説明

画像読み取り装置、画像形成装置、画像読み取り方法及び画像読み取りプログラム

【課題】本発明は、原稿搬送速度にムラがある場合にも読み取り画像の等倍性を向上させる。
【解決手段】画像読み取り装置1は、前搬送ローラ3及び後搬送ローラ4によってコンタクトガラス13上を搬送される原稿Gの画像をイメージセンサユニット2で読み取るとともに、原稿Gの移動に応じて連れ回りするとともに、イメージセンサユニット2による読み取り位置の一方側端部であって原稿読み取り領域外の所定領域部分に配置されて、表面に所定の目盛りが付与されている目盛り付きローラ15c、16cを有する目盛りローラ15、16の該目盛り15m、16mをイメージセンサユニット2で読み取り、該イメージセンサユニット2の読み取った目盛り15m、16mに基づいて、原稿Gの画像の副走査方向における等倍性を補正する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像読み取り装置、画像形成装置、画像読み取り方法及び画像読み取りプログラムに関し、詳細には、原稿搬送速度にムラがある場合にも読み取り画像の等倍性を向上させる画像読み取り装置、画像形成装置、画像読み取り方法及び画像読み取りプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
複合装置、複写装置等の原稿搬送型の画像読み取り部を備えた画像形成装置やスキャナ装置等の原稿搬送型の画像読み取り装置は、イメージセンサのコンタクトガラス上に原稿搬送ローラによって送り込まれてきた原稿をシェーディング補正用の白基準板を兼ねた圧板によって該コンタクトガラスに密接させつつ搬送させ、該ラインセンサから読み取り光を該コンタクトガラス上を搬送される原稿に照射して、原稿からの反射光をイメージセンサのCCD(Charge Coupled Device)等のライン状に配列されている光電変換素子で光電変換して、原稿の画像を読み取っている。
【0003】
このような原稿搬送型の画像読み取り装置は、原稿搬送ローラ等によって原稿をイメージセンサのコンタクトガラス上を搬送させながら読み取るため、原稿の紙質、環境温湿度、原稿搬送ローラ表面の原稿に対する摩擦度の変化等の環境変動等によって、予め設定されている規定の原稿搬送速度から実際の原稿搬送速度がずれると、イメージセンサで読み取った原稿の画像の原稿搬送方向である副走査方向の倍率が変動し、特に、大判原稿の画像においては、読み取り画像の等倍性の差異が副走査方向で目立つという問題があった。
【0004】
このような問題の対応策として、従来、原稿搬送部品の精度を向上させることが行われていたが、対策としては、限界があるだけでなく、コストが高くつくとともに、装置が大型化するという問題があった。
【0005】
そして、従来、コンタクトガラス上に沿って原稿を搬送させる搬送ローラに等ピッチで並べた傾斜パターンを形成し、この傾斜パターンを光学的に読み取った画像データにウィンドウを設定して、ウィンドウ内の画像データの重心を計算して、この重心の値に応じてウィンドウを移動させるとともに、重心の値から画素の位置誤差を測定する技術が提案されている(特許文献1参照)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記公報記載の従来技術にあっては、画像を搬送する搬送ローラに目盛りを設けて、該目盛りに基づいて副走査方向の位置誤差を検出しているため、環境変化等によって、搬送ローラと該搬送ローラによって搬送される原稿との間にスリップが発生することによる副走査方向の等倍性を適切に補正することができず、改良の必要があった。
【0007】
そこで、本発明は、副走査方向の等倍性を正確に補正して、部品精度に依存することなく、読み取り画像の等倍性を向上させることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、請求項1記載の画像読み取り装置は、原稿搬送面上を搬送される原稿に読み取り光を照射して、該原稿搬送面上の所定の読み取り位置で反射された該読み取り光の反射光を光電変換して所定の原稿読み取り領域内の該原稿の画像を読み取る原稿読み取り手段と、前記原稿読み取り手段による前記読み取り位置に原稿を搬送する原稿搬送手段と、前記原稿の移動に応じて連れ回りするとともに、前記原稿読み取り手段による前記読み取り位置のうち少なくとも一方側端部であって前記原稿読み取り領域外の所定領域部分に配置され、表面に所定の目盛りが付与されている目盛り付きローラを有する目盛りローラ手段と、前記目盛り付きローラの前記目盛りを読み取る目盛り読み取り手段と、前記目盛り読み取り手段の読み取った前記目盛りに基づいて、前記原稿読み取り手段の読み取った前記原稿の画像の原稿搬送方向である副走査方向における等倍性を補正する画像補正手段と、を備えていることを特徴としている。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、副走査方向の等倍性を正確に補正することができ、部品精度に依存することなく、読み取り画像の等倍性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の一実施例を適用した画像読み取り装置の要部側面概略構成図。
