異方性導電材塗布装置,異方性導電材塗布方法,表示パネルモジュール組立装置、及び表示パネルモジュール組立方法
【課題】微小なICチップに対して、直接ACFを貼付することが困難であるので、表示パネル基板にACFを貼付した上にICチップを接着することになり、組立装置全体が大型化して設備コストが増大する。
【解決手段】ペースト状(液体)の異方性導電材をICチップの端子部に直接塗布する手段を有し、ICチップの大きさに応じてペースト状の異方性導電材の体積を変えることができるように、塗布手段のペースト吐出部の形状、単位時間あたりの吐出量を可変にする。また、ペースト状の異方性導電材を塗布した後に、ペースト状の異方性導電材の粘度が大きくして濡れ広がらないように、熱または光を照射する手段を有する。
【解決手段】ペースト状(液体)の異方性導電材をICチップの端子部に直接塗布する手段を有し、ICチップの大きさに応じてペースト状の異方性導電材の体積を変えることができるように、塗布手段のペースト吐出部の形状、単位時間あたりの吐出量を可変にする。また、ペースト状の異方性導電材を塗布した後に、ペースト状の異方性導電材の粘度が大きくして濡れ広がらないように、熱または光を照射する手段を有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液晶やプラズマなどのFPD(Flat Panel Display)の表示パネル基板(表示セル基板)の周辺に、COF(Chip on film),ICチップ,FPC(Flexible Printed Circuits),PCB(Printed Circuit Board)などの電子部品を接着するための異方性導電材を塗布する装置及び方法、及びそれを用いた表示パネルモジュールの組立装置及び方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
表示パネルモジュール組立装置は、液晶やプラズマ等のFPDの表示パネル基板に、複数の処理作業を順次行うことで、表示パネル基板の周辺に、COF(駆動ICチップを搭載し、配線を施した小片状のフィルム基板)およびPCB(プリント配線基板)などを実装する装置である。実装には、ACF(Anisotropic Conductive Film)と呼ばれる接着剤に導電粒子が練り込まれたフィルム状の異方性導電材が用いられ、このACFを介して
表示パネル基板とCOF、及びCOFとPCBを接続している。また、このACFを介して表示パネル基板とICチップとFPCを接続している場合もある(特許文献1)。
【0003】
図5は、従来の表示パネルモジュール組立方法の一例である(特許文献2)。パネル基板1の周辺にはITO薄膜で形成された端子列部2が存在する(図5(a))。端子列部2は端子クリーニング装置によって清掃された後、ACF3が貼付される(図5(b))。次いで、パネル基板1上のACF3を貼付した位置に、パネル基板配線の位置に合わせてCOF4を搭載して加熱圧着する(図5(c))。上記の処理と並行して、PCB5の端子列6上にはACF7が貼付される(図5(d)(e))。周囲にCOF4が固定されたパネル基板1と、ACF7が貼付されたPCB5が同一の処理装置内に搬送され、ACF7を介してパネル基板1とCOF4、及びCOF4とPCB5が強固に接続される(図5(f))。
【0004】
図5の例は、ACFがパネル基板1やPCB5側に貼付される例であるが、特許文献3では、COF側にACFを貼付して、その後でパネル基板とCOFを接続する例が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−115942号公報
【特許文献2】特開2008−16594号公報
【特許文献3】特開2009−26830号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献2に記載されている表示パネルモジュール組立装置では、図5(a)から(c)に示すパネル基板1の周囲にACF3を介してCOF4を接合する工程ラインに対して、図5(d)から(e)に示すPCB5にACF7を貼付するラインを交差させる必要がある。
【0007】
図6は図5の方法で表示パネルモジュールを組み立てる場合に、想定される実際のラインの配置を示している。パネル基板上やPCB上にACFを貼付するユニットでは、決められた位置に精度良くACFを貼付する必要があるため、位置決め機構が設けられる。また、パネル基板にCOFを仮圧着するユニットでも、パネル基板上の電極パターンとCOFの端子列部の位置合わせを高精度に行う位置決め機構が必要である。同様に、PCBとパネル基板に接合されたCOFを本圧着するユニットにおいても、PCBの電極パターンとCOFの端子列の位置合わせを高精度に行う位置決め機構が必要である。
【0008】
位置決め機構は、複数のカメラでの撮影機構や、3次元のステージ機構から成る大型な機構である。従って、特許文献2の表示パネルモジュール組立装置では、ACFを貼付するユニットが離れた位置になるとともに、同一ライン上に配置することができずに交差した位置関係となるので、組立装置全体が大型化して設備コストが増大するという課題がある。
【0009】
一方、特許文献3に記載されている表示パネルモジュール組立装置の例では、ACFを貼付するユニットの場所が1箇所であるので、図6の例に比べて組立装置全体の大きさが軽減できる。
【0010】
図9は特許文献3に記載されている表示パネルモジュールを組み立てる場合に、想定される実際のラインの配置を示している。図6の例に比べてPCB上へのACF貼付ユニットがなくなるので、設備コストが低減できる。しかし、特許文献1に記載されているような、直にICチップをACFに貼付するタイプの表示パネルモジュールを組立てることは困難である。その理由は以下の通りである。
【0011】
ICチップは非常に小さく、長さは10mm程度以上あるが、幅は1mm以下であるものが
多い。また、ICチップの通電部はバンプと呼ばれる一辺が0.15〜0.4mmφの矩形状
で(0.15〜0.4mmφの円形の場合もある)、高さ0.1〜0.5mmの突起であり、この
バンプが長さ方向に数十個、幅方向に2個並んでいる。このような凹凸がある面に、フィルム状のACFにしわを発生せないように適切に貼付することは困難であるため、直にICチップをACFに貼付することはできない。したがって、図5の例と同様にACFはパネル基板側に貼付され、その上にICチップを搭載することになる。
【0012】
図10は前記の形状の表示パネルモジュール組立方法の一例である。パネル基板1の周辺にはITO薄膜で形成された端子列部2が存在する(図10(a))。端子列部は、ICを接続する部分の端子列部2aと、FPCを接続する部分の端子列部2bが存在する。
端子クリーニング装置によって清掃された後、端子列部2aと2bにACF3が貼付される(図10(b))。次いで、端子列部2a上のACF3を貼付した位置に、パネル基板配線の位置に合わせてICチップ8を搭載して加熱圧着し(図10(c))、さらに、端子列部2b上のACF3を貼付した位置に、パネル基板配線の位置に合わせてFPC9が貼付される(図10(d))。
【0013】
上記のように、ACFを用いた特許文献3の組立方法は、設備コストが低減できるというメリットを有するが、ICチップを搭載した表示パネルモジュールの組立が困難であるという課題がある。
【0014】
また、ACFを用いた特許文献2,特許文献3に記載されている組立方法では、ACFを貼付する際にパネル基板やCOFなどの被貼付部材を停止させ、被貼付部材上にACFを圧着している。そのため、組立のプロセス速度が小さいという課題がある。
【0015】
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、以下に記載する目的の少なくとも1つ以上を達成するものである。なお、以下に記載する目的はそれぞれ独立して達成されても良いし、同時に達成されても良い。
【0016】
本発明の第一の目的は、表示パネルモジュール組立装置において、組立装置の大きさを軽減するとともに、異方性導電材をICチップ側に塗布し、異方性導電材を介して表示パネル基板とICチップを接続、更にはICチップとFPCの接続を行う場合において、信頼性が高く、安定した接続が可能となる異方性導電材の塗布装置及び方法、及びそれを用いた表示パネルモジュールの組立装置を提供することにある。
【0017】
