説明

画像生成装置および欠陥検査装置

【課題】 簡易な装置で容易に制御でき、高い検査精度を維持することが可能な欠陥検査装置に好適な画像生成装置およびこれを用いた欠陥検査装置を提供する。
【解決手段】 画像入力部51が、被写体であるシート状成型体を撮像して2次元画像データを取得すると、画像処理部52が、2次元画像データに対して予め定める画像処理を施して解析用画像データを生成する。画像出力部53は、生成された解析用画像データを解析装置に対して出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像して得られた画像データに対して画像処理を行い、処理済みの画像データを新たに生成する画像生成装置および画像生成装置を備える欠陥検査装置に関する。
【背景技術】
【0002】
光を透過または反射することによって特定の透過光または反射光を生じさせる光学的特徴を有する光学シートが、表示装置の視認性、防汚性、防眩性などを改良するために用いられる。光学シートにおける光の透過特性および反射特性(以下では「光学特性」という)は、光学シートの材質および光学シート表面の状態などによって決定される。光学シートの材質として、樹脂材料がよく使用されるため、光学シートに特定の光学特性を付与するためには、たとえば加熱成形などを行う。
【0003】
光学シートの製造方法において、その最終工程では、付与された光学特性が所定の範囲内にあるかどうか、欠陥部分があるかどうかなどを検査する必要がある。検査方法としては種々の手法があるが、たとえば、連続的に搬送される光学シートの表面に光源からの光を照射し、その反射光に基づいて検査することができる。
【0004】
反射光は、光学センサによって受光し、得られた反射光像に基づいて光学特性を数値化して評価したり、得られた反射光像に特定の画像処理を施して欠陥の有無を判断する。
【0005】
特許文献1には、シート状の被検査体の2次元画像を撮像し、撮像された2次元画像に基づいて欠陥を検出する欠陥検査装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2007−218629号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1記載の欠陥検査装置は、2次元画像を用いることで、反射光像の変化に関する情報を取得することができ、検査精度を高めることができるが、その代わりに、情報量が多い2次元画像を処理する必要がある。画像生成装置から出力される2次元画像を対象に、画像解析部において欠陥位置を解析するが、1つの画像生成装置に対して1つの画像解析部が割り当てられ、さらに画像解析部の解析結果に基づいて欠陥マップを作成するコントロールCPUが必要となる。
【0008】
このように、特許文献1記載の欠陥検査装置は、検査精度を高めることができるが、装置規模は大きくなり、装置全体の制御も複雑なものとなる。
【0009】
本発明の目的は、簡易な装置で容易に制御でき、高い検査精度を維持することが可能な欠陥検査装置に好適な画像生成装置およびこれを用いた欠陥検査装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、画像解析を行う画像解析装置とデータ通信可能に構成され、前記画像解析装置に解析用画像データを出力する画像生成装置であって、
被写体を撮像して2次元画像データを取得する取得手段と、
前記取得手段が取得した前記2次元画像データに対して予め定める画像処理を施して前記解析用画像データを生成する生成手段と、
前記生成手段が生成した前記解析用画像データを前記画像解析装置に出力する出力手段とを備えることを特徴とする画像生成装置である。
【0011】
また本発明は、実装基板をさらに備え、
前記取得手段は、光電変換素子と、前記被写体からの反射光を前記光電変換素子の表面に結像させる光学部材とを有し、
前記光電変換素子と、前記生成手段と、前記出力手段とは、前記実装基板に実装されていることを特徴とする。
【0012】
また本発明は、被写体を撮像する撮像装置および画像解析を行う画像解析装置とデータ通信可能に構成され、前記画像解析装置に解析用画像データを出力する画像生成装置であって、
前記撮像装置が撮像した2次元画像データを取り込む取込手段と、
前記取込手段が取り込んだ前記2次元画像データに対して予め定める画像処理を施して前記解析用画像データを生成する生成手段と、
前記生成手段が生成した前記解析用画像データを前記画像解析装置に出力する出力手段とを備えることを特徴とする画像生成装置である。
【0013】
また本発明は、情報処理装置に対して着脱可能な拡張ボードとして構成されることを特徴とする。
【0014】
また本発明は、前記生成手段は、論理構成が書き換え可能な集積回路素子で構成されることを特徴とする。
【0015】
また本発明は、前記画像処理は、階調変換処理、画素間引き処理または投影処理のいずれかであることを特徴とする。
【0016】
また本発明は、前記生成手段は、前記2次元画像データに対してライン合成積算処理を施すことにより、前記解析用画像データとして1次元画像データを生成することを特徴とする。
【0017】
また本発明は、長尺のシート状成型体を搬送する搬送部と、
搬送される前記シート状成型体に光を照射する照明部と、
前記シート状成型体に照射された光の反射光または透過光を撮像して解析用画像データを生成し、生成した解析用画像データを出力する上記の画像生成装置と、
