説明

画像符号化装置、画像復号装置及びプログラム

【課題】原画像をダウンサンプリングして得られた画像から、原画像に最も近い高画質な画像を再生する。
【解決手段】ダウンサンプリング部10は、原画像Fをウェーブレット分解してダウンサンプリングし、低解像度のダウンサンプリング画像CA(n)を生成し、符号化部12は、ダウンサンプリング部10で生成されたダウンサンプリング画像CA(n)を符号化し、分散値決定部11は、ダウンサンプリング部10で生成されたダウンサンプリング画像CA(n),CA(n−1)に基づいて、受信側のアップサンプリング処理において原画像に最も近い画像を生成するガウシアンフィルタの分散値σCH(n),σCV(n),σCD(n)を決定する。受信側は、前記分散値σCH(n),σCV(n),σCD(n)を用いて空間周波数アップサンプリングすることにより、原画像Fに最も近い高画質な画像を再生することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高精細画像の伝送を行う機器に用いて好適な画像符号化装置、画像復号装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、画像符号化の分野ではデジタル画像の高精細化が進んでいる。高精細画像は膨大な情報量を持つため、限られた帯域で伝送するためには高圧縮符号化する必要がある。しかしながら、膨大な情報量を持つ高精細画像を既存の符号化で処理し伝送するには限界がある。そこで、線形LPF(Low Pass Filter)及び間引きによるダウンサンプリング処理を行う手法が案出されている。
【0003】
この手法では、送信側の画像符号化装置は、ダウンサンプリングした画像を符号化して送信する。受信側の画像復号装置は、符号化されたダウンサンプリング画像を受信し復号した後、線形フィルタ、ラプラシアンピラミッド、ウェーブレット分解、非線形処理などによりアップサンプリング処理を施し、元の原画像を再生する。これにより、膨大な情報量を持つ高精細画像を符号化して伝送することなく、元の高精細画像を再生することができる。なお、基本的なウェーブレットを用いた空間周波数アップサンプリング手法として、例えば特許文献1に開示されたものが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特表2007−504523号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、空間周波数ダウンサンプリングした画像を空間周波数アップサンプリング処理して原画像を再生する場合、原画像と同程度の高画質な画像を再生することが困難であるという課題がある。
【0006】
そこで、本発明はかかる問題を解決するためになされたものであり、その目的は、原画像を空間周波数ダウンサンプリングして得られた画像を伝送しても、受信側で原画像に最も近い高画質な画像を再生することができる画像符号化装置、画像復号装置及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、請求項1の画像符号化装置の発明は、原画像を空間周波数ダウンサンプリング処理し、空間周波数ダウンサンプリング画像を生成するダウンサンプリング手段と、前記ダウンサンプリング手段により生成された前記空間周波数ダウンサンプリング画像に基づいて、空間周波数アップサンプリングにより前記原画像が再生される際に用いられるフィルタリング処理用のフィルタリングパラメータを決定するフィルタリングパラメータ決定手段と、前記ダウンサンプリング手段により生成された前記空間周波数ダウンサンプリング画像、及び前記フィルタリングパラメータ決定手段により決定された前記フィルタリングパラメータのうち、少なくとも前記空間周波数ダウンサンプリング画像を符号化する符号化手段と、を備えたことを特徴とする。
【0008】
また、請求項2の発明は、請求項1に記載の画像符号化装置において、前記ダウンサンプリング手段が、原画像をオクターブ分解フィルタバンク処理し、分解階数n(nは整数)の低周波領域成分の空間周波数ダウンサンプリング画像を生成し、前記フィルタリングパラメータ決定手段が、前記ダウンサンプリング手段により生成された分解階数nの低周波領域成分を前記オクターブ分解フィルタバンク処理し、分解階数n+1における水平、垂直及び斜めの高周波領域成分を求め、これらの水平、垂直及び斜めの高周波領域成分の各々を空間低周波領域成分とし、ゼロ行列を空間高周波領域成分として、オクターブ再構成フィルタバンク処理にて拡大し、拡大して得られた分解階数nの水平、垂直及び斜めの高周波領域成分を任意のフィルタリングパラメータを用いてフィルタリング処理し、フィルタリング処理して得られた分解階数nの水平、垂直及び斜めの高周波領域成分を空間高周波領域成分とし、この空間高周波領域成分と分解階数nの前記低周波領域成分に対してオクターブ再構成フィルタバンク処理により拡大し、拡大して得られた分解階数n−1の低周波領域成分と、前記ダウンサンプリング手段により生成された分解階数n−1の低周波領域成分とを比較し、この差分値が最も小さくなるように前記フィルタリングパラメータの値を変化させることで、前記フィルタリングパラメータを決定することを特徴とする。
