説明

画像形成装置、画像形成方法、画像形成プログラム、及びこのプログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体

【課題】感光体ドラムの電荷輸送層の厚みより小さい露光径のLSUを用いて画像形成を行なう場合であっても、トナー消費量を正確に算出すること。
【解決手段】注目画素とその画素に隣接する周辺画素の信号が入力されると、注目画素が条件(1)に適合する場合、注目画像濃度カウント値に重み付け係数n1を掛ける(S112)。条件(2)に適合する場合、注目画像濃度カウント値に重み付け係数n2を掛ける(S114)。条件(3)に適合する場合、注目画像濃度カウント値に重み付け係数n3を掛ける(S116)。条件(4)に適合する場合、注目画像濃度カウント値に重み付け係数n4を掛ける(S118)。条件(5)に適合する場合、注目画像濃度カウント値に重み付け係数n5を掛ける(S120)。条件(5)に適合しない場合、注目画像濃度カウント値に重み付け係数n6を掛ける(S110)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真方式を採用した、画像形成装置、画像形成方法、画像形成プログラム、及びこのプログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、デジタル複合機のような電子写真方式を採用した画像形成装置では、コンピュータ等から入力されたデジタルの画像信号に対し、画像データの処理を行なった後、出力画像データをレーザ露光装置(LSU)に送り、画像形成を行なっている。この際、トナーカートリッジ内のトナー残量をユーザに知らせるために、出力画像データから印字画素をカウントし、その積算値に基づいて出力画像のトナー消費量を算出する方法が知られている。
【0003】
ところが、印字画素の周りに空白画素が隣接する場合、印字画素同士が隣接する場合と比べて、1つの印字画素当たりのトナーの消費量が多くなる。そのため、算出されるトナー消費量と実際のトナー消費量とが合わなくなる。
【0004】
このような事態に対処するべく、特許文献1では、印字画素数のカウントと共に、印字画素と空白画素との境界部となるエッジ数をカウントし、このカウントしたエッジ数を用いてトナー消費量の補正を行なうようにした、画像形成装置が提案されている。
【特許文献1】特開2004−163885号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の画像形成装置では、エッジ効果による線太りを補正できるものの、感光体ドラムの電荷輸送層の厚み(例えば、30μm)より小さい露光径(例えば、21μm径:1200dpi(doot per inch))の光を照射する高解像度のレーザ露光装置を用いて画像形成を行なった場合には、線幅が1画素からなる細線と2画素からなる細線又はそれ以上の画素からなる細線では、エッジ部の1画素当たりに現像されるトナー量が異なり、算出されるトナー消費量に誤差が生じる問題がある。
【0006】
図8は感光体ドラム上に現像されるトナー量が線幅によって異なることを模式的に説明するための図である。同図において、(a)は線幅が1画素からなる細線(1画素ライン)上に現像されるトナー量を示す断面図、(b)は2画素からなる細線(2画素ライン)上に現像されるトナー量を示す断面図、(c)は3画素からなる細線(3画素ライン)上に現像されるトナー量を示す断面図である。
【0007】
この場合は、図8に示されるように、線幅が細くなるほど現像されるトナー量(トナー付着量)が少なくなる。この原因については明確ではないが、感光体ドラムへのレーザ露光により電荷発生層で発生した1画素(1200dpiでは、直径約21μm)に相当する正電荷が、帯電装置により付与された感光体ドラム表面の負電荷に向かって、電荷輸送層(通常20〜30μm)の中を移動する際に、正電荷同士の静電的な反発により横方向に拡散し、感光体ドラム表面の静電潜像がぼやけるためにトナーが現像されにくくなると推測される。
【0008】
細線におけるトナーの消費量は、図8に示すように、細線の太さ(換言すると、ラインの画素数)によって変化する。そのため、エッジ数をカウントしトナー消費量を補正するだけでは、正確なトナー消費量を求めることが困難であるといえる。
【0009】
本発明は、上記技術的課題に鑑みなされたもので、感光体ドラムの電荷輸送層の厚みより小さい露光径のレーザ露光装置を用いて画像形成を行なう場合であっても、トナー消費量を正確に算出できる、画像形成装置、画像形成方法、画像形成プログラム、及びこのプログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明を第1の局面から観た画像形成装置は、画像情報に対する画像処理をデジタル的に行ない、出力画像データの印字画像濃度のカウントを行なってトナー消費量を算出する画像形成装置であって、印字画素をカウントする際に、印字画素ごとに線幅に対応する重み付けを行なうための重み付け演算手段を含むものである。
【0011】
上記画像形成装置において、重み付け演算手段は、印字画素ごとに角部に対応する角部重み付けを行なうための角部重み付け演算手段をさらに含む。
【0012】
また、上記画像形成装置において、重み付け演算手段は、印字画素ごとに線端部に対応する線端部重み付けを行なうための線端部重み付け演算手段をさらに含む。
【0013】
本発明を第2の局面から観た画像形成装置は、入力画像データを所定の階調を有する出力画像データに変換する画像データ処理部と、画像データ処理部によって変換された出力画像データを露光信号に変換する露光ユニット制御処理部と、トナー消費量を算出するために、出力画像データの印字画像濃度をカウントする印字画像濃度カウント処理部とを備える画像形成装置であって、印字画像濃度カウント処理部は、出力画像データの印字画素の線幅を検出し、この検出された線幅に対応する重み付けを印字画素ごとに行なうための重み付け演算手段を含むものである。
