説明

発振器及びこれを備えた直交変復調器

【課題】デジタル通信のQPSKやQAMに用いる低電流化した水晶直交出力発振器を得
る。
【解決手段】トランジスタと水晶振動子と容量及び抵抗を含む水晶発振回路と、二重モー
ド水晶フィルタと、リアクタンス素子と、増幅器とを備え、前記水晶発振回路の出力を第
1の出力とすると共に、該出力を共通電極を接地した前記二重モード水晶フィルタの一方
の端子に加え、他方の端子と接地間に並列に前記リアクタンス素子を接続し、該接続点か
ら増幅器を通して第2の出力を得るように構成した水晶直交出力発振器。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デジタル通信に用いられる直交出力型発振器に関するもので、特に低消費電
流化を図った水晶直交出力型発振器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、移動体通信方式は膨大な情報を高速で送受信する高速大容量システムが主流とな
り、その変調方式としては周波数利用効率が大きく、且つ高速通信に適したQPSKやQ
AMを用いた変調方式が広く用いられている。QPSK、QAM変調回路には、互いに9
0度の位相差を有する搬送波にそれぞれ変調信号を掛け合わせる直交変調方式が用いられ
ている。直交変調方式については特開平8−223233号公報、特開2001−217
886号公報等に詳細に開示されている。
図7は特開2001−217886号公報に開示された90度移相器の構成を示すブロ
ック図であって、ローカル信号LOを発生する発振器21と、ローカル信号LOから互いに
位相差を持つ2つのローカル移相信号LOI'、LOQ'を生成する移相器22と、ローカル
移相信号LOI'、LOQ'の2倍の周波数を持つクロック信号CLKを発生する発振器23
と、ローカル移相信号LOQ'とクロック信号CLKとが入力して90度移相信号の直交成
分LOQを出力するDフリップフロップ24と、ローカル移相信号LOI'と反転されたク
ロック信号CLKとが入力して90度移相信号の同相成分LOIを出力するDフリップフ
ロップ25とを備えている。
【0003】
発振器21から出力されるローカル信号は移相器22に入力し、該移相器22から互い
に位相差を有する2つのローカル移相信号LOI'、LOQ'が出力される。このローカル移
相信号LOI'、LOQ'には移相誤差が含まれているため、それらの位相差は90度ではな
い。そして、ローカル移相信号LOI'、LOQ'はそれぞれDフリップフロップ24、25
に入力する。一方、Dフリップフロップ24にはローカル移相信号LOI'、LOQ'の周波
数f1'の2倍の周波数fCLK=2×f1'を有するクロック信号CLKが非反転入力し、
Dフリップフロップ25には反転入力する。そのため、Dフリップフロップ25に入力し
たローカル移相信号LOI'はクロック信号の立ち下がりのタイミングで整形されて、移相
信号LOIとして出力される。また、Dフリップフロップ24に入力したローカル移相信
号LOQ'はクロック信号の立ち上がりのタイミングで整形されて、移相信号LOQとして
出力される。
【0004】
その結果、移相信号LOIと移相信号LOQとはクロック信号CLKの1/2周期(移相
信号の1/4の周期)の位相差を有する信号、即ち、互いに90度の位相差を有する信号
として同期して出力される。図8は図7の90度移相器の各部のタイミングチャートを示
す図である。ここで、aはクロック信号CLK、bはローカル移相信号LOI'の同相成分
、cはローカル移相信号LOQ'の直交成分LOQ'、dは90度移相器の同相成分LOI、
eは90度移相器の直交成分LOQを示している。
【0005】
【特許文献1】特開平8−223233号公報
【特許文献2】特開2001−217886号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
解決しようとする問題点は、図7に示した従来の移相器では2倍の周波数のクロック発
振器と2つのDフリップフロップを用いて、90度位相の異なる2つのローカル信号(搬
送波)を生成している。例えば、90度位相器から100MHzのローカル信号(搬送波
)を得ようとすると、200MHzのクロック信号用の発振回路が必要であり、この高周
