説明

画像形成装置

【課題】転写効率を精度よく制御することが可能な画像形成装置を提供することである。
【解決手段】センサ71は、距離A<距離Bという条件を満たす位置に取り付けられる。ここで言う距離Aとは、センサ71がパターン画像Pの濃度を検出する際の転写位置であるニップ部Nからセンサ71の検出位置までの距離ことであり、距離Bとは、用紙の先端からパターン画像Pの端部までの距離である。センサ71は、上記の条件が満たされる位置に取り付けられることで、少なくともニップ部Nで挟持された用紙上にあるパターン画像Pの濃度を検出することができる。そのため、用紙を搬送する際の用紙のばたつきや用紙の姿勢変化が抑えられている用紙上にあるパターン画像Pの濃度を検出することができる。結果、転写効率を精度よく制御することが可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、記録媒体へ印刷される画像の濃度を一定に保持するために、転写部での転写効率を制御することが知られている。転写部での転写効率を制御する文献として、以下のものがある。
【0003】
特許文献1では、現像器から供給された現像剤により感光体ドラム上にて現像された第1トナー像の濃度、その第1トナー像が感光体ドラムから中間転写体へと転写された第2トナー像の濃度、およびその第2トナー像が中間転写体から記録媒体上へと転写された第3トナー像の濃度をそれぞれ検出する。その後、得られたそれらの濃度を比較して、感光体ドラムと中間転写体との間の第1転写効率と、中間転写体と記録媒体との間の第2転写効率とを算出することにより、第1転写効率および第2転写効率が制御されている。なお、第1転写効率および第2転写効率の制御対象としては、現像バイアス電圧、感光体ドラム帯電電圧、転写バイアス電圧等の転写パラメータがある。
【0004】
これ以外にも、転写効率を制御する際に記録媒体へのトナー像の定着による影響を考慮しているものとして特許文献2がある。すなわち、特許文献1では、定着による加熱及び加圧が起因となり発生するカラーバランスの変化が考慮されていない。そこで、特許文献2では、定着後に記録媒体に形成されたトナー像の濃度を検出するセンサを設け、そのセンサの検出結果を、画像形成における露光量、プロセス条件、ルックアップテーブルなどのプロセス条件にフィードバックしている。
【0005】
また、上記とは異なる観点で、装置の省スペース化、およびコスト削減を目的として、転写効率を測定するためのセンサの数を減らすことが望まれている。これに関して、上記の特許文献1には、現像器から供給された現像剤により感光体ドラム上にて現像された第1トナー像の濃度と、中間転写体から記録媒体上へと転写された第3トナー像の濃度とを、1つのセンサで検出することが記載されている。具体的には、このセンサは回転可能なようにマウントで支持されており、センサが回転することで、第1トナー像の濃度を検出する際にはセンサの面と感光体ドラムの表面とが対向し、第3トナー像の濃度を検出する際にはセンサの面と記録媒体の搬送路とが対向する。
【0006】
上記のことから、転写前のトナー像の濃度と、定着後のトナー像(以下、パターン画像と称す)の濃度とを1つのセンサで検出し、転写効率を制御することが考えられている。この場合、感光体ドラムまたは中間転写体にあるトナー像の濃度と、パターン画像の濃度とを検出できる位置にセンサを1つ設ける必要があるので、センサは記録媒体の搬送方向に対して転写部よりも上流側に配置されることになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2008−242250号公報
【特許文献2】特開2003−084532号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、転写前のトナー像の濃度とパターン画像の濃度とを1つのセンサで検出しようと上記した位置にセンサを配置すると、記録媒体に形成されたパターン画像の位置によってはパターン画像の濃度を精度よく検出することができない。そのため、転写効率も精度よく制御されないという問題が発生している。
【0009】
発明者は、この問題を調査し、センサがパターン画像の濃度を検出する際に、センサの検出位置において記録媒体にあるパターン画像とセンサとの距離が変化してしまいうことが原因であることを見出した。例えば、記録媒体が転写部に突入する前にパターン画像の濃度を検出しようとすると、搬送の振動によって記録媒体の搬送方向下流側がばたつき、これによりパターン画像とセンサ間の距離が変化してしまう。また、センサがパターン画像の濃度を検出している最中に当該記録媒体が転写部に突入すると、突入時の衝撃で記録媒体の姿勢が変化し、パターン画像とセンサ間の距離が変化する。さらに、後者においては、突入時の衝撃次第では前者よりもパターン画像とセンサ間の距離の変化が大きくなることがあり、その場合にはパターン画像の濃度を検出できないという事態も発生している。
【0010】
本発明の目的は、上記事情を考慮してなされたものであり、転写効率を精度よく制御することが可能な画像形成装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の上記目的は、下記の手段によって達成される。
【0012】