【0009】
また、請求項3の発明は、請求項2に記載の画像符号化装置において、前記オクターブ分解フィルタバンク処理として、ウェーブレット分解を用いることを特徴とする。
【0010】
また、請求項4の発明は、請求項2または3に記載の画像符号化装置において、前記オクターブ再構成フィルタバンク処理として、ウェーブレット再構成を用いることを特徴とする。
【0011】
また、請求項5の発明は、請求項1から4までのいずれか一項に記載の画像符号化装置において、前記フィルタリング処理にガウシアンフィルタ処理を用い、前記フィルタリングパラメータにガウシアンフィルタの分散値を用いることを特徴とする。
【0012】
また、請求項6の画像復号装置の発明は、請求項2から5までのいずれか一項に記載の画像符号化装置により符号化された空間周波数ダウンサンプリング画像を復号する復号手段と、前記復号手段により復号された前記空間周波数ダウンサンプリング画像である分解階数nの低周波領域成分をオクターブ分解フィルタバンク処理し、この処理で得られた分解階数n+1の水平、垂直及び斜めの高周波領域成分の各々を空間低周波領域成分とし、ゼロ行列を空間高周波領域成分として、オクターブ再構成フィルタバンク処理にて拡大し、拡大した分解階数nの水平、垂直及び斜めの高周波領域成分の各々を、前記画像符号化装置により決定された前記フィルタリングパラメータを用いてフィルタリング処理し、フィルタリング処理して得られた分解階数nの水平、垂直及び斜めの高周波領域成分と空間周波数アップサンプリング前の分解階数nの低周波領域成分を用いてオクターブ再構成フィルタバンク処理を行い、空間周波数アップサンプリングするアップサンプリング手段と、を備えたことを特徴とする。
【0013】
また、請求項7の発明は、コンピュータを、請求項1から5までのいずれか一項に記載の画像符号化装置として機能させるための画像符号化プログラムである。
【0014】
また、請求項8の発明は、コンピュータを、請求項6に記載の画像復号装置として機能させるための画像復号プログラムである。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、原画像をオクターブ分解フィルタバンク処理し、空間周波数ダウンサンプリング画像を生成して符号化すると共に、生成した空間周波数ダウンサンプリング画像に基づいて、空間周波数アップサンプリングにより原画像に最も近い画像を再生可能とするフィルタリングパラメータを決定するようにした。これにより、原画像をダウンサンプリングして得られた空間周波数ダウンサンプリング画像を受信側へ送信しても、受信側は、そのフィルタリングパラメータを用いて空間周波数アップサンプリングを行うことにより、従来よりも高画質な画像を再生することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の実施例による画像符号化装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】画像符号化装置の機能ブロック図である。
【図3】画像符号化装置におけるダウンサンプリング処理の様子を示す図である。
【図4】画像符号化装置における分散値決定処理の概要を示す図である。
【図5】画像符号化装置における分散値決定処理の概要を示すフローチャートである。
【図6】画像符号化装置における符号化及び送信処理を示すフローチャートである。
【図7】画像符号化装置における分散値決定処理の変形例の概要を示す図である。
【図8】本発明の実施例による画像復号装置の概略構成を示すブロック図である。
【図9】画像復号装置の機能ブロック図である。
【図10】画像復号装置における受信及び復号処理を示すフローチャートである。
【図11】画像復号装置におけるアップサンプリング処理の様子を示す図である。
【図12】画像復号装置におけるアップサンプリング処理の概要を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照して説明する。以下に説明する本発明の実施例は、ウェーブレット分解を用いて原画像を空間周波数ダウンサンプリング(以下、”ダウンサンプリング”という。)し、これにより得られた空間周波数ダウンサンプリング画像(以下、”ダウンサンプリング画像”という。)を符号化して伝送する画像符号化装置を想定している。なお、実施例では、ダウンサンプリングにウェーブレット分解を用いるが、線形フィルタなどを用いることも可能である。すなわち、オクターブ分解フィルタバンク処理を行えるものであれば、どのようなものでも使用可能である。
【0018】
(画像符号化装置の構成)