本発明の第二の目的は、表示パネルモジュール組立装置において、表示パネル基板の周囲にICチップとCOFの双方を搭載し、異方性導電材を介して表示パネル基板とICチップ、及び表示パネル基板とCOFを接続、更にはICチップとFPC、及びCOFとPCBの接続を行う場合に、信頼性が高く、安定した接続が可能となる異方性導電材の塗布装置及び方法、及びそれを用いた表示パネルモジュールの組立装置を提供することにある。
【0018】
本発明の第三の目的は、表示パネルモジュール組立装置において、組立のプロセス速度が向上する表示パネルモジュール組立装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0019】
本発明は表示パネルモジュール組立装置,表示パネルモジュール組立方法において、以下の特徴を有する。なお、本発明は以下の特徴を独立して備える場合も有れば、組み合わせて備える場合もある。
【0020】
本発明は第1に電子部品に液体の異方性導電材を塗布する塗布部を備えたことを特徴とする。
【0021】
本発明は第2に前記塗布部は前記電子部品の端子部に前記異方性導電材を塗布することを特徴とする。
【0022】
本発明は第3に、連続した複数の処理作業装置の間に前記表示パネル基板を順次搬送して、前記表示パネル基板の縁辺に各種処理作業を順次行うことで前記電子部品を実装することを特徴とする。
【0023】
本発明は第4に前記異方性導電材を乾燥させる乾燥部を備えたことを特徴とする。
【0024】
本発明は第5に前記異方性導電材に光を照射する光照射部を備えたことを特徴とする。
【0025】
本発明は第6に前記光は紫外線であることを特徴とする。
【0026】
本発明は第7に前記塗布部を回転させ、前記異方性導電材の塗布幅を変える変更部を備えたことを特徴とする。
【0027】
本発明は第8に前記異方性導電材の粘度は25℃において0.1〜250Pa・sであることを特徴とする。
【0028】
本発明は第9に実装する電子部品の種類に応じて、前記塗布部からの塗布量を制御する制御部を備えることを特徴とする。
【0029】
本発明は第10に前記表示パネルの周囲に形成された端子列部に液体の異方性導電材を塗布する塗布部を備えたことを特徴とする。
【0030】
本発明は第11に前記表示パネルの端子列部に塗布された前記異方性導電材を乾燥させる乾燥部を備えたことを特徴とする。
【0031】
本発明は第12に前記表示パネルの端子列部に塗布された前記異方性導電材に光を照射する光照射部を備えたことを特徴とする。
【0032】
本発明は第13に前記端子列部の幅に応じて、前記異方性導電材の塗布量を制御する制御部を備えることを特徴とする。
【0033】
本発明は第14に前記異方性導電材が塗布された前記端子列部に、電子部品を実装し、接着固定する接着固定部を備えたことを特徴とする。
【0034】
本発明は第15に表示パネルへの液体の異方性導電材の塗布を、表示パネルを搬送しながら行うことにある。
【発明の効果】
【0035】
本発明は以下に記載する効果のうち少なくとも1つ以上を奏するものである。なお、それぞれの効果は独立して奏される場合もあれば、同時に奏される場合もある。
【0036】
本発明には、微小なICチップ上に直接異方性導電材を塗布することができるので、設備コストが小さい表示パネルモジュール組立装置を提供できるという効果がある。
【0037】
本発明には、最小量の異方性導電材を使用するので、材料の無駄がなくすことができ、ランニングコストの低い表示パネルモジュール組立装置を提供できるという効果がある。
また、最適な量の異方性導電材をICチップやCOF上に塗布し、安定した導電特性が得ることができるので、従来よりも信頼性の高い表示パネルモジュール組立装置を提供できるという効果がある。
【0038】
本発明には、異方性導電材の塗布手段内部での固着を防止し、ICチップやCOFに塗布した後の濡れ広がりを防止でき、安定した塗布動作を維持することができるので、従来よりも信頼性の高い表示パネルモジュール組立装置を提供できるという効果がある。
【0039】
本発明には、プロセス速度が従来よりも速い表示パネルモジュール組立装置を提供することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明に係る異方性導電材塗布装置の一実施例を示す図である。
【図2】本発明に係る異方性導電材塗布方法の一実施例を示す図である。
【図3】本発明に係る異方性導電材塗布方法の一実施例を示す図である。
【図4】本発明に係る異方性導電材塗布手段の一実施例を示す図である。
【図5】従来の表示パネルモジュール組立方法の説明図である。
【図6】従来の表示パネルモジュール組立装置の構成を説明する図である。
【図7】従来の表示パネルモジュール組立方法を説明する図である。
【図8】従来のCOF上へのACF貼り付け動作を説明する図である。
【図9】従来の表示パネルモジュール組立装置の構成を説明する図である。
【図10】従来の表示パネルモジュール組立方法の説明図である。
【図11】FPCへの異方性導電材塗布方法を示す図である。
【図12】COFへの異方性導電材塗布方法を示す図である。
【図13】表示パネルモジュール組立方法を説明する図である。
【図14】実施例2の表示パネルモジュール組立方法を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0041】
以下、図面を用いて説明する。
【実施例1】
【0042】
図9は従来例である、COFが対向する辺に夫々端子列を有し、この両辺の端子列部にフィルム状のACFを貼付し、このACFが貼付されたCOFをパネル基板とPCBとに橋渡しする形態で接続する表示パネルモジュールを組み立てる場合に、想定される実際のラインの配置を示している。ここで、COFの端子列部にACFを貼付する工程について説明する。
【0043】
図8(a)はCOFの表側の外観、図8(b)は裏側の外観を示している。COF21の表側には電子部品(IC)24が配置され、IC24から多数の配線が伸びており、裏面の端子列22に接続している。裏面の端子列付近には、位置決め用のマーク23が印刷されている。図8(c)は端子列22にACF31が貼付された形状を示している。
【0044】
ACFをCOF上に熱圧着する工程について説明する。ACFは幅が1〜2mm、厚さ約
20μmの異方性導電材である。非常に薄いのでテープ状のポリエチレンテレフタレート樹脂(PET樹脂)に塗布されている。COF上に熱圧着される前に、ACF全部の切断とセパレータの一部に切れ目を入れる動作(ハーフカット処理)が行われ、上記切れ目が入った区間をCOF上に配置して、COFとセパレータ付きACFを加熱された2枚の部材で挟む。その後、セパレータをCOFから引き剥がすと、図8(c)の状態のCOFができ上がる。
【0045】
以上のようにして、ACFをCOF上に貼付することができるので、ACFが貼付されたCOFをパネル基板とPCBとに橋渡しする形態で接続させることによって表示パネルモジュールを製作することができる。ところが、画面サイズが小さい小型の表示パネルの場合は、パネル基板の周囲にICチップを搭載して、FPCで信号を供給して動作させる比較的簡単な構造をしているものが多い。この場合は、ICチップ上にACFを貼付することが必要となるが、この工程は非常に困難である。この理由を以下、説明する。
【0046】
図13(a)はパネル基板の周囲にICチップを搭載する構造のパネル基板を示している。パネル基板1の周囲には、ICチップと電気的に繋がる端子列部2aと、FPCと電気的に繋がる端子列部2bが形成されている。端子列部2a,2bの近傍には位置合わせ用のマーク51が存在する。また、パネル基板1の隅部には、搬送時の位置合わせに用いる位置合わせマーク52も存在する。このパネル基板1の端子列部2a,2bにそれぞれACF31とFPC61を接続すれば、表示パネルモジュールが完成する(図13(b))。次に、ACF31とFPC61の接続方法を説明する。
【0047】
図12(a)はICチップ31の裏側の外観を示している(表側は凹凸がない平滑な面であるので、図示しない)。ICチップ31の長さは10mm程度以上あるが、幅は1mm以下であるものが多い。また、ICチップの通電部はバンプ32と呼ばれる、縦横寸法が0.15〜0.4mmの矩形状で、高さが0.1〜0.5mmの形状をしている。このバンプ32が長さ方向に数十個、幅方向に2個並んでいる(図12(a)は7個が2列に並んでいる形状の例)。また、裏面には位置合わせ用の合わせマーク33が存在する。このように、ICチップ31は非常に小さく、電極であるバンプ32付近は凹凸形状となるので、フィルム状のACFにしわを発生させないように、適切に貼付することは難しい。そのため、フィルム状の異方性導電材ではなく、ICチップ31のバンプ32上に液体の異方性導電材を塗布することで、適切に異方性導電材を形成することができる。図12(b)は、ICチップ31のバンプ32上に異方性導電材41を塗布した状態を示している。液体中に含有する導電粒子が端子間の導通を担うので、ICチップの裏面全面に塗布しても適切な導電状態が得られるので問題は発生しない。また、バンプ32の列間が広いICチップの場合は、図12(c)に示すように、バンプ32上のみに塗布してもよい。