1.記録媒体にパターン画像を形成するためのトナー像を保持する保持部と、
前記保持部が保持する前記トナー像を、搬送路を通ってくる前記記録媒体の所定の位置に転写する転写部と、
前記転写部により転写されたトナー像を、前記パターン画像として前記記録媒体に定着する定着部と、
前記定着部により前記パターン画像が定着された前記記録媒体を、前記転写部に再び搬送するために前記搬送路に導く再搬送部と、
前記保持部が保持する前記トナー像の濃度、および前記記録媒体に形成された前記パターン画像の濃度を検出するセンサと、を備え、
前記センサは、前記搬送路を通る前記記録媒体の搬送方向に対して前記転写部の転写位置よりも上流側の位置であって、前記転写位置から所定の距離だけ離れた位置にあり、
前記所定の距離は、前記センサによる前記パターン画像の濃度が検出される際に、前記搬送路を通る前記記録媒体における前記搬送方向の下流側にある先端から当該記録媒体にある前記パターン画像の端部までの最短距離よりも短いことを特徴とする画像形成装置。
【0013】
2.前記所定の距離は、前記転写部で形成されるニップ部におけるニップ幅が含まれることを特徴とする前記1に記載の画像形成装置。
【0014】
3.前記センサを、前記保持部が保持する前記トナー像の濃度を検出する第1位置と、前記記録媒体に形成された前記パターン画像の濃度を検出する第2位置とに切り替える切替機構を備えることを特徴とする前記1または2に記載の画像形成装置。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、センサが、転写部により保持されている記録媒体上にあるパターン画像の濃度を検出する。これにより、記録媒体を搬送する際の記録媒体のばたつきや記録媒体自身の姿勢の変化が抑制される。よって、転写効率を精度よく制御することが可能な画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】第1の実施形態における画像形成装置1aの概略図である。
【図2】第1の実施形態における、濃度検出部70が中間転写ベルトITBが保持するトナー像の濃度を検出する際の2次転写位置周辺の拡大図である。
【図3】第1の実施形態における、濃度検出部70が用紙S上にあるパターン画像の濃度を検出する際の2次転写位置周辺の拡大図である。
【図4】センサ71の取り付け位置を説明する側面図および下面図である。
【図5】画像形成装置1aの構成を示すブロック図である。
【図6】CPU101が転写効率を制御する際の処理に関するフローチャートである。
【図7】反転エッジの説明図である。
【図8】Sameエッジの説明図である。
【図9】第2の実施形態における画像形成装置1bの概略図である。
【図10】反転搬送路90の正面図および側面図である。
【図11】第2の実施形態における、濃度検出部70が感光体ドラム41上にあるトナー像の濃度を検出する際の転写部の拡大図である。
【図12】第1の実施形態における、濃度検出部70が用紙S上にあるパターン画像Pの濃度を検出する際の転写位置周辺の拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されない。また、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率と異なる場合がある。
【0018】
まず、図1を用いて画像形成装置1aについて説明する。
【0019】
図1は、本発明の第1の実施形態における画像形成装置1aの概略図である。
【0020】
画像形成装置1aは、操作パネル10と、自動原稿給紙装置20と、読取部30と、画像形成部40と、定着部50と、給紙部60と、濃度検出部70と、再搬送部80aとを備える。
【0021】
操作パネル10は、LCD(Liquid Crystal Display)の表示面と一体的に形成されたタッチパネル、テンキー、スタート釦、ストップ釦等を備える。ユーザは、操作パネル10を操作して、原稿設定、画質設定、倍率設定、応用設定、出力設定、片面/両面設定、用紙設定、ページ差し替え機能などの印刷に関する設定を行うことができる。また、操作パネル10は、ファックスやスキャンやボックス等に関する設定も可能である。
【0022】
自動原稿給紙装置20は、ADFとも呼ばれ、ADF用給紙トレイ21とADF用排紙トレイ22を備え、原稿を読み取るために自動で原稿を給紙する装置である。ADF用給紙トレイ21にセットされた原稿は、図示しないスタート釦の押下を契機に、後記する読取部30の原稿読取用スリットガラス31の位置まで搬送され、原稿の画像データが読み取られる。その後、原稿はADF用排紙トレイ22に排紙される。
【0023】
読取部30は、原稿読取用スリットガラス31、プラテンガラス32、CCD(Charge Coupled Device)33、および複数のレンズや光源を備え、ADF用給紙トレイ21から原稿読取用スリットガラス31に搬送された原稿やプラテンガラス32に置かれた原稿の画像データを取得する。
【0024】
具体的には、光源がプラテンガラス32に置かれた原稿に光を照射し、CCD33が当該原稿から反射した反射光を読取ることで原稿の画像データが読み取られる。自動原稿給紙装置20を使用する場合、ADF用給紙トレイ21に置かれた原稿束から原稿が1枚ずつ読取部30の原稿読取用スリットガラス31に搬送され、原稿読取用スリットガラス31にて原稿の画像データが読取られる。