図1は、本発明の実施例による画像符号化装置1の概略構成を示すブロック図である。この画像符号化装置1は、原画像Fをウェーブレット分解してダウンサンプリングし、低解像度のダウンサンプリング画像CA(n)(n:分解階数)を出力するダウンサンプリング部(ダウンサンプリング手段)10と、ダウンサンプリング部10でウェーブレット分解して得られたダウンサンプリング画像CA(n),CA(n−1)を基に、後述するアップサンプリング処理で用いるガウシアンフィルタの分散値σCH(n),σCV(n),σCD(n)(下付符号CH,CV,CDは、水平、垂直、斜め方向の高周波成分を示す)を決定する分散値決定部(フィルタリングパラメータ決定手段)11と、ダウンサンプリング部10でウェーブレット分解して得られたダウンサンプリング画像CA(n)を符号化する符号化部(符号化手段)12と、符号化部12で符号化されたダウンサンプリング画像EnCA(n)及び分散値決定部11で決定されたガウシアンフィルタの分散値σCH(n),σCV(n),σCD(n)を放送波として送信する送信部13と、を備えて構成される。なお、ガウシアンフィルタの分散値は情報量が少ないことから本実施例では符号化してないが、符号化しても構わない。
【0019】
図2は、画像符号化装置1の機能ブロック図である。空間ウェーブレット分解処理は、前述したダウンサンプリング部10で行われる処理であり、各n階空間高周波成分へのガウシアンフィルタ適用処理、空間ウェーブレット拡大処理及び画像比較処理は、分散値決定部11で行われる処理である。以下、ダウンサンプリング部10、分散値決定部11、符号化部12及び送信部13における処理を詳細に説明する。
【0020】
(ダウンサンプリング部10におけるダウンサンプリング処理)
本実施例ではダウンサンプリング処理にウェーブレット分解を用いる。ウェーブレット分解階数は縮小したいサイズにより決定される。縮小したいサイズが縦、横とも1/2の場合、分解階数はn+1となる。例えば、縮小したいサイズが縦、横とも1/2の場合、分解階数は2となる。なお、ダウンサンプリング処理に用いるウェーブレットをwavelet_nとし、分解階数がn階の水平低周波・垂直低周波の周波数成分をCA(n)(χ,Ψ)、水平高周波・垂直低周波成分をCH(n)(χ,Ψ)、水平低周波・垂直高周波成分をCV(n)(χ,Ψ)、水平高周波・垂直高周波成分をCD(n)(χ,Ψ)とする。水平と垂直の(x,y)を(χ,Ψ)と表示したのは、解像度を変換すると、縦、横とも標本が半分になってしまうので、(x,y)と表示せず、(χ,Ψ)と表示している。
【0021】
ダウンサンプリング部10は、原画像F(x,y,t)に対し、n階離散ウェーブレット分解DWT(n)(F(x,y,t),wavelet_n)を用いて、式(1)のように分解する。tは時間を示す。
[数式1]
[CA(n),CH(n),CV(n),CD(n)]=DWT(n)(F(x,y,t),wavelet_n) ・・・(1)
【0022】
図3は、ダウンサンプリング処理の様子を示す図である。1階離散ウェーブレット分解DWT(1)により、原画像Fから水平低周波・垂直低周波の周波数成分CA(1)、水平高周波・垂直低周波成分CH(1)、水平低周波・垂直高周波成分CV(1)、水平高周波・垂直高周波成分CD(1)が得られる。そして、CA(1)から水平低周波・垂直低周波の周波数成分CA(2)、水平高周波・垂直低周波成分CH(2)、水平低周波・垂直高周波成分CV(2)、水平高周波・垂直高周波成分CD(2)が得られる。最終的に求めるダウンサンプリング画像はn階離散ウェーブレット分解成分CA(n)となる。
【0023】
(分散値決定部11におけるガウシアンフィルタの分散値σCH(n),σCV(n),σCD(n)の決定処理)
図4は、分散値決定部11の処理の概要を示す図である。まず、分散値決定部11は、分解階数nの低周波領域成分CA(n)を1階離散ウェーブレット分解して、分解階数n+1における水平、垂直、斜め方向の各高周波領域成分CH(n+1),CV(n+1),CD(n+1)を得る(ステップS1)。そして、水平、垂直、斜め方向の各高周波領域成分CH(n+1),CV(n+1),CD(n+1)の各々を空間低周波領域成分とし、同じサイズのゼロ行列を空間高周波領域成分として1階離散ウェーブレット再構成により、水平、垂直方向に2倍拡大し、ExCH(n),ExCV(n),ExCD(n)を得る(ステップS2)。
【0024】
式(2)に、CH(n+1)を空間低周波領域成分、同じサイズのゼロ行列を空間高周波領域成分として1階離散ウェーブレット再構成した式を示す。0はゼロ行列を示す。
[数式2]
ExCH(n)=IDWT(1)(CH(n+1),0,0,0,wavelet_n) ・・・(2)
【0025】
