説明

画像形成装置

【課題】通常モードへの復帰要因の発生を監視する監視部を設け、スリープモードでは本体制御部への電力供給を遮断するとともに、監視部の構成をできるだけ簡素化する。
【解決手段】通常モードと、スリープモードを有する画像形成装置は、画像形成機構と、画像形成装置の制御を行う本体制御部と、スリープモードでは画像形成機構及び本体制御部に電力を供給せず、監視部に電力を供給する電力供給部と、スリープモードから通常モードへの復帰要因が生じたかを監視し、復帰要因が生じたと判断すると、通常モードでの電力供給を行う指示を電力供給部に与える監視部と、操作がなされたことにより復帰要因が生じた旨の復帰信号を監視部に伝えるインターフェイス部と、通常モードへの復帰により本体制御部が起動した後に本体制御部と通信を行うインターフェイス部を内蔵するオプション装置と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オプション装置が装着された複写機、複合機、プリンタ、ファクシミリ機の等の画像形成装置の電力低減に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、複写機、複写機、プリンタ等の画像形成装置は、例えば、画像形成装置の各部に対して電力を供給し印刷できる状態を維持する通常モードと、例えば、画像形成部等、一部の構成への電力供給を停止し、省電力を図るスリープモードを有する。例えば、画像形成装置に対する操作が所定時間何もなされなかった場合などに、画像形成装置のモードは、通常モードからスリープモードに切り替わる。そして、例えば、画像形成装置に何らかの操作、入力がなされた場合や、ネットワークから受信した画像データに基づき印刷を行う場合などに、画像形成装置はスリープモードから通常モードに復帰する。
【0003】
例えば、特許文献1には、必要に応じて省電力モードから通常モードに復帰するネットワークデバイス等が記載されている。具体的に、特許文献1には、ネットワークを介し特定プロトコルに従うデータパケットを受信して処理を行い、受信されるデータパケットが従うプロトコルに対応する、省電力状態からデバイスを復帰させるための復帰条件を設定する設定手段と、特定プロトコルに従うデータパケットを受信した場合に、設定手段で設定された復帰条件において、ネットワークデバイスを省電力状態から復帰させる復帰手段とを備えるネットワークデバイスが記載されている。この構成により、不要なパケット受信で、スリープモードから復帰する回数が増加して省電力モードの機能を阻害しているという問題に対応し、熟練していないユーザに対しても、節電効果がより高いネットワークデバイスを提供しようとする。(特許文献1:請求項1、段落[0005]、[0017]、[0022]等参照)。
【特許文献1】特開2006−309731
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば、コインベンダー等の課金装置や、磁気カードやICカードを読み取るなどして画像形成装置を利用させてもよいか認証する認証装置などのオプション装置が画像形成装置に取付られることがある。課金装置へのお金の投入や、カードを読み取らせる動作は、画像形成装置を利用する意図に基づくので、スリープモードから通常モードに復帰させ、画像形成装置を利用可能な状態とする必要がある。言い換えると、お金の投入等、課金装置や認証装置に操作がなされたことをトリガとして(復帰要因として)、画像形成装置はスリープモードから通常モードに復帰する。
【0005】
ここで、本体制御部は、画像形成装置本体に関する多様な制御を行うため、多数のチップ、素子、回路等が設けられる。そのため、印刷等の処理を行っていなくても、本体制御部が消費し続ける電力は比較的大きい。課金装置や認証装置は、画像形成装置の制御を司る本体制御部と通信可能に接続されるところ、従来、課金装置等に操作がなされ復帰要因が生じたことを画像形成装置本体側が検知するため、本体制御部と課金装置等の間で常時通信が行われる。即ち、本体制御部はスリープモードでも駆動させ続けられるという問題がある。言い換えると、スリープモードで、本体制御部への電力供給を停止できれば、省電力効果は大きくなる。
【0006】
尚、特許文献1記載の発明では、課金装置や認証装置等のオプション装置の接続に関する記載はない。又、オプション装置で特定の操作がなされたことを画像形成装置本体側が認識するため、スリープモードでも本体制御部を駆動させ続けられるという問題に関する記載、示唆はない。従って、特許文献1記載の発明では、上記問題を解決できない。
【0007】
本発明は、上記問題点を鑑み、スリープモードからの復帰要因の発生を監視する監視部を設け、スリープモードでは本体制御部への電力供給を遮断し、消費電力の削減を図るとともに、監視部の構成をできるだけ簡素化し、監視部を設けても電力的、コスト的なデメリットが生じないようにすることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために請求項1に係る画像形成装置は、通常モードと、通常モードよりも消費電力を減らすスリープモードを有する画像形成装置であって、用紙を搬送し、画像を形成するための画像形成機構と、前記画像形成機構の動作を制御し、画像形成装置の制御を行う本体制御部と、通常モードでは前記画像形成機構及び前記本体制御部に電力を供給し、スリープモードでは前記画像形成機構及び前記本体制御部に電力を供給しない電力供給部と、スリープモードから通常モードへの復帰要因が生じたかを監視し、前記復帰要因が生じたと判断すると、通常モードでの電力供給を行う指示を前記電力供給部に与える監視部と、画像形成装置を使用可能状態としてよいかを判断するためのオプション装置であり、操作がなされたことにより前記復帰要因が生じた旨の復帰信号を前記監視部に伝える信号発信部と、通常モードへの復帰により前記本体制御部が起動した後に前記本体制御部と通信を行うインターフェイス部を内蔵するオプション装置と、を備えることとした。
【0009】
この構成によれば、スリープモードから通常モードへの復帰要因が生じたかを監視する監視部が設けられ、オプション装置に操作がなされ、復帰要因が生じた旨を示す復帰信号がオプション装置から監視部に伝達され、その結果、画像形成装置は、スリープモードから通常モードに復帰する。これにより、スリープモードでは、画像形成機構はもとより、本体制御部を駆動させておく必要がない。ここで、監視部は、スリープモードから通常モードへの復帰要因の発生監視機能が主であり、本体制御部よりも果たす機能は小さくて済むので、本体制御部よりも消費電力が小さくて済む。従って、スリープモードでは、本体制御部を駆動させず、監視部に電力供給を行い、スリープモードでの消費電力(待機電力)を減らすことができる。言い換えると、オプション装置が取付られても、オプション装置と本体制御部間で常時通信を行う必要がなく、省電力効果が高い。
【0010】
又、監視部には、復帰信号のみが伝達され、本体制御部とオプション装置間で通信すべき内容(データ)は、監視部を経由せず、本体制御部の起動後、本体制御部とオプション装置との間でやり取りされる。これにより、監視部には、オプション装置と本体制御部間でのデータの通信を中継するためのコントローラ、チップ、バッファ等の構成は不要となり、監視部の構成を簡素化することができる。従って、監視部での消費電力を低減させることができ、スリープモードでの監視部の消費電力を少なく留めることができる。又、監視部の構成が簡素化されるから、監視部の製造コストが低減される。
【0011】