【図2】画像読み取り装置の要部平面概略構成図。
【図3】画像読み取り装置の要部ブロック構成図。
【図4】目盛り画像に基づく原稿読み取り画像の副走査方向の伸縮補正の一例を示す図。
【図5】ラインセンサ間の副走査方向の画像の位置合わせ処理の説明図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の好適な実施例を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に述べる実施例は、本発明の好適な実施例であるので、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明によって不当に限定されるものではなく、また、本実施の形態で説明される構成の全てが本発明の必須の構成要件ではない。
【実施例1】
【0012】
図1〜図5は、本発明の画像読み取り装置、画像形成装置、画像読み取り方法及び画像読み取りプログラムの一実施例を示す図であり、図1は、本発明の画像読み取り装置、画像形成装置、画像読み取り方法及び画像読み取りプログラムの一実施例を適用した画像読み取り装置1の要部側面概略構成図である。
【0013】
図1において、画像読み取り装置1は、イメージセンサユニット(原稿読み取り手段と目盛り読み取り手段を含む画像読み取り手段)2を挟んで、原稿G(図1において矢印で記載。)の搬送方向(副走査方向)上流側と下流側に、前搬送ローラ3と後搬送ローラ4が配設されており、前搬送ローラ3を挟んで原稿搬送方向上流側と下流側に、それぞれ原稿挿入センサ5とレジストセンサ6が、また、後搬送ローラ4の原稿搬送方向下流側に、排出センサ7が、それぞれ配設されている。
【0014】
前搬送ローラ3は、前駆動ローラ3aと前従動ローラ3bが当接する状態で配設されており、後搬送ローラ4は、後駆動ローラ4aと後従動ローラ4bが当接する状態で配設されている。これら前搬送ローラ3と後搬送ローラ4は、全体として原稿搬送手段として機能している。
【0015】
原稿挿入センサ5は、前搬送ローラ3の原稿搬送方向上流の所定位置に挿入された原稿Gを検出し、レジストセンサ6は、前搬送ローラ3によって、該前搬送ローラ3の搬送方向下流の所定位置に送り出された原稿Gを検出する。なお、原稿Gは、図示しない原稿台に読み取り面を下向きにして載置され、該原稿台上にセットされた原稿G、または、該原稿台から前搬送ローラ3に送り出されてきた原稿Gを原稿挿入センサ5が検出する。
【0016】
排出センサ7は、後述するイメージセンサユニット2によって画像が読み取られて後搬送ローラ4によって排出される原稿Gの後端を検出する。
【0017】
イメージセンサユニット2は、原稿搬送方向である副走査方向と直交する主走査方向に、最大幅の原稿Gの幅よりも長く延在するケース10内に、図2に示すように、主走査方向に所定間隔で配列されている3つのラインセンサ(一次元の画像読み取りセンサ)11a〜11cと3つのラインセンサ(一次元の画像読み取りセンサ)12a〜12cが、それぞれの端部の該センサ読み取り領域が所定量重なり合った重複部分を有する状態で、千鳥状に配置されており、ケース10の上部には、コンタクトガラス(原稿搬送面)13が配設されている。
【0018】
コンタクトガラス13の上部には、圧板14が配設されており、圧板14は、前搬送ローラ3によって搬送されてきた原稿Gをコンタクトガラス13上のイメージセンサユニット2の読み取り位置へ案内するとともに、少なくともイメージセンサユニット2側の面が白色に施されていて、イメージセンサユニット2のバラツキを補正するシェーディング補正用の白基準値を提供する。
【0019】
また、画像読み取り装置1は、イメージセンサユニット2の各ラインセンサ11a〜11c及びラインセンサ12a〜12cの真上の位置には、それぞれ目盛りローラ(目盛りローラ手段)15、16が配設されており、目盛りローラ15及び目盛りローラ16は、図2に示すように、主走査方向にイメージセンサユニット2よりも長く延在するローラ軸15a、16a、該ローラ軸15a、16aにラインセンサ11a〜11c及びラインセンサ12a〜12cの真上の位置(読み取り位置)であって該ラインセンサ11a〜11c及びラインセンサ12a〜12cの端部位置に固定されている押し付けローラ15b、16b及びローラ軸15a、16aの一方側端部であって、イメージセンサユニット2の一方側端部の原稿読み取り領域(最大原稿読み取り幅)外で、かつ、イメージセンサユニット2の読み取り可能領域内においてローラ軸15a、16aに固定されている目盛り付きローラ15c、16cを備えている。そして、押し付けローラ15b、16b及び目盛り付きローラ15c、16cは、コンタクトガラス13に所定圧力で接する状態で配設されており、少なくとも押し付けローラ15b、16bは、原稿Gに対する摩擦係数が比較的高い材料、例えば、ゴム材料等で形成されているか、または、原稿Gに対する摩擦係数が比較的大きい状態、例えば、表面を粗く施した状態に表面処理されている。また、押し付けローラ15b、16bと目盛り付きローラ15c、16cは、同じ材料または温湿度等の環境変化に対する体積膨張率が同じ材料で形成されている。したがって、目盛りローラ15及び目盛りローラ16は、コンタクトガラス13上を原稿Gが搬送されると、押し付けローラ15b、16bが、搬送される原稿Gの移動に応じて連れ回りしてローラ軸15a、16aを回転させ、ローラ軸15a、16aに固定されている目盛り付きローラ15c、16cが押し付けローラ15b、16bと同期して回転する。
