説明

画像形成装置

【課題】 高速で繰返し使用した際に、異常画像発生がなく、安定で解像度の高い画像を出力する画像形成装置を提供する。
【解決手段】少なくとも帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段及び電子写真感光体を具備してなり、感光体表面に外部より添加剤を供給する機構を有する画像形成装置において、感光体として少なくとも導電性支持体上に、電荷ブロッキング層、モアレ防止層、感光層を有し、感光層中にCuKαの特性X線(波長1.542Å)の対するブラッグ角2θの回折ピークとして、少なくとも27.2°に最大回折ピークを有し、9.4°、9.6°、24.0°に主要なピークを有し、最も低角側の回折ピークとして7.3°にピークを有し、7.3°のピークと9.4°のピークの間にピークを有さず、更に26.3°にピークを有さず、一次粒子の平均サイズが0.25μm以下であるチタニルフタロシアニン結晶(図19参照)を含む画像形成装置である。


Notice: Undefined index: DEJ in /mnt/www/gzt_disp.php on line 298

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段及び電子写真感光体を具備してなり、感光体表面に外部より添加剤を供給する機構を有する画像形成装置において、該電子写真感光体が導電性支持体上に少なくとも電荷ブロッキング層、モアレ防止層および感光層を順に積層してなる電子写真感光体であり、該感光層中にCuKα線の特性X線(波長1.542Å)に対するブラッグ角2θの回折ピーク(±0.2゜)として、少なくとも27.2゜に最大回折ピークを有し、更に9.4゜、9.6゜、24.0゜に主要なピークを有し、かつ最も低角側の回折ピークとして7.3゜にピークを有し、7.3°のピークと9.4゜のピークの間にピークを有さず、更に26.3°にピークを有さない結晶型で、一次粒子の平均粒子サイズが0.25μm以下であるチタニルフタロシアニン結晶を含むことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記感光層が、電荷発生層と電荷輸送層とを順次積層した積層構成からなることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記電荷ブロッキング層が絶縁性材料からなり、その膜厚が2.0μm未満、0.3μm以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記絶縁性材料がポリアミドであることを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記ポリアミドが、N−メトキシメチル化ナイロンであることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記モアレ防止層が無機顔料とバインダー樹脂を含有し、両者の容積比が1/1乃至3/1の範囲であることを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記バインダー樹脂が熱硬化型樹脂であることを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記熱硬化型樹脂がアルキッド/メラミン樹脂の混合物であることを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記アルキッド樹脂とメラミン樹脂の混合比が、5/5〜8/2(重量比)の範囲であることを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記無機顔料が酸化チタンであることを特徴とする請求項6乃至9の何れかに記載の画像形成装置。
【請求項11】
前記酸化チタンが平均粒径の異なる2種類の酸化チタンであり、平均粒径の大きい方の酸化チタン(T1)の平均粒径をD1とし、他方の酸化チタン(T2)の平均粒径をD2とした場合、0.2<(D2/D1)≦0.5の関係を満たすことを特徴とする請求項10に記載の画像形成装置。
【請求項12】
前記酸化チタン(T2)の平均粒径(D2)が、0.05μm<D2<0.20μmであることを特徴とする請求項11に記載の画像形成装置。
【請求項13】
前記平均粒径の異なる2種の酸化チタンの混合比率(重量比)が、0.2≦T2/(T1+T2)≦0.8であることを特徴とする請求項11又は12に記載の画像形成装置。
【請求項14】
前記結晶型のチタニルフタロシアニン結晶を、平均粒子サイズが0.3μm以下で、その標準偏差が0.2μm以下になるまで分散を行い、その後有効孔径が3μm以下のフィルターにて濾過を行い、一次粒子の平均粒子サイズを0.25μm以下とした分散液を使用し、感光層あるいは電荷発生層を塗工したことを特徴とする請求項1乃至13の何れかに記載の画像形成装置。
【請求項15】
前記チタニルフタロシアニン結晶が、CuKαの特性X線(波長1.542Å)に対するブラッグ角2θの回折ピーク(±0.2゜)として、少なくとも7.0〜7.5゜に最大回折ピークを有し、その回折ピークの半値巾が1゜以上である一次粒子の平均粒子サイズが0.1μm以下の不定形チタニルフタロシアニンもしくは低結晶性チタニルフタロシアニンを水の存在下で有機溶媒により結晶変換を行ない、結晶変換後の一次粒子の平均粒子サイズが0.25μmより大きく成長する前に、有機溶媒より結晶変換後のチタニルフタロシアニンを分別、濾過したものを用いて得られたものであることを特徴とする請求項1乃至13の何れかに記載の画像形成装置。
【請求項16】
前記チタニルフタロシアニン結晶が、ハロゲン化物を含まない原材料を使用して合成されたものであることを特徴とする請求項14又は15に記載の画像形成装置。
【請求項17】
前記チタニルフタロシアニン結晶が、アシッドペースト法により作製された不定形チタニルフタロシアニンもしくは低結晶性チタニルフタロシアニンを、水の存在下で有機溶媒により結晶変換を行ったものを用いて得られたものであり、前記チタニルフタロシアニン結晶の結晶変換に際して、十分にイオン交換水で洗浄され、洗浄後のイオン交換水のpHが6〜8の間及び/又はイオン交換水の比伝導度が8μS/cm以下であることを特徴とする請求項14乃至16の何れかに記載の画像形成装置。
【請求項18】
前記チタニルフタロシアニン結晶が不定形チタニルフタロシアニンもしくは低結晶性チタニルフタロシアニンを、水の存在下で有機溶媒により結晶変換を行ったものを用いて得られたものであり、前記チタニルフタロシアニン結晶の結晶変換に際して、使用される有機溶媒量が不定形チタニルフタロシアニンもしくは低結晶性チタニルフタロシアニンの30倍(重量比)以上であることを特徴とする請求項14乃至17の何れかに記載の画像形成装置。
【請求項19】
前記感光層もしくは電荷輸送層が少なくともトリアリールアミン構造を主鎖および/または側鎖に含むポリカーボネートを含有することを特徴とする請求項1乃至18の何れかに記載の画像形成装置。
【請求項20】
前記感光層もしくは電荷輸送層上に保護層を有することを特徴とする請求項1乃至19の何れかに記載の画像形成装置。
【請求項21】
前記保護層が比抵抗1010Ω・cm以上の無機顔料あるいは金属酸化物を含有することを特徴とする請求項20に記載の画像形成装置。
【請求項22】
前記保護層が高分子電荷輸送物質を含有することを特徴とする請求項20又は21に記載の画像形成装置。
【請求項23】
前記保護層のバインダー樹脂が、架橋構造を有することを特徴とする請求項20乃至22の何れかに記載の画像形成装置。
【請求項24】
前記架橋構造を有するバインダー樹脂の構造中に、電荷輸送部位を有することを特徴とする請求項23に記載の画像形成装置。
【請求項25】
前記保護層が、少なくとも電荷輸送性構造を有しない3官能以上のラジカル重合性モノマーと1官能の電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物とを硬化することにより形成されたものであることを特徴とする請求項20に記載の画像形成装置。
【請求項26】
前記保護層に用いられる電荷輸送性構造を有しない3官能以上のラジカル重合性モノマーの官能基が、アクリロイルオキシ基及び/又はメタクリロイルオキシ基であることを特徴とする請求項25に記載の画像形成装置。
【請求項27】
前記保護層に用いられる電荷輸送性構造を有しない3官能以上のラジカル重合性モノマーにおける官能基数に対する分子量の割合(分子量/官能基数)が、250以下であることを特徴とする請求項25又は26に記載の画像形成装置。
【請求項28】
前記保護層に用いられる1官能の電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物の官能基が、アクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基であることを特徴とする請求項25乃至27の何れかに記載の画像形成装置。
【請求項29】
前記保護層に用いられる1官能の電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物の電荷輸送性構造が、トリアリールアミン構造であることを特徴とする請求項25乃至28の何れかに記載の画像形成装置。
【請求項30】
前記保護層に用いられる1官能の電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物が、下記一般式(1)又は(2)の少なくとも一種以上であることを特徴とする請求項25乃至29の何れかに記載の画像形成装置。
【化1】

