画像形成装置システム
【課題】 画像形成装置が対応していない用紙メディアには出力できないという課題がある。そしてタブ紙はその特殊な形状から搬送路で紙詰まりが発生しやすく、一般的な用紙で印刷する場合よりも多くの制限があった。
またタブ紙の再利用をする場合、タブ紙のつまみ部を専用アプリケーションを駆使して、作成する必要があり、ユーザの負担が大きかった。
【解決手段】 印刷する記録メディアによって出力方法を変更し、ラベル紙のような加工が可能な用紙の場合は、加工に適した形式の処理を行う。
またタブ紙の再利用をする場合、タブ紙のつまみ部を専用アプリケーションを駆使して、作成する必要があり、ユーザの負担が大きかった。
【解決手段】 印刷する記録メディアによって出力方法を変更し、ラベル紙のような加工が可能な用紙の場合は、加工に適した形式の処理を行う。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は印刷媒体に応じた画像形成を行う画像形成装置システム及びその制御方法等に関する。
【背景技術】
【0002】
商業的印刷業界では、従来、第三者(顧客、クライアント)から印刷物(雑誌、新聞、カタログ、広告、グラビア等)の作成依頼を受注し、該クライアントの所望の印刷物を作成し、それを該クライアントに納品することでクライアントから報酬を得ている。そこでは、現在でもオフセット製版印刷機などの大規模な印刷装置等を用いているのが主流である。該印刷業界では、入稿、デザインやレイアウト、カンプ(プリンタ出力によるプレゼンテーション)、校正(レイアウト修正や色修正)、校正刷り(プルーフプリント)、版下作成、印刷、後処理加工、発送といった具合に様々な工程を踏んで作業を進めてきた。これは、上述のような印刷機の利用には版下作成を欠かすことができず、一度版下を作成すると、その修正は容易でなく、且つコスト的にかなり不利であるため、入念な校正、即ちレイアウトのチェックや色の確認作業が必須であったためである事等に起因する。このように、この手の業界では、大掛かりな装置を必要とし、尚且つ、クライアントが所望する印刷物を作成するのにある程度の時間も必要であった。
【0003】
一方で、最近、電子写真方式の印刷装置やインクジェット方式の印刷装置の高速化、高画質化に伴い、上記のような印刷業界に対抗して、プリント・オン・ディマンド(Print On Demand:以下、PODと表記する。)と呼ばれるデジタル複写機やデジタル複合機等のデジタル画像形成装置を用いる市場も伸びている。この市場では印刷装置で扱うジョブより比較的小ロットのジョブを、大掛かりな装置、システムを用いずに、短納期で取り扱えることを目指している。 そして、上記のような大規模な印刷機、印刷手法に変わって、例えば、デジタル複写機やデジタル複合機等のデジタル画像形成装置を最大限に活用して、電子データを用いたデジタルプリントを実現している。このようなPOD市場では、従来の印刷業界に比べてデジタル化が進み、コンピュータを利用した管理、制御が浸透してきており、コンピュータを利用して、印刷業界のレベルに近づきつつある。このような背景の中で、近年プリンタや複写装置等の画像形成装置においても、印刷業界でよく利用する機能と同等の機能が要望されている。下記特許文献1では出力物の所定の位置に、タブ紙と呼ばれる見出しやタイトルを記入することができる小さなつまみ部分をもつシート(以下、タブ紙と記す)を差し込む作成装置およびその方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平11-225247号公報
【特許文献2】特開2002-271567号公報
【特許文献3】特開2004-151854号公報
【特許文献4】特開2004-238102号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら前記先行特許においては、画像形成装置が対応していない用紙メディア(例えばプラスチック製タブ紙や長形タブ紙)には出力できないという課題がある。そしてタブ紙はその特殊な形状から画像形成装置内の搬送路で紙詰まりが発生しやすく、一般的な用紙で印刷する場合よりも多くの制限があった。
【0006】
また近年タブ紙の再利用が普及したが、印刷済のタブ紙のつまみ部を上書きする手段がなく、ユーザは専用アプリケーションを駆使して、ラベル紙で代替品を作成する必要があり、ユーザの負担が大きかった。
【0007】
これらを解決し操作性の向上を図ることが要望されている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
タブ紙を含むジョブを生成できるジョブ生成手段をもつ画像形成装置システムにおいて、
ジョブを受信する受信手段と、
受信したジョブからタブ紙印刷情報を検出する検出手段と、
出力する記録メディアがタブ紙ならば、タブ紙のつまみ部に画像を生成する画像生成手段と、
出力する記録メディアがタブ紙以外ならば、タブ紙のつまみ部をまとめて記録メディアにまとめて画像生成・出力する画像生成手段と
ジョブを出力する出力手段を
有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、画像形成装置システムがサポートしないプラスチック製タブ紙や規格外タブ紙を作成でき、タブ紙の両面印刷も可能になる。
【0010】
また使用済タブ紙を再利用する場合、専用アプリケーションでタブ紙のつまみを作成することがなく、ユーザの負担を軽減できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の実施形態のシステム全体を示す図。
【図2】本発明の実施形態の印刷環境103の構成を示す図。
【図3】本発明の実施形態の操作部205を示す図。
【図4】本発明の実施形態のユーザモードにおけるタブ紙印刷設定を示す図。
【図5】本発明の実施形態のユーザモードにおけるタブ紙印刷設定を示す図。
【図6】本発明の実施形態のユーザモードにおけるタブ紙印刷設定を示す図。
【図7】本発明の実施形態の操作部205に表示される標準画面を示す図。
