画像情報処理装置、画像形成システム、及びプログラム
【課題】画像の欠落を回避する画像情報処理装置、画像形成システム、及びプログラムを提供する。
【解決手段】画像の全体をカット紙Pに形成することが指示された場合、指定情報により指定された被画像形成領域Sに拘らず、入力された画像を示す画像情報により示される画像の全体がカット紙Pの周縁部Qよりも内側の内側領域Rに形成されるように画像情報を加工する。
【解決手段】画像の全体をカット紙Pに形成することが指示された場合、指定情報により指定された被画像形成領域Sに拘らず、入力された画像を示す画像情報により示される画像の全体がカット紙Pの周縁部Qよりも内側の内側領域Rに形成されるように画像情報を加工する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像情報処理装置、画像形成システム、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、印刷データを拡大又は縮小して出力する機能を備える出力装置において、印刷データのうちのマージン部分を除いた画像部分のみの拡大又は縮小を設定する設定手段と、設定手段により画像部分のみの拡大又は縮小が設定されている場合に、印刷データを拡大又は縮小するとともに、印刷データのうちのマージン部分を除いた画像部分についての出力開始位置を、その印刷データの拡大前又は縮小前の画像部分のみの出力開始位置にして、拡大後又は縮小後のデータを出力する制御手段と、を設けたことを特徴とする出力装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−94767号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の課題は、記録媒体に画像が形成された際の画像の欠落を回避する、画像情報処理装置、画像形成システム、及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の画像情報処理装置は、画像が形成されない周縁部を有する記録媒体の画像形成手段によって画像を形成する被画像形成領域を指定する指定情報、及び前記周縁部を示す周縁部情報を記憶した記憶手段と、画像の全体を前記記録媒体に形成することが指示された場合、前記記憶手段に記憶されている指定情報により指定された前記被画像形成領域に拘らず、入力された画像を示す画像情報により示される画像の全体が前記記憶手段に記憶されている周縁部情報により示される前記周縁部よりも内側の内側領域に形成されるように該画像情報を加工する加工手段と、を含んで構成される。
【0006】
請求項2に記載の画像情報処理装置は、請求項1に記載の発明において、前記加工手段が、画像の全体を前記記録媒体に形成することが指示された場合、更に、入力された加工対象の前記画像情報により示される画像の全体が、該画像の全体を含む予め定められた画像領域の縦及び横の長さ及び前記内側領域の縦及び横の長さに基づいて決定された倍率で拡大または縮小されるように該画像情報を加工するものである。
【0007】
請求項3に記載の画像情報処理装置は、請求項2に記載の発明において、前記倍率を、前記画像領域の縦の長さに対する前記内側領域の縦の長さの割合と該画像領域の横の長さに対する該内側領域の横の長さの割合とのうちの小さい方の割合としたものである。
【0008】
請求項4に記載の画像情報処理装置は、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の発明において、前記指定情報を受け付ける受付手段を更に含み、前記受付手段によって受け付けられた指定情報を前記記憶手段に記憶したものである。
【0009】
請求項5に記載の画像情報処理装置は、請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の発明において、前記加工手段によって加工された前記画像情報に基づいて前記画像形成手段によって画像が形成された前記記録媒体の態様を表示する表示手段を更に含むものである。
【0010】
請求項6に記載の画像情報処理装置は、請求項5に記載の発明において、前記表示手段によって前記態様が表示されてから、該表示手段によって表示された該態様となるように前記画像形成手段によって前記記録媒体に画像が形成されることを許可することを示す許可情報が入力された場合、前記画像形成手段に対して前記加工手段によって加工された前記画像情報に基づく画像を前記記録媒体に形成させるように指示する指示手段を更に含むものである。
【0011】
請求項7に記載の画像情報処理装置は、請求項1〜請求項6の何れか1項に記載の発明において、画像の全体を前記記録媒体に形成することを指示する指示情報を受け付ける指示情報受付手段を更に含み、前記加工手段が、前記指示情報受付手段によって前記指示情報が受け付けられた場合、前記記憶手段に記憶されている指定情報により指定された前記被画像形成領域に拘らず、入力された加工対象の前記画像情報により示される画像の全体が前記画像形成手段によって前記内側領域に形成されるように該画像情報を加工するものである。
【0012】
請求項8に記載の画像情報処理装置は、請求項7に記載の発明において、前記加工手段が、前記指示情報受付手段によって前記指示情報が受け付けられなかった場合、入力された加工対象の前記画像情報により示される画像の全体のうちの前記記憶手段に記憶されている指定情報により指定された前記被画像形成領域に対応する対応領域に含まれる画像が前記画像形成手段によって前記内側領域に形成されるように該画像情報を加工するものである。
【0013】
請求項9に記載の画像情報処理装置は、請求項8に記載の発明において、前記加工手段が、前記指示情報受付手段によって前記指示情報が受け付けられなかった場合、更に、入力された加工対象の前記画像情報により示される画像の全体のうちの前記対応領域に含まれる画像が予め定められた倍率で拡大または縮小されるように該画像情報を加工するものである。
【0014】
請求項10に記載の画像形成システムは、請求項1〜請求項9の何れか1項に記載の画像情報処理装置と、前記画像形成手段と、を含んで構成される。
【0015】
請求項11に記載のプログラムは、コンピュータを、画像の全体を記録媒体に形成することが指示された場合、画像が形成されない周縁部を有する前記記録媒体の画像形成手段によって画像を形成する被画像形成領域を指定する指定情報、及び前記周縁部を示す周縁部情報を記憶した記憶手段に記憶されている指定情報により指定された前記被画像形成領域に拘らず、入力された画像を示す画像情報により示される画像の全体が前記記憶手段に記憶されている周縁部情報により示される前記周縁部よりも内側の内側領域に形成されるように該画像情報を加工する加工手段として機能させるためのものである。
【発明の効果】
【0016】
請求項1、請求項10及び請求項11に係る発明によれば、記録媒体に画像が形成された際の画像の欠落を回避する、という効果が得られる。
【0017】
請求項2に係る発明によれば、予め定められた画像領域の縦及び横の長さ及び内側領域の縦及び横の長さに基づいて決定された倍率で画像が拡大または縮小されない場合に比べ、画像形成手段によって画像の全体が内側領域の大きさに合わせて内側領域に容易に形成される、という効果が得られる。
【0018】
請求項3に係る発明によれば、倍率を、画像領域の縦の長さに対する内側領域の縦の長さの割合と画像領域の横の長さに対する内側領域の横の長さの割合とのうちの小さい方の割合としない場合に比べ、画像形成手段によって画像の全体が内側領域の大きさに合わせて内側領域に容易に形成される、という効果が得られる。
【0019】
請求項4に係る発明によれば、受付手段を有しない場合に比べ、被画像形成領域が容易に指定される、という効果が得られる。
【0020】
請求項5に係る発明によれば、表示手段を有しない場合に比べ、画像形成手段によって画像が意図していない領域に形成されることを未然に防止する、という効果が得られる。
【0021】
請求項6に係る発明によれば、指示手段を有しない場合に比べ、画像形成手段によって画像が意図していない領域に形成されることを未然に防止する、という効果が得られる。
【0022】
請求項7に係る発明によれば、指示情報受付手段を有しない場合に比べ、画像形成手段によって画像の全体を内側領域に形成させる場合と形成させない場合とが容易に切り替えられる、という効果が得られる。
【0023】
請求項8に係る発明によれば、指示情報受付手段によって指示情報が受け付けられなかった場合、入力された加工対象の画像情報により示される画像の全体のうちの記憶手段に記憶されている指定情報により指定された被画像形成領域に対応する対応領域に含まれる画像が画像形成手段によって内側領域に形成されるように画像情報を加工しない場合に比べ、画像形成手段によって画像の全体が内側領域に形成される場合と被画像形成領域に対応する対応領域に含まれる画像が画像形成手段によって内側領域に形成される場合とを容易に切り替えられる、という効果が得られる。
【0024】
請求項9に係る発明によれば、指示情報受付手段によって指示情報が受け付けられなかった場合、更に、入力された加工対象の画像情報により示される画像の全体のうちの対応領域に含まれる画像が予め定められた倍率で拡大または縮小されない場合に比べ、被画像形成領域に対応する対応領域に含まれる画像が画像形成手段によって内側領域の大きさに合わせて内側領域に容易に形成される、という効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】実施形態に係る画像形成システムの構成の一例を示す概略構成図である。
【図2】実施形態に係るプリンタで用いられるカット紙の一例を示す模式図である。
【図3】実施形態に係る画像形成システムにおいて端末装置またはメインフレームで作成された画像とプリンタによって画像が形成されたカット紙の態様の一例を示す模式図である。
【図4】実施形態に係る画像形成システムにおいて端末装置で作成された画像とプリンタによって画像が形成されたカット紙の態様の一例を示す模式図である。
【図5】第1の実施形態に係る第1の画像形成指示処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。
【図6】第1の実施形態に係る第1の画像情報処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。
【図7】実施形態に係る画像形成システムにおいて端末装置またはメインフレームで作成された画像とプリンタによって画像が形成されたカット紙の態様の一例を示す模式図である。
【図8】第1の実施形態に係る第2の画像形成指示処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。
【図9】第1の実施形態に係る端末装置の表示装置に表示されるダイアログボックスにおいて余白領域設定画面が選択されて表示された場合の表示状態の一例を示す図である。
【図10】第1の実施形態に係る第2の画像情報処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。
【図11】実施形態に係る画像形成システムにおいて端末装置で作成された画像とプリンタによって画像が形成されたカット紙の態様の一例を示す模式図である。
【図12】第2の実施形態に係る第1の加工命令処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。
【図13】第2の実施形態に係る第3の画像情報処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。
【図14】第2の実施形態に係る確認処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。
【図15】第2の実施形態に係る第2の加工命令処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。
【図16】第2の実施形態に係る第4の画像情報処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。
【図17】実施形態に係る画像形成システムにおいて端末装置で作成された画像とプリンタによって画像が形成されたカット紙の態様の一例を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、図面を参照して本発明を実施するための形態の一例について詳細に説明する。なお、ここでは、本発明を、メインフレーム、端末装置、及びプリンタが通信手段を介して相互に接続されて構成された画像形成システムに適用した場合について説明する。
【0027】
[第1の実施形態]
図1には、本第1の実施形態に係る画像形成システム10の構成の一例を示す概略構成図が示されている。同図に示されるように、画像形成システム10は、メインフレーム12、端末装置14、及びプリンタ16を含んで構成されている。メインフレーム12、端末装置14、及びプリンタ16は、通信手段(例えばLAN(Local Area Network))18を介して相互に接続されている。
【0028】
メインフレーム12は、基幹業務システムに用いられる汎用大型コンピュータであり、連続帳票に画像を形成するドットインパクトプリンタ(図示省略)に接続されており、このドットインパクトプリンタの作動を制御するために用いられる。メインフレーム12は、各種プログラムの処理を実行することによりメインフレーム12全体を制御するCPU(中央処理装置)12A、二次記憶部12Dに記憶されたメインフレーム12の作動を制御する制御プログラムを読み出すプログラムが予め記憶された記憶媒体であるROM(Read Only Memory)12B、各種プログラムの実行時のワークエリア等として用いられる記憶媒体であるRAM(Random Access Memory)12C、メインフレーム12の電源スイッチが切られてもメインフレームの作動を制御する制御プログラムや後述する第1の画像形成指示処理プログラム、各種パラメータ等の各種情報を記憶する不揮発性の記憶媒体である二次記憶部(例えばハードディスク)12D、各種画像やメッセージなどを表示する表示装置(例えば液晶ディスプレイ)12E、及び利用者によって操作されることによりメインフレーム12の作動を制御するための指示を受け付ける受付装置(例えばキーボード及びマウス)12Fを含んで構成されている。また、メインフレーム12は、通信手段18に接続されて通信手段18を介して外部装置(例えば端末装置14やプリンタ16)と各種情報の授受が行うためのインタフェース(I/F)12Gを備えている。
【0029】
CPU12A、ROM12B、RAM12C、二次記憶部12D、表示装置12E、受付装置12F、及びインタフェース12Gは、バス20を介して相互に接続されている。従って、CPU12Aは、ROM12B、RAM12C、及び二次記憶部12Dに対するアクセスと、表示装置12Eの作動の制御と、受付装置12Fによって受け付けられた各種情報の受信と、インタフェース12Gを介した各種情報の送受信と、を各々行う。
【0030】