【0048】
図11はFPCへの異方性導電材の塗布方法を示す図である。図11(a)はFPC61の裏側(電極部がある側)を示す。PFC61の裏側には、表示パネルに接続する電極部62a、表示パネルに信号を供給するコネクタに接続する電極部62b、位置合わせマーク63が存在する。電極部62aと電極部62bの間はFPC61内で多数の配線で結ばれている。図11(b)は電極部62a上に、液体状の異方性導電材64が塗布された状態を示している。
【0049】
なお、図8を用いて説明したように、COF上にACFを熱圧着する代わりに、液体の異方性導電材を塗布することに対して、ICチップへの塗布と同じように実施できることは言うまでもない。
【0050】
次に、ICチップ,FPC,COFなどの部品に異方性導電材を塗布する方法について説明する。
【0051】
図3はICチップ31上に異方性導電材26を塗布する状態を示している。塗布手段25は、ディスペンサ方式で液体(ペースト状)を塗布するものである。液体を容器に収容し、不活性ガスで容器を加圧して、ノズルから液体を吐出させる。不活性ガスの圧力の大きさを時間的に変化させることによって、ノズルから吐出させる液体の体積を時間的に変化させることができる(吐出停止も含む)。異方性導電材は、直径数μmの導電性粒子と接着剤から構成されている。導電性粒子は金属単体(ニッケルやニッケル表面を金メッキしたもの)と樹脂核(アクリル樹脂など)に金メッキ処理したものなどが挙げられる。接着剤は合成ゴム,熱可塑性樹脂,熱硬化樹脂などが混合されたものである。塗布するときの接着剤の粘度は、25℃において0.1〜250Pa・s程度のものを使用する。粘度が0.1Pa・s以下となると、保管時の導電性粒子の沈降や凝集が発生し、粘度が250Pa・sを越えると、塗布手段の吐出部の目詰まりの発生や、吐出液量の変動が大きくなるためである。
【0052】
図3(a)はICチップ31上に1本の塗布手段25によって異方性導電材26を塗布する状態を示している。バンプ32全体を覆うように異方性導電材26が塗布される。異方性導電材の塗布は、静止している塗布手段25の下方をICチップ31が図示しない移動手段によって搬送されながら行われる。移動手段が有するエンコーダ情報、またはICチップ31上に存在する位置合わせ用のマークの光学的検出によって塗布位置が認識され、不活性ガスで液体容器を加圧することによって、ノズルから液体を吐出させる。加圧する圧力は、ICチップの搬送速度やノズルの口径によって定まる値であるので、多種類のICチップ31を扱う異方性導電材塗布装置においては、適切な圧力,加圧時間が設定できる制御手段を備えている。
【0053】
ICチップ31上に異方性導電材26を塗布した後は、加熱手段または紫外線照射手段によって、異方性導電材26を乾燥,硬化させて、粘度を増大させて濡れ広がりを防止する。これは、異方性導電材26の塗布時は、沈降や凝集が発生しない範囲の粘度において、粘度が小さいほど塗布しやすい反面、ICチップ31は移動しているので時間の経過とともに粘度が小さいほど濡れ広がりやすいためである。
【0054】
図3(b)は、ACF31上の2列に並ぶバンプ32にそれぞれ個別の塗布手段25によって異方性導電材26を塗布する状態を示している。ICチップ31の幅が大きい場合には、2列に並ぶバンプ32間に塗布される異方性導電材26が無駄になってしまうので、個別の塗布手段25によって異方性導電材26を塗布することによって、異方性導電材26を節約できるという効果がある。
【0055】
図1は図3を用いて説明したACF31への異方性導電材26の塗布装置、及び図11を用いて説明したFPCへの異方性導電材の塗布装置を用いた表示パネルモジュール組立装置の構成例を示す図である。端子部が清掃されたパネル基板上に、同じく端子部が清掃されたICチップやFPC上に異方性導電材が塗布されたものが次々と搭載される。搭載時にはパネル基板,ICチップ,FPCに記載された位置決めマークが光学的に読み取られ、パネル基板,ICチップ,FPCの搬送手段がx,y,z,θ方向に適切に位置調整して、パネル基板上にはICチップやFPCが搭載される。搭載時は搬送によってICチップやFPCが位置ずれしない程度に、約80〜100℃の温度で約0.5〜1秒間圧着される。その後、パネル基板は本圧着する位置搬送され、仮圧着時よりも高温(約200℃)で、長時間(約5秒間)に渡って、全ICチップとFPCを同時に熱圧着して、パネル基板上にICチップとFPCを完全に接着固定する。
【0056】
図7はパネル基板上にACFを貼付し、その上にICチップやFPCを搭載する従来の表示パネルモジュール組立装置の構成例を示す図である。図7の構成は、図1に示す本発明の構成例と比較して、ユニット数は同じであるのでコストは同等であるが、ACF貼付ユニットはACFのハーフカット動作が必要なこと、及び、ACFを貼付する熱圧着時間が必要であることより、組立時間が長い構成である。本発明は、ICチップに直接異方性導電材が塗布できる構成であり、塗布時間は高速に行うことができるので、組立時間を短縮できる効果が得られる。
【0057】
以上、ICチップやFPCに異方性導電材の塗布し、表示パネルにICチップやFPCに搭載する表示パネルモジュール組立装置の構成例を示したが、従来の装置であるCOF上にフィルム状のACFを熱圧着し、表示パネルに搭載する装置に対して、ACFを貼付するユニットを液体の異方性導電材の塗布手段を有するユニットに置き換えることも可能である。
【0058】
図2はCOF21に液体の異方性導電材を塗布する状態を示している。端子列22の間隔は10mm以上であることが多いので、それぞれ別の塗布手段25によって異方性導電材26を塗布する。COF21に異方性導電材26を塗布する場合は、ICチップに塗布する場合と比較して塗布幅が広いので、塗布手段25の吐出口の形状が異なるものを使用する。
【0059】
図4は塗布手段25の形状を示している。
【0060】
図4(a)は吐出口27が1箇所で、吐出部の形状が円形、または縦横がほぼ同寸法の矩形である。この形状はICチップのバンプ部に塗布する場合に用いる形状である。吐出部の寸法の一例として、0.1mmφの円形、または一辺が0.1mmの矩形のものが挙げられる。
【0061】
図4(b)は吐出口27が複数個である例である。本例では3箇所の例を示している。図4(a)で示した吐出口27が等間隔に並んでいる形状である。この形状の吐出口27を有する塗布手段25を用いて、全吐出口27から異方性導電材を吐出することによって、COFの端子列部などの幅広の部分に塗布することができる。また、塗布手段25を図の位置から0〜90度の範囲で回転させる手段を備えることによって、塗布する場所の幅に応じて適量の異方性導電材を塗布することができる。また、塗布手段25を回転させなくても、必要な幅に相当する吐出口27の数に限定して異方性導電材を塗布するようにしてもよい。
【0062】
図4(c)は吐出口27が幅広のスリット状である例である。この形状の吐出口27を有する塗布手段25を用いて、吐出口27から異方性導電材を吐出することによって、COFの端子列部などの幅広の部分に塗布することができる。また、図4(b)の例と同様に、塗布手段25を図の位置から0〜90度の範囲で回転させることによって、塗布する場所の幅に応じて適量の異方性導電材を塗布することができる。
【0063】
以上、ICチップやFPCに液体の異方性導電材を塗布し、表示パネルにICチップやFPCに接続する表示パネルモジュール組立装置、及び、COFの端子列部に液体の異方性導電材を塗布し、この液体の異方性導電材が塗布されたCOFをパネル基板とPCBとに橋渡しする形態で接続する表示パネルモジュール組立装置の2例を説明した。表示パネルモジュール組立装置には、上記2例の両方が備わっている装置がある。そのような装置においても、本発明が適用できることは言うまでもない。
【0064】
ACFを用いた図6に記載の表示パネルモジュールの組立方法では、ACFを貼付する際にパネル基板やPCBなどの被貼付部材を停止させ、被貼付部材上にACFを圧着している。そのため、組立のプロセス速度が大きくなるという課題がある。実施例1で述べたような液体の異方性導電材をACFの代わりに用いることによって、パネル基板やPCBなどの被貼付部材を停止させることなく、異方性導電材を塗布することができる。
