説明

画像読み取り装置

【課題】 原稿台を大型化することなく密着型イメージセンサモジュールに2つのリニアイメージセンサを搭載可能な画像読み取り装置を提供する。
【解決手段】 本発明の画像読み取り装置は、原稿台と、前記原稿台の副走査方向の端部を下から支持する支持部材と、第一のリニアイメージセンサ及び前記第一のリニアイメージセンサより短い第二のリニアイメージセンサを収容している密着型イメージセンサモジュールであって、副走査方向に張り出す第一の凸部を有し、前記第一の凸部に前記第二のリニアイメージセンサを収容している密着型イメージセンサモジュールと、前記密着型イメージセンサモジュールを副走査方向に搬送する搬送手段と、を備え、前記密着型イメージセンサモジュールが副走査方向の端まで搬送されると、前記支持部材は前記第一の凸部の主走査方向側にある空間に収容される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像読み取り装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、密着型イメージセンサモジュールを搭載する画像読み取り装置(特許文献1参照)が知られている。密着型イメージセンサモジュールは光学系の光路が短いため、画像読み取り装置の小型化が容易である。
しかしながら、密着型イメージセンサモジュールは被写界深度が浅いため、原稿台の盤面から離れた位置に配置されている原稿を鮮明に読み取ることができない。例えば特許文献1に記載の画像読み取り装置は、ホルダに保持されている35mmフィルム等を鮮明に読み取ることができない。
【0003】
特許文献2及び3に記載の画像読み取り装置は、複数の光学系を備え、原稿に応じて光路を変更することにより、反射原稿と透過原稿とを鮮明に読み取ることができる。しかしながら、特許文献2及び3に記載の画像読み取り装置は、光学系の構成が複雑であり光路が長いため、製造コストが高く小型化に適さないという問題がある。
【0004】
【特許文献1】特開2001−133906号公報
【特許文献2】特開2003−37712号公報
【特許文献3】特開2003−37713号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
第一のリニアイメージセンサと第二のリニアイメージセンサとを設け、第一のリニアイメージセンサには原稿台の盤面に配置された原稿の光学像を結像させ、第二のリニアイメージセンサには盤面から離れた位置に配置された原稿の光学像を結像させるようにすると、原稿台の盤面に配置された原稿と盤面から離れた位置に配置された原稿とを鮮明に読み取ることができる。
【0006】
密着型イメージセンサモジュールに2つのリニアイメージセンサを平行に設けると、密着型イメージセンサモジュールが副走査方向に大きくなる。密着型イメージセンサモジュールが副走査方向に大きくなると、原稿台の副走査方向の端部を支柱で支持している場合、密着型イメージセンサモジュールが端まで搬送されたときに邪魔にならないよう支柱を副走査方向にずらさなければならなくなる。しかしながら、支柱を副走査方向にずらすとその分だけ原稿台を副走査方向に延ばさなければならず、原稿台が大型化するという問題がある。
【0007】
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、原稿台を大型化することなく密着型イメージセンサモジュールに2つのリニアイメージセンサを搭載可能な画像読み取り装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明に係る画像読み取り装置は、原稿台と、前記原稿台の副走査方向の端部を下から支持する支持部材と、第一のリニアイメージセンサ及び前記第一のリニアイメージセンサより短い第二のリニアイメージセンサを収容している密着型イメージセンサモジュールであって、副走査方向に張り出す第一の凸部を有し、前記第一の凸部に前記第二のリニアイメージセンサを収容している密着型イメージセンサモジュールと、前記密着型イメージセンサモジュールを副走査方向に搬送する搬送手段と、を備え、前記密着型イメージセンサモジュールが副走査方向の端まで搬送されると、前記支持部材は前記第一の凸部の主走査方向側にある空間に収容される。この画像読み取り装置では、第二のリニアイメージセンサが第一のリニアイメージセンサより短いため、副走査方向に張り出す第一の凸部を設け、第一の凸部に第二のリニアイメージセンサを収容することにより、第二のリニアイメージセンサの主走査方向側に空間を確保している。第二のリニアイメージセンサの主走査方向側の空間とはすなわち第一の凸部の主走査方向側にある空間のことである。密着型イメージセンサモジュールを副走査方向の端まで搬送したとき支持部材は第一の凸部に当接せず第一の凸部の主走査方向側にある空間に収容される。従って、密着型イメージセンサモジュールに2つのリニアイメージセンサを設けることによって密着型イメージセンサモジュールが副走査方向に大きくなったにもかかわらず支持部材を副走査方向にずらさなくてよい。このため、原稿台が副走査方向に大型化することを避けることができる。よってこの画像読み取り装置によると、原稿台を大型化することなく密着型イメージセンサモジュールに2つのリニアイメージセンサを搭載できる。
【0009】
さらに本発明に係る画像読み取り装置では、前記第一のリニアイメージセンサと前記第二のリニアイメージセンサとは画素サイズが異なる。この画像読み取り装置によると、画素サイズが小さい方のリニアイメージセンサの画素のピッチを狭くすることで第一のリニアイメージセンサと第二のリニアイメージセンサとで解像度の異なる画像データを作成することができる。