端末装置14は、一般的なパーソナル・コンピュータであり、通信手段18を介してプリンタ16の作動を制御するために用いられる。端末装置14は、各種プログラムの処理を実行することにより端末装置14全体を制御するCPU14A、二次記憶部14Dに記憶された端末装置14の作動を制御する制御プログラムを読み出すためのプログラムが予め記憶された記憶媒体であるROM14B、各種プログラムの実行時のワークエリア等として用いられる記憶媒体であるRAM14C、端末装置14の作動を制御する制御プログラム、後述する第2の画像形成指示処理プログラム、各種パラメータ、及びプリンタ16に対応したプリンタドライバとしての第1及び第2の画像情報処理プログラム、並びに画像を作成する文書作成プログラム、表計算プログラム、及び作図プログラムなどの、上記プリンタドライバを介してプリンタ16に画像形成を指示することにより画像形成処理を実行させる機能を備えたアプリケーション・プログラム(以下、「画像形成機能付きAP」という)等の端末装置14の電源スイッチが切られても保持しなければならない各種情報を記憶する不揮発性の記憶媒体である二次記憶部(例えばハードディスク)14D、各種画像やメッセージなどを表示する表示装置(例えば液晶ディスプレイ)14E、及び利用者によって操作されることにより端末装置14の作動を制御するための指示を受け付ける受付装置(例えばキーボード及びマウス)14Fを含んで構成されている。また、端末装置14は、通信手段18に接続されて通信手段18を介して外部装置(例えばメインフレーム12やプリンタ16)と各種情報の授受が行うためのインタフェース(I/F)14Gを備えている。
【0031】
CPU14A、ROM14B、RAM14C、二次記憶部14D、表示装置14E、受付装置14F、及びインタフェース14Gは、バス22を介して相互に接続されている。従って、CPU14Aは、ROM14B、RAM14C、及び二次記憶部14Dに対するアクセスと、表示装置14Eの作動の制御と、受付装置14Fによって受け付けられた各種情報の受信と、インタフェース14Gを介した各種情報の送受信と、を各々行う。
【0032】
プリンタ16は、外部から画像を示す画像情報が入力された場合、入力された画像情報により示される画像を記録媒体としてのカット紙に形成するものである。なお、本第1の実施形態では、プリンタ16としてインクジェットプリンタを採用しているが、これに限らず、サーマル方式のプリンタやゼログラフィ方式のプリンタを採用してもよい。
【0033】
プリンタ16は、各種プログラムの処理を実行することによりプリンタ16全体を制御するCPU16A、プリンタ16の作動を制御する制御プログラムや各種パラメータ等が予め記憶された記憶媒体であるROM16B、各種プログラムの実行時のワークエリア等として用いられる記憶媒体であるRAM16C、プリンタ16の電源スイッチが切られても保持しなければならない各種情報を記憶する不揮発性の記憶媒体である二次記憶部(例えばハードディスク)16D、利用者によって操作されることによりプリンタ16の作動を制御するための指示を受け付ける受付部(例えばユーザインタフェースパネル)16E、及び用紙に画像を形成する画像形成部16Fを含んで構成されている。また、プリンタ16は、通信手段18に接続されて通信手段18を介して外部装置(例えばメインフレーム12や端末装置14)と各種情報の授受が行うためのインタフェース(I/F)16Gを備えている。
【0034】
CPU16A、ROM16B、RAM16C、二次記憶部16D、受付装置16E、画像形成部16F及びインタフェース16Gは、バス24を介して相互に接続されている。従って、CPU16Aは、ROM16B、RAM16C、及び二次記憶部16Dに対するアクセスと、受付装置16Eによって受け付けられた各種情報の受信と、画像形成部16Fの作動の制御と、インタフェース16Gを介した各種情報の送受信と、を各々行う。
【0035】
図2には、プリンタ16によって画像が形成されるカット紙Pの一例が示されている。同図に示されるように、カット紙Pは、矩形状に形成されている。カット紙Pは、プリンタ16によって画像が形成されない周縁部Q(同図では、破線の枠とカット紙Pの外周縁を示す実線の枠とに挟まれた領域)を有している。すなわち、カット紙Pでは、周縁部Qの内周縁(同図の破線の枠)よりも内側の領域(以下、「内側領域」という。)Rがプリンタ16によって画像が形成される対象領域とされている。つまり、プリンタ16は、カット紙Pの周縁部Qを示す周縁部情報を所持しており、入力された画像情報により示される画像のうち、周縁部情報により示される周縁部Qによって定められる内側領域Rに対応する対応領域に含まれる画像のみをカット紙Pの内側領域Rに形成するように構成されている。なお、本第1の実施形態では、カット紙PとしてA4の用紙を採用している。また、本第1の実施形態では、周縁部Qの内周縁が周縁部Qの外周縁(カット紙Pの外周縁)に対して所定距離だけ内側に形成される矩形領域であり、周縁部Qの内周縁の各辺から周縁部Qの外周縁(カット紙Pの外周縁)までの距離が4.1mmとされている。また、本第1の実施形態では、カット紙Pの周縁部Qを示す周縁部情報(例えば、周縁部Qの内周縁の各辺から周縁部Qの外周縁までの距離を示す情報)がプリンタ16のROM16Bに予め記憶されている。また、同図において、周縁部Qの内周縁を示す破線は説明の便宜上図示したものであり、実際にカット紙Pに記されているわけではない。
【0036】
ところで、一般的に、端末装置14で画像形成機能付きAPには、カット紙Pにおける画像が形成される被画像形成領域Sを利用者に指定させる機能(以下、「指定機能」という。)が含まれている。従って、従来の技術によれば、端末装置14において、指定機能によってカット紙Pの全面(カット紙Pの外周縁で囲まれた全領域)を被画像形成領域Sとして指定した上で、一例として図3に示すようにプリンタ16によってカット紙Pに形成される画像(同図の例では、被画像形成領域Sの正面視左上部の“あ”との文字を示す画像及び被画像形成領域Sの正面視右下部の縦長楕円を示す画像)を画像形成機能付きAPによって周縁部Qと内側領域Rとに跨いで作成した場合、このように作成された被画像形成領域Sに含まれる画像を示す画像情報が画像形成機能付きAPによって生成され、生成された画像情報により示される画像のうちの内側領域Rに相当する領域に含まれる画像を示す画像情報がプリンタドライバによって生成され、生成された画像情報がプリンタ16に送信される。そして、プリンタ16では、端末装置14から送信された画像情報により示される画像がカット紙Pに形成される。この場合、カット紙Pには一例として同図に示すように内側領域Rに含まれる画像のみが現れる。つまり、プリンタ16では、端末装置14で画像形成機能付きAPによって作成された画像が周縁部Qに遮られた状態でカット紙Pに形成される。
【0037】
また、端末装置14において、指定機能によってカット紙Pにおける内側領域Rの一部(ここでは、内側領域Rよりも更に内側の領域であって、Rにから所定の距離だけ内側に形成される矩形領域)を被画像形成領域Sとして指定した上で、一例として図4に示すようにプリンタ16によってカット紙Pに形成される画像として“あ”との文字を示す画像を被画像形成領域Sの正面視左上部に“あ”との文字を示す画像の全体が被画像形成領域Sに含まれるように画像形成機能付きAPによって作成すると共に、プリンタ16によってカット紙Pに形成される画像として更に縦長楕円を示す画像をカット紙Pの正面視右下部に被画像形成領域Sと内側領域Rと周縁部Qとに跨いで作成した場合、このように作成された被画像形成領域Sに含まれる画像を示す画像情報が画像形成機能付きAPによって生成され、生成された画像情報により示される画像のうちの内側領域Rに相当する領域に含まれる画像を示す画像情報がプリンタドライバによって生成され、生成された画像情報がプリンタ16に送信される。そして、プリンタ16では、端末装置14から送信された画像情報により示される画像がカット紙Pに形成される。この場合、カット紙Pには一例として同図に示すように被画像形成領域Sに含まれる画像のみが現れる。つまり、プリンタ16では、“あ”との文字を示す画像の全体が内側領域Rに形成されると共に、端末装置14で画像形成機能付きAPによって作成された画像(ここでは、縦長楕円を示す画像)が被画像形成領域Sの外側の領域で遮られた状態でカット紙Pに形成される。
【0038】
このように、端末装置14で画像形成機能付きAPによって画像を形成したとしても、この画像が指定機能によって指定された被画像形成領域Sからはみ出ていると、プリンタ16でカット紙Pに画像を形成した場合、そのはみ出ている部分がカット紙Pに現れない。また、端末装置14で画像形成機能付きAPによって形成された画像が指定機能によって指定された被画像形成領域Sからはみ出ていなかったとしても、画像が内側領域Rから食み出ていると、プリンタ16でカット紙Pに画像を形成した場合、そのはみ出ている部分がカット紙Pに現れない。
【0039】
更に、メインフレーム12は、本来、連続帳票に画像を形成するドットインパクトプリンタに対して用いられるものであるため、指定機能により被画像形成領域Sを指定するという機能を有していない。具体的には、図3に示すようにカット紙Pの全面(カット紙Pの外周縁で囲まれた領域)が被画像形成領域Sとして処理するように固定されている。このように構成されたメインフレーム12で作成された画像をプリンタ16によってカット紙Pに形成させる場合、端末装置14のプリンタドライバが利用される。例えば、図3に示すようにプリンタ16によってカット紙Pに形成される画像をメインフレーム12によって周縁部Qと内側領域Rとに跨いで作成した場合、このように作成された被画像形成領域Sに含まれる画像のうちの内側領域Rに相当する領域に含まれる画像を示す画像情報がプリンタドライバによって生成され、生成された画像情報がプリンタ16に送信される。そして、プリンタ16では、端末装置14から送信された画像情報により示される画像がカット紙Pに形成される。この場合、カット紙Pには一例として同図に示すように内側領域Rに含まれる画像のみが現れる。つまり、プリンタ16では、メインフレーム12で作成された画像が周縁部Qに遮られた状態でカット紙Pに形成される。
【0040】
このように、メインフレーム12で作成された画像が内側領域Rからはみ出ていると、プリンタ16でカット紙Pに画像を形成した場合、そのはみ出ている部分がカット紙Pに現れない。
【0041】
そこで、本第1の実施形態に係る画像形成システム10では、プリンタ16に画像形成を行わせる際に被画像形成領域Sに拘らず画像の全体をカット紙Pに形成させるか否かを指示する第1の画像形成指示処理及びこの第1の画像形成指示処理による指示に応じて画像情報を加工する第1の画像情報処理が実行される。
【0042】
先ず、図5〜図7を参照して、メインフレーム12によって第1の画像形成指示処理が実行され、端末装置12によって第1の画像情報処理が実行された場合の画像形成システム10の作用を説明する。
【0043】
図5は、メインフレーム12で作成したデータを端末装置14を介してプリンタ16に対して画像形成の指示を行うための準備の指示がメインフレーム12に対して行われた際にCPU12Aによって実行される第1の画像形成指示処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。また、ここでは、錯綜を回避するために、プリンタ16によってカット紙Pに形成させる画像がメインフレーム12によって作成され、作成された画像を示す画像情報が既に二次記憶部12Dの予め定められた記憶領域に記憶されている場合について説明する。
【0044】
同図のステップ100では、予め定められたメニュー画面を表示するように表示装置12Eを制御し、次にステップ102にて、予め定められた情報の入力の終了待ちを行う。なお、上記ステップ100では、メニュー画面として、“画像の全体を出力する”との項目が付されたチェックボックスであって画像の全体をカット紙Pに出力することを指示するための全体出力指示チェックボックスを有するダイアログボックス(図示省略)を採用している。従って、この全体出力指示チェックボックスに受付装置12Fを介して利用者によってチェック印が入れられることにより、メインフレーム12Aで作成された画像情報により示される画像の全体を、被画像形成領域S(ここでは、カット紙Pの外周縁で囲まれた領域)に拘らずプリンタ16によって内側領域Rに形成させることを指示する指示情報が受け付けられることになる。なお、本第1の実施形態では、全体出力指示チェックボックスの初期設定状態(所謂デフォルト状態)として、チェック印が入れられた状態を採用している。
【0045】
表示装置12Eに上記のダイアログボックスが表示されると、利用者は、全体出力指示チェックボックスに既に入れられているチェック印を消すか又はそのまま維持して、ダイアログボックスに対する入力を終了する指示を受付装置12Fを用いて入力する。これによって上記ステップ102が肯定判定となってステップ104に移行する。
【0046】
ステップ104では、余白領域設定画面の全体出力指示チェックボックスにチェック印が入れられたことにより指示情報が受け付けられたか否かを判定し、肯定判定となった場合にはステップ106に移行する一方、否定判定となった場合にはステップ108へ移行する。
【0047】
ステップ106では、指示情報を二次記憶部12Dの予め定められた記憶領域に記憶した後にステップ108に移行し、プリンタ16による画像形成の開始を指示する画像形成開始指示情報の受け付け待ちを行う。受付装置12Fによって画像形成開始指示情報が受け付けられると、上記ステップ108が肯定判定となってステップ110に移行する。
【0048】
ステップ110では、二次記憶部12Dの予め定められた記憶領域に指示情報が記憶されているか否かを判定し、肯定判定となった場合にはステップ112に移行する一方、否定判定となった場合にはステップ114に移行する。
【0049】
ステップ112では、二次記憶部12Dの予め定められた記憶領域から画像情報及び指示情報を取得してその記憶領域から画像情報及び指示情報を消去し、取得した画像情報及び指示情報を含んで構成された画像形成指示情報を端末装置14に送信し、その後に本第1の画像形成指示処理プログラムを終了する。
【0050】
ステップ114では、二次記憶部12Dの予め定められた記憶領域から画像情報を取得してその記憶領域から画像情報を消去し、取得した画像情報を含んで構成された画像形成指示情報を端末装置14に送信し、その後に本第1の画像形成指示処理プログラムを終了する。
【0051】
図6は、メインフレーム12によって送信された画像形成指示情報を受信した際にCPU14Aによって実行される第1の画像情報処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。また、ここでは、錯綜を回避するために、CPU14Aによって画像形成指示情報が受信された際に、画像形成指示情報に含まれる画像情報が二次記憶部14Dの予め定められた記憶領域に記憶された場合について説明する。
【0052】
同図のステップ200では、受信した画像形成指示情報に指示情報が含まれているか否かを判定し、否定判定となった場合にステップ202に移行する一方、肯定判定となった場合にステップ204に移行する。
【0053】
ステップ202では、二次記憶部14Dの予め定められた記憶領域に記憶されている画像情報により示される画像のうちのカット紙Pの内側領域Rに対応する対応領域に含まれる画像情報を生成し、生成した画像情報を加工済み画像情報として二次記憶部14Dの予め定められた記憶領域に記憶し、その後にステップ214に移行する。
【0054】
ステップ204では、被画像形成領域S(本第1の画像情報処理プログラムでは、カット紙Pの外周縁で囲まれた領域)の縦の長さに対する内側領域Rの縦の長さの割合を示す縦倍率と被画像形成領域S(本第1の画像情報処理プログラムでは、カット紙Pの外周縁で囲まれた領域)の横の長さに対する内側領域Rの横の長さの割合を示す横倍率とを算出し、その後にステップ206に移行する。
【0055】
ステップ206では、上記ステップ204の処理によって算出された縦倍率及び横倍率において横倍率よりも縦倍率が小さいか否かを判定し、肯定判定となった場合にはステップ208に移行する一方、否定判定となった場合にはステップ210に移行する。
【0056】