【実施例2】
【0065】
また、図14(a)〜図14(c)に示すようにパネル基板が搬送手段によって搬送されている状態で、パネル基板の上方から異方性導電材の塗布手段によって、異方性導電材を端子列部2a,2bの位置に塗布する。この場合は、ICチップに塗布する場合と比較して広い幅に塗布することになるので、図4(c)に記載したような幅広の吐出口を有する塗布手段を使用する。また、異方性導電材を加熱手段または紫外線を照射することによって、異方性導電材をパネル基板やPCBなどの被貼付部材に塗布した後、熱や光を照射して乾燥・硬化させて、異方性導電材の粘度を増大させて濡れ広がりを防止する。この方法により、パネル基板を搬送した状態で異方性導電材を塗布するので、フィルム状のACFを使用した表示パネルモジュールの組立方法よりも処理時間が短くなるので、プロセス速度が大きい表示パネルモジュールの組立装置を提供できるという効果がある。
【実施例3】
【0066】
なお、実施例1,2では液体の異方性導電材をACFの代わりに用いることによって、パネル基板やPCBなどの被貼付部材を停止させることなく、異方性導電材を塗布することができることを説明したが、パネルを停止させた状態での塗布も可能である。
【0067】
また、部材に液体を塗布すると部材のアライメントマークが検出しにくくなる場合も例としては考えられる。その場合は、セルと部材のアライメントを行い、位置検出した後に、異方性導電材を端子列部2a,2bの位置に塗布する。そして、補正移動の後に実装する。
【0068】
この方法では、部材のアライメントマークを検出しつつ、異方性導電材を端子列部2a,2bの位置に塗布することが可能となる。
【符号の説明】
【0069】
1 パネル基板
3,7,ACF
4,21 COF
5 PCB
9,61 FPC
20 COFの規定の外形寸法
22 端子列
25 塗布手段
26,41 異方性導電材(液体)
27 吐出口
31 ICチップ
32 バンプ
【技術分野】
【0001】
本発明は、液晶やプラズマなどのFPD(Flat Panel Display)の表示パネル基板(表示セル基板)の周辺に、COF(Chip on film),ICチップ,FPC(Flexible Printed Circuits),PCB(Printed Circuit Board)などの電子部品を接着するための異方性導電材を塗布する装置及び方法、及びそれを用いた表示パネルモジュールの組立装置及び方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
表示パネルモジュール組立装置は、液晶やプラズマ等のFPDの表示パネル基板に、複数の処理作業を順次行うことで、表示パネル基板の周辺に、COF(駆動ICチップを搭載し、配線を施した小片状のフィルム基板)およびPCB(プリント配線基板)などを実装する装置である。実装には、ACF(Anisotropic Conductive Film)と呼ばれる接着剤に導電粒子が練り込まれたフィルム状の異方性導電材が用いられ、このACFを介して
表示パネル基板とCOF、及びCOFとPCBを接続している。また、このACFを介して表示パネル基板とICチップとFPCを接続している場合もある(特許文献1)。
【0003】
図5は、従来の表示パネルモジュール組立方法の一例である(特許文献2)。パネル基板1の周辺にはITO薄膜で形成された端子列部2が存在する(図5(a))。端子列部2は端子クリーニング装置によって清掃された後、ACF3が貼付される(図5(b))。次いで、パネル基板1上のACF3を貼付した位置に、パネル基板配線の位置に合わせてCOF4を搭載して加熱圧着する(図5(c))。上記の処理と並行して、PCB5の端子列6上にはACF7が貼付される(図5(d)(e))。周囲にCOF4が固定されたパネル基板1と、ACF7が貼付されたPCB5が同一の処理装置内に搬送され、ACF7を介してパネル基板1とCOF4、及びCOF4とPCB5が強固に接続される(図5(f))。
【0004】
図5の例は、ACFがパネル基板1やPCB5側に貼付される例であるが、特許文献3では、COF側にACFを貼付して、その後でパネル基板とCOFを接続する例が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−115942号公報
【特許文献2】特開2008−16594号公報
【特許文献3】特開2009−26830号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献2に記載されている表示パネルモジュール組立装置では、図5(a)から(c)に示すパネル基板1の周囲にACF3を介してCOF4を接合する工程ラインに対して、図5(d)から(e)に示すPCB5にACF7を貼付するラインを交差させる必要がある。
【0007】
図6は図5の方法で表示パネルモジュールを組み立てる場合に、想定される実際のラインの配置を示している。パネル基板上やPCB上にACFを貼付するユニットでは、決められた位置に精度良くACFを貼付する必要があるため、位置決め機構が設けられる。また、パネル基板にCOFを仮圧着するユニットでも、パネル基板上の電極パターンとCOFの端子列部の位置合わせを高精度に行う位置決め機構が必要である。同様に、PCBとパネル基板に接合されたCOFを本圧着するユニットにおいても、PCBの電極パターンとCOFの端子列の位置合わせを高精度に行う位置決め機構が必要である。
【0008】
位置決め機構は、複数のカメラでの撮影機構や、3次元のステージ機構から成る大型な機構である。従って、特許文献2の表示パネルモジュール組立装置では、ACFを貼付するユニットが離れた位置になるとともに、同一ライン上に配置することができずに交差した位置関係となるので、組立装置全体が大型化して設備コストが増大するという課題がある。
【0009】
一方、特許文献3に記載されている表示パネルモジュール組立装置の例では、ACFを貼付するユニットの場所が1箇所であるので、図6の例に比べて組立装置全体の大きさが軽減できる。
【0010】
図9は特許文献3に記載されている表示パネルモジュールを組み立てる場合に、想定される実際のラインの配置を示している。図6の例に比べてPCB上へのACF貼付ユニットがなくなるので、設備コストが低減できる。しかし、特許文献1に記載されているような、直にICチップをACFに貼付するタイプの表示パネルモジュールを組立てることは困難である。その理由は以下の通りである。
【0011】
ICチップは非常に小さく、長さは10mm程度以上あるが、幅は1mm以下であるものが
多い。また、ICチップの通電部はバンプと呼ばれる一辺が0.15〜0.4mmφの矩形状
で(0.15〜0.4mmφの円形の場合もある)、高さ0.1〜0.5mmの突起であり、この
バンプが長さ方向に数十個、幅方向に2個並んでいる。このような凹凸がある面に、フィルム状のACFにしわを発生せないように適切に貼付することは困難であるため、直にICチップをACFに貼付することはできない。したがって、図5の例と同様にACFはパネル基板側に貼付され、その上にICチップを搭載することになる。
【0012】
図10は前記の形状の表示パネルモジュール組立方法の一例である。パネル基板1の周辺にはITO薄膜で形成された端子列部2が存在する(図10(a))。端子列部は、ICを接続する部分の端子列部2aと、FPCを接続する部分の端子列部2bが存在する。
端子クリーニング装置によって清掃された後、端子列部2aと2bにACF3が貼付される(図10(b))。次いで、端子列部2a上のACF3を貼付した位置に、パネル基板配線の位置に合わせてICチップ8を搭載して加熱圧着し(図10(c))、さらに、端子列部2b上のACF3を貼付した位置に、パネル基板配線の位置に合わせてFPC9が貼付される(図10(d))。
【0013】
上記のように、ACFを用いた特許文献3の組立方法は、設備コストが低減できるというメリットを有するが、ICチップを搭載した表示パネルモジュールの組立が困難であるという課題がある。
【0014】
また、ACFを用いた特許文献2,特許文献3に記載されている組立方法では、ACFを貼付する際にパネル基板やCOFなどの被貼付部材を停止させ、被貼付部材上にACFを圧着している。そのため、組立のプロセス速度が小さいという課題がある。
【0015】
