説明

画像形成装置を動作する方法、及び、当該方法の適用のための画像形成装置

本発明は、磁気的に吸着可能なトナー粒子を画像形成装置から選択的に除去する方法に関し、画像形成装置は、活性化可能な第二磁場をもたらすよう構成される洗浄磁石システムを含み、当該方法は、画像形成装置を洗浄モードに切り換えるステップを含み、洗浄モードは、画像記録媒体へのトナー供給を停止するステップと、磁性吸着可能なトナー粒子が現像ゾーンから出て洗浄磁石システムに向かって輸送されるよう、第一方向と反対の第二方向に回転可能なスリーブを回転するステップと、輸送される磁性吸着可能なトナー粒子を現像素子の回転するスリーブから除去するために第二磁場を活性化するステップとを含む。本発明は前記方法を遂行するための画像形成装置にも関する。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置を動作する方法に関し、画像形成装置は、画像記録媒体と、トナー粒子を画像記録媒体に供給するために配置されるトナー供給ローラと、回転可能なスリーブと第一磁場を生成する内部静止磁石システムとを含む現像素子と、活性化可能な第二磁場をもたらすよう構成される、洗浄磁石システムとを含み、画像形成装置は、印刷モードにおいて動作可能であり、印刷モードにおいて、
トナー供給ローラは、トナー粒子を画像記録媒体に供給し、
磁性吸着可能なトナー粒子と静止磁石システムによって生成される第一磁場との間の相互作用によって現像ゾーン内にトナー組立体を形成すると同時に、過剰なトナーを除去し、過剰なトナーをトナー供給ローラに戻すよう、回転可能なスリーブは第一方向に回転し、
画像記録媒体は、デジタル画像パターンに従って画像記録媒体上にトナー粒子を選択的に電気的に吸着することによって、現像ゾーン内で画像記録媒体上にトナー画像を形成する。
【背景技術】
【0002】
とりわけ、欧州特許0718721には、画像形成方法(即ち、印刷モードにおいて遂行される方法)及び印刷モードにおいて動作可能な画像形成装置が記載されている。この特許では、画像記録媒体の表面上の画像形成ゾーン内に形成されるトナー粉末が、直接的に或いは中間媒体を介して間接的に、普通紙のような受像材に転写され、その上に固着される。次に、画像記録媒体は、次の画像記録サイクルのために再び使用される。画像形成方法(即ち、印刷モードにおいて遂行される方法)及び印刷モードにおいて動作可能な画像形成装置は、図1、図2、及び、図3により詳細に記載されている。
【0003】
既知の画像形成装置の不利点は、印刷モードにおいて、粗いトナー粒子が現像ゾーン内に形成されるトナー組立体内に捕捉されることである。本発明の意味において、粗いトナー粒子は、現像素子の静止磁石システムによってトナー粒子に対して加えられる磁力が励起画像形成電極によって実質的に反対方向に加えられる電気力以上であり得るよう、トナー粉末の平均粒子サイズよりも大きいサイズを有するトナー粒子である。そのようなトナー粒子を「印刷不能」トナー粒子とも呼ぶ。何故ならば、それらは現像素子の静止磁石システムの磁場から逃げ得ないからである。従って、粗いトナー粒子はトナー組立体内に蓄積し、最終的に、それらは画像記録媒体の回転方向において画像記録媒体上の「白色縞印」(即ち、トナーが印刷されない画像記録媒体上の領域)の原因となり、よって、劣悪な印刷品質を招き得る。
【0004】
トナー製造プロセスは、粗いトナー粒子がトナー粉末中に固有に存在する原因であり得る。より小さいトナー粒子の凝集によっても粗いトナー粒子を形成し得る。
【0005】
現像ゾーン内のトナー組立体が完全に故障するまでトナー粒子をトナー供給ローラに戻し得るよう、トナー供給ローラから画像記録媒体へのトナー供給を停止し、且つ、現像素子のスリーブを第一方向に回転することによって、既知の画像形成装置から粗いトナー粒子を除去し得る。
【0006】
この洗浄方法の不利点は、「印刷不能な」粗いトナー粒子がトナー供給ローラに戻されることである。何故ならば、粗いトナー粒子は画像形成装置から恒久的に除去されないので、そのような粒子は画像形成装置内に蓄積し、最終的には、再び「白色縞印」の原因となるからである。画像形成装置内の粗いトナー粒子の濃度(集中)の増大の故に、「白色縞印」の発生の頻度は時間の経過と共に増大する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