前記画像生成装置から出力された前記解析用画像データに基づいて画像解析を行い、前記シート状成型体の欠陥を検出する画像解析装置とを備えることを特徴とする欠陥検査装置である。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、取得手段が、被写体を撮像して2次元画像データを取得すると、生成手段が、前記取得手段が取得した前記2次元画像データに対して予め定める画像処理を施して前記解析用画像データを生成する。出力手段は、前記生成手段が生成した前記解析用画像データを前記画像解析装置に出力する。
【0019】
撮像した2次元画像データに対して画像処理を施し、たとえば欠陥検査のための解析用画像データとして画像解析装置に出力することにより、画像解析装置は、画像解析に適した画像データを取得できるので、画像処理を行う必要がない。
【0020】
したがって、このような画像生成装置を用いた欠陥検査装置は、簡易な装置で容易に制御でき、高い検査精度を維持することができる。
【0021】
また本発明によれば、光電変換素子と、生成手段と、出力手段とが実装基板に実装され、小型でありながら十分な処理速度で解析用画像データを生成および出力することができる。
【0022】
また本発明によれば、取込手段が、前記撮像装置が撮像した2次元画像データを取り込むと、生成手段が、前記取込手段が取り込んだ前記2次元画像データに対して予め定める画像処理を施して前記解析用画像データを生成する。出力手段は、前記生成手段が生成した前記解析用画像データを前記画像解析装置に出力する。
【0023】
撮像装置から取り込んだ2次元画像データに対して画像処理を施し、たとえば欠陥検査のための解析用画像データとして画像解析装置に出力することにより、画像解析装置は、画像解析に適した画像データを取得できるので、画像処理を行う必要がない。
【0024】
したがって、このような画像生成装置を用いた欠陥検査装置は、簡易な装置で容易に制御でき、高い検査精度を維持することができる。
【0025】
また本発明によれば、拡張ボードとして構成され、パーソナルコンピュータや画像解析装置などの情報処理装置に装着して使用することができる。
【0026】
また本発明によれば、前記生成手段は、論理構成が書き換え可能な集積回路素子で構成され、出力先の画像解析装置に応じて画像処理の内容を変更し、最適な解析用画像データを生成することができる。
【0027】
また本発明によれば、前記画像処理は、階調変換処理、画素間引き処理または投影処理によって、2次元画像データよりもデータ量が小さな画像データとして解析用画像データを生成することができる。
【0028】
また本発明によれば、前記生成手段は、前記2次元画像データに対してライン合成積算処理を施すことにより、前記解析用画像データとして1次元画像データを生成する。これにより、複数の撮影角度の散乱光学系画像の積算画像データを生成することができる。
【0029】
また本発明によれば、搬送部が長尺のシート状成型体を搬送し、照明部が搬送される前記シート状成型体に光を照射する。画像生成装置は、前記シート状成型体に照射された光の反射光または透過光を撮像して解析用画像データを生成し、生成した解析用画像データを出力する。画像解析装置は、前記画像生成装置から出力された前記解析用画像データに基づいて画像解析を行い、前記シート状成型体の欠陥を検出する。
【0030】
簡易な装置で容易に制御でき、高い検査精度を維持することが可能な欠陥検査装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】欠陥検査装置1の構成を示す模式図である。
【図2】欠陥検査装置1の構成を示すブロック図である。
【図3】画像生成装置5の構成を示すブロック図である。
【図4】画像生成装置5による画像生成の一例を示す模式図である。
【図5】他の実施形態である画像生成装置7の構成を示すブロック図である。
【図6】画像処理部52の構成を示すブロック図である。
【図7】RT−LCI処理における画像処理部52の各部の動作フローを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
本発明の実施形態である欠陥検査装置は、熱可塑性樹脂などのシート状成形体の欠陥箇所(または欠陥領域)を検出する装置である。
【0033】
被検査体であるシート状成形体は、押出機から押し出された熱可塑性樹脂をロールの隙間に通して表面を平滑にしたり凹凸形状を付与するなどの処理が施され、引取ロールにより搬送ロール上を冷却されながら引き取ることにより成形される。本実施形態のシート状成形体に適用可能な熱可塑性樹脂は、たとえば、メタクリル樹脂、メタクリル酸メチル−スチレン共重合体(MS樹脂)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)などのポリオレフィン、ポリカーボネイト(PC)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリスチレン(PS)、ポリビニルアルコール(PVA)、トリアセチルセルロール樹脂(TAC)などである。シート状成形体は、これら熱可塑性樹脂の単層シート、積層シートなどから成形される。
【0034】
また、シート状成形体に生じる欠陥例としては、押し傷、成形時の気泡などにより生じる点状欠陥、折り目あとなどにより生じるいわゆるクニック、厚さの違いにより生じるいわゆる原反スジなどを挙げることができる。
【0035】
