説明

画像形成装置

【課題】 振動の伝播を減衰させかつ遮光袋除去のために端部を強引に引っ張っても装置本体の転倒を防止できる画像形成装置を提供する。
【解決手段】 画像形成装置40は、複数のシートフィルムFを遮光袋に光密に保持するフィルム包装体を装填可能で、フィルム包装体の装填位置と装置本体内の搬送位置とを移動可能なフィルム装填手段45と、装填された遮光袋が装置の外部へ除去された後、シートフィルムを取り出すピックアップ手段46と、シートフィルムを搬送しながら光走査によりシートフィルムに潜像を形成する露光手段55と、潜像を形成されたシートフィルムを現像する現像手段50,53とを保持する筐体部40aと、を備え、デスクトップ型に構成され、フィルム包装体が装填されたフィルム装填手段が搬送位置に至った後に遮光袋が除去され、筐体部の底部に、高摩擦係数を有し振動伝播を減衰可能な緩衝部材60を設けた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デスクトップ型に構成された画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
事務機用のデスクトップ型のプリンタは、基本的に感光ドラムに画像信号に基づく静電潜像を形成するタイプであり、例えば周辺部を人が歩いたりしても、この低周波の振動影響を潜像形成系は受け難い(感光ドラムの回転駆動系が影響を受け、回転むらを生じることは稀である)。
【0003】
また、医療用イメージャでは、事務機プリンタに比べ、より高精度の画像が要求されるため、光学筐体自体の堅牢性(剛性)をアップするとともに、振動を隔絶するため、主走査・副走査の機構を一体的に本体骨格に対し、浮かし、緩衝部材を介して結合している(例えば、下記特許文献1参照)。出力に使用されるサイズは14×17インチ(搬送方向17インチ)が最大であり、画像形成の間は主・副走査前後の搬送系とかかわる場合が多く、これらの搬送系の共振影響を受けないように搬送経路が工夫されている。
【0004】
一方、小型の医療用デスクトップ型のイメージャの場合、上記のような骨格構造を採用することは不可能なためかつ小型化のために、例えば下記特許文献2のように露光しながら熱現像を行う方式で小型化・サイクルタイム短縮を図るが、この場合、デスクの共振ともあいまって、フィルム搬送軌跡が安定せず(例えば、フィルム先端や後端の振動が露光ポイント近傍でフィルムがバタツキを誘発する)、搬送経路全体の振動対策が重要となってくる。
【0005】
更に、医療用のイメージャでは、感光性のシートフィルムをトレー部に装填するときにシートフィルムを遮光状態に保つ必要がある。特に、明室装填可能にフィルムシートが包装されたフィルム包装体を装填するとき、遮光状態を維持しながら最後に遮光袋を自動または手動でフィルムシート上面から退避させる。手動による場合、遮光袋を装置本体外に引き抜くことが一般的に行われているが、この引き抜きのとき、遮光袋の引き抜き端部の反対側の端部をカットして遮光状態を維持しながら遮光袋の引き抜きトルクを低減させなければならず、また、遮光袋の引き抜き端部の反対側の端部のカット忘れにも対応した構成を考える必要がある。
【0006】
すなわち、従来のスタンドアロンタイプ(自立型)の画像形成装置では、端部のカット忘れ時にユーザが遮光袋の引き抜き端部を強引に引っ張っても遮光袋を引き抜くことができず、かつ、本体重量が大きいため画像形成装置本体が移動することもないので、ユーザは遮光袋のカット忘れ等の異常発生に容易に気づくことができる。しかし、下記特許文献3に示すような比較的小型のデスクトップ型の画像形成装置の場合には、一端をカットせずに強引に遮光袋を引っ張り続けると、画像形成装置本体が遮光袋の引張方向に移動してしまい、机からの落下や机事態の転倒を招くおそれが生じてしまう。
【特許文献1】特公平02−1420号公報
【特許文献2】特開2003−287862号公報
【特許文献3】特開2002−162692号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上述のような従来技術の問題に鑑み、外部から装置本体内への振動の伝播を減衰させかつ遮光袋除去のために端部を強引に引っ張っても装置本体の転倒を防止できる画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明による画像形成装置は、底板とサイドフラップとからなるトレーと、前記トレー上に複数枚集積されたシートフィルムと、前記トレー及び前記複数枚のシートフィルムを光密に保持する遮光袋と、を含むフィルム包装体を装填可能で、装置本体より引き出された前記フィルム包装体の装填位置と前記装置本体内の搬送位置とを移動可能なフィルム装填手段と、前記フィルム装填手段に装填されたフィルム包装体の遮光袋が前記装置本体の外部へ除去された後、前記シートフィルムを取り出すピックアップ手段と、前記取り出されたシートフィルムを搬送しながら光走査手段の走査により前記シートフィルムの略全面に潜像を形成する露光手段と、前記潜像を形成されたシートフィルムを現像する現像手段と、前記フィルム装填手段、前記ピックアップ手段、前記光走査手段、前記露光手段及び前記現像手段を保持する筐体部と、を備える画像形成装置であって、前記画像形成装置は、デスクトップ型に構成され、前記フィルム包装体が装填されたフィルム装填手段が前記搬送位置に至った後に前記遮光袋が除去されるように構成されるとともに、前記筐体部の底部に、高摩擦係数を有し振動伝播を減衰可能な緩衝部材を設けたことを特徴とする。
