説明

画像形成装置

【課題】スケジュール表示の正確性を向上させることが可能な画像形成装置を提供する。
【解決手段】画像形成装置1は、ジョブの実行予定を示すスケジュール画像を表示するLCD31と、各給紙トレイに収納される用紙の枚数を推定するプリント制御部400と、ジョブの実行にあたり使用される給紙トレイの用紙内容の情報に基づいて、プリント制御部400により推定された枚数を補正する制御部110と、制御部110により補正された用紙の枚数とジョブが示す画像形成枚数とに基づくスケジュール画像をLCD31に表示させる操作表示制御部300とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ジョブの実行予定を示すスケジュール画像を表示する画像形成装置が提案されている(特許文献1参照)。この画像形成装置によれば、表示画面の縦軸に沿って用紙の種類を示す情報を表示し、横軸に沿って稼働時間や使用枚数を示す情報を表示して、スケジュール表示を行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−348713号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、従来の画像形成装置においては、スケジュール表示の正確性に問題があった。具体的に説明すると、ジョブの実行予定は給紙トレイに収納される用紙の枚数に基づいて決定され、スケジュール表示が行われる。このため、給紙トレイに収納される用紙の枚数を正確に検出することが肝要となる。しかし、収納される用紙には、普通紙や上質紙などの様々な種類のものや様々な坪量のものがあり、それぞれが用紙の厚さに影響を与えるものである。このため、積載された複数枚の用紙の高さが同じであっても、枚数自体は異なることがあり、給紙トレイに収納された用紙の枚数を正確に検出することが困難となってしまう。
【0005】
本発明は、このような従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、スケジュール表示の正確性を向上させることが可能な画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明に係る画像形成装置は、ジョブの実行予定を示すスケジュール画像を表示する表示手段を備えた画像形成装置であって、各給紙トレイに収納される用紙の枚数を推定する用紙枚数推定手段と、ジョブの実行にあたり使用される給紙トレイの用紙内容の情報に基づいて、前記用紙枚数推定手段により推定された枚数を補正する補正手段と、前記補正手段により補正された用紙の枚数とジョブが示す画像形成枚数とに基づくスケジュール画像を前記表示手段に表示させる表示制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0007】
また、この画像形成装置において、用紙内容の情報は、用紙の種類情報、用紙の坪量情報、及び用紙の厚さ情報少なくとも1つをいうが、特にこれに限らず、用紙の厚さに影響を与える情報であれば、上記に限られるものではない。
【0008】
この画像形成装置によれば、ジョブの実行にあたり使用される給紙トレイの用紙内容の情報に基づいて、推定された枚数を補正し、補正された用紙の枚数とジョブが示す画像形成枚数とに基づくスケジュール画像を表示させる。このため、坪量や種類など用紙の厚さに影響を与える様々な要因が存在していたとしても、推定された用紙の枚数を補正することで、給紙トレイに収納された用紙の枚数の推定精度を向上させることができる。従って、スケジュール画像の正確性を向上させることができる。
【0009】
また、画像形成装置において、前記表示制御手段は、使用される給紙トレイがジョブの実行中に切り替わる場合、給紙トレイの切り替わりのタイミング、切り替わり元の給紙トレイの情報、及び切り替わり先の給紙トレイの情報を含むスケジュール画像を前記表示手段に表示させると共に、前記補正手段によって補正された枚数に基づき切り替わりのタイミングを決定して前記表示手段に表示させることが好ましい。
【0010】
この画像形成装置によれば、使用される給紙トレイがジョブの実行中に切り替わる場合、補正された枚数に基づき切り替わりのタイミングを決定して表示手段に表示させる。このため、給紙トレイの収納枚数が足らずに給紙トレイが切り替えられることを、正確に表示させることができる。
【0011】
また、画像形成装置において、前記給紙トレイは、用紙を載置する載置部と、当該載置部に載置される最上端用紙を所定位置までリフトアップするリフトアップ手段と、を有し、前記用紙枚数推定手段は、前記リフトアップ手段によるリフトアップ量に基づいて、収納される用紙の最大枚数と最小枚数とを推定することが好ましい。
【0012】
この画像形成装置によれば、載置される最上端用紙を所定位置までリフトアップするときのリフトアップ量に基づいて、収納される用紙の最大枚数と最小枚数とを推定する。ここで、画像形成装置は、給紙トレイによる給紙を行い易くするために収納用紙をリフトアップし、リフトアップ量に基づいて給紙トレイの大凡の用紙残量を求める機能を有している。このため、この機能を利用して最大枚数と最小枚数とを推定することで構成の共通化を図ることができる。
【0013】
また、画像形成装置において、前記補正手段は、ジョブの実行にあたり使用される給紙トレイの用紙内容の情報に基づいて、前記用紙枚数推定手段により推定された用紙の最大枚数と最小枚数とを補正し、前記表示制御手段は、ジョブの実行に際して、前記補正手段によって補正された用紙の最小枚数に応じて、前記表示手段に表示させる切り替わりのタイミングを決定することが好ましい。
【0014】
この画像形成装置によれば、補正された用紙の最小枚数に応じて、表示させる切り替わりのタイミングを決定するため、給紙トレイに収納される用紙が無くなってしまうにも拘わらず、ユーザに用紙が充分に収納されていると錯覚させてしまうことを防止し、用紙の補充等の機会を与えることができ、利便性を向上させることができる。
【0015】
また、画像形成装置において、前記表示制御手段は、前記表示手段の画面の一方軸に沿って各給紙トレイの情報を表示させると共に、他方の軸に沿って各給紙トレイの用紙の印刷状況を示す印刷バーを表示させ、使用される給紙トレイがジョブの実行中に切り替わる場合、切り替え元の給紙トレイについて印刷バーを表示させると共に、この印刷バーの後端位置に対応させて切り替え先の給紙トレイについて印刷バーを表示させることで、切り替わりのタイミングを表示することが好ましい。
【0016】
この画像形成装置によれば、使用される給紙トレイがジョブの実行中に切り替わる場合、切り替え元の給紙トレイについて印刷バーを表示させると共に、この印刷バーの後端位置に対応させて切り替え先の給紙トレイについて印刷バーを表示させることで、切り替わりのタイミングを表示する。このため、ユーザは視覚的に切り替わりのタイミングを知ることができ、用紙の補充等の機会を直感的に知ることができ、一層利便性を向上させることができる。
【0017】
また、画像形成装置において、前記表示制御手段は、前記切り替え元の給紙トレイについて表示される印刷バーの後端位置から補助バーを表示させると共に、前記補助バーは、前記補正手段によって補正された用紙の最大枚数から最小枚数を減じた枚数に応じた長さ、又はジョブの終了枚数から最小枚数を減じた枚数に応じた長さで表示されることが好ましい。
【0018】
この画像形成装置によれば、切り替え元の給紙トレイについて表示される印刷バーの後端位置から補助バーを表示させると共に、補助バーは、補正された用紙の最大枚数から最小枚数を減じた枚数に応じた長さ、又はジョブの終了枚数から最小枚数を減じた枚数に応じた長さで表示される。このため、補助バーの表示によって給紙トレイに用紙が残っている可能性があることをユーザに告知でき、切り替え先の給紙トレイの用紙使用枚数が少ない場合には給紙トレイが切り替わらずジョブが実行される可能性が高いなど、種々の情報提供を行うことができる。
【0019】
また、画像形成装置において、各給紙トレイの用紙内容の情報を入力する入力手段をさらに備え、前記補正手段は、前記入力手段を介して新たな用紙内容の情報が入力されると、新たな用紙内容の情報に基づいて、前記用紙枚数推定手段により推定された用紙の枚数を補正することが好ましい。
【0020】
