説明

画像形成装置、画像形成方法、および画像形成プログラム

【課題】原稿から読み取った画像データ等を送信する際に、外部のコンピュータの助けを借りずに、音声データや映像データ等を一緒に添付できる画像形成装置を提供する。
【解決手段】画像読取手段から得られた原稿の画像データを、音声データおよび映像データの添付が可能な特定ファイル形式の画像ファイルに変換する変換手段と、外部サーバに保存されている音声データおよび映像データのうちから、送信することを希望する音声データおよび映像データの少なくとも1つをユーザの選択に基づいて取得する取得手段と、前記画像ファイルに対して、前記取得手段により取得した前記音声データおよび映像データの少なくとも1つを関係付けると共に、前記画像ファイルについての情報を電子メールにて送信先に送信する送信手段と、を有する構成にする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置、画像形成方法、および画像形成プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の画像形成装置においては、スキャナ機能により原稿画像から読み取った画像データを、PDF(Portable Document Format)等のファイル形式の画像ファイルに変換し、保存することが行われている。また、この画像データを電子メールにて送信する機能も具備されるに至っている。
【0003】
一方、上記のPDFファイルは、画像データの他に、音声データ、映像データを添付することが可能となっている。
【0004】
しかし、従来技術では、画像形成装置にて原稿をスキャンして作成したPDFファイルに対して、音声データや映像データを添付する場合、一度PC等のコンピュータに取り込んだ後、アプリケーションを使用して、音声データや映像データを添付する必要があった。
【0005】
なお、ファクシミリ装置において、自己が備える音声入力部へ向かって音声メッセージを話し、これにより得た音声メッセージファイルを、画像読取部で読み取って得た画像イメージファイルと共に送信するものがある(下記の特許文献1参照)。しかし、特許文献1の技術は、ファックス原稿で不十分な情報をファックス送信時に録音した音声メッセージで補うにすぎず、既に保存された音声データのうちからユーザが希望する音声データを取得し、これをスキャンして得た画像データに対して添付する技術を提示するものではない。
【特許文献1】特開2002−149579号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、原稿画像から読み取った画像データまたはその所在を示す情報(以下「画像データ等」という)を送信する際に、外部のコンピュータの助けを借りずに、音声データや映像データまたはそれらの所在を示す情報(以下「音声データや映像データ等」という)を添付することができる画像形成装置、画像形成方法、および画像形成プログラムを提供することにある。
【0007】
本発明の他の目的とするところは、スキャンの機能に連動して、原稿画像から読み取った画像データ等を送信する際、その画像データ等の送信方法や、音声データや映像データ等の添付方法を、機密スタンプや機密送信先の機能に関連して設定することができる、画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の上記目的は、下記の手段によって達成される。
【0009】
(1)画像形成装置であって、原稿画像を読み取って画像データを得る画像読取手段と、前記画像読取手段により得られた画像データを、音声データおよび映像データの添付が可能な特定ファイル形式の画像ファイルに変換する変換手段と、前記画像形成装置の外部にある外部サーバに保存されている音声データおよび映像データのうちから、ユーザが送信することを希望する音声データおよび映像データの少なくとも1つをユーザの選択に基づいて取得する取得手段と、前記変換手段により得られた前記画像ファイルに対して、前記取得手段により取得した前記音声データおよび映像データの少なくとも1つを関係付けると共に、前記画像ファイルについての情報を電子メールにて送信先に送信する送信手段と、を有することを特徴とする画像形成装置。
【0010】
ここで、「画像ファイルについての情報」とは、上記の「画像ファイルまたはその所在を示す情報(上記の画像データ等)」と「音声データや映像データまたはそれらの所在を示す情報(音声データや映像データ等)」とを包括的に表現したものである。
【0011】
(2)前記特定ファイル形式がPDFであることを特徴とする上記(1)に記載の画像形成装置。
【0012】
(3)前記送信手段は、前記画像ファイルを電子メールに添付して送信するか、あるいは前記画像ファイルの所在を示すアドレス情報を電子メール本文に記載して送信するか、の送信方法をユーザの選択に基づいて設定する送信方法設定手段を有し、前記送信方法設定手段により設定された送信方法にしたがって、前記画像ファイルについての情報を電子メールにて送信先に送信する、ことを特徴とする上記(1)または(2)に記載の画像形成装置。
【0013】
(4)前記送信手段は、前記取得手段により取得した前記音声データおよび映像データの少なくとも1つを前記画像ファイルに添付するか、または前記音声データおよび映像データの少なくとも1つの所在を示すアドレス情報を電子メール本文に記載するか、により前記画像ファイルとの関係付けを行う添付方法を、ユーザの選択に基づいて設定する添付方法設定手段を有し、前記添付方法設定手段により設定された添付方法にしたがって、前記画像ファイルに対して前記音声データおよび映像データの少なくとも1つを関係付ける、ことを特徴とする上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の画像形成装置。
【0014】
(5)前記アドレス情報がURLである、ことを特徴とする上記(3)または(4)に記載の画像形成装置。
【0015】
(6)原稿画像から読み取った画像にスタンプ画像をオーバレイするスタンプ手段を、さらに有し、前記スタンプ手段は、複数のスタンプ画像を登録するスタンプ画像登録手段と、前記スタンプ画像登録手段により登録されたスタンプ画像のうちで、使用するスタンプ画像として特定のスタンプ画像が指定された場合、指定された特定のスタンプ画像と予め関連付けられた送信方法を設定する第2送信方法設定手段と、を有する、ことを特徴とする上記(3)または(4)に記載の画像形成装置。
【0016】
(7)前記第2送信方法設定手段は、前記指定された特定のスタンプ画像と予め関連付けられた送信方法として、前記特定のスタンプ画像を電子メールに添付して送信するか、あるいは前記特定のスタンプ画像の所在を示すアドレス情報を電子メール本文に記載して送信するか、の送信方法をユーザの選択に基づいて設定する、ことを特徴とする上記(6)に記載の画像形成装置。
