説明

発光素子、発光装置および電子機器

【課題】発光時間の蓄積に伴った駆動電圧の増加の少ない光素子を提供することを課題とする。また、膜厚の増加に伴った抵抗値の増加の少ない発光素子を提供することを課題とする。
【解決手段】対向して設けられた第1の電極と第2の電極との間に、第1の層と第2の層と第3の層とを有し、前記第1の層は有機物質と前記有機物質に対し電子受容性を示す第1の物質とを含み、前記第2の層は前記有機物質と前記有機物質に対し電子供与性を示す第2の物質とを含み、前記第3の層は発光物質を含み、前記第1の層と前記第2の層と前記第3の層とは順に積層され、前記第1の層は前記第1の電極と接し、前記第3の層は前記第2の電極と接し、前記第1の電極の電位よりも前記第2の電極の電位の方が高くなるように電圧を印加したときに発光する発光素子。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一対の電極間に発光物質を含む層を有する発光素子に関し、特に発光素子の
層構造に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ディスプレイ等に利用されている発光素子の多くは、一対の電極間に発光物質を
含む層が挟まれた構造を有する。このような発光素子では、一方の電極から注入された電
子と他方の電極から注入された正孔とが再結合することによって形成された励起子が、基
底状態に戻るときに発光する。
【0003】
このような発光素子の多くは、発光時間が蓄積するに伴って、駆動電圧が増加するとい
う問題を抱えている。
【0004】
このような問題を解決する技術の一例として、例えば特許文献1では、或特定の構造を
有する化合物を適用した有機EL素子とすることで、素子の駆動時の駆動電圧の上昇等を
抑えた有機EL素子について開示している。
【特許文献1】国際公開第98/30071号パンフレット
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、発光時間の蓄積に伴った駆動電圧の増加の少ない光素子を提供することを課
題とする。また、本発明は、膜厚の増加に伴った抵抗値の増加の少ない発光素子を提供す
ることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の発光素子の一は、対向するように設けられた第1の電極と第2の電極との間に
、第1の層と、第2の層と、第3の層とを有する。第1の層と第2の層と第3の層とは、
第2の層を間に挟むように順に積層されており、第1の層は第1の電極に接し、第3の層
は第2の電極に接する。第1の層は正孔を発生する層であり、第2の層は電子を発生する
層である。また、第3の層は、発光物質を含む層である。そして、第1の電極の電位より
も第2の電極の電位が高くなるように電圧を印加したときに、第2の層で発生した電子が
第3の層へ注入されるように、第2の層と第3の層とは接合されており、発光に到る。
【0007】
本発明の発光素子の一は、対向するように設けられた第1の電極と第2の電極との間に
、第1の層と、第2の層と、第3の層とを有する。第1の層と第2の層と第3の層とは、
第2の層を間に挟むように順に積層されており、第1の層は第1の電極に接し、第3の層
は第2の電極に接する。第1の層はバイポーラ性物質と、その物質に対して電子受容性を
示す物質とを含む層である。また、第2の層はバイポーラ性物質と、その物質に対して電
子供与性を示す物質とを含む層である。また、第3の層は、発光物質を含む層である。そ
して、第1の電極の電位よりも第2の電極の電位が高くなるように電圧を印加したときに
、第2の層で発生した電子が第3の層へ注入されるように、第2の層と第3の層とは接合
されており、発光に到る。
【0008】
本発明の発光素子の一は、対向するように設けられた第1の電極と第2の電極との間に
、第1の層と、第2の層と、第3の層とを有する。第1の層は第2の層よりも第1の電極
側に設けられ、第3の層は第2の層よりも第2の電極側に設けられている。第1の層は正
孔を発生する層であり、第2の層は電子を発生する層である。また、第3の層は、発光物
質を含む層である。そして、第1の電極の電位よりも第2の電極の電位が高くなるように
電圧を印加したときに、第2の層で発生した電子が第3の層へ注入されるように、第2の
層と第3の層とは接合されており、発光に到る。
【0009】
本発明の発光素子の一は、対向するように設けられた第1の電極と第2の電極との間に
、第1の層と、第2の層と、第3の層とを有する。第1の層は第2の層よりも第1の電極
側に設けられ、第3の層は第2の層よりも第2の電極側に設けられている。第1の層はバ
イポーラ性物質と、その物質に対して電子受容性を示す物質とを含む層である。また、第
2の層はバイポーラ性物質と、その物質に対して電子供与性を示す物質とを含む層である
。また、第3の層は、発光物質を含む層である。そして、第1の電極の電位よりも第2の
電極の電位が高くなるように電圧を印加したときに、第2の層で発生した電子が第3の層
へ注入されるように、第2の層と第3の層とは接合されており、発光に到る。
【0010】
本発明の発光素子の一は、対向するように設けられた第1の電極と第2の電極との間に
、バイポーラ性物質を含む層と、発光物質を含む層とを有する。バイポーラ性物質を含む
層は第1の電極に接し、発光物質を含む層は第2の電極に接する。バイポーラ性物質を含
む層は、バイポーラ性物質を含む層に加えてさらにバイポーラ性物質に対して電子受容性
を示す物質を含む第1の領域と、バイポーラ性物質を含む層に加えてさらにバイポーラ性
物質に対して電子供与性を示す物質を含む第2の領域と、を有する。第1の領域は、第2
の領域よりも第1の電極側に設けられている。そして、第1の電極の電位よりも第2の電
極の電位が高くなるように電圧を印加したときに、第2の領域で発生した電子が発光物質
を含む層へ注入されるように、バイポーラ性物質を含む層と、発光物質を含む層とは接合
されており、発光に到る。
【0011】
本発明の発光素子の一は、対向するように設けられた第1の電極と第2の電極との間に
、バイポーラ性物質を含む層と、発光物質を含む層とを有する。バイポーラ性物質を含む
層は、発光物質を含む層よりも第1の電極側に設けられている。バイポーラ性物質を含む
層は、バイポーラ性物質を含む層に加えてさらにバイポーラ性物質に対して電子受容性を
示す物質を含む第1の領域と、バイポーラ性物質を含む層に加えてさらにバイポーラ性物
質に対して電子供与性を示す物質を含む第2の領域と、を有する。第1の領域は、第2の
領域よりも第1の電極側に設けられている。そして、第1の電極の電位よりも第2の電極
の電位が高くなるように電圧を印加したときに、第2の領域で発生した電子が発光物質を
含む層へ注入されるように、バイポーラ性物質を含む層と、発光物質を含む層とは接合さ
れており、発光に到る。
【0012】
本発明の発光素子の一は、対向するように設けられた第1の電極と第2の電極との間に
第1の層と、第2の層と、第3の層とを有する。第1の層と第2の層と第3の層とは、第
2の層を間に挟むように順に積層されている。第1の層はバイポーラ性物質と、その物質
に対して電子受容性を示す物質とを含む層である。また、第2の層はバイポーラ性物質と
、その物質に対して電子供与性を示す物質とを含む層である。また、第3の層は、発光層
を含み、x層(xは2以上の任意の正の整数)からなる層である。第3の層に含まれる層
の中で、第1層目の層は、第2の層と接し、第x層目の層は第2の電極と接する。ここで
、第1の電極は、反射率の高い導電物から成る。第3の層のうち、発光層と第2の層との
間には、y層(y<x、yは正の整数)の層を有する。また、第1の電極の電位よりも第
2の電極の電位が高くなるように電圧を印加したときに、第2の層で発生した電子が第1
番目の層へ注入されるように、第2の層と第1層目の層とは接合されており、発光に到る
。ここで、第1の層と第2の層とは、数式(1)、(2)、(3)を満たすように膜厚を
調節されていることを特徴とする。
【0013】
【数01】