図1は、欠陥検査装置1の構成を示す模式図である。欠陥検査装置1は、搬送手段により一定幅で長手方向に連続するシート状成形体2を一定方向に移送し、この移送過程で照明4により照明されたシート面を画像生成装置5により撮像し、画像生成装置5が、撮像した2次元画像データに基づいて解析用画像データを生成し、解析装置6が画像生成装置5から出力される解析用画像データに基づいて欠陥検査を行うものである。
【0036】
欠陥検査装置1の各構成について詳細に説明する。図2は、欠陥検査装置1の構成を示すブロック図である。
【0037】
欠陥検査装置1は、一定幅で長手方向に連続するシート状成形体2を搬送する搬送手段3と、照明4から照射される照射光のシート状成形体2による反射像または透過像を含む2次元画像を撮像するとともに、所定の画像処理を施して2次元画像データから解析用画像データを生成する画像生成装置5と、解析用画像データに基づいてシート状成形体2の欠陥を検出するとともに、解析用画像データに基づく欠陥位置を、シート状成形体2の欠陥位置に変換する変換処理を行う解析装置6と、情報処理装置8とを備えている。
【0038】
搬送手段3は、例えば、シート状成形体2を搬送方向に搬送する送出ローラと受取ローラを備え、ロータリーエンコーダなどにより搬送距離を計測する。本実施形態では搬送速度は、搬送方向に2〜12m/分程度に設定される。
【0039】
照明4は、搬送方向に直交するシート状成形体2の幅方向を線状に照明し、画像生成装置5で撮影される画像に線状の反射像が含まれるように配置されている。照明4の光源としては、メタルハライドランプ、ハロゲン伝送ライト、蛍光灯など、シート状成形体2の組成および性質に影響を与えない光を照射するものであれば、特に限定されない。なお、照明4を、シート状成形体2を挟んで画像生成装置5とは反対側に設置し、画像生成装置5で撮像された画像に、シート状成形体2を透過する透過像が含まれるようにしてもよい。
【0040】
画像生成装置5は、複数の画像生成装置5〜5からなり、シート状成形体2の幅方向の全領域を撮像するように配置されている。被検体であるシート状成形体2の幅方向の全領域を撮像し、長手方向に連続するシート状成形体2を搬送することにより、効率的にシート状成形体2の全領域の欠陥を検査することができる。
【0041】
ここで、各画像生成装置5〜5が撮像した2次元画像の搬送方向の長さaは、各画像生成装置5〜5が、連続的に2次元画像を取り込む際の取り込み間隔においてシート状成形体2が搬送される搬送距離bの少なくとも2倍以上であることが好ましい。つまり、搬送されるシート状成形体2の同一領域を2回以上撮像することが好ましい。
【0042】
また、照明4による線状照明像の搬送方向の大きさが、シート状成形体2が搬送される距離bの少なくとも2倍以上となるようにすることにより、線状照明像内でも高精度に欠陥を検出することができる。このように2次元画像の搬送方向の長さaを画像取込期間における搬送距離bよりも大きくし、シート状成形体2の同一部分の撮像数を増加させることにより、高精度に欠陥を検査することができる。
【0043】
さらに画像生成装置5〜5は、撮像した2次元画像データに対して所定の画像処理を施すことで、後の解析装置6において行う解析処理に適した画像データである解析用画像データを生成し、生成した解析用画像データを解析装置6に出力する。
【0044】
解析装置6は、各画像生成装置5〜5から出力された解析用画像データを入力する解析画像入力手段61〜61と、各解析画像入力手段61〜61から入力された解析用画像データに基づいて欠陥を検出し、シート状成形体2の欠陥位置を解析して欠陥位置データを出力する画像解析部62〜62と、各画像解析部62〜62から出力された欠陥位置データに基づいてシート状成形体2の欠陥位置を示す欠陥マップを作成するとともに、各構成部を統括的に制御するコントロールCPU63と、作成された欠陥マップを表示する表示部64とを備えている。
【0045】
解析画像入力手段61〜61を介して入力された各画像生成装置5〜5の解析用画像データは、それぞれ画像解析部62〜62に入力される。各画像解析部62〜62は、解析用画像データから欠陥を検出するとともに、解析用画像データにおける欠陥位置の座標をシート状成形体2上の位置に変換して欠陥位置データを生成し、この欠陥位置データをコントロールCPU63に出力する。コントロールCPU63は、欠陥位置データに基づいてシート状成形体2の全領域に対応する画像を合成して欠陥の位置を示す欠陥マップを作成する。この欠陥マップは、表示部64に表示される。
【0046】
情報処理装置8は、例えば、コンピュータ装置などからなり、解析装置6で作成された欠陥マップを記録する。また、情報処理装置8は、搬送手段3における搬送速度、画像生成装置5における画像取込タイミングパラメータ、欠陥に関する欠陥検出パラメータなどを設定および制御する。
【0047】
図3は、画像生成装置5の構成を示すブロック図である。画像生成装置5は、画像入力部51(取得手段)、画像処理部52(生成手段)および画像出力部53(出力手段)を有する。画像入力部51は、2次元画像データを撮像するための光電変換素子であるCCD(Charge Coupled Device)またはCMOS(Complementary Metal - Oxide Semiconductor)などのエリアセンサと、シート状成形体2による反射光または透過光をエリアセンサ表面に結像させる光学部材とからなる。画像処理部52は、画像入力部51で得られた画像データに対して所定の画像処理を施し、解析用画像データを生成する。所定の画像処理は、2次元画像データを、解析装置6で実行される解析処理に適した解析用画像データに変換する処理であればどのような処理であってもよい。たとえば、2次元画像データを、シート状成形体2の搬送方向に投影する投影処理、シート状成形体2の搬送方向およびシート状成形体2の幅方向に、それぞれ所定の画素数ごとに画素値を削除する間引き処理、各画素の階調値を低減する低階調化処理など、処理後のデータ量が、2次元画像データのデータ量に比べて小さくなるような画像処理を施すことが好ましい。
