説明

画像読取装置、および結像ミラー

【課題】オフアキシャル反射面が形成された結像ミラーによる結像光学系において、結像ミラーの温度上昇による変形を低減する。
【解決手段】画像を読み取る読取手段と、画像を前記読取手段に結像させる結像手段とを備え、前記結像手段は基準軸光線の入射方向と射出方向とが異なりかつ曲率を有するオフアキシャル反射面が形成された結像ミラーを含む画像読取装置であって、前記結像ミラー6、7、8、9は、ミラー基体6a、7a、8a、9aの一面に第一の金属層6b、7b、8b、9bを有し、当該第一の金属層の面にオフアキシャル反射面6c、7c、8c、9cを形成し、当該オフアキシャル反射面の裏側面に第二の金属層6d、7d、8d、9dを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、原稿を光源装置によって照明し、光電変換手段に対して、画像を結像手段により結像させることで読み取る画像読取装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、デジタル複写機等の画像読取装置において、高画質化と小型化を両立する手段として、画像光を反射することで結像させる非共軸光学系(オフアキシャル光学系)を採用した画像読取装置が提案されている。このようなオフアキシャル光学系においては、オフアキシャル反射面は非常に精度の高い自由曲面形状が要求されるため、結像ミラーの温度上昇に伴うわずかな変形も光学性能に大きな影響を及ぼす。
【0003】
そこで、結像ミラーの固定部分の構成によって結像ミラーの変形を防止する考案が開示されている(特許文献1参照)。これらは、結像ミラーを固定するミラー保持部材のミラー拘束点間の熱膨張と、結像ミラーの被拘束点間の熱膨張率の違いによる結像ミラーの変形を少なくするものである。
【0004】
また、特許文献2では反射結像光学系の温度上昇を抑制するために、送風手段を設けて冷却する考案が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−126448号公報
【特許文献2】特開2004−93655号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1では、樹脂製の結像ミラー基体の表面に、画像光反射面として金属層を形成した結像ミラーにおいては、結像ミラー自体の温度上昇によるバイメタルの作用によって、結像ミラー自体が変形することは防止できなかった。また、特許文献2では、複数の結像ミラーを、それぞれの温度上昇に応じて冷却することが困難であり、例えば一つの結像ミラーにおいても送風手段に近い側と遠い側とでは冷却効果に差が生じるため、部分的な熱変形が生じてしまう可能性があった。
【0007】
本発明は、上述した不具合点に鑑み、結像ミラーの熱変形を抑制し、光学性能の低下の少ないオフアキシャル光学系を搭載した画像読取装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、本願発明は次の構成を有する。すなわち、画像を読み取る読取手段と、画像を前記読取手段に結像させる結像手段とを備え、前記結像手段は湾曲した反射面が形成された結像ミラーを含む画像読取装置であって、前記結像ミラーは、ミラー基体の一面に第一の金属層を有し、当該第一の金属層の面に前記反射面を形成し、当該反射面の裏側面に第二の金属層を有する。
【0009】
また、本願発明は、別の実施形態として、次の構成を有する。すなわち、基準軸光線の入射方向と射出方向とが異なりかつ曲率を有するオフアキシャル反射面が形成された結像ミラーであって、ミラー基体の一面に第一の金属層を有し、当該第一の金属層の面にオフアキシャル反射面を形成し、当該オフアキシャル反射面の裏側面に第二の金属層を有する。
【発明の効果】
【0010】
本願発明によれば、温度上昇による結像ミラー自体のバイメタル変形を小さくすることで歪みを抑制することができる。その結果、結像ミラーの反射面の変形が従来よりも小さくなり、温度上昇による結像性能の低下を小さく抑えることができる。
【0011】
