説明

癌の治療用の5−アミノ−2,4,7−トリオキソ−3,4,7,8−テトラヒドロ−2H−ピリド’2,3−d!ピリミジン誘導体及び関連化合物

【課題】新規な抗腫瘍剤の提供。
【解決手段】下記一般式[I]


で表されるピリドピリミジン化合物又は製薬上許容されるその塩、及びそのような化合物を含有する、望ましくない細胞増殖によって生じる疾患を予防または治療するための薬剤。具体的には、N−{3−[3−シクロプロピル−5−(4−エチニル−2−フルオロフェニルアミノ)−6,8−ジメチル−2,4,7−トリオキソ−3,4,6,7−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−d]ピリミジン−1−イル]フェニル}アセトアミドが例示される。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記一般式[I]で表される化合物又は製薬上許容されるその塩、又はその水和物もしくは溶媒和物を有効成分として含有する、腫瘍治療剤。
【化1】


[式中、
及びXは、同一又は異なって、それぞれ、炭素原子、又は、窒素原子を示し、
【化2】


部分は、
【化3】


であり、
、R、及び、Rは、同一又は異なって、それぞれ、
1−6アルキル基、
2−6アルケニル基、
(ここで、当該C1−6アルキル基、及び、C2−6アルケニル基は、下記グループAから選ばれる1乃至3個の置換基で置換されてもよい。)、又は、
【化4】


