画像形成装置、表示方法、および制御プログラム
【課題】複数ページにわたる選択用画面において、すでに選択した選択肢の確認や解除を容易に行なうことのできる画像形成装置を提供する。
【解決手段】MFPでは、複数の選択肢を配置した画面データーのうちの、操作表示部で表示する表示範囲に基づいて表示される、複数の選択肢を提示してその選択の受け付ける画面を選択画面として表示し、該選択画面の表示を更新する指示入力(S101)に従って、画面データーのうちの表示範囲を決定し(S103)、選択状態にある選択肢のうちの表示範囲外に配置される選択肢を、選択画面において提示する(S109)。
【解決手段】MFPでは、複数の選択肢を配置した画面データーのうちの、操作表示部で表示する表示範囲に基づいて表示される、複数の選択肢を提示してその選択の受け付ける画面を選択画面として表示し、該選択画面の表示を更新する指示入力(S101)に従って、画面データーのうちの表示範囲を決定し(S103)、選択状態にある選択肢のうちの表示範囲外に配置される選択肢を、選択画面において提示する(S109)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は画像形成装置、表示方法、および制御プログラムに関し、特に、画像データーの送信を行なう画像形成装置、該画像形成装置での表示方法、および該画像形成装置の制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
プリンター機能、スキャン機能、およびファクシミリ送受信機能等を複合的に備えた画像形成装置であるMFP(Multi-Functional Peripheral)において、スキャンデーターやファクシミリの予め登録された宛先を短縮宛先として選択する画面を表示する場合がある。該画面においては、複数の宛先に対して同報送信を可能とするために複数の短縮宛先を選択可能とする場合がある。
【0003】
また、いわゆるボックスと言われる記憶領域を複数備えたMFPにおいて、同時に複数のボックスを利用するために、利用するボックスを選択するための画面において複数のボックスを選択可能とする場合がある。
【0004】
さらに、単一のボックス内に複数の文書データーを保存可能なMFPの場合、同時に複数の文書データーを利用するために、利用する文書データーを選択するための画面において複数の文書データーを選択可能とする場合がある。
【0005】
そのような画面のためのユーザーインターフェースでは、選択した短縮宛先やボックスや文書データーなどを明示的に提示するために、選択されたキーを選択されていないキーと異なる色で表示させたり、アイコン表示したりすることがなされている。選択した複数の短縮宛先やボックスや文書データーなどの確認のための設定確認画面を専用に設け、キー操作にてポップアップ表示することも可能である。
【0006】
しかしながら、MFPのような表示領域の限られる表示装置(表示パネル)では、一画面にて表示可能な短縮宛先、ボックス、文書データーなどの選択肢の数が制限される。
【0007】
そこで、1ページに表示できる選択肢の数以上の短縮宛先、ボックス、文書データー等が登録されている場合には、選択するための画面を次のページに遷移させるためのユーザーインターフェースとして、該画面に「次ページキー」や「プログレスバーキー」などを設けることがなされている。
【0008】
または、タッチパネルである表示領域に画面が表示されている場合、該画面をフリックして目的の選択肢を探す操作方法も提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】米国特許出願公開第2004/0021643号明細書
【特許文献2】特開2006−270288号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、「次ページキー」や「プログレスバーキー」などを設ける方法の場合、選択用の画面において複数のページにまたがって表示された選択肢を選択する場合、選択後に確認したり、いったん選択した選択肢を解除したりする場合など、ページが遷移した後では以前のページに表示された選択肢が表示されないため、再度、ページを遷移するための操作が必要になるという問題があった。特に、トップ画面から遷移数の多いページにある選択肢に対する操作を行なう場合には「次ページキー」や「プログレスバーキー」などを何度も操作する必要があり、操作が煩雑になる、という問題があった。これは、フリック操作を行なう場合も同様である。
【0011】
また、確認専用画面を用いてすでに選択した選択肢を確認したり解除したりすることも可能であるが、この場合も、該専用画面に画面を遷移させる必要があり、そのための操作が難しかったり、煩雑であったりするという問題もある。
【0012】
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであって、複数ページにわたる選択用画面において、すでに選択した選択肢の確認や解除を容易に行なうことのできる画像形成装置、表示方法、および制御プログラムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記目的を達成するために、本発明のある局面に従うと、画像形成装置は、表示手段と、表示手段で表示される選択画面に対する操作入力を受け付けるための入力手段と、入力手段からの入力に従って選択処理と、選択処理に伴う表示手段での表示の制御とを行なうための制御手段とを備える。選択画面は、複数の選択肢を配置した画面データーのうちの、表示手段で表示する表示範囲に基づいて表示される、複数の選択肢を提示してその選択の受け付ける画面である。制御手段は、入力手段からの選択画面で提示される選択肢を選択する指示入力に従って、選択画面で提示される選択肢の選択状態を管理するための処理と、入力手段からの選択画面の表示を更新する指示入力に従って、画面データーのうちの表示範囲を決定する処理と、選択状態にある選択肢のうちの表示範囲外に配置される選択肢を、選択画面において提示する処理とを実行する。
【0014】
好ましくは、制御手段は、表示範囲を決定する処理において決定された表示範囲に更新前の表示範囲が含まれない場合に、表示範囲外に配置される選択状態にある選択肢を、選択画面の表示範囲に配置される選択肢を提示する領域と異なる領域で提示する。
【0015】
好ましくは、制御手段は、入力手段からの、選択画面において提示した表示範囲外に配置される選択状態にある選択肢を選択する指示入力に従って、指示入力で選択された選択肢の選択状態を解除する。
【0016】
好ましくは、選択画面は、アドレス帳データーに基づいて表示される、短縮宛先を選択肢として提示する宛先選択画面である。
【0017】
好ましくは、選択画面は、画像データーの記憶領域であるボックスを選択肢として提示する、ボックス選択画面である。
【0018】
好ましくは、選択画面は、利用可能な、記憶されている文書を選択肢として提示する、文書選択画面である。
【0019】
好ましくは、制御手段は、入力手段からの指示入力に従って選択画面の表示を更新したときに、更新前の選択画面において選択状態であった選択肢が、更新によって選択画面に表示されなくなったときに、選択状態であった選択肢を提示するための表示を、更新後の選択画面に重ねて表示させる。
【0020】
本発明の他の局面に従うと、表示方法は表示手段と表示手段での表示に対する入力手段とを有する画像形成装置における表示方法であって、複数の選択肢を配置した画面データーのうちの第1の表示範囲に基づいて、第1の選択画面を表示手段に表示するステップと、第1の選択画面に表示される選択肢を選択する指示入力を受け付けると、選択された選択肢を選択状態として表示するステップと、第1の選択画面に対して表示を更新する指示入力を受け付けると、画面データーの第1の表示範囲を、指示入力に従って第2の表示範囲に変更し、第2の表示範囲に基づいて第2の選択画面を表示手段に表示するステップと、第1の選択画面において選択された選択肢が第2の表示範囲に含まれないときに、第2の選択画面に重ねて、選択された選択肢を提示する表示を行なうステップとを備える。
【0021】
好ましくは、第2の選択画面に重ねて表示された、選択された選択肢に対する指示入力を受け付けると、指示入力の対象の選択肢の選択状態を解除して、選択状態であったときとは異なる表示態様で表示するステップをさらに備える。
【0022】
本発明のさらに他の局面に従うと、制御プログラムは表示手段と表示手段での表示に対する入力手段とを有する画像形成装置の表示を制御するためのプログラムであって、複数の選択肢を配置した画面データーのうちの第1の表示範囲に基づいて、第1の選択画面を表示手段に表示するステップと、第1の選択画面に表示される選択肢を選択する指示入力を受け付けると、選択された選択肢を選択状態として表示するステップと、第1の選択画面に対して表示を更新する指示入力を受け付けると、画面データーの第1の表示範囲を、指示入力に従って第2の表示範囲に変更し、第2の表示範囲に基づいて第2の選択画面を表示手段に表示するステップと、第1の選択画面において選択された選択肢が第2の表示範囲に含まれないときに、第2の選択画面に重ねて、選択された選択肢を提示する表示を行なうステップとを画像形成装置に実行させる。
【0023】
好ましくは、第2の選択画面に重ねて表示された、選択された選択肢に対する指示入力を受け付けると、指示入力の対象の選択肢の選択状態を解除して、選択状態であったときとは異なる表示態様で表示するステップをさらに画像形成装置に実行させる。