この画像形成装置によれば、各給紙トレイの用紙内容の情報を入力する入力手段をさらに備え、入力手段を介して新たな用紙内容の情報が入力されると、新たな用紙内容の情報に基づいて、推定された用紙の枚数を補正するため、給紙トレイに収納される用紙の種類が変更された場合、ユーザはその用紙に応じた情報を入力するだけで、用紙種類変更後であっても給紙トレイの切り替わりのタイミングについて表示の正確性を向上させ、スケジュール表示の正確性を向上させることができる。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、スケジュール表示の正確性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本実施形態に係る画像形成装置を示す概略構成図である。
【図2】本実施形態に係る画像形成装置の構成を示す制御ブロック図である。
【図3】図1に示した積載部を示す概略図であり、(a)は第1の状態を示し、(b)は第2の状態を示している。
【図4】図2に示した不揮発性メモリに記憶される用紙内容の情報及び補正量を示す図であり、(a)は用紙の種類に対する補正量を示し、(b)は用紙の坪量に対する補正量を示し、(c)は用紙の厚さ情報に対する補正量を示している。
【図5】スケジュール画像の一例を示す図である。
【図6】用紙枚数補正前におけるスケジュール画像の一例を示す図である。
【図7】用紙枚数補正後におけるスケジュール画像の一例を示す図である。
【図8】用紙枚数補正前におけるスケジュール画像の一例を示す第2の図である。
【図9】用紙枚数補正後におけるスケジュール画像の一例を示す第2の図である。
【図10】用紙内容の情報を入力するための入力画像の一例を示す図である。
【図11】本実施形態に係る画像形成装置のスケジュール画像の表示処理を示すメインフローチャートである。
【図12】図11のステップS6の詳細を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の実施の形態に基づいて、本発明を説明するが、本発明は該実施の形態に限られない。図1は、本実施形態に係る画像形成装置を示す概略構成図である。
【0024】
本実施形態に係る画像形成装置1は、本体部1aと後処理装置50とを備えたデジタル複合機であって、本体部1aは、原稿dから画像を読み取り、読み取った画像を用紙Pに画像形成するものである。また、本体部1aは、画像データを含むページデータや各画像データの画像形成条件等の設定情報を含むジョブのジョブ情報を外部装置等から受信し、受信したジョブ情報に基づいて画像を用紙P上に形成するものである。この本体部1aは、画像読取部20と、操作表示部30と、プリント部40とを有して構成されている。
【0025】
画像読取部20は、ADF(Auto Document Feeder)と称される自動原稿送り部21と読取部22とを備え、操作表示部30により受け付けられた設定情報に基づいて複数の原稿dの画像を読み取るものである。自動原稿送り部21の原稿トレイT1に載置された原稿dは読取箇所であるコンタクトガラスに搬送され、原稿dの片面又は両面の画像は光学系を介してCCD(Charge Coupled Device)22aにより読み取られる。なお、ここでいう画像とは、図形や写真等のイメージデータに限らず、文字や記号等のテキストデータ等も含む概念である。
【0026】
画像読取部20により読み取られた画像の画像データ(アナログ画像信号)は、後述する画像制御部100の読取処理部140に出力され、読取処理部140においてA/D変換され各種画像処理が施された後、プリント部40に出力される。
【0027】
操作表示部30は、表示手段として機能するLCD(Liquid Crystal Display)31、LCD31を覆うように設けられたタッチパネル32、及び操作キー群33から構成され、タッチパネル32又は操作キー群33を介してユーザからの指示を受け付け、その指示に基づく操作信号を後述する制御部110に出力するものである。また、操作表示部30は、制御部110から入力される表示信号に従って、各種画像や処理結果等をLCD31に表示するものである。
【0028】
プリント部40は、入力された画像データに基づいて、電子写真方式の画像形成処理を行うものであり、積載部41、用紙搬送部42、画像形成部43、及び搬出部44を備えて構成される。
【0029】
積載部41は、複数の給紙トレイ411a〜411c、給紙手段41a、手差しトレイT2等を備えている。各給紙トレイ411a〜411cは、それぞれ予め定められた種類の用紙Pが収納されており、給紙手段41aによって用紙Pを最上部から1枚ずつ用紙搬送部42に向けて搬送するものである。なお、図1に示す例では3つの給紙トレイ411a〜411cを備える例を説明するが、給紙トレイの数は3つに限らず、2つ又は4つ以上であってもよい。
【0030】
手差しトレイT2は、ユーザのニーズに合わせて様々な種類の用紙Pを積載可能となっており、積載された用紙Pを給紙ローラによって最上部から1枚ずつ用紙搬送部42に向けて搬送するものである。
【0031】
用紙搬送部42は、各給紙トレイ411a〜411c又は手差しトレイT2から搬送された用紙Pを、複数の中間ローラ、レジストローラ42a等を経て転写装置43aへと搬送するものである。また、用紙搬送部42は、搬送路切換板により片面画像形成処理済みの用紙Pを両面搬送路に搬送し、再び中間ローラ、レジストローラ42a等を経て転写装置43aへと搬送する機能を備えている。
【0032】
画像形成部43は、感光体ドラム、帯電装置、画像データに基づくレーザ光を出力するレーザ出力部とレーザ光を主走査方向に走査させるポリゴンミラーとを有する露光装置、現像装置、転写装置43a、クリーニング部、及び定着装置43bを備え、ジョブ情報に基づいて、用紙Pに画像を形成するものである。具体的に画像形成にあたっては、露光装置が、帯電装置により帯電された感光体ドラムにレーザ光を照射して静電潜像を形成する。そして、静電潜像が形成された感光体ドラムの表面に、現像装置が帯電したトナーを付着させて静電潜像を現像する。現像装置により感光体ドラム上に形成されたトナー像は、転写装置43aにおいて用紙Pに転写される。また、用紙Pにトナー像が転写された後、感光体ドラムの表面の残留トナー等は、クリーニング部により除去される。
【0033】
定着装置43bは、用紙搬送部42によって搬送された用紙Pに転写されたトナー像を熱定着するものである。定着された用紙Pは、搬出部44の排紙ローラに挟持されて搬出口から後処理装置50に搬送される。
【0034】
後処理装置50は、ソートユニット、折ユニット、パンチユニット、及びステイプルユニット等の各種後処理ユニットを備え、画像形成された用紙Pのソート処理、折処理、パンチ処理、及び設定された綴じ位置に用紙Pの束を綴じるステイプル処理等を行うものである。また、後処理装置50は、本体部1aより画像形成された用紙Pや各種後処理が施された用紙Pが排紙され積載される排紙トレイT3等を備えている。
【0035】
図2は、本実施形態に係る画像形成装置1の構成を示す制御ブロック図である。図2に示すように、画像形成装置1は、図1に示した本体部1aと後処理装置50に加えて、プリンタコントローラ1bを備えている。このプリンタコントローラ1bは、画像形成装置1をネットワークプリンタとして使用する場合に用いられ、PC2からデータを受信し、当該データを画像データやジョブとして本体部1aに送信するものである。
【0036】
このようなプリンタコントローラ1bは、コントローラ制御部11、DRAM(Dynamic Random Access Memory)制御部12、画像メモリ13、及びLANIF(Local Area Network Interface)14を備えている。
【0037】
コントローラ制御部11は、プリンタコントローラ1bの各部動作を統括的に制御し、LANIF14を介してPC2から入力されるデータをジョブとして本体部1aに送信するものである。
【0038】
DRAM制御部12は、LANIF14により受信されたデータの画像メモリ13への格納や、画像メモリ13からのデータの読み出しを制御するものである。また、DRAM制御部12は、画像制御部100のDRAM(Dynamic Random Access Memory)制御部160とPCI(Peripheral Components Interconnect)バスで接続されており、コントローラ制御部11からの指示に従ってプリント対象のデータを画像メモリ13から読み出してDRAM制御部160に画像データを出力するものである。