また、伝熱層の作用により、結像ミラー表裏の金属層の温度差が解消される速度が速くなる。その結果、結像ミラーの部分的な熱膨張による変形によって生じる結像性能の低下を、より短時間で解消することができる。
【0012】
また、熱源となる電気回路上の素子からの輻射熱(赤外線)を、結像ミラーの熱源に面した側に設けた金属層によって反射されるため、結像ミラーの熱源に面した側の熱膨張が、金属層のない場合と比較して小さくなる。このため、結像ミラーの部分的な熱膨張による変形によって生じる結像性能の低下を小さく抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明に係る画像読取装置の概略構成を示す断面図。
【図2】図1に示した本発明の概略構成の一部を拡大した上視図。
【図3】図1に示した本発明の概略構成の一部を拡大した斜視図。
【図4】第一実施形態に係るオフアキシャル光学系の構成説明図。
【図5】第二実施形態に係るオフアキシャル光学系の構成説明図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
<第一実施形態>
本発明に係る第一実施形態として、電子写真複写機に搭載した画像読取装置に適用した例を図面を参照して具体的に説明する。なお、画像読取装置において、読み取った画像の情報を記録するための画像形成装置の構成および機能は、公知であるので説明を省略する。
【0015】
[機器構造]
図1は本発明の画像読取装置を実施したイメージスキャナや複写機等の装置に適用した場合の実施形態の主要断面図である。図2は、図1のキャリッジ12を上側から見た図である。なお、ここでの上側とは、原稿Sが載置される側となる。
【0016】
図1、原稿台ガラス1には、その上に原稿Sが載置されている。照明光源2は、例えばキセノンランプ等から成っている。反射ミラー3,4,5は各々順に第1,第2,第3反射ミラーであり、原稿Sからの光束の光路を折り曲げている。結像ミラー6〜9はそれぞれオフアキシャル反射面が一つのみ形成されている第1〜4結像ミラーである。これらの第1〜4結像ミラー6〜9は、媒質を空気として、原稿Sの画像情報に基づく光束を折り曲げると共に読取手段である光電変換素子10上に結像させている。第1〜4結像ミラー6〜9はPC(ポリカーボネート)等の樹脂により成形されている。また、オフアキシャル反射面は、基準軸光線の入射方向と射出方向は異なる湾曲した反射面であり、反射面において、所定の曲率を有する。読取手段としての光電変換素子(CCD)10は、複数の受光素子を1次元方向(主走査方向)に配列した構成を有する。筺体11は、照明光源2、第1〜3反射ミラー3〜5、第1〜4結像ミラー6〜9及びCCD10を収納しているキャリッジ12の筐体である。筐体11にはランプ支持部11a、反射ミラー支持部11c、結像ミラー支持部11eが一体的に形成されている。ここで、照明光源2はランプ支持部11aに、第1〜3反射ミラー3〜5は反射ミラー支持部11cに、第1〜4結像ミラー6〜9は結像ミラー支持部11eに、直接位置決めされて固定されている。駆動モータ13は、原稿Sの読み取り時には筐体11と駆動モータ13とに連結している駆動ベルト14を介して、キャリッジ12を図1に示されている矢印A方向に移動させる手段である。また、キャリッジ12は、駆動モータ13によって所定の読み取り開始位置まで移動される。
【0017】
本実施形態おいて、照明光源2から放射された光束は原稿Sを照明し、原稿Sからの反射光束を第1〜3反射ミラー3〜5を介してキャリッジ12の内部でその光束の光路を折り曲げ、第1〜4結像ミラー6〜9によりさらに折り曲げる。その結果、CCD10面上に光束を結像させている。そしてキャリッジ12を駆動モータ13により矢印A方向(副走査方向)に移動させることにより、原稿Sの画像情報を読み取っている。
【0018】
図3は図1、図2における第1〜4結像ミラー6〜9を筐体11に設けられた結像ミラー支持部11eに固定している部分を拡大した斜視図である。図3では、第1〜4結像ミラー6〜9、各結像ミラーのミラー面(反射面)側に設けられミラー面方向の位置を決定する突き当て面25、各結像ミラーの長手方向および短手方向の位置を決定するボス26、27および突起部28、29、結像ミラー支持部11eに設けられ結像ミラーのボスおよび突起部が嵌合する長穴30〜33、第1〜4結像ミラー6〜9を結像ミラー支持部11eに固定するための板バネ34を示している。