さらに本発明に係る画像読み取り装置では、前記原稿台の盤面上に載置されている原稿の光学像を前記第一のリニアイメージセンサに結像させる第一のロッドレンズアレイと、前記原稿台の盤面から離間した位置で保持されている原稿の光学像を前記第二のリニアイメージセンサに結像させる第二のロッドレンズアレイとを備える。この画像読み取り装置によると、原稿台の盤面上に載置されている原稿と盤面から離間した位置で保持されている原稿とを読み取ることができる。
【0010】
さらに本発明に係る画像読み取り装置では、前記密着型イメージセンサモジュールの傾きであって前記第一のリニアイメージセンサの軸線周りの傾きを調整する調整手段を更に備える。この画像読み取り装置によると、例えば第一のリニアイメージセンサには鮮明な画像が結像され、第二のリニアイメージセンサには誤差によりぼけた画像が結像される場合、傾きを調整することによって第二のリニアイメージセンサにも鮮明な画像が結像されるよう調整できる。
【0011】
さらに本発明に係る画像読み取り装置では、前記密着型イメージセンサモジュールを前記原稿台に向けて付勢する付勢手段を更に備え、前記調整手段は、前記密着型イメージセンサモジュールと前記原稿台との間に取替可能に設けられるスペーサである。この画像読み取り装置によると、スペーサの副走査方向の一端部の厚みと他端部の厚みとを変えることによって第一のリニアイメージセンサの軸線周りの傾きを調整することができる。また、例えば第一のリニアイメージセンサにも第二のリニアイメージセンサにも誤差によりぼけた画像が結像される場合、一端部の厚み及び他端部の厚みがともに適切であるスペーサに取り替えることによって第一のリニアイメージセンサにも第二のリニアイメージセンサにも鮮明な画像が結像されるよう調整できる。
【0012】
さらに本発明に係る画像読み取り装置では、前記スペーサは、前記原稿台に向かって突出する突起であって副走査方向に離間する2つの突起を有する。この画像読み取り装置によると、突起の高さを変えることでスペーサの副走査方向の一端部の厚みと他端部の厚みとを変えることができる。
【0013】
さらに本発明に係る画像読み取り装置では、前記スペーサは、一方の前記突起を有する第一のスペーサと、他方の前記突起を有する第二のスペーサとに分割されている。
さらに本発明に係る画像読み取り装置では、前記第一のリニアイメージセンサの長手方向から見ると、一方の前記突起は前記第一のリニアイメージセンサに原稿の光学像を結像させるロッドレンズの中心線上に位置する。突起がロッドレンズの中心線上に位置するようにすると、突起の高さと、ロッドレンズと原稿台との距離とが等しくなるため、ロッドレンズと原稿台との距離を意図通りに調整することが容易になる。
【0014】
さらに本発明に係る画像読み取り装置では、前記第二のリニアイメージセンサの長手方向から見ると、他方の前記突起は前記第二のリニアイメージセンサに原稿の光学像を結像させるロッドレンズの中心線上に位置する。突起がロッドレンズの中心線上に位置するようにすると、突起の高さと、ロッドレンズと原稿台との距離とが等しくなるため、ロッドレンズと原稿台との距離を意図通りに調整することが容易になる。
【0015】
さらに本発明に係る画像読み取り装置では、一方の前記突起は前記第一のスペーサの副走査方向の中心に設けられ、他方の前記突起は前記第二のスペーサの副走査方向の中心に設けられている。突起をそれぞれのスペーサの中心に設けると、第一のスペーサと第二のスペーサとを共通に使用できる。
【0016】
さらに本発明に係る画像読み取り装置では、前記密着型イメージセンサモジュールは副走査方向に張り出す第二の凸部を有し、前記スペーサは前記第二の凸部の上に取り付けられ、前記密着型イメージセンサモジュールが副走査方向の端まで搬送されると、前記支持部材は前記第二の凸部の主走査方向側にある空間に収容される。副走査方向に張り出す第二の凸部を設け、第二の凸部の上にスペーサを取り付けるようにすると、張り出す分だけスペーサの副走査方向の幅を広くでき、密着型イメージセンサモジュールの傾きをより細かく調整できる。密着型イメージセンサモジュールを副走査方向の端まで搬送したとき支持部材は第二の凸部に当接せず第二の凸部の主走査方向側にある空間に収容される。従って、密着型イメージセンサモジュールの傾きをより細かく調整できるようにするために副走査方向に張り出す第二の凸部を設けたにもかかわらず支持部材を副走査方向にずらさなくてよい。このため、原稿台が副走査方向に大型化することを避けることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態を複数の実施例に基づいて説明する。
(第一実施例)
図2〜図4は、本発明の第一実施例に係る画像読み取り装置としてのイメージスキャナ1の模式図である。イメージスキャナ1は所謂フラットベット型のイメージスキャナである。イメージスキャナ1は、A4サイズ及びA4レターサイズまでの反射原稿4(図4(A)参照)と透過原稿とを読み取ることができる。反射原稿4は、印刷文書、写真等である。透過原稿は、35mmフィルム(ネガ/ポジフィルム)6(図4(B)参照)等である。以降の説明では、透過原稿は35mmフィルムとする。尚、画像読み取り装置は、シートフィード型のイメージスキャナ1でもよいし、複合機でもよい。また、透過原稿は35mmフィルムに限定されない。
【0018】
