説明

画像形成装置

【課題】 画像形成装置を高さ方向に大型化させることなく、最下段の給紙ユニットから給紙カセットを引き出す際にその先端部が設置面に接触しないよう、装置全体を設置面から十分な高さ位置に支持する手段を提供する。
【解決手段】 本画像形成装置1は、プリンタユニットが収容された装置本体3と、記録紙を格納するための給紙カセット4を備え装置本体3の下方に積み上げられる給紙ユニット5とを具備し、装置本体3及び給紙ユニット5の底面に、直下段の給紙ユニット5上に支持するための積み上げ用フット13が突設されるとともに、装置本体3及び給紙ユニット5を設置面S上に支持するための設置用フット14が積み上げ用フット13より高く突設され、給紙ユニット5の上面に、装置本体3の設置用フット14又は直上段の給紙ユニット5の設置用フット14との干渉を回避するための設置用フット回避部15,17が設けられたものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、記録紙に画像を形成するプリンタユニットが収容されてなる装置本体の下方に、記録紙を格納するための給紙カセットを備えた給紙ユニットが段積みされる画像形成装置に関し、特に、装置本体及び給紙ユニットの底面に、設置面上や直下段の給紙ユニット上に支持するためのフットが突設された画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
コピー機、ファクシミリ、スキャナ等には、原稿から読み取った画像データやファクシミリ受信した画像データに基づいて記録紙に画像を形成する画像形成装置が搭載されている。図7は、従来例に係る画像形成装置70を示す概略側面図である(特許文献1参照)。画像形成装置70は、記録紙を格納するための本体カセット71が引き出し可能に設けられた装置本体72と、給紙カセット73が引き出し可能に設けられて装置本体72の下方に所望の段数だけ積み上げられた給紙ユニット74と、を備えている。装置本体72の内部には、記録紙に画像を形成するプリンタユニット(不図示)が収容されており、このプリンタユニットに対して本体カセット71から繰り出された記録紙が供給される。また、給紙ユニット74が備える給紙カセット73は、本体カセット71と比較して、例えば用紙サイズの異なる記録紙を格納可能なものであって、画像形成装置70の用途に応じて任意に追加し又は取り外すことにより、用紙サイズの異なる複数種の記録紙をプリンタユニットに対して供給可能となっている。
【0003】
このような画像形成装置70では、図7に示すように、装置本体72及び各給紙ユニット74の底面に、その重量を支持するためのフット75が複数個突設される。これにより、装置本体72の下方に所定段数の給紙ユニット74を積み上げる場合には、装置本体72及び給紙ユニット74は、そのフット75により直下段の給紙ユニット74の上面から所定の高さ位置に支持されるとともに、最下段に位置する給紙ユニット74のフット75が設置面Sに当接することにより、装置全体が設置面Sから所定の高さ位置に支持される。一方、装置本体72の下方に給紙ユニット74を設けない場合には、装置本体72のフット75が設置面Sに当接することにより、装置全体が設置面S上に支持される。
【0004】
【特許文献1】特開2001−117302号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、従来の画像形成装置70では、フット75が、装置本体72や給紙ユニット74を直下段の給紙ユニット74上に支持するのに用いられる場合(以下、「積み上げ用に使用される場合」という)と、装置全体を設置面S上に支持するのに用いられる場合(以下、「設置用に使用される場合」という)とがあるため、その高さ寸法の設定が難しいという問題がある。すなわち、図7に示すように、装置本体72や給紙ユニット74から本体カセット71や給紙カセット74を引き出した時に、本体カセット71や給紙カセット74には、格納した記録紙の重みや自重によってその先端側を下げるような撓みが生じるため、フット75の高さ寸法を低く設定すると、最下段に位置する本体カセット71や給紙カセット74を引き出す際にその先端部が設置面Sに接触して引き出しにくくなる。他方、フット75の高さ寸法を高く設定すると、本体カセット71や給紙カセット74の先端部が設置面Sに接触する問題は防止できるものの、装置本体72や各給紙ユニット74の間隔がそれぞれ広がるため、画像形成装置70全体として高さ方向に大型化してしまう。
