画像記録装置及び画像処理方法
【課題】高感度撮影画像の撮影者を特定するのを容易にすることを目的とする。
【解決手段】撮影者による撮影感度の設定操作に基づいて撮影感度を設定する設定手段と、設定手段で設定された撮影感度に基づいて埋め込みモードを選択する選択手段と、選択手段で選択された埋め込みモードに基づいて撮像手段で撮像された画像データ内に撮影に関する埋め込み情報を埋め込む埋め込み手段と、を有することによって課題を解決する。
【解決手段】撮影者による撮影感度の設定操作に基づいて撮影感度を設定する設定手段と、設定手段で設定された撮影感度に基づいて埋め込みモードを選択する選択手段と、選択手段で選択された埋め込みモードに基づいて撮像手段で撮像された画像データ内に撮影に関する埋め込み情報を埋め込む埋め込み手段と、を有することによって課題を解決する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像記録装置及び画像処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、急速に普及しつつあるデジタルスチルカメラは、従来の銀塩カメラが被写体像をフィルム面上に結像させ、画像を化学的にアナログ記録するのに対し、CCDセンサ等で撮像した画像をメモリカード等の記録媒体に電気的にデジタル記録するものである。
デジタルデータは、コンピュータによって容易に加工することでき、かつ、ネットワーク等を介して容易に流通させることができる。従って、このようなデジタル画像を簡単に得ることができるデジタルスチルカメラの必要性は、今後ますます大きくなるものと期待されている。
その一方で、デジタルデータは、痕跡が残らないように合成等の改ざんを行うことが容易であるため、撮影されたデジタル画像の証拠としての信頼性が問題となる場合がある。このような問題は、一般ユーザによる趣味的な撮影程度であればあまり生じないであろうが、建築現場での記録写真のように業務上、或いは法律上必要な撮影では大きな問題となってくる。
また、複製・配布が極めて容易なために画像の著作権者の権利が充分に保護されない問題もある。
従って、撮影されたデジタル画像の証拠能力を高め、著作権を保護することの可能なデジタルスチルカメラへの期待は大きい。
そのような目的で電子透かし(Watermark)の技術が研究されている。
同技術では、デジタル画像・音声データ中に、人間に知覚されない別の情報を埋め込み、必要に応じて正当な資格や権利を有する者だけが埋め込んだ情報を取り出すようにすることができる。これによって、画像の証拠能力を高め、或いは著作権を保護することが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平10−290359号公報
【特許文献2】特開平10−150517号公報
【特許文献3】特開平8−241403号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、画像処理の高機能化、CCD等の撮像素子の高性能化に伴い、従来のフィルムカメラでは撮影できなかった高感度撮影可能なデジタルカメラが増えてきている。従来、高感度撮影は特殊なカメラであったり、低画質、低解像度なカメラであったりしたが、近年、多くのユーザが手軽に利用しているデジタルカメラでも高感度撮影が可能になってきた。特に、高画質、高解像度で撮影可能な一眼レフカメラにおいては、超高感度撮影が可能になってきている。
超高感度撮影では被写体が撮影されたことを気がつかないケースがあり(低照度下での撮影)、音や光等を用いて知らせることもできるが、音や光を出せない状況(天体撮影、動物撮影)もあるため、他の方法で被写体を保護する必要性が高まっている。
【0005】
本発明はこのような問題点に鑑みなされたもので、高感度撮影画像の撮影者を特定するのを容易にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
そこで、本発明は、撮影者による撮影感度の設定操作に基づいて撮影感度を設定する設定手段と、前記設定手段で設定された撮影感度に基づいて埋め込みモードを選択する選択手段と、前記選択手段で選択された埋め込みモードに基づいて撮像手段で撮像された画像データ内に撮影に関する埋め込み情報を埋め込む埋め込み手段と、を有する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、高感度撮影画像の撮影者を特定するのを容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】電子透かし技術の原理を説明するための図(その1)である。
【図2】電子透かし技術の原理を説明するための図(その2)である。
【図3】画像処理機能を有する撮像装置の構成を示すブロック図である。
【図4】撮像装置における処理を示すフローチャートである。
【図5】電子透かしとして画像データに埋め込む、埋め込み情報(電子透かし情報)の一例を示す図である。
【図6】埋め込みモードの一例を示す図(その1)である。
【図7】埋め込みモードの一例を示す図(その2)である。
【図8】埋め込みモードの一例を示す図(その3)である。
【図9】感度設定スイッチで感度設定する動作を説明するフローチャートである。
【図10】高感度な撮影感度も含んだ設定可能な全ての撮影感度を表示した一例を示す図である。
【図11】予め定められた撮影感度として高感度な撮影感度を除いた設定可能な撮影感度を表示した一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。
【0010】
<実施形態1>
まず、電子透かし技術の原理について、デジタル情報が画像情報の場合の一手法を説明する(電子透かし技術の詳細は、特許文献1並びに特許文献2を参照)。図1及び図2は、電子透かし技術の原理を説明するための図である。
ここで、図1(a)は、画像情報に別の情報(埋め込み情報)を埋め込む処理の流れを示す図である。
まず、カメラ本体は、原画像(デジタル画像データ。図2の801)を、1ブロックがn画素×m画素のブロック単位(図2の802)で複数に分割する(分割処理)。次にカメラ本体は、分割した各ブロックに離散コサイン変換(DCT変換)等の直交変換を施し、n×mの周波数成分行列を得る(直交変換処理)。
カメラ本体は、埋め込み情報の埋め込みに先立ち、直交変換処理で得られた周波数成分行列のどの位置に埋め込み情報を埋め込むかを示す埋め込み位置を乱数により決定する。そして、カメラ本体は、更にその周波数成分の値をどの程度変更するかを示す変更量を決定し、この埋め込み位置と変更量とを鍵情報として取得・保存しておく。
埋め込み情報を埋め込む場合、1つのブロックに対する周波数成分行列に全てを埋め込む必要はなく、複数のブロックの周波数成分行列に跨がって埋め込んでもよい。この場合、カメラ本体は、画面内のコントラストが適切なブロック群を選択する。
埋め込み位置として、カメラ本体は、例えば周波数成分行列の低周波数部分を選択することにより、人間に知覚できないように埋め込むことができる。また、カメラ本体は、変更量を変えることにより、周波数成分行列の元の値との差を変えられるため、画質の劣化を制御することができる。
カメラ本体は、前述した各ブロックの周波数成分行列の値を、鍵情報の埋め込み位置と変更量に基づいて変更することにより、埋め込み情報を埋め込む(埋め込み処理)。更に、カメラ本体は、埋め込み情報が埋め込まれた各ブロックの周波数成分行列を逆直交変換し、n画素×m画素の複数ブロックの画像を得る(逆直交変換処理)。最後に、カメラ本体は、逆直交変換処理で得られた複数ブロックの画像をつなぎ合わせ、埋め込み情報が埋め込まれた透かし画像を得る(再構成処理)。