図3に示すハウジング8は、上方が開口した箱形に形成されている。原稿台10は概ね矩形のガラス板などの透明な板で形成され、ハウジング8の開口を閉塞している。原稿台10の盤面12には反射原稿4またはホルダ14(図4(B)参照)に保持される35mmフィルム6が載置される。ホルダ14に保持されている35mmフィルム6は、原稿台10の盤面12よりも1mm上方に離れた位置に保持される。
【0019】
原稿カバー16の原稿台10側には、透過原稿用光源18が配置されている。透過原稿用光源18は、図示しない蛍光管ランプ、リフレクタ、拡散板等を備える。蛍光管ランプは、その長手方向軸線がガイドロッド20の長手方向軸線と平行に延びるように配置される。リフレクタは、蛍光管ランプの原稿台10と反対側に設けられている。拡散板は、蛍光管ランプの原稿台10と同じ側に設けられている。蛍光管ランプから放射された光は、リフレクタで反射し、拡散板によって拡散され、35mmフィルム6の読み取り領域A1(図2参照)を均一な照度で照明する。尚、蛍光管ランプは、LED(発光ダイオード)でもよい。また、透過原稿用光源18はノートパソコンなどに採用されているような集光板を用いたライトガイド方式の光源でもよい。
【0020】
キャリッジ22には、密着型イメージセンサモジュール2が搭載される。
図5は、密着型イメージセンサモジュール2を表す模式図である。
密着型イメージセンサモジュール2は、反射原稿用光源24、第一のロッドレンズアレイ26、第二のロッドレンズアレイ28、第一のリニアイメージセンサ30、第二のリニアイメージセンサ32、及びそれらを収容する長細い箱状の筐体70等を備える。密着型イメージセンサモジュール2に反射原稿用光源24を設ける場合、第一のリニアイメージセンサ30と第二のリニアイメージセンサ32との間に設けると、例えば反射原稿用光源24、第一のリニアイメージセンサ30、第二のリニアイメージセンサ32の順に配置する場合に比べて第一のリニアイメージセンサ30と第二のリニアイメージセンサ32との間隔が広くなる。間隔が広いと、密着型イメージセンサモジュール2の僅かな傾きで第一のリニアイメージセンサ30あるいは第二のリニアイメージセンサ32は原稿台10に垂直な方向に大きく移動するため、密着型イメージセンサモジュール2を大きく傾けることなく第一のリニアイメージセンサ30にも第二のリニアイメージセンサ32にも鮮明な画像が結像されるよう調整できる。図5(B)に示すようにこれら密着型イメージセンサモジュール2の構成要素は互いの長手方向の中央を基準に整列して配置されている。第一のリニアイメージセンサ30の長手方向の幅と第二のリニアイメージセンサ32の長手方向の幅は異なる。具体的には、第一のリニアイメージセンサ30に配列される受光素子31の配列範囲の長手方向の幅は、A4サイズ及びA4レターサイズの原稿が読み取り可能な218mmである。第二のリニアイメージセンサ32に配列される受光素子33の配列範囲の長手方向の幅は、35mmフィルムが読み取り可能な27mmである。受光素子31及び受光素子33については後述する。反射原稿用光源24及び第一のロッドレンズアレイ26の長手方向の幅は、受光素子31の配列範囲の長手方向の幅を基準に設計される。第二のロッドレンズアレイ28の長手方向の幅は、受光素子33の配列範囲の長手方向の幅に基づいて設計される。尚、密着型イメージセンサモジュール2の構成要素の配置は他の配置でもよい。例えば、密着型イメージセンサモジュール2の構成要素は互いの長手方向の一端面を基準に整列して配置されてもよい。また、第一のリニアイメージセンサ30と第二のリニアイメージセンサ32の長手方向の幅は原稿幅に応じて決めればよく、それぞれ218mmと27mmに限定されない。
【0021】
図4(A)に示すように反射原稿4を読み取る処理には、反射原稿用光源24、第一のロッドレンズアレイ26、及び第一のリニアイメージセンサ30が使用される。図4(B)に示すように35mmフィルム6を読み取る処理には、第二のロッドレンズアレイ28及び第二のリニアイメージセンサ32が使用される。第一のリニアイメージセンサ30の解像度と第二のリニアイメージセンサ32の解像度は異なる。具体的には、第一のリニアイメージセンサ30の解像度は、反射原稿に記録されている画像情報を十分に再現できる1200dpiである。第二のリニアイメージセンサ32の解像度は、35mmフィルム6に記録されている画像情報を十分に再現できる2400dpiである。尚、第一のリニアイメージセンサ30の解像度は1200dpiに限定されるものではない。また、第二のリニアイメージセンサ32の解像度は2400dpiに限定されるものではない。
【0022】
反射原稿用光源24は、特定の色の光を発光するLED、及び導光体を備える。具体的には例えば、反射原稿用光源24は、カラー画像を読み取るための赤色の光を発光するLED(赤色LED)、緑色の光を発光するLED(緑色LED)、及び青色の光を発光するLED(青色LED)を備える。LEDが放射した光は、導光体により原稿台10側に導かれて反射原稿を照明する。図示しない導光体は、ガラスなどの光透過性の部材で形成されている。尚、反射原稿用光源24は蛍光管ランプなどでもよい。
【0023】
第一のロッドレンズアレイ26は、直線状に配列された複数の円柱形状のレンズ(ロッドレンズ)36を有する。第一のロッドレンズアレイ26は、反射原稿用光源24から放射され反射原稿4で反射した光による走査線上の光学像を、第一のロッドレンズアレイ26により第一のリニアイメージセンサ30に配列される受光素子31の受光面に等倍で結像する。
【0024】