【0014】
数式(1)、(2)、(3)において、nは第1の層の屈折率、dは第1の層の膜
厚、niiは第2の層の屈折率、diiは第2の層の膜厚、nは発光層と第2の層との
間に含まれる層の中の第k番目(kは自然数)の層の屈折率、dは発光層と第2の層と
の間に含まれる層の中の第k番目の層の膜厚、nは発光層の屈折率、dは発光層にお
ける第1の電極側の界面から発光領域までの距離、λは発光素子からの発光の波長、mは
任意の正の整数を表す。demiは発光層の膜厚である。
【発明の効果】
【0015】
本発明によって、発光時間の蓄積に伴った駆動電圧の増加が少なく、信頼性の高い発光
素子が得られる。
【0016】
また、本発明によって、正孔を発生する層の膜厚に依存した、抵抗値の増加が少ない発
光素子が得られる。その結果、電極間の距離を容易に変えられる発光素子が得られる。そ
して、電極表面の凹凸に起因した電極間の距離を長くすることによって、電極間の短絡を
防ぐことができる。また、電極間の距離を調節することで、発光の取り出し効率が最大と
なるように、光学距離を調節することが容易となる。また、電極間の距離を調節すること
で、採光面(発光素子から光が射出される面)を見る角度(採光面とそれを見る人の視線
とがなす角度)に依存した発光スペクトルの変化が少なくなるように、光学距離を調節す
ることが容易となる。
【0017】
また、本発明によって得られた発光素子を、発光装置に適用することによって、長時間
の使用に耐える信頼性のよい発光装置を得ることができる。また、本発明によって得られ
た発光素子を、表示機能を有する発光装置に適用することによって、発光を効率よく外部
に取り出すことができ、また採光面を見る角度に依存した発光スペクトルの変化が少ない
良好な画像を表示できる発光装置を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の一態様について説明する。但し、本発明は多くの異なる態様で実施する
ことが可能であり、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を
様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、本形態の記載内容に
限定して解釈されるものではない。
【0019】
(実施の形態1)
本発明の一態様について図1の発光素子の断面図を用いて説明する。
【0020】
第1の電極801と第2の電極802との間に第1の層811と第2の層812と第3
の層813とを有する。第1の層811と第2の層812と第3の層813とは、順に積
層している。そして、第1の層811は第1の電極801と接し、第3の層813は第2
の電極802と接する。
【0021】
また、本形態の発光素子は、次の様に動作する。先ず、第1の電極801よりも第2の
電極802の電位の方が高くなるように電圧を印加すると、第1の層811から第1の電
極801へは正孔が注入され、第2の層812から第3の層813へは、電子が注入され
る。また、第2の電極802から第3の層813へは正孔が注入される。第2の電極80
2から注入された正孔と、第2の層812から注入された電子とは、第3の層813にお
いて再結合し、発光物質を励起状態にする。そして、励起状態の発光物質は基底状態に戻
るときに発光する。
【0022】
このような構成とすることによって、正孔を発生する層(第1の層811)の厚さに依
存した、任意の電流を流すために印加する電圧の変化が少ない発光素子を得ることができ
る。
【0023】
以下、各層、電極等について具体的に説明する。
【0024】
第1の層811は、正孔を発生する層である。正孔を発生する層として、例えば、バイ
ポーラ性物質と、その物質に対して電子受容性を示す物質とを含む層を用いることができ
る。ここで、バイポーラ性物質とは、ここで、バイポーラ性物質とは、電子移動度と正孔
移動度とを比較したときに、電子移動度の正孔移動度に対する比の値が100以下(好ま
しくは10以下。)、または正孔移動度の電子移動度に対する比の値が100以下(好ま
しくは10以下。)である物質である。つまり、バイポーラ性物質とは、電子または正孔
のいずれか一方のキャリアの移動度と他方のキャリアの移動度とを比較したときに、一方
のキャリアの移動度に対する他方のキャリアの移動度の比の値が100以下、好ましくは
10以下である物質をいう。バイポーラ性物質として、例えば、構造式(1)で表される
2,3−ビス(4−ジフェニルアミノフェニル)キノキサリン(略称:TPAQn)、構
造式(2)で表される2,3−ビス{4−[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ
]フェニル}−ジベンゾ[f,h]キノキサリン(略称:NPADiBzQn)、構造式
(3)で表される2,2’,3,3’−テトラキス(4−ジフェニルアミノフェニル)−
6,6’−ビスキノキサリン(略称:D−TriPhAQn)等が挙げられるが、この他
のものを用いてもよい。
【0025】
【化01】

【化02】

【化03】

【0026】
また、バイポーラ性物質の中でもトリフェニルアミンを骨格に含む物質を用いることが
より好ましい。これによって正孔を発生しやすくなる。また、1×10−6cm/Vs
以上の正孔移動度および電子移動度を有するバイポーラ性物質を用いることがさらに好ま
しい。また、バイポーラ性物質に対して電子受容性を示す物質について特に限定はなく、
例えば、モリブデン酸化物、バナジウム酸化物、レニウム酸化物7,7,8,8−テトラ
シアノキノジメタン(略称:TCNQ)、2,3,5,6−テトラフルオロ−7,7,8
,8−テトラシアノキノジメタン(略称:F4−TCNQ)等を用いることができる。こ
こで、バイポーラ性物質に対して電子受容性を示す物質は、バイポーラ性物質に対して、
モル比が0.5以上2以下(=バイポーラ性物質に対して電子受容性を示す物質/バイポ
ーラ性物質)と成るように含まれていることが好ましい。
【0027】
第2の層812は、電子を発生する層である。正孔を発生する層として、例えば、バイ
ポーラ性物質と、その物質に対して電子供与性を示す物質とを含む層を用いることができ
る。バイポーラ性物質としては、先に述べたTPAQn、NPADiBzQn、D−Tr
iPhAQn等を用いることができるが、この他のものを用いてもよい。また、バイポー
ラ性物質の中でも複素芳香環を骨格に含む物質を用いることがより好ましい。また、1×
10−6cm/Vs以上の正孔移動度および電子移動度を有するバイポーラ性物質を用
いることがさらに好ましい。また、バイポーラ性物質に対して電子供与性を示す物質につ
いて特に限定はなく、例えば、リチウム、セシウム等のアルカリ金属、マグネシウム、カ
ルシウム等のアルカリ土類金属、エルビウム、イッテルビウム等の希土類金属等を用いる
ことができる。また、リチウム酸化物(LiO)、カルシウム酸化物(CaO)、ナト
リウム酸化物(NaO)、カリウム酸化物(KO)、マグネシウム酸化物(MgO)
等、アルカリ金属酸化物若しくはアルカリ土類金属酸化物を、バイポーラ性物質に対して
電子供与性を示す物質として用いても構わない。なお、アルカリ金属酸化物、アルカリ土
類金属酸化物等は、反応性が低く、取り扱いが容易である。ここで、バイポーラ性物質に
対して電子供与性を示す物質は、バイポーラ性物質に対して、モル比が0.5以上2以下
(=バイポーラ性物質に対して電子供与性を示す物質/バイポーラ性物質)と成るように
含まれていることが好ましい。
【0028】
なお、第1の層811に含まれるバイポーラ性物質と第2の層812とに含まれるバイ
ポーラ性物質とは、それぞれ異なっていてもよいし、または同一であってもよい。第1の
層811と第2の層812とを同じバイポーラ性物質を用いて形成する場合、一般式(1
)または一般式(2)で表されるような、トリフェニルアミンと複素芳香環とを骨格に有
するキノキサリン誘導体を用いることが特に好ましい。このようなキノキサリン誘導体の
具体例としては、TPAQn、NPADiBzQn、D−TriPhAQn等が挙げられ
る。なお、第1の層811と第2の層812とに含まれるバイポーラ性物質が同じである
場合、第1の層811と第2の層812とを連続的に形成することができ、製造に係る手
間を軽減することができる。
【0029】
【化04】

【0030】
一般式(1)において、R〜Rは、それぞれ、水素、アルキル基のいずれかを表す
。ここで、RとR、RとR、RとRとは、それぞれ、互いに結合して芳香環
を形成してもよい。また、Ar〜Arは、それぞれ独立に、炭素数6〜14のアリー
ル基を表す。
【0031】
【化05】

