説明

病理的感染症を治療するための組成物及び方法

本発明は、本発明は、病理的感染症を治療するための組成物及び方法に関する。本発明の一つの実施形態は、抗酵母性、抗真菌性又は抗細菌性の医薬活性物質の医薬有効量、及び医薬上許容される担体を含む、治療が必要な患者の酵母、真菌又は細菌感染症の治療のために有用な局所用組成物を指向する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、病理的感染症の治療に関する。より具体的には、本発明は、真菌、酵母及び細菌感染症に対する爪、皮膚及び粘膜の治療に関する。
【背景技術】
【0002】
酵母、細菌及び真菌は、皮膚、毛及び爪の感染症を引き起こすことがあり、そして角質化した爪組織を餌にする。このような感染症は、皮膚及び爪の一部の肥厚、変色、変形及び割れを引き起こすことがある。若干の場合には、これらの感染症は皮膚上及び爪の部分中に圧力、刺激及び痛みを生じさせることがある。爪甲真菌症のような感染症は、真菌又は皮膚糸状菌、例えば紅色白癬菌(トリコフィトン・ルブルム)及び毛瘡白癬菌(トリコフィトン・メンタグロフィテス)に起因すると信じられている。爪甲真菌症は、酵母、例えばカンジダ・アルビカンス又はカンジダ・パラプシロシスによっても引き起こされることがある。爪周囲感染症は爪甲真菌症と同様の症状を示し、そしてブドウ球菌、連鎖球菌及び緑膿菌のような細菌によって引き起こされることがある。
【0003】
皮膚及び爪の酵母、真菌及び細菌感染症は、糖尿病患者において特によく起こる。なぜならば、末梢における血液循環が悪く、これが患者の感染症攻撃能力を危うくするからである。糖尿病患者はこのような感染症に特に注意せねばならず、そして患者の糖尿病症状のために伝統的な療法を受けられないことがある。
【0004】
細菌及び真菌感染症は治療が困難である。伝統的な局所療法は多くの場合に爪甲を貫通せず、そして爪床の中及び下の感染を根絶しない。経口薬物療法は、潜在的に有害な副作用、例えば肝酵素の上昇、胃腸障害及び皮膚発疹に関連しており、そして広範囲の医学的介入及び実験室検査を必要とすることがある。他の治療選択肢は、局所治療剤の貫通を可能にするための爪の外科的除去又は穿孔を包含するが、両方とも著しい痛みを伴う。
【0005】
皮膚、爪及び粘膜の真菌及び細菌感染症の再発率は、伝統的な療法では高いままである。従って、皮膚、爪及び粘膜の酵母、細菌及び真菌感染症の有効な治療が必要である。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明において、炭水化物は、真菌、酵母及び細菌感染症のような病理的感染症の治療に有効であることが見出された。有用な炭水化物の例は、糖、例えばアルデヒド及びケトン、並びに複合炭水化物を包含するが、これらに限定されない。有用な糖は、アルデヒド及びケトン、並びにそれらの組み合わせを包含するが、これらに限定されない。有用なケトンは、ヒドロキシケトン、例えばジヒドロキシアセトン、その異性体、エナンチオマー及び誘導体を包含する。有用なアルデヒドの例は、グリセルアルデヒド、その異性体、エナンチオマー及び誘導体を包含する。
【0007】
本発明の実施形態は、ケトン、アルデヒド及びそれらのエナンチオマー、誘導体及び組み合わせからなる群から選択される医薬活性物質の医薬有効量、並びに医薬上許容される担体を含む、局所用の抗酵母性、抗真菌性又は抗細菌性組成物を提供する。本発明の別の実施形態は、ケトン、アルデヒド及び/又はそれらのエナンチオマー、誘導体及び組み合わせを含む抗酵母性、抗真菌性又は抗細菌性医薬活性物質の医薬有効量;並びに医薬上許容される担体を含む、治療が必要な患者の酵母、真菌又は細菌感染症の治療のために有用な局所用組成物を指向する。患者は、動物、哺乳動物及びヒトを包含する。
【0008】
別の実施形態は、ジヒドロキシアセトン、ジヒドロキシアセトンリン酸、グリセルアルデヒド、3−ホスホグリセルアルデヒド及びそれらのエナンチオマー、誘導体及び組み合わせを包含する少なくとも1種の第一の医薬活性物質の医薬有効量、及びテルビナフィン、フルコナゾール、ミカノゾール、ドコノソール及びそれらの誘導体、エナンチオマー、医薬上許容される塩及び組み合わせ包含する少なくとも1種の第二の医薬活性物質の医薬有効量;並びに医薬上許容される担体を含む組成物を提供する。
【0009】
本発明の更なる態様は、ケトン、アルデヒド並びにそれらの誘導体、エナンチオマー及び組合わせから選択される医薬有効量の医薬活性物質を治療が必要な患者に投与することを含む細菌、酵母及び真菌感染症の治療方法を提供する。医薬活性物質は感染した皮膚、爪又は粘膜に局所に投与することができる。本発明の更なる実施態様は、治療が必要な患者に医薬有効量のケトン又はアルデヒドを投与することを含む細菌、酵母及び真菌感染症の治療法法を提供する。更なる実施態様は、治療の必要な患者に医薬有効量のケトン又はアルデヒドを投与することを含む真菌、酵母及び細菌感染症に関連する疼痛の治療方法を提供する。有用なケトン及びアルデヒドはジヒドロキシアセトン、グリセルアルデヒド、それらの異性体、エナンチオマー及び組合わせを含む。もう一つの実施態様において、テルビナフィン、ミコナゾール、フルコナゾール、ドコノソール並びにそれらの誘導体、エナンチオマー、医薬上許容される塩及び組合わせを含む(しかし、限定されない)少なくとも一つの追加の又は「第二の」医薬活性物質を局所に又は経口で同時に投与する方法を提供する。