ステップ208では、上記ステップ204の処理によって算出された縦倍率で二次記憶部14Dの予め定められた記憶領域に記憶されている画像情報により示される画像が拡大または縮小されるようにその画像情報を加工する。なお、本ステップ208では、縦倍率>1の場合、画像が拡大されるように画像情報を加工し、縦倍率<1の場合、画像が縮小されるように画像情報を加工する。また、縦倍率=1の場合、画像は拡縮されない。
【0057】
ステップ210では、上記ステップ204の処理によって算出された横倍率で二次記憶部14Dの予め定められた記憶領域に記憶されている画像情報により示される画像が拡大または縮小されるようにその画像情報を加工すると共に、周縁部情報に基づいて画像がプリンタ16によって内側領域Rに形成されるようにその画像情報を加工する。なお、本ステップ210では、横倍率>1の場合、画像が拡大されるように画像情報を加工し、横倍率<1の場合、画像が縮小されるように画像情報を加工する。また、横倍率=1の場合、画像は拡縮されない。また、本第1の実施形態では、縦倍率=横倍率の場合も画像は拡縮されない。
【0058】
ステップ208及びステップ210の各々では、上記の処理を行った後、ステップ212に移行し、ステップ208またはステップ210の処理によって加工された画像情報を加工済み画像情報として二次記憶部14Dの予め定められた記憶領域に記憶した後、ステップ214に移行する。
【0059】
ステップ214では、プリンタ16によってカット紙Pに画像を形成させるための準備の完了待ちを行う。なお、本第1の実施形態に係る画像形成システム10では、プリンタ16においてカット紙Pに画像を形成するための準備が完了すると、プリンタ16から端末装置14に画像情報の送信を要求する要求信号が送信される。上記ステップ214では、CPU14Aがプリンタ16から送信された要求信号を受信すると、肯定判定となってステップ216に移行する。
【0060】
ステップ216では、二次記憶部14Dの予め定められた記憶領域に記憶されている加工済み画像情報をプリンタ16に送信した後、本第1の画像情報処理プログラムを終了する。
【0061】
プリンタ16は、上記ステップ216の処理によって送信された加工済み画像情報を受信すると、受信した加工済み画像情報により示される画像をカット紙Pの内側領域Rに形成する。従って、図3に示すようにメインフレーム12で画像を作成し、上記ステップ200の処理によって画像形成指示情報に指示情報が含まれていないと判定された場合(上記ステップ200において否定判定となった場合)、プリンタ16によってカット紙Pに画像が形成されると、このカット紙Pには、従来通り、図3に示すように、メインフレーム12で作成して得られた画像のうち、内側領域Rに含まれる画像のみが現れる。一方、図3に示すようにメインフレーム12で画像を作成し、上記ステップ200の処理によって画像形成指示情報に指示情報が含まれていると判定された場合(上記ステップ200において肯定判定となった場合)、プリンタ16によってカット紙Pに画像が形成されると、このカット紙Pには、一例として図7に示すように、カット紙Pの外周縁で囲まれた領域に含まれる画像(ここでは、あ”との文字を示す画像及び縦長楕円を示す画像)の全体が内側領域Rに現れる。
【0062】
次に、端末装置14によって第2の画像形成指示処理が実行された場合の画像形成システム10の作用を説明する。
【0063】
図8は、プリンタ16に対して画像形成の指示を行うための準備の指示が端末装置14に対して行われた際にCPU14Aによって実行される第2の画像形成指示処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。また、ここでは、錯綜を回避するために、プリンタ16によってカット紙Pに形成させる画像が端末装置14によって作成され、作成された画像を示す画像情報が既に二次記憶部14Dの予め定められた記憶領域に記憶されている場合について説明する。
【0064】
同図のステップ300では、予め定められたメニュー画面としてダイアログボックスを表示するように表示装置14Eを制御し、次にステップ302にて、上記ステップ300の処理によって表示装置14Eに表示されたダイアログボックスに対する入力の終了待ちを行う。
【0065】
図9には、上記ステップ300の処理によって表示装置14Eに表示されるダイアログボックスにおいて、画像が形成されない余白領域を設定するための余白領域設定画面が選択されて表示された場合の表示状態の一例が示されている。同図に示されるように、余白領域設定画面には、プリンタ16に対する各種条件の設定を行うためのテキストボックス及びチェックボックスなどの入力要素が項目毎に表示されている。テキストボックスとしては、被画像形成領域Sを設定するためにカット紙Sの各辺からの余白量が入力される余白量テキストボックスが設けられている。また、チェックボックスとしては、余白量テキストボックスへの余白量の入力を許可するための“余白を指定する”との項目の余白指定チェックボックス、カット紙Pのサイズ毎に余白量を指定することを指示するための“用紙サイズごとに余白を指定する”との項目のサイズ別余白指定チェックボックス、及び画像の全体をカット紙Pに出力することを指示するための“画像の全体を出力する”との項目の全体出力指示チェックボックスが設けられている。この全体出力指示チェックボックスに受付装置14Fを介して利用者によってチェック印が入れられることにより、メインフレーム14Aで作成された画像情報により示される画像の全体が、被画像形成領域S(ここでは、カット紙Pの外周縁で囲まれた領域)に拘らずプリンタ16によって内側領域Rに形成されることを指示する指示情報が受け付けられることになる。
【0066】
なお、余白領域設定画面では、サイズ別余白指定チェックボックスにチェック印が入れられることにより、余白指定の対象となるカット紙Pのサイズを示す情報が一覧表示されるため、利用者は、カット紙Pのサイズを示す情報の表示エリアをポインティング指定することにより、余白指定の対象となるカット紙Pのサイズを指定する。また、本第1の実施形態では、ダイアログボックスの初期設定状態(所謂デフォルト状態)として、各辺の余白量テキストボックスに“4.1mm”の余白量が入力され、上記の各テキスト選択ボックスにチェック印が入れられた状態を適用している。
【0067】
表示装置14Eに余白領域設定画面が表示されると、利用者は、余白領域設定画面に表示された入力要素に対して受付装置14Fを介して入力を行った後、ダイアログボックスの最下に表示されている“OK”ボタンを受付装置14Fによりポインティング指定する。これによって上記ステップ302が肯定判定となってステップ304に移行する。
【0068】
ステップ304では、余白領域設定画面の全体出力指示チェックボックスにチェック印が入れられたことにより指示情報が受け付けられたか否かを判定し、肯定判定となった場合にはステップ306に移行する一方、否定判定となった場合にはステップ308へ移行する。
【0069】
ステップ306では、指示情報を二次記憶部14Dの予め定められた記憶領域に記憶した後にステップ308に移行し、プリンタ16による画像形成の開始を指示する画像形成開始指示情報の受け付け待ちを行う。受付装置14Fによって画像形成開始指示情報が受け付けられると、上記ステップ308が肯定判定となって本第2の画像形成指示処理プログラムを終了する。
【0070】
図10には、上記ステップ308において受付装置14Fによって画像形成開始指示情報が受け付けられた際にCPU14Aによって実行される第2の画像情報処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートが示されている。
【0071】
同図のステップ400では、二次記憶部14Dの予め定められた記憶領域に指示情報が記憶されているか否かを判定し、否定判定となった場合にステップ402に移行する一方、肯定判定となった場合にステップ404に移行する。
【0072】
ステップ402では、二次記憶部14Dの予め定められた記憶領域に記憶されている画像情報により示される画像のうちの被画像形成領域Sに含まれる画像情報を生成し、その後にステップ404に移行する。
【0073】
ステップ404では、上記ステップ400において否定判定となった場合、被画像形成領域Sの縦の長さに対する内側領域Rの縦の長さの割合を示す縦倍率と被画像形成領域Sの横の長さに対する内側領域Rの横の長さの割合を示す横倍率とを算出し、上記ステップ400において肯定判定となった場合、二次記憶部14Dの予め定められた記憶領域に記憶されている画像情報により示される画像の全体を含む予め定められた画像領域(ここでは、カット紙Pの外周縁で囲まれた領域)の縦の長さに対する内側領域Rの縦の長さの割合を示す縦倍率と予め定められた画像領域の横の長さに対する内側領域Rの横の長さの割合を示す横倍率とを算出し、その後にステップ406に移行する。
【0074】
ステップ406では、上記ステップ404の処理によって算出された縦倍率及び横倍率において横倍率よりも縦倍率が小さいか否かを判定し、肯定判定となった場合にはステップ408に移行する一方、否定判定となった場合にはステップ410に移行する。
【0075】
ステップ408では、上記ステップ400において否定判定となった場合、上記ステップ402の処理によって生成された画像情報により示される画像が上記ステップ404の処理によって算出された縦倍率(上記ステップ400において否定判定となった場合について算出された縦倍率)で拡大または縮小されるようにその画像情報を加工し、上記ステップ400において肯定判定となった場合、二次記憶部14Dの予め定められた記憶領域に記憶されている画像情報により示される画像が上記ステップ404の処理によって算出された縦倍率(上記ステップ400において肯定判定となった場合について算出された縦倍率)で拡大または縮小されるようにその画像情報を加工する。
【0076】
ステップ410では、上記ステップ400において否定判定となった場合、上記ステップ402の処理によって生成された画像情報により示される画像が上記ステップ404の処理によって算出された横倍率(上記ステップ400において否定判定となった場合について算出された横倍率)で拡大または縮小されるようにその画像情報を加工し、上記ステップ400において肯定判定となった場合、二次記憶部14Dの予め定められた記憶領域に記憶されている画像情報により示される画像が上記ステップ404の処理によって算出された横倍率(上記ステップ400において肯定判定となった場合について算出された横倍率)で拡大または縮小されるようにその画像情報を加工する。
【0077】
ステップ408及びステップ410の各々では、上記の処理を行った後、ステップ412に移行し、ステップ408またはステップ410の処理によって加工された画像情報を加工済み画像情報として二次記憶部14Dの予め定められた記憶領域に記憶した後、ステップ414に移行する。
【0078】
ステップ414では、プリンタ16によってカット紙Pに画像を形成させるための準備の完了待ちを行った後、ステップ416に移行し、二次記憶部14Dの予め定められた記憶領域に記憶されている加工済み画像情報をプリンタ16に送信した後、本第2の画像情報処理プログラムを終了する。
【0079】
プリンタ16は、上記第2の画像情報処理プログラムにおける上記ステップ416の処理によって送信された加工済み画像情報を受信すると、受信した加工済み画像情報により示される画像をカット紙Pの内側領域Rに形成する。従って、図3に示すように端末装置14で画像を作成し、上記ステップ400の処理によって二次記憶部14Dの予め定められた記憶領域に指示情報が記憶されていないと判定された場合(上記ステップ400において否定判定となった場合)、プリンタ16によってカット紙Pに画像が形成されると、このカット紙Pには、従来通り、図3に示すように、メインフレーム12で作成して得られた画像のうち、内側領域Rに含まれる画像のみが現れる。
【0080】
また、図3に示すように端末装置14で画像を作成し、上記ステップ400の処理によって二次記憶部14Dの予め定められた記憶領域に記憶されていると判定された場合(上記ステップ400において肯定判定となった場合)、プリンタ16によってカット紙Pに画像が形成されると、このカット紙Pには、一例として図7に示すように、カット紙Pの外周縁で囲まれた領域(被画像形成領域S)に含まれる画像(ここでは、あ”との文字を示す画像及び縦長楕円を示す画像)の全体が内側領域Rに現れる。
【0081】
また、図4に示すように端末装置14で画像を作成し、上記ステップ400の処理によって二次記憶部14Dの予め定められた記憶領域に指示情報が記憶されていないと判定された場合、プリンタ16によってカット紙Pに画像が形成されると、このカット紙Pには、一例として図11に示すように、被画像形成領域Sに含まれる画像が予め定められた倍率(ここでは、縦倍率と横倍率とのうちの小さい方の倍率)で拡大されて内側領域Rに現れる。なお、図11に示す例では、内側領域Rよりも内側に内側領域Rよりもサイズが小さな被画像形成領域Sが指定されているため、画像がカット紙Pに形成されると拡大されて現れているが、内側領域Rから食み出た内側領域Rよりもサイズが大きな被画像形成領域Sが指定されている場合には、画像がカット紙Pに形成されると縮小されて現れる。
【0082】
[第2の実施形態]
上記第1の実施形態では、第1の画像形成指示処理がメインフレーム12によって実行される場合及び第2の画像形成指示処理が端末装置14によって実行される場合について説明したが、本第2の実施形態では、画像情報の加工を命令する第1の加工命令処理がメインフレーム12によって実行される場合及び画像情報の加工を命令する第2の加工命令処理が端末装置14によって実行される場合について説明する。なお、本第2の実施形態では、上記第1の実施形態と同一の構成については同一の符号を付してその説明を省略し、上記第1の実施形態と異なる点のみを説明する。
【0083】
図12は、端末装置14に対して画像情報の加工を命令するための準備の指示がメインフレーム12に対して行われた際にCPU12Aによって実行される第1の加工命令処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。なお、本第1の加工命令処理プログラムは、図5に示す第1の画像形成指示処理プログラムに比べ、ステップ108に代えてステップ500を適用した点、ステップ112に代えてステップ502を適用した点、及びステップ114に代えてステップ504を適用した点のみが異なっているので、以下では、図5に示す第1の画像形成指示処理プログラムと同一のステップについては同一のステップ番号を付してその説明を省略し、第1の画像形成指示処理プログラムと異なる点についてのみ説明する。
【0084】
同図のステップ500では、端末装置14に対して画像情報の加工の開始を指示する加工開始指示情報の受け付け待ちを行う。受付装置12Fによって加工開始指示情報が受け付けられると、上記ステップ500が肯定判定となってステップ110に移行する。
【0085】
ステップ502では、二次記憶部12の予め定められた記憶領域から画像情報及び指示情報を取得してその記憶領域から画像情報及び指示情報を消去し、取得した画像情報及び指示情報を含んで構成された加工命令情報を端末装置14に送信し、その後に本加工命令処理プログラムを終了する。
【0086】
ステップ504では、二次記憶部12の予め定められた記憶領域から画像情報を取得してその記憶領域から画像情報を消去し、取得した画像情報を含んで構成された加工命令情報を端末装置14に送信し、その後に本加工命令処理プログラムを終了する。
【0087】