【0039】
画像メモリ13はDRAMから構成されており、画像データを一時的に格納するものである。LANIF14は、NIC(Network Interface Card)やモデム等のLANネットワークと接続するための通信インターフェイスであり、PC2からデータを受信するものである。LANIF14によって受信されたデータは、DRAM制御部12に出力されることとなる。
【0040】
また、本体部1aは、図1に示した画像読取部20、操作表示部30、及びプリント部40に加えて、画像制御部100を備えている。また、画像制御部100は、制御部110、不揮発性メモリ120、RAM(Random Access Memory)130、読取処理部140、圧縮IC(Integrated Circuit)150、DRAM制御部160、画像メモリ170、伸張IC180、及び書込処理部190を有している。
【0041】
制御部110は、CPU(Central Process Unit)等から構成され、画像形成装置1の各部を集中制御するものである。不揮発性メモリ120は、システムプログラム及び各種アプリケーションプログラムを記憶したものである。RAM130は、各種データを記憶するワークエリアとして機能するものである。このような構成であるため、制御部110は、不揮発性メモリ120に格納されているシステムプログラム及び各種アプリケーションプログラムの中から指定されたプログラムを読み出してRAM130に展開し、RAM130に展開されたプログラムとの協働で各種処理を実行し、画像形成装置1の各部を集中制御することとなる。
【0042】
読取処理部140は、CCD22aから入力されるアナログ画像信号に、アナログ処理、A/D変換処理、シェーディング処理等の各種処理を施した後に、デジタル画像データを生成するものである。圧縮IC150は、入力されたデジタル画像データに圧縮処理を施してDRAM制御部160に出力するものである。
【0043】
DRAM制御部160は、制御部110からの指示に従って、圧縮IC150による画像データの圧縮処理及び伸張IC180による圧縮画像データの伸張処理を制御すると共に、画像メモリ170への画像データの入出力制御を行うものである。画像メモリ170は、画像データを記憶するものである。伸張IC180は、圧縮IC150により圧縮処理が施された圧縮画像データに伸張処理を施すものである。
【0044】
また、画像メモリ170は、圧縮メモリ171とページメモリ172とから構成されている。圧縮メモリ171は、圧縮IC150により圧縮された圧縮画像データを記憶するものである。ページメモリ172は、伸張IC180により伸張処理が施された画像データを記憶するものである。
【0045】
このような構成であるため、DRAM制御部160は、画像読取部20により読み取られた画像信号の保存が指示されると、読取処理部140から入力された画像データの圧縮処理を圧縮IC150により実行させる。そして、DRAM制御部160は、圧縮IC150により圧縮された圧縮画像データを圧縮メモリ171に記憶させる。また、DRAM制御部160は、圧縮メモリ171に記憶された圧縮画像データのプリント出力が指示されると、圧縮メモリ171から圧縮画像データを読み出し、伸張IC180により伸張処理を施してページメモリ172に記憶させる。記憶後、DRAM制御部160は、ページメモリ172に記憶された画像データのプリント出力が指示されると、ページメモリ172から画像データを読み出し、書込処理部190に出力する。
【0046】
書込処理部190は、DRAM制御部160から入力した画像データに基づいて、画像形成のためのプリントデータを生成し、プリント部40に出力するものである。
【0047】
また、画像読取部20は、図1に示した自動原稿送り部21等(図2において図示を省略する)、及びCCD22aに加えて、画像読取制御部200を備えている。画像読取制御部200は、自動原稿送り部21及び読取部22等を制御して原稿面を露光走査させるものである。この露光走査によって、反射光がCCD22aに入力され、CCD22aにおいて光電変換され、アナログ画像データとして読取処理部140に出力されることとなる。
【0048】
操作表示部30は、図1に示したLCD31、タッチパネル32、及び操作キー群33(図2において図示を省略する)に加えて、操作表示制御部300を備えている。操作表示制御部300は、制御部110から入力される表示信号に従って各種画像をLCD31に表示させるものである。このため、操作表示制御部300と制御部110とは、表示内容を制御する表示制御手段として機能する。また、操作表示制御部300は、タッチパネル32や操作キー群33からから入力される操作信号を制御部110に出力するものである。このため、タッチパネル32や操作キー群33とは情報入力のための入力手段として機能する。
【0049】
プリント部40は、図1に示した画像形成部43に加えて、プリント制御部400を備えている。プリント制御部400は、制御部110からの指示に従って画像形成部43等のプリント部40の各部を制御し、書込処理部190から入力されたプリントデータに基づいて用紙Pに画像形成を行わせるものである。また、プリント制御部400は制御部110からの指示に従った後処理信号を後処理装置50に送信するものである。
【0050】
後処理装置50は、後処理ユニット51と後処理制御部500とを備えている(図1において図示せず)。後処理ユニット51は、前述したソートユニット等から構成されている。後処理制御部500は、後処理ユニット51を制御するものであり、プリント制御部400から入力される後処理信号に応じて、各部を駆動制御して用紙Pに所定の後処理を行わせ、排紙トレイT3に排紙させるものである。
【0051】
ここで、積載部41についてさらに説明する。図3は、図1に示した積載部41を示す概略図であり、(a)は第1の状態を示し、(b)は第2の状態を示している。図3(a)及び(b)に示すように、積載部41は、概略的に載置部41bと、リフトアップ部41cと、用紙位置検出センサ41dと、用紙有無検出センサ41eとを備えている。
【0052】
載置部41bは用紙Pを積載する部位である。リフトアップ部41cは、載置部41bに載置される用紙Pのうち最上端用紙P1を所定位置までリフトアップするリフトアップ手段として機能するものである。このリフトアップ部41cは、プリント制御部400によって駆動されるモータMの駆動によって載置部41bをリフトアップ及びリフトダウンするようになっている。具体的にリフトアップ部41cは、給紙トレイ411a〜411cを画像形成装置1の本体部1aから引き出した場合に図3(a)に示す最下位置までリフトダウンし、給紙トレイ411a〜411cを画像形成装置1の本体部1aに押し込んだ場合に図3(b)に示す位置までリフトアップする。
【0053】
用紙位置検出センサ41dは、リフトアップ部41cにより載置部41bがリフトアップされ、載置部41bに載置される用紙Pのうち最上端用紙P1が接触したことを検出するものである。用紙位置検出センサ41dは、最上端用紙P1が接触すると、その旨の信号をプリント制御部400に送信し、プリント制御部400はモータMを停止させることとなる。用紙有無検出センサ41eは、載置部41bに用紙が載置されているかを検出するものである。
【0054】
また、プリント制御部400は、リフトアップ部41cによるリフトアップ量、及び、用紙有無検出センサ41eからの信号によって、給紙トレイ411a〜411cに収納される用紙Pの枚数を推定する用紙枚数推定手段としての機能を備えている。
【0055】
具体的に説明すると、プリント制御部400は、用紙有無検出センサ41eからの信号によって用紙Pが1枚も収納されていない場合に、用紙枚数が0枚であると推定する。また、用紙有無検出センサ41eからの信号によって少なくとも1枚の用紙Pが収納されていると判断できる場合、リフトアップ部41cのリフトアップ量に基づいて収納される用紙Pの最大枚数と最小枚数とを推定する。この際、プリント制御部400は、モータMの回転量からリフトアップ量を算出し、このリフトアップ量からレベルを求める。レベルは例えば「1」から「4」までの4段階であり、例えばレベル「4」であれば最大枚数を550枚と推定すると共に、最小枚数を388枚と推定する。なお、用紙有無検出センサ41eからの信号により用紙枚数が0枚であると推定された場合をレベル「0」とすると、プリント制御部400は、レベル「0」からレベル「4」の5段階で、収納される用紙枚数を推定することとなる。