【0010】
本発明のもう一つの実施態様は、糖及び医薬上又は薬用化粧品上許容される担体を含む医薬有効量の炭水化物を含む、局所抗真菌性、抗酵母性及び/又は抗細菌性組成物を提供する。本発明のもう一つの実施態様は、治療が必要な患者を治療するための、医薬有効量の糖を含む炭水化物及び医薬上許容される担体を含む真菌、酵母及び/又は細菌感染症の治療に有用な局所組成物を指向する。
【0011】
本発明のもう一つの態様は、炭水化物、例えば糖及び医薬上許容される担体を含む組成物の医薬有効量を投与することを含む、細菌、酵母及び/又は真菌感染症の治療方法を提供する。本発明のさらにもう一つの実施形態は、治療が必要な患者の感染症に対して、炭水化物、例えば糖を投与することを含む、細菌、酵母及び/又は真菌感染症の治療方法を提供する。さらにもう一つの実施形態は、治療が必要な患者に、医療有効量の炭水化物、例えば糖を投与することを含む、真菌、酵母及び/又は細菌感染症に関連する疼痛の治療方法を提供する。有用な炭水化物は、単糖及び複合糖を包含する。有用な糖は、3〜9個の炭素を有する糖を包含するが、これらに限定されず、そして直鎖状又は環状、例えばフラノース又はピラノース配置の何れであってもよい。有用な糖は、スクロース、グリセルアルデヒド、ジヒドロキシアセトン、エリスロース、リボース、リブロース、キシルロース、グルコース、ガラクトース、マンノース、フルクトース、セドヘプツロース、シアリン酸とも呼ばれるノイラミン酸、並びにそれらの異性体、エナンチオマー及び組み合わせを包含するが、これらに限定されない。
【0012】
本発明の態様は、医薬活性物質又は成分及び医薬上許容される担体を含む、抗酵母性、抗真菌性又は抗細菌性組成物を指向する。本発明のもう一つの実施形態は、医薬活性物質及び医薬上許容される担体を含む組成物を投与することによる、皮膚、爪及び粘膜の酵母、細菌又は真菌感染症の治療方法を提供する。複数の実施形態において、炭水化物及び少なくとも1種の追加の医薬活性物質を含む、局所の抗酵母性、抗真菌性又は抗細菌性組成物が提供される。医薬活性物質は単糖及び複合糖を含む炭水化物であり得る。有用な糖は、ケトン及びアルデヒドを包含する。有用な医薬活性物質は、糖、例えばジヒドロキシアセトン、グリセルアルデヒド、並びにそれらのエナンチオマー、誘導体及び組み合わせを包含する。
【0013】
有用な糖は、単糖、二糖、三糖、オリゴ糖、多糖を包含する。さらに、有用な糖及び糖誘導体は、タガトース、ソルボース、エリスロース、エリスルロース、スクラロース、スクロース、グリセルアルデヒド、ジヒドロキシアセトン、エリスロース、リボース、リブロース、キシルロース、グルコース、ガラクトース、マンノース、フルクトース、セドヘプツロース、シアリン酸とも呼ばれるノイラミン酸、並びにそれらの異性体、エナンチオマー及び組み合わせを包含するが、これらに限定されない。
【0014】
複数の実施形態において、医薬活性物質は、ヒドロキシアセトンである。有用なヒドロキシアセトンは、2−ヒドロキシ1,4−ナフタキノン及びジヒドロキシアセトン、並びにそれらの誘導体及びエナンチオマーを包含する。一つの実施形態において、ヒドロキシケトンは、ジヒドロキシアセトン、又はそのエナンチオマー若しく誘導体である。ジヒドロキシアセトン(DHA)は、化学式C363を有する白色の、結晶性の、吸湿性の粉末である。
【0015】
複数の実施態様において、医薬活性物質はアルデヒドである。有用なアルデヒドはグリセルアルデヒド並びにその誘導体及びエナンチオマーであるが、それらに限定されない。グリセルアルデヒドはC363の化学式を有する。
【0016】
有用な誘導体は、ケトン及びアルデヒドのリン酸化誘導体、例えばリン酸ジヒドロキシアセトン及び3−ホスホグリセルアルデヒド、2−ホスホグリセルアルデヒド、1:3ホスホグリセレート、30−ホスホグリセレート、並びにそれらのエナンチオマー及び組み合わせを包含するが、これらに限定されない。
【0017】
本発明の種々の実施形態において用いられる医薬活性物質は、酵母、真菌及び細菌感染症のような病理感染症を治療するための医薬有効量で組成物中に存在することが望ましい。医薬活性物質の有用な医薬有効量は、約0.0001%〜約99質量%、約0.005%〜50質量%、約0.005%〜15質量%及び約0.005%〜10質量%の範囲にある。医薬活性物質の特に有用な量は、約0.005%〜8質量%、約3%〜8質量%の範囲にある。グリセルアルデヒド又はジヒドロキシアセトンの有用な量は、約0.005%〜10質量%、約2%〜5質量%、約5%〜約2.5質量%を包含する。
【0018】
幾つかの実施形態において、少なくとも1種の第二の皮膚剤及び/又は医薬活性物質を含む組成物が提供される。有用な追加の皮膚剤又は医薬活性物質は、鎮痛剤、麻酔剤、抗生物質、抗乾癬剤、殺生物剤、植物性物質、殺真菌剤、殺虫剤、角質溶解剤、爪コンディショナー、爪成長剤、栄養素、日焼け防止剤、ビタミン、及びそれらの組み合わせを包含するが、これらに限定されない。
【0019】