【0025】
なお、上記のようにして読取られた画像データは印刷用データとして後記する記憶部としてのハードディスク104に記憶される。
【0026】
画像形成部40は、後記する定着部50と連動し、周知の電子写真方式である帯電、露光、現像、転写、定着を行い、後記する給紙部60から搬送されてきた記録媒体としての用紙に印刷用データに基づく画像を形成する。
【0027】
具体的には、画像形成部40は、イエロー色の画像を形成する第1画像形成部40Y、マゼンタ色の画像を形成する第2画像形成部40M、シアン色の画像を形成する第3画像形成部40C、および黒色の画像を形成する第4画像形成部40Kを有する。また、画像形成部40は、第1画像形成部40Y〜第4画像形成部40Kにより形成されたトナー像Tを保持する保持部としての中間転写ベルトITB、中間転写ベルトITBにあるトナー像Tを記録媒体である用紙に転写するためのニップ部Nを形成する第1ニップ作成ローラ47と第2ニップ作成ローラ48、および転写後に中間転写ベルトITBに残ったトナーを回収するクリーナー部49も備える。なお、第1ニップ作成ローラ47と第2ニップ作成ローラ48は、本発明の転写部として機能する。
【0028】
以下では、画像形成部40と定着部50とが用紙に画像を形成する際の電子写真方式について説明する。この説明においては、第1画像形成部40Y〜第4画像形成部40Kまで同様な機能を果たすため、第1画像形成部40Yを代表して説明する。なお、本発明における画像形成の方式は、電子写真方式には限定されず、例えば、インクジェット方式であってもよい。
【0029】
第1画像形成部40Yは、感光体ドラム41Y、および感光体ドラム41Yの周囲に配置された、帯電手段42Yと、露光手段43Yと、現像手段44Yと、転写手段45Yと、クリーニング手段46Yとを備える。イエロー色のトナー像Tを形成する場合、帯電手段42Yにより帯電された感光体ドラム41Yは、印刷用データに基づいて露光手段43Yから発せられるレーザービームにより露光走査される。これにより、感光体ドラム41Yには静電潜像が形成される。次いで、感光体ドラム41Yは、現像手段44Yでイエロー色のトナーを吸着し、転写手段45Yでこのトナー像Tを中間転写ベルトITBに転写(所謂、1次転写)を行う。
【0030】
その後、中間転写ベルトITB上にあるイエロー色のトナー像Tには、第2画像形成部40M、第3画像形成部40C、第4画像形成部40Kでそれぞれ形成された各色のトナー像Tが重ね合わされる。このように重ね合わされたトナー像Tは、中間転写ベルトITBに保持された状態でニップ部Nまで送られ、給紙部60から搬送されてきた用紙に転写(所謂、2次転写)される。そして、この用紙は定着部50に搬送され、用紙上にあるトナー像Tは定着部50によって定着される。
【0031】
給紙部60は、収納部として種々の用紙を収納するために複数の用紙トレイ61〜64を備える。用紙トレイ64は手差し用紙トレイである。なお、本発明の第1の実施形態においては、用紙トレイを4つ備えることとするがこれに限定されない。また、必要に応じて大容量の用紙を収納することができる大容量給紙装置を単数又は複数設置させてもよい。
【0032】
濃度検出部70は、中間転写ベルトITB上にあるトナー像Tの濃度と、このトナー像Tが定着部50により用紙上に定着されたパターン画像Pの濃度とを検出する。濃度検出部70の詳細については後記する。
【0033】
再搬送部80aは、用紙にトナー像Tを転写する2次転写位置に定着後の用紙を再搬送するための再搬送路81a、82aと、反転搬送路83aと、複数のローラとを備える。本発明の第1の実施形態において、2次転写位置は、ニップ部Nのことであり、本発明の転写位置に相当する。
【0034】
次に、濃度検出部70について図2〜4を用いてより詳細に説明する。
【0035】
図2と図3は、濃度検出部70が用紙Sにトナー像Tを転写する2次転写位置周辺の拡大図である。具体的には、図2は、濃度検出部70が中間転写ベルトITBにあるトナー像Tの濃度を検出する際の2次転写位置周辺の拡大図であり、図3は、濃度検出部70が用紙S上にあるパターン画像Pの濃度を検出する際の2次転写位置周辺の拡大図である。
【0036】
濃度検出部70は、センサ71と回転機構とを備えている。
【0037】
センサ71は、センサ面71aに、赤外線の発光素子71bと受光素子71cを有する。発光素子71bと受光素子71cは共通の検出回路(不図示)に接続し、この検出回路が後記するCPU101と接続している。
【0038】
トナー像Tの濃度やパターン画像Pの濃度を検出する際には、発光素子71bはCPU101の指示によって赤外光を被検出物に照射する。そして、受光素子71cはこの被検出物から反射された赤外光を受光する。その後、赤外光を受けた受光素子71cから出力されるアナログ信号は、検出回路を経てデジタル信号に変換され、被検出物の濃度データとして後記するハードディスク104に格納される。
【0039】