【0011】
図1(b)は、透かし画像から埋め込み情報を取り出す場合の処理の流れを示す図である。
まず、カメラ本体は、透かし画像を、1ブロックがn画素×m画素の複数ブロックに分割する(分割処理)。次に、カメラ本体は、分割した各ブロックに離散コサイン変換(DCT変換)等の直交変換を施し、n×mの周波数成分行列を得る(直交変換処理)。更に、カメラ本体は、埋め込む時に用いた鍵情報から埋め込み位置と変更量を得て、各ブロックの周波数成分行列から埋め込み情報を取り出す(取り出し処理)。
以上のように、電子透かし技術は、
(1)埋め込み時に用いた鍵情報がなければ埋め込み情報の取り出しができないこと
(2)鍵情報中の埋め込み情報は乱数により作成するため、固定されておらず、埋め込み情報の解読は困難なこと
(3)埋め込み位置を工夫することにより、人間が知覚できないように埋め込み情報を埋め込めること
(4)変更量を変えることにより画質の劣化の程度を制御できること
等の特徴がある。
上記の説明は、埋め込み情報を人間に知覚されない「不可視データ埋め込み」の方法を説明したが、本実施形態はこれに限定されるものではない。本実施形態において、積極的に著作権情報等を知覚可能な状態で原画像に埋め込むことで、第三者に画像の正当ではない使用を思いとどませる効果を期待した「可視データ埋め込み」という方法を採用してもよい(例えば特許文献3等参照)。
【0012】
図3は、画像処理機能を有する撮像装置の構成を示すブロック図である。本実施の形態においては、撮像装置としてデジタルスチルカメラを例にとって説明する。なお撮像装置としては、デジタルビデオカメラ等にも、本実施形態を適用することができる。
図3に示すように、本実施の形態の撮像装置は、主に画像記録装置の一例であるカメラ本体100と、交換レンズタイプのレンズユニット300と、により構成されている。
なお、以下では、撮像装置の構成のうち、本実施形態等に関係する部分のみを説明し、他の部分の説明は省略する。
レンズユニット300において、撮像レンズ310は、複数のレンズから成る。レンズマウント306は、レンズユニット300をカメラ本体100と機械的に結合する。レンズマウント306内には、レンズユニット300をカメラ本体100と電気的に接続する各種機能が含まれている。
絞り制御部340は、後述する測光制御部46からの測光情報に基づいて、カメラ本体100のシャッター12を制御するシャッター制御部40と連携しながら、絞り312を制御する。
レンズシステム制御回路350は、レンズユニット300全体を制御するである。レンズシステム制御回路350は、動作用の定数、変数、プログラム等を記憶するメモリを備えている。更に、レンズシステム制御回路350は、レンズユニット300固有の番号等の識別情報、管理情報、開放絞り値や最小絞り値、焦点距離等の機能情報、現在や過去の各設定値等を保持する不揮発メモリも備えている。
【0013】
次に、カメラ本体100において、撮像素子14は、光学像を電気信号に変換する。
A/D変換器16は、撮像素子14から出力されるアナログ信号をデジタル信号に変換するである。タイミング発生回路18は、撮像素子14、A/D変換器16、D/A変換器26にそれぞれクロック信号や制御信号を供給し、メモリ制御回路22及びシステム制御回路50により制御される。
画像処理回路20は、A/D変換器16からのデータ或いはメモリ制御回路22からのデータに対して所定の画素補間処理や色変換処理を行う。また、画像処理回路20は、必要に応じて、A/D変換器16から出力される画像データを用いて所定の演算処理を行う。得られた演算結果に基づいてシステム制御回路50がシャッター制御部40、焦点調節部42を制御するための、TTL(スルー・ザ・レンズ)方式のオートフォーカス(AF)処理、自動露出(AE)処理、フラッシュプリ発光(EF)処理を行うことができる。更に、画像処理回路20は、A/D変換器16から出力される画像データを用いて所定の演算処理を行い、得られた演算結果に基づいてTTL方式のオートホワイトバランス(AWB)処理も行っている。ここで、焦点調節部42は、測距手段の一例である。
なお、本実施形態における図3に示す例では、カメラ本体100が焦点調節部42及び測光制御部46を専用に備えている。従って、焦点調節部42及び測光制御部46を用いてAF処理、AE処理、EF処理の各処理を行い、画像処理回路20を用いたAF処理、AE処理、EF処理の各処理を行わない構成としてもよい。また、焦点調節部42及び測光制御部46を用いてAF処理、AE処理、EF処理の各処理を行い、更に、画像処理回路20を用いたAF処理、AE処理、EF処理の各処理を行う構成としてもよい。
A/D変換器16から出力される画像データは、画像処理回路20、メモリ制御回路22を介して、或いはメモリ制御回路22のみを介して、画像表示メモリ24或いはメモリ30に書き込まれる。
画像表示メモリ24に書き込まれた表示用の画像データは、D/A変換器26を介して画像表示部28により表示される。画像表示部28を用いて、撮像した画像データを逐次表示することで、電子ビューファインダー(EVF)機能を実現することができる。また、画像表示部28は、システム制御回路50の指示により任意に表示をON/OFFすることが可能であり、表示をOFFにした場合にはカメラ本体100の電力消費を大幅に低減することができる。
メモリ30は、撮影した静止画像を格納するメモリであり、所定枚数の静止画像を格納するのに十分な記憶容量を備えている。これにより、複数枚の静止画像を連続して撮影する連写撮影やパノラマ撮影の場合にも、高速、かつ、大量の画像書き込みをメモリ30に対して行うことができる。また、メモリ30は、動画撮影時には、所定レートで連続的に書き込まれる画像のフレームバッファとして使用される。更に、メモリ30は、システム制御回路50の作業領域としても使用することができる。
【0014】
顔検出回路31は、入力された画像データの中から顔を検出する。顔検出には様々な方法が提案されているが、本実施形態では顔検出の方法は特に問わない。顔検出回路31では、画像データに含まれる顔の個数、顔の位置、顔の大きさ等を顔情報として検出することができる。また、顔検出回路31は、検出した顔情報と、記憶部の一例であるメモリ30等に予め記憶してある顔情報と、を比較して同一人物か否かを判定することもできる。なお、このような構成をとる場合、カメラ本体100は、ユーザ等の操作に基づき、メモリ30等の記憶部に顔情報を登録する登録手段を機能構成として有してもよい。
シャッター制御部40は、測光制御部46からの測光情報に基づいて絞り312を制御する絞り制御部340と連携しながらシャッター12を制御する。焦点調節部42は、AF(オートフォーカス)処理を行うためのものである。
測光制御部46は、AE(自動露出)処理を行うためのものである。測光制御部46は、レンズユニット300内の撮像レンズ310に入射した光線を、絞り312、レンズマウント306、106、ミラー130等を介して一眼レフ方式で入射することにより、光学像として結像された画像の露出状態を測定する。フラッシュ48は、AF補助光の投光機能、フラッシュ調光機能も有する。測光制御部46は、フラッシュ48と連携することにより、EF(フラッシュ調光)処理機能も有する。
システム制御回路50は、カメラ本体100全体を制御し、周知のCPU等を内蔵する。メモリ52は、システム制御回路50の動作用の定数、変数、プログラム等を記憶するメモリである。
不揮発性メモリ56は、後述するプログラム等が格納された電気的に消去・記録可能なメモリであり、例えばEEPROM等が用いられる。