水平、垂直方向に2倍拡大したExCH(n),ExCV(n),ExCD(n)を得た後、ガウシアンフィルタの分散値σCH(n),σCV(n),σCD(n)を用いたガウシアンフィルタによるフィルタリングを行い、GExCH(n),GExCV(n),GExCD(n)を得る(ステップS3)。この場合、ガウシアンフィルタの分散値σCH(n),σCV(n),σCD(n)は、初期値として任意の値または経験値が用いられる。例えば、ガウシアンフィルタの分散値σCH(n),σCV(n),σCD(n)のそれぞれを0.1から0.1刻みで変化させるものとすると、初期値は、例えばσCH(n)=0.1,σCV(n)=0.1,σCD(n)=0.1となる。
【0026】
ガウシアンフィルタによるフィルタリングを行って、GExCH(n)、GExCV(n)、GExCD(n)を得た後、低周波領域成分CA(n)を空間低周波領域成分とし、GExCH(n),GExCV(n),GExCD(n)を空間高周波領域成分として、1階離散ウェーブレット再構成により水平、垂直方向に2倍拡大し、GExCA(n−1)を得る(ステップS4)。
【0027】
GExCA(n−1)を得た後、CA(n−1)との間の差分値を計算する。今回の差分値が前回の差分値より小さければ、今回の差分値と今回使用したガウシアンフィルタの分散値σCH(n),σCV(n),σCD(n)をそれぞれ記憶する。なお、分散値決定部11は図示しないメモリを有しており、このメモリに今回の差分値と今回使用したガウシアンフィルタの分散値σCH(n),σCV(n),σCD(n)を記憶する。最初の1回目は前回の差分値が無いことから、今回算出した差分値と今回使用したガウシアンフィルタの分散値σCH(n),σCV(n),σCD(n)をそのまま記憶する。また、画像の評価方法としては、平均二乗誤差(MSE:Mean Square Error)があり、この評価方法を用いるとよい。
【0028】
以上のステップS1〜ステップS5の処理をガウシアンフィルタの分散値σCH(n),σCV(n),σCD(n)を変化させながら繰り返し行い、GExCA(n−1)とCA(n−1)との間の差分値が最も小さくなるときのガウシアンフィルタの分散値σCH(n),σCV(n),σCD(n)を決定する。決定したガウシアンフィルタの分散値σCH(n),σCV(n),σCD(n)をダウンサンプリング画像EnCA(n)と共に、受信側(後述する画像復号装置2)へ送信する。受信側では、ガウシアンフィルタの分散値σCH(n),σCV(n),σCD(n)を受信して使用することにより、ダウンサンプリング画像EnCA(n)から原画像に最も近い画像を再生することができる。
【0029】
図5は、ガウシアンフィルタの分散値σCH(n),σCV(n),σCD(n)を決定する処理の概要を示すフローチャートである。画像符号化装置1は、原画像F(x,y,t)を空間ウェーブレット分解し、各n階のガウシアンフィルタの分散値σCH(n),σCV(n),σCD(n)を決定して、CA(n)と共に出力する。
【0030】
なお、線形(直線)位相特性を持つHaar等のウェーブレット以外のウェーブレットを用いる場合は、ExCH(n),ExCV(n),ExCD(n)の位相に注意する必要がある。ExCH(n),ExCV(n),ExCD(n)を水平、垂直位相(φμ,φν)分だけずらした画像ExCH(n)(χ+φμ,Ψ+φν),ExCV(n)(χ+φμ,Ψ+φν),ExCD(n)(χ+φμ,Ψ+φν)についてGExCH(n),GExCV(n),GExCD(n)を得て、位相を変化させながら最終的にガウシアンフィルタの分散値σCH(n),σCV(n),σCD(n)を決定するとよい。但し、本実施例では、ガウシアンフィルタの分散値σCH(n),σCV(n),σCD(n)を変化させながらCA(n−1)とGExCA(n−1)を比較するため、この部分で位相ずれによる劣化はある程度吸収される。このため、処理量も多く大規模回路処理となる位相合わせ処理は必ずしも必要ではない。
【0031】
(分散値決定部11におけるガウシアンフィルタの分散値σCH(n),σCV(n),σCD(n)の決定処理の詳細)
分散値決定部11は、階層n+1における斜め方向高周波領域成分CD(n+1)を、水平、垂直方向に2倍拡大した後(図4のステップS2)、ガウシアンフィルタを用いてフィルタリングする(図4のステップS3)。式(3)にガウシアンフィルタを示す。
[数式3]
Gauss(x,y,σ)=exp(−(x+y)/2σ) ・・・(3)
【0032】
式(3)のσは分散を表す。斜め方向高周波領域成分CD(n+1)を水平、垂直方向に2倍拡大してExCD(n)を得た後(図4のステップS2)、式(3)のガウシアンフィルタを用いて式(4)に示すフィルタリング処理を行い(図4のステップS3)、GExCD(n)を得る。なお、式(3)のσは、本処理がExCD(n)のフィルタリングを行う処理内であるため、σCD(n)となる。
【0033】
[数式4]

【0034】
また、分散値決定部11は、階層n+1における水平方向高周波領域成分CH(n+1)、垂直方向高周波領域成分CV(n+1)を、水平、垂直方向に2倍拡大した後、方向性拡張したガウシアンフィルタを用いて拡大する。式(5)に方向性拡張したガウシアンフィルタを示す。
