説明

画像形成装置

【課題】画像形成装置において、搬送ユニットを離間すると同時に現像ユニットと感光体ユニットとを離間する。
【解決手段】押圧位置にあるときに現像ユニット6bを感光体ユニットに押圧される押圧姿勢とし、退避位置にあるときに現像ユニット6bを感光体ユニットから離間される離間姿勢とし、搬送ユニットが筐体に対して装着されたときに押圧位置に移動され、搬送ユニットが筐体から脱離されたときに退避位置に移動される姿勢設定部材7aを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
複写機、プリンター、ファクシミリあるいはこれらの機能の複数を備える複合機等の画像形成装置では、静電潜像が形成された感光体ドラムにトナーを供給し、これによって得られたトナー像を転写することで記録用紙に対して画像を形成する。
感光体ドラムや、感光体ドラムにトナーを供給する現像ユニットは、定期的にメンテナンス等を行う必要がある。このため、従来から、感光体ドラムを有する感光体ユニットや上記現像ユニットは、画像形成装置の筐体に対して着脱可能とされ、例えば特許文献1に示すように、感光体ドラムの軸方向に対して抜差しすることが可能とされている。
【0003】
ところで、高精細なトナー像を形成するためには、感光体ドラムと現像ユニットとの距離を予め定められた一定の値に保つ必要がある。つまり、感光体ユニットや現像ユニットをメンテナンス後に再度装着した場合であっても、感光体ドラムと現像ユニットとの距離が予め定められた一定の値となる必要がある。このため、通常、現像ユニットは、感光体ユニットに対して付勢されている。また、感光体ドラムは転写部で搬送路の転写手段と近接している。
【0004】
ただし、現像ユニットが感光体ユニットに対して付勢されていると、現像ユニットと感光体ユニットとを別体で筐体から取り出すことが困難となる。このため、従来の画像形成装置では、現像ユニットと感光体ユニットとを筐体に対して着脱する場合に、現像ユニットを感光体ユニットから離間する構造を採用している。また、搬送路の転写手段も離間する必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−252255号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来の画像形成装置では、現像ユニットを感光体ユニットから離間する方向に移動させるための専用の操作レバーを別体として筐体の内部に配置されている。このため、上記操作レバーを別体として備えるためのコストが余分に必要となったり、操作レバーがあることから画像形成装置の小型化が制限されてしまっていたりした。
特に、画像形成装置の正面側にはJAM処理等で用いる様々なレバーが設けられており、この他に現像ユニットと感光体ユニットとを離間させるための操作レバーを設置することが難しい。このため、現像ユニットと感光体ユニットとを離間させるための操作レバーを別体で設置する構成は、画像形成装置の正面から現像ユニットや感光体ユニットを抜差しするタイプの画像形成装置には適していない構造であった。
また、現像ユニットの離間動作とは別に搬送路も同時に離間する必要があり、操作方法が煩雑になる構造であった。
【0007】
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、画像形成装置において、専用の操作レバーを設置することなく、容易に現像ユニットと感光体ユニットと搬送路を離間することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記課題を解決するための手段として、以下の構成を採用する。
【0009】
第1の発明は、トナー像を形成する感光体ドラムを有する感光体ユニットと、上記感光体ドラムにトナーを供給する現像ユニットと、上記感光体ユニット及び上記現像ユニットを支持する筐体とを備える画像形成装置であって、上記トナー像が転写される記録媒体を搬送すると共に上記筐体に対して着脱可能とされる搬送ユニットと、押圧位置にあるときに上記現像ユニットを上記感光体ユニットに押圧される押圧姿勢とし、退避位置にあるときに上記現像ユニットを上記感光体ユニットから離間される離間姿勢とし、上記搬送ユニットが上記筐体に対して装着されたときに上記押圧位置に移動され、上記搬送ユニットが上記筐体から脱離されたときに上記退避位置に移動される姿勢設定部材とを備えるという構成を採用する。
【0010】
第2の発明は、上記第1の発明において、上記感光体ユニットを上記感光体ドラムの軸方向に移動可能に支持する第1レールと、上記現像ユニットを上記感光体ドラムの軸方向に移動可能に支持する第2レールと、上記感光体ユニット及び上記現像ユニットを筐体内部に出し入れする開口とを備えているという構成を採用する。
【0011】