【0009】
この画像形成装置によれば、高摩擦係数を有し振動伝播を減衰可能な緩衝部材を筐体部の底部に設けたので、デスク上に載置して使用する場合、外部から装置本体内への振動の伝播を減衰させることができるとともに高摩擦係数のため装置の移動に必要な力が大きくなるため遮光袋除去のために端部を強引に引っ張っても机上での装置本体の移動や落下を防止できる。
【0010】
上記画像形成装置において前記シートフィルムを前記露光手段により露光しながらその先端側で前記現像手段により現像するように構成されることが好ましい。これにより、装置小型化を図ることができる。また、前記装置本体の質量が60〜70Kgであることが好ましい。
【0011】
また、前記フィルム包装体の装填後に前記フィルム装填手段を前記搬送位置に移動させたときに前記装置本体から外にでる前記遮光袋をユーザが掴んで手動で引き抜き可能であるように構成できる。前記遮光袋は前記引き抜かれる側の端部の反対側端部がカットされてから除去される構成であることが好ましい。この場合、遮光袋の反対側端部をカットし忘れて遮光袋を掴んで引き抜くときの引き抜き力が大きくなり所定値を超えたとき、フィルム装填手段のロックが解除されるようにすることで、装置本体の転倒までに至らない。また、装置本体から外にでる遮光袋の端部の長さを例えば70mm以下とすることで、ユーザが遮光袋端部を掴んだときの引き抜き力が大きくならないようにすることにより、装置本体が転倒しないようにできる。
【0012】
なお、前記緩衝部材は、特に25Hz以下のような低周波振動の伝播を減衰可能な特性を有することが好ましい。
【発明の効果】
【0013】
本発明の画像形成装置によれば、外部から装置本体内への振動の伝播を減衰させかつ遮光袋除去のために端部を強引に引っ張っても装置本体の転倒を防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を用いて説明する。図1は本実施の形態による熱現像方式の画像形成装置の要部を概略的に示す正面図である。
【0015】
図1に示すように、本実施の形態の熱現像方式の画像形成装置40は、PET等からなるシート状の支持基体の片面上に熱現像感光材料が塗布されたEC面と、EC面と反対面の支持基体側のBC面とを有するフィルムFを副走査搬送しながら光走査露光部55からのレーザ光LでEC面に潜像を形成し、次に、フィルムFをBC面側から加熱して現像し潜像を可視化し、曲率のある搬送経路を通して装置上方に搬送し排出するものであり、比較的小型の装置筐体40aを備え、机等に設置して使用可能なデスクトップ型に構成されている。
【0016】
図1の画像形成装置40は、装置筐体40aの底部近傍に設けられ未使用の多数枚のフィルムFを収納するフィルム収納トレー部45と、フィルム収納トレー部45の最上のフィルムFをピックアップして搬送するピックアップローラ46と、ピックアップローラ46からのフィルムFを搬送する搬送ローラ対47と、搬送ローラ対47からのフィルムFをガイドし搬送方向をほぼ反転させて搬送するように曲面状に構成された曲面ガイド48と、曲面ガイド48からのフィルムFを副走査搬送するための搬送ローラ対49a,49bと、搬送ローラ対49aと49bとの間でフィルムFに画像データに基づいてレーザ光Lを光走査して露光することによりEC面に潜像を形成する光走査露光部55と、を備える。
【0017】
画像形成装置40は、更に、潜像の形成されたフィルムFをBC面側から加熱し所定の熱現像温度まで昇温させる昇温部50と、昇温されたフィルムFを加熱して所定の熱現像温度に保温する保温部53と、加熱されたフィルムFをBC面側から冷却する冷却部54と、冷却部54の出口側に配置されてフィルムFの濃度を測定する濃度計56と、濃度計56からのフィルムFを排出する搬送ローラ対57と、搬送ローラ対57で排出されたフィルムFが載置されるように装置筐体40aの上面に傾斜して設けられたフィルム載置部58と、を備える。
【0018】
図1のように、画像形成装置40では、装置筐体40aの底部から上方に向けて、フィルム収納トレー部45、基板部59、搬送ローラ対49a,49b・昇温部50・保温部53(上流側)の順に配置されており、フィルム収納トレー部45が最下方にあり、また昇温部50・保温部53との間に基板部59があるので、熱影響を受け難くなっている。
【0019】
