説明

画像形成装置

【課題】ストレート排紙時に十分に熱定着が行え、かつ、ジャム処理も容易に行うことができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】連動機構300は、定着ユニットよりも用紙搬送方向下流側に配置されるリアカバー24およびリアカバー24とは別に設けられるフロントカバー23が閉じた状態では、ニップ板を第1位置とし、リアカバー24を開放する動作に連動して、ニップ板を第1位置よりも加圧ローラ150から離れた第2位置とし、フロントカバー23を開放する動作に連動して、ニップ板を第2位置よりも加圧ローラ150から離れた第3位置となるように構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、記録シートに転写された現像剤像を熱定着する定着ユニットを備えた画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、定着ユニットを備えた電子写真方式の画像形成装置として、筐体の定着ユニットの記録シート搬送方向の下流側に形成された開口を開閉するリアカバーと、筐体の上方に形成された開口を開閉するトップカバーとを備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
具体的に、定着ユニットは、加熱ローラと、加熱ローラと圧接する加圧ローラとを備えている。そして、画像形成装置には、リアカバーまたはトップカバーが開放する動作に連動して、加熱ローラと加圧ローラが離間するように構成された連動機構が備えられている。これにより、定着ユニットで紙詰まり(ジャム)が発生した際に、ユーザは、リアカバーまたはトップカバーを開放するだけで、容易に詰まった用紙を引き抜く(ジャム処理する)ことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平8−185076号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前述した技術では、厚紙印刷時などにおいて、開いたリアカバー上に用紙を排出する、いわゆるストレート排紙を実行しようとすると、加熱ローラと加圧ローラが離間してしまっているので、十分に熱定着を行うことができなかった。
【0006】
そこで、本発明は、ストレート排紙時に十分に熱定着が行え、かつ、ジャム処理も容易に行うことができる画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記した目的を達成するため、本発明の画像形成装置は、記録シートを加熱する加熱部材と、前記加熱部材と圧接しながら回転するバックアップ部材と、前記加熱部材および前記バックアップ部材のいずれか一方を他方に対して移動可能に支持する加圧機構とを有した定着ユニットと、前記定着ユニットが内部に配置され、前記定着ユニットよりも記録シート搬送方向下流側に形成される第1開口部および前記第1開口部とは別に形成される第2開口部を有する筐体と、前記第1開口部を開閉する第1カバーと、前記第2開口部を開閉する第2カバーと、を備えた画像形成装置であって、前記第1カバーおよび前記第2カバーの開放動作に連動して前記加圧機構が前記一方を移動させるように構成された連動機構を備え、前記連動機構は、前記第1カバーおよび前記第2カバーが閉じた状態で、前記一方を前記他方に圧接させる第1位置とし、前記第1カバーを開放する動作に連動して、前記一方を前記他方に圧接させたまま前記第1位置よりも前記他方から離れた第2位置とし、前記第2カバーを開放する動作に連動して、前記一方を前記第2位置よりも前記他方から離れた第3位置とするように構成されていることを特徴とする。
【0008】
このように構成された画像形成装置によれば、第1カバーを開いた状態では、加熱部材とバックアップ部材の一方が他方に圧接したままになるので、厚紙印刷時などにおいて、適度な圧接力で熱定着を行った後、ストレート排紙を行うことができる。また、加熱部材とバックアップ部材の一方が、第1位置よりも他方から離れた第2位置となることで、加熱部材とバックアップ部材の圧接力が弱まるので、ジャムが発生した際に、第1カバー側から加熱部材とバックアップ部材の間に挟まった記録シートを引き抜きやすい。そして、第2カバーを開いた状態では、加熱部材とバックアップ部材の一方が第2位置よりも他方から離れた第3位置となるので、加熱部材とバックアップ部材の圧接力がさらに弱まる。したがって、この状態では、ジャムが発生した際に、加熱部材とバックアップ部材の間に挟まった記録シートをさらに引き抜きやすい。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ストレート排紙時に十分に熱定着が行え、かつ、ジャム処理も容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の一実施形態に係るレーザプリンタの概略構成を示す図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る定着ユニットの概略構成を示す図である。