回転機構は、センサ71を回転可能に支持するための部材を備えている。本発明の第1の実施形態においては、回転機構は、センサ71を支持する支持台72、支持台72を回転可能な状態で保持するために支持台72の一方の端部に取り付けられた回転軸73、支持台72の他方の端部に取り付けられた弾性部材としてのバネ74、センサ71がある面とは反対側の面に接しているカム75、およびカム75を回転駆動するためのモータ(不図示)を備える。なお、バネ74は、回転軸73を回転中心としたときに支持台72を時計回りの方向(図2においては下方向)に付勢するための引張りばねである。
【0040】
CPU101の指示によってモータが駆動することでカム75が動き、このカム75の動きに連動して他の部材が動くことで、センサ71が、図2に示す状態から図3に示す状態に、また図3に示す状態から図2に示す状態に移動される。すなわち、本発明の第1の実施形態においては、この回転機構が本発明の切替機構に相当する。
【0041】
以下、センサ71が移動する際の回転機構の動作について説明する。
【0042】
図2の状態では、センサ面71aと、このセンサ面71aに対向する中間転写ベルトITBとは平行に位置している。なお、ここで言う平行とは、必ずしも平行である必要はない。すなわち、センサ71が、中間転写ベルトITB上にあるトナー像Tの濃度を検出するにあたり、センサ71の仕様を満たす範囲でトナー像Tの濃度を適正に検出できればよい。言い換えれば、トナー像Tの濃度を適正に検出できる範囲で、センサ面71aと中間転写ベルトITBとが傾いていてもよい。
【0043】
このような平行状態を維持するため、支持台72における回転軸73周りのモーメントが釣り合った状態を保っている。すなわち、回転軸73を回転中心として、センサ71と支持台72の自重とバネ74の付勢力と、カム75からの反力とによって生じるモーメントが釣り合っている。なお、本発明の第1の実施形態においては、バネ74がなくても支持台72における回転軸73周りのモーメントは釣り合うので、バネ74は必ずしも必要ではない。ただし、バネ74がないことで、用紙S搬送時における装置の振動に乗じて支持台72も振動して濃度検出が正確に行われない虞がある。そのため、バネ74の付勢する力とカム75からの反発力を支持台72に加え、支持台72の位置を規制することが好ましい。
【0044】
図2に示す状態から図3に示す状態にセンサ71の位置を変化させる際には、CPU101はモータを所定時間駆動する。この駆動時間については、後記するROM102またはハードディスク104に予め格納されている。これにより、カム75が反時計方向に駆動し、センサ71は回転軸73を回転中心として時計回りに位置を変位し、その結果、センサ面71aと、用紙S(または、ニップ部Nへの用紙Sの受け渡しを担う搬送路)とが上述のような平行状態となる。そのため、センサ71は、図3に示す状態に位置する際にも適正に用紙S上にあるパターン画像Pの濃度を適正に検出できる。
【0045】
図4を用いて、センサ71の取り付け位置について説明する。図4(a)は、センサ71の取り付け位置を説明する側面図、図4(b)は下面図である。センサ71は、搬送路を通る記録媒体である用紙Sの搬送方向に対して、転写部の転写位置であるニップ部Nよりも搬送方向の上流側の位置に設けられる。
【0046】
両図において、2次転写位置であるニップ部Nからセンサ71の検出位置までの距離をAとし、用紙Sの先端からパターン画像Pの用紙先端側端部までの距離をBとする。より具体的には、この距離Bは、センサ71によるパターン画像Pの濃度が検出される際に、上記の搬送路を通る用紙Sにおける搬送方向下流側にある先端から、用紙Sにあるパターン画像Pの端部までの最短距離のことである。なお、ここで言う搬送方向は、用紙Sが給紙部60からニップ部Nに向う方向を指す。
【0047】
センサ71は、距離A<距離Bという条件を満たす位置に取り付けられている。この条件が満たされる位置にセンサ71があることで、センサ71は、用紙Sがニップ部Nに挟持された状態で用紙S上にあるパターン画像Pの濃度を検出することができる。そのため、用紙Sを搬送する際の用紙Sのばたつきや用紙Sの姿勢変化が抑えられた状態で用紙S上にあるパターン画像Pの濃度を検出することができる。結果、転写効率を精度よく制御することが可能となる。
【0048】
なお、距離Aと距離Bは以下の事項を考慮されることが好ましい。
【0049】
距離Aについては、ニップ部Nでの用紙Sの搬送方向における第1ニップ作成ローラ47と第2ニップ作成ローラ48が接触しているニップ幅を考慮することがよい。すなわち、このニップ幅をWとすると、距離AにはWが含まれる。これは次のことを意味している。
【0050】
センサ71は、上述した距離A<距離Bという条件を満たす位置に取り付けられることは変わらないが、距離Aには幅Wが含まれるため、用紙Sがニップ部N全体で挟持された状態で、用紙S上にあるパターン画像Pの濃度を検出することができる。そのため、センサ71は、パターン画像Pの濃度を検出する際に、搬送による用紙Sのばたつきや用紙Sがニップ部Nに突入した際の衝撃で発生する用紙Sの姿勢変化による影響を極力抑えた状態で濃度を検出することができる。
【0051】
また、距離Aには、センサ71の取り付け誤差や上記した回転機構の部材の設計誤差を考慮していることが好ましい。つまり、これらの誤差の最大値が距離Aに含まれることで、センサ71は、用紙Sがニップ部Nで挟持されていない状態で、用紙S上にあるパターン画像Pの濃度を検出することを避けることができる。