【発明の効果】
【0024】
この発明によると、複数ページにわたって選択用画面が表示される場合に、表示が更新されてすでに選択した選択肢が表示されない状態となった場合でも、当該すでに選択した選択肢の確認や解除を容易に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本実施の形態にかかるMFP(Multi-Functional Peripheral)の機能構成の具体例を示す図である。
【図2】MFPの操作表示部に表示される画面構成の具体例を示す図である。
【図3】MFPの操作表示部に表示される画面構成の他の具体例を示す図である。
【図4】MFPの機能構成の具体例を示すブロック図である。
【図5】動作概要1を説明するための図である。
【図6】動作概要1を説明するための図である。
【図7】動作概要1での動作の流れを表わすフローチャートである。
【図8】動作概要1での動作の流れの他の例を表わすフローチャートである。
【図9】動作概要2を説明するための図である。
【図10】動作概要2での動作の流れを表わすフローチャートである。
【図11】MFPにおいて画像データーの送信先を選択する際の画面の具体例を示す図である。
【図12】MFPにおいて画像データーの送信先を選択する際の画面の具体例を示す図である。
【図13】MFPにおいて画像データーの送信先を選択する際の画面の具体例を示す図である。
【図14】MFPにおいて文書データーの格納先としてボックスを選択する際の画面の具体例を示す図である。
【図15】MFPにおいて文書データーの格納先としてボックスを選択する際の画面の具体例を示す図である。
【図16】MFPにおいて文書データーの格納先としてボックスを選択する際の画面の具体例を示す図である。
【図17】MFPにおいて文書一覧から利用する文書を選択する際の画面の具体例を示す図である。
【図18】MFPにおいて文書一覧から利用する文書を選択する際の画面の具体例を示す図である。
【図19】MFPにおいて文書一覧から利用する文書を選択する際の画面の具体例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下に、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品および構成要素には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。
【0027】
<装置構成>
図1は、本実施の形態にかかる画像形成装置としてのMFP(Multi-Functional Peripheral)100の機能構成の具体例を示す図である。
【0028】
図1を参照して、MFP100は、全体を制御するための演算装置であるCPU(Central Processing Unit)10と、CPU10で実行されるプログラムなどを記憶するためのROM(Read Only Memory)11と、CPU10でプログラムを実行する際の作業領域として機能するためのRAM(Random Access Memory)12と、図示しない原稿台に載置された原稿を光学的に読み取って画像データーを得るためのスキャン部13と、画像データーを印刷用紙上に固定するためのプリント部14と、情報を表示したり当該MFP100に対する操作入力を受け付けたりするためのタッチパネルを含んだ操作表示部15と、画像データーを保存するためのメモリー16と、他の装置とインターネットや専用回線などのネットワークを介して通信するためのネットワークインターフェース(I/F)部17と、当該MFP100での描画を制御するためのプログラミング言語であるPostScriptで記述されたベクタ形式の画像データーをプリント部14で印刷が可能なラスター形式のデーター(ビットマップデータ)に展開する処理を行なうためのRIP(Raster Image Processor)部18とを含む。
【0029】
RIP部18は、CPU10がROM11に記憶されているプログラムを読み出して実行することで、ソフトウェアとして実現されてもよい。
【0030】
操作表示部15に含まれるタッチパネルは、液晶表示装置などの表示装置と光学式タッチパネルや静電容量タッチパネルなどの位置指示装置とが重なって構成され、操作画面を表示して、その操作画面上の指示位置を特定する。CPU10は予め記憶されている画面表示をさせるためのデーターに基づいてタッチパネルに操作画面を表示させる。
【0031】
<表示画面の構成>
図2は、操作表示部15に表示される画面構成の具体例を示す図である。図2の画面は、複数の選択ボタンを提示して、該選択ボタン群の中から選択を受け付けるための、選択画面を表わしている。
【0032】
図2を参照して、選択画面中央部には画面中央部の選択ボタン表示領域53が設けられ、その中に、複数の選択ボタン51がタイル状(マトリックス)に配置される。ここでは、一例として、6行4列で合計24個の選択ボタン51−1〜51−24が配置される例が示されている。なお、選択ボタン表示領域53はフリック操作の受け付け可能であり、選択ボタン表示領域53外の領域はフリック操作の受け付け不可である。
【0033】
さらに、画面中央右部に、上下方向に配置されたスクロールバー52が配置される。スクロールバー52を上下方向に操作することで、選択ボタンの表示が上下に移動し、選択画面に表示されている範囲外に配置された選択ボタンが表示されるようになる。
【0034】
なお、スクロールバー52は、図2に表わされたように上下方向にスクロールするものに限定されず、図3に表わされたように、左右方向にスクロールするものであってもよい。
【0035】
<機能構成>
MFP100では、図2または図3に表わされた選択画面においてフリック操作またはスクロール操作を受け付けることで、選択ボタン表示領域53にタイル状に配置される選択ボタン51の配置を更新する。その際に、後述するように、選択状態にある選択ボタンを提示するための表示領域を設ける。
【0036】
図4は、この表示処理を行なうための、MFP100の機能構成の具体例を示すブロック図である。以降の説明においては、図4の各機能は、CPU10がROM11に記憶されるプログラムを読み出して実行することで、主にCPU10上に形成されるものとする。しかしながら、少なくとも一部がハードウェアで構成されてもよい。
【0037】
図4を参照して、メモリー16には、複数の選択ボタンのうちの選択状態にある選択ボタンを記憶するための記憶領域である選択ボタン記憶部61と、全選択ボタンをマトリックスに配置した画面情報を記憶するための記憶領域である画面記憶部62とが含まれる。
【0038】
さらに図4を参照して、CPU10は、操作表示部15に対する操作に応じた操作信号の入力を受け付けるための入力部101と、操作信号に基づいて表示された選択ボタンのうちから選択されたボタンを判断するための選択判断部102と、選択された選択ボタンを選択ボタン記憶部61に記憶させることで、各選択ボタンの選択状態を管理するための管理部103と、操作信号に基づいてスクロール方向を判断するための方向判断部104と、判断されたスクロール方向より、記憶されている画面データーのうちの操作表示部15に表示させる範囲である表示範囲を決定するための決定部105と、後述する、選択された選択ボタンであって上記表示範囲外にある選択ボタンの提示用の確認エリアを表示させる表示データーを生成するための確認エリア生成部106と、画面データーまたは表示データーに基づく表示を操作表示部15に行なわせるための表示処理部107とを含む。
【0039】
さらに、表示処理部107は、表示範囲にある選択ボタンのうち、選択されたボタンを選択されていないボタンとは異なる表示態様とし、選択されていないボタンとは区別して表示させるための処理も行なう。
【0040】
<動作概要1>
第1の動作として、MFP100は、スクロール操作の結果、選択された選択ボタンが表示範囲でなくなったときに、すでに選択された選択ボタンを提示するための、選択ボタンの表示動作を行なう。この表示動作について、動作概要1として説明する。
【0041】
図5および図6は、動作概要1を説明するための図である。
図5を参照して、選択ボタン表示領域に配置された選択ボタンは、たとえばタッチされるなどの選択操作を受け付けることで選択状態となる。選択状態とされた選択ボタンは、選択状態でない選択ボタンとは異なる態様の、選択態様で表示される。図5の例では、選択された選択ボタンがハッチングで表わされ、たとえば、選択されていない選択ボタンとは異なる色や濃度や線種で表示されることが表わされている。
【0042】
図6は、図5の状態からスクロールバーを用いて下方向にスクロールされた場合の画面例を示している。すなわち、図5に示されたように、いくつかの選択ボタンが選択された状態でスクロールバーで画面をスクロールすることで、選択ボタン表示領域に表示されていた選択ボタンが表示されなくなり、図5の状態で表示されていなかった選択ボタンが表示されるようになる。
【0043】
このとき、図6の例では、図5で選択されていた選択ボタンがすべて選択ボタン表示領域に表示されなくなる。そのため、図6までスクロールすると、図5の状態でどの選択ボタンが選択されていたのかが不明となる。そこで、MFP100では、スクロールを受け付けて選択された選択ボタンが表示領域外となった時点で、図6に示されたように、表示画面に、すでに選択された選択ボタンを確認用に提示する小さい表示領域である確認エリアをポップアップで表示させる。図6の例では、確認エリアがスクロールバー近傍にポップアップ表示される例が示されている。