【図3】ハロゲンランプ、ニップ板、反射板およびステイの斜視図である。
【図4】ガイド部材を上側から見た斜視図(a)と、ステイを組み付けたガイド部材を下側から見た斜視図(b)と下面図(c)である。
【図5】定着ユニットを右側から見た側面図である。
【図6】定着ユニットを上斜め後方から見た斜視図である。
【図7】フロントカバーとリアカバーが閉じた状態における連動機構を示す図である。
【図8】リアカバーが開いた状態における連動機構を示す図である。
【図9】フロントカバーが開いた状態における連動機構を示す図である。
【図10】ニップ板が第1位置にある状態を示す図である。
【図11】ニップ板が第2位置にある状態を示す図である。
【図12】ニップ板が第3位置にある状態を示す図である。
【図13】変形例に係る伝達機構を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
次に、本発明の一実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の説明では、まず、本発明の一実施形態に係るレーザプリンタ1(画像形成装置)の概略構成について説明した後、本発明の特徴部分について詳細に説明する。
【0012】
なお、以下の説明において、方向は、レーザプリンタ1を使用するユーザを基準にした方向で説明する。すなわち、図1における左側を「前」、右側を「後」とし、手前側を「右」、奥側を「左」とする。また、図1における上下方向を「上下」とする。
【0013】
<レーザプリンタの概略構成>
レーザプリンタ1は、図1に示すように、主に、筐体2と、記録シートの一例としての用紙Pを筐体2内に給紙するためのフィーダ部3と、用紙Pに画像を形成するための画像形成部4と、連動機構300(図7参照)を備えている。
【0014】
フィーダ部3は、筐体2の下部に着脱可能に装着される給紙トレイ31と、給紙トレイ31内の用紙Pを画像形成部4に向けて給紙する給紙機構32を主に備えている。
【0015】
画像形成部4は、スキャナユニット5、プロセスユニット6、転写ローラTRおよび定着ユニット100などを備えている。
【0016】
スキャナユニット5は、筐体2内の上部に設けられ、図示しないレーザ発光部、ポリゴンミラー、レンズおよび反射鏡などを備えている。このスキャナユニット5では、レーザビームを、後述する感光ドラム81の表面上に高速走査にて照射する。
【0017】
プロセスユニット6は、筐体2に着脱可能であり、後述するフロントカバー23と定着ユニット100の間に配置されている。プロセスユニット6は、感光ドラム81を有するドラムカートリッジ8と、現像ローラ91やトナーを有する現像カートリッジ9とを備えている。
【0018】
このプロセスユニット6では、回転する感光ドラム81の表面が、図示しない帯電器により一様に帯電された後、スキャナユニット5からのレーザビームの高速走査により露光される。これにより、露光された部分の電位が下がって、感光ドラム81の表面に画像データに基づく静電潜像が形成される。
【0019】
次いで、回転駆動される現像ローラ91によって現像カートリッジ9内のトナーが感光ドラム81の静電潜像に供給されて、感光ドラム81の表面上にトナー像が形成される。その後、感光ドラム81と転写ローラTRの間で用紙Pが搬送されることで、感光ドラム81の表面に担持されているトナー像が用紙P上に転写される。
【0020】
定着ユニット100は、プロセスユニット6の後方に設けられている。用紙P上に転写されたトナー像(トナー)は、定着ユニット100を通過することで用紙P上に熱定着される。なお、定着ユニット100で熱定着された用紙Pは、定着ユニット100の下流側に配設される排紙ローラRに搬送され、この排紙ローラRから排紙トレイ21上に送り出される。
【0021】
筐体2には、後壁(定着ユニット100よりも用紙搬送方向下流側の壁)に第1開口部2Aが、前壁に第1開口部2Aとは別の第2開口部2Bがそれぞれ形成されている。そして、筐体2は、第1開口部2Aを開閉する第1カバーの一例としてのリアカバー24と、第2開口部2Bを開閉する第2カバーの一例としてのフロントカバー23とをそれぞれ回動可能に支持している。
【0022】
<定着装置の詳細構成>
図2に示すように、定着ユニット100は、筐体2に対して着脱可能に構成され、定着フィルム110と、ハロゲンランプ120と、加熱部材の一例としてのニップ板130と、反射板140と、バックアップ部材の一例としての加圧ローラ150と、ステイ160と、加圧機構200(図5参照)を主に備えている。
【0023】
定着フィルム110は、耐熱性と可撓性を有する無端状(筒状)のフィルムであり、その両端部が後述するガイド部材170により回転が案内されている。
【0024】
ハロゲンランプ120は、ニップ板130および定着フィルム110を加熱することで用紙P上のトナーを加熱する公知の発熱体であり、定着フィルム110の内側において定着フィルム110およびニップ板130の内面から所定の間隔をあけて配置されている。
【0025】
ニップ板130は、ハロゲンランプ120からの輻射熱を受ける板状の部材であり、筒状の定着フィルム110の内面に摺接するように配置されている。そして、このニップ板130は、ハロゲンランプ120から受けた輻射熱を定着フィルム110を介して用紙P上のトナー(用紙P)に伝達する。
