説明

異形部材の洗浄方法及び洗浄装置

【課題】 屈曲し洗浄が困難な成形ゴムホースに代表される異形部材を効率よく確実に洗浄する方法を提供することであり、また、従来手作業に頼らざるをえなかった洗浄作業を自動化することができる装置を提供すること。
【解決手段】 異形部材の洗浄方法では、洗浄対象となる異形部材を洗浄槽内に投入する第1工程S1と、密閉した洗浄槽を真空状態にする第2工程S2と、洗浄槽内に洗浄水を注水する第3工程S3と、異形部材を洗浄する第4工程S4と、洗浄槽内の洗浄水を排水する第5工程S5及び洗浄槽内から異形部材を取り出す最終工程S7とから構成するが、必要により第5工程S5の後に、洗浄槽内を再び真空状態として異形部材を乾燥させる第6工程S6を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば車両のラジエータホースやバキュームホースといった、様々に屈曲した成形ゴムホースに代表される異形部材の洗浄方法と、該洗浄方法に好適に用いられる洗浄装置に関する。
【背景技術】
【0002】
未加硫のゴムホースをマンドレルに挿入し、加硫成形した後にマンドレルから引き抜くことにより成形される成形ゴムホースは、マンドレルに対する挿入及び引き抜きの容易化を図るべく、予め未加硫状態のゴムホースの内壁面やマンドレルの外表面にグリコール系等の離型剤が塗布されるため、成形後において離型剤を洗い落とすことを主目的とし、あるいはゴムホース内に残留している異物やゴミの除去を目的として、水又は温水による洗浄が行われている(特許文献1)。
【0003】
ところが、屈曲した成形ゴムホースを貯水した洗浄槽内に投入しただけでは、その屈曲部分に空気溜まりが生じやすいので、洗浄水を成形ゴムホース内に充満させるのは困難である。こうした洗浄時における空気溜まりを減らすため、洗浄槽内に水流を発生させたり、洗浄槽内を攪拌することにより、投入した成形ゴムホースを回転・振動させる試みもなされているが、とくに長尺な成形ゴムホースになると、空気溜まりが成形ゴムホース内を移動するだけで抜けきらないことが多く、所要の洗浄結果が得られない。したがって、成形ゴムホースの内壁面をムラなく洗浄するには手作業に頼らざるを得ず、とくに有効な洗浄方法がないのが実情であった。
【0004】
こうした洗浄の困難性は、前記のような屈曲部を有する成型ゴムホースの場合に限られたものではなく、同様に様々な屈曲部を有する金属製や合成樹脂製の屈曲管、あるいは複雑な凹凸や透孔を備えた成型品など、各種の異形部材に総じて言えることである。
【0005】
【特許文献1】特許第2757038号公報(第2欄16行目から第3欄5行目)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、叙上の事情に鑑みてなされたものであり、その課題とするところは、屈曲し洗浄が困難な成形ゴムホースに代表される異形部材を効率よく確実に洗浄する方法を提供することであり、また、従来手作業に頼らざるをえなかった洗浄作業を自動化することができる装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記所期の課題解決を図るため、本発明では、先ず異形部材の洗浄方法として、洗浄対象となる異形部材を洗浄槽内に投入する第1工程と、密閉した洗浄槽を真空状態にする第2工程と、洗浄槽内に洗浄水を注水する第3工程と、異形部材を洗浄する第4工程と、洗浄槽内の洗浄水を排水する第5工程及び洗浄槽内から異形部材を取り出す最終工程とからなる洗浄方法とした。
【0008】
この洗浄方法では、異形部材が収容された洗浄槽内を密閉し、真空状態にした後に洗浄水を注水するので、例えば成形ゴムホースにどのような屈曲部が存在していても、内部に空気溜まりが生じることを確実に防止できる。洗浄槽には、収容された異形部材を洗浄水内で攪拌・振動できるように、外部動力による回転羽やターンテーブルを設けたり、上下方向又は左右方向に回転する篭体や超音波振動装置を設けたり、洗浄水に水流を生じさせる外部循環路を設けたりするのが望ましい。
