説明

画像形成装置及び画像形成方法

【課題】長期間にわたり高品質の画像を形成することができる、複数の加熱定着部材が設けられた画像形成装置を提供する。
【解決手段】キャリアとトナー粒子を含む液体現像剤が使用される画像形成装置を、上記液体現像剤から形成された像を担持する像担持体と、駆動ローラとテンションローラにより張架されている無端ベルトである中間転写体と、前記中間転写体上の一次転写された像が形成された部分からキャリアを回収するスクイーズ手段と、前記中間転写体上の像を転写材に二次転写する二次転写ローラと、転写材に接触して転写材に二次転写された像を加熱する第一定着器と、第一定着器よりも転写材の搬送方向下流に配置され、転写材に接触して転写材に二次転写された像を加熱する第二定着器を備え、転写材種情報に応じて、スクイーズ手段によるキャリアの回収量と第一定着器の加熱温度を調節できるものとする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、二次転写ローラから転写材への像の二次転写が良好に行われ、転写材に像を定着する際に、転写材上のキャリアとトナー粒子の分離を促進する画像形成装置及び画像形成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
像を担持する像担持体と、中間転写体と、前記像担持体から像が一次転写された前記中間転写体上の像を転写剤材に二次転写する二次転写ローラと、加熱定着部材を有し、前記中間転写体上の像を転写材に二次転写するとき、前記二次転写ローラは転写材を前記中間転写体に押圧する画像形成装置を使用して、転写材に画像を形成することは広く行われている。
転写材に形成される画像の質を向上させるため、複数の加熱定着部材を設け、転写材の搬送方向の最も下流に位置する加熱定着部材による転写材の加熱温度が最も高くなる画像形成装置が検討された(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
【特許文献1】特開2005-78084号公報
【特許文献2】特開平11-202675号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
最近、画像形成装置により形成される画像の質の向上が要求されており、複数の加熱定着部材が設けられた上記画像形成装置により形成される画像の質は十分なものではない。本発明は、長期間にわたり高品質の画像を形成することができる画像形成装置と画像形成方法の提供を目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、キャリアとトナー粒子を含む液体現像剤が使用される画像形成装置であって、上記液体現像剤から形成された像を担持する像担持体と、駆動ローラとテンションローラにより張架されている無端ベルトである中間転写体と、前記中間転写体上の一次転写された像が形成された部分からキャリアを回収するスクイーズ手段と、前記中間転写体上の像を転写材に二次転写する二次転写ローラと、転写材に接触して転写材に二次転写された像を加熱する第一定着器と、第一定着器よりも転写材の搬送方向下流に配置され、転写材に接触して転写材に二次転写された像を加熱する第二定着器を備え、転写材種情報に応じて、スクイーズ手段によるキャリアの回収量と第一定着器の加熱温度を調節する画像形成装置である。
本発明の好ましい実施形態では、上記画像形成装置の第一定着器及び第二定着器がローラである。
本発明は、キャリアとトナー粒子を含む液体現像剤が使用される画像形成方法であって、上記液体現像剤から形成された像を像担持体に担持する工程、駆動ローラとテンションローラにより張架されている無端ベルトである中間転写体に像担持体から像を一次転写する工程、中間転写体上の一次転写された像が形成された部分からスクイーズ手段によりキャリアを回収する工程、二次転写ローラにより中間転写体上の像を転写材に二次転写する工程、転写材に二次転写された像を転写材に接触する第一定着器により加熱する工程、転写材に二次転写された像を転写材に接触する第二定着器により加熱する工程を有し、転写材種情報に応じて、スクイーズ手段によるキャリアの回収量と第一定着器の加熱温度を調節する画像形成方法である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0005】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。図1は本発明の実施の形態に係る画像形成装置を構成する主要構成要素を示した図である。
画像形成装置の中央部に配置された各色の画像形成部に対し、現像ユニット30Y、30M、30C、30Kは、画像形成装置の下部に配置され、中間転写ベルト40、二次転写部60は、画像形成装置の上部に配置されている。
【0006】
画像形成部は、像担持体10Y、10M、10C、10K、帯電ローラ11Y、11M、11C、11K、不図示の露光ユニット12Y、12M、12C、12K等を備えている。露光ユニット12Y、12M、12C、12Kは、半導体レーザ、ポリゴンミラー、F−θレンズ等の光学系を有し、帯電ローラ11Y、11M、11C、11Kにより、像担持体10Y、10M、10C、10Kを一様に帯電させ、露光ユニット12Y、12M、12C、12Kにより、入力された画像信号に基づいて、変調されたレーザ光を照射して、帯電された像担持体10Y、10M、10C、10K上に静電潜像を形成する。