画像形成装置から磁気吸着性トナー粒子を除去するための方法を提供することが本発明の目的である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この目的は、前文に従った方法によって達成され、画像形成装置は、活性化可能な第二磁場をもたらすよう構成される洗浄磁石システムを含み、当該方法は、画像形成装置を洗浄モードに切り換えるステップを含み、洗浄モードは、
− 画像記録媒体へのトナー供給を停止すること、
− 磁性吸着可能なトナー粒子が現像ゾーンから出て洗浄磁石システムに向かって輸送されるよう、第一方向と反対の第二方向に回転可能なスリーブを回転すること、及び、
− 輸送される磁性吸着可能なトナー粒子を現像素子の回転するスリーブから除去するために、第二磁場を活性化することを含む。
【0009】
除去されるトナー粒子がトナー収集ビン内に収集されるよう、洗浄磁石システムを非活性化することによって、トナー粒子を画像形成装置から恒久的に除去し得る。
【0010】
ある実施態様において、回転可能なスリーブは、回転可能なスリーブを第二方向に回転する前に、所定量の時間の間に第一方向に回転される。この実施態様の利点は、現像ゾーン内のトナー組立体中に依然として存在する第一の印刷可能なトナー粒子(即ち、通常サイズのトナー粒子)をトナー供給ローラに戻し得ることである。現像スリーブの静止磁石システムと粗いトナー粒子との間の磁性相互作用は、静止磁石システムと通常サイズのトナー粒子との間の磁性相互作用よりも強力である。このより強力な相互作用の故に、粗いトナー粒子はより長い時間に亘ってトナー組立体内に捕捉される。最終的に、粗いトナー粒子はトナー供給ローラにも戻される。所定時間の間、回転可能なスリーブを第一方向に回転することができ、所定時間は、通常サイズのトナー粒子をトナー供給ローラに戻すのに丁度十分な長さであり、粗いトナー粒子がトナー供給ローラに戻されるのを阻止するのに十分な短さである。よって、この方法は、先ず、トナー組立体中の粗いトナー粒子を集中し、次に、当該方法の後続ステップにおいてそれらを除去することによって、画像形成装置の現像素子からの粗いトナー粒子の選択的な除去を可能にするステップを提供する。
【0011】
他の実施態様において、第二磁場は、移動可能な永久磁石を回転可能なスリーブ付近に位置付けることによって生成される。
【0012】
他の実施態様において、第二磁場は、電磁石で活性化可能な磁石システムを活性化することによって生成される。
【0013】
本発明は、他の特徴において、画像形成装置にも関し、画像形成装置は、画像記録媒体と、トナー粒子を画像記録媒体に供給するために配置されるトナー供給ローラと、回転可能なスリーブと第一磁場を生成する内部静止磁石システムとを含む現像素子と、活性化可能な第二磁場をもたらすよう構成される洗浄磁石システムと、トナー供給を停止し、回転可能なスリーブを第二方向に回転し、且つ、洗浄磁石システムを活性化するために、画像形成装置を洗浄モードに切り換えるよう構成されるコントローラとを含む。
【0014】
ある実施態様において、活性化可能な洗浄磁石システムは、移動可能な永久洗浄磁石であり、それは、例えば、ローラを含み、永久洗浄磁石がローラの上に配置される。例えば、ローラを休止位置から作動位置に回転することによって、永久洗浄磁石を休止位置から作動位置に移動することによって、移動可能な永久洗浄磁石システムを作動し得る。休止位置において、磁石システムは、永久洗浄磁石の磁場が印刷プロセスに影響を及ぼさないよう配置される。作動位置において、トナー粒子は永久洗浄磁石の磁場の影響の下で収集される。
【0015】
他の実施態様において、洗浄磁石システムは、電磁石を励磁することによって活性化し得る電磁石である。
【0016】
他の実施態様において、活性化可能な洗浄磁石システム及び現像素子は、固体壁(solid wall)によって分離されるよう配置される。この特別な配置は、洗浄磁石システムがトナーのない状態に留まり、洗浄される必要がないという利点を有する。廃棄トナーはフレームの内側に留まり、操作者によって除去され得る。