【0048】
図4は、画像生成装置5による画像生成の一例を示す模式図である。画像入力部51で得られた2次元画像Gのシート状成形体2の幅方向長さをx画素、搬送方向長さをy画素とし、各画素の階調値を256階調とする。たとえば、画像処理部52において、シート状成形体2の搬送方向に投影処理を施した場合は、解析用画像として横がx画素で縦が1画素のライン画像G1が生成される。
【0049】
また、2次元画像データに低階調化処理として2値化処理を施した場合は、解析用画像データとして横がx画素で縦がy画素の2値画像データが生成される。
【0050】
画像処理部52は、FPGA(Field Programmable Gate Array)、DSP(Digital Signal Processor)など論理構成を書き換え可能な集積回路素子を用いることで、実行する画像処理の内容を適宜変更することができる。たとえば、情報処理装置8が画像処理部52に対してアクセス可能に構成し、情報処理装置8に各種画像処理に対応した書き換えプログラムを記憶させておく。解析装置6そのものを変更した場合や、解析装置6で行う解析処理の内容を変更した場合は、その変更に応じて情報処理装置8が、画像処理部52の集積回路の論理構成を書き換えることができる。
【0051】
画像出力部53は、解析装置6と接続するためのインターフェイスであり、画像処理部52で生成された解析用画像データを解析装置6へと出力する。
【0052】
画像入力部51のエリアセンサ、画像処理部52である集積回路素子および画像出力部53であるインターフェイスは、たとえば、プリント配線基板などの実装基板に実装され、実装基板に設けられた信号配線を介して2次元画像データおよび解析用画像データの入出力を行う。1枚の実装基板に、エリアセンサ、画像処理部52および画像出力部53が実装されていてもよく、複数の実装基板にそれぞれ実装され、実装基板に設けられたコネクタ同士をケーブルで接続してもよい。実装基板は、公知のものを用いることができ、誘電体層がFR−4やポリイミドからなる樹脂基板、誘電体層がアルミナなどのセラミックスからなるセラミックス基板を用いることができる。
【0053】
実装基板上に各素子を実装することで、装置規模が小型でありながら実装基板の配線によってデータのやりとりを行うので、十分な処理速度で解析用画像データを生成および出力することができる。
【0054】
図5は、他の実施形態である画像生成装置7の構成を示すブロック図である。画像生成装置7は、撮像部71a、入力インターフェイス71b、画像処理部72、画像出力部73を有する。入力インターフェイス71b、画像処理部72、画像出力部73は、パーソナルコンピュータ(PC)などの計算機9に接続されて使用される拡張ボードであって、入力インターフェイス71bによって撮像部71aと接続し、画像出力部73によって解析装置6と接続する。
【0055】
撮像部71aは、シート状成形体2による反射像または透過像を含む2次元画像を撮像するCCDまたはCMOSなどのエリアセンサからなる。入力インターフェイス71bは、撮像部71aで撮像された2次元画像データを取り込み、画像処理部72へと出力する。画像処理部72および画像出力部73は、それぞれ画像処理部52および画像出力部73と同様の機能を有するので説明は省略する。
【0056】
論理構成を書き換え可能な集積回路で実現される画像処理部72の画像処理内容を変更する場合は、画像処理ボードが接続されたパーソナルコンピュータから画像処理部72にアクセスし、論理構成を書き換えることができる。
【0057】
次に、画像生成装置5,7が、解析用画像データとしてリアルタイム・ライン合成積算(RT−LCI:Real Time Line Composition and Integration)画像を生成する場合について説明する。
【0058】
RT−LCIを行う画像生成装置5の各部の構成について説明する。ここで、RT−LCIの画像処理を行う際に使用する撮影角度の種類数をk(kは2以上の整数)とする。また、後述する微分オペレータの行数をm(mは自然数)とする。なお、撮影角度の種類数kおよび微分オペレータの行数mは任意に設定でき、処理を実行する前に予め1つの値を設定しておく。また、説明を簡単にするため、画像入力部51が画像を撮影してから次の画像を撮影するまでの期間(1フレーム期間)に、シート状成形体2(以下では被検査物2ともいう)が移動する距離を移動幅とし、後述のデータ抽出部が抽出するラインデータ(1ラインの部分画像データ)の幅が示す実距離(被検査物2表面での距離)は、上記移動幅と同一であるとする。また、微分オペレータの列数は、2以上であってもよいが、ここでは、1であるものとする。
【0059】