感度設定スイッチ58は、感度を設定する。
システム制御回路50が、メモリ52又は不揮発性メモリ56等に記憶されているプログラムに基づき処理を実行することによって、後述するフローチャートに係る処理等が実現される。
【0015】
図4は、撮像装置における処理を示すフローチャートである。
レリーズ処理が開始されると、ステップS201において、例えば測光制御部46は、測光演算を行う。また、焦点調節部42は、被写体への焦点調節を実行する。
次に、ステップS202において、例えば、画像処理回路20及び顔検出回路31等は、画像データの蓄積/読み出しを行う(このステップ中に画像データからの顔検出処理、画像信号処理、メモリ30等のRAMへの格納までの処理を含む)。
次に、ステップS203において、システム制御回路50は、ユーザによる感度設定スイッチ58を介した撮影感度の設定操作に基づいて、撮影感度設定が高感度に設定されているか否かを判定する。システム制御回路50は、撮影感度設定が高感度に設定されている場合は、ステップS204に進み、撮影感度設定が高感度に設定されていない場合は、ステップS207に進む。
ステップS204において、システム制御回路50は、前記顔検出処理の処理結果に基づき、画像データ中に人の顔が写っているか否かを判定する。システム制御回路50は、前記顔検出処理の処理結果に基づき、画像データ中に人の顔が写っていると判定した場合、ステップS205に進み、前記顔検出処理の処理結果に基づき、画像データ中に人の顔が写っていないと判定すると、ステップS206に進む。
ステップS205において、システム制御回路50は、「顔情報ありの埋め込みモード」で画像データに埋め込み情報を埋め込む処理を実行し、ステップS207に進む。ステップS206において、システム制御回路50は、「顔情報なしの埋め込みモード」で画像データに受けこみ情報を埋め込む処理を実行し、ステップS207に進む。
図5は、電子透かしとして画像データに埋め込む、埋め込み情報(電子透かし情報)の一例を示す図である。本実施形態では、撮影者、撮影日時、カメラIDの各情報を埋め込むもとする。最近ではGPSを搭載した撮像装置も多くなってきている。このような撮像装置ではGPS情報も埋め込み情報として利用してもよい。
図4の説明の戻り、ステップS207において、システム制御回路50は、画像データを、メモリ制御回路22等を介してフラッシュメモリ等に記憶し、図4に示される撮影動作を終了する。なお、フラッシュメモリへの格納前にはJPEG等の圧縮処理がされる。また、本実施形態の撮像装置では、高感度撮影時には画像データ内に顔が認識された場合、自動的に電子透かしが埋め込まれるので、クイックレビュー時に埋め込みの有無を画像表示と併せて行うこともできる。
【0016】
実施形態1における埋め込みモードを図6〜図8に示す。図6と図7とは「顔情報ありの埋め込みモード」である。システム制御回路50は、画像データ内に顔が大きく写っている場合は図6に従い、小さく写っている場合は図7に従う。図8は「顔情報なしの埋め込みモード」である。図6〜図8では、撮影時の輝度情報と被写体までの距離情報とに連動して設定される電子透かしの強度(埋め込み強度)を「弱」、「中」、「強」で表している。
埋め込み強度は前述の変更量に相当し、画質を優先する場合は変更量を小さくすることで埋め込み強度が弱くなり、画質も損なわれない。逆に耐性を優先する場合には変更量を大きくすることで埋め込み強度が強くなり、その代わり画質は低下する。画質と耐性とはトレードオフの関係にある。よって、本実施形態では、顔の有無、輝度情報、距離情報から電子透かしの埋め込み強度を自動的に変更するようにしている。
本実施形態では、例えば、顔が検出されていて、被写体までの距離が遠い場合、又は輝度が暗い場合、被写体が撮影されていることを認識できていない可能性が高いとして、顔の大きさに関わらず、電子透かしの埋め込み強度を「強」に設定する仕様としている。
また、本実施形態では、顔が検出されていて、被写体までの距離が近い場合、又は輝度が明るい場合、顔の大きさを考慮して、電子透かしの埋め込み強度を設定する仕様としている。顔が大きく写っている場合、被写体は撮影されていることを認識できている可能性が高いとして、埋め込み強度は「弱」、顔が小さく写っている場合、埋め込み強度は「中」と設定する仕様としている。
また、本実施形態では、顔が検出されていない場合は、動物写真、天体写真等の可能性が高いとして、顔が検出されている場合に比べ、電子透かしの埋め込み強度を弱める仕様としている。但し、本実施形態では、被写体までの距離が遠く、輝度も暗いシーンでは電子透かしの埋め込み強度は「強」とする仕様としている。
【0017】
ここで、ライブビュー機能を利用した撮影の場合、撮像装置は、ライブビュー中に顔検出動作を連続的に行うことができる。したがって、システム制御回路50は、撮影された画像データでは顔が検出されていない場合でも、直前の画像データまでは顔が検出されていた場合、ステップS204の判定で、ステップS205に進むようにしてもよい。このようにすることによって、撮影された画像データでは顔が検出されていない場合でも、直前の画像データまでは顔が検出されていた場合、システム制御回路50は、「顔情報ありの埋め込みモード」で埋め込み処理を実行することができる。
本実施形態で利用した顔情報は、顔の有無、顔の大きさである。しかしながら顔検出回路31等において画像データから被写体の性別、被写体の年齢、画面内の顔の位置、画面内の顔の数等を顔情報として得るようにしてもよい。このようにした場合、システム制御回路50は、性別、年齢、画面内の顔の位置、画面内の顔の数等の情報を用いて、高感度撮影時の電子透かしの埋め込み強度を決定してもよい。
本実施形態によれば撮像装置のユーザ(使用者)が高感度撮影を行った場合、撮影時の輝度、被写体までの距離、顔情報等に連動して電子透かし機能の埋め込みの有無や図5に示されるような埋め込み情報の埋め込み強度を自動的に変更することができる。しがって、本実施形態によれば高感度撮影画像の撮影者の特定を容易に行うことができる。また、本実施形態によれば高感度撮影画像を正当ではないように利用されることに対する抑止効果にもなる。
【0018】
<実施形態2>
実施形態1の撮像装置は、画像データから検出される顔情報として、顔の有無、顔の大きさを用いて埋め込みモードを選択及び埋め込み情報の強度を決定するように構成した。
これに対して、予め、個人の顔情報をパラメータとして撮像装置内に覚えておき、撮影時に検出した顔情報と比較することで、電子透かしの埋め込み強度を決定するように構成してもよい。
例えば、事前に撮影する人物の画像データから顔情報を検出して、撮像装置内に登録しておく。その後、高感度撮影した画像データから顔情報が検出された場合、ステップS204の顔情報による判定ステップで、システム制御回路50が検出した顔情報と、撮像装置内に記憶されている顔情報と、を比較する。顔情報が一致した場合、システム制御回路50は、登録された人物なので、画像データが正当な使用ではないように使用される可能性が低いと判断してステップS206へ進む。一方、一致しない場合、システム制御回路50は、ステップS205へ進み、埋め込み処理を行うようにしてもよい。
なお、事前に撮影する人物の画像データとして利用できるのは、高感度撮影ではない画像データに限定したり、或いは、撮像装置内に登録された顔情報の有効期間を区切ったりすることで、より適切な電子透かしの埋め込み強度を決定することができる。