有用な第二の医薬活性物質は、ミコナゾール、エコナゾール、ケトコナゾール、イトラコナゾール、フルコナゾール、ビフォコナゾール、テルコナゾール、ブトコナゾール、チオコナゾール、オキシコナゾール、スルコナゾール、サペルコナゾール、クロトリマゾール、ブテナフィン、ウンデシレン酸、ハロプロギン、トルナフテート、ナイスタチン、シクロピロクスオラミン、テルビナフィン、アモロルフィン、ナフチフィン、エルビオール、グリセオフルビン、コルチコステロイド、カルシポトリエン、アントラリン、ミノキシジル、硫酸ミノキシジル、レチノイド、システイン、アセチルシステイン、メチオニン、グルタチオン、ビオチン、フィナステリド及びエトシン、茶木油、ムピロシン、硫酸ネオマイシン、バシトラシン、ポリミキシンB、1−オフロキサシン、塩酸クロロテトラサイクリン、塩酸オキシテトラサイクリン、塩酸テトラサイクリン、リン酸クリンダマイシン、硫酸ゲンタマイシン、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、ヘキシルレゾルシノール、塩化メチルベンゼトニウム、フェノール、第四級アンモニウム化合物、トリクロカーボン、トリクロサン、ビタミン、アミノ酸、ジプロピオン酸ベタメタゾン、バレリアン酸ベタメタゾン、プロピオン酸クロベタゾール、コルチコステロイド、過酸化水素、ハイパークロリドヒドロキシ酸ナトリウム、ケト酸、尿素、レチノイド、グリコール、グリコールエーテル、ジメチルスルホキシド、カプロラクタム、ベンゾカイン、プラモキシン、リドカイン、ジクロニン、ブピバカイン、プリロカイン、ロピバカイン、並びにそれらの医薬上許容される塩及びそれらの組み合わせを包含するが、これらに限定されない。
【0020】
有用な医薬活性物質は、例えばシラカバ(ベトゥラ・アルバ)、又はウェーデロラクトン、デメチルウェーデロラクトンとして知られているフラボノイドを含有するエクリプタ・アルバ、ヘンナ等の植物の植物抽出物、及びそれらの組み合わせを包含するが、これらに限定されない。これらの植物源は、米国特許第5,559,146号に記載されており、これは参照により本明細書に組み込まれる。一つの特別な製剤は、Mahakanni STLC、リポソーム濃縮物として知られており、その活性物質はエクリプタ・アルバに由来すると信じられる。
【0021】
多数の殺生物剤が本発明に有用であり、第四級アンモニウム化合物、フェノール性化合物及び過酸素化合物、例えばペルオキシ酸を包含する。有用な殺生物剤は、第四級アンモニウム化合物、チモール及びTriclosan(登録商標)、並びにそれらの組み合わせを包含する。好ましくは、Triclosan(登録商標)は、約0.9〜約1.1質量%、又は約1.0質量%の濃度から存在する。Triclosan(登録商標)は広い領域の病原範囲をカバーし、そして穏やかな毒物学的プロフィールで安全に使用する長い歴史を有する。Triclosan(登録商標)は塩素化ジフェニルエーテルである。ヘキセチジンも本発明において有用である。
【0022】
さらなる有用な医薬活性物質は、殺真菌剤、例えばモルホリン、アリルアミン及びトリアゾールを包含する。より具体的には、有用な殺真菌剤は、アモロリン、ベータジエン、ビフォナゾール、ブテナフィン、クロトリマゾール、硝酸エコナゾール、イソコナゾール、ケトコナゾール、硝酸ミコナゾール、塩酸ナフチフィン、オキシコナゾール、スルコナゾール、スルファナゾール、テルビナフィン、チコナゾール、トルナフテート、ウンデセノエート、シクロピロクス、フルコナゾール、及びそれらの医薬上許容される塩、並びにそれらの組み合わせを包含する。別の有用な医薬物質は、ヨウ素である。有用なイミダゾール及び種々のイミダゾール誘導体は、4−(ヒドロキシメチル)イミダゾール(Stoner et al への米国特許第5,252,322号参照)、並びにピリジン N−オキシド及びその誘導体(Lang et al への米国特許第4,293,542号及び Lang et al への米国特許第4,228,151号参照)を包含する。これらの特許は全て参照により本明細書に組み込まれる。
【0023】
追加の有用な医薬活性物質は、局所用の鎮痛剤及び麻酔剤、例えば米国特許第6,432,986号に記載されたものを包含する。この特許は全体として参照により本明細書に組み込まれる。有用な局所用医薬活性物質は、ドコノソール、ベンゾカイン、プラモキシン、リドカイン、ジクロニン、ブピバカイン、プリロカイン、ロピバカイン、並びにそれらの異性体及び塩及びそれらの組み合わせを包含するが、これらに限定されない。有用な医薬活性化合物/物質のさらなる例は、レチノイン酸、尿素、アスコルビン酸、プロピレングリコール、硫化セレン、サリチル酸、ピロリドン5カルボン酸、ヒドロコルチゾン、安息香酸ベタメタゾン、デスフルオロトリアムシノロン、トリアムシノロンアセトニド、デキサメタゾン、酢酸デキサメタゾン、ピバリン酸フルメタゾン、バレリアン酸フルメタゾン、プロピオン酸デプロドン、ブフェキセマク、スプロフェン、テトラサイクリン、オキシテトラサイクリン、クロロテトラサイクリン、ネオマイシン、エリスロマイシン、バシトラシン、ストレプトマイシン、クロロマイセチン、グリセオフルビン、マイコスタチン、ミコナゾール、硝酸ミコナゾール、メトルトレキセート、クロルヘキシジン、臭化ドミフェン、塩化ベンザルコニウム、塩化セチルピリジニウム、塩化デクアリニウム、セチル臭化トリメチルアンモニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化メチルベンゼトニウム、3,4,4'−トリクロロカルボアニリド、3,4,5−トリブロモサリチルアニリド、ジクロロフェン、テトラクロロフェン、ヘキサクロロフェン、2,4,4'−トリクロロ−2'−ヒドロキシジフェニルエーテル、亜鉛ピリチオン、ヨウ素、及び非イオン界面活性剤及びポリビニルピロリドンから誘導されるヨードフォア、並びにそれらの異性体及びエナンチオマー及びそれらの組み合わせを包含するが、これらに限定されない。