【0020】
そして、目盛り付きローラ15c、16cは、その外面には、周方向に所定間隔毎に目盛り15m、16mが形成されており、目盛り15m、16mの間隔は、原稿Gの読み取り画像に対して影響する程度の搬送速度変化をイメージセンサユニット2によって適切に検出することのできる大きさに形成されている。なお、上記説明においては、圧板14を白基準色に施して白基準を提供するようにしているが、この押し付けローラ15b、16bの表面を白基準色に施して、白基準値を提供するようにして、圧板14を廃止してもよい。
【0021】
イメージセンサユニット2のラインセンサ11a〜11c及びラインセンサ12a〜12cは、いわゆる等倍イメージセンサであり、図示しないが、原稿Gに読み取り光を照射するLED(Light Emitting Diode)等の光源、原稿Gで反射された反射光を光電変換するCCD(Charge Coupled Device)またはCIS(Contact Image Sensor)等の光電変換素子及び反射光を光電変換素子に集光するセルホックレンズ等を備えている。イメージセンサユニット2は、コンタクトガラス13上を搬送される原稿Gに、ラインセンサ11a〜11c及びラインセンサ12a〜12cから読み取り光を照射して、原稿Gで反射された反射光を光電変換することで、原稿Gの画像を読み取る。なお、イメージセンサユニット2としては、等倍イメージセンサに限るものではなく、縮小型光学系のイメージセンサであってもよいし、複数のラインセンサ11a〜11c、12a〜12cで構成されているものに限らず、1つのラインセンサで構成されているものであってもよい。
【0022】
そして、画像読み取り装置1は、図3に示すようにブロック構成されており、上記原稿挿入センサ5、レジストセンサ6、排出センサ7、イメージセンサユニット2のラインセンサ11a〜11cとラインセンサ12a〜12cを備えているとともに、制御部21、操作表示部22、ステッピングモータ駆動回路23、ステッピングモータ24、同期信号発生回路25、アナログ処理回路26、A/D変換回路27、画像補正処理回路28、遅延回路29、同期信号発生回路30、アナログ処理回路31、A/D変換回路32、画像補正処理回路33及び画像合成処理回路34等を備えている。
【0023】
上記原稿挿入センサ5、レジストセンサ6及び排出センサ7は、上記原稿Gの検出結果を制御部21に出力する。
【0024】
制御部21は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を備えており、CPUがROM内のプログラムに基づいて、RAMをワークメモリとして利用しつつ画像読み取り装置1の各部を制御して、画像読み取り装置1としての基本処理を実行するとともに、本発明の画像読み取り方法を実行する。すなわち、画像読み取り装置1は、ROM、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory )、EPROM、フラッシュメモリ、フレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory )、CD−RW(Compact Disc Rewritable )、DVD(Digital Versatile Disk)、SD(Secure Digital)カード、MO(Magneto-Optical Disc)等のコンピュータが読み取り可能な記録媒体に記録されている本発明の画像読み取り方法を実行する画像読み取りプログラムを読み込んで制御部のROMや図示しないハードディスク等に導入することで、後述する読み取り画像の副走査方向の等倍性の補正を高精度に行う画像読み取り方法を実行する画像読み取り装置として構築されている。この画像読み取りプログラムは、アセンブラ、C、C++、C#、Java(登録商標)等のレガシープログラミング言語やオブジェクト指向ブログラミング言語等で記述されたコンピュータ実行可能なプログラムであり、上記記録媒体に格納して頒布することができる。
【0025】
操作表示部22は、画像読み取り装置1を操作するのに必要な各種キーを備えるとともに、ディスプレイ(例えば、液晶ディスプレイ)やLED(Light Emitting Diode)等のランプを備え、操作キーからは、画像読み取り装置1を利用した原稿Gの読み取り処理に必要な各種操作が行われて、ディスプレイには、操作キーから入力された命令内容や画像読み取り装置1からユーザに通知する各種情報が表示される。
【0026】
ステッピングモータ24は、前搬送ローラ3の前駆動ローラ3a及び後搬送ローラ4の後駆動ローラ4aを原稿搬送方向(正転方向)に回転駆動し、また、原稿搬送方向とは逆方向(反転方向)に回転駆動する。
【0027】
ステッピングモータ駆動回路23は、制御部21の制御下で、ステッピングモータ24への駆動信号を制御して、ステッピングモータ24の回転を制御する。
【0028】