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、以下に記載する目的の少なくとも1つ以上を達成するものである。なお、以下に記載する目的はそれぞれ独立して達成されても良いし、同時に達成されても良い。
【0016】
本発明の第一の目的は、表示パネルモジュール組立装置において、組立装置の大きさを軽減するとともに、異方性導電材をICチップ側に塗布し、異方性導電材を介して表示パネル基板とICチップを接続、更にはICチップとFPCの接続を行う場合において、信頼性が高く、安定した接続が可能となる異方性導電材の塗布装置及び方法、及びそれを用いた表示パネルモジュールの組立装置を提供することにある。
【0017】
本発明の第二の目的は、表示パネルモジュール組立装置において、表示パネル基板の周囲にICチップとCOFの双方を搭載し、異方性導電材を介して表示パネル基板とICチップ、及び表示パネル基板とCOFを接続、更にはICチップとFPC、及びCOFとPCBの接続を行う場合に、信頼性が高く、安定した接続が可能となる異方性導電材の塗布装置及び方法、及びそれを用いた表示パネルモジュールの組立装置を提供することにある。
【0018】
本発明の第三の目的は、表示パネルモジュール組立装置において、組立のプロセス速度が向上する表示パネルモジュール組立装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0019】
本発明は表示パネルモジュール組立装置,表示パネルモジュール組立方法において、以下の特徴を有する。なお、本発明は以下の特徴を独立して備える場合も有れば、組み合わせて備える場合もある。
【0020】
本発明は第1に電子部品に液体の異方性導電材を塗布する塗布部を備えたことを特徴とする。
【0021】
本発明は第2に前記塗布部は前記電子部品の端子部に前記異方性導電材を塗布することを特徴とする。
【0022】
本発明は第3に、連続した複数の処理作業装置の間に前記表示パネル基板を順次搬送して、前記表示パネル基板の縁辺に各種処理作業を順次行うことで前記電子部品を実装することを特徴とする。
【0023】
本発明は第4に前記異方性導電材を乾燥させる乾燥部を備えたことを特徴とする。
【0024】
本発明は第5に前記異方性導電材に光を照射する光照射部を備えたことを特徴とする。
【0025】
本発明は第6に前記光は紫外線であることを特徴とする。
【0026】
本発明は第7に前記塗布部を回転させ、前記異方性導電材の塗布幅を変える変更部を備えたことを特徴とする。
【0027】
本発明は第8に前記異方性導電材の粘度は25℃において0.1〜250Pa・sであることを特徴とする。
【0028】
本発明は第9に実装する電子部品の種類に応じて、前記塗布部からの塗布量を制御する制御部を備えることを特徴とする。
【0029】
本発明は第10に前記表示パネルの周囲に形成された端子列部に液体の異方性導電材を塗布する塗布部を備えたことを特徴とする。
【0030】
本発明は第11に前記表示パネルの端子列部に塗布された前記異方性導電材を乾燥させる乾燥部を備えたことを特徴とする。
【0031】
本発明は第12に前記表示パネルの端子列部に塗布された前記異方性導電材に光を照射する光照射部を備えたことを特徴とする。
【0032】
本発明は第13に前記端子列部の幅に応じて、前記異方性導電材の塗布量を制御する制御部を備えることを特徴とする。
【0033】
本発明は第14に前記異方性導電材が塗布された前記端子列部に、電子部品を実装し、接着固定する接着固定部を備えたことを特徴とする。
【0034】
本発明は第15に表示パネルへの液体の異方性導電材の塗布を、表示パネルを搬送しながら行うことにある。
【発明の効果】
【0035】
本発明は以下に記載する効果のうち少なくとも1つ以上を奏するものである。なお、それぞれの効果は独立して奏される場合もあれば、同時に奏される場合もある。
【0036】
本発明には、微小なICチップ上に直接異方性導電材を塗布することができるので、設備コストが小さい表示パネルモジュール組立装置を提供できるという効果がある。
【0037】
本発明には、最小量の異方性導電材を使用するので、材料の無駄がなくすことができ、ランニングコストの低い表示パネルモジュール組立装置を提供できるという効果がある。
また、最適な量の異方性導電材をICチップやCOF上に塗布し、安定した導電特性が得ることができるので、従来よりも信頼性の高い表示パネルモジュール組立装置を提供できるという効果がある。
【0038】
本発明には、異方性導電材の塗布手段内部での固着を防止し、ICチップやCOFに塗布した後の濡れ広がりを防止でき、安定した塗布動作を維持することができるので、従来よりも信頼性の高い表示パネルモジュール組立装置を提供できるという効果がある。
【0039】
本発明には、プロセス速度が従来よりも速い表示パネルモジュール組立装置を提供することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明に係る異方性導電材塗布装置の一実施例を示す図である。
【図2】本発明に係る異方性導電材塗布方法の一実施例を示す図である。
【図3】本発明に係る異方性導電材塗布方法の一実施例を示す図である。
【図4】本発明に係る異方性導電材塗布手段の一実施例を示す図である。
【図5】従来の表示パネルモジュール組立方法の説明図である。
【図6】従来の表示パネルモジュール組立装置の構成を説明する図である。
【図7】従来の表示パネルモジュール組立方法を説明する図である。
【図8】従来のCOF上へのACF貼り付け動作を説明する図である。
【図9】従来の表示パネルモジュール組立装置の構成を説明する図である。
【図10】従来の表示パネルモジュール組立方法の説明図である。
【図11】FPCへの異方性導電材塗布方法を示す図である。
【図12】COFへの異方性導電材塗布方法を示す図である。
【図13】表示パネルモジュール組立方法を説明する図である。
【図14】実施例2の表示パネルモジュール組立方法を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0041】
以下、図面を用いて説明する。
【実施例1】
【0042】
図9は従来例である、COFが対向する辺に夫々端子列を有し、この両辺の端子列部にフィルム状のACFを貼付し、このACFが貼付されたCOFをパネル基板とPCBとに橋渡しする形態で接続する表示パネルモジュールを組み立てる場合に、想定される実際のラインの配置を示している。ここで、COFの端子列部にACFを貼付する工程について説明する。
【0043】
図8(a)はCOFの表側の外観、図8(b)は裏側の外観を示している。COF21の表側には電子部品(IC)24が配置され、IC24から多数の配線が伸びており、裏面の端子列22に接続している。裏面の端子列付近には、位置決め用のマーク23が印刷されている。図8(c)は端子列22にACF31が貼付された形状を示している。
【0044】
ACFをCOF上に熱圧着する工程について説明する。ACFは幅が1〜2mm、厚さ約
20μmの異方性導電材である。非常に薄いのでテープ状のポリエチレンテレフタレート樹脂(PET樹脂)に塗布されている。COF上に熱圧着される前に、ACF全部の切断とセパレータの一部に切れ目を入れる動作(ハーフカット処理)が行われ、上記切れ目が入った区間をCOF上に配置して、COFとセパレータ付きACFを加熱された2枚の部材で挟む。その後、セパレータをCOFから引き剥がすと、図8(c)の状態のCOFができ上がる。
【0045】
以上のようにして、ACFをCOF上に貼付することができるので、ACFが貼付されたCOFをパネル基板とPCBとに橋渡しする形態で接続させることによって表示パネルモジュールを製作することができる。ところが、画面サイズが小さい小型の表示パネルの場合は、パネル基板の周囲にICチップを搭載して、FPCで信号を供給して動作させる比較的簡単な構造をしているものが多い。この場合は、ICチップ上にACFを貼付することが必要となるが、この工程は非常に困難である。この理由を以下、説明する。
【0046】
図13(a)はパネル基板の周囲にICチップを搭載する構造のパネル基板を示している。パネル基板1の周囲には、ICチップと電気的に繋がる端子列部2aと、FPCと電気的に繋がる端子列部2bが形成されている。端子列部2a,2bの近傍には位置合わせ用のマーク51が存在する。また、パネル基板1の隅部には、搬送時の位置合わせに用いる位置合わせマーク52も存在する。このパネル基板1の端子列部2a,2bにそれぞれACF31とFPC61を接続すれば、表示パネルモジュールが完成する(図13(b))。次に、ACF31とFPC61の接続方法を説明する。