図6は、画像処理部52の構成を示すブロック図である。上述のように、画像処理部52は、演算部10および記憶部20を備える。演算部10は、データ抽出部(同一ライン抽出手段)11、第1区分判定部12、データ格納部(ライン合成手段)13、全区分判定部14、変化量算出部(オペレータ演算手段)15、同一箇所判定抽出部16、積算部(積算手段)17および画像生成部(画像生成手段)18を備える。記憶部20は、第1の記憶部21、第2の記憶部22、第3の記憶部23および第4の記憶部24を備える。第2の記憶部22は、第1の領域221、第2の領域222、第kの領域22kを備える。第1の領域221〜第kの領域22kは、それぞれm個の区分に分割されている。
【0060】
データ抽出部11は、第1の抽出部111、第2の抽出部112、・・・第kの抽出部11kを備える。第1の抽出部111は、第1の記憶部21に格納されている画像データから、画像データ上における所定の位置のラインデータ(例えば、1番下のラインデータ)を抽出するものである。ここで、第1の抽出部111が抽出する所定の位置のラインデータを1番目のラインデータとする。第2の抽出部112は、画像データ上における上記所定の位置のラインデータから被検査物2の移動方向側に隣接しているラインデータ(2番目のラインデータ)を抽出するものである。第kの抽出部は、画像データ上における上記所定の位置のラインデータから被検査物2の移動方向に向かってk番目のラインデータを抽出するものである。まとめると、データ抽出部11は、複数の異なる画像データの中から画像データ上における位置が同一である1ラインのラインデータをそれぞれ抽出するものであり、上記画像データ上における異なる複数の位置について上記ラインデータをそれぞれ抽出するものである。
【0061】
第1区分判定部12は、第1の判定部121、第2の判定部122、・・・第kの判定部12kを備える。第1の判定部121は、第2の記憶部22における第1の領域221の第1の区分にラインデータがすでに格納されているか否かを判定するものである。第2の判定部122は、第2の記憶部22における第2の領域222の第1の区分にラインデータがすでに格納されているか否かを判定するものである。第kの判定部12kは、第2の記憶部22における第kの領域22kの第1の区分にラインデータがすでに格納されているか否かを判定するものである。
【0062】
データ格納部13は、第1の格納部131、第2の格納部132、・・・第kの格納部13kを備える。第1の格納部131は、第1区分判定部12の第1の判定部121が第1の領域221の第1の区分にラインデータがないと判定した場合、第1の抽出部111が抽出したラインデータを第1の領域221の第1の区分に格納する。一方、第1区分判定部12の第1の判定部121が第1の領域221の第1の区分にラインデータがあると判定した場合、第1の格納部131は、第1の領域221の各区分に格納されているデータの格納場所をそれぞれ1区分ずつ繰り上げて移動させる。つまり、第1の区分に格納されているラインデータを第2の区分に移動させ、第m−1の区分に格納されているラインデータを第mの区分に移動させる。このとき、第mの区分にラインデータが格納されている場合は、そのラインデータを破棄もしくは不図示のバックアップ用の場所に移動させる。第1の格納部131は、各区分に格納されているラインデータの格納場所を移動させた後、第1の抽出部111が抽出したラインデータを第1の領域221の第1の区分に格納する。また、第1の格納部131は、第1の抽出部111によって画像データ上における所定の位置のラインデータが複数抽出されると、抽出された複数のラインデータを第1の領域221の連続する区分に格納させることによって、抽出された複数のラインデータを1つのライン合成画像データに合成する。
【0063】
第2の格納部132は、第1の格納部131と同様に、第1区分判定部12の第2の判定部122の判定に基づいて、第2の抽出部112が抽出したラインデータを第2の領域222の第1区分に格納する。また、第2の格納部132は、第2の抽出部112によって画像データ上における同一の位置のラインデータが複数抽出されると、抽出された複数のラインデータを第2の領域222の連続する区分に格納させることによって、抽出された複数のラインデータを1つのライン合成画像データに合成する。
【0064】
第kの格納部13kは、第1の格納部131と同様に、第1区分判定部12の第kの判定部12kの判定に基づいて、第kの抽出部11kが抽出したラインデータを第kの領域22kの第1区分に格納する。また、第kの格納部13kは、第kの抽出部11kによって画像データ上における同一の位置のラインデータが複数抽出されると、抽出された複数のラインデータを第kの領域22kの連続する区分に格納させることによって、抽出された複数のラインデータを1つのライン合成画像データに合成する。
【0065】
まとめると、データ格納部13は、データ抽出部11によって抽出されたラインデータを時系列に並べて複数ラインのライン合成画像データを生成するものであり、データ抽出部11によって抽出されたラインデータを、画像データ上における位置ごとに、時系列に並べて異なる複数のライン合成画像データを生成するものである。
【0066】
全区分判定部14は、第1の判定部141、第2の判定部142、・・・第kの判定部14kを備える。第1の判定部141は、第1の領域221の全区分(第1〜第mの区分)にラインデータが格納されているか否かを判定するものである。第2の判定部142は、第2の領域222の全区分(第1〜第mの区分)にラインデータが格納されているか否かを判定するものである。第kの判定部14kは、第kの領域22kの全区分(第1〜第mの区分)にラインデータが格納されているか否かを判定するものである。
【0067】