【0044】
<動作フロー1>
図7は、MFP100における上記動作概要1での、選択ボタンの表示動作の流れを表わすフローチャートである。図7のフローチャートに表わされる動作は、主に、CPU10がROM11に記憶されるプログラムを読み出してRAM12上で展開しつつ実行し、図4に表わされた各機能を発揮されることで実現される。
【0045】
図7を参照して、CPU10は操作表示部15からの操作信号を監視し、スクロール操作がなされたことを検出すると(ステップS101でYES)、ステップS103でそのスクロール方向を特定して、画面データーのうち、現在の表示範囲からそのスクロール方向に所定量移動させて、次の表示範囲を決定する。ここでは、スクロール操作によって予め規定された所定量移動させるものとしているが、スクロール量も検出し、そのスクロール量に応じた量、表示範囲を移動させて次の表示範囲を決定するようにしてもよい。
【0046】
CPU10は、画面データーに含まれる選択ボタンのうち、すでに選択状態になっている選択ボタンの有無を確認する。その結果、選択されている選択ボタンがある場合(ステップS105でYES)、さらに、その選択されている選択ボタンが、上記ステップS103で決定された表示範囲外であるか表示範囲内であるかを判断する。
【0047】
選択されている選択ボタンが次の表示範囲外にある場合(ステップS107でYES)、ステップS109でCPU10は、その選択ボタンを提示するための確認エリアの表示データーを生成して、上記ステップS103で決定された表示範囲が表示された表示画面に確認エリアをポップアップ表示させる。
【0048】
選択されている選択ボタンが次の表示範囲内にある場合(ステップS107でNO)、ステップS111でCPU10は、その選択ボタンを上記ステップS103で決定された表示範囲が表示された表示画面においてたとえば特定の色とするなど、選択態様で表示させる。
【0049】
なお、複数の選択ボタンが選択されている場合、選択されている選択ボタンそれぞれについて上記ステップS107の判断を行ない、表示範囲外にあるものは確認エリアに提示させてポップアップ表示させ、表示範囲内にあるものは表示画面において選択態様で表示させる。
【0050】
このようにすることで、スクロールによって表示画面に表示される選択ボタンが更新されても、ポップアップ表示された確認エリアで以前に選択された選択ボタンを確認することができる。
【0051】
なお、上の例では、スクロール操作が検出されると選択ボタンの表示動作がなされるものとしているが、選択ボタン表示領域に表示される選択ボタンのページが次のページに移行したことで、選択ボタンの表示動作がなされるようにしてもよい。
【0052】
すなわち、図8に表わされたように、スクロール操作がなされ(ステップS101でYES)、次の表示範囲を決定すると(ステップS103)、CPU10は、決定された表示範囲が現在の表示の次のページであるか、つまり、現在表示されている選択ボタンを含まない範囲であるか否かを判断する。その結果、次のページであると判断されると(ステップS104でYES)、以降、上述と同様に、選択ボタンの選択状態を確認して表示動作を行なう。
【0053】
このようにすることでも、スクロールによって表示画面に表示される選択ボタンが更新されても、ポップアップ表示された確認エリアで以前に選択された選択ボタンを確認することができる。
【0054】
<動作概要2>
第2の動作として、MFP100は、確認エリアに提示された選択ボタンに対する操作を受け付けて、その選択状態を変化させる動作を行なう。この動作について、動作概要2として説明する。
【0055】
図9は、動作概要2を説明するための図である。
再度図6を参照して、選択ボタン表示領域に配置されなくなった、すでに選択された選択ボタンを提示する確認エリアは、選択操作の入力を受け付け可能とする。
【0056】
図6に示されるように、確認エリアでは、選択された選択ボタンが選択態様で提示されている。この状態で、確認エリアに提示された選択ボタンに対してタッチされるなどの選択操作を受け付けることで、図9に表わされたように、その選択状態が解除される。
【0057】
また、その逆に、図9の状態の確認エリアにおいて、選択状態が解除された選択ボタンに対してタッチされるなどの選択操作を受け付けることで、図6に示されるように、当該選択ボタンが再度選択状態となってもよい。
【0058】
<動作フロー2>
図10は、MFP100における上記動作概要2での、選択ボタンの選択状態を管理するための動作の流れを表わすフローチャートである。図10のフローチャートに表わされる動作もまた、主に、CPU10がROM11に記憶されるプログラムを読み出してRAM12上で展開しつつ実行し、図4に表わされた各機能を発揮されることで実現される。
【0059】
図10を参照して、CPU10は操作表示部15からの操作信号を監視し、選択ボタンに対する選択操作がなされたことを検出すると(ステップS201でYES)、操作対象の選択ボタンが選択ボタン表示領域内に配置されたものであるか否かを判断する(S203)。さらに、その選択ボタンの選択状態を判断する(S205,S211)。
【0060】
操作対象の選択ボタンが選択ボタン表示領域内に配置されたものであり、かつ、選択されたものでない場合(ステップS203でYES、かつステップS205でNO)、CPU10は、選択ボタン表示領域内に配置された選択ボタンを選択する操作がなされたものとして、ステップS207で操作対象の選択ボタンを選択状態とする。ここでは、当該選択ボタンを選択状態として記憶させると共に、選択ボタン表示領域内の当該選択ボタンの表示態様を選択態様にして表示させる。
【0061】
操作対象の選択ボタンが選択ボタン表示領域内に配置されたものであり、かつ、選択されたものである場合(ステップS203でYES、かつステップS205でYES)、CPU10は、選択ボタン表示領域内に配置され、すでに選択された選択ボタンの選択状態を解除する操作がなされたものとして、ステップS209で操作対象の選択ボタンの選択状態を解除する。ここでは、選択状態として記憶されていた当該選択ボタンの記憶を削除する、または非選択状態として上書きすると共に、選択ボタン表示領域内の当該選択ボタンの表示態様を選択態様から非選択態様にして表示させる。
【0062】
操作対象の選択ボタンが選択ボタン表示領域外、つまり確認エリアに配置されたものであり、かつ、選択されたものである場合(ステップS203でNO、かつステップS211でYES)、CPU10は、確認エリアにすでに選択された選択ボタンとして提示された選択ボタンの選択状態を解除する操作がなされたものとして、ステップS215で操作対象の選択ボタンの選択状態を解除する。ここでは、選択状態として記憶されていた当該選択ボタンの記憶を削除する、または非選択状態として上書きすると共に、選択ボタン表示領域内の当該選択ボタンの表示態様を選択態様から非選択態様にして表示させる。
【0063】
操作対象の選択ボタンが選択ボタン表示領域外、つまり確認エリアに配置されたものであり、かつ、選択されたものでない場合(ステップS203でNO、かつステップS211でNO)、CPU10は、確認エリアに選択された選択ボタンとして提示された選択ボタンの選択状態が解除された後に、該確認エリアに提示されている当該選択ボタンを選択し直す操作がなされたものとして、ステップS213で操作対象の選択ボタンを選択状態とする。ここでは、当該選択ボタンを選択状態として記憶させると共に、選択ボタン表示領域内の当該選択ボタンの表示態様を選択態様にして表示させる。
【0064】
このようにすることで、更新前の表示に表示画面を戻す操作をすることなく、スクロールによって表示画面に表示される選択ボタンが更新されたことでポップアップ表示された確認エリアで、以前に選択された選択ボタンに対する選択状態の解除や、さらに選択状態が解除された選択ボタンを選択し直すことができる。
【0065】
<実施例>
説明された、選択ボタンの表示動作や選択ボタンの選択状態を管理するための動作は、MFP100において、アドレス帳データーに基づく宛先一覧表示から画像データーの送信先を選択するときや、ボックス選択画面において文書データーの格納先としてボックスを選択するときや、文書選択画面において文書一覧から利用(プリント、送信、等)する文書を選択するとき、などに行なうことができる。
【0066】
図11〜図13は、MFP100において画像データーの送信先を選択する際の画面の具体例を示す図である。
【0067】
この場合、図11に示されるように、表示領域にタイル状(マトリックス)に配置された短縮宛先一覧からタッチされるなどの選択操作を受け付けることで、選択された宛先が選択態様で表示される。
【0068】
この状態からスクロール操作を受け付けて、これら選択された短縮宛先が表示領域に表示されなくなると、図12に示されるように、CPU10はこれら選択された短縮宛先を提示する確認エリアを、表示画面にポップアップ表示させる。
【0069】
当該確認エリアに提示されたすでに選択された短縮宛先に対してタッチされるなどの選択操作を受け付けることで、図13に示されるように、確認エリアに提示された、選択された短縮宛先の選択状態が解除される。
【0070】
この後に、確認エリアの当該短縮宛先が再度タッチ等されることで、当該短縮宛先が再度選択状態となってもよい。
【0071】
図14〜図16は、MFP100において文書データーの格納先としてボックスを選択する際の画面の具体例を示す図である。
【0072】