【0047】
図12(a)はICチップ31の裏側の外観を示している(表側は凹凸がない平滑な面であるので、図示しない)。ICチップ31の長さは10mm程度以上あるが、幅は1mm以下であるものが多い。また、ICチップの通電部はバンプ32と呼ばれる、縦横寸法が0.15〜0.4mmの矩形状で、高さが0.1〜0.5mmの形状をしている。このバンプ32が長さ方向に数十個、幅方向に2個並んでいる(図12(a)は7個が2列に並んでいる形状の例)。また、裏面には位置合わせ用の合わせマーク33が存在する。このように、ICチップ31は非常に小さく、電極であるバンプ32付近は凹凸形状となるので、フィルム状のACFにしわを発生させないように、適切に貼付することは難しい。そのため、フィルム状の異方性導電材ではなく、ICチップ31のバンプ32上に液体の異方性導電材を塗布することで、適切に異方性導電材を形成することができる。図12(b)は、ICチップ31のバンプ32上に異方性導電材41を塗布した状態を示している。液体中に含有する導電粒子が端子間の導通を担うので、ICチップの裏面全面に塗布しても適切な導電状態が得られるので問題は発生しない。また、バンプ32の列間が広いICチップの場合は、図12(c)に示すように、バンプ32上のみに塗布してもよい。
【0048】
図11はFPCへの異方性導電材の塗布方法を示す図である。図11(a)はFPC61の裏側(電極部がある側)を示す。PFC61の裏側には、表示パネルに接続する電極部62a、表示パネルに信号を供給するコネクタに接続する電極部62b、位置合わせマーク63が存在する。電極部62aと電極部62bの間はFPC61内で多数の配線で結ばれている。図11(b)は電極部62a上に、液体状の異方性導電材64が塗布された状態を示している。
【0049】
なお、図8を用いて説明したように、COF上にACFを熱圧着する代わりに、液体の異方性導電材を塗布することに対して、ICチップへの塗布と同じように実施できることは言うまでもない。
【0050】
次に、ICチップ,FPC,COFなどの部品に異方性導電材を塗布する方法について説明する。
【0051】
図3はICチップ31上に異方性導電材26を塗布する状態を示している。塗布手段25は、ディスペンサ方式で液体(ペースト状)を塗布するものである。液体を容器に収容し、不活性ガスで容器を加圧して、ノズルから液体を吐出させる。不活性ガスの圧力の大きさを時間的に変化させることによって、ノズルから吐出させる液体の体積を時間的に変化させることができる(吐出停止も含む)。異方性導電材は、直径数μmの導電性粒子と接着剤から構成されている。導電性粒子は金属単体(ニッケルやニッケル表面を金メッキしたもの)と樹脂核(アクリル樹脂など)に金メッキ処理したものなどが挙げられる。接着剤は合成ゴム,熱可塑性樹脂,熱硬化樹脂などが混合されたものである。塗布するときの接着剤の粘度は、25℃において0.1〜250Pa・s程度のものを使用する。粘度が0.1Pa・s以下となると、保管時の導電性粒子の沈降や凝集が発生し、粘度が250Pa・sを越えると、塗布手段の吐出部の目詰まりの発生や、吐出液量の変動が大きくなるためである。
【0052】
図3(a)はICチップ31上に1本の塗布手段25によって異方性導電材26を塗布する状態を示している。バンプ32全体を覆うように異方性導電材26が塗布される。異方性導電材の塗布は、静止している塗布手段25の下方をICチップ31が図示しない移動手段によって搬送されながら行われる。移動手段が有するエンコーダ情報、またはICチップ31上に存在する位置合わせ用のマークの光学的検出によって塗布位置が認識され、不活性ガスで液体容器を加圧することによって、ノズルから液体を吐出させる。加圧する圧力は、ICチップの搬送速度やノズルの口径によって定まる値であるので、多種類のICチップ31を扱う異方性導電材塗布装置においては、適切な圧力,加圧時間が設定できる制御手段を備えている。
【0053】
ICチップ31上に異方性導電材26を塗布した後は、加熱手段または紫外線照射手段によって、異方性導電材26を乾燥,硬化させて、粘度を増大させて濡れ広がりを防止する。これは、異方性導電材26の塗布時は、沈降や凝集が発生しない範囲の粘度において、粘度が小さいほど塗布しやすい反面、ICチップ31は移動しているので時間の経過とともに粘度が小さいほど濡れ広がりやすいためである。
【0054】
図3(b)は、ACF31上の2列に並ぶバンプ32にそれぞれ個別の塗布手段25によって異方性導電材26を塗布する状態を示している。ICチップ31の幅が大きい場合には、2列に並ぶバンプ32間に塗布される異方性導電材26が無駄になってしまうので、個別の塗布手段25によって異方性導電材26を塗布することによって、異方性導電材26を節約できるという効果がある。
【0055】
図1は図3を用いて説明したACF31への異方性導電材26の塗布装置、及び図11を用いて説明したFPCへの異方性導電材の塗布装置を用いた表示パネルモジュール組立装置の構成例を示す図である。端子部が清掃されたパネル基板上に、同じく端子部が清掃されたICチップやFPC上に異方性導電材が塗布されたものが次々と搭載される。搭載時にはパネル基板,ICチップ,FPCに記載された位置決めマークが光学的に読み取られ、パネル基板,ICチップ,FPCの搬送手段がx,y,z,θ方向に適切に位置調整して、パネル基板上にはICチップやFPCが搭載される。搭載時は搬送によってICチップやFPCが位置ずれしない程度に、約80〜100℃の温度で約0.5〜1秒間圧着される。その後、パネル基板は本圧着する位置搬送され、仮圧着時よりも高温(約200℃)で、長時間(約5秒間)に渡って、全ICチップとFPCを同時に熱圧着して、パネル基板上にICチップとFPCを完全に接着固定する。
【0056】
図7はパネル基板上にACFを貼付し、その上にICチップやFPCを搭載する従来の表示パネルモジュール組立装置の構成例を示す図である。図7の構成は、図1に示す本発明の構成例と比較して、ユニット数は同じであるのでコストは同等であるが、ACF貼付ユニットはACFのハーフカット動作が必要なこと、及び、ACFを貼付する熱圧着時間が必要であることより、組立時間が長い構成である。本発明は、ICチップに直接異方性導電材が塗布できる構成であり、塗布時間は高速に行うことができるので、組立時間を短縮できる効果が得られる。
【0057】
以上、ICチップやFPCに異方性導電材の塗布し、表示パネルにICチップやFPCに搭載する表示パネルモジュール組立装置の構成例を示したが、従来の装置であるCOF上にフィルム状のACFを熱圧着し、表示パネルに搭載する装置に対して、ACFを貼付するユニットを液体の異方性導電材の塗布手段を有するユニットに置き換えることも可能である。
【0058】
図2はCOF21に液体の異方性導電材を塗布する状態を示している。端子列22の間隔は10mm以上であることが多いので、それぞれ別の塗布手段25によって異方性導電材26を塗布する。COF21に異方性導電材26を塗布する場合は、ICチップに塗布する場合と比較して塗布幅が広いので、塗布手段25の吐出口の形状が異なるものを使用する。
【0059】
図4は塗布手段25の形状を示している。
【0060】
図4(a)は吐出口27が1箇所で、吐出部の形状が円形、または縦横がほぼ同寸法の矩形である。この形状はICチップのバンプ部に塗布する場合に用いる形状である。吐出部の寸法の一例として、0.1mmφの円形、または一辺が0.1mmの矩形のものが挙げられる。
【0061】
図4(b)は吐出口27が複数個である例である。本例では3箇所の例を示している。図4(a)で示した吐出口27が等間隔に並んでいる形状である。この形状の吐出口27を有する塗布手段25を用いて、全吐出口27から異方性導電材を吐出することによって、COFの端子列部などの幅広の部分に塗布することができる。また、塗布手段25を図の位置から0〜90度の範囲で回転させる手段を備えることによって、塗布する場所の幅に応じて適量の異方性導電材を塗布することができる。また、塗布手段25を回転させなくても、必要な幅に相当する吐出口27の数に限定して異方性導電材を塗布するようにしてもよい。
【0062】
図4(c)は吐出口27が幅広のスリット状である例である。この形状の吐出口27を有する塗布手段25を用いて、吐出口27から異方性導電材を吐出することによって、COFの端子列部などの幅広の部分に塗布することができる。また、図4(b)の例と同様に、塗布手段25を図の位置から0〜90度の範囲で回転させることによって、塗布する場所の幅に応じて適量の異方性導電材を塗布することができる。