同期信号発生回路25は、ラインセンサ11a〜11c、アナログ処理回路26、A/D変換回路27にクロックやアドレス等の信号を出力し、同期信号発生回路30は、ラインセンサ12a〜12c、アナログ処理回路31、A/D変換回路32にクロックやアドレス等の信号を出力する。
【0029】
アナログ処理回路26は、ラインセンサ11a〜11cから入力されるアナログ画像信号のレベル調整、サンプルホールド、可変ゲインの増幅(AGC:Automatic Gain Control)等の処理を行って、処理後のアナログ信号をA/D変換回路27に出力し、アナログ処理回路31は、ラインセンサ12a〜12cから入力されるアナログ画像信号のレベル調整、サンプルホールド、可変ゲインの増幅(AGC)等の処理を行って、処理後のアナログ信号をA/D変換回路32に出力する。なお、アナログ処理回路26、31は、原稿Gが圧板14の下になく、圧板14の白基準をラインセンサ11a〜11c及びラインセンサ12a〜12cが読み取ったとき、A/D変換回路27、32の出力の主走査方向における最大値が予め決められた値(例えば、220)になるように、AGC増幅を制御し、このAGC動作を、画像読み取り装置1のメインスイッチがオンされたタイミング等で実施する。また、図示しないシェーディング補正回路は、ラインセンサ11a〜11c及びラインセンサ12a〜12cが圧板14の白基準を読み取ったときの信号値を白基準値として、ラインセンサ11a〜11c及びラインセンサ12a〜12cに内蔵されている光源の光量の主走査方向における分布バラツキやラインセンサ11a〜11c及びラインセンサ12a〜12cを構成する光電変換素子からA/D変換回路27、42の出力までの特性に起因する主走査方向の画像信号のバラツキを補正するシェーディング補正処理を行う。
【0030】
A/D変換回路27は、同期信号発生回路25からの信号に基づいて、アナログ処理回路26から入力されるアナログ画像信号を8ビットのデジタル画像信号(256階調)に変換して画像補正処理回路28に出力し、A/D変換回路32は、同期信号発生回路30からの信号に基づいて、アナログ処理回路31から入力されるアナログ画像信号を8ビットのデジタル画像信号(256階調)に変換して画像補正処理回路33に出力する。
【0031】
画像補正処理回路28は、図4(a)に示すように、制御部21の制御下で、ラインセンサ11a〜11cが読み取った原稿Gの各ラインの取り込み画像と、該取り込み画像と同時にラインセンサ11a〜11cの取り込んだ目盛り付きローラ15cの目盛り15mの画像とを、予め設定されている副走査方向ピッチ間隔Aになるように、図4(b)に示すよう各ピッチで伸縮させて、画像の等倍性を補正する。すなわち、画像補正処理回路28は、図4では、図4(a)において、A+xだけ副走査方向に長くなっている画像を、図4(b)に示すように、副走査方向ピッチ間隔Aの幅に短縮させる補正を行い、また、図4(a)で、A−yだけ副走査方向に短くなっている画像を、図4(b)に示すように、副走査方向ピッチ間隔Aの幅に伸長させる補正を行っている。画像補正処理回路28は、補正後の画像データを遅延回路29に出力する。
【0032】
同様に、画像補正処理回路33は、制御部21の制御下で、ラインセンサ12a〜12cが読み取った原稿Gの各ラインの取り込み画像と、該取り込み画像と同時にラインセンサ12a〜12cの取り込んだ目盛り付きローラ16cの目盛り16mの画像とを、予め設定されている副走査方向ピッチ間隔Aになるように、各ピッチで伸縮させて、画像の等倍性を補正する。画像補正処理回路33は、補正後の画像データを画像合成処理回路34に出力する。
【0033】
遅延回路29は、ラインセンサ11a〜11cとラインセンサ12a〜12cとの副走査方向の間隔(図5(a)に示す距離Lに相当する。)に起因する画像の位置ずれ分だけ遅延させるメモリを備えており、1ライン毎にラインセンサ11a〜11cで読み取られてアナログ処理回路26でアナログ処理されてA/D変換回路27によりA/D(アナログ/デジタル)変換されたデジタル画像信号を、該メモリに一時保管した後に画像合成処理回路34に出力することで、図5(a)に示すように、ラインセンサ12a〜12bの読み取った画像と位置ずれしているのを、図5(b)に示すように、ラインセンサ12a〜12cの読み取った画像と位置合わせを行って画像合成処理回路34に出力する。
【0034】
画像合成処理回路34は、遅延回路29からの画像データと画像補正処理回路33からの画像データを、1ライン毎に合成する合成回路部と、該合成回路部で順次合成した1ライン分のデジタル画像データから原稿G全体の画像のデジタル画像データを生成する編集回路部とを備え、原稿G全体の画像を後段の処理部(プリンタ部、ネットワーク部等)に出力する。なお、画像合成処理回路34は、上記合成回路部のみを備えていて、後段の処理部が編集回路部を備えていてもよい。
【0035】
次に、本実施例の作用を説明する。本実施例の画像読み取り装置1は、原稿Gの搬送ムラを正確に検出して、副走査方向における画像の等倍性の補正を行う。
【0036】