又、請求項2に係る画像形成装置は、通常モードと、通常モードよりも消費電力を減らすスリープモードを有する画像形成装置であって、用紙を搬送し、画像を形成するための画像形成機構と前記画像形成機構の動作を制御し、画像形成装置の制御を行う本体制御部と、通常モードでは前記画像形成機構及び前記本体制御部に電力を供給し、スリープモードでは前記画像形成機構及び前記本体制御部に電力を供給しない電力供給部と、スリープモードから通常モードへの復帰要因が生じたかを監視し、前記復帰要因が生じたと判断すると、通常モードでの電力供給を行う指示を前記電力供給部に与える監視部と、画像形成装置を使用可能状態としてよいかを判断するためのオプション装置であり、操作がなされたことにより前記復帰要因が生じた旨を示すデータと前記本体制御部に送信すべきデータを発信するオプション装置と、前記監視部には前記復帰要因が生じた旨を示す前記復帰信号のみを伝達し、前記本体制御部と、前記オプション装置間の通信を中継するオプションインターフェイス装置と、を有することとした。
【0012】
既存のオプション装置が取り付けられた場合、本体制御部は、通常、復帰要因が生じたことを知るため、スリープモードでも駆動される。一方で、オプションインターフェイス装置がオプション装置と画像形成装置本体側との信号、データのやり取りを中継する。これにより、既存のオプション装置を取り付けても、スリープモードでの本体制御部への電力供給を停止することができ、省電力効果が高い。又、監視部6の構成も簡素化できる。又、既存のオプション装置の構成を変えることなく、そのまま利用しつつ、スリープモードで本体制御部の電力供給を停止できる。又、顧客側にとっても、新たなオプション装置を購入しなくてもオプションインターフェイス装置を設置する追加投資だけですむ。又、スリープモードで本体制御部5への電力供給を停止するために、新たなオプション装置の開発は不要であり、開発面でのコストメリットも有する。
【0013】
又、請求項3に係る発明は、請求項2記載の発明において、前記オプションインターフェイス装置は、前記復帰信号を監視部に伝達する信号発信部と、通常モードへの復帰により前記本体制御部が起動した後に前記本体制御部とオプション装置間のデータの通信を中継するインターフェイス部を内蔵し、前記オプションインターフェイス装置は、前記本体制御部と接続されるとともに、前記オプション装置とも接続されることとした。
【0014】
この構成によれば、オプションインターフェイス装置は、オプション装置と接続されるところ、スリープモードでは、オプション装置からの復帰要因の発生だけを確認し、復帰要因が生ずれば、監視部に伝達する機能があればよい。通常モードでは、本体制御部とオプション装置の通信を中継機能があればよい。従って、オプションインターフェイス装置の消費電力は、本体制御部に比べ小さく留めることができる。これにより、スリープモード中に、オプションインターフェイス装置に電力を供給しても、本体制御部をスリープモードでも駆動させ続けるよりも省電力効果が高い。。
【0015】
又、請求項4に係る発明は、請求項1乃至3の発明において、前記監視部は、画像形成装置に操作が行われたことを検知する検知部と、入力を受け付ける入力部と信号線で接続され、前記検知部からの操作が行われたことを示す信号、前記入力部からの入力がなされたことを示す信号のいずれかを受けると、前記復帰要因が生じたと判断し、前記オプション装置から発せられた前記監視部への前記復帰信号を伝達する信号線は、前記検知部又は前記入力部と前記監視部間の信号線にOR接続されることとした。
【0016】
この構成によれば、復帰信号をオプション装置から監視部に伝えるための信号線は、OR接続される。これにより、復帰信号を受信するための監視部内の端子やポートや信号を処理する回路の数を減らす等、監視部の構成を簡素化することができる。従って、監視部での消費電力を低減させることができ、又、監視部の製造コストが低減される。
【0017】
又、請求項5に係る発明は、請求項1乃至4の発明において、前記オプション装置は、金銭が投入される課金装置及び/又は画像形成装置を使用させて良いか認証を行う認証装置であることとした。
【0018】
この構成によれば、コインベンダーと呼ばれる課金装置や、ICカードや磁気カード等により認証を行う認証装置がオプション装置として画像形成装置に接続された場合でも、スリープモードで本体制御部を駆動させておく必要が無く、高い省電力効果を得ることができる。
【0019】
又、請求項6に係る発明は、請求項1乃至5の発明において、直前になされた印刷の終了から所定時間経過した場合、及び/又は、前記入力部にスリープモードへの移行を指示する入力がなされた場合、前記電力供給部は、スリープモードに移行することとした。
【0020】
この構成によれば、通常モードからスリープモードへの移行がなされ、画像形成装置の待機状態での消費電力が少なくなる。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、監視部を設けることで、スリープモードでは本体制御部への電力供給を停止でき、消費電力の削減を図ることができる。又、監視部は、オプション装置と本体制御部間で通信されるデータを中継せず、復帰信号のみをオプション装置から受け、簡素化できるので、監視部を設けても電力的、コスト的なデメリットが生じない。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】第1の実施形態に係るオプション装置と複写機の本体との接続の一例を示す説明図である。
【図2】第1の実施形態に係る複写機の概略構成を示す模型的断面図である。
【図3】第1の実施形態に係る画像形成部の拡大模型的断面図である。
【図4】第1の実施形態に係る複写機のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【図5】第1の実施形態に係る複写機での電力制御に関する構成の一例を示したブロック図である。
【図6】第1の実施形態に係る複写機での通常モードとスリープモードの状態遷移制御の一例を示すフローチャートである。
【図7】第2の実施形態に係る複写機での電力制御に関する構成の一例を示したブロック図である。
【図8】第3の実施形態に係る複写機での電力制御に関する構成の一例を示したブロック図である。
【図9】第4の実施形態に係る複写機での電力制御に関する構成の一例を示したブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の第1の実施形態を図1〜図6に基づき説明する。本実施形態では、電子写真方式でタンデム型のカラーの複写機100(画像形成装置に相当)を例に挙げ説明する。そして、複写機100は、通常モードと、通常モードよりも消費電力を減らすスリープモードを有する。但し、本実施形態に記載される構成、配置等の各要素は、発明の範囲を限定せず単なる説明例にすぎない。
【0024】
(画像形成装置とオプション装置の一例)
まず、図1に本発明の第1の実施形態に係るオプション装置と複写機100の本体との接続の一例を示す。図1に示すように、複写機100にはケーブルCBを用いて、オプション装置としての課金装置7Aが接続される。課金装置7Aは、コインベンダーとも呼ばれる。複写機100と課金装置7Aの組み合わせは、例えば、コンビニエンスストア、図書館、ショッピングセンター等に設置される。
【0025】
課金装置7Aには、例えば、お金の投入口71や、残金が表示される表示部72や、コピー終了後に押すと、返却口74に残金が返却される返却ボタン73等が設けられる。そして、複写機100を使いたい者は、お金を課金装置7Aに投入する。そうすると、課金装置7Aからお金が投入された旨が課金装置7Aから複写機100に伝達され、複写機100は、使用可能な(印刷可能な)状態となる。そして、印刷するごとに、課金装置7Aの表示部72は、残金表示を減らす(例えば、白黒A3コピーならば20円、白黒A4コピーならば10円等)。そして、課金装置7Aは、返却ボタン73が押された場合や、残金が0円となった場合、複写機100は、使用できない状態となる。
【0026】
(画像形成装置の概略構成)