{式中、mは、0又は1乃至4の整数であり、
環Cyは、C3−12炭素環基、又は、複素環基である。
(ここで、当該複素環基は、炭素原子の他に、酸素原子、窒素原子、及び、硫黄原子から選ばれる1乃至4個のヘテロ原子を有する、飽和又は不飽和の環の基であって、当該C3−12炭素環基、及び、複素環基は、下記グループBから選ばれる1乃至5個の置換基で置換されてもよい。)}であり、
、R、及び、Rは、同一又は異なって、それぞれ、
水素原子、
ヒドロキシ基、
1−6アルキル基、
2−6アルケニル基、
(ここで、当該C1−6アルキル基、及び、C2−6アルケニル基は、下記グループAから選ばれる1乃至3個の置換基で置換されてもよい。)、
3−12炭素環基、又は、
複素環基であり、
(ここで、当該複素環基は、炭素原子の他に、酸素原子、窒素原子、及び、硫黄原子から選ばれる1乃至4個のヘテロ原子を有する、飽和又は不飽和の環の基であって、当該C3−12炭素環基、及び、複素環基は、下記グループBから選ばれる1乃至5個の置換基で置換されてもよい。)或いは
とRとが一緒になってC1−4アルキレン基を形成してもよく、またはRとRとが一緒になってC1−4アルキレン基を形成してもよい。
{ここで、グループAは、
1)ハロゲン原子、
2)ニトロ基、
3)シアノ基、
4)C1−4アルキル基、
5)−ORA1(ここでRA1は、水素原子、又は、C1−4アルキル基である。)、
6)−SRA2(ここでRA2は、水素原子、又は、C1−4アルキル基である。)、
7)−NRA3A4(ここでRA3及びRA4は、同一又は異なって、それぞれ、水素原子、又は、C1−4アルキル基である。)、
8)−COORA5(ここでRA5は、水素原子、又は、C1−4アルキル基である。)、
9)−NRA6CORA7(ここでRA6は、水素原子、又は、C1−4アルキル基であり、RA7は、C1−4アルキル基、C3−12炭素環基、又は、複素環基である。)、
10)−NRA8COORA9(ここでRA8及びRA9は、同一又は異なって、それぞれ、水素原子、又は、C1−4アルキル基である。)、
11)C3−12炭素環基、及び、
12)複素環基からなる群であり、
(ここで、当該複素環基は、炭素原子の他に、酸素原子、窒素原子、及び、硫黄原子から選ばれる1乃至4個のヘテロ原子を有する、飽和又は不飽和の環の基であり、
上記4)、RA1、RA2、RA3、RA4、RA5、RA6、RA7、RA8、及び、RA9のC1−4アルキル基は、それぞれ、下記グループCから選ばれる同一又は異なった1乃至3個の置換基で置換されてもよく、
また、上記11)及びRA7のC3−12炭素環基、12)及びRA7の複素環基は、それぞれ、下記グループCから選ばれる同一又は異なった1乃至5個の置換基で置換されてもよい。)
グループBは、
1)ハロゲン原子、
2)ニトロ基、
3)シアノ基、
4)C1−8アルキル基、
5)C2−4アルケニル基、
6)C2−4アルキニル基、
7)−ORB1(ここでRB1は、水素原子、又は、C1−4アルキル基である。)、
8)−SRB2(ここでRB2は、水素原子、又は、C1−4アルキル基である。)、
9)−NRB3B4(ここでRB3は、水素原子、C1−4アルキル基、C3−12炭素環基、又は、複素環基であり、RB4は、水素原子、又は、C1−4アルキル基である。)、
10)−NRB5CORB6(ここでRB5は、水素原子、又は、C1−4アルキル基であり、RB6は、水素原子、C1−4アルキル基、C3−12炭素環基、又は、複素環基である。)、
11)−NRB7COORB8(ここでRB7及びRB8は、同一又は異なって、それぞれ、水素原子、又は、C1−4アルキル基である。)、
12)−NRB9CONRB10B11(ここでRB9、RB10及びRB11は、同一又は異なって、それぞれ、水素原子、又は、C1−4アルキル基である。)、
13)−NRB12CONRB13ORB14(ここでRB12、RB13及びRB14は、同一又は異なって、それぞれ、水素原子、又は、C1−4アルキル基である。)、
14)−NRB15SOB16(ここでRB15は、水素原子、又は、C1−4アルキル基であり、RB16は、C1−4アルキル基、C3−12炭素環基、又は、複素環基である。)、
15)−SO−RB17(ここでRB17は、C1−4アルキル基、又は、複素環基である。)、
16)−SONRB18B19(ここでRB18及びRB19は、同一又は異なって、それぞれ、水素原子、又は、C1−4アルキル基である。)、
17)−P(=O)(RB20)(RB21)(ここでRB20及びRB21は、同一又は異なって、それぞれ、C1−4アルキル基である。)、
18)−COORB22(ここでRB22は、水素原子、又は、C1−4アルキル基である。)、
19)−CONRB23B24(ここでRB23及びRB24は、同一又は異なって、それぞれ、水素原子、又は、C1−4アルキル基である。)、
20)−NRB25SONRB26B27(ここでRB25、RB26及びRB27は、同一又は異なって、それぞれ、水素原子、又は、C1−4アルキル基である。)、
21)−NRB28SONRB29CONRB30B31(ここでRB28、RB29、RB30及びRB31は、同一又は異なって、それぞれ、水素原子、又は、C1−4アルキル基である。)、
22)C3−12炭素環基、及び、
23)複素環基
からなる群であり、
(ここで、上記4)の「C1−8アルキル基」、RB1乃至RB31のC1−4アルキル基は、それぞれ、上記グループAから選ばれる同一又は異なった1乃至3個の置換基で置換されてもよく、
5)のC2−4アルケニル基、及び、6)のC2−4アルキニル基は、それぞれ、上記グループAから選ばれる同一又は異なった1乃至3個の置換基で置換されてもよく、
当該複素環基は、炭素原子の他に、酸素原子、窒素原子、及び、硫黄原子から選ばれる1乃至4個のヘテロ原子を有する、飽和又は不飽和の環の基であり、
また、上記22)、RB3、RB6、及び、RB16のC3−12炭素環基、上記23)、RB3、RB6、RB16、及び、RB17の複素環基は、それぞれ、下記グループCから選ばれる同一又は異なった1乃至5個の置換基で置換されてもよい。)
グループCは、
1)ハロゲン原子、
2)シアノ基、
3)C1−4アルキル基、
4)−ORC1(ここでRC1は、水素原子、又は、C1−4アルキル基である。)、
5)−NRC2C3(ここでRC2及びRC3は、同一又は異なって、それぞれ、水素原子、又は、C1−4アルキル基である。)、
6)−COORC4(ここでRC4は、水素原子、又は、C1−4アルキル基である。)及び、
7)オキソ基
からなる群である。}]
【請求項2】
化合物が、下記一般式[I−1]で表される、請求項1記載の剤。
【化5】