本実施形態によれば、撮像装置のユーザが高感度撮影を行った場合、予め撮像装置内に登録してある顔情報と、撮影画像データから検出される顔情報と、を比較して、電子透かし機能の埋め込みの有無や埋め込み強度を自動的に変更する。このことで、高感度撮影画像のユーザの特定を容易に行うことができる。また、正当に使用される可能性が高い画像データには電子透かしを埋め込まないので、画質を劣化させないで画像データを保存可能となる。
【0019】
<実施形態3>
実施形態1及び実施形態2の撮像装置は、高感度撮影時の電子透かしの埋め込み強度を、撮影時の輝度情報、被写体までの距離、顔情報を用いて決定するように構成した。電子透かしとして埋め込まれる埋め込み情報は、図5に示した項目である。
撮影日時は、従来から撮像装置が有している情報であり、日付・時刻機能から必要なデータを参照することができる。特に、GPS機能を有するカメラであれば、ユーザによる撮影日時の変更は不可能である。
また、カメラIDは、工場の組み立て工程で設定される値である。カメラIDは、撮像装置の機種或いはメーカー間でユニークであり、ユーザによる変更は不可能である。
しかしながら、一般的に撮影者情報は、撮影者(撮像装置のユーザ又は使用者)が、任意に設定できる項目なので、埋め込み情報として埋め込んだ場合でも、他のデータよりも信憑性が劣ってしまう。
そこで、実施形態3の撮像装置では、撮影者が認証を受けなければ高感度撮影機能が有効にならないように構成した。また、実施形態3の撮像装置では、撮影者情報はユーザによる変更を不可能なように構成した。
【0020】
図9は、感度設定スイッチで感度設定する動作を説明するフローチャートである。
システム制御回路50は、感度設定スイッチ58を介した撮影者の操作に基づいて、感度設定モードに遷移し、撮影者が選択可能な撮影感度を、画像表示部28等に表示する。このとき、システム制御回路50は、メモリ52に格納されている撮影者情報が、認証された撮影者の撮影者情報か否かを判定する(S401)。システム制御回路50は、認証された撮影者の撮影者情報の場合(S401においてYes)、ステップS403に進み、高感度も含んだ設定可能な全ての撮影感度を画像表示部28等に表示し、撮影者に選択させる(図10)。図10は、高感度な撮影感度も含んだ設定可能な全ての撮影感度を表示した一例を示す図である。
システム制御回路50は、撮影者情報が格納されていない場合や、認証された撮影者の撮影者情報でない場合(S401においてNo)、ステップS402に進み、高感度を除いた設定可能な撮影感度を画像表示部28等に表示し、撮影者に選択させる(図11)。図11は、予め定められた撮影感度として高感度な撮影感度を除いた設定可能な撮影感度を表示した一例を示す図である。
ステップS404において、システム制御回路50は、感度設定スイッチ58を介した撮影者の操作に基づいて、撮影感度を設定する。
本実施形態における、埋め込み情報の埋め込み処理並びに、埋め込み強度の決定は、実施形態1又は実施形態2と同様である。
なお、撮影者(又は撮影者情報)の認証方法は、特に限定されるものではない。撮影者が特定でき、撮影者情報が撮像装置内の改変不可能な領域に書き込まれていることが保証されれば、撮像装置は、どのような認証方法を用いてもよい。
本実施形態によれば、高感度撮影時に埋め込まれる埋め込み情報の一つである撮影者情報の撮影者が認証されていなければ、高感度撮影を行えないように構成する。よって、高感度撮影を行うためには、撮像装置の撮影者の認証が必要であり、高感度撮影を行った場合、撮影者情報は予め認証された情報であるため、高感度撮影画像が正当な使用ではない使用をされた場合の撮影者特定が容易になり、信憑性も向上する。また、本実施形態によれば、高感度撮影画像の正当ではない使用に対する抑止効果にもなる。
【0021】
<その他の実施形態>
また、上述した実施形態の目的は、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを、装置の中央演算処理手段(CPUやMPU)が記憶媒体から読み出し実行することによっても達成される。
また、読み出したプログラムコードの指示に基づき、オペレーティングシステム(OS)等が実際の処理の一部又は全部を行うことで上述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
上述した実施形態を前記記憶媒体に適用する場合、その記憶媒体(コンピュータ読み取り可能な記憶媒体)には、先に説明したフローチャートに対応するプログラムコードが格納されることになる。
【0022】
以上、上述した各実施形態によれば、高感度撮影画像の撮影者を特定するのを容易にすることができる。
【0023】
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【符号の説明】
【0024】
50 システム制御回路
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像記録装置及び画像処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、急速に普及しつつあるデジタルスチルカメラは、従来の銀塩カメラが被写体像をフィルム面上に結像させ、画像を化学的にアナログ記録するのに対し、CCDセンサ等で撮像した画像をメモリカード等の記録媒体に電気的にデジタル記録するものである。
デジタルデータは、コンピュータによって容易に加工することでき、かつ、ネットワーク等を介して容易に流通させることができる。従って、このようなデジタル画像を簡単に得ることができるデジタルスチルカメラの必要性は、今後ますます大きくなるものと期待されている。
その一方で、デジタルデータは、痕跡が残らないように合成等の改ざんを行うことが容易であるため、撮影されたデジタル画像の証拠としての信頼性が問題となる場合がある。このような問題は、一般ユーザによる趣味的な撮影程度であればあまり生じないであろうが、建築現場での記録写真のように業務上、或いは法律上必要な撮影では大きな問題となってくる。
また、複製・配布が極めて容易なために画像の著作権者の権利が充分に保護されない問題もある。
従って、撮影されたデジタル画像の証拠能力を高め、著作権を保護することの可能なデジタルスチルカメラへの期待は大きい。
そのような目的で電子透かし(Watermark)の技術が研究されている。
同技術では、デジタル画像・音声データ中に、人間に知覚されない別の情報を埋め込み、必要に応じて正当な資格や権利を有する者だけが埋め込んだ情報を取り出すようにすることができる。これによって、画像の証拠能力を高め、或いは著作権を保護することが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平10−290359号公報
【特許文献2】特開平10−150517号公報
【特許文献3】特開平8−241403号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、画像処理の高機能化、CCD等の撮像素子の高性能化に伴い、従来のフィルムカメラでは撮影できなかった高感度撮影可能なデジタルカメラが増えてきている。従来、高感度撮影は特殊なカメラであったり、低画質、低解像度なカメラであったりしたが、近年、多くのユーザが手軽に利用しているデジタルカメラでも高感度撮影が可能になってきた。特に、高画質、高解像度で撮影可能な一眼レフカメラにおいては、超高感度撮影が可能になってきている。
超高感度撮影では被写体が撮影されたことを気がつかないケースがあり(低照度下での撮影)、音や光等を用いて知らせることもできるが、音や光を出せない状況(天体撮影、動物撮影)もあるため、他の方法で被写体を保護する必要性が高まっている。