【化2】

{式中、R1は水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアラルキル基、置換基を有してもよいアリール基、シアノ基、ニトロ基、アルコキシ基、−COOR7(R7は水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアラルキル基又は置換基を有してもよいアリール基)、ハロゲン化カルボニル基若しくはCONR89(R8及びR9は水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアラルキル基又は置換基を有してもよいアリール基を示し、互いに同一であっても異なっていてもよい)を表わし、Ar1、Ar2は置換もしくは無置換のアリーレン基を表わし、同一であっても異なってもよい。Ar3、Ar4は置換もしくは無置換のアリール基を表わし、同一であっても異なってもよい。Xは単結合、置換もしくは無置換のアルキレン基、置換もしくは無置換のシクロアルキレン基、置換もしくは無置換のアルキレンエーテル基、酸素原子、硫黄原子、ビニレン基を表わす。Zは置換もしくは無置換のアルキレン基、置換もしくは無置換のアルキレンエーテル2価基、アルキレンオキシカルボニル2価基を表わす。m、nは0〜3の整数を表わす。}
【請求項31】
前記保護層に用いられる1官能の電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物が、下記一般式(3)の少なくとも一種以上であることを特徴とする請求項25乃至30の何れかに記載の画像形成装置。
【化3】

(式中、o、p、qはそれぞれ0又は1の整数、Raは水素原子、メチル基を表わし、Rb、Rcは水素原子以外の置換基で炭素数1〜6のアルキル基を表わし、複数の場合は異なっても良い。s、tは0〜3の整数を表わす。Zaは単結合、メチレン基、エチレン基、
【化4】