【0006】
ところで、前記フット75としては、その高さ寸法を調整可能なものが従来用いられている。例えば、特許文献1では、図7に詳細は示さないが、装置本体72や給紙ユニット74の底面に、高さ寸法調整不能な3個のフット75とは別に、高さ寸法調整可能な2個のフットを設け、この2個のフットの寸法を適宜調整することによって画像形成装置70の安定性を高めている。従って、画像形成装置70において全てのフット75を高さ寸法調整可能とすれば、設置用に使用されるフット75についてはその高さ寸法を高く設定することにより、最下段の給紙ユニット74の給紙カセット74を引き出す際に設置面Sに接触するのを防止することができ、積み上げ用に使用されるフット75についてはその高さ寸法を低く調整することにより、装置全体が高さ方向に大型化するのを防止することができる。
【0007】
しかし、画像形成装置70において全てのフット75を高さ寸法調整可能とすれば、装置本体72や給紙ユニット74を水平に保持するのが難しくなり、画像形成装置70の安定性が悪くなるという問題がある。更に、高さ寸法調整可能なフット75は高さ寸法調整不能なフット75に比べて高価であって、全てのフット75を高さ調整可能とすれば大幅なコストアップにつながるという問題もある。
【0008】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、装置本体及び給紙ユニットの底面に、直下段の給紙ユニット上や設置面上に支持するためのフットが突設された画像形成装置において、装置全体を高さ方向に大型化させることなく、最下段の給紙ユニットから給紙カセットを引き出す際にその先端部が設置面に接触しないよう、装置全体を設置面から十分な高さ位置に支持する手段を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するための請求項1記載の画像形成装置は、記録紙に画像を形成するプリンタユニットが収容された装置本体と、記録紙を格納するための給紙カセットを備え前記装置本体の下方に所定段数だけ積み上げられる給紙ユニットと、を具備してなる画像形成装置において、前記装置本体及び前記給紙ユニットの底面に、前記装置本体及び前記給紙ユニットを直下段の前記給紙ユニット上に支持するための積み上げ用フットが突設されるとともに、前記装置本体及び前記給紙ユニットを設置面上に支持するための設置用フットが前記積み上げ用フットより高く突設され、前記給紙ユニットの上面に、前記装置本体の設置用フット又は直上段の前記給紙ユニットの設置用フットとの干渉を回避するための設置用フット回避部が設けられたものである。
【0010】
請求項2記載の画像形成装置は、前記設置用フットが、前記積み上げ用フットより装置内側に突設されたものである。
【0011】
請求項3記載の画像形成装置は、前記設置用フットは、前記積み上げ用フットより高さ寸法が大きいものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係る画像形成装置によれば、最下段に位置する給紙ユニットや装置本体については、その底面に高く突設された設置用フットが設置面に当接することにより、装置全体が設置面から十分な高さ位置に支持される。これにより、最下段の給紙ユニットから給紙カセットを引き出す際に、その先端部が設置面に接触して引き出しにくくなることがない。一方、最下段の上に積み上げられる給紙ユニットや装置本体については、その底面に突設された設置用フットは設置用フット回避部の存在によって直下段の給紙ユニットの上面には当接せず、設置用フットより低く突設された積み上げ用フットが直下段の給紙ユニットの上面に当接することにより、装置本体や各給紙ユニットの間隔は狭く保たれる。これにより、装置全体が高さ方向に大型化することもない。
【0013】