【0032】
一般式(2)において、Ar11〜Ar14は、それぞれ独立に、炭素数6〜14のア
リール基を表す。
【0033】
第3の層813は、発光層を含む層である。第3の層813の層構造について特に限定
はなく、単層でも多層でも構わない。例えば、図1に示すように、第3の層813は、発
光層822の他、電子輸送層821、正孔輸送層823、正孔注入層824を含んでいて
もよいし、或いは発光層のみから成る単層であってもよい。
【0034】
発光層822は発光物質を含む層である。ここで、発光物質とは、発光効率が良好で、
所望の発光波長の発光をし得る物質である。第3の層813について特に限定はないが、
発光物質が、発光物質の有するエネルギーギャップよりも大きいエネルギーギャップを有
する物質からなる層中に、分散して含まれた層であることが好ましい。これによって、発
光物質からの発光が、発光物質自体の濃度に起因して消光してしまうことを防ぐことがで
きる。なお、エネルギーギャップとはLUMO準位とHOMO準位との間のエネルギーギ
ャップを言う。
【0035】
発光物質について特に限定はなく、発光効率が良好で、所望の発光波長の発光をし得る
物質を用いればよい。例えば、赤色系の発光を得たいときには、4−ジシアノメチレン−
2−イソプロピル−6−[2−(1,1,7,7−テトラメチルジュロリジン−9−イル
)エテニル]−4H−ピラン(略称:DCJTI)、4−ジシアノメチレン−2−メチル
−6−[2−(1,1,7,7−テトラメチルジュロリジン−9−イル)エテニル]−4
H−ピラン(略称:DCJT)、4−ジシアノメチレン−2−tert−ブチル−6−[
2−(1,1,7,7−テトラメチルジュロリジン−9−イル)エテニル]−4H−ピラ
ン(略称:DCJTB)やペリフランテン、2,5−ジシアノ−1,4−ビス[2−(1
0−メトキシ−1,1,7,7−テトラメチルジュロリジン−9−イル)エテニル]ベン
ゼン等、600nmから680nmに発光スペクトルのピークを有する発光を呈する物質
を用いることができる。また緑色系の発光を得たいときは、N,N’−ジメチルキナクリ
ドン(略称:DMQd)、クマリン6やクマリン545T、トリス(8−キノリノラト)
アルミニウム(略称:Alq)等、500nmから550nmに発光スペクトルのピー
クを有する発光を呈する物質を用いることができる。また、青色系の発光を得たいときは
、9,10−ビス(2−ナフチル)−tert−ブチルアントラセン(略称:t−BuD
NA)、9,9’−ビアントリル、9,10−ジフェニルアントラセン(略称:DPA)
、9,10−ビス(2−ナフチル)アントラセン(略称:DNA)、ビス(2−メチル−
8−キノリノラト)−4−フェニルフェノラト−ガリウム(略称:BGaq)、ビス(2
−メチル−8−キノリノラト)−4−フェニルフェノラト−アルミニウム(略称:BAl
q)等、420nmから500nmに発光スペクトルのピークを有する発光を呈する物質
を用いることができる。以上のように、蛍光を発光する物質の他、ビス[2−(3,5−
ビス(トリフルオロメチル)フェニル)ピリジナト−N,C2’]イリジウム(III)
ピコリナート(略称:Ir(CFppy)(pic))、ビス[2−(4,6−ジフ
ルオロフェニル)ピリジナト−N,C2’]イリジウム(III)アセチルアセトナート
(略称:FIr(acac))、ビス[2−(4,6−ジフルオロフェニル)ピリジナト
−N,C2’]イリジウム(III)ピコリナート(FIr(pic))、トリス(2−
フェニルピリジナト−N,C2’)イリジウム(略称:Ir(ppy))等の燐光を発
光する物質も発光物質として用いることができる。
【0036】
また、発光物質を分散状態にするために用いる物質について特に限定はなく、例えば、
9,10−ジ(2−ナフチル)−2−tert−ブチルアントラセン(略称:t−BuD
NA)等のアントラセン誘導体、または4,4’−ビス(N−カルバゾリル)ビフェニル
(略称:CBP)等のカルバゾール誘導体の他、ビス[2−(2−ヒドロキシフェニル)
ピリジナト]亜鉛(略称:Znpp)、ビス[2−(2−ヒドロキシフェニル)ベンゾ
オキサゾラト]亜鉛(略称:Zn(BOX))等の金属錯体等を用いることができる。
【0037】
以上のような、発光素子において、第2の層812に含まれる電子輸送性物質の電子親
和力と、第3の層813に含まれる層のうち第2の層812と接する層に含まれる物質の
電子親和力との差は、好ましくは2eV以下、より好ましくは1.5eV以下である。ま
た、第2の層812がn型の半導体から成るとき、n型の半導体の仕事関数と、第3の層
813に含まれる層のうち第2の層812と接する層に含まれる物質の電子親和力との差
は、好ましくは2eV以下、より好ましくは1.5eV以下である。
【0038】
なお、第3の層813に含まれる層のうち第2の層812と接する層とは、第3の層8
13が本形態のような層構造を有するときは電子輸送層821がこれに該当する。そして
、第3の層813が発光層のみから成るとき、または、電子輸送層821等を有しないと
きは発光層がこれに該当する。発光層が第2の層812と接する場合において、第3の層
813に含まれる層のうち第2の層812と接する層に含まれる物質とは、発光物質を分
散状態とするための物質、または発光物質そのものである。これは、Alq等のように
特に分散状態としなくても発光することができ、且つキャリアの輸送性の良い発光物質を
用いる場合には、分散状態とすることなく発光物質それ自体から成る層そのものを発光層
として機能させることができるためである。このように、第3の層813が第2の層81
2と第3の層813とを接合することによって、第2の層812から第3の層813への
電子の注入が容易になる。
【0039】
ここで、第1の電極801と第2の電極802とは、いずれか一若しくは両方が可視光
を透過でき、導電性を有する物質で形成されていることが好ましい。これによって、第1
の電極801と第2の電極802の少なくとも一方の電極を介して発光を外部に取り出す
ことができる。
【0040】
第1の電極801について特に限定はなく、アルミニウムの他、インジウム錫酸化物(
ITO)、または酸化珪素を含むインジウム錫酸化物、2〜20wt%の酸化亜鉛を含む
酸化インジウムの他、金(Au)、白金(Pt)、ニッケル(Ni)、タングステン(W
)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、銅(Cu)
、パラジウム(Pd)等を用いることができる。
【0041】
また、第2の電極802についても特に限定はないが、本形態の発光素子のように第3
の層813へ正孔を注入する機能を担うときは、仕事関数の大きい物質で形成されている
ことが好ましい。具体的には、インジウム錫酸化物(ITO)、または酸化珪素を含むイ
ンジウム錫酸化物、2〜20wt%の酸化亜鉛を含む酸化インジウムの他、金(Au)、
白金(Pt)、ニッケル(Ni)、タングステン(W)、クロム(Cr)、モリブデン(
Mo)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)等を用いるこ
とができる。なお、第2の電極802は、例えばスパッタリング法や蒸着法等を用いて形
成することができる。
【0042】
なお、前述のように、本形態では、第2の層812と発光層822との間に電子輸送層
821を有する。ここで、電子輸送層821とは、注入された電子を発光層822へ輸送
する機能を有する層である。このように、電子輸送層821を設け、第1の電極801お
よび金属が含まれた第2の層812と、発光層822とを離すことによって、発光が金属
に起因して消光することを防ぐことができる。
【0043】
電子輸送層821について特に限定はなく、電子輸送性物質、またはバイポーラ性物質
を用いて形成することができる。バイポーラ性物質として、例えば、TPAQn、NPA
DiBzQn、D−TriPhAQn等が挙げられる。電子輸送性物質とは、正孔よりも
電子の移動度が高く、電子移動度と正孔移動度とを比較したときに、電子移動度の正孔移
動度に対する比の値が100よりも大きい物質をいう。電子輸送性物質としては、例えば
、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム(略称:Alq)、トリス(4−メチル−
8−キノリノラト)アルミニウム(略称:Almq)、ビス(10−ヒドロキシベンゾ
[h]−キノリナト)ベリリウム(略称:BeBq)、ビス(2−メチル−8−キノリ
ノラト)−4−フェニルフェノラト−アルミニウム(略称:BAlq)、ビス[2−(2
−ヒドロキシフェニル)ベンゾオキサゾラト]亜鉛(略称:Zn(BOX))、ビス[
2−(2−ヒドロキシフェニル)ベンゾチアゾラト]亜鉛(略称:Zn(BTZ))等
の金属錯体の他、2−(4−ビフェニリル)−5−(4−tert−ブチルフェニル)−
1,3,4−オキサジアゾール(略称:PBD)、1,3−ビス[5−(p−tert−
ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]ベンゼン(略称:OXD
−7)、3−(4−tert−ブチルフェニル)−4−フェニル−5−(4−ビフェニリ
ル)−1,2,4−トリアゾール(略称:TAZ)、3−(4−tert−ブチルフェニ
ル)−4−(4−エチルフェニル)−5−(4−ビフェニリル)−1,2,4−トリアゾ
ール(略称:p−EtTAZ)、バソフェナントロリン(略称:BPhen)、バソキュ
プロイン(略称:BCP)等が挙げられる。また、電子輸送性物質およびバイポーラ性物
質の中でも特に、1×10−6cm/Vs以上の電子移動度を有する電子輸送性物質、
または1×10−6cm/Vs以上の電子移動度を有するバイポーラ性物質を用いて電
子輸送層821を形成することがより好ましい。これによって、発光素子の駆動電圧を下
げることができる。また、電子輸送層821は、以上に述べた物質から成る層を二以上組
み合わせて形成した多層構造の層であってもよい。
【0044】
また、本形態では、第2の電極802と発光層822との間には、図1に示すように、
正孔輸送層823を有する。ここで、正孔輸送層823とは、第2の電極802から注入
された正孔を発光層822へ輸送する機能を有する層である。このように、正孔輸送層8
23を設け、第2の電極802と発光層822とを離すことによって、発光が金属に起因
して消光することを防ぐことができる。
【0045】
正孔輸送層823について、特に限定はなく、正孔輸送性物質、またはバイポーラ性物
質を用いて形成することができる。ここで正孔輸送性物質とは電子よりも正孔の移動度が
高い物質であり、正孔移動度の電子移動度に対する比の値が100よりも大きい物質をい
う。正孔輸送性物質としては、4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルア
ミノ]ビフェニル(略称:NPB)、4,4’−ビス[N−(3−メチルフェニル)−N
−フェニルアミノ]ビフェニル(略称:TPD)、4,4’,4’’−トリス(N,N−
ジフェニルアミノ)トリフェニルアミン(略称:TDATA)、4,4’,4’’−トリ
ス[N−(3−メチルフェニル)−N−フェニルアミノ]トリフェニルアミン(略称:M
TDATA)、4,4’−ビス[N−{4−(N,N−ジ−m−トリルアミノ)フェニル
}−N−フェニルアミノ]ビフェニル(略称:DNTPD)、1,3,5−トリス[N,
N−ジ(m−トリル)アミノ]ベンゼン(略称:m−MTDAB)、4,4’,4’’−
トリス(N−カルバゾリル)トリフェニルアミン(略称:TCTA)、フタロシアニン(
略称:HPc)、銅フタロシアニン(略称:CuPc)、バナジルフタロシアニン(略
称:VOPc)等が挙げられる。バイポーラ性物質としては、TPAQn、NPADiB
zQn、D−TriPhAQn等が挙げられる。また、正孔輸送性物質およびバイポーラ
性物質の中でも特に、1×10−6cm/Vs以上の正孔移動度を有する正孔輸送性物
質、または1×10−6cm/Vs以上の正孔移動度を有するバイポーラ性物質を用い
て正孔輸送層823を形成することがより好ましい。これによって、発光素子の駆動電圧
を下げることができる。また、正孔輸送層823は、以上に述べた物質から成る層を二以
上組み合わせて形成した多層構造の層であってもよい。
【0046】
さらに、第2の電極802と正孔輸送層823との間には、図1に示すように、正孔注
入層824を有していてもよい。ここで、正孔注入層824とは、第2の電極802から
正孔輸送層823へ正孔の注入を補助する機能を有する層である。
【0047】
正孔注入層824について特に限定はなく、モリブデン酸化物やバナジウム酸化物、ル
テニウム酸化物、タングステン酸化物、マンガン酸化物等の金属酸化物によって形成され
たものを用いることができる。この他、上述したHPc、CuPC、VOPc等のフタ
ロシアニン系の化合物、DNTPD等の芳香族アミン系の化合物、或いはポリ(エチレン
ジオキシチオフェン)/ポリ(スチレンスルホン酸)混合物(PEDOT/PSS)等の
高分子によっても正孔注入層824を形成することができる。また、バイポーラ性物質と
、その物質に対して電子受容性を示す物質とを混合させて、正孔注入層824を形成して
もよい。
【0048】
以上に述べた本発明の発光素子は、発光時間の蓄積に伴った駆動電圧の増加が少なく、
信頼性の高い素子である。これは、バイポーラ性物質と、バイポーラ性物質に対して電子
受容性若しくは電子供与性を示す物質とを混合することによって第1の層若しくは第2の
層が結晶化し難くなる為である。なお、ここでは、任意の輝度を得るために印加する電圧
を駆動電圧という。
【0049】
また、本発明の発光素子は、正孔を発生する層(第1の層811)の膜厚に依存した、
任意の電流を流すために印加する電圧の変化が少ない。その為、例えば、第1の層811
の厚さを厚くし、電極間の距離を長くすることによって、第1の電極801と第2の電極
802との短絡を防ぐことが容易である。
【0050】
(実施の形態2)
本形態では、正孔を発生する層の膜厚を調節することによって、発光の外部取り出し効
率が高く、また採光面(発光素子から光が射出される面)を見る角度(採光面とそれを見
る人の視線とがなす角度)に依存した発光スペクトルの変化が少なくなるように反射面か
ら採光面(若しくは発光領域)までの光学距離を調節した発光素子の態様について図12
を用いて説明する。
【0051】
図12の発光素子は、第1の電極201と第2の電極202との間に、正孔を発生する
第1の層211と、電子を発生する第2の層212と、発光物質を含む第3の層213と
を有する。第1の層211と第2の層212と第3の層213とは、第2の層212を間
に挟むように順に積層し、第1の層211は第1の電極と接し、第3の層213は第2の
電極202と接する。
【0052】
ここで、第1の電極201は、反射率の高い導電物から成る電極、所謂反射電極である
。反射率の高い導電物としては、アルミニウム、銀の他、これら金属の合金(Al:Li
合金、Mg:Ag合金など)等も用いることができる。また、反射率は、50%以上10
0%以下が好ましい。また、第2の電極202は、可視光を透過できる導電物から成る電
極である。可視光を透過できる導電物について特に限定はなく、インジウム錫酸化物の他
、酸化珪素を含むインジウム錫酸化物、2〜20wt%の酸化亜鉛を含む酸化インジウム
等を用いることができる。
【0053】
第1の電極201の電位よりも第2の電極202の電位の方が高くなるように電圧を印
加したとき、第1の層211から第1の電極201へは正孔が注入され、第2の層212
から第3の層213へは電子が注入される。また第2の電極202から第3の層213へ
は正孔が注入される。
【0054】
第3の層213において電子と正孔とは再結合し、これによって発光物質が励起状態と
なる。そして、励起状態になった発光物質が基底状態に戻るときに発光する。このように
して発光が生じる領域を特に発光領域という。そして、発光領域が形成されるように、発
光物質を含んだ層を発光層という。なお、発光領域は、発光層の少なくとも一部において
形成される。
【0055】
本形態の発光素子において、第3の層213は、発光層222の他、電子輸送層221
、正孔輸送層223、正孔注入層224を含む。但し、第3の層213の層構造は、図1
2に示したものに限定されるものではなく、例えば発光層のみから成る単層構造のもので
あってもよい。
【0056】
また、第1の層211、第2の層212、第3の層213は、それぞれ、実施の形態1
に記載の第1の層811、第2の層812、第3の層813と同様の物質を用いて形成す
ればよい。また、電子輸送層221、発光層222、正孔輸送層223、正孔注入層22
4についても、それぞれ、実施の形態1に記載の電子輸送層821、発光層822、正孔
輸送層823、正孔注入層824と同様の物質を用いて形成すればよい。
【0057】
反射電極に光が入射した場合、反射光には位相の反転が生じる。これによって生じる光
の干渉効果により、発光領域と反射電極との光学距離(即ち、屈折率×距離)が、発光波
長の(2m−1)/4倍(mは任意の正の整数)、即ち、m=1/4、3/4、5/4・
・・倍の時には発光の外部取り出し効率が高くなり、m/2倍(mは任意の正の整数)即
ち、m=1/2、1、3/2・・・倍の時には発光の外部取り出し効率が低くなる。
【0058】
したがって、本形態の発光素子において、発光領域が発光層222と正孔輸送層223
との界面近傍である場合は、下記数式(4)を満たすように第1の層211、第2の層2
12、電子輸送層221、発光層222の各層の厚さを調節することが好ましい。これに
よって、発光を効率よく外部に取り出すことができる。また、d、diiの増加に伴う
抵抗値の増加を低く抑えることができる。ここで、抵抗値とは、印加した電圧値(V)を
、印加した電圧に応じて発光素子に流れる電流(mA)で割ることによって得られる値で
ある。
【0059】
【数02】