また、副走査搬送の搬送ローラ対49a,49bから昇温部50までの搬送路は比較的短く構成されているので、光走査露光部55によりフィルムFに対し露光が行われながらフィルムFの先端側では昇温部50、保温部53で熱現像加熱が行われる。
【0020】
昇温部50と保温部53とで加熱部を構成し、フィルムFを熱現像温度まで加熱し熱現像温度に保持する。昇温部50は、フィルムFを上流側で加熱する第1の加熱ゾーン51と、下流側で加熱する第2の加熱ゾーン52と、を有する。
【0021】
第1の加熱ゾーン51は、アルミニウム等の金属材料からなり固定された平面状の加熱ガイド51bと、加熱ガイド51bの裏面に密着されたシリコンラバーヒータ等からなる平面状の加熱ヒータ51cと、加熱ガイド51bの固定ガイド面51dにフィルムを押圧可能にフィルム厚さよりも狭い隙間を維持するように配置されかつ表面が金属等に比べ熱絶縁性のあるシリコンゴム等からなる複数の対向ローラ51aと、を有する。
【0022】
第2の加熱ゾーン52は、アルミニウム等の金属材料からなり固定された平面状の加熱ガイド52bと、加熱ガイド52bの裏面に密着されたシリコンラバーヒータ等からなる平面状の加熱ヒータ52cと、加熱ガイド52bの固定ガイド面52dにフィルムを押圧可能にフィルム厚さよりも狭い隙間を維持するように配置されかつ表面が金属等に比べ熱絶縁性のあるシリコンゴム等からなる複数の対向ローラ52aと、を有する。
【0023】
保温部53は、アルミニウム等の金属材料からなり固定された加熱ガイド53bと、加熱ガイド53bの裏面に密着されたシリコンラバーヒータ等からなる平面状の加熱ヒータ53cと、加熱ガイド53bの表面に構成された固定ガイド面53dに対し所定の隙間(スリット)dを有するように対向して配置された断熱材等からなるガイド部53aと、を有する。保温部53は、昇温部50側が第2の加熱ゾーン52と連続して平面的に構成され、途中から装置上方に向けて所定の曲率で曲面状に構成されている。
【0024】
昇温部50の第1の加熱ゾーン51では、昇温部50の上流側から搬送ローラ対49a,49bにより搬送されてきたフィルムFが回転駆動された各対向ローラ51aにより固定ガイド面51dに押圧されることでBC面が固定ガイド面51dに密に接触して加熱されながら搬送されるようになっている。
【0025】
第2の加熱ゾーン52でも同様に、第1の加熱ゾーン51から搬送されてきたフィルムFが回転駆動された各対向ローラ52aにより固定ガイド面52dに押圧されることでBC面が固定ガイド面51dに密に接触して加熱されながら搬送されるようになっている。
【0026】
なお、昇温部50の第2の加熱ゾーン52と保温部53との間に上方にV字状に開口した凹部を設けるように構成してもよく、昇温部50からの異物が凹部内に落下することにより、昇温部50からの異物が保温部53に持ち込まれることを防止できる。
【0027】
保温部53では、第2の加熱ゾーン52から搬送されてきたフィルムFが加熱ガイド53bの固定ガイド面53dとガイド部53aとの間の隙間ddにおいて加熱ガイド53bからの熱で加熱(保温)されながら、第2の加熱ゾーン52側の対向ローラ52aの搬送力により隙間ddを通過する。このとき、フィルムFは、隙間ddにおいて水平方向から垂直方向に向きを次第に変えながら搬送され、冷却部54に向かう。
【0028】
冷却部54では、保温部53からほぼ垂直方向に搬送されてきたフィルムFを金属材料等からなる冷却プレート54bの冷却ガイド面14cに対向ローラ54aにより接触させて冷却しながら、垂直方向から次第に斜め方向にフィルムFの向きをフィルム載置部58に変えて搬送するようになっている。なお、冷却プレート54bをフィン付きのヒートシンク構造とすることで冷却効果を増すことができる。冷却プレート54bの一部をフィン付きのヒートシンク構造にしてもよい。
【0029】
冷却部54から出た冷却されたフィルムFは濃度計56で濃度測定され、搬送ローラ対57により搬送されてフィルム載置部58へと排出される。フィルム載置部58は複数枚のフィルムFを一時的に載置しておくことができる。
【0030】
上述のように、図1の画像形成装置40では、フィルムFは、昇温部50及び保温部53においてBC面が加熱状態の固定ガイド面51d、52d、53dに向いており、熱現像感光材料の塗布されたEC面が開放された状態で搬送される。また、冷却部54では、フィルムFは、BC面が冷却ガイド面54cに接触し冷却され、熱現像材料が塗布されたEC面が開放された状態で搬送される。
【0031】
また、フィルムFは、昇温部50及び保温部53の通過時間が10秒以下となるよう対向ローラ51a、52aにより搬送される。従って、昇温〜保温の加熱時間も10秒以下ということになる。
【0032】