すなわち、画像読み取り装置1は、原稿Gの読み取り時、原稿Gが原稿台にセットされて、操作表示部22で必要な設定操作が行われた後、スタートキーが操作されると、制御部21が、ステッピングモータ駆動回路23を介してステッピングモータ24を回転駆動させて、前駆動ローラ3a及び後駆動ローラ4aを回転駆動させ、前搬送ローラ3によって、原稿Gを1枚ずつイメージセンサユニット2のコンタクトガラス13上に送り込むとともに、ステッピングモータ24の回転駆動に合わせてイメージセンサユニット2のラインセンサ11a〜11cの光源及びラインセンサ12a〜12cの光源を点灯させる。
【0037】
画像読み取り装置1は、イメージセンサユニット2のコンタクトガラス13上に送り込まれてきた原稿Gを、圧板14によってコンタクトガラス13に密接させつつ、前搬送ローラ3と後搬送ローラ4によってコンタクトガラス13上を搬送し、コンタクトガラス13上を搬送される原稿Gの画像を、イメージセンサユニット2のラインセンサ11a〜11c及びラインセンサ12a〜12cによって読み取る。
【0038】
画像読み取り装置1は、コンタクトガラス13上を搬送される原稿Gをコンタクトガラス13に抑えつける状態で、各ラインセンサ11a〜11c及びラインセンサ12a〜12cの真上の位置に、目盛りローラ15の押し付けローラ15bと目盛りローラ16の押し付けローラ16bが配設されており、原稿Gの搬送移動に従って押し付けローラ15b及び押し付けローラ16bが回転する。このとき、押し付けローラ15b及び押し付けローラ16bは、各ラインセンサ11a〜11c及びラインセンサ12a〜12cの真上の位置に配設されているため、原稿Gの浮きを抑制して、ラインセンサ11a〜11c及びラインセンサ12a〜12cによる原稿Gの画像の読み取り精度を向上させることができる。また、押し付けローラ15b及び押し付けローラ16bは、原稿Gに対する摩擦係数が比較的高い材料で形成されているか、または、原稿Gに対する摩擦係数が比較的大きい状態に表面処理されているため、原稿Gの搬送移動と正確に同期して回転する。
【0039】
そして、押し付けローラ15b及び押し付けローラ16bが回転すると、押し付けローラ15b及び押し付けローラ16bの固定されているローラ軸15a及びローラ軸16aが回転し、ローラ軸15a及びローラ軸16aに固定されている目盛り付きローラ15c及び目盛り付きローラ16cが同期して回転する。
【0040】
この押し付けローラ15b、16bと目盛り付きローラ15c、16cは、同じ材料または温湿度等の環境変化に対する体積膨張率が同じ材料で形成されており、高精度に同期して回転する。
【0041】
目盛り付きローラ15c及び目盛り付きローラ16cは、イメージセンサユニット2の一方側端部の原稿読み取り領域(最大原稿読み取り幅)外であって、かつ、イメージセンサユニット2の読み取り可能領域内、図2では、ラインセンサ11cとラインセンサ12cの真上の位置に配設されており、ラインセンサ11c及びラインセンサ12cは、メモリ付きローラ15cの目盛り15m及び目盛り付きローラ16cの目盛り16mを読み取る。
【0042】
ラインセンサ11a〜11c及びラインセンサ12a〜12cは、読み取った原稿Gの画像及び目盛り付きローラ15c、16cの目盛り15m、16mの画像をアナログ処理回路26、A/D変換回路27を介して画像補正処理回路28へ出力し、アナログ処理回路31、A/D変換回路32を介して画像補正処理回路33に出力する。画像補正処理回路28及び画像補正処理回路33は、図4に示したように、前搬送ローラ3と後搬送ローラ4による原稿Gの搬送にムラが発生して副走査方向に読み取り画像の伸縮が発生している場合に、目盛り15m、16mの画像を予め設定されている副走査方向ピッチ間隔Aになるように画像を伸縮させて、画像の等倍性を補正する。
【0043】
画像読み取り装置1は、画像補正処理回路28が等倍性補正した原稿Gの画像データを、遅延回路29で遅延補正して画像合成処理回路34に入力させ、画像補正処理回路33が等倍性補正した原稿Gの画像データをそのまま画像合成処理回路34に入力させる。画像合成処理回路34は、遅延回路29からの画像データと画像補正処理回路33からの画像データを、1ライン毎に合成し、順次合成した1ライン分のデジタル画像データから原稿G全体の画像のデジタル画像データを生成して、後段の処理部に出力する。
【0044】
なお、上記説明においては、画像読み取り装置1に適用した場合について説明したが、複写装置、複合装置、ファクシミリ装置等の画像読み取り部を備えた画像形成装置においても、その画像読み取り部として、上記画像読み取り装置1で説明した技術を同様に適用することができる。
【0045】
このように、本実施例の画像読み取り装置1は、コンタクトガラス(原稿搬送面)13上を搬送される原稿Gに読み取り光を照射して、該コンタクトガラス13上の所定の読み取り位置で反射された該読み取り光の反射光を光電変換して所定の原稿読み取り領域内の該原稿Gの画像を読み取るイメージセンサユニット(原稿読み取り手段)2と、該イメージセンサユニット2による前記読み取り位置に原稿Gを搬送する前搬送ローラ3と後搬送ローラ4からなる原稿搬送手段と、原稿Gの移動に応じて連れ回りするとともに、イメージセンサユニット2による前記読み取り位置のうち少なくとも一方側端部であって前記原稿読み取り領域外の所定領域部分に配置され、表面に所定の目盛り15m、16mが付与されている目盛り付きローラ15c、16cを有する目盛りローラ(目盛りローラ手段)15、16と、該目盛り付きローラ15c、16cの該目盛り15m、16mを読み取るイメージセンサユニット(目盛り読み取り手段)2と、イメージセンサユニット2の読み取った目盛り15m、16mに基づいて、イメージセンサユニット2の読み取った原稿Gの画像の原稿搬送方向である副走査方向における等倍性を補正する画像補正処理回路(画像補正手段)28、33と、を備えている。