第一のリニアイメージセンサ30は、プリント基板40に実装されている。第一のリニアイメージセンサ30は、直線状に一列に配列された複数の受光素子31、MOSトランジスタスイッチ等で構成される。第一のリニアイメージセンサ30は、第一のロッドレンズアレイ26より結像される反射原稿4の光学像を走査し、その光学像の濃淡に相関する電気信号を出力する。これにより反射原稿4の光学像を画像信号に変換する。
【0025】
第一のロッドレンズアレイ26の焦点距離及び第一のロッドレンズアレイ26と第一のリニアイメージセンサ30との間隔は、第一のロッドレンズアレイ26により第一のリニアイメージセンサ30の受光面に光学像が鮮明に結像される原稿の位置(焦点位置)が原稿台10の盤面12になるように設計されている。そのためイメージスキャナ1は、誤差がなければ原稿台10の盤面12に載置される反射原稿4を鮮明に読み取ることができる。
【0026】
第二のロッドレンズアレイ28は、第一のロッドレンズアレイ26と同様の構成であり、第二のロッドレンズ38を有する。第二のロッドレンズアレイ28の焦点距離は第一のロッドレンズアレイ26の焦点距離に等しい。第二のロッドレンズアレイ28は、透過原稿用光源18から照射され35mmフィルム6を透過した光による走査線上の光学像を、第二のリニアイメージセンサ32に配列される受光素子33の受光面に等倍で結像する。
【0027】
第二のリニアイメージセンサ32は、第一のリニアイメージセンサ30の受光素子31に平行に三列に配列された複数の受光素子33、MOSトランジスタスイッチ等で構成され、その列毎に異なる色のカラーフィルタが設けられている。具体的には例えば、カラーフィルタは、図5(A)に示すように赤色光を透過させるフィルタ(赤色フィルタ)44r、緑色光を透過させるフィルタ(緑色フィルタ)44g、及び青色光を透過させるフィルタ(青色フィルタ)44bである。これにより、透過原稿用光源18から放射された白色光を赤色の光と緑色の光と青色の光とに色分解できる。第二のリニアイメージセンサ32は、第二のロッドレンズアレイ28により結像される35mmフィルム6の光学像を走査することにより、その光学像の濃淡に相関する電気信号を出力する。これにより35mmフィルム6の光学像を画像信号に変換する。尚、カラーフィルタは第二のリニアイメージセンサ32に設けられている(オンチップカラーフィルタ)として説明したが、第二のリニアイメージセンサ32と別の部品でもよい。第二のリニアイメージセンサ32の受光素子33の大きさ(画素サイズ)は、第一のリニアイメージセンサ30の受光素子31より小さい。第二のリニアイメージセンサ32は画素サイズが小さくなった分だけ受光素子33のピッチが狭くなっており、このため第二のリニアイメージセンサ32を用いると第一のリニアイメージセンサ30よりも高解像度の画像データを作成することができる。
【0028】
第二のロッドレンズアレイ28は、筐体70の内部で第一のロッドレンズアレイ26よりも1mmだけ原稿台10の盤面12に近い位置に固定されている。第二のリニアイメージセンサ32は、プリント基板40よりも1mmだけ原稿台10の盤面12に近い位置で固定されているプリント基板42に実装されている。そのため、受光素子33の受光面は受光素子31の受光面よりも1mmだけ原稿台10の盤面12に近い。第二のロッドレンズアレイ28と受光素子33の受光面とが1mmだけ原稿台10の盤面12に近い位置に配置されているため、第二のロッドレンズアレイ28と第二のリニアイメージセンサ32とによる焦点位置は、原稿台10の盤面12から1mmだけ上方に離れた位置になる。つまり、イメージスキャナ1は、誤差がなければホルダ14により原稿台10の盤面12より1mmだけ上方に離れて保持されている35mmフィルム6を鮮明に読み取ることができる。尚、原稿台10の盤面12から焦点位置までの距離は、原稿が保持される位置に応じて決めればよく、1mmに限定されない。なお、第一のロッドレンズアレイ26と第二のロッドレンズアレイ28とを異なる共役長にすることにより、第一のロッドレンズアレイ26と第二のロッドレンズアレイ28との位置の差と焦点位置の差とが一致しないようにすることもできる。
【0029】
図6は、イメージスキャナ1のハードウェア構成を表すブロック図である。
主走査駆動部50は、第一のリニアイメージセンサ30及び第二のリニアイメージセンサ32を駆動するために必要な駆動パルスを第一のリニアイメージセンサ30及び第二のリニアイメージセンサ32に出力する駆動回路である。主走査駆動部50は、例えば同期信号発生器、駆動用タイミングジェネレータ等から構成される。
【0030】
搬送手段としての副走査駆動部52は、図3に示すようにキャリッジ22を摺動可能に保持するガイドロッド20、図示しないステッピングモータ、駆動ベルト46、図示しない駆動回路等を備える。ステッピングモータがキャリッジ22を駆動ベルト46で牽引することにより、第一のリニアイメージセンサ30及び第二のリニアイメージセンサ32と反射原稿4または35mmフィルム6とが相対移動する。これにより、二次元画像の走査が可能となる。
【0031】
AFE(アナログフロントエンド)部54は、図示しないアナログ信号処理部、A/D変換器等から構成される。アナログ信号処理部は第一のリニアイメージセンサ30及び第二のリニアイメージセンサ32から出力される電気信号に対して増幅、雑音低減処理等のアナログ信号処理を施して出力する。A/D変換器はアナログ信号処理部から出力された電気信号を所定ビット長のディジタル表現の出力信号に量子化して出力する。
【0032】