図13は、メインフレーム12から送信された加工命令情報を受信した際にCPU14Aによって実行される第3の画像情報処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。なお、本第3の画像情報処理プログラムは、図6に示す第1の画像情報処理プログラムに比べ、ステップ214を除いた点、新たにステップ600、ステップ602、ステップ604、ステップ606、及びステップ608を追加した点のみが異なっているので、以下では、図6に示す第1の画像情報処理プログラムと同一のステップについては同一のステップ番号を付してその説明を省略し、第1の画像情報処理プログラムと異なる点についてのみ説明する。
【0088】
同図のステップ202及びステップ212の各々において、上記第1の実施形態で説明した処理が終了すると、ステップ600に移行し、二次記憶部14Dの予め定められて記憶領域に記憶されている加工済み画像情報に基づいて、この加工済み画像情報により示される画像がプリンタ16によってカット紙Pに形成された態様を表すイメージ画像(所謂印刷プレビュー)をメインフレーム12の表示装置12Eに表示させるためのイメージ画像情報を生成し、その後にステップ602に移行する。
【0089】
ステップ602では、上記ステップ600の処理によって生成されたイメージ画像情報をメインフレーム12に送信し、次のステップ604にて、後述する確認処理プログラムがメインフレーム12のCPU12Aによって実行されることによりメインフレーム12から送信される許可情報を受信したか否かを判定し、肯定判定となった場合にはステップ216に移行する一方、否定判定となった場合にはステップ606に移行し、後述する確認処理プログラムがメインフレーム12のCPU12Aによって実行されることによりメインフレーム12から送信される禁止情報を受信したか否かを判定し、否定判定となった場合にはステップ604に戻る一方、肯定判定となった場合にはステップ608に移行し、二次記憶部14Dの予め定められて記憶領域に記憶されている加工済み画像情報を消去した後、本第3の画像情報処理プログラムを終了する。
【0090】
図14は、メインフレーム12の電源スイッチをオンにした際にCPU12Aによって実行される確認処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。
【0091】
同図のステップ650では、端末装置14から送信されたイメージ画像情報の受信待ちを行う。CPU12Aがイメージ画像情報を受信すると、上記ステップ650が肯定判定となってステップ652に移行する。
【0092】
ステップ652では、上記ステップ650の処理によって受信されたイメージ画像情報により示されるイメージ画像が表示されるように表示装置12Eを制御する。これによって、表示装置12Eにはイメージ画像が表示される。
【0093】
次のステップ654では、表示装置12Eに表示されたイメージ画像に対応する画像が実際に現れるようにプリンタ16によってカット紙Pに画像が形成されることを許可することを示す許可情報が受付装置12Fによって受け付けられたか否かを判定し、肯定判定となった場合にはステップ656に移行し、上記ステップ654において受付装置12Fによって受け付けられた許可情報を端末装置14に送信した後、本確認処理プログラムを終了する。
【0094】
一方、ステップ654において否定判定となった場合にはステップ658に移行し、プリンタ16によるカット紙Pへの画像の形成を禁止することを示す禁止情報が受付装置12Fによって受け付けられたか否かを判定し、否定判定となった場合にはステップ654に戻る一方、肯定判定となった場合にはステップ660に移行し、上記ステップ658において受付装置12Fによって受け付けられた禁止情報を端末装置14に送信した後、本確認処理プログラムを終了する。
【0095】
次に、端末装置14によって第2の加工命令処理が実行された場合について説明する。
【0096】
図15は、画像情報の加工を命令するための準備の指示が端末装置14に対して行われた際にCPU14Aによって実行される第2の加工命令処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。なお、本第2の加工命令処理プログラムは、図8に示す第2の画像形成指示処理プログラムに比べ、ステップ308に代えてステップ700を適用した点のみが異なっているので、以下では、図8に示す第2の画像形成指示処理プログラムと同一のステップについては同一のステップ番号を付してその説明を省略し、第2の画像形成指示処理プログラムと異なる点についてのみ説明する。
【0097】
同図のステップ700では、画像情報の加工の開始を指示する加工開始指示情報の受け付け待ちを行う。受付装置14Fによって加工開始指示情報が受け付けられると、上記ステップ700が肯定判定となって本第2の加工命令処理プログラムを終了する。
【0098】
図16は、上記ステップ700において受付装置14Fによって加工開始指示情報が受け付けられた際にCPU14Aによって実行される第4の画像情報処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートが示されている。なお、本第4の画像情報処理プログラムは、図10に示す第2の画像情報処理プログラムに比べ、ステップ414を除いた点、新たにステップ750、ステップ752、ステップ754、ステップ756、及びステップ758を追加した点のみが異なっているので、以下では、図10に示す第2の画像情報処理プログラムと同一のステップについては同一のステップ番号を付してその説明を省略し、第2の画像情報処理プログラムと異なる点についてのみ説明する。
【0099】
同図のステップ412において、上記第1の実施形態で説明した処理が終了すると、ステップ750に移行し、二次記憶部14Dの予め定められて記憶領域に記憶されている加工済み画像情報に基づいてイメージ画像情報を生成し、その後にステップ752に移行する。
【0100】
ステップ752では、上記ステップ750の処理によって生成されたイメージ画像情報により示されるイメージ画像が表示されるように表示装置14Eを制御する。これによって、表示装置14Eにはイメージ画像が表示される。
【0101】
次のステップ754では、表示装置14Eに表示されたイメージ画像で表されるようにプリンタ16によってカット紙Pに画像が形成されることを許可することを示す許可情報が受付装置14Fによって受け付けられたか否かを判定し、肯定判定となった場合にはステップ416に移行する一方、否定判定となった場合にはステップ756に移行し、プリンタ16によるカット紙Pへの画像の形成を禁止することを示す禁止情報が受付装置14Fによって受け付けられたか否かを判定し、否定判定となった場合にはステップ754に戻る一方、肯定判定となった場合にはステップ758に移行し、二次記憶部14Dの予め定められて記憶領域に記憶されている加工済み画像情報を消去した後、本第4の画像情報処理プログラムを終了する。
【0102】
なお、上記各実施形態では、端末装置14によって画像を作成する際に指定された被画像形成領域Sとして、カット紙Pの外周縁で囲まれた領域を採用した場合(図7参照)を例に挙げて説明したが、これに限らず、カット紙Pの外周縁と内側領域Rの外周縁との間に外周縁を有する被画像形成領域Sを採用してもよい。この場合、一例として図17に示すように、端末装置14によって被画像形成領域Sよりも内側に“あ”との文字を示す画像及び縦長楕円を示す画像が作成され、かつ全体出力指示チェックボックスにチェック印が入れられた場合、カット紙Pの外周縁に含まれる画像の全体が内側領域Rに形成される。また、全体出力指示チェックボックスにチェック印が入れられていない場合、被画像形成領域Sのうちの内側領域Rに対応する対応領域に含まれる画像がプリンタ16によってカット紙Pの内側領域Rに形成される。
【0103】
また、上記各実施形態に係る画像形成システム10によれば、プリンタ16によって画像が形成されるカット紙Pにおける画像が形成されない周縁部Qに外縁が重ねられるように被画像形成領域Sが指定された上で端末装置14によって被画像形成領域Sから画像の一部が食み出るように画像が作成され、かつ全体出力指示チェックボックスにチェック印が入れられた場合、作成されて得られた画像がプリンタ16によってカット紙Pにおける周縁部Qによって欠落しないように内側領域Rに形成される。
【0104】
また、上記各実施形態では、カット紙Pの外周縁で囲まれた領域の縦の長さに対する内側領域Rの縦の長さの割合を示す縦倍率とカット紙Pの外周縁で囲まれた領域の横の長さに対する内側領域Rの横の長さの割合を示す横倍率とを算出する場合の形態例を挙げて説明したが、これに限らず、例えば、メインフレーム12又は端末装置14によって作成された画像の全体を取り囲む矩形領域の縦の長さに対する内側領域Rの縦の長さの割合を示す縦倍率とこの矩形領域の横の長さに対する内側領域Rの横の長さの割合を示す横倍率とを算出してもよい。また、画像の全体を取り囲む領域は矩形領域に限らず、円形領域や矩形以外の多角形領域などの画像の全体を取り囲む幾何学形状領域であれば如何なる領域であってもよい。なお、画像の全体を取り囲む幾何学形状領域を作成する方法としては、例えば、端末装置14によって作成された画像の輪郭に接する接線を組み合わせて1つの閉じられた領域を作成する方法や、その接線とカット紙Pの外周縁とを組み合わせて1つの閉じられた領域を作成する方法が挙げられる。
【0105】
また、上記各実施形態では、メインフレーム12又は端末装置14によって作成された画像の全体をプリンタ16によってカット紙Pの内側領域Rに収まるように形成させるか否かを指示情報の有無によって決定しているが、これに限らず、予め定められた条件(例えば、予め定められた時間帯である、との条件や、プリンタ16による画像形成の指示が特定の利用者によって行われた、との条件)を満足した場合、メインフレーム12又は端末装置14によって作成された画像の全体をプリンタ16によってカット紙Pの内側領域Rに収まるように形成させるようにしてもよい。
【0106】
また、上記各実施形態では、カット紙Pの周縁部Qを示す周縁部情報が端末装置14のROM14Bに予め記憶されている場合の形態例を挙げて説明したが、これに限らず、端末装置14の二次記憶部14Dに予め記憶されていてもよい。また、端末装置14の外部の記憶媒体に予め記憶しておいて、必要に応じてその記憶媒体から取得するようにしてもよい。例えば、周縁部情報をプリンタ16のROM16B又は二次記憶部16Dに記憶しておき、端末装置14からの要求に応じてプリンタ16がROM16B又は二次記憶部16Dから周縁部情報を読み出して端末装置14に送信し、端末装置14がプリンタ16から送信された周縁部情報を受信して二次記憶部14Dに記憶するという形態例が挙げられる。
【0107】
また、上記各実施形態では、各種処理プログラムがROMに予め記憶されているが、これに限らず、各種処理プログラムをCD−ROMやDVD−ROM、USB(Universal Serial Bus)メモリなどのコンピュータによって読み取られる記憶媒体に格納した状態で提供する形態を適用しても良いし、有線又は無線による通信手段を介して配信する形態を適用しても良い。
【符号の説明】
【0108】
10 画像形成システム
12 メインフレーム
12A,14A CPU
12E,14E 表示装置
12F,14F 受付装置
14 端末装置
14D 二次記憶部
16 プリンタ
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像情報処理装置、画像形成システム、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、印刷データを拡大又は縮小して出力する機能を備える出力装置において、印刷データのうちのマージン部分を除いた画像部分のみの拡大又は縮小を設定する設定手段と、設定手段により画像部分のみの拡大又は縮小が設定されている場合に、印刷データを拡大又は縮小するとともに、印刷データのうちのマージン部分を除いた画像部分についての出力開始位置を、その印刷データの拡大前又は縮小前の画像部分のみの出力開始位置にして、拡大後又は縮小後のデータを出力する制御手段と、を設けたことを特徴とする出力装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−94767号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の課題は、記録媒体に画像が形成された際の画像の欠落を回避する、画像情報処理装置、画像形成システム、及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の画像情報処理装置は、画像が形成されない周縁部を有する記録媒体の画像形成手段によって画像を形成する被画像形成領域を指定する指定情報、及び前記周縁部を示す周縁部情報を記憶した記憶手段と、画像の全体を前記記録媒体に形成することが指示された場合、前記記憶手段に記憶されている指定情報により指定された前記被画像形成領域に拘らず、入力された画像を示す画像情報により示される画像の全体が前記記憶手段に記憶されている周縁部情報により示される前記周縁部よりも内側の内側領域に形成されるように該画像情報を加工する加工手段と、を含んで構成される。
【0006】
請求項2に記載の画像情報処理装置は、請求項1に記載の発明において、前記加工手段が、画像の全体を前記記録媒体に形成することが指示された場合、更に、入力された加工対象の前記画像情報により示される画像の全体が、該画像の全体を含む予め定められた画像領域の縦及び横の長さ及び前記内側領域の縦及び横の長さに基づいて決定された倍率で拡大または縮小されるように該画像情報を加工するものである。
【0007】
請求項3に記載の画像情報処理装置は、請求項2に記載の発明において、前記倍率を、前記画像領域の縦の長さに対する前記内側領域の縦の長さの割合と該画像領域の横の長さに対する該内側領域の横の長さの割合とのうちの小さい方の割合としたものである。
【0008】
請求項4に記載の画像情報処理装置は、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の発明において、前記指定情報を受け付ける受付手段を更に含み、前記受付手段によって受け付けられた指定情報を前記記憶手段に記憶したものである。
【0009】
請求項5に記載の画像情報処理装置は、請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の発明において、前記加工手段によって加工された前記画像情報に基づいて前記画像形成手段によって画像が形成された前記記録媒体の態様を表示する表示手段を更に含むものである。
【0010】
請求項6に記載の画像情報処理装置は、請求項5に記載の発明において、前記表示手段によって前記態様が表示されてから、該表示手段によって表示された該態様となるように前記画像形成手段によって前記記録媒体に画像が形成されることを許可することを示す許可情報が入力された場合、前記画像形成手段に対して前記加工手段によって加工された前記画像情報に基づく画像を前記記録媒体に形成させるように指示する指示手段を更に含むものである。
【0011】
請求項7に記載の画像情報処理装置は、請求項1〜請求項6の何れか1項に記載の発明において、画像の全体を前記記録媒体に形成することを指示する指示情報を受け付ける指示情報受付手段を更に含み、前記加工手段が、前記指示情報受付手段によって前記指示情報が受け付けられた場合、前記記憶手段に記憶されている指定情報により指定された前記被画像形成領域に拘らず、入力された加工対象の前記画像情報により示される画像の全体が前記画像形成手段によって前記内側領域に形成されるように該画像情報を加工するものである。
【0012】