【0017】
(8)原稿画像から読み取った画像にスタンプ画像をオーバレイするスタンプ手段、をさらに有し、前記スタンプ手段は、複数のスタンプ画像を登録するスタンプ画像登録手段と、前記スタンプ画像登録手段により登録されたスタンプ画像のうちで、使用するスタンプ画像として特定のスタンプ画像が指定された場合、指定された特定のスタンプ画像と予め関連付けられた添付方法を設定する第2添付方法設定手段と、を有する、ことを特徴とする上記(4)または(5)に記載の画像形成装置。
【0018】
(9)前記第2添付方法設定手段は、前記特定のスタンプ画像と予め関連付けられた添付方法として、前記特定のスタンプ画像を前記画像ファイルに添付するか若しくは電子メールに添付するか、または前記特定のスタンプ画像の所在を示すアドレス情報を電子メール本文に記載するか、により前記特定のスタンプ画像との関係付けを行う添付方法を、ユーザの選択に基づいて設定する、ことを特徴とする上記(8)に記載の画像形成装置。
【0019】
(10)前記特定のスタンプ画像が、マル秘マークなどの機密に扱うべき旨の識別標識である、ことを特徴とする上記(6)または(9)に記載の画像形成装置。 (11)前記送信手段は、電子メールの送信先を設定する送信先設定手段を、さらに有し、前記送信先設定手段は、複数の送信先を登録する送信先登録手段と、前記送信先登録手段により登録された送信先のうちで、使用する送信先として特定の送信先が指定された場合、指定された特定の送信先と予め関連付けられた送信方法を設定する第3送信方法設定手段と、を有する、ことを特徴とする上記(3)または(4)に記載の画像形成装置。
【0020】
(12)前記第3送信方法設定手段は、前記特定の送信先と予め関連付けられた送信方法として、前記特定の送信先を電子メールに添付して送信するか、あるいは前記特定の送信先の所在を示すアドレス情報を電子メール本文に記載して送信するか、の送信方法をユーザの選択に基づいて設定する、ことを特徴とする上記(11)に記載の画像形成装置。
【0021】
(13)前記送信手段は、電子メールの送信先を設定する送信先設定手段を、さらに有し、前記送信先設定手段は、複数の送信先を登録する送信先登録手段と、前記送信先登録手段により登録された送信先のうちで、使用する送信先として特定の送信先が指定された場合、指定された特定の送信先と予め関連付けられた添付方法を設定する第3添付方法設定手段と、を有する、ことを特徴とする上記(4)または(5)に記載の画像形成装置。
【0022】
(14)前記第3添付方法設定手段は、前記特定の送信先と予め関連付けられた添付方法として、前記特定の送信先を前記画像ファイルに添付するか若しくは電子メールに添付するか、または前記特定の送信先の所在を示すアドレス情報を電子メール本文に記載するか、により前記特定の送信先との関係付けを行う添付方法を、ユーザの選択に基づいて設定する、ことを特徴とする上記(13)に記載の画像形成装置。
【0023】
(15)前記特定の送信先が機密送信先である、ことを特徴とする上記(11)ないし(14)のいずれかに記載の画像形成装置。
【0024】
(16)画像読取手段を有する画像形成装置を用いた画像形成方法であって、前記画像読取手段で原稿画像を読み取って画像データを得る画像読取ステップと、前記画像読取ステップにより得られた画像データを、音声データおよび映像データの添付が可能な特定ファイル形式の画像ファイルに変換する変換ステップと、前記画像形成装置の外部にある外部サーバに保存されている音声データおよび映像データのうちから、ユーザが送信することを希望する音声データおよび映像データの少なくとも1つをユーザの選択に基づいて取得する取得ステップと、前記変換ステップにより得られた前記画像ファイルに対して、前記取得ステップにより取得した前記音声データおよび映像データの少なくとも1つを関係付けると共に、前記画像ファイルについての情報を電子メールにて送信先に送信する送信ステップと、を有することを特徴とする画像形成方法。 (17)画像読取手段を有する画像形成装置を制御するためにコンピュータに実行させるプログラムであって、前記画像読取手段に読み取り動作を行わせて原稿画像から画像データを得る画像読取手順と、前記画像読取手順により得られた画像データを、音声データおよび映像データの添付が可能なファイル形式の画像ファイルに変換する変換手順と、前記画像形成装置の外部にある外部サーバに保存されている音声データおよび映像データのうちから、ユーザが送信することを希望する音声データおよび映像データの少なくとも1つをユーザの選択に基づいて取得する取得手順と、前記変換手順により得られた前記画像ファイルに対して、前記取得手順により取得した前記音声データおよび映像データの少なくとも1つを関係付けると共に、電子メールにて送信先に送信する送信手順と、を有することを特徴とする画像形成プログラム。
【0025】
(18)上記(17)に記載の画像形成プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【発明の効果】
【0026】
本発明によれば、原稿画像から読み取った画像データを、PDFのような特定ファイル形式に変換した後、この画像ファイル等と共に、音声データや映像データ等の画像ファイルについての情報を、電子メールにてユーザに送信することができる。これは、外部のコンピュータの助けを借りることなく、画像形成装置のみによって達成することができる。また、マル秘マークなどのスタンプ画像の押印が指定された場合や、送信先に機密送信先などの特定の送信先が指定された場合には、これに関連して予め設定された送信方法や添付方法にて、画像ファイル等と共に音声データや映像データ等を、電子メールで送信することができる。したがって、マル秘マークの押印指定時や機密送信先指定時にセキュリティの高い送信方法を自動的に選択することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。
【0028】
図1は、本発明の実施形態にかかる画像形成装置を備えた画像形成システムの全体の構成図である。図1に示すように、本実施形態にかかる画像形成システムは、画像形成装置としてのスキャナ機能を備えたMFP1と、時間軸を伴うデータである音声データおよび映像データを提供するファイルサーバ(外部サーバ)2と、電子メールサーバ3とを備え、これらはネットワーク4を介して相互に通信可能に接続されている。
【0029】