[数式5]
ExGauss(x,y,α,β,σ)=exp(−(αx+βy)/2σ
・・・(5)
【0035】
式(5)のα,βは方向性拡張係数であり、水平方向高周波領域成分CH(n)の場合はα=1,β=0、垂直方向高周波領域成分CV(n)の場合はα=0,β=1となる。以下では、σCH(n)を決定する場合のみを説明するが、σCD(n)も同様に決定することができる。
【0036】
階層n+1における水平方向高周波領域成分CH(n+1)を水平、垂直方向に2倍拡大してExCH(n)を得た後、式(5)の方向性拡張したガウシアンフィルタを用いて、式(6)に示すフィルタリング処理を行い、GExCH(n)を得る。なお、式(5)のσは、本処理がCH(n)のフィルタリングを行う処理内であるため、σCH(n)となる。
[数式6]

【0037】
以上の処理により、分散値決定部11は、ガウシアンフィルタの分散値σCH(n),σCV(n),σCD(n)を計算した後、CA(n),GExCH(n),GExCV(n),GExCD(n)を用いて1階離散ウェーブレット再構成を行い(図4のステップS4)、GExCA(n−1)を得る。最後に、式(7)に示すように、CA(n−1)の領域とGExCA(n−1)の領域における平均二乗誤差(RMS)の計算を行い、RMS(CA(n−1))及びRMS(GExCA(n−1))を得て、その差分値を計算する(図4のステップS5)。以上の処理をガウシアンフィルタの分散値σCH(n),σCV(n),σCD(n)の値を変化させながら行い、Diff_rms(σCH(n),σCV(n),σCD(n))が最小となるガウシアンフィルタの分散値σCH(n),σCV(n),σCD(n)を求める。
【0038】
[数式7]
Diff_rms(σCH(n),σCV(n),σCD(n))=
RMS(CA(n−1)(σCH(n),σCV(n),σCD(n)))−RMS(GExCA(n−1)(σCH(n),σCV(n),σCD(n)
σCH(n)=argmin(Diff_rms(σCH(n)))
σCV(n)=argmin(Diff_rms(σCV(n))) ・・・(7)
σCD(n)=argmin(Diff_rms(σCD(n)))
【0039】
(符号化部12における符号化処理)
符号化部12は、式(1)で求めたCA(n)を符号化する。本実施例では、ダウンサンプリング処理とアップサンプリング処理を1フレーム単位で行うため、符号化部12は、JPEG、JPEG200、MPEG−2、H.264|MPEG−4 AVC等の様々な符号化方法を用いることができる。
【0040】
(送信部13における送信処理)
送信部13は、符号化部12で符号化されたEnCA(n)を放送波として送信する。このとき、例えば、MPEG−2 TSのヘッダに、分散値決定部11により決定されたガウシアンフィルタの分散値σCH(n),σCV(n),σCD(n)を収容して送信する。図6は、符号化及び送信処理を示すフローチャートである。画像符号化装置1は、CA(n)を符号化してEnCA(n)を得て、EnCA(n)と共にガウシアンフィルタの分散値σCH(n),σCV(n),σCD(n)を送信する。
【0041】
以上説明したように、画像符号化装置1は、原画像Fをウェーブレット分解してダウンサンプリングし、低解像度のダウンサンプリング画像CA(n)を求めて符号化する。また、画像符号化装置1は、ダウンサンプリング画像CA(n),CA(n−1)に基づいて、アップサンプリング処理により原画像に最も近い画像を生成可能なガウシアンフィルタの分散値σCH(n),σCV(n),σCD(n)を決定し、符号化したダウンサンプリング画像EnCA(n)とガウシアンフィルタの分散値σCH(n),σCV(n),σCD(n)とを送信する。
【0042】
ガウシアンフィルタの分散値σCH(n),σCV(n),σCD(n)は、以下のようにして決定する。すなわち、低周波領域成分CA(n)に対してウェーブレット分解を行い、これにより得られた水平高周波領域成分CH(n+1),垂直高周波領域成分CV(n+1),斜め高周波領域成分CD(n+1)の各々を空間低周波領域成分、同じサイズのゼロ行列を空間高周波領域成分として1階離散ウェーブレット再構成により水平、垂直方向に2倍拡大してExCH(n),ExCV(n),ExCD(n)を得る。そして、それらに対し、任意の分散値σCH(n),σCV(n),σCD(n)を用いたガウシアンフィルタによるフィルタリングを行い、GExCH(n),GExCV(n),GExCD(n)を得る。次いで、CA(n)を空間低周波領域成分とし、GExCH(n),GExCV(n),GExCD(n)を空間高周波領域成分として、1階離散ウェーブレット再構成により水平、垂直方向に2倍拡大してGExCA(n−1)を得る。そして、得られたGExCA(n−1)と同じ分解階数のCA(n−1)と比較し、この差分値が最も小さくなるガウシアンフィルタの分散値σCH(n),σCV(n),σCD(n)を決定する。