【図8】本発明の実施形態の応用モードにおける標準画面を示す図。
【図9】本発明の実施形態のタブ紙印刷設定を示す図。
【図10】本発明の実施形態のタブ紙印字幅設定を示す図。
【図11】本発明の実施形態のタブ紙の挿入位置設定を示す図。
【図12】本発明の実施形態のタブ紙の印字用紙段設定を示す図。
【図13】本発明の実施形態の制御処理手順を表すフローチャートを示す図。
【図14】本発明の実施形態の出力結果を示す図。
【図15】本発明の実施形態の出力結果を示す図。
【図16】本発明の第2の実施例のPDLにおけるタブ紙印刷設定を示す図。
【図17】本発明の第2の実施例の制御処理手順を表すフローチャートを示す図。
【図18】本発明の第2の実施例の制御処理手順を表すフローチャートを示す図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を用いて説明する。
【実施例1】
【0013】
[システム構成]
図1は、本システム全体の基本構成を示す図である。
【0014】
本システムは、一つまたは複数のエンドユーザ環境101と、ネットワーク102を介して接続している印刷環境103から成っている。
【0015】
さらにエンドユーザ環境101はクライアントPC(ここでは、エンドユーザ環境A 104及び、エンドユーザ環境B 105)から構成し、印刷環境103は原稿読取装置を備えた画像形成装置106から構成している。
【0016】
エンドユーザ環境A104及びエンドユーザ環境B105は、ユーザが原稿データを作成・出力や出力中の原稿データの出力状況確認、原稿訂正などをする。
【0017】
一方、画像形成装置106は、入力としては原稿読取装置から読み取った紙原稿を文書/画像データとして取り込む方法とエンドユーザ環境101で作成した原稿データを受信する方法を持つ。
【0018】
出力としては、画像形成装置106内に保持しているデータをする際に、画像補正やファイルのマージやページの挿入/削除や各種ページレイアウト編集や面付け処理をする機能をもつ。また出力と同時に、印刷ジョブ中の作業指示に従って、出力された記録メディアに対して、紙折り、中綴じ製本、くるみ製本、断裁、封入、帳合等の仕上げ処理をする機能をもつ。
【0019】
ユーザはエンドユーザ環境101および原稿読取装置を備えた画像形成装置106から原稿データを投入することができ、成果物を出力することができる。
【0020】
[印刷環境103のシステム構成]
図2は、印刷環境103の構成を示すブロック図である。
印刷環境103はスキャン部201、本体制御部202、PDL処理部203、画像出力部204、操作部205から成り立っている。さらにスキャン部201は原稿給紙ユニット206と原稿読取部207から成り立っている。画像出力部204は排紙部208、給紙部209、画像形成部210から成り立っている。
【0021】
スキャン部201はユーザが原稿給紙ユニット206に原稿を置き、操作部205から複写・画像形成の指示を行った場合に、原稿読取部207を使って原稿を読み取る。
【0022】
本体制御部202はスキャン部201や画像出力部204の駆動制御を行う。また後述する各種モードを実行するためのプログラムを制御する機能をもつ。
【0023】
PDL処理部203は、エンドユーザ環境101で作成されたPDL(Page Description Language:以下、PDLと表記する。)データを受信した場合、そのPDLデータから印刷データを生成する。
【0024】
画像出力部204は、スキャン部201で読み取った原稿/画像データやPDL処理部203で生成した印刷データを出力する際に、データに付随する作業指示に従って、画像補正やファイルのマージやページの挿入/削除や各種面付け処理をする。
【0025】
そして排紙部208、給紙部209を動作させ、記録メディアに出力し同時に作業指示に従って、記録メディアに対して、紙折り、中綴じ製本、くるみ製本、断裁、封入、帳合等の仕上げ処理をする。
【0026】
操作部205は、本発明の画像形成装置システムの操作部であり、この操作部205から入力されたキー情報を本体制御部に送り、システム全体の制御をする。
【0027】
[操作部205の構成]
図3は、操作部205の構成を示す平面図である。
【0028】
図において、301はテンキーであり、コピーの置数や画像の移動量、設定値の入力に使用する。302はスタートキーであり、コピーのスタートやその他各種機能のスタートキーに使用する。303はユーザモードキーであり、画像形成装置システムの標準モードに追加する各種設定を選択するために使用する。304はLCD(Liquid crystal display:以下、LCDと表記する。)画面であり、表面にタッチパネル機能を備え、印刷ジョブのモード付加や装置全体の動作状況を表示する。
【0029】
[ユーザモードにおけるタブ紙印刷設定]
図4〜図6は、ユーザモードにおけるタブ紙印刷設定を示す図である。
【0030】
図4は操作部205のユーザモードキー303を押したときに表示する画面である。
【0031】
各種設定はグループごとにまとめられており、設定項目一覧401を表示する。
【0032】
用紙種の登録を選択することによって記録メディアの登録が開始する。402は記録メディアをセットする給紙段の設定キーである。この設定キー402を押すことによって後述する図5の給紙段設定の画面に移動する。
【0033】
図5は給紙段設定の詳細画面である。給紙設定項目一覧501は給紙段ユニットの一覧を表示する。キー502は画像形成装置システム内の給紙段ユニットを表している。キー502は給紙段番号503、給紙段ユニット内の用紙残量504、給紙段ユニット内の用紙種505、給紙段ユニット内の用紙サイズ506を表示する。給紙段ユニット内の用紙残量504と給紙段ユニット内の用紙サイズ506は、ユーザが記録メディアを給紙段ユニットに入れたときに、給紙段ユニット内のセンサによって、計測された値を表示する。ユーザはキー502を押すことによって後述する図6の用紙種画面に移動する。
【0034】