【0056】
さらに、プリント制御部400は、推定した用紙枚数の情報を、制御部110を介して操作表示制御部300に送信し、操作表示制御部300は推定用紙枚数に応じて後述の推定用紙枚数情報61eの表示内容を制御することとなる。
【0057】
再度、図2を参照する。本実施形態において不揮発性メモリ120は、各給紙トレイ411a〜411cの用紙内容の情報を記憶している。ここで、用紙内容の情報は、上質紙や塗工紙などの用紙Pの種類、坪量、及び用紙Pの厚さを計測した厚さ情報の少なくとも1つをいう。
【0058】
さらに、本実施形態において制御部110は、ジョブの実行にあたり使用される給紙トレイ411a〜411cの用紙内容の情報に基づいて、プリント制御部400により推定された用紙枚数を補正する補正手段として機能する。この際、制御部110は、不揮発性メモリ120の記憶内容を参照しつつ補正を実行する。
【0059】
次に、制御部110による用紙枚数の補正について詳述する。図4は、図2に示した不揮発性メモリ120に記憶される用紙内容の情報及び補正量を示す図であり、(a)は用紙Pの種類に対する補正量を示し、(b)は用紙Pの坪量に対する補正量を示し、(c)は用紙Pの厚さ情報に対する補正量を示している。なお、厚さ情報は、例えばユーザが用紙Pの厚さをノギス等により計測して直接画像形成装置1に入力されるものである。
【0060】
図4(a)に示すように不揮発性メモリ120は、用紙Pの種類が普通紙の場合、補正量を+10%と記憶している。また、不揮発性メモリ120は、用紙Pの種類が上質紙及びカラー紙の場合、補正量を0%と記憶している。同様に不揮発性メモリ120は、用紙Pの種類が塗工紙GL、塗工紙ML、塗工紙GO及び塗工紙MOの場合、補正量を−5%と記憶している。
【0061】
また、図4(b)に示すように不揮発性メモリ120は、用紙Pの坪量が64〜74g/mの場合、補正量を+20%と記憶している。また、不揮発性メモリ120は、用紙Pの坪量が75〜80g/mの場合、補正量を+10%と記憶している。同様に不揮発性メモリ120は、用紙Pの坪量が81〜105g/mの場合、補正量を+5%と記憶し、用紙Pの坪量が106〜135g/mの場合、補正量を0%と記憶し、用紙Pの坪量が136〜162g/mの場合、補正量を−5%と記憶している。さらに、不揮発性メモリ120は、用紙Pの坪量が163〜220g/mの場合、補正量を−10%と記憶し、用紙Pの坪量が221〜256g/mの場合、補正量を−15%と記憶し、用紙Pの坪量が257〜300g/mの場合、補正量を−20%と記憶している。
【0062】
また、図4(c)に示すように不揮発性メモリ120は、用紙Pの厚みが0〜0.01mmの場合、補正量を+10%と記憶している。また、不揮発性メモリ120は、用紙Pの厚みが0.01〜0.1mmの場合、補正量を+5%と記憶している。同様に不揮発性メモリ120は、用紙Pの厚みが0.1〜0.5mmの場合、補正量を0%と記憶し、用紙Pの厚みが0.6〜0.8mmの場合、補正量を−5%と記憶している。さらに、不揮発性メモリ120は、用紙Pの厚みが0.8〜1.0mmの場合、補正量を−10%と記憶し、用紙Pの厚みが1.0mm以上の場合、補正量を−15%と記憶している。
【0063】
図2に示した制御部110は、図4に示す情報に基づいて用紙枚数を補正する。例えばプリント制御部400が用紙枚数を最小枚数388枚、最大枚数550枚と推定したとする。このとき、用紙Pが上質紙であり坪量が64〜74g/mであり、厚さ情報が入力されていないとすると、制御部110は、上質紙の補正量0%と坪量64〜74g/mの補正量+20%とを加算し、補正量を+20%であると判断する。そして、制御部110は、最大枚数550枚から最小枚数388枚を減じた162枚に対して+20%を乗じ、+32枚と算出する。その後、制御部110は、最小枚数388枚に32枚を加算し、補正後の最小枚数を420枚とする。同様に、制御部110は、最大枚数550枚に32枚を加算し、補正後の最大枚数を582枚とする。
【0064】
また、制御部110が厚さ情報に基づいて補正を行う場合には以下のようにして行われる。例えば、用紙Pの厚みが0.01〜0.1mmの場合、制御部110は、最大枚数550枚から最小枚数388枚を減じた162枚に対して補正量+5%を乗じ、+8枚と算出する。その後、制御部110は、最小枚数388枚に8枚を加算し、補正後の最小枚数を396枚とする。同様に、制御部110は、最大枚数550枚に8枚を加算し、補正後の最大枚数を558枚とする。
【0065】
以上の補正によって、給紙トレイに収納される用紙枚数の推定精度が高まることとなる。また、用紙枚数の推定精度が高まることにより、スケジュール画像の正確性も向上することとなる。以下、スケジュール画像について説明すると共に、用紙枚数の補正を行わなった場合のスケジュール画像例、及び、用紙枚数の補正を行った場合のスケジュール画像例とを対比させて説明する。
【0066】
図5は、スケジュール画像60の一例を示す図である。なお、図5に示す例では、12個の給紙トレイを有する場合のスケジュール画像60を示す。
【0067】
図5に示すようにスケジュール画像60には、各給紙トレイの情報を示す給紙トレイ情報表示欄61と、指標表示欄62と、ジョブ実行予定表示欄63と、ジョブ実行不可表示欄64とを表示可能となっている。
【0068】
給紙トレイ情報表示欄61は、各給紙トレイの情報を表示する表示欄であって、スケジュール画像60の縦軸に沿って表示されている。給紙トレイの情報とは、給紙トレイのトレイ番号情報61a、給紙トレイに収納される用紙Pのサイズ情報61b、給紙トレイに収納される用紙Pの紙質情報61c、給紙トレイに収納される用紙Pの坪量情報61d、及び給紙トレイに収納される用紙Pの推定用紙枚数情報61eから構成されている。なお、推定用紙枚数情報61eは、プリント制御部400によって求められたレベルに応じて表示される。また、給紙トレイ情報表示欄61は、スケジュール画像60の縦軸に沿って表示されているが、これに限らず横軸に沿って表示されていてもよい。
【0069】
指標表示欄62は、ジョブの実行の指標、すなわちジョブの実行の目安となる情報を表示する表示欄であって、スケジュール画像60の横軸に沿って表示されている。ここで、ジョブの実行の指標とは、例えば用紙枚数の情報である。具体的に図5に示す例において指標表示欄62には、用紙枚数0枚、250枚、500枚、750枚などと250枚毎の区切り表示がされている。なお、ジョブの実行の指標とは、用紙枚数に限らず、例えばジョブの実行時間の情報など、他の情報であってもよい。また、指標表示欄62はスケジュール画像60の横軸に沿って表示されているが、給紙トレイ情報表示欄61がスケジュール画像60の横軸に沿って表示されている場合には、縦軸に沿って表示されていてもよい。
【0070】
ジョブ実行予定表示欄63は、ジョブの実行予定を示す表示欄であって、給紙トレイ情報表示欄61及び指標表示欄62に対応付けられて表示されている。また、ジョブ実行予定表示欄63は、各給紙トレイそれぞれのジョブの実行予定を示すために、横軸に沿う12個の各トレイ表示欄63a〜63lを有している。
【0071】
ジョブ実行不可表示欄64は、ジョブが実行できない旨を表示する表示欄であって、ジョブが指定する用紙内容と一致する給紙トレイが存在しない場合に、表示が行われる表示欄である。このジョブ実行不可表示欄64は、スケジュール画像60の横軸に沿って表示されている。
【0072】
次に、スケジュール画像60によるジョブの実行予定の表示状態を説明する。PC2からサイズSRA3且つ坪量64〜74g/mの上質紙200枚に画像形成するジョブが入力され、その後、サイズSRA3且つ坪量75〜80g/mの上質紙600枚に画像形成するジョブが入力され、次いで、PC2からサイズSRA3且つ坪量221〜256g/mの上質紙400枚に画像形成するジョブが入力された場合を例に説明する。また、図5に示す例において各給紙トレイの用紙Pの最小枚数は388枚であり、最大枚数が550枚と推定されているものとする。