【0052】
距離Bについては、用紙Sがニップ部Nに突入する直前の当該用紙Sの撓み量を実験で求めておき、この撓み量を考慮しておくことが好ましい。図4においては、説明の都合上、用紙Sを撓ませていないが、実際には搬送中の用紙Sの撓みを避けることが困難な場合が多い。この撓み量が大きいと上記の条件を満たさない場合が発生し得る。そのため、距離Bにこの撓み量を考慮しておくことで、センサ71はニップ部Nで挟持されていない用紙S上にあるパターン画像Pの濃度を検出することを避けることができる。
【0053】
次に、図5と図6を用いて、第1の実施形態における画像形成装置1aの制御部であるCPU101の動作について説明する。
【0054】
図5を用いて、第1の実施形態における画像形成装置1aの電気的構成を説明する。
【0055】
画像形成装置1aは、CPU(Central Processing Unit)101、ROM(Read Only Memory)102、RAM(Random Access Memory)103、ハードディスク104、ネットワークインターフェース105、および上記した操作パネル10、自動原稿給紙装置20、読取部30、画像形成部40、定着部50、給紙部60、濃度検出部70、再搬送部80aを備える。これらはお互いにバスBSを介して接続されている。
【0056】
CPU101は、上記した各部を統括的に制御する。また、CPU101は、ROM102に記憶されている各種プログラムの中から指定されたプログラムをRAM103に展開し、当該RAM103に展開されたプログラムとの協働で、各種処理を実行する。例えば、CPU101は後記する転写効率を制御するためのプログラムを実行する。
【0057】
ROM102は上記の各種プログラムや各種データを記憶し、RAM103は作業領域として一時的にこれらのプログラムデータを記憶する。
【0058】
ハードディスク104は、印刷用データ、センサ71により得た被検出物の濃度データ、カム75を回転駆動するためのモータの駆動時間、およびパターン画像Pの画像データ等を記憶する。なお、これらのデータを他の記憶媒体に記憶させてもよい。例えば、モータの駆動時間についてはROM102が保持していてもよい。
【0059】
ネットワークインターフェース105は、NIC(Network Interface Card)、MODEM(Modulator−DEModulator)、USB(Universal Serial Bus)等の各種インターフェースを備え、外部機器との接続を行う。例えば、ネットワークインターフェース105は、外部機器であるパーソナルコンピュータと接続され、当該パーソナルコンピュータからページ記述言語であるPDL(Page description Language)からなる印刷データを受信する。なお、受信された印刷データは、ラスタライズされたビットマップ形式の印刷用データに変換される。また、接続される外部機器は複数あってよく、外部機器としてパーソナルコンピュータ以外にも他の複合機、プリンタ、プリントサーバーなどでもよい。
【0060】
図6は、CPU101が転写効率を制御する際の処理に関するフローチャートである。このプログラムは、ROM102またはハードディスク104に記憶されている。
【0061】
CPU101は、画像形成部40によりトナー像Tを中間転写ベルトITBに形成した後、センサ71により中間転写ベルトITB上にあるトナー像Tの濃度を検出する(S201)。
【0062】
その後、CPU101は定着部50を制御して、検出対象であった用紙Sにトナー像Tをパターン画像Pとして所定の位置に定着する(S202)。ここで言う所定の位置は、上記した距離A<距離Bの条件を満たすような位置のことである。すなわち、CPU101は、画像形成部40によりトナー像Tを中間転写ベルトITBに形成の際に、距離A<距離Bの条件を満たすようにトナー像Tが用紙Sに位置するよう画像形成部40を制御している。なお、パターン画像Pの画像データは、ROM102またはハードディスク104に記憶されているもの以外でもよい。例えば、ユーザが操作パネル10や外部機器であるパーソナルコンピュータを介してパターン画像Pのデータを作成してもよい。この場合、CPU101は、上記した距離A<距離Bの条件を満たす位置にパターン画像Pが位置するように、ユーザの操作を制限する、または画像形成の際に画像形成部40を制御する。
【0063】
また、CPU101は、トナー像Tの濃度検出を終了すると、パターン画像Pの濃度検出を行うために、濃度検出部70を制御してセンサ71を図3に示す状態にする(S203)。なお、本発明の第1の実施形態では、定着後にセンサ71の位置を変更しているが、定着前に中間転写ベルトITB上にあるトナー像Tの濃度検出が終わる場合にはこの順序が逆であってもよい。
【0064】
続いて、CPU101は、再搬送部80aにある複数のローラを制御して検出対象である用紙Sを2次転写位置に再搬送し、濃度検出部70を制御して当該用紙S上にあるパターン画像Pの濃度を検出する(S204)。
【0065】
その後、CPU101は、ハードディスク104に保存されたトナー像Tの濃度データとパターン画像Pの濃度データから、2つの濃度データの濃度差を求める(S205)。そして、CPU101は、この濃度差を用いて2次転写位置における転写条件を補正し、転写効率を制御する(S206)。この補正の方法は周知であるため、詳細な説明を省略する。補正された転写条件は、次の画像形成動作から適用される。