【0024】
さらなる実施形態は、浸透促進剤を含む組成物及びこのような組成物の適用を提供する。爪甲は、ジスルフィド結合の形態で高い硫黄含有量を有する。米国特許第5,696,164号(全体として参照により本明細書に組み込まれる)は、チオ含有アミノ酸及びその誘導体(すなわち、スルフヒドリル含有アミノ酸)、例えばシステイン及びN−アセチルシステイン、並びに爪角質におけるジスルフィド結合を破壊して爪の中への及び爪を貫く薬剤浸透を増大することによって爪甲中への薬剤浸透性を増大する尿素の使用を開示している。有用な爪浸透剤は、グリコール、グリコールエーテル、ジメチルスルホキシド、カプロラクタム、及び欧州特許出願 EP 503988 A1 (1992)(全体として参照により本明細書に組み込まれる)に開示された、アリルアミン殺真菌剤の爪への浸透を促進する他の親水性化合物を包含するが、これらに限定されない。浸透促進剤は、組成物が毛管作用により爪床中に移動するのを促進する任意の物質を包含することができる。有用な浸透促進剤は、組成物の粘度を低下する粘度調節剤を包含する。
【0025】
さらに他の実施形態は、爪が爪床に再付着するのを促進する角質化剤を含む組成物、及び角質化剤を含む組成物を適用することにより爪が爪床に再付着するのを促進するための感染した爪床の角質化方法を提供する。角質溶解剤、例えば落屑、剥脱又はスクラブ特性を有する活性物質、又は皮膚の角質層を軟化できる活性物質の好適な例は、アルファ(α)及び/又はベータ(β)ヒドロキシ酸;過酸化ベンゾイル;ケト酸、例えばピルビン酸、2−オキソプロパン酸、2−オキソブタン酸及び 2−オキソペンタン酸;米国特許第5,847,003及び5,834,513号(その開示は参照により本明細書に組み込まれる)に開示されたオキサ酸;尿素;レチノイド、又はそれらの任意の組み合わせを包含するが、これらに限定されない。これらの物質は、組成物の全質量の約0.0001%〜20質量%の量で製剤することができる。より詳細には、ヒドロキシ酸の例は、直鎖状、分枝状、環状、飽和又は不飽和の何れであってもよいα−ヒドロキシ酸又はβ−ヒドロキシ酸であるが、これらに限定されない。これらの材料の炭素ベース主鎖中の水素原子は、ハロゲン、ハロゲン含有アルキル、アシル、アシルオキシ、アルコキシカルボニル、又は2〜18個の炭素原子を有するアルコキシ基で置換されていてもよい。好適なヒドロキシ酸は、例えば、グリコール酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、2−ヒドロキシアルカン酸、マンデル酸、サリチル酸及びそのアルキル誘導体、例えば5−n−オクタノイルサリチル酸、5−n−ドデカノイルサリチル酸、5−n−デカノイルサリチル酸、5−n−オクチルサリチル酸、5−n−ヘプチルオキシサリチル酸、4−n−ヘプチルオキシサリチル酸、並びに2−ヒドロキシ−3−メチル安息香酸又はそのアルコキシ誘導体、例えば2−ヒドロキシ−3−メチルオキシ安息香酸を包含する。模範的なサリチル酸エステルは、サリチル酸メチル、アセチルサリチル酸塩、アセトアミノフェン、及びそれらの組み合わせを包含する。模範的なレチノイドは、レチノイン酸(例えば、全トランス又は13−シス)及びその誘導体、レチノール(ビタミンA)及びそのエステル、例えばパルミチン酸レチノール、酢酸レチノール及びプロピオン酸レチノール、並びにそれらの塩を包含するが、これらに限定されない。好適な剥脱促進剤は、3,6,9−トリオキサウンデカン二酸、グリコール酸、乳酸、又はそれらの任意の混合物である。他の酸、例えばオキソ酸(例えば、米国特許第6,069,169号)及びオキサジ酸(例えば、米国特許第5,932,229号)を本発明の組成物に含めることができる。
【0026】
組成物の有効性を改善するために、ペルオキシ化合物を含めて爪の状態を調整することもできる。有用なペルオキシ化合物は、過酸化水素、過塩素酸ナトリウム、その他を包含する。
【0027】
本発明に有用な抗乾癬剤は、コルチコステロイド(例えば、二プロピオン酸ベタメタゾン、バレリアン酸ベタメタゾン、プロピオン酸クロベタゾール、二酢酸ジフロラゾン、プロピオン酸ハロベタゾール、アムシノニド、デスオキシメタゾン、フルオシノニド、フルオシノロンアセトニド、ハルシノニド、酢酸トリアムシノロン、ヒドロコルチゾン、バレリアン酸ヒドロコルチゾン、酪酸ヒドロコルチゾン、二プロピオン酸アクロベタゾン、フルランドレノリド、フロ酸モメタゾン、酢酸メチルプレドニゾニドロン)、カルシポトリエン及びアントラリンを包含するが、これらに限定されない。特定の抗乾癬剤は、二プロピオン酸ベタメタゾン、バレリアン酸ベタメタゾン及びプロピオン酸クロベタゾールを包含する。
【0028】