図6は用紙種設定の画面である。用紙種設定の画面601は給紙段ユニット内に入れる用紙の紙種一覧602を表示する。給紙段ユニットにセットした用紙の用紙種を登録しておくことによって、画像形成装置システムで用紙種検索を行うことができ、用紙種指定印刷ができる。
【0035】
[応用モードにおけるタブ紙印刷設定]
図7〜図12は、応用モードにおけるタブ紙印刷設定を示す図である。
【0036】
図7は操作部205に表示する標準画面である。標準画面701は標準コピー設定に付加する設定を選択するボタンを表示する。702は記録メディアに対して、紙折り、中綴じ製本、くるみ製本、断裁、封入、帳合等の仕上げ処理の設定をするためのボタンである。703は応用モードボタンである。このボタンを選択することによって後述する図8の応用モードにおける標準画面に移動する。
【0037】
図8は応用モードにおける標準画面である。応用モード画面801は画像補正やファイルの合成、ページの挿入/削除、各種ページレイアウト編集、面付け処理の詳細設定ができる。
【0038】
802は高度なタブ紙印刷をするためのタブ紙印刷設定ボタンであり、このボタンを選択することによって後述する図9のタブ紙印刷設定の詳細画面に移動する。
【0039】
図9はタブ紙印刷設定の詳細画面である。タブ紙印刷設定画面901は、出力する記録メディアの情報を入力する画面である。902は記録メディアのタブ紙のつまみ数を表示する。
【0040】
スクロールボタン903によって、タブ紙のつまみ数を増減でき、決定ボタン904を押すことによって決定される。決定ボタン904が押されると同時に画像形成装置システムはつまみ部の横幅を記録メディアの長辺の長さを登録したタブ紙のつまみ数で割ったもので決定する。決定ボタン904を押すことによって後述する図10のタブ紙の印字幅設定の詳細画面に移動する。
【0041】
図10は印字幅設定の詳細画面である。印字幅設定画面1001は、記録メディアに印字する情報を入力する画面である。1002は印字可能な範囲を表示する。登録した数によってつまみ部の印刷可能な縦幅が決定する。スクロールボタン1003によって、印字可能範囲を増減でき、決定ボタン1004を押すことによって決定される。決定ボタン1004を押すことによって後述する図11のタブ紙の挿入位置設定の詳細画面に移動する。
【0042】
図11は記録メディアの挿入位置設定の詳細画面である。挿入位置設定画面1101は記録メディアの挿入位置の一覧を表示する。スクロールボタン1102によって表示できない他の登録済情報を表示する。挿入位置設定1103を選択し、選択ボタン1104を押すことによって、挿入位置の情報を図3のテンキー301から入力可能になる。同時に給紙段情報を後述する図12のタブ紙の印字用紙段設定から入力可能になる。決定ボタン1105を押すことによってタブ紙印刷の設定が完了する。
【0043】
図12は記録メディアの印字用紙段設定の詳細画面である。印字用紙段設定画面1201は給紙段ユニットの一覧を表示する。所望の給紙段1202を選択し、決定ボタン1203を押すことによって図11の挿入位置設定画面1101に戻る。ここで選択された給紙段1202に登録されている記録メディアの種類を判別し、画像形成の方法を変更する。たとえば登録されている記録メディアがタブ紙ならば、画像形成時にタブ紙のつまみ部に印字する。タブ紙以外の用紙ならば、画像形成時にタブ紙のつまみ部に印字はせずに、ジョブの最後にタブ紙のつまみ部をまとめたシートを出力する。
【0044】
[本発明の第1の制御処理手順を表すフローチャート]
図13を用いて、本発明の画像形成装置システムの第1の制御処理手順を表すフローチャートを説明する。
【0045】
ユーザは画像形成装置システム上の原稿給紙ユニット206に原稿を置き、操作部205のスタートキー301を押す。原稿が原稿給紙ユニット206にあるかどうかを判定する(S1301)。
【0046】
もしあるならば原稿を読み取る(S1302)。読み取ったページが図7〜図12で設定したタブ紙印刷のページであるか判定する。もし本文(非タブ紙印刷ページ)ならば普通紙を給紙する(S1304)。そして普通紙に対して画像形成を行う(S1305)。印字が終了したならば印字済紙を排紙して、次の原稿に進む(S1306)。もしタブ紙(タブ紙印刷ページ)ならば印字用紙の確認を行う(S1307)。もし印字用紙がタブ紙ならばタブ紙を給紙する(S1308)。そして読み込んだ原稿を使ってタブ紙画像形成を行う(S1309)。印字したならば印字済紙を排紙して、次の原稿に進む(S1310)。もし印字用紙がラベル紙と設定されているならばタブ紙を給紙する(S1311)。そしてタブ紙画像形成をせずに原稿/画像データを保持する(S1312)。給紙したタブ紙を排紙して、次の原稿に進む(S1313)。原稿給紙ユニット206での判定で原稿が無くなったのを検出したならば、終了処理を行う。タブ紙印刷に使用した用紙がタブ紙ならばそのまま終了する(S1314)。もしラベル紙ならば、ラベル紙を給紙する(S1315)。S1312で保持した原稿/画像データを用いてラベル紙用画像形成を行う(S1316)。ラベル紙に印字しそれを排紙した後に処理を終了する(S1317)。
【0047】
これにより、原稿中の本文原稿画像のための処理およびタブ紙印字・挿入のための処理が独立して行われ図14の出力結果となる。またラベル紙にタブ紙のつまみ部印刷を行う場合は、同様に印字・挿入処理が独立して行われ図15の出力結果となる。
【実施例2】
【0048】
[PDLにおけるタブ紙印刷設定]
図16〜図18を用いて実施例2のPDLにおけるタブ紙印刷設定について説明する。
【0049】
図16は、PDLにおけるタブ紙印刷設定を示す図である。設定画面1601は使用するタブ紙のつまみ数設定1602と挿入用紙種設定1603、挿入用紙サイズ設定1604、挿入用紙の印字モード設定1605、別紙に印字時の用紙種設定1606、挿入用紙の印刷面モードの設定1607がある。またタブ紙つまみ部の挿入位置情報設定1608、タブ紙つまみ部の印字テキスト設定1609、タブ紙つまみ部のテキスト設定1610がある。
【0050】