【0060】
数式(4)において、nは第1の層211の屈折率、dは第1の層211の厚さ、
iiは第2の層212の屈折率、diiは第2の層212の厚さ、nは電子輸送層2
21の屈折率、dは電子輸送層221の厚さ、nは発光層222の屈折率、dは発
光層222の厚さ、λは発光素子からの発光の波長、mは任意の正の整数を表す。
【0061】
一方、本形態の発光素子において、発光領域が発光層222と電子輸送層221との界
面近傍である場合は、数式(5)を満たすように第1の層211、第2の層212、電子
輸送層221の各層の厚さを調節することが好ましい。これによって、発光を効率よく外
部に取り出すことができる。また、d、diiの増加に伴う抵抗値の増加を低く抑える
ことができる。
【0062】
【数03】

【0063】
数式(5)において、nは第1の層211の屈折率、dは第1の層211の厚さ、
iiは第2の層212の屈折率、diiは第2の層212の厚さ、nは電子輸送層2
21の屈折率、dは電子輸送層221の厚さ、λは発光素子からの発光の波長、mは任
意の正の整数を表す。
【0064】
また、本形態の発光素子において、発光層222の全域に渡り発光領域が形成される場
合は、数式(6)を満たすように第1の層211、第2の層212、電子輸送層221の
各層の厚さを調節することが好ましい。これによって、発光を効率よく外部に取り出すこ
とができる。
【数04】