【0063】
以上、ICチップやFPCに液体の異方性導電材を塗布し、表示パネルにICチップやFPCに接続する表示パネルモジュール組立装置、及び、COFの端子列部に液体の異方性導電材を塗布し、この液体の異方性導電材が塗布されたCOFをパネル基板とPCBとに橋渡しする形態で接続する表示パネルモジュール組立装置の2例を説明した。表示パネルモジュール組立装置には、上記2例の両方が備わっている装置がある。そのような装置においても、本発明が適用できることは言うまでもない。
【0064】
ACFを用いた図6に記載の表示パネルモジュールの組立方法では、ACFを貼付する際にパネル基板やPCBなどの被貼付部材を停止させ、被貼付部材上にACFを圧着している。そのため、組立のプロセス速度が大きくなるという課題がある。実施例1で述べたような液体の異方性導電材をACFの代わりに用いることによって、パネル基板やPCBなどの被貼付部材を停止させることなく、異方性導電材を塗布することができる。
【実施例2】
【0065】
また、図14(a)〜図14(c)に示すようにパネル基板が搬送手段によって搬送されている状態で、パネル基板の上方から異方性導電材の塗布手段によって、異方性導電材を端子列部2a,2bの位置に塗布する。この場合は、ICチップに塗布する場合と比較して広い幅に塗布することになるので、図4(c)に記載したような幅広の吐出口を有する塗布手段を使用する。また、異方性導電材を加熱手段または紫外線を照射することによって、異方性導電材をパネル基板やPCBなどの被貼付部材に塗布した後、熱や光を照射して乾燥・硬化させて、異方性導電材の粘度を増大させて濡れ広がりを防止する。この方法により、パネル基板を搬送した状態で異方性導電材を塗布するので、フィルム状のACFを使用した表示パネルモジュールの組立方法よりも処理時間が短くなるので、プロセス速度が大きい表示パネルモジュールの組立装置を提供できるという効果がある。
【実施例3】
【0066】
なお、実施例1,2では液体の異方性導電材をACFの代わりに用いることによって、パネル基板やPCBなどの被貼付部材を停止させることなく、異方性導電材を塗布することができることを説明したが、パネルを停止させた状態での塗布も可能である。
【0067】
また、部材に液体を塗布すると部材のアライメントマークが検出しにくくなる場合も例としては考えられる。その場合は、セルと部材のアライメントを行い、位置検出した後に、異方性導電材を端子列部2a,2bの位置に塗布する。そして、補正移動の後に実装する。
【0068】
この方法では、部材のアライメントマークを検出しつつ、異方性導電材を端子列部2a,2bの位置に塗布することが可能となる。
【符号の説明】
【0069】
1 パネル基板
3,7,ACF
4,21 COF
5 PCB
9,61 FPC
20 COFの規定の外形寸法
22 端子列
25 塗布手段
26,41 異方性導電材(液体)
27 吐出口
31 ICチップ
32 バンプ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示パネルに電子部品を実装する表示パネルモジュール組立装置において、
前記電子部品に液体の異方性導電材を塗布する塗布部を備えたことを特徴とする表示パネルモジュール組立装置。
【請求項2】
請求項1に記載の表示パネルモジュール組立装置において、
前記塗布部は前記電子部品の端子部に前記異方性導電材を塗布することを特徴とする表示パネルモジュール組立装置。
【請求項3】
請求項1に記載の表示パネルモジュール組立装置において、
前記表示パネルモジュール組立装置は、
連続した複数の処理作業装置の間に前記表示パネル基板を順次搬送して、前記表示パネル基板の縁辺に各種処理作業を順次行うことで前記電子部品を実装することを特徴とする表示パネルモジュール組立装置。
【請求項4】
請求項1に記載の表示パネルモジュール組立装置において、
前記異方性導電材を乾燥させる乾燥部を備えたことを特徴とする表示パネルモジュール組立装置。
【請求項5】
請求項1に記載の表示パネルモジュール組立装置において、
前記異方性導電材に光を照射する光照射部を備えたことを特徴とする表示パネルモジュール組立装置。
【請求項6】
請求項5に記載の表示パネルモジュール組立装置において、
前記光は紫外線であることを特徴とする表示パネルモジュール組立装置。
【請求項7】
請求項1に記載の表示パネルモジュール組立装置において、
前記塗布部を回転させ、前記異方性導電材の塗布幅を変える変更部を備えたことを特徴とする表示パネルモジュール組立装置。
【請求項8】
請求項1に記載の表示パネルモジュール組立装置において、
前記異方性導電材の粘度は25℃において0.1〜250Pa・sであることを特徴とする表示パネルモジュール組立装置。
【請求項9】
請求項1に記載の表示パネルモジュール組立装置において、
実装する電子部品の種類に応じて、前記塗布部からの塗布量を制御する制御部を備えることを特徴とする表示パネルモジュール組立装置。
【請求項10】
表示パネルに電子部品を実装する表示パネルモジュール組立装置において、
前記表示パネルの周囲に形成された端子列部に液体の異方性導電材を塗布する塗布部を備えたことを特徴とする表示パネルモジュール組立装置。
【請求項11】
請求項10に記載の表示パネルモジュール組立装置において、
前記表示パネルの端子列部に塗布された前記異方性導電材を乾燥させる乾燥部を備えたことを特徴とする表示パネルモジュール組立装置。
【請求項12】
請求項10に記載の表示パネルモジュール組立装置において、
前記表示パネルの端子列部に塗布された前記異方性導電材に光を照射する光照射部を備えたことを特徴とする表示パネルモジュール組立装置。
【請求項13】
請求項12に記載の表示パネルモジュール組立装置において、
前記光は紫外線であることを特徴とする表示パネルモジュール組立装置。
【請求項14】
請求項10に記載の表示パネルモジュール組立装置において、
前記塗布部を回転させ、前記異方性導電材の塗布幅を変える変更部を備えたことを特徴とする表示パネルモジュール組立装置。
【請求項15】
請求項10に記載の表示パネルモジュール組立装置において、
前記異方性導電材の粘度は25℃において0.1〜250Pa・sであることを特徴とする表示パネルモジュール組立装置。
【請求項16】
請求項10に記載の表示パネルモジュール組立装置において、
前記端子列部の幅に応じて、前記異方性導電材の塗布量を制御する制御部を備えることを特徴とする表示パネルモジュール組立装置。
【請求項17】
請求項10に記載の表示パネルモジュール組立装置において、
前記異方性導電材が塗布された前記端子列部に、電子部品を実装し、接着固定する接着固定部を備えたことを特徴とする表示パネルモジュール組立装置。
【請求項18】
表示パネルに電子部品を実装する表示パネルモジュール組立方法において、
前記電子部品に液体の異方性導電材を塗布し、
前記異方性導電材が塗布された電子部品を前記表示パネルに実装することを特徴とする表示パネルモジュール組立方法。
【請求項19】
請求項18に記載の表示パネルモジュール組立方法において、
前記電子部品の端子部に前記異方性導電材を塗布することを特徴とする表示パネルモジュール組立方法。
【請求項20】
請求項18に記載の表示パネルモジュール組立方法において、
前記異方性導電材を乾燥させることを特徴とする表示パネルモジュール組立方法。
【請求項21】
請求項18に記載の表示パネルモジュール組立方法において、
前記異方性導電材に光を照射することを特徴とする表示パネルモジュール組立方法。
【請求項22】
請求項21に記載の表示パネルモジュール組立方法において、
前記光は紫外線であることを特徴とする表示パネルモジュール組立方法。
【請求項23】
請求項18に記載の表示パネルモジュール組立方法において、
前記異方性導電材の粘度は25℃において0.1〜250Pa・sであることを特徴とする表示パネルモジュール組立方法。
【請求項24】
請求項18に記載の表示パネルモジュール組立方法において、
前記異方性導電材の塗布幅を変えることを特徴とする表示パネルモジュール組立方法。
【請求項25】
請求項18に記載の表示パネルモジュール組立方法において、
実装する電子部品の種類に応じて、前記異方性導電材の塗布量を変えることを特徴とする表示パネルモジュール組立方法。
【請求項26】
表示パネルに電子部品を実装する表示パネルモジュール組立方法において、
前記表示パネルの周囲に形成された端子列部に液体の異方性導電材を塗布し、
前記異方性導電材が塗布された端子列部に前記電子部品を実装することを特徴とする表示パネルモジュール組立方法。