【0007】
現像ユニット30Y、30M、30C、30Kは、概略、現像ローラ20Y、20M、20C、20K、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)からなる各色の液体現像剤を貯蔵する現像剤容器(リザーバ)31Y、31M、31C、31K、これら各色の液体現像剤を現像剤容器31Y、31M、31C、31Kから現像ローラ20Y、20M、20C、20Kに供給する現像剤供給ローラ32Y、32M、32C、32K等を備え、各色の液体現像剤により像担持体10Y、10M、10C、10K上に形成された静電潜像を現像する。
【0008】
中間転写ベルト40は、無端ベルトであり、ベルト駆動ローラ41とテンションローラ42との間に張架され、一次転写部50Y、50M、50C、50Kで像担持体10Y、10M、10C、10Kと当接しながら駆動ローラ41により回転駆動される。一次転写部50Y、50M、50C、50Kは、像担持体10Y、10M、10C、10Kと中間転写ベルト40を挟んで一次転写バックアップローラ51Y、51M、51C、51Kが対向配置され、像担持体10Y、10M、10C、10Kとの当接位置を転写位置として、現像された像担持体10Y、10M、10C、10K上の各色のトナー像を中間転写ベルト40上に順次重ねて転写し、フルカラーのトナー像を形成する。
【0009】
二次転写ユニット60は、二次転写ローラ61が中間転写ベルト40を挟んでベルト駆動ローラ41と対向配置され、さらに二次転写ローラクリーニングブレード62、現像剤回収部63からなるクリーニング装置が配置される。そして、二次転写ローラ61を配置した転写位置において、中間転写ベルト40上に形成された単色のトナー像やフルカラーのトナー像を転写材搬送経路Lにて搬送されるアート紙、コート紙、微塗工紙、上質紙、OHP用フィルム(プラスチックフィルム)等の転写材に転写する。ベルト駆動ローラ41はローラ芯金の表面に弾性層が配された構成をしており、さらにハロゲンランプ等からなる予備加熱ヒーター70がベルト駆動ローラ41の軸方向に沿って内蔵されている。この予備加熱ヒーター70は、転写材上のトナー像が定着ユニット80で定着される前段の予備加熱のために用いられる。また、予備加熱ヒーター70のローラ軸方向の長さは画像形成装置が扱う転写材のうち、幅が最も広いものの幅の長さ以上に構成される。本発明では、二次転写ユニット60において、このような予備加熱を備えるものであるので、「二次転写」を「加熱二次転写」などと称することがある。本発明の加熱二次転写の詳細については後述する。
【0010】
転写材搬送経路Lの下流には、転写材スクイーズユニット75、定着ユニット80が順次配置されている。転写材スクイーズユニット75は、表面に弾性体を被覆して転写材に摺接して回転する弾性ローラ部材からなる転写材スクイーズローラ76、転写材を挟んで転写材スクイーズローラ76と対向配置されている転写材バックアップローラ77、転写材スクイーズローラ76に摺接して表面をクリーニングするクリーニングブレード78及びキャリア回収部79から構成されている。転写材スクイーズユニット75では、定着ユニット80における転写材へのトナー粒子の定着が最適に行われるように余剰キャリアが回収される。
【0011】
次いで、定着ユニット80において、転写材上に転写された単色のトナー像やフルカラーのトナー像を転写材に融着させ定着させる。定着ユニット80は、通過する転写材をプレヒートする第一定着ローラ81と、転写材を第一定着ローラ81に押しつける第一加圧ローラ82と、第一定着ローラ81及び第一加圧ローラ82より下流に設けられ、通過する転写材をトナー粒子の軟化温度より高い温度に加熱する第二定着ローラ83と、転写材を第二定着ローラ83に押しつける第二加圧ローラ84から構成されている。第一定着ローラ81及び第二定着ローラ83は、表面に弾性層を有する芯金で形成されており、その内部には、図示されない加熱ヒータが内蔵されている。第一定着ローラ81及び第一加圧ローラ82からなるローラ対と第二定着ローラ83及び第2加圧ローラ84からなるローラ対の間には、コロナ帯電器85と、転写材を挟んでコロナ帯電器85と対向配置される対向電極86が設けられていてもよい。コロナ帯電器85と対向電極86の間を通過する転写材の種類により、電界印加の強さと向きを変更し、転写材へのトナー粒子の定着が最適化される。
ベルト駆動ローラ41と共に二次転写ユニット60を張架するテンションローラ42側には、その外周に沿って、中間転写ベルトクリーニングブレード46、現像剤回収部47からなるクリーニング装置が配置されている。
【0012】
次に、画像形成部及び現像ユニットについて説明する。図2は画像形成部及び現像ユニットの主要構成要素を示した断面図である。各色の画像形成部及び現像ユニットの構成は同様であるので、以下、イエロー(Y)の画像形成部及び現像ユニットに基づいて説明する。