【0065】
数式(6)において、nは第1の層211の屈折率、dは第1の層211の厚さ、
iiは第2の層212の屈折率、diiは第2の層212の厚さ、nは電子輸送層2
21の屈折率、dは電子輸送層221の厚さ、nは発光層222の屈折率、dは発
光層222の厚さ、λは発光素子からの発光の波長、mは任意の正の整数を表す。
【0066】
数式(4)、(5)、(6)において、mは1≦m≦10であることが好ましい。また
、発光素子からの発光とは、発光素子外部に放射される、発光物質に由来した発光のこと
である。また、発光の波長とは、発光スペクトルにおいて極大値を示す波長についての理
論値である。
【0067】
なお、本形態では、第2の層212と発光層222との間に、電子輸送層221を有す
る構造の発光素子について説明したが、電子輸送層221と異なる層を他に有していても
よい。その場合、数式(6)におけるnは、n+n・・・・+n
+・・・のように表される。
【0068】
(実施の形態3)
本発明の発光素子は、発光時間の蓄積に伴った駆動電圧の増加が少なく信頼性の高い素
子であるため、本発明の発光素子を例えば画素部に適用することで、消費電力の増加の少
ない発光装置を得ることができる。また、本発明の発光素子は、電極間の短絡を防ぐこと
が容易なため、本発明の発光素子を画素部に適用することで、短絡に起因した欠陥の少な
い良好な画像を表示できる発光装置を得ることができる。また、本発明の発光素子は、発
光の外部取り出し効率を高くすることが容易なため、本発明の発光素子を画素部に適用す
ることで、低消費電力で表示動作を行うことができる発光装置を得ることができる。
【0069】
本形態では、表示機能を有する発光装置の回路構成および駆動方法について図3〜6を
用いて説明する。
【0070】
図3は本発明を適用した発光装置を上面からみた模式図である。図3において、基板6
500上には、画素部6511と、ソース信号線駆動回路6512と、書込用ゲート信号
線駆動回路6513と、消去用ゲート信号線駆動回路6514とが設けられている。ソー
ス信号線駆動回路6512と、書込用ゲート信号線駆動回路6513と、消去用ゲート信
号線駆動回路6514とは、それぞれ、配線群を介して、外部入力端子であるFPC(フ
レキシブルプリントサーキット)6503と接続している。そして、ソース信号線駆動回
路6512と、書込用ゲート信号線駆動回路6513と、消去用ゲート信号線駆動回路6
514とは、それぞれ、FPC6503からビデオ信号、クロック信号、スタート信号、
リセット信号等を受け取る。またFPC6503にはプリント配線基盤(PWB)650
4が取り付けられている。なお、それぞれの駆動回路部は、上記のように必ずしも画素部
6511と同一基板上に設けられている必要はなく、例えば、配線パターンが形成された
FPC上にICチップを実装したもの(TCP)等を利用し、基板外部に設けられていて
もよい。
【0071】
画素部6511には、列方向に延びた複数のソース信号線が行方向に並んで配列してい
る。また、電流供給線が行方向に並んで配列している。また、画素部6511には、行方
向に延びた複数のゲート信号線が列方向に並んで配列している。また画素部6511には
、発光素子を含む一組の回路が複数配列している。
【0072】
図4は、一画素を動作するための回路を表した図である。図4に示す回路には、第1の
トランジスタ901と第2のトランジスタ902と発光素子903とが含まれている。
【0073】
第1のトランジスタ901と、第2のトランジスタ902とは、それぞれ、ゲート電極
と、ドレイン領域と、ソース領域とを含む三端子の素子であり、ドレイン領域とソース領
域の間にチャネル領域を有する。ここで、ソース領域とドレイン領域とは、トランジスタ
の構造や動作条件等によって変わるため、いずれがソース領域またはドレイン領域である
かを限定することが困難である。そこで、本形態においては、ソースまたはドレインとし
て機能する領域を、それぞれトランジスタの第1電極、トランジスタの第2電極と表記す
る。
【0074】
ゲート信号線911と、書込用ゲート信号線駆動回路913とはスイッチ918によっ
て電気的に接続または非接続の状態になるように設けられている。また、ゲート信号線9
11と、消去用ゲート信号線駆動回路914とはスイッチ919によって電気的に接続ま
たは非接続の状態になるように設けられている。また、ソース信号線912は、スイッチ
920によってソース信号線駆動回路915または電源916のいずれかに電気的に接続
するように設けられている。そして、第1のトランジスタ901のゲートはゲート信号線
911に電気的に接続している。また、第1のトランジスタ901の第1電極はソース信
号線912に電気的に接続し、第2電極は第2のトランジスタ902のゲート電極と電気
的に接続している。第2のトランジスタ902の第1電極は電流供給線917と電気的に
接続し、第2電極は発光素子903に含まれる一の電極と電気的に接続している。なお、
スイッチ918は、書込用ゲート信号線駆動回路913に含まれていてもよい。またスイ
ッチ919についても消去用ゲート信号線駆動回路914の中に含まれていてもよい。ま
た、スイッチ920についてもソース信号線駆動回路915の中に含まれていてもよい。
【0075】
また画素部におけるトランジスタや発光素子等の配置について特に限定はないが、例え
ば図5の上面図に表すように配置することができる。図5において、第1のトランジスタ
1001の第1電極はソース信号線1004に接続し、第2の電極は第2のトランジスタ
1002のゲート電極に接続している。また第2トランジスタの第1電極は電流供給線1
005に接続し、第2電極は発光素子の電極1006に接続している。ゲート信号線10
03の一部は第1のトランジスタ1001のゲート電極として機能する。
【0076】
次に、駆動方法について説明する。図6は時間経過に伴ったフレームの動作について説
明する図である。図6において、横方向は時間経過を表し、縦方向はゲート信号線の走査
段数を表している。
【0077】
本発明の発光装置を用いて画像表示を行うとき、表示期間においては、画面の書き換え
動作と表示動作とが繰り返し行われる。この書き換え回数について特に限定はないが、画
像をみる人がちらつき(フリッカ)を感じないように少なくとも1秒間に60回程度とす
ることが好ましい。ここで、一画面(1フレーム)の書き換え動作と表示動作を行う期間
を1フレーム期間という。
【0078】
1フレームは、図6に示すように、書き込み期間501a、502a、503a、50
4aと保持期間501b、502b、503b、504bとを含む4つのサブフレーム5
01、502、503、504に時分割されている。発光するための信号を与えられた発
光素子は、保持期間において発光状態となっている。各々のサブフレームにおける保持期
間の長さの比は、第1のサブフレーム501:第2のサブフレーム502:第3のサブフ
レーム503:第4のサブフレーム504=2:2:2:2=8:4:2:1と
なっている。これによって4ビット階調を表現することができる。但し、ビット数及び階
調数はここに記すものに限定されず、例えば8つのサブフレームを設け8ビット階調を行
えるようにしてもよい。
【0079】
1フレームにおける動作について説明する。まず、サブフレーム501において、1行
目から最終行まで順に書き込み動作が行われる。従って、行によって書き込み期間の開始
時間が異なる。書き込み期間501aが終了した行から順に保持期間501bへと移る。
当該保持期間において、発光するための信号を与えられている発光素子は発光状態となっ
ている。また、保持期間501bが終了した行から順に次のサブフレーム502へ移り、
サブフレーム501の場合と同様に1行目から最終行まで順に書き込み動作が行われる。
以上のような動作を繰り返し、サブフレーム504の保持期間504b迄終了する。サブ
フレーム504における動作を終了したら次のフレームへ移る。このように、各サブフレ
ームにおいて発光した時間の積算時間が、1フレームにおける各々の発光素子の発光時間
となる。この発光時間を発光素子ごとに変えて一画素内で様々に組み合わせることによっ
て、明度および色度の異なる様々な表示色を形成することができる。
【0080】
サブフレーム504のように、最終行目までの書込が終了する前に、既に書込を終え、
保持期間に移行した行における保持期間を強制的に終了させたいときは、保持期間504
bの後に消去期間504cを設け、強制的に非発光の状態となるように制御することが好
ましい。そして、強制的に非発光状態にした行については、一定期間、非発光の状態を保
つ(この期間を非発光期間504dとする。)。そして、最終行目の書込期間が終了した
ら直ちに、一行目から順に次のサブフレーム(またはフレーム)の書込期間に移行する。
これによって、サブフレーム504の書き込み期間と、その次のサブフレームの書き込み
期間とが重畳することを防ぐことができる。
【0081】
なお、本形態では、サブフレーム501乃至504は保持期間の長いものから順に並ん
でいるが、必ずしも本実施例のような並びにする必要はなく、例えば保持期間の短いもの
から順に並べられていてもよいし、または保持期間の長いものと短いものとがランダムに
並んでいてもよい。また、サブフレームは、さらに複数のフレームに分割されていてもよ
い。つまり、同じ映像信号を与えている期間、ゲート信号線の走査を複数回行ってもよい