また、本発明に係る画像形成装置によれば、装置全体を設置面上に支持する設置用フットが、積み上げ用フットより装置内側に突設されたので、積み上げ用フットで装置全体を設置面上に支持する場合と比較して、画像形成装置の設置に必要な面積を小さくすることができる。これにより、設置面上の狭いスペースであっても、画像形成装置を容易に設置することができる。
【0014】
また、本発明に係る画像形成装置によれば、設置用フットの高さ寸法が積み上げ用フットより大きいので、給紙ユニットの底面において設置用フットの取付面と積み上げ用フットの取付面とが面一である場合に、設置用フットを積み上げ用フットより高く突設させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明に係る画像形成装置の構成について図面に基づいて説明する。図1は、本発明の実施例に係る画像形成装置1の外観を示す概略斜視図である。本画像形成装置1は、原稿の複写機能の他、ファクシミリ通信機能、インターネットファクシミリ通信機能を備えるコピー・ファクシミリ複合機である。
【0016】
画像形成装置1は、図1に示すように、記録紙を格納するための本体カセット2が引き出し可能に設けられた装置本体3と、この装置本体3の下方に所定段数だけ積み上げられ記録紙を格納するための給紙カセット4が引き出し可能に設けられた給紙ユニット5と、装置本体3の上方を覆うように設けられたスキャナ収容体6と、該スキャナ収容体6の装置前面側に設けられた操作パネル7と、スキャナ収容体6の上に開閉可能に設けられた原稿押圧板8と、を備えるものである。ここで、装置本体3には、その内部に、記録紙に画像を形成するプリンタユニット(不図示)が収容される一方、その上面には、画像形成後の記録紙を排出するための記録紙排出トレイ9が設けられている。また、スキャナ収容体6には、その内部に、原稿の画像情報を読み取るためのスキャナユニット(不図示)が収容されている。また、原稿押圧板8には、その上面に、読み取るべき原稿を積載するための原稿トレイ10と、読み取り後の原稿を排出するための原稿排出トレイ11と、原稿トレイ10から原稿排出トレイ11へ原稿を搬送する自動原稿搬送機構12とがそれぞれ設けられている。尚、本体カセット2は任意の構成であって、プリンタユニットに対する記録紙の供給を給紙ユニット5のみで行うことも可能である。
【0017】
このように構成される画像形成装置1によれば、原稿トレイ10上に原稿をセットして、操作パネル8から読取開始の命令を発すると、自動原稿搬送機構12によって原稿が原稿排出トレイ11へと順次搬送され、原稿がスキャナ収容体6の上を通過する際に、その画像情報がスキャナユニットにより読み取られる。その後、給紙カセットから記録紙が順次繰り出されてプリンタユニットに供給され、原稿から読み取った画像情報に基づいて記録紙に画像が形成された後、記録紙排出トレイ9に記録紙が排出される。尚、原稿画像の読取方式としては、自動原稿搬送機構12で原稿を搬送しながらスキャナユニットで読み取る方式に代えて、スキャナ収容体6の上に載置した原稿をスキャナユニットで読み取る方式とすることも可能である。また、原稿の画像情報に代えて、ファクシミリ受信した画像情報に基づいて画像形成を行うことも可能である。
【0018】
前記給紙ユニット5は、その給紙カセット4内に本体カセット2とは異なる用紙サイズの記録紙を格納可能であって、画像形成装置1の用途に応じてオプション的に追加し又は取り外されるものである。図2は、ある1つの給紙ユニット5の概略底面図である。給紙ユニット5には、その装置正面側に給紙カセット4が引き出し可能に設けられるとともに、その底面5bに、4個の積み上げ用フット13と4個の設置用フット14とがそれぞれ突設されている。
【0019】
積み上げ用フット13は、給紙ユニット5を直下段の給紙ユニット5の上面から所定の高さ位置で支持するためのものである。この積み上げ用フット13は、例えば硬質ゴムや樹脂等からなる略円筒形状の部材であって、図2に示すように、給紙ユニット5の底面5bにおける外縁近傍の位置にネジ等によりそれぞれ固定されている。本実施例では給紙ユニット5の底面5bが平面視で略矩形に形成され、その四隅に各積み上げ用フット13がそれぞれ固定されている。尚、積み上げ用フット13の材質,形状,個数,及び給紙ユニット5への固定位置は、本実施例に限られず適宜設計変更が可能である。また、本実施例では積み上げ用フット13を給紙ユニット5と別部材としたが、これを給紙ユニット5と一体構成することも可能である。