第3の発明は、上記第1または第2の発明において、上記現像ユニットが、外部から供給されるトナーを受ける受口を備え、上記感光体ドラムよりも上記受口に近く且つ上記感光体ドラムの回転軸と平行な軸を中心として回動されることにより、上記押圧姿勢と上記離間姿勢との間で移動されるという構成を採用する。
【0012】
第4の発明は、上記第3の発明において、上記現像ユニットが、当該現像ユニットに駆動力を供給する駆動入力部と上記感光体ユニットとによって軸支されているという構成を採用する。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、搬送ユニットが筐体に対して装着された場合に姿勢設定部材が押圧位置に移動され、搬送ユニットが筐体から脱離された場合に姿勢設定部材が退避位置に移動される。つまり、搬送ユニットを筐体に着脱させる動作によって、姿勢設定部材が押圧位置と退避位置との間で移動される。
また、姿勢設定部材が押圧位置にあるときには現像ユニットは、押圧姿勢とされ、感光体ユニットに押圧される。また、姿勢設定部材が退避位置にあるときには現像ユニットは、離間姿勢とされ、感光体ユニットから離間される。
つまり、本発明においては、搬送ユニットが筐体から脱離された場合に現像ユニットが感光体ユニットに対して押圧され、搬送ユニットが筐体から脱離された場合に現像ユニットが感光体ユニットから離間される。
このような本発明によれば、専用の操作レバーを用いることなく、搬送ユニットの着脱操作に同期させて現像ユニットを感光体ユニットに押圧したり脱離させたりすることができる。したがって、本発明によれば、画像形成装置において、専用の操作レバーを設置することなく、容易に現像ユニットと感光体ユニットとを離間することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の一実施形態における複写機の斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態における複写機を模式的に示した縦断面図である。
【図3】本発明の一実施形態における複写機において、着脱式搬送ユニットを取り外した状態を示す斜視図である。
【図4】本発明の一実施形態における複写機において、筐体の正面パネルを取り外した状態を示す斜視図である。
【図5】本発明の一実施形態における複写機が備える現像ユニット、感光体ユニット及び押圧機構を含む要部構成を抜き出して示す縦断面図である。
【図6】本発明の一実施形態における複写機が備える現像ユニット及び感光体ユニットを抜き出して示す斜視図である。
【図7】本発明の一実施形態における複写機が備える現像ユニットを抜き出して示す斜視図である。
【図8】本発明の一実施形態における複写機が備える現像ユニットが離間姿勢である状態を示す縦断面図である。
【図9】本発明の一実施形態における複写機が備える現像ユニットが押圧姿勢である状態を示す斜視図である。
【図10】本発明の一実施形態における複写機が備える現像ユニットが離間姿勢である状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照して、本発明に係る画像形成装置の一実施形態について説明する。なお、以下の説明においては、本発明に係る画像形成装置の一例である、複写機について説明を行う。
【0016】
図1は、本実施形態の複写機1の斜視図である。また、図2は、本実施形態の複写機1を模式的に示した縦断面図である。
これらの図に示すように複写機1は、筐体2と、スキャナー3と、給紙部4と、搬送部5と、画像形成部6と、押圧機構7とを備えている。
【0017】
筐体2は、複写機1の構造体となる金属フレームや、複写機1の外観を形作る樹脂製の外装パネルから構成されている。この筐体2は、内部に搬送部5、画像形成部6及び押圧機構7を収容している。また、筐体2が備える外装パネルのうち、正面パネル2aが開閉可能とされている。
また、筐体2は、正面パネル2aを脱離したときに露出する開口2bを備えている(図4参照)。この開口2bは、画像形成部6が備える後述の現像ユニット6bと感光体ユニット6cとを筐体2に対して抜差しするためのものである。
また、筐体2が備える外装パネルのうち、右側の側面パネル2cも開閉可能とされている。この側面パネル2cを開放した場合には、搬送部5が備える後述の着脱式搬送ユニット5aが露出する(図3参照)。
【0018】
スキャナー3は、筐体2の上部に配置されており、原稿に形成された画像を電子データとして読み取るものである。このスキャナー3は、例えば、原稿に向けて照射光を射出する光源、原稿にて反射された反射光を導光する光学素子、光学素子で導光された反射光を光電変換するCCDセンサ等を備えている。
【0019】
給紙部4は、記録用紙P(記録媒体)を収容するカセット4aと、カセット4aから最上部の記録用紙Pを引き上げるピックアップローラ4bを備えている。この給紙部4は、記録用紙Pを搬送部5に対して供給する。
【0020】