【0082】
ここで、書込期間および消去期間における、図4で示す回路の動作について説明する。
【0083】
まず書込期間における動作について説明する。書込期間において、n行目(nは自然数
)のゲート信号線911は、スイッチ918を介して書込用ゲート信号線駆動回路913
と電気的に接続し、消去用ゲート信号線駆動回路914とは非接続である。また、ソース
信号線912はスイッチ920を介してソース信号線駆動回路915と電気的に接続して
いる。ここで、n行目(nは自然数)のゲート信号線911に接続した第1のトランジス
タ901のゲートに信号が入力され、第1のトランジスタ901はオンとなる。そして、
この時、1列目から最終列目迄のソース信号線に同時に映像信号が入力される。なお、各
列のソース信号線912から入力される映像信号は互いに独立したものである。ソース信
号線912から入力された映像信号は、各々のソース信号線に接続した第1のトランジス
タ901を介して第2のトランジスタ902のゲート電極に入力される。この時第2のト
ランジスタ902に入力された信号によって、電流供給線917から発光素子903へ供
給される電流値が決まる。そして、その電流値に依存して発光素子903は発光または非
発光が決まる。例えば、第2のトランジスタ902がPチャネル型である場合は、第2の
トランジスタ902のゲート電極にLow Levelの信号が入力されることによって
発光素子903が発光する。一方、第2のトランジスタ902がNチャネル型である場合
は、第2のトランジスタ902のゲート電極にHigh Levelの信号が入力される
ことによって発光素子903が発光する。
【0084】
次に消去期間における動作について説明する。消去期間において、n行目(nは自然数
)のゲート信号線911は、スイッチ919を介して消去用ゲート信号線駆動回路914
と電気的に接続し、書込用ゲート信号線駆動回路913とは非接続である。また、ソース
信号線912はスイッチ920を介して電源916と電気的に接続している。ここで、n
行目のゲート信号線911に接続した第1のトランジスタ901のゲートに信号が入力さ
れ、第1のトランジスタ901はオンとなる。そして、この時、1列目から最終列目迄の
ソース信号線に同時に消去信号が入力される。ソース信号線912から入力された消去信
号は、各々のソース信号線に接続した第1のトランジスタ901を介して第2のトランジ
スタ902のゲート電極に入力される。この時第2のトランジスタ902に入力された信
号によって、電流供給線917から発光素子903への電流の供給が阻止される。そして
、発光素子903は強制的に非発光となる。例えば、第2のトランジスタ902がPチャ
ネル型である場合は、第2のトランジスタ902のゲート電極にHigh Levelの
信号が入力されることによって発光素子903は非発光となる。一方、第2のトランジス
タ902がNチャネル型である場合は、第2のトランジスタ902のゲート電極にLow
Levelの信号が入力されることによって発光素子903は非発光となる。
【0085】
なお、消去期間では、n行目(nは自然数)については、以上に説明したような動作に
よって消去する為の信号を入力する。しかし、前述のように、n行目が消去期間であると
共に、他の行(m行目(mは自然数)とする。)については書込期間となる場合がある。
このような場合、同じ列のソース信号線を利用してn行目には消去の為の信号を、m行目
には書込の為の信号を入力する必要があるため、以下に説明するような動作させることが
好ましい。
【0086】
先に説明した消去期間における動作によって、n行目の発光素子903が非発光となっ
た後、直ちに、ゲート信号線911と消去用ゲート信号線駆動回路914とを非接続の状
態とすると共に、スイッチ920を切り替えてソース信号線912とソース信号線駆動回
路915と接続させる。そして、ソース信号線とソース信号線駆動回路915とを接続さ
せる共に、ゲート信号線911と書込用ゲート信号線駆動回路913とを接続させる。そ
して、書込用ゲート信号線駆動回路913からm行目の信号線に選択的に信号が入力され
、第1のトランジスタがオンすると共に、ソース信号線駆動回路915からは、1列目か
ら最終列目迄のソース信号線に書込の為の信号が入力される。この信号によって、m行目
の発光素子は、発光または非発光となる。
【0087】
以上のようにしてm行目について書込期間を終えたら、直ちに、n+1行目の消去期間
に移行する。その為に、ゲート信号線911と書込用ゲート信号線駆動回路913を非接
続とすると共に、スイッチ920を切り替えてソース信号線を電源916と接続する。ま
た、ゲート信号線911と書込用ゲート信号線駆動回路913を非接続とすると共に、ゲ
ート信号線911については、消去用ゲート信号線駆動回路914と接続状態にする。そ
して、消去用ゲート信号線駆動回路914からn+1行目のゲート信号線に選択的に信号
を入力して第1のトランジスタに信号をオンする共に、電源916から消去信号が入力さ
れる。このようにして、n+1行目の消去期間を終えたら、直ちに、m+1行目の書込期
間に移行する。以下、同様に、消去期間と書込期間とを繰り返し、最終行目の消去期間ま
で動作させればよい。
【0088】
なお、本形態では、n行目の消去期間とn+1行目の消去期間との間にm行目の書込期
間を設ける態様について説明したが、これに限らず、n−1行目の消去期間とn行目の消
去期間との間にm行目の書込期間を設けてもよい。
【0089】
また、本形態では、サブフレーム504のように非発光期間504dを設けるときおい
て、消去用ゲート信号線駆動回路914と或る一のゲート信号線とを非接続状態にすると
共に、書込用ゲート信号線駆動回路913と他のゲート信号線とを接続状態にする動作を
繰り返している。このような動作は、特に非発光期間を設けないフレームにおいて行って
も構わない。
【0090】
(実施の形態4)
本発明の発光素子を含む発光装置の断面図の一態様について、図7を用いて説明する。
【0091】
図7において、点線で囲まれているのは、本発明の発光素子12を駆動するために設け
られているトランジスタ11である。発光素子12は、第1の電極13と第2の電極14
との間に正孔を発生する層と電子を発生する層と発光物質を含む層とが積層された層15
を有する本発明の発光素子である。トランジスタ11のドレインと第1の電極13とは、
第1層間絶縁膜16(16a、16b、16c)を貫通している配線17によって電気的
に接続されている。また、発光素子12は、隔壁層18によって、隣接して設けられてい
る別の発光素子と分離されている。このような構成を有する本発明の発光装置は、本形態
において、基板10上に設けられている。
【0092】
なお、図7に示されたトランジスタ11は、半導体層を中心として基板と逆側にゲート
電極が設けられたトップゲート型のものである。但し、トランジスタ11の構造について
は、特に限定はなく、例えばボトムゲート型のものでもよい。またボトムゲートの場合に
は、チャネルを形成する半導体層の上に保護膜が形成されたもの(チャネル保護型)でも
よいし、或いはチャネルを形成する半導体層の一部が凹状になったもの(チャネルエッチ
型)でもよい。なお、21はゲート電極、22はゲート絶縁膜、23は半導体層、24は
n型の半導体層、25は電極、26は保護膜である。
【0093】
また、トランジスタ11を構成する半導体層は、結晶性、非結晶性のいずれのものでも
よい。また、セミアモルファス等でもよい。
【0094】
なお、セミアモルファス半導体とは、次のようなものである。非晶質と結晶構造(単結
晶、多結晶を含む)の中間的な構造を有し、自由エネルギー的に安定な第3の状態を有す
る半導体であって、短距離秩序を持ち格子歪みを有する結晶質な領域を含んでいるもので
ある。また少なくとも膜中の一部の領域には、0.5〜20nmの結晶粒を含んでいる。
ラマンスペクトルが520cm−1よりも低波数側にシフトしている。X線回折ではSi
結晶格子に由来するとされる(111)、(220)の回折ピークが観測される。未結合
手(ダングリングボンド)を終端する為に水素またはハロゲンを少なくとも1原子%また
はそれ以上含ませている。所謂微結晶半導体(マイクロクリスタル半導体)とも言われて
いる。珪化物気体をグロー放電分解(プラズマCVD)して形成する。珪化物気体として
は、SiH、その他にもSi、SiHCl、SiHCl、SiCl、S
iFなどを用いることができる。この珪化物気体をH、又は、HとHe、Ar、K
r、Neから選ばれた一種または複数種の希ガス元素で希釈しても良い。希釈率は2〜1
000倍の範囲。圧力は概略0.1Pa〜133Paの範囲、電源周波数は1MHz〜1
20MHz、好ましくは13MHz〜60MHz、基板加熱温度は300℃以下でよく、
好ましくは100〜250℃。膜中の不純物元素として、酸素、窒素、炭素などの大気成
分の不純物は1×1020/cm以下とすることが望ましく、特に、酸素濃度は5×1
19/cm以下、好ましくは1×1019/cm以下とする。なお、セミアモルフ
ァス半導体を用いたTFT(薄膜トランジスタ)の移動度はおよそ1〜10m/Vse
cとなる。
【0095】
また、半導体層が結晶性のものの具体例としては、単結晶または多結晶性の珪素、或い
はシリコンゲルマニウム等から成るものが挙げられる。これらはレーザー結晶化によって
形成されたものでもよいし、例えばニッケル等を用いた固相成長法による結晶化によって
形成されたものでもよい。
【0096】
なお、半導体層が非晶質の物質、例えばアモルファスシリコンで形成される場合には、
トランジスタ11およびその他のトランジスタ(発光素子を駆動するための回路を構成す
るトランジスタ)は全てNチャネル型トランジスタで構成された回路を有する発光装置で
あることが好ましい。それ以外については、Nチャネル型またはPチャネル型のいずれか