を表わす。)
【請求項32】
前記保護層に用いられる電荷輸送性構造を有しない3官能以上のラジカル重合性モノマーの成分割合が、保護層全量に対し30〜70重量%であることを特徴とする請求項25乃至31の何れかに記載の画像形成装置。
【請求項33】
前記保護層に用いられる1官能の電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物の成分割合が、保護層全量に対し30〜70重量%であることを特徴とする請求項25乃至32の何れかに記載の画像形成装置。
【請求項34】
前記保護層の硬化手段が加熱又は光エネルギー照射手段であることを特徴とする請求項25乃至33の何れかに記載の画像形成装置。
【請求項35】
前記添加剤の供給が、感光体に当接する供給部材より行われることを特徴とする請求項1乃至34の何れかに記載の画像形成装置。
【請求項36】
前記添加剤の供給部材が、ブラシ状構造部材であることを特徴とする請求項35に記載の画像形成装置。
【請求項37】
前記添加剤の供給が、画像形成用現像部材により行われることを特徴とする請求項1乃至35の何れかに記載の画像形成装置。
【請求項38】
前記添加剤の供給を、ブラシ状構造部材からの供給と画像形成用現像部材からの供給を併用することを特徴とする請求項36又は37に記載の画像形成装置。
【請求項39】
前記ブラシ状構造部材及び/又は画像形成用現像部材と、ブレード状部材を併用することを特徴とする請求項36乃至38の何れかに記載の画像形成装置。
【請求項40】
前記添加剤の供給機構に接触・離間機構を設け、感光体への添加剤の供給を制御することを特徴とする請求項1乃至39の何れかに記載の画像形成装置。
【請求項41】
前記添加剤が、少なくともワックス類および滑剤の中から選ばれる1種であることを特徴とする請求項1乃至40の何れかに記載の画像形成装置。
【請求項42】
前記添加剤が、ステアリン酸亜鉛であることを特徴とする請求項41に記載の画像形成装置。
【請求項43】
前記帯電手段において、少なくとも帯電手段と感光体との間に形成される帯電ニップが覆われる形状のシールドを有し、帯電ニップにおける雰囲気の相対湿度を50%RH以下に維持することを特徴とする請求項1乃至42の何れかに記載の画像形成装置。
【請求項44】
前記画像形成装置において、シールド内に相対湿度が50%RH以下のガスを導入して、帯電ニップにおける雰囲気の相対湿度を50%RH以下に維持することを特徴とする請求項43に記載の画像形成装置。
【請求項45】
前記画像形成装置において、シールド内に室温よりも高い温度のガスを導入して、帯電ニップにおける雰囲気の相対湿度を50%RH以下に維持することを特徴とする請求項43又は44に記載の画像形成装置。
【請求項46】
前記画像形成装置において、感光体内部にドラムヒーターを設置し、帯電ニップにおける雰囲気の相対湿度を50%RH以下に維持することを特徴とする請求項1乃至43の何れかに記載の画像形成装置。
【請求項47】
前記画像形成装置に用いられる転写手段が、感光体上に形成されたトナー像を直接被転写体に転写する直接転写方式であることを特徴とする請求項1乃至46の何れかに記載の画像形成装置。
【請求項48】
前記画像形成装置において、非書き込み部における転写後の感光体表面電位が、帯電手段により帯電された極性の絶対値として、100V以下であることを特徴とする請求項47に記載の画像形成装置。
【請求項49】
前記画像形成装置において、非書き込み部における転写後の感光体表面電位が、帯電手段により帯電された極性の逆極性であることを特徴とする請求項47に記載の画像形成装置。
【請求項50】
前記画像形成装置において、非書き込み部における転写後の感光体表面電位が、帯電手段により帯電された極性の逆極性の絶対値として、100V以下であることを特徴とする請求項49に記載の画像形成装置。
【請求項51】
前記画像形成装置において、光除電機構を用いないことを特徴とする請求項1乃至50の何れかに記載の画像形成装置。
【請求項52】
前記電子写真装置の帯電手段に、交流重畳電圧印加を行うことを特徴とする請求項1乃至51の何れかに記載の画像形成装置。
【請求項53】
少なくとも帯電手段、露光手段、現像手段、及び電子写真感光体からなる画像形成要素を複数配列したことを特徴とする請求項1乃至52の何れかに記載の画像形成装置。
【請求項54】
感光体と少なくとも帯電手段、露光手段、現像手段、クリーニング手段から選ばれる1つの手段とが一体となった、装置本体と着脱自在なカートリッジを搭載していることを特徴とする請求項1乃至53の何れかに記載の画像形成装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate

【図23】
image rotate

【図24】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate


【公開番号】特開2006−220819(P2006−220819A)
【公開日】平成18年8月24日(2006.8.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−32968(P2005−32968)
【出願日】平成17年2月9日(2005.2.9)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】