【0043】
これにより、原画像Fをダウンサンプリングして得られた空間周波数ダウンサンプリング画像を送信しても、受信側では、原画像Fに最も近い高画質な画像を再生することができる。
【0044】
なお、本実施例では、GExCA(n−1)とCA(n−1)とを比較することにより、ガウシアンフィルタの分散値σCH(n),σCV(n),σCD(n)を決定するようにしたが、CH(n)とGExCH(n)、CV(n)とGExCV(n)、及びCD(n)とGExCD(n)のそれぞれを比較することにより、ガウシアンフィルタの分散値σCH(n),σCV(n),σCD(n)を決定するようにしてもよい。
【0045】
図7は、画像符号化装置における分散値決定処理の変形例の概要を示す図である。分散値決定部11は、CH(n)とGExCH(n)の比較において平均二乗誤差(MSE)が最小となる分散値σCH(n)を求める。また、CV(n)とGExCV(n)の比較において平均二乗誤差が最小となる分散値σCV(n)を求める。また、CD(n)とGExCD(n)の比較において平均二乗誤差が最小となる分散値σCD(n)を求める。
【0046】
画像符号化装置1のハード構成としては、通常のコンピュータを使用することができる。すなわち、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)等の揮発性の記憶媒体、ROM(Read Only Memory)等の不揮発性の記憶媒体、及びインターフェース等を備えたコンピュータによって構成できる。画像符号化装置1を構成するダウンサンプリング部10、分散値決定部11、符号化部12、送信部13の各機能は、これらの機能を記述したプログラムをCPUに実行させることによりそれぞれ実現できる。これらのプログラムは、磁気ディスク(フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD−ROM、DVD等)、半導体メモリ等の記憶媒体に格納して頒布することもできる。
【0047】
(画像復号装置の構成)
次に、本発明の実施例による画像復号装置について説明する。図8は、画像復号装置の概略構成を示すブロック図である。この画像復号装置2は、前述した画像符号化装置1から送信されたダウンサンプリング画像EnCA(n)及びガウシアンフィルタの分散値σCH(n),σCV(n),σCD(n)を受信する受信部20と、受信部20で受信されたダウンサンプリング画像EnCA(n)を復号する復号部(復号手段)21と、受信部20で受信されたガウシアンフィルタの分散値σCH(n),σCV(n),σCD(n)を用いて、復号部21で復号されたダウンサンプリング画像EnDeCA(n)をアップサンプリング処理するアップサンプリング部(アップサンプリング手段)22と、を備えて構成される。
【0048】
図10は、受信部20と復号部21の処理を示すフローチャートである。受信部20は、符号化されたダウンサンプリング画像EnCA(n)とガウシアンフィルタの分散値σCH(n),σCV(n),σCD(n)を受信し、復号部21は、ダウンサンプリング画像EnCA(n)を復号してEnDeCA(n)を得る。
【0049】
図9は、画像復号装置2の機能ブロック図である。空間ウェーブレット分解処理、各n階空間高周波成分へのガウシアンフィルタ適用処理及び空間ウェーブレット拡大処理は、アップサンプリング部22にて行われる処理である。以下、アップサンプリング部22における処理を説明する。
【0050】
(アップサンプリング部22におけるアップサンプリング処理)
図11は、アップサンプリング処理の様子を示す図である。まず、アップサンプリング部22は、式(8)に示すように、EnCA(n)を受信して復号して得られたEnDeCA(n)を1階離散ウェーブレット分解DWT(1)し、EnDeCA(n+1),EnDeCH(n+1),EnDeCV(n+1),EnDeCD(n+1)を得る(ステップS11)。
[数式8]
[EnDeCA(n+1),EnDeCH(n+1),EnDeCV(n+1),EnDeCD(n+1)]=DWT(1)(EnDeCA(n),wavelet_n)
・・・(8)
【0051】
そして、EnDeCH(n+1),EnDeCV(n+1),EnDeCD(n+1)と分散値σCH(n),σCV(n),σCD(n)を用いて、水平、垂直、斜め方向拡大成分を計算する。EnDeCD(n+1)に対し、空間低周波領域成分にEnDeCD(n+1)、空間高周波領域成分に同じサイズのゼロ行列をおいて1階離散ウェーブレット再構成して水平2倍、垂直2倍拡大成分ExEnDeCD(n)を得る(ステップS12)。同様に、EnDeCH(n+1)とEnDeCV(n+1)に対し、1階離散ウェーブレット再構成して水平2倍、垂直2倍拡大成分ExEnDeCH(n),ExEnDeCV(n)を得る(ステップS12)。
【0052】