【0026】
このニップ板130は、後述するスチール製のステイ160より熱伝導率が大きい、例えば、アルミニウム板などで平面状に構成されている。なお、ニップ板130の上面には、黒色の塗装を施したり、熱吸収部材を設けたりしてもよい。これによれば、ハロゲンランプ120からの輻射熱を効率よく吸収することができる。
【0027】
反射板140は、ハロゲンランプ120からの輻射熱(主に前後方向や上方向に向けて放射された輻射熱)をニップ板130の上面に向けて反射する部材であり、定着フィルム110の内側においてハロゲンランプ120を取り囲むように、ハロゲンランプ120から所定の間隔をあけて配置されている。
【0028】
このような反射板140によってハロゲンランプ120からの輻射熱をニップ板130に集めることで、ハロゲンランプ120からの輻射熱を効率良く利用することができ、ニップ板130および定着フィルム110を速やかに加熱することができる。
【0029】
反射板140は、赤外線および遠赤外線の反射率が大きい、例えば、アルミニウム板などを断面視略U形状に湾曲させて形成されている。より詳細に、反射板140は、湾曲形状(断面視略U形状)をなす反射部141と、反射部141の両端部から前後方向外側に沿って延びるフランジ部142とを主に有している。なお、熱反射率を高めるため、反射板140は、鏡面仕上げを施したアルミニウム板などを用いて形成してもよい。
【0030】
加圧ローラ150は、ニップ板130の下方に配置され、ニップ板130と圧接しながら回転する部材であり、ニップ板130との間で定着フィルム110を挟むことで定着フィルム110との間にニップ部N1を形成する。
【0031】
この加圧ローラ150は、図1に示すように、筐体2内に設けられたモータM(駆動源)から駆動力が供給されて回転駆動するように伝達機構151を介してモータMと連結されており、回転駆動することで定着フィルム110(または用紙P)との摩擦力により定着フィルム110を従動回転させる。
【0032】
具体的に、伝達機構151は、駆動用ギヤ152とワンウェイクラッチ153を備えている。駆動用ギヤ152は、加圧ローラ150の回転軸に固定されている。ワンウェイクラッチ153は、駆動用ギヤ152と噛み合う小径ギヤ154と、モータMと噛み合う大径ギヤ155と、小径ギヤ154と大径ギヤ155の間に設けられる図示しないクラッチ機構を備えている。
【0033】
クラッチ機構は、モータMが駆動することで大径ギヤ155が図示反時計回りに回転すると、大径ギヤ155の駆動力が小径ギヤ154に伝達され、小径ギヤ154が図示反時計回りに回転するように構成されている。これにより、加圧ローラ150が図示時計回りに回転するので、ニップ板130と加圧ローラ150に挟持された用紙Pを搬送することができる。
【0034】
また、クラッチ機構は、大径ギヤ155が小径ギヤ154に対して図中における時計回りに回転するときには、小径ギヤ154に対して滑って空転するように構成されている。そのため、小径ギヤ154が大径ギヤ155に対し、図示反時計回りに回転したとき、小径ギヤ154が空転する。これにより、ニップ板130と加圧ローラ150に挟まれた用紙Pを、第1開口部2A側(用紙搬送方向)へ引き抜こうとすると、加圧ローラ150が図示時計回りに回転し、小径ギヤ154が図示反時計回りに回転して、大径ギヤ155に対して空転するので、この回転力がモータMに伝わらず、加圧ローラ150が回転しやすくなり、用紙Pを引き抜きやすい。
【0035】
ステイ160は、図2に示すように、前後方向におけるニップ板130の両端部を反射板140のフランジ部142を介して支持することでニップ板130の剛性を確保する部材である。ステイ160は、反射板140(反射部141)の外面形状に沿った形状(断面視略U形状)を有して反射板140を覆うように配置されている。このようなステイ160は、比較的剛性が大きい、例えば、鋼板などを断面視略U形状に折り曲げることで形成されている。
【0036】
また、ステイ160の左右両端の上部には、図3に示すように、左右方向外側に突出する被支持部169が形成され、この被支持部169は、後述するガイド部材170に支持されるようになっている。
【0037】
図4(a)に示すように、ガイド部材170は、樹脂などの絶縁性の材料で形成され、定着フィルム110の両端側に1つずつ配置されて、主に定着フィルム110の左右方向(軸方向)への移動を規制している。具体的に、ガイド部材170は、定着フィルム110の左右方向への移動を規制する規制面171と、定着フィルム110の径方向内側への変形を抑えるための抑制部172と、ステイ160の両端部を保持するための保持凹部173とを主に備えている。
【0038】
抑制部172は、規制面171から左右方向内側に突出するリブであり、開口を下に向けたC字状に形成されている。そして、この抑制部172は、定着フィルム110内に入り込むことで径方向内側への変形を抑えている。また、抑制部172の下側を向いた開口は、ステイ160を保持凹部173に挿入させるための逃げ部となっている。