【0046】
したがって、前搬送ローラ3と後搬送ローラ4による原稿Gの搬送にムラが発生しても、該原稿Gの搬送移動と同期して回転する目盛り付きローラ15c、16cの目盛り15m、16mの読み取り結果に基づいて、読み取り画像の副走査方向の等倍性を正確に補正することができ、原稿Gの搬送に係わる部品の部品精度に依存することなく、読み取り画像の等倍性を向上させることができる。
【0047】
また、本実施例の画像読み取り装置1は、用紙等の画像形成媒体に所定の画像形成方式で画像形成する画像形成装置に搭載される。
【0048】
したがって、等倍性の良好な読み取り画像を取得して、該画像に基づいて等倍性の良好な画像を形成出力することができる。
【0049】
さらに、本実施例の画像読み取り装置1は、コンタクトガラス13上を搬送される原稿Gに読み取り光を照射して、コンタクトガラス13上の所定の読み取り位置で反射された該読み取り光の反射光を光電変換して所定の原稿読み取り領域内の該原稿Gの画像を読み取る原稿読み取り処理ステップと、該原稿読み取り処理ステップでの前記読み取り位置に原稿Gを搬送する原稿搬送処理ステップと、該原稿Gの移動に応じて連れ回りするとともに、前記原稿読み取り処理ステップによる前記読み取り位置のうち少なくとも一方側端部であって前記原稿読み取り領域外の所定領域部分に配置され、表面に所定の目盛り15m、16mが付与されている目盛り付きローラ15c、16cを有する目盛りローラ15、16の該目盛り付きローラ15c、16cの該目盛り15m、16mを読み取る目盛り読み取り処理ステップと、該目盛り読み取り処理ステップで読み取られた目盛り15m、16mに基づいて、前記原稿読み取り処理ステップで読み取られた原稿Gの画像の原稿搬送方向である副走査方向における等倍性を補正する画像補正処理ステップと、を有する画像読み取り方法を実行する。
【0050】
したがって、前搬送ローラ3と後搬送ローラ4による原稿Gの搬送にムラが発生しても、該原稿Gの搬送移動と同期して回転する目盛り付きローラ15c、16cの目盛り15m、16mの読み取り結果に基づいて、読み取り画像の副走査方向の等倍性を正確に補正することができ、原稿Gの搬送に係わる部品の部品精度に依存することなく、読み取り画像の等倍性を向上させることができる。
【0051】
また、本実施例の画像読み取り装置1は、コンピュータに、コンタクトガラス13上を搬送される原稿Gに読み取り光を照射して、該コンタクトガラス13上の所定の読み取り位置で反射された該読み取り光の反射光を光電変換して所定の原稿読み取り領域内の該原稿Gの画像を読み取る原稿読み取り処理と、該原稿読み取り処理での前記読み取り位置に原稿Gを搬送する原稿搬送処理と、該原稿Gの移動に応じて連れ回りするとともに、前記原稿読み取り処理による前記読み取り位置のうち少なくとも一方側端部であって前記原稿読み取り領域外の所定領域部分に配置され、表面に所定の目盛り15m、16mが付与されている目盛り付きローラ15c、16cを有する目盛りローラ15、16の該目盛り付きローラ15c、16cの該目盛り15m、16mを読み取る目盛り読み取り処理と、該目盛り読み取り処理で読み取られた目盛り15m、16mに基づいて、前記原稿読み取り処理で読み取られた原稿Gの画像の原稿搬送方向である副走査方向における等倍性を補正する画像補正処理と、を実行させる画像形成プログラムを搭載している。
【0052】
したがって、前搬送ローラ3と後搬送ローラ4による原稿Gの搬送にムラが発生しても、該原稿Gの搬送移動と同期して回転する目盛り付きローラ15c、16cの目盛り15m、16mの読み取り結果に基づいて、読み取り画像の副走査方向の等倍性を正確に補正することができ、原稿Gの搬送に係わる部品の部品精度に依存することなく、読み取り画像の等倍性を向上させることができる。
【0053】
さらに、本実施例の画像読み取り装置1は、目盛りローラ15、16が、イメージセンサユニット2による原稿Gの読み取り位置のうち少なくとも一方側端部の前記原稿読み取り領域外であって、かつ、イメージセンサユニット2の読み取り可能領域内に目盛り付きローラ15c、16cが配設されており、該目盛り付きローラ15c、16cに対応する位置のイメージセンサユニット2が、目盛り付きローラ15c、16cの目盛り15m、16mを読み取っている。
【0054】
したがって、目盛り付きローラ15c、16cの目盛り15m、16mを読み取る専用の目盛り読み取り手段を省くことができ、画像読み取り装置1を安価で、小型化することができるとともに、読み取り画像の副走査方向の等倍性を正確に補正して、読み取り画像の等倍性を向上させることができる。
【0055】