ディジタル画像処理部56は、AFE部54から出力された出力信号に対し、ガンマ補正、画素補間法による欠陥画素の補間、シェーディング補正、画像信号の鮮鋭化、色空間変換等の画像処理を施す。
インタフェース部58は、RS−232C、Bluetooth、USBなどの通信規格に準拠して構成される。イメージスキャナ1は、インタフェース部58により図示しないパーソナルコンピュータ(PC)に通信可能に接続できる。
【0033】
制御部60は、CPU62、ROM64及びRAM66を備えている。CPU62はROM64に記憶されたコンピュータプログラムを実行してイメージスキャナ1の各部を制御する。ROM64は各種のプログラムやデータを記憶しているメモリであり、RAM66は各種のプログラムやデータを一時的に記憶するメモリである。
【0034】
次に、イメージスキャナ1の処理について説明する。
反射原稿を読み取る処理では、イメージスキャナ1は、1ライン分の読み取り中に反射原稿用光源24の各色のLEDを時分割で点灯させることにより、3回の読み取りで1ライン分の反射原稿のカラー画像データを読み取る。制御部60は、キャリッジ22を移動させながら、反射原稿用光源24の赤色LEDと緑色LEDと青色LEDとを時分割で点灯させて、反射原稿のカラー画像を読み取る。
【0035】
35mmフィルムを読み取る処理では、35mmフィルムの光学像を3列に配列された受光素子33で各列に設けられたカラーフィルタの色に応じた色成分に相関する電気信号に変換する。具体的に例えば、35mmフィルムの光学像を、受光素子33の第一列では赤色電気信号に、第二列では緑色電気信号に、第三列では青色電気信号に、1回の読み取りで変換する。つまり、3回の読み取りで3ライン分の35mmフィルムのカラー画像データを読み取ることができる。
【0036】
次に、密着型イメージセンサモジュール2の外形について説明する。
図7は、密着型イメージセンサモジュール2の斜視図である。図8(A)は密着型イメージセンサモジュール2の上面図であり、図8(B)及び図8(C)は密着型イメージセンサモジュール2を図8(A)に示すX方向及びY方向から見た側面図である。図7に示すように密着型イメージセンサモジュール2は細長い箱状の筐体70を有している。筐体70は長手方向(主走査方向)の中央周辺に副走査方向に張り出す第一の凸部71を有している。ここで図7に示すX方向及び図8に示すV方向は副走査方向を示している。第二のリニアイメージセンサ32は第一の凸部71に収容されており、第一のリニアイメージセンサ30は張り出していない部分に収容されている。密着型イメージセンサモジュール2に2つのリニアイメージセンサを収容するため密着型イメージセンサモジュール2が副走査方向に大型化することは避けられないが、第二のリニアイメージセンサ32が短い場合はそれを第一の凸部71に収容することで大型化を最小限に抑えることができる。筐体70の主走査方向の両端部には副走査方向に突出するように張り出す第二の凸部78が設けられており、調整手段としてのスペーサ72は両端部に取替可能に取り付けられている。
【0037】
第一実施例では一つのスペーサ72は第一のスペーサ72aと第二のスペーサ72bとに分割されている。第一のスペーサ72a及び第二のスペーサ72bはそれぞれコの字形状に形成されており、図8(B)及び図8(C)に示すように先端部に爪74が設けられている。筐体70の両端には第一のリニアイメージセンサ30の軸線方向に概ね正方形状に突出する2つの係止部75が設けられており、第一のスペーサ72a及び第二のスペーサ72bはそれぞれ係止部75にX方向あるいはY方向から取り付けられる。図7に示すように第一のスペーサ72a及び第二のスペーサ72bには上方に突出する突起76がそれぞれ一つ設けられている。突起76は突起76が設けられている面の副走査方向中央ではなく、中央から副走査方向の一方に偏った位置に設けられており、第一のスペーサ72aと第二のスペーサ72bとは互いの突起76の距離が遠くなるように取り付けられている。突起76の高さを変えることでスペーサ72の副走査方向の一端部の厚みと他端部の厚みとを変えることができる。図示するように第二のスペーサ72bは第二の凸部78に取り付けられ、突起76は第二の凸部78の上に取り付けられている。第二の凸部78を設け、突起76を第二の凸部78の上に取り付けると、その分だけ2つの突起76を副走査方向により離間させて取り付けることができ、密着型イメージセンサモジュール2の傾きをより細かく調整できる。詳しくは後述する。
【0038】
第一のスペーサ72a及び第二のスペーサ72bはそれぞれ3種類用意される。例えば第一のスペーサ72aの場合、誤差が生じなければ第一のリニアイメージセンサ30に鮮明な光学像が結像されるときの突起76の高さを標準とすると、標準の第一のスペーサ72a、標準より0.1mm高い突起76を有する第一のスペーサ72a、及び標準より0.1mm低い突起76を有する第一のスペーサ72aの3つが用意される。第二のスペーサ72bについても同様である。なお、それぞれ何種類用意するかは適宜選択可能である。第一のスペーサ72aと第二のスペーサ72bとは同形状であってよく、その場合は分割されたうちの一つを第一のスペーサ72aとしても第二のスペーサ72bとしても用いることができる。なお、突起76を第一のスペーサ72aの副走査方向の中心、及び第二のスペーサ72bの副走査方向の中心に設け、4箇所で共通に使用できるようにしてもよい。
【0039】
次に、付勢手段について説明する。