MFP1は、原稿のコピーを行うという通常の複写機としての機能の他に、原稿画像から読み取った画像データのファイルを電子メールに添付して電子メールサーバ3に送信し、この電子メールサーバ3から、ネットワーク4上の他の機器に送信するというネットワークスキャナの機能を有している。
【0030】
またファイルサーバ2は、映像データおよび音声データのファイルを保持しており、MFP1からの送信要求を受けた映像データや音声データのファイルについて、該当ファイルの送信を行う。
【0031】
MFP1は、上記の送信をする際、上記画像データのファイル形式として、音声データおよび映像データの添付が可能なファイル形式であるPDFの画像ファイル(以下単に「PDF画像ファイル」という)に変換する。そして、このPDF画像ファイルまたはその所在を示す情報(以下「PDF画像ファイル等」という)を電子メールにて電子メールサーバ3を介して送信先に送信する際、電子メールに、ユーザが送信することを希望する音声データや映像データ等も付加して同時に送信する。
【0032】
このようにして電子メールに付加されて送信されたPDF画像ファイル等や、音声データや映像データ等は、例えば、送信先のPC(パーソナルコンピュータ)とMFPからなる画像形成システム(図示せず)において、活用が図られる。送信先は単数でも複数でも良い。通常の場合、送信元と送信先のユーザは別人であるが、同一人の場合もある。例えば、送信先のユーザがMFP1の場所に移動してスキャン操作を行い、自己の欲するPDF画像ファイル等および音声データや映像データ等を、自己のPC等に送信することが考えられ、この場合は送信元と送信先のユーザが同一人となる。
【0033】
なお、ネットワーク4に接続される機器の種類および台数は、図1に示す例に限定されない。また、これらは、ネットワーク4を介することなく、MFP1と直接機器間で接続(ローカル接続)されていてもよい。
【0034】
図2は、本実施形態にかかるMFP1の構成を示すブロック図である。図2に示すように、MFP1は、CPU11、ROM12、RAM13、ハードディスク14、操作パネル部15、印刷部16、原稿読取手段としての原稿読取部17およびネットワークインタフェース18を備えており、これらは信号をやり取りするためのバス19を介して相互に接続されている。
【0035】
CPU11は、プログラムにしたがって上記各部の制御や各種の演算処理等を行う。ROM12は、MFP1の基本動作を制御する各種プログラムやパラメータを格納する。RAM13は、作業領域として一時的にプログラムやデータを記憶する。
【0036】
操作パネル部15は、各種情報が表示されるタッチパネル、コピー枚数等を設定するテンキー、動作の開始を指示するスタートキー、動作の停止を指示するストップキー、各種設定条件を初期化するリセットキー等を備えている。
【0037】
印刷部16は、電子写真式プロセス等の周知の作像プロセスを用いて、カラー画像の各種データを用紙などの記録材上に印刷する。ネットワークインタフェース18はファイルサーバ2や電子メールサーバ3と通信するためのインタフェースである。
【0038】
図3はファイルサーバ2の構成を示すブロック図である。図3に示すように、ファイルサーバ2は、CPU21、ROM22、RAM23、ハードディスク24、およびネットワークインタフェース25を備えており、これらは信号をやり取りするためのバス26を介して相互に接続されている。このファイルサーバ2のハードディスク24には、時間軸を伴うデータである映像データおよび音声データのファイルを保存したデータベース27が構築されている。なお、ファイルサーバ2の上記各部のうち、MFP1の上記各部と同様の機能を有する部分については、説明の重複を避けるためその説明を省略する。
【0039】
図4は、原稿読取部17で原稿画像のスキャンを実行する際の読込設定画面30を示す。この読込設定画面30内には、原稿画像から読み取った画像データを画像ファイルとして保存する際のファイル形式を選択するファイル形式キー31、原稿画像を読み取る際のスキャン解像度を選択する解像度キー32、原稿の片面をスキャンするか両面をスキャンするかを選択する片面/両面キー33、スキャンする用紙のサイズを設定する読込サイズキー34などの設定キーが設けられている。これらの設定キーを押すと、図示してない別画面が開かれ、そこで詳細が設定される。例えば、ファイル形式は、PDF、BMP、TIFF、PCX、JPEG、PNGなどの中から選択され、また解像度は、300DPI、600DPI、2400DPIなどの中から選択される。この選択設定された内容は、図4で操作した設定キーそれ自体の内部に表示される。
【0040】
この実施形態の場合、原稿の「片面」を、解像度「300DPI」、読込サイズ「自動」でスキャンし、そのスキャン画像を「PDF」ファイル形式で保存する場合を考えている。図4にはこの状態を例示してあり、図4に示す読込設定画面30には、そのように選択設定された内容が、ファイル形式キー31内に「PDF」、解像度キー32内に「300DPI」、片面/両面キー33内に「片面」、読込サイズキー34内に「自動」として表示されている。
【0041】
さらに読込設定画面30内には、スキャン実行キー35、送信先選択キー36、添付ファイル選択キー37、も設けられている。スキャン実行キー35はスキャンを実行させる命令キーである。また送信先選択キー36は、上記PDFのファイル形式で保存した画像ファイルまたはその所在を示す情報(PDF画像ファイル等)を電子メールで送信する際に、別画面を開き、電子メールの送信先を指定するためのキーである。
【0042】
次に、添付ファイル選択キー37は、図5に示す添付ファイル選択画面40を開き、MFP1内の記憶手段あるいはファイルサーバ2に保持されている映像データ、音声データのうちから、所望のデータを選択し、これを上記スキャン画像と一緒に送信する添付ファイルとして指定するためのキーである。この添付ファイル選択キー37を押して添付ファイル選択画面40を開くと、MFP1内の記憶手段あるいはファイルサーバ2に保持されている映像データと音声データの一覧が表示される。図5の例では、個人用フォルダ41が開かれ、その中の音声データ42(拡張子wav)と映像データ43(拡張子mov)がリスト表示されている。これらの音声データ42および映像データ43の中から、ユーザが送信することを希望する音声データおよび映像データの少なくとも1つ(以下単に「映像データおよび/または音声データ」と記す)を選択することで、電子メールに添付したいと希望する添付ファイルの指定ができる。
【0043】
なお、この添付ファイル選択画面40の中には、この添付ファイル選択画面40の設定を受け入れるOKボタン44、この添付ファイル選択画面40を抜けるキャンセルボタン45が設けられている。
【0044】