画像形成部は、像担持体10Yの外周の回転方向に沿って、潜像イレーサ16Y、像担持体クリーニングブレード17Y及び現像剤回収部18Yからなるクリーニング装置、帯電ローラ11Y、露光ユニット12Y、現像ユニット30Yの現像ローラ20Y、像担持体スクイーズローラ13Yとその付属構成である像担持体スクイーズローラクリーニングブレード14Y、現像剤回収部15Yからなるクリーニング装置が配置されている。そして、現像ユニット30Yは、現像ローラ20Yの外周に、クリーニングブレード21Y、アニロックスローラを用いた現像剤供給ローラ32Y、現像剤圧縮ローラ22Yが配置され、液体現像剤容器31Yの中に液体現像剤攪拌ローラ34Y、現像剤供給ローラ32Yが収容されている。また、中間転写ベルト40に沿って、像担持体10Yと対向する位置に一次転写部の一次転写ローラ51Yが配置され、その移動方向下流側に中間転写ベルトスクイーズローラ53Y、バックアップローラ54Y、中間転写ベルトスクイーズローラクリーニングブレード55Y、現像剤回収部56Yからなる中間転写ベルトスクイーズ装置52Yが配置されている。
【0013】
像担持体10Yは、現像ローラ20Yの幅より広く、外周面に感光層が形成された円筒状の部材からなる感光体ドラムであり、例えば図2に示すように時計回りの方向に回転する。該像担持体10Yの感光層は、有機像担持体又はアモルファスシリコン像担持体等で構成される。帯電ローラ11Yは、像担持体10Yと現像ローラ20Yとのニップ部より像担持体10Yの回転方向の上流側に配置され、図示しない電源装置からトナー帯電極性と同極性のバイアスが印加され、像担持体10Yを帯電させる。露光ユニット12Yは、帯電ローラ11Yより像担持体10Yの回転方向の下流側において、帯電ローラ11Yによって帯電された像担持体10Y上にレーザ光を照射し、像担持体10Y上に潜像を形成する。
現像ユニット30Yは、現像剤圧縮ローラ22Y、キャリア内にトナーを概略質量比25%程度に分散した状態の液体現像剤を貯蔵する現像剤容器31Y、該液体現像剤を担持する現像ローラ20Y、液体現像剤を攪拌して一様の分散状態に維持し現像ローラ20Yに供給するための現像剤供給ローラ32Yと規制ブレード33Yと攪拌ローラ34Y、現像ローラ20Yに担持された液体現像剤をコンパクション状態にする現像剤圧縮ローラ22Y、現像ローラ20Yのクリーニングを行う現像ローラクリーニングブレード21Yを有する。
【0014】
現像剤容器31Yに収容されている液体現像剤は、従来一般的に使用されている、Isopar(登録商標:エクソン)をキャリアとした低濃度(1〜2質量%程度)かつ低粘度の、常温で揮発性を有する揮発性液体現像剤ではなく、高濃度かつ高粘度の、常温で不揮発性を有する不揮発性液体現像剤である。すなわち、本発明における液体現像剤は、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂又はこれらの混合物中へ顔料等の着色剤を分散させた体積平均粒子径が0.5μm〜6μm、好ましくは1.5〜3.5μmのトナー粒子を、キャリア中へ分散剤とともに添加し、トナー粒子濃度を10〜35質量%、好ましくは15〜25質量%とした高粘度(30〜10000mPa・s程度)の液体現像剤である。
キャリアは、a)パラフィン系、イソパラフィン系又はシクロパラフィン系の炭化水素、b)鎖状、分岐鎖状又は環状シリコーン、c)フッ素化エーテルを含むフッ素化炭化水素、d)精製植物油、e)精製植物油のエステル化物から選択される。キャリアの粘度は0.5〜1000mPa・sである。
分散剤は特に限定されない。分散剤としては、ポリエステルアミン系分散剤であるSolsperse 13940(登録商標、Avecia社製)、アミノシリコーン系分散剤であるFinisch WR1600(Wacker Chemicals社製)、Plexol(Rohm and Haas社製)、FOA-2(Du Pont社製)、アルキル化ポリビニルピロリドンであるAntaron AV220(ISP Technologies社製)、Disperse Ayd1(Elementis DCP Inc.製)が例示される。分散剤の含有量は液体現像剤に対して0.1〜20質量%である。
【0015】
現像剤供給ローラ32Yは、円筒状の部材であり、例えば図2に示すように時計回りの方向に回転し、表面に現像剤を担持し易いように表面に微細且つ一様に螺旋状の溝による凹凸面を形成したアニロックスローラである。溝の寸法は、溝ピッチが約130μm、溝深さが約30μmである。この現像剤供給ローラ32Yにより、現像剤容器31Yから現像ローラ20Yへと液体現像剤が供給される。攪拌ローラ34Yと現像剤供給ローラ32Yは摺接していても良いが離れた配置関係であっても良い。
規制ブレード33Yは、表面に弾性体を被覆して構成した弾性ブレード、現像剤供給ローラ32Yの表面に当接するウレタンゴム等からなるゴム部と、該ゴム部を支持する金属等の板で構成される。そして、アニロックスローラからなる現像剤供給ローラ32Yに担持搬送されてきた液体現像剤の膜厚、量を規制、調整し、現像ローラ20Yに供給する液体現像剤の量を調整する。なお、現像剤供給ローラ32Yの回転方向は図2に示す矢印方向ではなくその逆の方向であっても良く、その際の規制ブレード33Yは、回転方向に対応した配置を要する。