光走査露光部55は、図1に模式的に示すように、外部から入力した画像データに基づいて変調されて半導体レーザ55aから出射したレーザ光Lがコリメータレンズ、シリンドリカルレンズ55bを通してポリゴンミラー55cに入射し主走査方向に反射し偏向され、fθレンズ55dを通してミラー55eで反射し、露光部筐体55fから出射するように構成されている。出射したレーザ光Lは、図1の紙面垂直方向に主走査しながら搬送ローラ対49aと49bとの間で副走査搬送されるフィルムFを露光することで、画像データに基づいてフィルムFのEC面のほぼ全面に潜像を形成する。光走査露光部55内の上述の各部品55a乃至55eは、露光部筐体55f内で固定または支持されている。
【0033】
また、図1のように、装置筐体40aの外面底部には、高摩擦係数を有しかつ振動伝播を減衰可能な緩衝部材60を四隅に設けている。緩衝部材60は、例えば、ゴム材料から構成でき、特に25Hz以下のような低周波振動の伝播を減衰可能な特性を有することが好ましく、また、通常の机表面との間の静摩擦係数は、0.3以上が好ましい。
【0034】
上述のフィルム収納トレー部45、ピックアップローラ46、搬送ローラ対47、曲面ガイド48、搬送ローラ対49a,49b、光走査露光部55の露光部筐体55f、昇温部50及び保温部53は、すべて潜像形成から現像に至るまでの画像形成動作に関与し、直接または他の部材を介して装置筐体40aにより保持されている。
【0035】
次に、図1のフィルム収納トレー部45について図2を参照して説明する。図2は図1のフィルム収納トレー部を示す側面図である。
【0036】
まず、図1,図2のフィルム収納トレー部45に装填可能なフィルム包装体について図3,図4,図5,図6を参照して説明する。図3は図1,図2のフィルム収納トレー部に装填可能なフィルム包装体(図6(c)の両端部a,bが延びた状態で示す)を一部破断して示す斜視図である。図4は図3のフィルム包装体の遮光袋の断面構成を模式的に示す断面図である。図5は図3のフィルム包装体内でフィルムの束を位置決めるための位置決め部材を概略的に示す斜視図である。図6は図3のフィルム包装体の生産工程(a)〜(c)を説明するための概略的な側面図である。
【0037】
フィルム収納トレー部45に装填可能なフィルム包装体Pは、フィルム収納トレー部45に装填可能なフィルム包装体Pは、図3に示すように、シート状フィルムを集積する際の位置決め手段となる位置決め部材D上に、所定のサイズ、例えば半切サイズのシートフィルムを所定枚数(例えば125枚)集積し、位置決め部材D及び位置決め部材D上に集積された束のシートフィルムFを遮光袋(「バリア袋」とも呼称される。)B内へ挿入し、遮光袋Bの図5のような位置決め部材Dのフラップ部D1〜D4(立ち上がり部)の少なくとも1つと対峙する部分を直線状に熱溶着等でシールしシール部cとすることで、遮光袋B内部のフィルムFを光密に維持する。
【0038】
位置決め部材Dの形状及びフィルム包装体Pの構造は、例えば、特開2002−323736号公報に開示されたものを用いることができる。即ち、位置決め部材Dは、図5のように、矩形状の底板D0の4辺で折り曲げられてフラップ部D1〜D4が形成され、四隅のコーナ部Cが切り欠かれている。
【0039】
フィルム包装体Pは、図6(a)のようにフィルムFを集積した位置決め部材Dを、図6(b)のように一端部aが予めシールされて閉じられかつ他端部bが開いた遮光袋B内に他端部bから挿入した後、遮光袋Bの内部を脱気しながら、図6(c)のように、他端部bをシール部cで直線状にシールして密閉し、両端部a,bを位置決め部材Dの上端部に沿って内側に折り曲げて包装用テープeで貼り合わせることで、生産することができる。
【0040】
遮光袋Bは、図4のように、カーボンブラック等の遮光物質92を含むLDPE(低密度ポリエチレン)からなる複数層91a、91b、91cによる多層構造のラミネートフィルムにアルミニウム層93を蒸着等により形成したものであり、アルミニウム層93側が遮光袋Bの外面94となり、LDPE層91c側が内面95となる。
【0041】
図1,図2のフィルム収納トレー部45は、装置筐体40aに対しフィルム装填位置と搬送位置との間で移動可能に構成され、図2の搬送位置から水平方向Hに引き出されて図3のフィルム包装体Pを装填できるようにトレー状に構成されている。ここで、フィルム収納トレー部45の搬送位置とは、フィルム収納トレー部45が図1,図2のように方向Hに押し込まれて、フィルムに光走査露光部55で潜像を形成するようにフィルムを下流側に搬送する位置である。
【0042】
フィルム収納トレー部45が水平方向Hに装置筐体40aから引き出されたフィルム装填位置で、フィルム包装体Pは、遮光袋Bの一端部aが従動回転自在の一対のガイドローラ70の間を通してフィルム収納トレー部45の外部に引き出され、他端部bがフィルム収納トレー部45内に位置するようにして装填される。
【0043】
図2のように、フィルム包装体Pの装填後、遮光用ローラ75で押し付けた他端部bのシール部cをはさみやカッタ等でカット線dのようにカットし、カットされたシール部cを含む遮光袋Bの残部(図2の破線で示す)を除去してから、フィルム収納トレー部45が水平方向H’に押し込まれる。