図6は、上記PDF画像ファイルの送信方法と、映像データおよび/または音声データの添付方法を決定する送信方法・添付方法選択画面50を示す。この画面の左側には、上記PDF画像ファイルを電子メールに添付して送信するか、あるいは上記PDF画像ファイルの所在を示すアドレス情報として電子メール本文にURL(Uniform Resource Locator)を記載して送信するか、の送信方法をユーザの選択に基づいて設定するため、「電子メールに添付する」、「電子メール本文にURLを記載する」の2つを択一的に指定する第1、第2のラジオボタン51、52が、第1送信方法設定手段の構成要素として設けられている。また、同画面の右側には、上記音声データおよび映像データの少なくとも1つを上記PDF画像ファイルに添付するか若しくは電子メールに添付するか、または上記映像データおよび/または音声データの所在を示すアドレス情報を電子メール本文に記載するか、により上記PDF画像ファイルとの関係付けを行う添付方法を、ユーザの選択に基づいて設定するため、「PDF画像に添付する」「電子メールに添付する」「電子メール本文にURLを記載する」の3つを択一的に指定する第3、第4、第5のラジオボタン53、54、55が、第1添付方法設定手段の構成要素として設けられている。ここで「電子メール本文にURLを記載する」とは、本実施形態の場合、MFP1上の暗号化機能付httpサーバ(内部サーバ)に保存されているURLを記載することを意味するが、ファイルサーバ(外部サーバ)2に保存されているURLを記載することもできる。
【0045】
なお、上記の用法から明らかなように、本明細書において「送信方法」といった場合、画像ファイル自体を直接に送信するという通常の送信形態(直接的送信形態)のほかに、画像ファイル自体は直接に送らず、その所在を示す情報を送ることで間接的に画像ファイルを送るという送信形態(間接的送信形態)も含まれる。また同様に、本明細書において「添付方法」といった場合、映像データおよび/または音声データのそれ自体を添付するという通常の添付形態(直接的添付形態)のほかに、映像データおよび/または音声データそれ自体は直接に添付せず、その所在を示す情報を電子メール本文に書き込むことで、間接的に映像データおよび/または音声データを添付する形態(間接的添付形態)も含まれる。
【0046】
さらにまた、図6の送信方法・添付方法選択画面50の右下には、この送信方法・添付方法選択画面50の設定を受け入れるOKボタン56、この送信方法・添付方法選択画面50を抜けるキャンセルボタン57が設けられている。
【0047】
図7は、原稿画像から読み取った画像にスタンプ画像をオーバレイするスタンプ手段を有効に設定した際、複数登録されたスタンプ画像の中から、使用するスタンプ画像の種類を選択するスタンプ設定画面60を示す。ただし図7では、マル秘マークなどの機密に扱うべき旨の識別標識である機密スタンプ画像を選択して使用する機密スタンプ設定画面となっている。
【0048】
すなわち、このスタンプ設定画面60の中には、スタンプ画像登録手段の構成要素として、仮登録欄である登録スタンプ一覧61と本登録欄である登録済み機密スタンプ一覧62とが左右に設けられ、その中間に追加ボタン63と削除ボタン64が設けられている。登録スタンプ一覧61の中には、社外秘、ドラフト、秘密、機密、Confidential、Draft、送信済み、などの文字や、マル秘マークなどの図形からなる識別標識が、スタンプ画像として登録されている。これらのうちの一つを選択して追加ボタン63を押すと、選択された文字や図形が右側の登録済み機密スタンプ一覧62に移行する。図7では、社外秘の文字とマル秘マークの図形の2つが登録済み機密スタンプ一覧62の側に移行され、使用できる状態になっている。登録済み機密スタンプ一覧62中のスタンプ文字や図形のうちの一つを選択して、削除ボタン64を押すと、当該スタンプ文字や図形が登録スタンプ一覧61に移行する。
【0049】
また、このスタンプ設定画面60の中には、送信方法関連付け手段および添付方法関連付け手段の構成要素として、図6の送信方法・添付方法選択画面50に移行する送信・添付方法選択キー65、このスタンプ設定画面60の設定を受け入れるOKボタン66、このスタンプ設定画面60を抜けるキャンセルボタン67が設けられている。この送信・添付方法選択キー65を押した場合に移行する先は、図6の送信方法・添付方法選択画面50と同一であるが、この移行先の画面で設定される送信方法と添付方法は、スタンプ設定画面60で指定した特定のスタンプ画像と予め関連付けておく送信方法および添付方法であり、既に説明した第1送信方法設定手段および第1添付方法設定手段で設定されるものとは異なる。したがって、送信・添付方法選択キー65を経由して表示される送信方法・添付方法選択画面50は、第2送信方法設定手段および第2添付方法設定手段として働く。
【0050】
一方、スキャン実行時には、原稿画像から読み取って得たPDF画像ファイルを電子メールで送信する時の送信先が設定される。図8は、その送信先の設定をする際に、機密にしたい送信先を設定する送信先設定手段としての機密送信先設定画面70を示す。この機密送信先設定画面70の中には、送信先を登録しかつ登録された送信先の中から特定の送信先を指定可能するため、電子メールアドレス一覧71、その内容の編集を可能にする編集キー72、新規アドレスの記入欄73、新規アドレスの登録キー74、この機密送信先設定画面70の設定を受け入れるOKボタン75、この機密送信先設定画面70を抜けるキャンセルボタン76が設けられている。電子メールアドレス一覧71の中から機密送信先に設定する電子メールアドレスを選択し、OKボタン75を押すことで、機密送信先に設定することができる。
【0051】
この機密送信先設定画面70の中にも、図6の送信方法・添付方法選択画面50に移行する送信・添付方法選択キー77が設けられている。この送信・添付方法選択キー77を押した場合に移行する先も、図6の送信方法・添付方法選択画面50と同一であるが、この移行先の画面で設定される送信方法と添付方法は、機密送信先設定画面70で指定した特定の機密送信先と予め関連付けておく送信方法および添付方法であり、既に説明した第1送信方法設定手段および第1添付方法設定手段で設定されるものとは異なる。したがって、送信・添付方法選択キー77を経由して表示される送信方法・添付方法選択画面50は、第3送信方法設定手段および第3添付方法設定手段として働く。
【0052】
次に、本実施形態の画像形成システムにおけるMFP1の動作を説明する。
【0053】
図9〜図10は、本実施形態におけるMFP1の処理の具体的手順を示すフローチャートである。なお、このフローチャートに示すアルゴリズムは、MFP1のROM12に制御プログラムとして記憶されており、動作開始の際にRAM13に読み出されてCPU11によって実行される。