そして、ExEnDeCH(n),ExEnDeCV(n),ExEnDeCD(n)に対し、分散値σCH(n),σCV(n),σCD(n)のガウシアンフィルタにてフィルタリング処理を行い、GExEnDeCH(n),GExEnDeCV(n),GExEnDeCD(n)を得る(ステップS13)。
【0053】
そして、式(9)に示すように、EnDeCA(n),GExEnDeCH(n),GExEnDeCV(n),GExEnDeCD(n)を用いて、1階離散ウェーブレット再構成を行う(ステップS14)。
[数式9]
[EnDeCA(n−1)]=IDWT(1)(EnDeCA(n), GExEnDeCH(n), GExEnDeCV(n), GExEnDeCD(n),wavelet_n) ・・・(9)
【0054】
以降、n=n−1として、アップサンプリング方法内の処理をn=0となるまで繰り返す(ステップS15)。
【0055】
図12は、アップサンプリング部22におけるアップサンプリング処理の概要を示すフローチャートである。アップサンプリング部22は、復号して得られたEnDeCA(n)を空間ウェーブレット分解してEnDeCH(n+1),EnDeCV(n+1),EnDeCD(n+1)を得た後、これらをウェーブレット再構成してExEnDeCH(n),ExEnDeCV(n),ExEnDeCD(n)を得る。そして、分散値σCH(n),σCV(n),σCD(n)のガウシアンフィルタでフィルタリングを行い、GExEnDeCH(n),GExEnDeCV(n),GExEnDeCD(n)を得て、これらとEnDeCA(n)を用いてウェーブレット再構成を行う。以上の処理をn=n−1として、n=0となるまで繰り返す。
【0056】
以上のように、図8に示した画像復号装置2によれば、受信して復号したダウンサンプリング画像EnDeCA(n)をウェーブレット分解し、これにより得られた水平高周波領域成分EnDeCH(n+1),垂直高周波領域成分EnDeCV(n+1),斜め高周波領域成分EnDeCD(n+1)の各々を空間低周波領域成分、ゼロ行列を空間高周波領域成分としてウェーブレット再構成で拡大し、これにより得られた水平高周波領域成分ExEnDeCH(n),垂直高周波領域成分ExEnDeCV(n),斜め高周波領域成分ExEnDeCD(n)を、受信したガウシアンフィルタの分散値σCH(n),σCV(n),σCD(n)を用いてフィルタリングを行い、これにより得られた水平高周波領域成分GExEnDeCH(n),垂直高周波領域成分GExEnDeCV(n),斜め高周波領域成分GExEnDeCD(n)とダウンサンプリング前のEnDeCA(n)を用いてウェーブレット再構成を行うので、原画像Fに最も近い高画質な画像を再生することができる。
【0057】
画像復号装置2のハード構成としては、通常のコンピュータを使用することができる。すなわち、CPU、RAM等の揮発性の記憶媒体、ROM等の不揮発性の記憶媒体、及びインターフェース等を備えたコンピュータによって構成できる。画像復号装置2を構成する受信部20、復号部21、アップサンプリング部22の各機能は、これらの機能を記述したプログラムをCPUに実行させることによりそれぞれ実現できる。これらのプログラムは、磁気ディスク(フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD−ROM、DVD等)、半導体メモリ等の記憶媒体に格納して頒布することもできる。
【0058】
以上、実施例を挙げて本発明を説明したが、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、その技術思想を逸脱しない範囲で種々変形可能である。前記実施例では、画像符号化装置1が、ダウンサンプリング画像及びガウシアンフィルタの分散値を送信し、画像復号装置2が、ガウシアンフィルタの分散値を用いてダウンサンプリング画像をアップサンプリングし、高画質な画像を再生するようにしたが、本発明は、空間周波数ダウンサンプリングとアップサンプリングを行う処理全般に適用がある。例えば、画像符号化装置1が、空間周波数をダウンサンプリングした後、空間周波数ダウンサンプリング画像の圧縮符号化信号と、空間周波数ダウンサンプリング時に得られた付加情報を画像復号装置2へ送信する。そして、画像復号装置2は、空間周波数ダウンサンプリング画像の圧縮符号化信号及び付加情報を受信し、圧縮符号化信号の復号の後に空間周波数アップサンプリングを行う。これにより、低画質劣化かつ低伝送容量の圧縮符号化が可能となる。また、ストレージメディアへ圧縮記録するなどの処理にも適用がある。
【0059】
また、本発明は、JPEG2000を用いてフレーム単位で圧縮符号化を行うデジタルシネマ圧縮符号化処理の前段または後段に用いることができる。また、H.264|MPEG−4 AVCで圧縮符号化が検討されているスーパーハイビジョン圧縮符号化処理の前段または後段に用いることができる。また、将来の新しい圧縮符号化方式と組み合わせて用いることも可能である。