まず、図2、3を用い、本発明の第1の実施形態に係る複写機100の概略を説明する。図2は、本発明の第1の実施形態に係る複写機100の概略構成を示す模型的断面図である。図3は本発明の第1の実施形態に係る画像形成部2cの拡大模型的断面図である。
【0027】
図2に示すように、本実施形態の複写機100は、正面上部に操作パネル10(図2で破線で図示、入力部に相当)が設けられる。最上部に原稿カバー11、その下方に画像読取部12(スキャナ)が設けられる。又、本体内に、給紙部2a、搬送路2b、画像形成部2c、中間転写部3a(転写部に相当)、定着部3b等が設けられる。
【0028】
尚、ジャム(用紙詰まり)発生時の用紙の除去等、メンテナンスを容易とするため、複写機100本体の左側面に、搬送路2b等が露出させる開閉可能な側面カバー13が設けられる。そして、側面カバー13の開閉を検知するセンサS1が設けられる。センサS1は、側面カバー13の開閉を検知できればよいが、例えば、側面カバー13の上端の一部と接するインターロックスイッチが用いられる。尚、本実施形態の複写機100では、トナー収納容器の交換等のため、正面カバー14も開閉可能とされる(図1参照)。尚、正面カバー14を開閉を検知するためのセンサS2も設けられる(図3参照)。
【0029】
又、操作パネル10は、複写機100の正面上方に設けられる。そして、操作パネル10は、タッチパネル式の液晶表示部15を備える。液晶表示部15は、複写機100の状態(例えば、エラー発生やモード)や、設定画面を表示できる。又、操作パネル10は、タッチパネルにより押下位置を把握し、使用者からの各種の入力を受け付ける。又、操作パネル10は、数字入力用のテンキー部16や、コピー等の作業開始を指示するためのスタートキー17や、スリープモードへの移行を指示する節電キー18等を備える。
【0030】
原稿カバー11は、図2の紙面奥側に支点が設けられ持ち上げ可能である。使用者は、原稿カバー11を持ち上げ、画像読取部12の上面のコンタクトガラス12aに原稿を載置する。画像読取部12は、原稿を読み取り、画像データを生成する。画像読取部12内には露光ランプ、ミラー、レンズ、イメージセンサ(例えば、CCD)等の光学系部材(不図示)が設けられる。これらの光学系部材を用い、原稿に光を照射し、原稿の反射光を受けたイメージセンサの各画素の出力値をA/D変換し画像データを生成する。そして、複写機100は、読み取りで得られた画像データに基づき印刷できる(コピー機能)。
【0031】
次に、給紙部2aには、着脱可能なカセット21が設けられる。各カセット21(尚、図2では上方のものに21a、下方のものを21bと符号を付す)は、各種(コピー用紙、ラベル用紙等)、各サイズ(A判、B判用紙等)の用紙を複数枚収容できる。給紙部2aの給紙ローラ22(尚、図2では上方のものに22a、下方のものに22bと符号を付す)は、モータ等の駆動機構(不図示)により回転し、用紙を搬送路2bに送り出す。
【0032】
尚、本実施形態の複写機100では、各カセット21の着脱検知用のセンサS3とセンサS4が設けられる。例えば、センサS3、S4は、カセット21の奥側(複写機100後方側)の側壁と接するスイッチであり、カセット21の装着状態と引き出した状態ではON/OFFの状態が変化する。尚、センサS3、センサS4は、例えば、光学式センサ等、スイッチ式のものに限られず、各カセット21の着脱が検知できればよい。
【0033】
搬送路2bは、給紙部2aから供給された用紙を排出トレイ23まで搬送する通路である。搬送路2bには、印刷時、回転駆動して用紙を搬送する複数の搬送ローラ対24が設けられる。又、搬送路2bには、用紙を中間転写部3aの手前で待機させ、タイミングをあわせて送り出すレジストローラ対25等が設けられる。
【0034】
更に、複写機100は形成すべき画像の画像データに基づき、トナー像を形成する部分として4色分の画像形成ユニット20や露光装置26を含む画像形成部2cを有する。又、複写機100は、用紙にトナー像を転写する部分として、中間転写部3aを備える。まず、画像形成部2cには、図2左から、画像形成ユニット20Bk(ブラック)と、画像形成ユニット20C(シアン)と、画像形成ユニット20M(マゼンタ)と、画像形成ユニット20Y(イエロー)が配される。又、1つの露光装置26がその下方に配される。
【0035】
ここで、図3に基づき、各画像形成ユニット20Bk〜20Yを述べる。尚、各画像形成ユニット20Bk〜20Yは、形成するトナー像の色が異なるだけで、基本的に同様の構成である。そこで、図3では1つの画像形成ユニット20のみ示し、以下の説明では、特に説明する場合を除き、色の識別用の符号であるBk(ブラック)、Y(イエロー)、C(シアン)、M(マゼンタ)の符号は省略する。
【0036】
まず、各画像形成ユニット20に設けられる各感光体ドラム27は、アモルファスシリコン等の感光層を有し、周面にトナー像を担持する。各感光体ドラム27は、駆動装置(不図示)によって所定の速度で紙面反時計方向に回転駆動される。各帯電装置28は、感光体ドラム27を一定の電位で帯電させる。
【0037】
各画像形成部2cの下方の露光装置26は(図2参照)、入力されるカラー色分解された画像信号をレーザ出力部(不図示)にて光信号にそれぞれ変換し、変換された光信号であるレーザ光(破線で図示)を4色分出力可能である。そして、露光装置26は、帯電後の各感光体ドラム27の走査露光を行って、静電潜像を形成する。
【0038】
各現像装置29は、トナーを担持する現像ローラ29aを有し(画像形成ユニット20Bkではブラック、画像形成ユニット20Yではイエロー、画像形成ユニット20Cではシアン、画像形成ユニット20Mではマゼンタの現像剤を収納する)。各現像ローラ29aは、各感光体ドラム27に対向し、トナーを供給する。各清掃装置29bは、感光体ドラム27表面の転写残トナー等の清掃、除去を行う。
【0039】
図2に戻り説明を続ける。中間転写部3aは、各感光体ドラム27上のトナー像の1次転写を受け、用紙に2次転写する。中間転写部3aは、各感光体ドラム27に対し1本設けられる1次転写ローラ31(31Bk〜31Yの計4本)、中間転写ベルト32、駆動ローラ33、従動ローラ34、35、2次転写ローラ36、ベルト清掃装置37等で構成される。各1次転写ローラ31は、各感光体ドラム27と無端状の中間転写ベルト32を挟み込み、1次転写時に所定の電圧が印加される。中間転写ベルト32は、各ローラに張架され駆動ローラ33の回転駆動で図2の紙面時計方向に周回する。又、2次転写ローラ36は駆動ローラ33とで中間転写ベルト32を挟む。
【0040】
各画像形成部ユニット20で形成された各色のトナー像は、タイミングを取られて順次ずれなく重畳され、中間転写ベルト32に1次転写される。そして、重ね合わされたトナー像は、所定の電圧を印加された2次転写ローラ36で用紙に転写される。尚、2次転写後の中間転写ベルト32上の残トナー等は、ベルト清掃装置37が、除去、回収する。
【0041】
定着部3bは、用紙に2次転写されたトナー像を加熱・加圧して定着させる。定着部3bは主として、ヒータを内蔵する加熱ローラ38とこれに圧接される加圧ローラ39とで構成される。トナー像の転写された用紙は、加熱ローラ38と加圧ローラ39のニップを通過して、加熱・加圧され、その結果、トナー像が用紙に定着する。尚、定着後の用紙は排出トレイ23に排出され印刷が完了する。
【0042】
(複写機100のハードウェア構成)
次に、図4に基づき、本発明の実施形態に係る複写機100のハードウェア構成を説明する。図4は、本発明の実施形態に係る複写機100のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【0043】