搬送部5は、筐体2の内部において、記録用紙Pを搬送するものであり、複数の搬送ローラーを備えている。また、本実施形態においては、搬送部5の一部が、着脱可能な着脱式搬送ユニット5a(搬送ユニット)とされている。この着脱式搬送ユニット5aは、搬送部5が備える複数の搬送ローラーのうち一部を含んでおり、図3に示すように、筐体2に軸支された下端を中心として回動可能とされている。このように着脱式搬送ユニット5aを回動させることによって、着脱式搬送ユニット5aは開閉(すなわち着脱)される。また、着脱式搬送ユニット5aには、後述の転写ローラー6d1も取り付けられている。なお、着脱式搬送ユニット5aが開放(図3に示す状態)とされた場合には、記録用紙Pの搬送経路が露出される。このため、容易にJAM処理を行うことができる。
【0021】
画像形成部6は、レーザスキャンニングユニット6a、現像ユニット6b、感光体ユニット6c、転写ユニット6d及び定着ユニット6eを備えている。
レーザスキャンニングユニット6aは、周知のレーザスキャンニングユニットと同様に、レーザ光を発生する光ビーム発生器と、その光ビーム発生器から照射されてくる光ビームを走査するポリゴンミラーと、そのポリゴンミラーにより走査された光ビームを後述する感光体ドラム6c1上に結像させるfθレンズ等(共に不図示)を含んで構成されている。
【0022】
現像ユニット6bは、感光体ドラム6c1に対してトナーを供給することによって感光体ドラム6c1の周面に形成された静電潜像を現像するものであり、感光体ドラム6c1の周面に対して、その半径方向において対向して配置された現像ローラー6b1を有する。
感光体ユニット6cは、その感光体ドラム6c1周面にレーザスキャンニングユニット6aを用いて静電潜像が生成されると共に、不図示のトナーコンテナから現像ユニット6bに供給されたトナーによりトナー像が形成される感光体ドラム6c1を有する。
感光体ドラム6c1の周りには、その周面を帯電状態とさせる帯電器6c2及び転写後その周面に残存したトナーを除去するクリーナー6c3が対向配置されている。本実施形態の帯電器6c2及びクリーナー6c3は、感光体ドラム6c1と共に感光体ユニット6cとして着脱自在にユニット化されている。
【0023】
なお、現像ユニット6b及び感光体ユニット6cは、図4に示すように、筐体2の正面パネル2aを開放した場合には、開口2bから露出され、開口2bから筐体2の内部に出し入れ可能とされている。
これらの現像ユニット6b及び感光体ユニット6cについては、後に押圧機構7と合わせてより詳細に説明する。
【0024】
転写ユニット6dは、感光体ドラム6c1の周面に対して、その半径方向において対向して配置される転写ローラー6d1を有している。転写ローラー6d1は、感光体ドラム6c1を押圧するように設けられている。
したがって、転写ローラー6d1は、感光体ドラム6c1が回転駆動すると、それに伴って回転することができる。また、搬送部5を介して記録用紙が搬送されてきたときは、その記録用紙を感光体ドラム6c1との間に介在させた状態で転写ローラー6d1を回転させることができると共に、記録用紙を定着ユニット6e側に搬送させることができる。
【0025】
定着ユニット6eは、転写ユニット6dの設けられているよりも下流側の搬送部5の一部に設けられていて、その搬送部5で搬送する記録用紙を挟持できるように配置された一対のローラーで構成されている。そして、定着ユニット6eは、その一対のローラーによって加圧・加熱して転写ユニット6dで転写された記録用紙上のトナー像を記録用紙に定着できるように構成されている。
【0026】
押圧機構7は、現像ユニット6bを下から押し上げることによって、現像ユニット6bの現像ローラー6b1を感光体ドラム6c1に対して押し付けるものである。
【0027】
続いて、現像ユニット6b、感光体ユニット6c及び押圧機構7について、より詳細に説明する。図5は、現像ユニット6b、感光体ユニット6c及び押圧機構7を含む要部構成を抜き出して示す縦断面図である。また、図6は、現像ユニット6b及び感光体ユニット6cを抜き出して示す斜視図である。また、図7は、現像ユニット6bを抜き出して示す斜視図(現像ローラー6b1は不図示)である。
【0028】
図7に示すように、現像ユニット6bの筐体6b2に対しては、一端側(複写機1の正面側)に軸部6b3が設けられ、他端側に駆動入力部8が接続されている。この駆動入力部8は、現像ユニット6bに対して駆動力を入力するものである。軸部6b3と駆動入力部8とは、感光体ドラム6c1の回転軸方向と平行に配列されている。また、軸部6b3は、図6に示すように、感光体ユニット6cの筐体6c4に設けられた貫通孔6c5に嵌合されている。このような現像ユニット6bは、駆動入力部8と感光体ユニット6cとによって支持されており、駆動入力部8及び貫通孔6c5を通ると共に感光体ドラム6c1の回転軸と平行な回転軸L1を中心として回動可能とされている。
【0029】