【0014】
上記画像形成装置において、重み付け演算手段は、出力画像データの印字画素の角部を検出し、この検出された角部に対応する重み付けを印字画素ごとに行なうための角部重み付け演算手段とをさらに含む。
【0015】
また、上記画像形成装置において、重み付け演算手段は、出力画像データの印字画素の線端部を検出し、この検出された線端部に対応する重み付けを印字画素ごとに行なうための線端部重み付け演算手段をさらに含む。
【0016】
本発明を第3の局面から観た画像形成方法は、画像情報に対する画像処理をデジタル的に行ない、出力画像データの印字画像濃度のカウントを行なってトナー消費量を算出する画像形成方法であって、印字画像濃度をカウントする際に、印字画素ごとに線幅に対応する重み付けを行なう重み付け演算ステップを含むものである。
【0017】
本発明を第4の局面から観た画像形成方法は、入力画像データを所定の階調を有する出力画像データに変換する画像データ処理と、画像データ処理によって変換された出力画像データを露光信号に変換する露光ユニット制御処理と、トナー消費量を算出するために、出力画像データの印字画像濃度をカウントする印字画像濃度カウント処理とを備える画像形成方法であって、印字画像濃度カウント処理は、出力画像データの印字画素の線幅を検出し、この検出された線幅に対応する重み付けを印字画素ごとに行なう重み付け演算ステップを含むものである。
【0018】
本発明を第5の局面から観た画像形成プログラムは、画像情報に対する画像処理をデジタル的に行ない、出力画像データの印字画像濃度のカウントを行なってトナー消費量を算出するコンピュータを、印字画像濃度をカウントする際に、印字画素ごとに線幅に対応する重み付けを行なうための重み付け演算手段として機能させるものである。
【0019】
本発明を第6の局面から観た画像形成プログラムは、入力画像データを所定の階調を有する出力画像データに変換する画像データ処理と、画像データ処理によって変換された出力画像データを露光信号に変換する露光ユニット制御処理と、トナー消費量を算出するために、出力画像データの印字画像濃度をカウントする印字画像濃度カウント処理とを実行するコンピュータを、印字画像濃度カウント処理実行時に、出力画像データの印字画素の線幅を検出し、この検出された線幅に対応する重み付けを印字画素ごとに行なうための重み付け演算手段として機能させるものである。
【0020】
本発明を第7の局面から観たコンピュータ読取可能な記録媒体は、画像情報に対する画像処理をデジタル的に行ない、出力画像データの印字画像濃度のカウントを行なってトナー消費量を算出するコンピュータを、印字画像濃度をカウントする際に、印字画素ごとに線幅に対応する重み付けを行なうための重み付け演算手段として機能させる、画像形成プログラムを記録したものである。
【0021】
本発明を第8の局面から観たコンピュータ読取可能な記録媒体は、入力画像データを所定の階調を有する出力画像データに変換する画像データ処理と、画像データ処理によって変換された出力画像データを露光信号に変換する露光ユニット制御処理と、トナー消費量を算出するために、出力画像データの印字画像濃度をカウントする印字画像濃度カウント処理とを実行するコンピュータを、印字画像濃度カウント処理実行時に、出力画像データの印字画素の線幅を検出し、この検出された線幅に対応する重み付けを印字画素ごとに行なうための重み付け演算手段として機能させるものである。
【0022】
なお、上記記録媒体としては、例えば、RAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)等のCPU(Central Processing Unit)等のプロセッサで処理が行なわれるためのメモリそのものが記録媒体であってもよく、又は、コンピュータの外部記憶装置としてプログラム読取装置が設けられ、この装置に挿入することで読取可能な記録媒体であってもよい。何れの場合においても、記録されている画像形成プログラムは、プロセッサが記録媒体にアクセスすることで実行される。また、プロセッサが記録媒体から画像形成プログラムを読出し、この読出された画像形成プログラムをプログラム記憶エリアにダウンロードして実行するようにしてもよい。この場合、ダウンロード用のプログラムは、予め所定の記憶装置に格納される。プロセッサは、インストールされた画像形成プログラムに従って所定の給紙処理を行なうようにコンピュータの各部を統括的に制御する。
【0023】
さらに、プログラム読取装置で読取可能な記録媒体としては、(1)磁気テープ、(2)カセットテープ等のテープ系、フレキシブルディスク(FD)、ハードディスク等の磁気ディスク、又はCD−ROM(Compact Disc−Read Only Memory)、MO(Magneto Optical Disk)、MD(Mini Disk)、DVD(Digital Versatile Disk)等の光ディスクといったディスク系、(3)メモリカードを含むIC(Integrated Circuit)カード、光カード等のカード系、及び(4)マスクROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリを含めた固定的にプログラムを記録する媒体等を例示することができる。
【0024】
さらにまた、コンピュータを、インターネットを含む通信ネットワークに接続可能な構成とし、通信ネットワークから画像形成プログラムをダウンロードするように流動的にプログラムを担持する媒体であってもよい。このように通信ネットワークから画像形成プログラムをダウンロードする場合には、そのダウンロード用プログラムは予めコンピュータに格納しておけばよい。また、他の記録媒体からインストールされてもよい。