変化量算出部15は、第1の算出部151、第2の算出部152、・・・第kの算出部15kを備える。第1の算出部151は、全区分判定部14の第1の判定部141が全区分にラインデータが格納されていると判定した場合に、第1の領域221に格納されている複数のラインデータからなるライン合成画像データに対して微分オペレータ演算を行い、その結果として得られた強調画像データ(1ラインまたは複数ラインの画像データ)を第3の記憶部23に格納する。第2の算出部152は、全区分判定部14の第2の判定部142が全区分にラインデータが格納されていると判定した場合に、第2の領域222に格納されている複数のラインデータからなるライン合成画像データに対して微分オペレータ演算を行い、その結果として得られた強調画像データ(1ラインまたは複数ラインの画像データ)を第3の記憶部23に格納する。第kの算出部15kは、全区分判定部14の第kの判定部14kが全区分にラインデータが格納されていると判定した場合に、第kの領域22kに格納されている複数のラインデータからなるライン合成画像データに対して微分オペレータ演算を行い、その結果として得られた強調画像データ(1ラインまたは複数ラインの画像データ)を第3の記憶部23に格納する。なお、変化量算出部15が行う演算処理の詳細は後述する。まとめると、変化量算出部15は、複数のライン合成画像データに対してそれぞれ、輝度変化を強調するオペレータを用いた演算を行うことにより、1ラインまたは複数ラインの強調画像データをそれぞれ生成するものである。
【0068】
同一箇所判定抽出部16は、第3の記憶部23に被検査物2の同一箇所を示す全撮影角度(k種類)の強調画像データが格納されているか否かを判定する。同一箇所判定抽出部16は、同一箇所を示す全撮影角度の強調画像データが格納されていると判定した場合は、そのk種類の強調画像データをそれぞれ抽出する。
【0069】
積算部17は、同一箇所判定抽出部16が抽出した、被検査物2の同一箇所を示すk種類の強調画像データの輝度値を画素ごとに積算して1ラインまたは複数ラインの欠陥検査用画像データ(RT−LCIデータ)を生成する。積算部17は、積算したk種類の強調画像データが示す被検査物2の位置を、積算した結果の欠陥検査用画像データに対応付けて第4の記憶部24に格納する。
【0070】
画像生成部18は、第4の記憶部24に格納されている各欠陥検査用画像データに対応付けられている被検査物2の位置に基づいて、第4の記憶部24に格納されている各欠陥検査用画像データを被検査物2の位置関係と同様に並べて新たな欠陥検査用画像データ(RT−LCIデータ)を合成し、合成された欠陥検査用画像データを表示部30に画像として表示させる。
【0071】
次に、RT−LCIを行う際の画像処理部52の各部の動作について図7に基づいて説明する。図7は、RT−LCI処理における画像処理部52の各部の動作フローを示す図である。
【0072】
まず、欠陥検査装置1は、RT−LCIの処理を開始すると、フレーム番号i=1とする(ステップS10)。被検査物2をコンベア3(搬送手段3)で搬送しながら画像入力部51で撮影を開始する。画像入力部51は、撮影した画像データを画像処理部52に出力し、画像処理部52は、その画像データを第1の記憶部21に格納する(ステップS20)。
【0073】
第1の抽出部111が第1の記憶部21に格納されている画像データから所定の位置のラインデータ(例えば、下から1番目のラインデータ)を抽出する(ステップS41)。第1の抽出部111は、抽出したラインデータが示す被検査物2の位置を当該ラインデータに対応付ける。例えば、移動幅とラインデータが示す実距離の幅とが同じ場合、第1の抽出部111は、抽出したラインデータに被検査物2の位置を示す記号として「pi」を付加する(iはフレーム番号)。なお、所定の位置のラインデータは、予め任意に設定し、どのラインからデータを抽出するかを決めておく。
【0074】
第2の抽出部112は、i≧2であれば(ステップS32でYES)、第1の抽出部111が抽出する所定の位置のラインデータから被検査物2の移動方向側に隣接しているラインデータを抽出する(ステップS42)。第2の抽出部112は、抽出したラインデータが示す被検査物2の位置を当該ラインデータに対応付ける。例えば、移動幅とラインデータが示す実距離の幅とが同じ場合、第2の抽出部112は、抽出したラインデータに被検査物2の位置を示す記号として「p(i−1)」を付加する。ステップS32でi=1(NO)であれば、ステップS140に進む。
【0075】
第kの抽出部11kは、i≧kであれば(ステップS3kでYES)、第1の抽出部111が抽出する所定の位置のラインデータから被検査物2の移動方向に向かってk番目のラインデータを抽出する(ステップS4k)。第kの抽出部11kは、抽出したラインデータが示す被検査物2の位置を当該ラインデータに対応付ける。例えば、移動幅とラインデータが示す実距離の幅とが同じ場合、第kの抽出部11kは、抽出したラインデータに被検査物2の位置を示す記号として「p(i−k+1)」を付加する。ステップS3kでi<k(NO)であれば、ステップS140に進む。
【0076】