【0073】
この場合、画像形成装置1の制御部110は、1つ目のジョブに対して、SRA3且つ坪量64〜74g/mの上質紙が収納されているトレイ1〜トレイ3を使用可能と判断する。そして、制御部110は、200枚のジョブに対してトレイ1に収納される用紙Pを使用すると選択する。このため、操作表示制御部300は、トレイ1のトレイ表示欄63aの用紙枚数0枚から延びる印刷バー63mを表示させる。これにより、画像形成装置1は、LCD31を介してジョブの実行にあたり使用される給紙トレイの情報をユーザに知らせる。
【0074】
なお、1つ目のジョブは200枚の画像形成を指示するものである。このため、操作表示制御部300は、用紙枚数0枚から200枚まで延びる印刷バー63mをトレイ1のトレイ表示欄63aに表示させることとなる。さらに、トレイ1には388枚から550枚の用紙Pが収納されている。このため、1つ目のジョブに対して使用される給紙トレイはトレイ1だけであり、ATS(Auto Tray Switch)機能は働かないこととなる。ここで、ATS機能とは、給紙トレイに収納される用紙Pが無くなった際に、ジョブに応じた他の給紙トレイを検索し、検索された給紙トレイに給紙先を自動切替する機能である。
【0075】
次に、画像形成装置1の制御部110は、2つ目のジョブに対して、SRA3且つ坪量75〜80g/mの上質紙が収納されているトレイ4〜トレイ9を使用可能と判断する。そして、制御部110は、まず600枚のジョブに対してトレイ4に収納される用紙Pを使用すると選択する。このため、操作表示制御部300は、トレイ4のトレイ表示欄63dの用紙枚数200枚から延びる印刷バー63mを表示させる。これにより、画像形成装置1は、LCD31を介してジョブの実行にあたり使用される給紙トレイの情報をユーザに知らせる。
【0076】
ここで、トレイ4には用紙Pが388枚しか収納されていない可能性がある。よって、操作表示制御部300は、用紙枚数200枚から588枚まで延びる印刷バー63mをトレイ4のトレイ表示欄63dに表示させることとなる。さらに、操作表示制御部300は、印刷バー63mの後端位置である588枚から延びる補助バー63nを表示させる。なお、この補助バー63nは、トレイ4に収納される最大枚数550枚から最小枚数388枚を減じた162枚の長さで表示される。すなわち、補助バー63nは、588枚から750枚まで延びるものとなる。この補助バー63nにより、画像形成装置1は給紙トレイに用紙Pが残っている可能性があることを示している。
【0077】
なお、図5に示す例では、2つ目のジョブが600枚の画像形成を指示するものであるため、補助バー63nは162枚の長さで表示されている。しかし、例えば2つ目のジョブが450枚の画像形成を指示するものである場合などトレイ4に収納される用紙Pの最大枚数に満たない場合には、補助バー63nは、ジョブの終了の450枚から最小枚数388枚を減じた62枚に応じた長さとなる。
【0078】
また、トレイ4には用紙Pが388枚から550枚しか収納されていないため、2つ目のジョブについて用紙Pが不足する。よって、制御部110は、ATS機能により、トレイ4の用紙Pを全て使い切った後にトレイ5に収納される用紙Pを使用すると選択する。このため、操作表示制御部300は、トレイ1のトレイ表示欄63aに表示される印刷バー63mの後端位置である588枚の位置に対応させて、トレイ5のトレイ表示欄63eの用紙枚数588枚から延びる印刷バー63mを表示させる。この印刷バー63mの表示状況により、画像形成装置1は、使用される給紙トレイがジョブの実行中に切り替わる場合の切り替わりタイミング、及び、切り替わり先の給紙トレイの情報を表示することとなる。なお、この印刷バー63mは、ジョブの終了となる200+600=800枚まで伸びるものとなる。
【0079】
次いで、画像形成装置1の制御部110は、3つ目のジョブに対して、いずれの給紙トレイも使用不可と判断する。すなわち、3つ目のジョブが示す、サイズSRA3且つ坪量221〜256g/mの上質紙が収納されている給紙トレイがないため、制御部110は、いずれの給紙トレイも使用不可と判断する。このため、操作表示制御部300は、ジョブ実行不可表示欄64に実行不可バー63oを表示させる。この実行不可バー63oは、2つ目のジョブの終了時点である用紙枚数800枚から、3つ目のジョブの画像形成枚数400枚を800枚に加算した1200枚まで延びるものとなる。
【0080】
図6は、用紙枚数補正前におけるスケジュール画像60の一例を示す図である。図6に示す例において、PC2からサイズSRA3且つ坪量64〜74g/mの上質紙400枚に画像形成するジョブが入力されたとする。また、プリント制御部400により、トレイ1〜トレイ3のそれぞれに用紙Pが最小枚数388枚〜最大枚数550枚収納されていると推定されたとする。
【0081】
この場合、画像形成装置1は、SRA3且つ坪量64〜74g/mの上質紙が収納されているトレイ1〜トレイ3を使用可能と判断する。そして、制御部110は、まず400枚のジョブに対してトレイ1に収納される用紙Pを使用すると選択する。このため、操作表示制御部300は、トレイ1のトレイ表示欄63aの用紙枚数0枚から最小枚数388枚まで延びる印刷バー63mを表示させる。
【0082】
さらに、操作表示制御部300は、印刷バー63mの後端位置である388枚からジョブの終了となる400枚まで延びる補助バー63nをトレイ1のトレイ表示欄63aに表示させる。
【0083】
さらに、制御部110は、トレイ1では用紙Pが不足する可能性があるため、トレイ1の用紙Pを全て使い切った際にトレイ2に収納される用紙Pを使用すると選択する。このため、操作表示制御部300は、印刷バー63mの後端位置である388枚の位置に対応させて、トレイ2のトレイ表示欄63bの用紙枚数388枚からジョブの終了となる400枚まで延びる印刷バー63mを表示させる。
【0084】
図7は、用紙枚数補正後におけるスケジュール画像60の一例を示す図である。図7に示す例において、PC2からサイズSRA3且つ坪量64〜74g/mの上質紙400枚に画像形成するジョブが入力されたとする。また、プリント制御部400により、トレイ1〜トレイ3のそれぞれに用紙Pが最小枚数388枚〜最大枚数550枚収納されていると推定されたとする。
【0085】
この場合、画像形成装置1は、SRA3且つ坪量64〜74g/mの上質紙が収納されているトレイ1〜トレイ3を使用可能と判断する。そして、制御部110は、まず400枚のジョブに対してトレイ1に収納される用紙Pを使用すると選択する。ここで、用紙枚数は、図4に示した補正量に基づいて最小枚数が420枚であり、最大枚数が582枚と補正されている。このため、400枚のジョブに対してはトレイ1に収納される用紙Pだけで不足なく画像形成できることとなる。よって、操作表示制御部300は、トレイ1のトレイ表示欄63aから延びる印刷バー63mのみを表示する。これにより、より正確な表示を行うことができる。
【0086】
図8は、用紙枚数補正前におけるスケジュール画像60の一例を示す第2の図である。なお、図8に示す例では、図5に示す例と同様に、12個の給紙トレイを有する場合のスケジュール画像60を示す。また、図8に示す例においては、PC2からサイズSRA3且つ坪量64〜74g/mの上質紙800枚に画像形成するジョブが入力された場合を例に説明する。さらに、図8に示す例では、プリント制御部400により、トレイ1〜トレイ3のそれぞれに用紙Pが最小枚数388枚〜最大枚数550枚収納されていると推定されたとする。
【0087】
この場合、画像形成装置1は、SRA3且つ坪量64〜74g/mの上質紙が収納されているトレイ1〜トレイ3を使用可能と判断する。そして、制御部110は、まず800枚のジョブに対してトレイ1に収納される用紙Pを使用すると選択する。このため、操作表示制御部300は、トレイ1のトレイ表示欄63aの用紙枚数0枚から最小枚数388枚まで延びる印刷バー63mを表示させる。また、操作表示制御部300は、印刷バー63mの後端位置である388枚から最大枚数550枚まで延びる補助バー63nをトレイ1のトレイ表示欄63aに表示させる。
【0088】