この場合、図14に示されるように、表示領域にタイル状(マトリックス)に配置されたボックス一覧からタッチされるなどの選択操作を受け付けることで、選択されたボックスが選択態様で表示される。
【0073】
この状態からスクロール操作を受け付けて、これら選択されたボックスが表示領域に表示されなくなると、図15に示されるように、CPU10はこれら選択されたボックスを提示する確認エリアを、表示画面にポップアップ表示させる。
【0074】
当該確認エリアに提示されたすでに選択されたボックスに対してタッチされるなどの選択操作を受け付けることで、図16に示されるように、確認エリアに提示された、選択されたボックスの選択状態が解除される。
【0075】
この後に、確認エリアの当該ボックスが再度タッチ等されることで、当該ボックスが再度選択状態となってもよい。
【0076】
図17〜図19は、MFP100において文書一覧から利用する文書を選択する際の画面の具体例を示す図である。
【0077】
この場合、図17に示されるように、表示領域にタイル状(マトリックス)に配置された文書一覧からタッチされるなどの選択操作を受け付けることで、選択された文書が選択態様で表示される。
【0078】
この状態からスクロール操作を受け付けて、これら選択された文書が表示領域に表示されなくなると、図18に示されるように、CPU10はこれら選択された文書を提示する確認エリアを、表示画面にポップアップ表示させる。
【0079】
当該確認エリアに提示されたすでに選択された文書に対してタッチされるなどの選択操作を受け付けることで、図19に示されるように、確認エリアに提示された、選択された文書の選択状態が解除される。
【0080】
この後に、確認エリアの当該文書が再度タッチ等されることで、当該文書が再度選択状態となってもよい。
【0081】
さらに、上述の選択ボタンの管理のための動作をMFP100に実行させるためのプログラムを提供することもできる。このようなプログラムは、コンピュータに付属するフレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disk-Read Only Memory)、ROM、RAMおよびメモリカードなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体にて記録させて、プログラム製品として提供することもできる。あるいは、コンピュータに内蔵するハードディスクなどの記録媒体にて記録させて、プログラムを提供することもできる。また、ネットワークを介したダウンロードによって、プログラムを提供することもできる。
【0082】
なお、本発明にかかるプログラムは、コンピュータのオペレーティングシステム(OS)の一部として提供されるプログラムモジュールのうち、必要なモジュールを所定の配列で所定のタイミングで呼出して処理を実行させるものであってもよい。その場合、プログラム自体には上記モジュールが含まれずOSと協働して処理が実行される。このようなモジュールを含まないプログラムも、本発明にかかるプログラムに含まれ得る。
【0083】
また、本発明にかかるプログラムは他のプログラムの一部に組込まれて提供されるものであってもよい。その場合にも、プログラム自体には上記他のプログラムに含まれるモジュールが含まれず、他のプログラムと協働して処理が実行される。このような他のプログラムに組込まれたプログラムも、本発明にかかるプログラムに含まれ得る。
【0084】
提供されるプログラム製品は、ハードディスクなどのプログラム格納部にインストールされて実行される。なお、プログラム製品は、プログラム自体と、プログラムが記録された記録媒体とを含む。
【0085】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0086】
10 CPU、11 ROM、12 RAM、13 スキャン部、14 プリント部、15 操作表示部、16 メモリー、17 ネットワークI/F部、18 RIP部、51 選択ボタン、52 スクロールバー、53 選択ボタン表示領域、61 選択ボタン記憶部、62 画面記憶部、100 MFP、101 入力部、102 選択判断部、103 管理部、104 方向判断部、105 決定部、106 確認エリア生成部、107 表示処理部。
【技術分野】
【0001】
この発明は画像形成装置、表示方法、および制御プログラムに関し、特に、画像データーの送信を行なう画像形成装置、該画像形成装置での表示方法、および該画像形成装置の制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
プリンター機能、スキャン機能、およびファクシミリ送受信機能等を複合的に備えた画像形成装置であるMFP(Multi-Functional Peripheral)において、スキャンデーターやファクシミリの予め登録された宛先を短縮宛先として選択する画面を表示する場合がある。該画面においては、複数の宛先に対して同報送信を可能とするために複数の短縮宛先を選択可能とする場合がある。
【0003】
また、いわゆるボックスと言われる記憶領域を複数備えたMFPにおいて、同時に複数のボックスを利用するために、利用するボックスを選択するための画面において複数のボックスを選択可能とする場合がある。
【0004】
さらに、単一のボックス内に複数の文書データーを保存可能なMFPの場合、同時に複数の文書データーを利用するために、利用する文書データーを選択するための画面において複数の文書データーを選択可能とする場合がある。
【0005】
そのような画面のためのユーザーインターフェースでは、選択した短縮宛先やボックスや文書データーなどを明示的に提示するために、選択されたキーを選択されていないキーと異なる色で表示させたり、アイコン表示したりすることがなされている。選択した複数の短縮宛先やボックスや文書データーなどの確認のための設定確認画面を専用に設け、キー操作にてポップアップ表示することも可能である。
【0006】
しかしながら、MFPのような表示領域の限られる表示装置(表示パネル)では、一画面にて表示可能な短縮宛先、ボックス、文書データーなどの選択肢の数が制限される。
【0007】
そこで、1ページに表示できる選択肢の数以上の短縮宛先、ボックス、文書データー等が登録されている場合には、選択するための画面を次のページに遷移させるためのユーザーインターフェースとして、該画面に「次ページキー」や「プログレスバーキー」などを設けることがなされている。
【0008】
または、タッチパネルである表示領域に画面が表示されている場合、該画面をフリックして目的の選択肢を探す操作方法も提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】米国特許出願公開第2004/0021643号明細書
【特許文献2】特開2006−270288号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、「次ページキー」や「プログレスバーキー」などを設ける方法の場合、選択用の画面において複数のページにまたがって表示された選択肢を選択する場合、選択後に確認したり、いったん選択した選択肢を解除したりする場合など、ページが遷移した後では以前のページに表示された選択肢が表示されないため、再度、ページを遷移するための操作が必要になるという問題があった。特に、トップ画面から遷移数の多いページにある選択肢に対する操作を行なう場合には「次ページキー」や「プログレスバーキー」などを何度も操作する必要があり、操作が煩雑になる、という問題があった。これは、フリック操作を行なう場合も同様である。
【0011】
また、確認専用画面を用いてすでに選択した選択肢を確認したり解除したりすることも可能であるが、この場合も、該専用画面に画面を遷移させる必要があり、そのための操作が難しかったり、煩雑であったりするという問題もある。
【0012】
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであって、複数ページにわたる選択用画面において、すでに選択した選択肢の確認や解除を容易に行なうことのできる画像形成装置、表示方法、および制御プログラムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記目的を達成するために、本発明のある局面に従うと、画像形成装置は、表示手段と、表示手段で表示される選択画面に対する操作入力を受け付けるための入力手段と、入力手段からの入力に従って選択処理と、選択処理に伴う表示手段での表示の制御とを行なうための制御手段とを備える。選択画面は、複数の選択肢を配置した画面データーのうちの、表示手段で表示する表示範囲に基づいて表示される、複数の選択肢を提示してその選択の受け付ける画面である。制御手段は、入力手段からの選択画面で提示される選択肢を選択する指示入力に従って、選択画面で提示される選択肢の選択状態を管理するための処理と、入力手段からの選択画面の表示を更新する指示入力に従って、画面データーのうちの表示範囲を決定する処理と、選択状態にある選択肢のうちの表示範囲外に配置される選択肢を、選択画面において提示する処理とを実行する。
【0014】
好ましくは、制御手段は、表示範囲を決定する処理において決定された表示範囲に更新前の表示範囲が含まれない場合に、表示範囲外に配置される選択状態にある選択肢を、選択画面の表示範囲に配置される選択肢を提示する領域と異なる領域で提示する。
【0015】