【発明の効果】
【0025】
本発明によると、出力画像データの印字画像濃度をカウントする際に、印字画素ごとに線幅に対応する重み付けが行なわれることから、感光体ドラムの電荷輸送層の厚みより小さい露光径のレーザ露光装置を用いて画像形成を行なう場合であっても、トナー消費量を正確に算出することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、本発明の実施の形態について、添付図面に基づき詳細に説明する。
【0027】
<全体構成>
図1は本発明の実施の形態に係る画像形成装置20の全体構成を示す図である。
【0028】
図1を参照して、本実施の形態に係る画像形成装置20は、4つの画像形成ユニット22K,22C,22M,22Yを備える、タンデム方式のカラー画像形成装置である。
【0029】
第1の画像形成ユニット22Kは、黒トナー像を形成するための画像形成ユニットであり、第2の画像形成ユニット22Cは、シアントナー像を形成するための画像形成ユニットであり、第3の画像形成ユニット22Mは、マゼンタトナー像を形成するための画像形成ユニットであり、第4の画像形成ユニット22Yは、イエロートナー像を形成するための画像形成ユニットである。なお、これら画像形成ユニット22K,22C,22M,22Yの詳細な構成については後述する。
【0030】
4つの画像形成ユニット22K,22C,22M,22Yの下方には、LSU24が配設されている。このLSU24は、レーザ発振部26、及びこのレーザ発振部26を制御するLSU制御装置28を備え、各画像形成ユニット22K,22C,22M,22Yに対して、レーザ発光信号に応じたレーザ走査による露光を行なう。
【0031】
上記4つの画像形成ユニット22K,22C,22M,22Yの上方には、無端ベルト状の中間転写ベルト30が配設されている。この中間転写ベルト30は、左右に間隔を隔てて設けられた2つの支持ローラ32に巻き掛けられ、図1において矢印Rにて示すように反時計方向に回転するようになっている。この中間転写ベルト30の材料としては、ポリイミド又はポリアミド等の樹脂に電子伝導性導電材を適当量含有させたものが使用可能である。以下の説明において、中間転写ベルト30の回転方向に対し、一方の支持ローラ32(図1において右側)を挟んで対をなす2次転写ローラ34が配置されている、2次転写位置を基準として、上流及び下流を表現する。
【0032】
中間転写ベルト30の回転方向Rの上流側から下流側に向かって、黒トナー像形成用の第1の画像形成ユニット22K、シアントナー像形成用の第2の画像形成ユニット22C、マゼンダトナー像形成用の第3の画像形成ユニット22M、及びイエロートナー像形成用の第4の画像形成ユニット22Yがこの順に配置されている。
【0033】
中間転写ベルト30の上方には、シーケンス制御装置36及び画像データ処理装置38が設けられている。なお、シーケンス制御装置36及び画像データ処理装置38の詳細な構成については後述する。
【0034】
中間転写ベルト30の内側には、各画像形成ユニット22K,22C,22M,22Yで形成された単色トナー像を中間転写ベルト30上に転写する1次転写ローラ40が、各画像形成ユニット22K,22C,22M,22Yに対向するように各々設けられている。各画像形成ユニット22K,22C,22M,22Yで形成された単色トナー像は、中間転写ベルト30上に重ね合うように転写され、1つのカラー画像を形成する。
【0035】
イエロートナー像を形成する第4の画像形成ユニット22Yよりも中間転写ベルト30の回転方向Rの下流側には、中間転写ベルト30上に形成されたカラー画像を用紙に転写する上記の2次転写ローラ34が配設されている。この2次転写ローラ34よりも中間転写ベルト30の回転方向Rの下流側には、中間転写ベルト30の表面をクリーニングするためのベルトクリーニングユニット42が設けられている。
【0036】
ベルトクリーニングユニット42は、中間転写ベルト30に接触する、ベルトクリーニングブラシ44及びベルトクリーニングブレード46を有している。このベルトクリーニングブレード46は、ベルトクリーニングブラシ44より中間転写ベルト30の回転方向Rの下流側に配置される。
【0037】
LSU24の下方には、用紙を収容するトレー48が配設されている。このトレー48内の用紙は、複数組(本実施の形態においては4組)の給紙ローラ対54にて2次転写ローラ34が中間転写ベルト30と対向する2次転写位置まで搬送される。なお、図1においては、用紙の搬送方向を矢印Fで示す。
【0038】
2次転写ローラ34の用紙搬送方向Fの下流側には、用紙に転写されたカラー画像を用紙上に定着するための定着ユニット50が設けられている。この定着ユニット50の更に用紙搬送方向Fの下流側には、カラー画像が定着された用紙を画像形成装置20から排出する排紙ローラ52が設けられている。
【0039】
上記のような構成の画像形成装置20において、各画像形成ユニット22K,22C,22M,22Yで形成された各単色トナー像は、中間転写ベルト30上へ順次転写されて、中間転写ベルト30上にカラー画像が形成される。中間転写ベルト30上のカラー画像は、2次転写位置において、複数組(本実施の形態においては4組)の給紙ローラ対54にて搬送される用紙へと2次転写され、その後、定着ユニット50にて用紙に定着される。カラー画像が定着された用紙は、排紙ローラ52にて画像形成装置20から排出される。一方、2次転写後、用紙に転写されないまま中間転写ベルト30上に残ったトナーは、ベルトクリーニングユニット42にて取り除かれる。
【0040】