さらに、制御部110は、ジョブが800枚の画像形成を指示しているため、トレイ1に最小枚数の388枚しか収納されていないとすると、トレイ1では用紙Pが不足すると判断する。このため、制御部110は、トレイ1の用紙Pを全て使い切った際にトレイ2に収納される用紙Pを使用すると選択する。そして、操作表示制御部300は、印刷バー63mの後端位置である388枚の位置に対応させて、トレイ2のトレイ表示欄63bの用紙枚数388枚から最大枚数776枚まで延びる印刷バー63mを表示させる。
【0089】
また、制御部110は、ジョブが800枚の画像形成を指示しているため、トレイ1及びトレイ2のそれぞれに最小枚数の388枚しか収納されていないとすると、トレイ1及びトレイ2では用紙Pが不足すると判断する。このため、制御部110は、トレイ1及びトレイ2の用紙Pを全て使い切った際にトレイ3に収納される用紙Pを使用すると選択する。
【0090】
このため、操作表示制御部300は、トレイ2のトレイ表示欄63bにおける印刷バー63mの後端位置である388+388=776枚の位置に対応させて、トレイ3のトレイ表示欄63bの用紙枚数776枚から延びる印刷バー63mを表示させる。さらに、操作表示制御部300は、トレイ2のトレイ表示欄63bにおける印刷バー63mの後端位置である776枚からジョブの終了となる800枚まで延びる補助バー63nを表示させる。
【0091】
図9は、用紙枚数補正後におけるスケジュール画像60の一例を示す第2の図である。なお、図9に示す例では、図5に示す例と同様に、12個の給紙トレイを有する場合のスケジュール画像60を示す。また、図9に示す例では図8に示す例と同様に、PC2からサイズSRA3且つ坪量64〜74g/mの上質紙800枚に画像形成するジョブが入力された場合を説明する。さらに、図9に示す例では、プリント制御部400により、トレイ1〜トレイ3のそれぞれに用紙Pが最小枚数388枚〜最大枚数550枚収納されていると推定されたとする。
【0092】
この場合、画像形成装置1は、SRA3且つ坪量64〜74g/mの上質紙が収納されているトレイ1〜トレイ3を使用可能と判断する。そして、制御部110は、まず800枚のジョブに対してトレイ1に収納される用紙Pを使用すると選択する。ここで、用紙枚数は、図4に示した補正量に基づいて制御部110によって最小枚数が420枚であり最大枚数が582枚と補正されている。このため、操作表示制御部300は、トレイ1のトレイ表示欄63aの用紙枚数0枚から420枚まで延びる印刷バー63mを表示させる。また、操作表示制御部300は、印刷バー63mの後端位置である420枚から最大枚数582枚まで延びる補助バー63nをトレイ1のトレイ表示欄63aに表示させる。
【0093】
さらに、制御部110は、ジョブが800枚の画像形成を指示しているため、トレイ1に最小枚数の420枚しか収納されていないとすると、トレイ1では用紙Pが不足すると判断する。このため、制御部110は、トレイ1の用紙Pを全て使い切った際にトレイ2に収納される用紙Pを使用すると選択する。そして、操作表示制御部300は、印刷バー63mの後端位置である420枚の位置に対応させて、トレイ2のトレイ表示欄63bの用紙枚数420枚からジョブの終了となる800枚まで延びる印刷バー63mを表示させる。
【0094】
このように、800枚のジョブに対してはトレイ1及びトレイ2に収納される用紙Pだけで不足なく画像形成できることとなり、操作表示制御部300は、トレイ1及びトレイ2の使用を示すスケジュール画像60を表示でき、より正確な表示を行うことができる。
【0095】
なお、各給紙トレイの用紙内容の情報についてはユーザがタッチパネル32又は操作キー群33を操作することにより入力可能となっている。図10は、用紙内容の情報を入力するための入力画像70の一例を示す図である。なお、図10に示す入力画像70はユーザがタッチパネル32又は操作キー群33に所定の操作を行うことで表示される。
【0096】
この入力画像70は、設定変更画像表示部71と詳細画像表示部72とを含んでいる。設定変更画像表示部71は、各種操作ボタン71a〜71hと、各種表示部71i〜71pとを表示する表示領域である。各種操作ボタン71a〜71hは、用紙内容の情報のうち変更したい内容を選択するための操作部である。各種表示部71i〜71pは、現在の用紙内容の設定を表示するための表示部分である。
【0097】
具体的に各種操作ボタン71a〜71hは、用紙種類設定ボタン71a、用紙名称設定ボタン71b、坪量設定ボタン71c、色紙ボタン71d、パンチ穴設定ボタン71e、表裏調整設定ボタン71f、速度設定ボタン71g、及び厚さ設定ボタン71hからなっている。
【0098】
用紙種類設定ボタン71aは、普通紙、上質紙及びカラー紙などを設定するためのボタンである。用紙名称設定ボタン71bは、ユーザが望む用紙Pの名称を入力するためのボタンである。坪量設定ボタン71cは、用紙Pの坪量を設定するためのボタンである。色紙ボタン71dは、用紙Pの色を設定するためのボタンである。パンチ穴設定ボタン71eは、用紙Pに空けられたパンチ穴を入力するためのボタンである。表裏調整設定ボタン71fは、両面印刷時における表裏の画像形成箇所を調整するためのボタンである。速度設定ボタン71gは、画像形成速度を設定するためのボタンである。厚さ設定ボタン71hは、ユーザによって計測された用紙Pの厚さを入力するためのボタンである。
【0099】
各種表示部71i〜71pは、用紙種類表示部71i、用紙名称表示部71j、坪量表示部71k、色紙表示部71l、パンチ穴表示部71m、表裏調整表示部71n、速度表示部71o、及び厚さ表示部71pからなっている。
【0100】
用紙種類表示部71iは、現在の用紙Pの種類設定を表示する表示部であって、図10に示す例では「普通紙」と表示している。用紙名称表示部71jは、ユーザによって入力された現在の用紙Pの名称設定を表示する表示部であって、図10に示す例では「普通紙」と表示している。坪量表示部71kは、現在の用紙Pの坪量設定を表示する表示部であって、図10に示す例では「64〜74g/m」と表示している。色紙表示部71lは、現在の用紙Pの色設定を表示する表示部であって、図10に示す例では「白」と表示している。パンチ穴表示部71mは、現在の用紙Pのパンチ穴設定を表示する表示部であって、図10に示す例では「パンチ穴なし」と表示している。表裏調整表示部71nは、現在の用紙Pの表裏調整設定を表示する表示部であって、図10に示す例では「オフセット変更なし」と表示している。速度表示部71oは、現在の用紙Pの画像形成速度設定を表示する表示部であって、図10に示す例では「高速」と表示している。厚さ表示部71pは、現在の用紙Pの厚さ情報を表示する表示部であって、図10に示す例では「指定なし」と表示している。
【0101】
詳細画像表示部72は、用紙内容の情報の詳細を入力するための操作部となる詳細入力ボタン72a〜72gを表示する領域である。ユーザは、画面左側の各種操作ボタン71a〜71hをいずれかを操作することにより詳細画像表示部72に詳細入力ボタン72a〜72gを表示させることができる。なお、図10に示す例では、用紙種類設定ボタン71aを操作した場合に表示される詳細入力ボタン72a〜72gを示すものとする。
【0102】
用紙種類設定ボタン71aを操作した場合に表示される詳細入力ボタン72a〜72gは、普通紙設定ボタン72a、上質紙設定ボタン72b、カラー用紙設定ボタン72c、塗工紙GL設定ボタン72d、塗工紙ML設定ボタン72e、塗工紙GO設定ボタン72f、及び塗工紙ML設定ボタン72gからなっている。
【0103】
普通紙設定ボタン72aは、用紙種類を普通紙に設定するためのボタンである。上質紙設定ボタン72bは、用紙種類を上質紙に設定するためのボタンである。カラー用紙設定ボタン72cは、用紙種類をカラー紙に設定するためのボタンである。塗工紙GL設定ボタン72dは、用紙種類を塗工紙GLに設定するためのボタンである。塗工紙ML設定ボタン72eは、用紙種類を塗工紙MLに設定するためのボタンである。塗工紙GO設定ボタン72fは、用紙種類を塗工紙GOに設定するためのボタンである。塗工紙ML設定ボタン72gは、用紙種類を塗工紙MLに設定するためのボタンである。
【0104】