図4に示すように、本実施形態に係る複写機100は、内部の制御基板や各種素子、回路等を組み合わせて構成される本体制御部5を有する。本体制御部5は、複写機100の各部の制御を司り、本体内に設けられる。そして、本体制御部5は用紙を搬送し画像を形成(印刷)するための画像形成機構1と接続され、画像形成機構1の動作を制御し、画像形成装置の制御を行う。尚、画像形成機構1は、例えば、画像読取部12、給紙部2a、搬送路2b、画像形成部2c、中間転写部3a、定着部3b等で構成される。即ち、複写機100には、用紙を搬送し、画像を形成するための画像形成機構1が設けられる。又、本体制御部5には、操作パネル10が接続され、液晶表示部15や節電キー18等の各種キー等の押下により入力された内容は、本体制御部5に伝達される。そして、本体制御部5は、使用者の意図に沿うように複写機100を制御する。
【0044】
又、本体制御部5は、監視部6と通信可能に接続される。監視部6は、スリープモードから複写機100を通常モードに復帰させる復帰要因が生じたかを監視する。そのため、監視部6は、各センサS1〜S4や操作パネル10と接続される。又、監視部6は、スリープモードと通常モードでは、供給する電力を切り替える電力供給部4とも接続される。
【0045】
更に、外部のコンピュータ300からの印刷する画像データの受信や、外部のコンピュータ300からメンテナンスデータ等の各種データの送信要求等を受けた際、複写機100はスリープモードから通常モードに復帰する。そこで、監視部6は外部のコンピュータ300(例えば、サーバやパーソナルコンピュータ)とつながるネットワーク200と接続される。そして、例えば、監視部6は、ネットワーク200に流れるデータのMACアドレス(Media Access Control address)等を確認し、自機宛のデータか否かを選別する。尚、ケーブルによりコンピュータ300と監視部6と接続し、直接的に、コンピュータ300と通信をすることもできる。
【0046】
そして、外部のコンピュータ300から受信したデータは、監視部6から本体制御部5に伝達される。又、複写機100から外部のコンピュータ300にデータを送信する場合、例えば、監視部6は、本体制御部5から外部のコンピュータ300へのデータ送信の中継点となる。このように、監視部6は、通信インターフェイスとしての機能も有する。
【0047】
(通常モードとスリープモード)
次に、図5を用いて、本発明の第1の実施形態に係る複写機100での通常モードとスリープモードを説明する。図5は、本発明の第1の実施形態に係る複写機100での電力制御に関する構成の一例を示したブロック図である。
【0048】
本実施形態の複写機100は、複写機100を印刷可能な状態で保つ通常モードを有する。通常モードでは、電力供給部4は、複写機100の制御を司る本体制御部5や、画像形成機構1や、通信インターフェイスとしての監視部6等に電力を供給する。尚、図5において、供給される電力の方向は、白抜矢印で示している。
【0049】
電力供給部4は、例えば、商用電源と接続される。そして、電力供給部4内には、整流回路、昇圧トランス、DC/DCコンバータ等、複数の回路、素子(不図示)が配され、各種電圧を生成する。例えば、感光体ドラム27等の各種回転体を回転させるためのモータ駆動用の電圧(例えば、DC24V)や、本体制御部5や監視部6用の直流電圧(例えば、5Vや3.3V等)などを生成する。
【0050】
例えば、通常モードでは、本体制御部5は、定着部3bのヒータのON/OFFを行って、定着部3bを定着可能な温度で保つ等の制御を行う。しかし、通常モードでは印刷していない待機状態でも、画像形成機構1、本体制御部5等で、一定の電力が消費される。
【0051】
しかし、省エネの観点から、瞬間的な最大消費電力だけでなく、待機状態での消費電力の大きさも、消費者が複写機100を選択するうえでの検討点となりつつある。そこで、本実施形態の複写機100は、印刷完了から一定時間(例えば、数分〜数十分。例えば、計時部58が計時)、複写機100への操作、入力がなされない場合や節電キー18が押された場合などに、通常モードからスリープモードに移行する。
【0052】
本実施形態の複写機100は、スリープモードでは、本体制御部5や画像形成機構1への電力の供給を停止する。これにより、複写機100の待機状態での消費電力が少なくなる。即ち、電力供給部4は、通常モードでは画像形成機構1及び本体制御部5に電力を供給し、スリープモードでは画像形成機構1及び本体制御部5に電力を供給せず、監視部6に電力を供給する。このように、複写機100では、通常モードとスリープモードでの電力供給先、生成電圧、電流容量等が異なる。そこで、電力供給部4内には、省電力用電力制御部41と通常用電力制御部42が設けられる。省電力用電力制御部41は、スリープモードで動作し、通常用電力制御部42は、通常モードで動作する。各電力制御部は、電力供給部4内の回路や素子の動作を制御し、各モードでの電圧生成と電力供給を制御する。
【0053】
(スリープモードからの復帰)
次に、図5を用いて、本発明の実施形態に係る複写機100でのスリープモードからの復帰の一例を説明する。
【0054】
まず、本実施形態の複写機100の本体制御部5内には、中央演算処理装置としてのCPU51、制御を行うためのデータ、プログラムを記憶するROM52、データ、プログラム、画像データ等を一時的に記憶するRAM53、画像データに画像処理を施す画像処理部54が設けられる。
【0055】
又、例えば、本体制御部5は、監視部6とデータの通信を行うためのインターフェイス部55(以下、「インターフェイス部」の語は、「I/F部」と略す。図も同様)と、課金装置7Aとデータの通信を行うためのI/F部56を有する。又、モータの回転や電圧印加タイミング等、印刷制御のため、画像形成機構1内の各構成と通信や信号のやり取りを行うためのI/F部57を設けることができる。又、計時部58は、例えば、通常モードからスリープモードへの移行のため、写機に対する操作、入力がなされないで所定時間が経過したこと等、制御上必要な計時を行う部分である。
【0056】
例えば、本体制御部5は、通常モードからスリープモードへの移行指示を電力供給部4に与える。この指示を受け、通常用電力制御部42は電力供給制御を止め、省電力用電力制御部41が電力供給制御を行う。これにより、監視部6への電力供給と本体制御部5や画像形成機構1への電力供給停止がなされ、スリープモードに移行する。
【0057】
ここで、課金装置7Aの構成を説明しておく。課金装置7Aには、課金装置7Aの動作制御のため、中央演算処理装置としてCPU7aや、ROM7bやRAM7cが設けられる。ROM7bには、課金装置7Aを制御するためのデータやプログラムが格納される。RAM7cは、課金装置7Aを制御する上で必要なデータやプログラムが展開される。
【0058】
課金装置7A内の機構部7dは、投入口71や返却ボタン73を含み、お金を投入されたこと、投入されたお金の金額の把握、返却ボタン73が押された場合にお金を返却口74に出す、等の機械的な機構に関する部分である。例えば、機構部7dは、CPU7aに向け、投入された金額を示すデータを送信する。これにより、投入された金額がRAM7cやCPU7a内のメモリに記憶される。
【0059】
そして、使用者が複写機100で印刷を行うごとに、金額は減算され、残金が把握される。表示部72は、例えば、お金の投入額や、残金の金額表示を行う。又、例えば、「お金を投入してください」といった、スリープモードから通常モードに複写機100を復帰させるには、お金を投入するという特定の操作が行われればよいと、使用者を誘導する表示が行われても良い。尚、同様の誘導表示は、操作パネル10で行われても良い。
【0060】