図3に示すように密着型イメージセンサモジュール2はキャリッジ22に搭載されて副走査方向に搬送される。密着型イメージセンサモジュール2とキャリッジ22との間には付勢手段としてのばね77が設けられており、ばね77は密着型イメージセンサモジュール2を原稿台10に向けて付勢する。密着型イメージセンサモジュール2はばね77に付勢されることでスペーサ72に設けられている突起76が原稿台10の盤面12に当接し、原稿読み取り時に原稿台10に対して摺動する。図3では副走査方向に2つのばねが配置されているが、このばねの数に特に制限はない。但し、副走査方向に広くレイアウトされた方がより安定してスペーサ72をガラスに接触させることができる。
【0040】
次に、密着型イメージセンサモジュール2の傾きの調整について説明する。
図9(A)及び図9(B)は、密着型イメージセンサモジュール2を第一のリニアイメージセンサ30の軸線方向から見た模式図である。ここで第一のリニアイメージセンサ30の軸線80とは、第一のリニアイメージセンサ30の長手方向に平行な仮想直線であって、第一のリニアイメージセンサ30の原稿台10に平行な方向の中心且つ原稿台10に垂直な方向の中心を通る仮想直線のことをいうものとする。第二のリニアイメージセンサ32の軸線81についても同様である。図9(A)に示す状態は標準のスペーサ72を用いているときの状態であるとする。図9(A)に示す状態のとき、第一のリニアイメージセンサ30には原稿の光学像が鮮明に結像されるものの、第二のリニアイメージセンサ32には誤差によって焦点の合わない光学像、所謂ぼけた光学像が結像されるとする。この場合、図9(B)に示すように第二のスペーサ72bを突起76の高さが異なる別のものに取り替えることで、焦点が合うように調整することができる。これにより第一のリニアイメージセンサ30にも第二のリニアイメージセンサ32にも鮮明な光学像が結像されるようになる。第二のスペーサ72bを突起76の高さが異なる別のものに取り替えることで、結果として密着型イメージセンサモジュール2は第一のリニアイメージセンサ30の軸線80周りの傾きθ、より具体的には第一のリニアイメージセンサ30の軸線80と第二のリニアイメージセンサ32の軸線81とを含む仮想平面82の、原稿台10に平行な仮想平面83に対する傾きθが調整されることになる。なお、第一実施例では第一のリニアイメージセンサ30の軸線80を基準にして傾きを説明しているが、第二のリニアイメージセンサ32の軸線81を基準にしても同じことである。すなわち、第一のリニアイメージセンサ30の軸線80周りの傾きは、第二のリニアイメージセンサ32の軸線81周りの傾きと言い換えることもできる。
【0041】
図10は、図9(B)に示した例よりも突起間の距離が近い場合の例である。図10も図9(B)と同様に密着型イメージセンサモジュール2を第一のリニアイメージセンサ30の軸線80方向から見た模式図である。図10に示す例の第一のスペーサ72a及び第二のスペーサ72bはそれぞれ図9(B)に示すものと突起76の高さが同じである。突起76の高さが同じである場合、突起76間の距離が近いと、傾きθ’は図9(B)に示す傾きθより大きくなる。すなわち、密着型イメージセンサモジュール2の傾きは、突起76の高さの変化が同じである場合、突起76間の距離が遠いほど変化の幅が小さくなる。従って突起76間の距離が遠いほど傾きをより細かく調整できる。突起76間の距離は密着型イメージセンサモジュール2の副走査方向の幅が広いほど遠くできるため、従って密着型イメージセンサモジュール2の副走査方向の幅が広いほど傾きを細かく調整できる。第二の凸部78を設けると密着型イメージセンサモジュール2の副走査方向の幅を広くできるため、従って第二の凸部78を設けてその上に突起76が位置するようにすると傾きをより細かく調整できることになる。
【0042】
次に、調整の他の例について説明する。
図11(A)及び図11(B)は、密着型イメージセンサモジュール2を第一のリニアイメージセンサ30の軸線方向から見た模式図である。図11(A)に示す状態は標準のスペーサ72を用いているときの状態であるとする。図11(A)に示す状態のとき、第一のリニアイメージセンサ30にも第二のリニアイメージセンサ32にも焦点の合わない光学像が結像されるとする。この場合は、第一のリニアイメージセンサ30にも第二のリニアイメージセンサ32にも鮮明な光学像が結像されるよう、図11(B)に示すように第一のスペーサ72a及び第二のスペーサ72bをそれぞれ標準とは別のものに適宜取り替える。この場合、仮に第一のスペーサ72aも第二のスペーサ72bも標準に対して+0.1mmのスペーサに取り替えたとすると、第一のリニアイメージセンサ30の軸線80と第二のリニアイメージセンサ32の軸線81とが含まれる仮想平面84は、傾きは変わらず、原稿台10の盤面12に垂直な方向の位置だけが調整されたことになる。ここで図11(B)に示す直線85は位置が調整される前の仮想平面84を示している。すなわち、第一のスペーサ72aの高さの変化と第二のスペーサ72bの高さの変化とが等しいと、原稿台10に垂直な方向の位置だけが調整されることになる。
【0043】
以上は調整の一例であり、同じ要領で第一のスペーサ72aと第二のスペーサ72bとを適宜組み合わせて傾きや位置を調整することにより、第一のリニアイメージセンサ30にも第二のリニアイメージセンサ32にも鮮明な画像が結像されるよう調整できる。
【0044】
次に、原稿台10を支持する支持部材について説明する。
