手段と、
前記転写手段に印加する転写電圧及び前記露光手段の潜像形成条件を制御する制御手段と、
前記像担持体の表面において前記パッチ画像の潜像電位を検出する潜像電位検出手段と、
前記像担持体上で前記パッチ画像の電位を検出するパッチ画像電位検出手段と、
前記潜像電位検出手段及び前記パッチ画像電位検出手段の検出結果に基づいて前記パッチ画像ごとに前記トナー電荷量を算出する算出手段と、
を備えていることを特徴とする画像形成装置。
【請求項8】
請求項3に記載の画像形成方法によって被転写体に画像を形成する画像形成装置であって、
回転可能な像担持体と、
前記像担持体の表面を一様に帯電する帯電手段と、
帯電した前記像担持体の表面を走査露光して静電潜像を形成する露光手段と、
前記静電潜像にトナーを供給して前記静電潜像をトナー像として現像する現像手段と、
前記トナー像を被転写体に転写する転写手段と、
前記転写手段に印加する転写電圧及び露光手段の潜像形成条件を制御する制御手段と、
前記像担持体の表面において前記パッチ画像の潜像電位を検出する潜像電位検出手段と、
前記像担持体上で前記パッチ画像の電位を検出するパッチ画像電位検出手段と、
前記像担持体上で前記パッチ画像の単位面積あたりのトナー量を検出するトナー量検出手段と、
前記潜像電位検出手段及び前記パッチ画像電位検出手段の検出結果に基づいて前記パッチ画像ごとに前記トナー電荷量を算出する算出手段と、
被転写体に転写されるトナー像の階調ごとの画像信号値の分布を取得する信号取得手段と、
を備えていることを特徴とする画像形成装置。
【請求項9】
トナー像を担持する像担持体と、
前記像担持体の電位を測定する電位測定手段と、
前記像担持体上に形成されたトナー像に光を照射し、その反射光量を測定する反射光量測定手段と、
を備える画像形成装置において、
複数のパッチ画像を前記像担持体上に形成した時の、
前記像担持体上における前記複数のパッチ画像のそれぞれの電位と、
前記複数のパッチ画像が形成される前の像担持体上の電位と、
前記複数のパッチ画像から得られるそれぞれの反射光量と、を測定し、
その測定結果に応じて、画像形成を行う画像形成手段の画像形成条件を制御する制御手段を備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項10】
前記複数のパッチ画像は、
階調の異なる複数のパッチ画像であることを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。
【請求項11】
前記制御手段は、
前記測定結果と、トナー像の階調ごとの画像信号値の分布とから前記画像形成手段を制御することを特徴とする請求項10に記載の画像形成装置。
【請求項12】
前記複数のパッチ画像は、前記像担持体上の単位面積あたりのトナー量が等しく空間周波数が異なる複数のパッチ画像であることを特徴とする請求項10または11に記載の画像形成装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2011−13670(P2011−13670A)
【公開日】平成23年1月20日(2011.1.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−125924(P2010−125924)
【出願日】平成22年6月1日(2010.6.1)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年1月20日(2011.1.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年6月1日(2010.6.1)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
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