【0039】
保持凹部173は、下方に開口するとともに左右方向内側に貫通する溝であり、当該保持凹部173を形成する壁のうち前後方向で対向する一対の側壁174には、図4(b)および(c)に示すように、一対の係合突起174Aが形成されている。各係合突起174Aは、保持凹部173の底面173A(図4(a)参照)から離れた位置から内側に突出するように形成されている。
【0040】
そして、図4(b)に示すように、保持凹部173の底面173Aと一対の係合突起174Aの間に、ステイ160の被支持部169を差し込むと、被支持部169の上下方向への動きが保持凹部173の底面173Aと一対の係合突起174Aとで規制される。これにより、ガイド部材170に対するステイ160の上下方向における位置ずれを抑制することができる。
【0041】
また、一対の係合突起174Aの左右方向内側の面174Bは、ステイ160の左右方向外側の端縁160Aが当接するようになっている。これにより、定着ユニット100が駆動したときの振動などでステイ160が左右に動こうとしても、係合突起174Aがステイ160に当接することで、ステイ160の左右方向の位置が規制される。その結果、ガイド部材170に対するステイ160の左右方向における位置ずれを抑制することができる。
【0042】
さらに、ステイ160は、保持凹部173の一対の側壁174間で前後に挟み込まれることで、前後方向における位置ずれが抑制されている。以上のように、ガイド部材170にステイ160が支持されることで、ニップ板130がステイ160を介してガイド部材170に一体的に支持される。また、ガイド部材170の左右方向外側には、ハロゲンランプ120の端部にある板状の端子121(図3参照)を固定するための固定部175が左右方向外側に突出するように形成されている。
【0043】
図5に示すように、加圧機構200は、定着フレーム210と、ガイド部材170と、支持板220と、コイルスプリングSとから主に構成されている。
【0044】
定着フレーム210は、加圧ローラ150を回転可能に支持するとともに、ニップ板130等を一体的に支持するガイド部材170を加圧ローラ150に対して移動可能に支持している。具体的に、定着フレーム210の左右の側壁には、加圧ローラ150の軸受190を介して支持する軸支溝211と、ガイド部材170を上下に移動可能に支持する支持溝212が形成されている。
【0045】
支持板220は、ガイド部材170の上面に固定されており、略後方(後述するリリースカム320側)に適宜屈曲しながら延びるように形成されている。
【0046】
コイルスプリングSは、支持板220と、定着フレーム210の上部に固定された上フレーム213との間に設けられ、支持板220およびガイド部材170を常時下方(加圧ローラ150側)に付勢している。
【0047】
このように構成された加圧機構200では、ニップ板130を加圧ローラ150側に向かって付勢することで(移動可能に支持することで)、印字制御時においてニップ板130と加圧ローラ150との間に、好適なニップ圧がかかるようになっている。なお、通常の印刷時においては、ニップ板130が第1位置(図10の位置)に位置し、ニップ板130と加圧ローラ150の間にはニップ部N1が形成されている。
【0048】
また、定着フレーム210(定着ユニット100)は、後述する連動機構300の一部であるシャフト310を回転可能に支持している。
【0049】
<連動機構>
図6および図7に示すように、連動機構300は、筐体2内に設けられ、フロントカバー23およびリアカバー24の開放動作に連動して加圧機構200がガイド部材170(ニップ板130)を移動させるように構成されている。連動機構300は、シャフト310と、第1カムの一例としての左右一対のリリースカム320と、L字アーム330と、第1のスライド部材340と、第2カム24Cと、第2のスライド部材350と、第1リンク351と、第2リンク352とから主に構成されている。
【0050】
シャフト310は、左右方向に延びる棒状の部材であり、定着フレーム210の左右の側壁に貫通して、定着フレーム210に回転可能に支持されている。
【0051】
リリースカム320は、シャフト310の左右両端に固定され、シャフト310の径方向外側に突出するように形成されている。そして、リリースカム320の周面は、シャフト310から離れた位置に配置される第1支持部321と、第1支持部321よりもシャフト310から離れた位置に配置される第2支持部322とを有している(図5参照)。リリースカム320は、支持板220と係合可能であり、シャフト310が回転することで、支持板220を上下動させる(加圧機構200に作用する)。
【0052】
L字アーム330は、シャフト310の右端に固定されており、フロントカバー23とリアカバー24が閉じられた状態において、シャフト310から後方(リアカバー24側)に向かって延びる第1アーム331と、シャフト310から下方に延びたあと後斜め下方(リアカバー24側)に向かって延びる第2アーム332とを有している。
【0053】