【0066】
このように、センサ71が距離A<距離Bの条件を満たす位置に取り付けられているので、用紙Sを搬送する際の用紙Sのばたつきや用紙Sの姿勢変化が抑えられている状態で、用紙S上にあるパターン画像Pの濃度を検出することができる。結果、転写効率を精度よく制御することが可能となる。
【0067】
本発明の第2の実施形態を図7〜12を用いて説明する。図7〜12において、本発明の第1の実施形態と同様な機能を備える部分については、同じ番号を付し、その説明を省略する。
【0068】
本発明の第1と第2の実施形態における相違点は、以下2点である。
【0069】
第1の相違点は、定着後の用紙を反転する方式にある。すなわち、本発明の第1の実施形態が反転エッジという方式を採用し、本発明の第2の実施形態がSameエッジという方式を採用している。この方式の違いにより、用紙にパターン画像Pを形成する位置が変化する。
【0070】
まず、反転エッジとSameエッジの違いについて、図7と図8を用いて説明する。
【0071】
図7は、反転エッジ方式を採用した画像形成装置1aにおける2次転写位置周辺の拡大図である。具体的には、図7(a)は中間転写ベルトITB上にあるトナー像Tを用紙Sに転写する前の状態を示し、図7(b)は定着後におけるパターン画像Pを保持する用紙Sが2次転写位置に再搬送されてきた際の状態を示している。
【0072】
図7(a)と図7(b)に示すように、反転エッジ方式では、用紙Sが再搬送部80aにより再搬送される前と後で2次転写位置における搬送方向に対する用紙Sの先端が逆になる。すなわち、図7(a)の際に搬送方向に対する用紙Sの後端は、図7(b)の際には搬送方向に対して用紙Sの先端となる。このため、用紙Sには、この用紙Sの後端から距離Bだけ離れた位置にトナー像Tの用紙後端側端部が位置するようにトナー像Tが転写される。
【0073】
一方、Sameエッジ方式の場合には、用紙Sが再搬送される前と後で2次転写位置における搬送方向に対する用紙Sの先端は変わらない。この説明のため、画像形成装置1aがSameエッジ方式を採用していると仮定した場合の2次転写位置周辺の拡大図を図8に示す。具体的には、図8(a)は中間転写ベルトITB上にあるトナー像Tを用紙Sに転写する前の状態を示し、図8(b)は定着後におけるパターン画像Pを保持する用紙Sが2次転写位置に再搬送されてきた際の状態を示している。
【0074】
図8(a)と図8(b)に示すように、Sameエッジ方式では、用紙Sが再搬送される前と後で2次転写位置における搬送方向に対する用紙Sの先端が変わらない。すなわち、図8(a)の際に搬送方向に対する用紙Sの先端は、図8(b)の際にも搬送方向に対して用紙Sの先端となる。このため、用紙Sには、この用紙Sの先端から距離Bだけ離れた位置にトナー像Tの用紙先端側端部が位置するようにトナー像Tが転写される。
【0075】
第2の相違点は、画像形成部40による画像形成方式にある。すなわち、本発明の第1の実施形態が中間転写ベルトITBを採用し、本発明の第2の実施形態が感光体ドラム41を採用している。この方式の違いにより、本発明の第1と第2の実施形態とで、濃度検出部70の配置が変化する。
【0076】
上記の通り、本発明の第1と第2の実施形態には相違点があるが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではない。例えば、本発明の第1と第2の実施形態の間で、反転エッジ方式とSameエッジ方式の入れ替え、および画像形成部40の入れ替えを行ってもよい。すなわち、本発明の第1の実施形態にSameエッジ方式を採用し、本発明の第2の実施形態に反転エッジ方式を採用してもよい。
【0077】
図9は、Sameエッジ方式を採用した本発明の第2の実施形態における画像形成装置1bの概略図である。
【0078】
画像形成装置1bは、操作パネル10と、自動原稿給紙装置20と、読取部30と、画像形成部40と、定着部50と、給紙部60と、濃度検出部70と、再搬送部80bとを備える。また、画像形成装置1bは、図9に図示していないが、本発明の第1の実施形態である画像形成装置1aと同様に、CPU101と、ROM102と、RAM103と、ハードディスク104ともを備える。画像形成装置1bは、上記相違点の通り、本発明の第1の実施形態と本発明の第2の実施形態の間で、画像形成部40と再搬送部80bが異なるが、これら以外のものは本発明の第1の実施形態と同様な機能を備える。
【0079】
まず、再搬送部80bについて説明する。
【0080】
再搬送部80bは、用紙Sにトナー像Tを転写する2次転写位置に定着後の用紙Sを再搬送するための再搬送路81b、82bと、反転搬送路90と、複数のローラとを備える。
【0081】
図10(a)は反転搬送路90の正面図であり、図10(b)は反転搬送路90の側面図である。
【0082】
反転搬送路90は、用紙Sが再搬送部80bにより再搬送される前と後で2次転写位置における搬送方向に対する用紙Sの先端を変えずに用紙Sの表裏のみを反転するためのものである。
【0083】