波発振回路で発振を持続させるには所定の大きさの負性抵抗を生成する必要があり、大き
な電流を要することになる。さらに、分周回路の消費電流も加わるので低電流化ができな
いという問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、消費電流を低減するため、トランジスタと水晶振動子と容量及び抵抗を含む
水晶発振回路と、二重モード水晶フィルタと、リアクタンス素子と、増幅器とを備え、前
記水晶発振回路の出力を第1の出力とすると共に、該出力を共通電極を接地した前記二重
モード水晶フィルタの一方の端子に加え、他方の端子と接地間に並列に前記リアクタンス
素子を接続し、該接続点から増幅器を通して第2の出力を得るように水晶直交出力型発振
器を構成することを特徴とする。
【0008】
本発明の水晶直交出力型発振器は、2倍の周波数を必要とせず、且つフリップフロップ
回路も必要としないので、発振回路の低消費電流化と小型化できるという利点がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
図1は本発明に係る水晶直交出力型発振器の一実施形態の構成を示す概略回路図であっ
て、水晶振動子Yと、トランジスタTrと容量C1、C2、C3と抵抗RE、R1、R2
、R3を含むコルピッツ型発振回路OSCと、二重モードタイプのモノリシック水晶フィ
ルタMCF(以下、MCFと称す)と、リアクタンス素子Zと、増幅器AMPとを備えて
いる。水晶振動子Yの一方の端子をコルピッツ型発振回路OSCのトランジスタTrのベ
ースに接続すると共に、他方の端子を接地する。そして、コルピッツ型発振回路OSCの
トランジスタTrのコレクタと第1の出力端子OUT1と接続する。さらに、トランジス
タTrのコレクタとMCFの一方の電極1とを接続すると共に、他方の電極2と接地間に
リアクタンス素子Zを並列接続する。そして、MCFの電極2と増幅器AMPの入力とを
接続し、該増幅器AMPの出力を第2の出力端子OUT2に接続して、水晶直交出力型発
振器を構成する。ここで、MCFをバンドパス・フィルタとして動作させるので電極3(
共通電極)は接地する。
【0010】
ここで用いたMCF素子はATカット水晶基板の一方の面に2つの電極1、2を近接し
て配置すると共に、他方の面に前記2つの電極1、2と対向する電極3(共通電極)を設
けたものである。
【0011】
周知のように、コルピッツ型発振回路はトランジスタのコレクタ−ベース間に誘導性素
子を、ベース−エミッタ間及びコレクターエミッタ間にそれぞれ容量性素子を接続して構
成する発振回路である。トランジスタTrのコレクタ−ベース間の誘導性素子として、ベ
ース−接地間に水晶振動子Yを用いる。さらに、ベース−接地間に容量C1とC2との直
列接続回路を接続すると共に、エミッタ−接地間に抵抗REを接続し、容量C1とC2と
の直列接続回路の中点とエミッタとを接続する。
【0012】
コルピッツ型発振回路において電源Vccと接地とはバイパスコンデンサC3によって
高周波的には短絡されているため、等価回路的にコレクタ−ベース間に水晶振動子Yの誘
導性素子が挿入される。また、容量C1とC2との中点がエミッタに接続されているため
、トランジスタTrのベース−エミッタ間には容量C1が、コレクタ−エミッタ間には容
量C2が挿入されることになり、いずれも容量性として作用することになる。抵抗R1、
R2はブリーダー抵抗でベースバイアス電圧を設定する。
また、コルピッツ型水晶発振回路においては、水晶振動子Yの両端から回路側をみた増
幅度、所謂負性抵抗R(Ω)は、容量C1、C2と周波数の自乗ω2とに逆比例し、コレ
クタ電流に比例することが知られている。即ち、周波数が高くなると共に負性抵抗R(Ω
)の絶対値は増大し、所定の周波数にてピーク値に達し、その後は周波数が高くなるにつ
れて減少する。通常のコルピッツ型水晶発振器では発振周波数における負性抵抗Rを、水
晶振動子Yの等価抵抗の5倍程度に設定するのが一般的である。
【0013】
周知のように、MCF素子を用いてバンドパス・フィルタを構成するには、MCF素子
の等価回路をラチス回路と考え、イメージパラメータで考察した場合、図2の破線で示す
ように、ラチス回路の格子腕が呈するリアクタンス曲線P1の反共振周波数(×)と、ラ