請求項8に記載の画像情報処理装置は、請求項7に記載の発明において、前記加工手段が、前記指示情報受付手段によって前記指示情報が受け付けられなかった場合、入力された加工対象の前記画像情報により示される画像の全体のうちの前記記憶手段に記憶されている指定情報により指定された前記被画像形成領域に対応する対応領域に含まれる画像が前記画像形成手段によって前記内側領域に形成されるように該画像情報を加工するものである。
【0013】
請求項9に記載の画像情報処理装置は、請求項8に記載の発明において、前記加工手段が、前記指示情報受付手段によって前記指示情報が受け付けられなかった場合、更に、入力された加工対象の前記画像情報により示される画像の全体のうちの前記対応領域に含まれる画像が予め定められた倍率で拡大または縮小されるように該画像情報を加工するものである。
【0014】
請求項10に記載の画像形成システムは、請求項1〜請求項9の何れか1項に記載の画像情報処理装置と、前記画像形成手段と、を含んで構成される。
【0015】
請求項11に記載のプログラムは、コンピュータを、画像の全体を記録媒体に形成することが指示された場合、画像が形成されない周縁部を有する前記記録媒体の画像形成手段によって画像を形成する被画像形成領域を指定する指定情報、及び前記周縁部を示す周縁部情報を記憶した記憶手段に記憶されている指定情報により指定された前記被画像形成領域に拘らず、入力された画像を示す画像情報により示される画像の全体が前記記憶手段に記憶されている周縁部情報により示される前記周縁部よりも内側の内側領域に形成されるように該画像情報を加工する加工手段として機能させるためのものである。
【発明の効果】
【0016】
請求項1、請求項10及び請求項11に係る発明によれば、記録媒体に画像が形成された際の画像の欠落を回避する、という効果が得られる。
【0017】
請求項2に係る発明によれば、予め定められた画像領域の縦及び横の長さ及び内側領域の縦及び横の長さに基づいて決定された倍率で画像が拡大または縮小されない場合に比べ、画像形成手段によって画像の全体が内側領域の大きさに合わせて内側領域に容易に形成される、という効果が得られる。
【0018】
請求項3に係る発明によれば、倍率を、画像領域の縦の長さに対する内側領域の縦の長さの割合と画像領域の横の長さに対する内側領域の横の長さの割合とのうちの小さい方の割合としない場合に比べ、画像形成手段によって画像の全体が内側領域の大きさに合わせて内側領域に容易に形成される、という効果が得られる。
【0019】
請求項4に係る発明によれば、受付手段を有しない場合に比べ、被画像形成領域が容易に指定される、という効果が得られる。
【0020】
請求項5に係る発明によれば、表示手段を有しない場合に比べ、画像形成手段によって画像が意図していない領域に形成されることを未然に防止する、という効果が得られる。
【0021】
請求項6に係る発明によれば、指示手段を有しない場合に比べ、画像形成手段によって画像が意図していない領域に形成されることを未然に防止する、という効果が得られる。
【0022】
請求項7に係る発明によれば、指示情報受付手段を有しない場合に比べ、画像形成手段によって画像の全体を内側領域に形成させる場合と形成させない場合とが容易に切り替えられる、という効果が得られる。
【0023】
請求項8に係る発明によれば、指示情報受付手段によって指示情報が受け付けられなかった場合、入力された加工対象の画像情報により示される画像の全体のうちの記憶手段に記憶されている指定情報により指定された被画像形成領域に対応する対応領域に含まれる画像が画像形成手段によって内側領域に形成されるように画像情報を加工しない場合に比べ、画像形成手段によって画像の全体が内側領域に形成される場合と被画像形成領域に対応する対応領域に含まれる画像が画像形成手段によって内側領域に形成される場合とを容易に切り替えられる、という効果が得られる。
【0024】
請求項9に係る発明によれば、指示情報受付手段によって指示情報が受け付けられなかった場合、更に、入力された加工対象の画像情報により示される画像の全体のうちの対応領域に含まれる画像が予め定められた倍率で拡大または縮小されない場合に比べ、被画像形成領域に対応する対応領域に含まれる画像が画像形成手段によって内側領域の大きさに合わせて内側領域に容易に形成される、という効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】実施形態に係る画像形成システムの構成の一例を示す概略構成図である。
【図2】実施形態に係るプリンタで用いられるカット紙の一例を示す模式図である。
【図3】実施形態に係る画像形成システムにおいて端末装置またはメインフレームで作成された画像とプリンタによって画像が形成されたカット紙の態様の一例を示す模式図である。
【図4】実施形態に係る画像形成システムにおいて端末装置で作成された画像とプリンタによって画像が形成されたカット紙の態様の一例を示す模式図である。
【図5】第1の実施形態に係る第1の画像形成指示処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。
【図6】第1の実施形態に係る第1の画像情報処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。
【図7】実施形態に係る画像形成システムにおいて端末装置またはメインフレームで作成された画像とプリンタによって画像が形成されたカット紙の態様の一例を示す模式図である。
【図8】第1の実施形態に係る第2の画像形成指示処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。
【図9】第1の実施形態に係る端末装置の表示装置に表示されるダイアログボックスにおいて余白領域設定画面が選択されて表示された場合の表示状態の一例を示す図である。
【図10】第1の実施形態に係る第2の画像情報処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。
【図11】実施形態に係る画像形成システムにおいて端末装置で作成された画像とプリンタによって画像が形成されたカット紙の態様の一例を示す模式図である。
【図12】第2の実施形態に係る第1の加工命令処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。
【図13】第2の実施形態に係る第3の画像情報処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。
【図14】第2の実施形態に係る確認処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。
【図15】第2の実施形態に係る第2の加工命令処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。
【図16】第2の実施形態に係る第4の画像情報処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。
【図17】実施形態に係る画像形成システムにおいて端末装置で作成された画像とプリンタによって画像が形成されたカット紙の態様の一例を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、図面を参照して本発明を実施するための形態の一例について詳細に説明する。なお、ここでは、本発明を、メインフレーム、端末装置、及びプリンタが通信手段を介して相互に接続されて構成された画像形成システムに適用した場合について説明する。
【0027】
[第1の実施形態]
図1には、本第1の実施形態に係る画像形成システム10の構成の一例を示す概略構成図が示されている。同図に示されるように、画像形成システム10は、メインフレーム12、端末装置14、及びプリンタ16を含んで構成されている。メインフレーム12、端末装置14、及びプリンタ16は、通信手段(例えばLAN(Local Area Network))18を介して相互に接続されている。
【0028】
メインフレーム12は、基幹業務システムに用いられる汎用大型コンピュータであり、連続帳票に画像を形成するドットインパクトプリンタ(図示省略)に接続されており、このドットインパクトプリンタの作動を制御するために用いられる。メインフレーム12は、各種プログラムの処理を実行することによりメインフレーム12全体を制御するCPU(中央処理装置)12A、二次記憶部12Dに記憶されたメインフレーム12の作動を制御する制御プログラムを読み出すプログラムが予め記憶された記憶媒体であるROM(Read Only Memory)12B、各種プログラムの実行時のワークエリア等として用いられる記憶媒体であるRAM(Random Access Memory)12C、メインフレーム12の電源スイッチが切られてもメインフレームの作動を制御する制御プログラムや後述する第1の画像形成指示処理プログラム、各種パラメータ等の各種情報を記憶する不揮発性の記憶媒体である二次記憶部(例えばハードディスク)12D、各種画像やメッセージなどを表示する表示装置(例えば液晶ディスプレイ)12E、及び利用者によって操作されることによりメインフレーム12の作動を制御するための指示を受け付ける受付装置(例えばキーボード及びマウス)12Fを含んで構成されている。また、メインフレーム12は、通信手段18に接続されて通信手段18を介して外部装置(例えば端末装置14やプリンタ16)と各種情報の授受が行うためのインタフェース(I/F)12Gを備えている。
【0029】
CPU12A、ROM12B、RAM12C、二次記憶部12D、表示装置12E、受付装置12F、及びインタフェース12Gは、バス20を介して相互に接続されている。従って、CPU12Aは、ROM12B、RAM12C、及び二次記憶部12Dに対するアクセスと、表示装置12Eの作動の制御と、受付装置12Fによって受け付けられた各種情報の受信と、インタフェース12Gを介した各種情報の送受信と、を各々行う。
【0030】
端末装置14は、一般的なパーソナル・コンピュータであり、通信手段18を介してプリンタ16の作動を制御するために用いられる。端末装置14は、各種プログラムの処理を実行することにより端末装置14全体を制御するCPU14A、二次記憶部14Dに記憶された端末装置14の作動を制御する制御プログラムを読み出すためのプログラムが予め記憶された記憶媒体であるROM14B、各種プログラムの実行時のワークエリア等として用いられる記憶媒体であるRAM14C、端末装置14の作動を制御する制御プログラム、後述する第2の画像形成指示処理プログラム、各種パラメータ、及びプリンタ16に対応したプリンタドライバとしての第1及び第2の画像情報処理プログラム、並びに画像を作成する文書作成プログラム、表計算プログラム、及び作図プログラムなどの、上記プリンタドライバを介してプリンタ16に画像形成を指示することにより画像形成処理を実行させる機能を備えたアプリケーション・プログラム(以下、「画像形成機能付きAP」という)等の端末装置14の電源スイッチが切られても保持しなければならない各種情報を記憶する不揮発性の記憶媒体である二次記憶部(例えばハードディスク)14D、各種画像やメッセージなどを表示する表示装置(例えば液晶ディスプレイ)14E、及び利用者によって操作されることにより端末装置14の作動を制御するための指示を受け付ける受付装置(例えばキーボード及びマウス)14Fを含んで構成されている。また、端末装置14は、通信手段18に接続されて通信手段18を介して外部装置(例えばメインフレーム12やプリンタ16)と各種情報の授受が行うためのインタフェース(I/F)14Gを備えている。
【0031】
CPU14A、ROM14B、RAM14C、二次記憶部14D、表示装置14E、受付装置14F、及びインタフェース14Gは、バス22を介して相互に接続されている。従って、CPU14Aは、ROM14B、RAM14C、及び二次記憶部14Dに対するアクセスと、表示装置14Eの作動の制御と、受付装置14Fによって受け付けられた各種情報の受信と、インタフェース14Gを介した各種情報の送受信と、を各々行う。
【0032】
プリンタ16は、外部から画像を示す画像情報が入力された場合、入力された画像情報により示される画像を記録媒体としてのカット紙に形成するものである。なお、本第1の実施形態では、プリンタ16としてインクジェットプリンタを採用しているが、これに限らず、サーマル方式のプリンタやゼログラフィ方式のプリンタを採用してもよい。
【0033】
プリンタ16は、各種プログラムの処理を実行することによりプリンタ16全体を制御するCPU16A、プリンタ16の作動を制御する制御プログラムや各種パラメータ等が予め記憶された記憶媒体であるROM16B、各種プログラムの実行時のワークエリア等として用いられる記憶媒体であるRAM16C、プリンタ16の電源スイッチが切られても保持しなければならない各種情報を記憶する不揮発性の記憶媒体である二次記憶部(例えばハードディスク)16D、利用者によって操作されることによりプリンタ16の作動を制御するための指示を受け付ける受付部(例えばユーザインタフェースパネル)16E、及び用紙に画像を形成する画像形成部16Fを含んで構成されている。また、プリンタ16は、通信手段18に接続されて通信手段18を介して外部装置(例えばメインフレーム12や端末装置14)と各種情報の授受が行うためのインタフェース(I/F)16Gを備えている。
【0034】
CPU16A、ROM16B、RAM16C、二次記憶部16D、受付装置16E、画像形成部16F及びインタフェース16Gは、バス24を介して相互に接続されている。従って、CPU16Aは、ROM16B、RAM16C、及び二次記憶部16Dに対するアクセスと、受付装置16Eによって受け付けられた各種情報の受信と、画像形成部16Fの作動の制御と、インタフェース16Gを介した各種情報の送受信と、を各々行う。
【0035】
図2には、プリンタ16によって画像が形成されるカット紙Pの一例が示されている。同図に示されるように、カット紙Pは、矩形状に形成されている。カット紙Pは、プリンタ16によって画像が形成されない周縁部Q(同図では、破線の枠とカット紙Pの外周縁を示す実線の枠とに挟まれた領域)を有している。すなわち、カット紙Pでは、周縁部Qの内周縁(同図の破線の枠)よりも内側の領域(以下、「内側領域」という。)Rがプリンタ16によって画像が形成される対象領域とされている。つまり、プリンタ16は、カット紙Pの周縁部Qを示す周縁部情報を所持しており、入力された画像情報により示される画像のうち、周縁部情報により示される周縁部Qによって定められる内側領域Rに対応する対応領域に含まれる画像のみをカット紙Pの内側領域Rに形成するように構成されている。なお、本第1の実施形態では、カット紙PとしてA4の用紙を採用している。また、本第1の実施形態では、周縁部Qの内周縁が周縁部Qの外周縁(カット紙Pの外周縁)に対して所定距離だけ内側に形成される矩形領域であり、周縁部Qの内周縁の各辺から周縁部Qの外周縁(カット紙Pの外周縁)までの距離が4.1mmとされている。また、本第1の実施形態では、カット紙Pの周縁部Qを示す周縁部情報(例えば、周縁部Qの内周縁の各辺から周縁部Qの外周縁までの距離を示す情報)がプリンタ16のROM16Bに予め記憶されている。また、同図において、周縁部Qの内周縁を示す破線は説明の便宜上図示したものであり、実際にカット紙Pに記されているわけではない。
【0036】