好ましくは、制御手段は、入力手段からの、選択画面において提示した表示範囲外に配置される選択状態にある選択肢を選択する指示入力に従って、指示入力で選択された選択肢の選択状態を解除する。
【0016】
好ましくは、選択画面は、アドレス帳データーに基づいて表示される、短縮宛先を選択肢として提示する宛先選択画面である。
【0017】
好ましくは、選択画面は、画像データーの記憶領域であるボックスを選択肢として提示する、ボックス選択画面である。
【0018】
好ましくは、選択画面は、利用可能な、記憶されている文書を選択肢として提示する、文書選択画面である。
【0019】
好ましくは、制御手段は、入力手段からの指示入力に従って選択画面の表示を更新したときに、更新前の選択画面において選択状態であった選択肢が、更新によって選択画面に表示されなくなったときに、選択状態であった選択肢を提示するための表示を、更新後の選択画面に重ねて表示させる。
【0020】
本発明の他の局面に従うと、表示方法は表示手段と表示手段での表示に対する入力手段とを有する画像形成装置における表示方法であって、複数の選択肢を配置した画面データーのうちの第1の表示範囲に基づいて、第1の選択画面を表示手段に表示するステップと、第1の選択画面に表示される選択肢を選択する指示入力を受け付けると、選択された選択肢を選択状態として表示するステップと、第1の選択画面に対して表示を更新する指示入力を受け付けると、画面データーの第1の表示範囲を、指示入力に従って第2の表示範囲に変更し、第2の表示範囲に基づいて第2の選択画面を表示手段に表示するステップと、第1の選択画面において選択された選択肢が第2の表示範囲に含まれないときに、第2の選択画面に重ねて、選択された選択肢を提示する表示を行なうステップとを備える。
【0021】
好ましくは、第2の選択画面に重ねて表示された、選択された選択肢に対する指示入力を受け付けると、指示入力の対象の選択肢の選択状態を解除して、選択状態であったときとは異なる表示態様で表示するステップをさらに備える。
【0022】
本発明のさらに他の局面に従うと、制御プログラムは表示手段と表示手段での表示に対する入力手段とを有する画像形成装置の表示を制御するためのプログラムであって、複数の選択肢を配置した画面データーのうちの第1の表示範囲に基づいて、第1の選択画面を表示手段に表示するステップと、第1の選択画面に表示される選択肢を選択する指示入力を受け付けると、選択された選択肢を選択状態として表示するステップと、第1の選択画面に対して表示を更新する指示入力を受け付けると、画面データーの第1の表示範囲を、指示入力に従って第2の表示範囲に変更し、第2の表示範囲に基づいて第2の選択画面を表示手段に表示するステップと、第1の選択画面において選択された選択肢が第2の表示範囲に含まれないときに、第2の選択画面に重ねて、選択された選択肢を提示する表示を行なうステップとを画像形成装置に実行させる。
【0023】
好ましくは、第2の選択画面に重ねて表示された、選択された選択肢に対する指示入力を受け付けると、指示入力の対象の選択肢の選択状態を解除して、選択状態であったときとは異なる表示態様で表示するステップをさらに画像形成装置に実行させる。
【発明の効果】
【0024】
この発明によると、複数ページにわたって選択用画面が表示される場合に、表示が更新されてすでに選択した選択肢が表示されない状態となった場合でも、当該すでに選択した選択肢の確認や解除を容易に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本実施の形態にかかるMFP(Multi-Functional Peripheral)の機能構成の具体例を示す図である。
【図2】MFPの操作表示部に表示される画面構成の具体例を示す図である。
【図3】MFPの操作表示部に表示される画面構成の他の具体例を示す図である。
【図4】MFPの機能構成の具体例を示すブロック図である。
【図5】動作概要1を説明するための図である。
【図6】動作概要1を説明するための図である。
【図7】動作概要1での動作の流れを表わすフローチャートである。
【図8】動作概要1での動作の流れの他の例を表わすフローチャートである。
【図9】動作概要2を説明するための図である。
【図10】動作概要2での動作の流れを表わすフローチャートである。
【図11】MFPにおいて画像データーの送信先を選択する際の画面の具体例を示す図である。
【図12】MFPにおいて画像データーの送信先を選択する際の画面の具体例を示す図である。
【図13】MFPにおいて画像データーの送信先を選択する際の画面の具体例を示す図である。
【図14】MFPにおいて文書データーの格納先としてボックスを選択する際の画面の具体例を示す図である。
【図15】MFPにおいて文書データーの格納先としてボックスを選択する際の画面の具体例を示す図である。
【図16】MFPにおいて文書データーの格納先としてボックスを選択する際の画面の具体例を示す図である。
【図17】MFPにおいて文書一覧から利用する文書を選択する際の画面の具体例を示す図である。
【図18】MFPにおいて文書一覧から利用する文書を選択する際の画面の具体例を示す図である。
【図19】MFPにおいて文書一覧から利用する文書を選択する際の画面の具体例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下に、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品および構成要素には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。
【0027】
<装置構成>
図1は、本実施の形態にかかる画像形成装置としてのMFP(Multi-Functional Peripheral)100の機能構成の具体例を示す図である。
【0028】
図1を参照して、MFP100は、全体を制御するための演算装置であるCPU(Central Processing Unit)10と、CPU10で実行されるプログラムなどを記憶するためのROM(Read Only Memory)11と、CPU10でプログラムを実行する際の作業領域として機能するためのRAM(Random Access Memory)12と、図示しない原稿台に載置された原稿を光学的に読み取って画像データーを得るためのスキャン部13と、画像データーを印刷用紙上に固定するためのプリント部14と、情報を表示したり当該MFP100に対する操作入力を受け付けたりするためのタッチパネルを含んだ操作表示部15と、画像データーを保存するためのメモリー16と、他の装置とインターネットや専用回線などのネットワークを介して通信するためのネットワークインターフェース(I/F)部17と、当該MFP100での描画を制御するためのプログラミング言語であるPostScriptで記述されたベクタ形式の画像データーをプリント部14で印刷が可能なラスター形式のデーター(ビットマップデータ)に展開する処理を行なうためのRIP(Raster Image Processor)部18とを含む。
【0029】
RIP部18は、CPU10がROM11に記憶されているプログラムを読み出して実行することで、ソフトウェアとして実現されてもよい。
【0030】
操作表示部15に含まれるタッチパネルは、液晶表示装置などの表示装置と光学式タッチパネルや静電容量タッチパネルなどの位置指示装置とが重なって構成され、操作画面を表示して、その操作画面上の指示位置を特定する。CPU10は予め記憶されている画面表示をさせるためのデーターに基づいてタッチパネルに操作画面を表示させる。
【0031】
<表示画面の構成>
図2は、操作表示部15に表示される画面構成の具体例を示す図である。図2の画面は、複数の選択ボタンを提示して、該選択ボタン群の中から選択を受け付けるための、選択画面を表わしている。
【0032】
図2を参照して、選択画面中央部には画面中央部の選択ボタン表示領域53が設けられ、その中に、複数の選択ボタン51がタイル状(マトリックス)に配置される。ここでは、一例として、6行4列で合計24個の選択ボタン51−1〜51−24が配置される例が示されている。なお、選択ボタン表示領域53はフリック操作の受け付け可能であり、選択ボタン表示領域53外の領域はフリック操作の受け付け不可である。
【0033】
さらに、画面中央右部に、上下方向に配置されたスクロールバー52が配置される。スクロールバー52を上下方向に操作することで、選択ボタンの表示が上下に移動し、選択画面に表示されている範囲外に配置された選択ボタンが表示されるようになる。
【0034】
なお、スクロールバー52は、図2に表わされたように上下方向にスクロールするものに限定されず、図3に表わされたように、左右方向にスクロールするものであってもよい。
【0035】
<機能構成>
MFP100では、図2または図3に表わされた選択画面においてフリック操作またはスクロール操作を受け付けることで、選択ボタン表示領域53にタイル状に配置される選択ボタン51の配置を更新する。その際に、後述するように、選択状態にある選択ボタンを提示するための表示領域を設ける。
【0036】
図4は、この表示処理を行なうための、MFP100の機能構成の具体例を示すブロック図である。以降の説明においては、図4の各機能は、CPU10がROM11に記憶されるプログラムを読み出して実行することで、主にCPU10上に形成されるものとする。しかしながら、少なくとも一部がハードウェアで構成されてもよい。
【0037】