具体的には、反転搬送路90は、搬送ローラ対91、92、93、94と、表裏反転ローラ対95、96と、搬送ローラ対91と92を通る搬送路912と、表裏反転ローラ対95と96を通る搬送路956と、搬送ローラ対93と94を通る搬送路934とを備える。これらのローラ対の制御はCPU101により行われる。
【0084】
反転搬送路90における用紙Sの搬送は、以下のように行われる。
【0085】
すなわち、定着済みの用紙Sは、再搬送路81aを通った後に搬送ローラ対91と92により搬送路912に搬送される。その後、この用紙Sは、表裏反転ローラ対95と96により搬送路956を通って搬送ローラ対93と94に渡される。そして、搬送ローラ対93と94に渡った用紙Sは、搬送ローラ対93と94により再搬送路82bに向けて搬送され、2次転写位置に再搬送される。このように反転搬送路90にて用紙Sが搬送されることで、2次転写位置における搬送方向に対する用紙Sの先端を変えずに用紙Sの表裏のみが反転される。
【0086】
次に、画像形成部40について説明する。
【0087】
画像形成部40には、中間転写ベルトITBの代わりに感光体ドラム41が採用されており、この感光体ドラム41と転写ローラ45とが用紙Sにトナー像Tを転写する。この場合、感光体ドラム41が本発明の保持部に相当し、この感光体ドラム41と転写ローラ45が転写部として機能する。なお、これについては、周知の技術であるため、説明を省略する。
【0088】
最後に、本発明の第2の実施形態における濃度検出部70について図11と図12を用いて説明する。
【0089】
図11と図12は、濃度検出部70が用紙Sにトナー像Tを転写する転写位置周辺の拡大図である。具体的には、図11は、濃度検出部70が感光体ドラム41にあるトナー像Tの濃度を検出する際の転写位置周辺の拡大図であり、図12は、濃度検出部70が用紙S上にあるパターン画像Pの濃度を検出する際の転写位置周辺の拡大図である。
【0090】
濃度検出部70は、本発明の第1の実施形態と同様に、センサ71と回転機構とを備えている。
【0091】
センサ71は、本発明の第1の実施形態と同様なため、説明を省略する。
【0092】
回転機構は、センサ71を回転可能に支持するための部材を備えている。本発明の第2の実施形態においては、回転機構は、センサ71を支持するL字型の支持台72、支持台72を回転可能な状態で保持するために支持台72の一方の端部に取り付けられた回転軸73、支持台72の他方の端部に取り付けられた弾性部材としてのバネ74、バネ74が取り付けられている面とは反対側の面に接しているカム75、およびカム75を回転駆動するためのモータ(不図示)を備える。なお、バネ74は、回転軸73を回転中心としたときに支持台72を反時計回りの方向(図11においては右方向)に付勢するための圧縮ばねである。
【0093】
CPU101の指示によってモータが駆動することでカム75が動き、このカム75の動きに連動して他の部材が動くことで、センサ71が、図11に示す状態から図12に示す状態に、また図12に示す状態から図11に示す状態に移動される。すなわち、本発明の第2の実施形態においては、この回転機構が本発明の切替機構に相当する。
【0094】
センサ71が移動する際の回転機構の動作について以下で説明する。
【0095】
図11の状態では、センサ面71aと、このセンサ面71aの検出対象である感光体ドラム41の面(換言すると、センサ71が感光体ドラム41におけるトナー像Tの濃度を検出する位置における接線)とは平行になっている。なお、ここで言う平行とは、必ずしも平行である必要はない。すなわち、センサ71が、検出対象である感光体ドラム41上にあるトナー像Tの濃度を検出するにあたり、センサ71の仕様を満たす範囲でトナー像Tの濃度を適正に検出できればよい。言い換えれば、トナー像Tの濃度を適正に検出できる範囲で、センサ面71aとこのセンサ面71aの検出対象である感光体ドラム41の面とが傾いていてもよい。
【0096】
このような平行状態を維持するため、支持台72における回転軸73周りのモーメントが釣り合った状態を保っている。すなわち、回転軸73を回転中心として、センサ71と支持台72の自重と、バネ74の付勢力と、カム75からの反力とによって生じるモーメントが釣り合っている。
【0097】
図11に示す状態から図12に示す状態にセンサ71の位置を変化させる際には、CPU101はモータを所定時間駆動する。この駆動時間については、予めROM102またはハードディスク104に格納されている。これにより、カム75が反時計方向に駆動し、センサ71は回転軸73を回転中心として時計回りに位置を変位し、その結果、センサ面71aと、用紙S(または、ニップ部Nへの用紙Sの受け渡しを担う搬送路)とが上述のような平行状態となる。そのため、センサ71は、図12に示す状態に位置する際にも適正に用紙S上にあるパターン画像Pの濃度を適正に検出できる。
【0098】
また、本発明の第2の実施形態においても、センサ71は、搬送路を通る記録媒体である用紙Sの搬送方向に対して、転写部の転写位置であるニップ部Nよりも搬送方向の上流側の位置に、上述した距離A<距離Bという条件を満たす位置に取り付けられている。この条件が満たされる位置にセンサ71があることで、センサ71は、少なくともニップ部Nで挟持された用紙S上にあるパターン画像Pの濃度を検出することができる。そのため、用紙Sを搬送する際の用紙Sのばたつきや用紙Sの姿勢変化が抑えられている用紙S上にあるパターン画像Pの濃度を検出することができる。結果、転写効率を精度よく制御することが可能となる。