ユーザは、設定変更画像表示部71に表示される各種操作ボタン71a〜71hのいずれかを操作し、これによって詳細画像表示部72に表示される詳細入力ボタン72a〜72gを操作することにより、用紙内容の情報を変更することができる。特に、用紙種類設定ボタン71aや坪量設定ボタン71を操作して用紙内容の設定を変更した場合には、上記した補正量が変更されることとなる。例えば、普通紙且つ坪量64〜74g/mと設定されている場合、補正量は+20%であるが、カラー紙且つ坪量81〜105g/mと変更した場合、補正量は+5%と変更される。さらに、厚さ設定ボタン71hを操作した厚さ情報を入力した場合には、厚さ情報に基づく補正量についても加味されて、用紙枚数の補正が行われることとなる。
【0105】
なお、図10に示す用紙名称設定ボタン71b、速度設定ボタン71f、塗工紙GL設定ボタン72d、塗工紙ML設定ボタン72e、塗工紙GO設定ボタン72f、及び塗工紙ML設定ボタン72gについては、現在の画像形成装置1の設定からして操作することができず、編み掛け状態となっている。また、図10に示す例では、用紙種類設定ボタン71aを操作した場合に表示される詳細入力ボタン72a〜72gを示したが、他の設定ボタン71b〜71hが操作されると、詳細画像表示部72には他の詳細入力ボタンが表示されることとなる。
【0106】
次に、フローチャートを参照して、本実施形態に係る画像形成装置1の動作を説明する。図11は、本実施形態に係る画像形成装置1のスケジュール画像60の表示処理を示すメインフローチャートである。
【0107】
図11に示すように、まずプリンタコントローラ1bを介してジョブ情報が入力されると、制御部110は、ジョブ情報を参照し、ジョブ実行に必要な用紙枚数を算出する(S1)。具体的に制御部110は、ジョブ情報に含まれる部数あたりの用紙Pの枚数情報、部数情報、両面又は片面に画像形成するか否かの情報等に基づいて、ジョブの実行に必要な用紙枚数を算出する。
【0108】
次いで、プリント制御部400は、各給紙トレイについて、収納される用紙Pの用紙枚数を推定する(S2)。このとき、プリント制御部400は図3を参照して説明したように最小枚数と最大枚数とを推定する。
【0109】
その後、制御部110は、ジョブ情報に含まれる用紙内容の情報を参照し、用紙内容に一致する給紙トレイがあるか否かを判断する(S3)。なお、用紙内容に一致する給紙トレイとは、ジョブが示す用紙内容と給紙トレイの用紙内容とが一致するのみならず、その給紙トレイに用紙Pが少なくとも1枚収納されているトレイをいう。用紙内容に一致する給紙トレイがないと判断した場合(S3:NO)、操作表示制御部300は、ジョブ実行不可表示欄64にジョブの実行不可を示す実行不可バー63oを表示させる(S4)。その後、図11に示す処理は終了する。
【0110】
一方、用紙内容に一致する給紙トレイがあると判断した場合(S3:YES)、制御部110は、用紙内容に一致する給紙トレイのうち1つを選択する(S5)。その後、制御部110は、ステップS5において選択された給紙トレイに収納される用紙Pの種類、坪量及び厚さ情報から、最小枚数と最大枚数とを補正する(S6)。そして、制御部110は、ステップS6において補正された最小枚数からジョブの実行に必要な用紙枚数を減じ、減じた値がマイナスであるか否かを判断する(S7)。
【0111】
減じた値がマイナスでないと判断した場合(S7:NO)、操作表示制御部300は、ステップS5において選択された給紙トレイのトレイ表示欄63a〜63lに印刷バー63mを表示する(S8)。その後、図11に示す処理は終了する。
【0112】
一方、減じた値がマイナスであると判断した場合(S8:YES)、操作表示制御部300は、ステップS5において選択された給紙トレイのトレイ表示欄63a〜63lに印刷バー63mを表示すると共に、最小枚数を超える部分について補助バー63nを表示させる(S9)。また、制御部110は、ジョブ情報に含まれる用紙内容の情報を参照し、用紙内容に一致する他の給紙トレイがあるか否を判断する(S10)。
【0113】
用紙内容に一致する他の給紙トレイがないと判断した場合(S10:NO)、操作表示制御部300は、ステップS9において表示される印刷バー63mの後端位置に対応させて、ジョブ実行不可表示欄64にジョブの実行不可を示す実行不可バー63oを表示させる(S11)。その後、図11に示す処理は終了する。
【0114】
用紙内容に一致する他の給紙トレイがあると判断した場合(S10:YES)、制御部110は、他の給紙トレイのうち1つを選択する(S12)。その後、処理はステップS6に移行する。
【0115】
図12は、図11のステップS6の詳細を示すフローチャートである。図12に示すように、まず、制御部110は、選択された給紙トレイに収納される用紙Pの種類を判断する(S61)。次いで、制御部110は、選択された給紙トレイに収納される用紙Pの坪量を判断する(S62)。
【0116】
その後、制御部110は、選択された給紙トレイについて厚さ情報が入力されているか否かを判断する(S63)。厚さ情報が入力されていないと判断した場合(S63:NO)、制御部110は、ステップS61において判断された種類、及びステップS62において判断された坪量に基づいて、補正量を算出する(S64)。この際、制御部110は、図5(a)及び(b)に示す補正量を加算することにより、全体の補正量を算出する。そして、処理はステップS66に移行する。
【0117】
厚さ情報が入力されていると判断した場合(S63:YES)、制御部110は、ステップS61において判断された種類、ステップS62において判断された坪量、及び入力されている厚さ情報に基づいて、補正量を算出する(S64)。この際、制御部110は、図5(a)〜(c)に示す補正量を加算することにより、全体の補正量を算出する。そして、処理はステップS66に移行する。
【0118】
ステップS66において制御部110は、ステップS5において推定された最小枚数と最大枚数との差に全体の補正量を乗じて補正枚数を算出する(S66)。そして、制御部110は、ステップS5において推定された最小枚数と最大枚数とに、ステップS66において得られた補正枚数を加算する(S67)。その後、処理は図11のステップS7に移行する。
【0119】
このようにして、本実施形態に係る画像形成装置1によれば、ジョブの実行にあたり使用される給紙トレイの用紙内容の情報に基づいて、推定された枚数を補正し、補正された用紙Pの枚数とジョブが示す画像形成枚数とに基づくスケジュール画像60を表示させる。このため、坪量や種類など用紙Pの厚さに影響を与える様々な要因が存在していたとしても、推定された用紙Pの枚数を補正することで、給紙トレイに収納された用紙Pの枚数の推定精度を向上させることができる。従って、スケジュール画像60の正確性を向上させることができる。
【0120】
また、使用される給紙トレイがジョブの実行中に切り替わる場合、補正された枚数に基づき切り替わりのタイミングを決定してLCD31に表示させる。このため、給紙トレイの収納枚数が足らずに給紙トレイが切り替えられることを、正確に表示させることができる。
【0121】
また、載置される最上端用紙を所定位置までリフトアップするときのリフトアップ量に基づいて、収納される用紙Pの最大枚数と最小枚数とを推定する。ここで、画像形成装置1は、給紙トレイによる給紙を行い易くするために収納用紙をリフトアップし、リフトアップ量に基づいて給紙トレイの大凡の用紙残量を求める機能を有している。このため、この機能を利用して最大枚数と最小枚数とを推定することで構成の共通化を図ることができる。
【0122】
また、補正された用紙Pの最小枚数に応じて、表示させる切り替わりのタイミングを決定するため、給紙トレイに収納される用紙Pが無くなってしまうにも拘わらず、ユーザに用紙Pが充分に収納されていると錯覚させてしまうことを防止し、用紙Pの補充等の機会を与えることができ、利便性を向上させることができる。
【0123】
また、使用される給紙トレイがジョブの実行中に切り替わる場合、切り替え元の給紙トレイについて印刷バー63mを表示させると共に、この印刷バー63mの後端位置に対応させて切り替え先の給紙トレイについて印刷バー63mを表示させることで、切り替わりのタイミングを表示する。このため、ユーザは視覚的に切り替わりのタイミングを知ることができ、用紙Pの補充等の機会を直感的に知ることができ、一層利便性を向上させることができる。
【0124】