【0017】
他の実施態様において、画像形成装置はトナー収集ビンを含む。画像形成装置を保持するフレームの壁によってトナー収集ビンを形成し得る。コレクタビンの存在は廃棄トナーが画像形成装置に進入するのを妨げる。
【0018】
以下の記載及び付属の図面を参照して、本発明を詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】従来技術に従った画像形成装置を示す概略図である。
【図2】図1に示される装置において使用される画像記録媒体を示す断面図である。
【図3】印刷モードにおける図1の画像形成装置の一部を示す概略図である。
【図4】画像形成ゾーン内のトナー組立体を示す概略図である。
【図5】洗浄モードにおける本発明に従った画像形成装置の配置を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図1に示される画像形成装置は、画像記録媒体15を備え、以下に、図2を参照して、画像記録媒体15を詳細に記載する。画像記録媒体15は画像形成ステーション16を通過し、画像形成ステーションにおいて、その表面は、米国特許第3,946,402号に記載されるように構成される手段20によって、約10Ωmの抵抗のトナー粉末の均一な層を備える。
【0021】
次に、画像記録媒体15の粉末付き表面は、画像形成ゾーン18に送られ、画像形成ゾーンには、画像記録媒体15の表面から短い距離で磁性ローラ17が配置され、磁性ローラは、回転可能な導電性スリーブと、スリーブ内部に配置される静止磁石システムとを含む。静止磁石システムは、例えば、2つの磁石の同等の極の間に締め付けられる強磁性ナイフブレードを含み、EP0304983に記載されるように構成される。他の種類の静止磁石システムは、EP0718721に記載されており、間隙によって分離された2つの反対に磁化された領域を含む。画像記録媒体15の1つ又はそれよりも多くの画像形成電極と随伴電極として作用する磁性ローラスリーブとの間に電圧を印可することによって、粉末画像が画像記録媒体上に形成される。圧力の印可によって、この粉末画像は被加熱ゴム被覆ローラ19に転写される。一枚の紙がローラ26によって給紙積重ね25から取られ、ベルト27及びローラ28,29を介して、加熱ステーション30に送られる。後者は、被加熱ローラ32の周りに向けられたベルト31を含む。紙シートはベルト31との接触によって加熱される。このように加熱された1枚の紙は、ローラ19と圧力ローラ35との間に通らされ、ローラ19上の軟化された粉末画像が1枚の紙に完全に転写される。ベルト31及びローラ19の温度は、画像が1枚の紙に融合するよう互いに適合される。画像を備える1枚の紙は、コンベヤローラ36を介して、接続トレイ37に送られる。
【0022】
ユニット40は、源の光情報を電気信号に変換する電子回路を含み、電気信号は、摺動接点を備える電線41を介して、並びに、画像記録媒体15の側壁に形成される伝導性トラック42を介して、トラック42に接続された制御素子3(図2を参照)に送られる。情報は制御素子3の集積回路の送りレジスタに直列的にライン毎に送られる。送りレジスタが1つのラインの情報に従って完全に一杯でないならば、その情報は出力レジスタ内に設定され、電極(図2を参照)は、信号に依存してドライバを介して励磁され或いは励磁されない。このラインは印刷される間、次のラインの情報が送りレジスタに送られる。ユニット40は、画像形成装置の様々な機能を制御し、規制し、且つ、監視するために、既知の制御エレクトロニクスも含む。
【0023】
コンピュータ又はデータ処理装置に由来する電気信号をユニット40内で制御素子3に送られる信号に変換し得る。
【0024】