なお、以下の説明において、画像形成ユニット22K,22C,22M,22Yを総称するときは「画像形成ユニット22」と称する。
【0041】
<画像形成ユニット22の構成>
図2は画像形成ユニット22の構成を簡略化して示す図である。
【0042】
図2を参照して、画像形成ユニット22は、感光体ドラム60を含む。この感光体ドラム60の周囲には、感光体ドラム60を帯電する帯電器62、感光体ドラム60上の静電潜像を可視化する現像装置64、1次転写後に感光体ドラム60上に残留するトナーを含む残留物を除去する感光体ドラムクリーナ66が感光体ドラム60の回転方向Rdに沿ってこの順で配置されている。
【0043】
帯電器62は、例えば、スコロトロン帯電器からなり、感光体ドラム60に対しコロナ放電を行なって感光体ドラム60を所定の電位に帯電させる。なお、帯電器62としては、コロトロン帯電器、又は帯電ローラ若しくは帯電ブラシを用いた接触型帯電器を適用することもできる。この帯電器62にて所定の電位に帯電された感光体ドラム60の外周面上には、LSU24からのレーザ走査による露光が行なわれ静電潜像が形成される。
【0044】
現像装置64は、2成分現像剤が収容される現像槽68を備えており、この現像槽68には、感光体ドラム60の外周面に臨む位置に開口部70が設けられている。現像槽68内部であってその開口部70に臨む位置には、現像ローラ72及び規制ブレード74が設けられている。
【0045】
現像ローラ72は、その外周面に現像剤を担持して搬送することで感光体ドラム60に2成分現像剤を供給し、上記の静電潜像を現像する。この現像ローラ72は、感光体ドラム60の外周面に対し所定間隙を隔てて配置されている。
【0046】
規制ブレード74は、現像ローラ72の表面に担持して搬送される2成分現像剤の層厚を規制するための部材であって、現像ローラ72の表面に対して所定間隙を隔てて配置されている。
【0047】
なお、現像槽68内に収容された2成分現像剤はアジテータ76により攪拌される。このアジテータ76は、現像槽68内において回転自在に支持されている。
【0048】
感光体ドラムクリーナ66は、クリーニングブレード78、クリーナハウジング80及びシール82を備えている。クリーニングブレード78は、そのエッジ部84を感光体ドラム60の表面(外周面)に感光体ドラムの回転方向Rdに対して逆向きに圧接させて配置することにより、当該エッジ部84にて感光体ドラム60表面の残留物を掻き取るための部材である。このクリーニングブレード78は、そのエッジ部84が感光体ドラム60の回転運動の方向が下向きとなる位置において感光体ドラム60の回転方向Rdに対してカウンタ方向(感光体ドラム60の回転に逆らう方向)に圧接するように、クリーナハウジング80内に配置されている。
【0049】
<ハードウェア構成>
図3は画像形成装置20のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0050】
図3を参照して、画像形成装置20は、当該画像形成装置20全体を制御するシーケンス制御装置を含む。
【0051】
シーケンス制御装置36は、何れも図示しないCPU、ROM、RAM及びHDD(Hard Disk Drive)等を含むコンピュータであって、本画像形成装置20全体をプログラムによりシーケンス制御する。それゆえ、このシーケンス制御装置36からは、共通BUSライン90が延びている。このBUSライン90には、上述した各画像形成ユニット22K,22C,22M,22Y、LSU制御装置28及び画像データ処理装置38の他に、入力画像データ生成装置92が接続されている。
【0052】
シーケンス制御装置36のCPUは、本実施の形態の画像形成処理を実現するためのコンピュータプログラムを実行することにより、画像データ処理装置38の機能、及び図5に示すLSU制御装置28の機能を実現する。このCPUが実行するプログラムは、シーケンス制御装置36内のROM又はHDDに記憶されている。
【0053】
シーケンス制御装置36のROM又はHDDに記憶されたプログラムは、実行時には当該ROM又はHDDから読出されてシーケンス制御装置36内のRAMに格納され、プログラムカウンタと称される、CPU内のレジスタにより示されるRAM内でのアドレスから読出され、CPUにより解釈・実行される。実行に必要なデータは、CPU内の上記のレジスタ、RAM又はHDDの命令によって指定されるアドレスから読出される。実行の結果も、これと同様に、CPU内の上記のレジスタ、RAM又はHDDの命令により指定されるアドレスに記憶される。
【0054】
また、共通BUSライン90には、パーソナルコンピュータ(PC)、ワードプロセッサ及び図形描画ツール等のアプリケーションプログラムを使用する他の機器と接続される、LAN(Local Area Network)回線94とインターフェースをとるNIC(Network Interface Card)96も接続されている。それゆえ、シーケンス制御装置36のCPUは、入力画像データ生成装置92、画像データ処理装置38、LSU制御装置28及び各画像形成ユニット22K,22C,22M,22Y並びにNIC96を制御して、画像入力、画像出力及び他の機器との通信等の所望の動作を実行させ、シーケンス制御装置36のRAM又はHDD、入力画像データ生成装置92、画像データ処理装置38及びLSU制御装置28等にデータを格納したり、そこから読出したりする。
【0055】
本実施の形態に係る画像形成プログラムは、LAN回線94及びNIC96を介して外部の装置からシーケンス制御装置36に送信され、その内部のRAM又はHDDに記憶される。
【0056】
<画像処理系の構成>
図4は画像形成装置20の画像処理系における画像データの流れをブロックダイアグラム形式で示す図である。
【0057】