(式中の各記号は、請求項1記載の通りである。)
【請求項3】
化合物が、下記一般式[I−2]で表される、請求項1記載の剤。
【化6】


(式中の各記号は、請求項1記載の通りである。)
【請求項4】
化合物が、下記一般式[I−3]で表される、請求項1記載の剤。
【化7】


(式中の各記号は、請求項1記載の通りである。)
【請求項5】
が、C1−6アルキル基である、請求項1記載の剤。
【請求項6】
が、
【化8】


であり、mが0であり、環CyがC3−12炭素環基(当該C3−12炭素環基は、請求項1記載のグループBから選ばれる1乃至5個の置換基で置換されてもよい)である、請求項1記載の剤。
【請求項7】
が、C3−8シクロアルキル基である、請求項1記載の剤。
【請求項8】
が、シクロプロピル基である、請求項7記載の剤。
【請求項9】
が、
【化9】


であり、mが0であり、環CyがC3−12炭素環基、又は、複素環基(当該C3−12炭素環基、及び、複素環基は、請求項1記載のグループBから選ばれる1乃至5個の置換基で置換されてもよい)である、請求項1記載の剤。
【請求項10】
が、C1−6アルキル基である、請求項1記載の剤。
【請求項11】
が、水素原子である、請求項1記載の剤。
【請求項12】
が、水素原子である、請求項1記載の剤。
【請求項13】
が、
【化10】


であり、mが0であり、環CyがC3−12炭素環基、又は、複素環基(当該C3−12炭素環基、及び、複素環基は、請求項1記載のグループBから選ばれる1乃至5個の置換基で置換されてもよい)である、請求項1記載の剤。
【請求項14】
請求項1記載の一般式[I]で表される化合物又は製薬上許容されるその塩、又はその水和物もしくは溶媒和物を有効成分として含有する、抗腫瘍剤。
【請求項15】
請求項1記載の一般式[I]で表される化合物又は製薬上許容されるその塩、又はその水和物もしくは溶媒和物を有効成分として含有する、MEKの阻害能を有する薬剤。
【請求項16】
請求項1記載の一般式[I]の化合物又は製薬上許容されるその塩、又はその水和物もしくは溶媒和物を有効成分として含有する、p15蛋白の誘導能を有する薬剤。
【請求項17】
請求項1記載の一般式[I]の化合物又は製薬上許容されるその塩、又はその水和物もしくは溶媒和物を有効成分として含有する、望ましくない細胞増殖によって生じる疾患を治療するための薬剤。
【請求項18】
望ましくない細胞増殖によって生じる疾患が、リウマチである、請求項17記載の薬剤。
【請求項19】
請求項1記載の一般式[I]の化合物又は製薬上許容されるその塩、又はその水和物もしくは溶媒和物を有効成分として含有する、望ましくない細胞増殖の阻害能を有する薬剤。
【請求項20】
請求項1記載の一般式[I]の化合物又は製薬上許容されるその塩、又はその水和物もしくは溶媒和物を有効成分として含有する、細胞周期の調節能を有する薬剤。
【請求項21】
下記一般式[I’]で表される化合物又は製薬上許容されるその塩、又はその水和物もしくは溶媒和物、及び製薬上許容される担体を含有する医薬組成物。
【化11】


[式中、
1’、R2’、及び、Rは、同一又は異なって、それぞれ、
1−6アルキル基、
2−6アルケニル基、
(ここで、当該C1−6アルキル基、及び、C2−6アルケニル基は、請求項1記載のグループAから選ばれる1乃至3個の置換基で置換されてもよい。)、又は、
【化12】


{mは、0又は1乃至4の整数であり、
環Cyは、C3−12炭素環基、又は、複素環基である。
(ここで、当該複素環基は、炭素原子の他に、酸素原子、窒素原子、及び、硫黄原子から選ばれる1乃至4個のヘテロ原子を有する、飽和、又は、不飽和の環であって、当該C3−12炭素環基、及び、複素環基は、請求項1記載のグループBから選ばれる1乃至5個の置換基で置換されてもよい。)}であり、
(ただし、
【化13】