【0016】
現像ローラ20Yは、円筒状の部材であり、回転軸を中心に図2に示すように反時計回りに回転する。該現像ローラ20Yは鉄等金属製の内芯の外周部に、ポリウレタンゴム、シリコンゴム、NBR等の弾性層を設けたものである。現像ローラクリーニングブレード21Yは、現像ローラ20Yの表面に当接するゴム等で構成され、現像ローラ20Yが像担持体10Yと当接する現像ニップ部より現像ローラ20Yの回転方向の下流側に配置されて、現像ローラ20Yに残存する液体現像剤を掻き落として除去するものである。
現像剤圧縮ローラ22Yは、円筒状の部材で、金属ローラ基材の表層に導電性の樹脂層やゴム層を備えた構造をし、例えば図2に示すように現像ローラ20Yと反対方向の時計回りに回転する。現像剤圧縮ローラ22Yは、現像ローラ20Y表面の帯電バイアスを増加させる手段を有し、現像ローラ20Yによって搬送された現像剤は、図2に示すように現像剤圧縮ローラ22Yが摺接してニップを形成するコンパクション部位で現像剤圧縮ローラ22Y側から現像ローラ20Yに向かって電界を印加する。このコンパクションの電界印加手段は、図2に示すローラに代えコロナ放電器からのコロナ放電であっても良い。現像剤圧縮ローラ22Yでコンパクションされなかった若干のトナーは、現像剤圧縮ローラクリーニングブレード23Yによって掻き落として除去されリザーバ31Y内の現像剤と合流して再利用される。
【0017】
像担持体スクイーズ装置は、像担持体10Yに対向して現像器20Yの下流側に配置して像担持体10Yに現像されたトナー像の余剰現像剤を回収するものであり、図2に示すように像担持体10Yに摺接して回転する弾性ローラ部材から成る像担持体スクイーズローラ13Yと、該像担持体スクイーズローラ13Yに押圧摺接して表面をクリーニングするクリーニングブレード14Y及び現像剤回収部15Yとから構成される。
一次転写部50Yでは、像担持体10Yに現像された現像剤像を一次転写ローラ51Yにより中間転写ベルト40へ転写する。ここで、像担持体10Yと中間転写ベルト40は等速度で移動する構成であり、回転及び移動の駆動負荷を軽減するとともに、像担持体10Yの顕像トナー像への外乱作用を抑制している。なお、1色目の一次転写部50Yでは初回一次転写なので混色現象は発生しないが、2色目以降は既に一次転写されたトナー像部位に更に異なるトナー像を転写して色重ねするので中間転写ベルト40から像担持体10(M、C、K)へトナーが移行する所謂逆転写現象によって逆転写トナーと転写残りトナーは混色して余剰キャリアとともに像担持体10(M、C、K)に担持されて移動し、クリーニングブレード17(M、C、K)の作用によって像担持体から回収してプールされる。
【0018】
中間転写ベルトスクイーズ装置52Yは、一次転写部50Yの下流側に配置され、中間転写ベルト40上から余剰なキャリアを除去し、顕像内のトナー粒子比率を上げる処理を行うものであり、一次転写部50Yで中間転写ベルト40に転写された現像剤(キャリア内に分散したトナー)のキャリア量が前述した終段階の転写材に二次転写して定着行程に進行する段階で、好ましい二次転写機能及び定着機能を発揮させるために、当該液体現像剤中のトナーが望ましい分散状態に至っていない場合に、中間転写ベルト40から更に余剰キャリアを除去する手段として設けられている。中間転写ベルトスクイーズ装置52Yは、像担持体スクイーズ装置と同様、表面に弾性体を被覆して像担持体40に摺接して回転する弾性ローラ部材から成る中間転写ベルトスクイーズローラ53Y、像担持体40を挟んで中間転写ベルトスクイーズローラ53Yと対向配置されるバックアップローラ54Y、中間転写ベルトスクイーズローラ53Yに押圧摺接して表面をクリーニングするクリーニングブレード55Y及び現像剤回収部56Yから構成される。現像剤回収部56Yは、その下流側に配置されたマゼンタの像担持体スクイーズローラクリーニングブレード14Mで回収されるキャリア液の回収機構も兼ねている。
【0019】
余剰キャリアの回収能力は、中間転写ベルトスクイーズローラ53Yの回転方向及び中間転写ベルト40の移動速度に対する中間転写ベルトスクイーズローラ53Y表面の相対的な周速度差によって所望の回収能力に設定することが可能であり、中間転写ベルト40に対してカウンタ方向に回転させると回収能力は高まり、また、周速度差を大きく設定しても回収能力が高まり、更に、この相乗作用も可能である。本実施形態では、一例として中間転写ベルトスクイーズローラ53Yを中間転写ベルト40に対して略同一周速度でウィズ回転させ、中間転写ベルト40に一次転写された現像剤から余剰キャリア及びカブリトナーを回収していて双方の回転駆動負荷を軽減するとともに、中間転写ベルト40のトナー像への外乱作用を抑制している。
【0020】