又、課金装置7Aは、本体制御部5とデータの通信を行うため、課金装置7A内のI/F部7eは、本体制御部5のI/F部56と接続される。例えば、I/F部7eは、複写機100で印刷が行われると、白黒コピーとカラーコピーの種別、及び、使用した用紙等の印刷内容を示すデータを、本体制御部5側から受信する。そして、例えば、CPU7aは、印刷内容に応じ金額を減算し、残金表示を切り替える。又、例えば、I/F部7eはCPU7a等からデータを受け、投入された金額や残金との兼ね合いで、実行可能な印刷内容を示すデータを本体制御部5のI/F部56に向けて送信してもよい。例えば、残金が10円であれば、A3よりも小さい用紙の白黒コピーのみが実行可能である旨のデータが、I/F部7eから本体制御部5に向けて送信される。尚、投入金額や残金との兼ね合いで実行可能な印刷内容は、本体制御部5側で管理されてもよい。
【0061】
課金装置7Aの電源装置7fは、例えば、商用電源と接続され、課金装置7A内の各構成への供給用電圧を生成する。又、例えば、電源装置7fは、機構部7d内のモータや各種センサに供給する電圧も生成する。尚、課金装置7Aの電力は、複写機100から供給されてもよい。
【0062】
I/O部7gは、複写機100がスリープモードである際に、お金が投入されたことにより、複写機100をスリープモードから通常モードに復帰させる要因(復帰要因)が生じた旨の信号(復帰信号)を監視部6の復帰要因監視部66に向けて発信する。即ち、複写機100は、画像形成装置を使用可能状態としてよいかを判断するためのオプション装置であり、操作がなされたことにより復帰要因が生じた旨の復帰信号を監視部6に伝えるI/O部7g(信号発信部に相当)と、通常モードへの復帰により本体制御部5が起動した後に本体制御部5と通信を行うI/F部7eを内蔵する課金装置7Aを備える。
【0063】
次に、監視部6については、監視部6には、中央演算処理装置としてのCPU61、監視部6用のプログラムやデータ等を記憶するROM62、監視部6を制御するために用いられるプログラムやデータや、ネットワーク200からの受信データ等を一時的に記憶するRAM63が設けられる。
【0064】
そして、監視部6のI/F部64は、本体制御部5のI/F部55と接続される。又、監視部6には、ネットワーク200と接続され、自機宛の外部からの画像データ等の各種データを受信するI/F部65が設けられる。又、復帰要因監視部66は、各カセット21の着脱や各カバーの開閉を検知するセンサS1〜S4(検知部に相当)からの信号が入力される。復帰要因監視部66は、各センサからの復帰信号を伝える信号線SLの状態の変化に基づき、各カバーの開閉や各カセット21の着脱により、複写機100に操作が行われたことを検知する。
【0065】
更に、復帰要因監視部66には、液晶表示部15や各種キーの押下など、操作パネル10(入力部に相当)に入力がなされたことを伝える操作パネル10からの復帰信号が入力される。又、操作パネル10から復帰要因監視部66への信号線SLの途中には、例えばOR回路67が設けられる。OR回路67の出力端子は、復帰要因監視部66に接続される。OR回路67の一方の入力端子は、操作パネル10に接続される。又、OR回路67の他方の入力端子には、課金装置7A内のI/O部7gと接続される。課金装置7A内のI/O部7gは、課金装置7Aにお金が投入された場合、復帰信号を発する。尚、OR回路67は、各センサと復帰要因監視部66の間の信号線SLの間に設けられても良い。
【0066】
そして、監視部6は、復帰要因監視部66に各センサからの復帰信号や、操作パネル10や課金装置7AのI/O部7gからの復帰信号(OR回路67の出力)が入力されると復帰要因が生じ、スリープモードから通常モードに復帰すべきと判断する。即ち、監視部6は、複写機100に操作が行われたことを検知する各センサ(検知部)と、入力を受け付ける操作パネル10(入力部)と信号線SLで接続され、検知部からの操作が行われたことを示す信号、入力部からの入力がなされたことを示す信号のいずれかを受けると、復帰要因が生じたと判断する。又、オプション装置から発せられた監視部6への復帰信号を伝達する信号線SLは、各センサ又は操作パネル10と監視部6間の信号線SLにOR接続される。又、I/F部65は、ネットワーク200に流れるデータを監視し、自機宛のデータを受信する。そして、監視部6は、I/F部65が自機宛のデータを受信すれば、復帰要因が生じ、スリープモードから通常モードに復帰すべきと判断する。
【0067】
監視部6は、スリープモードから通常モードに復帰すべきと判断すると、電力供給部4に省電力用電力制御部41による制御から、通常用電力制御部42による制御への切替を指示する。即ち、監視部6は、スリープモードから通常モードへの復帰要因が生じたかを監視し、復帰要因が生じたと判断すると、通常モードでの電力供給を行う指示を電力供給部4に与える。これにより、画像形成機構1や本体制御部5に対し電力の供給が開始され、本体制御部5は起動する。起動後、例えば、本体制御部5は、課金装置7Aと通信を行って投入された金額や印刷可能な内容を把握する。
【0068】
ここで、本体制御部5に電力を供給すれば、CPU51等、本体制御部5内の各構成にも電力が供給される。又、上述したように、本体制御部5は、多様な制御を行うため、多くの素子、回路が設けられる。又、例えば、CPU51や、RAM53や画像処理部54は高速で動作するものが用いられ、高速で動作する素子は、一般に、低速なものより消費電力は大きい。又、I/F部57などは、画像データ等、多量のデータを扱いうるため、高速で消費電力の大きいものとなりうる。
【0069】
そうすると、印刷を行っていない状態(待機状態)でも本体制御部5に電力を供給していると、一定の電力を消費する。一方、従来、課金装置7Aにお金が投入されたことにより復帰要因が発生したことを本体制御部5が認識するには、本体制御部5と課金装置7A間で常時通信を行っておく必要があり、本体制御部5への電力供給を停止できなかった。
【0070】
そこで、本実施形態では、複数種存在する復帰要因のいずれかが生じたことを、監視部6でまとめて把握する。監視部6は、ネットワークインターフェイスとしての機能の他、復帰要因の発生を検知すれば良く、本体制御部5よりも機能が限られる。そのため、本体制御部5よりも消費電力は少なくてすむ。例えば、待機状態でも本体制御部5は、5〜数10W程度は消費する。一方、監視部6では基本的にネットワーク200に流れるデータ監視とセンサ等からの復帰信号の有無だけを確認すればよく、消費電力は、5W未満ですむ(例えば、約1〜2W程度)。従って、スリープモードで本体制御部5への電力供給を停止させれば、高い省電力効果が得られる。
【0071】
又、監視部6の復帰要因監視部66には、各センサや操作パネル10や課金装置7AのI/O部7gから復帰要因が生じたことを知らせる復帰信号(例えば、復帰要因が生ずれば、Low→High、High→Lowに変化する信号)だけが入力される。例えば、課金装置7Aと本体制御部5間で行われる各データの送受信は、監視部6を経由しない。
【0072】
(通常モードとスリープモードの遷移制御)
次に、図6を用いて、本発明の第1の実施形態に係る複写機100での通常モードとスリープモードの状態遷移制御の一例を説明する。図6は、本発明の第1の実施形態に係る複写機100での通常モードとスリープモードの状態遷移制御の一例を示すフローチャートである。
【0073】
まず、図5に示すスタートは、本発明では、例えば、複写機100と課金装置7Aの主電源投入時である。主電源投入後、電力供給部4の通常用電力制御部42が動作を開始し(ステップ♯1)、本体制御部5や画像形成機構1に電力が供給され、通常モードとなる(ステップ♯2)。ウォームアップ後、複写機100は、印刷可能な状態で維持される(ステップ♯3)。次に、本体制御部5は、操作パネル10での省電力キーの押下や、複写機100に対する操作、入力が無くなってから所定時間が経過したかを確認し、スリープモードに移行すべきか確認する(ステップ♯4)。
【0074】
