説明

画像形成装置及びプログラム

【課題】長尺な帯状の記録媒体に形成された最後の画像の後の画像未形成部分を有効活用しつつ当該画像未形成部分に形成する画像情報を予め格納する煩雑さを解消した画像形成装置及びプログラムを提供する。
【解決手段】連続用紙Pを画像を形成する分だけ搬送しつつ連続用紙Pに対して印刷画像情報に基づいて画像形成部12により形成された最後の画像の格納部への排出指示を操作パネル60で受付られた際に連続用紙Pの最後の画像の後に続けて形成する画像を示す排出指示時印刷画像情報を外部装置から受信又は装置内部で生成し、操作パネル60で排出指示が受付られた場合、搬送経路50の長さ分少なくとも連続用紙Pを搬送しつつ連続用紙Pに排出指示時印刷画像情報により示される画像を形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、画像形成装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、コンピュータとこのコンピュータに接続されたプリンタ装置とにより構成されるプリンタシステムにおいて、手動用紙送り時に用紙に印字させようとする少なくとも一つの形式文書を格納する書式情報ファイルと、この書式情報ファイルから印字させたい形式文書の一つを選択する形式文書選択手段と、手動用紙送り時に前記形式文書選択手段により選択された形式文書をプリンタ装置に与えて印字させる印字制御手段とを有するプリンタシステムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平5−229215号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、長尺な帯状の記録媒体に形成された最後の画像の後の画像未形成部分を有効活用しつつ当該画像未形成部分に形成する画像情報を予め格納する煩雑さを解消した画像形成装置及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に記載の発明の画像形成装置は、外部装置から印刷が指示された画像を示す印刷画像情報を受信する受信手段と、長尺な帯状の記録媒体を前記印刷画像情報により示される画像を形成する分だけ搬送しつつ当該記録媒体に対して前記印刷画像情報により示される画像を形成する画像形成手段と、前記画像形成手段により画像が形成された前記記録媒体が画像1つ分以上の長さの搬送経路を介して格納される格納部と、前記印刷画像情報に基づいて前記画像形成手段により前記記録媒体に形成された最後の画像の前記格納部への排出指示を受け付ける受付手段と、前記受付手段で排出指示が受付られた際に前記記録媒体の前記最後の画像の後に続けて形成する画像を示す排出指示時印刷画像情報を前記受信手段で外部装置から受信又は装置内部で生成し、前記受付手段で排出指示が受付られた場合、少なくとも前記搬送経路の長さ分前記記録媒体を搬送しつつ当該記録媒体に前記排出指示時印刷画像情報により示される画像を形成するように画像形成手段を制御する制御手段と、を備えている。
【0006】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記印刷画像情報は、当該印刷画像情報に基づく画像を前記記録媒体に形成する優先度合を示す優先度合情報を含み、前記制御手段が、前記受信手段で受信される印刷画像情報に含まれる優先度合情報により示される優先度合が予め定めた値以下の印刷画像情報を前記排出指示時印刷画像情報として、前記受付手段で排出指示が受付られた場合、前記記録媒体に形成するように画像形成手段を制御するものである。
【0007】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記受付手段で排出指示が受付られた場合、外部装置に対して前記排出指示時印刷画像情報を要求する要求情報を送信する送信手段をさらに備え、前記制御手段が、前記要求情報に応答して前記受信手段で受信される前記排出指示時印刷画像情報に基づく画像を形成するように画像形成手段を制御するものである。
【0008】
また、請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3の何れか1項記載の発明において、前記受付手段が、前記排出指示時印刷画像情報により示される画像を前記記録媒体に形成する大きさ及び形式を含む属性の指定をさらに受け付け、前記制御手段が、前記受付手段により受け付けた属性で前記排出指示時印刷画像情報により示される画像を形成するように画像形成手段を制御するものである。
【0009】
また、請求項5に記載の発明は、請求項1〜請求項4の何れか1項記載の発明において、前記制御手段が、前記排出指示時印刷画像情報が複数存在する場合、画像の論理頁長が近い前記排出指示時印刷画像情報により示される画像を優先的に形成するものである。
【0010】
また、請求項6に記載の発明は、請求項1〜請求項5の何れか1項記載の発明において、前記記録媒体が予め定められた帳票に対応する様式で予め印刷が行われた記録媒体であるか否かを検出する検出手段さらに備え、前記制御手段が、前記検出手段による検出の結果、前記記録媒体が予め定められた帳票に対応する様式で予め印刷が行われた記録媒体である場合、前記排出指示時印刷画像情報により示される画像を形成せずに前記記録媒体を搬送するものである。
【0011】
また、請求項7に記載の発明は、請求項1〜請求項6の何れか1項記載の発明において、前記記録媒体の残量が当該記録媒体の交換を必要とする予め定められた残量以下となったことを検出する残量検出手段をさらに備え、前記制御手段が、前記受付手段で排出指示が受付られた場合、前記残量検出手段により前記記録媒体が前記予め定められた残量以下であることが検出されても前記排出指示時印刷画像情報により示される画像を形成するように画像形成手段を制御するものである。
【0012】
また、請求項8に記載の発明は、請求項1〜請求項7の何れか1項記載の発明において、前記制御手段が、前記排出指示時印刷画像情報により示される画像の形成中に新たな印刷画像情報が前記受信手段で受信された場合、当該新たな印刷画像情報に基づく画像を形成するように画像形成手段を制御するものである。
【0013】
また、請求項9に記載の発明は、請求項1〜請求項8の何れか1項記載の発明において、前記制御手段が、前記排出指示時印刷画像情報により示される画像を印刷画像情報に基づく画像に対して画像の上下を反転させて形成するように画像形成手段を制御するものである。
【0014】