図4を参照して、メモリー16には、複数の選択ボタンのうちの選択状態にある選択ボタンを記憶するための記憶領域である選択ボタン記憶部61と、全選択ボタンをマトリックスに配置した画面情報を記憶するための記憶領域である画面記憶部62とが含まれる。
【0038】
さらに図4を参照して、CPU10は、操作表示部15に対する操作に応じた操作信号の入力を受け付けるための入力部101と、操作信号に基づいて表示された選択ボタンのうちから選択されたボタンを判断するための選択判断部102と、選択された選択ボタンを選択ボタン記憶部61に記憶させることで、各選択ボタンの選択状態を管理するための管理部103と、操作信号に基づいてスクロール方向を判断するための方向判断部104と、判断されたスクロール方向より、記憶されている画面データーのうちの操作表示部15に表示させる範囲である表示範囲を決定するための決定部105と、後述する、選択された選択ボタンであって上記表示範囲外にある選択ボタンの提示用の確認エリアを表示させる表示データーを生成するための確認エリア生成部106と、画面データーまたは表示データーに基づく表示を操作表示部15に行なわせるための表示処理部107とを含む。
【0039】
さらに、表示処理部107は、表示範囲にある選択ボタンのうち、選択されたボタンを選択されていないボタンとは異なる表示態様とし、選択されていないボタンとは区別して表示させるための処理も行なう。
【0040】
<動作概要1>
第1の動作として、MFP100は、スクロール操作の結果、選択された選択ボタンが表示範囲でなくなったときに、すでに選択された選択ボタンを提示するための、選択ボタンの表示動作を行なう。この表示動作について、動作概要1として説明する。
【0041】
図5および図6は、動作概要1を説明するための図である。
図5を参照して、選択ボタン表示領域に配置された選択ボタンは、たとえばタッチされるなどの選択操作を受け付けることで選択状態となる。選択状態とされた選択ボタンは、選択状態でない選択ボタンとは異なる態様の、選択態様で表示される。図5の例では、選択された選択ボタンがハッチングで表わされ、たとえば、選択されていない選択ボタンとは異なる色や濃度や線種で表示されることが表わされている。
【0042】
図6は、図5の状態からスクロールバーを用いて下方向にスクロールされた場合の画面例を示している。すなわち、図5に示されたように、いくつかの選択ボタンが選択された状態でスクロールバーで画面をスクロールすることで、選択ボタン表示領域に表示されていた選択ボタンが表示されなくなり、図5の状態で表示されていなかった選択ボタンが表示されるようになる。
【0043】
このとき、図6の例では、図5で選択されていた選択ボタンがすべて選択ボタン表示領域に表示されなくなる。そのため、図6までスクロールすると、図5の状態でどの選択ボタンが選択されていたのかが不明となる。そこで、MFP100では、スクロールを受け付けて選択された選択ボタンが表示領域外となった時点で、図6に示されたように、表示画面に、すでに選択された選択ボタンを確認用に提示する小さい表示領域である確認エリアをポップアップで表示させる。図6の例では、確認エリアがスクロールバー近傍にポップアップ表示される例が示されている。
【0044】
<動作フロー1>
図7は、MFP100における上記動作概要1での、選択ボタンの表示動作の流れを表わすフローチャートである。図7のフローチャートに表わされる動作は、主に、CPU10がROM11に記憶されるプログラムを読み出してRAM12上で展開しつつ実行し、図4に表わされた各機能を発揮されることで実現される。
【0045】
図7を参照して、CPU10は操作表示部15からの操作信号を監視し、スクロール操作がなされたことを検出すると(ステップS101でYES)、ステップS103でそのスクロール方向を特定して、画面データーのうち、現在の表示範囲からそのスクロール方向に所定量移動させて、次の表示範囲を決定する。ここでは、スクロール操作によって予め規定された所定量移動させるものとしているが、スクロール量も検出し、そのスクロール量に応じた量、表示範囲を移動させて次の表示範囲を決定するようにしてもよい。
【0046】
CPU10は、画面データーに含まれる選択ボタンのうち、すでに選択状態になっている選択ボタンの有無を確認する。その結果、選択されている選択ボタンがある場合(ステップS105でYES)、さらに、その選択されている選択ボタンが、上記ステップS103で決定された表示範囲外であるか表示範囲内であるかを判断する。
【0047】
選択されている選択ボタンが次の表示範囲外にある場合(ステップS107でYES)、ステップS109でCPU10は、その選択ボタンを提示するための確認エリアの表示データーを生成して、上記ステップS103で決定された表示範囲が表示された表示画面に確認エリアをポップアップ表示させる。
【0048】
選択されている選択ボタンが次の表示範囲内にある場合(ステップS107でNO)、ステップS111でCPU10は、その選択ボタンを上記ステップS103で決定された表示範囲が表示された表示画面においてたとえば特定の色とするなど、選択態様で表示させる。
【0049】
なお、複数の選択ボタンが選択されている場合、選択されている選択ボタンそれぞれについて上記ステップS107の判断を行ない、表示範囲外にあるものは確認エリアに提示させてポップアップ表示させ、表示範囲内にあるものは表示画面において選択態様で表示させる。
【0050】
このようにすることで、スクロールによって表示画面に表示される選択ボタンが更新されても、ポップアップ表示された確認エリアで以前に選択された選択ボタンを確認することができる。
【0051】
なお、上の例では、スクロール操作が検出されると選択ボタンの表示動作がなされるものとしているが、選択ボタン表示領域に表示される選択ボタンのページが次のページに移行したことで、選択ボタンの表示動作がなされるようにしてもよい。
【0052】
すなわち、図8に表わされたように、スクロール操作がなされ(ステップS101でYES)、次の表示範囲を決定すると(ステップS103)、CPU10は、決定された表示範囲が現在の表示の次のページであるか、つまり、現在表示されている選択ボタンを含まない範囲であるか否かを判断する。その結果、次のページであると判断されると(ステップS104でYES)、以降、上述と同様に、選択ボタンの選択状態を確認して表示動作を行なう。
【0053】
このようにすることでも、スクロールによって表示画面に表示される選択ボタンが更新されても、ポップアップ表示された確認エリアで以前に選択された選択ボタンを確認することができる。
【0054】
<動作概要2>
第2の動作として、MFP100は、確認エリアに提示された選択ボタンに対する操作を受け付けて、その選択状態を変化させる動作を行なう。この動作について、動作概要2として説明する。
【0055】
図9は、動作概要2を説明するための図である。
再度図6を参照して、選択ボタン表示領域に配置されなくなった、すでに選択された選択ボタンを提示する確認エリアは、選択操作の入力を受け付け可能とする。
【0056】
図6に示されるように、確認エリアでは、選択された選択ボタンが選択態様で提示されている。この状態で、確認エリアに提示された選択ボタンに対してタッチされるなどの選択操作を受け付けることで、図9に表わされたように、その選択状態が解除される。
【0057】
また、その逆に、図9の状態の確認エリアにおいて、選択状態が解除された選択ボタンに対してタッチされるなどの選択操作を受け付けることで、図6に示されるように、当該選択ボタンが再度選択状態となってもよい。
【0058】
<動作フロー2>
図10は、MFP100における上記動作概要2での、選択ボタンの選択状態を管理するための動作の流れを表わすフローチャートである。図10のフローチャートに表わされる動作もまた、主に、CPU10がROM11に記憶されるプログラムを読み出してRAM12上で展開しつつ実行し、図4に表わされた各機能を発揮されることで実現される。
【0059】
図10を参照して、CPU10は操作表示部15からの操作信号を監視し、選択ボタンに対する選択操作がなされたことを検出すると(ステップS201でYES)、操作対象の選択ボタンが選択ボタン表示領域内に配置されたものであるか否かを判断する(S203)。さらに、その選択ボタンの選択状態を判断する(S205,S211)。
【0060】
操作対象の選択ボタンが選択ボタン表示領域内に配置されたものであり、かつ、選択されたものでない場合(ステップS203でYES、かつステップS205でNO)、CPU10は、選択ボタン表示領域内に配置された選択ボタンを選択する操作がなされたものとして、ステップS207で操作対象の選択ボタンを選択状態とする。ここでは、当該選択ボタンを選択状態として記憶させると共に、選択ボタン表示領域内の当該選択ボタンの表示態様を選択態様にして表示させる。
【0061】
操作対象の選択ボタンが選択ボタン表示領域内に配置されたものであり、かつ、選択されたものである場合(ステップS203でYES、かつステップS205でYES)、CPU10は、選択ボタン表示領域内に配置され、すでに選択された選択ボタンの選択状態を解除する操作がなされたものとして、ステップS209で操作対象の選択ボタンの選択状態を解除する。ここでは、選択状態として記憶されていた当該選択ボタンの記憶を削除する、または非選択状態として上書きすると共に、選択ボタン表示領域内の当該選択ボタンの表示態様を選択態様から非選択態様にして表示させる。
【0062】