【0005】
本発明はこのような問題点に鑑みなされたもので、高感度撮影画像の撮影者を特定するのを容易にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
そこで、本発明は、撮影者による撮影感度の設定操作に基づいて撮影感度を設定する設定手段と、前記設定手段で設定された撮影感度に基づいて埋め込みモードを選択する選択手段と、前記選択手段で選択された埋め込みモードに基づいて撮像手段で撮像された画像データ内に撮影に関する埋め込み情報を埋め込む埋め込み手段と、を有する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、高感度撮影画像の撮影者を特定するのを容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】電子透かし技術の原理を説明するための図(その1)である。
【図2】電子透かし技術の原理を説明するための図(その2)である。
【図3】画像処理機能を有する撮像装置の構成を示すブロック図である。
【図4】撮像装置における処理を示すフローチャートである。
【図5】電子透かしとして画像データに埋め込む、埋め込み情報(電子透かし情報)の一例を示す図である。
【図6】埋め込みモードの一例を示す図(その1)である。
【図7】埋め込みモードの一例を示す図(その2)である。
【図8】埋め込みモードの一例を示す図(その3)である。
【図9】感度設定スイッチで感度設定する動作を説明するフローチャートである。
【図10】高感度な撮影感度も含んだ設定可能な全ての撮影感度を表示した一例を示す図である。
【図11】予め定められた撮影感度として高感度な撮影感度を除いた設定可能な撮影感度を表示した一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。
【0010】
<実施形態1>
まず、電子透かし技術の原理について、デジタル情報が画像情報の場合の一手法を説明する(電子透かし技術の詳細は、特許文献1並びに特許文献2を参照)。図1及び図2は、電子透かし技術の原理を説明するための図である。
ここで、図1(a)は、画像情報に別の情報(埋め込み情報)を埋め込む処理の流れを示す図である。
まず、カメラ本体は、原画像(デジタル画像データ。図2の801)を、1ブロックがn画素×m画素のブロック単位(図2の802)で複数に分割する(分割処理)。次にカメラ本体は、分割した各ブロックに離散コサイン変換(DCT変換)等の直交変換を施し、n×mの周波数成分行列を得る(直交変換処理)。
カメラ本体は、埋め込み情報の埋め込みに先立ち、直交変換処理で得られた周波数成分行列のどの位置に埋め込み情報を埋め込むかを示す埋め込み位置を乱数により決定する。そして、カメラ本体は、更にその周波数成分の値をどの程度変更するかを示す変更量を決定し、この埋め込み位置と変更量とを鍵情報として取得・保存しておく。
埋め込み情報を埋め込む場合、1つのブロックに対する周波数成分行列に全てを埋め込む必要はなく、複数のブロックの周波数成分行列に跨がって埋め込んでもよい。この場合、カメラ本体は、画面内のコントラストが適切なブロック群を選択する。
埋め込み位置として、カメラ本体は、例えば周波数成分行列の低周波数部分を選択することにより、人間に知覚できないように埋め込むことができる。また、カメラ本体は、変更量を変えることにより、周波数成分行列の元の値との差を変えられるため、画質の劣化を制御することができる。
カメラ本体は、前述した各ブロックの周波数成分行列の値を、鍵情報の埋め込み位置と変更量に基づいて変更することにより、埋め込み情報を埋め込む(埋め込み処理)。更に、カメラ本体は、埋め込み情報が埋め込まれた各ブロックの周波数成分行列を逆直交変換し、n画素×m画素の複数ブロックの画像を得る(逆直交変換処理)。最後に、カメラ本体は、逆直交変換処理で得られた複数ブロックの画像をつなぎ合わせ、埋め込み情報が埋め込まれた透かし画像を得る(再構成処理)。
【0011】
図1(b)は、透かし画像から埋め込み情報を取り出す場合の処理の流れを示す図である。
まず、カメラ本体は、透かし画像を、1ブロックがn画素×m画素の複数ブロックに分割する(分割処理)。次に、カメラ本体は、分割した各ブロックに離散コサイン変換(DCT変換)等の直交変換を施し、n×mの周波数成分行列を得る(直交変換処理)。更に、カメラ本体は、埋め込む時に用いた鍵情報から埋め込み位置と変更量を得て、各ブロックの周波数成分行列から埋め込み情報を取り出す(取り出し処理)。
以上のように、電子透かし技術は、
(1)埋め込み時に用いた鍵情報がなければ埋め込み情報の取り出しができないこと
(2)鍵情報中の埋め込み情報は乱数により作成するため、固定されておらず、埋め込み情報の解読は困難なこと
(3)埋め込み位置を工夫することにより、人間が知覚できないように埋め込み情報を埋め込めること
(4)変更量を変えることにより画質の劣化の程度を制御できること
等の特徴がある。
上記の説明は、埋め込み情報を人間に知覚されない「不可視データ埋め込み」の方法を説明したが、本実施形態はこれに限定されるものではない。本実施形態において、積極的に著作権情報等を知覚可能な状態で原画像に埋め込むことで、第三者に画像の正当ではない使用を思いとどませる効果を期待した「可視データ埋め込み」という方法を採用してもよい(例えば特許文献3等参照)。
【0012】
図3は、画像処理機能を有する撮像装置の構成を示すブロック図である。本実施の形態においては、撮像装置としてデジタルスチルカメラを例にとって説明する。なお撮像装置としては、デジタルビデオカメラ等にも、本実施形態を適用することができる。
図3に示すように、本実施の形態の撮像装置は、主に画像記録装置の一例であるカメラ本体100と、交換レンズタイプのレンズユニット300と、により構成されている。
なお、以下では、撮像装置の構成のうち、本実施形態等に関係する部分のみを説明し、他の部分の説明は省略する。
レンズユニット300において、撮像レンズ310は、複数のレンズから成る。レンズマウント306は、レンズユニット300をカメラ本体100と機械的に結合する。レンズマウント306内には、レンズユニット300をカメラ本体100と電気的に接続する各種機能が含まれている。
絞り制御部340は、後述する測光制御部46からの測光情報に基づいて、カメラ本体100のシャッター12を制御するシャッター制御部40と連携しながら、絞り312を制御する。
レンズシステム制御回路350は、レンズユニット300全体を制御するである。レンズシステム制御回路350は、動作用の定数、変数、プログラム等を記憶するメモリを備えている。更に、レンズシステム制御回路350は、レンズユニット300固有の番号等の識別情報、管理情報、開放絞り値や最小絞り値、焦点距離等の機能情報、現在や過去の各設定値等を保持する不揮発メモリも備えている。
【0013】
次に、カメラ本体100において、撮像素子14は、光学像を電気信号に変換する。
A/D変換器16は、撮像素子14から出力されるアナログ信号をデジタル信号に変換するである。タイミング発生回路18は、撮像素子14、A/D変換器16、D/A変換器26にそれぞれクロック信号や制御信号を供給し、メモリ制御回路22及びシステム制御回路50により制御される。