このL字アーム330は、リリースカム320とともにシャフト310に一体に固定されているため、L字アーム330を回動させることで、左右のリリースカム320を介して支持板220を上下動させることができる。
【0054】
具体的に、図8に示すように、L字アーム330が図示半時計回りに回転することで、リリースカム320も図示反時計回りに回転し、支持板220を上方へ押圧する。これにより、左右のガイド部材170がコイルスプリングSの付勢力に抗して上昇する。また、この状態からL字アーム330を元の位置に戻すと、図5に示すように、リリースカム320が左右の支持板220から外れて、コイルスプリングSの付勢力により左右のガイド部材170が下降する。
【0055】
そして、このようにL字アーム330を回動させることで、定着フレーム210に対してガイド部材170を上下動させると、ガイド部材170に保持されたニップ板130が、定着フレーム210に支持された加圧ローラ150に対して上下に移動する。これにより、ニップ板130と加圧ローラ150の間に働くニップ圧の変更を行うことが可能となっている。
【0056】
第1のスライド部材340は、図7に示すように、略上下方向に延びる棒状の部材であり、第2カム24Cと第1アーム331との間に配設され、筐体2に長手方向にスライド可能に支持されている。
【0057】
第2カム24Cは、リアカバー24の下端部に、リアカバー24の回動中心24Aからカバー本体24Bと直交する方向(異なる方向)に延びるように形成されている。この第2カム24Cは、リアカバー24の回動動作を第1のスライド部材340のスライド動作に変換して伝達する。
【0058】
第1のスライド部材340は、図8に示すように、リアカバー24が開放されることで、下端が第2カム24Cと係合し、押し上げられる。このとき、第1のスライド部材340の上端は、第1アーム331と係合し、第1アーム331を上方へ向けて押すことでL字アーム330を図示反時計回りに回転させる。また、この状態からリアカバー24を閉じると、第1のスライド部材340と第2カム24Cとの係合が解除されるため、コイルスプリングSの付勢力によって、第1アーム331と第1のスライド部材340が下方へ移動し、元の位置に戻る。
【0059】
また、第1のスライド部材340は、リアカバー24を全開にした状態(図8の状態)で、最も上方に位置し、このとき、リリースカム320は、第1支持部321で支持板220と係合している。この状態では、ニップ板130は、図11に示すように、第1位置よりも加圧ローラ150から上方へ離れた第2位置に位置し、加圧ローラ150との間にニップ部N1よりも幅が狭いニップ部N2を形成している。つまり、連動機構300は、リアカバー24を開放する動作に連動してニップ板130を第1位置よりも加圧ローラ150から離れた第2位置で加圧ローラ150に圧接させるように構成されている。
【0060】
また、第1のスライド部材340は、図8に示すように、リアカバー24を全開にした状態において、第2カム24Cの第1のスライド部材340との係合部分からリアカバー24の回動中心24Aに向かう方向と、第1のスライド部材340の移動方向とが平行になるように構成されている。これにより、リアカバー24が全開にされた状態においては、コイルスプリングS(加圧機構200)から第1のスライド部材340を介して第2カム24Cに加わる力の向きは、リアカバー24の回動中心24Aへ向かうので、リアカバー24がコイルスプリングSの付勢力によって閉じてしまうのを防ぐことができる。
【0061】
第2のスライド部材350は、図7に示すように、前後方向に延びる棒状部材であり、フロントカバー23と第2アーム332の間に配設され、前端が第1リンク351と第2リンク352を介してフロントカバー23に連結されている。
【0062】
第1リンク351は、長尺状に形成され、フロントカバー23に回動可能に連結されている。
【0063】
第2リンク352は、第1リンク351と第2のスライド部材350の間で筐体2に回動可能に支持され、第1リンク351および第2のスライド部材350のそれぞれに回動可能に連結されている。具体的に、第2リンク352は、第2リンク352を回動可能に軸支するリンク軸353を中心に備え、リンク軸353から前斜め上方に延びて第1リンク351と連結する符号を省略して示すアーム部と、リンク軸353から下斜め前方に延びて第2のスライド部材350に連結する符号を省略して示すアーム部を有している。
【0064】
以上のように構成された第1リンク351と第2リンク352は、図9に示すように、フロントカバー23が開放されると、第1リンク351が前方へ移動し、これに伴い第2リンク352が図示反時計回りに回転するようになっている。これにより、第2のスライド部材350が後方へ押し出される。一方、フロントカバー23を閉じると、第1リンク351が後方へ移動し、これに伴い第2リンク352が図示時計回りに回転する。これにより、第2のスライド部材350が前方へ移動する。
【0065】
第2のスライド部材350は、フロントカバー23からの力を第2アーム332へ伝達するための部材であり、前述したように、フロントカバー23が開放されると、後方へ移動し、前端で第2アーム332を後方へ向かって押す。これにより、L字アーム330が図示反時計回りに回転する。また、この状態からフロントカバー23を閉じると、第2のスライド部材350と第2アーム332との係合が解除され、コイルスプリングSの付勢力によってL字アーム330が元の位置に戻る。