有用な爪成長促進剤は、ミノキシジル、硫酸ミノキシジル、レチノイド、システイン及びアセチルシステイン、メチオニン、グルタチオン、ビオチン、フィナステライド及びエトシン、並びにこれらの化合物の医薬上許容される塩を包含するが、これらに限定されない。好ましい成長促進剤は、ミノキシジル、硫酸ミノキシジル、レチノイド、システイン及びアセチルシステインである。特に好ましい爪成長促進剤は、2%のミノキシジル、2%の硫酸ミノキシジル、及び0.1%のレチノールである。
【0029】
有用な栄養素を用いることもでき、そしてビタミン、アミノ酸、及びそれらの誘導体を包含するが、これらに限定されない。このような栄養素の例は、ビタミンB複合体:チアミン、ニコチン酸、ビオチン、パントテン酸、コリンリボフラビン、ビタミンB6、ビタミンB12、ピリドキシン、イノシトール、カルニチン;アスコルビン酸、パルミチン酸アスコルビル、ビタミンA、ビタミンK、ビタミンE、ビタミンD、システイン及びN−アセチルシステイン、ハーブ抽出物、並びにそれらの誘導体を包含するが、これらに限定されない。
【0030】
爪コンディショナーを用いることもでき、そしてミネラル含有化合物、フラボノイド及びレチノイドを包含するが、これらに限定されない。これらの爪コンディショナーは、全体的な爪の状態を改善し、例えば爪を強化して爪の欠け及び割れを防止し、そして爪を美しくする。このような物質の例は、パントテン酸カルシウム、炭酸カルシウム及びグルコン酸カルシウムを包含するが、これらに限定されない。レチノイドの例は、レチノール(ビタミンAアルコール)、レチナール(ビタミンAアルデヒド)、酢酸レチニル、パルミチン酸エチニル、レチノイン酸、9−シス−レチノイン酸及び13−シス−レチノイン酸を包含するが、これらに限定されない。レチノイドが活性物質である場合、レチノイドの濃度は、約0.01%〜約0.5%、好ましくは約0.05〜約0.1%である。フラボノイドの例は、ナリンゲニン、ケルセチン、カテキン(例えば、没食子酸エピガロカテキン)、テアフラビン、ロブスタフラボン、ヒノキフラボン、アメントフラボン、アガチスフラボン、ボルケンシフラボン、モレロフラボン、ウルシフラバノン及びスクシダンギアフラボンを包含するが、これに限定されない。
【0031】
一つの実施形態において、本発明は、少なくとも1種の活性物質、少なくとも1種の酸性化剤、少なくとも1種の揮発性溶媒、及び少なくとも1種の活性物質を含む酸性化された組成物を提供する。「酸性化剤」という用語は、米国特許第6,231,875号(これは全体として参照により本明細書に組み込まれる)に開示された見かけpH≦1を有する液体又はpKa≦5を有する固体である物質を指す。見かけpHは、ガラスpH電極により測定される表示数である。有用な酸性化剤は、37%HCl、10%HCl、硫酸、o−リン酸、硝酸、酢酸、L(+)−乳酸、サリチル酸及びグリコール酸を包含する。特に好ましい酸性化剤は37%HCl及び10%HClを包含する。酸性化された組成物の重量を100部とすると、酸性化剤は約0.05〜約50%w/w(w/w=質量/質量)、又は約0.1%〜約10%、又は約0.5%〜約5%である。
【0032】
本発明の別の実施形態は、緩衝された組成物を提供する。有用な緩衝剤は、リン酸塩、ホウ酸塩及び酢酸塩緩衝剤を包含するが、これらに限定されない。有用な緩衝された組成物は、約5.0〜約6.0の量のpHを有することができる。
【0033】
本発明の複数の実施形態は、ヒト又は動物の身体に存在する罹病した皮膚、爪又は粘膜に適用することができる。本発明の種々の実施形態は、罹病した皮膚、爪又は粘膜を数日間のうちに治療することができる。実際に、細菌及び真菌感染症の改善は、適用後約1週間という短時間に認められた。感染による爪の変色は、治療直後に消失しないこともあるが、新しい爪及び皮膚の成長は、健康できれいな薄い爪の外観を示す。細菌又は真菌感染症に伴う疼痛は、治療時に又はその後間もなく、減少、最小化又は消失することが観察された。
【0034】
医薬活性物質による治療は、感染した部分に1日当たり1、2又は3回、1日ないし連続3週間の期間にわたって適用する投与方法を包含する。しかしながら、感染症の重症度によっては、より短期間及びより長期間治療すること、又は1日当たりの適用頻度を多くすることが適切な場合がある。本発明の別の実施形態は、定期的に適用する、例えば初期治療後1〜2週間ごとに1回適用する維持プログラムを提供する。本発明の別の実施形態は、真菌、細菌及び酵母感染症のような爪、皮膚及び粘膜感染症の予防方法を提供する。適用は、感染した皮膚の部分上、感染した爪の部分上又は爪の下の爪床上に直接、適切に適用すべきである。7日間の初期治療の後、追加の治療を必用としないことがあることが観察された。足指つま先の成長は極めて遅いので、爪が健康できれいな薄い外観を完全に取り戻すのに典型的には6ヵ月〜1年を要するが;そのときまでに持続的な改善の明確な証拠が見られる。
【0035】
本発明の組成物の局所治療は、全身性経口治療又は局所治療と組み合わせて用いることができる。例えば、抗真菌剤、例えばイトラコナゾール、テルビナフィン、グリセオフルビン、ミコナゾール、フルコナゾール、それらの異性体及び誘導体、又の抗真菌剤を、ある期間にわたって経口投与することができる。この期間は、局所治療プログラム全体の間、又は局所治療プログラムの一部の間、又は局所治療の前若しくは後、同時であることができる。
【0036】