一方、請求項10に記載の発明のプログラムは、長尺な帯状の記録媒体を画像を形成する分だけ搬送しつつ当該記録媒体に対して印刷画像情報により示される画像を形成する画像形成手段により前記記録媒体に形成された最後の画像の格納部への排出指示を受付手段で受付られた際に前記記録媒体の前記最後の画像の後に続けて形成する画像を示す排出指示時印刷画像情報を受信手段で外部装置から受信又は装置内部で生成し、前記受付手段で排出指示が受付られた場合、前記画像形成手段により画像が形成された前記記録媒体が画像1つ分以上の長さの搬送経路を介して格納部へ格納される当該搬送経路の長さ分少なくとも前記記録媒体を搬送しつつ当該記録媒体に前記排出指示時印刷画像情報により示される画像を形成するように画像形成手段を制御する制御手段として機能させるものである。
【発明の効果】
【0015】
請求項1、及び請求項10に記載の発明によれば、手動用紙送り時に用紙の白紙部分に形成する画像情報を予め格納する必要がある場合と比較して、長尺な帯状の記録媒体に形成された最後の画像の後の画像未形成部分を有効活用しつつ当該画像未形成部分に形成する画像情報を予め格納する煩雑さが解消される。
【0016】
また、請求項2に記載の発明によれば、優先度合の高い印刷画像情報が印刷され、優先度合の低い印刷画像情報が優先度合の高い印刷画像情報の手動用紙送り時に印刷される。
【0017】
また、請求項3に記載の発明によれば、排出指示が受付られた際に必要に応じた排出指示時印刷画像情報を外部装置から送信させて印刷を行える。
【0018】
また、請求項4に記載の発明によれば、受付手段により受け付けた属性で排出指示時印刷画像情報により示される画像の印刷を行える。
【0019】
また、請求項5に記載の発明によれば、論理頁長が異なるために排出指示時印刷画像情報の画像を形成しても記録媒体が無駄になることが抑制される。
【0020】
また、請求項6に記載の発明によれば、帳票に対応する様式で予め印刷が行われた記録媒体に印刷が行われることが防止される。
【0021】
また、請求項7に記載の発明によれば、記録媒体が交換を必要とする予め定められた残量以下となっても、排出指示時印刷画像情報の画像が印刷が続行される。
【0022】
また、請求項8に記載の発明によれば、排出指示時印刷画像情報により示される画像の形成中であっても新たな印刷画像情報に基づく画像が印刷される。
【0023】
また、請求項9に記載の発明によれば、記録媒体に印刷された排出指示時印刷画像情報により示される画像と印刷画像情報により示される画像を判別しやすくなる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】第1の実施の形態に係る画像形成装置の概略構成を示す平面図である。
【図2】第1の実施の形態に係る制御部の要部構成を示す平面図である。
【図3】第1の実施の形態に係る搬送頁指定画面の一例を示す図である。
【図4】第1の実施の形態に係るイジェクト処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。
【図5】第1の実施の形態に係るファームウェアのバージョン、連携ソフトの更新情報の印刷結果の一例を示す図である。
【図6】第1の実施の形態に係る画像形成装置による連続用紙への画像の印刷結果の一例を示す図である。
【図7】第1の実施の形態に係る装置使用状況の印刷結果の一例を示す図である。
【図8】第1の実施の形態に係る印刷履歴情報の印刷結果の一例を示す図である。
【図9】第1の実施の形態に係る装置管理情報の印刷結果の一例を示す図である。
【図10】第1の実施の形態に係る印刷属性情報の印刷結果の一例を示す図である。
【図11】第2の実施の形態に係る排出指示時印刷画像情報判別処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。
【図12】第3の実施の形態に係るイジェクト処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。
【図13】第4の実施の形態に係るイジェクト処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。
【図14】第5の実施の形態に係るイジェクト処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。
【図15】第5の実施の形態に係る装置管理情報の印刷結果の一例を示す図である。
【図16】第5の実施の形態に係る印刷履歴情報の印刷結果の一例を示す図である。
【図17】第5の実施の形態に係る画像形成装置による連続用紙への画像の印刷結果の一例を示す図である。
【図18】第5の実施の形態に係る装置使用状況の印刷結果の一例を示す図である。
【図19】第5の実施の形態に係る装置使用状況の印刷結果の一例を示す図である。
【図20】第6の実施の形態に係るイジェクト処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。
【図21】第7の実施の形態に係るイジェクト処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。
【図22】第7の実施の形態に係る画像形成装置による連続用紙への画像の印刷結果の一例を示す図である。
【図23】第8の実施の形態に係る画像形成装置の概略構成を示す平面図である。
【図24】第8の実施の形態に係る画像形成装置による連続用紙への画像の印刷結果の一例を示す図である。
【図25】他の実施の形態に係るジョブセパレーションマークまたはコピーセパレーションマークの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、図面を参照して、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。
【0026】
[第1の実施の形態]
図1には、本実施の形態に係る画像形成装置10の概略構成が示されている。
【0027】
図1に示すように、画像形成装置10は、電子写真方式にて連続用紙Pへ画像の形成を行う画像形成部12と、画像が形成される前の連続用紙Pを収納する収容部14と、画像形成部12により画像が形成された連続用紙Pが格納される格納部16を備えている。
【0028】
画像形成部12には、図1の矢印F方向へ予め定められた回転速度で回転駆動する円筒状の感光体ドラム30が設けられている。この感光体ドラム30の周囲には、感光体ドラム30の表面を一様に帯電させる帯電器36が配置されている。この帯電器36による感光体ドラム30への帯電が一連の画像形成工程の初段階となる。さらに、感光体ドラム30の回転方向に沿って帯電器36より下流側には、帯電器36により一様に帯電された感光体ドラム30の軸線方向に、所望の画像に基づく光ビームを照射し、感光体ドラム30上に静電潜像を形成する光走査装置38が配置されている。