画像処理回路20は、A/D変換器16からのデータ或いはメモリ制御回路22からのデータに対して所定の画素補間処理や色変換処理を行う。また、画像処理回路20は、必要に応じて、A/D変換器16から出力される画像データを用いて所定の演算処理を行う。得られた演算結果に基づいてシステム制御回路50がシャッター制御部40、焦点調節部42を制御するための、TTL(スルー・ザ・レンズ)方式のオートフォーカス(AF)処理、自動露出(AE)処理、フラッシュプリ発光(EF)処理を行うことができる。更に、画像処理回路20は、A/D変換器16から出力される画像データを用いて所定の演算処理を行い、得られた演算結果に基づいてTTL方式のオートホワイトバランス(AWB)処理も行っている。ここで、焦点調節部42は、測距手段の一例である。
なお、本実施形態における図3に示す例では、カメラ本体100が焦点調節部42及び測光制御部46を専用に備えている。従って、焦点調節部42及び測光制御部46を用いてAF処理、AE処理、EF処理の各処理を行い、画像処理回路20を用いたAF処理、AE処理、EF処理の各処理を行わない構成としてもよい。また、焦点調節部42及び測光制御部46を用いてAF処理、AE処理、EF処理の各処理を行い、更に、画像処理回路20を用いたAF処理、AE処理、EF処理の各処理を行う構成としてもよい。
A/D変換器16から出力される画像データは、画像処理回路20、メモリ制御回路22を介して、或いはメモリ制御回路22のみを介して、画像表示メモリ24或いはメモリ30に書き込まれる。
画像表示メモリ24に書き込まれた表示用の画像データは、D/A変換器26を介して画像表示部28により表示される。画像表示部28を用いて、撮像した画像データを逐次表示することで、電子ビューファインダー(EVF)機能を実現することができる。また、画像表示部28は、システム制御回路50の指示により任意に表示をON/OFFすることが可能であり、表示をOFFにした場合にはカメラ本体100の電力消費を大幅に低減することができる。
メモリ30は、撮影した静止画像を格納するメモリであり、所定枚数の静止画像を格納するのに十分な記憶容量を備えている。これにより、複数枚の静止画像を連続して撮影する連写撮影やパノラマ撮影の場合にも、高速、かつ、大量の画像書き込みをメモリ30に対して行うことができる。また、メモリ30は、動画撮影時には、所定レートで連続的に書き込まれる画像のフレームバッファとして使用される。更に、メモリ30は、システム制御回路50の作業領域としても使用することができる。
【0014】
顔検出回路31は、入力された画像データの中から顔を検出する。顔検出には様々な方法が提案されているが、本実施形態では顔検出の方法は特に問わない。顔検出回路31では、画像データに含まれる顔の個数、顔の位置、顔の大きさ等を顔情報として検出することができる。また、顔検出回路31は、検出した顔情報と、記憶部の一例であるメモリ30等に予め記憶してある顔情報と、を比較して同一人物か否かを判定することもできる。なお、このような構成をとる場合、カメラ本体100は、ユーザ等の操作に基づき、メモリ30等の記憶部に顔情報を登録する登録手段を機能構成として有してもよい。
シャッター制御部40は、測光制御部46からの測光情報に基づいて絞り312を制御する絞り制御部340と連携しながらシャッター12を制御する。焦点調節部42は、AF(オートフォーカス)処理を行うためのものである。
測光制御部46は、AE(自動露出)処理を行うためのものである。測光制御部46は、レンズユニット300内の撮像レンズ310に入射した光線を、絞り312、レンズマウント306、106、ミラー130等を介して一眼レフ方式で入射することにより、光学像として結像された画像の露出状態を測定する。フラッシュ48は、AF補助光の投光機能、フラッシュ調光機能も有する。測光制御部46は、フラッシュ48と連携することにより、EF(フラッシュ調光)処理機能も有する。
システム制御回路50は、カメラ本体100全体を制御し、周知のCPU等を内蔵する。メモリ52は、システム制御回路50の動作用の定数、変数、プログラム等を記憶するメモリである。
不揮発性メモリ56は、後述するプログラム等が格納された電気的に消去・記録可能なメモリであり、例えばEEPROM等が用いられる。
感度設定スイッチ58は、感度を設定する。
システム制御回路50が、メモリ52又は不揮発性メモリ56等に記憶されているプログラムに基づき処理を実行することによって、後述するフローチャートに係る処理等が実現される。
【0015】
図4は、撮像装置における処理を示すフローチャートである。
レリーズ処理が開始されると、ステップS201において、例えば測光制御部46は、測光演算を行う。また、焦点調節部42は、被写体への焦点調節を実行する。
次に、ステップS202において、例えば、画像処理回路20及び顔検出回路31等は、画像データの蓄積/読み出しを行う(このステップ中に画像データからの顔検出処理、画像信号処理、メモリ30等のRAMへの格納までの処理を含む)。
次に、ステップS203において、システム制御回路50は、ユーザによる感度設定スイッチ58を介した撮影感度の設定操作に基づいて、撮影感度設定が高感度に設定されているか否かを判定する。システム制御回路50は、撮影感度設定が高感度に設定されている場合は、ステップS204に進み、撮影感度設定が高感度に設定されていない場合は、ステップS207に進む。
ステップS204において、システム制御回路50は、前記顔検出処理の処理結果に基づき、画像データ中に人の顔が写っているか否かを判定する。システム制御回路50は、前記顔検出処理の処理結果に基づき、画像データ中に人の顔が写っていると判定した場合、ステップS205に進み、前記顔検出処理の処理結果に基づき、画像データ中に人の顔が写っていないと判定すると、ステップS206に進む。
ステップS205において、システム制御回路50は、「顔情報ありの埋め込みモード」で画像データに埋め込み情報を埋め込む処理を実行し、ステップS207に進む。ステップS206において、システム制御回路50は、「顔情報なしの埋め込みモード」で画像データに受けこみ情報を埋め込む処理を実行し、ステップS207に進む。
図5は、電子透かしとして画像データに埋め込む、埋め込み情報(電子透かし情報)の一例を示す図である。本実施形態では、撮影者、撮影日時、カメラIDの各情報を埋め込むもとする。最近ではGPSを搭載した撮像装置も多くなってきている。このような撮像装置ではGPS情報も埋め込み情報として利用してもよい。
図4の説明の戻り、ステップS207において、システム制御回路50は、画像データを、メモリ制御回路22等を介してフラッシュメモリ等に記憶し、図4に示される撮影動作を終了する。なお、フラッシュメモリへの格納前にはJPEG等の圧縮処理がされる。また、本実施形態の撮像装置では、高感度撮影時には画像データ内に顔が認識された場合、自動的に電子透かしが埋め込まれるので、クイックレビュー時に埋め込みの有無を画像表示と併せて行うこともできる。
【0016】
実施形態1における埋め込みモードを図6〜図8に示す。図6と図7とは「顔情報ありの埋め込みモード」である。システム制御回路50は、画像データ内に顔が大きく写っている場合は図6に従い、小さく写っている場合は図7に従う。図8は「顔情報なしの埋め込みモード」である。図6〜図8では、撮影時の輝度情報と被写体までの距離情報とに連動して設定される電子透かしの強度(埋め込み強度)を「弱」、「中」、「強」で表している。
埋め込み強度は前述の変更量に相当し、画質を優先する場合は変更量を小さくすることで埋め込み強度が弱くなり、画質も損なわれない。逆に耐性を優先する場合には変更量を大きくすることで埋め込み強度が強くなり、その代わり画質は低下する。画質と耐性とはトレードオフの関係にある。よって、本実施形態では、顔の有無、輝度情報、距離情報から電子透かしの埋め込み強度を自動的に変更するようにしている。