【0020】
設置用フット14は、設置面Sと当接することにより、凹凸のある設置面Sであっても画像形成装置1を設置面Sから若干浮かせることで安定した設置を可能にするためのものである。この設置用フット14は、図2に示すように、給紙ユニット5の底面5bにおける積み上げ用フット13より装置内側よりの位置にネジ等によりそれぞれ固定され、図5に示すように、その先端は、積み上げ用フット13の先端と比較して、給紙ユニット5底面5bから高く突出している。本実施例では、図5に示すように、給紙ユニット5の底面5bが平坦面であって、積み上げ用フット13の取付面と設置用フット14の取付面は面一である。従って、設置用フット14が硬質ゴムや樹脂等からなる略円筒形状の部材である点では積み上げ用フット13と同様であるが、その高さ寸法を積み上げ用フット13より若干大きく形成することにより、積み上げ用フット13と比較して底面5bから高く突出させている。尚、給紙ユニット5の底面5bの形状によっては、積み上げ用フット13と設置用フット14の高さ寸法の関係は適宜変更可能である。例えば、設置用フット14の取付面が積み上げ用フット13の取付面より1段高い場合には、設置用フット14の高さ寸法を積み上げ用フット13と等しくしたり、積み上げ用フット13より小さくしてもよい。また、設置用フット14の材質,形状,個数は、本実施例に限られず適宜設計変更が可能である。更に、設置用フット14の給紙ユニット5への固定位置は、積み上げ用フット13より装置内側であれば、画像形成装置1全体を安定して支持できる範囲内で任意に変更することができる。また、本実施例では設置用フット14を給紙ユニット5と別部材としたが、これを給紙ユニット5と一体構成することも可能である。
【0021】
以上、ある1つの給紙ユニット5を例にしてその底面5b構成を説明したが、他の給紙ユニット5や装置本体3の底面にも、これと同様に積み上げ用フット13と設置用フット14とがそれぞれ突設されている。但し、積み上げ用フット13や設置用フット14の材質,形状,個数,及び固定位置等は、全段の給紙ユニット5や装置本体3に渡って同一である必要はなく、各段の給紙ユニット5や装置本体3によって異なっていてもよい。
【0022】
一方、図3は、給紙ユニット5の上面側の構成に関し、第1実施例を示す概略斜視図である。本実施例に係る給紙ユニット5Aの上面5tには、その中央部を外周部より1段低く形成することで段落ち部(設置用フット回避部)15が形成されている。この段落ち部15の段落ち深さは、直上段の給紙ユニット5に突設された設置用フット14と積み上げ用フット13の突出高さの差より大きく形成されている。また、上面5tの外周部には、直上段の給紙ユニット5の積み上げ用フット13に対応する4箇所に、積み上げ用フット受け部16が形成されている。
【0023】
積み上げ用フット受け部16は、直上段の給紙ユニット5の底面5bや装置本体3の底面に突設された積み上げ用フット13を受けて、給紙ユニット5や装置本体3を水平方向に位置決めするためのものである。この積み上げ用フット受け部16は、図3に示すように、給紙ユニット5Aの上面5tの一部を凹ませたものであり、その横断面形状が積み上げ用フット13と略同径か若干大径の円形に、その深さは積み上げ用フット13の先端部を嵌合させた時に水平方向への外力を受けても積み上げ用フット13が容易に脱落しない程度に形成されている。この積み上げ用フット受け部16の位置,個数,及び形状は、直上段の給紙ユニット5の積み上げ用フット13の位置,個数,及び形状に応じて任意に変更可能である。尚、本発明において積み上げ用フット受け部16は任意の構成であって、給紙ユニット5Aの上面5tに、積み上げ用フット受け部16を形成することなく、段落ち部15のみを形成することも可能である。
【0024】