図12はイメージスキャナ1の内部の上面図であり、図13は支持部材としての支柱が原稿台10を支持している状態を示す上面図である。支柱86はハウジング8の底壁部88から上方にT字形状に突出し、原稿台10の副走査方向の一方の端部を支持する。支柱87も底壁部88から上方にT字形状に突出し、原稿台10の副走査方向の他方の端部を支持する。これにより原稿台10は図13に示す様に支持される。
【0045】
図1は、キャリッジ22を副走査方向の一方の端まで移動させた状態を示している。図示するように第一の凸部71と支柱86とは主走査方向の位置が重ならず、支柱86はその一部が第一の凸部71の主走査方向側にある空間79に収容される。空間79は第二の凸部78の主走査方向側にある空間でもある。
【0046】
以上説明した本発明の第一実施例に係るイメージスキャナ1によると、第二のリニアイメージセンサ32が第一のリニアイメージセンサより短いため、副走査方向に張り出す第一の凸部71を設け、第一の凸部71に第二のリニアイメージセンサ32を収容することにより、第二のリニアイメージセンサ32の主走査方向側に空間を確保している。第二のリニアイメージセンサ32の主走査方向側の空間とはすなわち第一の凸部71の主走査方向側にある空間79のことである。密着型イメージセンサモジュール2を副走査方向の端まで搬送したとき、支柱86は第一の凸部71に当接せず第一の凸部71の主走査方向側にある空間79に収容される。従って、密着型イメージセンサモジュール2に2つのリニアイメージセンサを収容することによって密着型イメージセンサモジュール2が副走査方向に大きくなったにもかかわらず支柱86を副走査方向にずらさなくてよい。このため、原稿台10が副走査方向に大型化することを避けることができる。よってイメージスキャナ1によると、原稿台10を大型化することなく密着型イメージセンサモジュール2に2つのリニアイメージセンサを搭載できる。
【0047】
また、支柱86は第二の凸部78とも当接しないため、密着型イメージセンサモジュール2の傾きθを細かく調整できるようにするために第二の凸部78を設けたにもかかわらず支柱86を副走査方向にずらさなくてよい。このため、原稿台10が副走査方向に大型化することを避けることができる。
【0048】
なお、第一実施例では支持部材として支柱86を例に説明したが、支持部材は例えばハウジング8の上壁に設けられるL字形状のフックであってもよい。支持部材がフックであっても、フックが第一の凸部71の主走査方向側にある空間79に収容されるようにすることで、原稿台10が副走査方向に大型化することを避けることができる。
また、第一実施例では第一の凸部71を図1において紙面右側に張り出すように設けているが、紙面左側に張り出すように設け、第一の凸部の主走査方向側にある空間に支柱86が収容されるようにしてもよい。
【0049】
(第二実施例)
図14(A)は第二実施例に係る密着型イメージセンサモジュール90の上面図であり、図14(B)及び図14(C)は密着型イメージセンサモジュール90を図14(A)に示すX方向及びY方向から見た側面図である。第二実施例でも第二のリニアイメージセンサ32は筐体99の第一の凸部91に収容されており、第一のリニアイメージセンサ30は第一の凸部91以外の部分に収容されている。図示するように第二実施例では第一の凸部91は主走査方向の中央ではなく、中央からずれた位置に設けられている。支柱86の位置が密着型イメージセンサモジュール90の主走査方向中央付近に配置される場合、図示するように第一の凸部91をずらすことで、支柱86が第一の凸部91に当接しないようにすることができる。このように第一の凸部91は支柱86の位置に応じて主走査方向に適宜ずらして設けてよい。
【0050】
(第三実施例)
図15は第三実施例に係る密着型イメージセンサモジュール2の模式図である。図15は第一のリニアイメージセンサ30の長手方向から見た模式図であると同時に、第二のリニアイメージセンサ32の長手方向から見た模式図でもある。ここで図中の方向Xは副走査方向を示している。第三実施例のスペーサは第一のスペーサ110と第二のスペーサ111とに分割されている。密着型イメージセンサモジュール2を第一のリニアイメージセンサ30の長手方向から見ると、第一のスペーサ110の突起112は図示するようにロッドレンズ36の中心線114上に位置するように設けられている。突起112がロッドレンズ36の中心線114上に位置すると、突起112の高さと、ロッドレンズ36と原稿台10との距離とが等しくなる。このため、ロッドレンズ36と原稿台10との距離をある意図した距離に調整したい場合、突起112の高さが当該距離と等しいスペーサに取り替えることで意図通りの距離に調整することができる。すなわち、ロッドレンズ36と原稿台10との距離を意図通りの距離に調整することが容易になる。突起113についても同様であり、突起113はロッドレンズ38の中心線115上に位置するように設けられている。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本発明の第一実施例に係る画像読み取り装置の上面図。
【図2】本発明の第一実施例に係る画像読み取り装置の模式図。
【図3】本発明の第一実施例に係る画像読み取り装置の模式図。
【図4】本発明の第一実施例に係る画像読み取り装置の模式図。
【図5】本発明の第一実施例に係る密着型イメージセンサモジュールの模式図。
【図6】本発明の第一実施例に係る画像読み取り装置のブロック図。
【図7】本発明の第一実施例に係る密着型イメージセンサモジュールの斜視図。
【図8】(A)は本発明の第一実施例に係る密着型イメージセンサモジュールの上面図、(B)及び(C)は側面図。