図4を参照して、本画像形成装置20においては、入力画像データ生成装置92、画像データ処理装置38及びLSU制御装置28に加えて、印字画像濃度カウント装置170を画像データを処理するための画像処理系として機能させるように構成されている。
【0058】
入力画像データ生成装置92では、PC、ワードプロセッサ及び図形描画ツール等のアプリケーションプログラムを使用する他の機器のキーボード等の操作信号に基づいて、文字データ及び図形データ等を含む入力画像データが生成される。この入力画像データ生成装置92は、図示しないプリンタドライバ等を含むコンピュータで構成され、プリンタドライバは、入力画像データをプリンタ記述言語に変換する。このプリンタ記述言語に変換された入力画像データには、テキスト、ベクター及びラスターの3種のオブジェクトデータが混在している。入力画像データ生成装置92で生成された入力画像データは、画像データ処理装置38に出力される。
【0059】
画像データ処理装置38は、何れも図示しないCPU、ROM、RAM及びASIC(Application Specific Integrated Circuit)等を含むコンピュータで構成され、入力画像データ生成装置92から入力された入力画像データをスクリーン処理によって所定の階調の画像データに変換して出力するための装置である。この画像データ処理装置38には、通信ポート100、ラスタライズ部102、入力階調補正部104、色変換部106、出力階調補正部108、中間調生成部110、制御部112及び記憶部114が含まれる。
【0060】
通信ポート100は、入力画像データ生成装置92と画像データ処理装置38とのインターフェースの役割を果たす。
【0061】
ラスタライズ部102は、入力画像データを階調データに変換する。このように、入力画像データをラスタライズ部102で階調データに変換するのは、上記入力画像データ生成装置92によりプリンタ記述言語に変換された入力画像データにおいて、テキストデータは文字コードを含んだデータであり、ベクターデータは線分を座標表示してコード化したデータであり、ラスターデータはドットで表されたデータであるからである。このラスタライズ部102では、入力画像データを画素ごとに各色8ビットの階調データに変換する。したがって、変換された階調データは、各画素の各色について「0」から「255」までの階調値を有することになる。ラスタライズ部102で変換される階調データは、RGB(R:赤、G:緑、B:青)のカラーデータであるので、ラスタライズ部102は、24ビットの階調データに変換する。
【0062】
入力階調補正部104及び色変換部106は、ラスタライズ部102で変換されたRGBの階調データをYMCK(Y:イエロー、M:マゼンタ、C:シアン、K:黒)の階調データに変換する。
【0063】
出力階調補正部108及び中間調生成部110は、入力画像データを所定階調の出力画像データに変換処理し、この変換処理された出力画像データを後段のLSU制御装置28及び印字画像濃度カウント装置170に出力する。
【0064】
制御部112は、共通BUSライン90を介してシーケンス制御装置36に接続されている。それゆえ、制御部112は、シーケンス制御装置36内のROM又はHDDに記憶されているプログラムを、BUSライン90を通じて読出し、この読出したプログラムに基づいて、上記のラスタライズ部102、入力階調補正部104、色変換部106、出力階調補正部108及び中間調生成部110を統括的に制御して各種の処理を実行させる。
【0065】
記憶部114は、制御部112が実行させる各種の処理のワーキングメモリとして機能する。この記憶部114には、処理中及び処理後の各種のデータが保存される。
【0066】
LSU制御装置28に出力された出力画像データは、レーザ発光信号に変換されてレーザ発振部26に送られる。
【0067】
レーザ発振部26は、各画像形成ユニット22K,22C,22M,22Yに対して、レーザ発光信号に応じたレーザ走査による露光を行ない、静電潜像を感光体ドラム60上に形成する。
【0068】
静電潜像は、トナーを含む2成分現像剤の貯溜された現像装置64で可視化され、現像されたトナーは、中間転写ベルト30を介して用紙に転写・定着される。
【0069】
LSU24が感光体ドラム60にレーザ光を書込む解像度は、例えば、1200dpiである。露光光源には、半導体レーザを用いているので、半導体レーザのレーザパワーをPWM(Pulse Width Modulation)による制御で32段階に変化させることができる。ここで、レーザパワーの変更可能範囲は0.20mW〜0.60mWとしており、標準レーザパワーは、感光体ドラム60上で0.30mWになるように調整されている。このように、標準レーザパワーは、線画像を印字することを前提にして定められている。
【0070】
また、PWM制御でレーザの点灯時間(以下、「DUTY」という。)を16段階に変化させて、明るさを変化させるようにしている。例えば、DUTY=0では1画素に対する点灯時間が「0」で印字しない状態を意味し、DUTY=15は1画素相当分の時間全てを点灯することを意味する。なお、感光体ドラム60は、帯電器62により一様に帯電されるが、基準となる表面電位は−650Vに設定されている。
【0071】
現像方式は、平均粒径6.5μmのトナーと平均粒径45μmのフェライトキャリアとからなる2成分現像剤を用いる2成分現像方式である。
【0072】
感光体ドラム60との最近接点においては、感光体ドラム60と現像剤を保持する現像装置64内の現像スリーブとは、同じ方向に回転する。
【0073】