本実施形態の中間転写ベルト40は、耐熱性の良好なものであれば特に限定されるものではないが、本実施形態では、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリエステル、ポリアクリレート、ポリエーテルサルフォン、ポリエーテルケトン、ポリバラバン酸等の耐熱性及び機械的強度に優れる樹脂材に導電性を付与するカーボンブラック等の熱導電性に優れる微粉末を分散させたものを無端状のベルトに形成したものを基材として構成した。導電性を付与する熱導電性に優れる微粉末としては、カーボンブラックに限定されるものではなく、例えば酸化マグネシューム,シリカ、アルミナ、窒化珪素、酸化亜鉛などの熱導電性に優れる微粉末であっても良い。
上記構成の無端状ベルト基材の外周表面にPFAやPTFEなどのフッ素系樹脂、フッ素系ゴム等の耐熱性及び離型性が良好な材料に上記と同様な手段で導電性を付与して2μm〜10μmの厚みでコーティングなどの手段によって表層を被覆して構成し、加熱転写ニップ内の現像剤が転写材へ転写される転写効率を高めている。
【0021】
中間転写ベルト40は、担持した現像剤の予熱効率を高める為に極力熱容量を小さく構成することが望ましいが、本実施形態では機械的強度を勘案して上記表層を含めた厚みを80μmに設定した。中間転写ベルト40は、中間転写ベルト40の蛇行規制において端部にストレスの発生しない規制構成であれば30μm以下の厚みでも構成可能であり、また、端部に強度のストレスが発生する構造であれば120μm以上の厚みで構成すればよいが、コスト面を考慮するとあまり得策ではない。
ベルト駆動ローラ41は中間転写ベルト40を駆動搬送するとともに加熱手段として内部にハロゲンランプ等の予備加熱ヒーター70を具備して構成され、図示省略した制御手段によって温度コントロールされる。複数の像担持体10Y、10M、10C、10Kから一次転写して色重ねしたトナー像は、中間転写ベルト40上に担持されて二次転写部位へと搬送され、内部に予備加熱ヒーター70を具備して加熱されているベルト駆動ローラ41に巻き掛かって加熱される。
本実施形態のベルト駆動ローラ41は、熱容量を軽減する為に薄肉パイプ材で構成した芯金71の外周部に耐熱性及び導電性を有する弾性層72を形成して内部に加熱源であるハロゲンランプ等の予備加熱ヒーター70を内蔵し、図示省略した駆動源に駆動されて回転可能に構成してある。
【0022】
二次転写ローラ61は、該ベルト駆動ローラ41に対向して配置して所望の圧力でベルト駆動ローラ41側に向かって押圧する構造体であり、回転可能に支持してあってベルト駆動ローラ41に対して従動回転であっても良いし、また、図示省略した駆動源から駆動されて回転する構造であっても良い。
【0023】
上記構成において、二次転写ユニット60におけるニップに給送する転写材の給送トラブル(通称:ジャム)が生じた場合には当該ニップに転写材が介在しないので、現像剤は二次転写ローラ61の表面に転写されてしまうので、これを除去して次の二次転写にそなえるために、二次転写ローラ61表面に摺接する二次転写ローラクリーニングブレード62を設けている。このクリーニング機能を有効に果たすためには二次転写ローラ61の表面から現像剤が剥離し易い構造にしておくことが望ましい
具体的な二次転写ローラ61の構成は、熱容量を軽減する為に薄肉パイプ材で構成した芯金の外周部に耐熱性及び導電性を有し、現像剤の剥離特性に優れるPFA樹脂などのフッ素系樹脂にカーボンブラック微粉末等を分散させたものをコーティングまたはチューブ被覆等して構成することが好ましい。上述の如く二次転写ローラ61は、ベルト駆動ローラ41の弾性層72より高い表面硬度で構成してベルト駆動ローラ41側に向かって押圧し、給送されて加熱二次転写ニップに侵入した転写材及び中間転写ベルト40を介在した状態でベルト駆動ローラ41の弾性層72を凹ませた加熱二次転写ニップを形成する構造であり、この目的を果たす範囲の二次転写ローラ61の構成は、熱容量を軽減する為に薄肉パイプ材で構成した芯金の外周部に耐熱性及び導電性を有したシリコンゴム等からなるベルト駆動ローラ41の弾性層72より高度が高い弾性層を形成した表面に現像剤の剥離特性に優れるPFA樹脂などにカーボンを分散させたものをコーティングまたはチューブ被覆等して構成しても良く、中間転写ベルト40に担持された現像剤に対して記録媒体の表面を倣わせた状態を形成作用は更に向上する。
【0024】
以上のように構成された二次転写ユニット60を転写材が通過するときの様子について説明する。図3は、本発明の実施の形態に係る二次転写ユニット60における二次転写時の断面の様子を拡大して模式的に示した図である。
二次転写ローラ61は、上記ベルト駆動ローラ41の弾性層72より高い表面硬度で構成し、ベルト駆動ローラ41側に向かって押圧すると給送されて加熱二次転写ニップに侵入した転写材及び中間転写ベルトを介在した状態で図3に示す如く、ベルト駆動ローラ41の弾性層72を凹ませた加熱二次転写ニップを形成する。このベルト駆動ローラ41の弾性層72を凹ませた加熱二次転写ニップから転写材100の先端が排出される時は転写材100自らの弾性力(通称これを転写材の腰の強さと称する)と転写材100の変形習性によって転写バイアス印加された中間転写ベルト40に転写材100先端が巻きつくことなくスムーズに分離されて排出される。