【0066】
第2のスライド部材350は、フロントカバー23を全開にした状態(図9の位置)で、最も後方に位置し、このとき、リリースカム320は、第2支持部322で支持板220と係合している。この状態では、ニップ板130は、図12に示すように、加圧ローラ150から離間した第3位置に位置し、ニップ板130と加圧ローラ150の間にニップ圧がかからない。つまり、連動機構300は、フロントカバー23を開放する動作に連動してニップ板130を第2位置よりも加圧ローラ150から離れた第3位置とするように構成されている。
【0067】
また、第2のスライド部材350の前後方向の長さは、フロントカバー23を全開にした状態において、第2アーム332が第2のスライド部材350の上面に乗り上げるように設定されている。これにより、フロントカバー23が全開にされた状態においては、コイルスプリングS(加圧機構200)から第2アーム332を介して第2のスライド部材350に伝達される力の向きは、第2のスライド部材350の移動方向と直交するので、フロントカバー23がコイルスプリングSの付勢力によって閉じてしまうのを防ぐことができる。
【0068】
次に、以上のように構成されたレーザプリンタ1の使用方法について説明する。
通常の印刷時においては、フロントカバー23およびリアカバー24を閉じた状態(図7の状態)で印刷を行う。このとき、ニップ板130は、第1位置に位置しており、トナー像が転写された用紙Pは、加圧ローラ150と加熱された定着フィルム110の間(ニップ部N1)を搬送されることで、トナー像(トナー)が熱定着される。
【0069】
封筒などの厚紙に印字する際には、図8に示すように、リアカバー24を開いて印刷を行う。このとき、ニップ板130は、第2位置に位置しているため、封筒のような厚紙に対し、通常の印刷時のニップ部N1よりも小さなニップ部N2にすることで、適切なニップ圧で熱定着をすることができる。そして、定着ユニット100を通過した用紙Pは、排紙ローラRへ送られずに、第1開口部2Aから排出(ストレート排紙)され、リアカバー24上に載置される。
【0070】
また、ストレート排紙時に定着ユニット100内でジャムが発生した場合、リアカバー24側からニップ板130と加圧ローラ150の間に挟まった用紙Pを引っ張っても、伝達機構151によって、加圧ローラ150の回転がモータMに伝わらないので、簡単に用紙Pを引き抜くことができる。
【0071】
フロントカバー23とリアカバー24を閉じた状態で印刷を行っている時に定着ユニット100内でジャムが発生した場合には、ユーザは、まず、フロントカバー23を開いてプロセスユニット6を筐体2から取り外す。このとき、ニップ板130が加圧ローラ150から離間した第3位置にあり、用紙Pがニップ板130と加圧ローラ150に挟まれていないので、簡単に用紙Pを手前から引き抜くことができる。
【0072】
以上によれば、本実施形態において以下のような作用効果を得ることができる。
リアカバー24を開いた状態では、ニップ板130が加圧ローラ150に圧接したままになるので、厚紙印刷時などにおいて、適度な圧接力で熱定着を行った後、ストレート排紙を行うことができる。また、ニップ板130が、第1位置よりも加圧ローラ150から離れた第2位置となることで、ニップ板130と加圧ローラ150の圧接力が弱まるので、ジャムが発生した際に、リアカバー24側からニップ板130と加圧ローラ150の間に挟まった用紙Pを引き抜きやすい。そして、フロントカバー23を開いた状態では、ニップ板130が加圧ローラ150から離れた第3位置となるので、ジャムが発生した際に、用紙Pをさらに引き抜きやすい。
【0073】
そして、加圧ローラ150にモータMの駆動力を伝える伝達機構151の一部にワンウェイクラッチ153を採用することで、リアカバー24を開いて第1開口部2Aから詰まった用紙Pを引き抜くとき、加圧ローラ150の回転がモータMに伝達されないので、用紙Pをさらに引き抜きやすくすることができる。
【0074】
また、連動機構300の一部を定着ユニット100の定着フレーム210に設けたので、定着ユニット100を着脱する際に、定着ユニット100と連動機構300を連結するための機構が不要になる。また、連動機構300を全て筐体2に設けた場合と比べて、定着ユニット100を筐体2から外してニップ圧や動作などをチェックできるので、メンテナンス性がよい。
【0075】
フロントカバー23と定着ユニット100の間には、プロセスユニット6が配置されているため、フロントカバー23から定着ユニット100までの距離はリアカバー24から定着ユニット100までの距離よりも長い。そのため、定着ユニット100内でジャムが発生した際に、詰まった用紙Pをフロントカバー23側から引き抜くときには、手を筐体2内の奥に入れる必要があり、リアカバー24側からに比べて引き抜きづらいが、本実施形態では、フロントカバー23を開ければニップ板130が第3位置となるので、定着ユニット100から遠くても軽い力で簡単に用紙Pを引き抜くことができる。