【0019】
第1〜4結像ミラー6〜9の位置は、短手方向の位置がボス26,27と長穴30,31の嵌合によって決定される。同様に、長手方向の位置が突起部28,29と長穴32,33の嵌合によって決定される、また、ミラー面方向の位置が突き当て面25をミラー支持部11eに突き当てることによって決定される。そして決定された位置に第1〜4結像ミラー6〜9は、板バネ34の押圧力によって固定される。
【0020】
[オフアキシャル光学系]
図4は、本発明の第一実施形態に係るオフアキシャル光学系の構成説明図である。図4において、結像ミラー6、7、8、9はポリカーボネート(PC)等の樹脂からなるミラー基体6a、7a、8a、9aの一面である画像光反射面に、金属層6b、7b、8b、9bが形成され、オフアキシャル反射面6c、7c、8c、9cを形成している。一方、オフアキシャル反射面6c、7c、8c、9cの裏側面6e、7e、8e、9eには、金属層6d、7d、8d、9dがそれぞれ形成されている。なお、画像光反射面における金属層を第一の金属層、その裏側面における金属層を第二の金属層とも記載する。
【0021】
画像光反射面側の金属層6b、7b、8b、9bには、一般的にアルミニウムや銀などが用いられ、例えば、真空蒸着などの方法によって、ミラー基体6a、7a、8a、9a上に形成される。なお、画像光反射面側の金属層6b、7b、8b、9bの材質は、所望の分光反射率を有するものであればよく、上述のアルミニウムや銀に限定されるものではない。また、金属層6b、7b、8b、9bの形成方法に関しては、その反射面の特性として所望のオフアキシャル反射面形状および分光反射率を得られればよく、上述した真空蒸着に限定されるものではない。
【0022】
一方、オフアキシャル反射面6c、7c、8c、9cの裏側面6e、7e、8e、9eに設けた金属層6d、7d、8d、9dは、熱膨張によるバイメタル作用が画像光反射面側の金属層6b、7b、8b、9bのバイメタル作用と同等であることが望ましい。つまり、画像光反射面とその裏側面との熱膨張係数が略同一であることが望ましい。本実施形態では裏側面の金属層6d、7d、8d、9dでも、画像光反射面側の金属層6b、7b、8b、9bと同一材料を用いている。また、裏面側の金属層6d、7d、8d、9dの形成方法は、熱膨張によるバイメタル作用が画像光反射面側の金属層6b、7b、8b、9bのバイメタル作用と同等であることが望ましい。本実施形態では画像光反射面側の金属層6b、7b、8b、9bの形成方法と同一方法を用いることで、金属層とミラー基体6a、7a、8a、9aとの結合力を略同一にしている。
【0023】
なお、本実施形態において、画像光反射面側の金属層6b、7b、8b、9bと、裏面側の金属層6d、7d、8d、9dの材質及び形成方法を同一とした。しかし、異なる材質もしくは異なる形成方法を用いたとしても、裏面側の金属層6d、7d、8d、9dを設けていない従来例に比べ、バイメタル作用を打ち消し合いオフアキシャル反射面6c、7c、8c、9cの変形が小さくなれば、結像性能が向上する。したがって、画像光反射面側の金属層6b、7b、8b、9bと、裏面側の金属層6d、7d、8d、9dの材質及び形成方法は、全く同一である必要はなく、所望の効果に応じて適宜選択すればよい。
【0024】
[温度上昇による作用]
本発明において、結像ミラーの温度上昇が生じた場合の作用について以下に説明する。ミラー基体6a、7a、8a、9aが熱膨張によって伸長する際に、金属層6b、7b、8b、9bとの熱膨張係数の差によって、ミラー基体6a、7a、8a、9aの金属層6b、7b、8b、9b側においてミラー基体の伸長を阻害する作用が生じる。しかしこのとき、金属層6d、7d、8d、9dによって、オフアキシャル反射面6c、7c、8c、9cの裏面側にも同様の作用が生じるため、結像ミラー6、7、8、9自体のバイメタル変形を小さくすることができる。その結果、オフアキシャル反射面6c、7c、8c、9cの変形が従来よりも小さくなり、温度上昇による結像性能の低下を小さく抑えることができる。