【図9】(A)及び(B)は本発明の第一実施例に係る密着型イメージセンサモジュールの模式図。
【図10】本発明の第一実施例に係る密着型イメージセンサモジュールの模式図。
【図11】(A)及び(B)は本発明の第一実施例に係る密着型イメージセンサモジュールの模式図。
【図12】本発明の第一実施例に係る画像読み取り装置の上面図。
【図13】本発明の第一実施例に係る画像読み取り装置の上面図。
【図14】(A)は本発明の第二実施例に係る密着型イメージセンサモジュールの上面図、(B)及び(C)は側面図。
【図15】本発明の第三実施例に係る密着型イメージセンサモジュールの模式図。
【符号の説明】
【0052】
1 イメージスキャナ(画像読み取り装置)、2 密着型イメージセンサモジュール、10 原稿台、12 盤面、26 第一のロッドレンズアレイ、28 第二のロッドレンズアレイ、30 第一のリニアイメージセンサ、32 第二のリニアイメージセンサ、36 ロッドレンズ、38 ロッドレンズ、52 副走査駆動部(搬送手段)、60 制御部(搬送手段)、71 第一の凸部、72 スペーサ(調整手段)、76 突起、77 ばね(付勢手段)、78 第二の凸部、79 空間、80 第一のリニアイメージセンサの軸線、81 第二のリニアイメージセンサの軸線、86 支柱(支持部材)、90 密着型イメージセンサモジュール、91 第一の凸部、110 第一のスペーサ(スペーサ)、111 第二のスペーサ(スペーサ)、112 突起、113 突起

【特許請求の範囲】
【請求項1】
原稿台と、
前記原稿台の副走査方向の端部を下から支持する支持部材と、
第一のリニアイメージセンサ及び前記第一のリニアイメージセンサより短い第二のリニアイメージセンサを収容している密着型イメージセンサモジュールであって、副走査方向に張り出す第一の凸部を有し、前記第一の凸部に前記第二のリニアイメージセンサを収容している密着型イメージセンサモジュールと、
前記密着型イメージセンサモジュールを副走査方向に搬送する搬送手段と、
を備え、
前記密着型イメージセンサモジュールが副走査方向の端まで搬送されると、前記支持部材は前記第一の凸部の主走査方向側にある空間に収容されることを特徴とする画像読み取り装置。
【請求項2】
前記第一のリニアイメージセンサと前記第二のリニアイメージセンサとは画素サイズが異なることを特徴とする請求項1に記載の画像読み取り装置。
【請求項3】
前記原稿台の盤面上に載置されている原稿の光学像を前記第一のリニアイメージセンサに結像させる第一のロッドレンズアレイと、前記原稿台の盤面から離間した位置で保持されている原稿の光学像を前記第二のリニアイメージセンサに結像させる第二のロッドレンズアレイとを備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像読み取り装置。
【請求項4】
前記密着型イメージセンサモジュールの傾きであって前記第一のリニアイメージセンサの軸線周りの傾きを調整する調整手段を更に備えることを特徴とする請求項1、2又は3に記載の画像読み取り装置。
【請求項5】
前記密着型イメージセンサモジュールを前記原稿台に向けて付勢する付勢手段を更に備え、
前記調整手段は、前記密着型イメージセンサモジュールと前記原稿台との間に取替可能に設けられるスペーサであることを特徴とする請求項4に記載の画像読み取り装置。
【請求項6】
前記スペーサは、前記原稿台に向かって突出する突起であって副走査方向に離間する2つの突起を有することを特徴とする請求項5に記載の画像読み取り装置。
【請求項7】
前記スペーサは、一方の前記突起を有する第一のスペーサと、他方の前記突起を有する第二のスペーサとに分割されていることを特徴とする請求項6に記載の画像読み取り装置。
【請求項8】
前記第一のリニアイメージセンサの長手方向から見ると、一方の前記突起は前記第一のリニアイメージセンサに原稿の光学像を結像させるロッドレンズの中心線上に位置することを特徴とする請求項6又は7に記載の画像読み取り装置。
【請求項9】
前記第二のリニアイメージセンサの長手方向から見ると、他方の前記突起は前記第二のリニアイメージセンサに原稿の光学像を結像させるロッドレンズの中心線上に位置することを特徴とする請求項8に記載の画像読み取り装置。
【請求項10】
一方の前記突起は前記第一のスペーサの副走査方向の中心に設けられ、他方の前記突起は前記第二のスペーサの副走査方向の中心に設けられていることを特徴とする請求項7に記載の画像読み取り装置。
【請求項11】
前記密着型イメージセンサモジュールは副走査方向に張り出す第二の凸部を有し、
前記スペーサは前記第二の凸部の上に取り付けられ、
前記密着型イメージセンサモジュールが副走査方向の端まで搬送されると、前記支持部材は前記第二の凸部の主走査方向側にある空間に収容されることを特徴とする請求項5〜10に記載の画像読み取り装置。




【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2006−41713(P2006−41713A)
【公開日】平成18年2月9日(2006.2.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−215928(P2004−215928)
【出願日】平成16年7月23日(2004.7.23)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
2.USB
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】