図1の画像形成装置において使用される画像記録媒体15は、図2に概略的な断面図で示されている。図2に示される画像記録媒体15は、シリンダ2を含み、シリンダ2内には、軸方向に延びる制御素子3が配置されており、制御素子3は、以下に記載されるような構成を有する。シリンダ2は絶縁層4で覆われ、絶縁層4の上には、画像形成電極5が配置され、画像形成電極5は、シリンダ2の円周方向において互いに実質的に一定に離間して互いに平行な無端トラックの形態で延びている。各画像形成電極5は、制御素子3の各場合において、1つの制御電極6に伝導的に接続される。制御素子3の制御電極6の数は、画像形成電極5の数と等しく、そのような数は、画像記録素子1上に形成される画像の品質を決定する。電極密度が大きければ大きいほど、画像品質はより良い。例示的に、電極5の数は、1ミリメートル毎に16個であり、電極5は、40μmの幅を有し、電極間の距離は、約20μmである。例えば、画像形成電極5の密度が制御電極6の密度よりも高くあることを許容することによって、画像品質(ライン解像度)を改良するために、画像形成電極5を制御電極6に伝導的に接続する他の方法を使用し得る。
【0025】
最後に、画像形成電極5のパターンが、約0.8マイクロメートルの厚さの層のシリコン酸化膜から成る滑らかな誘電性の頂部層7で覆われる。制御素子3は、既知の方法で(銅のような)導電性金属層を備える支持体10を含み、金属層は、既知の方法で伝導性トラックパターン12に変換される。トラックパターン12は、一方では、制御素子3の様々な電子部品13の間の伝導性の接続部から成り、他方では、制御電極6は、各々、各場合において、1つの画像形成電極5に伝導的に接続される。最後に、ボックス形状の制御素子3が形成され、電子構成部品がその内部に封入されるよう、制御素子3は、それ自体既知の方法で支持体10に接続されるカバー14も含む。
【0026】
電子部品13は、多数の既知の集積回路(IC)を含み、集積回路は、直列入力並列出力(series-in parallel-out)送りレジスタと、出力レジスタと、25〜50ボルトの電圧範囲でそれらに接続されるドライバとを含む。各制御電極6は、集積回路のうちの1つの集積回路のドライバに接続される。
【0027】
図3は、印刷モードにおける図1の画像形成装置の一部の概略図である。印刷モードにおいて、トナー供給ローラ20、画像記録媒体15、及び、現像素子17のスリーブ17は、矢印A、B、及び、Cによって表示される方向にそれぞれ回転する。供給ローラ20と画像記録媒体との間に電圧51を印可することによって、トナーの層が画像記録媒体56に供給される。次に、画像記録媒体15の粉末付き表面は、画像形成ゾーン18に送られ、画像形成ゾーンにおいて、画像記録媒体15の表面から短い距離で磁性ローラ17が配置され、磁性ローラは、回転可能な導電性のスリーブ17’と、前述されたような、スリーブの内側に配置された静止磁石システム52とを含む。
【0028】
印刷モードにおいて、トナー組立体は、図4に示されるように、画像形成ゾーン18内に形成される。明瞭性の理由のために、一部のトナー粒子は、白色の円によって表現されている。実際には、それらは黒色の円によって表現されるトナー粒子と同じである。画像記録媒体15の1つ又はそれよりも多くの画像形成電極5と随伴電極として作用する磁性ローラスリーブとの間に電圧を印可することによって、トナー粒子は、画像記録媒体15に向かう電気力と、現像素子17のスリーブ17’に向かう磁力とを受け、後者は、静止磁石システム52によって誘発される。例示的に25μmよりも小さい通常サイズのトナー粒子(例えば、番号60で表示される図4中の粒子)のためには、電気力61は磁力62を超え、それはトナー粒子を印刷させる、即ち、画像記録媒体によって吸着される。励磁されない(即ち、電圧が印可されない)画像形成電極上に存在するトナー粒子は、静止磁石システム52によって誘発される磁力を受けるだけであり、画像記録媒体から除去され、トナー供給ユニット20に戻される(図3及び4中に番号57で表示されるトナー粒子)。画像パターンに従って画像記録媒体上に粉末付き画像を形成し得る(図3及び4中の55を参照)。
【0029】
トナー供給内に存在する粗いトナー粒子(例えば、番号65で表示される図4中の粒子)は、画像形成プロセスを妨げ得る。そのような粒子は、トナー製造プロセスの故にトナー供給中に固有に存在し得るし、或いは、より小さなトナー粒子の凝集物であり得る。最終的に、そのような粒子は、上述された方法で、通常のトナー粒子と同様に、トナー組立体内に行き着く。しかしながら、その瞬間に粗い粒子が位置付けられる画像形成電極と随伴電極との間に電圧が印可されるときには、粗い粒子を印刷し得ないよう、粗い粒子に対して加えられる電気力と磁力との間に均衡が存在し得る。粗いトナー粒子と現像素子の静止磁石システムとの間の強力な磁性相互作用の故に、そのような粒子は、スリーブ17’の回転によっても除去されず、トナー供給に戻されない。従って、粗い粒子が画像形成ゾーン18内のトナー組立体に進入するや否や、それらは捕捉され、輸送方向において印刷物上の白色縞印の原因となる。