まだ、スリープモードに移行しなければ(ステップ♯4のNo)、例えば、ステップ♯2に戻る。一方、スリープモードに移行するならば(ステップ♯4のYes)、本体制御部5は、電力供給部4にスリープモードモードへの移行を指示する(ステップ♯5)。その結果、電力供給部4では、省電力用電力制御部41による電力供給制御が行われ、本体制御部5や画像形成機構1への電力供給が停止され(ステップ♯6)、複写機100は、スリープモードとなる(ステップ♯7)。このスリープモードでは、監視部6がスリープモードから通常モードへの復帰要因が発生したかを確認する(ステップ♯8)。
【0075】
そして、監視部6は、復帰要因が生じたため、通常モードに復帰する必要があるかを確認する(ステップ♯9)。通常モードに復帰する必要がなければ(ステップ♯9のNo)、例えば、ステップ♯6に戻る。一方、通常モードに復帰させる必要があれは(ステップ♯9のYes)、監視部6は、電力供給部4に通常用電力制御部42による制御に切り替える指示を与える(ステップ♯10)。その後、例えば、ステップ♯1に戻る。
【0076】
(第2の実施形態)
次に、図7に基づき、本発明の第2の実施形態に係る複写機100での電力制御に関する構成の一例を説明する。図7は、本発明の第2の実施形態に係る複写機100での電力制御に関する構成の一例を示したブロック図である。
【0077】
第1の実施形態は、オプション装置として課金装置7Aを備えた複写機100を説明した。そして、課金装置7Aと同様、従来、スリープモードでも常時、本体制御部5と通信を行うオプション装置には、認証装置8Aが存在する。本実施形態は、課金装置7Aにかえて認証装置8Aを複写機100に接続した点で異なる。尚、その他の点では、第2の実施形態は、第1の実施形態と同様でよい(共通する部分には、第1の実施形態と同じ符号を付す。以下、同様)。そこで、以下では、第1の実施形態との差異を言及し、共通する部分は、特に説明する場合を除き説明を省略する。尚、本説明では、認証装置8Aは、複写機100の本体から電力の供給を受けるものとして説明する。
【0078】
まず、認証装置8Aは、画像形成装置を使用させて良いか認証を行う。又、複写機100で印刷した枚数等、使用者の複写機100の使用状況の把握にも用いることができる。認証装置8Aには、使用権限を有するかの認証のため、情報を取得する認証機構部81が設けられる。例えば、使用権限を有するかの認証のため、磁気カードやICカードを読み取る場合、認証機構部81は、カードのリーダ/ライタ装置となる。又、生体認証を行う場合は、生体情報(例えば、指紋等)を読み取るスキャン装置となる。更に、認証装置8Aが、キーカウンタ(コピー枚数をカウントするカウンタ)である場合には、正当なキーカウンタが取り付けを検知し、印刷1枚ごとにキーカウンタの目盛を動かす機構となる。
【0079】
そして、認証装置8A内にも、中央演算処理装置としてのCPU8aが設けられる。そして、認証装置8A内のROM8bには、認証装置8Aの制御用のプログラムやデータの他、認証における照合用データが格納される。又、ROM8bには、各使用者のコピー枚数や回数、使用時間等の使用状況を記憶させることもできる。RAM8cは、プログラムや各種データを展開する。例えば、認証装置8Aが、磁気カードやICカードや生体情報を読み取る場合、CPU8aは、カードから読み取られた情報をRAM8cに保持し、ROM8b内の照合用データと照らし合わせ、使用を許可してよいか認証する。尚、認証装置8Aがキーカウンタである場合は、照合や認証は不要である。
【0080】
そして、認証装置8Aで、使用権限を有すると認証されれば、認証装置8AのI/O部8dから監視部6の復帰要因監視部66に向けて復帰信号が発信される。この復帰信号を受ければ、監視部6は、スリープモードから通常モードに復帰させる。そして、通常モードからの復帰後、本体制御部5のI/F部56と、認証装置8AのI/F部8e間で使用者を特定するデータや、なされた印刷内容等の必要なデータの通信が行われる。即ち、複写機100は、画像形成装置を使用可能状態としてよいかを判断するためのオプション装置であり、操作がなされたことにより復帰要因が生じた旨の復帰信号を監視部6に伝えるI/O部8d(信号発信部に相当)と、通常モードへの復帰により本体制御部5が起動した後に本体制御部5と通信を行うI/F部8eを内蔵する認証装置8Aを備える。
【0081】
このようにして、第1、第2の実施形態の構成によれば、スリープモードから通常モードへの復帰要因が生じたかを監視する監視部6が設けられ、オプション装置(例えば、課金装置7A、認証装置8A)に操作がなされ、復帰要因が生じた旨を示す復帰信号がオプション装置から監視部6に伝達され、その結果、画像形成装置は、スリープモードから通常モードに復帰する。これにより、スリープモードでは、画像形成機構1はもとより、本体制御部5を駆動させておく必要がない。ここで、監視部6は、スリープモードから通常モードへの復帰要因の発生監視機能が主であり、本体制御部5よりも果たす機能は小さくて済むので、本体制御部5よりも消費電力が小さくて済む。従って、スリープモードでは、本体制御部5を駆動させず、監視部6に電力供給を行い、スリープモードでの消費電力(待機電力)を減らすことができる。従って、オプション装置が取付られても画像形成装置は、省電力効果が高い。
【0082】
又、監視部6には、復帰信号のみが伝達され、本体制御部5とオプション装置間で通信すべき内容(データ)は、監視部を経由せず、本体制御部5の起動後、本体制御部5とオプション装置との間でやり取りされる。これにより、監視部6にはオプション装置と本体制御部5間でのデータの通信を中継するためのコントローラ、チップ、バッファ等の構成は不要となり、監視部6の構成を簡素化することができる。従って、監視部6での消費電力を低減させることができ、スリープモードでの監視部6の消費電力を少なく留めることができる。又、監視部6の構成が簡素化されるから監視部6の製造コストが低減される。
【0083】
又、復帰信号をオプション装置から監視部6に伝えるための信号線SLは、OR接続される。これにより、復帰信号を受信するための監視部6内の端子やポートや信号を処理する回路の数を減らす等、監視部6の構成を簡素化することができる。又、コインベンダーと呼ばれる課金装置7Aや、ICカードや磁気カード等により認証を行う認証装置8Aがオプション装置として画像形成装置に接続された場合でも、スリープモードで本体制御部5を駆動させておく必要が無く、高い省電力効果を得ることができる。
【0084】
(第3の実施形態)
次に、図8に基づき、本発明の第3の実施形態に係る複写機100での電力制御に関する構成の一例を説明する。図8は、本発明の第3の実施形態に係る複写機100での電力制御に関する構成の一例を示したブロック図である。
【0085】
第3の実施形態は、スリープモードでも常時、本体制御部5と通信を行う既存の課金装置7Bを複写機100に取付ても、スリープモードで本体制御部5への電力供給を停止できるように、オプションインターフェイス装置9Aを設けた点で異なる。尚、その他の点では、第3の実施形態は、第1の実施形態と同様でよい。そこで、以下では、第1の実施形態と異なる点を言及し、共通する部分は特に説明する場合を除き、説明を省略し、第1の実施形態と同じ符号を付す。
【0086】
第1の実施形態では、課金装置7AのI/O部7gから、監視部6の復帰要因監視部66に復帰信号のみが送信される。そして、課金装置7Aと本体制御部5間での残金情報等のデータのやり取りは、通常モード復帰後の本体制御部5の起動後に行われる。しかし、このような信号、データのやり取りを行うには、課金装置側が対応した構成、インターフェイス(I/F部7e、I/O部7g)を備えなくてはならない。
【0087】
ここで、図8の課金装置7Bは、従来のもので、例えば、I/O部7gを有さない。そして、課金装置7B内のI/F部7hは、本来、本体制御部5のI/F部56に接続される。例えば、課金装置7Bが操作されたことにより復帰要因が生じた旨のデータは、I/F部7hから本体制御部5のI/F部56に入力される。このように、スリープモードでも本体制御部5と常時通信を行う既存の課金装置7Bは、通常、復帰要因監視部66に復帰信号のみを伝達できる構成を有さない。