二次転写ローラ61は転写バイアス印加を有効にする為に表面が導電性を有して構成する事が必須であり、ベルト駆動ローラ41に巻き掛けられた中間転写ベルト40から現像剤の好ましい転写を果たすために、その表面は極力表面粗度を滑らかに構成して中間転写ベルト40に担持された現像剤に対してベルト駆動ローラ41の弾性を利用して記録媒体100の表面を倣わせた状態を形成する事が望ましい。具体的には十点平均粗さ(Rz)がトナー粒子101の体積平均粒子径の0.5倍から10倍で構成する事が好ましい。
【0025】
一方、ベルト駆動ローラ41は上述した如く中間転写ベルト40に担持された現像剤に対してベルト駆動ローラ41の弾性を利用して転写材100の表面を倣わせた状態を形成する場面では、この弾性層72の硬度は低い硬度で構成した方が目的に合致するものであるが、反面では中間転写ベルト40を規則正しく駆動する目的からすると、この弾性層72の硬度は高い硬度で構成するとともに熱膨張による径寸法変化を極力小さく抑える為には弾性層72の厚みを小さく構成する事が望ましい。本実施形態での具体的な構成は、表面層を含めた弾性層72の厚みは0.4mmで硬度はJIS A30度で構成したが、厚みは0.3mmで硬度はJIS A20度レベル、あるいは厚みは1mmで硬度はJIS A60度レベルであってもその目的達成は可能である。
【0026】
複数の像担持体10Y、10M、10C、10Kから一次転写して色重ねしたトナー象は、中間転写ベルト40上に担持されて二次転写ユニット60へと搬送され、予備加熱ヒーター70で加熱されているベルト駆動ローラ41に巻き掛かって加熱される。前述したように極めて熱容量が少ないように構成された中間転写ベルト40がベルト駆動ローラ41に巻き掛かると、加熱されたベルト駆動ローラ41の温度によって現像剤とともに極めて短時間で予熱された状態になって二次転写ニップ部位へと進行する。
本実施形態の加熱二次転写プロセスは、二次転写ユニット60でトナーを完璧に熱定着するものではなく、二次転写効率を向上させること、及びこの下流側に配置した定着ユニット80での定着能力を向上させるものであり、当該目的を達成させる加熱温度であれば充分である。
【0027】
次に、加熱二次転写抵抗値とバイアス印加関係について説明する。本実施形態のベルト駆動ローラ41は、熱容量を軽減する為に薄肉パイプ材で構成した芯金の外周部に耐熱性及び導電性を有する弾性層72を形成して内部に加熱源であるハロゲンランプ(予備加熱ヒーター70)を内蔵し、図示省略した駆動源に駆動されて回転可能に構成してある。そして、上記弾性層72は、シリコンゴム、ウレタンゴム等の耐熱性に優れたゴムに、カーボンブラック微粉末等の導電性微粉末を分散させたものである。
更に、シリコンゴム、ウレタンゴム等の耐熱性に優れたゴムは一般的にタック性が強くて中間転写ベルト40との摩擦力が強大になり、中間転写ベルト40の移動方向と垂直な方向への蛇行規制にとって好ましくないので、弾性層72の表面と中間転写ベルト40との摩擦力を小さくする必要がある。そこで、耐熱性に優れたゴムには、フッ素ゴム、フッ素樹脂等の耐熱性に富むとともに摩擦力を軽減するフッ素素材からなる微粒子を分散させる。また、耐熱性に優れた導電性ゴムの外周に摩擦力を軽減する導電性フッ素素材などをコーティングまたはチューブを被覆して表層を構成しても良いし、あるいは、耐熱性に優れた導電性ゴムと中間転写ベルト40の接触面に耐熱性の導電性グリスなどの潤滑剤を介在させても良い。弾性層72の中間転写ベルト40に接する部位の体積抵抗値は105Ω以下の低抵抗で構成してある。
【0028】
一方、中間転写ベルト40は、ポリイミド、ポリアミドイミド等の耐熱性及び機械的強度に優れる樹脂材に導電性を付与するカーボンブラック等の熱導電性に優れる微粉末を分散させたものを無端状ベルトに形成したものを基材として構成し、該無端状ベルト基材の外周表面にPFAやPTFEなどのフッ素系樹脂等の耐熱性及び離型性が良好な材料に上記と同様な手段で導電性を付与して2μm〜10μmの厚みでコーティングなどの手段によって表層を被覆して構成してあり、ベルト基材及び表層を含めた体積抵抗値は上記ベルト駆動ローラ41の体積抵抗値より大きな106Ω〜1010Ωの中抵抗域で構成してある。そして、二次転写ローラ61の構成は、熱容量を軽減する為に薄肉パイプ材で構成した芯金の外周部に耐熱性及び導電性を有し、現像剤の剥離特性に優れるPFA樹脂などにカーボンブラック微紛末等を分散させたものをコーティングまたはチューブ被覆等して構成してあり、表層部位の体積抵抗値は上記中間転写ベルト40の体積抵抗値より小さな105Ω以下の低抵抗で構成してある。
【0029】
上記のベルト駆動ローラ41、中間転写ベルト40、二次転写ローラ61の関係において、加熱二次転写ニップに侵入した転写材に向かってトナー粒子が移動する方向の二次転写バイアスを印加すると、実質的に中間転写ベルト40の体積抵抗値の基に転写メカニズムを展開して図3に図示する如く、中間転写ベルトに担持されて搬送された現像剤は中間転写ベルト40側にトナー粒子101が凝集されていて、加熱二次転写ニップ内でこの凝集状態のトナー粒子101は転写材100側に移行してトナー粒子101の良好な二次転写を得ることができる。一方、中間転写ベルト40側に残ったキャリア102は搬送されてベルト駆動ローラ41の他方に配置したテンションローラ42部位の中間転写ベルトクリーニングブレード46で除去される。