【0030】
そのような粗い粒子は、画像形成装置から、特に画像形成ゾーン18から除去される必要がある。図5は、洗浄モードにおける本発明に従った画像形成装置の配列を概略的に例証している。この具体的な実施態様において、洗浄ローラ71を含むローラ70が、画像形成装置のフレームの外側に配置されている。この具体的な構成の代替として、その他の方法で移動可能な磁石を使用し得る。更に他の代替は、洗浄モードにおいて励磁される電磁石システムを含む。フレーム72はトナー廃棄ビン73が形成されるように成形される。
【0031】
洗浄モードは、以下のステップを包含する。
【0032】
− 供給ローラ20と画像記録媒体15との間の電圧51の遮断によって画像記録媒体へのトナーの供給を停止する。
【0033】
− 通常サイズのトナー粒子がトナー供給ローラに戻され、最終的に、トナー供給に戻されるよう、現像素子17のスリーブ17’を矢印Cによって表示される方向に回転し得る。
【0034】
− この実施態様では、図5中に二重矢印E及び永久磁石のベタ画像(solid image)よって表示されるように、磁石を洗浄位置に導くことによって、洗浄磁石システムが活性化される。
【0035】
− トナー組立体中の残余のトナー粒子が、磁性トナー供給ローラに捕捉されることなく、洗浄磁石に向かって輸送されるよう、矢印Dによって表示されるように、現像素子のスリーブの回転方向が逆転される。トナー粒子が洗浄磁石の磁場の影響内に入るようになると、トナー粒子は現像スリーブから画像形成装置のフレーム壁に向かって跳び上がり、その場所で、トナー粒子は収集される。
【0036】
− 最後に、この実施態様では、図5中に二重矢印E及び磁石のゴースト画像(ghost image)によって表示されるように、磁石をその休止位置に導くことによって、洗浄磁石システムが非活性化される。廃棄トナー粒子は廃棄ビン内に落下される。
【0037】
上述の方法によれば、粗いトナー粒子がトナー供給内に行き着かず、よって、時間の経過と共にトナー供給内の粗い粒子の濃度が増大しないよう、粗いトナー粒子を画像形成装置から選択的に除去し得る。
【0038】
例えば、炭素、フッ素又はアンチモンでドープ塗装された酸化スズのようなドープ塗装金属酸化物、又は、WO92/22911から既知であるようなプロトン化ポリアニリン複合材のような伝導性ポリマから成る導電性表面塗膜を有するトナー粉末と共に、或いは、導電性材料によって伝導性を得る導電性トナー粒子と共に、本発明に従った方法を使用し得る。例えば、上述のプロトン化ポリアニリン複合材は、トナー粒子の容積の上に分散される。例えば、上述のようなポリエステル樹脂100gを溶融し、次に、ポリアニリンエメラルジン及び(特許出願WO92/22911の実施例1及び3の指示に従って準備された)カンフォスルホン酸のプロトン化複合材11gを溶融物中に分散し、次に、磁化可能な染料(Bayer AG,Germanyによって作製されるByferrox B318というタイプ)を溶融物中に分散することによって、この種類のトナー粉末を得ることができる。次に、均一な溶融物が冷却されて固体質量になり、粉砕され且つスクリーニングされ、10〜20マイクロメートルの間の粒子サイズを有する粒子をもたらす。次に、そのようなトナー粉末で画像記録媒体15上に形成される粉末画像を、圧力によって一枚の紙又は他の受像材料に転写し、次に、例えば、(弱い)マグネトロン放射を使用して、加熱によって、その上に固着し得る。もちろん、それ自体既知の他の固着方法も使用し得る。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成装置を動作する方法であって、
前記画像形成装置は、
− 画像記録媒体と、
− トナー粒子を前記画像記録媒体に供給するために配置されるトナー供給ローラと、