【0054】
まずMFP1は、原稿読取部17で原稿画像をスキャンして、原稿画像の読み取りを実行し(S101)、読み取った画像データを、音声データおよび映像データの添付が可能な特定ファイル形式、ここではPDFの画像ファイル(PDF画像ファイル)に変換して保存する(S102)。このときの読み取り条件は、図4の読込設定画面30に従い、「片面」読み取り、解像度「300DPI」、読込サイズ「自動」である。作成されたPDF画像ファイルは、MFP1内のRAM13やハードディスク14などの記憶手段に保持される。なお、このPDF画像ファイルは、詳しくは後述するように、MFP1から電子メールにて電子メールサーバ3に送信される。
【0055】
次に、スキャン時に、図7のスタンプ設定画面60において設定された機密スタンプ指定の有無、つまり使用するスタンプ画像としてマル秘マーク等の登録済み機密スタンプ画像が指定されているかどうかをチェックする(S103)。「機密スタンプ指定有り」の場合(S103:YES)、そのスタンプ設定画面60の送信・添付方法選択キー65を経由して図6の送信方法・添付方法選択画面50で予め設定された送信方法と添付方法、つまり機密スタンプ設定時の送信方法と添付方法を読み込む(S104)。
【0056】
ここで「送信方法」とは、PDF画像ファイル等を電子メールにて送信する際の送信方法であり、図6の第1、第2のラジオボタン51、52により、(A)PDF画像ファイルを電子メールに添付して送信するか、あるいは(B)PDF画像ファイルの所在を示すアドレス情報としてURLを電子メール本文に記載して送信するか、が設定される。また「添付方法」とは、ファイルサーバ2に保存されている音声データ42および映像データ43のうちから、ユーザが送信することを希望するものとして取得した映像データおよび/または音声データまたはその所在を示す情報を、上記PDF画像ファイル等の電子メールでの送信に際して電子メールに付加する添付方法であり、この添付方法は、図6の第3、第4、第6のラジオボタン53、54、55により、(a)当該映像データおよび/または音声データをPDF画像ファイルに添付するか、(b)当該映像データおよび/または音声データを電子メールに添付するか、あるいは(c)前記映像データおよび/または音声データの所在を示すアドレス情報を電子メール本文に記載するか、が設定される。
【0057】
そこで上記ステップS104では、上記第2送信方法設定手段を構成する第1、第2のラジオボタン51、52により設定される送信方法(A)(B)のうちから、上記指定された機密スタンプ画像に予め関連付けられた送信方法、例えば「(A)電子メールに添付する」を読み込む。また、第2添付方法設定手段を構成する第3、第4、第5のラジオボタン53、54、55により設定される添付方法(a)(b)(c)のうちから、上記指定された機密スタンプ画像に予め関連付けられた添付方法、例えば「(a)PDF画像ファイルに添付する」を読み込む。
【0058】
上記ステップS103の判断が「機密スタンプ指定なし」の場合(S103:NO)、ステップS105に進む。
【0059】
ステップS105では、スキャン時に、図8の機密送信先設定画面70において設定された特定の送信先として機密送信先が指定されているかどうかをチェックする(S105)。「機密送信先指定有り」の場合(S105:YES)、その機密送信先設定画面70の送信・添付方法選択キー77を経由して図6の送信方法・添付方法選択画面50で予め設定された送信方法と添付方法、つまり機密送信先設定時の送信方法と添付方法を読み込む(S106)。
【0060】
この機密送信先設定における送信方法と添付方法の読み込みは、上記の機密スタンプ設定の場合(S104)と同じであり、例えば、上記第3送信方法設定手段を構成する第1、第2のラジオボタン51、52により設定される送信方法(A)(B)のうちから、上記機密送信先の指定に予め関連付けられた送信方法として、例えば「(A)電子メールに添付する」を読み込む。また、第3添付方法設定手段を構成する第3、第4、第5のラジオボタン53、54、55により設定される添付方法(a)(b)(c)のうちから、上記機密送信先の指定に予め関連付けられた添付方法として、例えば「(c)電子メール本文にURLを記載する」を読み込む。
【0061】
上記機密スタンプ指定も機密送信先指定も行わない場合(S103:NO、S105:NO)、ステップS107に進み、ユーザにより図6の送信方法・添付方法選択画面50で設定された送信方法と添付方法、またはデフォルト設定された送信方法と添付方法を読み込む(S107)。このデフォルト設定の送信方法と添付方法の読み込みにおいては、上記第1送信方法設定手段を構成する第1、第2のラジオボタン51、52により設定される送信方法(A)(B)のうちで、上記デフォルトの指定に予め関連付けられた送信方法として、例えば送信方法(A)が読み込まれ、また、上記第1添付方法設定手段を構成する第3、第4、第5のラジオボタン53、54、55により設定される添付方法(a)(b)(c)のうちで、上記デフォルトの指定に予め関連付けられた添付方法として、例えば「(b)電子メールに添付する」が読み込まれる。
【0062】
上記ステップS104、S105、S107のいずれかで上記送信方法と添付方法の読み込み処理が完了すると、その後、ステップS108以降に進み、添付する形態の実行処理がなされる。
【0063】
まず、ステップS108では、上記送信方法・添付方法の読み込み処理(S104、S105、S107)にて読込んだ送信方法と添付方法の設定のうち、映像データや音声データ等についての添付方法の内容が、上記(a)なのか(b)なのかの確認をする(S108)。添付方法として「(a)PDF画像ファイルに添付する」の設定が読み込まれていた場合は、当該PDF画像ファイルに、ユーザが送信することを希望するものとしてファイルサーバ2から取得した映像データおよび/または音声データを添付する処理、つまりPDFファイルに映像データおよび/または音声データを埋め込む処理を実行する(S109)。
【0064】
この埋め込み処理を終わったPDF画像ファイルは、RAM13などの記憶保持手段に格納され、次いで、電子メール作成の処理が実行される(S110)。この電子メール作成の処理では、送信先や件名の設定が行なわれる。
【0065】
一方、上記ステップS108において、上記添付方法として「(b)電子メールに添付する」の設定が読み込まれていた場合は、電子メールの作成が可能であるので、当該PDF画像ファイルに対する加工は施さず、次のステップS110に進み、電子メール作成の処理が実行される(S110)。