2成分現像剤中のトナー濃度は、6%を基準として調整している。現像バイアス電圧は、−500Vに設定している。この電位の設定は、周辺環境及びプロセス条件の変化、並びに感光体ドラム60及び現像剤等の経時変化が発生しても、常に初期時の画像濃度を維持安定させるために、プロセスコントロール処理が実行され、これにより、表面電位と現像バイアスとの差を150Vに保ちながら変動する。
【0074】
画像データ処理装置38から出力された出力画像データは、印字画像濃度カウント装置170にも送られ、画像データ処理装置38から出力される出力画像データ(以下、「入力信号値」という。)に対して、後述するような印字画像濃度カウントを行なう。
【0075】
印字画像濃度カウント装置170は、何れも図示しないCPU、ROM及びRAM等を含むコンピュータから構成され、カウント部172、重み付け演算部174、重み付け係数テーブル176及び積算部178を備えている。
【0076】
カウント部172は、入力信号値(例えば、16階調及び256階調等の多階調の画像)を印字画素ごとにカウントする。つまり、多値画像を構成する印字画素ごとの入力信号値(階調数)、例えば、0〜15(入力信号値が0〜15の値をとる16階調の場合)のような入力信号値をカウントする。
【0077】
重み付け演算部174は、カウント部172により印字画像濃度をカウントする際に、印字画素ごとに重み付けを行なう。具体的には、重み付け演算部174は、出力画像データの印字画素の線幅を検出し、線幅に対応する重み付け係数を重み付け係数テーブル176から取得して、入力信号値に取得した重み付け係数を掛け合わせる。本実施形態においては、線幅を検出すると同時に、角部及び線端部の検出も行なわれる。
【0078】
重み付け係数テーブル176は、印字画像濃度カウント装置170においてワーキングメモリとして機能するRAMの所定の記憶領域に格納されている。この重み付け係数テーブル176には、重み付け演算部174により重み付けを行なう際に、線幅、角部及び線端部に対応する重み付け係数が格納されている。入力信号値が0〜15の値をとる16階調の入力信号値である場合の重み付け係数テーブル176の一例を下記表1に示す。
【0079】
【表1】

表1において、第1種から第6種に分類される注目画素については、第1種として、注目画素が2画素以上の線幅を有する細線のエッジ部を構成する印字画素、第2種として、注目画素が2画素以上の線幅を有する細線の角部を構成する印字画素、第3種として、注目画素が1画素の線幅を有する細線を構成する印字画素、第4種として、注目画素が1画素の線幅を有する線端を構成する印字画素、第5種として、注目画素が1画素の点を構成する印字画素、第6種として、上記に該当しない印字画素とした。
【0080】
ここで、第1種から第6種の具体的な検出方法の一例について説明する。
【0081】
図5は注目画素Pとその画素に隣接する周辺の画素P1,P2,P3,P4を説明するための図である。同図において、第1種から第6種までの印字画素の検出方法(種別方法)の一例は、以下の通りである。
【0082】
第1種の注目画素の条件として、(1)P>x、P1>x、P2>x、P3>x、P4<y、(2)P>x、P1>x、P2>x、P3<y、P4>x、(3)P>x、P1>x、P2<y、P3>x、P4>x、及び(4)P>x、P1<y、P2>x、P3>x、P4>xのうち何れかの条件満足するものとした。以下において、これらの条件を「条件(1)」という。
【0083】
第2種の注目画素の条件として、(1)P>x、P1>x、P2>x、P3<y、P4<y、(2)P>x、P1>x、P2<y、P3<y、P4>x、(3)P>x、P1<y、P2<y、P3>x、P4>x、及び(4)P>x、P1<y、P2>x、P3>x、P4<yのうち何れかの条件を満足するものとした。以下において、これらの条件を「条件(3)」という。
【0084】
第3種の注目画素の条件として、(1)P>x、P1>x、P2<y、P3>x、P4<y、及び(2)P>x、P1<y、P2>x、P3<y、P4>xのうち何れかの条件を満足するものとした。以下において、これらの条件を「条件(3)」という。
【0085】
第4種の注目画素の条件として、(1)P>x、P1>x、P2<y、P3<y、P4<y、(2)P>x、P1<y、P2<y、P3<y、P4>x、(3)P>x、P1<y、P2<y、P3>x、P4<y、及び(4)P>x、P1<y、P2>x、P3<y、P4<yのうち何れかの条件を満足するものとした。以下において、これらの条件を「条件(4)」という。
【0086】
第5種の注目画素の条件として、(1)P>x、P1<y、P2<y、P3<y、P4<yを満足するものとした。以下において、この条件を「条件(5)」という。
【0087】
上記において、x及びyは、入力信号値が0〜15の値をとる16階調の入力信号値を示し、具体的数値として、x=12、y=3を用いた。
【0088】
図6では、上記で判定される注目画素Pとその画素に隣接する周辺の画素P1〜P4の印字画素を塗りつぶしして示している。
【0089】
上記の検出方法においては、注目画素が第1種及び第2種の場合、細線のエッジでなくても該当する場合が考えられる。算出されたトナー消費量に大きな誤差が生じなかったので、本実施の形態は特に細線か否かの区別をしていないが、さらに精度を高めるために、注目画素が細線か否かの判断を他の手法で実施するようにするのが好ましい。
【0090】
このように、印字画像濃度カウント装置170では、カウント部172、重み付け演算部174、重み付け係数テーブル176により印字画素ごとの印字画像濃度カウントが行なわれる。
【0091】
そして、印字画素ごとに行なわれた印字画像濃度カウントの積算が積算部178により行なわれる。つまり、積算部178は、重み付け演算部174による入力信号値に重み付け係数を掛け合わせた印字画像濃度ごとの演算値を、入力された多値画像の全ての印字画素について積算する。この積算値は、トナー消費量算出部180に与えられる。