また、図4は、給紙ユニット5の上面側の構成に関し、第2実施例を示す概略斜視図である。本実施例に係る給紙ユニット5Bの上面5tには、直上段の給紙ユニット5の設置用フット14に対応する4箇所に設置用フット回避孔(設置用フット回避部)17が形成されるとともに、直上段の給紙ユニット5の積み上げ用フット13に対応する4箇所に積み上げ用フット受け部18が形成されている。
【0025】
設置用フット回避孔17は、直上段の給紙ユニット5や装置本体3の底面に突設された設置用フット14との干渉を回避するためのものである。この設置用フット回避孔17は、図4に示すように、給紙ユニット5の上面5tの一部を凹ませたものであり、その横断面形状が設置用フット14より若干大径の円形に、その深さが設置用フット14と積み上げ用フット13の突出高さの差より大きく形成されている。この設置用フット回避孔17の位置及び個数は、直上段の給紙ユニット5の設置用フット14の位置及び個数に応じて任意に変更可能である。また、設置用フット回避孔17の形状は、設置用フット14のうち積み上げ用フット13より高く突出した部分との干渉を回避可能であれば本実施例には限定されず、例えば、給紙ユニット5の上面5tを貫通する貫通孔として形成することもできる。尚、積み上げ用フット受け部18は、前記給紙ユニット5Aの積み上げ用フット16と同じ構成であるため、ここではその説明を省略する。
【0026】
以上、ある1つの給紙ユニット5を例にしてその上面5tの構成を説明したが、他の給紙ユニット5の上面5tにも、これと同様に、設置用フット回避部としての段落ち部15や設置用フット回避孔17と、積み上げ用フット受け部16,18とがそれぞれ形成されている。但し、設置用フット回避孔17や積み上げ用フット受け部16,18の形状,個数,及び形成位置等は、全段の給紙ユニット5に渡って同一である必要はなく、各段の給紙ユニット5によって異なっていてもよい。
【0027】
次に、装置本体3と給紙ユニット5の上記構成に基づく作用効果について説明する。図5は、装置本体3の下方に前記給紙ユニット5Aを積み上げる場合における、最下段の給紙ユニット5A1とその直上段の給紙ユニット5A2との関係を示す概略側面図である。前述のように、給紙ユニット5の設置用フット14は積み上げ用フット13と比較して給紙ユニット5の底面5bから高く突設されているため、最下段の給紙ユニット5A1については、設置用フット14が設置面Sに当接し、積み上げ用フット13は設置面Sに当接することなく浮いた状態となる。従って、最下段の給紙ユニット5A1は、その底面5bと設置面Sとの間に設置用フット14の突出高さ分の隙間D1が確保されて、設置面Sから十分な高さ位置に支持される。これにより、図5に示すように、最下段の給紙ユニット5A1から給紙カセット4を引き出した時に、格納した記録紙の重み等によって給紙カセット4にその先端側を下げるような撓みが生じても、その先端部が設置面Sに接触して引き出しにくくなることがない。尚、図5では、引き出す前の給紙カセット4の位置を点線で示している。
【0028】
また、設置用フット14は、給紙ユニット5の底面5bにおいて積み上げ用フット13より装置内側に突設されているため、積み上げ用フット13で最下段の給紙ユニット5A1を設置面S上に支持する場合と比較して、画像形成装置1の設置面積が少なくて済む。これにより、図5に示すように、最下段の給紙ユニット5A1の真下に配線H等の障害物があっても、これに拘わらず画像形成装置1を設置面S上に安定して支持することができる。尚、装置本体3の下方に給紙ユニット5Aを配設しない場合は、装置本体3の底面に突設された設置用フット14が設置面Sに当接し、その作用効果は、給紙ユニット5Aを積み上げた場合の最下段の給紙ユニット5A1と同様である。
【0029】