【0066】
次に、図10のステップS201に進み、上記送信方法・添付方法の読み込み処理(S104、S105、S107)にて読込んだ送信方法と添付方法の設定のうちで、PDF画像ファイルに関する送信方法について設定の読込内容を確認する(S201)。PDF画像ファイルに関する送信方法として「(A)電子メールに添付する」の設定が読み込まれていた場合は、電子メールにPDF画像ファイルを添付する処理が実行される(S202)。また「(B)電子メール本文にURLを記載する」の設定が読み込まれていた場合は、電子メール本文に、PDF画像ファイルの所在を示すアドレス情報としてURLを記載する(S203)。
【0067】
次に、上記読み込まれた送信方法と添付方法の設定のうち、映像データおよび/また音声データに関する添付方法についての設定の読込内容の確認が行われ(S204)、上記添付方法(a)(b)(c)に対応する3系統に分けて処理される。すなわち、添付方法として「(a)PDF画像ファイルに添付する」の設定が読み込まれている場合は、既にステップ109で実行済みであるので、何もしないでステップ207の電子メール送信処理に移行する。添付方法として「(b)電子メールに添付する」の設定が読み込まれている場合は、指定されている映像データおよび/または音声データを電子メールに添付する処理が実行される(S205)。また添付方法として「(c)電子メール本文にURLを記載する」の設定が読み込まれていた場合は、電子メール本文中に、指定されている映像データおよび/または音声データの所在を示す情報であるURLを記載する処理が実行される(S206)。
【0068】
上記ステップS201〜S206の処理を終えた後、最終的に電子メールの送信処理を行い(S207)、処理が完了する。
【0069】
<具体例1>
具体例1として、図7のスタンプ設定画面60のように機密スタンプ画像として「社外秘」の文字と、「マル秘マーク」を登録しておき、その機密スタンプ選択時に、PDF画像については、送信方法として「(A)電子メールに添付する」が選択され、また映像データおよび/または音声データについては、添付方法として「(a)PDFに添付する」が選択されている場合とする。スキャン時のスタンプ設定にて、「社外秘」を選択し、スキャンを行った場合の処理を説明すると、次のようになる。
【0070】
図9のフローチャートにおいて、原稿画像の読み取りの実行(S101)と、PDF画像ファイルの作成(S102)を行った後、機密スタンプ設定されたスタンプ画像の指定が有りで、「社外秘」の文字が選択されていることを確認する(S103)。そこで、機密スタンプ設定時の送信方法および添付方法として、上記の「(A)電子メールに添付する」と「(a)PDF画像ファイルに添付する」を読み込み(S104)、ステップS108へ移行する。
【0071】
次に、上記処理で読み込んだ映像データおよび/または音声データの添付方法の確認を行う(S108)。この例の場合、映像データおよび/または音声データの添付方法は、「(a)PDF画像ファイルに添付する」であるため、PDF画像ファイルに映像データおよび/または音声データを添付する処理、すなわち埋め込み処理を行う(S109)。そして、電子メール作成を行う(S110)。
【0072】
その後、図10に進み、PDF画像ファイルの送信方法として「(A)電子メールに添付する」の設定が読み込まれていることを確認し(S201)、電子メールにPDF画像ファイルを添付する処理を行う(S202)。次に、映像データおよび/または音声データの添付方法として「(a)PDF画像ファイルに添付する」の設定が読み込まれていることを確認し(S204)、ステップS109での処理との重複を避けるため、何も付加処理することなくステップS207に進み、電子メールの送信処理を行い(S207)、終了する。
【0073】
<具体例2>
具体例2として、図8の機密送信先設定画面70にて3種類の機密送信先が登録され、その機密送信先選択時の送信方法・添付方法として、PDF画像ファイルについては送信方法として「(B)電子メール本文に記載する」が、また音声データおよび/または映像データについては、添付方法として「(b)電子メール本文にURLを記載する」が選択されているものとする。この条件下で、スキャン時の送信先について図8中の「aaa@bbb.ccc」を選択し、スキャンを行った場合の処理を説明する。
【0074】
図9のフローチャートにおいて、原稿画像の読み取りの実行(S101)、PDF画像ファイルの作成(S102)を行った後、機密スタンプ指定が無いことを確認する(S103)。続いて機密送信先の指定が有ることを確認し(S105:YES)、その機密送信先設定時の送信方法・添付方法として、上記送信方法(B)と添付方法(b)の設定の読み込みを行う(S106)。
【0075】
次に、読み込んだ映像データおよび/または音声データの添付方法の確認を行う(S108)。この例の場合、映像データおよび/または音声データの添付方法は、(b)」電子メール本文にURLを記載する」であるので、何もしないで、次のステップS110に進み、電子メール作成を行う(S110)。
【0076】
その後、図10のフローにおいて、PDF画像ファイルの送信方法として、「(B)電子メール本文にURLを記載する」の設定が読み込まれていることを確認し、電子メール本文にPDFのURLを記載する処理の実行がなされる(S203)。次に、映像データ、音声データの添付方法として「(c)電子メール本文にURLを記載する」の設定が読み込まれていることを確認し(S204)、電子メール本文に映像データおよび/または音声データのURLを記載する処理を実行する(S206)。そして、最後に電子メール送信処理を行い(S207)、終了する。
【0077】
<変形例>
本実施形態にかかる画像処理システムにおける各種処理を行う手段および方法は、専用のハードウェア回路、またはプログラムされたコンピュータのいずれによっても実現することが可能である。上記プログラムは、たとえばフレキシブルディスクやCDROMなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体によって提供されてもよいし、インターネット等のネットワーク4を介してオンラインで提供されてもよい。この場合、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されたプログラムは、通常、ハードディスク14等の記憶部に転送されて記憶される。また、上記プログラムは、単独のアプリケーションソフトとして提供されてもよいし、装置の一機能としてその装置のソフトウェアに組み込まれてもよい。
【0078】