【0029】
また、感光体ドラム30の周囲には、感光体ドラム30の回転方向に沿って光走査装置38よりも下流側に、感光体ドラム30上に形成された静電潜像をトナーによって現像して画像を形成させる現像器40が配設されている。この現像器40の下流側には画像の転写を行う転写位置が位置しており、転写器42が配設されている。
【0030】
収容部14には、記録媒体としての長尺な帯状の連続用紙Pが収納されている。本実施の形態に係る連続用紙Pは、予め定められた大きさの頁領域毎に切り離せるように頁領域毎にミシン目が設けられており、頁領域毎に交互に畳まれている。連続用紙Pは、不図示の搬送機構により画像形成に同期して収容部14から取り出されて転写位置へ搬送される。
【0031】
転写器42は、予め定められた電圧が印加されて感光体ドラム30上の画像を連続用紙Pに転写する。
【0032】
画像が転写された連続用紙Pは、定着器44に搬送され、そこで画像の定着処理(加熱、加圧等)が施される。これにより、画像が連続用紙Pに定着されて、連続用紙P上に所望の画像が形成される。画像が形成された連続用紙Pは、排出ロール46を介して格納部16へ排出される。排出された連続用紙Pは、スイングアーム48により折り畳んで格納部16に格納される。
【0033】
本実施の形態に係る画像形成装置10は、転写器42による画像の転写位置から格納部16まで連続用紙Pが搬送される搬送経路50の長さが複数の頁領域分(本実施の形態では、4頁領域分)の長さとされている。
【0034】
なお、連続用紙Pへのトナー像の転写後、定着器44によって連続用紙Pに転写されずに残存した感光体ドラム30の表面のトナーは、クリーニング装置52で除去される。そして除電装置54によって感光体ドラム30全面は除電され、再び帯電器36によって、感光体ドラム30の電位を均一に帯電する。
【0035】
また、画像形成装置10は、各種の操作指示が入力される操作ボタンやテンキー、各種のメッセージ等を表示するための表示部が設けられた操作パネル60と、各種情報を記憶するHDD(Hard Disk Drive)62、フレキシブルディスクFD等の可搬型の記憶録媒体から情報を読み取るためのディスクドライブ64と、コンパクト・フラッシュ(登録商標)、SDカード(Secure Digital memory card)(登録商標)等の過般型の半導体記憶媒体(外部メモリ65)から情報を読み取るための外部メモリインタフェース(外部メモリI/F)66と、装置全体を制御する制御部68とを備えている。
【0036】
図2には、本実施の形態に係る制御部68の要部構成が示されている。
【0037】
制御部68は、画像形成装置10全体の動作を司るCPU(Central Processing Unit)70、後述するイジェクト処理プログラムを含む各種プログラムや各種のファームウェアのバージョン、各種連携ソフト、各種パラメータ等が予め記憶されたROM(Read Only Memory)72、CPU70による各種プログラムの実行時のワークエリア等として用いられるRAM(Random Access Memory)74、HDD62に対する情報の書き込み及び読み出しを制御するHDDコントローラ76、ディスクドライブ64に装着されたフレキシブルディスクFDに対する情報の書き込み及び読み出しを制御するFDDコントローラ78、外部メモリI/F66に装着された外部メモリ65に対する情報の書き込み及び読み出しを制御する外部メモリコントローラ80、操作パネル60への各種情報の表示を制御すると共に操作パネル60に対する操作を検出するUIコントローラ82、ネットワークNETに接続され、ネットワークNETを介して外部装置(例えば、パーソナルコンピュータなどの端末装置)と情報の送受信を行なうネットワークインタフェース(ネットワークI/F)84、上述した画像形成部12による画像形成処理を制御する画像形成制御部86、を備えている。尚、外部装置84は、ネットワークNETを介して画像形成装置10に接続しているが、ネットワークNET以外にも、専用線で接続される、所謂、チャネル接続で接続されてもよい。
【0038】
CPU70、ROM72、RAM74、HDDコントローラ76、FDDコントローラ78、UIコントローラ82、ネットワークI/F84、及び画像形成制御部86は、システムバスBUSを介して相互に接続されている。従って、CPU70は、ROM72、RAM74へのアクセス、HDDコントローラ76を介してHDD62へのアクセス、FDDコントローラ78を介してフレキシブルディスクFDへのアクセス、外部メモリコントローラ80を介して外部メモリ65へのアクセスと、UIコントローラ82を介して操作パネル60への操作画面、各種メッセージ等の各種情報の表示の制御と、ネットワークI/F84を介して外部の端末装置を情報の送受信の制御と、画像形成制御部86を介して画像形成部12の作動の制御と、搬送制御部116を介した連続用紙Pの搬送の制御とを各々行う。
【0039】
また、CPU70は、UIコントローラ82により検出された操作情報に基づいて操作パネル60に対する操作内容を把握し、画像形成制御部86で導出される各種情報に基づいて画像形成部12の作動状態を把握する。
【0040】
次に、本実施の形態に係る画像形成装置10の作用について説明する。
【0041】
画像形成装置10は、ネットワークNETを介してネットワークI/F84により外部装置から印刷が指示された画像を示す印刷画像情報を受信する。
【0042】
画像形成装置10は、印刷画像情報が受信された場合、受信された印刷画像情報に基づく画像を連続用紙Pにプリントする印刷ジョブの実行を開始し、連続用紙Pを印刷画像情報により示される画像を形成する分だけ搬送しつつ当該連続用紙Pに対して印刷画像情報により示される画像を形成する。
【0043】
また、本実施の形態に係る画像形成装置10は、印刷対象とする記録媒体が連続用紙Pであり、また機構上転写器42による転写位置と定着器44による定着位置とが離れているため、次に実行する印刷ジョブがない場合、実行中の印刷ジョブの最終頁が転写した直後の位置で印刷を停止し、次に実行する印刷ジョブがある場合、実行中の印刷ジョブの最後の画像に続けて次の印刷ジョブの実行を開始する。すなわち、次に実行する印刷ジョブがなく場合、連続用紙Pに形成された最後の画像(最終頁)が画像形成装置10内で停止する。このように次の印刷ジョブがある場合に前の印刷ジョブの最後の画像に続けて次の印刷ジョブの画像の印刷を行うことで、各印刷ジョブの間にムダ紙(白紙)が挿入されなくなる。