【0099】
なお、距離Aと距離Bは、本発明の第1の実施形態で記載した事項について同様に考慮されることが好ましい。
【0100】
以上、本発明の実施形態を説明してきたが、具体的な構成は実施の形態に示したものに限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
【0101】
本発明の実施形態においては、センサ71の位置を変更するために濃度検出部70に回転機構を持たせたが、これ以外の切替機構を採用してもよい。例えば、レールと、このレール上を移動可能な支持台とを設け、この支持台にセンサ71を取り付けてもよい。また、モータの駆動により変位可能なアクチュエータを設け、これにセンサ71を取り付けてもよい。
【0102】
また、本発明の実施形態においては、転写効率を制御する際に用紙Sの片面のみにパターン画像Pが形成されたものを対象としたが、用紙Sの両面にパターン画像Pが形成されたものを対象としてもよい。
【0103】
また、本発明の実施形態においては、パターン画像Pの形状を四角としたが、これに限定されず、丸や楕円や多角形などでもよい。なお、このような形状のパターン画像であったとしても、距離Bは、搬送路を通る用紙Sにおける搬送方向下流側にある先端から、用紙Sにあるパターン画像の端部までの最短距離であることに変わりはない。
【0104】
また、本発明の実施形態においては、用紙S上にある1つのパターン画像の濃度を検出したが、必要に応じて濃度検出部70を複数設けて、用紙S上にある複数のパターン画像の濃度を検出してもよい。
【0105】
また、本発明の実施形態においては、反転エッジ方式の機能を備える画像形成装置1aと、Sameエッジ方式の機能を備える画像形成装置1bを別々に説明したが、画像形成装置が反転エッジ方式とSameエッジ方式の両方の機能を備えてもよい。
【符号の説明】
【0106】
1a、1b 画像形成装置
10 操作パネル
20 自動原稿給紙装置
30 読取部
40 画像形成部
41Y 第1画像形成部
41M 第2画像形成部
41C 第3画像形成部
41K 第4画像形成部
41、41Y 感光体ドラム
45 転写ローラ
45Y 転写手段
47 第1ニップ作成ローラ
48 第2ニップ作成ローラ
N ニップ部
ITB 中間転写ベルト
50 定着部
60 給紙部
61、62、63、64 用紙トレイ
70 濃度検出部
71 センサ
71a センサ面
71b 発光素子
71c 受光素子
72 支持台
73 回転軸
74 バネ
75 カム
80a、80b 再搬送部
81a、82a、81b、82b 再搬送路
83a、90 反転搬送路
91、92、93、94 搬送ローラ対
95、96 表裏反転ローラ対
912、956、934 搬送路
101 CPU
102 ROM
103 RAM
104 ハードディスク
T トナー像
P パターン画像
S 用紙

【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録媒体にパターン画像を形成するためのトナー像を保持する保持部と、
前記保持部が保持する前記トナー像を、搬送路を通ってくる前記記録媒体の所定の位置に転写する転写部と、
前記転写部により転写されたトナー像を、前記パターン画像として前記記録媒体に定着する定着部と、
前記定着部により前記パターン画像が定着された前記記録媒体を、前記転写部に再び搬送するために前記搬送路に導く再搬送部と、
前記保持部が保持する前記トナー像の濃度、および前記記録媒体に形成された前記パターン画像の濃度を検出するセンサと、を備え、
前記センサは、前記搬送路を通る前記記録媒体の搬送方向に対して前記転写部の転写位置よりも上流側の位置であって、前記転写位置から所定の距離だけ離れた位置にあり、
前記所定の距離は、前記センサによる前記パターン画像の濃度が検出される際に、前記搬送路を通る前記記録媒体における前記搬送方向の下流側にある先端から当該記録媒体にある前記パターン画像の端部までの最短距離よりも短いことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記所定の距離は、前記転写部で形成されるニップ部におけるニップ幅が含まれることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記センサを、前記保持部が保持する前記トナー像の濃度を検出する第1位置と、前記記録媒体に形成された前記パターン画像の濃度を検出する第2位置とに切り替える切替機構を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2012−181401(P2012−181401A)
【公開日】平成24年9月20日(2012.9.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−44840(P2011−44840)
【出願日】平成23年3月2日(2011.3.2)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】