使用するタブ紙のつまみ数設定1602は、画像形成装置システム内にセットしてあるタブ紙の1セット内のタブ数の設定である。挿入用紙種設定1603はタブ紙として実際挿入する記録メディアの種類を設定する。挿入用紙サイズ設定1604は、実際挿入するタブ紙の用紙サイズを設定する。この設定値は、画像形成装置システムでRIP処理するときにつまみ部の横幅の決定手段として利用され、用紙サイズ設定1604で設定した用紙サイズの長辺の長さをつまみ数設定1602の値で割ったもので画像形成装置システムが決める。
【0051】
そして印字テキスト設定1609に入力した文字列をつまみ部の印字データとして設定する。挿入用紙の印字モード設定1605は挿入用紙への印字の有無を設定する。タブ紙に印刷ならば挿入用紙であるタブ紙のつまみ部の形に合わせた面付けを行う。給紙用紙指定ならば印字なしの挿入用紙の差し込みを行い、つまみ部の印字は別紙にまとめて面付けを行う。印字する用紙は別紙に印字時の用紙種設定1606で指定した用紙に行う。挿入用紙の印刷面モードの設定1607は、挿入用紙の両面に印字する場合に設定する。両面が設定され、挿入用紙の印字モード設定1605がタブ紙ならば、タブ紙の表面に印字され、裏面のつまみ部のデータは、別紙にまとめて出力する。
【0052】
両面が設定され、挿入用紙の印字モード設定1605が給紙用紙指定ならば、つまみ部全体を別紙にまとめて出力する。タブ紙つまみ部の挿入位置情報設定1608は、挿入用紙の位置を設定する。本文のページを基準にどこのページの前後に挿入するかを指定する。タブ紙つまみ部の印字テキスト設定1609はつまみ部に印字する文字列を指定する。文字列のフォントの詳細設定はタブ紙つまみ部のテキスト設定1610で行う。
【0053】
[本発明の第2の実施例の制御処理手順を表すフローチャート]
図17と図18を用いて、本発明のPDLジョブの制御処理手順を表すフローチャートを説明する。図17はエンドユーザ環境101の制御処理手順、図18は画像形成処理システムの制御処理手順を示す。
【0054】
ユーザはクライアントPC上で原稿/画像データを作成する(S1701)。図16に示すタブ紙印刷設定を付加する(S1702)。そして原稿/画像データとタブ紙印刷設定から印刷ジョブを作成し送信する(S1703)。
【0055】
本発明の画像形成装置システムは印刷ジョブを受信し、内蔵しているPDL処理部に渡す(S1801)。受信した印刷ジョブを先頭からRIP(Raster Image Processing:以下、RIPと表記する。)処理する(S1802)。そして処理ページの有無を判定する(S1803)。処理ページがあれば、処理ページが本文もしくはタブ紙挿入を判定する(S1804)。もし本文(非タブ紙印刷ページ)ならば普通紙を給紙する(S1805)。そして普通紙に対して画像形成を行う(S1806)。印字が終了したならば印字済紙を排紙して、次の処理ページに進む(S1807)。もしタブ紙(タブ紙印刷ページ)ならば印字用紙の確認を行う(S1808)。もし印字用紙がタブ紙ならばタブ紙を給紙する(S1809)。そして読み込んだ処理ページを使ってタブ紙画像形成を行う(S1810)。印字したならば印字済紙を排紙して、次の処理ページに進む(S1811)。
【0056】
もし印字用紙がラベル紙と設定されているならばタブ紙を給紙する(S1812)。そしてタブ紙画像形成をせずに原稿画像データを保持する(S1813)。給紙したタブ紙を排紙して、次の原稿に進む(S1814)。そして処理ページが無くなったのを検出したならば、終了処理を行う。タブ紙印刷に使用した用紙がタブ紙ならばそのまま終了する(S1815)。もしラベル紙ならば、ラベル紙を給紙する(S1816)。S1813で保持した原稿画像データを用いてラベル紙用画像形成を行う(S1817)。ラベル紙に印字しそれを排紙した後に処理を終了する(S1818)。
【0057】
これによりPDL形式の印刷データにおいて本文の処理およびタブ紙印字・挿入のための処理が独立して行われ図14の出力結果となる。またラベル紙にタブ紙のつまみ部印刷を行う場合は、同様に印字・挿入処理が独立して行われ図15の出力結果となる。
【技術分野】
【0001】
本発明は印刷媒体に応じた画像形成を行う画像形成装置システム及びその制御方法等に関する。
【背景技術】
【0002】
商業的印刷業界では、従来、第三者(顧客、クライアント)から印刷物(雑誌、新聞、カタログ、広告、グラビア等)の作成依頼を受注し、該クライアントの所望の印刷物を作成し、それを該クライアントに納品することでクライアントから報酬を得ている。そこでは、現在でもオフセット製版印刷機などの大規模な印刷装置等を用いているのが主流である。該印刷業界では、入稿、デザインやレイアウト、カンプ(プリンタ出力によるプレゼンテーション)、校正(レイアウト修正や色修正)、校正刷り(プルーフプリント)、版下作成、印刷、後処理加工、発送といった具合に様々な工程を踏んで作業を進めてきた。これは、上述のような印刷機の利用には版下作成を欠かすことができず、一度版下を作成すると、その修正は容易でなく、且つコスト的にかなり不利であるため、入念な校正、即ちレイアウトのチェックや色の確認作業が必須であったためである事等に起因する。このように、この手の業界では、大掛かりな装置を必要とし、尚且つ、クライアントが所望する印刷物を作成するのにある程度の時間も必要であった。
【0003】
一方で、最近、電子写真方式の印刷装置やインクジェット方式の印刷装置の高速化、高画質化に伴い、上記のような印刷業界に対抗して、プリント・オン・ディマンド(Print On Demand:以下、PODと表記する。)と呼ばれるデジタル複写機やデジタル複合機等のデジタル画像形成装置を用いる市場も伸びている。この市場では印刷装置で扱うジョブより比較的小ロットのジョブを、大掛かりな装置、システムを用いずに、短納期で取り扱えることを目指している。 そして、上記のような大規模な印刷機、印刷手法に変わって、例えば、デジタル複写機やデジタル複合機等のデジタル画像形成装置を最大限に活用して、電子データを用いたデジタルプリントを実現している。このようなPOD市場では、従来の印刷業界に比べてデジタル化が進み、コンピュータを利用した管理、制御が浸透してきており、コンピュータを利用して、印刷業界のレベルに近づきつつある。このような背景の中で、近年プリンタや複写装置等の画像形成装置においても、印刷業界でよく利用する機能と同等の機能が要望されている。下記特許文献1では出力物の所定の位置に、タブ紙と呼ばれる見出しやタイトルを記入することができる小さなつまみ部分をもつシート(以下、タブ紙と記す)を差し込む作成装置およびその方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平11-225247号公報