【0044】
また、本実施の形態に係る画像形成装置10は、次に実行する印刷ジョブがなく、装置内で停止した連続用紙Pに形成された最後の画像(最終頁)を取り出す必要がある場合のため、操作パネル60により最後の画像の格納部16への排出指示(以下、「イジェクト指示」とも言う。)を受け付ける。
【0045】
ところで、本実施の形態に係る画像形成装置10は、操作パネル60に対してイジェクト指示がされた場合に、画像が形成された最終頁を排出するために連続用紙Pを搬送する頁領域数を指定が行えるものとされている。
【0046】
図3にはイジェクト指示がされた場合の連続用紙Pを搬送する頁領域数を指定する搬送頁指定画面90の一例が示されている。
【0047】
搬送頁指定画面90は、頁領域数を指定するためのコンボボックス92が設けられている。コンボボックス92には、搬送経路50以上の長さになる頁領域数が設定されており、本実施の形態では、搬送経路50の長さが4頁領域分であるため、4〜10の値が設定されている。
【0048】
ユーザは、コンボボックス92に対してイジェクト指示をした場合に搬送する連続用紙Pの頁領域数を指定する。コンボボックス92で指定された頁領域数は、イジェクト頁領域数情報としてHDD62に記憶される。
【0049】
本実施の形態に係る画像形成装置10は、操作パネル60でイジェクト指示が受付られた際に連続用紙Pの最後の画像の後に続けて形成する画像を示す排出指示時印刷画像情報を装置内部で生成してHDD62に記憶しており、操作パネル60でイジェクト指示が受付られた場合、操作パネル60で指定された頁領域数分、連続用紙Pを搬送しつつ当該連続用紙Pに排出指示時印刷画像情報により示される画像を形成する。
【0050】
図4には、操作パネル60でイジェクト指示が受付られた場合、CPU70により実行されるイジェクト処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートが示されている。なお、当該プログラムは記憶媒体としてのROM72に予め記憶されている。
【0051】
ステップ100では、HDD62に排出指示時印刷画像情報が存在するか否か判定し、肯定判定となった場合はステップ104へ移行し、否定判定となった場合はステップ102へ移行する。
【0052】
ステップ102では、連続用紙Pの最後の画像の後に続けて形成する画像を示す排出指示時印刷画像情報を生成する。
【0053】
本実施の形態では、排出指示時印刷画像情報として、搭載されたファームウェアのバージョン、連携ソフトの更新情報など画像形成装置10に関する情報を印刷するものとしており、画像形成装置10に関する情報を印刷するための排出指示時印刷画像情報を生成する。
【0054】
ステップ104では、排出指示時印刷画像情報において印刷されていない頁が存在するか否かを判定し、肯定判定となった場合はステップ106へ移行し、否定判定となった場合はステップ108へ移行する。
【0055】
ステップ106では、画像形成制御部86を介して画像形成部12の作動の制御して、連続用紙Pを1頁領域分搬送しつつ排出指示時印刷画像情報により示される画像を頁順に形成する。
【0056】
これにより、図5に示すように、ファームウェアのバージョン、連携ソフトの更新情報など画像形成装置10に関する情報が印刷される。
【0057】
一方、ステップ108では、画像形成制御部86を介して画像形成部12の作動の制御して、連続用紙Pを1頁領域分搬送させる。すなわち、排出指示時印刷画像情報において印刷されていない頁が存在しないため、ステップ108では、印刷を行わずに連続用紙Pを1頁領域分搬送させる。
【0058】
ステップ110では、イジェクト頁領域数情報により示される頁領域数分の連続用紙Pの搬送が完了したか否かを判定し、肯定判定となった場合はステップ112へ移行し、否定判定となった場合は上記ステップ104へ移行する。
【0059】
ステップ112では、印刷対象となった排出指示時印刷画像情報の各頁を全て印刷したか否か判定し、肯定判定となった場合はステップ114へ移行し、否定判定となった場合は処理を終了する。
【0060】
ステップ114では、印刷対象となった排出指示時印刷画像情報を削除して処理を終了する。
【0061】
これにより、図6に示すように、印刷画像情報に基づく画像の後に排出指示時印刷画像情報に基づく画像が形成される。なお、図6では、イジェクト頁領域数=5としており、印刷画像情報に基づく画像をAe-4〜Aと示し、排出指示時印刷画像情報に基づく画像をB〜Bと示している。
【0062】
なお、上記第1の実施の形態では、画像形成装置10に関する情報として、ファームウェアのバージョン、連携ソフトの更新情報を印刷する場合について説明したがこれに限定されるものではない。例えば、画像形成装置10に関する情報として、図7〜図10に示すように、装置使用状況/印刷履歴情報/装置管理情報/印刷属性情報等を印刷するようにしてもよい。
【0063】
[第2の実施の形態]
第2の実施の形態に係る画像形成装置10の概略構成、制御部68の要部構成は第1の実施の形態と同様であるため、ここでの説明は省略する。
【0064】
第2の実施の形態では、ネットワークNETを介してネットワークI/F84により外部装置から受信される印刷画像情報に、当該印刷画像情報に基づく画像を連続用紙Pに形成する優先度合(例えば、高、中、低)を示す優先度合情報が含まれている。
【0065】
第2の実施の形態に係る画像形成装置10は、受信された印刷画像情報に含まれる優先度合情報により示される優先度合が予め定めた値(ここでは、低)以下の印刷画像情報を排出指示時印刷画像情報としてHDD62に記憶する。
【0066】
図11には、印刷画像情報が受信された場合、CPU70により実行される排出指示時印刷画像情報判別処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートが示されている。なお、当該プログラムは記憶媒体としてのROM72に予め記憶されている。
【0067】
ステップ200では、受信された印刷画像情報に含まれる優先度合情報により示される優先度合が予め定めた値以下であるか否かを判定し、肯定判定となった場合はステップ2020へ移行し、否定判定となった場合はステップ204へ移行する。
【0068】
ステップ202では、受信された印刷画像情報を排出指示時印刷画像情報としてHDD62に記憶し、処理を終了する。
【0069】
一方、ステップ204では、受信された印刷画像情報に基づく画像を連続用紙Pにプリントする印刷ジョブの実行を開始し、処理を終了する。
【0070】