なお、現像ユニット6bは、筐体6b2の内部に供給されるトナーを受ける受口6b4を備えている。この受口6b4は、図5に示すように、現像ローラー6b1と反対側の端部に設けられており、上方に向けて開口されている。そして、現像ユニット6bにおいては、回転軸L1が感光体ドラム6c1よりも受口6b4に出来る限り近く配置されるように、駆動入力部8との接続位置及び軸部6b3の形成位置が設定されている。
【0030】
このような現像ユニット6bは、回転軸L1を中心として回動されることで、押圧姿勢と離間姿勢との間で移動される。ここで、押圧姿勢とは、図5に示す姿勢であり、感光体ユニット6cに押圧される姿勢である。また、離間姿勢とは、図8に示す姿勢であり、感光体ユニット6cから離間される姿勢である。なお、離間姿勢における現像ユニット6bが感光体ユニット6cから離間するとは、現像ユニット6bが感光体ユニット6cと全く接触していないことを意味するものではなく、感光体ドラム6c1と現像ローラー6b1とが離間していることを意味する。
【0031】
感光体ユニット6cの筐体6c4は、複写機1の筐体2に設けられた第1レール2d(図5及び図8参照)によって吊られて案内され、感光体ドラム6c1の中心軸で支持されている。第1レール2dは、感光体ユニット6cを感光体ドラム6c1の軸方向に移動可能に支持している。感光体ユニット6cは、このような第1レール2dに案内されながら、複写機1の筐体2に対して出し入れされる。
また、複写機1の筐体2には、現像ユニット6bの筐体6b2に嵌合される第2レール2eが設置されている。第2レール2eは、現像ユニット6bと共に回動可能とされており、現像ユニット6bを感光体ドラム6c1の軸方向に移動可能に支持している。現像ユニット6bは、このような第2レール2eに案内されながら、複写機1の筐体2に対して出し入れされる。
【0032】
押圧機構7は、図9に示すように、2つの姿勢設定部材7a(7aa,7ab)と、姿勢設定部材7aを着脱式搬送ユニット5a側に付勢するコイルバネ7bとを備えている。姿勢設定部材7aは、基部7a1と、突出部7a2と、バネ7a3とを備えている。基部7a1は、筐体2に設けられた第3レール2fに沿って左右に移動可能とされている。突出部7a2は、基部7a1から上方に向けて突出されており、現像ユニット6bの筐体6b2の下面と当接する。バネ7a3は、突出部7a2を基部7a1に対して上下に移動可能に支持しており、突出部7a2に対してクッション性を付与している。
【0033】
この押圧機構7の姿勢設定部材7aは、着脱式搬送ユニット5aが閉じられているとき(すなわち装着されているとき)は、着脱式搬送ユニット5aによって左側に押し込まれる。この押し込まれた位置は押圧位置であり、姿勢設定部材7aは、図9に示すように、現像ユニット6bを上側に押し上げて押圧姿勢とする。
また、姿勢設定部材7aは、着脱式搬送ユニット5aが開かれているとき(すなわち脱離されているとき)は、コイルバネ7bによって右側に移動される。この位置は、退避位置であり、現像ユニット6bの筐体6b2の下面に設けられた溝6b5に突出部7a2が入り込む。これによって、図10に示すように、現像ユニット6bが下がり、離間姿勢となる。
つまり、本実施形態において姿勢設定部材7aは、着脱式搬送ユニット5aが筐体2に対して装着されたときに押圧位置に移動され、着脱式搬送ユニット5aが筐体2から脱離されたときに退避位置に移動される。そして、姿勢設定部材7aは、押圧位置にあるときに、現像ユニット6bを感光体ユニット6cに押圧される押圧姿勢とし、退避位置にあるときに、現像ユニット6bを感光体ユニット6cから離間される離間姿勢とする。
【0034】
以上のような本実施形態の、複写機1においては、着脱式搬送ユニット5aが筐体2に対して装着された場合に姿勢設定部材7aが押圧位置に移動され、着脱式搬送ユニット5aが筐体2から脱離された場合に姿勢設定部材7aが退避位置に移動される。つまり、着脱式搬送ユニット5aを筐体2に着脱させる動作によって、姿勢設定部材7aが押圧位置と退避位置との間で移動される。
また、姿勢設定部材7aが押圧位置にあるときには現像ユニット6bは、押圧姿勢とされ、感光体ユニット6cに押し付けられる。また、姿勢設定部材7aが退避位置にあるときには現像ユニット6bは、離間姿勢とされ、感光体ユニット6cから離間される。
つまり、本実施形態の複写機1においては、着脱式搬送ユニット5aが筐体2から脱離された場合に現像ユニット6bが感光体ユニット6cに対して押圧され、着脱式搬送ユニット5aが筐体2から脱離された場合に現像ユニット6bが感光体ユニット6cから離間される。
このような本実施形態の複写機1によれば、専用の操作レバーを用いることなく、着脱式搬送ユニット5aの着脱操作に同期させて現像ユニット6bを感光体ユニット6cに押し付けたり離間させたりすることができる。したがって、本実施形態の複写機1によれば、容易に現像ユニット6bと感光体ユニット6cとを離間することが可能となる。
【0035】
また、本実施形態の複写機1においては、感光体ユニット6cを感光体ドラム6c1の軸方向に移動可能に支持する第1レール2dと、現像ユニット6bを感光体ドラム6c1の軸方向に移動可能に支持する第2レール2eと、感光体ユニット6c及び現像ユニット6bを筐体内部に出し入れする開口2bとを備えている。