本発明は、上記した実施形態のみに限定されるものではなく、特許請求の範囲内において、種々改変することができる。例えば、上記実施形態では、ファイルサーバの映像データおよび/または音声データを、PDF画像ファイルに埋め込みまたは電子メールに添付するに先立ち、スキャン操作の前にて、あらかじめファイルサーバからMFPにダウンロードしておく形態として説明したが、映像データおよび/または音声データは、電子メールを送信する直前においてファイルサーバにアクセスしてMFPにダウンロードしても良い。
【0079】
また、上記実施形態では、映像データおよび/または音声データの所在を示す情報が、ファイルサーバからダウンロードしてMFP側に保存されている映像データおよび/または音声データのURLであるとして説明したが、映像データおよび/または音声データの所在を示す情報であるURLは、ファイルサーバ上の映像データおよび/または音声データのURLであっても良い。またURLの代わりに、映像データおよび/または音声データの所在を示す他の情報を取り扱ってもよい。
【0080】
さらにまた、上記実施形態では、画像形成装置としてMFPを用いたが、MFPの代わりに、スキャナ装置を用いることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0081】
【図1】本発明の一実施形態にかかる画像形成システムの全体構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示されるMFPの構成を示すブロック図である。
【図3】図1に示されるファイルサーバの構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の一実施形態にかかる画像形成装置の読込設定画面を示す図である。
【図5】本発明の一実施形態にかかる画像形成装置の添付ファイル選択画面を示す図である。
【図6】本発明の一実施形態にかかる画像形成装置の送信方法・添付方法設定選択画面を示す図である。
【図7】本発明の一実施形態にかかる画像形成装置のスタンプ設定画面を示す図である。
【図8】本発明の一実施形態にかかる画像形成装置の機密送信先設定画面を示す図である。
【図9】本発明の画像形成処理の手順を示すフローチャートの前半を示した図である。
【図10】本発明の画像形成処理の手順を示すフローチャートの後半を示した図である。
【符号の説明】
【0082】
1 MFP、
2 ファイルサーバ(外部サーバ)、
3 電子メールサーバ、
4 ネットワーク、
11 CPU、
12 ROM、
13 RAM、
14 ハードディスク、
15 操作パネル部、
16 印刷部、
17 原稿読取部、
18 ネットワークインタフェース、
19 バス、
21 CPU、
22 ROM、
23 RAM、
24 ハードディスク、
25 ネットワークインタフェース、
26 バス、
27 データベース、
30 読込設定画面、
31 ファイル形式キー、
32 解像度キー、
33 片面/両面キー、
34 読込サイズキー、
35 スキャン実行キー、
36 送信先選択キー、
37 添付ファイル選択キー、
40 添付ファイル選択画面、
41 個人用フォルダ、
42 音声データ、
43 映像データ、
44 OKボタン、
45 キャンセルボタン、
50 送信方法・添付方法選択画面、
51 第1のラジオボタン、
52 第2のラジオボタン、
53 第3のラジオボタン、
54 第4のラジオボタン、
55 第5のラジオボタン、
56 OKボタン、
57 キャンセルボタン、
60 スタンプ設定画面、
61 登録スタンプ一覧、
62 登録済み機密スタンプ一覧、
63 追加ボタン、
64 削除ボタン、
65 送信・添付方法選択キー、
66 OKボタン、
67 キャンセルボタン、
70 機密送信先設定画面、
71 電子メールアドレス一覧、
72 編集キー、
73 新規アドレスの記入欄、
74 新規アドレスの登録キー、
75 OKボタン、
76 キャンセルボタン、
77 送信・添付方法選択キー。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成装置であって、
原稿画像を読み取って画像データを得る画像読取手段と、
前記画像読取手段により得られた画像データを、音声データおよび映像データの添付が可能な特定ファイル形式の画像ファイルに変換する変換手段と、
前記画像形成装置の外部にある外部サーバに保存されている音声データおよび映像データのうちから、ユーザが送信することを希望する音声データおよび映像データの少なくとも1つをユーザの選択に基づいて取得する取得手段と、
前記変換手段により得られた前記画像ファイルに対して、前記取得手段により取得した前記音声データおよび映像データの少なくとも1つを関係付けると共に、前記画像ファイルについての情報を電子メールにて送信先に送信する送信手段と、
を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記特定ファイル形式がPDFである、
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記送信手段は、
前記画像ファイルを電子メールに添付して送信するか、あるいは前記画像ファイルの所在を示すアドレス情報を電子メール本文に記載して送信するか、の送信方法をユーザの選択に基づいて設定する送信方法設定手段を有し、
前記送信方法設定手段により設定された送信方法にしたがって、前記画像ファイルについての情報を電子メールにて送信先に送信する、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記送信手段は、
前記取得手段により取得した前記音声データおよび映像データの少なくとも1つを前記画像ファイルに添付するか若しくは電子メールに添付するか、または前記音声データおよび映像データの少なくとも1つの所在を示すアドレス情報を電子メール本文に記載するか、により前記画像ファイルとの関係付けを行う添付方法を、ユーザの選択に基づいて設定する添付方法設定手段を有し、
前記添付方法設定手段により設定された添付方法にしたがって、前記画像ファイルに対して前記音声データおよび映像データの少なくとも1つを関係付ける、
ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記アドレス情報がURLである、
ことを特徴とする請求項3または4に記載の画像形成装置。
【請求項6】
原稿画像から読み取った画像にスタンプ画像をオーバレイするスタンプ手段を、さらに有し、
前記スタンプ手段は、
複数のスタンプ画像を登録するスタンプ画像登録手段と、