これにより、受信される印刷画像情報のうち、優先度の低い印刷画像情報が排出指示時印刷画像情報として印刷される。
【0071】
[第3の実施の形態]
第3の実施の形態に係る画像形成装置10の概略構成、制御部68の要部構成は第1の実施の形態と同様であるため、ここでの説明は省略する。
【0072】
第3の実施の形態に係る画像形成装置10は、排出指示時印刷画像情報をネットワークNETを介してネットワークI/F84により外部装置から受信し、受信された排出指示時印刷画像情報をHDD62に記憶する。
【0073】
そして、第3の実施の形態に係る画像形成装置10は、操作パネル60でイジェクト指示が受付られた場合、操作パネル60で指定された頁領域数分、連続用紙Pを搬送しつつ当該連続用紙PにHDD62に記憶された排出指示時印刷画像情報により示される画像を形成する。
【0074】
図12には、第3の実施の形態に係るイジェクト処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートが示されている。なお、第3の実施の形態に係るイジェクト処理プログラムで新たな追加された処理については符号の後に「A」と付して説明し、上記第1の実施の形態のイジェクト処理(図4)と同一の処理には同一の符号を付して説明を省略する。
【0075】
ステップ100Aでは、HDD62に排出指示時印刷画像情報が記憶されているか否か判定し、肯定判定となった場合はステップ104へ移行し、否定判定となった場合はステップ120Aへ移行する。
【0076】
ステップ120Aでは、画像形成制御部86を介して画像形成部12の作動の制御して、連続用紙Pをイジェクト頁領域数情報により示される頁領域数分搬送させて処理を終了する。すなわち、HDD62に排出指示時印刷画像情報が記憶されていないため、ステップ120Aでは、印刷を行わずに連続用紙Pをイジェクト頁領域数情報により示される頁領域数分搬送させる。
【0077】
これにより、画像形成装置10は、外部装置から排出指示時印刷画像情報が受信されていた場合、操作パネル60でイジェクト指示が受付られた場合に外部装置から受信された排出指示時印刷画像情報に基づく画像が形成される。
【0078】
[第4の実施の形態]
第4の実施の形態に係る画像形成装置10の概略構成、制御部68の要部構成は第1の実施の形態と同様であるため、ここでの説明は省略する。
【0079】
第4の実施の形態に係る画像形成装置10は、操作パネル60でイジェクト指示が受付られた場合、ネットワークI/F84によりネットワークNETを介して外部装置に対して排出指示時印刷画像情報を要求する要求情報を送信する。
【0080】
そして、第4の実施の形態に係る画像形成装置10は、要求情報に応答して外部装置から送信されてネットワークI/F84で受信される排出指示時印刷画像情報に基づく画像を形成する。
【0081】
図13には、第4の実施の形態に係るイジェクト処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートが示されている。なお、第4の実施の形態に係るイジェクト処理プログラムで新たな追加された処理については符号の後に「B」と付して説明し、上記第1の実施の形態のイジェクト処理(図4)と同一の処理には同一の符号を付して説明を省略する。
【0082】
ステップ100Bでは、外部装置に対して排出指示時印刷画像情報を要求する要求情報を送信する。
【0083】
ステップ102Bでは、排出指示時印刷画像情報の受信待ちを行い、排出指示時印刷画像情報が受信された場合、ステップ104へ移行する。
【0084】
これにより、画像形成装置10は、操作パネル60でイジェクト指示が受付られた場合に外部装置に対して要求情報を送信し、要求情報に応答して受信される排出指示時印刷画像情報に基づく画像が形成される。
【0085】
[第5の実施の形態]
第5の実施の形態に係る画像形成装置10の概略構成、制御部68の要部構成は第1の実施の形態と同様であるため、ここでの説明は省略する。
【0086】
第5の実施の形態に係る画像形成装置10は、操作パネル60から排出指示時印刷画像情報により示される画像を連続用紙Pに形成する大きさ及び形式を含む属性の指定を受け付けるものとされており、例えば、本実施の形態では、連続用紙Pに形成する大きさと、1つの頁領域に複数頁分の画像を形成する所謂Nアップ形式の指定を受け付ける。
【0087】
また、第5の実施の形態に係る画像形成装置10は、操作パネル60から連続用紙Pが予め定められた帳票に対応する様式で予め印刷が行われた連続用紙(所謂、プレプリント用紙)であるか否かの入力を受け付けるものとされており、入力結果に基づいて連続用紙Pが予め定められた帳票に対応する様式で予め印刷が行われた連続用紙であるかを検出する。
【0088】
第5の実施の形態に係る画像形成装置10は、操作パネル60でイジェクト指示が受付られた場合、操作パネル60で受け付けた属性及び連続用紙Pがプレプリント用紙であるか否かに基づいて排出指示時印刷画像情報により示される画像を形成するか否か及び形成する大きさ及び形式を変更する。
【0089】
図14には、第5の実施の形態に係るイジェクト処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートが示されている。なお、第5の実施の形態に係るイジェクト処理プログラムで新たな追加された処理については符号の後に「C」と付して説明し、上記第1の実施の形態のイジェクト処理(図4)と同一の処理には同一の符号を付して説明を省略する。
【0090】
ステップ103Cでは、連続用紙Pがプレプリント用紙であるか否かを判定し、肯定判定となった場合はステップ120Cへ移行し、否定判定となった場合はステップ104へ移行する。
【0091】
ステップ106Cでは、画像形成制御部86を介して画像形成部12の作動の制御して、連続用紙Pを1頁領域分搬送しつつ操作パネル60で受け付けた大きさ及びNアップ形式で排出指示時印刷画像情報により示される画像を形成する。
【0092】
これにより、例えば、連続用紙Pの幅が本来、排出指示時印刷画像情報に基づく画像が形成される連続用紙Pの幅よりも小さく(例えば、本来の排出指示時印刷画像情報に基づく画像が形成される連続用紙Pの幅が17.5で連続用紙Pの幅が10.5)、操作パネル60で大きさ指定(例えば、用紙幅が10.5)されていた場合、図15に示すように連続用紙Pの頁領域内で指定された大きさに合わせた形成で画像が形成される。また、例えば、操作パネル60で2アップ形式が指定されていた場合、図16に示すように、連続用紙Pの頁領域内に2頁分の画像が形成される。
【0093】