このような本実施形態の複写機1によれば、感光体ユニット6cが第1レール2dに案内されるため、感光体ユニット6cを開口2bから容易に出し入れすることができる。また、現像ユニット6bが第2レール2eに案内されるため、現像ユニット6bを開口2bから容易に出し入れすることができる。
【0036】
また、本実施形態の複写機1においては、現像ユニット6bにおいては、回転軸L1が感光体ドラム6c1よりも受口6b4に出来る限り近く配置されるように、駆動入力部8との接続位置及び軸部6b3の形成位置が設定されている。このため、押圧姿勢と離間姿勢との間で現像ユニット6bが移動されるときの受口6b4の変位量が小さくて済む。このため、受口6b4からトナーが漏出することを防止することができる。
【0037】
また、本実施形態の複写機1においては、現像ユニット6bが、駆動入力部8と感光体ユニット6cによって軸支されている。このため、別に現像ユニット6bを軸支する機構を設けることなく、現像ユニット6bを押圧姿勢と離間姿勢との間で移動させることができる。
【0038】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されないことは言うまでもない。上述した実施形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の趣旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
【0039】
例えば、上記実施形態においては、本発明の画像形成装置を複写機1に適用した構成について説明した。
しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、プリンター、ファクシミリ装置、複合機に適用することもできる。
【符号の説明】
【0040】
1……複写機、2……筐体、2a……正面パネル、2b……開口、2c……側面パネル、5……搬送部、5a……着脱式搬送ユニット(搬送ユニット)、6……画像形成部、6b……現像ユニット、6b1……現在ローラー、6b2……筐体、6b3……軸部、6b4……受口、6b5……溝、6c……感光体ユニット、6c1……感光体ドラム、7……押圧機構、7a(7aa,7ab)……姿勢設定部材、7b……コイルバネ7

【特許請求の範囲】
【請求項1】
トナー像を形成する感光体ドラムを有する感光体ユニットと、前記感光体ドラムにトナーを供給する現像ユニットと、前記感光体ユニット及び前記現像ユニットを支持する筐体とを備える画像形成装置であって、
前記トナー像が転写される記録媒体を搬送すると共に前記筐体に対して着脱可能とされる搬送ユニットと、
押圧位置にあるときに前記現像ユニットを前記感光体ユニットに押圧される押圧姿勢とし、退避位置にあるときに前記現像ユニットを前記感光体ユニットから離間される離間姿勢とし、前記搬送ユニットが前記筐体に対して装着されたときに前記押圧位置に移動され、前記搬送ユニットが前記筐体から脱離されたときに前記退避位置に移動される姿勢設定部材と
を備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記感光体ユニットを前記感光体ドラムの軸方向に移動可能に支持する第1レールと、
前記現像ユニットを前記感光体ドラムの軸方向に移動可能に支持する第2レールと、
前記感光体ユニット及び前記現像ユニットを筐体内部に出し入れする開口と
を備えていることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記現像ユニットは、
外部から供給されるトナーを受ける受口を備え、
前記感光体ドラムよりも前記受口に近く且つ前記感光体ドラムの回転軸と平行な軸を中心として回動されることにより、前記押圧姿勢と前記離間姿勢との間で移動される
ことを特徴とする請求項1または2記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記現像ユニットは、当該現像ユニットに駆動力を供給する駆動入力部と前記感光体ユニットとによって軸支されていることを特徴とする請求項3記載の画像形成装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図5】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2013−114201(P2013−114201A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−262482(P2011−262482)
【出願日】平成23年11月30日(2011.11.30)
【出願人】(000006150)京セラドキュメントソリューションズ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】