【0076】
そして、連動機構300に第1のスライド部材340を設け、リアカバー24からの力を、第1のスライド部材340を介して第1アーム331に伝達することで、第1のスライド部材340の大きさを調節するだけで、リアカバー24の位置を自由に設定することができる。
【0077】
また、リアカバー24が全開にされた状態においては、加圧機構200からの第1のスライド部材340を介して第2カム24Cに加わる力の向きが、リアカバー24の回動中心24Aに向かうので、リアカバー24に回転力を与えず、リアカバー24を開いた状態で静止させることができる。
【0078】
そして、フロントカバー23が全開にされた状態においては、加圧機構200から第2アーム332を介して第2のスライド部材350に伝達される力の向きが、第2のスライド部材350の移動方向と直交するので、フロントカバー23に回転力を与えず、フロントカバー23を開いた状態で静止させることができる。
【0079】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではない。具体的な構成については、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。
【0080】
前記実施形態では、加圧機構200は、ニップ板130を加圧ローラ150に対して移動可能に支持していたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、加圧機構は、加圧ローラ150をニップ板130に対して移動可能に支持していてもよい。
【0081】
そして、前記実施形態では、伝達機構151の一部にワンウェイクラッチ153を採用したが、本発明はこれに限定されず、ワンウェイクラッチ153の代わりに振り子ギヤを採用してもよい。
【0082】
具体的には、振り子ギヤは、図13に示すように、モータMと噛み合う太陽ギヤ156と、駆動用ギヤ152および太陽ギヤ156と噛み合うとともに太陽ギヤ156と回転軸が連結された遊星ギヤ157とを備えている。このような振り子ギヤを備えた定着ユニット100では、太陽ギヤ156にモータMから駆動力が伝達されると、遊星ギヤ157を介して駆動用ギヤ152に駆動力が伝達され、加圧ローラ150が回転駆動する。なおこのとき、遊星ギヤ157には太陽ギヤ156を周回する力が働くため、遊星ギヤ157は、駆動用ギヤ152に押し付けられて噛み合っている。
【0083】
そして、ニップ板130と加圧ローラ150の間に挟まった用紙Pをリアカバー24側から引き抜こうとすると、加圧ローラ150の回転に伴い駆動用ギヤ152が回転し、駆動用ギヤ152から遊星ギヤ157が受ける力により、遊星ギヤ157が駆動用ギヤ152から離れる方向に力が働く。これにより、駆動用ギヤ152と遊星ギヤ157の噛み合いが解除されるので、加圧ローラ150の回転がモータMに伝わらず、用紙Pをリアカバー24側から簡単に引き抜くことができる。
【0084】
前記実施形態では、第3位置におけるニップ板130は、加圧ローラ150から離間していたが、本発明はこれに限定されず、ニップ板130が加圧ローラ150に接触していてもよい。このようにニップ板130が加圧ローラ150に接触していても、ニップ板130と加圧ローラ150の間に働くニップ圧が十分弱ければ、詰まった用紙Pを簡単に引き抜くことができる。
【0085】
また、前記実施形態では、加熱部材としてニップ板130を例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、板状のセラミックヒータを採用してもよいし、円筒状の加熱ローラを採用してもよい。また、円筒状の加熱ローラを採用する場合、加圧ローラ150ではなく、加熱ローラにモータMの駆動力を入力するように構成してもよい。
【0086】
そして、前記実施形態では、バックアップ部材として加圧ローラ150を例示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、ベルト状の加圧部材などであってもよい。
【0087】
また、前記実施形態では、第2開口部2Bが筐体2の前壁に形成されていたが、本発明はこれに限定されず、第2開口部は筐体2の上壁に形成されていてもよい。つまり、第2カバーはトップカバーであってもよい。
【0088】
前記実施形態では、記録シートとして、普通紙やはがきなどの用紙Pを例示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、OHPシートなどであってもよい。
【0089】
前記実施形態では、画像形成装置として、レーザプリンタ1を例示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、LEDによって露光を行うLEDプリンタであってもよいし、プリンタ以外の複写機や複合機などであってもよい。また、前記実施形態では、モノクロ画像を形成する画像形成装置を例示したが、本発明はこれに限定されず、カラー画像を形成する画像形成装置であってもよい。
【符号の説明】
【0090】
1 レーザプリンタ
2 筐体