一方、ステップ120Cでは、画像形成制御部86を介して画像形成部12の作動の制御して、連続用紙Pをイジェクト頁領域数情報により示される頁領域数分搬送させて処理を終了する。すなわち、ステップ120Cでは、印刷を行わずに連続用紙Pを搬送させる。
【0094】
これにより、例えば、図17(A)(B)に示すように、連続用紙Pがプレプリント用紙ではない場合、連続用紙Pを排出するイジェクト中に排出指示時印刷画像情報に基づく画像が形成されるが(図17(A))、連続用紙Pがプレプリント用紙である場合、イジェクト中に画像が形成されず連続用紙Pをイジェクト頁領域数情報により示される頁領域数分白紙で搬送される。なお、図17(A)(B)では、印刷画像情報に基づく画像をA〜Aと示し、排出指示時印刷画像情報に基づく画像をB〜Bと示している。
【0095】
連続用紙Pをイジェクト頁領域数情報により示される頁領域数分白紙で搬送される。このように白紙で搬送を行うことにより、連続用紙Pに帳票に対応する様式で予め印刷が行われた文字や線と排出指示時印刷画像情報により示される画像が重ならなくなる。
【0096】
なお、上記第5の実施の形態では、操作パネル60からの入力結果に基づいて連続用紙Pがプレプリント用紙であるかを検出する場合について説明したがこれに限定されるものではない。例えば、プレプリントされた連続用紙Pの特定の位置にプレプリント用紙であることを示すマークが付されている場合、収容部14の当該マークに対応する位置にマークを検出するセンサを設けて連続用紙Pがプレプリント用紙であるかを検出するようにしてもよい。
【0097】
また、上記第5の実施の形態では、連続用紙Pがプレプリント用紙である場合に印刷を行わずに連続用紙Pを搬送する場合について説明したがこれに限定されるものではない。例えば、操作パネル60において、イジェクト指示がされた際に連続用紙Pに排出指示時印刷画像情報により示される画像を形成するか、画像を形成せずに連続用紙Pを搬送するかの指定を行えるようにし、操作パネル60で受け付けた指定に従うようにしてもよい。
【0098】
また、印刷画像情報、及び排出指示時印刷画像情報にそれぞれ印刷対象とする連続用紙Pの大きさ、紙種等の属性情報が含まれる場合、印刷画像情報と排出指示時印刷画像情報の属性情報が一致する場合に排出指示時印刷画像情報により示される画像を形成し、印刷画像情報と排出指示時印刷画像情報の属性情報が一致しない場合に連続用紙Pを白紙で搬送するようにしてもよい。
【0099】
また、印刷画像情報、及び排出指示時印刷画像情報にそれぞれ画像の論理頁長が含まれる場合、印刷画像情報と排出指示時印刷画像情報の論理頁長が一致する場合に排出指示時印刷画像情報により示される画像を形成し、印刷画像情報と排出指示時印刷画像情報の論理頁長が一致しない場合に連続用紙Pを白紙で搬送するようにしてもよい。
【0100】
また、印刷画像情報、及び排出指示時印刷画像情報にそれぞれ画像の論理頁長が含まれる場合、排出指示時印刷画像情報の論理頁長を印刷画像情報の論理長に変更して排出指示時印刷画像情報により示される画像を形成するようにしてもよい。図18には、排出指示時印刷画像情報の論理頁長を印刷画像情報の論理長に変更して画像を形成した一例が示されている。
【0101】
また、連続用紙Pに設けられたミシン目の位置を印字禁止として印刷画像情報及び排出指示時印刷画像情報により示されるそれぞれの画像を形成するようにしてもよい。図19には、ミシン目の位置を印字禁止として画像を形成した一例が示されている。
【0102】
[第6の実施の形態]
第6の実施の形態に係る画像形成装置10の概略構成、制御部68の要部構成は第1の実施の形態と同様であるため、ここでの説明は省略する。
【0103】
第6の実施の形態に係る画像形成装置10は、操作パネル60でイジェクト指示が受付られて、排出指示時印刷画像情報により示される画像を形成している途中でも、ネットワークNETを介してネットワークI/F84により外部装置から印刷画像情報を受信した場合、当該印刷画像情報により示される画像の形成を行う。
【0104】
図20には、第6の実施の形態に係るイジェクト処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートが示されている。なお、第6の実施の形態に係るイジェクト処理プログラムで新たな追加された処理については符号の後に「D」と付して説明し、上記第1の実施の形態のイジェクト処理(図4)と同一の処理には同一の符号を付して説明を省略する。
【0105】
ステップ109Dでは、外部装置から印刷画像情報を受信したか否かを判定し、肯定判定となった場合はステップ130Dへ移行し、否定判定となった場合はステップ110へ移行する。
【0106】
ステップ130Dでは、受信された印刷画像情報に基づく画像を連続用紙Pにプリントする印刷ジョブの実行を開始して、処理を終了する。
【0107】
これにより、例えば、連続用紙Pの排出中であっても外部装置から印刷画像情報が受信された場合、当該印刷画像情報に基づく画像の形成が開始される。
【0108】
なお、上記第6の実施の形態では、連続用紙Pの排出中であっても外部装置から受信された印刷画像情報を優先して印刷する場合について説明したがこれに限定されるものではない。例えば、操作パネル60において、連続用紙Pの排出と受信された印刷画像情報の印刷の何れか優先するかの指定を行えるようにし、操作パネル60で受け付けた指定に従うようにしてもよい。
【0109】
[第7の実施の形態]
第7の実施の形態に係る画像形成装置10の概略構成、制御部68の要部構成は第1の実施の形態と同様であるため、ここでの説明は省略する。
【0110】
第7の実施の形態に係る画像形成装置10は、操作パネル60でイジェクト指示が受付られて連続用紙Pを搬送しつつ当該連続用紙Pに排出指示時印刷画像情報により示される画像を形成する際に、排出指示時印刷画像情報により示される画像を印刷画像情報に基づく画像に対して反転させて形成する。
【0111】
図21には、第7の実施の形態に係るイジェクト処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートが示されている。なお、第7の実施の形態に係るイジェクト処理プログラムで新たな追加された処理については符号の後に「E」と付して説明し、上記第1の実施の形態のイジェクト処理(図4)と同一の処理には同一の符号を付して説明を省略する。
【0112】
ステップ105Eでは、排出指示時印刷画像情報により示される画像を最終頁側から順に読み出し、読み出した画像を180度回転させて画像の上下を反転させる。
【0113】