【特許文献2】特開2002-271567号公報
【特許文献3】特開2004-151854号公報
【特許文献4】特開2004-238102号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら前記先行特許においては、画像形成装置が対応していない用紙メディア(例えばプラスチック製タブ紙や長形タブ紙)には出力できないという課題がある。そしてタブ紙はその特殊な形状から画像形成装置内の搬送路で紙詰まりが発生しやすく、一般的な用紙で印刷する場合よりも多くの制限があった。
【0006】
また近年タブ紙の再利用が普及したが、印刷済のタブ紙のつまみ部を上書きする手段がなく、ユーザは専用アプリケーションを駆使して、ラベル紙で代替品を作成する必要があり、ユーザの負担が大きかった。
【0007】
これらを解決し操作性の向上を図ることが要望されている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
タブ紙を含むジョブを生成できるジョブ生成手段をもつ画像形成装置システムにおいて、
ジョブを受信する受信手段と、
受信したジョブからタブ紙印刷情報を検出する検出手段と、
出力する記録メディアがタブ紙ならば、タブ紙のつまみ部に画像を生成する画像生成手段と、
出力する記録メディアがタブ紙以外ならば、タブ紙のつまみ部をまとめて記録メディアにまとめて画像生成・出力する画像生成手段と
ジョブを出力する出力手段を
有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、画像形成装置システムがサポートしないプラスチック製タブ紙や規格外タブ紙を作成でき、タブ紙の両面印刷も可能になる。
【0010】
また使用済タブ紙を再利用する場合、専用アプリケーションでタブ紙のつまみを作成することがなく、ユーザの負担を軽減できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の実施形態のシステム全体を示す図。
【図2】本発明の実施形態の印刷環境103の構成を示す図。
【図3】本発明の実施形態の操作部205を示す図。
【図4】本発明の実施形態のユーザモードにおけるタブ紙印刷設定を示す図。
【図5】本発明の実施形態のユーザモードにおけるタブ紙印刷設定を示す図。
【図6】本発明の実施形態のユーザモードにおけるタブ紙印刷設定を示す図。
【図7】本発明の実施形態の操作部205に表示される標準画面を示す図。
【図8】本発明の実施形態の応用モードにおける標準画面を示す図。
【図9】本発明の実施形態のタブ紙印刷設定を示す図。
【図10】本発明の実施形態のタブ紙印字幅設定を示す図。
【図11】本発明の実施形態のタブ紙の挿入位置設定を示す図。
【図12】本発明の実施形態のタブ紙の印字用紙段設定を示す図。
【図13】本発明の実施形態の制御処理手順を表すフローチャートを示す図。
【図14】本発明の実施形態の出力結果を示す図。
【図15】本発明の実施形態の出力結果を示す図。
【図16】本発明の第2の実施例のPDLにおけるタブ紙印刷設定を示す図。
【図17】本発明の第2の実施例の制御処理手順を表すフローチャートを示す図。
【図18】本発明の第2の実施例の制御処理手順を表すフローチャートを示す図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を用いて説明する。
【実施例1】
【0013】
[システム構成]
図1は、本システム全体の基本構成を示す図である。
【0014】
本システムは、一つまたは複数のエンドユーザ環境101と、ネットワーク102を介して接続している印刷環境103から成っている。
【0015】
さらにエンドユーザ環境101はクライアントPC(ここでは、エンドユーザ環境A 104及び、エンドユーザ環境B 105)から構成し、印刷環境103は原稿読取装置を備えた画像形成装置106から構成している。
【0016】
エンドユーザ環境A104及びエンドユーザ環境B105は、ユーザが原稿データを作成・出力や出力中の原稿データの出力状況確認、原稿訂正などをする。
【0017】
一方、画像形成装置106は、入力としては原稿読取装置から読み取った紙原稿を文書/画像データとして取り込む方法とエンドユーザ環境101で作成した原稿データを受信する方法を持つ。
【0018】
出力としては、画像形成装置106内に保持しているデータをする際に、画像補正やファイルのマージやページの挿入/削除や各種ページレイアウト編集や面付け処理をする機能をもつ。また出力と同時に、印刷ジョブ中の作業指示に従って、出力された記録メディアに対して、紙折り、中綴じ製本、くるみ製本、断裁、封入、帳合等の仕上げ処理をする機能をもつ。
【0019】
ユーザはエンドユーザ環境101および原稿読取装置を備えた画像形成装置106から原稿データを投入することができ、成果物を出力することができる。
【0020】
[印刷環境103のシステム構成]
図2は、印刷環境103の構成を示すブロック図である。
印刷環境103はスキャン部201、本体制御部202、PDL処理部203、画像出力部204、操作部205から成り立っている。さらにスキャン部201は原稿給紙ユニット206と原稿読取部207から成り立っている。画像出力部204は排紙部208、給紙部209、画像形成部210から成り立っている。
【0021】