6 プロセスユニット
23 フロントカバー
24 リアカバー
24A 回動中心
24C 第2カム
100 定着ユニット
130 ニップ板
150 加圧ローラ
151 駆動用ギヤ
152 ワンウェイクラッチ
170 ガイド部材
200 加圧機構
210 定着フレーム
220 支持板
300 連動機構
310 シャフト
320 リリースカム
330 L字アーム
331 第1アーム
332 第2アーム
340 第1のスライド部材
350 第2のスライド部材
M モータ
N1 ニップ部
N2 ニップ部
P 用紙
S コイルスプリング

【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録シートを加熱する加熱部材と、前記加熱部材と圧接しながら回転するバックアップ部材と、前記加熱部材および前記バックアップ部材のいずれか一方を他方に対して移動可能に支持する加圧機構とを有した定着ユニットと、
前記定着ユニットが内部に配置され、前記定着ユニットよりも記録シート搬送方向下流側に形成される第1開口部および前記第1開口部とは別に形成される第2開口部を有する筐体と、
前記第1開口部を開閉する第1カバーと、
前記第2開口部を開閉する第2カバーと、を備えた画像形成装置であって、
前記第1カバーおよび前記第2カバーの開放動作に連動して前記加圧機構が前記一方を移動させるように構成された連動機構を備え、
前記連動機構は、
前記第1カバーおよび前記第2カバーが閉じた状態で、前記一方を前記他方に圧接させる第1位置とし、
前記第1カバーを開放する動作に連動して、前記一方を前記他方に圧接させたまま前記第1位置よりも前記他方から離れた第2位置とし、
前記第2カバーを開放する動作に連動して、前記一方を前記第2位置よりも前記他方から離れた第3位置とするように構成されていることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記加熱部材または前記バックアップ部材に駆動力を供給する駆動源と、前記加熱部材または前記バックアップ部材に前記駆動源の駆動力を伝達する伝達機構とを備え、
前記伝達機構は、記録シートを記録シート搬送方向下流側へ引き抜くことによる前記加熱部材または前記バックアップ部材の回転が前記駆動源に伝わらないように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記定着ユニットは、前記筐体に着脱可能に設けられており、
前記連動機構の少なくとも一部は、前記定着ユニットに設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記筐体の内部にプロセスユニットをさらに備え、
前記プロセスユニットは、前記第2カバーと前記定着ユニットの間に配置されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記連動機構は、回動可能なシャフトと、前記シャフトに設けられた前記加圧機構に作用する第1カムと、前記シャフトから延びて前記第1カバーから力を受ける第1アームと、前記シャフトから延びて前記第2カバーから力を受ける第2アームと、を備えていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記第1アームと前記第2アームは、前記シャフトから前記第1カバー側へ延びるように設けられていることを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記連動機構は、前記第1カバーからの力を前記第1アームへ伝達するための第1のスライド部材をさらに備えていることを特徴とする請求項5または請求項6に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記第1カバーは、前記第1カバーの回動動作を前記第1のスライド部材のスライド動作に変換して伝達する第2カムが設けられており、
前記第1カバーが全開にされた状態においては、前記加圧機構から前記第1のスライド部材を介して前記第2カムに加わる力の向きは、前記第1カバーの回動中心へ向かうことを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記連動機構は、前記第2カバーからの力を前記第2アームへ伝達するための第2のスライド部材をさらに備え、
前記第2カバーが全開にされた状態においては、前記加圧機構から前記第2アームを介して前記第2のスライド部材に伝達される力の向きは、前記第2のスライド部材の移動方向と直交することを特徴とする請求項5から請求項8に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2012−177743(P2012−177743A)
【公開日】平成24年9月13日(2012.9.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−39535(P2011−39535)
【出願日】平成23年2月25日(2011.2.25)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】