【0044】
フィルム収納トレー部45が図2の左方から水平方向H’に押し込まれると、フィルム収納トレー部45の後端側に立設され上端の一部が切り欠かれたトレーロック部45aが、ロック部材71の先端の一部が切り欠かれたロック部71aと突き合うようにして係合することで、回動方向r(図の反時計回り方向)にばね等の付勢部材で付勢されたロック部材71が回動方向rへの付勢力に抗して回動方向r’(図の時計回り方向)に回動する。フィルム収納トレー部45が更に押し込まれ、トレーロック部45aがロック部材71のロック部71aを通り過ぎると、ロック部材71が付勢力により回動方向rに回動し元の状態に戻り、図2のように、トレーロック部45aとロック部71aが係合することで、フィルム収納トレー部45がロックされる。このようにして、フィルム収納トレー部45が水平方向H’に押し込まれることで、装置筐体40a内の底部40b上にロック状態でセットされる。なお、ロック状態のフィルム収納トレー部45を水平方向Hに引き出すときは、装置筐体40aの内壁に設けたソレノイド72をスイッチ(図示省略)により駆動させて、図2の破線のように、ロック部材71を回動方向rへの付勢力に抗して回動方向r’に回動させることで、ロック部材71のロック部71aとトレーロック部45aとによる係合を解き、ロックを解除する。
【0045】
次に、図1,図2のフィルム収納トレー部45にフィルム包装体Pを装填し、遮光袋Bを除去し、フィルムFに露光し画像記録が可能になるまでの動作について説明する。
【0046】
図2の位置からフィルム収納トレー部45を水平方向Hに引き出したフィルム装填位置で、フィルム収納トレー部45にフィルム包装体Pを装填し、遮光袋Bの一端部aを一対のガイドローラ70の間を通してフィルム収納トレー部45の外部に引き出し、他端部bを遮光用ローラ75に挟んだ後、はさみやカッタ等でカット線dに沿ってカットし、カット後の残部を除去してから、フィルム収納トレー部45を水平方向H’に押し込み装置筐体40a内の底部40b上にセットする。
【0047】
上記セットにより装置筐体40aとフィルム収納トレー部45との間に形成されたスリットgから遮光袋Bの一端部aが装置筐体40aの外部に残る。そして、図2のように装置筐体40aから長さnで延びた遮光袋Bの一端部aをユーザが手で掴んでほぼ水平方向Hに引っ張ることで遮光袋Bを引き抜く。これにより、装置筐体40a内においてフィルム収納トレー部45内のフィルムFが露出する。なお、装置筐体40aから延びた一端部aの長さnは、遮光袋Bの一端部aをユーザが手で掴んで充分に引っ張ることができる長さである。
【0048】
以上のようにしてフィルム収納トレー部45に装填されたフィルム包装体Pから遮光袋Bを除去し、フィルム収納トレー部45内で露出した最上のフィルムFを必要に応じて図1のピックアップローラ46や搬送ローラ対47等により搬送し、光走査露光部55からフィルムFにレーザ光Lを光走査して露光することでフィルムFのEC面に潜像を形成し、昇温部50と保温部53でフィルムFを加熱して熱現像する。
【0049】
上述の動作の内、ユーザが遮光袋Bのシール部cを含む他端部bの部分をカットし忘れてフィルム包装体Pを装填した場合、ユーザが装置筐体40aから延びた遮光袋Bの一端部aを掴んで引っ張ることで引き抜こうとすると、通常の引き抜き力では引け抜けないために、引き抜き力が大きくなってしまうが、装置筐体40aの底部に高摩擦係数の緩衝部材60があるので、緩衝部材60と机表面との間で大きな摩擦力が発生するために装置移動に要する力が大きくなり、装置が移動し始めるより前に、後述の図8のようにフィルム収納トレー部45(フィルム装填手段)のロックが解除されるので、大きな引き抜き力が生じても、装置筐体40aが机上で移動したり落下するまでに至らない。
【0050】
また、通常の引き抜き力では引き抜けずに、引き抜き力が大きくなることで、ユーザが遮光袋Bの他端部bのカット忘れ等の異常発生に気が付くことができる。即ち、遮光袋Bのシール部cを含む他端部bの部分をカットせずにフィルム包装体Pをフィルム収納トレー部45に装填してしまった場合、遮光袋Bの他端部bにシール部cが残っているので、遮光袋Bを引く抜くと、シール部cがフィルム包装体P内の位置決め部材Dのフラップ部D1に当たり、遮光袋Bとともに位置決め部材D及び位置決め部材D内に集積されたフィルムFの束をも水平方向Hに移動させ、ガイドローラ70に当接すると、この時点以降、遮光袋Bの引抜きに対し急激に抵抗が増加し、正常な引き抜き時の負荷(50N前後)との相違を、手ごたえで感じ取ることとなり、カット忘れ等の異常発生を容易に認識することとなる。
【0051】
図1のようなデスクトップ型の比較的小型の画像形成装置では、遮光袋Bの自動引き抜き処理のための自動引き抜き機構は装置全体の大型化につながることから、自動引き抜き処理は好ましくなく、上述のような手動引き抜き処理とならざるを得ないが、この場合、本実施の形態によれば、遮光袋Bの他端部bのカット忘れについての対策を簡単にかつ確実に実現できる。