【0092】
そうすると、トナー消費量算出部180は、印字画像濃度カウント装置170で算出された(即ち、積算部178により積算された)印字画像濃度カウントの積算値に基づいて、出力画像のトナー消費量を算出する。
【0093】
<印字画素の演算処理方法>
図7のフローチャートを用いて、重み付け演算部174で実施される印字画素の演算方法について説明する。
【0094】
図7を参照して、注目画素Pとその画素に隣接する周辺の画素P1〜P4の信号が入力されると、重み付け演算部174は、注目画素Pが第1種の注目画素の条件(条件(1))に適合するか否かの判断を行なう(ステップS100)。
【0095】
条件(1)に適合する場合には、重み付け演算部174は、重み付け係数テーブル176を参照し、注目画素の画像濃度値に重み付け係数n1(=1.5)を掛け合わせる(ステップS112)。その後、印字画素の演算を終了する。
【0096】
他方、条件(1)に適合しない場合には、重み付け演算部174は、注目画素Pが第2種の注目画素の条件(条件(2))に適合するか否かの判断を行なう(ステップS102)。
【0097】
条件(2)に適合する場合には、重み付け演算部174は、重み付け係数テーブル176を参照し、注目画素の画像濃度値に重み付け係数n2(=1.2)を掛け合わせる(ステップS114)。その後、印字画素の演算を終了する。
【0098】
他方、条件(2)に適合しない場合には、重み付け演算部174は、注目画素Pが第3種の注目画素の条件(条件(3))に適合するか否かの判断を行なう(ステップS104)。
【0099】
条件(3)に適合する場合には、重み付け演算部174は、重み付け係数テーブル176を参照し、注目画素の画像濃度値に重み付け係数n3(=0.7)を掛け合わせる(ステップS116)。その後、印字画素の演算を終了する。
【0100】
他方、条件(3)に適合しない場合には、重み付け演算部174は、注目画素Pが第4種の注目画素の条件(条件(4))に適合するか否かの判断を行なう(ステップS106)。
【0101】
条件(4)に適合する場合には、重み付け演算部174は、重み付け係数テーブル176を参照し、注目画素の画像濃度値に重み付け係数n4(=0.5)を掛け合わせる(ステップS118)。その後、印字画素の演算を終了する。
【0102】
他方、条件(4)に適合しない場合には、重み付け演算部174は、注目画素Pが第5種の注目画素の条件(条件(5))に適合するか否かの判断を行なう(ステップS108)。
【0103】
条件(5)に適合する場合には、重み付け演算部174は、重み付け係数テーブル176を参照し、注目画素の画像濃度値に重み付け係数n5(=0.2)を掛け合わせる(ステップS120)。その後、印字画素の演算を終了する。
【0104】
他方、条件(5)に適合しない場合には、重み付け演算部174は、重み付け係数テーブル176を参照し、注目画素の画像濃度値に重み付け係数n6(=1)を掛け合わせる(ステップS110)。その後、印字画素の演算を終了する。
【0105】
このようにして求められた印字画像濃度カウント値は、積算部178により順次積算されて、印字画像濃度カウント積算値として保存される。
【0106】
印字画像濃度カウント積算値は、入力された全ての印字画素数分の印字画像濃度カウント値であり、この印字画像濃度カウント積算値に基づいて、出力画像のトナー消費量がトナー消費量算出部180により算出される。
【0107】
<作用・効果>
本実施の形態によると、以下の作用・効果を奏する。
【0108】
入力画像データを所定の階調を有する出力画像データに変換する画像データ処理が行なわれ、この画像データ処理によって変換された出力画像データを露光信号に変換する露光ユニット制御処理が行なわれ、トナー消費量を算出するために、出力画像データの印字画像濃度をカウントする印字画像濃度カウント処理が行なわれる。この印字画像濃度カウント処理実行時に、出力画像データの印字画素の線幅を検出し、この検出された線幅に対応する重み付けを印字画素ごとに行なうための演算なされる。このとき、同時に、角部及び線端部の検出も行なわれる。出力画像データの印字画素の角部が検出されると、この検出された角部に対応する重み付けを印字画素ごとに行なうための演算がなされる。また、出力画像データの印字画素の線端部が検出されると、この検出された線端部に対応する重み付けを印字画素ごとに行なうための演算がなされる。このように、重み付けが行なわれることによって、感光体ドラムの電荷輸送層の厚みより小さい露光径のLSUを用いて画像形成を行なう場合であっても、トナー消費量を正確に算出することができる。
【0109】
なお、本明細書で開示した実施の形態は単に例示であって、本明細書が上述した実施の形態のみに限定されるわけではない。本発明の範囲は、本明細書の記載内容を参酌した上で、別紙の特許請求の範囲における請求項によって示され、そこに記載された文言と均等の意味及び範囲内での全ての変更を含む。
【図面の簡単な説明】
【0110】
【図1】本発明の実施の形態に係る画像形成装置の全体構成を示す図である。
【図2】画像形成ユニットの構成を簡略化して示す図である。
【図3】同画像形成装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図4】同画像形成装置の画像処理系における画像データの流れをブロックダイアグラム形式で示す図である。
【図5】注目画素とその画素に隣接する周辺の画素を示す説明図である。
【図6】注目画素とその画素に隣接する周辺の画素の印字画素を塗りつぶしして示す示す図である。
【図7】重み付け演算手段で実施される印字画素の演算方法のフローチャートである。
【図8】感光体ドラム上に現像されるトナー量が線幅によって異なることを模式的に示す説明図である。