【請求項27】
請求項26に記載の表示パネルモジュール組立方法において、
前記異方性導電材が塗布された後に、前記異方性導電材を乾燥させることを特徴とする表示パネルモジュール組立方法。
【請求項28】
請求項26に記載の表示パネルモジュール組立方法において、
前記異方性導電材が塗布された後に、前記異方性導電材に光を照射することを特徴とする表示パネルモジュール組立方法。
【請求項29】
請求項28に記載の表示パネルモジュール組立方法において、
前記光は紫外線であることを特徴とする表示パネルモジュール組立方法。
【請求項30】
請求項26に記載の表示パネルモジュール組立方法において、
前記端子列部の幅に応じて、前記異方性導電材の塗布量を変えることを特徴とする表示パネルモジュール組立方法。
【請求項31】
請求項10に記載の表示パネルモジュール組立装置において、
前記表示パネルを搬送する搬送部を有し、
前記塗布部は、前記表示パネルの搬送中に前記異方性導電材を前記端子列部に塗布することを特徴とする表示パネルモジュール組立装置。
【請求項1】
表示パネルに電子部品を実装する表示パネルモジュール組立装置において、
前記電子部品に液体の異方性導電材を塗布する塗布部を備えたことを特徴とする表示パネルモジュール組立装置。
【請求項2】
請求項1に記載の表示パネルモジュール組立装置において、
前記塗布部は前記電子部品の端子部に前記異方性導電材を塗布することを特徴とする表示パネルモジュール組立装置。
【請求項3】
請求項1に記載の表示パネルモジュール組立装置において、
前記表示パネルモジュール組立装置は、
連続した複数の処理作業装置の間に前記表示パネル基板を順次搬送して、前記表示パネル基板の縁辺に各種処理作業を順次行うことで前記電子部品を実装することを特徴とする表示パネルモジュール組立装置。
【請求項4】
請求項1に記載の表示パネルモジュール組立装置において、
前記異方性導電材を乾燥させる乾燥部を備えたことを特徴とする表示パネルモジュール組立装置。
【請求項5】
請求項1に記載の表示パネルモジュール組立装置において、
前記異方性導電材に光を照射する光照射部を備えたことを特徴とする表示パネルモジュール組立装置。
【請求項6】
請求項5に記載の表示パネルモジュール組立装置において、
前記光は紫外線であることを特徴とする表示パネルモジュール組立装置。
【請求項7】
請求項1に記載の表示パネルモジュール組立装置において、
前記塗布部を回転させ、前記異方性導電材の塗布幅を変える変更部を備えたことを特徴とする表示パネルモジュール組立装置。
【請求項8】
請求項1に記載の表示パネルモジュール組立装置において、
前記異方性導電材の粘度は25℃において0.1〜250Pa・sであることを特徴とする表示パネルモジュール組立装置。
【請求項9】
請求項1に記載の表示パネルモジュール組立装置において、
実装する電子部品の種類に応じて、前記塗布部からの塗布量を制御する制御部を備えることを特徴とする表示パネルモジュール組立装置。
【請求項10】
表示パネルに電子部品を実装する表示パネルモジュール組立装置において、
前記表示パネルの周囲に形成された端子列部に液体の異方性導電材を塗布する塗布部を備えたことを特徴とする表示パネルモジュール組立装置。
【請求項11】
請求項10に記載の表示パネルモジュール組立装置において、
前記表示パネルの端子列部に塗布された前記異方性導電材を乾燥させる乾燥部を備えたことを特徴とする表示パネルモジュール組立装置。
【請求項12】
請求項10に記載の表示パネルモジュール組立装置において、
前記表示パネルの端子列部に塗布された前記異方性導電材に光を照射する光照射部を備えたことを特徴とする表示パネルモジュール組立装置。
【請求項13】
請求項12に記載の表示パネルモジュール組立装置において、
前記光は紫外線であることを特徴とする表示パネルモジュール組立装置。
【請求項14】
請求項10に記載の表示パネルモジュール組立装置において、
前記塗布部を回転させ、前記異方性導電材の塗布幅を変える変更部を備えたことを特徴とする表示パネルモジュール組立装置。
【請求項15】
請求項10に記載の表示パネルモジュール組立装置において、
前記異方性導電材の粘度は25℃において0.1〜250Pa・sであることを特徴とする表示パネルモジュール組立装置。
【請求項16】
請求項10に記載の表示パネルモジュール組立装置において、
前記端子列部の幅に応じて、前記異方性導電材の塗布量を制御する制御部を備えることを特徴とする表示パネルモジュール組立装置。
【請求項17】
請求項10に記載の表示パネルモジュール組立装置において、
前記異方性導電材が塗布された前記端子列部に、電子部品を実装し、接着固定する接着固定部を備えたことを特徴とする表示パネルモジュール組立装置。
【請求項18】
表示パネルに電子部品を実装する表示パネルモジュール組立方法において、
前記電子部品に液体の異方性導電材を塗布し、
前記異方性導電材が塗布された電子部品を前記表示パネルに実装することを特徴とする表示パネルモジュール組立方法。
【請求項19】
請求項18に記載の表示パネルモジュール組立方法において、
前記電子部品の端子部に前記異方性導電材を塗布することを特徴とする表示パネルモジュール組立方法。
【請求項20】
請求項18に記載の表示パネルモジュール組立方法において、
前記異方性導電材を乾燥させることを特徴とする表示パネルモジュール組立方法。
【請求項21】
請求項18に記載の表示パネルモジュール組立方法において、
前記異方性導電材に光を照射することを特徴とする表示パネルモジュール組立方法。
【請求項22】
請求項21に記載の表示パネルモジュール組立方法において、
前記光は紫外線であることを特徴とする表示パネルモジュール組立方法。
【請求項23】
請求項18に記載の表示パネルモジュール組立方法において、
前記異方性導電材の粘度は25℃において0.1〜250Pa・sであることを特徴とする表示パネルモジュール組立方法。
【請求項24】
請求項18に記載の表示パネルモジュール組立方法において、
前記異方性導電材の塗布幅を変えることを特徴とする表示パネルモジュール組立方法。
【請求項25】
請求項18に記載の表示パネルモジュール組立方法において、
実装する電子部品の種類に応じて、前記異方性導電材の塗布量を変えることを特徴とする表示パネルモジュール組立方法。
【請求項26】
表示パネルに電子部品を実装する表示パネルモジュール組立方法において、
前記表示パネルの周囲に形成された端子列部に液体の異方性導電材を塗布し、
前記異方性導電材が塗布された端子列部に前記電子部品を実装することを特徴とする表示パネルモジュール組立方法。
【請求項27】
請求項26に記載の表示パネルモジュール組立方法において、
前記異方性導電材が塗布された後に、前記異方性導電材を乾燥させることを特徴とする表示パネルモジュール組立方法。
【請求項28】
請求項26に記載の表示パネルモジュール組立方法において、
前記異方性導電材が塗布された後に、前記異方性導電材に光を照射することを特徴とする表示パネルモジュール組立方法。
【請求項29】
請求項28に記載の表示パネルモジュール組立方法において、
前記光は紫外線であることを特徴とする表示パネルモジュール組立方法。
【請求項30】
請求項26に記載の表示パネルモジュール組立方法において、
前記端子列部の幅に応じて、前記異方性導電材の塗布量を変えることを特徴とする表示パネルモジュール組立方法。
【請求項31】
請求項10に記載の表示パネルモジュール組立装置において、
前記表示パネルを搬送する搬送部を有し、
前記塗布部は、前記表示パネルの搬送中に前記異方性導電材を前記端子列部に塗布することを特徴とする表示パネルモジュール組立装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2011−180162(P2011−180162A)
【公開日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−41236(P2010−41236)
【出願日】平成22年2月26日(2010.2.26)
【出願人】(501387839)株式会社日立ハイテクノロジーズ (4,325)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年2月26日(2010.2.26)
【出願人】(501387839)株式会社日立ハイテクノロジーズ (4,325)
【Fターム(参考)】
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