ところで、一般的に、端末装置14で画像形成機能付きAPには、カット紙Pにおける画像が形成される被画像形成領域Sを利用者に指定させる機能(以下、「指定機能」という。)が含まれている。従って、従来の技術によれば、端末装置14において、指定機能によってカット紙Pの全面(カット紙Pの外周縁で囲まれた全領域)を被画像形成領域Sとして指定した上で、一例として図3に示すようにプリンタ16によってカット紙Pに形成される画像(同図の例では、被画像形成領域Sの正面視左上部の“あ”との文字を示す画像及び被画像形成領域Sの正面視右下部の縦長楕円を示す画像)を画像形成機能付きAPによって周縁部Qと内側領域Rとに跨いで作成した場合、このように作成された被画像形成領域Sに含まれる画像を示す画像情報が画像形成機能付きAPによって生成され、生成された画像情報により示される画像のうちの内側領域Rに相当する領域に含まれる画像を示す画像情報がプリンタドライバによって生成され、生成された画像情報がプリンタ16に送信される。そして、プリンタ16では、端末装置14から送信された画像情報により示される画像がカット紙Pに形成される。この場合、カット紙Pには一例として同図に示すように内側領域Rに含まれる画像のみが現れる。つまり、プリンタ16では、端末装置14で画像形成機能付きAPによって作成された画像が周縁部Qに遮られた状態でカット紙Pに形成される。
【0037】
また、端末装置14において、指定機能によってカット紙Pにおける内側領域Rの一部(ここでは、内側領域Rよりも更に内側の領域であって、Rにから所定の距離だけ内側に形成される矩形領域)を被画像形成領域Sとして指定した上で、一例として図4に示すようにプリンタ16によってカット紙Pに形成される画像として“あ”との文字を示す画像を被画像形成領域Sの正面視左上部に“あ”との文字を示す画像の全体が被画像形成領域Sに含まれるように画像形成機能付きAPによって作成すると共に、プリンタ16によってカット紙Pに形成される画像として更に縦長楕円を示す画像をカット紙Pの正面視右下部に被画像形成領域Sと内側領域Rと周縁部Qとに跨いで作成した場合、このように作成された被画像形成領域Sに含まれる画像を示す画像情報が画像形成機能付きAPによって生成され、生成された画像情報により示される画像のうちの内側領域Rに相当する領域に含まれる画像を示す画像情報がプリンタドライバによって生成され、生成された画像情報がプリンタ16に送信される。そして、プリンタ16では、端末装置14から送信された画像情報により示される画像がカット紙Pに形成される。この場合、カット紙Pには一例として同図に示すように被画像形成領域Sに含まれる画像のみが現れる。つまり、プリンタ16では、“あ”との文字を示す画像の全体が内側領域Rに形成されると共に、端末装置14で画像形成機能付きAPによって作成された画像(ここでは、縦長楕円を示す画像)が被画像形成領域Sの外側の領域で遮られた状態でカット紙Pに形成される。
【0038】
このように、端末装置14で画像形成機能付きAPによって画像を形成したとしても、この画像が指定機能によって指定された被画像形成領域Sからはみ出ていると、プリンタ16でカット紙Pに画像を形成した場合、そのはみ出ている部分がカット紙Pに現れない。また、端末装置14で画像形成機能付きAPによって形成された画像が指定機能によって指定された被画像形成領域Sからはみ出ていなかったとしても、画像が内側領域Rから食み出ていると、プリンタ16でカット紙Pに画像を形成した場合、そのはみ出ている部分がカット紙Pに現れない。
【0039】
更に、メインフレーム12は、本来、連続帳票に画像を形成するドットインパクトプリンタに対して用いられるものであるため、指定機能により被画像形成領域Sを指定するという機能を有していない。具体的には、図3に示すようにカット紙Pの全面(カット紙Pの外周縁で囲まれた領域)が被画像形成領域Sとして処理するように固定されている。このように構成されたメインフレーム12で作成された画像をプリンタ16によってカット紙Pに形成させる場合、端末装置14のプリンタドライバが利用される。例えば、図3に示すようにプリンタ16によってカット紙Pに形成される画像をメインフレーム12によって周縁部Qと内側領域Rとに跨いで作成した場合、このように作成された被画像形成領域Sに含まれる画像のうちの内側領域Rに相当する領域に含まれる画像を示す画像情報がプリンタドライバによって生成され、生成された画像情報がプリンタ16に送信される。そして、プリンタ16では、端末装置14から送信された画像情報により示される画像がカット紙Pに形成される。この場合、カット紙Pには一例として同図に示すように内側領域Rに含まれる画像のみが現れる。つまり、プリンタ16では、メインフレーム12で作成された画像が周縁部Qに遮られた状態でカット紙Pに形成される。
【0040】
このように、メインフレーム12で作成された画像が内側領域Rからはみ出ていると、プリンタ16でカット紙Pに画像を形成した場合、そのはみ出ている部分がカット紙Pに現れない。
【0041】
そこで、本第1の実施形態に係る画像形成システム10では、プリンタ16に画像形成を行わせる際に被画像形成領域Sに拘らず画像の全体をカット紙Pに形成させるか否かを指示する第1の画像形成指示処理及びこの第1の画像形成指示処理による指示に応じて画像情報を加工する第1の画像情報処理が実行される。
【0042】
先ず、図5〜図7を参照して、メインフレーム12によって第1の画像形成指示処理が実行され、端末装置12によって第1の画像情報処理が実行された場合の画像形成システム10の作用を説明する。
【0043】
図5は、メインフレーム12で作成したデータを端末装置14を介してプリンタ16に対して画像形成の指示を行うための準備の指示がメインフレーム12に対して行われた際にCPU12Aによって実行される第1の画像形成指示処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。また、ここでは、錯綜を回避するために、プリンタ16によってカット紙Pに形成させる画像がメインフレーム12によって作成され、作成された画像を示す画像情報が既に二次記憶部12Dの予め定められた記憶領域に記憶されている場合について説明する。
【0044】
同図のステップ100では、予め定められたメニュー画面を表示するように表示装置12Eを制御し、次にステップ102にて、予め定められた情報の入力の終了待ちを行う。なお、上記ステップ100では、メニュー画面として、“画像の全体を出力する”との項目が付されたチェックボックスであって画像の全体をカット紙Pに出力することを指示するための全体出力指示チェックボックスを有するダイアログボックス(図示省略)を採用している。従って、この全体出力指示チェックボックスに受付装置12Fを介して利用者によってチェック印が入れられることにより、メインフレーム12Aで作成された画像情報により示される画像の全体を、被画像形成領域S(ここでは、カット紙Pの外周縁で囲まれた領域)に拘らずプリンタ16によって内側領域Rに形成させることを指示する指示情報が受け付けられることになる。なお、本第1の実施形態では、全体出力指示チェックボックスの初期設定状態(所謂デフォルト状態)として、チェック印が入れられた状態を採用している。
【0045】
表示装置12Eに上記のダイアログボックスが表示されると、利用者は、全体出力指示チェックボックスに既に入れられているチェック印を消すか又はそのまま維持して、ダイアログボックスに対する入力を終了する指示を受付装置12Fを用いて入力する。これによって上記ステップ102が肯定判定となってステップ104に移行する。
【0046】
ステップ104では、余白領域設定画面の全体出力指示チェックボックスにチェック印が入れられたことにより指示情報が受け付けられたか否かを判定し、肯定判定となった場合にはステップ106に移行する一方、否定判定となった場合にはステップ108へ移行する。
【0047】
ステップ106では、指示情報を二次記憶部12Dの予め定められた記憶領域に記憶した後にステップ108に移行し、プリンタ16による画像形成の開始を指示する画像形成開始指示情報の受け付け待ちを行う。受付装置12Fによって画像形成開始指示情報が受け付けられると、上記ステップ108が肯定判定となってステップ110に移行する。
【0048】
ステップ110では、二次記憶部12Dの予め定められた記憶領域に指示情報が記憶されているか否かを判定し、肯定判定となった場合にはステップ112に移行する一方、否定判定となった場合にはステップ114に移行する。
【0049】
ステップ112では、二次記憶部12Dの予め定められた記憶領域から画像情報及び指示情報を取得してその記憶領域から画像情報及び指示情報を消去し、取得した画像情報及び指示情報を含んで構成された画像形成指示情報を端末装置14に送信し、その後に本第1の画像形成指示処理プログラムを終了する。
【0050】
ステップ114では、二次記憶部12Dの予め定められた記憶領域から画像情報を取得してその記憶領域から画像情報を消去し、取得した画像情報を含んで構成された画像形成指示情報を端末装置14に送信し、その後に本第1の画像形成指示処理プログラムを終了する。
【0051】
図6は、メインフレーム12によって送信された画像形成指示情報を受信した際にCPU14Aによって実行される第1の画像情報処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。また、ここでは、錯綜を回避するために、CPU14Aによって画像形成指示情報が受信された際に、画像形成指示情報に含まれる画像情報が二次記憶部14Dの予め定められた記憶領域に記憶された場合について説明する。
【0052】
同図のステップ200では、受信した画像形成指示情報に指示情報が含まれているか否かを判定し、否定判定となった場合にステップ202に移行する一方、肯定判定となった場合にステップ204に移行する。
【0053】
ステップ202では、二次記憶部14Dの予め定められた記憶領域に記憶されている画像情報により示される画像のうちのカット紙Pの内側領域Rに対応する対応領域に含まれる画像情報を生成し、生成した画像情報を加工済み画像情報として二次記憶部14Dの予め定められた記憶領域に記憶し、その後にステップ214に移行する。
【0054】
ステップ204では、被画像形成領域S(本第1の画像情報処理プログラムでは、カット紙Pの外周縁で囲まれた領域)の縦の長さに対する内側領域Rの縦の長さの割合を示す縦倍率と被画像形成領域S(本第1の画像情報処理プログラムでは、カット紙Pの外周縁で囲まれた領域)の横の長さに対する内側領域Rの横の長さの割合を示す横倍率とを算出し、その後にステップ206に移行する。
【0055】
ステップ206では、上記ステップ204の処理によって算出された縦倍率及び横倍率において横倍率よりも縦倍率が小さいか否かを判定し、肯定判定となった場合にはステップ208に移行する一方、否定判定となった場合にはステップ210に移行する。
【0056】
ステップ208では、上記ステップ204の処理によって算出された縦倍率で二次記憶部14Dの予め定められた記憶領域に記憶されている画像情報により示される画像が拡大または縮小されるようにその画像情報を加工する。なお、本ステップ208では、縦倍率>1の場合、画像が拡大されるように画像情報を加工し、縦倍率<1の場合、画像が縮小されるように画像情報を加工する。また、縦倍率=1の場合、画像は拡縮されない。
【0057】
ステップ210では、上記ステップ204の処理によって算出された横倍率で二次記憶部14Dの予め定められた記憶領域に記憶されている画像情報により示される画像が拡大または縮小されるようにその画像情報を加工すると共に、周縁部情報に基づいて画像がプリンタ16によって内側領域Rに形成されるようにその画像情報を加工する。なお、本ステップ210では、横倍率>1の場合、画像が拡大されるように画像情報を加工し、横倍率<1の場合、画像が縮小されるように画像情報を加工する。また、横倍率=1の場合、画像は拡縮されない。また、本第1の実施形態では、縦倍率=横倍率の場合も画像は拡縮されない。
【0058】
ステップ208及びステップ210の各々では、上記の処理を行った後、ステップ212に移行し、ステップ208またはステップ210の処理によって加工された画像情報を加工済み画像情報として二次記憶部14Dの予め定められた記憶領域に記憶した後、ステップ214に移行する。
【0059】
ステップ214では、プリンタ16によってカット紙Pに画像を形成させるための準備の完了待ちを行う。なお、本第1の実施形態に係る画像形成システム10では、プリンタ16においてカット紙Pに画像を形成するための準備が完了すると、プリンタ16から端末装置14に画像情報の送信を要求する要求信号が送信される。上記ステップ214では、CPU14Aがプリンタ16から送信された要求信号を受信すると、肯定判定となってステップ216に移行する。
【0060】
ステップ216では、二次記憶部14Dの予め定められた記憶領域に記憶されている加工済み画像情報をプリンタ16に送信した後、本第1の画像情報処理プログラムを終了する。
【0061】
プリンタ16は、上記ステップ216の処理によって送信された加工済み画像情報を受信すると、受信した加工済み画像情報により示される画像をカット紙Pの内側領域Rに形成する。従って、図3に示すようにメインフレーム12で画像を作成し、上記ステップ200の処理によって画像形成指示情報に指示情報が含まれていないと判定された場合(上記ステップ200において否定判定となった場合)、プリンタ16によってカット紙Pに画像が形成されると、このカット紙Pには、従来通り、図3に示すように、メインフレーム12で作成して得られた画像のうち、内側領域Rに含まれる画像のみが現れる。一方、図3に示すようにメインフレーム12で画像を作成し、上記ステップ200の処理によって画像形成指示情報に指示情報が含まれていると判定された場合(上記ステップ200において肯定判定となった場合)、プリンタ16によってカット紙Pに画像が形成されると、このカット紙Pには、一例として図7に示すように、カット紙Pの外周縁で囲まれた領域に含まれる画像(ここでは、あ”との文字を示す画像及び縦長楕円を示す画像)の全体が内側領域Rに現れる。
【0062】
次に、端末装置14によって第2の画像形成指示処理が実行された場合の画像形成システム10の作用を説明する。
【0063】
図8は、プリンタ16に対して画像形成の指示を行うための準備の指示が端末装置14に対して行われた際にCPU14Aによって実行される第2の画像形成指示処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。また、ここでは、錯綜を回避するために、プリンタ16によってカット紙Pに形成させる画像が端末装置14によって作成され、作成された画像を示す画像情報が既に二次記憶部14Dの予め定められた記憶領域に記憶されている場合について説明する。
【0064】
同図のステップ300では、予め定められたメニュー画面としてダイアログボックスを表示するように表示装置14Eを制御し、次にステップ302にて、上記ステップ300の処理によって表示装置14Eに表示されたダイアログボックスに対する入力の終了待ちを行う。
【0065】
図9には、上記ステップ300の処理によって表示装置14Eに表示されるダイアログボックスにおいて、画像が形成されない余白領域を設定するための余白領域設定画面が選択されて表示された場合の表示状態の一例が示されている。同図に示されるように、余白領域設定画面には、プリンタ16に対する各種条件の設定を行うためのテキストボックス及びチェックボックスなどの入力要素が項目毎に表示されている。テキストボックスとしては、被画像形成領域Sを設定するためにカット紙Sの各辺からの余白量が入力される余白量テキストボックスが設けられている。また、チェックボックスとしては、余白量テキストボックスへの余白量の入力を許可するための“余白を指定する”との項目の余白指定チェックボックス、カット紙Pのサイズ毎に余白量を指定することを指示するための“用紙サイズごとに余白を指定する”との項目のサイズ別余白指定チェックボックス、及び画像の全体をカット紙Pに出力することを指示するための“画像の全体を出力する”との項目の全体出力指示チェックボックスが設けられている。この全体出力指示チェックボックスに受付装置14Fを介して利用者によってチェック印が入れられることにより、メインフレーム14Aで作成された画像情報により示される画像の全体が、被画像形成領域S(ここでは、カット紙Pの外周縁で囲まれた領域)に拘らずプリンタ16によって内側領域Rに形成されることを指示する指示情報が受け付けられることになる。