スキャン部201はユーザが原稿給紙ユニット206に原稿を置き、操作部205から複写・画像形成の指示を行った場合に、原稿読取部207を使って原稿を読み取る。
【0022】
本体制御部202はスキャン部201や画像出力部204の駆動制御を行う。また後述する各種モードを実行するためのプログラムを制御する機能をもつ。
【0023】
PDL処理部203は、エンドユーザ環境101で作成されたPDL(Page Description Language:以下、PDLと表記する。)データを受信した場合、そのPDLデータから印刷データを生成する。
【0024】
画像出力部204は、スキャン部201で読み取った原稿/画像データやPDL処理部203で生成した印刷データを出力する際に、データに付随する作業指示に従って、画像補正やファイルのマージやページの挿入/削除や各種面付け処理をする。
【0025】
そして排紙部208、給紙部209を動作させ、記録メディアに出力し同時に作業指示に従って、記録メディアに対して、紙折り、中綴じ製本、くるみ製本、断裁、封入、帳合等の仕上げ処理をする。
【0026】
操作部205は、本発明の画像形成装置システムの操作部であり、この操作部205から入力されたキー情報を本体制御部に送り、システム全体の制御をする。
【0027】
[操作部205の構成]
図3は、操作部205の構成を示す平面図である。
【0028】
図において、301はテンキーであり、コピーの置数や画像の移動量、設定値の入力に使用する。302はスタートキーであり、コピーのスタートやその他各種機能のスタートキーに使用する。303はユーザモードキーであり、画像形成装置システムの標準モードに追加する各種設定を選択するために使用する。304はLCD(Liquid crystal display:以下、LCDと表記する。)画面であり、表面にタッチパネル機能を備え、印刷ジョブのモード付加や装置全体の動作状況を表示する。
【0029】
[ユーザモードにおけるタブ紙印刷設定]
図4〜図6は、ユーザモードにおけるタブ紙印刷設定を示す図である。
【0030】
図4は操作部205のユーザモードキー303を押したときに表示する画面である。
【0031】
各種設定はグループごとにまとめられており、設定項目一覧401を表示する。
【0032】
用紙種の登録を選択することによって記録メディアの登録が開始する。402は記録メディアをセットする給紙段の設定キーである。この設定キー402を押すことによって後述する図5の給紙段設定の画面に移動する。
【0033】
図5は給紙段設定の詳細画面である。給紙設定項目一覧501は給紙段ユニットの一覧を表示する。キー502は画像形成装置システム内の給紙段ユニットを表している。キー502は給紙段番号503、給紙段ユニット内の用紙残量504、給紙段ユニット内の用紙種505、給紙段ユニット内の用紙サイズ506を表示する。給紙段ユニット内の用紙残量504と給紙段ユニット内の用紙サイズ506は、ユーザが記録メディアを給紙段ユニットに入れたときに、給紙段ユニット内のセンサによって、計測された値を表示する。ユーザはキー502を押すことによって後述する図6の用紙種画面に移動する。
【0034】
図6は用紙種設定の画面である。用紙種設定の画面601は給紙段ユニット内に入れる用紙の紙種一覧602を表示する。給紙段ユニットにセットした用紙の用紙種を登録しておくことによって、画像形成装置システムで用紙種検索を行うことができ、用紙種指定印刷ができる。
【0035】
[応用モードにおけるタブ紙印刷設定]
図7〜図12は、応用モードにおけるタブ紙印刷設定を示す図である。
【0036】
図7は操作部205に表示する標準画面である。標準画面701は標準コピー設定に付加する設定を選択するボタンを表示する。702は記録メディアに対して、紙折り、中綴じ製本、くるみ製本、断裁、封入、帳合等の仕上げ処理の設定をするためのボタンである。703は応用モードボタンである。このボタンを選択することによって後述する図8の応用モードにおける標準画面に移動する。
【0037】
図8は応用モードにおける標準画面である。応用モード画面801は画像補正やファイルの合成、ページの挿入/削除、各種ページレイアウト編集、面付け処理の詳細設定ができる。
【0038】
802は高度なタブ紙印刷をするためのタブ紙印刷設定ボタンであり、このボタンを選択することによって後述する図9のタブ紙印刷設定の詳細画面に移動する。
【0039】
図9はタブ紙印刷設定の詳細画面である。タブ紙印刷設定画面901は、出力する記録メディアの情報を入力する画面である。902は記録メディアのタブ紙のつまみ数を表示する。
【0040】
スクロールボタン903によって、タブ紙のつまみ数を増減でき、決定ボタン904を押すことによって決定される。決定ボタン904が押されると同時に画像形成装置システムはつまみ部の横幅を記録メディアの長辺の長さを登録したタブ紙のつまみ数で割ったもので決定する。決定ボタン904を押すことによって後述する図10のタブ紙の印字幅設定の詳細画面に移動する。
【0041】
図10は印字幅設定の詳細画面である。印字幅設定画面1001は、記録メディアに印字する情報を入力する画面である。1002は印字可能な範囲を表示する。登録した数によってつまみ部の印刷可能な縦幅が決定する。スクロールボタン1003によって、印字可能範囲を増減でき、決定ボタン1004を押すことによって決定される。決定ボタン1004を押すことによって後述する図11のタブ紙の挿入位置設定の詳細画面に移動する。
【0042】
図11は記録メディアの挿入位置設定の詳細画面である。挿入位置設定画面1101は記録メディアの挿入位置の一覧を表示する。スクロールボタン1102によって表示できない他の登録済情報を表示する。挿入位置設定1103を選択し、選択ボタン1104を押すことによって、挿入位置の情報を図3のテンキー301から入力可能になる。同時に給紙段情報を後述する図12のタブ紙の印字用紙段設定から入力可能になる。決定ボタン1105を押すことによってタブ紙印刷の設定が完了する。
【0043】