チス回路の直列腕が呈するリアクタンス曲線P2の共振周波数(○)を近接させ、適当な
インピーダンスで終端することにより、バンドパス・フィルタを構成することができる。
リアクタンス曲線P1の共振周波数(○)からリアクタンス曲線P2の反共振周波数(×
)までが図2の一点鎖線で示すように通過域となり、それ以外は減衰域となる。そして、
位相特性は図2の太線に示すように、通過域内でπ/2から−π/2まで中心周波数を0
としてほぼ直線的に変化する。
【0014】
以上の知見に基づき、本発明の動作原理を説明する。まずはパスバンドの高域側カット
オフ近傍にコルピッツ型水晶発振器の出力端子から得られる出力周波数F1が位置するよ
うMCFを設定する。上述したようにMCFの位相特性と周波数との関係は図3(図2の
太線を抜書きしたもの)に示すようになり、パスバンドの高域側カットオフ近傍の周波数
fでは中心周波数に比べ、π/2(90度)の位相の変化となる。即ち、発振器出力の周
波数F1においてMCFの位相推移がπ/2(90度)となるように、即ちf=F1とな
るようにMCFの位相特性を設定することになる。MCFの入力電極1を周波数F1で励
振し、MCFの出力電極2から得られる出力信号の位相は、MCFの位相特性により90
度推移している。従って、発振器の出力信号とMCFの出力信号とは同一周波数であるが
、位相は互いに90度異なることになる。つまり、MCFの位相特性を利用することによ
り水晶直交型発振器が実現できる。
同様にMCFのパスバンドの低域側カットオフ近傍の周波数f'を発振器の出力周波数
F1に設定してもπ/2(90度)の位相推移を持たせることができ、水晶直交型発振器
が実現できる。
以上説明した原理に基づいてこの回路は直行出力型発振器として機能するものであるが
、これを用いて直交変復調器を構成する場合、各出力端子に接続される次段の回路が負荷
となって作用する。
このとき、MCFの出力端子に直接負荷が接続された場合、負荷の値によってMCFの
位相特性が変化して入力電極に供給される信号との位相差が90度からずれてしまうこと
がある。
そのため、実際には図1に示すようにMCFの出力電極と接地との間に所定のリアクタ
ンス素子Zを挿入することにより、次段回路の負荷によらず出力電極から出力される信号
が、入力電極側に供給される信号と90度の位相差を維持するように動作するのである。
よって、図1の回路では発振器出力を第1の出力端子OUT1、MCFの出力電極とリア
クタンス素子Zとの接続点を第2の出力端子OUT2としている。また、必要な場合には
リアクタンス素子Zを可変して位相推移を正確に90度に微調整するようにしてもよい。
更に、MCFからの出力信号のレベルは、発振器出力OUT1に比べて低くなりがちで
あるから、増幅器AMPを挿入してレベルのバランスを整えることが望ましい。
【0015】
図4は第2の実施例である水晶直交出力型発振器の構成を示す概略ブロック図であって
、ATカット水晶基板の一方の表面上に第1及び第2の電極4、5を近接して配置し、該
2つの電極4、5と結合しない間隔を隔して第3の電極6を配設し、第1、第2及び第3
の電極4、5、6と対向するように第4の電極7を設けた複合振動子Y1と、第1の増幅
器AMP1と、第2の増幅器AMP2と、リアクタンス素子Zと、容量C1、C2とを備
えている。複合振動子Y1の第4の電極7を接地すると共に第3の電極6と第1の増幅器
AMP1の入力を接続し、該入力と接地間に2つの容量C1、C2を直列接続した回路を
並列接続し、第1の増幅器AMP1の出力と第1の出力端子OUT1と接続し、第1の増
幅器AMP1の出力と、直列接続した容量C4、C5の中点とを接続し、第1の増幅器A
MP1の出力と複合振動子Y1の第2の電極5を接続する。第1の電極4と接地間にリア
クタンス素子Zを並列接続し、第1の電極4と第2の増幅器AMP2の入力とを接続し、
第2の増幅器AMP2の出力を第2の出力端子OUT2と接続して水晶直交出力型発振器
を構成する。
【0016】
複合振動子Y1の第3の電極6は第1及び第2の電極4、5と音響的に結合しない間隔
を隔しているので、第3の電極6と第4の電極7とで水晶振動子Y2を形成する。一方、
第1と第2の電極4、5は近接して配置しているので、対向して設けた第4の電極7とで