【0066】
なお、余白領域設定画面では、サイズ別余白指定チェックボックスにチェック印が入れられることにより、余白指定の対象となるカット紙Pのサイズを示す情報が一覧表示されるため、利用者は、カット紙Pのサイズを示す情報の表示エリアをポインティング指定することにより、余白指定の対象となるカット紙Pのサイズを指定する。また、本第1の実施形態では、ダイアログボックスの初期設定状態(所謂デフォルト状態)として、各辺の余白量テキストボックスに“4.1mm”の余白量が入力され、上記の各テキスト選択ボックスにチェック印が入れられた状態を適用している。
【0067】
表示装置14Eに余白領域設定画面が表示されると、利用者は、余白領域設定画面に表示された入力要素に対して受付装置14Fを介して入力を行った後、ダイアログボックスの最下に表示されている“OK”ボタンを受付装置14Fによりポインティング指定する。これによって上記ステップ302が肯定判定となってステップ304に移行する。
【0068】
ステップ304では、余白領域設定画面の全体出力指示チェックボックスにチェック印が入れられたことにより指示情報が受け付けられたか否かを判定し、肯定判定となった場合にはステップ306に移行する一方、否定判定となった場合にはステップ308へ移行する。
【0069】
ステップ306では、指示情報を二次記憶部14Dの予め定められた記憶領域に記憶した後にステップ308に移行し、プリンタ16による画像形成の開始を指示する画像形成開始指示情報の受け付け待ちを行う。受付装置14Fによって画像形成開始指示情報が受け付けられると、上記ステップ308が肯定判定となって本第2の画像形成指示処理プログラムを終了する。
【0070】
図10には、上記ステップ308において受付装置14Fによって画像形成開始指示情報が受け付けられた際にCPU14Aによって実行される第2の画像情報処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートが示されている。
【0071】
同図のステップ400では、二次記憶部14Dの予め定められた記憶領域に指示情報が記憶されているか否かを判定し、否定判定となった場合にステップ402に移行する一方、肯定判定となった場合にステップ404に移行する。
【0072】
ステップ402では、二次記憶部14Dの予め定められた記憶領域に記憶されている画像情報により示される画像のうちの被画像形成領域Sに含まれる画像情報を生成し、その後にステップ404に移行する。
【0073】
ステップ404では、上記ステップ400において否定判定となった場合、被画像形成領域Sの縦の長さに対する内側領域Rの縦の長さの割合を示す縦倍率と被画像形成領域Sの横の長さに対する内側領域Rの横の長さの割合を示す横倍率とを算出し、上記ステップ400において肯定判定となった場合、二次記憶部14Dの予め定められた記憶領域に記憶されている画像情報により示される画像の全体を含む予め定められた画像領域(ここでは、カット紙Pの外周縁で囲まれた領域)の縦の長さに対する内側領域Rの縦の長さの割合を示す縦倍率と予め定められた画像領域の横の長さに対する内側領域Rの横の長さの割合を示す横倍率とを算出し、その後にステップ406に移行する。
【0074】
ステップ406では、上記ステップ404の処理によって算出された縦倍率及び横倍率において横倍率よりも縦倍率が小さいか否かを判定し、肯定判定となった場合にはステップ408に移行する一方、否定判定となった場合にはステップ410に移行する。
【0075】
ステップ408では、上記ステップ400において否定判定となった場合、上記ステップ402の処理によって生成された画像情報により示される画像が上記ステップ404の処理によって算出された縦倍率(上記ステップ400において否定判定となった場合について算出された縦倍率)で拡大または縮小されるようにその画像情報を加工し、上記ステップ400において肯定判定となった場合、二次記憶部14Dの予め定められた記憶領域に記憶されている画像情報により示される画像が上記ステップ404の処理によって算出された縦倍率(上記ステップ400において肯定判定となった場合について算出された縦倍率)で拡大または縮小されるようにその画像情報を加工する。
【0076】
ステップ410では、上記ステップ400において否定判定となった場合、上記ステップ402の処理によって生成された画像情報により示される画像が上記ステップ404の処理によって算出された横倍率(上記ステップ400において否定判定となった場合について算出された横倍率)で拡大または縮小されるようにその画像情報を加工し、上記ステップ400において肯定判定となった場合、二次記憶部14Dの予め定められた記憶領域に記憶されている画像情報により示される画像が上記ステップ404の処理によって算出された横倍率(上記ステップ400において肯定判定となった場合について算出された横倍率)で拡大または縮小されるようにその画像情報を加工する。
【0077】
ステップ408及びステップ410の各々では、上記の処理を行った後、ステップ412に移行し、ステップ408またはステップ410の処理によって加工された画像情報を加工済み画像情報として二次記憶部14Dの予め定められた記憶領域に記憶した後、ステップ414に移行する。
【0078】
ステップ414では、プリンタ16によってカット紙Pに画像を形成させるための準備の完了待ちを行った後、ステップ416に移行し、二次記憶部14Dの予め定められた記憶領域に記憶されている加工済み画像情報をプリンタ16に送信した後、本第2の画像情報処理プログラムを終了する。
【0079】
プリンタ16は、上記第2の画像情報処理プログラムにおける上記ステップ416の処理によって送信された加工済み画像情報を受信すると、受信した加工済み画像情報により示される画像をカット紙Pの内側領域Rに形成する。従って、図3に示すように端末装置14で画像を作成し、上記ステップ400の処理によって二次記憶部14Dの予め定められた記憶領域に指示情報が記憶されていないと判定された場合(上記ステップ400において否定判定となった場合)、プリンタ16によってカット紙Pに画像が形成されると、このカット紙Pには、従来通り、図3に示すように、メインフレーム12で作成して得られた画像のうち、内側領域Rに含まれる画像のみが現れる。
【0080】
また、図3に示すように端末装置14で画像を作成し、上記ステップ400の処理によって二次記憶部14Dの予め定められた記憶領域に記憶されていると判定された場合(上記ステップ400において肯定判定となった場合)、プリンタ16によってカット紙Pに画像が形成されると、このカット紙Pには、一例として図7に示すように、カット紙Pの外周縁で囲まれた領域(被画像形成領域S)に含まれる画像(ここでは、あ”との文字を示す画像及び縦長楕円を示す画像)の全体が内側領域Rに現れる。
【0081】
また、図4に示すように端末装置14で画像を作成し、上記ステップ400の処理によって二次記憶部14Dの予め定められた記憶領域に指示情報が記憶されていないと判定された場合、プリンタ16によってカット紙Pに画像が形成されると、このカット紙Pには、一例として図11に示すように、被画像形成領域Sに含まれる画像が予め定められた倍率(ここでは、縦倍率と横倍率とのうちの小さい方の倍率)で拡大されて内側領域Rに現れる。なお、図11に示す例では、内側領域Rよりも内側に内側領域Rよりもサイズが小さな被画像形成領域Sが指定されているため、画像がカット紙Pに形成されると拡大されて現れているが、内側領域Rから食み出た内側領域Rよりもサイズが大きな被画像形成領域Sが指定されている場合には、画像がカット紙Pに形成されると縮小されて現れる。
【0082】
[第2の実施形態]
上記第1の実施形態では、第1の画像形成指示処理がメインフレーム12によって実行される場合及び第2の画像形成指示処理が端末装置14によって実行される場合について説明したが、本第2の実施形態では、画像情報の加工を命令する第1の加工命令処理がメインフレーム12によって実行される場合及び画像情報の加工を命令する第2の加工命令処理が端末装置14によって実行される場合について説明する。なお、本第2の実施形態では、上記第1の実施形態と同一の構成については同一の符号を付してその説明を省略し、上記第1の実施形態と異なる点のみを説明する。
【0083】
図12は、端末装置14に対して画像情報の加工を命令するための準備の指示がメインフレーム12に対して行われた際にCPU12Aによって実行される第1の加工命令処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。なお、本第1の加工命令処理プログラムは、図5に示す第1の画像形成指示処理プログラムに比べ、ステップ108に代えてステップ500を適用した点、ステップ112に代えてステップ502を適用した点、及びステップ114に代えてステップ504を適用した点のみが異なっているので、以下では、図5に示す第1の画像形成指示処理プログラムと同一のステップについては同一のステップ番号を付してその説明を省略し、第1の画像形成指示処理プログラムと異なる点についてのみ説明する。
【0084】
同図のステップ500では、端末装置14に対して画像情報の加工の開始を指示する加工開始指示情報の受け付け待ちを行う。受付装置12Fによって加工開始指示情報が受け付けられると、上記ステップ500が肯定判定となってステップ110に移行する。
【0085】
ステップ502では、二次記憶部12の予め定められた記憶領域から画像情報及び指示情報を取得してその記憶領域から画像情報及び指示情報を消去し、取得した画像情報及び指示情報を含んで構成された加工命令情報を端末装置14に送信し、その後に本加工命令処理プログラムを終了する。
【0086】
ステップ504では、二次記憶部12の予め定められた記憶領域から画像情報を取得してその記憶領域から画像情報を消去し、取得した画像情報を含んで構成された加工命令情報を端末装置14に送信し、その後に本加工命令処理プログラムを終了する。
【0087】
図13は、メインフレーム12から送信された加工命令情報を受信した際にCPU14Aによって実行される第3の画像情報処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。なお、本第3の画像情報処理プログラムは、図6に示す第1の画像情報処理プログラムに比べ、ステップ214を除いた点、新たにステップ600、ステップ602、ステップ604、ステップ606、及びステップ608を追加した点のみが異なっているので、以下では、図6に示す第1の画像情報処理プログラムと同一のステップについては同一のステップ番号を付してその説明を省略し、第1の画像情報処理プログラムと異なる点についてのみ説明する。
【0088】
同図のステップ202及びステップ212の各々において、上記第1の実施形態で説明した処理が終了すると、ステップ600に移行し、二次記憶部14Dの予め定められて記憶領域に記憶されている加工済み画像情報に基づいて、この加工済み画像情報により示される画像がプリンタ16によってカット紙Pに形成された態様を表すイメージ画像(所謂印刷プレビュー)をメインフレーム12の表示装置12Eに表示させるためのイメージ画像情報を生成し、その後にステップ602に移行する。
【0089】
ステップ602では、上記ステップ600の処理によって生成されたイメージ画像情報をメインフレーム12に送信し、次のステップ604にて、後述する確認処理プログラムがメインフレーム12のCPU12Aによって実行されることによりメインフレーム12から送信される許可情報を受信したか否かを判定し、肯定判定となった場合にはステップ216に移行する一方、否定判定となった場合にはステップ606に移行し、後述する確認処理プログラムがメインフレーム12のCPU12Aによって実行されることによりメインフレーム12から送信される禁止情報を受信したか否かを判定し、否定判定となった場合にはステップ604に戻る一方、肯定判定となった場合にはステップ608に移行し、二次記憶部14Dの予め定められて記憶領域に記憶されている加工済み画像情報を消去した後、本第3の画像情報処理プログラムを終了する。
【0090】
図14は、メインフレーム12の電源スイッチをオンにした際にCPU12Aによって実行される確認処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。
【0091】
同図のステップ650では、端末装置14から送信されたイメージ画像情報の受信待ちを行う。CPU12Aがイメージ画像情報を受信すると、上記ステップ650が肯定判定となってステップ652に移行する。
【0092】
ステップ652では、上記ステップ650の処理によって受信されたイメージ画像情報により示されるイメージ画像が表示されるように表示装置12Eを制御する。これによって、表示装置12Eにはイメージ画像が表示される。
【0093】
次のステップ654では、表示装置12Eに表示されたイメージ画像に対応する画像が実際に現れるようにプリンタ16によってカット紙Pに画像が形成されることを許可することを示す許可情報が受付装置12Fによって受け付けられたか否かを判定し、肯定判定となった場合にはステップ656に移行し、上記ステップ654において受付装置12Fによって受け付けられた許可情報を端末装置14に送信した後、本確認処理プログラムを終了する。
【0094】
一方、ステップ654において否定判定となった場合にはステップ658に移行し、プリンタ16によるカット紙Pへの画像の形成を禁止することを示す禁止情報が受付装置12Fによって受け付けられたか否かを判定し、否定判定となった場合にはステップ654に戻る一方、肯定判定となった場合にはステップ660に移行し、上記ステップ658において受付装置12Fによって受け付けられた禁止情報を端末装置14に送信した後、本確認処理プログラムを終了する。
【0095】
次に、端末装置14によって第2の加工命令処理が実行された場合について説明する。
【0096】
図15は、画像情報の加工を命令するための準備の指示が端末装置14に対して行われた際にCPU14Aによって実行される第2の加工命令処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。なお、本第2の加工命令処理プログラムは、図8に示す第2の画像形成指示処理プログラムに比べ、ステップ308に代えてステップ700を適用した点のみが異なっているので、以下では、図8に示す第2の画像形成指示処理プログラムと同一のステップについては同一のステップ番号を付してその説明を省略し、第2の画像形成指示処理プログラムと異なる点についてのみ説明する。
【0097】
同図のステップ700では、画像情報の加工の開始を指示する加工開始指示情報の受け付け待ちを行う。受付装置14Fによって加工開始指示情報が受け付けられると、上記ステップ700が肯定判定となって本第2の加工命令処理プログラムを終了する。
【0098】
図16は、上記ステップ700において受付装置14Fによって加工開始指示情報が受け付けられた際にCPU14Aによって実行される第4の画像情報処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートが示されている。なお、本第4の画像情報処理プログラムは、図10に示す第2の画像情報処理プログラムに比べ、ステップ414を除いた点、新たにステップ750、ステップ752、ステップ754、ステップ756、及びステップ758を追加した点のみが異なっているので、以下では、図10に示す第2の画像情報処理プログラムと同一のステップについては同一のステップ番号を付してその説明を省略し、第2の画像情報処理プログラムと異なる点についてのみ説明する。