【0009】
洗浄水は、常温の水のほか、温水や熱水、洗浄剤の混合水など、洗浄対象となる異形部材の材質や洗い落とす目的物質(例えば、成形ゴムホースの場合の離型剤)の種類等に応じて選択することができる。
【0010】
また、前記洗浄方法における第5工程の後に、洗浄槽内を再び真空状態として異形部材を乾燥させる第6工程を行うことにより、例えば多段に屈曲した成形ゴムホース内に洗浄水を残すことなく乾燥させることが可能となる。洗浄槽には、密閉された洗浄槽内部に熱風を循環させる装置を併設することもでき、この熱風循環を、真空乾燥が行われる前記第6工程の前に行うことにより、洗浄された異形部材の粗乾燥と洗浄槽内の加温を同時に行って、真空吸引時に生じる温度低下がもたらす種々の不都合を防止することができる。
【0011】
次に、本発明に係る異形部材の洗浄装置では、前記の洗浄方法を効率よく実施することができるように、蓋の開閉により洗浄対象となる異形部材を収容・取り出しすることができ、注水口と排水口と外気導入弁とを備え、真空ポンプに接続された密閉可能な洗浄槽からなる洗浄装置とした。
【0012】
洗浄槽は、例えば多数本の成形ゴムホースを収容したメッシュコンテナごと投入・取り出しできるように構成することにより、一度に大量の成形ゴムホースを洗浄処理することができるようになる。洗浄槽に設けられる注水口と排水口は、各々開閉弁により開閉可能に構成されることは言うまでもなく、各開閉弁及び外気導入弁の選択的開閉操作によって、洗浄槽内を真空状態にしたり、洗浄水の注水貯留・排水、真空乾燥が行われることになる。
【0013】
前記洗浄槽には、洗浄水の循環路を外設し、該循環路の途中に循環ポンプを設けることにより、洗浄槽内に充満させた洗浄水に水流を発生させることができる。こうした洗浄水の循環路もまた、洗浄槽との接続部分に開閉弁を介在させて、各開閉弁の開閉操作によって洗浄槽内における水流の発生と密閉状態への復帰を図ることになる。
【0014】
さらに、本発明に係る異形部材の洗浄装置では、洗浄槽の上方に配置した洗浄水貯留槽を洗浄槽の注水口と接続する一方、洗浄槽の下方に配置した排水貯留槽を洗浄槽の排水口と接続し、さらに返水ポンプとフィルタを備えた復帰水路により排水貯留槽と洗浄水貯留槽を接続することによって、洗浄水の再利用を図った。この装置では、上下方向に、上から洗浄水貯留槽、洗浄槽、排水貯留槽の順に配設することによって、各槽間に介在させた開閉バルブの開閉操作のみによって洗浄水を効率的に流下させることができる利点もある。
【発明の効果】
【0015】
本発明に係る洗浄方法によれば、屈曲しており内壁面の洗浄が困難な成形ゴムホースに代表される異形部材を隅々まで効率よく確実に洗浄することができる。また、洗浄水の排水後に再び真空状態として乾燥させることで、洗浄槽内への投入から乾燥までの工程を、洗浄槽内から異形部材を取り出すことなく一貫して行うことができる。
【0016】
そして、本発明に係る洗浄装置では、各開閉弁及び外気導入弁の選択的開閉操作のみによって、異形部材の洗浄から乾燥までを一貫して行うことができるので、洗浄作業の自動化を図ることができる。また、洗浄槽外部に設けた循環ポンプにより、洗浄槽内に水密に充満させた洗浄水に水流を発生させることができ、より確実な洗浄効果が得られる。さらに、上から洗浄水貯留槽、洗浄槽、排水貯留槽の順に配設することによって、各槽間に介在させた開閉弁の開閉操作のみによって洗浄水を効率的に流下させる一方、最下段に位置する排水貯留槽から最上段に位置する洗浄水貯留槽に至る復帰水路を設けることで、洗浄水の再利用を図り、洗浄水を節約できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明に係る異形部材の洗浄方法及び洗浄装置を図面に従って説明する。図1は、本発明に係る異形部材の洗浄方法における主要工程のみを示した工程図であり、これらの諸工程は、後に詳述する密閉可能な洗浄槽を用いることにより極めて円滑に行うことができる。
【0018】