【符号の説明】
【0060】
1 画像符号化装置
2 画像復号装置
10 ダウンサンプリング部
11 分散値決定部
12 符号化部
13 送信部
20 受信部
21 復号部
22 アップサンプリング部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
原画像を空間周波数ダウンサンプリング処理し、空間周波数ダウンサンプリング画像を生成するダウンサンプリング手段と、
前記ダウンサンプリング手段により生成された前記空間周波数ダウンサンプリング画像に基づいて、空間周波数アップサンプリングにより前記原画像が再生される際に用いられるフィルタリング処理用のフィルタリングパラメータを決定するフィルタリングパラメータ決定手段と、
前記ダウンサンプリング手段により生成された前記空間周波数ダウンサンプリング画像、及び前記フィルタリングパラメータ決定手段により決定された前記フィルタリングパラメータのうち、少なくとも前記空間周波数ダウンサンプリング画像を符号化する符号化手段と、
を備えたことを特徴とする画像符号化装置。
【請求項2】
請求項1に記載の画像符号化装置において、
前記ダウンサンプリング手段は、原画像をオクターブ分解フィルタバンク処理し、分解階数n(nは整数)の低周波領域成分の空間周波数ダウンサンプリング画像を生成し、
前記フィルタリングパラメータ決定手段は、前記ダウンサンプリング手段により生成された分解階数nの低周波領域成分を前記オクターブ分解フィルタバンク処理し、分解階数n+1における水平、垂直及び斜めの高周波領域成分を求め、これらの水平、垂直及び斜めの高周波領域成分の各々を空間低周波領域成分とし、ゼロ行列を空間高周波領域成分として、オクターブ再構成フィルタバンク処理にて拡大し、拡大して得られた分解階数nの水平、垂直及び斜めの高周波領域成分を任意のフィルタリングパラメータを用いてフィルタリング処理し、フィルタリング処理して得られた分解階数nの水平、垂直及び斜めの高周波領域成分を空間高周波領域成分とし、この空間高周波領域成分と分解階数nの前記低周波領域成分に対してオクターブ再構成フィルタバンク処理により拡大し、拡大して得られた分解階数n−1の低周波領域成分と、前記ダウンサンプリング手段により生成された分解階数n−1の低周波領域成分とを比較し、この差分値が最も小さくなるように前記フィルタリングパラメータの値を変化させることで、前記フィルタリングパラメータを決定することを特徴とする画像符号化装置。
【請求項3】
請求項2に記載の画像符号化装置において、
前記オクターブ分解フィルタバンク処理として、ウェーブレット分解を用いることを特徴とする画像符号化装置。
【請求項4】
請求項2または請求項3に記載の画像符号化装置において、
前記オクターブ再構成フィルタバンク処理として、ウェーブレット再構成を用いることを特徴とする画像符号化装置。
【請求項5】
請求項1から4までのいずれか一項に記載の画像符号化装置において、
前記フィルタリング処理にガウシアンフィルタ処理を用い、前記フィルタリングパラメータにガウシアンフィルタの分散値を用いることを特徴とする画像符号化装置。
【請求項6】
請求項2から5までのいずれか一項に記載の画像符号化装置により符号化された空間周波数ダウンサンプリング画像を復号する復号手段と、
前記復号手段により復号された前記空間周波数ダウンサンプリング画像である分解階数nの低周波領域成分をオクターブ分解フィルタバンク処理し、この処理で得られた分解階数n+1の水平、垂直及び斜めの高周波領域成分の各々を空間低周波領域成分とし、ゼロ行列を空間高周波領域成分として、オクターブ再構成フィルタバンク処理にて拡大し、拡大した分解階数nの水平、垂直及び斜めの高周波領域成分の各々を、前記画像符号化装置により決定された前記フィルタリングパラメータを用いてフィルタリング処理し、フィルタリング処理して得られた分解階数nの水平、垂直及び斜めの高周波領域成分と空間周波数アップサンプリング前の分解階数nの低周波領域成分を用いてオクターブ再構成フィルタバンク処理を行い、空間周波数アップサンプリングするアップサンプリング手段と、
を備えたことを特徴とする画像復号装置。
【請求項7】
コンピュータを、請求項1から5までのいずれか一項に記載の画像符号化装置として機能させるための画像符号化プログラム。
【請求項8】
コンピュータを、請求項6に記載の画像復号装置として機能させるための画像復号プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2011−234316(P2011−234316A)
【公開日】平成23年11月17日(2011.11.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−105709(P2010−105709)
【出願日】平成22年4月30日(2010.4.30)
【出願人】(000004352)日本放送協会 (2,206)
【Fターム(参考)】