【0099】
同図のステップ412において、上記第1の実施形態で説明した処理が終了すると、ステップ750に移行し、二次記憶部14Dの予め定められて記憶領域に記憶されている加工済み画像情報に基づいてイメージ画像情報を生成し、その後にステップ752に移行する。
【0100】
ステップ752では、上記ステップ750の処理によって生成されたイメージ画像情報により示されるイメージ画像が表示されるように表示装置14Eを制御する。これによって、表示装置14Eにはイメージ画像が表示される。
【0101】
次のステップ754では、表示装置14Eに表示されたイメージ画像で表されるようにプリンタ16によってカット紙Pに画像が形成されることを許可することを示す許可情報が受付装置14Fによって受け付けられたか否かを判定し、肯定判定となった場合にはステップ416に移行する一方、否定判定となった場合にはステップ756に移行し、プリンタ16によるカット紙Pへの画像の形成を禁止することを示す禁止情報が受付装置14Fによって受け付けられたか否かを判定し、否定判定となった場合にはステップ754に戻る一方、肯定判定となった場合にはステップ758に移行し、二次記憶部14Dの予め定められて記憶領域に記憶されている加工済み画像情報を消去した後、本第4の画像情報処理プログラムを終了する。
【0102】
なお、上記各実施形態では、端末装置14によって画像を作成する際に指定された被画像形成領域Sとして、カット紙Pの外周縁で囲まれた領域を採用した場合(図7参照)を例に挙げて説明したが、これに限らず、カット紙Pの外周縁と内側領域Rの外周縁との間に外周縁を有する被画像形成領域Sを採用してもよい。この場合、一例として図17に示すように、端末装置14によって被画像形成領域Sよりも内側に“あ”との文字を示す画像及び縦長楕円を示す画像が作成され、かつ全体出力指示チェックボックスにチェック印が入れられた場合、カット紙Pの外周縁に含まれる画像の全体が内側領域Rに形成される。また、全体出力指示チェックボックスにチェック印が入れられていない場合、被画像形成領域Sのうちの内側領域Rに対応する対応領域に含まれる画像がプリンタ16によってカット紙Pの内側領域Rに形成される。
【0103】
また、上記各実施形態に係る画像形成システム10によれば、プリンタ16によって画像が形成されるカット紙Pにおける画像が形成されない周縁部Qに外縁が重ねられるように被画像形成領域Sが指定された上で端末装置14によって被画像形成領域Sから画像の一部が食み出るように画像が作成され、かつ全体出力指示チェックボックスにチェック印が入れられた場合、作成されて得られた画像がプリンタ16によってカット紙Pにおける周縁部Qによって欠落しないように内側領域Rに形成される。
【0104】
また、上記各実施形態では、カット紙Pの外周縁で囲まれた領域の縦の長さに対する内側領域Rの縦の長さの割合を示す縦倍率とカット紙Pの外周縁で囲まれた領域の横の長さに対する内側領域Rの横の長さの割合を示す横倍率とを算出する場合の形態例を挙げて説明したが、これに限らず、例えば、メインフレーム12又は端末装置14によって作成された画像の全体を取り囲む矩形領域の縦の長さに対する内側領域Rの縦の長さの割合を示す縦倍率とこの矩形領域の横の長さに対する内側領域Rの横の長さの割合を示す横倍率とを算出してもよい。また、画像の全体を取り囲む領域は矩形領域に限らず、円形領域や矩形以外の多角形領域などの画像の全体を取り囲む幾何学形状領域であれば如何なる領域であってもよい。なお、画像の全体を取り囲む幾何学形状領域を作成する方法としては、例えば、端末装置14によって作成された画像の輪郭に接する接線を組み合わせて1つの閉じられた領域を作成する方法や、その接線とカット紙Pの外周縁とを組み合わせて1つの閉じられた領域を作成する方法が挙げられる。
【0105】
また、上記各実施形態では、メインフレーム12又は端末装置14によって作成された画像の全体をプリンタ16によってカット紙Pの内側領域Rに収まるように形成させるか否かを指示情報の有無によって決定しているが、これに限らず、予め定められた条件(例えば、予め定められた時間帯である、との条件や、プリンタ16による画像形成の指示が特定の利用者によって行われた、との条件)を満足した場合、メインフレーム12又は端末装置14によって作成された画像の全体をプリンタ16によってカット紙Pの内側領域Rに収まるように形成させるようにしてもよい。
【0106】
また、上記各実施形態では、カット紙Pの周縁部Qを示す周縁部情報が端末装置14のROM14Bに予め記憶されている場合の形態例を挙げて説明したが、これに限らず、端末装置14の二次記憶部14Dに予め記憶されていてもよい。また、端末装置14の外部の記憶媒体に予め記憶しておいて、必要に応じてその記憶媒体から取得するようにしてもよい。例えば、周縁部情報をプリンタ16のROM16B又は二次記憶部16Dに記憶しておき、端末装置14からの要求に応じてプリンタ16がROM16B又は二次記憶部16Dから周縁部情報を読み出して端末装置14に送信し、端末装置14がプリンタ16から送信された周縁部情報を受信して二次記憶部14Dに記憶するという形態例が挙げられる。
【0107】
また、上記各実施形態では、各種処理プログラムがROMに予め記憶されているが、これに限らず、各種処理プログラムをCD−ROMやDVD−ROM、USB(Universal Serial Bus)メモリなどのコンピュータによって読み取られる記憶媒体に格納した状態で提供する形態を適用しても良いし、有線又は無線による通信手段を介して配信する形態を適用しても良い。
【符号の説明】
【0108】
10 画像形成システム
12 メインフレーム
12A,14A CPU
12E,14E 表示装置
12F,14F 受付装置
14 端末装置
14D 二次記憶部
16 プリンタ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像が形成されない周縁部を有する記録媒体の画像形成手段によって画像を形成する被画像形成領域を指定する指定情報、及び前記周縁部を示す周縁部情報を記憶した記憶手段と、
画像の全体を前記記録媒体に形成することが指示された場合、前記記憶手段に記憶されている指定情報により指定された前記被画像形成領域に拘らず、入力された画像を示す画像情報により示される画像の全体が前記記憶手段に記憶されている周縁部情報により示される前記周縁部よりも内側の内側領域に形成されるように該画像情報を加工する加工手段と、
を含む画像情報処理装置。
【請求項2】
前記加工手段は、画像の全体を前記記録媒体に形成することが指示された場合、更に、入力された加工対象の前記画像情報により示される画像の全体が、該画像の全体を含む予め定められた画像領域の縦及び横の長さ及び前記内側領域の縦及び横の長さに基づいて決定された倍率で拡大または縮小されるように該画像情報を加工する請求項1記載の画像情報処理装置。
【請求項3】
前記倍率を、前記画像領域の縦の長さに対する前記内側領域の縦の長さの割合と該画像領域の横の長さに対する該内側領域の横の長さの割合とのうちの小さい方の割合とした請求項2記載の画像情報処理装置。
【請求項4】
前記指定情報を受け付ける受付手段を更に含み、
前記受付手段によって受け付けられた指定情報を前記記憶手段に記憶した請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の画像情報処理装置。
【請求項5】
前記加工手段によって加工された前記画像情報に基づいて前記画像形成手段によって画像が形成された前記記録媒体の態様を表示する表示手段を更に含む請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の画像情報処理装置。
【請求項6】
前記表示手段によって前記態様が表示されてから、該表示手段によって表示された該態様となるように前記画像形成手段によって前記記録媒体に画像が形成されることを許可することを示す許可情報が入力された場合、前記画像形成手段に対して前記加工手段によって加工された前記画像情報に基づく画像を前記記録媒体に形成させるように指示する指示手段を更に含む請求項5記載の画像情報処理装置。
【請求項7】
画像の全体を前記記録媒体に形成することを指示する指示情報を受け付ける指示情報受付手段を更に含み、
前記加工手段は、前記指示情報受付手段によって前記指示情報が受け付けられた場合、前記記憶手段に記憶されている指定情報により指定された前記被画像形成領域に拘らず、入力された加工対象の前記画像情報により示される画像の全体が前記画像形成手段によって前記内側領域に形成されるように該画像情報を加工する請求項1〜請求項6の何れか1項に記載の画像情報処理装置。
【請求項8】
前記加工手段は、前記指示情報受付手段によって前記指示情報が受け付けられなかった場合、入力された加工対象の前記画像情報により示される画像の全体のうちの前記記憶手段に記憶されている指定情報により指定された前記被画像形成領域に対応する対応領域に含まれる画像が前記画像形成手段によって前記内側領域に形成されるように該画像情報を加工する請求項7記載の画像情報処理装置。
【請求項9】
前記加工手段は、前記指示情報受付手段によって前記指示情報が受け付けられなかった場合、更に、入力された加工対象の前記画像情報により示される画像の全体のうちの前記対応領域に含まれる画像が予め定められた倍率で拡大または縮小されるように該画像情報を加工する請求項8記載の画像情報処理装置。
【請求項10】
請求項1〜請求項9の何れか1項に記載の画像情報処理装置と、
前記画像形成手段と、
を含む画像形成システム。
【請求項11】
コンピュータを、
画像の全体を記録媒体に形成することが指示された場合、画像が形成されない周縁部を有する前記記録媒体の画像形成手段によって画像を形成する被画像形成領域を指定する指定情報、及び前記周縁部を示す周縁部情報を記憶した記憶手段に記憶されている指定情報により指定された前記被画像形成領域に拘らず、入力された画像を示す画像情報により示される画像の全体が前記記憶手段に記憶されている周縁部情報により示される前記周縁部よりも内側の内側領域に形成されるように該画像情報を加工する加工手段として機能させるためのプログラム。
【請求項1】
画像が形成されない周縁部を有する記録媒体の画像形成手段によって画像を形成する被画像形成領域を指定する指定情報、及び前記周縁部を示す周縁部情報を記憶した記憶手段と、
画像の全体を前記記録媒体に形成することが指示された場合、前記記憶手段に記憶されている指定情報により指定された前記被画像形成領域に拘らず、入力された画像を示す画像情報により示される画像の全体が前記記憶手段に記憶されている周縁部情報により示される前記周縁部よりも内側の内側領域に形成されるように該画像情報を加工する加工手段と、
を含む画像情報処理装置。
【請求項2】
前記加工手段は、画像の全体を前記記録媒体に形成することが指示された場合、更に、入力された加工対象の前記画像情報により示される画像の全体が、該画像の全体を含む予め定められた画像領域の縦及び横の長さ及び前記内側領域の縦及び横の長さに基づいて決定された倍率で拡大または縮小されるように該画像情報を加工する請求項1記載の画像情報処理装置。
【請求項3】
前記倍率を、前記画像領域の縦の長さに対する前記内側領域の縦の長さの割合と該画像領域の横の長さに対する該内側領域の横の長さの割合とのうちの小さい方の割合とした請求項2記載の画像情報処理装置。
【請求項4】
前記指定情報を受け付ける受付手段を更に含み、
前記受付手段によって受け付けられた指定情報を前記記憶手段に記憶した請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の画像情報処理装置。
【請求項5】
前記加工手段によって加工された前記画像情報に基づいて前記画像形成手段によって画像が形成された前記記録媒体の態様を表示する表示手段を更に含む請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の画像情報処理装置。
【請求項6】
前記表示手段によって前記態様が表示されてから、該表示手段によって表示された該態様となるように前記画像形成手段によって前記記録媒体に画像が形成されることを許可することを示す許可情報が入力された場合、前記画像形成手段に対して前記加工手段によって加工された前記画像情報に基づく画像を前記記録媒体に形成させるように指示する指示手段を更に含む請求項5記載の画像情報処理装置。
【請求項7】
画像の全体を前記記録媒体に形成することを指示する指示情報を受け付ける指示情報受付手段を更に含み、
前記加工手段は、前記指示情報受付手段によって前記指示情報が受け付けられた場合、前記記憶手段に記憶されている指定情報により指定された前記被画像形成領域に拘らず、入力された加工対象の前記画像情報により示される画像の全体が前記画像形成手段によって前記内側領域に形成されるように該画像情報を加工する請求項1〜請求項6の何れか1項に記載の画像情報処理装置。
【請求項8】
前記加工手段は、前記指示情報受付手段によって前記指示情報が受け付けられなかった場合、入力された加工対象の前記画像情報により示される画像の全体のうちの前記記憶手段に記憶されている指定情報により指定された前記被画像形成領域に対応する対応領域に含まれる画像が前記画像形成手段によって前記内側領域に形成されるように該画像情報を加工する請求項7記載の画像情報処理装置。
【請求項9】
前記加工手段は、前記指示情報受付手段によって前記指示情報が受け付けられなかった場合、更に、入力された加工対象の前記画像情報により示される画像の全体のうちの前記対応領域に含まれる画像が予め定められた倍率で拡大または縮小されるように該画像情報を加工する請求項8記載の画像情報処理装置。
【請求項10】
請求項1〜請求項9の何れか1項に記載の画像情報処理装置と、
前記画像形成手段と、
を含む画像形成システム。
【請求項11】
コンピュータを、
画像の全体を記録媒体に形成することが指示された場合、画像が形成されない周縁部を有する前記記録媒体の画像形成手段によって画像を形成する被画像形成領域を指定する指定情報、及び前記周縁部を示す周縁部情報を記憶した記憶手段に記憶されている指定情報により指定された前記被画像形成領域に拘らず、入力された画像を示す画像情報により示される画像の全体が前記記憶手段に記憶されている周縁部情報により示される前記周縁部よりも内側の内側領域に形成されるように該画像情報を加工する加工手段として機能させるためのプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開2012−98889(P2012−98889A)
【公開日】平成24年5月24日(2012.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−245562(P2010−245562)
【出願日】平成22年11月1日(2010.11.1)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年5月24日(2012.5.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年11月1日(2010.11.1)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】
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