MCF1を形成する。図4に示す直交出力型発振器の動作を説明すると、第3の電極6と
第4の電極7とで形成する水晶振動子Y2と第1のAMP1と容量C1、C2とで水晶発
振回路を構成し、第1の出力端子OUT1から第1の出力周波数F1を出力する。この出
力は第1、第2及び第4の電極4、5、7で形成するMCF1の第2の電極5に接続され
ているので、MCF1を周波数F1で励振することになる。MCF1のパスバンドの高域
側カットオフ近傍の周波数fでは中心周波数に比べ、π/2(90度)の位相の変化とな
る。発振器出力の周波数F1においてMCF1の位相推移がπ/2(90度)となるよう
に、MCF1の位相特性を設定することになる。MCF1の入力電極5を周波数F1で励
振し、MCFの出力電極4から得られる出力信号F2の位相は、MCF1の位相特性によ
り90度推移している。従って、発振器の出力信号F1とMCF1の出力信号F2とは同
一周波数であるが、位相は互いに90度異なることになる。
また、2の周波数F1とF2との位相差はリアクタンス素子Zの値により調整すること
ができる。
【0017】
図5は第3の実施例である水晶直交出力型発振器の構成を示す概略ブロック図であって
、トランジスタTrと容量C1、C2、C3、C4と抵抗RE、R4、R5とからなるコ
ルピッツ型発振回路と、MCFと、第1の増幅器AMP1と、第2の増幅器AMP2と、
リアクタンス素子Zとを備えている。MCFの共通電極3を接地すると共に、MCFの電
極2を容量C4を介してコルピッツ型発振回路のトランジスタTrのベースに接続し、M
CFの電極2と共通電極3とからなる共振回路とコルピッツ型発振回路OSCとで水晶発
振回路を形成する。トランジスタTrのエミッタと接地間に接続した抵抗REの両端から
出力を取り出し、これを第1の増幅器AMP1の入力に接続し、第1の増幅器AMP1の
出力を第1の出力端子OUT1に接続する。さらに、MCFの電極1を第2の増幅器AM
P2の入力に接続すると共に、該入力と接地間にリアクタンス素子Zを並列接続し、第2
の増幅器AMP2の出力を第2の出力端子OUT2に接続して水晶直交出力型発振器を構
成する。
【0018】
MCFの電極2と電極3とで形成する水晶共振回路とコルピッツ型発振回路OSCとで
コルピッツ型水晶発振回路を形成し、第1の出力端子OUT1から出力周波数F1が出力
される。同時に、この周波数F1でMCFも駆動されることになる。MCFのパスバンド
の高域側カットオフ近傍の周波数fでは中心周波数に比べ、π/2(90度)の位相の変
化となる。発振器出力の周波数F1においてMCFの位相推移がπ/2(90度)となる
ように、MCFの位相特性を設定する。MCFの入力電極2を周波数F1で励振し、MC
Fの出力電極1から得られる出力信号F2の位相は、MCFの位相特性により90度推移
している。従って、発振器の出力信号F1とMCFの出力信号F2とは同一周波数である
が、位相は互いに90度異なることになる。
また、2の周波数F1とF2との位相差はリアクタンス素子Zの値により調整すること
ができる。
【0019】
図6は第4の実施例であって水晶基板8上に水晶振動子素子9、MCF素子10及びリ
アクタンス素子11を形成したものの斜視図である。これに発振回路、増幅器等を付加す
ることにより、水晶直交出力型発振器を小型化することが可能となる。また、水晶基板8
上に水晶振動子素子9、MCF素子10及びリアクタンス素子11を形成したものに、I
C化した発振回路、増幅回路等を搭載し、水晶基板8をパッケージに収容して水晶直交出
力型発振器を構成すればさらに小型化が可能となる。
【0020】
以上の水晶直交出力型発振器の説明ではコルピッツ型発振回路を用いて説明したが、本
発明はコルピッツ型発振回路に限定するものではなく、ピアス型発振回路、ハートレイ型
発振回路等を用いて構成してもよい。
また、上記では2ポール二重モード水晶フィルタを用い、その位相特性を利用した水晶
直交出力型発振器を説明したが、2ポール以上の二重モード水晶フィルタを用いても水晶
直交出力型発振器が構成できることは説明するまでもない。
さらに、二重モード水晶フィルタの代わりに弾性表面波フィルタの位相特性を用いて直