先ず、第1工程S1においては、洗浄槽内に洗浄対象物となる異形部材を投入する。洗浄槽への投入作業は、後の取り出し作業の便宜を図るため、メッシュコンテナ等に収容した状態でコンテナごと行うとよい。次いで第2工程S2として、洗浄槽を密閉した後に洗浄槽内の空気を真空ポンプで吸引する等して真空状態を実現し、第3工程S3としての洗浄水注水作業へと移行する。洗浄水の注入作業は、洗浄水の供給配管を洗浄槽の注水口と接続しておき、当該注水口を閉鎖している開閉弁を開放する等により行われる。洗浄水は、洗浄槽内に充満するまで注入される。
【0019】
続いて第4工程S4としての洗浄作業が行われた後、洗浄水を排水する第5工程S5が行われる。洗浄水の排水作業は、排水配管を洗浄槽の排水口と接続しておき、当該排水口を閉鎖している開閉弁を開放しつつ、洗浄槽内に外部空気を導入する等により簡単に実現することができる。
【0020】
洗浄槽内に充満していた洗浄水を排水した後には、洗浄対象物を濡れたまま取り出すことを最終工程S7としつつ、別工程により自然又は強制乾燥することも可能であるが、図1に示されるように、前記第5工程S5に引き続いて洗浄槽内を再度真空状態にすることによって洗浄対象物を乾燥させる第6工程S6を行うことにすれば、洗浄対象物を取り出すことなく乾燥工程までを一貫して行うことができる。
【0021】
図2は、本発明に係る異形部材の洗浄装置の一例を示した正面図、図3は同装置の平面図、図4は同装置の左側面図である。本例の洗浄装置1は、断面L形鋼(アングル材)を組んで3段ラック状の本体フレームを構築したうえで、最上段に上面が開口した洗浄水貯留槽T1を、中段に密閉可能な洗浄槽Wを、そして最下段に上面が開口した排水貯留槽T2を、それぞれ組み付けることにより形成されている。
【0022】
洗浄槽Wの天面側には2カ所の注水口W1、W1が設けられており、各々が洗浄水貯留槽T1の底面に対して洗浄水注入弁11,11を介して配管接続されている。他方、洗浄槽Wの底面側には2カ所の排水口W2、W2が設けられており、各々から垂下された配管が排水弁12,12を介して排水貯留槽T2に至っている。そして、排水貯留槽T2の底面側には、使用済みの洗浄水を洗浄水貯留槽T1に戻して再利用するための復帰水路22aと、使用済みの洗浄水を装置外へ排水するための最終排水路23が接続されている。
【0023】
図3及び図4に示されるように、前記復帰水路22aは、返水ポンプP3の前で2本のバイパス管221,222に分岐されており、各分岐管の途中に各々1個ずつフィルタF,Fが設けられている。このように2個のフィルタF,Fを併用することにしたのは、いずれかのフィルタFを選択利用することにより目詰まり交換時の便宜が図られるためである。バイパス管221,222は、返水ポンプP3の直前で再び合流し、返水ポンプP3から上方に垂設された復帰水路22bが洗浄水貯留槽T1内へと延びている。
【0024】
本例の洗浄装置1に対する洗浄水の供給は、工業用水等の市水や専用の洗浄水供給装置に接続された供給管21により行われる。供給管21は、第1供給弁131を介して洗浄水貯留槽T1内に至る第1供給管211と、第2供給弁132を介して排水貯留槽T2内に至る第2供給管212とに分岐されている。排水貯留槽T2にまで未使用の洗浄水を供給できる構成としているのは、洗浄工程で自然減少する洗浄水を早い段階で追加注水することによって洗浄水の円滑な循環を図り、ひいては洗浄作業に無駄な待ち時間が生じることを防止するためであり、とくに洗浄水の温度調整を図りたい場合に有効である。
【0025】
しかるに、洗浄水貯留槽T1と排水貯留槽T2には、それぞれにおける貯水量を管理するための水位センサT11, T21が外設されるとともに、各貯留槽内の洗浄水温度を管理するための水温センサT12, T22が設けられている。
【0026】