操作対象の選択ボタンが選択ボタン表示領域外、つまり確認エリアに配置されたものであり、かつ、選択されたものである場合(ステップS203でNO、かつステップS211でYES)、CPU10は、確認エリアにすでに選択された選択ボタンとして提示された選択ボタンの選択状態を解除する操作がなされたものとして、ステップS215で操作対象の選択ボタンの選択状態を解除する。ここでは、選択状態として記憶されていた当該選択ボタンの記憶を削除する、または非選択状態として上書きすると共に、選択ボタン表示領域内の当該選択ボタンの表示態様を選択態様から非選択態様にして表示させる。
【0063】
操作対象の選択ボタンが選択ボタン表示領域外、つまり確認エリアに配置されたものであり、かつ、選択されたものでない場合(ステップS203でNO、かつステップS211でNO)、CPU10は、確認エリアに選択された選択ボタンとして提示された選択ボタンの選択状態が解除された後に、該確認エリアに提示されている当該選択ボタンを選択し直す操作がなされたものとして、ステップS213で操作対象の選択ボタンを選択状態とする。ここでは、当該選択ボタンを選択状態として記憶させると共に、選択ボタン表示領域内の当該選択ボタンの表示態様を選択態様にして表示させる。
【0064】
このようにすることで、更新前の表示に表示画面を戻す操作をすることなく、スクロールによって表示画面に表示される選択ボタンが更新されたことでポップアップ表示された確認エリアで、以前に選択された選択ボタンに対する選択状態の解除や、さらに選択状態が解除された選択ボタンを選択し直すことができる。
【0065】
<実施例>
説明された、選択ボタンの表示動作や選択ボタンの選択状態を管理するための動作は、MFP100において、アドレス帳データーに基づく宛先一覧表示から画像データーの送信先を選択するときや、ボックス選択画面において文書データーの格納先としてボックスを選択するときや、文書選択画面において文書一覧から利用(プリント、送信、等)する文書を選択するとき、などに行なうことができる。
【0066】
図11〜図13は、MFP100において画像データーの送信先を選択する際の画面の具体例を示す図である。
【0067】
この場合、図11に示されるように、表示領域にタイル状(マトリックス)に配置された短縮宛先一覧からタッチされるなどの選択操作を受け付けることで、選択された宛先が選択態様で表示される。
【0068】
この状態からスクロール操作を受け付けて、これら選択された短縮宛先が表示領域に表示されなくなると、図12に示されるように、CPU10はこれら選択された短縮宛先を提示する確認エリアを、表示画面にポップアップ表示させる。
【0069】
当該確認エリアに提示されたすでに選択された短縮宛先に対してタッチされるなどの選択操作を受け付けることで、図13に示されるように、確認エリアに提示された、選択された短縮宛先の選択状態が解除される。
【0070】
この後に、確認エリアの当該短縮宛先が再度タッチ等されることで、当該短縮宛先が再度選択状態となってもよい。
【0071】
図14〜図16は、MFP100において文書データーの格納先としてボックスを選択する際の画面の具体例を示す図である。
【0072】
この場合、図14に示されるように、表示領域にタイル状(マトリックス)に配置されたボックス一覧からタッチされるなどの選択操作を受け付けることで、選択されたボックスが選択態様で表示される。
【0073】
この状態からスクロール操作を受け付けて、これら選択されたボックスが表示領域に表示されなくなると、図15に示されるように、CPU10はこれら選択されたボックスを提示する確認エリアを、表示画面にポップアップ表示させる。
【0074】
当該確認エリアに提示されたすでに選択されたボックスに対してタッチされるなどの選択操作を受け付けることで、図16に示されるように、確認エリアに提示された、選択されたボックスの選択状態が解除される。
【0075】
この後に、確認エリアの当該ボックスが再度タッチ等されることで、当該ボックスが再度選択状態となってもよい。
【0076】
図17〜図19は、MFP100において文書一覧から利用する文書を選択する際の画面の具体例を示す図である。
【0077】
この場合、図17に示されるように、表示領域にタイル状(マトリックス)に配置された文書一覧からタッチされるなどの選択操作を受け付けることで、選択された文書が選択態様で表示される。
【0078】
この状態からスクロール操作を受け付けて、これら選択された文書が表示領域に表示されなくなると、図18に示されるように、CPU10はこれら選択された文書を提示する確認エリアを、表示画面にポップアップ表示させる。
【0079】
当該確認エリアに提示されたすでに選択された文書に対してタッチされるなどの選択操作を受け付けることで、図19に示されるように、確認エリアに提示された、選択された文書の選択状態が解除される。
【0080】
この後に、確認エリアの当該文書が再度タッチ等されることで、当該文書が再度選択状態となってもよい。
【0081】
さらに、上述の選択ボタンの管理のための動作をMFP100に実行させるためのプログラムを提供することもできる。このようなプログラムは、コンピュータに付属するフレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disk-Read Only Memory)、ROM、RAMおよびメモリカードなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体にて記録させて、プログラム製品として提供することもできる。あるいは、コンピュータに内蔵するハードディスクなどの記録媒体にて記録させて、プログラムを提供することもできる。また、ネットワークを介したダウンロードによって、プログラムを提供することもできる。
【0082】
なお、本発明にかかるプログラムは、コンピュータのオペレーティングシステム(OS)の一部として提供されるプログラムモジュールのうち、必要なモジュールを所定の配列で所定のタイミングで呼出して処理を実行させるものであってもよい。その場合、プログラム自体には上記モジュールが含まれずOSと協働して処理が実行される。このようなモジュールを含まないプログラムも、本発明にかかるプログラムに含まれ得る。
【0083】
また、本発明にかかるプログラムは他のプログラムの一部に組込まれて提供されるものであってもよい。その場合にも、プログラム自体には上記他のプログラムに含まれるモジュールが含まれず、他のプログラムと協働して処理が実行される。このような他のプログラムに組込まれたプログラムも、本発明にかかるプログラムに含まれ得る。
【0084】
提供されるプログラム製品は、ハードディスクなどのプログラム格納部にインストールされて実行される。なお、プログラム製品は、プログラム自体と、プログラムが記録された記録媒体とを含む。
【0085】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0086】
10 CPU、11 ROM、12 RAM、13 スキャン部、14 プリント部、15 操作表示部、16 メモリー、17 ネットワークI/F部、18 RIP部、51 選択ボタン、52 スクロールバー、53 選択ボタン表示領域、61 選択ボタン記憶部、62 画面記憶部、100 MFP、101 入力部、102 選択判断部、103 管理部、104 方向判断部、105 決定部、106 確認エリア生成部、107 表示処理部。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示手段と、
前記表示手段で表示される選択画面に対する操作入力を受け付けるための入力手段と、
前記入力手段からの入力に従って選択処理と、前記選択処理に伴う前記表示手段での表示の制御とを行なうための制御手段とを備え、
前記選択画面は、複数の選択肢を配置した画面データーのうちの、前記表示手段で表示する表示範囲に基づいて表示される、複数の選択肢を提示してその選択の受け付ける画面であって、
前記制御手段は、
前記入力手段からの前記選択画面で提示される選択肢を選択する指示入力に従って、前記選択画面で提示される選択肢の選択状態を管理するための処理と、
前記入力手段からの前記選択画面の表示を更新する指示入力に従って、前記画面データーのうちの前記表示範囲を決定する処理と、
選択状態にある前記選択肢のうちの前記表示範囲外に配置される選択肢を、前記選択画面において提示する処理とを実行する、画像形成装置。
【請求項2】
前記制御手段は、前記表示範囲を決定する処理において決定された前記表示範囲に前記更新前の表示範囲が含まれない場合に、前記表示範囲外に配置される選択状態にある選択肢を、前記選択画面の前記表示範囲に配置される選択肢を提示する領域と異なる領域で提示する、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記制御手段は、前記入力手段からの、前記選択画面において提示した前記表示範囲外に配置される選択状態にある選択肢を選択する指示入力に従って、前記指示入力で選択された選択肢の選択状態を解除する、請求項1または2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記選択画面は、アドレス帳データーに基づいて表示される、短縮宛先を前記選択肢として提示する宛先選択画面である、請求項1〜3のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記選択画面は、画像データーの記憶領域であるボックスを前記選択肢として提示する、ボックス選択画面である、請求項1〜3のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記選択画面は、利用可能な、記憶されている文書を前記選択肢として提示する、文書選択画面である、請求項1〜3のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記制御手段は、前記入力手段からの指示入力に従って前記選択画面の表示を更新したときに、前記更新前の選択画面において選択状態であった選択肢が、前記更新によって前記選択画面に表示されなくなったときに、前記選択状態であった選択肢を提示するための表示を、前記更新後の選択画面に重ねて表示させる、請求項1〜6のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項8】