本発明はさらに、本発明の組成物を局所適用することによる健康なヒトの爪又は皮膚の治療方法を含む。本発明の組成物を感染防止のために予防的に使用することができる。典型的には、爪及び皮膚の真菌及び/又は細菌感染症のための組成物を用いる予防的治療方法は、毎日又は毎週1回又は2回ないし毎月1回又は2回で変化することができ、治療間の間隔は皮膚のためにはより短く、そして爪のためにはより長い。
【0037】
本発明の複数の実施形態は、真菌、酵母及び細菌(皮膚糸状菌又は酵母、表皮糸状菌、小胞子、紅色白癬菌、毛瘡白癬菌、カンジダ・アルビカンス、アンドロポフィル、ズーフィル、ジオフィル及びそれらの組み合わせを包含するが、これらに限定されない)の殺滅、成長の実質的な阻害及びこれらによる病理的感染症の予防又は軽減において有効である。本発明はまた、皮膚及び爪の疾患、例えば爪甲真菌症、乾癬爪、皮膚感染症、変色、白癬、足白癬、股部白癬及び水虫の治療に有用である。
【0038】
本発明の種々の実施形態は、製剤としての組成物、例えばローション、局所クリーム、ムース、軟膏、溶液、液体、スプレー用液体、エマルジョン、ラッカー、ゲル、独立型単層フィルム、多層フィルム、生体接着性フィルム、パッチ、軟膏又はゲルが付着されたバンデージ、マニキュア液、及びそれらの組み合わせを包含する。一つの実施形態は、本発明の組成物を含むマニキュア液を提供する。本発明の別の実施形態は、医薬活性物質とともに水溶性ポリマー、例えばプルランなどを含む、感染部に直接適用するための独立型フィルムを提供する。この実施形態において、フィルムは感染した部分上に置かれ、そして感染した部分の身体部により与えられる水分又は外部の水分源によって分解される。
【0039】
本発明の別の実施形態は、本発明の組成物をパッケージ中に含むキット又は製品を提供する。好適なパッケージは、硬質チューブ、絞れる可撓性チューブ、非エアゾール化スプレー、エアゾール化スプレー、一体化ポンプを有する容器、一体化ブラシ又はそれに付着した発泡体を有するディスペンサーを包含する。有用なブラシは、皮膚上に剥脱効果を与える硬質毛を有するブラシ又は軟質ブラシを包含する。チューブは、可撓性の絞れるチューブ又は適切なアプリケーターを有する硬質チューブであってよい。適切なアプリケーターは、スプレー、ブラシ、フェルトパッド、発泡体パッド、塗布アプリケーター、ゴムパッド、スポンジパッド、アプリケーター上のロール、スティックアプリケーター、ペンアプリケーター、及びそれらの組み合わせを包含する。
【0040】
本明細書で用いられる「医薬上又は薬用化粧品上許容される」という用語は、ヒトに有害であることが知られていない材料を指す。これらの材料は、例えば CTFA International Cosmetic Ingredient Dictionary 4th Edition, The Cosmetic, Toiletry、及び Fragrance Association, Inc., Washington, D.C., 1991, FDA's Inactive Ingredient Guide、並びに Remington's Pharmaceutical Sciences, 18th Edition, A.R. Greenaro Ed., Mack Publishing Co., Easton, Pa., 1990(これらの全ては参照により本明細書に組み込まれる)に見出すことができる。好適な薬用化粧品上又は医薬上許容される担体は、溶液、特に含水アルコール;懸濁液;エマルジョン、特に水中油型エマルジョン、最も特別には非イオン性水中油型エマルジョン;ゲル、ムース、パッチ、エアゾール、その他を包含するが、これらに限定されない。用いられる担体の特定の種類は、最終組成物の望ましい物理的、美的及び薬理学的特性により変化するだろう。
【0041】
種々の他の任意成分を本発明の組成物に含めることができ、これらは、乳化剤、安定剤、保存剤、皮膚軟化剤、消毒剤、顔料、染料、保湿剤、湿潤剤、噴射剤及び日焼け止め剤、並びにその存在が美的又は製薬的に望ましい他のクラスの材料を包含するが、これらに限定されない。このような成分の一般的な例を以下に例証として示すが、限定されない。任意成分は、ポリエチレングリコール、例えばステアリン酸Peg−100、モノステアリン酸グリセリル、リン酸DEAセチル、ジメチコーン共ポリオール、ステアリン酸TEA、その他;ポリオール、例えばグリセリン及びプロピレングリコール、炭化水素、例えば鉱油及び流動パラフィン、脂肪酸エステル、例えば乳酸ミリスチル、及びトリカプリン酸及びトリカプリル酸グリセリル、シリコーン、及び天然全油及びそれらの成分、コムギ脂質抽出物又はセラミド、メチルパラベン、エチルパラベン、メチルジブロモグルコニルニトリル、ブチルパラベン、プロピルパラベン及びフェノキシエタノール、並びにそれらの誘導体及び組み合わせを包含する。
【0042】
〔実施例1〕
水エマルジョン中10質量%グリセリン中で、ジヒドロアセトン(DHA)の5%及び10%溶液を調製した。これらの溶液を、表1に示すように真菌及び細菌の成長に対して試験した。
【表1】

表1に示すように、DHA溶液は、真菌及び細菌の生物成長の減少に有効であった。
【0043】
〔実施例2〕
患者Aは、足指つま先部分に位置する真菌感染症を12年以上にわたって有していた男性である。真菌感染症は患者の爪の肥厚、変形及び帯黄変色を引き起こし、そして患者の足の部分に、特に患者がウオーキング及びランニングのような身体活動を行おうとするときに多大の疼痛を引き起こした。患者Aは数年間真菌症であると診断され、そして経口 Lamisil(登録商標)、ヨウ素及び幾つかの他の療法を包含する現在利用できる治療を用いたが成功しなかった。