洗浄水の加熱は、蒸気配管31によって装置外部から導かれる水蒸気によって行われる。すなわち、蒸気配管31は、第1蒸気弁141を介して洗浄水貯留槽T1内に至る第1蒸気配管311と、第2蒸気弁142を介して排水貯留槽T2内に至る第2蒸気配管312とに分岐されており、これら第1及び第2蒸気配管311,312の先端において、各貯水槽の底に沿うように、多数の蒸気噴出孔が穿設された噴出管313が延設されている(図3参照)。洗浄水貯留槽T1のみならず排水貯留槽T2にまで蒸気を導入できる構成としているのは、復帰水路を経て再利用される洗浄水の温度を早い段階から調整しておくことによって、洗浄作業に無駄な待ち時間が生じることを防止するためである。
【0027】
本例の洗浄槽Wは、左側面の上下2カ所に設けられたヒンジ部W7によって正面側に開閉する密閉蓋W5を備えた、背面方向に長い直方体をしたもので、密閉蓋W5を閉じた際には上下左右4カ所に設けられたロック装置W6により強固に固定可能な構造となっている。洗浄槽Wの右側には真空ポンプP1が配設されており、中間に真空弁15を備えた配管41によって真空ポンプP1と洗浄槽Wとが接続されている。また、真空ポンプP1の下方には循環ポンプP2が配置されており、この循環ポンプP2に対して、第1循環弁161を備えて洗浄槽Wの後方側に至る第1循環路51と、第2循環弁162を備えて洗浄槽Wの前方側に至る第2循環路52とが、それぞれ接続されている。したがって、洗浄槽W内に洗浄水を充満させた状態において第1及び第2循環弁161,162を開放して循環ポンプP2を作動させれば、洗浄槽W内の洗浄水は、外設された第1及び第2循環路51,52と洗浄槽W内を移動することとなるので、洗浄槽W内に水流を発生させることができるわけである。
【0028】
また、図4に示されるように、洗浄槽Wにも水位センサW8が外設されており、洗浄水の満水状態を感知できるように構成されているほか、洗浄作業終了後に洗浄槽Wから洗浄水を排水する際に利用される外気導入弁6が設けられている。
【0029】
図5及び図6は、以上のように構成した洗浄装置を用いて異形部材の洗浄を行う場合の操作手順を示す工程図であり、作業開始から洗浄終了までを図5に、洗浄後の排水から作業完了までを図6に、それぞれ示している。なお、図中の各工程に付した記号S1、S2a、・・・は、先の図1に示した本発明に係る洗浄方法における主要工程に付した記号S1等に対応させている。
【0030】
まず、本発明に係る洗浄装置における洗浄槽Wの密閉蓋W5を開き、洗浄対象物を収容した洗い籠を洗浄槽W内にセットする(S1)。次いで、密閉蓋W5を閉じた後(S2a)、真空弁15を開放し真空ポンプP1を作動させて、洗浄槽W内を高真空状態にする(S2b)。真空状態が確認できたら、真空ポンプP1を停止するとともに真空弁15を閉鎖し、4カ所のロック装置W6により密閉蓋をロックする(S2c)。ロック状態を再確認した後、洗浄水注水弁11,11を開放し、洗浄水貯水槽T1内に貯留されていた洗浄水を注水口W1、W1から洗浄槽W内へと注水する(S3)。注水状態は水位センサW8により監視され、満水状態になると洗浄水注水弁11,11を閉鎖し、洗浄を開始する(S4)。洗浄時間は、洗浄対象物の状態等に応じて適宜設定されており、タイマー計測により監視されている。洗浄中は、前述のように第1及び第2循環弁161,162を開放し、循環ポンプP2を作動させることにより、洗浄槽W内に水流を発生させることになる。
【0031】
所定の洗浄時間が経過すると、循環ポンプP2を停止し、第1及び第2循環弁161,162を閉鎖して、洗浄水の排水へと作業を進行させる。洗浄水の排水は、洗浄槽Wにおける外気導入弁6を開放したうえで、2カ所の排水弁12, 12を開放することにより、洗浄槽W内に充満していた洗浄水を排水口W2,W2から排水貯留槽T2へと流し落とすことにより行われる(S5)。排水状態は水位センサW8により監視されており、完全に排水されたことが確認されてから、2カ所の排水弁12, 12を閉鎖し、次なる高真空乾燥(S6)へと移行する。
【0032】
必要により前段階としての洗浄槽W内に対する熱風循環を行ったうえで、再度真空弁15を開放し、真空ポンプP1を作動させて高真空乾燥(S6)を行う。乾燥時間はタイマー計測されており、洗浄対象物が十分に乾燥される時間経過後に、真空ポンプP1を停止し真空弁15を閉鎖して密閉蓋W5を開け(S7a)、洗い籠ごと洗浄対象物を取り出す(S7b)ことにより一連の洗浄作業が完了する。