表示手段と前記表示手段での表示に対する入力手段とを有する画像形成装置における表示方法であって、
複数の選択肢を配置した画面データーのうちの第1の表示範囲に基づいて、第1の選択画面を前記表示手段に表示するステップと、
前記第1の選択画面に表示される選択肢を選択する指示入力を受け付けると、前記選択された選択肢を選択状態として表示するステップと、
前記第1の選択画面に対して表示を更新する指示入力を受け付けると、前記画面データーの前記第1の表示範囲を、前記指示入力に従って第2の表示範囲に変更し、前記第2の表示範囲に基づいて第2の選択画面を前記表示手段に表示するステップと、
前記第1の選択画面において選択された選択肢が前記第2の表示範囲に含まれないときに、前記第2の選択画面に重ねて、前記選択された選択肢を提示する表示を行なうステップとを備える、表示方法。
【請求項9】
前記第2の選択画面に重ねて表示された、前記選択された選択肢に対する指示入力を受け付けると、前記指示入力の対象の選択肢の選択状態を解除して、選択状態であったときとは異なる表示態様で表示するステップをさらに備える、請求項8に記載の表示方法。
【請求項10】
表示手段と前記表示手段での表示に対する入力手段とを有する画像形成装置の表示を制御するためのプログラムであって、
複数の選択肢を配置した画面データーのうちの第1の表示範囲に基づいて、第1の選択画面を前記表示手段に表示するステップと、
前記第1の選択画面に表示される選択肢を選択する指示入力を受け付けると、前記選択された選択肢を選択状態として表示するステップと、
前記第1の選択画面に対して表示を更新する指示入力を受け付けると、前記画面データーの前記第1の表示範囲を、前記指示入力に従って第2の表示範囲に変更し、前記第2の表示範囲に基づいて第2の選択画面を前記表示手段に表示するステップと、
前記第1の選択画面において選択された選択肢が前記第2の表示範囲に含まれないときに、前記第2の選択画面に重ねて、前記選択された選択肢を提示する表示を行なうステップとを前記画像形成装置に実行させる、制御プログラム。
【請求項11】
前記第2の選択画面に重ねて表示された、前記選択された選択肢に対する指示入力を受け付けると、前記指示入力の対象の選択肢の選択状態を解除して、選択状態であったときとは異なる表示態様で表示するステップをさらに前記画像形成装置に実行させる、請求項10に記載の制御プログラム。
【請求項1】
表示手段と、
前記表示手段で表示される選択画面に対する操作入力を受け付けるための入力手段と、
前記入力手段からの入力に従って選択処理と、前記選択処理に伴う前記表示手段での表示の制御とを行なうための制御手段とを備え、
前記選択画面は、複数の選択肢を配置した画面データーのうちの、前記表示手段で表示する表示範囲に基づいて表示される、複数の選択肢を提示してその選択の受け付ける画面であって、
前記制御手段は、
前記入力手段からの前記選択画面で提示される選択肢を選択する指示入力に従って、前記選択画面で提示される選択肢の選択状態を管理するための処理と、
前記入力手段からの前記選択画面の表示を更新する指示入力に従って、前記画面データーのうちの前記表示範囲を決定する処理と、
選択状態にある前記選択肢のうちの前記表示範囲外に配置される選択肢を、前記選択画面において提示する処理とを実行する、画像形成装置。
【請求項2】
前記制御手段は、前記表示範囲を決定する処理において決定された前記表示範囲に前記更新前の表示範囲が含まれない場合に、前記表示範囲外に配置される選択状態にある選択肢を、前記選択画面の前記表示範囲に配置される選択肢を提示する領域と異なる領域で提示する、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記制御手段は、前記入力手段からの、前記選択画面において提示した前記表示範囲外に配置される選択状態にある選択肢を選択する指示入力に従って、前記指示入力で選択された選択肢の選択状態を解除する、請求項1または2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記選択画面は、アドレス帳データーに基づいて表示される、短縮宛先を前記選択肢として提示する宛先選択画面である、請求項1〜3のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記選択画面は、画像データーの記憶領域であるボックスを前記選択肢として提示する、ボックス選択画面である、請求項1〜3のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記選択画面は、利用可能な、記憶されている文書を前記選択肢として提示する、文書選択画面である、請求項1〜3のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記制御手段は、前記入力手段からの指示入力に従って前記選択画面の表示を更新したときに、前記更新前の選択画面において選択状態であった選択肢が、前記更新によって前記選択画面に表示されなくなったときに、前記選択状態であった選択肢を提示するための表示を、前記更新後の選択画面に重ねて表示させる、請求項1〜6のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項8】
表示手段と前記表示手段での表示に対する入力手段とを有する画像形成装置における表示方法であって、
複数の選択肢を配置した画面データーのうちの第1の表示範囲に基づいて、第1の選択画面を前記表示手段に表示するステップと、
前記第1の選択画面に表示される選択肢を選択する指示入力を受け付けると、前記選択された選択肢を選択状態として表示するステップと、
前記第1の選択画面に対して表示を更新する指示入力を受け付けると、前記画面データーの前記第1の表示範囲を、前記指示入力に従って第2の表示範囲に変更し、前記第2の表示範囲に基づいて第2の選択画面を前記表示手段に表示するステップと、
前記第1の選択画面において選択された選択肢が前記第2の表示範囲に含まれないときに、前記第2の選択画面に重ねて、前記選択された選択肢を提示する表示を行なうステップとを備える、表示方法。
【請求項9】
前記第2の選択画面に重ねて表示された、前記選択された選択肢に対する指示入力を受け付けると、前記指示入力の対象の選択肢の選択状態を解除して、選択状態であったときとは異なる表示態様で表示するステップをさらに備える、請求項8に記載の表示方法。
【請求項10】
表示手段と前記表示手段での表示に対する入力手段とを有する画像形成装置の表示を制御するためのプログラムであって、
複数の選択肢を配置した画面データーのうちの第1の表示範囲に基づいて、第1の選択画面を前記表示手段に表示するステップと、
前記第1の選択画面に表示される選択肢を選択する指示入力を受け付けると、前記選択された選択肢を選択状態として表示するステップと、
前記第1の選択画面に対して表示を更新する指示入力を受け付けると、前記画面データーの前記第1の表示範囲を、前記指示入力に従って第2の表示範囲に変更し、前記第2の表示範囲に基づいて第2の選択画面を前記表示手段に表示するステップと、
前記第1の選択画面において選択された選択肢が前記第2の表示範囲に含まれないときに、前記第2の選択画面に重ねて、前記選択された選択肢を提示する表示を行なうステップとを前記画像形成装置に実行させる、制御プログラム。
【請求項11】
前記第2の選択画面に重ねて表示された、前記選択された選択肢に対する指示入力を受け付けると、前記指示入力の対象の選択肢の選択状態を解除して、選択状態であったときとは異なる表示態様で表示するステップをさらに前記画像形成装置に実行させる、請求項10に記載の制御プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【公開番号】特開2013−77211(P2013−77211A)
【公開日】平成25年4月25日(2013.4.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−217389(P2011−217389)
【出願日】平成23年9月30日(2011.9.30)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年4月25日(2013.4.25)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年9月30日(2011.9.30)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】
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