【0044】
組成物1、表2に示す5%DHAを、真菌に感染した患者Aの足指つま先に毎日1回、連続3週間の局所適用によって患者に投与した。感染症に伴う疼痛は、7日間の治療以内に完全に消失した。患者Aは、足指つま先部分に疼痛を経験することなく、ランニングのような身体活動を行うことができた。真菌感染症により肥厚して変形した足指つま先は消失しなかったが、DHAで治療した後の新しい爪の成長部には変色又は肥厚は観察されなかった。爪の試料を培養したところ、皮膚糸状菌を含まなかった。患者は、爪全体が完全に伸びるまで、2週間ごとに1回適用する維持治療スケジュールを続ける。
【表2】

【0045】
〔実施例3〕
患者Bは、事故により足指つま先を失い、そして新しい爪の成長が肥厚及び変形した爪を生じさせた男性である。爪は爪床から分離した。患者を組成物4で毎日1回、1ヶ月間治療した。組成物4は、0.05モル(M)酢酸ナトリウム緩衝液でpH6.0に調節し、かつHCl及び/又はNaOHで適切に滴定したグリセルアルデヒド(GLA)2.5%組成物である。治療の後、症状に伴う疼痛は消失し、そして爪の試料は培養において皮膚糸状菌について陰性であった。
【0046】
〔実施例4〕
30の皮膚糸状菌単離物に対する、表2に詳述した組成物1及び2の最小阻止濃度(MIC)を、Center for Medical Mycology で開発された皮膚糸状菌の感受性試験のためのNCCLS方法の変更に従って決定した。MIC試験を、培地としてのRPMI1640中で、インキュベーション温度及び時間としての35℃及び4日間で、接種サイズとしての1〜3×103分生子/mlで行った。MICエンドポイントは、真菌の成長を成長対照と比較して80%阻止した最小濃度と定義された。
【0047】
次の微生物のうち10の単離物を試験した:紅色白癬菌、毛瘡白癬菌及びエピデルモフィトン・フロコスム。
【0048】
結果
全ての皮膚糸状菌に対する化合物18638−8のMIC50(試験した単離物の50%を阻止する最小濃度と定義される)は、1.56mg/mlであった。全ての皮膚糸状菌に対する化合物18638−8のMIC90(試験した単離物の90%を阻止する最小濃度と定義される)は、3.125mg/mlであった。
【0049】
全ての皮膚糸状菌に対する組成物1のMIC50(試験した単離物の50%を阻止する最小濃度と定義される)は、0.906mg/mlであった。全ての皮膚糸状菌に対する組成物2のMIC90(試験した単離物の90%を阻止する最小濃度と定義される)は、1.813mg/mlであった。表3にデータをまとめて示す。
【表3】

【0050】
本発明を詳細に、かつその特定の例を参照して説明してきたが、本発明の精神及びその範囲から逸脱することなく種々の変化及び変更を行いうることは、当業者に明らかであろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケトン、アルデヒド、及びそれらのエナンチオマー、誘導体及び組み合わせからなる群から選択される抗酵母性、抗真菌性又は抗細菌性の医薬活性物質の医薬有効量、並びに医薬上許容される担体を含む、酵母、真菌又は細菌感染症の治療が必要な患者の該疾患の治療に有用な局所用組成物。
【請求項2】
医薬活性物質が、ジヒドロキシアセトン、リン酸ジヒドロキシアセトン、グリセルアルデヒド、3−ホスホグリセルアルデヒド、並びにそれらのエナンチオマー、誘導体及び組み合わせからなる群から選択される、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
医薬活性物質が、ジヒドロキシアセトン、リン酸ジヒドロキシアセトン、並びにそれらのエナンチオマー、誘導体及び組み合わせからなる群から選択される、請求項2に記載の組成物。
【請求項4】
医薬活性物質が、グリセルアルデヒド、3−ホスホグリセルアルデヒド、並びにそれらのエナンチオマー、誘導体及び組み合わせからなる群から選択される、請求項2に記載の組成物。
【請求項5】
医薬活性物質が、約0.005〜約50質量%の量で存在する、請求項2に記載の組成物。
【請求項6】
医薬活性物質が、約0.005〜約10質量%存在する、請求項2に記載の組成物。
【請求項7】
医薬活性物質が、約0.005〜約5質量%存在する、請求項2に記載の組成物。
【請求項8】
鎮痛剤、麻酔剤、抗生物質、抗乾癬剤、殺生物剤、植物性物質、殺真菌剤、殺虫剤、角質溶解剤、爪コンディショナー、爪成長剤、栄養素、日焼け防止剤、ビタミン及びそれらの組み合わせから選択される少なくとも1種の追加の医薬活性物質をさらに含む、請求項2に記載の組成物。
【請求項9】