本実施形態では、例えば、顔が検出されていて、被写体までの距離が遠い場合、又は輝度が暗い場合、被写体が撮影されていることを認識できていない可能性が高いとして、顔の大きさに関わらず、電子透かしの埋め込み強度を「強」に設定する仕様としている。
また、本実施形態では、顔が検出されていて、被写体までの距離が近い場合、又は輝度が明るい場合、顔の大きさを考慮して、電子透かしの埋め込み強度を設定する仕様としている。顔が大きく写っている場合、被写体は撮影されていることを認識できている可能性が高いとして、埋め込み強度は「弱」、顔が小さく写っている場合、埋め込み強度は「中」と設定する仕様としている。
また、本実施形態では、顔が検出されていない場合は、動物写真、天体写真等の可能性が高いとして、顔が検出されている場合に比べ、電子透かしの埋め込み強度を弱める仕様としている。但し、本実施形態では、被写体までの距離が遠く、輝度も暗いシーンでは電子透かしの埋め込み強度は「強」とする仕様としている。
【0017】
ここで、ライブビュー機能を利用した撮影の場合、撮像装置は、ライブビュー中に顔検出動作を連続的に行うことができる。したがって、システム制御回路50は、撮影された画像データでは顔が検出されていない場合でも、直前の画像データまでは顔が検出されていた場合、ステップS204の判定で、ステップS205に進むようにしてもよい。このようにすることによって、撮影された画像データでは顔が検出されていない場合でも、直前の画像データまでは顔が検出されていた場合、システム制御回路50は、「顔情報ありの埋め込みモード」で埋め込み処理を実行することができる。
本実施形態で利用した顔情報は、顔の有無、顔の大きさである。しかしながら顔検出回路31等において画像データから被写体の性別、被写体の年齢、画面内の顔の位置、画面内の顔の数等を顔情報として得るようにしてもよい。このようにした場合、システム制御回路50は、性別、年齢、画面内の顔の位置、画面内の顔の数等の情報を用いて、高感度撮影時の電子透かしの埋め込み強度を決定してもよい。
本実施形態によれば撮像装置のユーザ(使用者)が高感度撮影を行った場合、撮影時の輝度、被写体までの距離、顔情報等に連動して電子透かし機能の埋め込みの有無や図5に示されるような埋め込み情報の埋め込み強度を自動的に変更することができる。しがって、本実施形態によれば高感度撮影画像の撮影者の特定を容易に行うことができる。また、本実施形態によれば高感度撮影画像を正当ではないように利用されることに対する抑止効果にもなる。
【0018】
<実施形態2>
実施形態1の撮像装置は、画像データから検出される顔情報として、顔の有無、顔の大きさを用いて埋め込みモードを選択及び埋め込み情報の強度を決定するように構成した。
これに対して、予め、個人の顔情報をパラメータとして撮像装置内に覚えておき、撮影時に検出した顔情報と比較することで、電子透かしの埋め込み強度を決定するように構成してもよい。
例えば、事前に撮影する人物の画像データから顔情報を検出して、撮像装置内に登録しておく。その後、高感度撮影した画像データから顔情報が検出された場合、ステップS204の顔情報による判定ステップで、システム制御回路50が検出した顔情報と、撮像装置内に記憶されている顔情報と、を比較する。顔情報が一致した場合、システム制御回路50は、登録された人物なので、画像データが正当な使用ではないように使用される可能性が低いと判断してステップS206へ進む。一方、一致しない場合、システム制御回路50は、ステップS205へ進み、埋め込み処理を行うようにしてもよい。
なお、事前に撮影する人物の画像データとして利用できるのは、高感度撮影ではない画像データに限定したり、或いは、撮像装置内に登録された顔情報の有効期間を区切ったりすることで、より適切な電子透かしの埋め込み強度を決定することができる。
本実施形態によれば、撮像装置のユーザが高感度撮影を行った場合、予め撮像装置内に登録してある顔情報と、撮影画像データから検出される顔情報と、を比較して、電子透かし機能の埋め込みの有無や埋め込み強度を自動的に変更する。このことで、高感度撮影画像のユーザの特定を容易に行うことができる。また、正当に使用される可能性が高い画像データには電子透かしを埋め込まないので、画質を劣化させないで画像データを保存可能となる。
【0019】
<実施形態3>
実施形態1及び実施形態2の撮像装置は、高感度撮影時の電子透かしの埋め込み強度を、撮影時の輝度情報、被写体までの距離、顔情報を用いて決定するように構成した。電子透かしとして埋め込まれる埋め込み情報は、図5に示した項目である。
撮影日時は、従来から撮像装置が有している情報であり、日付・時刻機能から必要なデータを参照することができる。特に、GPS機能を有するカメラであれば、ユーザによる撮影日時の変更は不可能である。
また、カメラIDは、工場の組み立て工程で設定される値である。カメラIDは、撮像装置の機種或いはメーカー間でユニークであり、ユーザによる変更は不可能である。
しかしながら、一般的に撮影者情報は、撮影者(撮像装置のユーザ又は使用者)が、任意に設定できる項目なので、埋め込み情報として埋め込んだ場合でも、他のデータよりも信憑性が劣ってしまう。
そこで、実施形態3の撮像装置では、撮影者が認証を受けなければ高感度撮影機能が有効にならないように構成した。また、実施形態3の撮像装置では、撮影者情報はユーザによる変更を不可能なように構成した。
【0020】
図9は、感度設定スイッチで感度設定する動作を説明するフローチャートである。
システム制御回路50は、感度設定スイッチ58を介した撮影者の操作に基づいて、感度設定モードに遷移し、撮影者が選択可能な撮影感度を、画像表示部28等に表示する。このとき、システム制御回路50は、メモリ52に格納されている撮影者情報が、認証された撮影者の撮影者情報か否かを判定する(S401)。システム制御回路50は、認証された撮影者の撮影者情報の場合(S401においてYes)、ステップS403に進み、高感度も含んだ設定可能な全ての撮影感度を画像表示部28等に表示し、撮影者に選択させる(図10)。図10は、高感度な撮影感度も含んだ設定可能な全ての撮影感度を表示した一例を示す図である。
システム制御回路50は、撮影者情報が格納されていない場合や、認証された撮影者の撮影者情報でない場合(S401においてNo)、ステップS402に進み、高感度を除いた設定可能な撮影感度を画像表示部28等に表示し、撮影者に選択させる(図11)。図11は、予め定められた撮影感度として高感度な撮影感度を除いた設定可能な撮影感度を表示した一例を示す図である。
ステップS404において、システム制御回路50は、感度設定スイッチ58を介した撮影者の操作に基づいて、撮影感度を設定する。
本実施形態における、埋め込み情報の埋め込み処理並びに、埋め込み強度の決定は、実施形態1又は実施形態2と同様である。
なお、撮影者(又は撮影者情報)の認証方法は、特に限定されるものではない。撮影者が特定でき、撮影者情報が撮像装置内の改変不可能な領域に書き込まれていることが保証されれば、撮像装置は、どのような認証方法を用いてもよい。
本実施形態によれば、高感度撮影時に埋め込まれる埋め込み情報の一つである撮影者情報の撮影者が認証されていなければ、高感度撮影を行えないように構成する。よって、高感度撮影を行うためには、撮像装置の撮影者の認証が必要であり、高感度撮影を行った場合、撮影者情報は予め認証された情報であるため、高感度撮影画像が正当な使用ではない使用をされた場合の撮影者特定が容易になり、信憑性も向上する。また、本実施形態によれば、高感度撮影画像の正当ではない使用に対する抑止効果にもなる。