ミラー基体における材質の熱膨張係数に比べ、画像光反射側の金属層及びその裏面側の金属層に用いられた材質の熱膨張係数が小さい場合には、ミラー基体の伸長に対して、画像光反射側の金属層及びその裏面側の金属層が阻害する作用が生じる。また、ミラー基体における材質の熱膨張率に比べ、金属層に用いられた材質の熱膨張率が大きい場合には、金属層の熱膨張により、ミラー基体の伸長を促す作用が生じる。しかし、いずれにおいても、バイメタル変形を小さくすることが可能である。したがって、オフアキシャル反射面6c、7c、8c、9cの変形が従来よりも小さくなり、温度上昇による結像性能の低下を小さく抑えることができる。
【0025】
本実施形態では、第1結像ミラー6のオフアキシャル反射面6c側に設けた金属層6bと、その裏面側に設けた金属層6dは、その熱膨張係数および厚さが略同一になるように構成している。第2結像ミラー7における金属層7bと金属層7d、第3結像ミラー8における金属層8bと金属層8d、第4結像ミラーにおける金属層9bと金属層9dの関係も、第1結像ミラーにおける金属層6bと金属層6dの関係と同様である。これにより、上記バイメタルを抑制する作用はより効果的に作用し、温度上昇による結像性能の低下をより小さく抑えることができる。
【0026】
本構成において、画像読み取り動作中は光電変換素子10を実装した電気回路の基板18上の素子40が発熱することにより、素子40に面した位置に配置された結像ミラー6に対して、オフアキシャル反射面6cの裏面側に素子40からの輻射熱が作用する。また、照明光源2に面した結像ミラー7に対して、オフアキシャル反射面7cの裏面側に照明光源2からの輻射熱が作用する。これらの輻射熱により、結像ミラー6、7の熱源に近い側が温められると、温度上昇の過渡期において結像ミラーの熱源に近い側の熱膨張が、熱源に遠い側(オフアキシャル反射面6c、7c)の熱膨張に対して大きくなる。
【0027】
本発明においては、熱源となる基板18上の素子40に面した結像ミラー6の、素子40に面した側の面(裏側面6e)に金属層6dが設けてある。これにより、素子40からの輻射熱(赤外線)が金属層6dによって反射されるため、ミラー基体6aの素子40に面した側の面(裏側面6e)の熱膨張が、金属層のない従来例に比較して小さくなる。このため、結像ミラー6の部分的な熱膨張による変形によって生じる結像性能の低下を小さく抑えることができる。また、本発明においては、熱源となる照明光源2に面した結像ミラー7の、照明光源2に面した側の面(裏側面7e)に金属層7dが設けてある。これにより、上記の結像ミラー6と同様に、結像ミラー7の部分的な熱膨張による変形によって生じる結像性能の低下を小さく抑えることができる。
【0028】
また、本実施形態においては、4つの結像ミラーを有しているが、それぞれに対して熱源からの輻射熱の作用度合いは異なる。従って、4つの結像ミラー全てにおいて金属層を構成する同じ材質を用いる必要はない。つまり、反射面とその裏側面との関係が対応していれば良く、結合ミラー間において同じ特性を有する必要はない。
【0029】
<第二実施形態>
図5は、本発明の第二実施形態に係るオフアキシャル光学系の構成説明図である。図5において、第1結像ミラー6のオフアキシャル反射面6c側に設けた金属層6bと、その裏面側に設けた金属層6dは、第1結像ミラー6の側面に設けた伝熱層6fによってつながっている。これにより、金属層6dが部分的に温度上昇すると、熱伝導作用によって熱が伝熱層6fを通じて金属層6b側に流れ、表裏の金属層6b、6dの温度差が解消される速度が速くなる。
【0030】
伝熱層6fは、ミラー基体6aよりも熱伝導率の高い材質であることが望ましい。例えばミラー基体6aの材質が樹脂の場合、伝熱層の材質はより熱伝導率の高いアルミニウムなどの金属とし、真空蒸着などの形成方法にてミラー基体6a上に形成することで実現できる。本実施形態では、金属層6b、金属層6d、伝熱層6fの材質をすべてアルミニウムとし、真空蒸着によってミラー基体6a上に形成している。上記真空蒸着の過程において、真空槽の中でミラー基体6aを回転させながら蒸着を行うことで、金属層6b、金属層6d、伝熱層6fを一体的に、同時に形成することが可能である。