【0033】
一方、洗浄槽Wから排水貯留槽T2へと排水され貯留された洗浄水は、洗浄槽W内において高真空乾燥(S6)が行われている間に洗浄水貯留槽T1へと返水され(S8)、次回の洗浄工程に再利用されることになる。返水は、返水ポンプP3を作動させることにより行われ、排水貯留槽T2の底面に接続された復帰水路22aからバイパス管221, 222を通り、フィルタFによってゴミ等を除去された洗浄水が復帰水路22bを経て洗浄水貯留槽T1へと導かれる。排水貯留槽T2では水位センサT21によって、洗浄水貯留槽T1では水位センサT11によって、いずれも貯水量が監視されており、排水貯留槽T2からの返水によっても十分な洗浄水が確保されないときは、第1又は第2供給弁131,132を開放して追加注水されることになる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明に係る異形部材の洗浄方法における主要工程のみを示した工程図である。
【図2】本発明に係る異形部材の洗浄装置の一例を示した正面図である。
【図3】同装置の平面図である。
【図4】同装置の左側面図である。
【図5】同装置の操作手順を示す工程図であり、洗浄終了時までを示している。
【図6】同装置の操作手順を示す工程図であり、洗浄水の排水から作業完了までを示している。
【符号の説明】
【0035】
6 外気導入弁
11 洗浄水注水弁
12 排水弁
13 最終排水弁
15 真空弁
21 供給管
22a, 22b 復帰水路
23 最終排水路
31 蒸気配管
41 配管
51 第1循環路
52 第2循環路
131 第1供給弁
132 第2供給弁
141 第1蒸気弁
142 第2蒸気弁
161 第1循環弁
162 第2循環弁
211 第1供給管
212 第2供給弁
221, 222 バイパス管
311 第1蒸気配管
312 第2蒸気配管
313 噴出管
F フィルタ
P1 真空ポンプ
P2 循環ポンプ
P3 返水ポンプ
T1 洗浄水貯留槽
T2 排水貯留槽
T11、T21 水位センサ
T12、T12 水温センサ
W 洗浄槽
W1 注水口
W2 排水口
W5 密閉蓋
W6 ロック装置
W7 ヒンジ部
W8 水位センサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
洗浄対象となる異形部材を洗浄槽内に投入する第1工程と、密閉した洗浄槽を真空状態にする第2工程と、洗浄槽内に洗浄水を注水する第3工程と、異形部材を洗浄する第4工程と、洗浄槽内の洗浄水を排水する第5工程及び洗浄槽内から異形部材を取り出す最終工程とからなる異形部材の洗浄方法。
【請求項2】
第5工程の後に、洗浄槽内を再び真空状態として異形部材を乾燥させる第6工程を行うことを特徴とする請求項1記載の異形部材の洗浄方法。
【請求項3】
蓋の開閉により洗浄対象となる異形部材を収容・取り出しすることができ、注水口と排水口と外気導入弁とを備え、真空ポンプに接続された密閉可能な洗浄槽からなる異形部材の洗浄装置。
【請求項4】
洗浄槽には洗浄水の循環路を外設し、該循環路の途中に循環ポンプを設けたことを特徴とする請求項3記載の異形部材の洗浄装置。
【請求項5】
洗浄槽の上方に配置した洗浄水貯留槽を洗浄槽の注水口と接続する一方、洗浄槽の下方に配置した排水貯留槽を洗浄槽の排水口と接続し、さらに返水ポンプとフィルタを備えた復帰水路により排水貯留槽と洗浄水貯留槽を接続したことを特徴とする請求項3又は4いずれか記載の異形部材の洗浄装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−175333(P2006−175333A)
【公開日】平成18年7月6日(2006.7.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−369686(P2004−369686)
【出願日】平成16年12月21日(2004.12.21)
【出願人】(000201869)倉敷化工株式会社 (282)
【Fターム(参考)】