【0021】
<その他の実施形態>
また、上述した実施形態の目的は、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを、装置の中央演算処理手段(CPUやMPU)が記憶媒体から読み出し実行することによっても達成される。
また、読み出したプログラムコードの指示に基づき、オペレーティングシステム(OS)等が実際の処理の一部又は全部を行うことで上述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
上述した実施形態を前記記憶媒体に適用する場合、その記憶媒体(コンピュータ読み取り可能な記憶媒体)には、先に説明したフローチャートに対応するプログラムコードが格納されることになる。
【0022】
以上、上述した各実施形態によれば、高感度撮影画像の撮影者を特定するのを容易にすることができる。
【0023】
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【符号の説明】
【0024】
50 システム制御回路
【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮影者による撮影感度の設定操作に基づいて撮影感度を設定する設定手段と、
前記設定手段で設定された撮影感度に基づいて埋め込みモードを選択する選択手段と、
前記選択手段で選択された埋め込みモードに基づいて撮像手段で撮像された画像データ内に撮影に関する埋め込み情報を埋め込む埋め込み手段と、
を有する、画像記録装置。
【請求項2】
前記撮像手段で撮像された画像データに含まれる被写体の顔情報を検出する検出手段を更に有し、
前記選択手段は、前記設定手段で設定された撮影感度と、前記検出手段で検出された顔情報と、に基づいて埋め込みモードを選択する、請求項1記載の画像記録装置。
【請求項3】
撮影時の輝度を測る測光手段と、
撮影時の被写体までの距離を測る測距手段と、
を更に有し、
前記選択手段は、前記設定手段で設定された撮影感度と、前記検出手段で検出された顔情報と、に基づいて埋め込みモードを選択し、前記測光手段で測れた撮影時の輝度と、前記測距手段で測れた撮影時の被写体までの距離と、に基づいて、前記埋め込み情報の強度を選択する、請求項2記載の画像記録装置。
【請求項4】
前記検出手段で検出された顔情報と、記憶部に記憶されている顔情報と、を比較する比較手段を更に有し、
前記選択手段は、前記設定手段で設定された撮影感度と、前記比較手段での比較の結果と、に基づいて埋め込みモードを選択する、請求項2記載の画像記録装置。
【請求項5】
前記設定手段は、撮影者が設定可能な撮影感度を表示部に表示し、前記撮影者による前記表示された撮影感度からの選択に係る設定操作に基づいて撮影感度を設定し、
前記埋め込み情報に含まれる撮影者情報が認証されていない場合、予め定められた撮影感度を前記撮影者が選択することができないように、前記撮影者が設定可能な撮影感度を前記表示部に表示する制御手段を更に有する、請求項1乃至4の何れか1項に記載の画像記録装置。
【請求項6】
画像記録装置が実行する画像処理方法であって、
撮影者による撮影感度の設定操作に基づいて撮影感度を設定する設定ステップと、
前記設定ステップで設定された撮影感度に基づいて埋め込みモードを選択する選択ステップと、
前記選択ステップで選択された埋め込みモードに基づいて撮像ステップで撮像された画像データ内に撮影に関する埋め込み情報を埋め込む埋め込みステップと、
を含む、画像処理方法。
【請求項7】
コンピュータを、
撮影者による撮影感度の設定操作に基づいて撮影感度を設定する設定手段と、
前記設定手段で設定された撮影感度に基づいて埋め込みモードを選択する選択手段と、
前記選択手段で選択された埋め込みモードに基づいて撮像手段で撮像された画像データ内に撮影に関する埋め込み情報を埋め込む埋め込み手段と、
して機能させる、プログラム。
【請求項1】
撮影者による撮影感度の設定操作に基づいて撮影感度を設定する設定手段と、
前記設定手段で設定された撮影感度に基づいて埋め込みモードを選択する選択手段と、
前記選択手段で選択された埋め込みモードに基づいて撮像手段で撮像された画像データ内に撮影に関する埋め込み情報を埋め込む埋め込み手段と、
を有する、画像記録装置。
【請求項2】
前記撮像手段で撮像された画像データに含まれる被写体の顔情報を検出する検出手段を更に有し、
前記選択手段は、前記設定手段で設定された撮影感度と、前記検出手段で検出された顔情報と、に基づいて埋め込みモードを選択する、請求項1記載の画像記録装置。
【請求項3】
撮影時の輝度を測る測光手段と、
撮影時の被写体までの距離を測る測距手段と、
を更に有し、
前記選択手段は、前記設定手段で設定された撮影感度と、前記検出手段で検出された顔情報と、に基づいて埋め込みモードを選択し、前記測光手段で測れた撮影時の輝度と、前記測距手段で測れた撮影時の被写体までの距離と、に基づいて、前記埋め込み情報の強度を選択する、請求項2記載の画像記録装置。
【請求項4】
前記検出手段で検出された顔情報と、記憶部に記憶されている顔情報と、を比較する比較手段を更に有し、
前記選択手段は、前記設定手段で設定された撮影感度と、前記比較手段での比較の結果と、に基づいて埋め込みモードを選択する、請求項2記載の画像記録装置。
【請求項5】
前記設定手段は、撮影者が設定可能な撮影感度を表示部に表示し、前記撮影者による前記表示された撮影感度からの選択に係る設定操作に基づいて撮影感度を設定し、
前記埋め込み情報に含まれる撮影者情報が認証されていない場合、予め定められた撮影感度を前記撮影者が選択することができないように、前記撮影者が設定可能な撮影感度を前記表示部に表示する制御手段を更に有する、請求項1乃至4の何れか1項に記載の画像記録装置。
【請求項6】
画像記録装置が実行する画像処理方法であって、
撮影者による撮影感度の設定操作に基づいて撮影感度を設定する設定ステップと、
前記設定ステップで設定された撮影感度に基づいて埋め込みモードを選択する選択ステップと、
前記選択ステップで選択された埋め込みモードに基づいて撮像ステップで撮像された画像データ内に撮影に関する埋め込み情報を埋め込む埋め込みステップと、
を含む、画像処理方法。
【請求項7】
コンピュータを、
撮影者による撮影感度の設定操作に基づいて撮影感度を設定する設定手段と、
前記設定手段で設定された撮影感度に基づいて埋め込みモードを選択する選択手段と、
前記選択手段で選択された埋め込みモードに基づいて撮像手段で撮像された画像データ内に撮影に関する埋め込み情報を埋め込む埋め込み手段と、
して機能させる、プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2012−60227(P2012−60227A)
【公開日】平成24年3月22日(2012.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−198866(P2010−198866)
【出願日】平成22年9月6日(2010.9.6)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年3月22日(2012.3.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年9月6日(2010.9.6)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
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