ミコナゾール、エコナゾール、ケトコナゾール、イトラコナゾール、フルコナゾール、ビフォコナゾール、テルコナゾール、ブトコナゾール、チオコナゾール、オキシコナゾール、スルコナゾール、サペルコナゾール、クロトリマゾール、ブテナフィン、ウンデシレン酸、ハロプロギン、トルナフテート、ナイスタチン、シクロピロクスオラミン、テルビナフィン、アモロルフィン、ナフチフィン、エルビオール、グリセオフルビン、コルチコステロイド、カルシポトリエン、アントラリン、ミノキシジル、硫酸ミノキシジル、レチノイド、システイン、アセチルシステイン、メチオニン、グルタチオン、ビオチン、フィナステリド及びエトシン、茶木油、ムピロシン、硫酸ネオマイシン、バシトラシン、ポリミキシンB、1−オフロキサシン、塩酸クロロテトラサイクリン、塩酸オキシテトラサイクリン、塩酸テトラサイクリン、リン酸クリンダマイシン、硫酸ゲンタマイシン、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、ヘキシルレゾルシノール、塩化メチルベンゼトニウム、フェノール、第四級アンモニウム化合物、トリクロカーボン、トリクロサン、ビタミン、アミノ酸、ジプロピオン酸ベタメタゾン、バレリアン酸ベタメタゾン、プロピオン酸クロベタゾール、コルチコステロイド、過酸化水素、ハイパークロリドヒドロキシ酸ナトリウム、ケト酸、尿素、レチノイド、グリコール、グリコールエーテル、ジメチルスルホキシド、カプロラクタム、ベンゾカイン、プラモキシン、リドカイン、ジクロニン、ブピバカイン、プリロカイン、ロピバカイン、並びにそれらの医薬上許容される塩及びそれらの組み合わせからなる群から選択される少なくとも1種の追加の医薬活性物質をさらに含む、請求項2に記載の組成物。
【請求項10】
テルビナフィン、フルコナゾール、ミカノゾール、ドコノソール、並びにそれらの誘導体、エナンチオマー、医薬上許容される塩及び組み合わせからなる群から選択される少なくとも1種の第二の医薬活性物質をさらに含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項11】
フルコナゾール又はその医薬上許容される塩をさらに含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項12】
組成物が、ローション、局所クリーム、ムース、軟膏、溶液、液体、スプレー用液体、エマルジョン、ラッカー、ゲル、独立型単層フィルム、多層フィルム、生体接着性フィルム、パッチ、軟膏又はゲルが付着されたバンデージ、マニキュア液及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1に記載の組成物。
【請求項13】
製品が、硬質チューブ、絞れる可撓性チューブ、非エアゾール化スプレー、エアゾール化スプレー、一体化ポンプを有する容器、一体化ブラシ又はそれに付着した発泡体を有するディスペンサーからなる群から選択されるパッケージに入れられている、請求項1に記載の組成物を含む製品。
【請求項14】
酵母、細菌又は真菌感染症の治療が必要な患者に、ケトン、アルデヒド、並びにそれらの誘導体、エナンチオマー及び組み合わせからなる群から選択される医薬活性物質の医薬有効量を投与することを含む、該疾患の治療方法。
【請求項15】
医薬活性物質が、ジヒドロキシアセトン、リン酸ジヒドロキシアセトン、グリセルアルデヒド、3−ホスホグリセルアルデヒド、並びにそれらのエナンチオマー、誘導体及び組み合わせからなる群から選択される、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
医薬活性物質を、感染した皮膚、爪又は粘膜に局所的に投与する、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
医薬活性物質が、約0.005%〜約15%の量で存在する、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
テルビナフィン、フルコナゾール、ミカノゾール、ドコノソール、並びにそれらの誘導体、エナンチオマー、医薬上許容される塩及び組み合わせからなる群から選択される少なくとも1種の医薬活性物質を同時に投与することをさらに含む、請求項14に記載の方法。
【請求項19】
組成物を、ブラシ、スプレー、フェルトパッド、発泡体バッド、塗布アプリケーター、ゴムパッド、スポンジパッド、アプリケーター上のロール、スティックアプリケーター、ペンアプリケーター及びそれらの組み合わせによって投与する、請求項14に記載の方法。
【請求項20】
ジヒドロキシアセトン、リン酸ジヒドロキシアセトン、グリセルアルデヒド、3−ホスホグリセルアルデヒド、及びそれらのエナンチオマー、誘導体及び組み合わせからなる群から選択される少なくとも1種の第一の医薬活性物質の医薬有効量、及びテルビナフィン、フルコナゾール、ミカノゾール、ドコノソール及びそれらの誘導体、エナンチオマー、医薬上許容される塩及び組み合わせからなる群から選択される少なくとも1種の第二の医薬活性物質の医薬有効量;並びに医薬上許容される担体を含む組成物。

【公表番号】特表2008−504359(P2008−504359A)
【公表日】平成20年2月14日(2008.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−518727(P2007−518727)
【出願日】平成17年6月20日(2005.6.20)
【国際出願番号】PCT/IB2005/001997
【国際公開番号】WO2006/003492
【国際公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【出願人】(503181266)ワーナー−ランバート カンパニー リミテッド ライアビリティー カンパニー (167)
【Fターム(参考)】