【0030】
次に、加熱二次転写前における中間転写ベルトスクイーズローラ53Yによる余剰キャリアの回収について詳しく述べる。加熱二次転写時に必要とされるキャリア量は転写材により異なる。アート紙、コート紙及び微塗工紙は、表面にコーティング層を有する。アート紙のコーティング物の量が最も多く、次いで、コート紙のコーティング物の量が多く、微塗工紙のコーティング物の量が最も少ない。そして、液体現像剤のキャリアはコーティング層に急速に吸引され、吸引力により液体現像剤中のトナー粒子が、アート紙、コート紙又は微塗工紙表面に移動する。従って、転写材がアート紙、コート紙又は微塗工紙のとき(ケースa)は、加熱二次転写前における中間転写ベルトスクイーズローラ53Yによるスクイーズ強度は、中間転写ベルト40上にある程度のキャリアが残るように調整される。
また、上質紙は、表面にコーティング層を有さない。液体現像剤のキャリアは上質紙に吸引されず、トナー粒子は二次転写バイアスによりキャリア中を上質紙表面に移動する。従って、転写材が上質紙であるときは、加熱二次転写前における中間転写ベルトスクイーズローラ53Yによるスクイーズ強度は、中間転写ベルト40上に残るキャリアの量が、ケースaにおけるキャリア量より多くなるように調整される。
【0031】
OHPフィルムも、表面にコーティング層を有さない。液体現像剤のキャリアはOHPフィルムに吸引されず、トナー粒子がキャリアと共にOHPフィルム表面に移動しない。しかしながら、OHPフィルムとトナー粒子の親和力は、キャリアとトナー粒子の親和力より高く、OHPフィルム表面は平滑であるため、トナー粒子は、わずかな量のキャリア中をOHPフィルム表面に移動する。従って、転写材がOHPフィルムであるときは、加熱二次転写前における中間転写ベルトスクイーズローラ53Yによるスクイーズ強度は、中間転写ベルト40上に残るキャリアの量が、ケースaにおけるキャリア量より少なくなるように調整される。
【0032】
次に、加熱二次転写後のスクイーズについて説明する。加熱二次転写後の本定着時には、転写材上のトナー粒子濃度は70〜85質量%である必要がある。当該トナー粒子濃度が70質量%未満であると、トナー粒子の結着がキャリアにより阻害される。当該トナー粒子濃度が85質量%を超えると、キャリアの離型作用が働かなくなり、定着ローラへのオフセットが生じやすくなる。そこで、本実施形態では、加熱二次転写後、本定着前に、転写材スクイーズユニット75において、余剰キャリアを回収し、転写材上のトナー粒子濃度を70〜80質量%の範囲に調製することができる。転写材スクイーズユニット75におけるスクイーズ強度は、a)スクイーズローラ76の回転方向、b)転写材の移動速度に対するスクイーズローラ76表面の相対的な周速度差、c)スクイーズローラ76にかけられるバイアスによって設定される。転写材の表面のコーティング物量が多くなるほど、キャリアが転写材に吸収されやすくなり、スクイーズローラ76によるスクイーズ強度を弱く調整する。従って、スクイーズローラ76によるスクイーズ強度は、OHPフィルム、上質紙>微塗工紙、コート紙>アート紙 の順で強くなる。
【0033】
次に、加熱二次転写後の定着ユニット80における定着プロセスについて説明する。転写材スクイーズユニット75において、余剰キャリアが回収された後、定着ユニット80において本定着が行われる。本定着プロセスでは、最初に、キャリアとトナー粒子を分離するために、第一定着ローラ81によりプレヒートが行われる。プレヒートにより、液体現像剤中の分散剤の働きが弱められる。また、転写材が紙である場合、プレヒートによりキャリアが紙に吸収されやすくなる。プレヒート温度が高すぎると、トナー粒子が軟化してオフセットが発生する。適当なプレヒート温度は転写材の種類により異なる。転写材の表面のコーティング物量が多くなるほど、キャリアが転写材に吸収されやすくなり、プレヒート温度は低くてよい。転写材がOHPフィルムである場合、キャリアはOHPフィルムに吸収されないから、プレヒート温度を高くして分散剤の働きを弱め、キャリアとトナー粒子の分離を促進する必要がある。
【0034】
また、プレヒート後、電界を印加して、キャリアとトナー粒子の分離を促進することができる。電界を印加する手段の具体例は、第一定着ローラ81及び第一加圧ローラ82からなるローラ対と第二定着ローラ83及び第2加圧ローラ84からなるローラ対の間に設けられたコロナ帯電器85である。コロナ帯電器85のコロナワイヤーに4〜6kVのプラス又はマイナスの電界を印加する。キャリアは、アート紙、コート紙、微塗工紙及び上質紙に吸収される。トナー粒子はプラスに帯電している。そこで、転写材がアート紙、コート紙、微塗工紙又は上質紙である場合、トナー粒子にマイナスのコロナが降るようにコロナ帯電器85により電界を印加し、トナー粒子をアート紙、コート紙、微塗工紙又は上質紙の表面から引き離し、キャリアをアート紙、コート紙、微塗工紙又は上質紙に吸収させる。 一方、転写材がOHPフィルムである場合、トナー粒子にプラスのコロナが降るようにコロナ帯電器85により電界を印加し、トナー粒子をOHPフィルムに押しつける。