【0052】
また、フィルム収納トレー部45が装置筐体40a内にセットされると、図2のように、遮光袋Bの一端部aがガイドローラ70の間を通してスリットgから装置筐体40aの外に残るが、このとき、スリットgの高さ位置が一対のガイドローラ70の中間よりも高くなるので、遮光袋Bの端部のカット忘れの場合に、仮に遮光袋Bを引っ張ることができたとしても、その引き抜き荷重が図2の破線で示す矢印方向tのように斜め上方に加わるので、画像形成装置40が移動してしまい机から落下するおそれが少なくなる。
【0053】
また、図1のデスクトップ型に構成された画像形成装置40は、机上に置かれて使用されるが、机のある場所(部屋など)から机を介して種々の振動を受けることになるが、装置筐体40aと机表面との間に緩衝部材60があり、外部からの振動伝播を減衰できるので、装置筐体40a内の上記各部分に外部からの振動が伝わり難くなり、外部からの振動で画像形成に悪影響を与えることはない。
【0054】
机上に設置された画像形成装置40は、画像形成の際に、特に、人間の歩行による発生する0〜25Hz程度の低周波振動により影響を受け易いのであるが、装置筐体40aの外面底部に配置した緩衝部材60が25Hz以下の低周波振動の伝播を効果的に減衰するので、人間の歩行による振動が画像形成に悪影響を与えない。
【0055】
特に、ピックアップローラ46から搬送ローラ対49aまでの上流側搬送系、搬送ローラ対49a,49bの副走査搬送系、光走査露光部55の露光部筐体55fに支持・固定された主走査系の各部品55a乃至55e、及び昇温部50の対向ローラ51a、52aの下流側搬送系では、振動を受けると、フィルムFへの潜像形成に直接に悪影響を与えてしまうのであるが、緩衝部材60により、外部からの上流側搬送系・副走査搬送系・主走査系・下流側搬送系に対する振動伝播を確実に減衰できる。このため、外部からの振動があってもフィルム搬送軌跡が安定し、例えば、フィルム先端や後端の振動が搬送ローラ対49a,49bの間の露光ポイント近傍でフィルムのバタツキを誘発することはなく、潜像形成に悪影響がない。このため、フィルムFに形成される画像の品質を一定に保つことができる。
【0056】
また、上述のように、図2の位置からフィルム収納トレー部45を水平方向Hに引き出したフィルム装填位置で明室装填を行う場合、フィルム包装体Pの装填後、図6(c)の包装用テープeをはがし、引き抜き側の折り曲げられた一端部aを延ばしガイドローラ70の間に通し、一方、カットされる側の他端部bを図2の破線のように、フィルム包装体Pの幅方向に延びた遮光用ローラ75で押さえ、シール部cの内側のカット線dに沿って直線状にカットする。この遮光用ローラ75により遮光袋Bの他端部bをカット線dでカットしたときにフィルム包装体P内の遮光を確実に保つことができる。
【0057】
上述の遮光用ローラ75はフィルム収納トレー部45を引き出したときに自動的にフィルム包装体Pの上面に作用するローラ機構に構成してもよい。このローラ機構は、例えば、図7のように、フィルム収納トレー部45に回転可能に支持されたピニオン77と、遮光用ローラ75とピニオン76を連結する連結部材76と、フィルム収納トレー部45の側部に設けられピニオン77と噛み合うラック78と、ラック78に装置筐体40aの奥部に向けて連結された延長部材79とを、備え、遮光用ローラ75はピニオン77の回動に従って回動方向R、R’に回動する。フィルム収納トレー部45が引き出されてフィルム装填位置にあるとき、ラック78とピニオン77が図7の実線の位置で遮光用ローラ75が回動方向Rに回動して遮光袋Bの他端部bを上部から押さえ付けており、図2,図3の遮光袋Bのシール部cを含む他端部bの部分をカットしても、遮光袋Bの内部は遮光されている。
【0058】
次に、フィルム収納トレー部45を装置筐体40a内に押し込むと、図7の破線のようにラック78の延長部材79の先端79aが装置筐体40aの内面壁40cに当接すると、ラック78が停止し、フィルム収納トレー部45が搬送位置まで移動する。この動作中にピニオン77がラック78に対し回転しながら図7の破線の位置に移動することで、遮光用ローラ75が連結部材76とともに回動方向R’に回動するので、遮光袋Bの他端部bから離れる。
【0059】
上述のような図7のラックピニオン機構により、遮光用ローラ75は、フィルム収納トレー部45が引き出されてフィルム装填位置にあるときに遮光袋Bの他端部bを押さえ付けて確実に遮光し、押し込まれて搬送位置に移ると離れて、遮光袋Bの引き抜きを邪魔しない。
【0060】
また、画像形成装置40は図2のようにフィルム収納トレー部45が搬送位置でトレーロック部45aに装置筐体40a側のロック部材71が係合することでフィルム収納トレー部45がロックされるが、トレーロック部45aの耐荷重は、遮光袋引き抜き力が50N前後の設定の場合、2倍前後が好ましく、正常カット時には、遮光袋の引き抜きが正常に行われ、カット忘れ時には、転倒や落下に至る前に、ユーザの遮光袋引き抜き操作に伴い、トレー全体が移動(ロックが開放される)するので、ユーザは異常(バリアカット忘れ)に容易に気づき、装置内部を破損することなく、かつフィルムパッケージを再装填操作することが可能となる。