【0031】
この構成により、金属層6dと伝熱層6fとの界面および伝熱層6fと金属層6bとの界面がある場合と比較して、界面における熱伝導のロスを小さく抑えることができる。なお、伝熱層の材質もしくは形成方法は、金属層6dと伝熱層6fとの界面および伝熱層6f自体および伝熱層6fと金属層6bとの界面における総合的な熱伝導率が、金属層6dとミラー基体6aとの界面およびミラー基体6a自体およびミラー基体6aと金属層6bとの界面における総合的な熱伝導率よりも小さくなればよい。このため、上記に示したアルミニウムおよび真空蒸着に限らず、材質及び形成方法を適宜選択してよい。
【0032】
また、反射面とその裏側面を除くミラー基体の面全てにおいて伝熱層を形成しても良いし、もしくは、ミラー基体の対向する2面のみに対して伝熱層を形成しても構わない。第2結像ミラー7における金属層7bと金属層7d、第3結像ミラー8における金属層8bと金属層8d、第4結像ミラー8における金属層9bと金属層9dの関係も、金属層6bと金属層6dの関係と同様である。つまり、それぞれの対応する金属層が、それぞれ伝熱層7f、伝熱層8f、伝熱層9fによってつながっている。
【0033】
以上により、結像ミラーの部分的な熱膨張による変形によって生じる結像性能の低下を、より短時間で解消することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を読み取る読取手段と、画像を前記読取手段に結像させる結像手段とを備え、前記結像手段は湾曲した反射面が形成された結像ミラーを含む画像読取装置であって、
前記結像ミラーは、ミラー基体の一面に第一の金属層を有し、当該第一の金属層の面に前記反射面を形成し、当該反射面の裏側面に第二の金属層を有することを特徴とする画像読取装置。
【請求項2】
前記第一の金属層と前記第二の金属層とは略同一の熱膨張係数を有する材質にて形成されていることを特徴とする請求項1に記載の画像読取装置。
【請求項3】
前記結像ミラーは、前記第一の金属層と前記第二の金属層とをつなぐ伝熱層を更に有することを特徴とする請求項1または2に記載の画像読取装置。
【請求項4】
照明手段と、画像を読み取る読取手段と、画像を前記読取手段に結像させる結像手段とを備え、前記結像手段は湾曲した反射面が形成された複数の結像ミラーを含む画像読取装置であって、
前記複数の結像ミラーそれぞれにおいて、ミラー基体の一面に第一の金属層を有し、当該第一の金属層の面に前記反射面を形成し、
前記複数の結像ミラーのうち、前記照明手段による輻射熱が作用する位置に配置された結像ミラーに、前記反射面の裏側面に第二の金属層を有することを特徴とする画像読取装置。
【請求項5】
電気回路と、画像を読み取る読取手段と、画像を前記読取手段に結像させる結像手段とを備え、前記結像手段は湾曲した反射面が形成された複数の結像ミラーを含む画像読取装置であって、
前記複数の結像ミラーそれぞれにおいて、ミラー基体の一面に第一の金属層を有し、当該第一の金属層の面に前記反射面を形成し、
前記複数の結像ミラーのうち、前記電気回路の素子による輻射熱が作用する位置に配置された結像ミラーに、前記反射面の裏側面に第二の金属層を有することを特徴とする画像読取装置。
【請求項6】
基準軸光線の入射方向と射出方向とが異なりかつ曲率を有するオフアキシャル反射面が形成された結像ミラーであって、
ミラー基体の一面に第一の金属層を有し、当該第一の金属層の面にオフアキシャル反射面を形成し、当該オフアキシャル反射面の裏側面に第二の金属層を有することを特徴とする結像ミラー。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−109876(P2012−109876A)
【公開日】平成24年6月7日(2012.6.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−258297(P2010−258297)
【出願日】平成22年11月18日(2010.11.18)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】