【符号の説明】
【0111】
20 画像形成装置
28 LSU制御装置
38 画像データ処理装置
92 入力画像データ生成装置
170 印字画像濃度カウント装置
172 カウント部
174 重み付け演算部
176 重み付け係数テーブル
178 積算部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像情報に対する画像処理をデジタル的に行ない、出力画像データの印字画像濃度のカウントを行なってトナー消費量を算出する画像形成装置であって、
印字画像濃度をカウントする際に、印字画素ごとに線幅に対応する重み付けを行なうための重み付け演算手段を含む、画像形成装置。
【請求項2】
前記重み付け演算手段は、
印字画素ごとに角部に対応する角部重み付けを行なうための角部重み付け演算手段をさらに含む、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記重み付け演算手段は、
印字画素ごとに線端部に対応する線端部重み付けを行なうための線端部重み付け演算手段をさらに含む、請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
入力画像データを所定の階調を有する出力画像データに変換する画像データ処理部と、
前記画像データ処理部によって変換された出力画像データを露光信号に変換する露光ユニット制御処理部と、
トナー消費量を算出するために、出力画像データの印字画像濃度をカウントする印字画像濃度カウント処理部とを備える画像形成装置であって、
前記印字画像濃度カウント処理部は、
前記出力画像データの印字画素の線幅を検出し、この検出された線幅に対応する重み付けを印字画素ごとに行なうための重み付け演算手段を含む、画像形成装置。
【請求項5】
前記重み付け演算手段は、
前記出力画像データの印字画素の角部を検出し、この検出された角部に対応する重み付けを印字画素ごとに行なうための角部重み付け演算手段をさらに含む、請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記重み付け演算手段は、
前記出力画像データの印字画素の線端部を検出し、この検出された線端部に対応する重み付けを印字画素ごとに行なうための線端部重み付け演算手段をさらに含む、請求項4又は請求項5に記載の画像形成装置。
【請求項7】
画像情報に対する画像処理をデジタル的に行ない、出力画像データの印字画像濃度のカウントを行なってトナー消費量を算出する画像形成方法であって、
印字画像濃度をカウントする際に、印字画素ごとに線幅に対応する重み付けを行なう重み付け演算ステップを含む、画像形成方法。
【請求項8】
入力画像データを所定の階調を有する出力画像データに変換する画像データ処理と、
前記画像データ処理によって変換された出力画像データを露光信号に変換する露光ユニット制御処理と、
トナー消費量を算出するために、出力画像データの印字画像濃度をカウントする印字画像濃度カウント処理とを備える画像形成方法であって、
前記印字画像濃度カウント処理は、
前記出力画像データの印字画素の線幅を検出し、この検出された線幅に対応する重み付けを印字画素ごとに行なう重み付け演算ステップを含む、画像形成方法。
【請求項9】
画像情報に対する画像処理をデジタル的に行ない、出力画像データの印字画像濃度のカウントを行なってトナー消費量を算出するコンピュータを、
印字画像濃度をカウントする際に、印字画素ごとに線幅に対応する重み付けを行なうための重み付け演算手段として機能させる、画像形成プログラム。
【請求項10】
入力画像データを所定の階調を有する出力画像データに変換する画像データ処理と、
前記画像データ処理によって変換された出力画像データを露光信号に変換する露光ユニット制御処理と、
トナー消費量を算出するために、出力画像データの印字画像濃度をカウントする印字画像濃度カウント処理とを実行するコンピュータを、
前記印字画像濃度カウント処理実行時に、
前記出力画像データの印字画素の線幅を検出し、この検出された線幅に対応する重み付けを印字画素ごとに行なうための重み付け演算手段として機能させる、画像形成プログラム。
【請求項11】
画像情報に対する画像処理をデジタル的に行ない、出力画像データの印字画像濃度のカウントを行なってトナー消費量を算出するコンピュータを、
印字画像濃度をカウントする際に、印字画素ごとに線幅に対応する重み付けを行なうための重み付け演算手段として機能させる、画像形成プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体。
【請求項12】
入力画像データを所定の階調を有する出力画像データに変換する画像データ処理と、
前記画像データ処理によって変換された出力画像データを露光信号に変換する露光ユニット制御処理と、
トナー消費量を算出するために、出力画像データの印字画像濃度をカウントする印字画像濃度カウント処理とを実行するコンピュータを、
前記印字画像濃度カウント処理実行時に、
前記出力画像データの印字画素の線幅を検出し、この検出された線幅に対応する重み付けを印字画素ごとに行なうための重み付け演算手段として機能させる、画像形成プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−258220(P2009−258220A)
【公開日】平成21年11月5日(2009.11.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−104615(P2008−104615)
【出願日】平成20年4月14日(2008.4.14)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】