次に、第1区分判定部12の第1の判定部121は、第2の記憶部22の第1の領域221の第1の区分にラインデータがすでに格納されているか否かを判定する(ステップS51)。第1の判定部121が第1の領域221の第1の区分にラインデータがあると判定した場合(ステップS51でYES)、第1の格納部131は、第1の領域221の各区分に格納されているラインデータの格納場所をそれぞれ1区分ずつ繰り上げて移動させる(ステップS61)。第1の格納部131は、各区分に格納されているラインデータの格納場所を移動させた後、第1の抽出部111が抽出したラインデータを第1の領域221の第1の区分に格納する(ステップS71)。一方、第1の判定部121が第1の領域221の第1の区分にラインデータがないと判定した場合(ステップS51でNO)、第1の格納部131は、第1の抽出部111が抽出したラインデータを第1の領域221の第1の区分に格納する(ステップS71)。
【0077】
また、第1区分判定部12の第2の判定部122は、第2の記憶部22の第2の領域222の第1の区分にラインデータがすでに格納されているか否かを判定する(ステップS52)。第2の判定部122が第2の領域222の第1の区分にラインデータがあると判定した場合(ステップS52でYES)、第2の格納部132は、第2の領域222の各区分に格納されているラインデータの格納場所をそれぞれ1区分ずつ繰り上げて移動させる(ステップS62)。第2の格納部132は、各区分に格納されているラインデータの格納場所を移動させた後、第2の抽出部112が抽出したラインデータを第2の領域222の第1の区分に格納する(ステップS72)。一方、第2の判定部122が第2の領域222の第1の区分にラインデータがないと判定した場合(ステップS52でNO)、第2の格納部132は、第2の抽出部112が抽出したラインデータを第2の領域222の第1の区分に格納する(ステップS72)。
【0078】
また、第1区分判定部12の第kの判定部12kは、第2の記憶部22の第kの領域22kの第1の区分にデータがすでに格納されているか否かを判定する(ステップS5k)。第kの判定部12kが第kの領域22kの第1の区分にラインデータがあると判定した場合(ステップS5kでYES)、第kの格納部13kは、第kの領域22kの各区分に格納されているラインデータの格納場所をそれぞれ1区分ずつ繰り上げて移動させる(ステップS6k)。第kの格納部13kは、各区分に格納されているラインデータの格納場所を移動させた後、第kの抽出部11kが抽出したラインデータを第kの領域22kの第1の区分に格納する(ステップS7k)。一方、第kの判定部12kが第kの領域22kの第1の区分にラインデータがないと判定した場合(ステップS5kでNO)、第kの格納部13kは、第kの抽出部11kが抽出したラインデータを第kの領域22kの第1の区分に格納する(ステップS7k)。
【0079】
次に、全区分判定部14の第1の判定部141が、第1の領域221の全区分にラインデータが格納されているか否かを判定する(ステップS81)。全区分判定部14の第1の判定部141が全区分にラインデータが格納されていると判定した場合(ステップS81でYES)、第1の算出部151は、第1の領域221に格納されている複数のラインデータからなるライン合成画像データに対して微分オペレータ演算を行い、その結果として得られた強調画像データを第3の記憶部23に格納する(ステップS91)。このとき、第1の領域221の第mの区分に格納されているラインデータに対応付けられている被検査物2の位置を示す記号を微分オペレータ演算の結果である強調画像データに対して付加する。一方、第1の判定部141が全区分にラインデータが格納されていないと判定した場合(ステップS81でNO)、ステップS140に進む。
【0080】
また、全区分判定部14の第2の判定部142が、第2の領域222の全区分にラインデータが格納されているか否かを判定する(ステップS82)。全区分判定部14の第2の判定部142が全区分にラインデータが格納されていると判定した場合(ステップS82でYES)、第2の算出部152は、第2の領域222に格納されている複数のラインデータからなるライン合成画像データに対して微分オペレータ演算を行い、その結果として得られた強調画像データを第3の記憶部23に格納する(ステップS92)。このとき、第2の領域222の第mの区分に格納されているラインデータに対応付けられている被検査物2の位置を示す記号を微分オペレータ演算の結果である強調画像データに対して付加する。一方、第2の判定部142が全区分にラインデータが格納されていないと判定した場合(ステップS82でNO)、ステップS140に進む。
【0081】
また、全区分判定部14の第kの判定部14kが、第kの領域22kの全区分にラインデータが格納されているか否かを判定する(ステップS8k)。全区分判定部14の第kの判定部14kが全区分にラインデータが格納されていると判定した場合(ステップS8kでYES)、第kの算出部15kは、第kの領域22kに格納されている複数のラインデータからなるライン合成画像データに対して微分オペレータ演算を行い、その結果として得られた強調画像データを第3の記憶部23に格納する(ステップS9k)。このとき、第kの領域22kの第mの区分に格納されているラインデータに対応付けられている被検査物2の位置を示す記号を微分オペレータ演算の結果である強調画像データに対して付加する。一方、第kの判定部14kが全区分にラインデータが格納されていないと判定した場合(ステップS8kでNO)、ステップS140に進む。
【0082】