また、切り替え元の給紙トレイについて表示される印刷バー63mの後端位置から補助バー63nを表示させると共に、補助バー63nは、補正された用紙Pの最大枚数から最小枚数を減じた枚数に応じた長さ、又はジョブの終了枚数から最小枚数を減じた枚数に応じた長さで表示される。このため、補助バー63nの表示によって給紙トレイに用紙が残っている可能性があることをユーザに告知でき、切り替え先の給紙トレイの用紙使用枚数が少ない場合には給紙トレイが切り替わらずジョブが実行される可能性が高いなど、種々の情報提供を行うことができる。
【0125】
また、各給紙トレイの用紙内容の情報を入力するタッチパネル32及び操作キー群33をさらに備え、タッチパネル32及び操作キー群33を介して新たな用紙内容の情報が入力されると、新たな用紙内容の情報に基づいて、推定された用紙Pの枚数を補正するため、給紙トレイに収納される用紙Pの種類が変更された場合、ユーザはその用紙Pに応じた情報を入力するだけで、用紙種類変更後であっても給紙トレイの切り替わりのタイミングについて表示の正確性を向上させ、スケジュール表示の正確性を向上させることができる。
【0126】
以上、本発明に係る画像形成装置を実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、変更を加えてもよい。
【0127】
例えば、本実施形態において用紙内容の情報は、用紙Pの種類情報、用紙Pの坪量情報、及び用紙Pの厚さ情報少なくとも1つをいうが、特にこれに限らず、用紙Pの厚さに影響を与える情報であれば、上記に限られるものではない。
【0128】
また、本実施形態において画像形成装置はデジタル複合機であるが、これに限らず、プリンタなどの他の画像形成装置であってもよい。
【0129】
また、本実施形態においてスケジュール画像60は、図4等に示したものに限らず、ジョブの実行予定を示すものであれば、特に表示形態に限定されるものではない。
【0130】
さらに、本実施形態ではATS機能により任意に給紙トレイを選択したが、実際には収納される用紙Pの枚数や、表裏調整値など、種々の条件に基づいて給紙トレイが選択される。
【符号の説明】
【0131】
1 画像形成装置
1a 本体部
1b プリンタコントローラ
2 PC
11 コントローラ制御部
12 DRAM制御部
13 画像メモリ
14 LANIF
20 画像読取部
21 自動原稿送り部
22 読取部
22a CCD
30 操作表示部
31 LCD
32 タッチパネル
33 操作キー群
40 プリント部
41 積載部
411a〜411c 複数の給紙トレイ
41a 給紙手段
41b 載置部
41c リフトアップ部
41d 用紙位置検出センサ
41e 用紙有無検出センサ
42 用紙搬送部
42a レジストローラ
43 画像形成部
43a 転写装置
43b 定着装置
44 搬出部
50 後処理装置
60 スケジュール画像
61 給紙トレイ情報表示欄
61a トレイ番号情報
61b サイズ情報
61c 紙質情報
61d 坪量情報
61e 推定用紙枚数情報
62 指標表示欄
63 ジョブ実行予定表示欄
63a〜63l トレイ表示欄
63m 印刷バー
63n 補助バー
63o 実行不可バー
64 ジョブ実行不可表示欄
70 入力画面
71 設定変更画像表示部
71a 用紙種類設定ボタン
71b 用紙名称設定ボタン
71c 坪量設定ボタン
71d 色紙ボタン
71e パンチ穴設定ボタン
71f 表裏調整設定ボタン
71g 速度設定ボタン
71h 厚さ設定ボタン
72 詳細画像表示部
72a 普通紙設定ボタン
72b 上質紙設定ボタン
72c カラー用紙設定ボタン
72d 塗工紙GL設定ボタン
72e 塗工紙ML設定ボタン
72f 塗工紙GO設定ボタン
72g 塗工紙ML設定ボタン
100 画像制御部
110 制御部
120 不揮発性メモリ
130 RAM
140 読取処理部
150 圧縮IC
160 DRAM制御部
170 画像メモリ
171 圧縮メモリ
172 ページメモリ
180 伸張IC
190 書込処理部
200 画像読取制御部
300 操作表示制御部
400 プリント制御部
500 後処理制御部
d 原稿
M モータ
P 用紙
P1 最上端用紙
T1 原稿トレイ
T2 手差しトレイ
T3 排紙トレイ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ジョブの実行予定を示すスケジュール画像を表示する表示手段を備えた画像形成装置であって、
各給紙トレイに収納される用紙の枚数を推定する用紙枚数推定手段と、
ジョブの実行にあたり使用される給紙トレイの用紙内容の情報に基づいて、前記用紙枚数推定手段により推定された枚数を補正する補正手段と、
前記補正手段により補正された用紙の枚数とジョブが示す画像形成枚数とに基づくスケジュール画像を前記表示手段に表示させる表示制御手段と、
を備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記表示制御手段は、使用される給紙トレイがジョブの実行中に切り替わる場合、給紙トレイの切り替わりのタイミング、切り替わり元の給紙トレイの情報、及び切り替わり先の給紙トレイの情報を含むスケジュール画像を前記表示手段に表示させると共に、前記補正手段によって補正された枚数に基づき切り替わりのタイミングを決定して前記表示手段に表示させる
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記給紙トレイは、用紙を載置する載置部と、当該載置部に載置される最上端用紙を所定位置までリフトアップするリフトアップ手段と、を有し、
前記用紙枚数推定手段は、前記リフトアップ手段によるリフトアップ量に基づいて、収納される用紙の最大枚数と最小枚数とを推定する
ことを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記補正手段は、ジョブの実行にあたり使用される給紙トレイの用紙内容の情報に基づいて、前記用紙枚数推定手段により推定された用紙の最大枚数と最小枚数とを補正し、
前記表示制御手段は、ジョブの実行に際して、前記補正手段によって補正された用紙の最小枚数に応じて、前記表示手段に表示させる切り替わりのタイミングを決定する
ことを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記表示制御手段は、前記表示手段の画面の一方軸に沿って各給紙トレイの情報を表示させると共に、他方の軸に沿って各給紙トレイの用紙の印刷状況を示す印刷バーを表示させ、使用される給紙トレイがジョブの実行中に切り替わる場合、切り替え元の給紙トレイについて印刷バーを表示させると共に、この印刷バーの後端位置に対応させて切り替え先の給紙トレイについて印刷バーを表示させることで、切り替わりのタイミングを表示する
ことを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記表示制御手段は、前記切り替え元の給紙トレイについて表示される印刷バーの後端位置から補助バーを表示させると共に、
前記補助バーは、前記補正手段によって補正された用紙の最大枚数から最小枚数を減じた枚数に応じた長さ、又はジョブの終了枚数から最小枚数を減じた枚数に応じた長さで表示される
ことを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
【請求項7】
各給紙トレイの用紙内容の情報を入力する入力手段をさらに備え、
前記補正手段は、前記入力手段を介して新たな用紙内容の情報が入力されると、新たな用紙内容の情報に基づいて、前記用紙枚数推定手段により推定された用紙の枚数を補正する
ことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記用紙内容の情報は、用紙の種類情報、用紙の坪量情報、及び用紙の厚さ情報少なくとも1つである
ことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2011−53338(P2011−53338A)
【公開日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−200543(P2009−200543)
【出願日】平成21年8月31日(2009.8.31)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】