【0061】
次に、上述のカット忘れ時に転倒や落下に至る前にトレー全体が移動可能になるように構成したロック手段のロック解除機構について図8を参照して説明する。図8は図2のフィルム収納トレー部45のトレーロック部45aとロック部71aとによるロック手段を部分的に示す一部側面図である。
【0062】
ユーザが遮光袋Bのシール部cを含む他端部bの部分をカットし忘れてフィルム包装体Pを装填したとき、フィルム収納トレー部45のトレーロック部45aと、ロック部材71のロック部71aとによるロック手段が、遮光袋Bの一端部aを引き抜くときの引き抜き荷重がカット忘れのために増大すると、ロック解除が行われるように構成している。
【0063】
即ち、図8のように、フィルム収納トレー部45の後端側に立設されたトレーロック部45aは、先端側(方向H側)及び後端側が切り欠かれた斜面45c、45dを有する。また、ロック部材71の先端のロック部71aは、ロック部材71が図のように水平になって、トレーロック部45aの斜面45cに係合する係合面71bと、ロックし始めるときに斜面45cと係合するように傾斜したロック斜面71cと、を有する。
【0064】
図8のように、フィルム収納トレー部45が、回動中心71eで回動方向r、r’に回動可能なロック部材71により、ロックされており、ロック部材71のロック部71aが係合面71bでトレーロック部45aの斜面45cに係合しているとき、遮光袋Bの他端部bの部分をカットし忘れていると、ユーザによる遮光袋Bの方向Hへの引き抜き力が増大する。その大きな引き抜き力により発生する、回動中心71e周りに回転させようとする分力のために、ロック部材71が、ばね等の付勢手段(図示省略)による回動方向rへの付勢力に抗して、回動方向r’(図の時計回り方向)に回動し、ついにはトレーロック部45aとの係合が解かれロックが解除されて、フィルム収納トレー部45が方向Hに移動する。
【0065】
以上のように、遮光袋Bの他端部bのカット忘れのときには、転倒や落下に至る前に、ユーザの遮光袋引き抜き操作に伴い、ロックが開放されるので、ユーザはカット忘れ等の異常に容易に気づき、装置内部を破損することなく、かつフィルムパッケージを再装填操作することが可能となる。
【実施例】
【0066】
以下、本発明について実施例を参照して更に説明するが、本発明は本実施例に限定されるものではない。
【0067】
本実施例では、図1と同様の画像形成装置において、フィルム装填のときの遮光袋の引き抜き操作における画像形成装置の転倒防止を確認した。
【0068】
まず、装置重量を60kgとし、遮光袋の他端部を正常にカットし、遮光袋の一端部の引き抜きに必要な引抜力を調べた結果、図1の緩衝部材60と机表面との間の静摩擦係数が0.3〜0.5であるとき、引き抜き力は、50Nであり、装置本体が机表面で移動することはなかった。次に、同様の条件で遮光袋の他端部をカットせずに引き抜き力を加えると、引き抜き力は、175N〜290Nを越えて、机を転倒しないように固定した状態で装置本体が机表面でずるずる移動した。
【0069】
次に、遮光袋をカットせずに引き抜き力を加えた場合の装置重量と重心位置に対する装置転倒力の関係を調べた。図9のように、装置本体を机の上に載せ、装置底面から100mmの高さで遮光袋の一端部を引っ張り、装置重量を60,70kgと変え、重心位置(水平方向)を300,350,400mmに変えたときの装置転倒に至る装置転倒力を調べた。その結果を表1に示す。なお、装置転倒力とは、その力以上で引っ張ると、装置が装置を載せている机ごと倒れるような力である。
【0070】
【表1】

【0071】
表1から、装置転倒に至る装置転倒力は、装置重量が軽く(60kg)、重心位置(水平方向)が装置手前から短い(300mm)場合に、もっとも小さいことが分かるが、装置転倒力がもっとも小さい(220N)条件の場合でも、上述のように遮光袋のカット忘れのときに引き抜き力が100N(正常な引抜き負荷の約2倍)を越えると、装置本体が机表面で移動し始める前にフィルム収納トレー部のロックが解除され、装置本体の移動及び転倒を避けることができた。
【0072】
以上のように本発明を実施するための最良の形態及び実施例について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で各種の変形が可能である。例えば、図1の画像形成装置40は、医用画像データを入力させることで、医用画像をフィルムに形成し出力することができる医療用レーザイメージャに構成できる。
【0073】
また、フィルム包装体を明室装填する場合に遮光袋内の遮光を維持する機構は図7のラックピニオン機構に限定されずに他の機構であってもよいことは勿論である。