図12は記録メディアの印字用紙段設定の詳細画面である。印字用紙段設定画面1201は給紙段ユニットの一覧を表示する。所望の給紙段1202を選択し、決定ボタン1203を押すことによって図11の挿入位置設定画面1101に戻る。ここで選択された給紙段1202に登録されている記録メディアの種類を判別し、画像形成の方法を変更する。たとえば登録されている記録メディアがタブ紙ならば、画像形成時にタブ紙のつまみ部に印字する。タブ紙以外の用紙ならば、画像形成時にタブ紙のつまみ部に印字はせずに、ジョブの最後にタブ紙のつまみ部をまとめたシートを出力する。
【0044】
[本発明の第1の制御処理手順を表すフローチャート]
図13を用いて、本発明の画像形成装置システムの第1の制御処理手順を表すフローチャートを説明する。
【0045】
ユーザは画像形成装置システム上の原稿給紙ユニット206に原稿を置き、操作部205のスタートキー301を押す。原稿が原稿給紙ユニット206にあるかどうかを判定する(S1301)。
【0046】
もしあるならば原稿を読み取る(S1302)。読み取ったページが図7〜図12で設定したタブ紙印刷のページであるか判定する。もし本文(非タブ紙印刷ページ)ならば普通紙を給紙する(S1304)。そして普通紙に対して画像形成を行う(S1305)。印字が終了したならば印字済紙を排紙して、次の原稿に進む(S1306)。もしタブ紙(タブ紙印刷ページ)ならば印字用紙の確認を行う(S1307)。もし印字用紙がタブ紙ならばタブ紙を給紙する(S1308)。そして読み込んだ原稿を使ってタブ紙画像形成を行う(S1309)。印字したならば印字済紙を排紙して、次の原稿に進む(S1310)。もし印字用紙がラベル紙と設定されているならばタブ紙を給紙する(S1311)。そしてタブ紙画像形成をせずに原稿/画像データを保持する(S1312)。給紙したタブ紙を排紙して、次の原稿に進む(S1313)。原稿給紙ユニット206での判定で原稿が無くなったのを検出したならば、終了処理を行う。タブ紙印刷に使用した用紙がタブ紙ならばそのまま終了する(S1314)。もしラベル紙ならば、ラベル紙を給紙する(S1315)。S1312で保持した原稿/画像データを用いてラベル紙用画像形成を行う(S1316)。ラベル紙に印字しそれを排紙した後に処理を終了する(S1317)。
【0047】
これにより、原稿中の本文原稿画像のための処理およびタブ紙印字・挿入のための処理が独立して行われ図14の出力結果となる。またラベル紙にタブ紙のつまみ部印刷を行う場合は、同様に印字・挿入処理が独立して行われ図15の出力結果となる。
【実施例2】
【0048】
[PDLにおけるタブ紙印刷設定]
図16〜図18を用いて実施例2のPDLにおけるタブ紙印刷設定について説明する。
【0049】
図16は、PDLにおけるタブ紙印刷設定を示す図である。設定画面1601は使用するタブ紙のつまみ数設定1602と挿入用紙種設定1603、挿入用紙サイズ設定1604、挿入用紙の印字モード設定1605、別紙に印字時の用紙種設定1606、挿入用紙の印刷面モードの設定1607がある。またタブ紙つまみ部の挿入位置情報設定1608、タブ紙つまみ部の印字テキスト設定1609、タブ紙つまみ部のテキスト設定1610がある。
【0050】
使用するタブ紙のつまみ数設定1602は、画像形成装置システム内にセットしてあるタブ紙の1セット内のタブ数の設定である。挿入用紙種設定1603はタブ紙として実際挿入する記録メディアの種類を設定する。挿入用紙サイズ設定1604は、実際挿入するタブ紙の用紙サイズを設定する。この設定値は、画像形成装置システムでRIP処理するときにつまみ部の横幅の決定手段として利用され、用紙サイズ設定1604で設定した用紙サイズの長辺の長さをつまみ数設定1602の値で割ったもので画像形成装置システムが決める。
【0051】
そして印字テキスト設定1609に入力した文字列をつまみ部の印字データとして設定する。挿入用紙の印字モード設定1605は挿入用紙への印字の有無を設定する。タブ紙に印刷ならば挿入用紙であるタブ紙のつまみ部の形に合わせた面付けを行う。給紙用紙指定ならば印字なしの挿入用紙の差し込みを行い、つまみ部の印字は別紙にまとめて面付けを行う。印字する用紙は別紙に印字時の用紙種設定1606で指定した用紙に行う。挿入用紙の印刷面モードの設定1607は、挿入用紙の両面に印字する場合に設定する。両面が設定され、挿入用紙の印字モード設定1605がタブ紙ならば、タブ紙の表面に印字され、裏面のつまみ部のデータは、別紙にまとめて出力する。
【0052】
両面が設定され、挿入用紙の印字モード設定1605が給紙用紙指定ならば、つまみ部全体を別紙にまとめて出力する。タブ紙つまみ部の挿入位置情報設定1608は、挿入用紙の位置を設定する。本文のページを基準にどこのページの前後に挿入するかを指定する。タブ紙つまみ部の印字テキスト設定1609はつまみ部に印字する文字列を指定する。文字列のフォントの詳細設定はタブ紙つまみ部のテキスト設定1610で行う。
【0053】
[本発明の第2の実施例の制御処理手順を表すフローチャート]
図17と図18を用いて、本発明のPDLジョブの制御処理手順を表すフローチャートを説明する。図17はエンドユーザ環境101の制御処理手順、図18は画像形成処理システムの制御処理手順を示す。
【0054】
ユーザはクライアントPC上で原稿/画像データを作成する(S1701)。図16に示すタブ紙印刷設定を付加する(S1702)。そして原稿/画像データとタブ紙印刷設定から印刷ジョブを作成し送信する(S1703)。
【0055】
本発明の画像形成装置システムは印刷ジョブを受信し、内蔵しているPDL処理部に渡す(S1801)。受信した印刷ジョブを先頭からRIP(Raster Image Processing:以下、RIPと表記する。)処理する(S1802)。そして処理ページの有無を判定する(S1803)。処理ページがあれば、処理ページが本文もしくはタブ紙挿入を判定する(S1804)。もし本文(非タブ紙印刷ページ)ならば普通紙を給紙する(S1805)。そして普通紙に対して画像形成を行う(S1806)。印字が終了したならば印字済紙を排紙して、次の処理ページに進む(S1807)。もしタブ紙(タブ紙印刷ページ)ならば印字用紙の確認を行う(S1808)。もし印字用紙がタブ紙ならばタブ紙を給紙する(S1809)。そして読み込んだ処理ページを使ってタブ紙画像形成を行う(S1810)。印字したならば印字済紙を排紙して、次の処理ページに進む(S1811)。