一のトランジスタで構成された回路を有する発光装置でもよいし、両方のトランジスタで
構成された回路を有する発光装置でもよい。
【0097】
さらに、第1層間絶縁膜16は、図7(A)、(C)に示すように多層でもよいし、ま
たは単層でもよい。なお、16aは酸化珪素や窒化珪素のような無機物から成り、16b
はアクリルやシロキサン(シリコン(Si)と酸素(O)との結合で骨格構造が構成され
、水素、若しくはアルキル基等の有機基を置換基として有する化合物。)、塗布成膜可能
な酸化珪素等の自己平坦性を有する物質から成る。さらに、16cはアルゴン(Ar)を
含む窒化珪素膜から成る。なお、各層を構成する物質については、特に限定はなく、ここ
に述べたもの以外のものを用いてもよい。また、これら以外の物質から成る層をさらに組
み合わせてもよい。このように、第1層間絶縁膜16は、無機物または有機物の両方を用
いて形成されたものでもよいし、または無機膜と有機膜のいずれか一で形成されたもので
もよい。
【0098】
隔壁層18は、エッジ部において、曲率半径が連続的に変化する形状であることが好ま
しい。また隔壁層18は、アクリルやシロキサン、レジスト、酸化珪素等を用いて形成さ
れる。なお隔壁層18は、無機膜と有機膜のいずれか一で形成されたものでもよいし、ま
たは両方を用いて形成されたものでもよい。
【0099】
なお、図7(A)、(C)では、第1層間絶縁膜16のみがトランジスタ11と発光素
子12の間に設けられた構成であるが、図7(B)のように、第1層間絶縁膜16(16
a、16b)の他、第2層間絶縁膜19(19a、19b)が設けられた構成のものであ
ってもよい。図7(B)に示す発光装置においては、第1の電極13は第2層間絶縁膜1
9を貫通し、配線17と接続している。
【0100】
第2層間絶縁膜19は、第1層間絶縁膜16と同様に、多層でもよいし、または単層で
もよい。19aはアクリルやシロキサン、塗布成膜可能な酸化珪素等の自己平坦性を有す
る物質から成る。さらに、19bはアルゴン(Ar)を含む窒化珪素膜から成る。なお、
各層を構成する物質については、特に限定はなく、ここに述べたもの以外のものを用いて
もよい。また、これら以外の物質から成る層をさらに組み合わせてもよい。このように、
第2層間絶縁膜19は、無機物または有機物の両方を用いて形成されたものでもよいし、
または無機膜と有機膜のいずれか一で形成されたものでもよい。
【0101】
発光素子12において、第1の電極および第2の電極がいずれも透光性を有する物質で
構成されている場合、図7(A)の白抜きの矢印で表されるように、第1の電極13側と
第2の電極14側の両方から発光を取り出すことができる。また、第2の電極14のみが
透光性を有する物質で構成されている場合、図7(B)の白抜きの矢印で表されるように
、第2の電極14側のみから発光を取り出すことができる。この場合、第1の電極13は
反射率の高い材料で構成されているか、または反射率の高い材料から成る膜(反射膜)が
第1の電極13の下方に設けられていることが好ましい。また、第1の電極13のみが透
光性を有する物質で構成されている場合、図7(C)の白抜きの矢印で表されるように、
第1の電極13側のみから発光を取り出すことができる。この場合、第2の電極14は反
射率の高い材料で構成されているか、または反射膜が第2の電極14の上方に設けられて
いることが好ましい。
【0102】
また、発光素子12は、第1の電極13の電位よりも第2の電極14の電位が高くなる
ように電圧を印加したときに動作するように層15が積層されたものであってもよいし、
或いは、第1の電極13の電位よりも第2の電極14の電位が低くなるように電圧を印加
したときに動作するように層15が積層されたものであってもよい。前者の場合、トラン
ジスタ11はNチャネル型トランジスタであり、後者の場合、トランジスタ11はPチャ
ネル型トランジスタである。
【0103】
以上のように、本実施の形態では、トランジスタによって発光素子の駆動を制御するア
クティブ型の発光装置について説明したが、この他、トランジスタ等の駆動用の素子を特
に設けずに発光素子を駆動させるパッシブ型の発光装置であってもよい。図13には本発
明を適用して作製したパッシブ型の発光装置の斜視図を示す。図13において、基板95
1上に設けられた電極952と電極956との間には発光物質を含む層及び電子を発生す
る層、正孔を発生する層が順に積層した層955が設けられている。電極952の端部は
絶縁層953で覆われている。そして、絶縁層953上には隔壁層954が設けられてい
る。隔壁層954の側壁は、基板面に近くなるに伴って、一方の側壁と他方の側壁との間
隔が狭くなっていくような傾斜を有する。つまり、隔壁層954の短辺方向の断面は、台
形状であり、底辺(絶縁層953の面方向と同様の方向を向き、絶縁層953と接する辺
)の方が上辺(絶縁層953の面方向と同様の方向を向き、絶縁層953と接しない辺)
よりも短い。このように、隔壁層954を設けることで、静電気等に起因した発光素子の
不良を防ぐことが出来る。また、パッシブ型の発光装置においても、低駆動電圧で動作す
る本発明の発光素子を含むことによって、低消費電力で駆動させることができる。
【0104】
(実施の形態5)
本発明の発光装置を実装することによって、表示部等に関する消費電力の増加が少ない
電子機器を得ることができる。また、本発明の発光装置を実装することによって、画素の
欠陥等が少なく良好な画像を表示できる表示装置等の電子機器を得ることができる。また
、本発明の発光装置を実装することによって、消費電力の少ない電子機器を得ることが出
来る。
【0105】
本発明を適用した発光装置を実装した電子機器の一実施例を図8に示す。
【0106】
図8(A)は、本発明を適用して作製したノート型のパーソナルコンピュータであり、
本体5521、筐体5522、表示部5523、キーボード5524などによって構成さ
れている。本発明の発光素子を有する発光装置を表示部として組み込むことでパーソナル
コンピュータを完成できる。
【0107】
図8(B)は、本発明を適用して作製した電話機であり、本体5552には表示部55
51と、音声出力部5554、音声入力部5555、操作スイッチ5556、5557、
アンテナ5553等によって構成されている。本発明の発光素子を有する発光装置を表示
部として組み込むことで電話機を完成できる。
【0108】
図8(C)は、本発明を適用して作製したテレビ受像機であり、表示部5531、筐体
5532、スピーカー5533などによって構成されている。本発明の発光素子を有する
発光装置を表示部として組み込むことでテレビ受像機を完成できる。
【0109】
以上のように本発明の発光装置は、各種電子機器の表示部として用いるのに非常に適し
ている。
【0110】
なお、本形態に記載した電子機器の他、ナビゲイション装置、或いは照明機器等に本発
明の発光素子を有する発光装置を実装しても構わない。
【0111】
(実施の形態6)
本形態では、一般式(1)で表されるキノキサリン誘導体の合成方法の一態様について
説明する。
先ず、o−フェニレンジアミンを骨格に含む化合物と、4,4’−ジブロモベンジルと
を反応させて、2,3−ビス(4−ブロモフェニル)キノキサリンを骨格に含む化合物A
を合成する。そして、ジフェニルアミン、N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミン等
のジアリールアミンと化合物Aとを反応させて、ブロモ基をジアリールアミノ基に置換す
る。このようにして一般式(1)で表されるキノキサリン誘導体を得ることができる。
【0112】
(実施の形態7)
本形態では、一般式(2)で表されるキノキサリン誘導体の合成方法の一態様について
説明する。
先ず、3,3’−ジアミノベンジジン等と、4,4’−ジブロモベンジルとを反応させ
て、2,3−ビス(4−ブロモフェニル)キノキサリンを骨格に含む2,2’,3,3’
−テトラ(4−ブロモフェニル)−6,6’−ビスキノキサリン(化合物B)を合成する
。そして、ジアリールアミンと化合物Bとを反応させて、ブロモ基をジアリールアミノ基
に置換する。このようにして一般式(2)で表されるキノキサリン誘導体を得ることがで
きる。
【実施例1】
【0113】
本実施例では、三つの発光素子、発光素子(1)、発光素子(2)、発光素子(3)の
作製方法と、それらの素子の特性について図2を用いて説明する。
【0114】
基板551上に、シリコンを含有したインジウム錫酸化物を、スパッタリング法によっ
て成膜し、第2の電極552を形成した。ここで、膜厚は110nmとなるようにした。
なお、基板551はガラスから成るものを用いた。
【0115】
次に、第2の電極552の上に、モリブデン酸化物とTPAQnと共蒸着法によって成
膜し、モリブデン酸化物とTPAQnとを含む第11の層553を形成した。ここで、発
光素子(1)においては、モリブデン酸化物はTPAQnとの質量比は0.5対4(=モ
リブデン酸化物:TPAQn)となるように調節した。また、発光素子(2)においては
、モリブデン酸化物とTPAQnとの質量比は1対4(=モリブデン酸化物:TPAQn
)となるように調節した。また、発光素子(3)においては、モリブデン酸化物はTPA
Qnとの質量比は2対4(=モリブデン酸化物:TPAQn)となるように調節した。こ
こで、膜厚は、それぞれの発光素子につき、50nmとなるようにした。
【0116】
次に、第11の層553上に、4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニル
アミノ]ビフェニル(略称:NPBまたはα−NPD)を、真空蒸着法によって成膜し、
NPBから成る第12の層554を形成した。ここで、膜厚は10nmとなるようにした