【0088】
尚、既存の課金装置7Bでも、スリープモードで本体制御部5への電源供給を停止するには、I/F部7hを監視部6に接続してしまうことが考えられる(例えば、監視部6にI/F部7hと接続するためのI/F部を別途設ける等)。このような構成を取ると、(本体制御部5と課金装置7B間で直接的に通信を行われず、復帰要因の発生の他、残金情報等の課金装置7Bと本体制御部5間で通信すべき内容の全てを、監視部6に中継させることになる。そうすると、監視部6の構成が複雑化する。監視部6の構成が複雑化すれば、その分、監視部6の消費電力は大きくなり、製造コストも高くなる。
【0089】
又、監視部6に新たにI/F部を設けても、用いられるのは、課金装置7Bが取り付けられる場合のみで、必ずしも使用されないものを標準的に設けることは、避けるべきである。そこで、本実施形態では、I/F部7hを監視部6に直接接続することはせずに、課金装置7Aの設置と同時にオプションインターフェイス装置9Aを設置する。
【0090】
オプションインターフェイス装置9Aは、課金装置7Bから監視部6への復帰信号の伝達や、課金装置7Bと本体制御部5とのデータのやり取りを中継する。即ち、複写機100は、複写機100を使用可能状態としてよいかを判断するためのオプション装置であり、操作がなされたことにより復帰要因が生じた旨を示すデータと本体制御部5に送信すべきデータを発信する課金装置7Bと、監視部6には復帰要因が生じた旨を示す復帰信号のみを伝達し、本体制御部5と、オプション装置間の通信を中継するオプションインターフェイス装置9Aを有する。
【0091】
そして、オプションインターフェイス装置9Aは、中継制御等を行う中央演算処理装置としてのCPU9aを有する。又、オプションインターフェイス装置9Aは、中継制御用のプログラムやデータを記憶するROM9bや、中継制御用のプログラム、データ、課金装置7Aと本体制御部5間でやり取りすべきデータ(残金情報等)等の各種プログラム、データを一時的に展開、記憶するRAM9cを有する。
【0092】
そして、オプションインターフェイス装置9Aは、課金装置7BのI/F部7hと接続されるI/F部9dと、本体制御部5のI/F部56と接続されるI/F部9eを有する。更に、オプションインターフェイス装置9Aは、復帰要因監視部66に復帰信号を伝達するI/O部9fも設けられる。即ち、オプションインターフェイス装置9Aは、復帰信号を監視部6に伝達するI/O部9f(信号発信部に相当)と、通常モードへの復帰により本体制御部5が起動した後に本体制御部5とオプション装置間のデータの通信を中継するI/F部9d、9eを内蔵し、オプションインターフェイス装置9Aは、本体制御部5と接続されるとともに、課金装置7Bとも接続される。
【0093】
オプションインターフェイス装置9Aは、スリープモードで課金装置7Bにお金が投入され、復帰要因が生じたことをI/F部7hから送信され、I/F部9dで受信したデータを把握して認識する。この時、例えば、オプションインターフェイス装置9AのCPU9aは、I/O部9fから復帰信号を復帰要因監視部66に向けて送信させる。言い換えると、オプションインターフェイス装置9Aは、I/F部7hから受信されたデータのうち、復帰要因の発生を示すデータのみを選び出し復帰要因監視部66に伝達する。
【0094】
一方、オプションインターフェイス装置9Aは、復帰要因が生じたことを示すデータ以外のデータ(例えば、投入金額を示すデータ)を、スリープモードからの復帰により、本体制御部5が駆動を開始した後に、I/F部9eから本体制御部5のI/F部56に送信する。又、本体制御部5から課金装置7Bへのデータの送信は、I/F部56からI/F部9eが受け、I/F部9dからI/F部7hに転送される。即ち、オプションインターフェイス装置9Aは、本体制御部5と課金装置7B間で送受信されるデータを中継する。
【0095】
(第4の実施形態)
次に、図9に基づき、本発明の第4の実施形態に係る複写機100での電力制御に関する構成の一例を説明する。図9は、本発明の第4の実施形態に係る複写機100での電力制御に関する構成の一例を示したブロック図である。
【0096】
第4の実施形態は、オプション装置として既存の認証装置8Bを複写機100に接続した点で上記の実施形態とは異なる。尚、その他の点については、第4の実施形態は、上述の実施形態と同様でよい。そこで、以下では、上述の実施形態と異なる点を言及し、共通する部分は特に説明する場合を除き、説明を省略し、上述の実施形態と同じ符号を付す。
【0097】
第3の実施形態で説明したのと同様、復帰要因監視部66に復帰信号のみ送信し、本体制御部5の開始後にデータのやり取りを行うには、認証装置8Bが対応した構成、インターフェイス(認証装置8AのI/O部8d等)を備えなくてはならない。ここで、図9に示す本実施形態の認証装置8Bは、従来のものである。そして、認証装置8B内のI/F部8fは、本来、本体制御部5のI/F部56に接続される。このように、従来、スリープモードでも本体制御部5と常時通信を行う認証装置8Bは、復帰要因監視部66に復帰信号のみを伝達する構成を有さない。しかし、認証装置8BのI/F部8fと復帰要因監視部66を直接接続すれば、第3の実施形態と同様、監視部6の構成が複雑化する。
【0098】
そこで、本実施形態では、第3の実施形態と同様、認証装置8Bの設置と同時にオプションインターフェイス装置9Bを設置する。オプションインターフェイス装置9Bは、認証装置8Bと、監視部6への復帰信号の伝達や、使用者を特定するデータや、本体制御部5との印刷内容等の各使用者の使用状況の把握のためのデータのやり取りを中継する。即ち、複写機100は、複写機100を使用可能状態としてよいかを判断するためのオプション装置であり、操作がなされたことにより復帰要因が生じた旨を示すデータと本体制御部5に送信すべきデータを発信する認証装置8Bと、監視部6には復帰要因が生じた旨を示す復帰信号のみを伝達し、本体制御部5と、オプション装置間の通信を中継するオプションインターフェイス装置9Bを有する。
【0099】
そして、オプションインターフェイス装置9Bは、中央演算処理装置としてのCPU9gを有する。又、オプションインターフェイス装置9Bは、中継制御用のプログラムやデータを記憶するROM9hや、中継制御用のプログラム、データ、認証装置8Bと本体制御部5間でやり取りするデータ(使用者の情報や印刷枚数等の各種データ)等の各種プログラム、データを一時的に展開、記憶されるRAM9iを有する。
【0100】
そして、オプションインターフェイス装置9Bは、認証装置8BのI/F部8fと接続されるI/F部9jと、本体制御部5のI/F部56と接続されるI/F部9kを有する。更に、オプションインターフェイス装置9Bには、復帰要因監視部66に復帰信号を伝達するI/O部9mも設けられる。即ち、オプションインターフェイス装置9Aは、復帰信号を監視部6に伝達するI/O部9m(信号発信部に相当)と、通常モードへの復帰により本体制御部5が起動した後に本体制御部5とオプション装置間のデータの通信を中継するI/F部9j、9kを内蔵し、オプションインターフェイス装置9Bは、本体制御部5と接続されるとともに、認証装置8Bとも接続される。
【0101】
オプションインターフェイス装置9Bは、使用権限を有するとの認証が得られたことで復帰要因が生じたことをI/F部8fからI/F部9jに向けて送信されたデータを把握することで認識できる。この時、例えば、オプションインターフェイス装置9BのCPU9gは、I/O部9mから復帰信号を復帰要因監視部66に向けて送信させる。
【0102】