前記スタンプ画像登録手段により登録されたスタンプ画像のうちで、使用するスタンプ画像として特定のスタンプ画像が指定された場合、指定された特定のスタンプ画像と予め関連付けられた送信方法を設定する第2送信方法設定手段と、を有する、
ことを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記第2送信方法設定手段は、前記指定された特定のスタンプ画像と予め関連付けられた送信方法として、前記特定のスタンプ画像を電子メールに添付して送信するか、あるいは前記特定のスタンプ画像の所在を示すアドレス情報を電子メール本文に記載して送信するか、の送信方法をユーザの選択に基づいて設定する、ことを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
【請求項8】
原稿画像から読み取った画像にスタンプ画像をオーバレイするスタンプ手段、をさらに有し、
前記スタンプ手段は、
複数のスタンプ画像を登録するスタンプ画像登録手段と、
前記スタンプ画像登録手段により登録されたスタンプ画像のうちで、使用するスタンプ画像として特定のスタンプ画像が指定された場合、前記特定のスタンプ画像と予め関連付けられた添付方法を設定する第2添付方法設定手段と、を有する、ことを特徴とする請求項4または5に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記第2添付方法設定手段は、前記特定のスタンプ画像と予め関連付けられた添付方法として、前記特定のスタンプ画像を前記画像ファイルに添付するか若しくは電子メールに添付するか、または前記特定のスタンプ画像の所在を示すアドレス情報を電子メール本文に記載するか、により前記特定のスタンプ画像との関係付けを行う添付方法を、ユーザの選択に基づいて設定する、ことを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記特定のスタンプ画像が、マル秘マークなどの機密に扱うべき旨の識別標識である、
ことを特徴とする請求項6ないし9のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項11】
前記送信手段は、電子メールの送信先を設定する送信先設定手段を、さらに有し、
前記送信先設定手段は、
複数の送信先を登録する送信先登録手段と、
前記送信先登録手段により登録された送信先のうちで、使用する送信先として特定の送信先が指定された場合、指定された特定の送信先と予め関連付けられた送信方法を設定する第3送信方法設定手段と、を有する、
ことを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項12】
前記第3送信方法設定手段は、前記特定の送信先と予め関連付けられた送信方法として、前記特定の送信先を電子メールに添付して送信するか、あるいは前記特定の送信先の所在を示すアドレス情報を電子メール本文に記載して送信するか、の送信方法をユーザの選択に基づいて設定する、ことを特徴とする請求項11に記載の画像形成装置。
【請求項13】
前記送信手段は、電子メールの送信先を設定する送信先設定手段を、さらに有し、
前記送信先設定手段は、
複数の送信先を登録する送信先登録手段と、
前記送信先登録手段により登録された送信先のうちで、使用する送信先として特定の送信先が指定された場合、指定された特定の送信先と予め関連付けられた添付方法に設定する第3添付方法設定手段と、を有する、
ことを特徴とする請求項4または5に記載の画像形成装置。
【請求項14】
前記第3添付方法設定手段は、前記特定の送信先と予め関連付けられた添付方法として、前記特定の送信先を前記画像ファイルに添付するか若しくは電子メールに添付するか、または前記特定の送信先の所在を示すアドレス情報を電子メール本文に記載するか、により前記特定の送信先との関係付けを行う添付方法を、ユーザの選択に基づいて設定する、ことを特徴とする請求項13に記載の画像形成装置。
【請求項15】
前記特定の送信先が機密送信先である、
ことを特徴とする請求項11ないし14のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項16】
画像読取手段を有する画像形成装置を用いた画像形成方法であって、
前記画像読取手段で原稿画像を読み取って画像データを得る画像読取ステップと、
前記画像読取ステップにより得られた画像データを、音声データおよび映像データの添付が可能な特定ファイル形式の画像ファイルに変換する変換ステップと、
前記画像形成装置の外部にある外部サーバに保存されている音声データおよび映像データのうちから、ユーザが送信することを希望する音声データおよび映像データの少なくとも1つをユーザの選択に基づいて取得する取得ステップと、
前記変換ステップにより得られた前記画像ファイルに対して、前記取得ステップにより取得した前記音声データおよび映像データの少なくとも1つを関係付けると共に、前記画像ファイルについての情報を電子メールにて送信先に送信する送信ステップと、
を有することを特徴とする画像形成方法。
【請求項17】
画像読取手段を有する画像形成装置を制御するためにコンピュータに実行させるプログラムであって、
前記画像読取手段に読み取り動作を行わせて原稿画像から画像データを得る画像読取手順と、
前記画像読取手順により得られた画像データを、音声データおよび映像データの添付が可能なファイル形式の画像ファイルに変換する変換手順と、
前記画像形成装置の外部にある外部サーバに保存されている音声データおよび映像データのうちから、ユーザが送信することを希望する音声データおよび映像データの少なくとも1つをユーザの選択に基づいて取得する取得手順と、
前記変換手順により得られた前記画像ファイルに対して、前記取得手順により取得した前記音声データおよび映像データの少なくとも1つを関係付けると共に、電子メールにて送信先に送信する送信手順と、
を有することを特徴とする画像形成プログラム。
【請求項18】
請求項17に記載の画像形成プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図5】
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【図4】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2008−306294(P2008−306294A)
【公開日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−149512(P2007−149512)
【出願日】平成19年6月5日(2007.6.5)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】