【0074】
また、遮光袋Bの他端部bのカット忘れのときの装置の転倒防止対策のために、図8のようなロック解除機構を設ける以外に、例えば、図2の装置筐体40aから延びた遮光袋Bの一端部aの長さnを例えば70mm程度に短くし、一端部aをユーザが手で掴んで充分に引っ張ることができずに大きな引抜力が加わらないようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0075】
【図1】本実施の形態による画像形成装置の要部を概略的に示す正面図である。
【図2】図1のフィルム収納トレー部を示す側面図である。
【図3】図1,図2のフィルム収納トレー部に装填可能なフィルム包装体を一部破断して示す斜視図である。
【図4】図3のフィルム包装体の遮光袋の断面構成を模式的に示す断面図である。
【図5】図3のフィルム包装体内でフィルムの束を位置決めるための位置決め部材を概略的に示す斜視図である。
【図6】図3のフィルム包装体の生産工程(a)〜(c)を説明するための概略的な側面図である。
【図7】図1,図2のフィルム収納トレー部に装填したフィルム包装体Pの遮光袋Bの他端部bをフィルム包装体Pの上面に折り曲げた状態で遮光用ローラ75で押さえ付けるラックピニオン構造を示す要部側面図である。
【図8】図2のフィルム収納トレー部45のトレーロック部45aとロック部71aとによるロック手段を部分的に示す一部側面図である。
【図9】本実施例において装置本体を机の上に載せた状態を示す正面図である。
【符号の説明】
【0076】
40 画像形成装置
40a 装置筐体(筐体部)
45 フィルム収納トレー部(フィルム装填手段)
46 ピックアップローラ(ピックアップ手段)
47 搬送ローラ対
48 曲面ガイド
49a,49b 搬送ローラ対(光走査手段)
50 昇温部(現像手段)
53 保温部(現像手段)
55 光走査露光部(露光手段、光走査手段)
55f 露光部筐体
60 緩衝部材
70 ガイドローラ
B 遮光袋
D 位置決め部材(トレー)
D0 底板
D1〜D4 フラップ部
P フィルム包装体
a 一端部
b 他端部
c シール部
d カット線
F シートフィルム、フィルム
H、H’ 水平方向
L レーザ光


【特許請求の範囲】
【請求項1】
底板とサイドフラップとからなるトレーと、前記トレー上に複数枚集積されたシートフィルムと、前記トレー及び前記複数枚のシートフィルムを光密に保持する遮光袋と、を含むフィルム包装体を装填可能で、装置本体より引き出された前記フィルム包装体の装填位置と前記装置本体内の搬送位置とを移動可能なフィルム装填手段と、
前記フィルム装填手段に装填されたフィルム包装体の遮光袋が前記装置本体の外部へ除去された後、前記シートフィルムを取り出すピックアップ手段と、
前記取り出されたシートフィルムを搬送しながら光走査手段の走査により前記シートフィルムの略全面に潜像を形成する露光手段と、
前記潜像を形成されたシートフィルムを現像する現像手段と、
前記フィルム装填手段、前記ピックアップ手段、前記光走査手段、前記露光手段及び前記現像手段を保持する筐体部と、を備える画像形成装置であって、
前記画像形成装置は、
デスクトップ型に構成され、
前記フィルム包装体が装填されたフィルム装填手段が前記搬送位置に至った後に前記遮光袋が除去されるように構成されるとともに、前記筐体部の底部に、高摩擦係数を有し振動伝播を減衰可能な緩衝部材を設けたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記シートフィルムを前記露光手段により露光しながらその先端側で前記現像手段により現像するように構成された請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記装置本体の質量が60〜70Kgである請求項1または2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記フィルム包装体の装填後に前記フィルム装填手段を前記搬送位置に移動させたときに前記装置本体から外にでる前記遮光袋をユーザが掴んで手動で引き抜き可能である請求項1,2または3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記遮光袋は前記引き抜かれる側の端部の反対側端部がカットされてから除去される構成である請求項4に記載の画像形成装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2007−55768(P2007−55768A)
【公開日】平成19年3月8日(2007.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−244427(P2005−244427)
【出願日】平成17年8月25日(2005.8.25)
【出願人】(303000420)コニカミノルタエムジー株式会社 (2,950)
【Fターム(参考)】