また、本実施例の画像読み取り装置1は、イメージセンサユニット2が、副走査方向に所定量位置ずれして該副走査方向と直交する主走査方向に所定長さのセンサ読み取り領域を有する複数の一次元のラインセンサ11a〜11c及びラインセンサ12a〜12cが、それぞれの端部の該センサ読み取り領域が所定量重なり合っている状態で、千鳥状に配置されて原稿Gの画像を読み取り、該イメージセンサユニット2のラインセンサ11a〜11c及びラインセンサ12a〜12cが読み取った画像データを1ラインの画像データに合成する画像合成処理を行う画像合成処理回路(画像合成処理手段)34を備えている。
【0056】
したがって、大判の原稿Gを読み取る画像読み取り装置1においても、安価かつ適切に、読み取り画像の副走査方向の等倍性を正確に補正することができ、読み取り画像の等倍性を向上させることができる。
【0057】
さらに、本実施例の画像読み取り装置1は、目盛りローラ15、16が、主走査方向に少なくとも前記原稿読み取り領域よりも長く延在するローラ軸15a、16aと、該ローラ軸15a、16aに固定されて、搬送される原稿Gをコンタクトガラス13に所定圧力で押し付けるとともに、該原稿Gの移動に応じて該ローラ軸15a、16aとともに連れ回りする押し付けローラ15b、16bと、を備え、前記目盛り付きローラ15c、16cが、該ローラ軸15a、16aに固定されていて、該ローラ軸15a、16aの回転に伴って回転する。
【0058】
したがって、簡単な構成で、原稿Gの搬送移動を正確に検出することができ、読み取り画像の副走査方向の等倍性を正確に補正して、読み取り画像の等倍性を向上させることができる。
【0059】
また、本実施例の画像読み取り装置1は、押し付けローラ15b、16bと目盛り付きローラ15c、16cが、同じ材料または温湿度等の環境変化に対する体積膨張率が同じ材料で形成されている。
【0060】
したがって、温湿度等の環境変化が発生しても、原稿Gの搬送移動を正確に検出することができ、読み取り画像の副走査方向の等倍性を正確に補正して、読み取り画像の等倍性を向上させることができる。
【0061】
さらに、本実施例の画像読み取り装置1は、押し付けローラ15b、16bが、原稿Gに対する摩擦係数が比較的大きい材料で形成、または、該原稿Gに対する摩擦係数が比較的大きい状態に表面処理されている。
【0062】
したがって、押し付けローラ15b、16bが原稿Gとの間でスリップすることを抑制して、原稿Gの搬送移動をより一層正確に検出することができ、読み取り画像の副走査方向の等倍性を正確に補正して、読み取り画像の等倍性を向上させることができる。
【0063】
また、本実施例の画像読み取り装置1は、押し付けローラ15b、16bが、少なくともその表面が白基準値を提供する白色に施されている。
【0064】
したがって、シェーディング補正の白基準を押し付けローラ15b、16bで提供して圧板14を廃止することができ、画像読み取り装置1を安価で、簡単な構成とすることができる。
【0065】
以上、本発明者によってなされた発明を好適な実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施例で説明したものに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【符号の説明】
【0066】
1 画像読み取り装置
2 イメージセンサユニット
3 前搬送ローラ
3a 前駆動ローラ
3b 前従動ローラ
4a 後駆動ローラ
4b 後従動ローラ
4 後搬送ローラ
5 原稿挿入センサ
6 レジストセンサ
7 排出センサ
10 ケース
11a〜11c ラインセンサ
12a〜12c ラインセンサ
13 コンタクトガラス
14 圧板
15、16 目盛りローラ
15a、16a ローラ軸
15b、16b 押し付けローラ
15c、16c 目盛り付きローラ
15m、16m 目盛り
21 制御部
22 操作表示部
23 ステッピングモータ駆動回路
24 ステッピングモータ
25 同期信号発生回路
26 アナログ処理回路
27 A/D変換回路
28 画像補正処理回路
29 遅延回路
30 同期信号発生回路
31 アナログ処理回路
32 A/D変換回路
33 画像補正処理回路
34 画像合成処理回路
G 原稿
【先行技術文献】
【特許文献】
【0067】
【特許文献1】特開平10−79836号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
原稿搬送面上を搬送される原稿に読み取り光を照射して、該原稿搬送面上の所定の読み取り位置で反射された該読み取り光の反射光を光電変換して所定の原稿読み取り領域内の該原稿の画像を読み取る原稿読み取り手段と、
前記原稿読み取り手段による前記読み取り位置に原稿を搬送する原稿搬送手段と、
前記原稿の移動に応じて連れ回りするとともに、前記原稿読み取り手段による前記読み取り位置のうち少なくとも一方側端部であって前記原稿読み取り領域外の所定領域部分に配置され、表面に所定の目盛りが付与されている目盛り付きローラを有する目盛りローラ手段と、
前記目盛り付きローラの前記目盛りを読み取る目盛り読み取り手段と、
前記目盛り読み取り手段の読み取った前記目盛りに基づいて、前記原稿読み取り手段の読み取った前記原稿の画像の原稿搬送方向である副走査方向における等倍性を補正する画像補正手段と、
を備えていることを特徴とする画像読み取り装置。