交出力型発振器が構成できることも容易に推察することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明に係る直交出力型発振器の構成を示す回路図である。
【図2】二重モード水晶フィルタのリアクタンス曲線、フィルタ特性、位相特性を示す図である。
【図3】二重モード水晶フィルタの周波数と位相特性との関係を示す図である。
【図4】第2の実施例である直交出力型発振器の構成を示すブロック図である。
【図5】第3の実施例である直交出力型発振器の構成を示す回路図である。
【図6】第4の実施例である1つの水晶基板上に水晶振動素子、MCF素子及びリアクタンス素子を構成したものの斜視図である。
【図7】従来の直交変調装置の構成を示すブロック図である。
【図8】(a)、(b)は直交変調装置に用いられているフリップフロップ回路と、その動作を説明する図である。
【符号の説明】
【0022】
1,2,3,4,5,6,7,9,10…電極、8…水晶基板、Z,11…リアクタン
ス素子、Y,Y2…水晶振動子、Y1…複合振動子、MCF,MCF1…二重モード水晶
フィルタ、Tr…トランジスタ、AMP,AMP1,AMP2…増幅器、RE,R1,R
2,R3…抵抗、C1,C2,C3,C4…容量。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧電振動子を周波数決定要素とする圧電発振回路と、モノリシック圧電フィルタとを備
えており、
前記圧電発振回路の出力を前記モノリッシック圧電フィルタの入力端子に接続し、前記
圧電発振回路からの出力を第1の出力とし、前記モノリッシック圧電フィルタの出力端子
からの出力を第2の出力としたことを特徴とする直交出力型発振器。
【請求項2】
前記モノリッシック圧電フィルタの出力端子と接地との間にリアクタンス素子を挿入接
続したことを特徴とする直交出力型発振器。
【請求項3】
同一の圧電基板に前記モノリッシック圧電フィルタを構成する電極と前記圧電振動子を
構成する電極とを互いに音響的に結合しないよう配置した複合振動素子を用いて構成した
ことを特徴とする請求項1または2に記載の直交出力型発振器。
【請求項4】
前記モノリシック圧電フィルタ若しくは前記圧電振動子を構成する圧電基板上に、前記
リアクタンス素子を電極パターンにて形成したことを特徴とする請求項1乃至3のいずれ
かに記載の直交出力型発振器。
【請求項5】
モノリシック圧電フィルタと、該モノリシック圧電フィルタの出力端子側を周波数決定
要素とした構成した発振回路とを備えており、
前記発振回路からの出力を第1の出力とし、前記モノリシック圧電フィルタの出力端子
からの出力を第2の出力としたことを特徴とする直交出力型発振器。
【請求項6】
前記モノリシック圧電フィルタの出力端子と接地との間にリアクタンス素子を挿入接続
したことを特徴とする請求項5に記載の直交出力型発振器。
【請求項7】
前記第1及び第2の出力の少なくとも一方に増幅手段を設けたことを特徴とする請求項
1乃至6のいずれかに記載の直交出力型発振器。
【請求項8】
前記モノリシック圧電フィルタ若しくは前記圧電振動子を構成する圧電基板上に、発振
回路を構成するための電子部品を搭載したことを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに
記載の直交出力型発振器。
【請求項9】
前記圧電振動子若しくはモノリシック圧電フィルタの少なくとも一方はATカット水晶
を用いたものであることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の直交出力型発振
器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2007−124714(P2007−124714A)
【公開日】平成19年5月17日(2007.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−33039(P2007−33039)
【出願日】平成19年2月14日(2007.2.14)
【分割の表示】特願2004−56967(P2004−56967)の分割
【原出願日】平成16年3月2日(2004.3.2)
【出願人】(000003104)エプソントヨコム株式会社 (1,528)
【Fターム(参考)】