一方、直上段の給紙ユニット5A2については、図5に示すように、設置用フット14の先端部であって積み上げ用フット13より高く突出した部分が、最下段の給紙ユニット5A1の段落ち部15の内部に収容され、積み上げ用フット13が、最下段の給紙ユニット5A1の積み上げ用フット受け部16に当接する。従って、最下段の給紙ユニット5A1とその直上段の給紙ユニット5A2との間には、積み上げ用フット13の突出高さ分と略等しいか若干小さい隙間D2が形成される。また、これと同様に、各段の給紙ユニット5同士の間、及び装置本体3とその直下段の給紙ユニット5の間にも、積み上げ用フット13の突出高さ分と略等しいか若干小さい隙間D2が形成される。これにより、装置本体3及び給紙ユニット5を、その設置用フット14で直下段の給紙ユニット5上に支持する場合と比較して、装置本体3と各給紙ユニット5の間の隙間を狭くすることができ、画像形成装置1全体として高さ方向に大型化することがない。
【0030】
次に、図6は、装置本体3の下方に前記給紙ユニット5Bを積み上げる場合における、最下段の給紙ユニット5B1とその直上段の給紙ユニット5B2との関係を示す概略側面図である。この場合、設置用フット14の先端部であって積み上げ用フット13より高く突出した部分が、最下段の給紙ユニット5B1の設置用フット回避孔17の内部に収容される点で前記給紙ユニット5Aの場合と異なるが、それ以外の作用効果については給紙ユニット5Aの場合と同じであるため、ここでは説明を省略する。
【産業上の利用可能性】
【0031】
本発明は、コピー・ファクシミリ複合機として構成された画像形成装置に限らず、複写機能のみを備えるコピー専用機や、ファクシミリ通信機能のみを備えるファクシミリ専用機として構成された画像形成装置にも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明の実施例に係る画像形成装置1の外観を示す概略斜視図。
【図2】ある1つの給紙ユニット5の概略底面図。
【図3】第1実施例に係る給紙ユニット5Aの上面構成を示す概略斜視図。
【図4】第2実施例に係る給紙ユニット5Bの上面構成を示す概略斜視図。
【図5】給紙ユニット5Aを積み上げる場合における、最下段の給紙ユニット5A1とその直上段の給紙ユニット5A2との関係を示す概略側面図。
【図6】給紙ユニット5Bを積み上げる場合における、最下段の給紙ユニット5B1とその直上段の給紙ユニット5B2との関係を示す概略側面図。
【図7】従来例に係る画像形成装置70を示す概略側面図。
【符号の説明】
【0033】
1 画像形成装置
3 装置本体
4 給紙カセット
5 給紙ユニット
5b 底面(給紙ユニット)
13 積み上げ用フット
14 設置用フット
15 段落ち部(設置用フット回避部)
17 設置用フット回避孔(設置用フット回避部)
S 設置面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録紙に画像を形成するプリンタユニットが収容された装置本体と、記録紙を格納するための給紙カセットを備え前記装置本体の下方に所定段数だけ積み上げられる給紙ユニットと、を具備してなる画像形成装置において、
前記装置本体及び前記給紙ユニットの底面に、前記装置本体及び前記給紙ユニットを直下段の前記給紙ユニット上に支持するための積み上げ用フットが突設されるとともに、前記装置本体及び前記給紙ユニットを設置面上に支持するための設置用フットが前記積み上げ用フットより高く突設され、
前記給紙ユニットの上面に、前記装置本体の設置用フット又は直上段の前記給紙ユニットの設置用フットとの干渉を回避するための設置用フット回避部が設けられたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記設置用フットが、前記積み上げ用フットより装置内側に突設されたことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記設置用フットは、前記積み上げ用フットより高さ寸法が大きいものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2008−224803(P2008−224803A)
【公開日】平成20年9月25日(2008.9.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−59662(P2007−59662)
【出願日】平成19年3月9日(2007.3.9)
【出願人】(000006297)村田機械株式会社 (4,916)
【Fターム(参考)】