ステップ106Eでは、画像形成制御部86を介して画像形成部12の作動の制御して、連続用紙Pを1頁領域分搬送しつつ反転させた画像を形成する。
【0114】
これにより、図22に示すように、排出指示時印刷画像情報により示される画像は印刷画像情報により示される画像に対して画像の上下が反転しているため、印刷画像情報により示される画像と排出指示時印刷画像情報により示される画像とが判別し易くなる。また、排出指示時印刷画像情報により示される画像は最終頁側から印刷されるため、上下を反転させても画像の向きと頁順が一致する。なお、図22では、印刷画像情報に基づく画像をA〜Aと示し、排出指示時印刷画像情報に基づく画像をB〜Bと示している。
【0115】
[第8の実施の形態]
図23には、第8の実施の形態に係る画像形成装置10の概略構成が示されている。なお、上記第1の実施の形態の画像形成装置10(図1)と同一の処理には同一の符号を付して説明を省略する。
【0116】
第8の実施の形態に係る画像形成装置10は、画像形成部12を2つ(12A、12B)備えており、画像形成部12Aにより連続用紙Pの一方の面に画像を形成し、画像形成部12Bにより連続用紙Pの他方の面に画像を形成する。なお、図23では、画像形成部12Aの構成部品に符号「A」と付し、画像形成部12Bの構成部品に符号「B」と付している。よって、第8の実施の形態に係る画像形成装置10は、連続用紙Pの両面に画像の形成が行える。画像形成部12A、12Bは共に画像形成制御部86(図2参照。)により動作が制御される。
【0117】
第8の実施の形態に係る画像形成装置10は、印刷画像情報が受信された場合、受信された印刷画像情報に基づく画像を連続用紙Pの一方の面に形成し、操作パネル60でイジェクト指示が受付られた場合、排出指示時印刷画像情報に基づく画像を連続用紙Pの他方の面に形成する。
【0118】
これにより、図24に示すように、印刷画像情報により示される画像と排出指示時印刷画像情報により示される画像が連続用紙Pの異なる面に形成されるため、印刷画像情報により示される画像と排出指示時印刷画像情報により示される画像とが判別し易くなる。なお、図24では、印刷画像情報に基づく画像をA〜Aと示し、排出指示時印刷画像情報に基づく画像をB〜Bと示している。
【0119】
なお、上記第8の実施の形態では、画像形成装置10は、2つの画像形成部12A、12Bを設けて連続用紙Pの両面に画像の形成する場合について説明したがこれに限定されるものではない。例えば、連続用紙Pの一方の面に形成する第1の画像形成装置と連続用紙Pの他方の面に形成する第2の画像形成装置とを重連で接続して連続用紙Pの表裏両面に印刷を行う画像形成システムにおいて、印刷画像情報が受信された場合、受信された印刷画像情報に基づく画像を第1の画像形成装置で連続用紙Pの一方の面に形成し、操作パネル60でイジェクト指示が受付られた場合、排出指示時印刷画像情報に基づく画像を第2の画像形成装置で連続用紙Pの他方の面に形成するようにしてもよい。
【0120】
また、上記各実施の形態では、イジェクト指示が受付られた場合、搬送頁指定画面90で指定された頁領域数分の連続用紙Pを搬送する場合について説明したがこれに限定されるものではない。例えば、排出指示時印刷画像情報により示される画像が指定された頁領域数分よりも多い場合、排出指示時印刷画像情報により示される画像を全て形成するようにしてもよい。また、イジェクト指示が受付られて、排出指示時印刷画像情報により示される画像を指定された頁領域数分だけ形成した時点で外部装置から次の印刷画像情報を未受信の場合に、排出指示時印刷画像情報の残りの画像を全て形成するようにしてもよい。
【0121】
また、収容部14に連続用紙Pの残量が当該記録媒体の交換を必要とする予め定められた残量以下となったことを検出する残量検出センサを設け、通常の印刷画像情報により示される画像の印刷を行う場合は残量検出センサで連続用紙Pの残量が予め定められた残量以下であることが検出された場合に、連続用紙Pの交換を促すメッセージを操作パネル60に表示し、イジェクト指示が受付られた場合、残量検出センサで連続用紙Pの残量が予め定められた残量以下であることが検出されてあっても排出指示時印刷画像情報により示される画像を形成を継続するようにしてもよい。
【0122】
また、上記第1の実施の形態では、排出指示時印刷画像情報を装置内部で生成し、第2及び第3の実施の形態では、排出指示時印刷画像情報を外部装置から受信する場合について説明したがこれに限定されるものではない。例えば、排出指示時印刷画像情報の装置内部での生成、外部装置から受信を選択的に行えるようにしてもよい。この選択は操作パネル60において行えるものとしてもよい。
【0123】
また、上記各実施の形態では、次に実行する印刷ジョブがなく場合、印刷ジョブの最終頁が転写した直後の位置で印刷を停止している状態で操作パネル60でイジェクト指示を受け付けた場合について説明したがこれに限定されるものではない。例えば、印刷ジョブを途中で停止させて操作パネル60でイジェクト指示が受付られた場合についても同様のイジェクト処理を行えばよい。
【0124】
また、上記第7の実施の形態では、排出指示時印刷画像情報により示される画像を印刷画像情報に基づく画像に対して画像の上下を反転させ、上記第8の実施の形態では、印刷画像情報により示される画像と排出指示時印刷画像情報により示される画像が連続用紙Pの異なる面に形成することにより、印刷画像情報により示される画像と排出指示時印刷画像情報により示される画像とを判別しやすくする場合について説明したがこれに限定されるものではない。例えば、図25に示すように、印刷画像情報により示される画像と排出指示時印刷画像情報により示される画像が切り替わる頁にジョブセパレーションマークまたはコピーセパレーションマークを印刷することで印刷画像情報により示される画像と排出指示時印刷画像情報により示される画像を容易に区分けされる。
【0125】
また、上記各実施の形態では、電子写真方式の画像形成装置10に本発明を適用した場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、インクジェット方式の画像形成装置に本発明を適用してもよい。
【0126】
また、上記各実施の形態では、長尺な帯状の記録媒体として連続用紙Pを用いた場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0127】
また、上記各実施の形態の構成は、適宜組み合わせて実施してもよく、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において適宜変更可能であることは言うまでもない。
【0128】