次に、同一箇所判定抽出部16が、第3の記憶部23に格納されている強調画像データに対応付けられている被検査物2の位置を示す記号を参照して、被検査物2の同一箇所を示す全撮影角度(k種類)の強調画像データが格納されているか否かを判定する(ステップS100)。同一箇所判定抽出部16が、被検査物2の同一箇所を示す全撮影角度の強調画像データが格納されていないと判定した場合(ステップS100でNO)、ステップS140に進む。一方、同一箇所判定抽出部16は、被検査物2の同一箇所を示す全撮影角度の強調画像データが格納されていると判定した場合(ステップS100でYES)、その全撮影角度であるk種類の強調画像データを抽出する。
【0083】
積算部17は、同一箇所判定抽出部16が抽出したk種類の強調画像データの輝度値データを画素ごとに積算する(ステップS110)。積算部17は、積算したk種類の強調画像データに対応付けられている被検査物2の位置を示す記号を積算した結果の解析用画像データ(RT−LCIデータ)に対応付けて第4の記憶部24に格納する。画像生成部18は、第4の記憶部24に格納されている各RT−LCIデータに対応付けられている被検査物2の位置を示す記号に基づいて、第4の記憶部24に格納されている各RT−LCIデータを被検査物2の位置関係と同様に並べて新たな解析用画像データ(RT−LCIデータ)を合成する(ステップS120)。そして、画像生成部18は、その並べたRT−LCIデータを表示部30に表示させる(ステップS130)。画像生成部18が表示部30にRT−LCIデータを表示させた後、フレーム番号i=i+1として、ステップS20に戻る。
【0084】
画像入力部51が撮影した2次元画像データに対して、画像処理部52がリアルタイム・ライン合成積算(RT−LCI)処理を行うことによって、複数の撮影角度の散乱光学系画像を積算した画像を連続的に得ることができる。
【0085】
以上のように、本発明の画像生成装置を用いることで、画像処理以降の後段処理のために特別なソフトウェアまたはハードウェアを製作することなく、既存のラインセンサベースの解析装置を利用してユーザ独自の画像処理アルゴリズムを搭載したエリアセンサ型欠陥検査装置を構築することが可能となる。
【符号の説明】
【0086】
1 欠陥検査装置
2 シート状成形体
3 搬送手段
4 照明
5 画像生成装置
6 解析装置
8 情報処理装置
9 解析装置
51 画像入力部
52 画像処理部
53 画像出力部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像解析を行う画像解析装置とデータ通信可能に構成され、前記画像解析装置に解析用画像データを出力する画像生成装置であって、
被写体を撮像して2次元画像データを取得する取得手段と、
前記取得手段が取得した前記2次元画像データに対して予め定める画像処理を施して前記解析用画像データを生成する生成手段と、
前記生成手段が生成した前記解析用画像データを前記画像解析装置に出力する出力手段とを備えることを特徴とする画像生成装置。
【請求項2】
実装基板をさらに備え、
前記取得手段は、光電変換素子と、前記被写体からの反射光を前記光電変換素子の表面に結像させる光学部材とを有し、
前記光電変換素子と、前記生成手段と、前記出力手段とは、前記実装基板に実装されていることを特徴とする請求項1記載の画像生成装置。
【請求項3】
被写体を撮像する撮像装置および画像解析を行う画像解析装置とデータ通信可能に構成され、前記画像解析装置に解析用画像データを出力する画像生成装置であって、
前記撮像装置が撮像した2次元画像データを取り込む取込手段と、
前記取込手段が取り込んだ前記2次元画像データに対して予め定める画像処理を施して前記解析用画像データを生成する生成手段と、
前記生成手段が生成した前記解析用画像データを前記画像解析装置に出力する出力手段とを備えることを特徴とする画像生成装置。
【請求項4】
情報処理装置に対して着脱可能な拡張ボードとして構成されることを特徴とする請求項3記載の画像生成装置。
【請求項5】
前記生成手段は、論理構成が書き換え可能な集積回路素子で構成されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の画像生成装置。
【請求項6】
前記画像処理は、階調変換処理、画素間引き処理または投影処理のいずれかであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の画像生成装置。
【請求項7】
前記生成手段は、前記2次元画像データに対してライン合成積算処理を施すことにより、前記解析用画像データとして1次元画像データを生成することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の画像生成装置。
【請求項8】
長尺のシート状成型体を搬送する搬送部と、
搬送される前記シート状成型体に光を照射する照明部と、
前記シート状成型体に照射された光の反射光または透過光を撮像して解析用画像データを生成し、生成した解析用画像データを出力する請求項1記載の画像生成装置と、
前記画像生成装置から出力された前記解析用画像データに基づいて画像解析を行い、前記シート状成型体の欠陥を検出する画像解析装置とを備えることを特徴とする欠陥検査装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−3062(P2013−3062A)
【公開日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−136817(P2011−136817)
【出願日】平成23年6月20日(2011.6.20)
【出願人】(000002093)住友化学株式会社 (8,981)
【Fターム(参考)】