− 回転可能なスリーブと、第一磁場を生成する内部静止磁石システムとを含む、現像素子と、
− 活性化可能な第二磁場をもたらすよう構成される、洗浄磁石システムとを含み、
前記画像形成装置は、印刷モードにおいて動作可能であり、印刷モードにおいて、
前記トナー供給ローラは、トナー粒子を前記画像記録媒体に供給し、
磁性吸着可能なトナー粒子と前記静止磁石システムによって生成される前記第一磁場との間の相互作用によって現像ゾーン内にトナー組立体を形成すると同時に、過剰なトナーを除去し、該過剰なトナーを前記トナー供給ローラに戻すよう、前記回転可能なスリーブは、第一方向に回転し、
前記画像記録媒体は、デジタル画像パターンに従って前記画像記録媒体上にトナー粒子を選択的に電気的に吸着することによって、前記現像ゾーン内で前記画像記録媒体上にトナー画像を形成し、
当該方法は、前記画像形成装置を洗浄モードに切り換えるステップを含み、該洗浄モードは、
− 前記画像記録媒体への前記トナー供給を停止すること、
− 前記磁性吸着可能なトナー粒子が前記現像ゾーンから出て前記洗浄磁石システムに向かって輸送されるよう、前記第一方向と反対の第二方向に前記回転可能なスリーブを回転すること、及び、
− 前記輸送される磁性吸着可能なトナー粒子を前記現像素子の前記回転するスリーブから除去するために、前記第二磁場を活性化することを含む、
方法。
【請求項2】
前記第二方向における前記回転可能なスリーブの回転の前に、前記回転可能なスリーブは、所定量の時間の間、前記第一方向に回転される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第二磁場は、移動可能に配置される永久磁石を前記回転可能なスリーブ付近に位置付けることによって生成される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第二磁場は、電磁的に活性化可能な磁石システムを活性化することによって生成される、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
− 画像記録媒体と、
− トナー粒子を前記画像記録媒体に供給するために配置されるトナー供給ローラと、
− 回転可能なスリーブと、第一磁場を生成する内部静止磁石システムとを含む、現像素子と、
− 活性化可能な第二磁場をもたらすよう構成される洗浄磁石システムと、
− 前記トナー供給を停止し、前記回転可能なスリーブを第二方向に回転し、且つ、前記洗浄磁石システムを活性化するために、前記画像形成装置を洗浄モードに切り換えるよう構成される、コントローラとを含む、
画像形成装置。
【請求項6】
前記活性化可能な洗浄磁石システムは、移動可能な永久磁石を含む、請求項5に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記活性化可能な洗浄磁石システムは、電磁石を含む、請求項5に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記活性化可能な洗浄磁石システム及び前記現像素子は、固体壁によって分離されるよう配置される、請求項5乃至7のうちのいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項9】
トナー収集ビンを含む、請求項5乃至7のうちのいずれか1項に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2012−513618(P2012−513618A)
【公表日】平成24年6月14日(2012.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−542778(P2011−542778)
【出願日】平成21年12月17日(2009.12.17)
【国際出願番号】PCT/EP2009/067397
【国際公開番号】WO2010/072646
【国際公開日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【出願人】(593016732)オセ−テクノロジーズ ビーブイ (103)
【Fターム(参考)】