部分が、
【化14】


のとき、
条件として、
2’はメチル基ではなく、
また、R2’がフェニル基のとき、R1’はフェニル基ではない。)
その他各記号は、請求項1記載の通りである。]
【請求項22】
(b)少なくとも1つの他の抗腫瘍化合物と併用される、(a)請求項1記載の一般式[I]の化合物又は製薬上許容されるその塩、又はその水和物もしくは溶媒和物を有効成分として含有する、抗腫瘍剤。
【請求項23】
(a)有効成分として、請求項1記載の一般式[I]の化合物又は製薬上許容されるその塩、又はその水和物もしくは溶媒和物、及び(b)少なくとも1つの他の抗腫瘍化合物を併用してなる、抗腫瘍剤。
【請求項24】
有効成分として、(a)請求項1記載の一般式[I]の化合物又は製薬上許容されるその塩、又はその水和物もしくは溶媒和物、及び(b)少なくとも1つの他の抗腫瘍化合物、並びに製薬上許容される担体を組み合わせて含有する医薬組成物。
【請求項25】
(a)請求項1記載の一般式[I]の化合物又は製薬上許容されるその塩、又はその水和物もしくは溶媒和物を有効成分として含有する医薬組成物、及び(b)少なくとも1つの他の抗腫瘍剤を有効成分として含有する医薬組成物を組み合わせて含有する腫瘍の治療用キット。
【請求項26】
N−{3−[3−シクロプロピル−5−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)−6,8−ジメチル−2,4,7−トリオキソ−3,4,6,7−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−d]ピリミジン−1−イル]−フェニル}−アセトアミド、またはその製薬上許容されるその塩、又はその水和物もしくは溶媒和物を有効成分として含有する、請求項1記載の剤。
【請求項27】
ナトリウム塩である、請求項26記載の剤。
【請求項28】
水和物である、請求項26記載の剤。
【請求項29】
酢酸溶媒和物である、請求項26記載の剤。
【請求項30】
ジメチルスルホキシド溶媒和物である、請求項26記載の剤。
【請求項31】
エタノール溶媒和物である、請求項26記載の剤。
【請求項32】
ニトロメタン溶媒和物である、請求項26記載の剤。
【請求項33】
クロロベンゼン溶媒和物である、請求項26記載の剤。
【請求項34】
1−ペンタノール溶媒和物である、請求項26記載の剤。
【請求項35】
イソプロピルアルコール溶媒和物である、請求項26記載の剤。
【請求項36】
エチレングリコール溶媒和物である、請求項26記載の剤。
【請求項37】
3−メチル−1−ブタノール溶媒和物である、請求項26記載の剤。
【請求項38】
N−{3−[3−シクロプロピル−5−(4−エチニル−2−フルオロフェニルアミノ)−6,8−ジメチル−2,4,7−トリオキソ−3,4,6,7−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−d]ピリミジン−1−イル]フェニル}アセトアミド、またはその製薬上許容されるその塩、又はその水和物もしくは溶媒和物を有効成分として含有する、請求項1記載の剤。
【請求項39】
酢酸溶媒和物である、請求項38記載の剤。
【請求項40】
N−{3−[5−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)−3,6,8−トリメチル−2,4,7−トリオキソ−3,4,6,7−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−d]ピリミジン−1−イル]フェニル}メタンスルホンアミド、またはその製薬上許容されるその塩、又はその水和物もしくは溶媒和物を有効成分として含有する、請求項1記載の剤。
【請求項41】
ナトリウム塩である、請求項40記載の剤。
【請求項42】
N−{3−[3−シクロプロピル−5−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)−6,8−ジメチル−2,4,7−トリオキソ−3,4,6,7−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−d]ピリミジン−1−イル]フェニル}メタンスルホンアミド、またはその製薬上許容されるその塩、又はその水和物もしくは溶媒和物を有効成分として含有する、請求項1記載の剤。

【公開番号】特開2008−201788(P2008−201788A)
【公開日】平成20年9月4日(2008.9.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−76759(P2008−76759)
【出願日】平成20年3月24日(2008.3.24)
【分割の表示】特願2006−551659(P2006−551659)の分割
【原出願日】平成17年6月10日(2005.6.10)
【出願人】(000004569)日本たばこ産業株式会社 (406)
【Fターム(参考)】