【請求項2】
前記画像読み取り装置は、
前記原稿読み取り手段と前記目盛り読み取り手段とを含む画像読み取り手段を備え、
前記目盛りローラ手段は、
前記原稿読み取り手段による前記原稿の読み取り位置のうち少なくとも一方側端部の前記原稿読み取り領域外であって、かつ、前記画像読み取り手段の読み取り可能領域内に前記目盛り付きローラが配設されており、
前記目盛り読み取り手段は、
前記目盛り付きローラに対応する位置の前記画像読み取り手段であることを特徴とする請求項1記載の画像読み取り装置。
【請求項3】
前記画像読み取り手段は、
前記副走査方向に所定量位置ずれして該副走査方向と直交する主走査方向に所定長さのセンサ読み取り領域を有する複数の一次元の画像読み取りセンサが、それぞれの端部の該センサ読み取り領域が所定量重なり合っている状態で、千鳥状に配置されて該原稿の画像を読み取り、
前記画像読み取り装置は、
前記画像読み取り手段の各前記画像読み取りセンサが読み取った画像データを1ラインの画像データに合成する画像合成処理を行う画像合成処理手段を備えていることを特徴とする請求項2記載の画像読み取り装置。
【請求項4】
前記目盛りローラ手段は、
前記主走査方向に少なくとも前記原稿読み取り領域よりも長く延在するローラ軸と、
前記ローラ軸に固定され、搬送される前記原稿を前記原稿搬送面に所定圧力で押し付けるとともに、該原稿の移動に応じて該ローラ軸とともに連れ回りする押し付けローラと、
を備え、
前記目盛り付きローラは、
前記ローラ軸に固定されていて、該ローラ軸の回転に伴って回転することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の画像読み取り装置。
【請求項5】
前記押し付けローラと前記目盛り付きローラは、
同じ材料または温度等の環境変化に対する体積膨張率が同じ材料で形成されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の画像読み取り装置。
【請求項6】
前記押し付けローラは、
前記原稿に対する摩擦係数が比較的大きい材料で形成、または、該原稿に対する摩擦係数が比較的大きい状態に表面処理されていることを特徴とする請求項4または請求項5に記載の画像読み取り装置。
【請求項7】
前記押し付けローラは、
少なくともその表面が白基準データを提供する白色に施されていることを特徴とする請求項4から請求項6のいずれかに記載の画像読み取り装置。
【請求項8】
画像読み取り部で原稿の画像を読み取った画像データに基づいて画像形成部で画像形成媒体に所定の画像形成方式で画像形成する画像形成装置において、
前記画像読み取り部として、請求項1から請求項7のいずれかに記載の画像読み取り装置を搭載していることを特徴とする画像形成装置。
【請求項9】
原稿搬送面上を搬送される原稿に読み取り光を照射して、該原稿搬送面上の所定の読み取り位置で反射された該読み取り光の反射光を光電変換して所定の原稿読み取り領域内の該原稿の画像を読み取る原稿読み取り処理ステップと、
前記原稿読み取り処理ステップでの前記読み取り位置に原稿を搬送する原稿搬送処理ステップと、
前記原稿の移動に応じて連れ回りするとともに、前記原稿読み取り処理ステップによる前記読み取り位置のうち少なくとも一方側端部であって前記原稿読み取り領域外の所定領域部分に配置され、表面に所定の目盛りが付与されている目盛り付きローラを有する目盛りローラ手段の該目盛り付きローラの該目盛りを読み取る目盛り読み取り処理ステップと、
前記目盛り読み取り処理ステップで読み取られた前記目盛りに基づいて、前記原稿読み取り処理ステップで読み取られた前記原稿の画像の原稿搬送方向である副走査方向における等倍性を補正する画像補正処理ステップと、
を有していることを特徴とする画像読み取り方法。
【請求項10】
コンピュータに、
原稿搬送面上を搬送される原稿に読み取り光を照射して、該原稿搬送面上の所定の読み取り位置で反射された該読み取り光の反射光を光電変換して所定の原稿読み取り領域内の該原稿の画像を読み取る原稿読み取り処理と、
前記原稿読み取り処理での前記読み取り位置に原稿を搬送する原稿搬送処理と、
前記原稿の移動に応じて連れ回りするとともに、前記原稿読み取り処理による前記読み取り位置のうち少なくとも一方側端部であって前記原稿読み取り領域外の所定領域部分に配置され、表面に所定の目盛りが付与されている目盛り付きローラを有する目盛りローラ手段の該目盛り付きローラの該目盛りを読み取る目盛り読み取り処理と、
前記目盛り読み取り処理で読み取られた前記目盛りに基づいて、前記原稿読み取り処理で読み取られた前記原稿の画像の原稿搬送方向である副走査方向における等倍性を補正する画像補正処理と、
を実行させることを特徴とする画像形成プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−90011(P2013−90011A)
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−226176(P2011−226176)
【出願日】平成23年10月13日(2011.10.13)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】