【0056】
もし印字用紙がラベル紙と設定されているならばタブ紙を給紙する(S1812)。そしてタブ紙画像形成をせずに原稿画像データを保持する(S1813)。給紙したタブ紙を排紙して、次の原稿に進む(S1814)。そして処理ページが無くなったのを検出したならば、終了処理を行う。タブ紙印刷に使用した用紙がタブ紙ならばそのまま終了する(S1815)。もしラベル紙ならば、ラベル紙を給紙する(S1816)。S1813で保持した原稿画像データを用いてラベル紙用画像形成を行う(S1817)。ラベル紙に印字しそれを排紙した後に処理を終了する(S1818)。
【0057】
これによりPDL形式の印刷データにおいて本文の処理およびタブ紙印字・挿入のための処理が独立して行われ図14の出力結果となる。またラベル紙にタブ紙のつまみ部印刷を行う場合は、同様に印字・挿入処理が独立して行われ図15の出力結果となる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
タブ紙を含むジョブを生成できるジョブ生成手段をもつ画像形成装置システムにおいて、
ジョブを受信する受信手段と、
受信したジョブからタブ紙印刷情報を検出する検出手段と、
出力する記録メディアがタブ紙ならば、タブ紙のつまみ部に画像を生成する画像生成手段と、
出力する記録メディアがタブ紙以外ならば、タブ紙のつまみ部をまとめて記録メディアにまとめて画像生成・出力する画像生成手段と
ジョブを出力する出力手段を
有することを特徴とする画像形成装置システム。
【請求項2】
前記タブ紙のつまみ部は、その大きさをジョブ内に保持されている用紙サイズとタブ紙のつまみ数と、タブ紙に画像形成するデータの大きさから決定することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置システム。
【請求項3】
前記ジョブは、出力する記録メディアがタブ紙以外ならば、複数部出力時にはタブ紙のつまみ部データを一纏めにして出力することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置システム。
【請求項4】
前記ジョブは、タブ紙両面出力時には表面だけ通常タブ紙出力を行い、裏面は別記録メディアにタブ紙のつまみ部データを一纏めにして出力することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置システム。
【請求項5】
前記ジョブは、出力する記録メディアがタブ紙以外ならば、タブ紙両面出力時にはタブ紙のつまみ部データを一纏めにして出力することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置システム。
【請求項6】
前記ジョブは、タブ紙両面出力時には出力手法を選択できることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置システム。
【請求項1】
タブ紙を含むジョブを生成できるジョブ生成手段をもつ画像形成装置システムにおいて、
ジョブを受信する受信手段と、
受信したジョブからタブ紙印刷情報を検出する検出手段と、
出力する記録メディアがタブ紙ならば、タブ紙のつまみ部に画像を生成する画像生成手段と、
出力する記録メディアがタブ紙以外ならば、タブ紙のつまみ部をまとめて記録メディアにまとめて画像生成・出力する画像生成手段と
ジョブを出力する出力手段を
有することを特徴とする画像形成装置システム。
【請求項2】
前記タブ紙のつまみ部は、その大きさをジョブ内に保持されている用紙サイズとタブ紙のつまみ数と、タブ紙に画像形成するデータの大きさから決定することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置システム。
【請求項3】
前記ジョブは、出力する記録メディアがタブ紙以外ならば、複数部出力時にはタブ紙のつまみ部データを一纏めにして出力することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置システム。
【請求項4】
前記ジョブは、タブ紙両面出力時には表面だけ通常タブ紙出力を行い、裏面は別記録メディアにタブ紙のつまみ部データを一纏めにして出力することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置システム。
【請求項5】
前記ジョブは、出力する記録メディアがタブ紙以外ならば、タブ紙両面出力時にはタブ紙のつまみ部データを一纏めにして出力することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置システム。
【請求項6】
前記ジョブは、タブ紙両面出力時には出力手法を選択できることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【公開番号】特開2011−98548(P2011−98548A)
【公開日】平成23年5月19日(2011.5.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−256038(P2009−256038)
【出願日】平成21年11月9日(2009.11.9)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年5月19日(2011.5.19)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年11月9日(2009.11.9)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
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