【0117】
次に第12の層554の上に、Alqとクマリン6とを、共蒸着法によって成膜し、
トリス(8−キノリノラート)アルミニウム(略称:Alq)とクマリン6とを含む第
13の層555を形成した。ここで、Alqとクマリン6との質量比は1対0.01と
なるように調節した。これによって、クマリン6はAlqの中に分散された状態となる
。また、膜厚は、40nmとなるようにした。なお、共蒸着法とは、真空蒸着法のひとつ
であり、ひとつの処理室内に設けられた複数の蒸発源から同時に蒸着を行う蒸着法である

【0118】
次に第13の層555の上に、Alqを、真空蒸着法によって成膜し、Alqから
成る第14の層556を形成した。ここで、膜厚は10nmと成るようにした。
【0119】
次に、第14の層556の上に、TPAQnとリチウムとを原料とし、共蒸着法によっ
て、TPAQnとリチウム(Li)とを含む第2の層557を形成した。ここで、TPA
Qnとリチウムとの質量比1:0.01(TPAQn:Li)、モル比に換算すると1(
=TPAQn/リチウム)となるように調節した。また、膜厚は10nmとなるようにし
た。
【0120】
次に、第2の層557の上に、TPAQnとモリブデン酸化物(VI)とを原料とし、
共蒸着法によって、TPAQnとモリブデン酸化物とを含む第1の層558を形成した。
ここで、TPAQnとモリブデン酸化物との質量比は4:2(=TPAQn:モリブデン
酸化物)、モル比に換算すると0.5(=TPAQn/モリブデン酸化物)となるように
調節した。また、膜厚は、10nmとなるようにした。
【0121】
次に、第1の層558の上に、アルミニウムを、真空蒸着法によって成膜し、第1の電
極559を形成した。膜厚は、200nmとなるようにした。
【0122】
以上のようにして本発明の発光素子を作製した。なお、本実施例では、第2の層557
を形成した後、第1の層558を形成しているが、第1の層558に含まれるバイポーラ
性物質と第2の層557に含まれるバイポーラ性物質とが同じである場合は、同一の処理
室内にバイポーラ性物質、バイポーラ性物質に対して電子受容性を示す物質、バイポーラ
性物質に対して電子供与性を示す物質とをそれぞれ蒸着源として設け、第1の層558と
第2の層557とを連続して形成してもよい。具体的に説明すると、同一の処理室内にT
PAQnとリチウムとモリブデン酸化物とを蒸着源として設け、先ずTPAQnと共にリ
チウムを蒸着させる。そして、TPAQnを蒸発できるように保った状態で、リチウムの
蒸着を終了すると共にモリブデン酸化物の蒸着を開始する。このようにして、第1の層5
58と第2の層557とを連続的に形成してもよい。なお、このように連続的に形成され
たバイポーラ性物質を含む層は、バイポーラ性物質に対して電子受容性を示す物質を含む
第1の領域と、バイポーラ性物質に対して電子供与性を示す物質を含む第2の領域と、を
有するひとつの層と同等である。なお、第1の領域は正孔を発生し、第2の領域は電子を
発生する。
【0123】
以上のようにして作製した発光素子において、第1の電極559の電位よりも第2の電
極552の電位が高くなるように電圧を印加して電流を流すと、第1の層558において
発生した正孔は第1の電極559へ注入され、第2の層557において発生した電子は第
14の層556へ注入され、第2の電極552から第11の層553へは正孔が注入され
る。そして、第2の電極552から注入された正孔と、第2の層557から注入された電
子とは、第13の層555において再結合し、クマリン6が発光する。このように、第1
3の層555は発光層として機能する。なお、第11の層553は、正孔注入層として機
能し、第12の層554は正孔輸送層として機能し、第14の層556は電子輸送層とし
て機能する。また、第14の層556を形成しているAlqの電子親和力は2.62e
V、第2の層557に含まれているTPAQnの電子親和力は2.78eVであり、Al
とTPAQnとの電子親和力の差は0.16eVである。
【0124】
本実施例の発光素子の電圧−輝度特性を図9に、電流密度−輝度特性を図10に、電圧
−電流特性を図11に示す。図9において、横軸は電圧(V)、縦軸は輝度(cd/m
)を表す。また、図10において、横軸は電流密度(mA/cm)、縦軸は輝度(cd
/m)を表す。また、図11において、横軸は電圧(V)、縦軸は電流(mA)を表す
。図9〜11において、▲印は発光素子(1)、○印は発光素子(2)、●印は発光素子
(3)の特性を表す。
【0125】
図9〜11、から、いずれの発光素子についても、良好に動作していることが分かる。
【実施例2】
【0126】
実施例1において用いているTPAQnの製造方法について説明する。
【0127】
[ステップ1]
まず、10g(27.4mmol)の4,4’−ジブロモベンジルと3.5g(33.
5mmol)のo−フェニレンジアミンを500mlのナス型フラスコに入れ、クロロフ
ォルム中にて8時間撹拌・還流を行った。次に、室温まで冷却後、カラムクロマトグラフ
ィーにより残留したo−フェニレンジアミンを除去し、2,3−ビス(4−ブロモフェニ
ル)キノキサリンを得た。
【0128】
[ステップ2]
さらに、上記で得られた2,3−ビス(4−ブロモフェニル)キノキサリンを4.40
g(10.0mmol)秤量して三つ口フラスコに入れ、窒素気流下にて75mlのトル
エンに溶解させた。次に、0.22g(0.2mmol)のPd(dba)、2.88
g(30mmol)のNaO−tert−Bu、3.46g(20.4mmol)のジフ
ェニルアミンを加え、さらにトリ(t−ブチルホスフィン)の10wt%ヘキサン溶液を
1.8ml加え、80℃にて8時間加熱撹拌した。
【0129】
次に、室温まで冷却後、水を加えて反応を終了させ、クロロフォルムで生成物の抽出を
行った。さらに生成物を飽和食塩水で洗浄後、MgSOで乾燥させた。その後、クロロ
フォルムから再結晶を行い、2,3−ビス(4−ジフェニルアミノフェニル)キノキサリ
ン(略称:TPAQn)を得た(黄緑色結晶、収量2.7g(収率:44%))。
【0130】
以上に説明した合成の合成スキームを次に示す。
【0131】
【化06】

【0132】
なお、得られたTPAQnの分解温度は411℃であった。なお、測定は示差熱熱重量
同時測定装置(セイコー電子株式会社製,TG/DTA 320型)を用いて行った。
【0133】
基板上に、110nmの厚さとなるように形成されたインジウム錫酸化物から成る層の
上に、TPAQnから成る層を800nmの厚さとなるように形成した。さらにTPAQ
nから成る層の上に、200nmの厚さとなるようにアルミニウムから成る層を形成した
後、タイムオブフライト法(TOF法)を用いてTPAQnにおける正孔および電子の移
動度をそれぞれ測定した。その結果、正孔の移動度は、1×10−6cm/Vs、電子
の移動度は1×10−5cm/Vsであることが分かった。
【図面の簡単な説明】
【0134】
【図1】本発明の発光素子の積層構造の一態様を表した図。
【図2】本発明の発光素子の積層構造を表した図。
【図3】本発明を適用した発光装置の一態様について説明する図。
【図4】本発明を適用した発光装置に含まれる回路の一態様について説明する図。
【図5】本発明を適用した発光装置の上面図。
【図6】本発明を適用した発光装置のフレーム動作について説明する図。
【図7】本発明を適用した発光装置の断面図。
【図8】本発明を適用した電子機器の図。
【図9】本発明の発光素子の電圧−輝度特性の図。
【図10】本発明の発光素子の電流密度−輝度特性の図。
【図11】本発明の発光素子の電圧−電流特性の図。
【図12】本発明の発光素子の積層構造の一態様を表した図。
【図13】本発明を適用した発光装置の一態様について説明する図。
【符号の説明】
【0135】
801 第1の電極
802 第2の電極
811 第1の層
812 第2の層
813 第3の層
821 電子輸送層
822 発光層
823 正孔輸送層
824 正孔注入層
201 第1の電極
202 第2の電極
211 第1の層
212 第2の層
213 第3の層
222 発光層
221 電子輸送層
223 正孔輸送層
224 正孔注入層
6500 基板
6503 FPC(フレキシブルプリントサーキット)
6504 プリント配線基盤(PWB)
6511 画素部
6512 ソース信号線駆動回路
6513 書込用ゲート信号線駆動回路
6514 消去用ゲート信号線駆動回路
901 第1のトランジスタ
902 第2のトランジスタ
903 発光素子
911 ゲート信号線
912 ソース信号線
913 書込用ゲート信号線駆動回路
914 消去用ゲート信号線駆動回路
915 ソース信号線駆動回路
916 電源
917 電流供給線
918 スイッチ
919 スイッチ
920 スイッチ
1001 第1のトランジスタ
1002 第2のトランジスタ
1003 ゲート信号線
1004 ソース信号線
1005 電流供給線
1006 電極
501 サブフレーム
502 サブフレーム
503 サブフレーム
504 サブフレーム
501a 期間
501b 保持期間
502a 期間
502b 保持期間
503a 期間
503b 保持期間
504a 期間
504b 保持期間
504c 消去期間
504d 非発光期間
10 基板
11 トランジスタ
12 発光素子
13 第1の電極
14 第2の電極
15 層
16 層間絶縁膜
17 配線
18 隔壁層
19 層間絶縁膜
5521 本体
5522 筐体
5523 表示部
5524 キーボード
5551 表示部
5552 本体
5553 アンテナ
5554 音声出力部
5555 音声入力部
5556 操作スイッチ
5531 表示部
5532 筐体
5533 スピーカー
551 基板
552 第2の電極
553 第11の層
554 第12の層
555 第13の層
556 第14の層
557 第2の層
558 第1の層
559 第1の電極
951 基板
952 電極
953 絶縁層
954 隔壁層
955 層
956 電極

【特許請求の範囲】
【請求項1】
対向して設けられた第1の電極と第2の電極との間に、
第1の層と第2の層と第3の層とを有し、
前記第1の層は有機物質と前記有機物質に対し電子受容性を示す第1の物質とを含み、
前記第2の層は前記有機物質と前記有機物質に対し電子供与性を示す第2の物質とを含み、
前記第3の層は発光物質を含み、
前記第1の層と前記第2の層と前記第3の層とは順に積層され、
前記第1の層は前記第1の電極と接し、
前記第3の層は前記第2の電極と接し、
前記第1の電極の電位よりも前記第2の電極の電位の方が高くなるように電圧を印加したときに発光することを特徴とする発光素子。
【請求項2】
請求項1において、前記第1の物質は、モリブデン酸化物、バナジウム酸化物、レニウム酸化物、7,7,8,8−テトラシアノキノジメタン、2,3,5,6−テトラフルオロ−7,7,8,8−テトラシアノキノジメタンから選択されたいずれか一つの物質であることを特徴とする発光素子。
【請求項3】
請求項1または請求項2において、前記第2の物質は、アルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類金属、アルカリ金属酸化物またはアルカリ土類金属酸化物から選択されたいずれか一の物質であることを特徴とする発光素子。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか一項において、前記有機物質は、一般式(1)または一般式(2)のいずれかで表される物質であることを特徴とする発光素子。
【化01】

(式中、R〜Rは、それぞれ、水素、アルキル基のいずれか、または、RとR、RとR、RとRとが、それぞれ、結合して芳香環を表す。Ar〜Arは、それぞれ独立に、炭素数6〜14のアリール基を表す。)
【化02】

(式中、Ar11〜Ar14は、それぞれ独立に、炭素数6〜14のアリール基を表す。)
【請求項5】
請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の発光素子を画素部に含むことを特徴とする発光装置。
【請求項6】
請求項5に記載の発光装置を表示部として用いることを特徴とする電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2009−81442(P2009−81442A)
【公開日】平成21年4月16日(2009.4.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−275276(P2008−275276)
【出願日】平成20年10月27日(2008.10.27)
【分割の表示】特願2005−320957(P2005−320957)の分割
【原出願日】平成17年11月4日(2005.11.4)
【出願人】(000153878)株式会社半導体エネルギー研究所 (5,264)
【Fターム(参考)】