一方、オプションインターフェイス装置9Bは、復帰要因が生じたことを示すデータ以外のデータを、スリープモードからの復帰により、本体制御部5が駆動を開始した後に、I/F部9kから本体制御部5に向けて送信する。又、本体制御部5から認証装置8Bへのデータの送信は、I/F部56からI/F部9kが受け、I/F部9jからI/F部8fに転送される。即ち、オプションインターフェイス装置9Bは、本体制御部5と認証装置8B間で送受信されるデータを中継する。
【0103】
このようにして、第3、第4の実施形態の構成によれば、既存のオプション装置(例えば、課金装置7B、認証装置8B)が取り付けられた場合、本体制御部5は、通常、復帰要因が生じたことを知るため、スリープモードでも駆動される。一方で、オプションインターフェイス装置9A、9Bがオプション装置と画像形成装置本体側との信号、データのやり取りを中継する。これにより、既存のオプション装置を取り付けても、スリープモードでの本体制御部5への電力供給を停止することができ、省電力効果が高い。又、監視部6の構成も簡素化できる。又、既存のオプション装置の構成を変えることなく、そのまま利用しつつ、スリープモードで本体制御部5の電力供給を停止できる。又、顧客側にとっても、新たなオプション装置を購入しなくてもオプションインターフェイス装置9A、9Bを設置する追加投資だけですむ。又、スリープモードで本体制御部5への電力供給を停止するために、新たな課金装置や認証装置の開発は不要であり、開発面でのコストメリットも有する。
【0104】
又、オプションインターフェイス装置9A、9Bは、オプション装置と接続されるところ、スリープモードでは、オプション装置からの復帰要因の発生だけを確認し、復帰要因が生ずれば、監視部6に伝達する機能があればよい。通常モードでは、本体制御部5とオプション装置の通信中継を行えばよく、各オプションインターフェイス装置9A、9Bの消費電力は、本体制御部5に比べ小さく留めることができる。これにより、スリープモード中に、オプションインターフェイス装置9A、9Bに電力を供給しても、本体制御部5をスリープモードでも駆動させ続けるよりも省電力効果が高い。。
【0105】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の範囲はこれに限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えて実施することができる。
【産業上の利用可能性】
【0106】
本発明は、課金装置や認証装置等のオプション装置が設けられる画像形成装置に利用可能である。
【符号の説明】
【0107】
1 画像形成機構 4 電力供給部
5 本体制御部 6 監視部
67 OR回路 7A 課金装置(オプション装置)
7e I/F部(課金装置7A内)
7g I/O部(信号発信部、課金装置7A内)
7B 課金装置(オプション装置) 8A 認証装置(オプション装置)
8d I/O部(信号発信部、認証装置8A内)
8e I/F部(認証装置8A内) 8B 認証装置(オプション装置)
9A オプションインターフェイス装置
9d、9e I/F部(オプションインターフェイス装置9A内)
9f I/O部(信号発信部、オプションインターフェイス装置9A内)
9B オプションインターフェイス装置
9j、9k I/F部(オプションインターフェイス装置9B内)
9m I/O部(オプションインターフェイス装置9B内)
10 操作パネル(入力部) 100 複写機(画像形成装置)
S1、S2、S3、S4 センサ(検知部) SL 信号線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通常モードと、通常モードよりも消費電力を減らすスリープモードを有する画像形成装置であって、
用紙を搬送し、画像を形成するための画像形成機構と、
前記画像形成機構の動作を制御し、画像形成装置の制御を行う本体制御部と、
通常モードでは前記画像形成機構及び前記本体制御部に電力を供給し、スリープモードでは前記画像形成機構及び前記本体制御部に電力を供給しない電力供給部と、
スリープモードから通常モードへの復帰要因が生じたかを監視し、前記復帰要因が生じたと判断すると、通常モードでの電力供給を行う指示を前記電力供給部に与える監視部と、
画像形成装置を使用可能状態としてよいかを判断するためのオプション装置であり、操作がなされたことにより前記復帰要因が生じた旨の復帰信号を前記監視部に伝える信号発信部と、通常モードへの復帰により前記本体制御部が起動した後に前記本体制御部と通信を行うインターフェイス部を内蔵するオプション装置と、を備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
通常モードと、通常モードよりも消費電力を減らすスリープモードを有する画像形成装置であって、
用紙を搬送し、画像を形成するための画像形成機構と
前記画像形成機構の動作を制御し、画像形成装置の制御を行う本体制御部と、
通常モードでは前記画像形成機構及び前記本体制御部に電力を供給し、スリープモードでは前記画像形成機構及び前記本体制御部に電力を供給しない電力供給部と、
スリープモードから通常モードへの復帰要因が生じたかを監視し、前記復帰要因が生じたと判断すると、通常モードでの電力供給を行う指示を前記電力供給部に与える監視部と、
画像形成装置を使用可能状態としてよいかを判断するためのオプション装置であり、操作がなされたことにより前記復帰要因が生じた旨を示すデータと前記本体制御部に送信すべきデータを発信するオプション装置と、
前記監視部には前記復帰要因が生じた旨を示す前記復帰信号のみを伝達し、前記本体制御部と、前記オプション装置間の通信を中継するオプションインターフェイス装置と、を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項3】
前記オプションインターフェイス装置は、前記復帰信号を監視部に伝達する信号発信部と、通常モードへの復帰により前記本体制御部が起動した後に前記本体制御部とオプション装置間のデータの通信を中継するインターフェイス部を内蔵し、
前記オプションインターフェイス装置は、前記本体制御部と接続されるとともに、前記オプション装置とも接続されることを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記監視部は、画像形成装置に操作が行われたことを検知する検知部と、入力を受け付ける入力部と信号線で接続され、前記検知部からの操作が行われたことを示す信号、前記入力部からの入力がなされたことを示す信号のいずれかを受けると、前記復帰要因が生じたと判断し、
前記オプション装置から発せられた前記監視部への前記復帰信号を伝達する信号線は、前記検知部又は前記入力部と前記監視部間の信号線にOR接続されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記オプション装置は、金銭が投入される課金装置及び/又は画像形成装置を使用させて良いか認証を行う認証装置であることを特徴とする請求項1乃至4にいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項6】
直前になされた印刷の終了から所定時間経過した場合、及び/又は、前記入力部にスリープモードへの移行を指示する入力がなされた場合、前記電力供給部は、スリープモードに移行することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−27962(P2011−27962A)
【公開日】平成23年2月10日(2011.2.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−172965(P2009−172965)
【出願日】平成21年7月24日(2009.7.24)
【出願人】(000006150)京セラミタ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】