第一定着ローラ81の下流には、第二定着ローラ83が設けられている。第二定着ローラ83により、トナー粒子は、トナー粒子の軟化温度以上に加熱され転写材に定着される。
【0035】
(実施例1)
転写材種毎に、中間転写ベルトスクイーズローラ53Yによるスクイーズ強度及び第一定着ローラ81の加熱温度を表1に示されるように調整して定着試験を行った。その結果、トナー粒子は良好に転写材に定着された。
【0036】
【表1】

【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明の実施形態である画像形成装置を構成する主要構成要素を示した図。
【図2】画像形成部及び現像ユニットの主要構成要素を示した断面図。
【図3】本発明の実施形態である二次転写ユニット60における二次転写時の断面の様子を拡大して模式的に示した図。
【符号の説明】
【0038】
10Y、10M、10C、10K・・・像担持体、11Y、11M、11C、11K・・・帯電ローラ、12Y、12M、12C、12K・・・露光ユニット、13Y・・・像担持体スクイーズローラ、14Y・・・像担持体スクイーズローラクリーニングブレード、15Y・・・現像剤回収部、16Y・・・潜像イレーサ、17Y・・・像担持体クリーニングブレード、18Y・・・現像剤回収部、20Y、20M、20C、20K・・・現像ローラ、21Y・・・現像ローラクリーニングブレード、22Y・・・現像剤圧縮ローラ、23Y・・・現像剤圧縮ローラクリーニングブレード、30Y、30M、30C、30K・・・現像ユニット、31Y、31M、31C、31K・・・現像剤容器、32Y、32M、32C、32K・・・現像剤供給ローラ、31Y、31M、31C、31K・・・現像剤容器、33Y・・・規制ブレード、21Y、34Y・・・撹拌ローラ、40・・・中間転写ベルト、41・・・ベルト駆動ローラ、42・・・テンションローラ、46・・・中間転写ベルトクリーニングブレード、47・・・現像剤回収部、50Y、50M、50C、50K・・・一次転写部、51Y、51M、51C、51K・・・一次転写バックアップローラ、52Y、52M、52C、52K・・・中間転写ベルトスクイーズユニット、53Y・・・中間転写ベルトスクイーズローラ、54Y・・・中間転写ベルトスクイーズバックアップローラ、55Y・・・中間転写ベルトスクイーズローラクリーニングブレード、56Y・・・現像剤回収部、60・・・二次転写ユニット、61・・・二次転写ローラ、62・・・二次転写ローラクリーニングブレード、63・・・現像剤回収部、70・・・予備加熱ヒーター、71・・・芯金、72・・・弾性層、75・・・転写材スクイーズユニット、76・・・転写材スクイーズローラ、77・・・転写材スクイーズバックアップローラ、78・・・クリーニングブレード、79・・・キャリア回収部、80・・・定着ユニット、81・・・第一定着ローラ、82・・・第一加圧ローラ、83・・・第二定着ローラ、84・・・第二加圧ローラ、85・・・コロナ帯電器、86・・・対向電極、100・・・転写材、101・・・トナー粒子、102・・・キャリア

【特許請求の範囲】
【請求項1】
キャリアとトナー粒子を含む液体現像剤から形成された像を担持する像担持体と、駆動ローラとテンションローラにより張架されている無端ベルトである中間転写体と、前記中間転写体上の一次転写された像が形成された部分からキャリアを回収するスクイーズ手段と、前記中間転写体上の像を転写材に二次転写する二次転写ローラと、転写材に接触して転写材に二次転写された像を加熱する第一定着器と、第一定着器よりも転写材の搬送方向下流に配置され、転写材に接触して転写材に二次転写された像を加熱する第二定着器を備え、転写材種情報に応じて、スクイーズ手段によるキャリアの回収量と第一定着器の加熱温度を調節する画像形成装置。
【請求項2】
第一定着器及び第二定着器がローラである請求項1に記載された画像形成装置。
【請求項3】
キャリアとトナー粒子を含む液体現像剤から形成された像を像担持体に担持する工程、駆動ローラとテンションローラにより張架されている無端ベルトである中間転写体に像担持体から像を一次転写する工程、中間転写体上の一次転写された像が形成された部分からスクイーズ手段によりキャリアを回収する工程、二次転写ローラにより中間転写体上の像を転写材に二次転写する工程、転写材に二次転写された像を転写材に接触する第一定着器により加熱する工程、転写材に二次転写された像を転写材に接触する第二定着器により加熱する工程を有し、転写材種情報に応じて、スクイーズ手段によるキャリアの回収量と第一定着器の加熱温度を調節する画像形成方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2008−90116(P2008−90116A)
【公開日】平成20年4月17日(2008.4.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−272664(P2006−272664)
【出願日】平成18年10月4日(2006.10.4)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】