また、上記各実施の形態に係る図4、図12〜図15、図20、図21に示したイジェクト処理プログラム及び図11に示した排出指示時印刷画像情報判別処理プログラムは、ROM72予め記憶しておく形態の他、ROM72等の記憶素子に予め記憶しておく形態、HDD(ハード・ディスク・ドライブ)等の記憶装置に記憶させる形態、CD−ROMやDVD−ROM等のコンピュータで読み取れる記憶媒体に格納された状態で提供される形態、有線又は無線による通信手段を介して配信される形態等に適用してもよい。
【符号の説明】
【0129】
10 画像形成装置
12、12A、12B 画像形成部
16 格納部
60 操作パネル
68 制御部
70 CPU
84 ネットワークI/F84

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部装置から印刷が指示された画像を示す印刷画像情報を受信する受信手段と、
長尺な帯状の記録媒体を前記印刷画像情報により示される画像を形成する分だけ搬送しつつ当該記録媒体に対して前記印刷画像情報により示される画像を形成する画像形成手段と、
前記画像形成手段により画像が形成された前記記録媒体が画像1つ分以上の長さの搬送経路を介して格納される格納部と、
前記印刷画像情報に基づいて前記画像形成手段により前記記録媒体に形成された最後の画像の前記格納部への排出指示を受け付ける受付手段と、
前記受付手段で排出指示が受付られた際に前記記録媒体の前記最後の画像の後に続けて形成する画像を示す排出指示時印刷画像情報を前記受信手段で外部装置から受信又は装置内部で生成し、前記受付手段で排出指示が受付られた場合、少なくとも前記搬送経路の長さ分前記記録媒体を搬送しつつ当該記録媒体に前記排出指示時印刷画像情報により示される画像を形成するように画像形成手段を制御する制御手段と、
を備えた画像形成装置。
【請求項2】
前記印刷画像情報は、当該印刷画像情報に基づく画像を前記記録媒体に形成する優先度合を示す優先度合情報を含み、
前記制御手段は、前記受信手段で受信される印刷画像情報に含まれる優先度合情報により示される優先度合が予め定めた値以下の印刷画像情報を前記排出指示時印刷画像情報として、前記受付手段で排出指示が受付られた場合、前記記録媒体に形成するように画像形成手段を制御する
請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記受付手段で排出指示が受付られた場合、外部装置に対して前記排出指示時印刷画像情報を要求する要求情報を送信する送信手段をさらに備え、
前記制御手段は、前記要求情報に応答して前記受信手段で受信される前記排出指示時印刷画像情報に基づく画像を形成するように画像形成手段を制御する
請求項1記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記受付手段は、前記排出指示時印刷画像情報により示される画像を前記記録媒体に形成する大きさ及び形式を含む属性の指定をさらに受け付け、
前記制御手段は、前記受付手段により受け付けた属性で前記排出指示時印刷画像情報により示される画像を形成するように画像形成手段を制御する
請求項1〜請求項3の何れか1項記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記制御手段は、前記排出指示時印刷画像情報が複数存在する場合、画像の論理頁長が近い前記排出指示時印刷画像情報により示される画像を優先的に形成する
請求項1〜請求項4の何れか1項記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記記録媒体が予め定められた帳票に対応する様式で予め印刷が行われた記録媒体であるか否かを検出する検出手段さらに備え、
前記制御手段は、前記検出手段による検出の結果、前記記録媒体が予め定められた帳票に対応する様式で予め印刷が行われた記録媒体である場合、前記排出指示時印刷画像情報により示される画像を形成せずに前記記録媒体を搬送する
請求項1〜請求項5の何れか1項記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記記録媒体の残量が当該記録媒体の交換を必要とする予め定められた残量以下となったことを検出する残量検出手段をさらに備え、
前記制御手段は、前記受付手段で排出指示が受付られた場合、前記残量検出手段により前記記録媒体が前記予め定められた残量以下であることが検出されても前記排出指示時印刷画像情報により示される画像を形成するように画像形成手段を制御する
請求項1〜請求項6の何れか1項記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記制御手段は、前記排出指示時印刷画像情報により示される画像の形成中に新たな印刷画像情報が前記受信手段で受信された場合、当該新たな印刷画像情報に基づく画像を形成するように画像形成手段を制御する
請求項1〜請求項7の何れか1項記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記制御手段は、前記排出指示時印刷画像情報により示される画像を印刷画像情報に基づく画像に対して画像の上下を反転させて形成するように画像形成手段を制御する
請求項1〜請求項8の何れか1項記載の画像形成装置。
【請求項10】
コンピュータを、
長尺な帯状の記録媒体を画像を形成する分だけ搬送しつつ当該記録媒体に対して印刷画像情報により示される画像を形成する画像形成手段により前記記録媒体に形成された最後の画像の格納部への排出指示を受付手段で受付られた際に前記記録媒体の前記最後の画像の後に続けて形成する画像を示す排出指示時印刷画像情報を受信手段で外部装置から受信又は装置内部で生成し、前記受付手段で排出指示が受付られた場合、前記画像形成手段により画像が形成された前記記録媒体が画像1つ分以上の長さの搬送経路を介して格納部へ格納される当該搬送経路の長さ分少なくとも前記記録媒体を搬送しつつ当該記録媒体に前記排出指示時印刷画像情報により示される画像を形成するように画像形成手段を制御する制御手段として機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【公開番号】特開2011−51280(P2011−51280A)
【公開日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−203728(P2009−203728)
【出願日】平成21年9月3日(2009.9.3)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】